JP2003278818A - 油圧緩衝器 - Google Patents

油圧緩衝器

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JP2003278818A
JP2003278818A JP2002084800A JP2002084800A JP2003278818A JP 2003278818 A JP2003278818 A JP 2003278818A JP 2002084800 A JP2002084800 A JP 2002084800A JP 2002084800 A JP2002084800 A JP 2002084800A JP 2003278818 A JP2003278818 A JP 2003278818A
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Japan
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piston
rod
valve
oil chamber
shock absorber
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JP2002084800A
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Tadashi Jo
忠 城
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KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピストン部で伸側と圧側の減衰力を発生で
き、減衰力の応答性を高めることができる油圧緩衝器を
提供すること。 【解決手段】 ピストン2の両側にポート6に対向して
互いに反対方向に作動する同一構造の減衰バルブV1
1,V12,V21,V22を開閉自在に設け、当該減
衰バルブがピストン2のシート部12に外周支持された
内周撓みのリーフバルブ7,15と、リーフバルブの内
周側に段部を介して当接すると共にリーフ部バルブに対
向する通孔16を備えたディスク8と、デイスクに当接
して当該デイスクをリーフバルブ方向に附勢するスプリ
ング10,17とで構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車,自動二輪
車等の車両における車体側と車輪側との間に介装されて
車体の懸架と路面からのショックを吸収するサスペンシ
ョンとして使用される油圧緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の油圧緩衝器としてはシリンダの
外側にアウターチューブを設けて両者の間にリザ―バを
設けたツインチューブ式のものが知られており、このツ
インチューブ式の油圧緩衝器として、例えば、図6,図
7に示すようなピストンに減衰バルブを設けたものが開
発されている。
【0003】図6,図7の油圧緩衝器の基本構造は、シ
リンダ1内にピストン2を介してピストンロッド3を移
動自在に挿入し、ピストン2は、シリンダ1内にロッド
側油室4と反ロッド側油室5を区画し、二つの油室4,
5は、ピストン2に設けた複数のポート6を介して連通
し、ポート6の出口端に伸側減衰バルブV1,V2をそ
れぞれ開閉自在に設けたものである。
【0004】図6の減衰バルブV1は、いわゆるB型バ
ルブと称するものが使用され、これは、ピストン2のシ
ート部12に外周支持された内周撓みのリーフバルブ7
と、リーフバルブ7の内周側上面に段部13を介して当
接すると共にリーフバルブに対向する通孔9を備えたデ
ィスク8と、ディスク8の上面に当接して当該ディスク
8をリーフバルブ7方向に附勢するスプリング10とで
構成され、これらのバルブ部材はたこ足状のキャップ1
1内に保持されている。
【0005】同様に図7の減衰バルブV2は、いわゆる
ガ‐リング型バルブと称されるもので、これは、ピスト
ン2のシート部12に外周支持され且つ複数の通孔16
を備えた上下移動自在なノンリタンバルブ14と、ノン
リタンバルブ14をシート部12側に附勢するスプリン
グ17と、スプリング17と反対側に配置されて内周固
定されながら上記通孔16を開閉するリーフバルブ15
