JP2003278122A - 津波及び/または高潮警報時の閉門方法及びそのシステム - Google Patents
津波及び/または高潮警報時の閉門方法及びそのシステムInfo
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Abstract
でも対象領域全体の門閉作業をより確実に遂行できる仕
組みを提供する。 【解決手段】門制御装置1には海側等周辺監視カメラ
4,門扉監視装置5,警告装置6,門駆動装置7,水位
計8,操作卓9上の電子機器、並びに記録装置10が通
信手段で接続され、門扉監視装置5は映像分配装置11
と画像処理装置12を備え、更に映像分配装置11は門
毎に付設された監視カメラ13が接続される。門扉監視
装置5は映像分配装置11が画像処理装置12を介して
門制御装置1に繋がる。門駆動装置7にはモータ20と
リミットスイッチ21が繋がる。各門毎には少なくとも
監視カメラ13,警報器及び門駆動装置7が付設され
る。中央制御部Bの中央制御装置2には操作卓按分装置
22が付設され、更に遠隔監視部24と津波・高潮注・
警報システム25にも接続される。
Description
潮警報時の閉門方法とそのシステムに係り、特に数十以
上の水門及び/または陸閘備えた地域を津波や高潮から
円滑に守る仕組みを提供することにある。
ずに陸地へ押し寄せてくる。一方、津波や高潮の被害を
最小限に食い止める為に、水門や陸閘を閉じる作業が行
われるが、該当門が多数あると人海戦術には限りがあ
り、門の閉鎖完了が間に合わない可能性がある。
作指令を遠隔で行うシステムは例えば特開平11−34
3617号公報に記載されている。この従来例では、津
波発生後に水門を一斉に半閉し、操作員がITV(工業
用カメラ)を利用して船舶,人,物の通過確認を行って
から全閉している。
一斉に半閉しても全ての門は全閉に至っていないので、
短時間で来襲する津波は各門を突破する可能性がある。
しかも陸閘への対処が検討されていない。加えて従来
は、門閉作業は委託業者に任されており、また、遠隔操
作でITVモニタを見ながら閉めており、また門閉鎖の
完了はリミットスイッチなどを用いて遠隔監視にて把握
していたが、いずれにせよ突如短時間で来襲する津波へ
の即応が課題となる。
襲まで短時間であることに対し、閉じる対象の門は1港
湾,海岸で数10〜数100あって、各門に専属作業者
が常駐するわけではないので門閉の委託業者の作業は間
に合わない。そして作業者は避難すべき所よりも危険強
度の高い箇所に向かって駆けつけねばならない。また、
門閉が遅れた場合、作業者の生命にも危険が及ぶし、門
本来の機能が発揮できないから被害は後背地に及ぶこと
になる。場所によって門閉不可の場合は、水流が変わっ
て予め想定した避難経路が使えなくなる可能性があり、
操作員の人数が対象門数に比べて不足し、参集できず、
作業者が揃わないことも予想される。センタでも津波来
襲までの短時間に、操作員1名のITV監視しながら遠
隔操作できる門の数は限定され、津波到達時間まで、
人,車の避難の為に門閉を延期するとしたら、現実的に
操作員が閉められる門の数はせいぜい2〜3門である。
員集合員数不足でも対象領域全体の門閉作業をより確実
に遂行できる仕組みを提供し、津波被害の防止及び門閉
に駆けつける作業者の生命の危険を防止することを目的
とする。
く、本発明の津波及び/または高潮警報時の閉門方法
は、津波及び/または高潮の警報以後に、管理下にある
複数の水門及び/または陸閘の各門に対しセンタから門
閉鎖指示信号を送信すると共に、前記各門毎に付設され
た異物検知装置の情報は判断手段にて異物無視可か否か
を自動判断し、異物無視可の判断なら該当の各門自律的
に門閉鎖の作動をし、異物無視不可の判断なら異物を検
知した門では閉動作過程乃至その前後の各門の異物の有
無の情報をセンタに送信し、異物状況をセンタにて確認
の上異物排除要なら現場の門に異物排除指示信号を送信
し、或いはセンタから遠隔操作で門閉する。この場合、
異物検知装置で異物を検知しない場合は人手を介さず門
毎に自動閉鎖を行うことが即応に適する。また、センタ
からの閉動作操作は管理下の複数の水門及び/または陸
閘を管理下門一斉、または地区毎か重点門順に行い、前
記異物排除対策要の門について個別対策を行って閉動作
をさせることが望ましい。すなわち異物検知すれば門閉
作業は停滞するところ、異物無視可と判断された門を即
閉し、重点化門順でも即閉するから全体として門閉動作
が促進されるようになる。
発生させると共に、異物が検知された該当門では更に前
記警報音とは異なるアラームを発生させ、或いはセンタ
からのマイクで警告すること、或いは、前記異物検知装
置は光学カメラ,赤外線カメラ,ミリ波レーダ,光電
管,赤外線センサから選ばれる1または2以上の組み合
わせで構成し、かつ監視カメラを兼ねること、或いは警
報以後閉動作に入るまでの時間間隔を津波及び/または
高潮の到達予想時刻をベースに設定すること、或いは警
報以後閉動作に入るまでの時間間隔を、直近日若しくは
類似日で同時刻の交通量,年間のイベント、及び/また
は当該門の通行パターンのデータをベースに設定するこ
となどの実施態様が挙げられる。
時の閉門システムは、上記方法実現の為に、管理下にあ
る複数の水門及び/または陸閘の各門に付設された門制
御装置,異物検知装置並びに監視カメラと、センタに設
置された中央制御装置とを備え、前記の門制御装置,異
物検知装置並びに監視カメラと前記中央制御装置を通信
手段で接続してなること、或いは更に、津波及び/また
は高潮の警報以後に管理下の前記各門に対しセンタから
門閉鎖指示信号を送信する送信手段と、前記異物検知装
置の情報から異物無視可か否かを自動判断する判断手段
と、各門の異物状況を前記センタに送信し及び/または
センタからの作業指示を受信する通信手段とを備えるこ
とを特徴とするが、異物検知装置は監視カメラを兼ねて
も良い。この発明において、異物無視可の判断なら該当
の各門自律的に門閉鎖の作動をし、異物無視不可の判断
