JP2004303994A - 強誘電体メモリ素子およびその製造方法 - Google Patents

強誘電体メモリ素子およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の半導体プロセスにおいては、還元雰囲気によって強誘電体特性が劣化し、強誘電体メモリ素子としての性能が得られないことが課題であった。
【解決手段】強誘電体キャパシタを、下部電極と、該下部電極と交差する方向に配列された上部電極と、少なくとも前記上部電極と前記下部電極との交差領域に形成された強誘電体層および前記強誘電体層と前記上部電極との間に設けられた中間電極より構成し、前記中間電極を水素バリア機能を有する導電性材料で形成する。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メモリセルアレイを含む強誘電体メモリ素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
強誘電体メモリ素子の製造において、強誘電体層を形成した後、層間絶縁層の形成工程やドライエッチング工程などにおいて、強誘電体層が水素雰囲気下に曝されることがある。強誘電体層は、一般に金属酸化物からなる。このため、強誘電体層が水素に曝されると、強誘電体層を構成する酸素がこの水素により還元される。これにより、強誘電体層がダメージを受けることになる。たとえば、強誘電体層がSBT(SrBiTa)からなる場合には、SBTが水素によって還元されると、粒界部において金属Biが生じ、上部電極と下部電極とが短絡することになる。これを防止する目的で、一般的に水素バリア膜と称される保護膜を強誘電体キャパシタ上に被覆する。水素バリア膜としては各種酸化物が検討されている。
【0003】
ところが素子の形成過程において、この水素バリア膜は必ずしも強誘電体キャパシタを常時完全に被覆しているとは限らない。例えばキャパシタの上電極と配線層とのコンタクトを確保するためには、少なくとも上電極上に形成された水素バリア膜の一部を取り除く必要が生じる。この領域においては、水素に対するバリア膜が存在しなくなるため、以後の工程においては、上電極からの水素侵入を防止することができなくなるという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、素子の形成過程において強誘電体キャパシタ上の水素バリア膜が一部除去されても、以後の工程で発生する水素から強誘電体層を保護することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の強誘電体メモリ素子は、メモリセルがマトリクス状に配列され、下部電極と、該下部電極と交差する方向に配列された上部電極と、少なくとも前記上部電極と前記下部電極との交差領域に形成された強誘電体層および前記強誘電体層と前記上部電極との間に設けられた中間電極を含む強誘電体メモリ素子において、前記中間電極が水素バリア機能を有する材料で構成されることを特徴とする。
【0006】
上記構成によれば、配線工程において上部電極から水素が侵入しても、強誘電体層上部から強誘電体層への水素の侵入を防止できるという効果を有する。
【0007】
本発明の強誘電体メモリ素子は、前記上部電極が水素バリア機能を有する材料を含むことを特徴とする。
【0008】
上記構成によれば、予め上部電極への水素侵入を制限できるため、前記中間電極との併用により、さらに強固に強誘電体層を保護できるという効果を有する。
【0009】
本発明の強誘電体メモリ素子は、前記水素バリア機能を有する材料がイリジウムの酸化膜であることを特徴とする。
【0010】
上記構成によれば、素子形成過程における強誘電体の劣化を防止できるだけでなく、分極反転の繰り返しに起因した強誘電体層の疲労劣化を防止できるという効果を有する。
【0011】
本発明の強誘電体メモリ素子は、前記水素バリア機能を有する材料がSrRuOxの化学式で表される酸化物であることを特徴とする。
【0012】
上記構成によれば、素子形成過程における強誘電体の劣化を防止できるだけでなく、分極反転の繰り返しに起因した強誘電体層の疲労劣化を防止できるという効果を有する。
【0013】
本発明の強誘電体メモリ素子は、前記上部電極が異なる材料の積層構造であるとき、最上層はPtあるいはIrであることを特徴とする。
【0014】
上記構成によれば、上部電極と周辺回路部とを接続する際、配線材料と上部電極との接触点における配線材料の酸化を防止できるという効果を有する。
【0015】
本発明の強誘電体メモリ素子は、少なくとも前記強誘電体層の側壁には水素バリア機能を有する絶縁性の材料が配置されていることを特徴とする。
【0016】
上記構成によれば、強誘電体層上部のみならず、強誘電体層側壁部からの水素侵入を防止できるという効果を有する。
【0017】
本発明の強誘電体メモリ素子は、前記強誘電体層の側壁に層間絶縁層としてオゾンTEOS−SiO膜とプラズマTEOS−SiO膜が積層されるとき、前記オゾンTEOS−SiOと前記プラズマTEOS−SiO膜との間に水素バリア機能を有する絶縁性の材料が配置されていることを特徴とする。
