JP2003282867A - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置および半導体装置の製造方法

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JP2003282867A
JP2003282867A JP2002078635A JP2002078635A JP2003282867A JP 2003282867 A JP2003282867 A JP 2003282867A JP 2002078635 A JP2002078635 A JP 2002078635A JP 2002078635 A JP2002078635 A JP 2002078635A JP 2003282867 A JP2003282867 A JP 2003282867A
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nitrogen
nitrogen atoms
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gate insulating
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Takaoki Sasaki
隆興 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な特性を有するゲート絶縁層を含む半導
体装置およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明の半導体装置100は、半導体層
10と、半導体層10の上方に形成され、窒素原子を含
む酸化膜からなるゲート絶縁層12と、ゲート絶縁層1
2の上方に形成されたゲート電極14とを含む。ゲート
絶縁層12は、両端部に窒素含有領域12aを有し、か
つ、ゲート電極14との界面近傍に窒素原子の濃度分布
の第1のピークを有し、さらに、半導体層10との界面
近傍に窒素原子の濃度分布の第2のピークを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体層、絶縁
層、および導電層が順次積層されて形成された半導体装
置およびその製造方法に関する。
【0002】
【背景技術】図21は、一般的なMIS(Metal Insulat
or Semiconductor)構造の半導体装置500を模式的に
示す断面図である。図21に示すように、半導体基板1
10には、素子分離領域320が形成され、素子分離領
域320に囲まれた素子領域には、ソースまたはドレイ
ン領域となる不純物領域116,118が形成されてい
る。また、半導体装置110のうち、少なくともこの不
純物領域116,118に挟まれた領域の上にはゲート
絶縁層112が形成されている。さらに、このゲート絶
縁層112の上には、ゲート電極114が形成されてい
る。
【0003】ところで、現在、半導体装置の低消費電力
化、低電圧化が進んでいる。これに伴い、例えば図21
に示すようなMIS構造を有する半導体装置500にお
いては、ゲート絶縁層112の薄膜化が進んでいる。し
かしながら、ゲート絶縁層112が薄膜化することによ
り、いわゆるホットキャリアが半導体基板110とゲー
ト絶縁層112との界面のエネルギー障壁を超えて容易
にゲート絶縁層112に注入されるようになる。その結
果、半導体装置の閾値電圧が変動したり、電流駆動能力
が低下したりする。この現象は一般に、ホットキャリア
効果(hot carrier effects)といわれている。
【0004】そこで、ゲート絶縁層に窒化酸化膜を用い
る技術が提案されている。ゲート絶縁層に窒化酸化膜を
用いることにより、ホットキャリア効果を抑制すること
ができる。これにより、半導体装置の閾値電圧の変動や
電流駆動能力の低下を抑制することができる。
【0005】窒化酸化膜を含むゲート絶縁層は、例え
ば、NH3あるいはNO2雰囲気下で、ゲート絶縁層に対
して熱処理を行ない、窒化することにより形成すること
ができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような窒化酸化
膜を含むゲート絶縁層を形成する場合、ゲート絶縁層へ
窒素を導入する際には、ゲート絶縁層の特性に影響を及
ぼさないような条件下で行なうことが必要とされる。
【0007】本発明の目的は、ゲート絶縁層へ窒素を導
入する際に、ゲート絶縁層の特性に影響を及ぼさず、良
好な特性を有するゲート絶縁層を含む半導体装置および
その製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】1.半導体装置 本発明の半導体装置は、半導体層と、前記半導体層の上
方に形成され、窒素原子を含む酸化膜からなるゲート絶
縁層と、前記ゲート絶縁層の上方に形成されたゲート電
極と、を含む半導体装置であって、前記ゲート絶縁層
は、両端部に窒素高含有領域を有し、かつ、前記導電層
との界面近傍に窒素原子の濃度分布の第1のピークを有
し、さらに、前記半導体層との界面近傍に窒素原子の濃
度分布の第2のピークを有する。
【0009】この場合、前記窒素高含有領域は、少なく
とも前記ゲート絶縁層の両端部に保護層を形成した後
に、窒素含有ガスを含む雰囲気下で熱処理を行うことに
より形成できる。
【0010】また、この場合、前記ゲート絶縁層におい
て、前記第1のピークは、前記第2のピークよりも窒素
原子の濃度が高くすることができる。
【0011】さらに、この場合、前記ゲート絶縁層は、
前記窒素高含有領域に挟まれた窒素低含有領域を含み、
前記ゲート絶縁層において、前記窒素高含有領域の窒素
原子の濃度分布のピーク濃度は、前記窒素低含有領域に