なら異物を検知した門では閉動作過程乃至その前後の各
門の異物の有無の情報をセンタに送信して、異物状況を
センタにて確認の上異物排除要なら現場の門に異物排除
指示信号を送信することが好ましい。
及び/または高潮監視センタのモニタ画面は、水門及び
/または陸閘の各門に付設された監視カメラの撮影情報
と、望遠カメラによる地域及び/または海上の撮影情報
とを併せて表示することを特徴とするが、この場合、各
撮影情報に加えて、水面高さの経時変化を予想値及び津
波到達時刻,残時間を含めて表示することが好ましい。
又、管理下全体の門閉鎖状況を地図上に表示し、閉鎖未
完了の門が有れば浸水予測図を表示することも良い。
って説明する。
成ブロック図である。本実施例システムは水門及び/ま
たは陸閘(以下、門と呼ぶ)の門部Aと中央制御部Bつ
まり津波及び/または高潮監視センタが構成の中心とな
る。門は一つの港湾,海岸に数10〜数100存在する
が、門部Aは門が単数であるか複数であるかは問わな
い。この門部Aは門制御装置1があり、一方、中央制御
部Bには中央制御装置2があって、門制御装置1と中央
制御装置2は通信回線3で繋がっている。この回線3は
例えばインターネットでも良い。
周辺監視カメラ4,門扉監視装置5,警告装置6,門駆
動装置7,水位計8,操作卓9上の電子機器、並びに記
録装置10が通信手段で或いは電気的に接続されてい
る。門扉監視装置5は映像分配装置11と画像処理装置
12を備え、映像分配装置11は門毎に付設された監視
カメラ13が接続される。門扉監視装置5は映像分配装
置11が直接或いは画像処理装置12を介して門制御装
置1に繋がっている。警告装置6はスピーカ,サイレン
などの音声警報器14,光警報器15,LED等文字,
記号表示板16を接続している。操作卓9の電子機器は
モニタ17,システム監視機器18,操作スイッチ類1
9から構成される。門駆動装置7には門を駆動するモー
タ20とリミットスイッチ21が繋がっている。これら
の門部Aの機器では、各門毎に少なくとも監視カメラ1
3,警報器(14,15,16のいずれかまたはこれら
の2つ以上の併用)、及びモータ20とリミットスイッ
チ21が付設されることになる。
に依らず、操作者が直接門部にて門の開閉操作を行える
ための装置である。これに対しセンタには操作卓26が
複数有るが、これは、(1)操作員が短時間に操作でき
る門の数が限定されること、(2)津波及び・又は高潮
警報発令後、操作のために集合する操作員は五月雨的に
増加/或いは他の対策で減少する可能性があり、徐々に
増加/減少する操作員が、地域毎、重点地区毎等限られ
た短時間の中で被害削減を目的として分担する門を按分
して割り振る仕組みが必要であることによる。
定、(2)対応策向上、(3)学術的活用を目的とし
て、中央制御部Bとの通信内容,時間,門部内の制御内
容,水位計のセンサ情報,異物検知装置処理内容,監視
カメラ撮影内容を発生/終了時刻等対応プロセス全体を
履歴として記録する。中央制御部Bの記録装置23も同
様に、中央制御部Bに集まるか或いは取扱う全ての制御
情報,入力情報,出力情報を開始/終了時刻を含めて対
応プロセス全体を履歴として記録する。
っているものと画像処理装置12を介して繋がっている
ものがある。これは、管理下のカメラ画像の全部が画像
処理に掛けられ、異物が無いか或いは門閉鎖に際して無
視できる程度であればセンタに送らずとも当該門制御装
置1の判断手段にかけて門閉動作を行うルートと、異物
検知時(異物が門閉に無視できない程度のものであると
き)に画像の生データをセンタ(中央制御部B)に送る
ルートとを示しており、これらのルートの為に画像を映
像分配装置11で分けているのである。
分装置22と記録装置23が付設され、更に、中央制御
部Bの外部にある遠隔監視部24と津波・高潮注・警報
システム25にも接続されている。操作卓按分装置22
には複数の操作卓26が接続されている。各操作卓には
モニタ27,システム監視機器28,操作スイッチ類2
9が含まれている。また遠隔監視部24にはモニタ30
が接続されている。
タであり、津波・高潮注・警報システム25は気象庁或
いは気象台に備えられている。よってこれらは中央制御
部Bの外にある。
能門数は1度に1門とした場合に、全門数/〔{(津波
到着時刻−発令時刻)−門閉最小警告時間}/1門平均
閉鎖時間〕×(門閉中での異物検知率)で表される。す
なわち、異物検知率を下げることがセンタ操作卓や操作
員が少なくても操作できることになり、また、逆に全体
の門を(自動的に)閉鎖でき、被害を減少させることに
繋がる。異物検知率を下げるためには、警告装置に於け
る警報器/表示器での警告を一定時間行った後で遮断機
等による侵入者を半強制的に拒絶する異物検知とならな
い仕組みが必要となる。
効であることが分かる。各個の門において、特に閉鎖時
間を長く要す幅の広い門を、この様な門は、交通量即ち
避難者数も多いことは考えられるが、一気に閉鎖するの
ではなくて、途中まで閉めておき、残幅の閉鎖時間を短
縮する工夫も出来る。門閉鎖管理作業の対象とする全門
数を減らすことも、センタ操作卓や操作員が少なくても
対処できることに貢献する。すなわち、全門の絶対数は
減らせないが、また沿岸住民,他地域からの訪問者に、
門の閉鎖時期,被害発生時の責任の所在等を周知徹底し
ておくことが前提となるが、人が容易に乗り越えられる
様な門扉高の低い門や、津波来襲側に人,車などが少な
い門、また、津波・高潮は水流であるから河川など低い
ところを選んで内陸部まで逆流し被害を増大する可能性
がある。よって、河川水門の閉鎖を行う。但し、水門の
閉鎖については、上流からの河川の流下量,河川交通量
などを個別の河川毎に考慮して選択する配慮が必要であ
る。尚、津波警報検知後は、出来るだけ早い時期に門閉
状態を完了させることで管理対象門数を減らすことがで
きる。
閉制御手順を図2のフローチャートを用いて説明する。
て、緊急時門閉制御がスタートする(ステップi)。そ
して津波・高潮注・警報システム25にて発令されると
