JP2003282825A - 強誘電体メモリ装置およびその製造方法 - Google Patents

強誘電体メモリ装置およびその製造方法

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JP2003282825A
JP2003282825A JP2002087129A JP2002087129A JP2003282825A JP 2003282825 A JP2003282825 A JP 2003282825A JP 2002087129 A JP2002087129 A JP 2002087129A JP 2002087129 A JP2002087129 A JP 2002087129A JP 2003282825 A JP2003282825 A JP 2003282825A
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ferroelectric
layer
barrier film
hydrogen barrier
memory device
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JP2002087129A
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Hiroaki Tamura
博明 田村
Tatsuo Sawazaki
立雄 沢崎
Kazumasa Hasegawa
和正 長谷川
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強誘電体層が還元され難い、強誘電体メモリ
装置を提供する。 【解決手段】 強誘電体メモリ装置1000は、メモリ
セルがマトリクス状に配列され、下部電極12と、下部
電極12と交差する方向に配列された上部電極16と、
少なくとも上部電極16と下部電極12との交差領域に
配置された強誘電体層14と、を含むメモリセルアレイ
100を有する。少なくともメモリセルアレイ100の
上に、水素バリア膜42,44として、強誘電体層に含
有される元素の酸化物が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メモリセルアレイ
を含む強誘電体メモリ装置およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【背景技術】強誘電体メモリ装置の製造において、強誘
電体層を形成した後、層間絶縁層の形成工程やドライエ
ッチング工程などにおいて、強誘電体層が水素雰囲気下
に曝されることがある。強誘電体層は、一般に金属酸化
物からなる。このため、強誘電体層が水素に曝される
と、強誘電体層を構成する酸素がこの水素により還元さ
れる。これにより、強誘電体層がダメージを受けること
になる。たとえば、強誘電体層がSBT(SrBi2
29)からなる場合には、SBTが水素によって還元
されると、粒界部において金属Biが生じ、上部電極と
下部電極とが短絡することになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、強誘
電体層が還元され難い、強誘電体メモリ装置およびその
製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】1.強誘電体メモリ装置 本発明の強誘電体メモリ装置は、メモリセルがマトリク
ス状に配列され、下部電極と、該下部電極と交差する方
向に配列された上部電極と、少なくとも前記上部電極と
前記下部電極との交差領域に配置された強誘電体層と、
を含むメモリセルアレイを有し、少なくともメモリセル
アレイの上に、水素バリア膜が形成されていることを特
徴とする。
【0005】上記構成によれば、少なくともメモリセル
アレイの上に、水素バリア膜が形成されている。このた
め、水素バリア膜を形成した後の工程(たとえばパシベ
ーション膜形成工程)で発生する水素によって、強誘電
体層が還元されるのを抑えることができるという効果を
有する。
【0006】本発明の強誘電体メモリ装置は、前記水素
バリア膜が前記強誘電体層を構成する元素を少なくとも
一つ以上含有している酸化物であることを特徴とする。
【0007】上記構成によれば、優れた水素バリア性能
が得られるとともに、水素バリア膜と強誘電体層との界