おける前記ゲート電極との界面近傍の窒素原子の濃度分
布のピーク濃度ならびに前記半導体層との界面近傍の窒
素原子の濃度分布のピーク濃度よりも高くすることがで
きる。 2.半導体装置の製造方法 (1)本発明の第1の半導体装置の製造方法は、(a)
一酸化窒素を含む雰囲気下での熱処理により、半導体層
の表面に窒化膜を形成し、(b)一酸化二窒素を含む雰
囲気下で、前記窒化膜が形成された前記半導体層の表面
を酸化窒化することにより、該半導体層の表面に、窒素
原子を含む酸化膜からなる絶縁層を形成し、(c)前記
絶縁層および前記導電層をパターニングして、ゲート絶
縁層およびゲート電極を形成し、(d)全面に保護層を
形成した後、窒素含有ガスを含む雰囲気下で熱処理を行
なうことにより、前記ゲート絶縁層の端部に窒素高含有
領域を形成すること、を含む。
【0012】(2)本発明の第2の半導体装置の製造方
法は、(a)一酸化二窒素を含む雰囲気下で、半導体層
の表面を酸化窒化することにより、該半導体層の表面に
酸化窒化膜を形成し、(b)RPN処理によって前記酸
化窒化膜の表面近傍に窒素原子を導入することにより、
前記半導体層の表面に、窒素原子を含む酸化膜からなる
絶縁層を形成し、(c)前記絶縁層および前記導電層を
パターニングして、ゲート絶縁層およびゲート電極を形
成し、(d)全面に保護層を形成した後、窒素含有ガス
を含む雰囲気下で熱処理を行なうことにより、前記ゲー
ト絶縁層の端部に窒素高含有領域を形成すること、を含
む。
【0013】(3)本発明の第3の半導体装置の製造方
法は、(a)一酸化窒素を含む雰囲気下での熱処理によ
り、半導体層の表面に窒化膜を形成し、(b)前記窒化
膜が形成された前記半導体層の表面を酸化することによ
り、該半導体層の表面に酸化窒化膜を形成した後、さら
に、一酸化窒素を含む雰囲気下で熱処理することによ
り、該半導体層の表面に、窒素原子を含む酸化膜からな
る絶縁層を形成し、(c)前記絶縁層および前記導電層
をパターニングして、ゲート絶縁層およびゲート電極を
形成し、(d)全面に保護層を形成した後、窒素含有ガ
スを含む雰囲気下で熱処理を行なうことにより、前記ゲ
ート絶縁層の端部に窒素高含有領域を形成すること、を
含む。
【0014】上記半導体装置の製造方法は、以下の
(A)〜(E)の態様をとることができる。
【0015】(A)前記(b)において、前記絶縁層
は、前記半導体層との界面と反対側の表面近傍に窒素原
子の濃度分布の第1のピークを有し、かつ、前記半導体
層との界面近傍に窒素原子の濃度分布の第2のピークを
有するように形成できる。
【0016】(B)前記(b)において、前記絶縁層
は、前記第1のピークが前記第2のピークよりも前記窒
素原子の濃度が高くなるように形成できる。
【0017】(C)前記(d)において、前記窒素高含
有領域に挟まれた窒素低含有領域が形成され、前記窒素
高含有領域の窒素原子の濃度分布のピーク濃度が、前記
窒素低含有領域における前記ゲート電極との界面近傍の
窒素原子の濃度分布のピーク濃度ならびに前記半導体層
との界面近傍の窒素原子の濃度分布のピーク濃度よりも
高くなるように、前記ゲート絶縁層に窒素原子を導入で
きる。
【0018】(D)前記(d)において、前記窒素含有
ガスとしてNOを含む雰囲気下で熱処理を行うことがで
きる。
【0019】(E)前記(d)において、前記保護層
は、熱酸化により形成することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、図面を参照しながら説明する。 1.半導体装置の構造 図1は、本発明を適用した第1の実施の形態に係る半導
体装置100を模式的に示す断面図である。図2は、図
1に示す半導体装置100において、図1に示すX−Y
平面と平行な断面におけるゲート絶縁層12中の窒素原
子の濃度(atm%)の分布を模式的に示す図である。
図3は、図1に示す半導体装置100において、Z方向
におけるゲート絶縁層12中の窒素原子の濃度(atm
%)の分布を模式的に示す図である。
【0021】本実施の形態の半導体装置100は、図1
に示すように、半導体層として、例えばP型シリコンか
らなる半導体基板10を有する。半導体基板10の上方
には、ゲート絶縁層12およびその上に形成されたゲー
ト電極14とを含む。ゲート絶縁層12およびゲート電
極14の側面には、保護層22を介してサイドウォール
絶縁層24が形成されていてもよい。半導体基板10に
は、ソースおよびドレイン領域となる不純物領域16,
18が形成されている。例えば、半導体基板10にP型
の不純物が注入されている場合、不純物領域16,18
にはN型の不純物が注入されている。ゲート絶縁層12
およびゲート電極14は、半導体基板10のうち少なく
とも不純物領域16,18に挟まれた領域の上方に形成
されている。
【0022】この不純物領域16,18は、半導体基板
10のうち素子分離領域20に囲まれた素子領域におい
て所定の間隔を隔てて形成されている。なお、この不純
物領域16,18は、必要に応じて、LDD(Long Dope
d Drain)構造をとることができる。
【0023】ゲート絶縁層12は、窒素原子を含む酸化
膜からなる。本実施の形態においては、ゲート絶縁層1
2は、窒素原子を含む酸化シリコンからなる。このゲー
ト絶縁層12は、窒素高含有領域12aと窒素低含有領
域12bとを含む。すなわち、ゲート絶縁層12におい
て、窒素高含有領域12aは、窒素低含有領域12bよ
りも窒素原子の濃度が高い領域である。
【0024】ゲート絶縁層12において、窒素高含有領
域12aは、図1に示すように、ゲート絶縁層12の両
端部に形成されている。また、窒素低含有領域12b
は、窒素高含有領域12aに挟まれるように形成されて
いる。
【0025】図2は、図1に示す半導体装置100にお
いて、半導体基板10の表面に平行な面(図1において