(ステップii)、中央制御部Bより門閉指示が出される
(ステップiii)。この指示信号を受けて警告装置6の関
係機器は作動を開始し(ステップiv)、次いで門扉監視
装置5が作動する(ステップv)。ここで判断ステップ
viに至り、閉門完了までの設定時間が津波到着時間まで
余裕があるならステップiii とivの間にも戻って警告と
監視を続ける。設定時間に比べて津波到着時間までの余
裕がなくなってきたならば、画像処理装置12による状
況確認を実施し(ステップvii)、異物検知されなければ
門駆動装置7を作動し(ステップviii)、門閉確認をリ
ミットスイッチ21がONならば行って(ステップi
x)、警告装置6及び門駆動装置7を停止し(ステップ
x)、一連の動作を終了する(ステップxi)。この間、
警告装置6,門扉監視装置5は動作し続ける。門閉確認
リミットスイッチ21がOFFで門閉完了が確認されな
い場合は画像処理装置12で異物検知を行う工程(ステ
ップvii )に戻る。画像処理装置12で異物が検知され
た場合手動切替アラームを中央制御部Bで発令し(ステ
ップxii)、操作員が監視カメラ13で異物状況を確認
し(ステップxiii)、問題となる異物が問題なければ門
閉指示を出し(ステップxiv)、門駆動装置を作動させ
る(ステップviii)。監視カメラ13による確認で問題
になる異物が確認されたら、その異物を排除するよう現
地に指示するか異物通過を待って門閉指示を出す(ステ
ップxiv)。この異物検知事態の対応は、門駆動装置作
動(ステップix)後でも異物検知があれば行われること
になる。尚、ここで異物とは、車,船舶,荷物などの物
体に限定されず、人も含まれる。即ち、警報発令後に門
閉動作が始まってから、慌てて避難し、無理をする者が
出る可能性があるが、本実施例では異物検知を行って事
前にそのような者や物体の進入を防ぐ警告を出し、万一
進入した場合には速やかに移動させるよう誘導すること
になる。尚、警告後の該当門への往来ができないよう
に、前後の通路或いは流路に壁や仕切板,邪魔板などの
障害を設けたり、頑強な構造物による一時避難所を設け
ても良い。
海岸線付近の設備配置の一例を示す。センタ33は例え
ば消防本部が兼ね、24時間体制で運営される。34は
人工衛星で地震・津波情報をセンタ33に伝送する。セ
ンタ33は諸設備の子局と光ファイバネットワーク35
にて接続される。この諸施設としては、例えば河口付近
の水門36,陸閘37,観測局38,安全情報伝達施設
39があり、この内、各水門36と各陸閘37について
はCCTV40で監視されるようになっている。各水門
36,陸閘37について遠隔監視・制御することは前述
の通りである。観測局38は海象・気象情報を収集す
る。安全情報伝達施設39は緊急・広報情報の伝達をす
る。
り、例えば潮位や波高さなどを観測する。例えば水位計
8を備えることになる。各陸閘37と水門36は夫々に
通信制御装置52と機側装置53も備える(これらの装
置52,53は図7,図8で後述する)。安全情報伝達
施設39は例えば電光掲示板55(図8参照)で警報発
令や避難指示を表示する。
う、時間経過に従った諸施設の動作の様子を説明するも
のである。また、図5は図4の動作手順の補足説明図で
ある。地震津波が発生すると約3分以内に気象衛星34
から衛星緊急情報受信装置つまり津波受信端末46にそ
の情報が伝達され、直ちに津波注警報は発令される。次
いで各監視操作端末43から数秒以内に次の各動作が同
時進行で成される。
以下同様)自動閉指令を水門36,陸閘37の機側盤に
出してゲートを降下或いは閉方向へのスライドを開始す
る。(2)CCTVモニタ40による手動閉・停止指令
を受けたならば水門36,陸閘37の機側盤を介してゲ
ートの閉動作中止または停止を行い、障害除去後に全閉
する。(3)安全情報制御端末44にて緊急情報を発令
し、安全情報伝達施設39の電光掲示盤55に当該情報
を表示する。(4)警報操作端末つまり警告装置制御端
末45にてサイレンや回転灯を動作させる。(5)カメ
ラ制御指令を出し、旋回,ズーム,照明などの指示をC
CTVカメラ40に送信する。津波受信端末46による
津波注警報発令から各動作の開始までは数秒以内であ
り、ゲートの閉じ始めから全閉までは約3分の所要時間
である。以上の津波注警報が解除されたなら、その旨を
衛星34を介して津波受信端末46で受信し、監視操作
端末43で各ゲートに手動全開指令を出し、安全情報制
御端末44にて解除情報を安全情報伝達施設55に流し
てその旨を電光表示する。津波警報発令から解除までの
全記録は記録される。
(=監視操作端末)は門制御装置1に対して門閉指令を
発する。門制御装置1においては警告,異物検知が行わ
れ、異物検知がなければ機側装置へ門閉指示を発し、異
物検知があればセンタ側へ手動門閉要請の信号を送信す
る。この信号を受信したセンタは門制御装置1に対して
CCTVモニタなどを用いて手動で閉じ、或いは停止の
指令を出す。この指令を受けた門制御装置1は警告,機
側盤へ門閉指示,異物検知が行われ、異物検知がなけれ
ば機側装置へ門閉指示を発し、異物検知があればセンタ
側へ手動門閉要請を行い、以降問題解決まで(つまり異
物無視可能とするまで)繰り返す。
足説明する。まず、望ましくは中央制御装置2から各門
に一斉に門閉の指示を出す。このとき複数の門について
は独自に自律して門閉動作に入る。各門では門扉監視装
置5による異物(人,車輌,船舶など)検知が行われ
る。警告と同時に門扉周辺の監視開始する。異物検知に
は、光学カメラ(夜間に備えて照明設備が付設されてい
ることが好ましい)以外に、赤外線カメラ,ミリ波レー
ダなども活用可能である。津波到達時刻までの設定時間
の間は、避難者の妨害を行わないために警告のみで門を
閉めない。時間が来て、異物ない場合は、そのまま門閉
する。そして門閉鎖結果を中央に報告する。門閉時間の
設定は、直近日,類似日同時刻の交通量,年間のイベン
ト,当該門の通交パターン(先が海で行き止まりで行っ
た人は必ずそこを通って帰ってくる等)等をカメラでカ