面整合性が良好になるという効果を有する。
【0008】本発明の強誘電体メモリ装置は、前記メモ
リセルに対して選択的に情報の書き込みもしくは読み出
しを行うための周辺回路部を含み、前記周辺回路部の上
には、前記水素バリア膜が形成されていないことを特徴
とする。
【0009】上記構成によれば、周辺回路部の上に水素
バリア膜が形成されていないことにより、周辺回路部に
水素が進入することができるため、周辺回路部を水素に
よって回復させることができる。つまり、メモリセルア
レイの強誘電体層が水素によって還元されるのを抑えつ
つ、周辺回路部を水素によって回復させることができる
という効果を有する。
【0010】本発明の強誘電体メモリ装置は、次の態様
(a)〜(c)のうち、いずれかの態様をとることがで
きる。
【0011】(a)前記メモリセルアレイの上に設けら
れた層間絶縁層を含み、前記水素バリア膜は、前記層間
絶縁層と前記メモリセルアレイとの間に設けられている
態様。
【0012】(b)前記水素バリア膜は、前記層間絶縁
層の上に設けられている態様。
【0013】(c)前記水素バリア膜は、層間絶縁層と
して機能する態様。
【0014】また、本発明の強誘電体メモリ装置は、前
記強誘電体層は、前記下部電極と前記上部電極との交差
領域に設けられ、前記強誘電体層と前記上部電極との間
に、中間電極が設けられていることができる。
【0015】この場合、強誘電体層が下部電極と上部電
極との交差領域に設けられている。したがって、強誘電
体キャパシタの内部から、強誘電体キャパシタの領域外
への電気力線のはみ出しが抑えられている。このため、
後述するように、強誘電体キャパシタのヒステリシスル
ープの角型性を向上させることができる。その結果、本
発明によれば、強誘電体キャパシタの特性を向上させる
ことができる。
【0016】2.強誘電体メモリ装置の製造方法 本発明の強誘電体メモリ装置の製造方法は、強誘電体キ
ャパシタからなるメモリセルがマトリクス状に配列され
たメモリセルアレイを含む強誘電体メモリ装置の製造方
法であって、以下の工程を含む。(a)基体の上に、第
1導電層を形成する工程、(b)前記第1導電層の上
に、強誘電体層を形成する工程、(c)前記強誘電体層
の上に、第2導電層を形成する工程、(d)少なくと
も、前記強誘電体層および前記第2導電層をパターニン
グする工程、(e)前記基体の上に、前記第1導電層、
前記強誘電体層および前記第2導電層を含む積層体を覆
うように絶縁層を形成する工程、(f)前記第2導電層
の上面が露出するまで、前記絶縁層を除去する工程、お
よび(g)前記第2導電層と部分的に重なるように、所
定のパターンを有する第3導電層を形成する工程、
(h)少なくとも、前記第1導電層、前記強誘電体層お
よび前記第2導電層が形成された領域に、水素バリア膜
を形成する工程。
【0017】本発明によれば、強誘電体層の上に第2導
電層を形成している。このため、前記工程(f)で、絶
縁層を除去する際、強誘電体層は第2導電層によって保
護されることとなる。したがって、強誘電体層の表面の
構造が乱れず、特性悪化を抑えることができる。すなわ
ち、キャパシタが受けるダメージを抑えることができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について図面を参照しながら説明する。
【0019】1. 第1の実施の形態 1.1 デバイスの構造 図1は、強誘電体メモリ装置を模式的に示す平面図であ
り、図2は、図1のA−A線に沿って強誘電体メモリ装
置の一部を模式的に示す断面図である。図3は、図1の
B−B線に沿って強誘電体メモリ装置の一部を模式的に
示す断面図である。図4は、図2におけるメモリセルア
レイを拡大した断面模式図である。図5は、図3におけ
るメモリセルアレイを拡大した断面模式図である。
【0020】強誘電体メモリ装置1000は、メモリセ
ルアレイ100と、周辺回路部200とを有する。そし
て、メモリセルアレイ100と周辺回路部200とは、
異なる層に形成されている。周辺回路部200は、メモ
リセルアレイ100の外側の領域において形成されてい
る。具体的には、周辺回路部の形成領域A200は、メ
モリセルアレイの形成領域A100の外側の領域におい
て設けられている。この例では、下層に周辺回路部20
0が、上層にメモリセルアレイ100が形成されてい
