JP3393593B2 - ガス漏洩検知装置 - Google Patents

ガス漏洩検知装置

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JP3393593B2 JP12143798A JP12143798A JP3393593B2 JP 3393593 B2 JP3393593 B2 JP 3393593B2 JP 12143798 A JP12143798 A JP 12143798A JP 12143798 A JP12143798 A JP 12143798A JP 3393593 B2 JP3393593 B2 JP 3393593B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガス漏洩検知装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の、液化プロパンガス(以下、LP
Gと略称)供給設備の埋設管を含むガス供給管の漏洩を
検知するガス漏洩検知装置は、特にガス供給管が例えば
マンションやアパートなど集合住宅における複数のガス
消費先に対してガスを供給するガス供給システム等に用
いられるガス漏洩検知装置としては、例えば特開平3−
41300号公報に開示されたような、ガス流量に応じ
たガスの流れの経路の切り替えが可能である切替型のガ
ス漏洩検知装置がある。
【0003】即ち、図5に示すように、LPGボンベ1
などのガス供給源とマンション2のガス取り入れ口とは
ガス供給管4によって接続されており、ガス供給管4に
は自動切替調整器の二段一次である親圧力調整器5,6
および親ガスメータ7等が設けられている。
【0004】また図示しないバルブ等も設けられてお
り、ガス取り入れ口からマンション2の各戸のガス消費
設備にガスを供給する配管にはガスメータ8およびバル
ブ(図示省略)が設けられている。ガス供給源であるL
PGボンベ1側の圧力調整器5とマンション2全体に供
給するガス量を積算する親ガスメータ7との間の、ガス
供給管4bには、親圧力調整器6が設けられており、更
にガス供給管4bには前記の親圧力調整器6の上流側と
下流側とをバイパス経路的に接続するバイパスガス流路
14a,14bが設けられている。
【0005】そしてバイパスガス流路14a,14bに
は、子圧力調整器15と、微少漏洩検知手段としてのガ
ス供給源寄りに設置されるマイコンガスメータ16と
が、入口側からこの順に設けられている。そして子圧力
調整器15の調整圧力は親圧力調整器6の調整圧力より
も高く設定されている。また、マイコンガスメータ16
は、微少流量を計測し、そして微少漏洩検知機能で30
日間連続してしきい値以上の流量があるときには漏洩が
生じていると判定し、その旨を警報ランプの点灯あるい
は警報ブザーの鳴動等の警報手段によって警報する。
【0006】上記のように主要部が構成された切替型ガ
ス漏洩検知装置においては、深夜あるいは連休日の間な
ど、つまり消費者がガスを使用しない時間帯や外出中な
どの間、ガス消費量が殆ど無くなる、あるいは流量が1
50リットル/h未満のような低流量の場合に、ガス供
給管4bの圧力が高くなって親圧力調整器6が閉とな
り、子圧力調整器15を介してマイコンガスメータ16
側のみにガスが流れるので、そのマイコンガスメータ1
6によってガス供給管4bを通じて流れる微少なガス流
量を監視することができる。またそれ以外のガス消費の
多い時間帯において当然ながらガス供給配管及びバイパ
スガス流路の両方にガスが流れるため、ガスの消費量を
問わず常にバイパスガス流路にガスが流れていることに
なり、常時微少なガス流量を監視することができる。
【0007】このとき、ガス消費が完全に停止中であっ
てしかも微少なガス漏洩も生じていないならば、マイコ
ンガスメータ16においてガス流量は検出されない。換
言すれば、この場合にはマイコンガスメータ16の流量
=0という計測結果となるはずである。
【0008】そして、このようないわゆる流量0の状態
が例えば30日間など比較的長期日の間に少なくとも1
度は生じることを前提として、この期日内に親圧力調整
器6は言うまでもなく特にマイコンガスメータ16にお
いてガス流量が一度も停止することなく微少なりとも継
続して検知され続けた場合には、マイコンガスメータ1
6内部などに配設された微少漏洩判定手段によって微少
漏洩を判定し、その旨を警報ランプの点灯あるいは警報
ブザーの鳴動等の警報手段によってユーザーあるいはガ
ス管理事業者に警報する。
【0009】このように、従来の技術では、ガス供給路
の一部に微少流量計測用のバイパス配管およびマイコン
ガスメータ16等の微少流量検知装置を配設すること
で、微少流量のガス漏洩検知を行なうようにしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ガスメータ
やガス供給システムの耐用年数のさらなる長期化対応が
要請されていることから、さらに長期に亙って正確かつ
確実なガス漏洩検知が行なわれなければならないことが
要請されている。
【0011】しかしながら、上記のような従来のガス漏
洩検知装置では、確かに微少流量のガス漏洩検知を行な
うことは可能であるが、前記のような長期間に亙っての
継続使用中には、親圧力調整器自体や子圧力調整器自体
が経年変化等に起因して劣化するなどして、本来の正し
い圧力調整が行なわれなくなるといった異常が発生す
る。しかもそのような圧力調整の異常の発生は、耐用年
数のさらなる長期化に伴なってさらに高い確率で発生す
る傾向にあることが予測される。
【0012】このため、親圧力調整器や子圧力調整器の
圧力調整に異常が発生していたのでは、例えどのように
精確で信頼性の高い流量計測手段や、あるいはさらに瞬
間のガス流量を迅速に計測可能である流速計測センサな
どを用いたとしても、圧力調整自体に異常があるので
は、正確なガス漏洩検知ができなくなるという問題があ
った。
【0013】本発明はこのような問題を解決するために
成されたものである。本発明は、微少流量のガス漏洩を
検知する微少漏洩検知機能を備えたガス漏洩検知装置に
おいて、親圧力調整器や子圧力調整器の圧力調整の異常
を自己診断することが可能なガス漏洩検知装置を提供す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1に、本発明のガス漏
洩検知装置は、ガス供給源から供給されるガスを導通す
るガス供給配管4に設けられた親圧力調整器6の上流側
と下流側とをバイパスするバイパスガス流路14a,1
4bに、前記親圧力調整器6よりも高い閉塞圧力に調整
してなる子圧力調整器15と、前記バイパスガス流路1
4a,14bの前記ガスの流れの流量を計測するガス流
量計測手段12とを設け、前記ガス流量計測手段101
によって所定時間に亙って継続的に所定の流量域の前記
ガスが流れていることが前記ガス流量計測手段101に
よって検知されると、ガス漏洩が発生したことを判定す
るガス漏洩判定手段102とを有するガス漏洩検知装置
において、前記バイパスガス流路14a,14b中に配
置された遮断弁10と、前記遮断弁10の開閉を行なう
遮断弁制御手段103と、前記バイパスガス流路14
a,14bにおける前記遮断弁10よりも下流側に配置
されて前記ガスの圧力を計測するガス圧力計測手段10
4と、前記親圧力調整器6が閉じた状態となる一方で前
記子圧力調整器15が開いた状態となるような前記ガス
の圧力状態に対応する予め定められた流量範囲のガス流
量が前記ガス流量計測手段101によって検知された場
合には、前記遮断弁10を開いた状態で前記ガスの圧力
を前記ガス圧力計測手段104によって計測し、前記遮
断弁10を前記遮断弁制御手段103によって制御して
閉じた状態にして、該遮断弁10が閉じた状態での前記
ガスの圧力を前記ガス圧力計測手段104によって計測
し、前記遮断弁10が開いた状態で計測されたガスの圧
力と前記遮断弁10が閉じた状態で計測されたガスの圧
力との差を演算し、前記親圧力調整器6および前記子圧
力調整器15の調整圧力が正常である場合の前記ガスの
流れる経路が正常に切り替わるのに必要な正常圧力差に
