JP2003286942A - 往復動圧縮機に用いるピストンの製造方法 - Google Patents

往復動圧縮機に用いるピストンの製造方法

Info

Publication number
JP2003286942A
JP2003286942A JP2002090841A JP2002090841A JP2003286942A JP 2003286942 A JP2003286942 A JP 2003286942A JP 2002090841 A JP2002090841 A JP 2002090841A JP 2002090841 A JP2002090841 A JP 2002090841A JP 2003286942 A JP2003286942 A JP 2003286942A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
opening
cylindrical portion
lid member
cylindrical
piston
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002090841A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Nakamura
慎二 中村
Yutaka Hasegawa
豊 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanden Corp
Original Assignee
Sanden Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanden Corp filed Critical Sanden Corp
Priority to JP2002090841A priority Critical patent/JP2003286942A/ja
Priority to FR0303485A priority patent/FR2839909B1/fr
Priority to US10/396,501 priority patent/US7137197B2/en
Priority to DE10313880A priority patent/DE10313880B4/de
Priority to CNB031077420A priority patent/CN1283922C/zh
Publication of JP2003286942A publication Critical patent/JP2003286942A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23PMETAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; COMBINED OPERATIONS; UNIVERSAL MACHINE TOOLS
    • B23P15/00Making specific metal objects by operations not covered by a single other subclass or a group in this subclass
    • B23P15/10Making specific metal objects by operations not covered by a single other subclass or a group in this subclass pistons
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21KMAKING FORGED OR PRESSED METAL PRODUCTS, e.g. HORSE-SHOES, RIVETS, BOLTS OR WHEELS
    • B21K1/00Making machine elements
    • B21K1/18Making machine elements pistons or plungers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21KMAKING FORGED OR PRESSED METAL PRODUCTS, e.g. HORSE-SHOES, RIVETS, BOLTS OR WHEELS
    • B21K25/00Uniting components to form integral members, e.g. turbine wheels and shafts, caulks with inserts, with or without shaping of the components
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • F04B27/0873Component parts, e.g. sealings; Manufacturing or assembly thereof
    • F04B27/0878Pistons
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/49Method of mechanical manufacture
    • Y10T29/49229Prime mover or fluid pump making
    • Y10T29/49249Piston making
    • Y10T29/49252Multi-element piston making
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/49Method of mechanical manufacture
    • Y10T29/49229Prime mover or fluid pump making
    • Y10T29/49249Piston making
    • Y10T29/49256Piston making with assembly or composite article making
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/49Method of mechanical manufacture
    • Y10T29/49826Assembling or joining
    • Y10T29/49908Joining by deforming
    • Y10T29/49925Inward deformation of aperture or hollow body wall
    • Y10T29/49934Inward deformation of aperture or hollow body wall by axially applying force

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Compressor (AREA)
  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
  • Forging (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な作業によってピストンを作ること。 【解決手段】 成型治具61は、ピストン5の円筒状部
51bと蓋部材55とを挿入する第1及び第2の筒部6
1a,61bを有し、前記第2の筒部61bの開口側か
ら挿入治具71を前記蓋部材55上へ位置させて、前記
挿入治具71を軸方向で前記第2の筒部61a側へ移動
させ、前記円筒状部51bに形成した凸部51cを前記
第1の筒部61aへ入り込ませ、前記凸部51cが前記
蓋部材55に形成した凹部55c側へ押されることによ
って、前記凸部51cの肉厚部分Aを前記凹部55cへ
移動し前記円筒状部51bと前記蓋部材55とをカシメ
固着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、往復運動により流
体を圧縮する往復動圧縮機に用いるピストンの製造方法
に属し、特に、斜板式圧縮機に用いるピストンの製造方
法に属する。
【0002】
【従来の技術】従来技術における往復動圧縮機の一例と
しての斜板式圧縮機としては、特開平10−15972
5号公報に開示されているものがある。なお、このよう
な斜板式圧縮機は、片斜板式容量制御圧縮機とも呼ばれ
ている。
【0003】図9に示すように、斜板式圧縮機1は、ハ
ウジング2と、ハウジング2の中心部に回転自在に配置
された駆動軸3と、駆動軸3に傾斜されて装着されてい
る斜板4と、ピストン5と、斜板4の揺動運動を直線往
復運動に変換して各ピストンに伝達するシュー6とを有
している。
【0004】ハウジング2は、フロントハウジング20
と、シリンダヘッド22、シリンダブロック23とによ
って構成されている。フロントハウジング20は、略漏
斗状を呈している。フロントハウジング20には、ラジ
アルニードルベアリング200、スラストニードルベア
リング201、及び軸シール部材202が設けられてい
る。
【0005】シリンダブロック23の一方側は、フロン
トハウジング20の一方の開口端により閉塞され、シリ
ンダブロック23の他方端が弁板装置24を介在させて
シリンダヘッド22により閉塞されている。シリンダブ
ロック23は、中心孔230およびシリンダボア231
を有している。中心孔230は、シリンダブロック23
の中心部に形成されている。中心孔230内には、ラジ
アルニードルベアリング232が配置されている。シリ
ンダボア231は、シリンダブロック23の外周部に、
中心孔230を取り囲むようにして、等しい間隔に複数
個形成されている。
【0006】シリンダヘッド22には、吸入室220、
および吐出室221が形成されている。フロントハウジ
ング20、シリンダブロック23、シリンダヘッド22
は、これらがボルト225によって一体に固定されてい
る。
【0007】駆動軸3は、ラジアルニードルベアリング
200,232を介して、フロントハウジング20およ
びシリンダブロック23に回転自在に支持され、ハウジ
ング2の中心部に位置している。駆動軸3の先端部分
は、フロントハウジング20の先端から圧縮機の外部へ
と突出し、この部分に図示しない電磁クラッチを介し
て、例えば、自動車のエンジンからの力が伝達されるよ
うになっている。
【0008】斜板4は、駆動軸3に対する傾斜角度を可
変に駆動軸3に装着されている。この斜板4は、駆動軸
3に固定されたロータ9に屈曲自在に連結されており、
これにより、斜板4は、駆動軸3と共に回転するように
なっている。また、斜板4とロータ9との間には、駆動
軸3に装着されたコイルスプリング10が介在し、この
コイルスプリング10により、斜板4は、その傾斜角度
が小さくなる方へ付勢されている。
【0009】ピストン5は、ピストン部51と、シュー
受部52と、ロッド部53とを有している。ピストン部
51は、シリンダボア231内に摺動自在に挿入されて
いる。ロッド部53は、ピストン部51とシュー受部5
2とを連結している。シュー受部52は、窪んだシュー
受面を有し、ここで、斜板4を狭持するようにして一対
のシュー6をそれらの間に保持している。
【0010】さらに、ピストン部51は、ピストン5の
頭部側に開口部を持つ中空の円筒状部(図示せず)と、
円筒状部の開口部に取付られた円板形の蓋部材(図示せ
ず)とをカシメ加工によって固着している。
