JP2003283006A - レーザーマーキング方法 - Google Patents
レーザーマーキング方法Info
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Abstract
制限されることなく、かつ乳剤層に悪影響を与えること
なく、しかも、光学的に識別し易いドットパターンの配
列によってマーキングパターンを形成する。 【解決手段】 Xレイフィルム上にレーザービームの走
査によってドットを形成し、このドットを5×5(=2
5)のマトリクス状に配列して構成するマーキングパタ
ーンを得る場合に、レーザー発振器として9μm帯の発
振波長のCO2レーザーを適用した。これにより、20
0m/minのライン速度でXレイフィルム12を搬送し
ながら、主走査方向に2文字分のマトリクスパターンを
形成していく上で、視認性を充分に確保することができ
る。
Description
剤層が設けられた感光材料に対して、レーザーからレー
ザービームを照射すると共に、前記感光材料の所定位置
にドットパターンを形成し、当該ドットパターンの組み
合わせによって視認可能な文字又は記号を含むマーキン
グパターンを形成するレーザーマーキング方法に関す
る。
ー光を利用して、材料の表面に文字、記号等をマーキン
グする技術として、例えば特開平10−305377号
公報(以下、先行技術1という)には、レーザー加工状
態検出方法及びレーザー加工システムが開示されてい
る。
なる樹脂フィルムを組み合わせた多層フィルムの一部分
の層のレーザー加工を行なう場合、例えば、包装袋など
に易開封性を付与するためのハーフカット加工(一部の
層のみを溶融させること)を挙げている。
ザービームを照射して感光材料の表面に熱被りや変形に
よってマーキングを施す技術としては、特許第3191
201号公報(以下、先行技術2という)に記載された
技術が提案されている。
の熱被り又は変形を施すべく、1ドット当りのレーザー
照射時間(パルス幅)を少なくとも30μsec以上に設
定している。
る場合、1ドット当りのレーザー照射時間を充分とるこ
とができないという問題が生じる。
5ドット)のドットマトリクスで1文字を形成する場合
(図7(A)では、全て黒ベタで記載)、この1文字の
領域を1.8mm、トット径が200μmとすると、実
際には、照射時間が足りず、ドットが流れてしまう。図
7(B)には、ドット100μm流れた場合を示してお
り、結果として、流れている間常に照射されている領域
(重なり領域)のみパターンが形成されることになる。
図ると、現状の照射時間では、適正なドットパターンが
形成されず、高速化が制限されてしまうという問題点が
ある。
囲とした場合、照射時間と感光材料の搬送速度との関係
は、図8に示される如く、従来の30μsecでは、20
0m/minが限度となる。
しながら、かつ同時に感光材料を副走査する系におい
て、主走査方向(レーザー走査方向)に5ドット、副走
査方向(感光材料搬送方向)に5ドット(5×5=25
ドット)のドットマトリクスで1文字を形成する場合、
この1字の領域を1.8mmとすると、1ドット当りの
照射可能時間tは、以下の式で表すことができる。 1ト゛ット当りの照射可能時間=1文字分の走査幅/(ライン
速度×1文字分のト゛ット数) 例えば、現状のライン速度を200m/minとすると、 t=(1.8mm)/{(200m/min)×25} 単位を合わせると、 t=(1.8×1000×60000)/(200×1000×25) =108000000/5000000 =21.6μsec 上記の計算の如く、必要なレーザー照射時間が得られな
い結果となる。さらに、1回の主走査で2文字分のドッ
トマトリクスを形成する場合には、さらにその半分であ
る10.8μsecの照射時間しか確保することができな
い。
形成する場合に、前記先行技術2の30μsecで実行す
る場合、ライン速度が80m/minに制限されてしま
う。なお、1文字分のドットマトリクスであっても、1
60m/minに制限されることになる。
ためには、ドットマトリクスを構成する1文字分のドッ
ト数を減少させなければならず、視認性の妨げとなるば
