JP7344415B1 - 水門監視制御装置、水門監視システム、水門監視方法及び水門監視方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム - Google Patents

水門監視制御装置、水門監視システム、水門監視方法及び水門監視方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】水門においてゲート下に留まり、ゲート閉鎖を妨げる異物を検出し、ゲート閉鎖の信頼性を高めることができる水門監視装置を提供する。【解決手段】河川または水路の流れ方向に沿う複数の位置を撮影するカメラ21a、21b、21cによって撮影された複数の画像を取得するネットワーク通信部117、水の流れ方向を示す流向情報を取得する流速・流向計17、流向情報から画像の時系列を判定し、先に撮影された画像と後に撮像された画像とを比較して異物の異同を判定して河川または水路を流れる異物を検出する異物検出部111と、検出された異物の河川または水路における位置及び時刻に基づいて、異物の流速を算出する異物流速算出部113と、算出された異物流速に基づいて、異物が水門3のゲート13を閉じる障害になり得るか否かを判定する障害判定部115と、により水門監視装置を構成する。【選択図】図2

Description

本発明は、水門監視制御装置、水門監視システム、水門監視方法及び水門監視方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムに関する。
近年、気候変動に伴う降雨量の増加等による水災害が多発化する傾向にある。令和元年東日本台風(台風19号)においては、水門のゲートが閉鎖されず、増水した河川水が下水道に逆流して市街地に溢れる等の浸水被害が発生している。また、ゲート等の操作は、暴風雨下での操作となるため、操作員の安全対策も必要である。さらに、現在、このような操作員の高齢化が進行し、その確保が課題となっていることから、操作に係る作業の負荷軽減も求められている。
上記の点に鑑みてなされた技術が、例えば、特許文献1、特許文献2に記載されている。特許文献1に記載の「津波及び/または高潮警報時の閉門方法及びそのシステム」は、門制御装置に周辺監視カメラ、門扉監視装置、警告装置、門駆動装置等を通信手段により接続して構成される。そして、特許文献1には、操作員が監視カメラで異物の状況を確認し、異物が問題なければ閉門指示を出し、問題になる異物が確認された場合、その異物を排除するように現地に指示するか、異物が通過するのを待って閉門指示を出すことが記載されている。また、特許文献2に記載の防水設備の緊急閉鎖制御システムは、水門の岸の左右に設けられた監視用テレビカメラを含んでいる。特許文献2に記載の画像処理回路は、テレビカメラによって撮影された画像を画像処理して解析する。そして、船舶が通過航行していないと判断された場合、水門は緊急閉鎖されることが記載されている。
特開2003-278122号公報 特開2007-332534号公報
上記した特許文献1、特許文献2は、いずれも水門付近の異物が水門を通過することを前提にし、異物の検知及び異物通過を待って水門を閉鎖するようにしている。しかしながら、小型ゲートと言われる扉体面積10m2未満の樋門等においては、樋門(水門)のゲート付近に異物が引っかかる。あるいは砂等が堆積してゲートの閉鎖を妨げる可能性がある。このような異物は、水門付近で水面を上方から、あるいは水中を撮影するカメラ等により検出することが考えられる。ただし、水路内の水は、特に降雨量が多い状況下にあっては濁り、カメラが異物を検出するために充分鮮明な画像を撮影することが困難になる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、水門においてゲート下に留まり、ゲート閉鎖を妨げる異物を検出し、ゲート閉鎖の信頼性を高めることができる水門監視装置、水門監視方法及び水門監視方法及び水門監視方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムを提供する。
上記目的を達成するために本発明の一形態の水門監視装置は、河川または水路に設けられた水門を監視する水門監視装置であって、河川または水路の流れ方向に沿う複数の位置を撮影する複数のカメラによって撮影された複数の画像を取得する画像取得部と、河川または水路における水の流れ方向を示す流向情報を取得する流向情報取得部と、画像取得部によって取得された複数の画像から、河川または水路を流れる異物を検出する異物検出部と、異物検出部によって検出された異物の河川または水路における位置及び時刻に基づいて、異物の流速である異物流速を算出する異物流速算出部と、異物流速算出部によって算出された異物流速に基づいて、異物が水門のゲートを閉じる障害になり得るか否かを判定する障害判定部と、を含み、異物検出部は、流向情報に基づいて、画像の時系列を判定し、この判定に基づく先に撮影された画像と、後に撮像された画像とを比較して異物の異同を判定する。
本発明の一形態の水門監視システムは、河川または水路に設けられた水門を監視する水門監視システムであって、河川または水路の流れ方向に沿う複数の位置を撮影する複数のカメラと、河川または水路における水の流れ方向を示す流向情報を取得する流向情報取得部と、複数のカメラによって撮影された複数の画像から、河川または水路を流れる異物を検出する異物検出部と、異物検出部によって検出された異物の河川または水路における位置及び時刻に基づいて、異物の流速である異物流速を算出する異物流速算出部と、異物流速算出部によって算出された異物流速に基づいて、異物が水門のゲートを閉じる障害になり得るかを判定する障害判定部と、異物が水門のゲートを閉じる障害になり得ると障害判定部が判定した場合、水門のゲートを1回以上開閉するように駆動するゲート駆動部と、を含み、異物検出部は、流向情報に基づいて、画像の時系列を判定し、この判定に基づく先に撮影された画像と、後に撮像された画像とを比較して異物の異同を判定する。
