JP2003285197A - はんだ用フラックス組成物、はんだペースト及びはんだ付方法 - Google Patents

はんだ用フラックス組成物、はんだペースト及びはんだ付方法

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JP2003285197A JP2003017251A JP2003017251A JP2003285197A JP 2003285197 A JP2003285197 A JP 2003285197A JP 2003017251 A JP2003017251 A JP 2003017251A JP 2003017251 A JP2003017251 A JP 2003017251A JP 2003285197 A JP2003285197 A JP 2003285197A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】はんだのぬれ性、はんだボール特性が良好で、
接合後の電気的信頼性に優れ、かつ保存安定性も良好な
無洗浄型等のはんだ用フラックス組成物、はんだペース
ト、更には、高いぬれ性を発現すると共に接合後の信頼
性に優れるはんだ付を容易に行うことが可能なはんだ付
方法を提供すること。 【解決手段】本発明のはんだ用フラックス組成物は、カ
ルボン酸化合物とビニルエーテル化合物とを反応させて
得た化合物(X)、無水カルボン酸化合物とヒドロキシビ
ニルエーテル化合物とを反応させて得た化合物(Y)、及
び酸無水物と多価アルコールとの反応物をジビニルエー
テル化合物で付加重合させた化合物(Z)からなる群より
選択された、ブロックされたカルボキシル基を有する少
なくとも1種の化合物(A)と、溶媒と、更に1分子中に1個
以上のオキセタン基を有する化合物(B)とを含み、本発
明のはんだペースと及びはんだ付け方法はこの組成物を
利用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント基板に電
子部品を実装する際やハイブリットIC(HIC)のはんだ付
の際に用いる無洗浄型等の、はんだ用フラックス組成
物、はんだペースト及びはんだ付方法に関する。
【0002】
【従来技術】プリント基板への電子部品の実装には、は
んだ付が多用されている。はんだ付方法としては、被接
合金属表面の酸化皮膜をフラックスにより除去し、洗浄
した後、はんだ付する方法、はんだ粉末とフラックスと
を混合したはんだペーストを用いる方法が広く行われて
いる。はんだ用フラックスは、製品の優れた品質や信頼
性を保つために、高絶縁性、非腐食性、長期安定性、他
部品の材質変化が生じないことが要求され、作業性を良
好にするために、有毒ガスの発生がないこと、金属表面
の酸化物を除去し該表面を包み込み、溶融はんだのもつ
表面張力を低下させるような良好なはんだ付性を有する
こと、べとつきがないこと、洗浄する場合に洗浄が容易
であることが要求される。フラックスは、通常、樹脂、
活性剤、溶剤及びその他の添加剤を含み、一般に、金属
基板表面に塗布又は該基板をフラックスに浸漬して用い
る。はんだペーストは、固体又は液状のフラックスとは
んだ粉末とを混練した粘稠ペーストである。はんだぺー
ストに用いるフラックスは、通常、ロジン化合物、チキ
ソトロピー性付与剤、活性剤、溶剤、分散安定剤を含
む。フラックスのベース樹脂としては、天然ロジン、重
合ロジン、水添ロジン、不均化ロジシ等のロジン化合物
が用いられ、活性剤としては、アジピン酸、セバシン
酸、クエン酸等の有機酸が用いられる。フラックスに配
合するロジン化合物中のカルボキシル基又は活性剤であ
る有機酸中のカルボキシル基は、金属表面の金属酸化物
を除去し、はんだ付性向上に有効である。しかし、これ
らは、はんだ接合後に残渣となり、イオン的、機械的作
用により接合後の信頼性に悪影響を及ぼす。また、フラ
ックスを含むはんだペーストの場合は、前記カルボキシ
ル基がはんだペースト自体の保存安定性に悪影響を及ぼ
す。特に、近年の鉛フリーはんだに対して使用されるフ
ラックス成分は、鉛フリーはんだのぬれ性の悪さから比
較的強い活性剤を多く使用する必要がある。しかし、活
性剤の活性を高くしたり、活性剤の量を多くすると、は
んだ接合の信頼性が損なわれ、また、はんだペーストの
保存安定性も損なわれる。このように、フラックスやは
んだペーストに要求されるぬれ性と、信頼性及び保存安
定性等の他の要求性能とは相反する関係にあるため、こ
れら全ての要求を同時に満たすことは困難であり、しか
も、活性剤等の種類や量が極めて限定された範囲で使用
せざるを得ない。フラックスの洗浄剤としては、従来、
フッ素系溶剤、塩素系溶剤が使用されているが環境問題
からその使用は制限されつつある。また、炭化水素系溶
剤やアルコール系溶剤は、毒性、引火性の問題がある。
従って、フラックスの洗浄剤としては、水の使用が最も
好ましいが、水洗浄により十分な洗浄が得られるフラッ
クスやはんだペーストは得られていない。フラックスを
水洗浄する場合、揮発しないフラックス成分は水洗浄性
である必要があり、揮発性を有する溶剤もリフロー時に
その一部が残存することがあるので該溶剤も水洗浄性で
あることが好ましい。一般に、フラックス成分のベース
樹脂であるロジン化合物は、水洗浄性に乏しく、水洗浄
するためのフラックスには使用し難い。
【0003】一方、フラックス中にエポキシ化合物を配合す
ることで、残渣の洗浄を行わなくても、腐食やマイグレ
ーションが起こらない、無洗浄型のはんだ用フラックス
又ははんだペーストが提案されている(例えば、特許文
献1〜4参照)。しかし、これらに提案されているフラッ
クスを用いた場合、活性力の低下やフラックスの流動性
低下からはんだのぬれ性等が悪くなる現象が生じ、更
に、フラックスやはんだペーストの保存安定性が悪いの
が実状である。また、熱潜在化した有機カルボン酸化合
物とエポキシ樹脂とを含有した、はんだのぬれ性、保存
安定性が良好で、無洗浄でも電気的信頼性に優れた硬化
型はんだ用フラックス及びはんだペーストが提案されて
いる(例えば、特許文献5等参照)。しかし、このような
無洗浄型のはんだ用フラックス及びはんだペーストであ
っても、多数のはんだボールの発生、フラックス残渣の
着色や発泡の問題が十分解決されていない。該フラック
ス残渣の発泡は、水分の混入による電気的信頼性の低下
を招くことから重要な問題である。
【0004】
【特許文献1】特開平4-262890号公報
【特許文献2】特開2001-219294号公報
【特許文献3】特開2001-287081号公報
【特許文献4】特開2002-239785号公報
【特許文献5】特開2001-239395号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、はん
だのぬれ性が良好で、接合後の電気的信頼性に優れ、か
つ保存安定性も良好なはんだ用フラックス組成物及びは
んだペーストを提供することにある。本発明の別の目的
は、はんだのぬれ性、はんだボール特性が良好で、接合
後の電気的信頼性に優れ、かつ保存安定性も良好な無洗
浄型のはんだ用フラックス組成物及びはんだペーストを
提供することにある。本発明の他の目的は、高いぬれ性
を発現すると共に接合後の信頼性に優れるはんだ付を、
容易に行うことが可能なはんだ付方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、カルボ
ン酸化合物とビニルエーテル化合物とを反応させて得た
化合物(X)、無水カルボン酸化合物とヒドロキシビニル
エーテル化合物とを反応させて得た化合物(Y)、及び酸
無水物と多価アルコールとの反応物をジビニルエーテル
化合物で付加重合させた化合物(Z)からなる群より選択
された、ブロックされたカルボキシル基を有する少なく
とも1種の化合物(A)と、溶媒とを含むはんだ用フラック
ス組成物が提供される。また本発明によれば、前記化合
物(A)と、溶媒と、1分子中に1個以上のオキセタン基を
有する化合物(B)とを含み、無洗浄型であることを特徴
とするはんだ用フラックス組成物が提供される。更に本
発明によれば、前記組成物と、はんだ粉末とを含むはん
だペースト又は無洗浄型はんだペーストが提供される。
更にまた本発明によれば、前記フラックス組成物を基板
の電極部に設ける工程(A)と、はんだバンプを形成した
電子部品を準備する工程(B)と、工程(A)で得られた基板
に工程(B)で準備した電子部品を搭載する工程(C)と、工
程(C)で得られた電子部品を備える基板をリフローして
実装する工程(D1)とを含むはんだ付方法が提供される。
また本発明によれば、前記フラックス組成物を基板の電
極部に設ける工程(A)と、工程(A)で組成物を設けた基板
に、フロー法又はディップ法によりはんだを供給する工
程(D2)とを含むはんだ付方法が提供される。更に本発明
によれば、前記はんだペーストを基板の電極部にプリン
トする工程(X)と、工程(X)で得られた基板に電子部品を
搭載する工程(Y)と、工程(Y)で得られた電子部品を備え
る基板をリフローして実装する工程(Z)とを含むはんだ
付方法が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明のフラックス組成物は、ブロックされたカルボキシ
ル基を有する化合物(A)及び溶媒を含み、1分子中にカル
ボキシル基と化学結合を形成しうる反応性官能基を2個
以上有する化合物を含まない非硬化性の組成物、若しく
はブロックされたカルボキシル基を有する化合物(A)、
溶媒及び1分子中に1個以上のオキセタン基を有する化合
物(B)を含む無洗浄型の組成物である。
【0008】前記化合物(A)は、カルボン酸化合物とビニル
エーテル化合物とを反応させて得た化合物(X)、無水カ
ルボン酸化合物とヒドロキシビニルエーテル化合物とを
反応させて得た化合物(Y)、及び酸無水物と多価アルコ
ールとの反応物をジビニルエーテル化合物で付加重合さ
せた化合物(Z)からなる群より選択された少なくとも1種
の化合物を含む。化合物(X)としては、例えば、式(1)、
式(2)又は後述する式(4)で示される化合物等が挙げられ
る。ここで、各式においては、全てのカルボキシル基が
ブロックされた形で表されているが、本発明の所望の目
的を損なわない限り、ブロックされていないカルボキシ
ル基が一部残存していても良い。また、末端に二重結合
が残存していても良い。
【0009】
【化6】 式(1)中、xは1〜6の整数を示し、A1はカルボン酸残基か
ら-(COO-)Xを除いた基を示し、Zlは式(1-1)又は(1-2)を
示す。
【0010】
【化7】 但し、Rl、R2、R3、R5及びR6は独立に水素原子又は炭素
数1〜50の有機基を示し、R4、R7及びR8は独立に炭素数1
〜50の有機基を示し、Yl及びY2は独立に酸素原子又はイ
オウ原子を示す。式(2)中、A2はカルボン酸残基から-(C
OO-)mを除いた基を示し、Y3及びY4は独立に酸素原子又
はイオウ原子、R9は炭素数1〜50の有機基を示す。mは1
〜6の整数、nは0〜5の整数を示す。
【0011】前記化合物(X)の原料となるカルボン酸化合物
としては、1価の脂肪族カルボン酸、2価以上の多価脂肪
族カルボン酸、1価の芳香族カルボン酸、2価以上の多価
芳香族カルボン酸等が挙げられ、特に、ロジン類、脂肪
族ジカルボン酸が好ましい。前記カルボン酸化合物の具
体例としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、メサコ
ン酸、シトラコン酸、イタコン酸、塩素化マレイン酸、
ヘット酸、アジピン酸、グルタル酸、2,4-ジエチルグル
タル酸、2,4-ジメチルグルタル酸、ピメリン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、マ
レイン酸、フマル酸、ジグリコール酸、デカメチレンジ
カルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
ジクロロフタル酸、ジクロロイソフタル酸、テトラクロ
ロフタル酸、テトラクロロイソヒドロフタル酸、テトラ
クロロテレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒ
ドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒ
ドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸等のジカ
ルボン酸化合物、カプリル酸、ラウリル酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘニ
ン酸、リノール酸、オレイン酸、リノレン酸等の脂肪
酸、乳酸、ヒドロキシピバリン酸、ジメチロールプロピ
オン酸、クエン酸、リンゴ酸、グリセリン酸等のヒドロ
キシカルボン酸等の脂肪族カルボン酸;安息香酸、フタ