かりか、最悪は判別できない文字や記号となる可能性が
ある。なお、レーザーの強度は許容される最大としてお
り、これ以上の強度アップは、乳剤層の塵埃の発光によ
る光被り等が生じ、強度アップによる調整はできない。
時間によって生産ライン速度が制限されることなく、か
つ乳剤層に悪影響を与えることなく、しかも、光学的に
識別し易いドットパターンの配列によってマーキングパ
ターンを形成することができるレーザーマーキング方法
を得ることが目的である。
は、支持体の表面に乳剤層が設けられた感光材料に対し
て、レーザーからレーザービームを照射すると共に、前
記感光材料の所定位置にドットパターンを形成し、当該
ドットパターンの組み合わせによって視認可能な文字又
は記号を含むマーキングパターンを形成するレーザーマ
ーキング方法であって、視認可能なドットパターンを形
成するための各ドットパターンへのレーザービームの照
射可能時間に基づいて、レーザー発振波長を選択するこ
とを特徴としている。
発振波長により、同一の照射時間であっても、乳剤層へ
の影響(熱吸収効率)が異なる。このため、レーザー発
振波長を照射可能時間に基づいて選択することで、目標
とする生産ライン速度を確保することができる。
記載の発明において、前記レーザービームの照射可能時
間が、前記マーキングパターンの領域における前記感光
材料の移動速度によって演算されることを特徴としてい
る。
の照射可能時間は、マーキングパターンの領域における
前記感光材料の移動速度によって演算され、最終的には
乳剤層の吸収特性、前記乳剤層の厚さ、支持体の種類等
からレーザーの発振波長が選択されることになる。この
ように、様々なファクタを勘案してレーザーの発振波長
を選択するという概念は従来になく、仮に選択された発
振波長が従来と同等の発振波長であったとしても、その
作用効果は全く異なる。
PET層の表面に乳剤層が設けられた感光材料に対し
て、CO2レーザーからレーザービームを照射し、所定
の領域にマトリクス状のドットパターンを形成し、当該
ドットパターンの組み合わせによって視認可能な文字又
は記号を含むマーキングパターンを形成するレーザーマ
ーキング方法であって、前記CO2レーザーのレーザー
発振波長を9.2μmから9.8μmに設定したことを
特徴としている。
ットパターンにより所定の領域内にマトリクス状のドッ
トパターンを形成し、これをマーキングパターンとする
際、レーザービームの発振源をCO2レーザーとし、か
つこのCO2レーザーの発振波長を9.2μmから1
0.6μmに設定した。
8μmの発振波長は、市販されているCO2レーザーの
発振波長(10.6μm程度)とは異なり、一般的に汎
用されている波長域ではない。しかし、この波長域を選
択することで、照射時間を10μsec未満で視認性の高
いドットパターンを形成することを見出した。
載の発明において、前記CO2レーザーの9.2μmか
ら9.8μmの発振波長が、前記1ドットパターンあた
りの照射時間が6μsec以上70μsec以下であり、かつ
1ドットパターンあたりのフルエンスが0.9J/cm2
以上10.5J/cm2以下の範囲で使用可能であること
を特徴としている。
ーザーの9.2μmから9.8μmの発振波長そのもの
において、生産性(ライン速度)を考慮しない場合に
は、1ドットパターンあたりの照射時間が6μsec以上
70μsec以下であり、かつ1ドットパターンあたりの
フルエンスが0.9J/cm2以上10.5J/cm2以下の
範囲で使用可能となる。この範囲であれば、マーキング
パターンの視認性が確保でき、かつ光被りが生じること
はない。
請求項4の何れか1項記載の発明において、前記感光材料
及びレーザービームを相対的に主走査及び副走査するこ
とで所定の領域にドットパターンを形成し、当該ドット
パターンの組み合わせによって、前記視認可能な文字又
は記号を含むマーキングパターンを形成することを特徴
としている。
ビームを主走査することで、1本のCO2レーザーで複
数のドットを形成することができ、さらに感光材料を副
走査することで、マトリクス状のドットパターンで視認
可能なマーキングパターンを形成することができる。
波長のCO2レーザーにおいては、例えば、従来技術の