本発明の一態様の水門監視方法は、河川または水路に設けられた水門を監視する水門監視方法であって、画像取得部が、河川または水路の流れ方向に沿う複数の位置を撮影する複数のカメラによって撮影された複数の画像を取得する工程と、流向情報取得部が、河川または水路における水の流れ方向を示す流向情報を取得する工程と、異物検出部が、取得された複数の画像から、河川または水路を流れる異物を検出する工程と、異物流速算出部が、検出された異物の河川または水路における位置及び時刻に基づいて、異物の流速である異物流速を算出する工程と、
障害判定部が、異物流速に基づいて、異物が水門のゲートを閉じる障害になり得るか否かを判定する工程と、を含み、異物検出部は、異物を検出する工程において、流向情報に基づいて、画像の時系列を判定し、この判定に基づく先に撮影された画像と、後に撮像された画像とを比較して異物の異同を判定する。
本発明の一態様の水門監視方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムは、上記水門監視方法をコンピュータに実行させる。
以上の形態によれば、水門においてゲート下に留まり、ゲート閉鎖を妨げる異物を検出し、ゲート閉鎖の信頼性を高めることができる。
本実施形態の水門監視システムを説明するための模式図である。 図1に示した制御盤の詳細を説明するための模式的なブロック図である。 (a)、(b)、(c)、(d)は、異物検出部によって検出される異物を説明するための模式図である。 (a)、(b)は、異物の判定処理を説明するためのサブルーチンを説明するための図である。 平水時の水門の状態を示す模式図である。 平水時の水門監視システムにおいて行われる動作を説明するためのフローチャートである。 水門監視システムの異物の除去を説明するための模式図である。 洪水・高潮時の水門の状態を説明するための模式図である。 図8に続く洪水・高潮時の水門3の状態を説明するための模式図である。 図9に続く洪水・高潮時の水門3の状態を説明するための模式図である。 洪水・高潮時に水門監視システムにおいて行われる動作を説明するためのフローチャートである。 地震・津波の可能性がある場合の水門の状態を説明するための模式図である。 図12に続く地震・津波の可能性がある場合の水門3の状態を説明するための模式図である。 図13に続く地震・津波の可能性がある場合の水門の状態を説明するための模式図である。 地震・津波の可能性がある場合に水門監視システム1において行われる動作を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態の水門監視装置、水門監視システム、水門監視方法について説明する。本実施形態で使用する図面にいては、同一の部材を同一の符号を付し、その説明の一部を略すこともある。また、図面は、本実施形態の説明や理解を助けることを目的にし、その具体的な形状、縦横比、スケール感を正確に示すものとは限らない。本明細書において、「河川」は、水の地形であって、自然現象により形成されたものを指す。また、「水路」は、水の通り道であって、人工的に構築されたものを指し、水路は、主に船舶による物資の運搬を目的とし、河川を結ぶ水路である「運河」を含む。また、本明細書において、「水門」は、堤防の中に水路を通して構築された樋管に設けられる「樋門」を含む。
[水門監視システム]
図1は、本実施形態の水門監視システム1を説明するための模式図であって、水路の流れ方向に沿う断面図である。水門監視システム1は、本川4Aと、支川4Bとの間に設けられた水門3を監視する。図1において、水は本川4Aから矢線d1の方向に流れて支川4Bに流れ込む。本実施形態の支川4Bは、堤防2内を通る樋管(水路)であって、本川4Aは支川4Bよりも幅広の河川とする。堤防2よりも支川4Bの側は市街地Cである。本実施形態でいう河川または水路の流れ方向は、本川4A及び支川4Bの流れ方向であり、本川4Aと支川4B間の流れ方向は両者の水位によって変化し、本川4A、支川4Bの上面視が直線状でない限り、本川4Aの流れ方向、支川4Bの流れ方向は流路の形状と位置とに応じて変化する。
ただし、本実施形態の水門監視システムは、河川と水路との間に適用されることに限定されず、水路と水路、河川と河川の間の水門に適用することができる。さらに、水路は、堤防2を通る樋管に限定されず、断面がU字形状を有するものであってもよい。
水門3は、支川4Bの流入交口の流れ方向と交差する方向、例えば支川4Aをまたぐように配置され、ゲート13が開閉して本川4Aから支川4Bに向かう水を流す、あるいはせき止めている。水門3は、ゲート13を開閉可能に支持するゲート支持部14を備えている。
水門監視システム1は、水路の流れ方向に沿う複数の位置を撮影する複数のカメラ21a、21b、21cと、水門監視システム1の全体を制御する制御盤11と、を備えている。カメラ21aは、堤防2の下方から支川4Bの上面の撮影範囲R1を撮影するカメラであり、カメラ21cは、本川4Aにおける、水門3から最も遠い範囲R3を撮影するカメラである。カメラ21bは、撮影範囲R1とR3との間であって、ゲート13を含む撮影範囲R2を撮影するカメラである。ただし、水門監視システム1は、カメラ21a、21b、21cの他、本川4A、支川4Bのさらに広い範囲を撮影するカメラを備えてもよい。カメラによる撮影範囲の最小範囲は、凡そ10mから30mであってもよい。