とで構成され、これらのバルブ部材はストッパ18と間
座19とで挟持されているものである。図6の油圧緩衝
器では伸長作動時にピストン2が上昇し、ロッド側油室
4の油が通孔9よりリーフバルブ7の内周を下方に撓ま
せながらポート6を介して反ロッド油室5に流出し、リ
ーフバルブ7の撓みによる伸側減衰力を発生する。
【0006】圧縮作動時にはピストン2が下降し、反ロ
ッド側油室5の油がポート6よりスプリング10に抗し
てリーフバルブ7とディスク8を浮き上がらせてリーフ
バルブ7の外周側よりロッド側油室4に流出し、この
際、圧側減衰力は、シリンダ1下方のベースバルブ等で
発生させる。
【0007】同様に図7の油圧緩衝器では伸長作動時に
ロッド側油室4の油が通孔16よりリーフバルブ15を
撓ませながらポート6より反ロッド側油室5に流出して
リーフバルブ15の撓みによる伸側減衰力を発生し、圧
縮作動時には反ロッド側油室5の油がポート6よりノン
リタンバルブ14をスプリング17に抗して押し上げそ
の外周よりロッド側油室4に流出するものである。
【0008】図6に示す油圧緩衝器ではリーフバルブ7
の板厚又は枚数と、ディスク8の段部13の高さと、通
孔9の大きさとを任意に調整することにより減衰力を調
整できるので部品点数のバルエーションが少なく、調整
が容易で、製造コストも低くできる利点がある。
【0009】特に、リーフバルブ7にディスク8の段部
13でプリロードを与えることが出来、しかもリーフバ
ルブ7の支持条件が自由支持であるため、プリロード自
体が緩やかに作用する利点もある。
【0010】即ち、上昇する圧力に等価してリーフバル
ブ7の支持力が増大し、ピストン速度がゼロでは減衰力
がゼロで、微小減衰力の発生と共にプリロードが作用を
はじめる。
【0011】同様に図7の油圧緩衝器ではノンリタンバ
ルブ14の板厚と、通孔16と、リーフバルブ15の板
厚又は枚数を調整することにより減衰力調整が可能であ
ると共に、ノンリタンバルブ14が図6のディスク9に
比べて薄く成形できることからピストン部の設定長さを
特に短かく出来るという利点を備えている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
6,図7の従来の油圧緩衝器では、次のような不具合が
あり、その改善が望まれている。
【0013】第1に、図6,図7の油圧緩衝器では、圧
側減衰バルブを別にベースバルブで発生させているた
め、構造が複雑化する。
【0014】第2に、図6,図7の油圧緩衝器を一般的
なガス封入の無いツインチューブ式、即ち、複筒型の油
圧緩衝器に適用した時、ロッド側油室4への作動油の流
入力が弱く、加圧されていないので図6の場合はスプリ
ング10のディスク8に対するリーフバルブ7側への附
勢力が弱い。
【0015】同様に図7の場合もスプリング17のノン
リタンバルブ17に対する附勢力が弱く、又ノンリタン
バルブ17を上昇させる必要からばね力を強くすること
もできない。
【0016】この為、使用範囲の高周波数作動域では上
記のようにスプリング10,17の附勢力が弱いため、
ディスク8やノンリタンバルブ14の質量作用による慣
性が影響して減衰力の発生に遅れが生じ、高周波数域で
は制振作用が低下する。そこで、本発明の目的はピスト
ン部で伸側と圧側の減衰力を発生でき、減衰力の応答性
も高めることができる油圧緩衝器を提供することであ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の1の手段は、シリンダ内にピストンを介し
てピストンロッドを移動自在に挿入し、ピストンはシリ
ンダ内にロッド側油室と反ロッド側油室とを区画し、二
つの油室はピストンに設けた複数のポートを介して連通
し、ポートの口端に減衰バルブを開閉自在に設けている
油圧緩衝器に於て、ピストンの両側にポートに対向して
互いに反対方向に作動する同一構造の減衰バルブを開閉
自在に設け、当該減衰バルブがピストンのシート部に外
周支持された内周撓みのリーフバルブと、リーフバルブ
の内周側に段部を介して当接すると共にリーフバルブに
対向する通孔を備えたディスクと、ディスクに当接して
当該ディスクをリーフバルブ方向に附勢するスプリング
とで構成したことを特徴とするものである。
【0018】同じく、他の手段は、シリンダ内にピスト
