JP2718250B2 - ガス圧力調整器の凍結検出装置 - Google Patents

ガス圧力調整器の凍結検出装置

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拓生 嶋田
博 堀井
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、LPガス供給設備における圧力調整器の凍結
により、圧力調整弁が閉止状態のままになってしまうこ
とによるガス供給圧力の低下を検出し凍結状態を報知す
るガス圧力調整器の凍結検出装置に関するものである。
従来の技術 近年、ガス漏れによる爆発事故や、ガス器具の消し忘
れによる火災事故等を防ぐために、ガスメータの中にガ
ス漏れやガス器具の使用時間を監視し、長時間にわたっ
てガス器具が使われ続けた場合ガス器具の消し忘れであ
ると判断し、ガスの供給を遮断するガス遮断装置が組み
こまれるようになってきておりガスメータから下流側に
ついては安全が確保されるようになってきている。一方
ガスメータの上流側すなわちLPガスボンベからガスメー
タまでの安全管理については従来2年に一度人が現場に
出向いて安全チェックを行っている。このような従来の
安全管理についてその概要を第3図に従って説明する。
第3図は従来のガス供給設備における安全チェック手
段のブロック図である。第3図において、1はLPガスボ
ンベ、2はボンベの元栓、3は圧力調整器、4はガスメ
ータ、5はガス器具、6は圧力計、7はペンレコーダで
ある。
以上のように構成された従来のガス供給設備における
安全チェック手段について、第3図を参照しながらその
動作について説明する。2年に一度人が現場に行き、圧
力調整器3とガスメータ4の間のガス配管の途中に圧力
計6を接続し、ペンレコーダ7によりガス配管内部のガ
ス圧力を測定する。そして圧力調整器3の圧力調整機能
がチェックされる。ボンベ元栓2を開状態としガス器具
5が通常の使用状態にしてガス圧をペンレコーダ7に記
録する。記録されたガス圧が230−330mmH2Oの間にあれ
ば圧力調整器3の圧力調整機能は正常であり、上記範囲
をはずれていれば圧力調整器3の故障であると判定され
る。
発明が解決しようとする課題 しかしながら上記のような手段では、圧力調整器の恒
常的な故障についてはチェックできるが凍結による圧力
調整弁の不動作のような一時的な動作不良には対応でき
ないという課題を有していた。
本発明は上記課題に鑑み、自動的に圧力調整器の凍結
による動作不良をチェックすることのできる圧力調整器
の凍結検出装置を提供するものである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明のガス圧力調整器の
凍結検出装置はガス供給設備を構成する圧力調整器の下
流側の圧力の異常低下を検出する圧力低下異常検出手段
と前記圧力調整器の温度を検出する温度検出手段と前記
圧力低下異常検出手段と前記温度検出手段からの2つの
信号を入力とし温度検出手段からの信号があるレベル以
下の時に圧力低下異常検出手段からの信号がある場合に
は圧力調整器内部の凍結による圧力低下であると判定す
るように構成された判定手段と前記判定手段からの信号
により動作する出力手段という構成を備えたものであ
る。
作用 本発明は上記した構成によって自動的に圧力調整器の
温度を測定し、温度が低くかつ圧力調整器の下流側の圧
力が低下した場合には凍結によるガス圧低下であると判
断でき、人に報知することができることとなる。
実施例 以下本発明の一実施例のガス圧力調整器の凍結検出装
置について、図面を参照しながら説明する。
第1図は本発明の実施例におけるガス圧力調整器の凍
結検出装置のブロック図である。第1図において、1は
LPガスボンベ、2はボンベの元栓、3は圧力調整器、4
はガスメータ、5はガス器具、8は圧力調整器3の温度
を測定する温度検出手段である温度センサ、9は圧力低
下異常検出手段、10は判定手段、11は出力手段、12は圧
力センサ、13は流量センサ、14はコンパレータ、15はコ
ンパレータ、16はゲート回路、17はタイマ回路、18はコ
ンパレータ、19はゲート回路である。なお従来例の第3
図と同じ機能を示すブロックは同一の番号を付与してい
る。
まず圧力低下異常検出手段9の動作について説明す
る。ボンベ交換時には圧力調整器3から下流側の圧力が
下がることが考えられる。従って圧力情報だけでは圧力
調整器3の故障がボンベ交換等による圧力低下か判断が
つかない。そこで第1図に示す本発明の実施例では圧力
センサ8の情報と流量センサ9の情報と2つの情報を利
用し圧力低下異常検出を行っている。コンパレータ14は
流量センサ13の出力があるレベル以上になった時出力す
るように設定されている。コンパレータ15は圧力センサ
12の出力が230mmH2O以下になった時に出力するように設
定されている。ゲート回路16はコンパレータ14からの信
号がある時のみコンパレータ15の出力をタイマ回路17に
伝える。従って流量センサ13にあるレベル以上の信号が
ある時のみ圧力センサ12の信号がタイマ回路17に伝わ