ル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸
等の芳香族カルボン酸;天然ロジン、重合ロジン、水添
ロジン、不均化ロジン、部分変性ロジン等のロジン化合
物が挙げられる。ここで、天然ロジン、水添ロジン、ア
ジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、2,4-ジエチルグル
タル酸が、レオロジー、活性及び信頼性の点から好まし
い。
【0012】前記化合物(X)の原料となるビニルエーテル化
合物としては、脂肪族ビニルエーテル、脂肪族ビニルチ
オエーテル、環状ビニルエーテル又は環状ビニルチオエ
ーテルが挙げられる。前記脂肪族ビニルエーテルとして
は、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエー
テル、イソプロピルビニルエーテル、n-プロピルビニル
エーテル、n-ブチルビニルエーテル、イソブチルビニル
エーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘ
キシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物;
ブタンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジオ
ールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジ
ビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテ
ル、トリメチレングリコールジビニルエーテル、トリエ
チレングリコールジビニルエーテル、1,4-ビスビニルオ
キシメチルシクロヘキセン、テトラエチレングリコール
ジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテ
ル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ポリエチレン
グリコールジビニルエーテル、ペンタンジオールジビニ
ルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、1,4-
シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ノナン
ジオールジビニルエーテル、1,4-ベンゼンジビニルエー
テル、ビスフェノールAジビニルエーテル、ビスフェノ
ールFジビニルエーテル等のジビニルエーテル化合物;
トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のトリビ
ニルエーテル化合物;ペンタエリスリトールテトラビニ
ルエーテル等のテトラビニルエーテル化合物等が挙げら
れる。また、脂肪族ビニルチオエーテルとしては、前記
脂肪族ビニルエーテルの例示に対応するチオ化合物が挙
げられる。
【0013】前記環状ビニルエーテルとして、例えば、2,3-
ジヒドロフラン、3,4-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-2
H-ピラン、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、3,4-ジヒドロ-2-
メトキシ-2H-ピラン、3,4-ジヒドロ-4,4-ジメチル-2H-
ピラン-2-オン、3,4-ジヒドロ-2-エトキシ-2H-ピラン、
3,4-ジヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸ナトリウム等が
挙げられる。また、環状ビニルチオエーテルとしては、
前記環状ビニルエーテルの例示に対応するチオ化合物等
が挙げられる。これらの中でも、原料の入手性や得られ
る化合物(X)の分解開始温度の点から、n-プロピルビニ
ルエーテル、n-ブチルビニルエーテル、2-エチルヘキシ
ルビニルエーテル、1,4-ブタンジオールジビニルエーテ
ル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ブタ
ンジオールジビニルエーテルが好ましい。ここで、ビニ
ルエーテルとしては、式(8)、式(9)又は式(10)で示され
る構造の化合物が挙げられる。
【0014】
【化8】 尚、R1〜R8、Y1〜Y3は前記に同じであり、R9は多官能ビ
ニルエーテル化合物由来の残基を示し、hは2〜8の整数
を示す。
【0015】前記化合物(X)を製造するために、カルボン酸
化合物とビニルエーテル化合物とを反応させるには、例
えば、反応温度30〜200℃、好ましくは50〜150℃、反応
時間10分〜6時間、好ましくは20分〜5時間の条件で行う
ことができる。反応の終点は、例えば、反応系の酸価を
測定し、酸価が10mgKOH/g以下になった時点、特に酸価
が5mgKOH/g以下になった時点が好ましく、従って、反
応物の酸価は10mgKOH/g以下、特に5mgKOH/g以下が好
ましい。特に、化合物(X)のカルボキシル基の全てがブ
ロックされるように反応を行うことが好ましいが、カル
ボキシル基の一部が、例えば末端等に残存していても本
発明の目的が損なわれなければ良い。前記化合物(X)を
製造において、特に、ジカルボン酸化合物をジビニルエ
ーテル化合物に付加重合させ、後述する式(4)で示され
る化合物(X)を得る場合の反応比は、当量比で通常1.0:
0.5〜5.0、好ましくは1.0:1.0〜4.0、特に好ましくは
1.0:1.0〜3.0である。このような化合物(X)の反応の終
点は、例えば、反応系の酸価を測定し、酸価が10mgKOH
/g以下になった時点、特に酸価が5mgKOH/g以下になっ
た時点が好ましく、重量平均分子量(Mw)は、通常500〜5
00000、特に1000〜50000が好ましい。Mwが500未満で
は、はんだペーストに用いた場合の印刷性が低下し、50
0000を超えるとはんだボールが多くなるため好ましくな
い。前記反応においては、反応促進のために酸触媒が使
用できる。また、反応系を均一にし、反応を容易にする
目的で有機溶媒も使用できる。
【0016】前記反応促進に用いる酸触媒としては、例え
ば、式(11)で示される酸性リン酸エステルが挙げられ
る。
【化9】 式(11)中、R19は炭素数3〜10のアルキル基、シクロアル
キル基又はアリール基を示し、rは1又は2である。
【0017】式(11)で示される酸性リン酸エステルとして
は、例えば、n-プロパノール、n-ブタノール、n-ヘキサ
ノール、n-オクタノール、2-エチルヘキサノール等の第
一級アルコール類;イソプロパノール、2-ブタノール、
2-ヘキサノール、2-オクタノール、シクロヘキサノール
等の第二級アルコール類のリン酸モノエステル類、若し
くはリン酸ジエステル類が挙げられる。酸触媒の使用量
は特に限定されないが、反応原料100重量部に対して、
通常0.01〜5.0重量部、特に、0.1〜1.0重量部が好まし
い。
【0018】前記反応系を均一にし反応を容易にする有機溶
媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、
エチルベンゼン、芳香族石油ナフサ、テトラリン、テレ
ビン油、ソルベッソ#100又はソルベッソ#150(エクソ
ン化学(株)登録商標)等の芳香族炭化水素;ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸n-プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸
n-ブチル、酢酸イソブチル、酢酸第二ブチル、酢酸アミ
ル、モノメチルエーテル、酢酸メトキシブチル等のエス
テル及びエーテルエステル類;アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケト
ン、シクロヘキサノン、イソホロン、メチルオキサイ
ド、メチルイソアミルケトン、エチルブチルケトン、エ
チルアミルケトン、ジイソブチルケトン、ジエチルケト
ン、メチルプロピルケトン、ジイソプロピルケトン等の
ケトン類;トリメチルホスフェート、トリエチルホスフ
ェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル
類;ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミド
等が挙げられる。有機溶媒は、単独又は2種以上を組合
わせて用いることができる。前記有機溶媒の使用量は特
に限定されないが、反応原料100重量部に対して、通常5
〜95重量部、好ましくは20〜80重量部である。
【0019】本発明のフラックス組成物において、化合物
(X)の配合割合は、組成物全量に対して通常5〜95重量
%、特に10〜90重量%が好ましい。5重量%未満では、
はんだぬれ性が悪くなり、95重量%を超えると残渣の洗
浄性が悪くなるか、残渣の電気的信頼性が低下するので
好ましくない。
【0020】前記化合物(Y)としては、式(3)で示される化合
物が挙げられる。ここで、式(3)においては、全てのカ
ルボキシル基がブロックされた形で表されているが、所
望の目的を損なわない限り、ブロックされていないカル
ボキシル基が一部残存していても良い。また、ヒドロキ
シビニルエーテルの片方の基に反応した他のヒドロキシ
ル基又はビニル基が残存していても良い。
【0021】
【化10】 式(3)中、R10は置換又は無置換の炭素数1〜50の2価の脂
肪族基もしくは芳香族基、R11は炭素数1〜50の2価の炭
化水素基又はグリコール残基、Y5は酸素原子又はイオウ
原子を示し、sは1〜500の整数を示す。
【0022】前記化合物(Y)は、1分子あたりカルボキシル基
を2個以上有するカルボン酸の無水物である酸無水物
と、1分子あたりビニルエーテル基1個及び水酸基1個を
有するヒドロキシビニルエーテル又は1分子あたりビニ
ルチオエーテル基1個及び水酸基1個を有するヒドロキシ
ビニルチオエーテルからなるヒドロキシビニルエーテル
化合物とを反応させることにより得られる。化合物(Y)
の原料となる酸無水物としては、例えば、式(3-1)で示
される化合物が挙げられ、ヒドロキシビニルエーテル化
合物としては、式(3-2)で示されるヒドロキシビニルエ
ーテル又はヒドロキシビニルチオエーテルが挙げられ
る。
【0023】
【化11】 式中、Rl0、R11、Y5は前記式(3)と同様である。
【0024】式(3-1)で示される酸無水物としては、例え
ば、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、
無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサ
ヒドロ無水フタル酸、4-メチルテトラヒドロ無水フタル
酸、4-メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、3-メチルテト
ラヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸、無水
フタル酸、ジグリコール酸無水物、グルタル酸無水物等
が挙げられる。中でも、無水コハク酸、無水マレイン
酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸が好ましく、特に無水コ
ハク酸は、反応性、原料の入手性、フラックス活性の観
点から特に好ましい。
【0025】式(3-2)で示されるヒドロキシビニルエーテル
としては、例えば、ヒドロキシメチルビニルエーテル、
ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピル
ビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ヒ
ドロキシペンチルビニルエーテル、ヒドロキシヘキシル
ビニルエーテル、ヒドロキシヘプチルビニルエーテル、
ヒドロキシオクチルビニルエーテル、ヒドロキシノニル
ビニルエーテル、4-ヒドロキシシクロヘキシルビニルエ
ーテル、3-ヒドロキシシクロヘキシルビニルエーテル、
2-ヒドロキシシクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘ
キサンジメタノールモノビニルエーテル、ジエチレング
リコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコール
モノビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビ
ニルエーテル等が挙げられる。また、式(3-2)で表され
るヒドロキシビニルチオエーテルとしては、例えば、前
記ヒドロキシビニルエーテルの例示に対応する化合物が
挙げられる。
【0026】前記酸無水物とヒドロキシビニルエーテル化合
物とを反応させる際の反応比は、当量比が1.0:0.5〜5.