ンを介してピストンロッドを移動自在に挿入し、ピスト
ンはシリンダ内にロッド側油室と反ロッド側油室とを区
画し、二つの油室はピストンに設けた複数のポートを介
して連通し、ポートの口端に減衰バルブを開閉自在に設
けている油圧緩衝器に於て、ピストンの両側にポートに
対向して互いに反対方向に作動する同一構造の減衰バル
ブを開閉自在に設け、当該減衰バルブがピストンのシー
ト部に外周支持され且つ複数の通孔を備えた上下移動自
在なノンリタンバルブと、ノンリタンバルブをシート部
側に附勢するスプリングと、スプリングと反対側で内周
固定されながら上記通孔を開閉するリーフバルブとから
なることを特徴とするものである。
【0019】上記各手段において、ピストンロッドが車
両のバネ下に結合されている倒立型に適用しても良い。
【0020】同じく、シリンダ内に反ロッド側油室に対
向してフリーピストン又はベローを介してガス室を区画
し、ガス室のガス圧でロッド側油室と反ロッド側油室を
加圧しているモノチューブ式であるのが好ましい。
【0021】同じく、シリンダ内上方にロッド側油室と
反ロッド側油室を加圧するガスを封入しても良い。
【0022】同じく、シリンダの外側にアウターチュー
ブを配設して両者の間にガスを封入したリザ―バを設
け、ガスのガス圧でロッド側油室と反ロッド側油室とを
加圧しても良い。
【0023】同じく、スプリングが内周固定の環状薄板
バネ材で構成しても良い。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
もとづいて説明するが、図1は、正立型でモノチューブ
式又はツィンチューブ式の油圧緩衝器に適用されたピス
トンとバルブ機構を示している。
【0025】この油圧緩衝器は、シリンダ内に設けたガ
ス室又はリザ―バに設けたガス室のガス圧でシリンダ内
の油室が加圧されている。
【0026】但し、別にシリンダ下方にベースバルブを
設けた場合には必ずしも加圧されていなくても使用可能
である。
【0027】図1の油圧緩衝器は、図6に示すバルブを
ピストンの両側に設けたものであり、この油圧緩衝器
は、シリンダ1内にピストン2を介してピストンロッド
3を移動自在に挿入し、ピストン2は、シリンダ1内に
ロッド側油室4と反ロッド側油室5とを区画し、二つの
油室4,5は、ピストン2に設けた複数のポート6を介
して連通し、ポート6の口端両側に伸び側と圧側の両減
衰バルブV11,V12を開閉自在に設けているもので
ある。
【0028】即ち、ピストン2の両側にポート6に対向
して互いに反対方向に作動する同一構造の減衰バルブV
11,V12を開閉自在に設け、当該減衰バルブV1
1,V12がピストン2のシート部12に外周支持され
た内周撓みのリーフバルブ7,7と、リーフバルブ7,
7の内周側に段部13,13を介して当接すると共にリ
ーフバルブ7,7に対向する通孔9,9を備えたディス
ク8,8と、ディスク8,8に当接して当該ディスク
8,8をリーフバルブ7,7方向に附勢するスプリング
10,10とで構成したことを特徴とするものである。
【0029】上記各スプリング10とディスク8とリー
フバルブ7は、ピストン2を覆うたこ足状のキャッブ1
1で保持されている。
【0030】上記の油圧緩衝器では伸長作動時にピスト
ン2が上昇し、ロッド側油室4の油が上方の通孔9より
上方の伸側減衰バルブV11であるリーフバルブ7の内
周を撓ませ、ポート6より下方のリーフバルブ7の外周
を撓ませ、更にキャップ11の隙間11aを介して反ロ
ッド側油室5にフリーフローとして流出する。
【0031】この時、上方の伸側減衰バルブV11のリ
ーフバルブ7による主減衰力と、下方の圧側減衰バルブ
V12におけるリーフバルブ7のフリーフローによる減
衰力の総和による伸側減衰力が発生する。
【0032】同様に圧縮作動ではピストン2が下降し、
反ロッド側油室5の油が圧側減衰バルブV2のリーフバ
ルブ7を内周で撓ませ、更に、ポート6より上方の伸側
減衰バルブV1のリーフバルブ7を外周で撓ませながら
フリーフローとして隙間11aよりロッド側油室に流出
し、下方のリーフバルブ7による主減衰力と、上方のリ
ーフバルブ7のフリーフローによる減衰力との総和によ
る圧側減衰力が発生する。
【0033】そして、ここで注目すべきことは、二つの
油室4,5がガス圧であらかじめ加圧されているので、