X−Y平面に平行な面)でゲート絶縁層12を切断した
場合において、この切断面における窒素原子の濃度(a
tm%)の分布を模式的に示す図である。図2におい
て、横軸は、ゲート絶縁層12の一方の端部から他方の
端部までを示し、縦軸は、ゲート絶縁層12に含まれる
窒素原子の濃度プロファイルを示す。なお、なお、図2
において、実線は、ゲート絶縁層12のうちゲート電極
14との界面12cの近傍の断面における窒素原子の濃
度分布を示し、一点破線は、ゲート絶縁層12のうち半
導体基板10との界面12dの近傍の断面における窒素
原子の濃度分布を示し、二点破線は、ゲート絶縁層12
の膜厚のほぼ中央部の断面における窒素原子の濃度分布
を示す。
【0026】図2に示すように、ゲート絶縁層12にお
いては、窒素高含有領域12aの窒素原子の濃度分布の
ピークの濃度61が、窒素低含有領域12bにおけるゲ
ート電極14との界面12c近傍の窒素原子の濃度分布
の濃度62より高くなるように形成されている。この濃
度62は、図2では実線のうち窒素低含有領域12bに
位置する部分の濃度をいい、後述する図3における第1
のピーク91の濃度に相当する。同様に、窒素高含有領
域12aの窒素原子の濃度分布のピークの濃度61が、
窒素低含有領域12bにおける半導体基板10との界面
12d近傍の窒素原子の濃度分布の濃度63よりも高く
なるように形成されている。この濃度63は、図2では
一点破線のうち窒素低含有領域12bに位置する部分の
濃度であり、後述する図3における第2のピーク92の
濃度に相当する。
【0027】ゲート絶縁層12の両端部の窒素高含有領
域12aは、少なくともゲート絶縁層12の両端部に保
護層を形成した後に、窒素含有ガスを含む雰囲気下で熱
処理を行うことにより形成されたものである。すなわ
ち、後述する工程によって形成することができる。この
窒素含有ガスとしては、NO、N2O、NH3、NO2
るいはこれらを1以上含む混合ガス等が例示でき、好ま
しくはNOを用いることができる。
【0028】さらに、ゲート絶縁層12は、図3に示す
ように、膜厚方向(半導体基板10の表面と垂直方向;
図1に示すZ方向)において窒素原子の濃度分布を有す
る。図3において、横軸は、ゲート絶縁層12のゲート
電極14側界面12c(図1参照)からの深さ方向(図
1に示すZ方向)の距離を示し、縦軸は、ゲート絶縁層
12に含まれる窒素原子の濃度を示す。なお、図3にお
いて、実線は、ゲート絶縁層12のうち窒素高含有領域
12aにおける膜厚方向の窒素原子の濃度分布を示し、
破線は、ゲート絶縁層12のうち窒素低含有領域12b
における膜厚方向の窒素原子の濃度分布を示す。
【0029】図3に示すように、ゲート絶縁層12は、
ゲート電極14との界面12cからの距離によって、含
まれる窒素原子の濃度が異なる。具体的には、ゲート絶
縁層12は、ゲート電極14との界面12cの近傍に窒
素原子の濃度分布の第1のピークを有し、かつ、半導体
基板10との界面12dの近傍に窒素原子の濃度分布の
第2のピークを有する。ここで、ゲート絶縁層12は、
第1のピークが第2のピークよりも窒素原子の濃度が高
くなるように形成されている。
【0030】例えば、図3に示すように、ゲート絶縁層
12のうち窒素高含有領域12aでは、ゲート電極14
との界面12cの近傍に窒素原子の濃度分布の第1のピ
ーク81を有し、かつ、半導体基板10との界面12d
の近傍に窒素原子の濃度分布の第2のピーク82を有す
る。ここで、窒素高含有領域12aが第1のピーク81
が第2のピーク82よりも窒素原子の濃度が高くなるよ
うに、ゲート絶縁層12が形成されている。
【0031】また、ゲート絶縁層12のうち窒素低含有
領域12bでは、ゲート電極14との界面12cの近傍
に窒素原子の濃度分布の第1のピーク91を有し、か
つ、半導体基板10との界面12dの近傍に窒素原子の
濃度分布の第2のピーク92を有する。ここで、窒素高
含有領域12aは、第1のピーク91が第2のピーク9
2よりも窒素原子の濃度が高くなるように形成されてい
る。
【0032】ゲート電極14は、導電層からなり、例え
ば、ボロン等の不純物が高濃度にドーピングされた多結
晶シリコンからなる。なお、ゲート電極14を構成する
材料は多結晶シリコンに限定されるわけではなく、公知
のゲート電極形成材料を用いることができる。
【0033】本実施の形態の半導体装置100の利点は
以下の通りである。
【0034】(1)第1に、ゲート絶縁層12の端部に
窒素高含有領域12aが形成されている。これにより、
ゲート絶縁層12の端部の誘電率を向上させることがで
きる。この結果、ホットキャリア効果を抑制することが
でき、半導体装置の閾値電圧の変動や電流駆動能力の低
下を抑制することができる。
【0035】すなわち、図1に示す半導体装置100に
おいて、ホットキャリアが注入されやすいのは、ゲート
電極14の下端部近傍の領域である。本実施の形態の半
導体装置100では、図1に示すように、ゲート電極1
4の下端部近傍の領域に、窒素高含有領域12aが形成
されているため、ゲート電極14下端部近傍のキャリア
トラップを低減できる。このため、ホットキャリア効果
を抑制することができる。
【0036】また、窒素高含有領域12aはゲート絶縁
層12の両端部に形成されていることにより、キャリア
の移動度の低下を抑制することができる。これにより、
電流駆動能力を損なうことがない。
【0037】(2)第2に、ゲート絶縁層12が、ゲー
ト電極14との界面12cの近傍に窒素原子の濃度分布
の第1のピークを有し、かつ、半導体基板10との界面
12dの近傍に窒素原子の濃度分布の第2のピークを有
することにより、ゲート絶縁層12中の窒素原子の濃度
分布をより均一に近づけることができる。この利点をよ
り具体的に説明するために、まず、ゲート絶縁層へ窒素