0であればよい。反応温度は、通常、室温〜200℃の範囲
であれば良く、好ましくは室温〜150℃である。反応時
間は反応進行状況に応じて適宜選定でき、通常1〜100時
間である。反応の終点は、例えば、反応系の酸価を測定
し、酸価が20mgKOH/g以下になった時点が好ましい。従
って、反応物の酸価は20mgKOH/g以下が好ましい。特
に、化合物(Y)のカルボキシル基の全てがブロックされ
るように反応を行うことが好ましいが、末端等のカルボ
キシル基が残存していても本発明の目的が損なわれなけ
れば良い。また、反応促進のために塩基触媒を用いるこ
とができる。
【0027】前記塩基触媒としては、例えば、ピロール、ベ
ンゾイミダゾール、2-ヒドロキノリン、3-ヒドロキノリ
ン、4-ヒドロキノリン、ピペリジン、ジヘキシルアミ
ン、ジドデシルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルア
ミン、ジアミルアミン、ジメチルアミン、メチルアミ
ン、トリエチルアミン、ブチルアミン、トリプロピルア
ミン、アミルアミン、オクチルアミン、t-ブチルアミ
ン、シクロへキシルアミン、s-ブチルアミン、エチルア
ミン、フェニルプロピルアミン、2-メチルキノリン、メ
チルピロリジン、メチルピペリジン、4-メチル-8-ヒド
ロキノリン、フェニルエチルアミン、トリエチルアミ
ン、ビニルメチルアミン、アリルアミン、メトキシベン
ジルアミン、ベンジルピロリジン、エタノールアミン、
ジエチルベンジルアミン、エトキシメチルアミン、ベン
ジルアミン、2-ヒドロキシピリミジン、ジメチルベンジ
ルアミン、ジエタノールアミン、モルフォリン、トリエ
タノールアミン、メチルイミダゾール、ジメチルトルイ
ジン、メチルモルフォリン、t-ブチルアニリン、イミダ
ゾール、2-ヒドロキシピリジン、3-ヒドロキシピリジ
ン、4-ヒドロキシピリジンが挙げられる。これらの塩基
触媒は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ
る。塩基触媒の使用量は、特に制限されないが、酸無水
物とヒドロキシビニルエーテル化合物との合計量100重
量部に対して、通常0.0005〜5.0重量部、特に0.001〜1.
0重量部が好ましい。
【0028】化合物(Y)には、該化合物(Y)の酸価を下げる目
的で、化合物(Y)の末端基のカルボキシル基に、更にア
ルキルビニルエーテル又はアルキルビニルチオエーテル
を反応させることができる。前記アルキルビニルエーテ
ル又はアルキルビニルチオエーテルとしては、例えば、
前記式(8)、(9)、(10)で示されるアルキルビニルエーテ
ル又はアルキルビニルチオエーテルや、前記化合物(X)
の原料として記載したジビニルエーテル化合物等の中の
アルキルビニルエーテル又はアルキルビニルチオエーテ
ル等が挙げられ、その例示としても前述の具体例が好ま
しく挙げられる。これらのアルキルビニルエーテル又は
アルキルビニルチオエーテルは、1種又は2種以上を組合
わせて用いることができる。
【0029】前記化合物(Y)の末端基のカルボキシル基と前
記アルキルビニルエーテル又はアルキルビニルチオエー
テルとを反応させる際の反応比は、当量比が1.0:1.0〜
5.0であれば良い。反応温度は、通常、室温〜200℃の範
囲であればよく、好ましくは室温〜150℃である。反応
時間は、反応進行状況に応じて適宜選定でき、通常1〜1
00時間である。反応の終点は、例えば、反応系の酸価を
測定し、酸価が5mgKOH/g以下になった時点が好まし
い。従って、反応物の酸価は5mgKOH/g以下が好まし
い。反応には、反応系を均一にし、反応を容易にする目
的で、前述の化合物(X)を製造する際に使用可能な有機
溶媒が使用できる。有機溶媒の使用量は特に限定されな
いが、酸無水物とヒドロキシビニルエーテル化合物との
合計量100重量部に対して、通常5〜95重量部、好ましく
は10〜90重量部、特に好ましくは20〜80重量部である。
【0030】化合物(Y)の重量平均分子量(Mw)は、通常300〜
100000、特に500〜50000が好ましい。Mwが300未満で
は、はんだペーストに用いた場合の印刷性が低下し、10
0000を超えるとはんだボールが多くなるため好ましくな
い。本発明のフラックス組成物において、化合物(Y)を
用いる場合の含有割合は特に限定されないが、組成物全
量に対して0.01〜95重量%、特に0.1〜90重量%が好ま
しい。
【0031】前記化合物(Z)としては、例えば、分子内に、
カルボン酸がビニル基の不飽和基に付加したヘミアセタ
ール基及び、カルボン酸と水酸基とのエステル基を有す
る式(4)で示される化合物が挙げられる。ここで、式(4)
においては、全てのカルボキシル基がブロックされた形
で表されているが、所望の目的を損なわない限り、ブロ
ックされていないカルボキシル基が一部残存していても
良い。また反応末端基は、ジビニルエーテルの片方のビ
ニル基が反応し、他方のビニル基が二重結合のまま残存
していても良い。
【0032】
【化12】 式(4)中、R12及びR13は独立に2価の有機残基、Y6は酸素
原子又はイオウ原子を示し、tは1〜500の整数を示す。
【0033】化合物(Z)は、酸無水物と多価アルコールとの
反応物(以下、変性カルボン酸化合物ということがある)
をジビニルエーテル化合物で付加重合させた化合物であ
る。化合物(Z)のMwは、通常500〜500000、特に1000〜50
000が好ましい。Mwが500未満では、はんだペーストに用
いた場合の印刷性が低下し、500000を超えるとはんだボ
ールが多くなるため好ましくない。
【0034】化合物(Z)の原料となる酸無水物としては、例
えば、前記式(3-1)で示される酸無水物が挙げられ、そ
の例示としても前述の具体例が好ましく挙げられる。中
でも、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸
が好ましく、特に無水コハク酸は、水洗浄性、作業性、
多価アルコールとの反応性及び得られる化合物の溶剤に
対する溶解性、他の樹脂に対する相溶性の点から好まし
い。
【0035】化合物(Z)の原料となる多価アルコールとして
は、式(4-1)で示される化合物等が挙げられる。 HO-R12-OH (4-1) 式(4-1)中、R12は前記式(4)のR12と同様である。
【0036】前記多価アルコールとしては、例えば、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、テトラエチレングリコール、1,2-プロピレン
グリコール、1,3-プロピレングリコール、1,3-ブタンジ
オール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,
6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,4-シク
ロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノー
ル、2-メチル-1,3-プロパンジオール、ペンタンジオー
ル、ジメチルブタンジオール、トリメチロールプロパ
ン、トリメチロールエタン、グリセリン、ペンタエリス
リトール、水添ビスフェノールA、ビスフェノールA、ネ
オペンチルグリコール、等が挙げられる。中でも、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、プロピレング
リコールは入手性及び反応性の点から好ましい。
【0037】化合物(Z)の原料となるジビニルエーテル化合
物としては、式(4-2)で示される化合物等が挙げられ
る。 CH2=CH-Y6-R13-Y6-CH=CH2 (4-2) 式(4-2)において、Y6及びR13は、式(4)のY6及びR13と同
様である。ジビニルエーテル化合物としては、例えば、
ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリメチレン
グリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコール
ジビニルエーテル、1,4-ビスビニルオキシメチルシクロ
ヘキセン、エチレングリコールジビニルエーテル、ポリ
エチレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオール
ジビニルエーテル、ペンタンジオールジビニルエーテ
ル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、1,4-シクロヘ
キサンジメタノールジビニルエーテル、ノナンジオール
ジビニルエーテル、1,4-ベンゼンジビニルエーテル、ビ
スフェノールAジビニルエーテル、ビスフェノールFジビ
ニルエーテル、及びこれらに対応するジビニルチオエー
テルが挙げられる。中でも、テトラエチレングリコール
ジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテルは
沸点及び反応性の点から好ましい。
【0038】前記化合物(Z)を調製するための変性カルボン
酸化合物の製造は、例えば、酸無水物と多価アルコール
とを、無溶媒又は適当な溶媒中で室温〜200℃において
反応させることにより得ることができる。反応の終点
は、例えば、得られる樹脂半酸価と全酸価を測定して反
応率が98%以上となった時点が好ましい。前記変性カル
ボン酸化合物と前記ジビニルエーテル化合物とを反応さ
せる際の反応比は、当量比で通常1.0:0.5〜5.0、好ま
しくは1.0:1.0〜4.0、特に好ましくは1.0:1.0〜3.0で
ある。
【0039】前記化合物(Z)を製造するために、前記変性カ
ルボン酸化合物とジビニルエーテル化合物との反応は、
例えば、温度30〜200℃、好ましくは50〜150℃、反応時
間10分〜6時間、好ましくは20分〜5時間の条件で行うこ
とができる。反応の終点は、例えば、反応系の酸価を測
定し、酸価が10mgKOH/g以下、特に5mgKOH/g以下にな
った時点が好ましい。従って、反応物の酸価は、10mgKO
H/g以下、特に5mgKOH/g以下が好ましい。化合物(Z)の
カルボキシル基の全てがブロックされるように反応を行
うことが好ましいが、末端等のカルボキシル基が残存し
ていても本発明の目的が損なわれなければ良い。
【0040】これらの反応においては、反応促進のために酸
触媒が使用できる。また、反応系を均一にし、反応を容