【0018】
上記構成によれば、隣接する強誘電体層の間にオゾンTEOS−SiO膜が埋め込まれるため、水素バリア機能を有する絶縁性の材料の強誘電体側壁部における被覆性が良好になるという効果を有する。
【0019】
本発明の強誘電体メモリ素子は、前記水素バリア機能を有する絶縁性の材料がアルミニウム、チタン、ジルコニウム、マグネシウムあるいはハフニウムのいずれかの元素を少なくとも一つ以上含有する酸化物であることを特徴とする。
【0020】
上記構成によれば、強誘電体層側壁からの水素侵入を効果的に防止できるという効果を有する。
【0021】
本発明の強誘電体メモリ素子は、前記水素バリア機能を有する絶縁性の材料が前記強誘電体層に含まれるいずれかの元素を少なくとも一つ以上含有する酸化物であることを特徴とする。
【0022】
上記構成によれば、強誘電体側壁からの水素侵入を防止できるとともに、強誘電体層との界面における相互拡散の影響が小さくなるという効果を有する。
【0023】
本発明の強誘電体メモリ素子は、前記メモリセルに対して選択的に情報の書き込みもしくは読み出しを行うための周辺回路部を含み、前記周辺回路部の上には、前記水素バリア機能を有する材料が配置されていないことを特徴とする。
【0024】
上記構成によれば、配線工程まで終了した後、周辺回路部のみ還元雰囲気におけるアニール処理によって、素子特性を回復できるという効果を有する。
【0025】
本発明の強誘電体メモリ素子は、前記強誘電体層が、前記下部電極と前記上部電極との交差領域にのみに設けられていることを特徴とする。
【0026】
上記構成によれば、強誘電体キャパシタの内部から、強誘電体キャパシタの領域外への電気力線のはみ出しが抑えられるため、強誘電体キャパシタのヒステリシスループの角型性を向上させることができるという効果を有する。
【0027】
本発明の強誘電体メモリ素子の製造方法は、強誘電体キャパシタからなるメモリセルがマトリクス状に配列されたメモリセルアレイを含む強誘電体メモリ素子の製造方法であって、以下の工程を含むことを特徴とする。
(a)基板の上に、第1導電層を形成する工程。
(b)前記第1導電層の上に、強誘電体層を形成する工程。
(c)前記強誘電体層の上に、水素バリア機能を有する第2導電層を形成する工程。
(d)少なくとも、前記強誘電体層および前記第2導電層をパターニングする工程。
(e)前記第一導電層に直交して第三導電層を形成し、第一導電層と第三導電層の直交する領域に強誘電体キャパシタを形成する工程。
【0028】
上記方法によれば、上部電極形成以降の工程において発生する水素が、強誘電体層の上部から強誘電体層内部へ侵入することを防止できるという効果を有する。
【0029】
本発明の強誘電体メモリ素子の製造方法は、前記(c)工程のあとに前記強誘電体層の形成温度以下の温度で熱処理をおこなうことを特徴とする。
【0030】
上記方法によれば、前記第二導電層と強誘電体層との界面整合性を良好にできるとともに、前記第二導電層の結晶性を向上させることができるため、その水素バリア機能を強化できるという効果を有する。
【0031】
本発明の強誘電体メモリ素子の製造方法は、前記(d)工程のあとに前記強誘電体層の形成温度以下の温度で熱処理をおこなうことを特徴とする。
【0032】
上記方法によれば、前記第二導電層の結晶性も向上させると同時に、パターニングによって生じた強誘電体層のダメージを回復させることができるという効果を有する。
【0033】
本発明の強誘電体メモリ素子の製造方法は、前記熱処理は酸素雰囲気においておこなうことを特徴とする。
【0034】
上記方法によれば、成膜時のプラズマダメージあるいはパターニング時のダメージに起因した第二導電層および強誘電体層の酸素欠損を補うことができるため、良好な強誘電特性を得ることができるという効果を有する。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0036】
1.1 デバイスの構造
図1は、強誘電体メモリ素子を模式的に示す平面図であり、図2は、図1のA−A線に沿って強誘電体メモリ素子の一部を模式的に示す断面図である。図3は、図1のB−B線に沿って強誘電体メモリ素子の一部を模式的に示す断面図である。図4は、図2におけるメモリセルアレイを拡大した断面模式図である。図5は、図3におけるメモリセルアレイを拡大した断面模式図である。
【0037】
強誘電体メモリ素子1000は、メモリセルアレイ100と、周辺回路部200とを有する。そして、メモリセルアレイ100と周辺回路部200とは、異なる層に形成されている。周辺回路部200は、メモリセルアレイ100の外側の領域において形成されている。具体的には、周辺回路部の形成領域A200は、メモリセルアレイの形成領域A100の外側の領域において設けられている。この例では、下層に周辺回路部200が、上層にメモリセルアレイ100が形成されている。周辺回路部200の具体例としては、Yゲート、センスアンプ、入出力バッファ、Xアドレスデコーダ、Yアドレスデコーダまたはアドレスバッファを挙げることができる。
【0038】
