JP2010243023A - 流動床乾燥加熱分級装置及びコークス炉用原料炭の事前処理方法 - Google Patents

流動床乾燥加熱分級装置及びコークス炉用原料炭の事前処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コークス炉に装入する原料炭の事前処理方法、及びこの方法を実施するための流動床乾燥加熱分級装置において、粗粒炭の温度を高温に維持したまま、微粉炭の温度を低下させることにより、原料炭の事前処理全体の熱効率や生産性等を低下させずに、微粉炭の塊成化を容易にする。
【解決手段】給炭部から供給された原料炭が装置下方から供給される熱風により流動化される流動床にて、原料炭を流動させながら排炭部へ移動させる間に、原料炭を乾燥及び加熱するとともに、加熱した原料炭中の粗粒炭と微粉炭とを分級する流動床乾燥加熱分級装置において、流動床を給炭部から排炭部へ向かう長手方向に沿って前段部と後段部とに区分し、前段部及び後段部のそれぞれから排出された微粉炭を別々に捕集し、後段部側で捕集された微粉炭を前段部側に供給することとした。
【選択図】図2

Description

本発明は、コークス炉に装入する原料炭の乾燥、加熱、分級等の事前処理方法、及びこの方法を実施するための流動床乾燥加熱分級装置に関する。
高炉用コークスは、石炭をコークス炉に装入して乾留して石炭中の揮発分を除去することによって製造されるが、石炭の嵩密度向上によるコークス強度の向上や、乾留時間の短縮による生産性の向上等の観点から、原料炭を事前に乾燥するとともに、200〜350℃程度まで加熱する事前処理を行った後に、コークス炉に装入することが行われ始めてきている。
また、原料炭には、粒径の比較的大きな(例えば、0.5mm超)粗粒炭と、粒径の比較的小さな(例えば、0.5mm以下)微粉炭とが含まれている。このうち、微粉炭は、乾燥及び加熱された際に発塵したり、コークス炉での乾留によって発生するコークス炉ガス(COG)等への微粉炭に同伴されて炉頂空間や上昇管等に付着して通気性を阻害する(いわゆるキャリーオーバー現象)場合がある。そのため、微粉炭の発塵防止やキャリーオーバー現象の抑制等の観点から、原料炭を乾燥及び加熱するとともに、微粉炭を分級して分離し、分離した微粉炭を塊成化した後に、粗粒炭と混合してコークス炉に装入することが行われている。
このような原料炭の乾燥、加熱及び分級を行う装置として、給炭部から供給された原料炭が装置下方から供給される熱風により流動化される流動床にて、原料炭を流動させながら排炭部へ移動させる間に、原料炭を乾燥及び加熱するとともに、加熱した原料炭中の粗粒炭と微粉炭とを分級する流動床乾燥加熱分級装置がある(例えば、特許文献1〜3及び非特許文献1を参照)。
上記特許文献1には、装置全体の熱効率を向上させるために、流動床乾燥加熱分級装置で発生した排ガスを熱風発生炉に供給するとともに、流動床乾燥加熱分級装置に供給する熱風を発生させる熱風発生炉からのガスを分岐させたバイパス管により流動床乾燥加熱分級装置の上部の排ガス出口近傍に供給する技術が開示されている。
また、特許文献2には、流動床乾燥加熱分級装置の内壁部に石炭の乾燥に用いられたガス中の水分が結露するのを防止するために、特許文献1に記載されたバイパス管を設けるとともに、バイパス管から導入されたガスを内壁部にガイドする衝突板を設ける技術が開示されている。
さらに、特許文献3には、流動床乾燥加熱分級装置全体の熱効率を向上させるために、流動床乾燥加熱分級装置内部を、給炭部側の相対的に温度の低い乾燥ゾーンと排炭部側の相対的に温度の高い加熱ゾーンとに分け、乾燥ゾーンと加熱ゾーンのそれぞれから排出される排ガスに同伴された微粉炭を別々に捕集し、低温の乾燥ゾーン側の排ガスのみを排出する技術が開示されている。また、特許文献3には、回収される微粉炭の結露を防止するために、乾燥ゾーンで捕集された微粉炭を加熱ゾーン側に投入したり、熱風の温度を制御(すなわち、装置に供給される熱量を制御)したり、バイパス管を設置したりすることも開示されている。
特開平10−253251号公報 特開2008−264657号公報 特開2003−277764号公報
永井和範「鉄と鋼」、vol90 (2004) No.9 P.627−633
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2の技術には、流動床乾燥加熱分級装置全体の熱効率をさらに向上させる余地がある、という問題があった。