対応して予め定められたしきい値と比較して、前記圧力
の差が前記しきい値以上であった場合には、前記親圧力
調整器6および前記子圧力調整器15の調整圧力が正常
であるものと判定し、前記圧力の差が前記しきい値未満
であった場合には、前記親圧力調整器6および前記子圧
力調整器15のうち少なくともいずれか一方の調整圧力
が異常であるものと判定する調整圧力自己診断手段10
5とを備えたことを特徴とするガス漏洩検知装置であ
る。
【0015】即ち、本発明に係る調整圧力自己診断手段
105は、前記親圧力調整器6が閉じた状態となる一方
で前記子圧力調整器15が開いた状態となるように予め
定められた前記ガスの圧力状態に対応する流量範囲のガ
ス流量が流れている状態、従って前記親圧力調整器6お
よび前記子圧力調整器15の圧力調整が正常に機能して
いれば前記親圧力調整器6および前記子圧力調整器15
の調整圧力として前記親圧力調整器6が閉じた状態とな
る一方で前記子圧力調整器15が開いた状態となるよう
に予め定められた圧力状態になっていることが検知され
た場合には、その状態が継続している間に、まず遮断弁
10を開いた状態でバイパスガス流路14a,14bを
前記ガスが流れている状態での前記ガスの圧力Pk を計
測し、遮断弁10を閉じて、この遮断弁10を閉じた状
態でのバイパスガス流路14a,14bを含むガスの圧
力PS を計測する。
【0016】そしてこの遮断弁10を閉じた状態で前記
流量範囲のガス流量が流れている状態が継続されると、
前記親圧力調整器6および前記子圧力調整器15の調整
圧力が正常であれば、つまり親圧力調整器6および子圧
力調整器15の圧力調整が正常に機能(作動)していれ
ば、前記流量範囲のガス流が下流に流れて失われて行
き、上流からは流れ込まないのであるから、そのときに
親圧力調整器6および前記遮断弁10の下流側で計測さ
れるガスの圧力つまり前記の遮断弁10を閉じた後に計
測される圧力Ps は次第に低下していく筈である。
【0017】しかしここで、もしも親圧力調整器6およ
び子圧力調整器15の圧力調整が正常に機能(作動)し
ておらず、それらのいずれか一方で圧力調整が完全では
なく何らかのガス流のリーク等が発生していたような場
合には、遮断弁10を閉じた後にもガスが上流から下流
へと流れ込んで来るので、前記の遮断弁10を閉じた後
に計測される圧力Ps は親圧力調整器6および子圧力調
整器15の正常時の圧力低下分ほどは低下しないことに
なる。
【0018】よって、このような遮断弁10の遮断動作
の前後でそれぞれ計測されるガスの圧力Pk と圧力Ps
とを比較して、つまり圧力Pk と圧力Ps との差を取っ
て、その圧力の差ΔP=Pk −Ps が親圧力調整器6お
よび子圧力調整器15によるガスの流れの主流側とバイ
パス側との正常な切り替えが行なわれる圧力差に対応し
て予め定められるしきい値Pth以上であった場合には、
正常と判定することができ、また前記のΔPが前記のし
きい値Pth未満であった場合には、親圧力調整器6およ
び子圧力調整器15のうち少なくともいずれか一方で圧
力調整が完全ではなく何らかのガス流のリーク等が発生
するなどして調整圧力に異常が発生したものと判定する
ことができる。
【0019】なお、上記のガス流量計測手段101とし
ては、いわゆる従来の膜式流量計を呼ばれるような容量
流量計測方式の流量計を用いても良く、あるいは超音波
流量計測方式や渦流量計測方式などの瞬間的な流量計測
が可能な瞬間流量センサを用いても良い。
【0020】第2に、本発明のガス漏洩検知装置は、ガ
ス供給源1から供給されるガスを導通するガス供給配管
4に設けられた親圧力調整器6の上流側と下流側とをバ
イパスするバイパスガス流路14a,14bに、前記親
圧力調整器6よりも高い閉塞圧力に調整してなる子圧力
調整器15と、前記バイパスガス流路14a,14bの
前記ガスの流れの流量を計測するガス流量計測手段12
とを設け、バイパスガス流路14a,14bにガスが流
れている状態が継続している間はタイマ1021によっ
てその継続時間をカウントしガス流量計測手段12によ
り計測される流量が0などの所定値以下となったら前記
タイマ1021の継続時間のカウントをクリアするよう
に構成し、前記タイマ1021によってカウントされた
所定時間に亙って継続的に所定の流量の前記ガスが流れ
ていることが前記ガス流量計測手段12によって検知さ
れるとガス漏洩が発生したことを判定するガス漏洩判定
手段102とを有するガス漏洩検知装置において、前記
バイパスガス流路14a,14b中に配置された遮断弁
10と、前記遮断弁10の開閉を行なう遮断弁制御手段
103と、前記バイパスガス流路14a,14bの前記
遮断弁10よりも下流側に配置されて前記ガスの圧力を
計測するガス圧力計測手段104と、前記親圧力調整器
6および前記子圧力調整器15の調整圧力として前記親
圧力調整器6が閉じた状態となる一方で前記子圧力調整
器15が開いた状態となるような前記ガスの圧力状態に
対応する予め定められた流量範囲のガス流量が前記ガス
流量計測手段101によって検知された場合には、前記
遮断弁10を開いた状態で前記ガスの圧力を前記ガス圧
力計測手段104によって計測し、前記遮断弁10を前
記遮断弁制御手段103によって制御して閉じた状態に
して、該遮断弁10が閉じた状態での前記ガスの圧力を
前記ガス圧力計測手段104によって計測し、前記遮断
弁10が開いた状態で計測されたガスの圧力と前記遮断
弁10が閉じた状態で計測されたガスの圧力との差を演
算し、前記親圧力調整器6および前記子圧力調整器15
の調整圧力が正常である場合の前記ガスの流れる経路が
正常に切り替わるのに必要な正常圧力差に対応して予め
定められたしきい値と比較して、前記圧力の差が前記し
きい値以上であった場合には、前記親圧力調整器6およ
び前記子圧力調整器15の調整圧力が正常であるものと
判定し、前記圧力の差が前記しきい値未満であった場合
には、前記親圧力調整器6および前記子圧力調整器15
のうち少なくともいずれか一方の調整圧力が異常である
ものと判定する調整圧力自己診断手段105とを備え、
かつ前記調整圧力自己診断手段105によって前記遮断
弁10が閉じた状態となっているときには前記タイマ1
021を一時停止させることを特徴としている。
【0021】即ち、ガス漏洩検知装置の本来の機能とし
て一般的な、いわゆる微少流量漏洩検知とは、例えば2
リットル/h以上など所定の流量のガスの流れが例えば
30日など予め定められた所定時間に亙って継続的に流
れたことがタイマ1021およびガス流量計測手段10
1によって検知された場合に微少流量のガス漏洩が発生
したことを判定し、またそのタイマ1021による時間
カウントの途中で(つまり時間のカウントが所定時間に
到達する以前に)ガス流が流量0などの所定値となった
ことが検知された場合には、タイマ1021のカウント
をリセットして、また再びカウント開始の条件が検知さ
れて初期値からカウント開始するまで待ち状態に入るよ
うに機能するものである。
【0022】しかしここで、本発明に係る調整圧力自己
診断手段105はその自己診断動作を行なう際に必ず遮
断弁10の遮断を行なうことが必要であるため、そのよ
うな遮断を行なうとその遮断によってガスの流量が0に
なる。このときの遮断は、ガス供給管4の遮断弁10か
ら下流側の全容積やそのときのガス使用量等の状況によ
って変わるが、いずれにせよガス流量計測手段101の
計測可能なレンジアビリティ如何では、たとえ数秒間の
遮断時間であっても流量が0となったことが計測される
場合がある。しかもガス流量計測手段101は本来、ガ
スの微少な流量の漏洩を検知するために用いられるもの
であるから、その計測レンジアビリティは、より微少流
量を感知可能な敏感で精確なものほど好ましいのである
から、上記のような遮断弁10が遮断を行なった際のガ
ス流0が検知されてしまう確率はさらに高いものとなる
筈である。
【0023】すると、このような遮断弁10の遮断に起
因して、それまでの間にタイマがカウントしていた時間
カウントは上記の如くリセットされるので、本当にガス
漏洩が発生し継続していた場合でも、本発明に係る調整