易にする目的で有機溶媒も使用できる。このような酸触
媒及び有機溶媒は、前述の化合物(X)の説明において例
示した化合物等が同様に挙げられる。溶媒は、フラック
スに配合する場合は、脱溶媒して使用してもよいが、生
産性の点から、溶媒を使用しないか、水洗浄性の溶媒を
用いて反応させるか、フラックス又ははんだペーストと
して使用する条件のもとで、分解又は揮発する溶媒の使
用が望ましい。このような溶媒としては、例えば、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチ
ルエチルケトンが挙げられる。
【0041】前記酸触媒の使用量は特に制限されないが、前
記変性カルボン酸化合物とジビニルエーテル化合物との
合計量100重量部に対して、通常0.01〜5.0重量部、特に
0.1〜1.0重量部が好ましい。また、前記有機溶媒の使用
量は特に限定されないが、変性カルボン酸化合物とジビ
ニルエーテル化合物との合計量100重量部に対して、5〜
95重量部、好ましくは20〜80重量部である。化合物(Z)
をフラックス組成物に配合する際の配合割合は特に限定
されないが、通常10〜100重量%、好ましくは50〜90重
量%である。10重量%未満では配合した本来の効果が損
なわれるので好ましくない。化合物(Z)は、例えば、ウ
レタン成分、ポリエステル成分が結合されていても良
い。
【0042】本発明のフラックス組成物において、化合物
(A)としての化合物(X)〜(Z)は組合せて配合することも
できる。組合せ及び配合割合は、その目的に応じて適宜
選択できる。例えば、化合物(Y)に化合物(X)を組合せて
用いる場合、化合物(X)の配合割合は、組成物全量に対
して0.01〜50重量%、特に、0.1〜30重量%が好まし
い。
【0043】本発明のフラックス組成物において用いる前記
化合物(A)は、加熱、又は紫外線や電子線等の活性線の
照射によりブロックされたカルボキシル基のブロックが
分解し、反応性のカルボキシル基が生成する。例えば、
化合物(X)や化合物(Y)の場合、主鎖中のヘミアセタール
エステル構造が分解し、対応する低分子量化合物が生成
する。該分解反応は、熱潜在性触媒又は光触媒により助
長されるので、本発明のフラックス組成物には、これら
を含有させることが好ましい。熱潜在性触媒としては、
プロトン酸をルイス塩基で中和した化合物、ルイス酸を
ルイス塩基で中和した化合物、ルイス酸とトリアルキル
ホスフェートの混合物、スルホン酸エステル類、リン酸
エステル類、及びオニウム化合物類が好ましく挙げられ
る。
【0044】該プロトン酸をルイス酸で中和した化合物とし
ては、例えばハロゲノカルボン酸類、スルホン酸類、硫
酸モノエステル類、リン酸モノ及びジエステル類、ポリ
リン酸エステル類、ホウ酸モノ及びジエステル類等を、
アンモニア、モノエチルアミン、トリエチルアミン、ピ
リジン、ピペリジン、アニリン、モルホリン、シクロへ
キシルアミン、n-ブチルアミン、モノエチノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の各
種アミンもしくはトリアルキルホスフィン、トリアリー
ルホスフィン、トリアルキルホスファイト、トリアリー
ルホスファイトで中和した化合物、更には、酸−塩基ブ
ロック化触媒として市販されている「ネイキュアー2500
X」、「X-47-110」、「3525」、「5225」(商品名、キ
ングインダストリー社製)等が挙げられる。また、ルイ
ス酸をルイス塩基で中和した化合物としては、例えばBF
3、FeCl3、SnCl4、AlCl3、ZnCl2等のルイス酸を前記ル
イス塩基で中和した化合物が挙げられる。あるいは上記
ルイス酸とトリアルキルホスフェートとの混合物も挙げ
られる。該スルホン酸エステル類としては、例えば式(1
2)で表される化合物が挙げられる。
【0045】
【化13】 式(12)中、R22はフェニル基、置換フェニル基、ナフチ
ル基、置換ナフチル基又はアルキル基を示し、R23は一
級炭素又は二級炭素を介してスルホニルオキシ基と結合
している炭素数3〜18のアルキル基、アルケニル基、ア
リール基、アルカリール基、アルカノール基、飽和もし
くは不飽和のシクロアルキル又はヒドロキシシクロアル
キル基を示す。
【0046】前記式(12)で表される化合物としては、例え
ば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンス
ルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ナフタレンス
ルホン酸、ノニルナフタレンスルホン酸等のスルホン酸
類と、n-プロパノール、n-ブタノール、n-ヘキサノー
ル、n-オクタノール等の第一級アルコール類又はイソプ
ロパノール、2-ブタノール、2-ヘキサノール、2-オクタ
ノ−ル、シクロヘキサノール等の第二級アルコール類と
のエステル化物、更には前記スルホン酸類とオキシラン
基含有化合物との反応により得られるβ-ヒドロキシア
ルキルスルホン酸エステル類等が挙げられる。
【0047】前記リン酸エステル類としては、例えば式(13)
で表される化合物が挙げられる。
【化14】 式(14)中のR24は、炭素数3〜10のアルキル基、シクロア
ルキル基又はアリール基、wは1又は2である。式(14)で
示される化合物としては、例えば、n-プロパノール、n-
ブタノール、n-ヘキサノール、n-オクタノール、2-エチ
ルヘキサノール等の第一級アルコール類、及びイソプロ
パノール、2-ブタノール、2-ヘキサノール、2-オクタノ
ール、シクロヘキサノール等の第二級アルコール類のリ
ン酸モノエステル類あるいはリン酸ジエステル類が挙げ
られる。
【0048】前記オニウム化合物としては、例えば式(15)〜
(18)で表される化合物等が挙げられる。 [R25 3NR26]+-・・・・・(15) [R27 3PR28]+-・・・・・(16) [R29 2OR30]+-・・・・・(17) [R31 2SR32]+-・・・・・(18) 式中、R25、R27、R29、R31は炭素数1〜12のアルキル
基、アルケニル基、アリール基、アルカリール基、アル
カノール基又はシクロアルキル基であって、2個のR25
R27、R29、R31は互いに結合してN、P、O又はSをヘテロ
原子とする複素環を形成していてもよい。R26、R28、R
30、R32は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、アルケ
ニル基、アリール基、アルカリール基を示し、X-はSBF
6 -、AsF6 -、PF6 -又はBF4 -を示す。
【0049】前記光触媒としては、例えば、β-ケトスルホ
ン、イミノスルホナート、ベンゾインスルホナート、O-
ニトロベンジルスルホナート、アデカオプトマーSPシリ
ーズ(商品名、旭電化工業(株)製)が挙げられる。
【0050】前記熱潜在性触媒又は光触媒は、単独でも、2
種以上組合わせて使用しても良く、配合割合は、化合物
(A)100重量部に対して、通常0.01〜10重量部である。該
使用量が0.01重量部未満では触媒効果が十分に発揮され
ず、10重量部を超えると分解した低分子化合物が着色し
たり、副反応が生じる恐れがあるので好ましくない。
【0051】本発明のフラックス組成物を無洗浄型にする場
合には、1分子中に1個以上のオキセタン基を有する化合
物(B)を必須成分として配合する。このような化合物(B)
としては、式(5)〜(7)のいずれかの化合物等が挙げられ
る。
【化15】 式(5)中、R14は、水素原子、あるいは、炭素数1〜6の直
鎖状又は分岐状アルキル基を示す。式(6)中、R15は、前
記R14と同様の基であり、R16は2価の有機基を表す。式
(7)中、R17は、前記R14と同様の基で、R18は、置換され
ていてもよい3又は4価の炭化水素基を表す。また、uは
3又は4である。
【0052】式(5)で示される化合物としては、R14としてメ
チル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブ
チル基、i-ブチル基等が挙げられ、具体的には、3-ヒド
ロキシメチルオキセタン、3-メチル-3-ヒドロキシメチ
ルオキセタン、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタ
ン等の3-アルキル-3-ヒドロキシメチルオキセタンが好
ましく挙げられる。式(6)で示される化合物としては、R
15として、前記R14と同様な基が挙げられ、R16として
は、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、
ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、1,2-プロピレン
基、1,2-ブチレン基、1,3-ブチレン基、2,3-ブチレン基
等の炭素数1〜12の直鎖状又は分岐鎖状アルキレン基;
プロペニレン基、ブテニレン基等の炭素数1〜12の直鎖
状又は分岐鎖状アルケニレン基、式(19)で表される2価
の芳香族炭化水素基、式(20)で表される2価の芳香族炭
化水素基、カルボニル基、式(21)で表されるカルボニル
基を有する2価のアルキレン基、式(22)で表されるカル
ボニル基を有する2価の脂環式炭化水素基、式(23)で表
されるカルボニル基を含有する2価の芳香族炭化水素
基、式(24)で表される2価の基等が好ましく挙げられ
る。
【0053】
【化16】
【0054】式(19)中、R33は水素原子、炭素数1〜4の直鎖
状又は分岐状アルキル基、炭素数1〜4の直鎖状又は分岐
状アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、
メルカプト基、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状N-アルキ
ルカルバモイル基を表す。式(20)中、R34は−O−、−S
−、−CH2−、−NH−、−SO−、−SO2−、−C(CF3)
3−、−C(CH3)−を表す。式(21)中、fは1〜20の整数を
表す。式(24)中、Y7は置換されてもよい炭素数1〜12の
直鎖状又は分岐鎖状アルキレン基、置換されていてもよ
い2価の脂環式炭化水素基、あるいは置換されていても
よい2価のアリレーン基を表す。
【0055】前記式(6)で示される化合物の中では、R15がメ
チル基又はエチル基であるものが好ましく、更に、R16