また、水門監視システム1は、本川4Aの水位を計測する外水位計15、支川4Bの水位を計測する内水位計19、支川4Bにおける水の流れの速さ及び向きを計測する流速・流向計17を備えている。外水位計15、内水位計19は、例えば、超音波水位センサや電波センサであってもよい。流速・流向計17は、固定式の電波流速計であってもよいし、支川4Bの深さ方向に延出する軸に圧力センサを軸方向に複数固定し、圧力センサが計測した圧力から支川4Bにおける水流速を計測するものであってもよい。ゲート13がわずかに開いている場合、ゲート13の下方で水が流れ、上方で水の流れが阻止される。圧力センサによれば、このような水の流れの相違を検出し、ゲート13が完全に閉じていないことを検出することができる。
さらに、水門監視システム1は、必要に応じて警報、あるいは警告を発するスピーカ23、ライト25を備えている。スピーカ23は、例えば、「避難してください」等の言葉によって表される音声を出力してもよいし、サイレン音を出力してもよい。ライト25は、赤色灯であってもよいし、「危険」等の文字を表示する表示等であってもよい。
[水門監視装置]
図2は、図1に示した制御盤11において行われる処理の詳細を説明するための模式的なブロック図である。制御盤11は、本実施形態の水門監視装置に相当し、処理の一部をクラウドシステムCSを利用して行っている。本実施形態の水門監視装置は、制御盤11と、制御盤11と協働するクラウドシステムCSとを含む。クラウドシステムCSは、複数のカメラ21a、21b、21cによって撮影された複数の画像から、水路を流れる異物を検出する異物検出部111と、異物検出部111によって検出された異物の河川または水路における位置及び時刻に基づいて、異物の流速(以下、「異物流速」と記す)を算出する異物流速算出部113と、異物流速算出部113によって算出された異物の異物流速に基づいて、異物が水門3のゲートを閉じる障害になり得るか否かを判定する障害判定部115と、を備えている。
また、クラウドシステムCSは、カメラ21a、21b、21cから送られてくる画像データa、b、c、及び内水位計15、外水位計19及び流速・流向センサ17から送られてくる計測データを受信し、処理の結果を制御盤11に送信するネットワーク通信部118、データを処理の順番に合せて一時的に保存するバッファリング部120を備えている。このような構成は、プログラム等のソフトウェアと、これを動作させるCPU(Central Processor Unit)やメモリといったハードウェアとを含む。
一方、本実施形態の制御盤11は、ライト25、スピーカ23を含む警報装置群やゲート駆動ドライバ20に制御信号を送信する信号送信部119を備えている。制御信号は、音声再生機器のオン信号であってもよく、ゲート13を上下動させる電動モータのオン信号であってもよい。さらに、制御盤11は、ネットワーク回線を通じてクラウドシステムCSと通信するネットワーク通信部117を備えてもいる。制御盤11は、以上の構成を含め、水門監視装置を統括的に制御する中央処理制御部110を備えている。ネットワーク通信部117、信号送信部119は、中央処理制御部110によって制御されるハードウェアの構成である。
制御盤11を組み込む水門監視システム1は、異物が水門3のゲート13を閉じる障害になり得ると障害判定部115が判定した場合、水門3のゲート13を繰り返し開閉するように駆動するゲート駆動ドライバ20を含む。ゲート駆動ドライバ20は、本実施形態のゲート駆動部として機能する。
水門監視システム1は、風力発電に、太陽光発電よって発生した電力の少なくとも一方を蓄電する蓄電池30を含む。蓄電池30は、ゲート13の開閉機や外水位計15、内水位計19、流速・流向計17、カメラ21a等の水門監視システム全体に電力を供給するようにしてもよい。水門監視システム1は商用電源から離れた位置に設けられることから、電力の供給は蓄電池から行われる。河川等の付近には強い風が吹く、また太陽を遮る構造物が少ないことから、本実施形態は、風力や太陽光を利用して発電し、蓄電池30に蓄積することに想到した。
クラウドシステムCSは、カメラ21a、21b、21cが撮影した画像データa、b、cを順次入力する。画像データa、b、cの入力は、例えば、カメラ21a、21b、21cがネットワーク回線と接続する通信装置を備え、撮影した画像をクラウドシステムCSに送信することによって実現できる。画像データa、b、cには、画像データa、b、cを撮影したカメラ21a、21b、21cを特定するデータと、撮影時刻を示すデータが含まれる。
また、クラウドシステムCSは、外水位計15、内水位計19及び流速・流向計17が計測した水位や水流速、及び流向を入力する。このような入力は、同様に、外水位計15、内水位計19及び流速・流向計17が小型の通信装置を備え、ネットワーク通信部118を介してクラウドシステムCSが受信することによって実現できる。本実施形態において、ネットワーク通信部118は、水門監視装置の水流速取得部として機能する。
以下、クラウドシステムCSに含まれる構成について順に説明する。
(異物検出部)
異物検出部111は、画像データa、b、c、dを含む複数の画像を画像解析し、少なくとも一部が水面上に浮かぶ異物を検出する。異物の検出は、例えば、検出された水面上の物のうち、所定の大きさより小さい等の条件を満たす物だけを異物として検出するようにしてもよい。この点は、比較的小さい異物はゲート13の閉鎖の障害になり難いことが予想されることに基づいている。