メモリセルアレイ100は、行選択のための下部電極(ワード線)12と、列選択のための上部電極(ビット線)16とが直交するように配列されている。すなわち、X方向に沿って下部電極12が所定ピッチで配列され、X方向と直交するY方向に沿って上部電極16が所定ピッチで配列されている。なお、下部電極12がビット線、上部電極16がワード線でもよい。
【0039】
メモリセルアレイ100は、図2および図3に示すように、第1層間絶縁層10の上に設けられている。メモリセルアレイ100は、図4および図5に示すように、第1層間絶縁層10上に、下部電極12、強誘電体キャパシタを構成する強誘電体層14、中間電極18および上部電極(上電極)16が積層されて構成されている。強誘電体層14および中間電極18は、下部電極12と上部電極16との交差領域に設けられている。すなわち、下部電極12と上部電極16との交差領域において、強誘電体キャパシタ20からなるメモリセルが構成されている。
【0040】
ここで中間電極として、水素バリア機能を有する材料をもちいる。導電性であれば材料を選ばず、たとえばイリジウムの酸化膜やストロンチウムおよびルテニウムの酸化物は、導電性でありながら水素バリア機能を有する代表的な候補材料である。このことによって、上部電極16を形成以降の工程において発生する水素が、強誘電体層上部から強誘電体層内部へ侵入することを防止することができる。また強誘電体層の材料としてはPb(Zr,Ti)O(以下PZTと表記)やSrBiTa(以下SBTと表記)が用いられる。
【0041】
図5に示すように、強誘電体キャパシタ20における下部電極12を少なくとも覆うように、絶縁層72が形成されている。この絶縁層72は、上部電極16の下に設けられている。絶縁層72が設けられていることにより、下部電極12と、中間電極18または上部電極16との短絡が防止されている。絶縁層72としては、良好なステップカバレッジを有するオゾンTEOS−SiO膜をもちいることが望ましい。この下には予め第一水素バリア膜42を形成する。これによって絶縁層72を形成する際に発生する水素や水分が、強誘電体層14の側壁から強誘電体層内部へ侵入するのを防ぐことができる。
【0042】
また、図4および図5に示すように、少なくともメモリセルアレイ100の全面を覆うように、第二水素バリア膜43が形成されている。第二水素バリア膜43を形成することにより、第二水素バリア膜43の形成後の工程(たとえばパシベーション膜形成工程)で発生する水素によって、強誘電体キャパシタ20の強誘電体層14が還元されるのを抑えることができる。ここで第一水素バリア膜42、あるいは第二水素バリア膜43の材質は、水素バリア機能を有すれば特に限定されない。ただし強誘電体キャパシタの上部電極と下部電極との間の短絡を防止するため、第一水素バリア膜42は絶縁性材料を用いる必要がある。材料としてはアルミニウムの酸化物,マグネシウムの酸化物、ジルコニウムの酸化物、チタンの酸化物、ハフニウムの酸化物等が候補である。また、アルミニウム、マグネシウム、ジルコニウム、チタンあるいはハフニウムの各元素を任意の割合で含む複合酸化物でも良い。あるいは、強誘電体層に含有される材料をもちいても効果がある。たとえば強誘電体層14の材料としてSrBiTa(SBT)をもちいるときは、SrBiTa(SBT)そのものを水素バリア材料として利用することができる。ただしこの場合、結晶性薄膜としてではなく、アモルファス状態の膜として用いた方がより効果的な水素バリア性能を得ることができる。また、SrBiTa(SBT)に含有される一部元素の酸化物でも良い。たとえばストロンチウムの酸化物、ビスマスの酸化物、あるいはタンタルの酸化物が候補である。これらの酸化物の組み合わせでも良い。同様に、強誘電体層14の材料として、Pb(Zr,Ti)O(PZT)をもちいるときはPZTそのものや、ジルコニウムの酸化物、チタンの酸化物を第一水素バリア膜としてもちいることができる。第二水素バリア膜は水素バリア性能を有する材料であれば絶縁性材料のみならず導電性材料であっても構わない。
【0043】
第一水素バリア膜42は、周辺回路部の形成領域A200には、形成されていないことができる。これにより、メモリセルアレイ100における強誘電体層14が水素により還元されるのを抑えつつ、周辺回路部200を水素により回復することができる。
【0044】
また、図2および図3に示すように、メモリセルアレイ100を覆うように、第1層間絶縁層10の上に、第1保護層36が形成されている。さらに、配線層19を覆うように第1保護層36上に絶縁性の第2保護層38が形成されている。
【0045】
第1保護層36と、第2保護層38との間には、第三水素バリア膜44が形成されている。第三水素バリア膜44は、少なくともメモリセルアレイ領域A100に形成されることができる。第三水素バリア膜44を形成することにより、第三水素バリア膜44の形成後の工程(たとえばパシベーション膜形成工程)で発生する水素によって、メモリセルアレイ100における強誘電体層14が水素により還元されることをより確実に抑えることができる。第三水素バリア膜44の材質は、水素バリア機能を有すれば特に限定されず、絶縁性であっても非絶縁性であってもよい。第三水素バリア膜44が絶縁性の材質からなる場合には、第三水素バリア膜44の材質は、第一水素バリア膜42の材質で例示したものをとることができる。また、第三水素バリア膜44が導電性の材質からなる場合には、第三水素バリア膜44の材質としては、チタン、酸化イリジウム、窒化チタン、アルミニウム、SrRuOx等を挙げることができる。