る。周辺回路部200の具体例としては、Yゲート、セ
ンスアンプ、入出力バッファ、Xアドレスデコーダ、Y
アドレスデコーダまたはアドレスバッファを挙げること
ができる。
【0021】メモリセルアレイ100は、行選択のため
の下部電極(ワード線)12と、列選択のための上部電
極(ビット線)16とが直交するように配列されてい
る。すなわち、X方向に沿って下部電極12が所定ピッ
チで配列され、X方向と直交するY方向に沿って上部電
極16が所定ピッチで配列されている。なお、下部電極
12がビット線、上部電極16がワード線でもよい。
【0022】メモリセルアレイ100は、図2および図
3に示すように、第1層間絶縁層10の上に設けられて
いる。メモリセルアレイ100は、図4および図5に示
すように、第1層間絶縁層10上に、下部電極12、強
誘電体キャパシタを構成する強誘電体層14、中間電極
18および上部電極(上電極)16が積層されて構成さ
れている。強誘電体層14および中間電極18は、下部
電極12と上部電極16との交差領域に設けられてい
る。すなわち、下部電極12と上部電極16との交差領
域において、強誘電体キャパシタ20からなるメモリセ
ルが構成されている。
【0023】図5に示すように、強誘電体キャパシタ2
0における下部電極12を少なくとも覆うように、絶縁
層70が形成されている。この絶縁層70は、上部電極
16の下に設けられている。絶縁層70が設けられてい
ることにより、下部電極12と、中間電極18または上
部電極16との短絡が防止されている。絶縁層70は、
たとえば絶縁性を有する第1水素バリア膜40と、第1
絶縁層72との積層構造であることができる。第1水素
バリア膜40を形成することにより、強誘電体キャパシ
タ20の強誘電体層14が還元されるのを抑えることが
できる。なお、第1水素バリア膜40が形成されていな
くてもよい。
【0024】また、図4および図5に示すように、少な
くともメモリセルアレイ100の全面を覆うように、第
2水素バリア膜42が形成されている。第2水素バリア
膜42を形成することにより、第2水素バリア膜42の
形成後の工程(たとえばパシベーション膜形成工程)で
発生する水素によって、強誘電体キャパシタ20の強誘
電体層14が還元されるのを抑えることができる。ここ
で第一水素バリア膜40、あるいは第2水素バリア膜4
2の材質は、絶縁性を有し、かつ、水素バリア機能を有
すれば特に限定されない。特に優れた水素バリア性能を
有する材料として、強誘電体層14の構成元素を含有す
る酸化物を候補として挙げることができる。強誘電体層
としてSBT(SrBi2Ta29)を用いた場合、具
体的にはストロンチウムとタンタルよりなる酸化物や、
ストロンチウムとビスマスよりなる酸化物、ビスマスと
タンタルよりなる酸化物などが適している。また、スト
ロンチウム、ビスマス、タンタルそれぞれ単元素の酸化
物でもよい。また、SBTそのものでも水素バリア性能が
約束される。
【0025】第2水素バリア膜42は、周辺回路部の形
成領域A200には、形成されていないことができる。
これにより、メモリセルアレイ100における強誘電体
層16が水素により還元されるのを抑えつつ、周辺回路
部200を水素により回復することができる。
【0026】また、図2および図3に示すように、メモ
リセルアレイ100を覆うように、第1層間絶縁層10
の上に、第1保護層36が形成されている。さらに、第
2配線層40を覆うように第1保護層36上に絶縁性の
第2保護層38が形成されている。
【0027】第1保護層36と、第2保護層38との間
には、第3水素バリア膜44が形成されている。第3水
素バリア膜44は、少なくともメモリセルアレイ領域A
100に形成されることができる。第3水素バリア膜4
4を形成することにより、第3水素バリア膜44の形成
後の工程(たとえばパシベーション膜形成工程)で発生
する水素によって、メモリセルアレイ100における強
誘電体層16が水素により還元されることをより確実に
抑えることができる。第3水素バリア膜44の材質は、
水素バリア機能を有すれば特に限定されず、絶縁性であ
っても非絶縁性であってもよい。第3水素バリア膜44
が絶縁性の材質からなる場合には、第3水素バリア膜4
4の材質は、第2水素バリア膜42の材質で例示したも
のをとることができる。また、第3水素バリア膜44が
導電性の材質からなる場合には、第3水素バリア膜44