図3(a)、図3(b)、図3(c)及び図3(d)は、異物検出部111によって検出される異物を説明するための模式図である。図3(a)から図3(d)においては、いずれも水の流れ方向を図中の矢線によって示す。図3(a)から図3(d)は、撮影時刻にしたがって時系列に並べられ、図3(a)の画像が最先に撮影され、図3(d)の画像が最後に撮影されている。以下、図3(a)に示す画像を画像データaと記す。また、図3(b)、図3(c)及び図3(d)に示す画像をそれぞれ画像データb、c、dと記す。異物検出部111は、画像データaから異物F1、F2を検出する。そして、次に入力された画像データbから異物F3、F4、F5、F6を検出し、次の画像データcから異物F7、F8、F9、F10を検出し、次の画像データdから異物F11、F12、F13、F14を検出する。
なお、本川4A、支川4B間の水の流れ方向は、その水位に応じて変わり得る。このため、異物検出部111は、異物の検出に先立って、河川または水路における水の流れ方向を示す流速・流向計17からネットワーク通信部118が流向情報を取得する。本実施形態において、ネットワーク通信部118が流向情報取得部として機能する。異物検出部111は、流向情報に基づいて、画像データの時系列を判定する。
(異物流速算出部)
異物流速算出部113は、異物検出部111によって検出された異物F1からF14に対し、例えば特徴点マッチング等を施し、検出と共に移動、回転量を推定する。このような処理によれば、画像データaの異物F2が画像データbの異物F6と同一の異物であると推定し、異物F1が画像データcの異物F10と同一の異物であると推定することができる。また、異物流速算出部113は、画像データbの異物F3が画像データcの異物F9、画像データdの異物F13と同一の異物であると推定する。以降、同様に、画像データF4の異物F4、画像データcの異物F7、画像データdの異物F12が同一の異物であると推定される。画像データcの異物F8は、画像データdの異物データF14と同一の異物であると推定される。
異物流速算出部113は、カメラ21a等と、その位置を紐づけるデータを有し、画像データを送信してきたカメラ21a等から画像データが撮影された位置を取得する。また、画像データに付された時刻を用い、異物の各々の流速を算出する。流速の算出は、例えば、新たな画像データが入力された度に行ってもよい。この際、異物が所定の範囲を移動する間の平均速度を異物流速としてもよい。また、最後に異物が検出された画像データと、この1つ前の異物が検出された画像データとの間で算出された速度を異物流速としてもよい。
このような処理によれば、異物流速を平均速度とする場合、同一の異物である異物F3、F9、F13の異物流速は、異物F3が撮影された位置と異物F13が撮影された位置との差分を、異物F3が撮影された時刻と異物F13が撮影された時刻との差分を除算して算出される。異物流速を直近の速度とする場合、同一の異物である異物F3、F9、F13の異物流速は、異物F9が撮影された位置と異物F13が撮影された位置との差分を、異物F9が撮影された時刻と異物F13が撮影された時刻との差分を除算して算出される。また、異物流速は、連続して撮影された画像から算出することに限定されず、同一の異物であるF1、F10の異物流速は、画像データaと画像データcとを使って算出される。
(障害判定部)
本実施形態の障害判定部115は、二通りの判定処理を行うことができる。以下、二通りの判定処理を、判定処理A、判定処理Bとして説明する。
(1)障害判定処理A
判定処理Aは、異物流速と水流速とを比較する。そして、異物流速が水流速よりも遅い場合に異物が水門3のゲート13を閉じる障害になり得ると判定する。判定処理Aは、流速が遅い異物は水と共にゲート13を通過できず、水門下に取り残されてゲート13の閉鎖を妨げる可能性があることにより行われる処理である。
図4(a)は、障害判定部115によって行われる判定処理Aを説明するためのフローチャートであって、前述した異物検出部111、異物流速算出部113によって行われる処理を含んでいる。また、このような処理は、後述する水門監視システムで行われる処理のフローチャートにサブルーチンとして組み込まれる。
異物の検出に先立って、異物検出部111は、流速・流向計17から水の流れ方向を検出する。そして、水の流れ方向に基づいて、画像データの時系列を判定する。すなわち、複数のカメラは所定の時間間隔で画像を撮影し、画像データとしてクラウドシステムCSに送信する。クラウドシステムCSは、受信した画像データを入力順を整理するため一時的にバッファリングし、異物の流れ方向の上流から下流に向かう順序で処理するように設定する(ステップS401)。異物検出部111は、画像データの各々から異物を検出し(ステップS402)、異物流速算出部113が異物のうちの同一のものを特定する(ステップS403)。異物流速算出部113は、同一であると特定された異物が撮影された異なる画像データを用い、異物流速を算出する(ステップS404)。
ここで、障害判定部115は、算出された異物流速と、流速・流向計17から入力した水流速と異物流速とを比較する。本実施形態では、水流速から異物流速を減算し、減算後の速度を速度閾値Vthと比較する(ステップS405)。減算後の速度が閾値Vthより大きい場合(ステップS405:YES)、異物がゲート13の全閉を妨げる障害が発生する可能性があると判定する(ステップS406)。また、減算後の速度が閾値Vthより小さい場合(ステップS405:NO)、ゲート13を全閉することの障害となる異物はないと判定する(ステップS414)。以上の処理の後、判定処理Aは終了し、メインルーチンに戻る。
ステップ405の処理は、異物流速から水流速を減算することに限定されるものではない。例えば、ステップ405の処理は、水流速に対する異物流速の比が閾値よりも小さい場合、障害が発生する可能性があると判定してもよい。