【0046】
また、第三水素バリア膜44は、周辺回路領域A200には形成されていないことができる。これにより、メモリセルアレイ100における強誘電体層14が水素により還元されるのを抑えつつ、周辺回路部200を水素により回復することができる。
【0047】
周辺回路部200は、図1に示すように、前記メモリセルに対して選択的に情報の書き込みもしくは読み出しを行うための各種回路を含み、例えば、下部電極12を選択的に制御するための第1駆動回路50と、上部電極16を選択的に制御するための第2駆動回路52と、センスアンプなどの信号検出回路(図示せず)とを含む。
【0048】
また、周辺回路部200は、図2に示すように、半導体基板110上に形成されたMOSトランジスタ112を含む。MOSトランジスタ112は、ゲート絶縁層112a,ゲート電極112bおよびソース/ドレイン領域112cを有する。各MOSトランジスタ112は素子分離領域114によって分離されている。MOSトランジスタ112が形成された半導体基板110上には、第1層間絶縁層10が形成されている。そして、周辺回路部200とメモリセルアレイ100とは、配線層19よって電気的に接続されている。
【0049】
次に、強誘電体メモリ素子1000における書き込み,読み出し動作の一例について述べる。
【0050】
まず、読み出し動作においては、選択セルのキャパシタに読み出し電圧「V」が印加される。これは、同時に‘0’の書き込み動作を兼ねている。このとき、選択されたビット線を流れる電流またはビット線をハイインピーダンスにしたときの電位をセンスアンプにて読み出す。このとき、非選択セルのキャパシタには、読み出し時のクロストークを防ぐため、所定の電圧が印加される。
【0051】
書き込み動作においては、‘1’の書き込みの場合は、選択セルのキャパシタに「−V」の電圧が印加される。‘0’の書き込みの場合は、選択セルのキャパシタに、該選択セルの分極を反転させない電圧が印加され、読み出し動作時に書き込まれた‘0’状態を保持する。このとき、非選択セルのキャパシタには、書き込み時のクロストークを防ぐため、所定の電圧が印加される。
【0052】
1.2 デバイスの作用効果
以下、強誘電体メモリ素子1000の作用効果を説明する。
(1)中間電極としてPtを用いた場合とイリジウムの酸化膜あるいはストロンチウムとルテニウムを含有する酸化物(SrRuOxと表記)を用いた場合におけるキャパシタのプロセス耐性をしらべた。ここでは第二保護層38を形成した後に強誘電体キャパシタで測定されたヒステリシス特性を図15、図16、図17に示す。横軸はキャパシタの上下電極に印加した電圧をあらわし、縦軸は各電圧において電極上に蓄積されている電荷量をあらわす。正負の電圧印加によって強誘電体特有の履歴曲線が得られ、印加電圧ゼロのときの電荷量は残留分極量と称される。この値が大きいほど、優れた強誘電特性を示しているといえる。
【0053】
図15は、中間電極18としてPtを形成した場合に得られた強誘電特性を示す。図から明らかなように、ヒステリシスループは大きく歪み、残留分極が確保できない。一方、図16と図17はぞれぞれ中間電極としてイリジウムの酸化物とストロンチウム及びルテニウムを含有する酸化物(SrRuOxと表記)を用いた場合に得られたヒステリシスループである。ほぼ初期特性が維持され、十分な残留分極が確保されている。中間電極材料の違いによって、強誘電体キャパシタのプロセス耐性に大きな差が現れることが明らかになった。
【0054】
本実施例においては、中間電極18として水素バリア性能を有するイリジウムの酸化物あるいはストロンチウムとルテニウムを含有する酸化物(SrRuOxと表記)をもちいることによって、絶縁層72を成膜するときに発生する水分や水素が上部電極側から侵入し、強誘電体層上部から強誘電体層内部へ達するのを防ぐことが可能となった。また、同様に第一保護層36および第二保護層38を形成する際に発生する水素が、上部電極から侵入し、強誘電体層上部から強誘電体層内部へ達するのを防ぐことが可能となった。
【0055】
(2)中間電極18としてPtを形成した場合と、上記(1)記載の導電性酸化物(イリジウムの酸化物あるいはSrRuOx)を形成した場合とで、メモリ素子としての信頼性の比較をおこなった。結果を図18に示す。
【0056】
図の横軸は強誘電体キャパシタの上下電極間に印加されるパルス電圧の回数を示す。すなわち、メモリ素子としての書き込みあるいは読み出しの回数を想定している。縦軸は、残留分極量を示し、この値が大きいほど安定したメモリ動作が期待できるといえる。図から明らかなように、中間電極としてPtを用いた場合は、電圧を繰り返し印加するにしたがって、残留分極量が減少してしまう。これは一般的にファティーグ(疲労)と云われ、強誘電体特性が劣化していることを示す。一方、中間電極18としてイリジウムの酸化物あるいはSrRuOxを用いた場合は、電圧印加を繰り返しても、残留分極量はほぼ初期値を維持している。Ptを中間電極としてもちいた場合よりもファティーグ特性に優れているといえる。ファティーグの原因は、強誘電体層中に生じる酸素欠損であり、イリジウムの酸化物やSrRuOxはこの酸素欠損を補償する役割を果たしていると考えられる。導電性酸化物を中間電極18として形成することは、強誘電体キャパシタのプロセス耐性を向上させるのみならず、メモリ素子としての信頼性も向上させることがわかった。