が、炭素数1〜12の直鎖状アルキレン基、又はR33が水素
原子あるいはメチル基である式(19)で表される2価の芳
香族炭化水素基であるものが好ましい。具体的には、以
下の化合物が好ましく挙げられる。
【0056】
【化17】
【0057】
【化18】
【0058】前記式(7)で表される化合物としては、R17とし
て、前記R14と同様な基が挙げられ、R18としては、以下
の式(25)〜(30)で表される基が挙げられる。
【0059】
【化19】
【0060】式(25)中、R35は水素原子又は炭素数1〜4のア
ルキル基を表す。式(27)中、R36は水素原子又は炭素数1
〜4のアルキル基を表す。
【0061】
【化20】
【0062】前記式(7)で示される化合物の中では、nが3、
R17がアルキル基であって、R18が前記式(25)、(27)、(2
9)で示される基を有するものが好ましい。更に好ましく
は、nが3、R17がエチル基であって、R18が前記式(25)
で示される基のR35がエチル基であるもの、あるいは、
nが3であって、R18が前記式(29)で示される基を有する
ものが好ましい。具体的には、以下の化合物が好ましく
挙げられる。
【0063】
【化21】
【0064】本発明のフラックス組成物に配合する溶媒とし
ては、沸点150℃以上の溶剤が好ましく、例えば、トリ
エチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレン
グリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコー
ルジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、
ジエチレングリコールモノへキシルエーテル、エチレン
グリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブ
チルアセテート、ジプロピレングリコール、ジエチレン
グリコール-2-エチルへキシルエーテル、α-テルピネオ
ール、ベンジルアルコール、2-へキシルデカノール、安
息香酸ブチル、アジピン酸ジエチル、フタル酸ジエチ
ル、ドデカン、テトラデセン、ドデシルベンゼン、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレン
グリコール、トリエチレングリコール、へキシレングリ
コール、1,5-ペンタンジオール、メチルカルビトール、
ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチル
エーテルアセテート、ブチルカルビトールアセテート、
3-メトキシブチルアセテート、トリエチレングリコール
ブチルメチルエーテル等が挙げられる。好ましくは、ト
リエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレ
ングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコール
モノブチルアセテート、トリエチレングリコールブチル
メチルエーテル等が挙げられる。これらは、1種又は2種
以上を混合して用いられる。前記溶媒の配合量は、特に
限定されないが、通常、フラックス中に1〜70重量%が
好ましい。
【0065】本発明のフラックス組成物は、要求性能等に応
じて、ロジン樹脂、活性剤、前述の熱潜在性触媒、前述
の光酸触媒、チキソトロピー性付与剤、酸化防止剤、防
錆剤及びキレート化剤からなる群より選択される少なく
とも1種を配合することができる。
【0066】前記ロジン樹脂としては、天然ロジン、不均化
ロジン、重合ロジンが挙げられる。また、ポリエステ
ル、ポリウレタン、アクリル系樹脂等の合成樹脂を配合
することができる。これらの樹脂は、1種又は2種以上を
配合して用いることができる。前記樹脂を配合する場合
の割合は特に限定されないが、通常、フラックス組成物
全量に対して、1〜70重量%が好ましい。
【0067】前記活性剤としては特に限定されないが、例え
ば、塩化水素酸及び臭化水素酸のアミン塩、カルボン酸
及びそのアミン塩等が好ましく挙げられる。具体的に
は、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミ
ン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミ
ン、n-プロピルアミン、ジ-n-プロピルアミン、トリ-n-
プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピル
アミン、トリイソプロピルアミン、ブチルアミン、ジブ
チルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン等の塩化水素酸塩もしくは臭
化水素酸塩;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン
酸、グルタル酸、ジエチルグルタル酸、ピメリン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、乳
酸、ジグリコール酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリス
チン酸、パルミチン酸、リノール酸、オレイン酸、安息
香酸、ヒドロキシピバリン酸、ジメチロールプロピオン
酸、クエン酸、リンゴ酸、グリセリン酸、ステアリン
酸、アラキン酸、べへニン酸、リノレン酸又は、それら
のアミン塩等が挙げられる。これらの活性剤を配合する
場合の割合は特に限定されないが、フラックス組成物全
量に対して、0.1〜30重量%が好ましい。
【0068】はんだペーストの印刷性を改善するために使用
されるチクソトロピー性付与剤としては、例えば、カス
ターワックス(硬化ひまし油=水添ひまし油)、蜜ロウ、
カルナウバロウ、ステアリン酸アミド、ヒドロキシステ
アリン酸ビスアミド、m-キシリレンビスステアリン酸ア
ミド、N,N'-ジステアリルイソフタル酸アミド、N,N'-ジ
ステアリルセバシン酸アミド、N,N'-ジステアリルアジ
ピン酸アミド、ブチレンビスヒドロキシステアリン酸ア
ミド、ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アミ
ド、ヘキサメチレンビスべヘン酸アミド、ヘキサメチレ
ンビスステアリン酸アミド、エチレンビスべヘン酸アミ
ド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチ
レンビスステアリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸
アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビス
カプリル酸アミド、メチレンビスヒドロキシステアリン
酸アミド、メチレンビスラウリン酸アミド、メチレンビ
スステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド;低分子量のポ
リエチレングリコール、高分子のポリエチレンオキサイ
ド、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、シリカ粒子、カオリン粒子等の無機
系のチクソトロピー性付与剤が挙げられる。好ましく
は、m-キシリレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチ
レンビスステアリン酸アミドが挙げられる。前記チクソ
トロピー性付与剤を配合する場合の割合は特に限定され
ないが、通常、フラックス組成物全量に対して、0.1〜3
0重量%が好ましい。
【0069】前記酸化防止剤としては、例えば、2,6-ジ-t-
ブチル-p-クレゾール、BHT、トリフェニルフォスファ
イト、ジラウリルチオプロピオネート等の酸化防止剤が
挙げられる。酸化防止剤を配合する場合の割合は特に限
定されないが、通常、フラックス組成物全量に対して、
0.01〜10重量%が好ましい。前記キレート化剤として
は、例えば、アセチルアセトン、アセトニルアセトン、
2,2'-ビピリジン等が挙げられる。前記防錆剤として
は、例えば、ベンゾトリアゾール等が挙げられる。前記
キレート化剤を配合する場合の割合は、特に限定されな
いが、通常、フラックス組成物全量に対して、0.01〜10
重量%が好ましい。
【0070】本発明のフラックス組成物においては、本発明
の効果を損なわない範囲において、必要に応じて、更
に、つや消し剤、着色剤、消泡剤、分散安定剤等を添加
してもよい。
【0071】本発明のフラックス組成物の例としては、例え
ば、化合物(A)0.1〜95重量%、化合物(B)0.1〜95重量
%、活性剤0.1〜30重量%、チキソトロピー性付与剤0.1
〜30重量%、防錆剤0.01〜10重量%、キレート化剤0.01
〜10重量%、溶媒0.1〜50重量%を含む組成物が挙げら
れる。
【0072】本発明のフラックス組成物の製造方法は特に限
定されないが、例えば、前記各種材料を一括で仕込む方
法、溶媒を容器に取り、各種材料を順次配合し溶解する
方法等が挙げられる。配合する機械としては、例えば、
混練装置、真空撹拌装置、ホモディスパー、スリーワン
モーター、プラネタリーミキサー等の公知の装置が挙げ
られる。また、配合温度は、特に限定されないが、用い
る溶媒の沸点より低い温度で、加温して溶解することが
好ましい。
【0073】本発明のはんだペーストは、前記フラックス組
成物とはんだ粉末とを含む。はんだ粉末は特に限定され
ないが、例えば、錫、銅、亜鉛、銀、アンチモン、鉛、
インジウム、ビスマス、ニッケル、アルミニウム、金及
びゲルマニウムからなる群より選択される1種又は2種以
上を含むはんだ粉末や、公知の錫/鉛合金、錫/銀合
金、錫/銀/銅合金、錫/銀/ビスマス/インジウム、
錫/銅合金、錫/銅/ニッケル、錫/亜鉛合金、錫/亜
鉛/ビスマス合金、錫/亜鉛/アルミニウム合金、錫/
亜鉛/ビスマス/アルミニウム合金、錫/亜鉛/ビスマ
ス/インジウム合金、錫/ビスマス合金、及び錫/イン
ジウム合金からなる群より選択される1種又は2種以上を
含むはんだ粉末等が挙げられる。はんだ粉末の形状は、
真球、不定形いずれでも良い。はんだ粉末の粒径は通常
のものであれば良く、真球の場合、直径20〜60μmが特
に好ましい。はんだ粉末を構成する合金組成も特に限定
されないが、例えば、Sn63/Pb37、Sn/Ag3.5、Sn/Ag