各スプリング10,10のディスク8,8に対する附勢
力が大きく、リーフバルブ7,7をこの附勢力で閉じ方
向に附勢している。
【0034】このため、フリーフロー側となるリーフバ
ルブ7は開きにくく、このフリーフローによる微小減衰
力を大きくすることができる。
【0035】これによりフリーフロー側のリーフバルブ
7でも減衰力の一部を担うことになり、等価的にディス
ク8を押える力も増加することになり、ディスク8がリ
ーフバルブ7方向に強く附勢されてリーフバルブ7の閉
弁を助勢し、質量による慣性の影響を与えることなく減
衰力の応答性を向上させることができる。
【0036】更に、減衰力の調整要素が上下のリーフバ
ルブ7,7となって増加し、設定の自由度が増加する。
特に減衰力設定が一方のリーフバルブ7が減衰弁として
使用され、他方のリーフバルブ7がチェック弁として使
用され、両者は、ピストン速度に対する減衰力の増加特
性が異なるので、速度領域全体を高めたり、下げたりす
ることが容易で、その上昇幅、低減幅もスプリング11
の荷重設定が任意に可能であるので適用しやすい。
【0037】更に、過大な減衰力に対しては分割して設
定することが可能になり、リーフバルブ7に発生する曲
げ応力の低減などが出来て、無理な設定を回避すること
ができる。
【0038】又、二つの油室4,5が加圧されているの
で、油中の気体を収縮させ、圧力上昇によって生じる気
体の収縮量が減少することになり、減衰の発生遅れを少
なくする作用もある。
【0039】二つの油室4,5を加圧する方法として
は、シリンダ1内に反ロッド側油室5に対向してフリー
ピストン又はベローを介してガス室を区画し、ガス室の
ガス圧でロッド側油室4と反ロッド側油室5を加圧して
いるモノチューブ式であっても良く、又はシリンダ1内
上方にロッド側油室4と反ロッド側油室5を加圧するガ
スを封入しても良い。
【0040】あるいは、シリンダ1の外側にアウターチ
ューブを配設して両者の間にガスを封入したリザ―バを
設け、ガスのガス圧でロッド側油室4と反ロッド側油室
5とを加圧しても良い。
【0041】スプリング10は、コイルスプリング、皿
ばねから構成されているが、図4の他の実施形態で示す
ように、このスプリングが内周固定の環状薄板がバネ材
10aで構成しても良い。
【0042】この場合には二つの油室4,5に作用する
圧力以上にこの剛性の高い薄板バネ材10aでディスク
8を強く附勢することができる。
【0043】図2は、本発明の他の実施形態に係り、こ
れは、ピストンロッド3を車輪側たるバネ下に結合した
倒立型油圧緩衝器を示す。
【0044】この倒立型油圧緩衝器の作動,その他の構
造は、図1の実施の形態と、同じである。
【0045】この実施の形態では、バネ下の衝撃に対し
てディスク8が慣性動作を生じてリーフバルブ7の閉弁
作用を補助することになり、減衰力の立ち上がりを助長
して更なる減衰力の応答性の向上が図れる。
【0046】つまり、ピストン3の下方から衝撃入力が
あると、浮き支持のディスク8が見かけじよう下方に移
動することになり、ピストン上方のディスク8はリーフ
バルブ7に押し付けられ、リーフバルブ7は閉弁状態が
強くなる。
【0047】他方、下方のデイスク8はリーフバルブ7
から離れ、この下方のリーフバルブ7の開弁を早めるか
らポート6からの油の流出が早くなり、上方のリーフバ
ルブ7の閉弁を助長することになる。
【0048】図3は、本発明の他の実施形態に係り、こ
れは、図1の場合と同じく油室が加圧されたモノチュー
ブ式、ツィンチューブ式の油圧緩衝器に適用されるもの
である。
【0049】この油圧緩衝器は、シリンダ1内にピスト
ン2を介してピストンロッド3を移動自在に挿入し、ピ
ストン2はシリンダ1内にロッド側油室4と反ロッド側
油室5とを区画し、二つの油室4,5は、ピストン2に
設けた複数のポート6を介して連通し、ポート6の口端
両側に二つの減衰バルブV21,V22を開閉自在に設
けたものである。
【0050】即ち、ピストン2の両側にポート6に対向
して互いに反対方向に作動する同一構造の減衰バルブV
21,V22を開閉自在に設け、当該減衰バルブV2
1,V22がピストン2のシート部12に外周支持され
且つ複数の通孔16を備えた上下移動自在なノンリタン
バルブ14と、ノンリタンバルブ14をシート部12側
に附勢するスプリング17と、スプリング17を反対側