【0057】
(3)上部電極16としては、中間電極18と同様な材料をもちいることができる。この場合、上部電極自身も優れた水素バリア性能を示すため、強誘電体層をより強固に保護することが可能となる。
【0058】
(4)本実施の形態においては、第一水素バリア膜42を少なくともメモリセルアレイ100の全面を覆うように設けられている。このため、次の作用効果を奏することができる。
【0059】
第一水素バリア膜42を設けることにより、強誘電体層14が第一水素バリdア膜42を形成した後の工程で発生する水素によって側壁部から還元されるのを抑えることができる。
【0060】
また、第一水素バリア膜42を全面に形成しているため、第一水素バリア膜42を微細なパターンにパターニングする必要がない。このため、第一水素バリア膜42のパターニングが容易となる。
【0061】
(5)本実施の形態においては、第1保護層36の上に、少なくともメモリセルアレイの形成領域A100に、第二水素バリア膜43を設けている。このため、第一水素バリア膜42で述べた作用効果と同様の作用効果を奏することができる。
【0062】
(6)強誘電体層14は、上部電極12と下部電極16との交差領域に形成されている。このため、キャパシタから外側へ電気力線がはみ出すのを抑えることができる。その結果、強誘電体層14における電界を強めることができるため、強誘電体層14を一定分極値にするのに必要な電圧を抑えることができる。したがって、ヒステリシスループの角型性を向上させることができる。すなわち、ヒステリシスループを方形に近づけることができる。その結果、強誘電体メモリ素子1000によれば、強誘電体キャパシタ20の特性を向上させることができる。
【0063】
1.3 プロセス
次に、上述した強誘電体メモリ素子の製造方法の一例について述べる。図6〜図14は、強誘電体メモリ素子1000の製造工程を模式的に示す断面図である。なお、図7〜図14は、メモリセルアレイ領域のみに着目して示した断面図である。
【0064】
図6に示すように、公知のLSIプロセスを用いて、周辺回路200を形成する。具体的には、半導体基板110上にMOSトランジスタ112を形成する。例えば、半導体基板110上の所定領域にトレンチ分離法,LOCOS法などを用いて素子分離領域114を形成し、ついでゲート絶縁層112aおよびゲート電極112bを形成し、その後、半導体基板110に不純物をドープすることでソース/ドレイン領域112cを形成する。このようにして駆動回路50,52および信号検出回路54などの各種回路を含む周辺回路部200が形成される。ついで、公知の方法により、第1層間絶縁層10を形成する。
【0065】
次に、第1層間絶縁層10の上に、メモリセルアレイ100を形成する。以下、図7〜図14を参照しながら、メモリセルアレイ100の形成方法を説明する。
【0066】
まず、図7に示すように、第1層間絶縁層10の上に、下部電極12のための第1導電層12aを形成する。第1導電層12aの材質としては、強誘電体キャパシタの電極となり得るものであれば特に限定されない。第1導電層12aの材質としては、たとえばIr,IrO,Pt,RuO,SrRuO,LaSrCoOを挙げることができる。また、第1導電層12aは、単層または複数の層を積層したものを用いることができる。第1導電層12aの形成方法としては、スパッタリング、真空蒸着、CVD等の方法が利用できる。
【0067】
次に、第1導電層12aの上に、強誘電体層14aを形成する。強誘電体層14aの材質としては、強誘電性を示してキャパシタ絶縁層として使用できれば、その組成は任意のものを適用することができる。このような強誘電体としては、たとえばPZT(PbZrTi1−z)、SBT(SrBiTa)を挙げることができ、さらに、これらの材料にニオブやニッケル、マグネシウム等の金属を添加したもの等が適用できる。強誘電体層14aの成形方法としては、たとえば、ゾルゲル材料やMOD材料を用いたスピンコート法やディッピング法、スパッタ法、MOCVD法、レーザアブレーション法を挙げることができる。
【0068】
次に、強誘電体層14aの上に、中間電極18のための第2導電層18aを形成する。第2導電層18aの材質としては、水素バリア性能を有する導電性の材料をもちいる。イリジウムの酸化物やSrRuOxで表記される酸化物は、その水素バリア性能が優れていることからもっとも適している。
【0069】
次に、全面に、マスク層60を形成し、リソグラフィおよびエッチングによりマスク層60をパターニングする。すなわち、下部電極12を形成しようとする領域上に、マスク層60を形成する。マスク層60の材質は、第2導電層18a、強誘電体層14aおよび第1導電層12aのエッチングの際に、マスクとして機能し得る材質であれば特に限定されず、たとえば、窒化シリコン、酸化シリコン、窒化チタンを挙げることができる。マスク層60は、たとえばCVD法により形成されることができる。