の材質としては、チタン、酸化イリジウム、窒化チタ
ン、アルミニウム、を挙げることができる。
【0028】また、第3水素バリア膜44は、周辺回路
領域A200には形成されていないことができる。これ
により、メモリセルアレイ100における強誘電体層1
6が水素により還元されるのを抑えつつ、周辺回路部2
00を水素により回復することができる。
【0029】周辺回路部200は、図1に示すように、
前記メモリセルに対して選択的に情報の書き込みもしく
は読み出しを行うための各種回路を含み、例えば、下部
電極12を選択的に制御するための第1駆動回路50
と、上部電極34を選択的に制御するための第2駆動回
路52と、センスアンプなどの信号検出回路(図示せ
ず)とを含む。
【0030】また、周辺回路部200は、図2に示すよ
うに、半導体基板110上に形成されたMOSトランジ
スタ112を含む。MOSトランジスタ112は、ゲー
ト絶縁層112a,ゲート電極112bおよびソース/
ドレイン領域112cを有する。各MOSトランジスタ
112は素子分離領域114によって分離されている。
MOSトランジスタ112が形成された半導体基板11
0上には、第1層間絶縁層10が形成されている。そし
て、周辺回路部200とメモリセルアレイ100とは、
第1配線層40によって電気的に接続されている。
【0031】次に、強誘電体メモリ装置1000におけ
る書き込み,読み出し動作の一例について述べる。
【0032】まず、読み出し動作においては、選択セル
のキャパシタに読み出し電圧「V0」が印加される。こ
れは、同時に‘0’の書き込み動作を兼ねている。この
とき、選択されたビット線を流れる電流またはビット線
をハイインピーダンスにしたときの電位をセンスアンプ
にて読み出す。このとき、非選択セルのキャパシタに
は、読み出し時のクロストークを防ぐため、所定の電圧
が印加される。
【0033】書き込み動作においては、‘1’の書き込
みの場合は、選択セルのキャパシタに「−V0」の電圧
が印加される。‘0’の書き込みの場合は、選択セルの
キャパシタに、該選択セルの分極を反転させない電圧が
印加され、読み出し動作時に書き込まれた‘0’状態を
保持する。このとき、非選択セルのキャパシタには、書
き込み時のクロストークを防ぐため、所定の電圧が印加
される。
【0034】1.2 デバイスの作用効果 以下、強誘電体メモリ装置1000の作用効果を説明す
る。
【0035】(1)本実施の形態においては、第2水素
バリア膜42を少なくともメモリセルアレイ100の全
面を覆うように設けられている。このため、次の作用効
果を奏することができる。
【0036】第2水素バリア膜42を設けることによ
り、強誘電体層14が、第2水素バリア膜42を形成し
た後の工程で発生する水素によって還元されるのを抑え
ることができる。
【0037】また、第2水素バリア膜42を全面に形成
しているため、第2水素バリア膜42を微細なパターン
にパターニングする必要がない。このため、第2水素バ
リア膜42のパターニングが容易となる。
【0038】(2)本実施の形態においては、第1保護
層36の上に、少なくともメモリセルアレイの形成領域
A100に、第3水素バリア膜44を設けている。この
ため、第2水素バリア膜42で述べた作用効果と同様の
作用効果を奏することができる。
【0039】(3)強誘電体層14は、上部電極12と
下部電極16との交差領域に形成されている。このた
め、キャパシタから外側へ電気力線がはみ出すのを抑え
ることができる。その結果、強誘電体層14における電
界を強めることができるため、強誘電体層14を一定分
極値にするのに必要な電圧を抑えることができる。した
がって、ヒステリシスループの角型性を向上させること
ができる。すなわち、ヒステリシスループを方形に近づ
けることができる。その結果、強誘電体メモリ装置10
00によれば、強誘電体キャパシタ20の特性を向上さ
せることができる。
【0040】1.3 プロセス 次に、上述した強誘電体メモリ装置の製造方法の一例に
ついて述べる。図6〜図14は、強誘電体メモリ装置1
000の製造工程を模式的に示す断面図である。なお、
図7〜図14は、メモリセルアレイ領域のみに着目して
示した断面図である。
【0041】図6に示すように、公知のLSIプロセス
を用いて、周辺回路200を形成する。具体的には、半
導体基板110上にMOSトランジスタ112を形成す