ウントしておいたデータを考慮して定める方式でも良
い。異物が有る場合は、門閉を停止し、中央に「異物あ
り,自動門閉不可,遠隔門閉に切替」のアラーム及びカ
メラ映像を送出する。中央では、「遠隔門閉に切替」モ
ードに切り替わり、モニタにカメラ映像を表示すると共
に操作員の指示待ちに入る。
画像そのものとその部分を警告色に染めたものとで交互
にフリッカー処理する。異物を2次元または3次元処理
し物の形を浮かび上がらせるか想定する処理があること
が望ましい。異物が無くなった場合、自動的に門扉監視
装置での自動門閉モードに復帰しても良い。中央では、
操作員不足(途中から参集してくる)を想定して操作卓
からの操作により、分担担当する監視門を振り分けるこ
とが出来る仕組みとする。振り分け方は、地区別,重要
(とクラス分けされた)門別など地域の特徴に合わせて
ルールを決められるものとする。操作員による操作中の
門は、基本的に分担が変更できない仕組みとする。操作
卓は、門部,中央夫々に設置でき、優先操作順位,強制
操作の制御権を定められる物とする。門毎に行われた操
作(自動処理を含む)は、海側等を含むカメラ映像,水
位,警告装置モニタ、及び門駆動装置稼働状況、などを
時刻と同期して水圧等津波の被害により破壊されない環
境で記録できる物とする。これは画像処理での自動門閉
を行った事による被害発生の際の責任の所在,再発防止
策,津波防災対策立案に資するためである。以上は、操
作卓毎の記録も加え、中央でも同じである。中央でのモ
ニタ状況,操作状況,全門部の門閉状況等を更に別な県
庁担当部門等で遠隔監視部としてモニタすることも有効
である。
る。第1の機能として潮位などをリアルタイムに収集す
る。収集情報はセンタ内で表示する。各港などにて計測
し、リアルタイムに管理事務所で表示,日報/月報/帳
票作成する。水位計測する検潮所は例えば概ね4箇所/
各県の港湾に設置される。計測項目は例えば潮位,波
高,周期,風速,風向,気圧などである。気圧が1mb低
下すると海水面が1cm上昇する。また非常時なので収集
データを県庁へ送信し、県は県内各地の状況を把握す
る。第2の機能は地震・津波・気象情報の受信である。
気象衛星の受信装置を利用し、警報発信を行う。尚、気
象情報も入手も可能となり、台風情報,レーダ画像,波
浪予測等も可能である。第3の機能として水門(陸閘)
を遠隔で監視・制御する。映像,音声による状況把握と
警告,監視/制御(自動,手動)を実施、そして施設状
態を他システム(防災情報システムなど)へ伝送する。
第4の機能として、気象情報・広報情報の伝達がある。
安全情報伝達施設の整備を行い、緊急時は警報,避難勧
告、平常時は地域生活情報,観光案内,自治体広報情報
などを流す。また、防災行政無線システムと接続され
る。
操作性である。監視操作端末,制御端末に汎用WS/P
Cを採用し、使い勝手のよいユーザインターフェース
で、緊急時でも容易に運用可能である。第2に監視制御
の信頼性がある。監視制御装置にはプロセス制御で実績
を誇る制御用コンピュータを採用し、データ収集,設備
制御を確実に実施する。通信回線を光ファイバー,無線
回線で2重化することで、データ伝送の信頼性が向上す
る。第3に拡張性の考慮が挙げられる。管理対象施設の
増設や防災情報システムとのリンケージを容易に実現す
ることになる。
設される表示装置のモニタ画面の表示例である。この表
示画面は各表示記録端末42,監視制御端末43などの
端末の画面にも表示できるものとする。即ちこの画面5
6には、監視カメラ13の画像と、遠望カメラ(海側等
周辺監視カメラ4)の画像が写し出され、監視カメラ1
3の映像は異物検知がされたものが複数あれば複数箇所
の監視カメラ画像(例えば図6ではカメラ1,カメラ2
の枠)を映し出す。但し、異物検知門が多数あって該当
カメラ映像も多くなるときは画面切替えで対応しても良
いし、少なくとも異物検知門の様子がわかれば他は異物
検知の無い門の映像を映し出しても良い。また管理地域
下に該当する全ての門を子画面表示しておき、異物検知
該当門についてクローズアップ画面にしても良い。更に
この画面57には異物検知された門について異物想定図
(上面図)を併せて表示し、作業指示や安全確認をし易
くする。また、津波・高潮による波高変化予想を経時的
に図示する。図6の例では門と防波堤と地面のイラスト
があり、これに現状水位と通常の水位,水位計位置,津
波・高潮の到着時刻や到着時間及び津波・高潮の波高予
想ラインとそこに至る残時間を表示している。これら数
字や現状水面ラインは子局38からの情報受信を得て刻
一刻と変化していく。この画面は一例であって、防波堤
や門のイラストを略し、横軸を時間にして波高予想の経
時変化を表示しても良い。
ック図であって、図1のシステムに諸装置を追加したも
のであるから、本質的には動作原理に変更はない。この
例では警告装置6と門制御装置1の間に機側装置60を
置く。警告装置6には遮断機77が付設されている。ま
た、門制御装置1に地震計61,通信制御装置62,ネ
ットワーク監視/簡易津波予測処理装置63をつなげ
る。これらの他に門部A内に非常用電源64を備え付け
る。一方の中央制御部B(センタ側)にも通信制御装置
65を中央制御装置2と通信制御装置62の間に置く、
更に中央制御装置2に大型モニタ66もつなげ、こちら
側にも非常用電源67を備えつける。各操作卓26には
マイク97を付設し、門部Aの各該当門に肉声での指示
も出せるようにする。機側装置60は電動化門を建設し
た場合、門側の建設物の一部として設置される制御盤で
ある。よって制御システム側から見ればその盤に繋げば
良い。この中身を分解は門駆動装置と警告装置の組み合
わせに相当する。地震計61は門制御装置の簡易津波予
測装置に接続するのが直接的である。非常用電源61,
67は制御用コンピュータに接続するが、本例ではモー
タなどの動力線へのバックアップは想定していない(本
図は通信線を主体として記載してあり、図面が煩雑にな
るので電源線の記載を省略してある)。大型モニタ66
の画面は合体が写されても良いし、操作卓で操作中の画