【0070】
次に、図8に示すように、マスク層60をマスクとして、第2導電層18a、強誘電体層14aおよび第1導電層12aをエッチングし、第2導電層18a、強誘電体層14aおよび第1導電層12aをパターニングする。第1導電層12aをパターニングすることにより、所定のパターンを有する下部電極12が形成される。エッチング方法としては、RIE、スパッタエッチング、プラズマエッチングなどの方法を挙げることができる。
【0071】
次に、図9に示すように、全面に第一水素バリア膜42および絶縁層72を形成する。第一水素バリア膜の材質は、アルミニウムの酸化物,マグネシウムの酸化物、ジルコニウムの酸化物、チタンの酸化物、ハフニウムの酸化物等が候補である。また、アルミニウム、マグネシウム、ジルコニウム、チタンあるいはハフニウムの各元素を任意の割合で含む複合酸化物でも良い。あるいは、強誘電体層に含有される材料をもちいても効果がある。たとえば強誘電体層14の材料としてSrBiTa(SBT)をもちいるときは、SrBiTa(SBT)そのものを水素バリア材料として利用することができる。ただしこの場合、結晶性薄膜としてではなく、アモルファス状態の膜として用いた方がより効果的な水素バリア性能を得ることができる。また、SrBiTa(SBT)に含有される一部元素の酸化物でも良い。たとえばストロンチウムの酸化物、ビスマスの酸化物、あるいはタンタルの酸化物が候補である。これらの酸化物の組み合わせでも良い。同様に、強誘電体層14の材料として、Pb(Zr,Ti)O(PZT)をもちいるときはPZTそのものや、ジルコニウムの酸化物、チタンの酸化物を第一水素バリア膜としてもちいることができる。水素バリア性能を有し、絶縁性であれば特に限定されない。絶縁層72の材質は、後の第1絶縁層のエッチバック工程で、マスク層60と同一のエッチングレートにすることができるものであれば特に限定されない。キャパシタ間の埋め込みを目的としてカバレッジ性能を優先するなら、オゾンTEOS−SiO膜を用いるのが好ましい。絶縁層72の形成方法としては、たとえばCVD法を挙げることができる。絶縁層72の材質および形成方法が、マスク層60の材質および形成方法と同じであると、絶縁層72とマスク層60とのエッチングレートを同じにし易い。絶縁層72は、下部電極12と強誘電体層14aと第2導電層18aとマスク層60の積層体(以下「積層体」という)を覆い、その積層体の相互間を充填するように形成される。
【0072】
次に、図10に示すように、絶縁層72の上に、レジスト層R1を形成する。レジスト層R1は、その上面が平坦となるように形成される。レジスト層R1は、回転塗布法により形成されることができる。レジスト層R1の厚さは、絶縁層72に形成されている凹部の深さの2倍程度(たとえば0.8μm)であることができる。なお、塗布法を利用して上面が平坦な絶縁層72を形成した場合には、レジスト層R1を形成しなくてもよい。具体的には、絶縁層72がSOG(Spin On Glass)層によりなる場合には、レジスト層R1を形成しなくてもよい。
【0073】
次に、図11に示すように、絶縁層72およびレジスト層R1をエッチバックする。このエッチバックと同時に、マスク層60を除去し、第2導電層18aの上面を露出させる。エッチング方法は、たとえばRIEなどのドラインエッチングにより行うことができる。また、レジスト層R1と絶縁層72とのエッチングレートが同じ条件で行われることができる。たとえば、エッチングのエッチャントとしては、CHFとOとの混合ガスを適用することができ、レジスト層R1と絶縁層72との選択比は、CHFとOとの混合比により制御することができる。このエッチバックの際、絶縁層72が、少なくとも下部電極12の側壁を覆うようにする。
【0074】
次に、図12に示すように、全面に、第3導電層16aを堆積する。第3導電層16aの材質および形成方法は、たとえば第1導電層12aの材質および形成方法と同様であることができる。
【0075】
次に、第3導電層16aの上に、所定のパターンを有するレジスト層R2を形成する。レジスト層R2は、上部電極16を形成しようとする領域上に形成される。
【0076】
次に、レジスト層R2をマスクとして、第3導電層16a、第2層導電層18a、強誘電体層14a、絶縁層72をエッチングする。こうして、図13に示すように、第3導電層16aがパターニングされることにより上部電極16が形成される。また、第2導電層18aおよび強誘電体層14aがパターニングされることにより、上部電極16と下部電極12との交差領域に、中間電極層18および強誘電体層14が形成される。なお、上部電極16と下部電極12との交差領域以外の、上部電極16の下には、絶縁層72が残ることとなる。こうして、メモリセルアレイ100が形成される。
【0077】