項で説明した主走査方向に2文字分(1文字が5×5ド
ット)のマーキングパターンを形成するに当り、240
m/minのライン速度を達成することができる。なお、
主走査方向に1文字分であれば、480m/minのライ
ン速度となる。
キング装置10の概略が示されている。
き取られた長尺のXレイフィルム(感光材料)12を搬
送する過程で、その表面にレーザービーム(光ビーム)
LBを照射して文字や記号等のマーキングパターンを加
工するものである。
は、支持体としてのPET(ポリエチレンテレフタレー
ト)層14と、このPET層14の一方の面に塗布され
た乳剤層16とで構成されている。
Xレイフィルム12が乳剤層16を外向きとしてロール
状に巻き取られており、その最外層から引き出されたX
レイフィルム12は、第1のパスロール20に巻き掛け
られて、進行方向左略直角方向に方向転換され、また、
第2のパスロール22に巻き掛けられて、進行方向右略
直角方向に方向転換され、プリントロール24へと至る
ようになっている。
が、レーザービームLBの照射位置として設定されてお
り、このプリントロール24により進行方向右略直角に
方向転換されたXレイフィルム12は、さらにローラ対
26に挟持され、かつ進行方向左略直角に方向転換され
る。
ルム12は、一対の小ローラ28、30によって略U字
型の搬送経路を形成している。この略U字型の搬送経路
には、サクションドラム32が配設されている。すなわ
ち、このサクションドラム32にXレイフィルム12が
巻き掛けられることで、略U字型の搬送経路を保持して
いる。
小孔(図示省略)が設けられ、エア吸引によって巻き付
けられるXレイフィルム12を吸着保持し、かつ自重又
は図示しない付勢手段の付勢力で、図1の下方へ移動す
るようになっている。この移動に伴って、Xレイフィル
ム12には、バックテンションが付与されるため、前記
プリントロール24を通過するXレイフィルム12は、
プリントロール24と緊密に密着された状態が維持され
るようになっている。
ィルム12は、巻芯34に巻き取られて収容される。
32には、巻き取り制御装置36からの駆動信号で所定
の回転速度で回転するモータ等の駆動手段(図示省略が
備えられており、基本的には、同一の線速度で巻芯18
はXレイフィルム12を送り出し、巻芯34は、Xレイ
フィルム12を巻き取ると共に、サクションドラム32
がXレイフィルム12を吸着保持しながら回転するた
め、サクションドラム32の回転速度(線速度)がXレ
イフィルム12のプリントロール24での搬送速度と一
致するようになっている。
エンコーダ38が取り付けられており、このサクション
ドラム32の回転状態をパルス発振によって検出するこ
とができるようになっている。
はレーザー制御装置40へ接続されている。
ール24上でのレーザービームLBを照射するためのマ
ーキングヘッド42を制御する。
るレーザービームLB出射口が前記プリントロール24
に対向して配設されている。
44と、図示しない集光レンズを含むビーム偏向器46
とから構成されている。
44はCO2レーザーであり、レーザー制御装置40か
らの駆動信号に基づいて、所定のタイミングで一定の発
振波長のレーザービームLBを一定の時間幅(パルス
幅)で出射する。
響光学装置)からなり、レーザー制御装置40からの偏
向信号によりレーザービームLBをXレイフィルム12
の搬送方向と直交する方向に走査する機能を有してい
る。なお、走査された各レーザービームLBは集光レン
ズによってXレイフィルム12上で所定のスポット径の
焦点を結ぶように結像する。
ィルム12に記録すべきマーキングパターン(文字や記
号)に対応したパターン信号が巻き取り制御装置36か
ら入力されている。このため、レーザー制御装置40
は、ロータリーエンコーダ38からの搬送パルスに基づ
いてXレイフィルム12の搬送長を監視しながら、パタ
ーン信号に基づいてレーザー発振器(CO2レーザー)
44に駆動信号を送ってレーザービームLBを照射し、
また、ビーム偏向器46に偏向信号を送って、レーザー
ビームLBを走査する。
偏向器46によるレーザービームLBの走査方向を主走
査方向とし、Xレイフィルム12の搬送方向を副走査方