3.5/Cu0.5、Sn/Ag2.9/Cu0.5、Sn/Ag3.0/Cu0.5、Sn
/Bi58、Sn/Cu0.7、Sn/Zn9、Sn/Zn8/Bi3等が好まし
く挙げられる。なお数値は各金属の重量比を示す。鉛害
等の廃棄処理の観点からは、鉛フリーのはんだが好まし
い。はんだペースト用フラックスの配合量は、はんだペ
ースト全量に対して、通常1〜50重量%、特に5〜30重量
%、更には5〜15重量%である。はんだ粉末が50重量%
未満又は99重量%を超える場合は、必要なはんだ印刷適
性が満足できないので好ましくない。最近の環境問題や
リサイクルの観点から、はんだペーストとして鉛フリー
が望ましい。
【0074】本発明のはんだペーストの製造法は、前記フラ
ックス組成物に、前記はんだ粉末を常法により混練配合
する方法が挙げられる。配合する機械としては、例え
ば、真空撹拌装置、混練装置、プラネタリーミキサーが
挙げられる。配合時の温度及び条件は特に限定されない
が、5〜25℃での配合が好ましい。配合割合は特に限定
されないが、通常、フラックス組成物:はんだ粉末が重
量比で5〜20:80〜95である。
【0075】はんだペーストを製造する際に必要により用い
る溶剤としては、例えば、沸点150℃以上の溶剤が好ま
しく、例えば、トリエチレングリコールモノメチルエー
テル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テト
ラエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレング
リコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシル
エーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、
ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノブチルアセテート、ジプロピレングリ
コール、ジエチレングリコール-2-エチルヘキシルエー
テル、α-テルピネオール、ベンジルアルコール、2-ヘ
キシルデカノール、安息香酸ブチル、アジピン酸ジエチ
ル、フタル酸ジエチル、ドデカン、テトラデセン、ドデ
シルベンゼン、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ヘキシレングリコール、1,5-ペンタンジオール、メ
チルカルビトール、ブチルカルビトールが挙げられる。
好ましくは、トリエチレングリコールジメチルエーテ
ル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノブチルアセテート等が挙げられ
る。
【0076】本発明のはんだペーストは、本発明の効果を損
なわない範囲で必要に応じて、更に、酸化防止剤、つや
消し剤、着色剤、消泡剤、分散安定剤、キレート剤等を
適宜配合しても良い。本発明のはんだペーストは、常法
にしたがって、メタルマスク版を通してはんだ印刷機を
用いてはんだ印刷し、電子部品、電子モジュール、プリ
ント基板等の製造時のリフロー工程はんだ付用のはんだ
として使用できる。好ましくは、以下に示す本発明のは
んだ付方法が好ましい。
【0077】本発明のはんだ付方法としては、前記フラック
ス組成物を基板の電極部に設ける工程(A)と、はんだバ
ンプを形成した電子部品を準備する工程(B)と、工程(A)
で得られた基板に工程(B)で準備した電子部品を搭載す
る工程(C)と、工程(C)で得られた電子部品を備える基板
をリフローして実装する工程(D1)とを含む方法、前記工
程(A)と、工程(A)でフラックス組成物を設けた基板に、
フロー法又はディップ法によりはんだを供給する工程(D
2)とを含む方法、並びに本発明のはんだペーストを基板
の電極部にプリントする工程(X)、工程(X)で得られた基
板に電子部品を搭載する工程(Y)及び工程(Y)で得られた
電子部品を備える基板をリフローして実装する工程(Z)
を含む方法である。
【0078】本発明のはんだ付方法は、フラックス又ははん
だペーストとして、本発明のフラックス組成物又ははん
だペーストを用いる以外、各工程を公知の方法及び条件
で行うことができる。本発明のはんだ付方法において
は、前述の本発明のフラックス組成物又ははんだペース
トとして、水洗浄型を用いた場合には、前述の工程に加
えて水洗浄工程を行うことができ、また、無洗浄型を用
いた場合には、このような洗浄工程が必要ない。
【0079】
【発明の効果】本発明のフラックス組成物は、熱分解
後、低分子量のカルボン酸化合物を生じる化合物(A)を
含むので、高いフラックス活性を有し、更にオキセタン
化合物を含むので、接合後の電気的な信頼性に優れ、更
に溶剤量を低減できる。また、本発明のはんだペースト
は、電子製品の小型化、ファインピッチの要求に対応す
る、はんだペースト中のはんだ粉末の平均粒径の低下
や、ベース樹脂又は活性剤の反応を大幅に抑制するた
め、保存安定性に優れると共に、ぬれ性に優れる。特
に、従来のはんだのぬれ性、保存安定性が極端に悪いた
め実用が困難であったSn/Zn系の鉛フリーはんだペース
トのぬれ性、保存安定性を改善することができる。
【0080】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらに制限されない。尚、例中の酸価
は、JIS K 0070-3(1992)の方法に準じて、THF溶液に、
一定量の樹脂を溶解させ、フェノールフタレインを指示
薬として、KOH/エタノール溶液にて滴定し測定した。
粘度は、東機産業(株)製EHD型粘度計により温度25℃、
回転数0.5〜100rpm、測定時間3分間で測定した。分解開
始温度は、セイコーインスツルメント(株)製の「TG/DT
A220」により、昇温速度10℃/分、窒素流量50ml/分の
条件で測定した。重量平均分子量(Mw)は、東ソー(株)製
のゲル浸透クロマトグラフィーSC-8010(GPC)を用い、カ
ラムとして昭和電工(株)製「SHODEX K-801」を用い、TH
Fを溶離液とし、RI検出器により測定してポリスチレン
換算にて求めた。ガスクロマトグラフィー(GC)による有
効分含有量は、(株)島津製作所製の「ガスクロマトグラ
フィーGC-17A」、カラムとして、カラム長30mのSHINWA
CHEMICALINDUSTRIES社製の「FFAP」を用い、流速1ml/
分の条件で測定した。
【0081】また、例中の「天然ロジン」はハリマ化成(株)
製、商品名「中国ロジンX」、「水添ロジン」は荒川化
学工業(株)社製の商品名「パインクリスタルKE-604」、
2-EHVEは2-エチルヘキシルビニルエーテル、n-PrVEはn-
プロピルビニルエーテル、n-BuVEはn-ブチルビニルエー
テル、TEGDVEはトリエチレングリコールジビニルエーテ
ル、1,4-BDDVEは1,4-ブタンジオールジビニルエーテ
ル、PMAはプロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート、製品名「アロンオキセタン OXT-121」は東亞
化成(株)製のキシリレンジオキセタン、商品名「エピコ
ート828」はジャパンエポキシレジン(株)製のビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、M-HHPAは4-メチルヘキサヒド
ロフタル酸無水物、HEVEはヒドロキシエチルビニルエー
テル、HBVEはヒドロキシブチルビニルエーテル、DEGMVE
はジエチレングリコールモノビニルエーテル、DEGHEは
ジエチレングリコールヘキシルエーテル、BCAはブチル
カルビトールアセテート、PEGはポリエチレングリコー
ル、TEGはトリエチレングリコールをそれぞれ示す。
【0082】更にはんだ粉末としては、三井金属工業(株)製
の以下の略号のはんだ粉末を用いた。尚、数値はそれぞ
れの金属の重量比を示す。 (1):63Sn/37Pb(平均粒径25μm)、(2):Sn/3.0Ag/
0.5Cu(平均粒径25μm)、(3)Sn/8.0Zn/3.0Bi(平均粒
径25μm)、(4):Sn/9.0Zn(平均粒径25μm)、(5)Sn63
/Pb37(平均粒径0.76mm)、(6)Sn/Ag2.9/Cu0.5(平均粒
径0.76mm)、(7)Sn/Zn8/Bi3(平均粒径0.76mm)、(8)Sn
/Ag2.9/Cu0.5(平均粒径25μm)
【0083】合成例1-1 温度計、還流冷却器、撹拌機を備えた1リットルの4つ口
フラスコに、天然ロジン321g、2-EHVEを209g仕込み、30
分かけて常温から120℃まで昇温させた。続いて、120℃
で2.5時間反応させ、酸価が5mgKOH/g以下であることを
確認し反応を停止させた。次いで、ロータリーエバポレ
ーターにより未反応の2-EHVEを留去し、粘度6.8ポイズ
の褐色清澄なロジン誘導体(R-1)を得た。配合組成、反
応条件、ロジン誘導体(R-1)の収量、収率、酸価、粘度
及び分解開始温度を表1に示す。
【0084】合成例1-2〜1-4 配合組成及び反応条件を表1に示すとおり変えた以外
は、合成例1と同様にロジン誘導体(R-2)、ビニルエーテ
ルブロック化アジピン酸(A-1)及びビニルエーテルブロ
ック化2,4-ジエチルグルタル酸(A-2)を調製した。これ
らの物性を表1に示す。
【0085】
【表1】
【0086】合成例1-5及び1-6 温度計、還流冷却器、撹拌機を備えた4つ口フラスコ
に、表2に示す組成の単量体を仕込み、30分かけて常温
から120℃まで昇温させた。続いて、120℃を維持して反
応を続け、混合後の酸価が10mgKOH/g以下又はカルボキ
シル基の水酸基に起因する3543cm-1の赤外吸収スペク
トルが消失した時点を反応の終点とした。この後、ヘキ
サン/アセトン=9/1(重量比)の混合溶剤により、ポリ
マー分の再沈精製を行った。さらに、ロータリーエバポ
レーターを用い、混合液から溶剤を留去した後、真空ポ
ンプにより真空乾燥して表2に示す特性を有する淡黄色
透明の樹脂(P-1)及び(P-2)をそれぞれ得た。
【0087】
【表2】
【0088】合成例1-7 温度計、還流冷却器、撹拌機を備えた4つ口フラスコ
に、表3に示す組成の単量体として無水コハク酸36.0重
量部、HEVE38.0重量部、溶媒としてPMA25.0重量部、反
応触媒としてトリエチルアミン1.0重量部を仕込み、温
度を60℃に保ち、3時間撹拌しながら反応させた。その
後、温度を100℃に上昇させ、100℃に保ち、2時間撹拌