(2)障害判定処理B
判定処理Bは、水門3よりも上流にある本川4Aまたは支川4Bを撮影した画像において検出された異物が、異物流速に基づく時間の範囲内に水門3よりも下流にある本川4Aまたは支川4Bを撮影した画像において検出されない場合、異物がゲート13を閉じる障害になり得ると判定する処理である。
図4(b)は、障害判定部115によって行われる判定処理Bを説明するためのフローチャートであって、前述した異物検出部111、異物流速算出部113によって行われる処理を含んでいる。また、このような処理は、後述する水門監視システムで行われる処理のフローチャートにサブルーチンとして組み込まれる。図4(b)のフローチャートのステップS407からステップS410は、ステップS401からステップS404と同様である。以下、判定処理Aと異なるステップS412、413について説明する。
障害判定部115は、算出された異物流速に基づいて、異物が水門3を通過した場合にカメラによって撮影されると考えられる撮影範囲と撮影時刻の範囲とを予測する(ステップS411)。そして、障害判定部115は、予測された撮影範囲、撮影の時刻範囲に異物が検出されない場合、異物が水門3の下方にひっかかり、ゲート13の閉塞を妨げる障害が発生する可能性があると判定する(ステップS413)。一方、障害判定部115は、予測された撮影範囲、撮影の時刻範囲に異物が検出された場合、異物が水門3を通過して、ゲート13の閉塞を妨げる異物はないと判定する(ステップS415)。
判定処理Bは、異物が検出される範囲や時刻を予測することにより、障害の発生の可能性を判定する適正な時刻を設定し、判定にかかる時間が長くなることを防ぐことができる。また、障害の発生の可能性を判定する適正な範囲及び時刻範囲を設定することにより、水門3の下流において検出される異物のうち、上流から流れ込んだ異物を特定する条件を絞ることができる。
本実施形態は、以上の判定処理A、判定処理Bのいずれを用いて異物によるゲート13の閉鎖の異常が発生する可能性を判定してもよい。また、処理判定A、Bの両方を用いてもよく、その場合、判定処理Aを先に適用し、障害発生の可能性がないと判定された場合、続けて判定処理Bを行ってもよい。また、判定処理Bを先に適用し、障害発生の可能性がないと判定された場合、続けて判定処理Aを行ってもよい。
[水門の全体的な動作]
次に、以上説明した水門監視システムにおいて行われる動作の全体を、平水時、洪水・高潮時、地震・津波の可能性があるときに分けて説明する。
(平水時)
図5は、平水時の水門3の状態を示す模式図である。図6は、平水時の水門監視システム1において行われる動作を説明するためのフローチャートである。図5に示すように、平水時、支川4Bの水が本川に流れ込む。この際、ゲート13は完全に開放されている(以下、「全開状態」と記す)。平水時であるか否かの判定は、例えば、外水位計15によって測定された水位が閾値未満であり、気象庁の発表情報により洪水・高潮、地震・津波の危険性がないことによって行われる。なお、気象庁の発表情報は、例えば、クラウド経由でアラート情報を得ることによって取得することができる。
平水時においては、ゲート13の開閉の妨げとなり得る異物を検知した場合には、差分画像等の画像解析を用いて対象物を特定する。さらに、周囲の安全性を確認した上でゲート13を開閉することで特定した異物の除去を試みた後に、ゲート13の開閉操作が正常に行われたことを確認する。
本実施形態にいては、複数のカメラのうちの少なくとも水門付近に設けられたカメラによって撮像された画像データが、クラウドシステムCSと並行して制御盤11に送信されるものとする。ただし、本実施形態は、このような構成に限定されず、侵入者撮影用のカメラを別途設け、画像データを制御盤11に直接送信するようにしてもよい。
図6に示すように、中央処理制御部110は、水門付近を撮影した画像から水門3に侵入者があるか否かを判定する(ステップS501)。侵入者があると判定された場合(ステップS501:YES)、スピーカ23や警告灯25によって警告を発生する(ステップS509)。警告により侵入者が退去しなかった場合(ステップS510:NO)、この警告が閾値(n回、例えば2回)に達した場合(ステップS511:YES)、中央処理制御部110は警察等に通報する(ステップS512)。警告が閾値に達していない場合(ステップS511:NO)、再度侵入者があったか否かの判定に戻る(ステップS501)。
また、侵入者がいない場合(ステップS501:NO)、図4(a)、(b)のいずれか、または両方の障害判定処理サブルーチンを実行する(ステップS502)。中央処理制御部110は、障害判定処理サブルーチンにより異物が検出された否か判断する(ステップS503)。異物が検出された場合(ステップS503:YES)、中央処理制御部110は、全閉できない要因が生命または身体の危機に関わるか否か判定する(ステップS504)。ステップS504は、カメラ21a等によって人が水門3付近にいて、ゲート3を閉鎖することによりその生命、身体の危機の可能性があるか否かを判定する処理である。例えば、検出された異物が人または動物である場合、それらの生命、身体の危機が生じないように、あるいは異物の安全性が確保できない限り、ゲート3の開閉による異物の除去を試みないことが望ましい。ここで、「異物の安全性が確保できる」とは、人または動物である異物の、生命、または身体に危機が生じないようにすることができることを指す。