り、もし圧力が230mmH2O以下であればタイマ回路17が動
作する。タイマ回路17では雑音を除去するためにある時
間以上信号があるときだけ次段の判定手段に信号を出力
するように構成されている。以上が圧力低下異常検出手
段の動作である。次に判定手段10の動作について説明す
る。コンパレータ18では温度センサ8の出力が設定温
度、例えば摂氏零度以下になった時に出力を生じるよう
に構成されている。ゲート回路19はコンパレータ18から
出力が生じている時のみゲートを開き、圧力低下異常検
出手段9の出力を次段の出力手段11に伝える。従って圧
力調整器の温度が摂氏零度以下の時に圧力が低下すると
判定手段10から信号が出力される。凍結による圧力低下
を知らされた出力手段11ではLEDを点灯あるいは点滅さ
せて凍結を人に知らせたり、電話回線等を利用して警報
を管理センタに報知する。あるいは別に設けたガス遮断
弁を駆動してガスの供給をストップする。
以上のように本実施例によれば、ガス供給設備を構成
する圧力調整器の下流側の圧力の異常低下を検出する圧
力低下異常検出手段と前記圧力調整器の温度を検出する
温度検出手段と前記圧力低下異常検出手段と前記温度検
出手段からの2つの信号を入力とし温度検出手段からの
信号があるレベル以下の時に圧力低下異常検出手段から
の信号がある場合には圧力調整器内部の凍結による圧力
低下であると判定するように構成された判定手段と前記
判定手段からの信号により動作する出力手段という構成
により凍結による圧力低下を検出し、人に報知すること
ができることとなる。
なお圧力低下検出装置9の構成として第2図に示すご
とく圧力調整器の上流側と下流側のそれぞれに圧力セン
サ12と圧力センサ20を設け2つの圧力の差を検出する構
成のものであってもかまわない。また圧力センサ12だけ
の構成のものであってもよい。
なお本発明のガス圧力調整器の凍結検出装置は圧力調
整器3の中に内蔵してもよい。またガス圧力調整器の異
常検出装置全部を別ユニットとしてもよいし、一部例え
ば圧力センサ12を圧力調整器3に内蔵させ他の部分を別
の場所に設けてもよい。また判定手段10はマイクロコン
ピュータによるソフトウェアロジックにより実現しても
よい。
発明の効果 以上のように本発明は、ガス供給設備を構成する圧力
調整器の下流側の圧力の異常低下を検出する圧力低下異
常検出手段と前記圧力調整器の温度を検出する温度検出
手段と前記圧力低下異常検出手段と前記温度検出手段か
らの2つの信号を入力とし温度検出手段からの信号があ
るレベル以下の時に圧力低下異常検出手段からの信号が
ある場合には圧力調整器内部の凍結による圧力低下であ
ると判定するように構成された判定手段と前記判定手段
からの信号により動作する出力手段という構成によりガ
ス圧力調整器の凍結による圧力低下を検出し人に報知し
たり遮断弁を動作させる等の安全対策をとることができ
るガス圧力調整器の凍結検出装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例におけるガス圧力調整器の凍
結検出装置のブロック図、第2図は本発明の他の実施例
におけるガス圧力調整器の凍結検出装置のブロック図、
第3図は従来のブロック図である。 1……LPガスボンベ、2……ボンベの元栓、3……圧力
調整器、4……ガスメータ、5……ガス器具、8……温
度センサ、9……圧力低下異常検出手段、10……判定手
段、13……流量センサ、17……タイマ回路。
フロントページの続き (72)発明者 嶋田 拓生 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 堀井 博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 下谷 毅夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 棚橋 隆 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガス供給設備を構成する圧力調整器の下流
    側の圧力の異常低下を検出する圧力低下異常検出手段と
    前記圧力調整器の温度を検出する温度検出手段と前記圧
    力低下異常検出手段と前記温度検出手段からの2つの信
    号を入力とし温度検出手段からの信号があるレベル以下
    の時に圧力低下異常検出手段からの信号がある場合には
    圧力調整器内部の凍結による圧力低下であると判定する
    ように構成された判定手段と前記判定手段からの信号に
    より動作する出力手段とで構成されたガス圧力調整器の
    凍結検出装置。
  2. 【請求項2】圧力低下異常検出手段は圧力センサと流量
    センサとを有することを特徴とした請求項1記載のガス
    圧力調整器の凍結検出装置。
  3. 【請求項3】圧力低下異常検出手段は2つの圧力センサ
    を有する請求項1記載のガス圧力調整器の凍結検出装
    置。
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