圧力自己診断手段105による遮断弁10の遮断動作に
よって、本当のガス漏洩が継続していた時間のカウント
がリセットされてしまうことになり、正確で確実なガス
漏洩検知が乱されてしまい、そのような正確で確実なガ
ス漏洩検知ができなくなる場合もあり得る。そこで、こ
のような事態に対処するために、本発明によれば、前記
調整圧力自己診断手段105によって前記遮断弁10が
閉じた状態となっているときには前記タイマ1021を
一時停止させる。これにより、ガス漏洩検知装置の本来
の最も主要な機能である正確で確実なガス漏洩検知を実
現しつつ、本発明に係る自己診断機能をも支障なく実行
することができる。
【0024】第3に、本発明のガス漏洩検知装置は、上
記第1又は第2記載のガス漏洩検知装置において、前記
調整圧力自己診断手段105は、前記ガスの圧力Ps ,
Pkの計測後、前記流量範囲を逸脱したガス流量が前記
ガス流量計測手段101によって検知された場合には、
前記圧力の差ΔPを演算する動作以降の動作は実行しな
いことを特徴としている。
【0025】即ち、上記第1又は第2に記載の如く、遮
断弁10を閉じた後の圧力Ps の計測に際しては、その
圧力Ps が上記の如く低下して行く際に必要な、ある程
度の計測猶予期間が必要で、これがタイムラグとなる。
また、いわゆる膜式流量計と呼ばれるような容量流量方
式の流量計をガス流量計測手段101に用いる場合に
は、その計測可能な最低流量を計測するための時間が必
要であることから、その計測開始〜計測終了に要する時
間がタイムラグとなる。また、瞬間流量計測センサ等を
用いる場合にも、上記のような遮断弁10を閉じた後の
圧力Ps の計測に必要な計測猶予期間以外に、一度の流
量計測だけではなくて、一定の計測時間に亙って複数回
の流量計測(即ちサンプリングあるいはモニタリング)
を行なうことで、より精確な流量計測を行なうことがで
きるので、実際にはそのような複数回の計測に必要な一
定の計測時間が必要であり、これに対応した時間がやは
りタイムラグとなる。
【0026】ところが、そのようなタイムラグが前記の
圧力Pk の計測時と圧力Ps の計測時との間に介在して
いると、そのタイムラグの間に下流側でのガスの使用状
況が変化するなどしてガスの流量が変化してしまい、そ
のタイムラグの後のガスの流量の状態は最初に検知され
たガスの流量の状態から逸脱した状態に変化してしまっ
ていることも有り得る。すると、そのような場合には上
記の調整圧力自己診断手段105における正確な自己診
断の判定が下せなくなるという不都合が生じることにな
る。
【0027】そこで、上記のような不都合を回避するた
めには、前記のような圧力Ps の計測に要したタイムラ
グが経過した後にも、まだ最初に検知されたような流量
状態が継続しているかどうかについてを確認することが
望ましいことになる。よって、前記検知で前記流量範囲
を逸脱したガス流量が前記ガス流量計測手段101によ
って検知された場合には、調整圧力は流量が変化すると
当然変化するものであるから、親圧力調整器の調整圧力
及び子圧力調整器の調整圧力が異なる流量範囲で計測さ
れると、これらの差圧が経路が正常に切り替わるのに必
要な正常圧力差かどうかの判定に役立たなくなってしま
う。従ってそのような場合の前記圧力の差ΔPを演算す
る動作以降の動作は実行しないことにより、調整圧力自
己診断手段105における正確な自己診断の判定を可能
とすることができる。
【0028】なお、上記のタイムラグを余りにも長い時
間に設定すると、その間には本当にガスの流量が大きく
変化してしまう可能性もあるので、この観点からは上記
のタイムラグは短いほど好ましいものであることは言う
までもない。そしてこの意味では、より短時間で正確な
流量計測が可能である瞬間流量センサ等をガス流量計測
手段101として用いることが望ましい。あるいはその
流量計測時のモニタリング回数の設定やその時間周期の
設定に高い自由度が得られるという点や、小型化が図れ
るといった点でも、従来の膜式の流量計を用いるよりも
瞬間流量センサ等をガス流量計測手段101として用い
ることが望ましい。
【0029】しかし、このタイムラグを余りにも短いも
のに制約すると、今度は上記のような正確な圧力Ps の
計測に必要な計測時間が取れなくなることや、十分に正
確な計測に必要な流量の計測回数を得られないなどの不
都合が生じるので、これらの兼ね合いを考慮して上記の
タイムラグの好適値を設定すれば良いことは言うまでも
ない。
【0030】第4に、本発明のガス漏洩検知装置は、上
記第1乃至第3いずれかに記載のガス漏洩検知装置にお
いて、前記調整圧力自己診断手段105が前記正常の判
定を下した場合には、該判定以後所定の時間に亙っての
間は、前記流量範囲のガス流量が前記ガス流量計測手段
101によって検知されても前記調整圧力自己診断手段
105の動作は行なわないで停止させておくことを特徴
としている。
【0031】即ち、下流側でのガスの使用状況によって
は、上記のような流量範囲のガス流量が流れる状態が余
りにも頻繁に発生することも有り得るが、その度ごとに
上記のような遮断弁10を閉じたり調整圧力自己診断手
段105の一連の動作を実行していたのでは、今後ます
ます長期使用対応が強く要請されるガス供給システム中
に用いられるガス漏洩検知装置においては、その駆動用
電源として用いられるリチウム電池等の電力消費量が大
きくなってしまい、その電池寿命が短命化するという不
都合が生じることも有り得る。そこでそのような場合に
は、調整圧力自己診断手段105が一度、正常の判定を
下した場合には、その判定から所定の時間に亙っての間
は、調整圧力自己診断手段105の動作(つまり前記の
遮断弁10の遮断動作等も含む、調整圧力自己診断手段
105に関与して動作する全ての動作)を停止して、そ
の駆動用電源として用いられるリチウム電池等の電力消
費量を節約することができる。
【0032】第5に、本発明のガス漏洩検知装置は、上
記第1乃至第4記載のガス漏洩検知装置において、前記
ガス漏洩判定手段102によって、前記親圧力調整器6
の下流側にガス漏洩が発生したことが判定されると、該
ガス漏洩が発生した旨の警報を視覚的媒体および聴覚的
媒体のうち少なくともいずれか一方で発する漏洩警報発
生手段106を、さらに具備することを特徴としてい
る。
【0033】即ち、本発明によれば、前記親圧力調整器
6の下流側にガス漏洩が発生したことが前記ガス漏洩判
定手段102によって判定された場合には、そのガス漏
洩が発生した旨の警報を、漏洩警報発生手段106によ
って視覚的媒体および聴覚的媒体のうち少なくともいず
れか一方として、迅速かつ確実に自動的に発することが
できるので、これによりユーザーやガス管理会社はその
ときのガス漏洩に迅速かつ確実に対処することが可能と
なる。
【0034】第6に、本発明のガス漏洩検知装置は、上
記第1乃至第5記載のガス漏洩検知装置において、少な
くとも前記子圧力調整器15および前記親圧力調整器6
およびバイパスガス流路14a,14bおよび前記ガス
流量計測手段101および前記遮断弁10を、一体化し
て配置したことを特徴としている。
【0035】即ち、本発明によれば、子圧力調整器15
や親圧力調整器や6バイパスガス流路等14a,14b
等を極めてコンパクトに一体化して、ガス漏洩検知装置
全体としての飛躍的な小型化を実現することができ、さ
らには、それらを前記親圧力調整器6の前面などに一体
で配置することも可能である。
【0036】第7に、本発明のガス漏洩検知装置は、上
記第1乃至第6いずれかに記載のガス漏洩検知装置にお
いて、前記遮断弁制御手段103によって前記遮断弁1
0を閉じた状態に制御したときに、前記ガスの流れが前
記ガス流量計測手段101によって計測された場合に
は、前記遮断弁10に遮断異常が発生したことを判定す
る遮断異常判定手段107を、さらに具備することを特
徴としている。
【0037】即ち、本発明によれば、上記の如く遮断弁
10を強制遮断するように制御し、その遮断前後でのガ
スの圧力差を求めて、その圧力差の大きさに基づいて親
圧力調整器6や子圧力調整器15の圧力調整の正常/異
常を判定することができることはすでに述べたが、しか