面を単複数写しても良い。大型モニタ66は、センタ全
体を統括する責任者が管理対象の門の全体の閉門状況を
見て、操作員に門操作の順序付け、操作員の分担割付を
指示できる装置である。また、操作卓の操作員が自分の
操作の位置づけを確認する。即ち、画面は港湾全体の地
図と全門の状況水位計の状況が映し出され(水位状況
は、津波接近,到着の波の形をしたアニメーションでも
良い)、特に閉鎖完了していない門が明示され、どの門
を次に閉めなければならないか一目で分かる仕組みを示
す。これにより、操作員間の情報共有,操作着手の優先
順序付けが出来る。更に、地域住民向けの避難経路指示
ができ、閉まった門は堤防と共に防衛線として映し出さ
れる。また、防衛線が、堤防高さ,地表高さの断面と共
に側断面表示されても良い。
例を示す。センタ33は情報処理装置48、この情報処
理装置48に接続された入出力装置49,入出力装置4
9に接続されたCCTV制御装置50と無線伝送装置5
1(無線伝送装置51はCCTV制御装置50にも接続され
ている)で中央制御装置2の骨格を構成し、他に、表示
記録端末42,監視制御端末43,安全情報制御端末4
4,警告装置操作端末45,プリンタ47,衛星緊急情
報受信装置(つまり津波受信端末)46がLAN54で
繋がり、このLAN54に情報処理装置48とCCTV
制御装置50も接続され、更に情報通信光ケーブルとも
接続される。尚、符号41は気象庁(気象台)である。
CCTV40など周辺監視カメラは、センタ33からの
パン,ズームなどの操作ができる。
御手順のフローを示す。尚、表1,表2は図9の一部工
程の補足説明の表である。このフロー図はセンタ部B側
と門部Aの各フローに概ね別れているが、センタ側と門
部とで時間変化の横軸を合わせている。センタ側はスタ
ート(i)後、津波・高潮警報が発令され(ii)、メイ
ンネットワーク監視が確認(iii)後に門閉指示を中央制
御部2から出す(v)。メインネットワーク監視が確認
できなければバックアップに切り替え(iv)て後に門閉
指示を中央制御部2から出す。しかる後、門部にて後述
のケースFの動作を行うことになる。一方、ここまでの
センタ部Bの動作に相当する時間は門部Aでは次の動作
を行う。まず、門部はスタート(xviii)後、地震検知
し(xix)、簡易津波予測を行う(xx)。簡易津波予測
には簡易到達時間予測と簡易津波規模予測がある。当該
門における津波到達時間が門閉鎖最遅開始時間より長け
れば(つまり、遅ければ)簡易津波規模予測を行う。そ
の後、警告装置を作動するか否かを判断し(xxi)、作
動するならステップxxii の後に門扉監視装置を作動し
(xxiii)、その後に判断ステップxxiv に進み、警告装
置を作動しないなら直接ステップxxivに進む。ステップ
xxivでは表1に従ってネットワーク監視と電源確認を行
い、ケースA,B,C,Dの動作に移る(xxv,xxvi,x
xvii)。
源、及び処理(動作)について表1に整理する。
i)。ケースB,Cは手動で閉鎖する操作員の手配要請
の連絡となる(xxv)。ケースDは門独自処理である(x
xvii)。ケースDならば判断ステップxxxiに移り、ケー
スE(ステップxxviii)の場合は、センタから門閉鎖指
示をして独自処理を行い、同じく判断ステップxxxiに移
る。ケースB,C(xxv)は判断ステップxxxiに直接移
ると共に、ステップxxix,xxx を順次介してxxxiに移
る。ステップxxixでは、門閉鎖最遅開始時間及び津波到
達時間の夫々をセンタから門に伝送する。ステップxxx
では前ステップを受けて警告装置6を作動させ、その後
判断ステップxxxiに移る。判断ステップxxxiでは当該門
への津波到達時間が当該門閉鎖最遅開始時間よりも大き
ければ(つまり比較的余裕をもって閉める時間があれ
ば)この判断ステップxxxiを繰返し、そうでなければ次
の判断ステップxxxii に移る。つまり当該門における津
波到達時間が門閉鎖最遅開始時間と同じか短ければステ
ップxxxii に至り、画像処理装置で異物検知を行うこと
になる。平常時、毎日1回等門扉監視装置を作動させ、
異物が監視範囲内に無いことを確認し、有った場合には
作業員を派遣し除去する等、何時非常時が発生しても常
に門閉鎖が出来る状態であることを確保する。
装置を作動させ(vii)、門扉監視装置を作動させ(vii
i)、津波到着時間に余裕があれば警告装置作動などを
続け(vii〜viii)、津波到着時間に余裕が無ければ画像
処理装置で異物検知を行う(x)。異物が検知されたら
センタ部Bの中央制御部2にて手動切替アラームを発し
(xi)、更に操作員が監視カメラで確認をして(xi
i)、OKと判断されるまで確認作業をし続け、門部A
に対して門閉指示を出し(xiii)、門部Aでは門駆動装
置が作動する(xiv)。また、異物検知ステップxの結
果、異物検知がなされなければ(或いは、紙片,ごみ類
など門閉に際して無視できる程度のものしかない場
合)、門駆動装置を作動させる(xiv)。その後、門閉確
認をリミットスイッチで行い(xv)、リミットスイッチ
がOFFなら判断ステップx以降をし続ける。判断ステ
ップxvで門閉確認リミットスイッチがONになれば警告
装置と門駆動装置を停止し(xvi)、終了する(xvi
i)。
で、異物検知なくば門駆動装置を作動させ(xxxiv :但
し、ケースB,Cの場合は手動閉鎖)、門閉確認をリミ
ットスイッチで行い(xxxv)、リミットスイッチがOF
Fなら判断ステップxxxii 以降を繰返し続ける。尚、判
断ステップxxxii で異物が認められたら異物排除指示
(xxxiii)を出して後、門駆動装置を作動させる。判断
ステップxxxvで門閉確認リミットスイッチがONになれ
ば警告装置と門駆動装置を停止し(xxxvi)、終了する
(xxxvii)。
説明する。すなわち、通信線や、電源線が遮断すると言
う事態が発生するような、地震や暴風雨そのものの強度
がより強い場合、また、震源域が内陸にもおよび地震発
生から3〜5分と短時間で津波が来襲する場合、気象庁