【0011】シール材及び蓋部材は、円筒状部の開口部
に組み合わされる。そして、円筒状部の開口部の縁部を
蓋部材の外周部分に沿うように内側に折り曲げてカシメ
固着されている。この際、円筒状部、シール材、及び蓋
部材を隙間なく密着させる。
【0012】また、ピストン部51は、ピストン5の頭
部側とは反対側に開口部を持つ中空の円筒状部(図示せ
ず)と、円筒状部の開口部にカシメ加工によってロッド
部53を固着することが行われている。この場合も、円
筒状部の開口部の縁部をロッド部53の外周部分に沿う
ように内側に折り曲げてカシメ固着されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カシメ
加工によって組み立てられるピストンを製造には、複雑
なカシメ治具を用いてカシメ固着しなければならず、工
程が複雑になり、廉価に製造できないという問題があ
る。
【0014】それ故に本発明の課題は、カシメ加工によ
るピストンのカシメ工程を容易な製造方法によって行う
ことができる斜板式圧縮機を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、往復運
動により流体を圧縮する往復動圧縮機に用いるピストン
であって、該ピストンは、その頭部側に開口部をもつ中
空の円筒状部と、前記円筒状部の開口部に設ける蓋部材
とからなるピストン部とを有し、前記蓋部材が前記円筒
状部の前記開口部に組み合わされて前記円筒状部と前記
蓋部材とを成型治具を用いてカシメ加工することによっ
て一体に固着させるピストンの製造方法において、前記
開口部側の前記円筒状部の外周面、及び前記蓋部材の周
縁部分のいずれか一方に形成した凸部と、該凸部に対向
するよう前記開口部側の前記円筒状部の外周面、及び前
記蓋部材の周縁部分のいずれか一方に形成した凹部とを
有し、前記成型治具は、第1の筒部と、該第1の筒部の
軸方向で隣接しているテーパ形状の第2の筒部とを有
し、前記第1の筒部は、前記円筒状部の径方向でもっと
も大きい部分の外形寸法とほぼ同じ内径寸法、もしくは
若干大きな寸法をもっており、前記第2の筒部は、前記
円筒状部の前記外形寸法よりも大きい寸法をもってテー
パ形状に形成されており、前記第2の筒部に前記開口部
が位置するように前記円筒状部を第1の筒部に挿入した
後、前記開口部に前記蓋部材を嵌め合わせて前記開口部
を閉塞し、前記第2の筒部の開口側から挿入治具を前記
蓋部材上へ位置させて、前記挿入治具を軸方向で前記第
2の筒部側へ移動させ、前記蓋部材が第1の筒部側へ移
動したときに前記凸部を前記第1の筒部へ入り込ませる
ことによって、前記凸部が前記凹部側へ押され、前記凸
部の肉厚部分を前記凹部へ移動させて前記円筒状部と前
記蓋部材とをカシメ固着することを特徴とするピストン
の製造方法が得られる。
【0016】また、本発明によれば、往復運動により流
体を圧縮する往復動圧縮機に用いるピストンであって、
該ピストンは、閉塞されている頭部側とは反対側に形成
されている開口部を持つ中空の円筒状部と、前記円筒状
部の前記開口部にカシメ固着されるロッド部とを含み、
前記ロッド部が前記円筒状部の開口部に組み合わされて
前記円筒状部と前記ロッド部とを成型治具を用いてカシ
メ加工することによって一体に固着させる往復動圧縮機
に用いるピストンの製造方法において、前記開口部側の
前記円筒状部の外周面、及び前記ロッド部の周縁部分の
いずれか一方に形成した凸部と、該凸部に対向するよう
前記開口部側の前記円筒状部の外周面、及び前記ロッド
部の周縁部分のいずれか一方に形成した凹部とを有し、
前記円筒状部と前記ロッド部とをカシメ加工によって一
体に固着させる成型治具は、第1の筒部と、該第1の筒
部の軸方向で隣接しているテーパ形状の第2の筒部とを
有し、前記第1の筒部は、前記円筒状部の径方向でもっ
とも大きい部分の外形寸法とほぼ同じ内径寸法、もしく
は若干大きな寸法をもっており、前記第2の筒部は、前
記円筒状部の外形寸法よりも大きい寸法をもってテーパ
形状に形成されており、前記第2の筒部に前記開口部が
位置するように前記円筒状部を第1の筒部に挿入した
後、前記開口部に前記ロッド部を嵌め合わせて前記開口
部を閉塞し、前記第2の筒部の開口側から挿入治具を前
記ロッド部上へ位置させて、前記挿入治具を軸方向で前
記第2の筒部側へ移動させ、前記ロッド部を前記第1の
筒部側へ移動させて前記凸部を前記第1の筒部6へ入り
込ませ、前記凸部が前記凹部側へ押されることによっ
て、前記凸部の肉厚部分を前記凹部へ移動させ前記円筒
状部と前記ロッド部とをカシメ固着することを特徴とす
るピストンの製造方法が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る往復運動によ
り流体を圧縮する往復動圧縮機の実施の形態例を説明す
る。図1は、往復動圧縮機の具体例としての斜板式圧縮
機を示しており、この斜板式圧縮機の第1の実施の形態
例におけるピストンを組み立て前の状態で示している。
なお、斜板式圧縮機の全体構成については、図5の従来
技術によって説明した斜板式圧縮機と同様な構成である
ことから、ピストンを除く他の部品構成の説明は省略
し、図5のピストンに同じ符号を付して説明する。
【0018】図1を参照して、第1の実施の形態例にお
ける斜板式圧縮機におけるピストン5は、アルミにニウ
ム、アルミにニウム合金、又は鉄などによって作られて
おり、ピストン部51と、シュー受部52と、ロッド部
53とを有している。ピストン部51は、図5に示した
シリンダボア231内に摺動自在に挿入される。ロッド
部53は、ピストン部51とシュー受部52とを連結し
ている。シュー受部52は、窪んだシュー受面52aを
有し、ここで、斜板4を狭持するようにして、図5に示
した一対のシュー6をそれらの間に保持される。
【0019】図1に示したピストン5を組み立てる前の
状態において、ピストン部51は、ピストン5の頭部側
に開口部51aを持つ中空の円筒状部51bと、円筒状
部51bの開口部51aにカシメ固着される略円板形の
蓋部材55とを有している。
【0020】開口部51a側の円筒状部51bの外周面
には、この外周面から径方向(図1に示したX方向)で
外向きに環状に突出している凸部51cが形成されてい
る。蓋部材55の周縁部分には、第1の鍔部55aと第
2の鍔部55bとが形成されている。第2の鍔部55b
は、第1の鍔部55aに対向するように形成されてい
る。
【0021】第1及び第2の鍔部55a,55bの間に
は、切り欠け状にかつ環状に凹部55cが形成されてい
る。また、第1の鍔部55aは、円筒状部51bの開口
部51a側の端面に当接するように径方向に延びてい
る。第2の鍔部55bは、円筒状部51bの開口部51
aの内面に入り込み第2の鍔部55bの周端面が開口部
51aの内面に対向するように径方向に延びている。な
お、この実施の形態例における円筒状部51bは、アル
ミニウムであり、蓋部材55は、アルミニウム又は鉄な
どによって作られている。
【0022】円筒状部51bと蓋部材55とは、成型治
具61によってカシメ加工が施されることによって一体
に固着させる。成型治具61は、図1及び図2に示すよ
うに、第1の筒部61a(図1では下側部分)と、この
第1の筒部61aの軸方向(図1に示したY方向)で隣
接しているテーパ形状の第2の筒部61b(図1では下
側部分)とを有している。第1の筒部61aは、円筒状
部51bの外形寸法とほぼ同じ内径寸法、もしくは若干
大きな寸法をもっており、第2の筒部61bは、円筒状
部51bの外形寸法よりも大きい寸法をもってテーパ形
状に形成されている。
【0023】円筒状部51bと蓋部材55とを固着する
ときには、第2の筒部61bに開口部51aが位置する
ように円筒状部51bを第1の筒部61aに挿入し、開
口部51aに蓋部材55を嵌め合わせて開口部51aを
閉塞する。この際、第1の鍔部55aが開口部51aの
円筒状部51bにおける端面に当接し、第2の鍔部55
bの周端面が開口部51aの内面に対向する。
【0024】そして、図2に示すように、第2の筒部6
1bの開口側から挿入治具71を蓋部材55上へ位置さ
せる。その後、挿入治具71を軸方向で第2の筒部61
a側へ移動させると、蓋部材55が第1の筒部61a側
へ押し下げられる。このとき、円筒状部51bの凸部5
1cが第1の筒部61aへ入り込み、凸部51cが蓋部
材55の凹部55c側へ押されることによって、凸部5
1cの肉厚部分Aが凹部55cへ移動し円筒状部51b
と蓋部材55とがカシメ固着される。さらに、挿入治具
71を軸方向で第2の筒部61a側へさらに移動させる
と、固着されたピストン5が成型治具61から外される
もとによってピストン5の製造が完了する。
【0025】なお、開口部51aに蓋部材55を嵌め合
わせて開口部51aを閉塞する前後の工程において、蓋
部材55の凹部55c面に、予め、接着剤を塗布してお
いてもよい。このように接着剤を塗布してくことによっ
て、円筒状部51b及び蓋部材55は隙間なく密着させ
ることができ、円筒状部51bの内部への洩れを防止す
ることができる。
【0026】なお、蓋部材55には、開口部51aの縁
部の内面に対向する外周面に、一個もしくは複数個の切
り欠きを形成してもよい。切り欠きは、蓋部材55を縁
部にカシメ固着する際に、縁部の折り曲げやすさを助け
る効果と、カシメ固着後の蓋部材55の保持を助ける効
果を奏する。また、カシメの際には、切り欠きに縁部が
入り込むことによりカシメ後に仕上げ加工時の外力によ
る蓋部材55の自転を防止することができる。
【0027】図3は、斜板式圧縮機における第2の実施
の形態例におけるピストンを組み立て前の状態で示して
いる。なお、第1の実施の形態例によって説明した部分
と同じ構成なる要素については、同じ符号を付して以下
の説明する。
【0028】図3を参照して、第2の実施の形態例にお
けるピストン5は、ピストン5を組み立てる前の状態に
おいて、ピストン5の頭部側に開口部51aを持つ中空
の円筒状部51bと、円筒状部51bの開口部51aに
カシメ固着される略円板形の蓋部材55とを有してい
る。
【0029】開口部51a側の円筒状部51bの外周面
には、この外周面から径方向で外向きに環状に突出して
いる第1の凸部511cが形成されている。開口部51
a側の円筒状部51bの内周面には、この内周面から内
側へ環状に突出している第2の凸部512cが形成され
ている。
【0030】蓋部材55は、円筒状部51bの開口部5
1aの内面に入り込み、蓋部材55の周端面が開口部5
1aの内面に対向する径方向の寸法を有している。即
ち、蓋部材55の径方向における寸法は、円筒状部51
bの開口部51aの内径と略等しい寸法、もしくは若干
小さな寸法になっている。蓋部材55の周縁部分には、
切り欠け状にかつ環状に凹部551cが形成されてい
る。なお、この実施の形態例における円筒状部51b
は、アルミニウムであり、蓋部材55は、アルミニウム
又は鉄などによって作られている。
【0031】円筒状部51bと蓋部材55とは、成型治
具61によってカシメ加工を施されることによって一体
に固着させる。成型治具61は、図3及び図4に示すよ
うに、第1の筒部61aと、この第1の筒部61aの軸
方向で隣接しているテーパ形状の第2の筒部61bとを
有している。第1の筒部61aは、円筒状部51bの外
形寸法と略同じ内径寸法、もしくは若干大ききな寸法を
もっており、第2の筒部61bは、円筒状部51bの外
形寸法よりも大きい寸法をもってテーパ形状に形成され
ている。
【0032】円筒状部51bと蓋部材55とをカシメ固
着するときには、第2の筒部61bに開口部51aが位