原子を導入するための一般的な方法について説明した
後、本実施の形態の半導体装置100の利点について説
明する。
【0038】(a)ゲート絶縁層へ窒素原子を導入する
ための一般的な方法 一般に、ゲート絶縁層12に所望量の窒素原子を導入す
る場合、1回の窒素導入工程によって窒素原子を導入す
る。この場合、得られるゲート絶縁層12中の窒素原子
の濃度分布のピークは一つである。このように、ゲート
絶縁層12中の窒素原子の濃度分布のピークが一つであ
る場合、ゲート絶縁層12中における窒素原子の濃度分
布が局所的に急峻となり、ゲート絶縁層12の膜質が部
分的に劣化し、最終的に得られるトランジスタの特性が
不安定となる場合がある。また、ゲート絶縁層12中に
おける窒素原子の濃度分布中に局所的に急峻な箇所が存
在すると、後の製造工程中において、ゲート絶縁層12
中で窒素原子の再拡散が起きやすく、この場合、最終的
に得られるトランジスタの特性にばらつきが生じる場合
がある。
【0039】(b)これに対し、本実施の形態の半導体
装置100によれば、図3に示すように、ゲート絶縁層
12において、窒素原子の濃度分布の第1のピーク(第
1のピーク81,91)と第2のピーク(第2のピーク
82,92)とを有するより、ゲート絶縁層12中で窒
素原子の濃度分布に局所的に急峻な部分が存在しないた
め、ゲート絶縁層12中の窒素原子の濃度分布をより均
一に近づけることができる。これにより、ゲート絶縁層
12の膜質を均一にすることができるため、ばらつきが
生じず、安定したトランジスタ特性が得られる。
【0040】また、ゲート絶縁層12が、窒素原子の濃
度分布の第1のピークおよび第2のピークを有すること
により、ゲート絶縁層12中に含まれる窒素原子の総量
を確保することができる。これにより、最終的に得られ
るトランジスタのリーク電流を低減することができる。
【0041】(3)第3に、本実施の形態の半導体装置
100では、図3に示すように、ゲート絶縁層12中の
窒素原子の濃度分布の第1のピーク(第1のピーク8
1,91)が、ゲート電極14との界面12cの近傍に
存在する。すなわち、ゲート絶縁層12においては、ゲ
ート電極14との界面12cの近傍に窒素原子が多く含
まれることにより、ゲート絶縁層12およびゲート電極
14を形成した後の工程にて、不純物領域16,18を
形成するために半導体基板10に不純物を導入する際
に、導入した不純物がゲート電極14およびゲート絶縁
層12を通過して半導体基板10へと拡散するのを防止
することができる。
【0042】さらに、図3に示すように、ゲート絶縁層
12中の窒素原子の濃度分布の第2のピーク(第2のピ
ーク82,92)が、半導体基板10との界面12dの
近傍に存在する。すなわち、ゲート絶縁層12において
は、半導体基板10との界面12dの近傍に窒素原子が
多く含まれることにより、半導体基板10からゲート絶
縁層12へのホットキャリアの侵入によるトランジスタ
特性への影響を抑制することができる。これにより、半
導体装置の閾値電圧および電流駆動能力を維持すること
ができる。
【0043】(4)第4に、第1のピークは、第2のピ
ークよりも窒素原子の濃度が高い。具体的には、図3に
示すように、窒素高含有領域12aにおいて、第1のピ
ーク81は第2のピーク82よりも窒素原子の濃度が高
く、窒素低含有領域12bにおいて、第1のピーク91
は第2のピーク92よりも窒素原子の濃度が高い。すな
わち、ゲート絶縁層12において、窒素高含有領域12
aおよび窒素低含有領域12bのいずれにおいても、半
導体基板10との界面12dの近傍における窒素原子の
濃度よりも、ゲート電極14との界面12cの近傍にお
ける窒素原子の濃度のほうが大きい。 2.半導体装置の製造方法 次に、本発明を適用した一実施の形態に係る半導体装置
100の製造方法の一例について、図3〜図20を用い
て説明する。図5,図7,図9,図11,図13および
図15は、図1に示す半導体装置100の一製造工程を
模式的に示す断面図であり、それぞれ図1に示す断面に
対応している。また、図6,図8,図10,図12,図
14および図16はそれぞれ、図5,図7,図9,図1
1,図13および図15に示す各工程における絶縁層
(または酸化窒化膜または窒化膜)中の窒素原子の濃度
分布を模式的に示す図である。
【0044】(1)まず、図4に示すように、半導体層
として、例えば、p型半導体基板10を用いた場合、p
型半導体基板10に、素子分離領域20を形成する。素
子分離領域20は、例えばLOCOS法やSTI法によ
って形成することができる。
【0045】(2)次いで、半導体基板10の表面に、
窒素原子を含む酸化膜からなる絶縁層を形成する。この
絶縁層は、ゲート絶縁層12(図1参照)を形成するた
めに用いられる。本実施の形態では、この絶縁層を構成
する酸化膜が酸化シリコンからなる場合について示す。
本実施の形態において、この絶縁層は、以下に示す第1
〜第3の成膜方法によって形成することができる。
【0046】[第1の成膜方法]第1の成膜方法は、
(a)一酸化窒素を含む雰囲気下での熱処理により、半
導体基板10の表面に窒化膜120a(図5参照)を形
成した後、(b)一酸化二窒素を含む雰囲気下で、窒化
膜120aが形成された半導体基板10の表面を酸化窒
化することにより、半導体基板10の表面に絶縁層12
0b(図7参照)を形成する方法である。本実施の形態
において、この絶縁層120bは、窒素原子を含む酸化
膜(酸化シリコン)からなる。なお、この絶縁層120
bが後の工程(3)でパターニングされて、ゲート絶縁
層12となる。以下、この第1の成膜方法について、図
5〜図8を参照して説明する。
【0047】(a)まず、図5に示すように、一酸化窒
素を主成分として含む雰囲気下で半導体基板(シリコン
基板)10を熱処理することにより、半導体基板10の