次に、図14に示すように、第2水素バリア膜43を形成する。ここで第二水素バリア膜43の材質は、水素バリア機能を有すれば特に限定されない。ただし強誘電体キャパシタの上部電極と下部電極との間の短絡を防止するため、第二水素バリア膜43は絶縁性材料を用いる必要がある。材料としてはアルミニウムの酸化物,マグネシウムの酸化物、ジルコニウムの酸化物、チタンの酸化物、ハフニウムの酸化物等が候補である。また、アルミニウム、マグネシウム、ジルコニウム、チタンあるいはハフニウムの各元素を任意の割合で含む複合酸化物でも良い。成膜方法としてはスパッタ、MOCVD、レーザーアブレーション等をもちいることができる。
【0078】
この第2水素バリア膜43は、少なくともメモリセルアレイ100の全面を覆うようにパターニングされる。
【0079】
次に、第2水素バリア膜43の上に、公知の方法により、第1保護層36を形成する。次に、必要に応じて、第1保護層36を平坦化する。
【0080】
次に、第1保護層36の上に、第3水素バリア膜44を形成する。第3水素バリア膜44の形成方法としては、第1水素バリア膜42で示した方法を挙げることができる。この第3水素バリア膜44は、少なくともメモリセルアレイ100の全面を覆うようにパターニングされる。
【0081】
次に、第1保護層36の所望位置にコンタクトホールを形成し、ここへ配線材料を堆積する。これは図2で示されるように、メモリセル部と周辺回路部200とを接続するようにパターニングされる。
1.4その他のデバイス構造例ならびにプロセス例
(1)第二導電層18aを成膜したあと、熱処理をおこなうことで、第二導電層18aの結晶性が向上する。このことによって、第二導電層18aの水素バリア機能が向上し、強誘電体キャパシタのプロセス耐性がより強くなる。熱処理のタイミングは第二導電層のパターニング後であっても良い。この場合は、パターニングによって生じた強誘電体層のダメージを同時に回復することができる。熱処理の雰囲気は第二導電層18aとして酸化物をもちいる場合においては酸素が好ましい。このことによって、第二導電層18aに充分な酸素を供給することができるため、第二導電層18aの結晶性が更に向上し、より効果的な水素バリア機能を期待できる。また、酸素は強誘電体層14へも同時に供給されるため、パターニングによって生じた酸素欠損が補われる。
【0082】
(2)絶縁層72としてオゾンTEOS−SiO膜とプラズマTEOS−SiO膜の積層膜をもちいるときは、第一水素バリア膜42はオゾンTEOS−SiO膜の上に形成しても良い。
【0083】
オゾンTEOS−SiO膜が強誘電体キャパシタの側壁に成膜されるとき、側壁上部よりも側壁下部の方が厚めになる。すなわち、オゾンTEOS−SiO膜は裾を引いた形状で強誘電体キャパシタを覆うため、この上に成膜される第一水素バリア膜42のステップカバレッジは良好になる。したがって水素バリアの厚みが均一になるため、良好な水素バリア機能を期待できる。
【0084】
オゾンTEOS−SiO膜上に第一水素バリア膜42を形成する場合は、予めオゾンTEOS−SiO膜上の水分を除去しておくことが可能となる。成膜段階において原料ガスの供給を止めてオゾンプラズマ雰囲気中に適当な時間待機させる方法が考えられる。この場合、同一反応器内で成膜とプラズマ処理を連続しておこなうことが可能となるため、スループットの向上を望むことができる。あるいはオゾンTEOS−SiO膜を成膜したあと、別のプラズマ源をもちいて同様の処理を行っても良い。水分の除去能力を考慮して、プラズマ種を選択することもできる。このようにして、TEOS−SiO膜中の水分を予め除去しておくと、吸湿に起因した第一水素バリア膜の膜質劣化を防止できるため、より優れた水素バリア機能を維持できる。
【0085】
(3)上部電極16として、中間電極18と同様な酸化物をもちいた場合は、上部電極の最上層をPtあるいはイリジウムで被覆しておくことが望ましい。このことによって、図3で示されるように例えば配線層19として一般的なアルミニウムを用いた場合には、上部電極16と配線層19との接点において、配線層19の材料が酸化されることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る強誘電体メモリ素子を模式的に示す平面図である。
【図2】図1のA−A線に沿って強誘電体メモリ素子の一部を模式的に示す断面図である。
【図3】図1のB−B線に沿って強誘電体メモリ素子の一部を模式的に示す断面図である。
【図4】図2におけるメモリセルアレイを拡大した断面模式図である。
【図5】図3におけるメモリセルアレイを拡大した断面模式図である。
【図6】強誘電体メモリ素子の製造工程を模式的に示す断面図である。
【図7】強誘電体メモリ素子の製造工程を模式的に示す断面図である。
【図8】強誘電体メモリ素子の製造工程を模式的に示す断面図である。
【図9】強誘電体メモリ素子の製造工程を模式的に示す断面図である。
【図10】強誘電体メモリ素子の製造工程を模式的に示す断面図である。
【図11】強誘電体メモリ素子の製造工程を模式的に示す断面図である。
【図12】強誘電体メモリ素子の製造工程を模式的に示す断面図である。
【図13】強誘電体メモリ素子の製造工程を模式的に示す断面図である。
【図14】強誘電体メモリ素子の製造工程を模式的に示す断面図である。