向として、マーキングパターン(ここでは、アルファベ
ット)MPが5×5ドットでマーキングされるようにな
っている。
ム12が長手方向にカット(カットラインを鎖線で示
す)されてシート状のXレイフィルム12を形成する場
合には、このカッティングラインを挟んで両サイドに天
地の向きが逆となったマーキングパターンMPを形成す
ることも可能である。
れるマーキングパターンMPを高品質で形成するために
は、ドットパターンの個々の直径をほぼ一定に揃え、ま
たXレイフィルム12の搬送速度が一定に保たれる位置
でレーザービームLBを照射する必要がある。
ール24に巻き掛けられることで、マーキングヘッド4
2との間隔を一定に保持している。さらに、Xレイフィ
ルム12は、サクションドラム32によって吸着保持
し、このサクションドラム32の線速度と一致するプリ
ントロール24の位置でレーザービームLBの照射を行
っている。
ーザーの発振波長として、9μm帯(実用範囲9.2μ
m〜9.8μm)のものが適用されている。
で、上記9μm帯から汎用されている10μm帯までの
発振波長で視認性をテストした結果によるものであり、
この結果を表1に示す。なお、この発振波長視認性テス
トを行う実験装置については、後述する実験例で詳細に
説明し、ここでは、結果のみを示す。
ム12の搬送速度(ライン速度)、1文字を構成するド
ットマトリクスのドット数(縦×横)、主走査方向に並
ぶ文字数によって得られる、1ドットに必要な照射時間
の制限から定められている。
との間には、一定の関係があり、これをグラフ化する
と、図5に示す特性図を得ることができる。この特性図
は、前記5×5(=25)ドットで1文字としたマトリ
クスパターンが、主走査方向に2文字配列された場合で
ある。
る適正な領域が存在することを確認するために、9μm
帯(ここでは、代表例として9.2μm、9.3μm、
9.6μm、9.8μm)と、10μm帯(ここでは、
代表例として10.6μm)を適用して、照射時間を変
えた照射テストを行った結果を表2に示す。なお、この
照射テストを行う実験装置については、後述する実験例
で詳細に説明し、ここでは、結果のみを示す。
の発振波長では、30secの照射時間がないと、視認性
が確保できないため、図5の特性図に当てはめると、7
0m/min程度のライン速度しか見込めない。
9.6μm、9.8μmの発振波長では、6μsecの照
射時間であっても視認性を維持できることがわかる。す
なわち、図5の特性図では、300m/min超のライン
速度でも処理が可能であることがわかる。
すると、巻芯18がXレイフィルム12の巻き出しを開
始し、巻芯34がXレイフィルム12の巻き取りを開始
する。
引が開始されることで、巻き掛けられているXレイフィ
ルム12を吸着保持すると共に前記巻芯18、34の線
速度とほぼ同一の線速度で回転駆動する。
的に変化するため、線速度を一定に保持するのは困難で
あり、その結果、Xレイフィルム12に搬送中に緊張や
弛みが生じることがある。しかし、サクションドラム3
2では、エア吸着によってXレイフィルム12を確実に
保持しているため、サクションドラム32では、Xレイ
フィルム12の滑りはない。また、サクションドラム3
2は、自重又は付勢手段の付勢力でXレイフィルム12
にテンションを付与している。
が、Xレイフィルム12の搬送系の基準となる線速度と
なり、プリントロール24上でのXレイフィルム12の
搬送線速度は、サクションドラム32の線速度と一致す
る。
ータリーエンコーダ38によって検出し、その検出結果
(搬送パルス)は、レーザー制御装置40へ送られる。
置36から前記Xレイフィルム12に記録すべきマーキ
ングパターン(文字や記号)に対応したパターン信号が
入力されると、前記ロータリーエンコーダ38からの搬
送パルスに基づいてXレイフィルム12の搬送長を監視
しながら、パターン信号に基づいてレーザー発振器(C
O2レーザー)44に駆動信号を送ってレーザービーム
LBを照射し、また、ビーム偏向器46に偏向信号を送
って、レーザービームLBを走査する。
ザービームLBの走査方向が主走査方向となり、Xレイ
フィルム12の搬送方向が副走査方向となり、5×5ド