る。例えば、半導体基板110上の所定領域にトレンチ
分離法,LOCOS法などを用いて素子分離領域114
を形成し、ついでゲート絶縁層112aおよびゲート電
極112bを形成し、その後、半導体基板110に不純
物をドープすることでソース/ドレイン領域112cを
形成する。このようにして駆動回路50,52および信
号検出回路54などの各種回路を含む周辺回路部200
が形成される。ついで、公知の方法により、第1層間絶
縁層10を形成する。
【0042】次に、第1層間絶縁層10の上に、メモリ
セルアレイ100を形成する。以下、図7〜図14を参
照しながら、メモリセルアレイ100の形成方法を説明
する。
【0043】まず、図7に示すように、第1層間絶縁層
10の上に、下部電極12のための第1導電層12aを
形成する。第1導電層12aの材質としては、強誘電体
キャパシタの電極となり得るものであれば特に限定され
ない。第1導電層12aの材質としては、たとえばI
r,IrOx,Pt,RuOx,SrRuOx,LaSr
CoOxを挙げることができる。また、第1導電層12
aは、単層または複数の層を積層したものを用いること
ができる。第1導電層12aの形成方法としては、スパ
ッタリング、真空蒸着、CVD等の方法が利用できる。
【0044】次に、第1導電層12aの上に、強誘電体
層14aを形成する。強誘電体層14aの材質として
は、強誘電性を示してキャパシタ絶縁層として使用でき
れば、その組成は任意のものを適用することができる。
このような強誘電体としては、たとえばPZT(PbZ
zTi1-z3)、SBT(SrBi2Ta29)を挙げ
ることができ、さらに、これらの材料にニオブやニッケ
ル、マグネシウム等の金属を添加したもの等が適用でき
る。強誘電体層14aの成形方法としては、たとえば、
ゾルゲル材料やMOD材料を用いたスピンコート法やデ
ィッピング法、スパッタ法、MOCVD法、レーザアブ
レーション法を挙げることができる。
【0045】次に、強誘電体層14aの上に、中間電極
18のための第2導電層18aを形成する。第2導電層
18aの材質および形成方法は、第1導電層12aと同
様のものを適用することができる。
【0046】次に、全面に、マスク層60を形成し、リ
ソグラフィおよびエッチングによりマスク層60をパタ
ーニングする。すなわち、下部電極12を形成しようと
する領域上に、マスク層60を形成する。マスク層60
の材質は、第2導電層18a、強誘電体層14aおよび
第1導電層12aのエッチングの際に、マスクとして機
能し得る材質であれば特に限定されず、たとえば、窒化
シリコン、酸化シリコン、窒化チタンを挙げることがで
きる。マスク層60は、たとえばCVD法により形成さ
れることができる。
【0047】次に、図8に示すように、マスク層60を
マスクとして、第2導電層18a、強誘電体層14aお
よび第1導電層12aをエッチングし、第2導電層18
a、強誘電体層14aおよび第1導電層12aをパター
ニングする。第1導電層12aをパターニングすること
により、所定のパターンを有する下部電極12が形成さ
れる。エッチング方法としては、RIE、スパッタエッ
チング、プラズマエッチングなどの方法を挙げることが
できる。
【0048】次に、図9に示すように、全面に、第1水
素バリア膜40を形成する。第1水素バリア膜40の材
質としては、強誘電体層14aが水素によって還元され
るのを防ぐことができる材質であれば特に限定されず、
たとえば酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化マグネシ
ウムを挙げることができる。第1水素バリア膜40の形
成方法としては、スパッタ法、CVD法、レーザアブレ
ーション法を挙げることができる。
【0049】次に、全面に第1絶縁層72を形成する。
第1絶縁層72の材質は、後の第1絶縁層のエッチバッ
ク工程で、マスク層60と同一のエッチングレートにす
ることができるものであれば特に限定されない。第1絶
縁層72の材質としては、たとえば酸化シリコン、窒化
シリコン、酸化アルミニウム、酸化タンタルを挙げるこ
とができる。第1絶縁層72の形成方法としては、たと
えばCVD法を挙げることができる。第1絶縁層72の
材質および形成方法が、マスク層60の材質および形成
方法と同じであると、第1絶縁層72とマスク層60と