の津波警報発令を待てない場合が考えられる。このよう
な非常の度合いが高い場合が発生した際にも以下に述べ
る条件の下で、システムの稼働を確保できる仕組みであ
る。
報以後に管理下にある複数の水門及び/または陸閘の各
門をセンタから門閉指示で稼働開始するが、津波の場合
は地震によって、高潮の場合は暴風雨などによって通信
や電源線路が破壊されることが考えられることから、通
信や電源供給が遮断された場合においてなお、各門を稼
働させるための閉門方法を述べる。システム稼働時の前
提条件を表2に示す。表2は通信路、電源等の確保(前
提)とそれが一部不通となったときに、本システムを動
かす為にはどの様な組合せ、仕組みが考えられるかを整
理したものである。
りの場合をケースA,B,C,D,E及び障害なしの状
態Fと門内部,門〜センタ,センタ内部の通信、及び、
門内部,センタ内部の電源確保が成されているか否かの
夫々の条件からなる。各ケースは表1の各ケースに対応
する。通信では、津波・高潮による災害に対応するシス
テムとして門内部,センタ内部の通信は稼働しているこ
とを必須条件として前提としている。電源では、門内部
の制御部、センタ内部の制御装置は非常用電源で確保、
センタ内部の中央制御装置は全体のコントロールセンタ
の位置づけであるから当然非常用電源でバックアップす
るが、ケースDの場合、門〜センタ間通信不通となり、
センタ内部の通信及び、電源が確保されていてもその情
報を門との間で授受できない。従って門独自の判断で門
閉する事になるがセンタに対し門は複数有ることから当
該門以外の門との通信が確保されているケースもあり、
センタ内部の通信、電源は必須とした。
と、ケースAは、通信,電源とも全不通であり、門を閉
鎖するとすれば、操作員が直接手動で門閉する事とな
る。従って、システム的に処理不可である。ケースB,
Cでは、通信線は、メイン又はバックアップが確保され
ているが、門駆動部の電源不通の状態である。門内部の
ネットワーク監視装置で本状態を把握した後手動操作の
ための操作員手配要請をセンタに連絡し操作員の手動操
作により、門LSがONしたことを把握し、センタに連
絡することを特徴とする閉門方法である。尚、メイン
は、画像映像を授受可能な光ファイバ等、バックアップ
は、無線などを想定している。ケースDでは、門〜セン
タ間の通信がメイン,バックアップとも不通となった状
態である門とセンタ間の通信不通のため、門の簡易津波
予測処理装置で津波到達時間、津波規模を簡易予測しこ
の結果に基づいて門独自で異物検知を行い門閉を行うこ
とを特徴とする津波及び/または高潮発生時の閉門方法
を示す。ケースEでは、バックアップ回線は、現行の無
線装置を想定しており、画像のデータ伝送容量の関係か
ら処理装置で検知した画像を見ながら閉門操作を行うこ
とが困難であるとの前提に立っている。バックアップ回
線でも上記操作のための画像伝送が可能となるならば本
ケースは不要にしても差し支えない。ここで簡易津波予
測は、限られた時間,情報処理資源の中で行うため、予
めシミュレーションされ、震源別,地震規模別などでパ
ターン化した結果を使用することが実用的であろう。
ベースに門部単独で門閉鎖するための門制御手順フロー
チャートを作成してある。これらの関係を更に補足する
と、この実施例では(1)地震波のP波,S波の時間差
を捉えて震源地までの距離を予測、(2)地震の強度か
ら(断層の横ずれ的な地震,震源深度の深い地震では大
きな津波は起こらなくとも、安全サイドに)津波の規模
を予測して、予防保全的に閉鎖してしまうという考え方
を採用している。尚、地震計は、人間には強く感じなく
とも大きな被害を及ぼす、所謂「ぬるぬる地震」(ぬる
ぬる地震,スロー地震,低周波地震,長周期地震とも言
う)をはかる地震計も想定に入れている。ここで、門に
異物を検知してもセンタでカメラ監視しながら遠隔閉鎖
すると言うことが適切ではあるが、「異物排除指示」を
出して閉めても本発明の範囲である。
生時に独立にスタートするが、特に津波襲来までに時間
が非常に切迫すると予想されるときにはとりわけ門部側
スタートxviiを独自判断で開始,運用することが必要で
ある。
一例として侵入者監視の例を示し、センタ33ではこの
画像が表示されることになる。この画面では陸閘72が
閉じようとする箇所に侵入者74が見付かるとその旨の
コメント71が画像処理された背景画面73に重ね合わ
せて表示される。尚、この画面上には画面操作ボタン類
70も重ね表示されている。これらの重ね表示は背景画
面視認の邪魔にならぬよう白色などの色彩で表示され
る。このように例えば陸閘内に人が居ることが画像情報
として表示されることになる。こうして本例では線的監
視ではなく面的に監視し、監視場所の切替が可能とな
り、検知画像と時刻も記録可能とする。
情報であり、これもセンタ33内で表示されることにな
る。この例の水位計8は水深目盛りを刻んだ指標板75
をカメラ40で捉える仕組みなので水中工事が不要であ
り、よって施工が容易である。表示される画像は指標板
75の生画像または処理画像である。符号76は斜線表
示であって水面79への着水位置がカメラ40で簡単に
読み取れることから水面79に位置する指標板75目盛
りを読み取るのに便利である。また、本体は実質カメラ
のみなのでメンテナンスが容易であり、画像と水位を併
せて監視・記録が可能である。測定された指標の目盛は
画像処理にて符号78のように画面上に水位が数値で表
示される。
するものである。符号88は震源、同89は地震計、同
90は水門や陸閘などの門扉の側断面図である。本図
は、津波が水位計から門に到達するまでの時間と、門閉
鎖に要する所要時間(+リスクor余裕時間)、ここから
導かれる門閉鎖最遅開始時間の関係を示している。P波
は5〜7Km/S、S波は3〜4Km/Sである。時点
91は津波警報発令か地震計により、津波発生検知時刻
となる。地震計を受けて門独自処理がなされて良い。時
点92は水位計による津波検知時刻を示す。時点92か
ら堤防到達時点93(図では93は堤防高さイメージを