で内周固定されながら上記通孔16をリーフバルブ15
とからなるものである。
【0051】この油圧緩衝器によれば、伸長作動時にロ
ッド側油室4の油が上方の通孔16より上方のリーフバ
ルブ15の外周を撓ませ、ポート6よりノンリタンバル
ブ14を下降させてその外周よりフリーフローとなって
反ロッド側油室5に流出し、上方のリーフバルブ15の
主たる減衰力とノンリタンバルブ14のフリーフローに
よる微小減衰力の総和による伸側減衰力が発生する。
【0052】圧縮作動時には反ロッド側油室5の油が下
方の通孔16より下方のリーフバルブ15の外周を撓ま
せ、ポート6より上方のノンリタンバルブ14をリフト
させてその外周からフリーフローとなってロッド側油室
4に流出し、下方のリーフバルブ15の主減衰力と上方
のノンリタンバルブ14のフリーフローによる微小減衰
力との総和の圧側減衰力が発生する。
【0053】この実施の形態では油室4,5が加圧され
ていることによりスプリング17のノンリタンバルブ1
4に対する附勢力が増大し、プリロードを与えた効果を
発生する。
【0054】ノンリタンバルブ14は、図1のディスク
8に比べて薄くできるからピストン部の長さを短かくで
き、その他、図1で述べた上記の著しい作用,効果を有
する。
【0055】スプリング17は、コイルスプリング,皿
ばねが使用されているが、図5の他の実施形態で示すよ
うにこれを環状薄板バネ17aで構成しても良い。
【0056】この場合は剛性が大きく、油室4,5に作
用する圧力以上にノンリタンバルブ14に対する附勢力
が増加する効果を得ることができる。
【0057】薄板バネ17aはリーフスプリングを積層
したものを使用するのが好ましい。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、次の効果が得られる。
請求項1,2,3,4,5,6の発明によれば、ピスト
ンの両側に伸側及び圧側減バルブを設けたので、この両
バルブで伸側と圧側の減衰力を発生させることができ
る。この場合、シリンダ内油室をあらかじめ加圧するこ
とにより一方の減衰バルブの主減衰力と他方の減衰バル
ブによるフリーフローの微小減衰力が発生し、これらの
総和の伸側及び圧側減衰力を得ることができる。
【0059】即ち、油室をあらかじめ加圧することによ
りスプリングの附勢力を大きくでき、これによりリーフ
バルブやノンリタンバルブの閉弁を助長して減衰力の応
答性を向上させ、一方のリーフバルブやノンリタンバル
ブのフリーフローによる微小減衰力を発生させて主減衰
力にこの微小減衰力を加えることができる。
【0060】同じく、減衰力の調整要素が上下のリーフ
バルブ又はノンリタンバルブとなって増加し、設定の自
由度が増加する。
【0061】特に、減衰力設定が一方のリーフバルブ又
はノンリタンバルブが減衰弁として使用され、他方のリ
ーフバルブ又はノンリタンバルブがチェック弁として使
用され、両者はピストン速度に対する減衰力の増加特性
が異なるので、速度領域全体を高めたり、下げたりする
ことが容易で、その上昇幅,低減幅もスプリングの荷重
設定が任意に可能であるので適用しやすい。
【0062】更に、過大な減衰力に対しては分割して設
定することが可能になり、リーフバルブやノンリタンバ
ルブに発生する曲げ応力の低減などが出来て、無理な設
定を回避することができる。
【0063】又、二つの油室が加圧されているので、油
中の気体を収縮させ、圧力上昇によって生じる気体の収
縮量が減少することになり、減衰の発生遅れを少なくす
る作用もある。
【0064】請求項3の発明によれば、ピストンロッド
がバネ下に結合されているので、バネ下の衝撃に対して
ディスクやノンリタンバルブが慣性動作を生じてリーフ
バルブ又はノンリタンバルブの閉弁作用を補助すること
になり、減衰力の立ち上がりを助長して更なる減衰力の
応答性の向上が図れる。
【0065】つまり、ピストンの下方から衝撃入力があ
ると、浮き支持のディスク又はノンリタンバルブが見か
けじよう下方に移動することになり、ピストン上方のリ
ーフバルブ又はノンリタンバルブは閉弁状態が強くな
る。
【0066】他方、下方のディスク又はノンリタンバル
ブはリーフバルブから離れ、この下方のリーフバルブの
開弁を早めるからポートからの油の流出が早くなり、上
方のリーフバルブの閉弁を助長することになる。