表面が窒化されて、窒化膜(窒化シリコン層)120a
が形成される。
【0048】図5に示す窒化膜120a中における窒素
原子の濃度分布を模式的に示したのが図6である。図6
において、横軸は、窒化膜120aの上面122aから
の深さ方向(図5に示すZ方向)の距離を示し、縦軸
は、窒化膜120aに含まれる窒素原子の濃度を示す。
図6に示すように、窒化膜120aは、半導体基板10
との界面10aの近傍に、窒素原子の濃度分布のピーク
31を有する。
【0049】(b)次いで、図7に示すように、一酸化
二窒素を主成分として含む雰囲気下で、窒化膜120a
が形成された半導体基板10の表面を酸化窒化すること
により、半導体基板10の表面に、窒素原子を含む酸化
膜(酸化シリコン)からなる絶縁層120bを形成す
る。
【0050】図7に示す絶縁層120b中における窒素
原子の濃度分布を模式的に示したのが図8である。図8
において、横軸は、絶縁層120bの上面122bから
の深さ方向(図7に示すZ方向)の距離を示し、縦軸
は、絶縁層120bに含まれる窒素原子の濃度を示す。
【0051】この第1の成膜方法では、絶縁層120b
は、上記酸化窒化処理によって、半導体基板10の表面
に酸化窒化膜を成長させることにより形成される。した
がって、この絶縁層120bは、図8に示すように、上
面122bの近傍に窒素原子の濃度分布の第1のピーク
32を有し、かつ、半導体基板10との界面10aの近
傍に窒素原子の濃度分布の第2のピーク33を有する。
ここで、上記酸化窒化処理を行なうことにより、第1の
ピーク32が第2のピーク33よりも大きくなるように
絶縁層120bを形成する。
【0052】[第2の成膜方法]第2の成膜方法は、
(a)一酸化二窒素を含む雰囲気下で、半導体基板10
の表面に酸化窒化膜120c(図9参照)を形成した
後、(b)RPN(remote plasma nitriding)処理によ
って酸化窒化膜120cの表面近傍に窒素原子を導入す
ることによって、半導体基板10の表面に絶縁層120
d(図11参照)を形成する方法である。本実施の形態
において、この絶縁層120dは窒素原子を含む酸化膜
(酸化シリコン)からなる。なお、この絶縁層120d
が後の工程(3)でパターニングされて、ゲート絶縁層
12となる。以下、この第2の成膜方法について、図9
〜図12を参照して説明する。
【0053】(a)まず、図9に示すように、一酸化二
窒素を主成分として含む雰囲気下で、半導体基板10の
表面を酸化窒化することにより、半導体基板10の表面
に酸化窒化膜(酸化窒化シリコン層)120cを形成す
る。
【0054】図9に示す酸化窒化膜120c中における
窒素原子の濃度分布を模式的に示したのが図10であ
る。図10において、横軸は、酸化窒化膜120cの上
面122cからの深さ方向(図9に示すZ方向)の距離
を示し、縦軸は、酸化窒化膜120cに含まれる窒素原
子の濃度を示す。図10に示すように、酸化窒化膜12
0cは、半導体基板10との界面10aの近傍に、窒素
原子の濃度分布のピーク41を有する。
【0055】(b)次いで、図11に示すように、RP
N処理によって、酸化窒化膜120cの表面近傍に窒素
原子を導入する。これにより、半導体基板10の表面
に、窒素原子を含む酸化膜(酸化シリコン層)からなる
絶縁層120dを形成する。この工程においては、別室
にて発生させたプラズマを用いるため、酸化窒化膜12
0cの表面にダメージを与えることなく、酸化窒化膜1
20cの表面近傍に窒素原子を導入することができる。
【0056】図11に示す絶縁層120d中における窒
素原子の濃度分布を模式的に示したのが図12である。
図12において、横軸は、絶縁層120dの上面122
bからの深さ方向(図11に示すZ方向)の距離を示
し、縦軸は、絶縁層120dに含まれる窒素原子の濃度
を示す。
【0057】この第2の成膜方法では、上記プラズマ処
理によって、酸化窒化膜120c(図11参照)の表面
に窒化原子が導入されることにより、絶縁層120dが
形成される。したがって、この絶縁層120dは、図1
2に示すように、上面122dの近傍に窒素原子の濃度
分布の第1のピーク42を有し、半導体基板10との界
面10aの近傍に窒素原子の濃度分布の第2のピーク4
3を有する。ここで、上記プラズマ処理を行なうことに
より、第1のピーク42が第2のピーク43よりも大き
くなるように絶縁層120dを形成する。
【0058】[第3の成膜方法]第3の成膜方法は、
(a)一酸化窒素を含む雰囲気下での熱処理によって、
半導体基板10の表面に窒化膜120a(図5参照)を
形成した後、(b)窒化膜120aが形成された半導体
基板10の表面を酸化することにより、半導体基板10
の表面に酸化窒化膜120e(図13参照)を形成した
後、さらに、一酸化窒素を含む雰囲気下で熱処理するこ
とにより、半導体基板10の表面に絶縁層120f(図
15参照)を形成する方法である。本実施の形態におい
て、この絶縁層120fは窒素原子を含む酸化膜(酸化
シリコン)からなる。なお、この絶縁層120fが後の
工程(3)でパターニングされて、ゲート絶縁層12と
なる。以下、この第3の成膜方法について、図5,図
6,図13〜16を参照して説明する。
【0059】(a)まず、前記第1の成膜方法と同様の
方法にて、半導体基板10の表面に窒化膜(窒化シリコ
ン層)120aを形成する(図5および図6参照)。
【0060】(b)次いで、図13に示すように、窒化
膜120aが形成された半導体基板10を酸化すること
により、半導体基板10の表面に酸化窒化膜(酸化窒化
シリコン層)120e(図13参照)を形成する。この
酸化窒化膜120eは、例えば酸素雰囲気下でのウエッ
ト酸化またはドライ酸化により形成する。
【0061】図13に示す酸化窒化膜120e中におけ
る窒素原子の濃度分布を模式的に示したのが図14であ