全閉できない要因が生命、身体の危機に関わらないと判定された場合(ステップS504:NO)、信号送信部119は、ゲート13を1回以上開閉するように動作させる駆動信号を送信する。ゲート13は、駆動信号にしたがって繰り返し上下動する、ゲート開閉による異物除去を実行する(ステップS505)。図7は、異物Fの除去を説明するための模式図である。ゲート13の開閉は、繰り返し小刻みに行われる。このような動作によれば、ゲート13下の異物を粉砕する、押しつぶす、除去する等してゲート13下から異物を除去することができる。なお、1回以上の開閉は、例えば、全閉せずに小刻みな開閉により繰り返し行ってもよい。
異物が検出されなかった場合(ステップS503:NO)、信号送信部119は、ゲート13を最も下の位置に移動する(以下、「全閉」と記す)(ステップS506)。中央処理制御部110は、ゲート13が全閉できたか否か判定する(ステップS507)。なお、ゲート13の全閉は、流速・流向計17によって測定される圧力によって確認される。
ゲート13が全閉できない場合(ステップS507:NO)、中央処理制御部110は、現地にて対応するように管理者等に通信する(ステップS513)。また、ゲート13が全閉できた場合(ステップS507:YES)、ゲートを開けてスタートに戻る。
ステップS504において全閉できない要因が生命または身体の危機に関わると判定された場合(ステップS504:YES)には、警察等に通報すると共に、現地にて対応するように対処する(ステップS513)。
(洪水・高潮時)
図8、図9及び図10は、洪水・高潮時の水門3の状態を説明するための模式図である。図11は、洪水・高潮時に水門監視システム1において行われる動作を説明するためのフローチャートである。図8に示すように、洪水・高潮時、本川4Aの外水位が支川4Bより高くなると、開いているゲート13を通じて本川4Aの水が支川4Bへ逆流して矢線d2の方向に流れ込む。図9は、支川に4Bに水が流れ込み、内水位が上がった状態を示す図である。支川4Aに水が流れ込んだ場合、内水位が上昇するが、外水位が内水位より高い間は、逆流によりゲート13を開けることができない。これを回避するため、本実施形態の水門監視システム1は、支川4Bに水が逆流する以前にゲート13を閉鎖する。図10は、外水位が内水位より低くなったらゲート13を開け、支川4Bの水を本川4Aに流す状態を示す図である。
図11に示すように、洪水・高潮時、中央処理制御部110は、先ず洪水・高潮が発生することを警告する警報を発生し(ステップS601)、障害判定サブルーチンを実行する(ステップS602)。障害判定サブルーチンによって異物が検出されたか否か判断する(ステップS603)。異物が検出された場合(ステップS603:YES)、全閉できない要因に生命または身体の危機に関わるか否かを判定する(ステップS604)。生命または身体の危機に関わることがない場合(ステップS604:NO)、ゲート13の開閉による異物の除去を行う(ステップS605)。
ステップS602において異物が検出されなかった場合(ステップS603:NO)、ゲート13を全閉し(ステップS606)、ゲートが全閉できたか否か判断する(ステップS607)。
要因に身体、生命の危機があると判定された場合(ステップS604:YES)、操作員の安全性が確保できるか否か判定する(ステップS611)。中央処理制御部110によって操作員の安全が確保できると判定された場合(ステップS611:YES)、信号送信部119は、異物を人手によって除去するように指示する現地対応指示信号を、操作員等に送信する(ステップS612)。また、操作員の安全が確保できないと判定された場合(ステップS611:NO)、異物の除去は人手により対応することができない。信号送信部119は、スピーカ23やライト25に対して警報を発するように指示する警報指示信号を送信すると共に、警察に通報する(ステップS613)。次に、ゲート13が全閉できているか否か判定し(ステップS607)、全閉できない場合には操作員の安全性が確保できるか否か判断する(ステップS607:NO)。
ゲート開閉による異物除去後、または現地対応後、中央処理制御部110は、ゲート13を全閉にする(ステップS606)。ゲート13が全閉できたか否か判定し(ステップS607)、全閉できない場合にはステップS604に戻って全閉できない要因の生命、身体の危機に関わるか否かの判断をする。このとき、本実施形態は、ゲート開閉による異物除去を行ってもなお全閉できないとの判断が予め定められた所定の回数に達した場合、操作員の安全性確保を確認した上(ステップS611)、現地にて対応するようにしてもよい(ステップS112)。また、ゲート13が全閉できた場合(ステップS607:YES)、洪水・高潮の危険が去ったと判断する予め設定された閾値時間以上、外水位の閾値深さ以下になったか否か判断する(ステップS608)。ステップS608において洪水・高潮の危険が去ったと判断された場合(ステップS608:YES)、中央処理制御部110はゲート13を開放する(ステップS609)。
中央処理制御部110は、ゲート13の開放後、流速・流向計17によって水の逆流が発生したか否か判断する(ステップS610)。逆流が発生した場合(ステップS610:NO)、信号送信部119がスピーカ23やライト25を通じて警報し(ステップS614)、再びゲート13を閉じる(ステップS615)。逆流が発生しないと判断された場合(ステップS610:YES)、洪水・高潮時の処理を終了する。
(地震・津波の可能性がある場合)
図12、図13及び図14は、地震・津波の可能性がある場合の水門3の状態を説明するための模式図である。図15は、地震・津波の可能性がある場合に水門監視システム1において行われる動作を説明するためのフローチャートである。図12に示すように、水門監視システム1がクラウドシステム等を介して津波または地震警報を受信した場合、スピーカ23を介した音声、警告灯25等で警告する。図13に示すように、ゲート13は、津波・地震警報発令中に閉じられる。図14に示すように、津波、あるいは地震警報の解除を受信したら、外水位が水位の閾値未満になり、かつ、閾値時間保っているかを確認した上で、ゲート13が開放される。ただし、ゲート13を開けた後、水が本川4Aから支川4Bへ逆流した場合には再びゲート13は閉鎖される。