のエッチングレートを同じにし易い。第1絶縁層72
は、下部電極12と強誘電体層14aと第2導電層18
aとマスク層60の積層体(以下「積層体」という)を
覆い、その積層体の相互間を充填するように形成され
る。
【0050】次に、図10に示すように、第1絶縁層7
2の上に、レジスト層R1を形成する。レジスト層R1
は、その上面が平坦となるように形成される。レジスト
層R12は、回転塗布法により形成されることができ
る。レジスト層R12の厚さは、第1絶縁層72に形成
されている凹部の深さの2倍程度(たとえば0.8μ
m)であることができる。なお、塗布法を利用して上面
が平坦な第1絶縁層72を形成した場合には、レジスト
層R1を形成しなくてもよい。具体的には、第1絶縁層
72がSOG(Spin On Glass)層によりなる場合に
は、レジスト層R1を形成しなくてもよい。
【0051】次に、図11に示すように、第1絶縁層7
2およびレジスト層R1をエッチバックする。このエッ
チバックと同時に、マスク層60を除去し、第2導電層
18aの上面を露出させる。エッチング方法は、たとえ
ばRIEなどのドラインエッチングにより行うことがで
きる。また、レジスト層R1と第1絶縁層72とのエッ
チングレートが同じ条件で行われることができる。たと
えば、エッチングのエッチャントとしては、CHF
との混合ガスを適用することができ、レジスト層R
1と第1絶縁層72との選択比は、CHFとOとの
混合比により制御することができる。このエッチバック
の際、第1絶縁層72と第1水素バリア膜40とからな
る絶縁層70が、少なくとも下部電極12の側壁を覆う
ようにする。
【0052】次に、図12に示すように、全面に、第3
導電層16aを堆積する。第3導電層16aの材質およ
び形成方法は、たとえば第1導電層12aの材質および
形成方法と同様であることができる。
【0053】次に、第3導電層16aの上に、所定のパ
ターンを有するレジスト層R2を形成する。レジスト層
R2は、上部電極16を形成しようとする領域上に形成
される。
【0054】次に、レジスト層R2をマスクとして、第
3導電層16a、第2層導電層18a、強誘電体層14
a、第1絶縁層72および第1水素バリア膜40をエッ
チングする。こうして、図13に示すように、第3導電
層16aがパターニングされることにより上部電極16
が形成される。また、第2導電層18aおよび強誘電体
層14aがパターニングされることにより、上部電極1
6と下部電極12との交差領域に、中間電極層18およ
び強誘電体層14が形成される。なお、上部電極16と
下部電極12との交差領域以外の、上部電極16の下に
は、第1絶縁層72および第1水素バリア膜40が残る
こととなる。こうして、メモリセルアレイ100が形成
される。
【0055】次に、図1および図14に示すように、第
2水素バリア膜42を形成する。第2水素バリア膜42
の材質および形成方法として、第1水素バリア膜40で
述べたものを挙げることができる。この外にも第二水素
バリア膜として、具体的にはストロンチウムとタンタル
よりなる酸化物や、ストロンチウムとビスマスよりなる
酸化物、ビスマスとタンタルよりなる酸化物などが適し
ている。また、ストロンチウム、ビスマス、タンタルそ
れぞれ単元素の酸化物でもよい。また、SBTそのもので
も水素バリア性能が約束される。この第2水素バリア膜
42は、少なくともメモリセルアレイ100の全面を覆
うようにパターニングされる。
【0056】次に、第2水素バリア膜42の上に、公知
の方法により、第1保護層36を形成する。次に、必要
に応じて、第1保護層36を平坦化する。
【0057】次に、第1保護層36の上に、第3水素バ
リア膜44を形成する。第3水素バリア膜44の形成方
法としては、第1水素バリア膜40で示した方法を挙げ
ることができる。この第3水素バリア膜44は、少なく
ともメモリセルアレイ100の全面を覆うようにパター
ニングされる。第三水素バリア膜の材料としては、第2
水素バリアと同様の材料をもちいることができる。
【0058】次に、第1保護層36および第3水素バリ
ア膜44の上に、第2保護層38を形成する。
【0059】1.4 プロセスの作用効果 以下、強誘電体メモリ装置の製造方法による作用効果を
説明する。
【0060】この製造方法においては、強誘電体層14
aの上に、第2導電層18aを形成している。このた