置するように円筒状部51bを第1の筒部61aに挿入
し、開口部51aに蓋部材55を嵌め合わせて開口部5
1aを閉塞する。この際、蓋部材55の周縁端部が円筒
状部51bの第2の凸部512c上に置かれ、蓋部材5
5の周端面が開口部51aの内面に対向する。
【0033】そして、図4に示すように、第2の筒部6
1bの開口側から挿入治具71を蓋部材55上へ位置さ
せる。その後、挿入治具71を軸方向で第2の筒部61
a側へ移動させると、蓋部材55が第1の筒部61a側
へ押し下げられる。このとき、円筒状部51bの凸部5
11cが第1の筒部61aへ入り込み、凸部511cが
蓋部材55の凹部551c側へ押されることによって、
凸部511cの肉厚部分Bが凹部551cへ移動し円筒
状部51bと蓋部材55とがカシメ固着される。さら
に、挿入治具71を軸方向で第2の筒部61a側へさら
に移動させると、固着されたピストン5が成型治具61
から外されるもとによってピストン5の製造が完了す
る。
【0034】なお、開口部51aに蓋部材55を嵌め合
わせて開口部51aを閉塞する前後の工程において、蓋
部材55の凹部551c面に、予め、接着剤を塗布して
おいてもよい。このように接着剤を塗布してくことによ
って、円筒状部51b及び蓋部材55は隙間なく密着さ
せることができ、円筒状部51bの内部への洩れを防止
することができる。
【0035】図5は、斜板式圧縮機における第3の実施
の形態例におけるピストンを組み立て前の状態で示して
いる。なお、第1の実施の形態例によって説明した部分
と同じ構成なる要素については、同じ符号を付して以下
の説明する。
【0036】図5を参照して、第3の実施の形態例にお
けるピストン5は、ピストン5を組み立てる前の状態に
おいて、ピストン5の頭部側に開口部51aを持つ中空
の円筒状部51bと、円筒状部51bの開口部51aに
取付られる蓋部材55とを有している。
【0037】開口部51aは、円筒状部51bの径寸法
よりも小さい径寸法となっている。開口部51aの開口
端には、円筒状部51bの外周面から径方向で外向きに
延びている環状の鍔部515cが形成されている。鍔部
515cの径方向における寸法は、円筒状部51bの外
周面の径方向における寸法よりも小さい寸法となってい
る。さらに、開口部51a側には、鍔部515cの内側
と開口部51a側の円筒状部51bを接続している連結
部516cが形成されている。このようにして、鍔部5
15cと連結部516cとの間には、外側が開口してい
る環状に凹部517cが形成されている。
【0038】蓋部材55は、円筒状部51bの径方向に
おける外形寸法とほぼ等しい径方向の寸法をもつ円形板
状の蓋板部554cと、蓋板部554cの径方向に平行
な一面から一面に対して垂直方向に延びている環状の枠
部555cと、枠部555cの外面から径方向における
外側へ突出している凸部556cとを有している。
【0039】枠部555cの内径寸法は、鍔部515c
の周端面の径方向における寸法とほぼ同等の寸法となっ
ている。なお、この実施の形態例における円筒状部51
bは、アルミニウムであり、蓋部材55は、アルミニウ
ム又は鉄などによって作られている。
【0040】円筒状部51bと蓋部材55とは、成型治
具61によってカシメ加工を施されることによって一体
に固着させる。成型治具61は、図5及び図6に示すよ
うに、第1の筒部61aと、この第1の筒部61aの軸
方向で隣接しているテーパ形状の第2の筒部61bとを
有している。第1の筒部61aは、円筒状部51bのも
っとも大きな部分の外形寸法とほぼ同じ内径寸法をもっ
ており、第2の筒部61bは、円筒状部51bのもっと
も大きな部分の外形寸法よりも大きい寸法をもってテー
パ形状に形成されている。
【0041】円筒状部51bと蓋部材55とを固着する
ときには、第2の筒部61bに開口部51aが位置する
ように円筒状部51bを第1の筒部61aに挿入し、鍔
部515cを内側にして開口部51aに蓋部材55を嵌
め合わせて開口部51aを閉塞する。この際、枠部55
5cの端面が開口部51a側の円筒状部51bにおける
段部518cに当接し、鍔部515c、連結部516
c、枠部555cによって凹部517cも閉塞される。
【0042】そして、図6に示すように、第2の筒部6
1bの開口側から挿入治具71を蓋部材55上へ位置さ
せる。その後、挿入治具71を軸方向で第2の筒部61
a側へ移動させると、蓋部材55の凸部556cが第1
の筒部61aに当たる。このとき、円筒状部51bの凸
部51cが第1の筒部61aへ入り込み、凸部556c
が凹部517c側へ押されることによって、凸部556
cの肉厚部分Cが凹部517cへ移動し円筒状部51b
と蓋部材55とがカシメ固着される。さらに、挿入治具
71を軸方向で第2の筒部61a側へさらに移動させる
と、固着されたピストン5が成型治具61から外される
もとによってピストン5の製造が完了する。
【0043】なお、開口部51aに蓋部材55を嵌め合
わせて開口部51aを閉塞する前後の工程において、凹
部517c面に、予め、接着剤を塗布しておいてもよ
い。このように接着剤を塗布してくことによって、円筒
状部51b及び蓋部材55は隙間なく密着させることが
でき、円筒状部51bの内部への洩れを防止することが
できる。
【0044】図7は、斜板式圧縮機における第4の実施
の形態例におけるピストンを組み立て前の状態で示して
いる。なお、第1の実施の形態例によって説明した部分
と同じ構成なる要素については、同じ符号を付して以下
の説明する。
【0045】図7を参照して、第4の実施の形態例にお
けるピストン5は、ピストン部51と、シュー受部52
と、ロッド部53とを有している。ロッド部53は、ピ
ストン部51とシュー受部52とを一体に連結してい
る。シュー受部52は、窪んだシュー受面52aを有
し、ここで、、図5に示した斜板4を狭持するようにし
て一対のシュー6をそれらの間に保持される。
【0046】ピストン5を組み立てる前の状態におい
て、ピストン5は、閉塞されている頭部側とは反対側に
形成されている開口部51′aを持つ中空の円筒状部5
1′bと、円筒状部51′bの開口部51′aにカシメ
固着されるロッド部53と、ロッド部53と一体となっ
ている痛いシュー受面52aとを有している。
【0047】図1の断面によって明らかなように、ピス
トン5の円筒状部51′bは、筒状部分の頭部側が閉塞
された形態で略カップ形状になっているものである。開
口部51′aは、円筒状部51′bの筒状部分の径寸法
よりも少し小さい径寸法に窄まっている。開口部51′
aの開口端には、円筒状部51′bの外周面から径方向
で外向きに延びている環状の鍔部515′cが形成され
ている。鍔部515′cの径方向における寸法は、円筒
状部51′bの外周面の径方向における寸法よりも小さ
い寸法となっている。さらに、開口部51′a側には、
鍔部515′cの内側と開口部51′a側の円筒状部5
1′bに一体に接続している連結部516′cが形成さ
れている。このようにして、鍔部515′cと連結部5
16′cとの間には、外側が開口している環状の凹部5
17′cが形成されている。
【0048】ロッド部53には、開口部51′aに対向
してカシメ固着される径方向に平行な対向面53aの周
縁部分から対向面53aに対して垂直方向に延びている
環状の枠部53bと、枠部53bの外面から径方向にお
ける外側へ突出している凸部53cとを有している。
【0049】枠部53cの内径寸法は、円筒状部51′
bにおける鍔部515′cの周端面の径方向における寸
法とほぼ同等もしくは若干大きな寸法となっている。な
お、この実施の形態例における円筒状部51bは、アル
ミニウムであり、蓋部材55は、アルミニウム又は鉄な
どによって作られている。
【0050】円筒状部51bとロッド部53とは、成型
治具61によってカシメ加工を施されることによって一
体に固着させる。成型治具61は、図7及び図8に示す
ように、第1の筒部61aと、この第1の筒部61aの
軸方向で隣接しているテーパ形状の第2の筒部61bと
を有している。第1の筒部61aは、円筒状部51′b
のもっとも大きな部分の外形寸法とほぼ同じ内径寸法も
しくは若干大きな寸法をもっており、第2の筒部61b
は、円筒状部51bの径方向におけるもっとも大きな部
分の外形寸法よりも大きい寸法をもってテーパ形状に形
成されている。
【0051】円筒状部51bと蓋部材55とをカシメ固
着するには、第2の筒部61bに開口部51′aが位置
するように円筒状部51′bを第1の筒部61aに挿入
し、円筒状部51′bの鍔部515cを内側にして開口
部51′aにロッド部53の枠部53bを嵌め合わせる
ことによって開口部51′aを閉塞する。この際、枠部
53bの端面が開口部51′a側の円筒状部51′bに
おける段部518′cに当接し、鍔部515c、連結部
516c、枠部555cによって凹部517′cも閉塞
される。
【0052】そして、図6に示すように、第2の筒部6
1bの開口側から挿入治具を軸方向で第2の筒部61a
側へ移動させると、枠部53bの凸部53cが第1の筒
部61aに当たる。このとき、凸部53cが第1の筒部
61aへ入り込み、凸部53cが凹部517′c側へ押
されることによって、凸部53cの肉厚部分Dが凹部5
17′cへ移動し円筒状部51′bとロッド部53とが
カシメ固着される。さらに、挿入治具を軸方向で第2の
筒部61a側へさらに移動させると、固着されたピスト
ン5が成型治具61から外されるもとによってピストン
5の製造が完了する。
【0053】なお、開口部51′aにロッド部53を嵌
め合わせて開口部51′aを閉塞する前後の工程におい
て、凹部517′c面に、予め接着剤を塗布しておいて
もよい。このように接着剤を塗布してくことによって、
円筒状部51′b及び蓋部材55は隙間なく密着させる
ことができ、円筒状部51′bの内部への洩れを防止す
ることができる。
【0054】なお、第4の実施の形態例によるカシメ加
工では、第1乃至第2の実施の形態例によって説明した
円筒状部51bと蓋部材55との関係における構成を円
筒状部51bと蓋部材55をロッド部53に変更した関
係において同様なカシメ固着が可能である。
【0055】また、第1乃至第4の実施の形態例におけ
るピストン5を製作するために採用する成型治具61で
は、挿入治具71によってピストン5を押下げることに
よってカシメ加工を行う製造方法を述べたが、成型治具
61の位置を逆向き変更して、シュー受部52側を引き
抜く方向で移動してカシメ加工を行うことも可能であ
る。
【0056】なお、実施の形態例においては、片斜板式
容量制御圧縮機に採用したピストンを説明したが、例え
ば、特開平2001−165046号公報に開示されて
いるような、片斜板式固定制御圧縮機におけるピストン
として採用できることは言うまでもない。
【0057】
【発明の効果】本発明に係る往復動圧縮機に用いるピス
トンの製造方法によれば、ピストンの円筒状部の開口部
に蓋部材もしくはピストンのロッド部を嵌め合わせて開
口部を閉塞し、成型治具における第2の筒部の開口側か
ら挿入治具を蓋部材上へ位置させて、蓋部材もしくはロ
ッド部を第1の筒部側へ移動させて凸部を第1の筒部へ
入り込ませ、凸部が凹部側へ押されることによって、凸
部の肉厚部分を凹部へ移動して円筒状部と蓋部材もしく
はロッド部とをカシメ固着するので、複雑なカシメ治具
を必要とせず、簡単な作業によって円筒状部と蓋部材と
をカシメ固着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るピストンの製造方法における第1