しながら反応させた。反応後の酸価が30.0mgKOH/g以下
であることを確認し、反応を停止させた。この後、生成
物を分液ロートに移し、ヘキサン/アセトン=9/1の混
合溶液によりポリマー分の再沈精製を行った。さらに、
ロータリーエバポレーターを用い、混合液から溶剤を留
去し、その後、真空ポンプにより真空乾燥することで、
表3に示す特性を有する淡黄色透明のポリエステル・ポ
リへミアセタールエステル樹脂(S-1)を71.3重量部得
た。
【0089】合成例1-8 温度計、還流冷却器、撹拌機を備えた4つ口フラスコ
に、表3に示す組成の単量体として無水コハク酸30.0重
量部、HEVE31.7重量部、溶媒としてPMA21.0重量部、反
応触媒としてトリエチルアミン0.8重量部を仕込み、温
度を60℃に保ち、3時間撹拌しながら反応させた。その
後、温度を100℃に上昇させ、100℃に保ち、2時間撹拌
しながら反応させた。反応後の酸価が20.0mgKOH/g以下
になった時点でn-BuVE16.5重量部を添加し、さらに100
℃で3時間撹拌しながら反応させた。その後、混合物の
酸価が5.0mgKOH/g以下であることを確認し、反応を停
止させた。この後、生成物を分液ロートに移し、ヘキサ
ン/アセトン=9/1の混合溶液によりポリマー分の再沈
精製を行った。さらに、ロータリーエバポレーターを用
い、混合液から溶剤を留去し、その後、真空ポンプによ
り真空乾燥することで、淡黄色透明のポリエステル・ポ
リへミアセタールエステル樹脂(S-2)を73.6重量部得
た。
【0090】
【表3】
【0091】実施例1-1〜1-12 合成例で調製したブロックされたカルボキシル基を有す
る化合物を用いて、表4に示す組成のフラックスを調製
し、更にはんだ粉末を混練し、はんだペーストを調製し
た。得られたはんだペーストについて以下の試験方法、
評価方法で評価を行った。結果を表4に示す。尚、酸触
媒としては、p-トルエンスルホン酸とピリジンを等モル
で反応させたスルホン酸塩を用いた。
【0092】[ぬれ効力]JIS Z 3284の附属書10に準じ
た。評価は、以下の1〜4の4段階の広がり度合いの区分
表示に従った。 1;はんだペーストから溶解したはんだが試験版をぬら
し、ペーストを塗布した面積以上に広がった状態、2;
はんだペーストを塗布した部分はすべてはんだがぬれた
状態、3;はんだペーストを塗布した部分の大半は、は
んだがぬれた状態、(ディウエッティングも含まれる)、
4;試験版ははんだがぬれた様子はなく、溶融したはん
だは1つ又は複数のはんだボールとなった状態(ノンウエ
ッティング)。 [ソルダーボール試験(はんだの凝集度合い)]JIS Z 3
284の附属書11に準じた。評価は、以下の1〜4の4段階の
広がり度合いの区分表示に従った。 1;はんだ(粉末)が溶融して、はんだは1つの大きな球と
なり周囲にソルダーボールがない、2;はんだ(粉末)が
溶融してはんだは1つの大きな球となり周囲に直径75μm
以下のソルダーボールが3つ以下ある、3;はんだ(粉末)
が溶融してはんだは1つの大きな球となり周囲に直径75
μm以下のソルダーボールが4つ以上あり、半連続の環状
に並んではいない、4;はんだ(粉末)が溶融してはんだ
は1つの大きな球となり周囲に多数の細かい球が半連続
の環状に並んでいる、5;上記以外のもの。
【0093】[ボイドの観察(接合の信頼性)]60mm2の銅板
に厚さ150μmのメタルマスクを用いて、直径6mm×6個の
パターンを印刷後、大気雰囲気下でリフローし、次いで
カッターではんだとともに銅板を切断した後、該はんだ
部分を顕微鏡により観察し、ボイドの発生状況を観察し
た。6個のパターンについて大きさが10μm以上のボイド
を計測し、1個のパターン当たりの平均個数が2個以上で
あった場合を不合格とした。 [絶縁性]JIS Z 3284に基づき絶縁抵抗試験を行っ
た。評価は、○:1011Ω以上、△:109〜1011Ω、×:1
09Ω未満とした。
【0094】[粘度の経時安定性]はんだペースト製造後、
25℃で7日間保存する加速試験を行い、はんだペースト
製造直後の粘度と加速試験後の粘度の比を指標とした。
本加速試験の条件は大略3ヶ月間、5℃の冷蔵保管に相当
する。粘度の測定は、(株)マルコム製スパイラル粘度計
で測定した。測定条件は、JIS Z 3284のスパイラル方
式に基づき行った。 [残渣の状態(着色、発泡)]60mm2の銅板に厚さ150μ
mのメタルマスクを用いて、直径6mm×6個のパターンを
印刷後、大気雰囲気下でリフローし、リフロー後の残渣
を目視にて評価した。着色あるいは発泡が確認されなか
った場合を合格とし、確認された場合は不合格とした。
【0095】
【表4】
【0096】比較例1-1〜1-8 表5に示す市販の材料とはんだ粉末とを所定の割合で配
合、混練してはんだペーストを調製した。得られたはん
だペーストに対するぬれ効力、はんだボールの発生、ボ
イドの発生、絶縁性、経時安定性、残渣の状態について
実施例1-1〜1-12と同様に調べた。尚、種々のはんだ粉
末は、いずれも平均粒径25μmのファインピッチ対応用
のものを使用した。結果を表5に示す。尚、比較例2、4
の保存安定性評価における100時間後の粘度測定は、は
んだペーストが流動性のないぼそぼその状態となり測定
不能であった。
【0097】
【表5】
【0098】実施例1-13 実施例1-1〜1-12で得られたはんだペーストをそれぞれ
印刷法により基板配線上の所望する箇所に印刷し、LS
I、チップ抵抗、チップコンデンサーをはんだペースト
上に載置した後、リフロー熱源により加熱してはんだ付
けした。この概略図を図1に示す。リフロー熱源には熱
風炉を用いた。リフロー条件は、はんだ粉末(1)を用い
たはんだペーストの場合は、プレヒート温度を150℃、
プレヒート時間を65秒、トップ温度を220℃、200℃以上
の時間を30秒にした。はんだ粉末(2)を用いたはんだペ
ーストの場合は、プレヒート温度を150〜170℃、プレヒ
ート時間を110秒、トップ温度を245℃、200℃以上の時
間を50秒にした。はんだ粉末(3)を用いたはんだペース
トの場合は、プレヒート温度を140〜160℃、プレヒート
時間を65秒、トップ温度を230℃、200℃以上の時間を30
秒にした。この後、基板を冷却した。その結果、リフロ
ーはんだ付けは良好であった。
【0099】合成例2-1〜2-4 温度計、還流冷却器、撹拌機を備えた4つロフラスコ
に、表6に示す組成の単量体を仕込み、30分かけて常温
から110〜120℃まで上昇させた後、110〜120℃で4時間
反応させた。混合後の酸価が20mgKOH/g以下であること
を確認し、反応を停止させた。この後、ヘキサン/アセ
トン=9/1の混合溶剤により、ポリマー分の再沈精製を
行った。さらに、ロータリーエバボレーターを用い、混
合液から溶剤を留去し、その後、真空ポンプにより真空
乾燥することにより、表6に示す特性を有する、淡黄色
透明の樹脂(a)〜(d)を得た。得られた樹脂の確認は、IR
スペクトル、13C-NMRにより構造を確認した。
【0100】
【表6】
【0101】合成例2-5 温度計、還流冷却器、撹拌機を備えた4つロフラスコ
に、アジピン酸37.7重量部、n-PrVE62.3重量部、AP-8
(大八化学工業(株)社製、リン酸エステル)0.05重量部を
仕込み、30分かけて常温から80℃まで上昇させた後、80
℃で4時間反応させた。混合後の酸価が3mgKOH/g以下で
あることを確認し、反応を停止させた。この後、ロータ
リーエバボレーターを用い、混合液から未反応のビニル
エーテルを留去し、その後、真空ポンプにより真空乾燥
することにより、有効分含有量96.9%、酸価2.1mgKOH/
g、粘度0.6ポイズの無色透明液体のブロック化アジピン
酸を得た。得られた化合物の確認は、IRスペクトル及び
1H-NMRにより構造を確認した。
【0102】実施例2-1〜2-5 表7に示す組成の混合物を、真空混練器を用いて、室温
中2分間撹拌し、均一に溶解してそれぞれフラックスを
調製した。得られたフラックスについて以下の試験方法
に従って各評価を行った。結果を表7に示す。 [試験方法]実施例2-1〜2-5及び比較例2-1〜2-5につい
て得られたフラックスに対して、はんだボールのぬれ広
がり性、リフロー後の残渣の洗浄性について調べた。試
験方法は以下の通りである。尚、はんだ粉末(ボール)と
しては前記(5)〜(7)を用いた。
【0103】[はんだボールのぬれ広がり率]はんだボール
のぬれ広がり率とは、図2に示すような測定により定義
される。即ち、直径0.76mmのはんだボールを厚膜Cu導体
上に測定対象フラックスと共に配置し(図2(a))、大気中
でピーク温度220℃((5)及び(6)のはんだボールを使用し
た場合)、あるいは大気中でピーク温度235℃((7)のは
んだボールを使用した場合)でリフローさせ(図2(b))、
その結果、広がったはんだボールの直径の平均値Zを基
にしてパーセンテージとした。尚、図2(c)に示すよう
に、はんだボールの広がりは均一とは限らないので、広
がり具合の平均値Z(Z=(X+Y)/2を算出して、広がり率
を((Z−0.76)/0.76)×100(%)にて定義した。尚、表中
の「はんだボール広がり率%」の後ろの表記は、はんだ
粉末の種類の記号である。 [残渣の洗浄性]フラックスを塗布、リフロー後の櫛形
基板を、温度30℃に調節したD-リモネンに超音波中5分
浸漬し、乾燥してから目視観察を行い、残渣の程度を以
下の3水準で評価した。 ○:目視では残渣が確認できない。△:わずかに残渣が
認められる。×:明らかに残渣が残留した。尚、使用し
た櫛形基板は、導体幅:0.318mm、導体間隔:0.318mm、
重ね代:15.75mm、基板寸法:50mm×50mm×1.6mmに規定
したものを使用した。また、超音波の発振周波数は38kH
zとした。 [絶縁性]JIS Z 3197に基づき絶縁抵抗試験を行い、以
下のとおり評価した。 ○:1011Ω以上、△:109Ω以上〜1011Ω未満、×:109
Ω未満。
【0104】
【表7】
【0105】比較例2-1〜2-5 表8に示す市販の材料を所定の混合比率で配合を行い、
フラックスを得た。また、得られたフラックスについて
実施例2-1〜2-5と同様な評価を行った。結果を表8に示
す。
【0106】
【表8】
【0107】実施例2-6 樹脂成分として、合成例2-1で得られた樹脂(a)7.0重量
部、活性剤として合成例2-5で得られたブロック化アジ