る。図14において、横軸は、酸化窒化膜120eの上
面122eからの深さ方向(図13に示すZ方向)の距
離を示し、縦軸は、酸化窒化膜120eに含まれる窒素
原子の濃度を示す。酸化窒化膜120eは、上記窒化処
理(前記工程(a))によって半導体基板10の表面に
窒化膜を成長させた後に、これに続く上記酸化処理(前
記工程(b))によって酸化膜を成長させることにより
形成される。これにより、この酸化窒化膜120eは、
図14に示すように、上面122eの近傍に、窒素原子
の濃度のピーク51を有する。
【0062】次いで、一酸化二窒素を主成分として含む
雰囲気下で、酸化窒化膜120e(図13参照)が形成
された半導体基板10の表面を酸化窒化する。これによ
り、図15に示すように、半導体基板10の表面に、窒
素原子を含む酸化膜(酸化シリコン層)からなる絶縁層
120fを形成する。
【0063】図15に示す絶縁層120f中における窒
素原子の濃度分布を模式的に示したのが図16である。
図16において、横軸は、絶縁層120fの上面122
fからの深さ方向(図15に示すZ方向)の距離を示
し、縦軸は、絶縁層120fに含まれる窒素原子の濃度
を示す。
【0064】この第3の成膜方法では、前記半導体層の
表面に窒化膜120aを形成した後(図5および図6参
照)、窒化膜120aが形成された半導体基板10の表
面を酸化して、半導体基板10の表面に酸化窒化膜12
0eを成長させ(図13および図14参照)、次いで、
上記酸化窒化処理(図15および図16参照)によっ
て、絶縁層120fが形成される。したがって、この絶
縁層120fは、図16に示すように、上面122fの
近傍に窒素原子の濃度分布の第1のピーク52を有し、
かつ、半導体基板10との界面10aの近傍に窒素原子
の濃度分布の第2のピーク53を有する。ここで、上記
酸化窒化処理を行なうことにより、第1のピーク52が
第2のピーク53よりも大きくなるように絶縁層120
fを形成する。
【0065】以上説明したように、前記第1〜第3の成
膜方法のいずれかの方法を用いて、ゲート絶縁層12を
形成するための絶縁層(120b,120d,または1
20f)を形成する。
【0066】(3)次いで、前記絶縁層の上方に導電層
(図示せず)を形成する。前記導電層は、例えばボロン
を導入したP型多結晶シリコン層であってもよい。この
後、フォトリソグラフィ法により、前記絶縁層および前
記導電層を所定の形状にパターニングする。これによ
り、図17に示すように、半導体基板10の上方に、ゲ
ート絶縁層12およびゲート電極14を形成する。
【0067】(4)次いで、図18に示すように、全面
に保護層220を形成する。本実施の形態においては、
保護層220は酸化膜(酸化シリコン等)からなる。保
護層220は、例えば熱酸化(例えば、ドライ酸化)に
よって形成することができる。この場合、均質かつ均一
に保護層220を形成することができる。具体的には、
保護層220は、半導体基板10を例えば800℃の酸
素雰囲気下で数十秒曝すことにより形成する。この場
合、保護層220は少なくとも、ゲート電極14の表面
および半導体基板10の露出面に形成される。
【0068】なお、保護層220の形成方法はこれに限
定されず、例えばCVD法により保護層220を形成す
ることもできる。
【0069】(5)次いで、図19に示すように、窒素
含有ガスを含む雰囲気下で熱処理を行なう。この工程
(5)によって、図20に示すように、窒素低含有領域
12bと、この窒素低含有領域12bの両端部に形成さ
れた窒素高含有領域12aとを含むゲート絶縁層12が
得られる。このゲート絶縁層12において、窒素高含有
領域12aに挟まれた窒素低含有領域12bは、この工
程(5)において窒化されなかった領域である。
【0070】この工程(5)において用いる窒素含有ガ
スとしては、NO、N2O、NH3、NO2あるいはこれ
らを1以上含む混合ガス等が例示でき、ゲート絶縁層1
20(図5参照)の両端部に窒素を多く導入できるとい
う観点からは、NOを好ましく用いることができる。
【0071】(6)次いで、ゲート絶縁層12およびゲ
ート電極14の側壁にサイドウォール絶縁層24(図1
参照)を形成してもよい。この場合、ゲート電極14お
よびサイドウォール絶縁層24をマスクとして、イオン
注入によって、半導体基板10に不純物領域16,18
を形成した後、熱処理を行なう。例えば、不純物領域1
6,18は、N型のイオンを半導体基板10に注入する
ことにより形成される。この後、サイドウォール絶縁層
24をマスクとして保護層220を除去してもよい。こ
の場合、保護層220のうち、サイドウォール絶縁層2
4の側面および下面に位置する部分は残存し、保護層2
2(図1参照)となる。以上の工程により、図1に示す
半導体装置100が得られる。
【0072】本実施の形態に係る半導体装置100の製
造方法による利点は以下の通りである。
【0073】(A)第1に、本実施の形態に係る半導体
装置100は、前記工程(4)において、全面に保護層
220を形成した後、前記工程(5)において、窒素含
有ガスを含む雰囲気下で熱処理を行なうことにより、ゲ
ート絶縁層12の端部に窒素高含有領域12aを形成す
る工程を経て形成される。これにより、絶縁層をパター
ニングしてゲート絶縁層を形成する際にダメージを受け
たゲート絶縁層12の端部を高温かつ長時間ガス中に曝
すことなく、ゲート絶縁層12の端部に窒素高含有領域
12aをゲート絶縁層12に形成することができる。こ
れにより、ゲート絶縁層12の膜質が劣化することがな
い。また、保護層220とゲート絶縁層12との界面に
は結晶欠陥が多いことから、窒素が保護層220とゲー
ト絶縁層12との界面に導入されやすい。このため、ゲ
ート絶縁層12の端部に、窒素を制御性よく導入するこ