図15に示すように、中央処理制御部110は、信号送信部119に地震・津波の可能性があることを知らせる警報を発し(ステップS701)、クラウドシステムCSにより障害判定処理サブルーチンを実行する(ステップS702)。障害判定処理サブルーチンにより異物が除去された場合(ステップS703:YES)、全閉できない要因に生命または身体の危機に関わるか否かを判定する(ステップS604)。生命または身体の危機に関わることがない場合(ステップS704:NO)、ゲート13の開閉による異物の除去を行う(ステップS705)。
ステップS703において異物が検出されなかった場合(ステップS703:NO)、ゲート13を全閉し(ステップS706)、が全閉できたか否か判断する(ステップS707)。
要因に身体、生命の危機があると判定された場合(ステップS704:YES)、信号送信部119は、スピーカ23やライト25に対して被害発生の可能性があるとの警報を発する(ステップS712)。
ゲート開閉による異物除去後、中央処理制御部110は、ゲート13を全閉する(ステップS706)。ゲート13が全閉できたか否か判定し(ステップS707)、全閉できない場合、地震・津波の可能性がある状況では人手による対応ができないとし、スピーカ23やライト25を介して被害発生の可能性があるとの警報を発する(ステップS712)。また、ゲート13が全閉できた場合(ステップS707:YES)、地震・津波警報が解除されるまで待機する(ステップS708)。そして、地震・津波警報が解除された場合(ステップS708:YES)、地震・津波の危険が去ったと判断する予め設定された閾値時間以上、外水位の閾値深さ以下になったか否か判断する(ステップS709)。ステップS709において地震・津波の危険が去ったと判断された場合(ステップS709:YES)、中央処理制御部110は、警告を発した後(ステップS710)、ゲート13を開放する(ステップS711)。
以上説明したように、本実施形態によれば、水門3に設置されたゲート付近の異物を検出し、ゲート全閉を妨げる可能性を判定することができる。また、異物が検出された場合、ゲートを1回以上上下動させることによって異物を粉砕、除去し、確実にゲートを閉鎖することができる。また、異物の検出にあたり、異物流速が水流の速度より充分遅いこと、水門3に向かって流れる異物が水門を通過しなかったことによりゲート下における異物の有無を高い確率で推定することができる。また、水や異物の流速という画像と別の因子により異物を検出することにより、異物検出の精度を高めることができる。さらに、水門近傍のみでなく、その前後の画像からゲート下の異物を検出することにより、観察し難い水門直下よりも確実に異物を検出することができる。
また、本実施形態は、以上説明した実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態は、スピーカ23や警告灯25による警報と共に、官公庁にクラウドシステムCSを介して警報を送信するようにしてもよい。また、本実施形態は、アラート情報に基づいて、洪水等の影響が及ぶ可能性がある範囲に位置するモバイル端末に対して警報を送信するようにしてもよい。
さらに、本実施形態は、複数のカメラ21a等のうち、全てのカメラが撮影した画像を取得して異物を検出することに限定されるものではない。例えば、本実施形態は、異物検出部111が複数のカメラを不連続に選択するカメラ選択部と機能し、選択されたカメラが撮影した画像から、河川等を流れる異物を検出するようにしてもよい。このような構成によれば、障害判定の処理に使用される画像データの数を間引き、障害判定の処理にかかる負荷を軽減することができる。このとき、本実施形態は、河川等の水流速に応じてカメラを選択するようにしてもよい。水流速に応じたカメラの選択は、例えば、水流速の速い範囲ではカメラを密に選択し、水流速の遅い範囲ではカメラを疎に選択してもよい。このようにすれば、異物の検出精度を低下させることなく、画像データの数を少なくして処理に係る負荷を軽減することができる。
なお、以上説明した実施形態は、異物によってゲートが全閉できない障害が発生し得るか否かを判断する処理をクラウドシステムCSにおいて行うようにしているが、本実施形態は、このような構成に限定されるものではない。例えば、警報の発信等、さらに多くの処理をクラウドシステムCSにおいて行ってもよいし、障害が発生し得る判断の処理の一部を制御盤11で行ってもよい。さらに、水門監視システムが全ての処理を行う大型のコンピュータを備え、コンピュータが制御盤11と通信し、制御盤11を制御してもよい。
1 水門監視システム
2 堤防
3 水門
11 制御盤
13 ゲート
14 ゲート支持部
15 外水位計
17 流速・流向計
19 内水位計
20 ゲート駆動ドライバ
21a、21b、21c カメラ
23 スピーカ
25 警告灯
30 蓄電池
110 中央処理制御部
111 異物検出部
113 異物流速算出部
115 障害判定部
117,118 ネットワーク通信部
119 信号送信部
120 バッファリング部

Claims (12)

  1. 河川または水路に設けられた水門を監視する水門監視装置であって、
    前記河川または前記水路の流れ方向に沿う複数の位置を撮影する複数のカメラによって撮影された複数の画像を取得する画像取得部と、