兼ねて示してある)に至る間は水位計からの津波到達予
測時間であって、水上距離と陸上距離を併せている。津
波の水上速度は、水深300mで時速500km,深さ
20mで時速50km、陸上速度は、障害物のないとこ
ろで時速10〜18km自転車の速さと同程度、市街地
などで3〜7kmである。津波を計測する手段として、
水位計を上げたが、最近の研究では、光ケーブルやブイ
を利用した津波波高検知装置が開発、沖合に設置されて
おり、より早期に津波の発生/襲来を把握する事が出来
るようになっている。最近の気象庁の津波予報システム
では、地震発生後2分程度で、震源,地震発生後3分程
度で津波警報、同5分後には、沿岸で予想される津波高
さを具体的な数値で発表される。時点94は門閉鎖最早
開始時刻であり、時点95は門閉鎖最遅開始時刻であ
り、時点96は津波到達予測時刻である。時点91から
94の間は門閉最小警告時間になり、時点94から95
は門閉開始時刻になり、時点95から96は門閉所要時
間に余裕時間を加えたものとなる。
来襲側に取り残される。門閉鎖の時期を遅くすると、避
難者(車,船舶,物等の財産を含む)が避難できる可能
性が大きくなるが(門近辺には、門閉鎖の後も人間が歩
行で避難できるよう階段が設置されている)、門閉鎖が
津波来襲に間に合わないと、山側に津波が進入し後背地
に被害を及ぼす事態に進展する。また、この浸水により
他の門を閉鎖した効果が減衰される。最遅閉鎖開始時刻
は、門までの津波到達予測時刻から(門閉鎖所要時間+
余裕時間)を引いた時刻となる。陸閘,水門は、1港湾
・海岸に多数設置されており、津波の周期は、近地津波
10〜20分,遠地津波40〜60分であるから、1箇
所でも閉鎖できないとそこから水が侵入し、後背地に回
り込んで他の門の閉鎖効果を減殺する。木造家屋を例に
取れば、浸水高0.5m は床下浸水、1.0m で半壊、
1.5m で全壊と言われており、水は低い場所に回り込
むところから地面の2〜3mと言ったわずかな標高差で
も重点的に管理すべき水門、陸閘を絞り込める。交通量
の多寡により、閉鎖できないリスクを織り込んで、小さ
いところは早めに閉鎖する等全体被害の最小化を目的関
数として優先順位を付けても良い。
みを導入するにせよ門閉鎖に当たって、津波到達時間以
内に全門閉鎖完了させる関係から、避難者(人,船舶,
車,物等)が残る可能性があることと、閉鎖しきれずに
後背地に被害を及ぼすこと、24時間待機の操作員を常
駐させられないこと等事柄がトレードオフの関係にあ
り、不幸にして門閉鎖に関しての被害発生の場合に備え
て、災害非常時下の救済措置を条例化等しておくことが
望まれる。
の場合でも非常対応が機能できる。また、操作員の負荷
が軽減できる。全門が最小の時間で閉まる、つまり避難
者の救済がより確実になる。尚、避難者数の多寡による
門閉のランク付けによる重点管理も可能となり、例えば
交通量の多い門はぎりぎり最後まで開けておくとか、少
ない門は早めに閉めて門閉の実行能力と被害、手順をバ
ランスよく勘案することが可能となる。更に、津波来襲
の予定時刻との関係から各門での避難の仕方を変化させ
て、津波接近の場合は鉄筋コンクリート建屋の高層階へ
昇れなど、変化させて警告することも可能である。ま
た、通信線路や動力電源が遮断されるような高度な非常
時の場合、津波警報が間に合わない場合、各門がシステ
ム的に孤立しても独自の判断により、門閉操作可能であ
る。
りである。すなわち、水門だけでなく陸閘も対象とし、
センタ側から閉門指示を一斉に行うが、避難者(人,船
舶,車,物)を出来るだけ避難させる為、津波到達まで
門閉鎖開始時刻を遅らせることが可能となる。また、門
閉鎖開始前に異物検知装置を作動させ、異物がなければ
門閉することができる。これによって突然発生し津波来
襲までの短時間に、各門が自律して、人手を介さずに門
閉鎖を行い、津波被害が人手不足,人手介入遅れを原因
として拡大すること、及び人を門に派遣して人海戦術で
門閉することによる生命の危険を防止する。そして異物
を検知した場合のみ異物の情報をセンタに送ってセンタ
の操作員の監視下で門閉することもできる。
津波到達時間予測は、震源(域)の場所、及び海岸との
距離,津波の速度による海岸到達時間で行い、簡易津波
規模予測は、震度,周期に基づく津波波高で行う。いず
れも、限られた時間の中で、センタや、門部の制御室内
での情報処理と言った高速な計算機が導入出来ない中で
予め計算され、パターン化された物を使用することが実
用的であろう。地震計と計測震度計とは分けて使っても
良い。一方が、震度(地表の揺れ強度)、一方が、ga
lの波を取る。
波(三陸津波など)の場合、地震発生から津波襲来まで
に若干時間があるので、図2で示すフローでも門閉制御
は可能である。しかしながら、地震被害が大きくて動力
電源や通信経路が遮断される場合、或いは東海地震のよ
うに地域が震源域(波源域)上にある場合、地震は直下
型地震となり、動力電源や通信経路が仮に生きていても
地震発生から非常に短時間で沿岸に津波が来襲すること
が考えられる。この様な場合、気象庁の津波警報は間に
合わない可能性があり、線路が遮断され門部が孤立した
状態で。システムが門閉制御を行う事が発生する。そこ
で、門部内で独自に簡易津波予測が出来ることが望まし
い。同様にセンタ側でも簡易津波予測機能を付加するこ
とが望ましい。船や漂流物が町内に流れ込み家屋を破壊
し被害が増大し、沿岸住民だけでなく、他地域から来た
観光客,釣り客,工事関係者などの被害が増大する可能
性がある。平常時は、干潮満潮の水位(潮位)情報をリ
アルタイムで取り込み或いは潮位表をテーブルに持って
浸水域、津波発生シミュレーションによる規模やパター
ンの予測値が有効である。
・高波発生という非常時において、操作員集合員数不足
でも対象領域全体の門閉作業をより確実に遂行できる仕
組み、即ち被害が後背地に及ぶことを防止する仕組み、
又、作業員の生命の危険を防止する仕組みを提供するこ
とが可能となる。
ク図である。
である。
置の説明図である。