しこのとき、遮断弁10自体が動作不良や故障の状態で
あった場合には、その遮断弁10の動作不良に起因し
て、ガス流が停止されないなどの事象が発生し、その結
果、強制遮断(制御)前後での圧力差の値が十分ではな
いものとして計測されてしまい、親圧力調整器6や子圧
力調整器15の動作は実際には正常であっても、異常動
作が発生したかのように判定されてしまう場合もあり得
る。
【0038】そこで、そのような遮断弁10自体の動作
不良等が発生した場合の、親圧力調整器6や子圧力調整
器15の圧力調整の異常を自己診断で誤判定を生じると
いう不都合を解消するために、前記遮断異常判定手段1
07は、遮断弁10を閉じた状態に制御したときに、ガ
スの流れが前記ガス流量計測手段101によって計測さ
れた場合つまりガスが完全には停止されなかった場合に
は、その遮断弁10に遮断異常が発生したことになるの
で、それを判定することができる。そしてそのような遮
断弁10自体の動作不良等の発生を自動的に検知するこ
とで、さらに正確かつ確実にガス漏洩検知を行なうこと
が可能である。
【0039】しかも、上記のような遮断弁10を強制遮
断する制御が行なわれている際にガス流が流れているこ
とを計測するための手段としては、上記ガス流量計測手
段101を好適に兼用して用いることができることは言
うまでもない。第8に、本発明のガス漏洩検知装置は、
上記第7記載のガス漏洩検知装置において、前記遮断異
常判定手段107によって前記遮断弁10に遮断異常が
発生したことが判定された場合には、該遮断異常が発生
した旨の警報を視覚的媒体および聴覚的媒体のうち少な
くともいずれか一方で出力する警報出力手段108を、
さらに具備している。
【0040】即ち、これにより遮断異常が発生した旨の
警報を視覚的媒体および聴覚的媒体のうち少なくともい
ずれか一方で出力することができる。第9に、本発明の
ガス漏洩検知装置は、上記第1乃至第8のうちいずれか
に記載のガス漏洩検知装置において、前記圧力調整に異
常が発生したことが前記調整圧力自己診断手段105に
よって判定されると、該異常が発生した旨の警報を視覚
的媒体および聴覚的媒体のうち少なくともいずれか一方
で発する圧力調整異常警報発生手段109を、さらに具
備することを特徴とするガス漏洩検知装置である。
【0041】即ち、このような圧力調整異常警報発生手
段109によって、親圧力調整器6や子圧力調整器15
の異常発生時にはその旨の警報を発して、それに対処す
ることを可能ならしめることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るガス漏洩検知
装置の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図
1は、本発明に係る第1の実施形態ガス漏洩検知装置の
構成の主要部を示す図、また図2はそれが組み込まれて
用いられるガス供給システム全体の主要部の概要構成を
示す図である。また図3はその動作の主要部分を示す概
要フローチャートである。
【0043】このガス漏洩検知装置は、ガス供給源の一
種類であるガスボンベのようなガス容器1から供給され
るガスを導通するガス供給配管4に設けられた親圧力調
整器6の上流側と下流側とをバイパスするバイパスガス
流路14a,14bに、前記親圧力調整器6よりも高い
調整圧力に調整してなる子圧力調整器15と、前記バイ
パスガス流路14a,14bの前記ガスの流れの流量を
計測するガス流量計測手段12とを設け、バイパスガス
流路14a,14bにガスが流れている状態が継続して
いる間はタイマ1021によってその継続時間をカウン
トしガス流量計測手段12により計測される流量が0と
なったら前記タイマ1021の継続時間のカウントをク
リアするように構成し、前記タイマ1021によってカ
ウントされた所定時間に亙って継続的に所定の流量の前
記ガスが流れていることが前記ガス流量計測手段12に
よって検知されるとガス漏洩が発生したことを判定する
ガス漏洩判定手段102とを有するガス漏洩検知装置に
おいて、前記バイパスガス流路14a,14b中に配置
された遮断弁10と、前記遮断弁10の開閉を行なう遮
断弁制御手段103と、前記バイパスガス流路14a,
14bの前記遮断弁10よりも下流側に配置されて前記
ガスの圧力を計測するガス圧力計測手段104と、前記
親圧力調整器6および前記子圧力調整器15の調整圧力
として前記親圧力調整器6が閉じた状態となる一方で前
記子圧力調整器15が開いた状態となるような前記ガス
の圧力状態に対応する予め定められた流量範囲のガス流
量が前記ガス流量計測手段101によって検知された場
合には、前記遮断弁10を開いた状態で前記ガスの圧力
を前記ガス圧力計測手段104によって計測し、前記遮
断弁10を前記遮断弁制御手段103によって制御して
閉じた状態にして、該遮断弁10が閉じた状態での前記
ガスの圧力を前記ガス圧力計測手段104によって計測
し、前記遮断弁10が開いた状態で計測されたガスの圧
力と前記遮断弁10が閉じた状態で計測されたガスの圧
力との差を演算し、前記親圧力調整器6および前記子圧
力調整器15の調整圧力が正常である場合の前記ガスの
流れる経路が正常に切り替わるのに必要な正常圧力差に
対応して予め定められたしきい値と比較して、前記圧力
の差が前記しきい値以上であった場合には、前記親圧力
調整器6および前記子圧力調整器15の調整圧力が正常
であるものと判定し、前記圧力の差が前記しきい値未満
であった場合には、前記親圧力調整器6および前記子圧
力調整器15のうち少なくともいずれか一方の調整圧力
が異常であるものと判定する調整圧力自己診断手段10
5とを備え、かつ前記調整圧力自己診断手段105によ
って前記遮断弁10が閉じた状態となっているときには
前記タイマ1021を一時停止させる。
【0044】さらには、前記調整圧力自己診断手段10
5は、前記遮断弁10を閉じた状態で前記ガスの圧力P
k を計測した後、前記遮断弁10を再び開状態にして前
記ガス流量を前記ガス流量計測手段101によって検知
し、該検知で前記流量範囲のガス流量が前記ガス流量計
測手段101によって検知された場合には、前記圧力の
差ΔPを演算して該演算以降の動作を実行するが、前記
検知で前記流量範囲を逸脱したガス流量が前記ガス流量
計測手段101によって検知された場合には、前記圧力
の差ΔPを演算する動作以降の動作は実行しない。
【0045】またさらには、前記調整圧力自己診断手段
105は、この調整圧力自己診断手段105が前記正常
の判定を下した場合には、その判定以後所定の時間に亙
っての間は前記流量範囲のガス流量が前記ガス流量計測
手段101によって検知されても前記調整圧力自己診断
手段105の動作は行なわないで動作を休止する。
【0046】またさらには、前記ガス漏洩判定手段10
2によって、前記親圧力調整器6の下流側にガス漏洩が
発生したことが判定されると、該ガス漏洩が発生した旨
の警報を視覚的媒体および聴覚的媒体のうち少なくとも
いずれか一方で発する漏洩警報発生手段106を、さら
に具備している。
【0047】またさらには、前記子圧力調整器15およ
び前記親圧力調整器6およびバイパスガス流路14a,
14bおよび前記ガス流量計測手段101および前記遮
断弁10は、一体化して一つの外殻筐体(ボディ)20
0内に配置されている。あるいは、この外殻筐体(ボデ
ィ)200の代りに、図4にその一例を示すように親圧
力調整器6の前面にさらにコンパクト化されて配置され
る小型ボディ100内に、前記のバイパスガス流路14
a,14b(の一部)や、ガス流量計測手段101、遮
断弁10、ガス圧力計測手段104の計測部として用い
られる圧力センサ11、ガス流量計測手段101の計測
部として用いられるガス流量計12を収容して、さらに
コンパクト化を図っても良い。そしてこのとき、ガス流
量計測手段101や調整圧力自己診断手段105等の電
気回路としてのハードウェアつまりそれを具体的なプリ
ント配線回路や1チップマイコンLSI等を用いて構築
される各種電気回路のハードウェアは、電気回路用ボデ
ィ300内に収容し、またその上部には、後述する警報