め、第1絶縁層72およびマスク層60のエッチバック
工程において、強誘電体層14aは第2導電層18aに
覆われているため、強誘電体層14aがエッチャントと
接触することがない。このため、強誘電体層14aの表
面の構造が乱れず、特性悪化を抑えることができる。す
なわち、キャパシタが受けるダメージを抑えることがで
きる。
【0061】1.5 変形例 (1)上記の実施の形態では、第2水素バリア膜42お
よび第3水素バリア膜44を形成したが、第2水素バリ
ア膜42および第3水素バリア膜44の一方のみでもよ
い。
【0062】(2)図15に示すように、第2水素バリ
ア膜42を保護層(層間絶縁層)として機能させてもよ
い。
【0063】(3)上記の実施の形態では、強誘電体層
14は、上部電極12と下部電極16との交差領域に形
成した。しかし、これに限定されず、図16に示すよう
に、隣り合う強誘電体キャパシタ20の強誘電体層14
が相互に連続していてもよい。たとえば、強誘電体層1
4がメモリセルアレイの形成領域A100の全面に形成
された態様であってもよい。
【0064】2.実験例 実施例と、比較例とで、ヒステリシスループがどの程度
異なるかを調べた。図17と図18は、実施例に係るヒ
ステリシスループを示す図である。図19は、比較例に
係るヒステリシスループを示す図である。
【0065】なお、実施例は、メモリセルアレイの構造
として図2〜図5に示す構造を採用した。また、実施例
においては、図2〜図5の第1水素バリア膜(ビスマス
とタンタルの混合酸化物)40を形成した場合と形成し
ない場合のヒステリシスループを調べた。比較例におい
ては、メモリセルアレイは、下部電極を含む基体の上
に、連続した強誘電体層を形成し、その強誘電体層の上
に上部電極を形成した構造を有する。
【0066】図17および図18に示すように、実施例
によれば、比較例に比べて、分極値が0におけるヒステ
リシスループの接線の傾きが小さいことがわかる。この
ため、実施例は、比較例に比べて、角型性が向上してい
るといえる。
【0067】また、第2水素バリア膜を形成することに
より、Pr(残留分極)値の絶対値が大きくなっている
ことがわかる。
【0068】本発明は、上記の実施の形態に限定され
ず、本発明の要旨の範囲で種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態に係る強誘電体メモリ装置
を模式的に示す平面図である。
【図2】 図1のA−A線に沿って強誘電体メモリ装置
の一部を模式的に示す断面図である。
【図3】 図1のB−B線に沿って強誘電体メモリ装置
の一部を模式的に示す断面図である。
【図4】 図2におけるメモリセルアレイを拡大した断
面模式図である。
【図5】 図3におけるメモリセルアレイを拡大した断
面模式図である。
【図6】 強誘電体メモリ装置の製造工程を模式的に示
す断面図である。
【図7】 強誘電体メモリ装置の製造工程を模式的に示
す断面図である。
【図8】 強誘電体メモリ装置の製造工程を模式的に示
す断面図である。
【図9】 強誘電体メモリ装置の製造工程を模式的に示
す断面図である。
【図10】 強誘電体メモリ装置の製造工程を模式的に
示す断面図である。
【図11】 強誘電体メモリ装置の製造工程を模式的に
示す断面図である。
【図12】 強誘電体メモリ装置の製造工程を模式的に
示す断面図である。
【図13】 強誘電体メモリ装置の製造工程を模式的に
示す断面図である。
【図14】 強誘電体メモリ装置の製造工程を模式的に
示す断面図である。
【図15】 変形例に係る強誘電体メモリ装置の一部を
模式的に示す断面図である。
【図16】 変形例に係る強誘電体メモリ装置の一部を
模式的に示す断面図である。
【図17】 実施例において水素バリア膜を形成しなか
った場合のヒステリシスループを示す図である。
【図18】 実施例にいて水素バリア膜を形成した場合
のヒステリシスループを示す図である。
【図19】 比較例に係るヒステリシスループを示す図
である。
【符号の説明】