【0067】請求項7の発明によれば、スプリングをリ
ーフスプリングを複数枚積層した環状薄板バネ材で構成
しているので、ディスクやノンリタンバルブを強く附勢
することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る油圧緩衝器の一部
縦断正面図である。
【図2】他の実施の形態に係る油圧緩衝器の一部縦断正
面図である。
【図3】他の実施の形態に係る油圧緩衝器の一部縦断正
面図である。
【図4】他の実施の形態に係る油圧緩衝器の一部縦断正
面図である。
【図5】他の実施の形態に係る油圧緩衝器の一部縦断正
面図である。
【図6】従来の油圧緩衝器の一部縦断正面図である。
【図7】従来の油圧緩衝器の一部縦断正面図である。
【符号の説明】
1 タンクケース 2 ピストン 3 ピストンロッド 4 ロッド側油室 5 反ロッド側油室 6 ポート 7,15 リーフバルブ 10,17 スプリング 12 シート部 14 ノンリタンバルブ 16 通孔 V11,V12,V21,V22 減衰バルブ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内にピストンを介してピストン
    ロッドを移動自在に挿入し、ピストンはシリンダ内にロ
    ッド側油室と反ロット側油室とを区画し、二つの油室は
    ピストンに設けた複数のポートを介して連通し、ポート
    の口端に減衰バルブを開閉自在に設けている油圧緩衝器
    に於て、ピストンの両側にポートに対向して互いに反対
    方向に作動する同一構造の減衰バルブを開閉自在に設
    け、当該減衰バルブがピストンのシート部に外周支持さ
    れた内周撓みのリーフバルブと、リーフバルブの内周側
    に段部を介して当接すると共にリーフバルブに対向する
    通孔を備えたディスクと、ディスクに当接して当該ディ
    スクをリーフバルブ方向に附勢するスプリングとで構成
    したことを特徴とする油圧緩衝器。
  2. 【請求項2】 シリンダ内にピストンを介してピストン
    ロッドを移動自在に挿入し、ピストンはシリンダ内にロ
    ッド側油室と反ロッド側油室とを区画し、二つの油室は
    ピストンに設けた複数のポートを介して連通し、ポート
    の口端に減衰バルブを開閉自在に設けている油圧緩衝器
    に於て、ピストンの両側にポートに対向して互いに反対
    方向に作動する同一構造の減衰バルブを開閉自在に設
    け、当該減衰バルブがピストンのシート部に外周支持さ
    れ且つ複数の通孔を備えた上下移動自在なノンリタンバ
    ルブと、ノンリタンバルブをシート部側に附勢するスプ
    リングと、スプリングと反対側で内周固定されながら上
    記通孔を開閉するリーフバルブとからなることを特徴と
    する油圧緩衝器。
  3. 【請求項3】 ピストンロッドが車両のバネ下に結合さ
    れている倒立型である請求項1又は2記載の油圧緩衝
    器。
  4. 【請求項4】 シリンダ内に反ロッド側油室に対向して
    フリーピストン又はベローを介してガス室を区画し、ガ
    ス室のガス圧でロッド側油室と反ロッド側油室を加圧し
    ているモノチューブ式である請求項1,2又は3記載の
    油圧緩衝器。
  5. 【請求項5】 シリンダ内上方にロッド側油室と反ロッ
    ド側油室を加圧するガスを封入している請求項1,2又
    は3記載の油圧緩衝器。
  6. 【請求項6】 シリンダの外側にアウターチューブを配
    設して両者の間にガスを封入したリザ―バを設け、ガス
    のガス圧でロッド側油室と反ロッド側油室とを加圧して
    いる請求項1又は2記載の油圧緩衝器。
  7. 【請求項7】 スプリングが内周固定の環状薄板バネ材
    で構成している請求項1,2,3,4,5又は6記載の
    油圧緩衝器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007205444A (ja) * 2006-02-01 2007-08-16 Kayaba Ind Co Ltd 緩衝器のバルブ構造および緩衝器
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