出力手段108や遮断異常判定手段107として用いら
れるLED表示灯301,302を配設すれば良い。ま
たさらには、前記遮断弁制御手段103によって前記遮
断弁10を閉じた状態に制御したときに、前記ガスの流
れが前記ガス流量計測手段101によって計測された場
合には、前記遮断弁10に遮断異常が発生したことを判
定する遮断異常判定手段107を、さらに具備してい
る。
【0048】またさらには、前記遮断異常判定手段10
7によって前記遮断弁10に遮断異常が発生したことが
判定された場合には、該遮断異常が発生した旨の警報を
視覚的媒体および聴覚的媒体のうち少なくともいずれか
一方で出力する警報出力手段108を、さらに具備して
いる。
【0049】そしてさらには、前記圧力調整に異常が発
生したことが前記調整圧力自己診断手段105によって
判定されると、該異常が発生した旨の警報を視覚的媒体
および聴覚的媒体のうち少なくともいずれか一方で発す
る圧力調整異常警報発生手段109を、さらに具備して
いる。
【0050】次に、本発明に係るガス漏洩検知装置の動
作の主要部分を図3の概要フローチャートに基づいて述
べる。以前に調整圧力自己診断手段105によって判定
された圧力調整の判定結果が正常の判定であった場合に
は、所定の周期T0 が経過するまでの間は調整圧力自己
診断手段105は停止状態にあり、その所定の周期T0
が経過すると(s1のY)、その時点でガス流量計測手
段101によって計測されるガス流量qが2リットル/
h≦q<70リットル/hの範囲の低流量であるか否か
を調整圧力自己診断手段105が判定する(s2)。な
お、この流量範囲は親圧力調整器6および子圧力調整器
15の調整圧力として、親圧力調整器6が閉じた状態と
なる一方で子圧力調整器15が開いた状態となるような
ガスの圧力状態に対応する流量範囲である。
【0051】このガス流量qの計測は、毎分4回の流量
計測を行ない、その4回の平均を演算して1分間の平均
流量を取ってガス流量qとする。なお、このとき遮断弁
10はまだ開いた状態にあることは言うまでもない。そ
してこのガス流量qが2分間に亙って連続して2リット
ル/h≦q<70リットル/hの範囲内にあった場合に
は(s2のY)、そのときのガス流量に対応したガスの
圧力によって親圧力調整器6および子圧力調整器15が
正常に作動していれば、親圧力調整器6は閉じた状態に
あってかつ子圧力調整器15は開いた状態にある。
【0052】つまり微少流量のガスがバイパスガス流路
14a,14bのみを流れる状態にある。一方、このと
きガス流量qが2リットル/h≦q<70リットル/h
の範囲を逸脱している場合には(s2のN)、ガスはバ
イパスガス流路14a,14bを確実に流れる状態にあ
るとは言えない状態にあることになるから、その場合に
はこれ以降の遮断弁10の強制遮断等の動作へは進まな
い。
【0053】そして、前記のガス流量qが2リットル/
h≦q<70リットル/hの範囲内にあった場合には
(s2のY)、その時点で圧力計測手段104によって
前記ガスの圧力Pk を計測する。そして一時的にデータ
を保存することのできるD−RAMあるいはS−RAM
のようなデータの保存や読み出しおよび書き換えが可能
な記憶素子内に前記の圧力Pk のデータを記憶させてお
く(s3)。
【0054】続いて、その圧力Pk を計測した後、遮断
弁制御手段103によって制御されて遮断弁10は閉じ
た状態になる(s4)。また、このときガス漏洩判定手
段102内のタイマ1021の動作を一時停止させる。
即ち、もしここで、図6に示すようなガス微少漏洩検知
のための動作が継続中だった場合には、遮断弁10を閉
じてガス流を0にしてガス微少漏洩検知のためのタイマ
1021およびそのカウントリセット機能を動作させた
ままにしておくと、それまでのガス漏洩の継続時間カウ
ントがリセットされ中止されてしまい、本来のガス漏洩
検知が正確には行なわれなくなる場合がある。そこで、
このような不都合な事態を回避するために、遮断弁10
を閉じている間はそのタイマ1021の動作つまり時間
カウントもリセットも行なわないように一時停止させる
(s4)。
【0055】そしてこの遮断弁10を閉じた状態で、前
記流量範囲のガス流量が流れている状態が継続される
と、前記親圧力調整器6および前記子圧力調整器15の
調整圧力が正常であれば、つまり親圧力調整器6および
子圧力調整器15の圧力調整が正常に機能(作動)して
いれば、前記流量範囲のガス流が下流に流れて失われて
行き、上流からは流れ込まないのであるから、そのとき
に親圧力調整器6および前記遮断弁10の下流側で計測
されるガスの圧力つまり前記の遮断弁10を閉じた後に
計測される圧力Ps は次第に低下していく筈である。
【0056】しかしここで、遮断弁10の遮断直後ある
いはその遮断による外乱的なガス流の脈動等が収まる程
度の時間を経た後にガス流量が0あるいは0と見做して
も良い程度の微少流量未満(本実施形態ではq<1リッ
トル/hとしたが、これは例えばいわゆる微少流量とし
て定義さていれるガス流量未満のガス流量等を好適に用
いれば良い)を逸脱してガス流が流れていた場合には
(s5のN)、遮断弁10を閉じるように制御したにも
かかわらずガスが流れ続けているということであるか
ら、遮断弁10の遮断異常が発生したことになる。
【0057】よってこの場合(s5のN)には、遮断異
常判定手段107は遮断弁10に遮断異常が発生したこ
とを判定し(s6)、その判定に基づいて、警報出力手
段108は遮断弁10に遮断異常が発生した旨の警報を
出力する(s7)。この警報出力は警報停止命令が入力
(s8のY)されるまで継続される。
【0058】なお、この警報停止命令入力は、図示は省
略したが例えば入力用ボタンを押下することで入力可能
なように、その入力用ボタンを上記の外殻筐体200前
面などに付設すれば良いことは言うまでもない。一方、
ここで、ガス流量が0あるいは0と見做しても良い程度
の微少流量未満(例えばいわゆる微少流量として定義さ
れているガス流量未満のガス流量、本実施形態ではq<
1リットル/h)であるように計測された場合には(s
5のY)、前記の遮断弁による遮断が正常に機能してい
るものと判定しても良いことになるから、それに続いて
前記の遮断弁10の遮断直後あるいはその遮断による外
乱的なガス流の脈動等が収まる程度の時間を経た後に、
遮断弁10を閉じた状態にして、この状態で前記圧力計
測手段104によって計測される前記ガスの圧力Ps を
計測する(s9)。つまりメインのガス供給配管4の方
にガスが流れている状態であり、このとき正常であれば
ガスの圧力Ps は親圧力調整器6の調整圧力である。
【0059】つまり、上記の如く遮断弁10を閉じた状
態で前記流量範囲のガス流量が流れている状態が継続さ
れると、前記親圧力調整器6および前記子圧力調整器1
5の調整圧力が正常であれば、つまり親圧力調整器6お
よび子圧力調整器15の圧力調整が正常に機能(作動)
していれば、前記流量範囲のガス流が下流に流れて失わ
れて行く一方、上流からは流れ込まないのであるから、
そのときに親圧力調整器6および前記遮断弁10の下流
側で計測されるガスの圧力(つまり前記の遮断弁10を
閉じた後に計測される圧力Ps )は次第に低下していく
筈である。
【0060】続いて、遮断弁10を再び開状態に戻すと
ともに、一時停止状態にあったタイマ1021を再起
(つまりリセット動作が可能な状態に戻す、またはその
一時停止以前に時間カウントしていた場合にはその時間
カウントを再開)させて(s10)、前記の圧力Ps を
計測した時点でのガス流量qを再びここで計測し、この
時点で計測されたガス流量qが上記の開始時点で計測さ
れたと同じ流量範囲内に保たれていた場合には(s11
のY)、子調整器の調整圧力Pk 、親調整器の調整圧力
Ps の測定がほぼ同一の流量範囲内で計測することがで
きたものと見做して、既に計測され記憶されていた前記
圧力Pk と遮断弁10の遮断後に計測された圧力Ps と
の圧力の差ΔP=Pk −Ps を演算する(s12)。
【0061】そして前記の圧力の差Pk −Ps を演算す
ることで得られたΔPを、既述の如く予め定められたし