の実施の形態例を示しており、カシメ加工前の状態を成
型治具ともに示した断面図である。
【図2】図1に示したピストンのカシメ加工における途
中の工程を示す断面図である。
【図3】本発明に係るピストンの製造方法における第2
の実施の形態例を示しており、カシメ加工前の状態を成
型治具ともに示した断面図である。
【図4】図3に示したピストンのカシメ加工における途
中の工程を示す断面図である。
【図5】本発明に係るピストンの製造方法における第3
の実施の形態例を示しており、カシメ加工前の状態を成
型治具ともに示した断面図である。
【図6】図5に示したピストンのカシメ加工における途
中の工程を示す断面図である。
【図7】本発明に係るピストンの製造方法における第4
の実施の形態例を示しており、カシメ加工前の状態を成
型治具ともに示した断面図である。
【図8】図7に示したピストンのカシメ加工における途
中の工程を示す断面図である。
【図9】従来の往復動圧縮機の一例としての斜板式圧縮
機を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 3 駆動軸 4 斜板 5 ピストン 6 シュー 51a,51′a 開口部 51b,51′b 円筒状部 51c,53c,556c 凸部 55 蓋部材 55a 第1の鍔部 55b 第2の鍔部 55c,551c,517c,517′c 凹部 53 ロッド部 53b 枠部 53a 対向面 61 成型治具 61a 第1の筒部 61b 第2の筒部 231 シリンダボア 511c 第1の凸部 512c 第2の凸部 515c,515′c 鍔部 516c,516′c 連結部 518c,518′c 段部 554c 蓋板部 555c 枠部
【手続補正書】
【提出日】平成15年4月2日(2003.4.2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 往復動圧縮機に用いるピストンの製
造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、往復運動により流
体を圧縮する往復動圧縮機に用いるピストンの製造方法
に属し、特に、斜板式圧縮機に用いるピストンの製造方
法に属する。
【0002】
【従来の技術】従来技術における往復動圧縮機の一例と
しての斜板式圧縮機としては、特開平10−15972
5号公報に開示されているものがある。なお、このよう
な斜板式圧縮機は、片斜板式容量制御圧縮機とも呼ばれ
ている。
【0003】図9に示すように、斜板式圧縮機1は、ハ
ウジング2と、ハウジング2の中心部に回転自在に配置
された駆動軸3と、駆動軸3に傾斜されて装着されてい
る斜板4と、ピストン5と、斜板4の揺動運動を直線往
復運動に変換して各ピストンに伝達するシュー6とを有
している。
【0004】ハウジング2は、フロントハウジング20
と、シリンダヘッド22、シリンダブロック23とによ
って構成されている。フロントハウジング20は、略漏
斗状を呈している。フロントハウジング20には、ラジ
アルニードルベアリング200、スラストニードルベア
リング201、及び軸シール部材202が設けられてい
る。
【0005】シリンダブロック23の一方側は、フロン
トハウジング20の一方の開口端により閉塞され、シリ
ンダブロック23の他方端が弁板装置24を介在させて
シリンダヘッド22により閉塞されている。シリンダブ
ロック23は、中心孔230およびシリンダボア231
を有している。中心孔230は、シリンダブロック23
の中心部に形成されている。中心孔230内には、ラジ
アルニードルベアリング232が配置されている。シリ
ンダボア231は、シリンダブロック23の外周部に、
中心孔230を取り囲むようにして、等しい間隔に複数
個形成されている。
【0006】シリンダヘッド22には、吸入室220、
および吐出室221が形成されている。フロントハウジ
ング20、シリンダブロック23、シリンダヘッド22
は、これらがボルト225によって一体に固定されてい
る。
【0007】駆動軸3は、ラジアルニードルベアリング
200,232を介して、フロントハウジング20およ
びシリンダブロック23に回転自在に支持され、ハウジ
ング2の中心部に位置している。駆動軸3の先端部分
は、フロントハウジング20の先端から圧縮機の外部へ
と突出し、この部分に図示しない電磁クラッチを介し
て、例えば、自動車のエンジンからの力が伝達されるよ
うになっている。
【0008】斜板4は、駆動軸3に対する傾斜角度を可
変に駆動軸3に装着されている。この斜板4は、駆動軸
3に固定されたロータ9に屈曲自在に連結されており、
これにより、斜板4は、駆動軸3と共に回転するように
なっている。また、斜板4とロータ9との間には、駆動
軸3に装着されたコイルスプリング10が介在し、この
コイルスプリング10により、斜板4は、その傾斜角度
が小さくなる方へ付勢されている。
【0009】ピストン5は、ピストン部51と、シュー
受部52と、ロッド部53とを有している。ピストン部
51は、シリンダボア231内に摺動自在に挿入されて
いる。ロッド部53は、ピストン部51とシュー受部5
2とを連結している。シュー受部52は、窪んだシュー
受面を有し、ここで、斜板4を狭持するようにして一対
のシュー6をそれらの間に保持している。
【0010】さらに、ピストン部51は、ピストン5の
頭部側に開口部を持つ中空の円筒状部(図示せず)と、
円筒状部の開口部に取付られた円板形の蓋部材(図示せ
ず)とをシール材を介してカシメ加工によって固着して
いる。
【0011】シール材及び蓋部材は、円筒状部の開口部
に組み合わされる。そして、円筒状部の開口部の縁部を
蓋部材の外周部分に沿うように内側に折り曲げてカシメ
固着されている。この際、円筒状部、シール材、及び蓋
部材を隙間なく密着させる。
【0012】また、ピストン部51は、ピストン5の頭
部側とは反対側に開口部を持つ中空の円筒状部(図示せ
ず)と、円筒状部の開口部にカシメ加工によってロッド
部53を固着することが行われている。この場合も、円
筒状部の開口部の縁部をロッド部53の外周部分に沿う
ように内側に折り曲げてカシメ固着されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カシメ
加工によって組み立てられるピストンを製造には、複雑
なカシメ治具を用いてカシメ固着しなければならず、工
程が複雑になり、廉価に製造できないという問題があ
る。
【0014】それ故に本発明の課題は、カシメ加工によ
るピストンのカシメ工程を容易な製造方法によって行う
ことができる斜板式圧縮機を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、往復運
動により流体を圧縮する往復動圧縮機に用いるピストン
であって、該ピストンは、該ピストンの頭部側に開口部
をもつ中空の円筒状部と、前記開口部に設ける蓋部材と
からなるピストン部とを有し、前記蓋部材が前記開口部
に組み合わされて前記円筒状部と前記蓋部材とを成型治
具を用いてカシメ加工することによって一体に固着させ
るピストンの製造方法において、前記円筒状部の前記開
口部側の外周面、及び前記蓋部材の周縁部分のいずれか
一方に形成した凸部と、前記開口部を前記蓋部材によっ
て閉塞したときに前記円筒状部の径方向で前記凸部の肉
厚部分の移動を受容するように前記一方の前記凸部に対
して前記開口部側の外周面、及び前記蓋部材の周縁部分
のうちのいずれか他方に形成した凹部とを有し、前記成
型治具は、第1の筒部と、該第1の筒部の軸方向で隣接
している第2の筒部とを有し、前記第1の筒部は、前記
円筒状部の前記径方向でもっとも大きい部分の外形寸法
とほぼ同じ内径寸法、もしくは若干大きな寸法をもって
おり、前記第2の筒部は、前記円筒状部の前記外形寸法
よりも大きい寸法をもってテーパ形状に形成されてお
り、前記第2の筒部に前記開口部が位置するように前記
円筒状部を前記第1及び第2の筒部に挿入した後、前記
開口部に前記蓋部材を嵌め合わせて前記開口部を閉塞
た後挿入治具によってピストンを前記軸方向へ移動す
ることによって前記凸部を前記第1の筒部へ移動させ、
前記凸部を前記第1の筒部へ入り込ませ、前記第1の筒
部に前記凸部を当てて前記凸部前記凹部側へ押し、
記凸部の前記肉厚部分を前記凹部へ移動させることによ
って前記円筒状部と前記蓋部材とをカシメ固着すること
を特徴とするピストンの製造方法が得られる。
【0016】また、本発明によれば、往復運動により流
体を圧縮する往復動圧縮機に用いるピストンであって、
該ピストンは、閉塞されている頭部側とは反対側に形成
されている開口部を持つ中空の円筒状部と、前記開口部
にカシメ固着されるロッド部とを含み、前記ロッド部
前記開口部に組み合わされて前記円筒状部と前記ロッド
部とを成型治具を用いてカシメ加工することによって一
体に固着させる往復動圧縮機に用いるピストンの製造方
法において、前記円筒状部の前記開口部側の外周面、及
び前記ロッド部の周縁部分のいずれか一方に形成した凸
部と、前記開口部を前記ロッド部によって閉塞したとき
に前記円筒状部の径方向で前記凸部の肉厚部分の移動を
受容するように前記一方の前記凸部に対して前記開口部
側の外周面、及び前記ロッド部の周縁部分のうちの、い
ずれか他方に形成した凹部とを有し、前記円筒状部と前
記ロッド部とをカシメ加工によって一体に固着させる成
型治具は、第1の筒部と、該第1の筒部の軸方向で隣接
している第2の筒部とを有し、前記第1の筒部は、前記
円筒状部の前記径方向でもっとも大きい部分の外形寸法
とほぼ同じ内径寸法、もしくは若干大きな寸法をもって
おり、前記第2の筒部は、前記円筒状部の外形寸法より
も大きい寸法をもってテーパ形状に形成されており、前
記第2の筒部に前記開口部が位置するように前記円筒状
部を第1及び第2の筒部に挿入した後、前記開口部に前
記ロッド部を嵌め合わせて前記開口部を閉塞した後、挿
入治具によってピストンを前記軸方向へ移動することに
よって、前記凸部を前記第1の筒部へ移動させて前記凸
部を前記第1の筒部へ入り込ませ、前記凸部を前記第1
の筒部に当てて前記凸部前記凹部側へ押し、前記凸部
の肉厚部分を前記凹部へ移動させることによって前記円
筒状部と前記ロッド部とをカシメ固着することを特徴と
するピストンの製造方法が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る往復運動によ
り流体を圧縮する往復動圧縮機の実施の形態例を説明す
る。図1は、往復動圧縮機の具体例としての斜板式圧縮
機を示しており、この斜板式圧縮機の第1の実施の形態
例におけるピストンを組み立て前の状態で示している。
なお、斜板式圧縮機の全体構成については、図の従来
技術によって説明した斜板式圧縮機と同様な構成である
ことから、ピストンを除く他の部品構成の説明は省略
し、図5のピストンに同じ符号を付して説明する。
【0018】図1を参照して、第1の実施の形態例にお
ける斜板式圧縮機におけるピストン5は、アルミニウム
によって作られている。ピストン5は、ピストン部51
と、シュー受部52と、ロッド部53とを有している。
ピストン部51は、図に示したシリンダボア231内
に摺動自在に挿入される。ロッド部53は、ピストン部
51とシュー受部52とを連結している。シュー受部5
2は、窪んだシュー受面52aを有し、ここで、斜板4
を狭持するようにして、図に示した一対のシュー6を
それらの間に保持される。なお、ピストン5は、アルミ
ニウムの他、アルミニウム合金、又は鉄などによって作
られたものであってもよい。
【0019】図1に示したピストン5を組み立てる前の
