JP2003277764A - コークス炉の石炭事前処理方法 - Google Patents
コークス炉の石炭事前処理方法Info
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Abstract
加熱装置への燃焼排ガスを一定に制御でき、流動床乾燥
分級加熱装置での制御を安定させ、かつ、乾燥ゾーンサ
イクロンでの燃焼排ガスの結露を抑制し、微紛炭のダク
トへの付着によるトラブルも抑制できるコークス炉の石
炭事前処理方法を提供する。 【解決手段】熱風発生装置9にて発生させた熱源を流動
床乾燥分級加熱装置2に投入して、該流動床乾燥分級加
熱装置に装入した原料炭を乾燥、分級、加熱するコーク
ス炉の石炭事前処理方法において、前記熱風発生装置で
発生させる熱量を、予め原料炭の負荷変動を加味した熱
量とすることにより、前記流動床乾燥分級加熱装置に投
入する熱量を、装入される原料炭の負荷変動に左右され
ることなく一定に制御することを特徴とするコークス炉
の石炭事前処理方法。
Description
製造するコークス炉への装入炭を乾燥、分級、加熱する
石炭事前処理方法に関する。
は、コークス炉に装入する前に原料石炭を事前に200
℃程度に予熱してから乾留する技術が広く実施されてい
る。予熱工程で原料石炭の昇温速度をできるだけ早くす
ることにより、コークス炉で効率的に乾留がなされるの
みならず、原料石炭のコークス化を改善することが期待
できるからである。
結炭を0〜60重量%を含み、残部が粘結炭よりなる原
料炭を昇温速度100〜1000℃/秒で350〜45
0℃に予熱した後に、微粉炭と粗粉炭とに分級し、微粉
炭を熱間で塊成化した後、予熱した粗粉炭と前記塊成炭
とを混合した後、コークス炉に装入して乾留する高炉用
コークス製造方法が開示されている。そしてその実施例
には、粘結炭と非微粘結炭とを配合した原料炭を石炭乾
燥予熱機で150℃に加熱して乾燥後、石炭ホッパーに移
送し、ついで石炭ホッパーから気流塔式の石炭加熱機に
投入し、その石炭加熱機で400℃まで500℃/秒で
急速加熱した予熱する実施例が示されている。
炭を予熱するために高温のガスとの熱交換により石炭粒
子は急速に昇温されることになり、石炭粒子が熱的に崩
壊し微紛化しやすく、この微紛が発生ガスに同伴するこ
とによる種々のトラブルの発生原因となっていた。
000−212573号公報には、以下の技術が開示さ
れている。この技術は、冶金用コークスの製造のために
石炭をコークス炉に装入するに先立って、その石炭を加
熱ガスと接触させて熱交換することにより予熱するにあ
たり、石炭を200℃以上で300℃未満の温度になる
まで予熱して完全に乾燥する第1段階の予熱を行い、つ
いでこれを冷却することなく固気分離器に導いて、石炭
をさらに300℃以上の高温になるまで、予熱する第2
段階の予熱を行う方法および第1段階の予熱を200℃
以上で300℃未満の温度で行い、第2段階の予熱を3
40℃〜430℃で行う方法である。
ることにより、原料炭が熱的崩壊して微紛化することを
防止し、コークス強度の低下や過熱ガスに同伴する微紛