きい値ΔPth(=90Pa)と比較する(s13)。な
お、このしきい値ΔPthとしては、十分に正しい圧力調
整が可能である圧力の差として本実施形態ではΔPth=
90Paとしたが、この値のみには限定しないことは言
うまでもない。また、上記のs11とs12との順序は
上記のみには限定されずその逆でも良いことは言うまで
もない。
【0062】続いて、上記のΔPthがΔPth≦ΔPであ
った場合には(s13のY)、圧力調整自動診断手段1
05は、前記子圧力調整器15および前記親子圧力調整
器6の両方の動作が正常に機能していたものと判定する
(s14)。しかしここで、ΔPth>ΔPであった場合
には(s12のN)、子圧力調整器15および親圧力調
整器6のうち少なくともいずれか一方あるいは両方の圧
力調整が異常であるものと判定する(s15)。そして
その旨の警報を動作異常警報発生手段109が発する
(s16)。
【0063】そして、今回の自己診断で異常発生が判定
されたことに対応して、図示しないタイマーの時間カウ
ントを開始して上記のs1で述べたような所定の周期T
0 が経過するまでの間は調整圧力自己診断手段105を
停止状態にする。この警報は警報停止命令が入力(s1
7のY)されるまで継続される。なお、その警報停止命
令入力は、図示は省略したが例えば入力用ボタンを押下
することで入力可能なように、その入力用ボタンを上記
の外殻筐体200前面などに付設すれば良いことは言う
までもない。
【0064】あるいは、この入力用ボタンとしては、既
に従来の一般的なガス漏洩検知装置の漏洩警報発生手段
106の異常警報をリセットする際に用いられるべく配
設されている、いわゆる異常表示リセットスイッチ等を
兼用して用いることも好適である。
【0065】また、上記の各警報発生が必要な異常が発
生して、それが判定された場合には、そのそれぞれの異
常に対応した信号を、電話回線(図示省略)等を用いて
電文のような形式で、ガス管理を行なう事業所等に伝送
するようにしても良いことは言うまでもない。
【0066】また、上記実施形態では、ガス流量計測手
段101を一般的なガス漏洩を検知するために用いる一
方で本発明に係る調整圧力自己診断を行なう際にガス流
量を計測するためにも用いるというように、両者として
兼用して用いているので、その構造の簡易化を図ること
ができて好ましい。しかしこれのみには限定されず、一
般的なガス漏洩を検知するために用いられるガス流量計
測手段と本発明に係る調整圧力自己診断を行なう際に用
いられるガス流量計測手段とを、そのそれぞれで別個の
ものを用いても良い。そしてそのそれぞれの使用目的に
最適な計測方式の種類や計測レンジアビリティを別個に
設定するようにしても良いことは言うまでもない。
【0067】また、上記では子圧力調整器15側の圧力
Pk を計測した後、遮断弁10を閉じて親圧力調整器6
側の圧力Ps を計測したが、予め定められた流量範囲に
なった場合、逆にまず遮断弁10を閉じて親圧力調整器
6側の圧力Ps を計測した後、子圧力調整器15側の圧
力Pk を計測しても良い。
【0068】ここで、上記のような本発明に係る自己診
断機能とガス漏洩検知機能との関係を中心としてそのガ
ス漏洩検知動作の概要についてを簡潔に以下に述べる。
即ち、まずガス流量計測手段101によるガス流量計測
値に基づいてガス漏洩判定手段102はガス流量監視を
常時行なっている(s1)。
【0069】そして、上記の自己診断動作の一環として
(図3の(s4))遮断弁10が閉状態になった場合、
即ち遮断弁10の開閉を制御する遮断弁制御手段103
が遮断弁10を閉じるように制御しているときには(s
2のY)、タイマ1021の動作を一時停止する(s1
0)。
【0070】しかし遮断弁10が開状態である場合、即
ち遮断弁10の開閉を制御する遮断弁制御手段103が
遮断弁10を開くように制御している間(s2のN)に
は、ガス漏洩と見做される流量値以上のガス流が流れて
いるか否かを、判定する(s3)。そして、流量値以上
のガス流が流れていた場合には(s3のY)、タイマ1
021による時間カウントを開始〜継続する(s4)。
【0071】続いて、その時間カウントの継続中に、上
記の自己診断動作の一環として(図3の(s4))遮断
弁10が閉状態になった場合即ち遮断弁10の開閉を制
御する遮断弁制御手段103が遮断弁10を閉じるよう
に制御しているときには(s5のY)、タイマ1021
の動作を一時停止する(s6)。
【0072】しかし遮断弁10が開状態である場合には
(s5のN)、時間カウントを再開する(s7)。そし
て、この時間カウントは所定時間まで継続されるが(s
8のN〜s2〜s7)、その所定時間に達すると(s8
のY)、ガス漏洩が発生していることを判定し、その警
報を例えばLEDを用いた警告灯を点灯させるなどして
表示し(s9)、ガス漏洩検知装置本来の機能であるガ
ス漏洩検知機能を確実に果たすことができる。
【0073】
【発明の効果】以上、詳細な説明で明示したように、本
発明によれば、微少流量のガス漏洩を検知する微少漏洩
検知機能を備えたガス漏洩検知装置において、親圧力調
整器6や子圧力調整器15の圧力調整の異常を自己診断
することが可能なガス漏洩検知装置を提供することがで
き、その自動診断の結果、親圧力調整器6や子圧力調整
器15の圧力調整の異常が判定された場合には、その親
圧力調整器6や子圧力調整器15を正常な圧力調整が可
能な新しいものにユーザーやガス管理事業者が取り替え
るなどして対処することにより、それ以後のガス漏洩検
知の誤判定や調整圧力の異常等の発生を未然に防ぐこと
が可能となる。また前記の自動診断の結果、前記の圧力
差が所定値の範囲内に入っていて親圧力調整器6や子圧
力調整器15が正常に機能しているものと判定された場
合には、その後のガス漏洩検知の結果の正確さをさらに
高いものとすることができる。
【0074】即ちさらに詳細には、本発明によれば第1
に、遮断弁10の遮断動作の前後でそれぞれ計測される
ガスの圧力Pk と圧力Ps とを比較して、つまり圧力P
k と圧力Ps との差を取って、その圧力の差ΔP=Pk
−Ps がガスの流れを正常に切り替えることのできる圧
力差の範囲内にある場合には正常であるものと判定する
ことができ、また前記のΔPが前記のしきい値Pth未満
であった場合には、親圧力調整器6および子圧力調整器
15のうち少なくともいずれか一方にその構造上の故障
等が発生して圧力調整が完全ではなく何らかのガス流の
リーク等が発生するなどしてガスの流れを正常に切り替
えることができなくなっているものと判定することがで
きる。
【0075】親圧力調整器6および子圧力調整器15の
正常な圧力調整の機能つまりそれが調整圧力どおりに弁
開閉を行なっているか否かなどの圧力調整の機能の診断
をそれぞれ別個に診断できればそれが最も好ましいこと
ではあるが、実際にはそのような別個に診断できるよう
なガスの圧力や流量の条件を用意するためには、そのた
めのガス流量や圧力の制御を行なわなくてはならない。
【0076】しかし、そのような自己診断のための条件
に適合したガスの状態(流量や圧力)をガスの使用中に
強制的に取ることは、親圧力調整器6や子圧力調整器1
5の実際上の使用条件から考えて下流側でのガスの使用
中にそのような自己診断のため専用に対応したガス流量
や圧力の制御を行なうことになるので、実際上不可能で
ある。
【0077】また仮に、そのような自己診断のための条
件に適合したガスの状態(流量や圧力)をガスの使用中
に強制的に取るためには、通常のガス供給配管以外にそ
れ専用の状態を作り出すための装置や配管等が必要とな
り、またそれ専用の圧力の状態を作り出す装置等も必要
となるなど、そのための装置の付加等が極めて繁雑化す
ることになり実際上現実的ではないものとなるという問
題がある。
【0078】従って、このような親圧力調整器6や子圧
力調整器15の個々の調整圧力の自己診断はできない
が、上記のような本発明の技術によれば、下流側でガス
を使用中であっても、上記のようなガス流量の条件に適
合する状況さえ整えば、本発明に係る自己診断機能を働
かせることができ、その結果、実際上そのとき機能して