とができる。この結果、良好な特性を有するゲート絶縁
層12を含む半導体装置100を得ることができる。従
って、信頼性の高い半導体装置100を得ることができ
る。
【0074】(B)第2に、前記工程(2)および前記
工程(5)において、所望量の窒素原子を、ゲート絶縁
層12を形成するための絶縁層へと短時間で導入するこ
とができる。すなわち、前記絶縁層を高温下で長時間反
応ガス中に曝すことなく、窒素原子を前記絶縁層に導入
することができるため、前記絶縁層の劣化を防止するこ
とができる。
【0075】(C)第3に、窒素原子の濃度分布がより
均一で、かつ、所望量の窒素原子を含むゲート絶縁層1
2を形成することができる。これにより、安定したトラ
ンジスタ特性を有する半導体装置を形成することができ
る。
【0076】本発明は、上述した実施の形態に限定され
るものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本
発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構
成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、ある
いは目的および結果が同一の構成)を含む。また、本発
明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を
置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で
説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の
目的を達成することができる構成を含む。また、本発明
は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構
成を含む。
【0077】例えば、上記の実施の形態においては、半
導体装置100がN型MOSである場合、すなわち、不
純物領域16,18に導入される不純物をN型不純物と
し、半導体基板10およびゲート電極14に導入される
不純物をP型不純物としたが、各層においてこれらを入
れ替えても本発明の趣旨を逸脱するものではない。すな
わち、半導体装置100がP型MOSであってもよい。
【0078】また、例えば、上記実施の形態では、半導
体層としてバルク状の半導体基板を用いたが、SOI基
板の半導体層を用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施の形態に係る半導体装
置を模式的に示す断面図である。
【図2】図1に示す半導体装置において、半導体基板1
0の表面に平行な断面におけるゲート絶縁層中の窒素原
子の濃度分布を模式的に示す図である。
【図3】図1に示す半導体装置において、半導体基板1
0の表面と垂直な方向におけるゲート絶縁層中の窒素原
子の濃度分布を模式的に示す図である。
【図4】図1に示す半導体装置の製造方法中の一工程を
模式的に示す断面図である。
【図5】図1に示す半導体装置の製造方法中の第1の成
膜方法の一工程を模式的に示す断面図である。
【図6】図5に示す工程中における窒化膜の窒素原子の
濃度分布を模式的に示す図である。
【図7】図1に示す半導体装置の製造方法中の第1の成
膜方法の一工程を模式的に示す断面図である。
【図8】図7に示す工程中における絶縁層の窒素原子の
濃度分布を模式的に示す図である。
【図9】図1に示す半導体装置の製造方法中の第2の成
膜方法の一工程を模式的に示す断面図である。
【図10】図9に示す工程中における酸化窒化膜の窒素
原子の濃度分布を模式的に示す図である。
【図11】図1に示す半導体装置の製造方法中の第2の
成膜方法の一工程を模式的に示す断面図である。
【図12】図11に示す工程中における絶縁層の窒素原
子の濃度分布を模式的に示す図である。
【図13】図1に示す半導体装置の製造方法中の第3の
成膜方法の一工程を模式的に示す断面図である。
【図14】図13に示す工程中における酸化窒化膜の窒
素原子の濃度分布を模式的に示す図である。
【図15】図1に示す半導体装置の製造方法中の第3の
成膜方法の一工程を模式的に示す断面図である。
【図16】図15に示す工程中における絶縁層の窒素原
子の濃度分布を模式的に示す図である。
【図17】図1に示す半導体装置の一製造工程を模式的
に示す断面図である。
【図18】図1に示す半導体装置の一製造工程を模式的
に示す断面図である。
【図19】図1に示す半導体装置の一製造工程を模式的
に示す断面図である。
【図20】図1に示す半導体装置の一製造工程を模式的
に示す断面図である。
【図21】一般的な半導体装置を模式的に示す断面図で
ある。
【符号の説明】
10 半導体基板 10a 半導体基板10との界面 11,21,31 ピーク 12,120 ゲート絶縁層 12a 窒素高含有領域 12b 窒素低含有領域 12c ゲート絶縁層12のゲート電極14側の界面 12d ゲート絶縁層12の半導体基板10側の界面 14 ゲート電極 16,18 不純物領域 20 素子分離領域 22,220 保護層 24 サイドウォール絶縁層 32,42,52,81,91 第1のピーク 33,43,53,82,92 第2のピーク 61,62,63 濃度 100 半導体装置 120a 窒化膜 120b,120d,120f 絶縁層 120c,120e 酸化窒化膜 122a 窒化膜120の上面 122b 絶縁層120bの上面 122c 酸化窒化膜120cの上面 122d 絶縁層120dの上面 122e 酸化窒化膜120eの上面 122f 絶縁層120fの上面

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体層と、 前記半導体層の上方に形成され、窒素原子を含む酸化膜