石によって引き起こすドラブルを回避するものである。
が使用され、この流動床式予熱機の熱源として熱風発生
装置が使用されている。この熱風発生装置は、燃料と空
気により熱風を発生させ、この熱風を流動床式予熱機に
吹き込んで、石炭を予熱乾燥し、乾燥後の熱風を循環し
て使用している。また、流動床式予熱機への排ガスの吹
き込みは、乾燥ゾーンおよび加熱ゾーンに分岐してそれ
ぞれ流量が一定となるように制御されている。流動床か
ら熱風を吹き込むことにより、装入された石炭を流動さ
せて乾燥、加熱、分級して所定の大きさに分級するた
め、流動床から吹き込まれる熱風の量と温度は決定され
る。これは、吹き込む流速が速くなると、粗粒が微紛と
いっしょに分級されてしまうためである。しかし、原料
炭の水分含有率や処理量の変動で循環ガスの温度、風量
が変化する。そのため熱風発生炉から発生する熱風は、
温度を一定に制御すると風量が変動し、風量を一定に制
御すると温度が変動する。
水分を含んだ状態で乾燥加熱温度まで達しないまま回収
されるので、この状態で、流動床乾燥加熱分級装置の後
段に配設している気流塔に搬送して加熱されると加熱割
れが発生し、この割れにより石炭が微紛化し、この微紛
が発生ガスに同伴することによる種々のトラブルの発生
原因となっていた。
のような従来技術の問題点を解決し、装入される原料が
変動しても、流動床乾燥分級加熱装置への燃焼排ガスを
一定に制御でき、流動床乾燥分級加熱装置での制御を安
定させ、かつ、乾燥ゾーンサンクロンでの燃焼排ガスの
結露を抑制し、微紛炭のダクトへの付着によるトラブル
も抑制できるコークス炉の石炭事前処理方法を提供する
ことを課題とする。
決するためになされたものであり、その要旨とするとこ
ろは、特許請求の範囲に記載した通りの下記内容であ
る。 (1)熱風発生装置にて発生させた熱源を流動床乾燥分
級加熱装置に投入して、該流動床乾燥分級加熱装置に装
入した原料炭を乾燥、分級、加熱するコークス炉の石炭
事前処理方法において、前記熱風発生装置で発生させる
熱量を、予め原料炭の負荷変動を加味した熱量とするこ
とにより、前記流動床乾燥分級加熱装置に投入する熱量
を、装入される原料炭の負荷変動に左右されることなく
一定に制御することを特徴とするコークス炉の石炭事前
処理方法。
原料炭の負荷変動を加味した熱量を、前記流動床乾燥分
級加熱装置の乾燥ゾーン出口に導入することを特徴とす
る(1)に記載のコークス炉の石炭事前処理方法。 (3)前記流動床乾燥分級加熱装置の乾燥ゾーンに配設
した乾燥ゾーンサイクロンにて回収した微紛を、前記流
動床乾燥分級加熱装置の加熱ゾーンに投入することを特
徴とする(1)または(2)に記載のコークス炉の石炭
事前処理方法。
3により詳細に説明する。図1は、本発明におけるコー
クス炉の石炭事前処理方法の実施形態を例示するフロー
図である。図1において、原料炭は、原料装入ホッパー1
を介して流動床乾燥分級加熱装置2に装入され、この流
動床乾燥分級加熱装置2の前半で乾燥され、後半では3
00℃まで加熱される構造になっている。
以下同じ)によって熱ガスを生成し、この熱ガスを流動
床乾燥分級加熱装置2に送風している。ここで粒径0.