ピン酸0.5重量部、チクソトロピー性付与剤として水添
ヒマシ油1.0重量部、溶剤としてジエチレングリコール
ヘキシルエーテル2.0重量部を混合しフラックスを調製
した。このフラックスに平均粒径25μmのSn63Pb37の共
晶はんだ90重量部を添加し、(株)井上製作所のプラネタ
リーミクサーにより混練しはんだペーストを製造した。
製造直後のはんだペーストの粘度は480Pa・S、25℃、7日
間の加速試験後の粘度は490Pa・Sであり、粘度上昇比は
1.021であり非常に安定であった。また、はんだのぬれ
性は良好であり、優れた酸化膜除去性能を示した。はん
だボールのぬれ広がり性、絶縁性及び残渣の洗浄性につ
いては、実施例2-1〜2-5と同様に評価し、粘度の経時安
定性(保存安定性)については以下のように評価した。結
果を表9に示す。
【0108】[粘度の経時安定性]はんだペースト製造後、
25℃で7日間保存する加速試験を行い、はんだペースト
製造直後の粘度と加速試験後の粘度の比を指標とした。
本加速試験の条件は大略3ヶ月間、5℃の冷蔵保管に相当
する。粘度の測定は、(株)マルコム製のスパイラル粘度
計で測定した。測定条件は、JIS Z 3284のスパイラル方
式に基づき行った。
【0109】実施例2-7〜2-20 実施例2-6のSn63Pb37の共晶はんだを、表9〜11に示す他
のはんだ金属に変更した以外は実施例2-6と同じ条件で
はんだペーストの製造及び性能試験を行った。結果を表
9〜11に示す。
【0110】
【表9】
【0111】
【表10】
【0112】
【表11】
【0113】比較例2-6〜2-10 表12に示す市販の材料とはんだ粉末とを所定の混合比率
で配合、混練し、はんだペーストを調製した。得られた
はんだペーストに対する評価を実施例2-6と同様に行っ
た。結果を表12に示す。尚、種々のはんだ粉末は、いず
れも平均粒系25μmのファインピッチ対応用のものを使
用した。
【0114】
【表12】
【0115】以上の結果から、本発明の実施例2-1〜2-5のフ
ラックスは、熱分解後、低分子量のカルボン酸化合物を
生成する樹脂を含有することから、比較例2-1〜2-5のフ
ラックスに比べて高いぬれ性を示し、特に、Sn/Zn系は
んだ金属に対しても有効であることがわかる。また絶縁
性、洗浄性の面においても優れていることから接合後の
信頼性向上も期待できる。また本発明の実施例2-6〜2-2
0のはんだペーストは、熱分解後、低分子量のカルボン
酸化合物を生成する樹脂をベース樹脂に用いており、さ
らに、活性剤としてリフロー時に分解してカルボン酸化
合物を発生する変性カルボン酸誘導体を用いていること
から、比較例2-6〜2-10のはんだペーストに比べて、は
んだの高いぬれ性、良好な絶縁性を示し、特に経時安定
性に優れたはんだペーストであることが分かる。また、
実施例2-6、2-8〜2-11、2-13〜2-17は、実施例2-7、2-1
2、2-17と比較すると、さらに100時間後の絶縁性など優
れていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1-13において実施した実装工程を説明す
るための説明概略図である。
【図2】実施例2-1〜2-5及び比較例2-1〜2-5で行ったは
んだボールのぬれの広がり率を測定する方法を説明する
ための説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/34 507 H05K 3/34 507C 512 512C // B23K 1/00 330 B23K 1/00 330E (72)発明者 加藤 行浩 愛知県知多郡武豊町西門8番地 Fターム(参考) 4J002 AF022 BE041 EL056 FD077 FD208 5E319 AA03 AB05 AC01 BB05 BB08 BB10 CC24 CC33 CD21 CD28 CD29 GG01 GG03 GG20

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボン酸化合物とビニルエーテル化合
    物とを反応させて得た化合物(X)、無水カルボン酸化合
    物とヒドロキシビニルエーテル化合物とを反応させて得
    た化合物(Y)、及び酸無水物と多価アルコールとの反応
    物をジビニルエーテル化合物で付加重合させた化合物
    (Z)からなる群より選択された、ブロックされたカルボ
    キシル基を有する少なくとも1種の化合物(A)と、溶媒と
    を含むはんだ用フラックス組成物。
  2. 【請求項2】 前記化合物(X)が、酸価5mgKOH/g以下の
    化合物、又は酸価10mgKOH/g以下であり、且つ重量平均
    分子量500〜500000の化合物であり、前記化合物(Y)が、
    酸価20mgKOH/g以下、重量平均分子量300〜100000の化
    合物であり、前記化合物(Z)が、酸価10mgKOH/g以下、
    重量平均分子量500〜500000の化合物であることを特徴
    とする請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記化合物(X)が、式(1)、式(2)及び式
    (4)で示される化合物からなる群より選択される少なく
    とも1種、前記化合物(Y)が式(3)で示される化合物、前
    記化合物(Z)が式(4)で示される化合物であることを特徴
    とする請求項1又は2記載の組成物。 【化1】 (式(1)中、xは1〜6の整数を示し、A1はカルボン酸残基
    から-(COO-)Xを除いた基を示し、Zlは式(1-1)又は(1-2)
    を示す。 【化2】 但し、Rl、R2、R3、R5及びR6は独立に水素原子又は炭素
    数1〜50の有機基を示し、R4、R7及びR8は独立に炭素数1
    〜50の有機基を示し、Yl及びY2は独立に酸素原子又はイ
    オウ原子を示す。式(2)中、A2はカルボン酸残基から-(C
    OO-)mを除いた基を示し、Y3及びY4は独立に酸素原子又
    はイオウ原子、R9は炭素数1〜50の有機基を示す。mは1
    〜6の整数、nは0〜5の整数を示す。) 【化3】 (式(3)中、R10は置換又は無置換の炭素数1〜50の2価の
    脂肪族基もしくは芳香族基、R11は炭素数1〜50の2価の
    炭化水素基又はグリコール残基、Y5は酸素原子又はイオ
    ウ原子を示し、sは1〜500の整数を示す。) 【化4】 (式(4)中、R12及びR13は独立に2価の有機残基、Y6は酸
    素原子又はイオウ原子を示し、tは1〜500の整数を示
    す。)
  4. 【請求項4】 ロジン樹脂、活性剤、熱潜在性触媒、光
    酸触媒、チキソトロピー性付与剤、酸化防止剤、防錆剤
    及びキレート剤からなる群より選択される少なくとも1
    種を更に含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    項記載の組成物。
  5. 【請求項5】 1分子中に1個以上のオキセタン基を有す
    る化合物(B)を含み、無洗浄型であることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物。
  6. 【請求項6】 前記化合物(B)が、式(5)〜(7)で表される
    少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項5
    記載の組成物。 【化5】 (式(5)〜(7)中、R14、R15及びR17はそれぞれ独立に、水
    素原子、あるいは炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状アルキ
    ル基を示す。式(6)中、R16は2価の有機基を示し、式(7)
    中、R18は置換されていてもよい3又は4価の炭化水素基
    を表す。またuは3又は4である。)
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物
    と、はんだ粉末とを含むはんだペースト。
  8. 【請求項8】 請求項5又は6記載の組成物と、はんだ粉
    末とを含む無洗浄型はんだペースト。
  9. 【請求項9】 はんだ粉末が、錫、銅、亜鉛、銀、アン
    チモン、鉛、インジウム、ビスマス、ニッケル、アルミ
    ニウム、金及びゲルマニウムからなる群より選択される
    1種又は2種以上を含むはんだ粉末である請求項7又は8記
    載のはんだペースト。
  10. 【請求項10】 はんだ粉末が、錫/銀合金、錫/銀/銅
    合金、錫/銀/ビスマス/インジウム、錫/銅合金、錫
    /銅/ニッケル、錫/亜鉛合金、錫/亜鉛/ビスマス合
    金、錫/亜鉛/アルミニウム合金、錫/亜鉛/ビスマス
    /アルミニウム合金、錫/亜鉛/ビスマス/インジウム
    合金、錫/ビスマス合金、及び錫/インジウム合金から
    なる群より選択される1種又は2種以上を含むはんだ粉末
    を含み、且つ鉛金属を含まないことをを特徴とする請求
    項7又は8記載のはんだペースト。
  11. 【請求項11】 請求項1〜6のいずれか1項記載の組成物
    を基板の電極部に設ける工程(A)と、はんだバンプを形
    成した電子部品を準備する工程(B)と、工程(A)で得られ
    た基板に工程(B)で準備した電子部品を搭載する工程(C)
    と、工程(C)で得られた電子部品を備える基板をリフロ
    ーして実装する工程(D1)とを含むはんだ付方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜6のいずれか1項記載の組成物
    を基板の電極部に設ける工程(A)と、工程(A)で組成物を
    設けた基板に、フロー法又はディップ法によりはんだを
    供給する工程(D2)とを含むはんだ付方法。
  13. 【請求項13】 請求項7〜10のいずれか1項記載のはんだ
    ペーストを基板の電極部にプリントする工程(X)と、工
    程(X)で得られた基板に電子部品を搭載する工程(Y)と、
    工程(Y)で得られた電子部品を備える基板をリフローし
    て実装する工程(Z)とを含むはんだ付方法。
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