ットでマーキングされる。
して適用されたCO2レーザーは、発振波長が9μm帯
(実用範囲は9.2μm〜9.8μm)のものが適用さ
れている。この発振波長帯を用いることで、CO2レー
ザーで汎用されている10.6μmの発振波長に比べ
て、短い照射時間で同等の視認性を得ることができる
(表1参照)。この照射時間の短縮は、Xレイフィルム
12の搬送速度、すなわちライン速度に寄与するため、
生産効率を高めることができる。
レイフィルム12を搬送しながら、Xレイフィルム12
上に主走査方向に2文字分のドットパターンを形成する
場合には、1ライン10ドットの主走査ラインが5本
(副走査)必要となり、合計50ドット形成する必要と
なる(図7参照)。
式(1文字分の走査幅/(ライン速度×1文字分のト゛ット
数))に当てはめると、 t=(1.8mm)/{(200m/min)×50} t=(1.8×1000×60000)/(200×1000×50) =108000000/10000000 =10.8μsec 得られた照射時間は、従来の10.6μmの発振波長で
は、到底200m/minのライン速度を実現することは
できない。
では、視認性を良好状態で維持しつつ、充分に200m
/minのライン速度に対応することができる。
Xレイフィルム12上にレーザービームの走査によって
ドットを形成し、このドットを5×5(=25)のマト
リクス状に配列して構成するマーキングパターンを得る
場合に、レーザー発振器として9μm帯の発振波長のC
O2レーザーを適用した。これにより、200m/minの
ライン速度でXレイフィルム12を搬送しながら、主走
査方向に2文字分のマトリクスパターンを形成していく
上で、視認性を充分に確保することができる。
ーンとして、熱溶融又は蒸散加工によって変形させるよ
うにしたが、この変形に加え、変形部分及び/又はその
周辺の領域を変色又は発色させるようにしてもよい。す
なわち、周囲との色の変化による識別を加えることで、
変形による反射率の差で視認するよりも、乳剤層16の
現像による発色状態によっては、さらに視認性を向上す
ることができる。
(CO2レーザー)44を主走査しながら、Xレイフィ
ルム12を副走査する系を例に挙げたが、前記主走査方
向に複数のレーザー発振器(CO2レーザー)を配列
し、これを同時に照射した状態でXレイフィルム12を
搬送する系においても適用可能である。この場合、ドッ
トがXレイフィルム12の搬送によって流れることにな
るが、ドット径と、視認性に基づいて、ドットが流れて
もその重なり範囲で形成されるパターンの許容範囲を定
めておけばよい。
44として適用した場合のマーキングの視認性を得るた
めの実験装置50である。
Bの走査が不要であるため、レーザー制御装置40によ
り駆動制御されるレーザー発振器(CO2レーザー)4
4の出射端に集光レンズ54が配設され、Xレイフィル
ム12の代わりに評価用サンプル56を入れ替え、或い
は平面移動させて、この評価用サンプル56に形成され
るマーキング形状を観察した。 (第1の実験)第1の実験は、CO2レーザーの発振波
長を変えてそれぞれの視認性を観察したものであり、そ
の条件は以下の通りである。 Nd:CO2レーザー 照射時間:10μsec スポット径:0.2mm 試験発振波長:9.2μm〜10.8μm 評価サンプル:175μm厚のPET層に、2〜5μm
の乳剤層を設けたもの結果は前記表1に示される如く、
9.2μm〜9.8μmの発振波長で視認性が良好とな
り、10.2μm〜10.6μmの発振波長でやや薄い
視認性となり、10.7μm〜10.8μmの発振波長
で視認性が劣悪という結果を得た。 (第2の実験)第2の実験は、CO2レーザーの照射時
間を変え、それぞれの照射時間において、発振波長が9
μm帯と10μm帯とでの視認性の違いについて観察し
たものであり、その条件は以下の通りである。 Nd:CO2レーザー 照射時間:2sec〜80μsec スポット径:0.2mm 試験発振波長:9μm帯の代表例として9.2μm、
9.3μm、9.6μm、9.8μmの発振波長、10
μm帯の代表例として10.6μmの発振波長結果は前
記表2に示される如く、9.2μm、9.3μm、9.