3mm以上のものが粗粒炭として分級され、分級された
粗粒炭は後段に配設されている粗粒気流加熱塔11に搬
送して300℃〜400℃に加熱され、この後段に配設
された加熱粗粒サイクロン13によって固体と気体に分
離される。分離された固体(粗粒炭)はコークス炉16
へと搬送される。一方、流動床乾燥分級加熱装置2で発
生した熱ガスは流動床乾燥分級加熱装置2の乾燥ゾーン
30側と加熱ゾーン31側に導入される。乾燥ゾーン3
0と加熱ゾーン31の出側には、乾燥ゾーンサイクロン
3および分級ゾーンサイクロン4が配設されている。
0と加熱ゾーン31は仕切り壁32によって仕切られ、
仕切り壁32の上部(フリーボード部)には乾燥ゾーン
30と加熱ゾーン31を導通する導通口33を設け、乾燥
ゾーン30と加熱ゾーン31の流動床部からの熱風の出
入りを防止するようにしている。乾燥ゾーン30で発生
する排ガスを導入して、排ガス中に含まれる固体と気体
を分離し、乾燥ゾーンサイクロン3で分離した固体は、
流動床乾燥分級加熱装置2の分級ゾーン側へ導入し、3
00℃まで加熱される。加熱された原料炭のうち、粒径
0.3mm以上のものは粗粒気流加熱塔11に搬送され
るが、粒径0.3mm以下のものは加熱ゾーン31の排
ガスといっしょに分級ゾーンサンクロン4に搬送され
る。
イクロン3によって分離された気体は排気ブロワー23
を介して一部が系外へ放散される。この系外排出経路に
は流動床圧力制御装置10が設けられており、流動床乾
燥分級加熱装置2の内圧を制御している。また、流動床
乾燥分級加熱装置2の加熱ゾーン側に連結された分級ゾ
ーンサイクロン4では、加熱ゾーン側で発生した排ガス
が搬送され、排ガス中に含まれる微紛を分離し、分離さ
れた微紛は微粉気流加熱塔12に搬送され、300℃〜
400℃に加熱され、後段に設けた加熱微粉サイクロン
14に搬送される。また、分級ゾーンサイクロン4で分
離された気体は、熱風発生炉9に導入して、循環して使
用している。また、乾燥ゾーンサイクロン3によって分
離された気体のうち、排ガスブロワを解して系外に放散
されるものを除くガスは循環経路に合流して、循環使用
される。
発生炉9部の排ガスの循環経路を示す図である。図2に
おいて、流動床乾燥分級加熱装置2は、原料炭の装入側
が乾燥ゾーン30で、排出側が加熱ゾーン31で構成さ
れている。流動床乾燥分級加熱装置2には、熱風発生炉
9にて燃焼ガスを発生させて、この燃焼ガスを流動床乾
燥分級加熱装置2に導入して原料炭を乾燥、分級、加熱
する。
21で熱風を所定の温度に制御するために燃焼装置24
に燃料と燃焼空気を導入して燃焼排ガスを発生させてい
る。また、この熱風発生炉9には、流動床乾燥分級加熱
装置2に連結した乾燥ゾーンサイクロン3と分級ゾーン
サイクロン4で分離させた気体を、循環ブロワー8を介
して連結している。この分離した気体を循環使用するこ
とで、熱風発生炉9の燃料原単位を向上させることがで
きる。
床乾燥分級加熱装置2の乾燥ゾーン30と加熱ゾーン3
1にそれぞれ供給される。供給配管には、乾燥ゾーン流
量調整装置28および加熱ゾーン流量調整装置27を設
けており、乾燥ゾーン30および加熱ゾーン31への燃
焼ガスの供給流量が所定の流量となるように調整されて
いる。各ゾーンへの供給流量は、流動床乾燥分級加熱装
置2によって原料炭の流動、乾燥、加熱および分級に必
要な量を設定しており、本設備では、粒径0.3mmを
基準として設定している。
料炭の量や原料炭に含まれる水分の量により流動床乾燥
分級加熱装置2内の熱負荷が変動する。熱負荷が変動す
ると循環ガス温度が変動するため、熱風発生炉9での燃
焼量を上昇または降下させて負荷変動に対応する。しか
し、燃焼量を上昇させた場合、燃焼排ガス量が燃焼量の
上昇分だけ増加する。しかし、流動床乾燥分級加熱装置
2では原料炭の流動、乾燥、加熱および分級に必要なガ
ス量を供給するように調整しているので、増加分の排ガ
スを燃焼ガス供給経路からバイパスさせて乾燥ゾーン出
口の乾燥ゾーンサイクロン3への排ガスの供給経路に導
入する。バイパス経路には流動床熱風流量制御装置5を
配設し、流動床乾燥分級加熱装置2への供給流量を確保
しながら、変動分の熱量をバイパス経路に流し込む。従
って、熱風発生炉9では常に原料の変動分を加味した熱
量を発生させ、流動床乾燥分級加熱装置2への燃焼排ガ
ス量を一定に制御し、余剰の熱量をバイパス経路に導入
する燃焼排ガスを制御する。
スを導入し、そのガスを乾燥ゾーン出口ら導入すること
で、乾燥ゾーンサイクロン3に連結するダクトの結露の