いる親圧力調整器6の調整圧力と子圧力調整器15の調
整圧力との差に基づいてそれらが正常な範囲内での調整
圧力を保っているか否かを、簡易な構造の手段を用いて
確実に自己診断することができる。
【0079】第2に、本発明に係る調整圧力自己診断手
段105はその自己診断動作を行なう際に必ず遮断弁1
0の遮断を行なうことが必要であるため、そのような遮
断を行なうとその遮断によってガスの流量が0になる。
このときの遮断は、ガス供給管4の遮断弁10から下流
側の全容積やそのときのガス使用量等の状況によって変
わるが、いずれにせよガス流量計測手段101の計測可
能なレンジアビリティ如何では、たとえ数秒間の遮断時
間であっても流量が0となったことが計測される場合が
ある。しかもガス流量計測手段101は本来、ガスの微
少な流量の漏洩を検知するために用いられるものである
から、その計測レンジアビリティは、より微少流量を感
知可能な敏感で精確なものほど好ましいのであるから、
上記のような遮断弁10が遮断を行なった際のガス流0
が検知されてしまう確率はさらに高いものとなる。
【0080】すると、このような遮断弁10の遮断に起
因して、それまでの間にタイマがカウントしていた時間
カウントは上記の如くリセットされるので、本当にガス
漏洩が発生し継続していた場合でも、本発明に係る調整
圧力自己診断手段105による遮断弁10の遮断動作に
よって、本当のガス漏洩が継続していた時間のカウント
がリセットされてしまうことになり、正確で確実なガス
漏洩検知が乱されてしまい、そのような正確で確実なガ
ス漏洩検知ができなくなる場合もあり得る。そこで、こ
のような事態に対処するために、本発明によれば、前記
調整圧力自己診断手段105によって前記遮断弁10が
閉じた状態となっているときには前記タイマ1021を
一時停止させる。これにより、ガス漏洩検知装置の本来
の最も主要な機能である正確で確実なガス漏洩検知を実
現しつつ、本発明に係る自己診断機能をも支障なく実行
することができる。
【0081】第3に、圧力Ps の計測に要したタイムラ
グが経過した後にも、まだ最初に検知されたような流量
状態が継続しているかどうかについてを確認することが
望ましいことになる。よって、この第3記載の技術にお
いては、前記調整圧力自己診断手段105は前記遮断弁
10を閉じた状態で前記ガスの圧力Pk を計測した後、
前記遮断弁10を再び開状態にして前記ガス流量を前記
ガス流量計測手段101によって検知し、該検知で前記
流量範囲のガス流量が前記ガス流量計測手段101によ
って検知された場合には、前記圧力の差ΔPを演算して
該演算以降の動作を実行するが、前記検知で前記流量範
囲を逸脱したガス流量が前記ガス流量計測手段101に
よって検知された場合には、前記圧力の差ΔPを演算す
る動作以降の動作は実行しないことにより、調整圧力自
己診断手段105における正確な自己診断の判定を可能
とすることができる。
【0082】また第4に、下流側でのガスの使用状況に
よっては、上記のような流量範囲のガス流量が流れる状
態つまりその流量に対応した圧力状態つまり子圧力調整
器15のみが導通している圧力状態が余りにも頻繁に発
生することも有り得るが、そのたびごとに上記のような
遮断弁10を閉じたり調整圧力自己診断手段105の一
連の動作を実行していたのでは、今後ますます長期使用
対応が強く要請されるガス供給システム中に用いられる
ガス漏洩検知装置においては、その駆動用電源として用
いられるリチウム電池等の電力消費量が大きくなってし
まい、その電池寿命が短命化するという不都合が生じる
ことも有り得る。そこでそのような場合には、調整圧力
自己診断手段105が一度、正常の判定を下した場合に
は、その判定から所定の時間に亙っての間は、調整圧力
自己診断手段105の動作(つまり前記の遮断弁10の
遮断動作等も含む、調整圧力自己診断手段105に関与
して動作する全ての動作)を停止して、その駆動用電源
として用いられるリチウム電池等の電力消費量を節約す
ることができる。
【0083】また第5に、前記親圧力調整器6の下流側
にガス漏洩が発生したことが前記ガス漏洩判定手段10
2によって判定された場合には、そのガス漏洩が発生し
た旨の警報を、漏洩警報発生手段106によって視覚的
媒体および聴覚的媒体のうち少なくともいずれか一方と
して、迅速かつ確実に自動的に発することができるの
で、これによりユーザーやガス管理会社はそのときのガ
ス漏洩に迅速かつ確実に対処することが可能となる。
【0084】また第6に、子圧力調整器15や親圧力調
整器や6バイパスガス流路等14a,14b等を極めて
コンパクトに一体化して、ガス漏洩検知装置全体として
の飛躍的な小型化を実現することができ、さらには、そ
れらを前記親圧力調整器6の前面などに一体で配置する
ことも可能である。
【0085】また第7に、遮断弁10自体の動作不良等
が発生した場合の、親圧力調整器6や子圧力調整器15
の圧力調整の異常を自己診断で誤判定を生じるという不
都合を解消するために、前記遮断異常判定手段107
は、遮断弁10を閉じた状態に制御したときに、ガスの
流れが前記ガス流量計測手段101によって計測された
場合つまりガスが完全には停止されなかった場合には、
その遮断弁10に遮断異常が発生したことになるので、
それを判定することができる。そしてそのような遮断弁
10自体の動作不良等の発生を自動的に検知すること
で、さらに正確かつ確実にガス漏洩検知を行なうことが
可能である。
【0086】しかも、上記のような遮断弁10を強制遮
断する制御が行なわれている際にガス流が流れているこ
とを計測するための手段としては、上記ガス流量計測手
段101を好適に兼用して用いることができることは言
うまでもない。また第8に、遮断異常が発生した旨の警
報を視覚的媒体および聴覚的媒体のうち少なくともいず
れか一方で出力することができる。
【0087】また第9に、圧力調整異常警報発生手段1
09によって、親圧力調整器6や子圧力調整器15の異
常発生時にはその旨の警報を発して、それに対処するこ
とを可能ならしめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガス漏洩検知装置の構成の主要部
を示す図である。
【図2】本発明に係る第1の実施形態のガス漏洩検知装
置が組み込まれて用いられるガス供給システム全体の主
要部の概要構成を示す図である。
【図3】本発明に係るガス漏洩検知装置の動作を、特に
その調整圧力の異常発生判定の動作を中心として示す概
要フローチャートである。
【図4】本発明に係る第2の実施形態のガス漏洩検知装
置の、ハードウェアとしての構造の主要部のさらに具体
的な概観の一例についてを示す正面図である。
【図5】従来のガス漏洩検知装置が組み込まれたマイコ
ンガスメータ16が用いられるガス供給システム全体の
主要部の概要構成を示す図である。
【図6】ガス漏洩検知装置の本来のガス漏洩検知の動作
の主要部を示す概要フローチャートである。
【符号の説明】
1…LPGボンベ 4…ガス供給配管 5…圧力調整器 6…親圧力調整器 10…遮断弁 11…圧力センサ 12…ガス流量計測手段の計測手段 14a, 14b…バイパスガス流路 15…子圧力調整器 101…ガス流量計測手段 102…ガス漏洩判定手段 103…遮断弁制御手段 104…ガス圧力計測手段 105…調整圧力自己診断手段 106…漏洩警報発生手段 107…遮断異常判定手段 108…警報出力手段 109…圧力調整異常警報発生手段 1021…タイマ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 3/26 G01F 1/00 G01F 3/22

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス供給源から供給されるガスを導通す
    るガス供給配管に設けられた親圧力調整器の上流側と下
    流側とをバイパスするバイパスガス流路に、前記親圧力
    調整器よりも高い閉塞圧力に調整してなる子圧力調整器
    と、前記バイパスガス流路の前記ガスの流れの流量を計
    測するガス流量計測手段とを設け、前記ガス流量計測手