6μm、9.8μmの発振波長では、6μsecまで高い
視認性を得ることができるが、10.6μmの発振波長
では、30μsecまでしか高い視認性を得ることができ
ないことがわかる。
うことは、その分Xレイフィルム12の搬送速度を高め
ることができるのみならず、光被り等の二次的な不具合
も生じにくくなるという効果を得る。
00μmのずれを許容する図8の照射時間−ライン速度
の特性で見ると、9μm帯の発振波長を持つレーザー発
振器(CO2レーザー)44においては、ライン速度を
大幅にアップすることができる。
照射時間によって生産ライン速度が制限されることな
く、かつ乳剤層に悪影響を与えることなく、しかも、光
学的に識別し易いドットパターンの配列によってマーキ
ングパターンを形成することができるという優れた効果
を有する。
図である。
状態を示し、プリントロール近傍の拡大斜視図である。
ィルムの平面図である。
射エネルギーの関係を評価実験するために適用された実
験装置の概略構成図である。
を形成するときの加工状態を示す感光材料の平面図であ
り、(A)は感光材料静止状態、(B)感光材料移動状
態を示す。
時間−ライン速度特性図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 支持体の表面に乳剤層が設けられた感光
材料に対して、レーザーからレーザービームを照射する
と共に、前記感光材料の所定位置にドットパターンを形
成し、当該ドットパターンの組み合わせによって視認可
能な文字又は記号を含むマーキングパターンを形成する
レーザーマーキング方法であって、 視認可能なドットパターンを形成するための各ドットパ
ターンへのレーザービームの照射可能時間に基づいて、
レーザー発振波長を選択することを特徴としたレーザー
マーキング方法。 - 【請求項2】 前記レーザービームの照射可能時間が、
前記マーキングパターンの領域における前記感光材料の
移動速度によって演算されることを特徴とする請求項1
記載のレーザーマーキング方法。 - 【請求項3】 支持体としてのPET層の表面に乳剤層
が設けられた感光材料に対して、CO2レーザーからレ
ーザービームを照射し、所定の領域にマトリクス状のド
ットパターンを形成し、当該ドットパターンの組み合わ
せによって視認可能な文字又は記号を含むマーキングパ
ターンを形成するレーザーマーキング方法であって、 前記CO2レーザーのレーザー発振波長を9.2μmか
ら9.8μmに設定したことを特徴とするレーザーマー
キング方法。 - 【請求項4】 前記CO2レーザーの9.2μmから
9.8μmの発振波長が、前記1ドットパターンあたり
の照射時間が6μsec以上70μsec以下であり、かつ1
ドットパターンあたりのフルエンスが0.9J/cm2以
上10.5J/cm2以下の範囲で使用可能であることを
特徴とする請求項3記載のレーザーマーキング方法。 - 【請求項5】 前記感光材料及びレーザービームを相対
的に主走査及び副走査することで所定の領域にドットパ
ターンを形成し、当該ドットパターンの組み合わせによ
って、前記視認可能な文字又は記号を含むマーキングパ
ターンを形成することを特徴とする請求項1乃至請求項
4の何れか1項記載のレーザーマーキング方法。
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