抑制、結露によるダクト内への微粉の付着防止、この微
粉による腐食防止および乾燥ゾーンサイクロン3で回収
するの微粉の温度を上げることができるので、加熱ゾー
ン31での加熱効率の向上も期待できる。
吹き込む燃焼ガスを一定に制御するため、熱風発生炉に
おいて、原料の変動分を加味した燃焼排ガスを発生させ
ることで、装入される原料炭の量が変動しても、流動床
乾燥分級加熱装置への燃焼排ガスを一定に制御し、流動
床乾燥分級加熱装置での制御を安定させ、かつ、乾燥ゾ
ーンサンクロンでの燃焼排ガスの結露を抑制し、微紛炭
のダクトへの付着によるトラブルも抑制できる。また、
乾燥ゾーンに配設した乾燥ゾーンサイクロンで回収した
微紛を流動床乾燥分級加熱ゾーンに導入して加熱するこ
とで、流動床乾燥分級加熱装置の後段に配置している気
流塔での加熱割れを抑制し、加熱割れよる微粉炭によっ
て生じるトラブルも抑制できるなど、産業上有用な著し
い効果を奏する。
法の実施形態を例示するフロー図である。
風発生炉の排ガスの循環経路を示す図である。
用している仕切り壁の詳細図である。
3:乾燥ゾーンサイクロン、4:分級ゾーンサイクロ
ン、5:流動床熱風流量制御装置、6:乾燥ゾーンガス
流量制御装置、7:分級ゾーンガス流量制御装置、8:循
環ブロワー、9:熱風発生炉(熱風発生装置)、10:流
動床圧力制御装置、11:粗粒気流加熱塔、12:微紛気流
加熱塔、13:加熱粗粒サイクロン、14:加熱微紛サイク
ロン、15:成型機、16:コークス炉、17:循環ブロワ
ー、18:熱風発生炉(熱風発生装置)、19:粗粒気流塔
ガス流量制御装置、20:微紛気流塔ガス流量制御装置、
21:流動床熱風温度制御装置、22:気流塔圧力制御装
置、23:排気ブロワー、24:燃焼装置、25:燃焼装置、
26:圧力指示調節器、27:加熱ゾーン流量調整装置、2
8:乾燥ゾーン流量調整装置、29:流量指示計、30:乾
燥ゾーン、31:加熱ゾーン、32仕切り壁、33:導通口
Claims (3)
- 【請求項1】 熱風発生装置にて発生させた熱源を流動
床乾燥分級加熱装置に投入して、該流動床乾燥分級加熱
装置に装入した原料炭を乾燥、分級、加熱するコークス
炉の石炭事前処理方法において、前記熱風発生装置で発
生させる熱量を、予め原料炭の負荷変動を加味した熱量
とすることにより、前記流動床乾燥分級加熱装置に投入
する熱量を、装入される原料炭の負荷変動に左右される
ことなく一定に制御することを特徴とするコークス炉の
石炭事前処理方法。 - 【請求項2】前記熱風発生装置で発生させる前記原料炭
の負荷変動を加味した熱量を、前記流動床乾燥分級加熱
装置の乾燥ゾーン出口に導入することを特徴とする請求
項1に記載のコークス炉の石炭事前処理方法。 - 【請求項3】 前記流動床乾燥分級加熱装置の乾燥ゾー
ンに配設した乾燥ゾーンサイクロンにて回収した微紛
を、前記流動床乾燥分級加熱装置の加熱ゾーンに投入す
ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコ
ークス炉の石炭事前処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002083159A JP2003277764A (ja) | 2002-03-25 | 2002-03-25 | コークス炉の石炭事前処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002083159A JP2003277764A (ja) | 2002-03-25 | 2002-03-25 | コークス炉の石炭事前処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003277764A true JP2003277764A (ja) | 2003-10-02 |
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ID=29231057
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002083159A Pending JP2003277764A (ja) | 2002-03-25 | 2002-03-25 | コークス炉の石炭事前処理方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2003277764A (ja) |
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