状態において、ピストン部51は、ピストン5の頭部側
に開口部51aを持つ中空の円筒状部51bと、円筒状
部51bの開口部51aにカシメ固着される略円板形の
蓋部材55とを有している。
【0020】円筒状部51bの開口部51a側の外周面
には、この外周面から径方向(図1に示したX方向)で
外向きに環状に突出している凸部51cが形成されてい
る。蓋部材55の周縁部分には、第1の鍔部55aと第
2の鍔部55bとが形成されている。第2の鍔部55b
は、径方向Xを直交する軸方向Yで第1の鍔部55aに
対向するように形成されている。
【0021】第1及び第2の鍔部55a,55bの
は、環凹部55cとなっている。また、第1の鍔部
55aは、円筒状部51bの開口部51a側の端面に当
接するように径方向に延びている。第2の鍔部55b
は、円筒状部51bの開口部51aの内面に入り込み第
2の鍔部55bの周端面が開口部51aの内面に対向す
るように径方向に延びている。なお、この実施の形態例
における円筒状部51bは、アルミニウムであり、蓋部
材55は、アルミニウムである。なお、蓋部材は、鉄で
あってもよい。
【0022】円筒状部51bと蓋部材55とは、成型治
具61によってカシメ加工が施されることによって一体
に固着させる。成型治具61は、図1及び図2に示すよ
うに、第1の筒部61a(図1では下側部分)と、この
第1の筒部61aの軸方向(図1に示したY方向)で隣
接しているテーパ形状の第2の筒部61b(図1では下
側部分)とを有している。第1の筒部61aは、円筒状
部51bの外形寸法とほぼ同じ内径寸法、もしくは若干
大きな寸法をもっており、第2の筒部61bは、円筒状
部51bの外形寸法よりも大きい寸法をもってテーパ形
状に形成されている。
【0023】円筒状部51bと蓋部材55とを固着する
ときには、第2の筒部61bに開口部51aが位置する
ように円筒状部51bを第1の筒部61aに挿入し、開
口部51aに蓋部材55を嵌め合わせて開口部51aを
閉塞する。この際、第1の鍔部55aが開口部51aの
円筒状部51bにおける端面に当接し、第2の鍔部55
bの周端面が開口部51aの内面に対向する。
【0024】そして、図2に示すように、第2の筒部6
1bの開口側から挿入治具71を蓋部材55上へ位置さ
せる。その後、挿入治具71を軸方向で第2の筒部61
a側へ移動させると、蓋部材55が第1の筒部61a側
へ押し下げられる。このとき、円筒状部51bの凸部5
1cが第1の筒部61aへ入り込み、凸部51cが蓋部
材55の凹部55c側へ押されることによって、凸部5
1cの肉厚部分Aが凹部55cへ受容されるように移動
し円筒状部51bと蓋部材55とがカシメ固着される。
さらに、挿入治具71を軸方向で第2の筒部61a側へ
さらに移動させると、固着されたピストン5が成型治具
61から外されるとによってピストン5の製造が完了
する。
【0025】なお、開口部51aに蓋部材55を嵌め合
わせて開口部51aを閉塞する前後の工程において、蓋
部材55の凹部55c面に、予め、接着剤を塗布してお
いてもよい。このように接着剤を塗布してくことによ
って、円筒状部51b及び蓋部材55は隙間なく密着さ
せることができ、円筒状部51bの内部への洩れを防止
することができる。
【0026】なお、蓋部材55には、開口部51aの縁
51eの内面に対向する外周面に、一個もしくは複数
個の切り欠きを形成してもよい。切り欠きは、蓋部材5
5を縁部51eにカシメ固着する際に、縁部51eの折
り曲げやすさを助ける効果と、カシメ固着後の蓋部材5
5の保持を助ける効果を奏する。また、カシメの際に
は、切り欠きに凸部51cの肉厚部分Aが入り込むこと
によりカシメ固着後に仕上げ加工をする時の外力による
蓋部材55の自転を防止することができる。
【0027】図3は、斜板式圧縮機における第2の実施
の形態例におけるピストンを組み立て前の状態で示して
いる。なお、第1の実施の形態例によって説明した部分
と同じ構成である要素については、同じ符号を付して以
下の説明する。
【0028】図3を参照して、第2の実施の形態例にお
けるピストン5は、ピストン5を組み立てる前の状態に
おいて、ピストン5の頭部側に開口部51aを持つ中空
の円筒状部51bと、円筒状部51bの開口部51aに
カシメ固着される略円板形の蓋部材55とを有してい
る。
【0029】円筒状部51bの開口部51a側の外周面
には、この外周面から径方向で外向きに環状に突出して
いる凸部511cが形成されている。円筒状部51bの
開口部51a側の内周面には、この内周面から内側へ環
状に突出している付加凸部512cが形成されている。
【0030】蓋部材55は、円筒状部51bの開口部5
1aの内面に入り込み、蓋部材55の周端面が開口部5
1aの内面に対向する径方向の寸法を有している。即
ち、蓋部材55の径方向における寸法は、円筒状部51
bの開口部51aの内径と略等しい寸法、もしくは若干
小さな寸法になっている。蓋部材55の周縁部分には、
切り欠け状にかつ環状に凹部551cが形成されてい
る。なお、この実施の形態例における円筒状部51b
は、アルミニウムであり、蓋部材55は、アルミニウム
又は鉄などによって作られている。
【0031】円筒状部51bと蓋部材55とは、成型治
具61によってカシメ加工を施されることによって一体
に固着させる。成型治具61は、図3及び図4に示すよ
うに、第1の筒部61aと、この第1の筒部61aの軸
方向で隣接しているテーパ形状の第2の筒部61bとを
有している。第1の筒部61aは、円筒状部51bの外
形寸法と略同じ内径寸法、もしくは若干大ききな寸法を
もっており、第2の筒部61bは、円筒状部51bの外
形寸法よりも大きい寸法をもってテーパ形状に形成され
ている。
【0032】円筒状部51bと蓋部材55とをカシメ固
着するときには、第2の筒部61bに開口部51aが位
置するように円筒状部51bを第1の筒部61aに挿入
し、開口部51aに蓋部材55を嵌め合わせて開口部5
1aを閉塞する。この際、蓋部材55の周縁端部が円筒
状部51bの付加凸部512c上に置かれ、蓋部材55
の周端面が開口部51aの内面に対向する。
【0033】そして、図4に示すように、第2の筒部6
1bの開口側から挿入治具71を蓋部材55上へ位置さ
せる。その後、挿入治具71を軸方向で第2の筒部61
a側へ移動させると、蓋部材55が第1の筒部61a側
へ押し下げられる。このとき、円筒状部51bの凸部5
11cが第1の筒部61aへ入り込み、凸部511cが
蓋部材55の凹部551c側へ押されることによって、
凸部511cの肉厚部分Bが凹部551cへ移動し円筒
状部51bと蓋部材55とがカシメ固着される。さら
に、挿入治具71を軸方向で第2の筒部61a側へさら
に移動させると、固着されたピストン5が成型治具61
から外されるもとによってピストン5の製造が完了す
る。
【0034】なお、開口部51aに蓋部材55を嵌め合
わせて開口部51aを閉塞する前後の工程において、蓋
部材55の凹部551c面に、予め、接着剤を塗布して
おいてもよい。このように接着剤を塗布してくことによ
って、円筒状部51b及び蓋部材55は隙間なく密着さ
せることができ、円筒状部51bの内部への洩れを防止
することができる。
【0035】図5は、斜板式圧縮機における第3の実施
の形態例におけるピストンを組み立て前の状態で示して
いる。なお、第1の実施の形態例によって説明した部分
と同じ構成なる要素については、同じ符号を付して以下
の説明する。
【0036】図5を参照して、第3の実施の形態例にお
けるピストン5は、ピストン5を組み立てる前の状態に
おいて、ピストン5の頭部側に開口部51aを持つ中空
の円筒状部51bと、円筒状部51bの開口部51aに
取付られる蓋部材55とを有している。
【0037】開口部51aは、円筒状部51bの径寸法
よりも小さい径寸法となっている。開口部51aの開口
端には、円筒状部51bの外周面から径方向で外向きに
延びている環状の鍔部515cが形成されている。鍔部
515cの径方向における寸法は、円筒状部51bの外
周面の径方向における寸法よりも小さい寸法となってい
る。さらに、開口部51a側には、鍔部515cの内側
と開口部51a側の円筒状部51bを接続している連結
部516cが形成されている。このようにして、鍔部5
15cと連結部516cとの間には、外側が開口してい
る環状凹部517cが形成されている。
【0038】蓋部材55は、円筒状部51bの径方向
における外形寸法とほぼ等しい径方向の寸法をもつ円形
板状の蓋板部554cと、蓋板部554cの径方向に平
行な一面から一面に対して垂直方向に延びている環状の
枠部555cと、枠部555cの外面から径方向にお
ける外側へ突出している凸部556cとを有している。
【0039】枠部555cの内径寸法は、鍔部515c
の周端面の径方向における寸法とほぼ同等の寸法となっ
ている。なお、この実施の形態例における円筒状部51
bは、アルミニウムであり、蓋部材55は、アルミニウ
ム又は鉄などによって作られている。
【0040】円筒状部51bと蓋部材55とは、成型治
具61によってカシメ加工を施されることによって一体
に固着させる。成型治具61は、図5及び図6に示すよ
うに、第1の筒部61aと、この第1の筒部61aの軸
方向で隣接しているテーパ形状の第2の筒部61bとを
有している。第1の筒部61aは、円筒状部51bのも
っとも大きな部分の外形寸法とほぼ同じ内径寸法をもっ
ており、第2の筒部61bは、円筒状部51bのもっと
も大きな部分の外形寸法よりも大きい寸法をもってテー
パ形状に形成されている。
【0041】円筒状部51bと蓋部材55とを固着する
ときには、第2の筒部61bに開口部51aが位置する
ように円筒状部51bを第1の筒部61aに挿入し、鍔
部515cを内側にして開口部51aに蓋部材55を嵌
め合わせて開口部51aを閉塞する。この際、枠部55
5cの端面が開口部51a側の円筒状部51bにおける
段部518cに当接し、鍔部515c、連結部516
c、枠部555cによって凹部517cも閉塞される。
【0042】そして、図6に示すように、第2の筒部6
1bの開口側から挿入治具71を蓋部材55上へ位置さ
せる。その後、挿入治具71を軸方向で第2の筒部61
a側へ移動させると、蓋部材55の凸部556cが第1
の筒部61aに当たる。このとき、円筒状部51bの凸
部51cが第1の筒部61aへ入り込み、凸部556c
が凹部517c側へ押されることによって、凸部556
cの肉厚部分Cが凹部517cへ移動し円筒状部51b
と蓋部材55とがカシメ固着される。さらに、挿入治具
71を軸方向で第2の筒部61a側へさらに移動させる
と、固着されたピストン5が成型治具61から外される
もとによってピストン5の製造が完了する。
【0043】なお、開口部51aに蓋部材55を嵌め合
わせて開口部51aを閉塞する前後の工程において、凹
部517c面に、予め、接着剤を塗布しておいてもよ
い。このように接着剤を塗布してくことによって、円筒
状部51b及び蓋部材55は隙間なく密着させることが
でき、円筒状部51bの内部への洩れを防止することが
できる。
【0044】図7は、斜板式圧縮機における第4の実施
の形態例におけるピストンを組み立て前の状態で示して
いる。なお、第1の実施の形態例によって説明した部分
と同じ構成なる要素については、同じ符号を付して以下
の説明する。
【0045】図7を参照して、第4の実施の形態例にお
けるピストン5は、ピストン部51と、シュー受部52
と、ロッド部53とを有している。ロッド部53は、ピ
ストン部51とシュー受部52とを一体に連結してい