    段によって所定時間継続的に所定の流量の前記ガスが流
    れていることが前記ガス流量計測手段によって検知され
    ると、ガス漏洩が発生したことを判定するガス漏洩判定
    手段とを有するガス漏洩検知装置において、 前記バイパスガス流路中に配置された遮断弁と、 前記遮断弁の開閉を行なう遮断弁制御手段と、 前記バイパスガス流路の前記遮断弁よりも下流側に配置
    されて前記ガスの圧力を計測するガス圧力計測手段と、 前記親圧力調整器が閉じた状態となる一方で前記子圧力
    調整器が開いた状態となるような前記ガスの圧力状態に
    対応する予め定められた流量範囲のガス流量が前記ガス
    流量計測手段によって検知された場合には、前記遮断弁
    を開いた状態で前記ガスの圧力を前記ガス圧力計測手段
    によって計測し、前記遮断弁を前記遮断弁制御手段によ
    って制御して閉じた状態にして、該遮断弁が閉じた状態
    での前記ガスの圧力を前記ガス圧力計測手段によって計
    測し、前記遮断弁が開いた状態で計測されたガスの圧力
    と前記遮断弁が閉じた状態で計測されたガスの圧力との
    差を演算し、前記親圧力調整器および前記子圧力調整器
    の調整圧力が正常である場合の前記ガスの流れる経路が
    正常に切り替わるのに必要な正常圧力差に対応して予め
    定められたしきい値と比較して、前記圧力の差が前記し
    きい値以上であった場合には、前記親圧力調整器および
    前記子圧力調整器の調整圧力が正常であるものと判定
    し、前記圧力の差が前記しきい値未満であった場合に
    は、前記親圧力調整器および前記子圧力調整器のうち少
    なくともいずれか一方の調整圧力が異常であるものと判
    定する調整圧力自己診断手段とを備えたことを特徴とす
    るガス漏洩検知装置。
  2. 【請求項2】 ガス供給源から供給されるガスを導通す
    るガス供給配管に設けられた親圧力調整器の上流側と下
    流側とをバイパスするバイパスガス流路に、前記親圧力
    調整器よりも高い閉塞圧力に調整してなる子圧力調整器
    と、前記バイパスガス流路の前記ガスの流れの流量を計
    測するガス流量計測手段とを設け、バイパスガス流路に
    ガスが流れている状態の継続している間はタイマによっ
    てその継続時間をカウントしガス流量計測手段により計
    測される流量が所定値以下となったら前記タイマの継続
    時間のカウントをクリアするように構成し、前記タイマ
    によってカウントされた所定時間に亙って継続的に所定
    の流量の前記ガスが流れていることが前記ガス流量計測
    手段によって検知されるとガス漏洩が発生したことを判
    定するガス漏洩判定手段とを有するガス漏洩検知装置に
    おいて、 前記バイパスガス流路中に配置された遮断弁と、 前記遮断弁の開閉を行なう遮断弁制御手段と、 前記バイパスガス流路の前記遮断弁よりも下流側に配置
    されて前記ガスの圧力を計測するガス圧力計測手段と、 前記親圧力調整器および前記子圧力調整器の調整圧力と
    して前記親圧力調整器が閉じた状態となる一方で前記子
    圧力調整器が開いた状態となるような前記ガスの圧力状
    態に対応する予め定められた流量範囲のガス流量が前記
    ガス流量計測手段によって検知された場合には、前記遮
    断弁を開いた状態で前記ガスの圧力を前記ガス圧力計測
    手段によって計測し、前記遮断弁を前記遮断弁制御手段
    によって制御して閉じた状態にして、該遮断弁が閉じた
    状態での前記ガスの圧力を前記ガス圧力計測手段によっ
    て計測し、前記遮断弁が開いた状態で計測されたガスの
    圧力と前記遮断弁が閉じた状態で計測されたガスの圧力
    との差を演算し、前記親圧力調整器および前記子圧力調
    整器の調整圧力が正常である場合の前記ガスの流れる経
    路が正常に切り替わるのに必要な正常圧力差に対応して
    予め定められたしきい値と比較して、前記圧力の差が前
    記しきい値以上であった場合には、前記親圧力調整器お
    よび前記子圧力調整器の調整圧力が正常であるものと判
    定し、前記圧力の差が前記しきい値未満であった場合に
    は、前記親圧力調整器および前記子圧力調整器のうち少
    なくともいずれか一方の調整圧力が異常であるものと判
    定する調整圧力自己診断手段とを備え、 かつ前記調整圧力自己診断手段によって前記遮断弁が閉
    じた状態となっているときには前記タイマを一時停止さ
    せることを特徴とするガス漏洩検知装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のガス漏洩検知装置
    において、 前記調整圧力自己診断手段は、前記ガスの圧力の計測
    後、前記流量範囲を逸脱したガス流量が前記ガス流量計
    測手段によって検知された場合には、前記圧力の差を演
    算する動作以降の動作は実行しないことを特徴とするガ
    ス漏洩検知装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のうちいずれかに記載の
    ガス漏洩検知装置において、 調整圧力自己診断手段が前記正常の判定を下した場合に
    は、該判定以後所定の時間に亙っての間は、前記流量範
    囲のガス流量が前記ガス流量計測手段によって検知され
    ても前記調整圧力自己診断手段の動作は行なわないで停
    止させておくことを特徴とするガス漏洩検知装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のうちいずれかに記載の
    ガス漏洩検知装置において、 前記ガス漏洩判定手段によって、前記親圧力調整器の下
    流側にガス漏洩が発生したことが判定されると、該ガス
    漏洩が発生した旨の警報を視覚的媒体および聴覚的媒体
    のうち少なくともいずれか一方で発する漏洩警報発生手
    段を、さらに具備することを特徴とするガス漏洩検知装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のうちいずれかに記載の
    ガス漏洩検知装置において、 少なくとも前記子圧力調整器および前記親圧力調整器お
    よびバイパスガス流路および前記ガス流量計測手段およ
    び前記遮断弁を一体化して配置したことを特徴とするガ
    ス漏洩検知装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のうちいずれかに記載の
    ガス漏洩検知装置において、 前記遮断弁制御手段によって前記遮断弁を閉じた状態に
    制御したときに、前記ガスの流れが前記ガス流量計測手
    段によって計測された場合には、前記遮断弁に遮断異常
    が発生したことを判定する遮断異常判定手段を、さらに
    具備することを特徴とするガス漏洩検知装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のガス漏洩検知装置におい
    て、 前記遮断異常判定手段によって前記遮断弁に遮断異常が
    発生したことが判定された場合には、該遮断異常が発生
    した旨の警報を視覚的媒体および聴覚的媒体のうち少な
    くともいずれか一方で出力する警報出力手段を、さらに
    具備することを特徴とするガス漏洩検知装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のうちいずれかに記載の
    ガス漏洩検知装置において、 前記圧力調整に異常が発生したことが前記調整圧力自動
    診断手段によって判定されると、該異常が発生した旨の
    警報を視覚的媒体および聴覚的媒体のうち少なくともい
    ずれか一方で発する動作異常警報発生手段を、さらに具
    備することを特徴とするガス漏洩検知装置。
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