    からなるゲート絶縁層と、 前記ゲート絶縁層の上方に形成されたゲート電極と、を
    含む半導体装置であって、 前記ゲート絶縁層は、両端部に窒素高含有領域を有し、
    かつ、前記導電層との界面近傍に窒素原子の濃度分布の
    第1のピークを有し、さらに、前記半導体層との界面近
    傍に窒素原子の濃度分布の第2のピークを有する、半導
    体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記窒素高含有領域は、少なくとも前記ゲート絶縁層の
    両端部に保護層を形成した後に、窒素含有ガスを含む雰
    囲気下で熱処理を行うことにより形成されたものであ
    る、半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記ゲート絶縁層において、前記第1のピークは、前記
    第2のピークよりも窒素原子の濃度が高い、半導体装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、 前記ゲート絶縁層は、前記窒素高含有領域に挟まれた窒
    素低含有領域を含み、 前記ゲート絶縁層において、前記窒素高含有領域の窒素
    原子の濃度分布のピーク濃度は、前記窒素低含有領域に
    おける前記ゲート電極との界面近傍の窒素原子の濃度分
    布のピーク濃度ならびに前記半導体層との界面近傍の窒
    素原子の濃度分布のピーク濃度よりも高い、半導体装
    置。
  5. 【請求項5】 (a)一酸化窒素を含む雰囲気下での熱
    処理により、半導体層の表面に窒化膜を形成し、 (b)一酸化二窒素を含む雰囲気下で、前記窒化膜が形
    成された前記半導体層の表面を酸化窒化することによ
    り、該半導体層の表面に、窒素原子を含む酸化膜からな
    る絶縁層を形成し、 (c)前記絶縁層および前記導電層をパターニングし
    て、ゲート絶縁層およびゲート電極を形成し、 (d)全面に保護層を形成した後、窒素含有ガスを含む
    雰囲気下で熱処理を行なうことにより、前記ゲート絶縁
    層の端部に窒素高含有領域を形成すること、を含む、半
    導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 (a)一酸化二窒素を含む雰囲気下で、
    半導体層の表面を酸化窒化することにより、該半導体層
    の表面に酸化窒化膜を形成し、 (b)RPN処理によって前記酸化窒化膜の表面近傍に
    窒素原子を導入することにより、前記半導体層の表面
    に、窒素原子を含む酸化膜からなる絶縁層を形成し、 (c)前記絶縁層および前記導電層をパターニングし
    て、ゲート絶縁層およびゲート電極を形成し、 (d)全面に保護層を形成した後、窒素含有ガスを含む
    雰囲気下で熱処理を行なうことにより、前記ゲート絶縁
    層の端部に窒素高含有領域を形成すること、を含む、半
    導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 (a)一酸化窒素を含む雰囲気下での熱
    処理により、半導体層の表面に窒化膜を形成し、 (b)前記窒化膜が形成された前記半導体層の表面を酸
    化することにより、該半導体層の表面に酸化窒化膜を形
    成した後、さらに、一酸化窒素を含む雰囲気下で熱処理
    することにより、該半導体層の表面に、窒素原子を含む
    酸化膜からなる絶縁層を形成し、 (c)前記絶縁層および前記導電層をパターニングし
    て、ゲート絶縁層およびゲート電極を形成し、 (d)全面に保護層を形成した後、窒素含有ガスを含む
    雰囲気下で熱処理を行なうことにより、前記ゲート絶縁
    層の端部に窒素高含有領域を形成すること、を含む、半
    導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項3ないし7のいずれかにおいて、 前記(b)において、前記絶縁層は、前記半導体層との
    界面と反対側の表面近傍に窒素原子の濃度分布の第1の
    ピークを有し、かつ、前記半導体層との界面近傍に窒素
    原子の濃度分布の第2のピークを有するように形成され
    る、半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項5ないし8のいずれかにおいて、 前記(b)において、前記絶縁層は、前記第1のピーク
    が前記第2のピークよりも前記窒素原子の濃度が高くな
    るように形成される、半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項5ないし9のいずれかにおい
    て、 前記(d)において、前記窒素高含有領域に挟まれた窒
    素低含有領域が形成され、前記窒素高含有領域の窒素原
    子の濃度分布のピーク濃度が、前記窒素低含有領域にお
    ける前記ゲート電極との界面近傍の窒素原子の濃度分布
    のピーク濃度ならびに前記半導体層との界面近傍の窒素
    原子の濃度分布のピーク濃度よりも高くなるように、前
    記ゲート絶縁層に窒素原子を導入する、半導体装置の製
    造方法。
  11. 【請求項11】 請求項5から10のいずれかにおい
    て、 前記(d)において、前記窒素含有ガスとしてNOを含
    む雰囲気下で熱処理を行う、半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項5から11のいずれかにおい
    て、 前記(d)において、前記保護層は、熱酸化により形成
    する、半導体装置の製造方法。
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