る。シュー受部52は、窪んだシュー受面52aを有
し、ここで、、図5に示した斜板4を狭持するようにし
て一対のシュー6をそれらの間に保持される。
【0046】ピストン5を組み立てる前の状態におい
て、ピストン5は、閉塞されている頭部側とは反対側に
形成されている開口部51′aを持つ中空の円筒状部5
1′bと、円筒状部51′bの開口部51′aにカシメ
固着されるロッド部53と、ロッド部53と一体となっ
ているシュー受面52aとを有している。
【0047】図の断面によって明らかなように、ピス
トン5の円筒状部51′bは、筒状部分の頭部側が閉塞
された形態で略カップ形状になっているものである。開
口部51′aは、円筒状部51′bの筒状部分の径寸法
よりも少し小さい径寸法に窄まっている。開口部51′
aの開口端には、円筒状部51′bの外周面から径方向
で外向きに延びている環状の鍔部515′cが形成さ
れている。鍔部515′cの径方向における寸法は、
円筒状部51′bの外周面の径方向における寸法よりも
小さい寸法となっている。さらに、開口部51′a側に
は、鍔部515′cの内側と開口部51′a側の円筒状
部51′bに一体に接続している連結部516′cが形
成されている。このようにして、鍔部515′cと連結
部516′cとの間には、外側が開口している環状の凹
部517′cが形成されている。
【0048】ロッド部53には、開口部51′aに対向
してカシメ固着される径方向に平行な対向面53aの周
縁部分から対向面53aに対して垂直方向に延びている
環状の枠部53bと、枠部53bの外面から径方向にお
ける外側へ突出している凸部53cとを有している。
【0049】枠部53cの内径寸法は、円筒状部51′
bにおける鍔部515′cの周端面の径方向における寸
法とほぼ同等もしくは若干大きな寸法となっている。な
お、この実施の形態例における円筒状部51bは、ア
ルミニウムであり、ロッド部53は、アルミニウム又は
鉄などによって作られている。
【0050】円筒状部51bとロッド部53とは、成
型治具61によってカシメ加工を施されることによって
一体に固着させる。成型治具61は、図7及び図8に示
すように、第1の筒部61aと、この第1の筒部61a
の軸方向で隣接しているテーパ形状の第2の筒部61b
とを有している。第1の筒部61aは、円筒状部51′
bのもっとも大きな部分の外形寸法とほぼ同じ内径寸法
もしくは若干大きな寸法をもっており、第2の筒部61
bは、円筒状部51bの径方向におけるもっとも大きな
部分の外形寸法よりも大きい寸法をもってテーパ形状に
形成されている。
【0051】円筒状部51bとロッド部53とをカシ
メ固着するには、第2の筒部61bに開口部51′aが
位置するように円筒状部51′bを第1の筒部61aに
挿入し、円筒状部51′bの鍔部515cを内側にして
開口部51′aにロッド部53の枠部53bを嵌め合わ
せることによって開口部51′aを閉塞する。この際、
枠部53bの端面が開口部51′a側の円筒状部51′
bにおける段部518′cに当接し、鍔部515c、連
結部516c、枠部555cによって凹部517′cも
閉塞される。
【0052】そして、図に示すように、第2の筒部6
1bの開口側から挿入治具71を軸方向で第の筒部
61a側へ移動させると、枠部53bの凸部53cが第
1の筒部61aに当たる。このとき、凸部53cが第1
の筒部61aへ入り込み、凸部53cが凹部517′c
側へ押されることによって、凸部53cの肉厚部分Dが
凹部517′cへ移動し円筒状部51′bとロッド部5
3とがカシメ固着される。さらに軸方向で第2の筒
部61側へピストン5を戻すように移動させると、固
着されたピストン5が成型治具61から外されるとに
よってピストン5の製造が完了する。
【0053】なお、開口部51′aにロッド部53を嵌
め合わせて開口部51′aを閉塞する前後の工程におい
て、凹部517′c面に、予め接着剤を塗布しておいて
もよい。このように接着剤を塗布してくことによって、
円筒状部51′b及びロッド部53は隙間なく密着させ
ることができ、円筒状部51′bの内部への洩れを防止
することができる。
【0054】なお、第4の実施の形態例によるカシメ加
工では、第1乃至第の実施の形態例によって説明した
円筒状部51bと蓋部材55との関係における構成を
円筒状部51bとロッド部53に変更した関係におい
て同様なカシメ固着が可能である。
【0055】また、第1乃至第4の実施の形態例におけ
るピストン5を製作するために採用する成型治具61で
は、挿入治具71によってピストン5を押下げることに
よってカシメ加工を行う製造方法を述べたが、成型治具
61の位置を逆向き変更して、シュー受部52側を引
き抜く方向で移動してカシメ加工を行うことも可能であ
る。
【0056】なお、実施の形態例においては、片斜板式
容量制御圧縮機に採用したピストンを説明したが、例え
ば、特開平2001−165046号公報に開示されて
いるような、片斜板式固定制御圧縮機におけるピストン
として採用できることは言うまでもない。
【0057】
【発明の効果】本発明に係る往復動圧縮機に用いるピス
トンの製造方法によれば、ピストンの円筒状部の開口部
に蓋部材もしくはピストンのロッド部を嵌め合わせて開
口部を閉塞し、蓋部材もしくはロッド部を第2の筒部か
ら第1の筒部へ移動させて凸部を第1の筒部へ入り込ま
せ、凸部が凹部側へ押されることによって、凸部の肉厚
部分を凹部へ移動して円筒状部と蓋部材もしくはロッド
部とをカシメ固着するので、複雑なカシメ治具を必要と
せず、簡単な作業によって円筒状部と蓋部材もしくはロ
ッド部とをカシメ固着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るピストンの製造方法における第1
の実施の形態例を示しており、カシメ加工前の状態を成
型治具ともに示した断面図である。
【図2】図1に示したピストンのカシメ加工における途
中の工程を示す断面図である。
【図3】本発明に係るピストンの製造方法における第2
の実施の形態例を示しており、カシメ加工前の状態を成
型治具ともに示した断面図である。
【図4】図3に示したピストンのカシメ加工における途
中の工程を示す断面図である。
【図5】本発明に係るピストンの製造方法における第3
の実施の形態例を示しており、カシメ加工前の状態を成
型治具ともに示した断面図である。
【図6】図5に示したピストンのカシメ加工における途
中の工程を示す断面図である。
【図7】本発明に係るピストンの製造方法における第4
の実施の形態例を示しており、カシメ加工前の状態を成
型治具ともに示した断面図である。
【図8】図7に示したピストンのカシメ加工における途
中の工程を示す断面図である。
【図9】従来の往復動圧縮機の一例としての斜板式圧縮
機を示す断面図である。
【符号の説明】 1 ハウジング 3 駆動軸 4 斜板 5 ピストン 6 シュー51 ピストン部 51a,51′a 開口部 51b,51′b 円筒状部 51c,53c,511c,556c, 凸部 55 蓋部材 55a 第1の鍔部 55b 第2の鍔部 55c,551c,517c,517′c 凹部 53 ロッド部 53b,555c 枠部 53a 対向面 61 成型治具 61a 第1の筒部 61b 第2の筒部 231 シリンダボア 512c 付加凸部 515c,515′c 鍔部 516c,516′c 連結部 518c,518′c 段部 554c 蓋板部
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H003 AA03 AB06 AC03 CB00 3H076 AA06 BB50 CC12 CC20 CC31 4E087 HA62 HB15

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 往復運動により流体を圧縮する往復動圧
    縮機に用いるピストンであって、該ピストンは、その頭
    部側に開口部をもつ中空の円筒状部と、前記円筒状部の
    開口部に設ける蓋部材とからなるピストン部とを有し、
    前記蓋部材が前記円筒状部の前記開口部に組み合わされ
    て前記円筒状部と前記蓋部材とを成型治具を用いてカシ
    メ加工することによって一体に固着させるピストンの製
    造方法において、 前記開口部側の前記円筒状部の外周面、及び前記蓋部材
    の周縁部分のいずれか一方に形成した凸部と、該凸部に
    対向するよう前記開口部側の前記円筒状部の外周面、及
    び前記蓋部材の周縁部分のいずれか一方に形成した凹部
    とを有し、 前記成型治具は、第1の筒部と、該第1の筒部の軸方向
    で隣接しているテーパ形状の第2の筒部とを有し、前記
    第1の筒部は、前記円筒状部の径方向でもっとも大きい
    部分の外形寸法とほぼ同じ内径寸法、もしくは若干大き
    な寸法をもっており、前記第2の筒部は、前記円筒状部
    の前記外形寸法よりも大きい寸法をもってテーパ形状に
    形成されており、 前記第2の筒部に前記開口部が位置するように前記円筒
    状部を第1の筒部に挿入した後、前記開口部に前記蓋部
    材を嵌め合わせて前記開口部を閉塞し、前記第2の筒部
    の開口側から挿入治具を前記蓋部材上へ位置させて、前
    記挿入治具を軸方向で前記第2の筒部側へ移動させ、前
    記蓋部材が第1の筒部側へ移動したときに前記凸部を前
    記第1の筒部へ入り込ませることによって、前記凸部が
    前記凹部側へ押され前記凸部の肉厚部分を前記凹部へ移
    動させて前記円筒状部と前記蓋部材とをカシメ固着する
    ことを特徴とするピストンの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のピストンの製造方法にお
    いて、前記凸部は、前記開口部側の前記円筒状部の外周
    面から前記径方向で外向きに環状に突出しており、前記
    蓋部材の周縁部分には、第1の鍔部と、該第1の鍔部に
    対向するように形成されている第2の鍔部とが形成され
    ており、前記凹部は、前記第1及び第2の鍔部の間で環
    状に形成されており、前記第1の鍔部は、前記開口部側
    の端面に当接するように前記径方向に延びており、前記
    第2の鍔部は、前記開口部の内面に入り込み前記第2の
    鍔部の周端面が前記開口部の内面に対向するように前記
    径方向に延びており、 前記第2の筒部に前記開口部が位置するように前記円筒
    状部を前記第1の筒部に挿入した後、前記第1の鍔部が
    前記開口部の前記円筒状部における端面に当接し、前記
    第2の鍔部の周端面が前記開口部の内面に対向するよう
    に前記開口部に前記蓋部材を嵌め合わせて前記開口部を
    閉塞し、前記第2の筒部の開口側から挿入治具を前記蓋
    部材上へ位置させて、前記挿入治具を軸方向で前記第2
    の筒部側へ移動させ、前記蓋部材が第1の筒部側へ移動
    させて前記円筒状部の前記凸部を前記第1の筒部へ入り
    込ませ、前記凸部が前記蓋部材の前記凹部側へ押される
    ことによって、前記凸部の肉厚部分を前記凹部へ移動し
    前記円筒状部と前記蓋部材とをカシメ固着することを特
    徴とするピストンの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のピストンの製造方法にお
    いて、前記凸部は、前記開口部側の前記円筒状部の外周
    面から径方向で外向きに環状に突出している第1の凸部