に従った諸施設の動作の説明図である。
示図である。
ク図である。
である。
る。
御装置、3…通信回線、4…海側等周辺監視カメラ、5
…門扉監視装置、6…警告装置、7…門駆動装置、8…
水位計、9,26…操作卓、10,23…記録装置、1
1…映像分配装置、12…画像処理装置、13…監視カ
メラ、14…音声警報器、15…バトライト等光警報
器、16…表示板、17,27,30…モニタ、18,
28,31…システム監視機器、19,29,32…操
作スイッチ類、20…モータ、21…リミットスイッ
チ、22…操作卓按分装置、24…遠隔監視部、25…
津波・高潮注・警報システム、33…センタ、34…人
工衛星、35…光ファイバネットワーク、36…水門、
37…陸閘、38…観測局、39…安全情報伝達施設、
40…CCTV、41…気象庁、42…表示記録端末、
43…監視制御端末、44…安全情報制御端末、45…
警告装置操作端末、46…衛星緊急情報受信装置、47
…プリンタ、48…情報処理装置、49…入出力装置、
50…CCTV制御装置、51…無線伝送装置、52…
通信制御装置、53…機側装置、54…LAN、55…
電光掲示板、56…表示画面。
Claims (13)
- 【請求項1】津波及び/または高潮の警報以後に、管理
下にある複数の水門及び/または陸閘の各門に対しセン
タから門閉鎖指示信号を送信すると共に、前記各門毎に
付設された異物検知装置の情報は判断手段にて異物無視
可か否かを自動判断し、異物無視可の判断なら該当の各
門自律的に門閉鎖の作動をし、異物無視不可の判断なら
異物を検知した門では閉動作過程乃至その前後の各門の
異物の有無の情報をセンタに送信し、異物状況をセンタ
にて確認の上異物排除要なら現場の門に異物排除指示信
号を送信することを特徴とする津波及び/または高潮警
報時の閉門方法。 - 【請求項2】請求項1において、前記異物検知装置で異
物を検知しない場合、人手を介さず門毎に自動閉鎖を行
うことを特徴とする津波及び/または高潮警報時の閉門
方法。 - 【請求項3】請求項1または2において、前記センタか
らの閉動作操作は管理下の複数の水門及び/または陸閘
を管理下門一斉、または地区毎か重点門順に行い、前記
異物排除対策要の門については個別に閉動作させること
を特徴とする津波及び/または高潮警報時の閉門方法。 - 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかにおいて、閉動
作過程では警報音を各門近辺で発生させると共に、異物
が検知された該当門では更に前記警報音とは異なるアラ
ームを発生させ、或いはセンタからのマイクで警告する
ことを特徴とする津波及び/または高潮警報時の閉門方
法。 - 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記
異物検知装置は光学カメラ,赤外線カメラ,ミリ波レー
ダ,光電管,赤外線センサから選ばれる1または2以上
の組み合わせで構成し、かつ監視カメラを兼ねることを
特徴とする津波及び/または高潮警報時の閉門方法。 - 【請求項6】請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記
警報以後閉動作に入るまでの時間間隔を津波及び/また
は高潮の到達予想時刻をベースに設定することを特徴と
する津波及び/または高潮警報時の閉門方法。 - 【請求項7】請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記
警報以後閉動作に入るまでの時間間隔を、直近日若しく
は類似日で同時刻の交通量,年間のイベント、及び/ま
たは当該門の通行パターンのデータをベースに設定する
ことを特徴とする津波及び/または高潮警報時の閉門方
法。 - 【請求項8】管理下にある複数の水門及び/または陸閘
の各門に付設された門制御装置,異物検知装置並びに監
視カメラと、センタに設置された中央制御装置とを備
え、前記の門制御装置,異物検知装置並びに監視カメラ
と前記中央制御装置を通信手段で接続してなることを特
徴とする津波及び/または高潮警報時の閉門システム。 - 【請求項9】管理下にある複数の水門及び/または陸閘
の各門に付設された門制御装置,異物検知装置並びに監
視カメラと、センタに設置された中央制御装置とを備
え、更に、津波及び/または高潮の警報以後に管理下の
前記各門に対しセンタから門閉鎖指示信号を送信する送
信手段と、前記異物検知装置の情報から異物無視可か否
かを自動判断する判断手段と、各門の異物状況を前記セ
ンタに送信し及び/またはセンタからの作業指示を受信
する通信手段とを備えることを特徴とする津波及び/ま
たは高潮警報時の閉門システム。 - 【請求項10】請求項9において、異物無視可の判断な
ら該当の各門自律的に門閉鎖の作動をし、異物無視不可
の判断なら異物を検知した門では閉動作過程乃至その前
後の各門の異物の有無の情報をセンタに送信して、異物
状況をセンタにて確認の上異物排除要なら現場の門に異
物排除指示信号を送信することを特徴とする津波及び/
または高潮警報時の閉門システム。 - 【請求項11】請求項8乃至10のいずれかにおいて、
前記異物検知装置は光学カメラ,赤外線カメラ,ミリ波
レーダ,光電管,赤外線センサから選ばれる1または2
以上の組み合わせで構成し、かつ前記監視カメラを兼ね
ることを特徴とする津波及び/または高潮警報時の閉門
システム。 - 【請求項12】水門及び/または陸閘の各門に付設され
た監視カメラの撮影情報と、望遠カメラによる地域及び
/または海上の撮影情報とを併せて表示することを特徴
とする津波及び/または高潮監視センタのモニタ画面。 - 【請求項13】請求項12において、前記各撮影情報に
加えて、水面高さの経時変化,門までの津波到達予測時
間及び/または門閉鎖完了予測時間を、予想値を含めて
表示することを特徴とする津波及び/または高潮監視セ
ンタのモニタ画面。
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