【図15】中間電極18としてPtをもちいた場合に得られた第二保護層38形成後の強誘電特性を示す図である。
【図16】中間電極18としてイリジウムの酸化物をもちいた場合に得られた第二保護層38形成後の強誘電特性を示す図である。
【図17】中間電極18としてSrRuOxをもちいた場合に得られた第二保護層38形成後の強誘電特性を示す図である。
【図18】中間電極18としてPt、イリジウムの酸化物またはSrRuOxをそれぞれもちいた場合における強誘電体のファティーグ特性を比較した図である。
【符号の説明】
10 第1層間絶縁層
12 下部電極
14 強誘電体層
16 上部電極
18 中間電極層
19 配線層
36 第1保護層
38 第2保護層(プラズマSi膜)
42 第一水素バリア膜
43 第二水素バリア膜
44 第三水素バリア膜
50 第1駆動回路
52 第2駆動回路
60 マスク層
72 絶縁層
100 メモリセルアレイ
110 半導体基板
112 MOSトランジスタ
112a ゲート絶縁層
112b ゲート電極
112c ソース/ドレイン領域
114 素子分離領域
200 周辺回路部
1000 強誘電体メモリ素子

Claims (15)

  1. メモリセルがマトリクス状に配列され、下部電極と、該下部電極と交差する方向に配列された上部電極と、少なくとも前記上部電極と前記下部電極との交差領域に形成された強誘電体層および前記強誘電体層と前記上部電極との間に設けられた中間電極を含む強誘電体メモリ素子において、前記中間電極が水素バリア機能を有する材料で構成されることを特徴とする強誘電体メモリ素子。
  2. 前記上部電極が水素バリア機能を有する材料を含むことを特徴とする請求項1記載の強誘電体メモリ素子の製造方法。
  3. 前記水素バリア機能を有する材料がイリジウムの酸化膜であることを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の強誘電体メモリ素子。
  4. 前記水素バリア機能を有する材料がSrRuOxの化学式で表される酸化物であることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の強誘電体メモリ素子。
  5. 前記上部電極が異なる材料の積層構造であるとき、最上層はPtあるいはIrであることを特徴とする請求項1から請求項4に記載の強誘電体メモリ素子。
  6. 少なくとも前記強誘電体層の側壁には水素バリア機能を有する絶縁性の材料が配置されていることを特徴とする請求項1から請求項5に記載の強誘電体メモリ素子。
  7. 前記強誘電体層の側壁に層間絶縁層としてオゾンTEOS−SiO膜とプラズマTEOS−SiO膜が積層されるとき、前記オゾンTEOS−SiOと前記プラズマTEOS−SiO膜との間には水素バリア機能を有する絶縁性の材料が配置されていることを特徴とする請求項1から請求項5に記載の強誘電体メモリ素子。
  8. 前記水素バリア機能を有する絶縁性の材料がアルミニウム、チタン、ジルコニウム、マグネシウムあるいはハフニウムのいずれかの元素を少なくとも一つ以上含有する酸化物であることを特徴とする請求項6あるいは請求項7に記載の強誘電体メモリ素子。
  9. 前記水素バリア機能を有する絶縁性の材料が前記強誘電体層に含まれるいずれかの元素を少なくとも一つ以上含有する酸化物であることを特徴とする請求項6あるいは請求項7に記載の強誘電体メモリ素子。
  10. 前記メモリセルに対して選択的に情報の書き込みもしくは読み出しを行うための周辺回路部を含み、前記周辺回路部の上には、前記水素バリア機能を有する材料が配置されていないことを特徴とする請求項1から請求項9に記載の強誘電体メモリ素子。
  11. 前記強誘電体層が、前記下部電極と前記上部電極との交差領域にのみに設けられていることを特徴とする請求項1から請求項10に記載の強誘電体メモリ素子。
  12. 強誘電体キャパシタからなるメモリセルがマトリクス状に配列されたメモリセルアレイを含む強誘電体メモリ素子の製造方法であって、以下の工程を含む、強誘電体メモリ素子の製造方法。
    (a)基板の上に、第1導電層を形成する工程。
    (b)前記第1導電層の上に、強誘電体層を形成する工程。
    (c)前記強誘電体層の上に、水素バリア機能を有する第2導電層を形成する工程。
    (d)少なくとも、前記強誘電体層および前記第2導電層をパターニングする工程。
    (e)前記第一導電層に直交して第三導電層を形成し、第一導電層と第三導電層の直交する領域に強誘電体キャパシタを形成する工程。
  13. 前記(c)工程のあとに前記強誘電体層の形成温度以下の温度で熱処理をおこなうことを特徴とする請求項12記載の強誘電体メモリ素子の製造方法。
  14. 前記(d)工程のあとに前記強誘電体層の形成温度以下の温度で熱処理をおこなうことを特徴とする請求項12記載の強誘電体メモリ素子の製造方法。
  15. 前記熱処理は酸素雰囲気においておこなうことを特徴とする請求項13あるいは請求項14記載の強誘電体メモリ素子の製造方法。
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