    と、前記開口部側の前記円筒状部の内周面から内側へ環
    状に突出している第2の凸部とを有し、 前記蓋部材は、前記開口部の内面に入り込み、前記蓋部
    材の周端面が前記開口部の内面に対向する前記径方向の
    寸法を有し、前記凹部が前記蓋部材の周縁部分に環状に
    形成されており、前記第2の筒部に前記開口部が位置す
    るように前記円筒状部を前記第1の筒部に挿入し、前記
    蓋部材の周縁端部が前記円筒状部の前記第2の凸部上に
    置き前記蓋部材の周端面が前記開口部の内面に対向する
    ように前記開口部に前記蓋部材を嵌め合わせて前記開口
    部を閉塞した後、前記第2の筒部の前記開口側から挿入
    治具を前記蓋部材上へ位置させ、その後、前記挿入治具
    を軸方向で前記第2の筒部側へ移動させ、前記蓋部材を
    前記第1の筒部側へ移動させ、前記円筒状部の前記凸部
    を前記第1の筒部へ入り込ませることによって、前記凸
    部が前記蓋部材の前記凹部側へ押され、前記凸部の肉厚
    部分を前記凹部へ移動し前記円筒状部と前記蓋部材とを
    カシメ固着することを特徴とするピストンの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のピストンの製造方法にお
    いて、前記開口部は、前記円筒状部の前記径方向でもっ
    とも大きい部分の径寸法よりも小さい径寸法となってお
    り、前記開口部の開口端には、前記円筒状部の外周面か
    ら前記径方向で外向きに延びている環状の鍔部が形成さ
    れており、前記鍔部の前記径方向における寸法は、前記
    円筒状部の外周面の前記径方向における寸法よりも小さ
    い寸法となっており、 前記開口部側には、前記鍔部の内側と前記開口部側の前
    記円筒状部を接続している連結部が形成されており、前
    記凹部が前記鍔部と前記連結部との間で環状に形成され
    ており、前記蓋部材は、前記円筒状部の前記径方向にお
    ける外形寸法とほぼ等しい径方向の寸法をもつ円形板状
    の蓋板部と、該蓋板部の径方向に平行な一面から一面に
    対して垂直方向に延びている環状の枠部とを有し、前記
    凸部が前記枠部の外面から前記径方向における外側へ突
    出しており、前記枠部の内径寸法は、前記鍔部の周端面
    の径方向における寸法とほぼ同等の寸法となっており、
    前記第2の筒部に前記開口部が位置するように前記円筒
    状部を前記第1の筒部に挿入し、前記枠部の端面が前記
    開口部側の前記円筒状部における段部に当接して前記鍔
    部、前記連結部、前記枠部によって前記凹部を閉塞する
    ように前記鍔部を内側にして前記開口部に前記蓋部材を
    嵌め合わせて前記開口部を閉塞し、前記第2の筒部の開
    口側から前記挿入治具を前記蓋部材上へ位置させた後、
    前記挿入治具を前記軸方向で前記第2の筒部側へ移動さ
    せ、前記蓋部材の前記凸部を前記第1の筒部に当てて、
    前記円筒状部の前記凸部をが前記第1の筒部へ入り込ま
    せ、前記凸部が前記凹部側へ押されることによって、前
    記凸部の肉厚部分を前記凹部へ移動させ、前記円筒状部
    と前記蓋部材とをカシメ固着することを特徴とするピス
    トンの製造方法。
  5. 【請求項5】 往復運動により流体を圧縮する往復動圧
    縮機に用いるピストンであって、該ピストンは、閉塞さ
    れている頭部側とは反対側に形成されている開口部を持
    つ中空の円筒状部と、前記円筒状部の前記開口部にカシ
    メ固着されるロッド部とを含み、前記ロッド部が前記円
    筒状部の開口部に組み合わされて前記円筒状部と前記ロ
    ッド部とを成型治具を用いてカシメ加工することによっ
    て一体に固着させる往復動圧縮機に用いるピストンの製
    造方法において、 前記開口部側の前記円筒状部の外周面、及び前記ロッド
    部の周縁部分のいずれか一方に形成した凸部と、該凸部
    に対向するよう前記開口部側の前記円筒状部の外周面、
    及び前記ロッド部の周縁部分のいずれか一方に形成した
    凹部とを有し、 前記円筒状部と前記ロッド部とをカシメ加工によって一
    体に固着させる成型治具は、第1の筒部と、該第1の筒
    部の軸方向で隣接しているテーパ形状の第2の筒部とを
    有し、前記第1の筒部は、前記円筒状部の径方向でもっ
    とも大きい部分の外形寸法とほぼ同じ内径寸法、もしく
    は若干大きな寸法をもっており、前記第2の筒部は、前
    記円筒状部の外形寸法よりも大きい寸法をもってテーパ
    形状に形成されており、 前記第2の筒部に前記開口部が位置するように前記円筒
    状部を第1の筒部に挿入した後、前記開口部に前記ロッ
    ド部を嵌め合わせて前記開口部を閉塞し、前記第2の筒
    部の開口側から挿入治具を前記ロッド部上へ位置させ
    て、前記挿入治具を軸方向で前記第2の筒部側へ移動さ
    せ、前記ロッド部を前記第1の筒部側へ移動させて前記
    凸部を前記第1の筒部6へ入り込ませ、前記凸部が前記
    凹部側へ押されることによって、前記凸部の肉厚部分を
    前記凹部へ移動させ前記円筒状部と前記ロッド部とをカ
    シメ固着することを特徴とするピストンの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のピストンの製造方法にお
    いて、前記凸部は、前記開口部側の前記円筒状部の外周
    面から前記径方向で外向きに環状に突出しており、前記
    ロッド部の周縁部分には、第1の鍔部と、該第1の鍔部
    に対向するように形成されている第2の鍔部とが形成さ
    れており、前記凹部は、前記第1及び第2の鍔部の間で
    環状に形成されており、前記第1の鍔部は、前記開口部
    側の端面に当接するように前記径方向に延びており、前
    記第2の鍔部は、前記開口部の内面に入り込み前記第2
    の鍔部の周端面が前記開口部の内面に対向するように前
    記径方向に延びており、 前記第2の筒部に前記開口部が位置するように前記円筒
    状部を第1の筒部に挿入した後、前記第1の鍔部が前記
    開口部の前記円筒状部における端面に当接し、前記第2
    の鍔部の周端面が前記開口部の内面に対向するように前
    記開口部に前記ロッド部を嵌め合わせて前記開口部を閉
    塞し、前記第2の筒部の開口側から挿入治具を前記ロッ
    ド部上へ位置させて、前記挿入治具を軸方向で前記第2
    の筒部側へ移動させ、前記ロッド部を第1の筒部側へ移
    動させて前記円筒状部の前記凸部を前記第1の筒部へ入
    り込ませ、前記凸部が前記ロッド部の前記凹部側へ押さ
    れることによって、前記凸部の肉厚部分を前記凹部へ移
    動させ前記円筒状部と前記ロッド部とをカシメ固着する
    ことを特徴とするピストンの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のピストンの製造方法にお
    いて、前記凸部は、前記開口部側の前記円筒状部の外周
    面から径方向で外向きに環状に突出している第1の凸部
    と、前記開口部側の前記円筒状部の内周面から内側へ環
    状に突出している第2の凸部とを有し、 前記ロッド部は、前記開口部の内面に入り込み、前記ロ
    ッド部の周端面が前記開口部の内面に対向する前記径方
    向の寸法を有し、前記凹部が前記ロッド部の周縁部分に
    環状に形成されており、前記第2の筒部に前記開口部が
    位置するように前記円筒状部を前記第1の筒部に挿入
    し、前記ロッド部の周縁端部が前記円筒状部の前記第2
    の凸部上に置かれて前記ロッド部の周端面が前記開口部
    の内面に対向するように前記開口部に前記蓋部材を嵌め
    合わせて前記開口部を閉塞した後、前記第2の筒部の前
    記開口側から挿入治具を前記ロッド部上へ位置させ、そ
    の後、前記挿入治具を軸方向で前記第2の筒部側へ移動
    させ、前記蓋部材を前記第1の筒部側へ移動させ、前記
    円筒状部の前記凸部を前記第1の筒部へ入り込ませ、前
    記凸部が前記ロッド部の前記凹部側へ押されることによ
    って、前記凸部の肉厚部分を前記凹部へ移動させ前記円
    筒状部と前記蓋部材とをカシメ固着することを特徴とす
    るピストンの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項6記載のピストンの製造方法にお
    いて、前記開口部は、前記円筒状部の筒状部分の径寸法
    よりも少し小さい径寸法に窄まっており、前記開口部の
    開口端には、前記円筒状部の外周面から前記径方向で外
    向きに延びている環状の鍔部が形成されており、前記鍔
    部の前記径方向における寸法は、前記円筒状部の外周面
    の径方向における寸法よりも小さい寸法となっており、
    前記開口部側には、前記鍔部の内側と前記開口部側の前
    記円筒状部に一体に接続している連結部が形成されてお
    り、前記凹部が前記鍔部と前記連結部との間で環状に形
    成されており、前記ロッド部は、前記開口部に対向して
    カシメ固着される前記径方向に平行な対向面の周縁部分
    から該対向面に対して垂直方向に延びている環状の枠部
    を有し、前記凸部が前記枠部の外面から前記径方向にお
    ける外側へ突出しており、前記枠部の内径寸法は、前記
    円筒状部における前記鍔部の周端面の前記径方向におけ
    る寸法とほぼ同等もしくは若干大きな寸法となってお
    り、 前記第2の筒部に前記開口部が位置するように前記円筒
    状部を前記第1の筒部に挿入し、前記枠部の端面が前記
    開口部側の前記円筒状部における段部に当接しさせて前
    記鍔部、前記連結部、前記枠部によって前記凹部を閉塞
    するように前記円筒状部の前記鍔部を内側にして前記開
    口部に前記ロッド部の前記枠部を嵌め合わせることによ
    って前記開口部を閉塞し、前記第2の筒部の開口側から
    前記挿入治具を軸方向で前記第2の筒部側へ移動させ、
    前記枠部の前記凸部が前記第1の筒部に当たり、前記凸
    部を前記第1の筒部へ入り込ませ、前記凸部が前記凹部
    側へ押されることによって、前記凸部の肉厚部分が前記
    凹部へ移動して前記円筒状部と前記ロッド部とをカシメ
    固着することを特徴とするピストンの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8に記載のいずれか1項に
    記載のピストンの製造方法ににおいて、前記往復動圧縮
    機は、シリンダボアを備えたハウジングと、前記ハウジ
    ングの中心部に回転自在に配置された駆動軸と、前記駆
    動軸に傾斜させて装着され該駆動軸と共に回転する斜板
    と、前記シリンダボア内に摺動自在に挿入された前記ピ
    ストンと、前記斜板を狭持するようにして前記ピストン
    に摺動自在に保持され、前記斜板の揺動運動を直線往復
    運動に変換して前記ピストンに伝達するシューとを備え
    ている斜板式圧縮機であることを特徴とするピストンの
    製造方法。