    前記河川または前記水路における水の流れ方向を示す流向情報を取得する流向情報取得部と、
    前記画像取得部によって取得された複数の前記画像から、前記河川または前記水路を流れる異物を検出する異物検出部と、
    前記異物検出部によって検出された前記異物の前記河川または前記水路における位置及び時刻に基づいて、前記異物の流速である異物流速を算出する異物流速算出部と、
    前記異物流速算出部によって算出された前記異物流速に基づいて、前記異物が前記水門のゲートを閉じる障害になり得るか否かを判定する障害判定部と、を含み、
    前記異物検出部は、
    前記流向情報に基づいて、前記画像の時系列を判定し、当該判定に基づく先に撮影された前記画像と、後に撮像された前記画像とを比較して前記異物の異同を判定する、
    水門監視装置。
  2. 前記河川または前記水路を流れる水の流速を測定した流速データを取得する水流速取得部をさらに備え、
    前記障害判定部は、前記異物流速と前記水の流速とを比較する流速比較部を含み、前記異物流速が前記水の流速よりも遅い場合に前記異物が前記水門のゲートを閉じる障害になり得ると判定する、請求項1に記載の水門監視装置。
  3. 前記障害判定部は、前記水門よりも上流にある前記河川または前記水路を撮影した前記画像において検出された前記異物が、前記異物流速に基づく時間の範囲内に前記水門よりも下流にある前記河川または前記水路を撮影した前記画像において検出されない場合に前記異物が前記水門のゲートを閉じる障害になり得ると判定する、請求項1に記載の水門監視装置。
  4. 前記異物が前記水門のゲートを閉じる障害になり得ると判定した場合、前記水門の前記ゲートを開閉するゲート駆動部に対して前記ゲートを1回以上開閉するための駆動信号を送信する駆動信号送信部をさらに備える、請求項1に記載の水門監視装置。
  5. 前記異物が前記水門のゲートを閉じる障害になり得ると判定し、かつ、前記異物の安全性が確保できない場合、前記異物を人手によって除去するように指示する現地対応指示信号を送信する対応信号送信部をさらに備える、請求項1に記載の水門監視装置。
  6. 前記異物が前記水門のゲートを閉じる障害になり得ると判定し、かつ、人手により前記異物の除去に対応できない場合、スピーカ及びライトの少なくとも一方を含む警報装置に対し、警報を発するように指示する警報指示信号を送信する警報信号送信部をさらに備える、請求項1に記載の水門監視装置。
  7. 河川または水路に設けられた水門を監視する水門監視システムであって、
    前記河川または前記水路の流れ方向に沿う複数の位置を撮影する複数のカメラと、
    前記河川または前記水路における水の流れ方向を示す流向情報を取得する流向情報取得部と、
    前記複数のカメラによって撮影された複数の前記画像から、前記河川または前記水路を流れる異物を検出する異物検出部と、
    前記異物検出部によって検出された前記異物の前記河川または前記水路における位置及び時刻に基づいて、前記異物の流速である異物流速を算出する異物流速算出部と、
    前記異物流速算出部によって算出された前記異物流速に基づいて、前記異物が前記水門のゲートを閉じる障害になり得るかを判定する障害判定部と、
    前記異物が前記水門のゲートを閉じる障害になり得ると前記障害判定部が判定した場合、前記水門の前記ゲートを1回以上開閉するように駆動するゲート駆動部と、を含み、
    前記異物検出部は、
    前記流向情報に基づいて、前記画像の時系列を判定し、当該判定に基づく先に撮影された前記画像と、後に撮像された前記画像とを比較して前記異物の異同を判定する、
    水門監視システム。
  8. 前記異物検出部、前記異物流速算出部及び前記障害判定部の少なくとも一部がネットワークを介して接続されたサーバ装置に設けられている、請求項7に記載の水門監視システム。
  9. 前記複数のカメラを不連続に選択するカメラ選択部を含み、前記異物検出部は、前記カメラ選択部によって選択された前記カメラが撮影した画像から、前記河川または前記水路を流れる異物を検出する、請求項7に記載の水門監視システム。
  10. 風力発電によって発生した電力及び太陽光発電によって発生した電力の少なくとも一方を蓄電する蓄電池を含み、前記蓄電池は、前記ゲート駆動部に電力を供給する、請求項7に記載の水門監視システム。
  11. 河川または水路に設けられた水門を監視する水門監視方法であって、
    画像取得部が、前記河川または前記水路の流れ方向に沿う複数の位置を撮影する複数のカメラによって撮影された複数の前記画像を取得する工程と、
    流向情報取得部が、前記河川または前記水路における水の流れ方向を示す流向情報を取得する工程と、
    異物検出部が、取得された複数の前記画像から、前記河川または前記水路を流れる異物を検出する工程と、
    異物流速算出部が、検出された前記異物の前記河川または前記水路における位置及び時刻に基づいて、前記異物の流速である異物流速を算出する工程と、
    障害判定部が、前記異物流速に基づいて、前記異物が前記水門のゲートを閉じる障害になり得るか否かを判定する工程と、を含み、
    前記異物検出部は、前記異物を検出する工程において、
    前記流向情報に基づいて、前記画像の時系列を判定し、当該判定に基づく先に撮影された前記画像と、後に撮像された前記画像とを比較して前記異物の異同を判定する、
    水門監視方法。
  12. 請求項11に記載の水門監視方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
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