10 第1層間絶縁層 12 下部電極 14 強誘電体層 16 上部電極 18 中間電極層 36 第1保護層 38 第2保護層 40 第1水素バリア膜 42 第2水素バリア膜 44 第3水素バリア膜 50 第1駆動回路 52 第2駆動回路 60 マスク層 70 絶縁層 72 第1絶縁層 100 メモリセルアレイ 110 半導体基板 112 MOSトランジスタ 112a ゲート絶縁層 112b ゲート電極 112c ソース/ドレイン領域 114 素子分離領域 200 周辺回路部 1000 強誘電体メモリ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 和正 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 5F083 FR01 FR02 GA21 GA25 JA15 JA17 JA38 JA43 PR39

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メモリセルがマトリクス状に配列され、
    下部電極と、該下部電極と交差する方向に配列された上
    部電極と、少なくとも前記上部電極と前記下部電極との
    交差領域に配置された強誘電体層と、を含むメモリセル
    アレイを有し、少なくともメモリセルアレイの上に、水
    素バリア膜が形成されていることを特徴とする強誘電体
    メモリ装置。
  2. 【請求項2】 前記水素バリア膜が前記強誘電体層を構
    成する元素を少なくとも一つ以上含有している酸化物で
    あることを特徴とする請求項1に記載の強誘電体メモリ
    装置。
  3. 【請求項3】 前記メモリセルに対して選択的に情報の
    書き込みもしくは読み出しを行うための周辺回路部を含
    み、前記周辺回路部の上には、前記水素バリア膜が形成
    されていないことを特徴とする請求項2に記載の強誘電
    体メモリ装置。
  4. 【請求項4】 前記メモリセルアレイの上に設けられた
    層間絶縁層を含み、前記水素バリア膜は、前記層間絶縁
    層と前記メモリセルアレイとの間に設けられていること
    を特徴とする請求項2あるいは請求項3に記載の強誘電
    体メモリ装置。
  5. 【請求項5】 前記水素バリア膜が前記層間絶縁層の上
    に設けられていることを特徴とする請求項2あるいは請
    求項3に記載の強誘電体メモリ装置。
  6. 【請求項6】 前記水素バリア膜が層間絶縁層として機
    能することを特徴とする請求項2あるいは請求項3に記
    載の強誘電体メモリ装置。
  7. 【請求項7】 前記強誘電体層は、前記下部電極と前記
    上部電極との交差領域に設けられ、前記強誘電体層と前
    記上部電極との間に、中間電極が設けられていることを
    特徴とする請求項1から請求項6に記載の強誘電体メモ
    リ装置。
  8. 【請求項8】 強誘電体キャパシタからなるメモリセル
    がマトリクス状に配列されたメモリセルアレイを含む強
    誘電体メモリ装置の製造方法であって、以下の工程を含
    む、強誘電体メモリ装置の製造方法。(a)基体の上
    に、第1導電層を形成する工程、(b)前記第1導電層
    の上に、強誘電体層を形成する工程、(c)前記強誘電
    体層の上に、第2導電層を形成する工程、(d)少なく
    とも、前記強誘電体層および前記第2導電層をパターニ
    ングする工程、(e)前記基体の上に、前記第1導電
    層、前記強誘電体層および前記第2導電層を含む積層体
    を覆うように絶縁層を形成する工程、(f)前記第2導
    電層の上面が露出するまで、前記絶縁層を除去する工
    程、および (g)前記第2導電層と部分的に重なるように、所定の
    パターンを有する第3導電層を形成する工程、(h)少
    なくとも、前記第1導電層、前記強誘電体層および前記
    第2導電層が形成された領域に、水素バリア膜を形成す
    る工程。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006049795A (ja) * 2004-06-28 2006-02-16 Fujitsu Ltd 半導体装置及びその製造方法
US7459738B2 (en) 2004-03-24 2008-12-02 Seiko Epson Corporation Ferroelectric memory element and method for manufacturing the same

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