JP2002090841A 2002-03-28 2002-03-28 往復動圧縮機に用いるピストンの製造方法 Withdrawn JP2003286942A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002090841A JP2003286942A (ja) 2002-03-28 2002-03-28 往復動圧縮機に用いるピストンの製造方法
FR0303485A FR2839909B1 (fr) 2002-03-28 2003-03-21 Procede de fabrication d'un piston ayant une tete de piston creuse
US10/396,501 US7137197B2 (en) 2002-03-28 2003-03-26 Method of manufacturing a piston having a hollow piston head
DE10313880A DE10313880B4 (de) 2002-03-28 2003-03-27 Verfahren zur Herstellung eines Kolbens mit hohlem Kolbenkopf
CNB031077420A CN1283922C (zh) 2002-03-28 2003-03-28 一种制造具有中空活塞头的活塞的方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002090841A JP2003286942A (ja) 2002-03-28 2002-03-28 往復動圧縮機に用いるピストンの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003286942A true JP2003286942A (ja) 2003-10-10

Family

ID=28449576

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002090841A Withdrawn JP2003286942A (ja) 2002-03-28 2002-03-28 往復動圧縮機に用いるピストンの製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US7137197B2 (ja)
JP (1) JP2003286942A (ja)
CN (1) CN1283922C (ja)
DE (1) DE10313880B4 (ja)
FR (1) FR2839909B1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100780379B1 (ko) 2006-06-14 2007-11-29 학교법인 두원학원 압축기용 피스톤
JP2013103275A (ja) * 2011-11-14 2013-05-30 Ichia Technologies Inc 複合金属材料の接合方法及び複合金属材料の局部的な接合方法
CN103137361A (zh) * 2011-11-29 2013-06-05 毅嘉科技股份有限公司 金属按键的成型方法
KR101375030B1 (ko) * 2012-02-01 2014-03-14 가부시키가이샤 도요다 지도숏키 가변 용량형 사판식 압축기

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9291119B2 (en) 2013-03-14 2016-03-22 Mahle International Gmbh Piston assembly with preloaded support surfaces

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2216987A (en) * 1936-11-17 1940-10-08 Waterbury Tool Co Power transmission
US2852843A (en) * 1955-04-25 1958-09-23 Aerojet General Co Method of making metal joint
US3055100A (en) * 1957-07-01 1962-09-25 Zeller Corp Method of forming interlocking joint between telescoped members
US2918338A (en) * 1957-11-18 1959-12-22 Oilgear Co Piston and connecting rod assembly
GB2219841B (en) * 1988-06-15 1992-04-15 Sundholm Goeran Working cylinder
JP2572690Y2 (ja) 1992-09-02 1998-05-25 サンデン株式会社 斜板式圧縮機のピストン回転防止機構
US5461967A (en) 1995-03-03 1995-10-31 General Motors Corporation Swash plate compressor with improved piston alignment
JPH09250451A (ja) 1996-03-19 1997-09-22 Sanden Corp 容量可変型揺動斜板式圧縮機のピストン
JP3789168B2 (ja) 1996-05-21 2006-06-21 サンデン株式会社 斜板式圧縮機
EP0819849B2 (en) 1996-07-15 2008-05-21 Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki Piston compressor for compressing gas
US5724733A (en) * 1996-08-08 1998-03-10 Caterpillar Inc. Method of producing a piston assembly
JPH10159725A (ja) * 1996-12-02 1998-06-16 Sanden Corp 斜板式圧縮機
JPH10318129A (ja) 1997-05-16 1998-12-02 Sanden Corp 斜板式圧縮機のピストン
JP3964534B2 (ja) 1998-03-27 2007-08-22 サンデン株式会社 ピストン
JPH11294320A (ja) 1998-04-15 1999-10-26 Sanden Corp 往復動式圧縮機
JPH11303747A (ja) * 1998-04-20 1999-11-02 Toyota Autom Loom Works Ltd 圧縮機のピストン
JP2000038987A (ja) * 1998-05-20 2000-02-08 Toyota Autom Loom Works Ltd 圧縮機のピストンの製造方法
JP2000002332A (ja) * 1998-06-16 2000-01-07 Zexel Corp ピストン
JP2001099056A (ja) * 1999-09-29 2001-04-10 Toyota Autom Loom Works Ltd 斜板式圧縮機用ピストン
US20010027721A1 (en) * 2000-02-16 2001-10-11 Takayuki Kato Hollow piston for compressor
JP2003065222A (ja) 2001-08-30 2003-03-05 Sanden Corp 斜板式圧縮機のピストン

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100780379B1 (ko) 2006-06-14 2007-11-29 학교법인 두원학원 압축기용 피스톤
JP2013103275A (ja) * 2011-11-14 2013-05-30 Ichia Technologies Inc 複合金属材料の接合方法及び複合金属材料の局部的な接合方法
CN103137361A (zh) * 2011-11-29 2013-06-05 毅嘉科技股份有限公司 金属按键的成型方法
KR101375030B1 (ko) * 2012-02-01 2014-03-14 가부시키가이샤 도요다 지도숏키 가변 용량형 사판식 압축기

Also Published As

Publication number Publication date
CN1448636A (zh) 2003-10-15
US20030183076A1 (en) 2003-10-02
DE10313880A1 (de) 2003-10-23
CN1283922C (zh) 2006-11-08
DE10313880B4 (de) 2007-06-14
FR2839909B1 (fr) 2004-10-29
US7137197B2 (en) 2006-11-21
FR2839909A1 (fr) 2003-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100606249B1 (ko) 파이프 조인트 구조 및 그 제조방법
JP2002519602A (ja) ユニット式オイルシールと製造方法
JP2005180434A (ja) 内燃機関用の、クランク軸に対するカム軸の回転角度を調節するためのハイドロリック式の装置
JPH0623580B2 (ja) スタータのクラッチのアウタとインナ間の開放端を閉塞するカバ−の固定構造及び固定方法
CA2207858A1 (en) Piston pump, and assembly method of electric motor for driving the piston pump
CN205423158U (zh) 压缩机构
EP1245307B1 (en) Manufacturing method of a nozzle adjusting mechanism for variable capacity turbine, and nozzle adjusting mechanism
JP2002054644A (ja) 球面滑り軸受のシール構造
JP2003286942A (ja) 往復動圧縮機に用いるピストンの製造方法
JP2003042068A (ja) 密閉型電動圧縮機
JP2006194262A (ja) ダンパ機能を備えたプーリ
JPH0771458A (ja) すべり軸受の製造方法
KR100358449B1 (ko) 편두식 피스톤 제조용 소재의 제조방법
JPH05256256A (ja) ボールジョイント
JP4664983B2 (ja) 往復動ピストン機械
JP2010096244A (ja) 軸受へのクランクの装着方法および軸受機構
JP2007132360A (ja) ダンパ付きプーリおよびその製造方法
WO2012017726A1 (ja) リップタイプシール
JP2004278696A (ja) 密封装置
JPH0560055A (ja) ラジアルピストン型液圧回転機
JPH08128534A (ja) 密封装置およびその製造方法
JP2005076517A (ja) スクロール式流体機械
JPH074368Y2 (ja) メカニカルシール
JP2001132852A (ja) メカニカルシール
JP2000297757A (ja) 圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040728

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20061206