一方、上記特許文献3の技術は、流動床乾燥加熱分級装置全体の熱効率は高いものの、熱効率向上や結露防止のために、低温側の乾燥ゾーンで捕集された微粉炭を高温側の加熱ゾーンに供給し、最終的に全ての微粉炭が高温側の加熱ゾーンから排出されたものとして捕集される。そのため、微粉炭温度が高温(約160〜170℃程度)となってしまう。このように、微粉炭温度が高温であると、微粉炭の塊成化に用いるバインダ中の水分や揮発分が塊成中に蒸発したり、バインダの温度が上がり流動性が増したりすることで、微粉炭が安定して塊成化できない、という問題があった。
また、高温となった微粉炭を、塊成を容易にするために、別途設けられた装置によりガスや水等を使用して冷却することも考えられるが、これは、流動床乾燥加熱分級装置全体の熱効率の低下や、高温の微粉炭の冷却による生産性の低下等の点から望ましくない。
さらに、熱風発生炉からの熱風の温度を下げることにより、捕集される微粉炭温度を低下させることも考えられるが、熱風温度を下げることで、微粉炭と分級された粗粒炭の温度まで低下してしまい、コークス炉に装入する石炭全体の温度が低下することとなる。この場合、原料炭の乾燥や加熱が不十分となり、石炭の嵩密度低下によるコークス強度の低下や、乾留時間の増加による生産性の低下等の点から望ましくない。
そこで、本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、コークス炉に装入する原料炭の事前処理方法、及びこの方法を実施するための流動床乾燥加熱分級装置において、粗粒炭の温度を高温に維持したまま、微粉炭の温度を低下させることにより、原料炭の事前処理全体の熱効率や生産性等を低下させずに、微粉炭の塊成化を容易にすることを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、後段部側で捕集された微粉炭を前段部における排気管やフリーボード部に供給することにより、粗粒炭の温度を高温に維持したまま、微粉炭の温度を低下させることができることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、熱風を発生させる熱風発生炉と、前記熱風発生炉から熱風が供給されるプレナム室と、前記プレナム室の上方に形成される流動層と、前記プレナム室と前記流動層とを仕切る分散板と、前記流動層の上方に設けられたフリーボード部とを有し、前記分散板を介して前記プレナム室から供給される熱風により前記分散板上に供給された原料炭を流動化させて形成した前記流動層上で前記原料炭を流動させながら、前記原料炭を乾燥及び加熱するとともに、前記原料炭を微粉炭と粗粒炭とに分級し、且つ、前記原料炭が供給される給炭部側の前段部と前記粗流炭が排出される排炭部側の後段部とに区分されている流動床本体と、前記前段部の上方から排ガスに同伴されて排出される第1の微粉炭を捕集するとともに、前記第1の微粉炭捕集後の前記排ガスを排出する第1の微粉捕集機と、前記後段部の上方から排ガスに同伴されて排出される第2の微粉炭を捕集するとともに、前記第2の微粉炭捕集後の前記排ガスを排出する第2の微粉捕集機と、前記第1の微粉捕集機から排出された排ガスの一部が前記第2の微粉捕集機から排出された排ガスに混合された流動床循環ガスを前記熱風発生炉に供給する流動床循環ガス供給管と、前記第2の微粉捕集機で捕集された前記第2の微粉炭を、前記前段部と前記第1の微粉捕集機とを接続する排気管、又は、前記前段部におけるフリーボード部に供給する微粉炭供給部と、を備える、流動床乾燥加熱分級装置が提供される。
ここで、前記前段部及び前記後段部は、それぞれ、1室からなるか、又は、2室以上に分割されていてもよい。
また、前記熱風発生炉で発生させた熱風は、前記プレナム室に供給されるとともに、前記前段部における前記フリーボード部に供給されてもよい。
また、本発明によれば、フリーボード部を有し、給炭部側から排炭部側へ向かう長手方向に沿って前段部と後段部とに区分された流動床にて、前記給炭部から供給された原料炭を熱風発生炉で発生させた熱風により流動させながら、前記原料炭を乾燥及び加熱するとともに、前記原料炭を微粉炭と粗粒炭とに分級し、前記微粉炭を前記前段部及び前記後段部におけるそれぞれのフリーボード部から排出し、前記粗粒炭を前記排炭部から排出するコークス炉用原料炭の事前処理方法が提供される。
前記コークス炉用原料炭の事前処理方法においては、前記前段部から排出された第1の微粉炭を第1の微粉捕集機で捕集し、且つ、前記後段部から排出された第2の微粉炭を第2の微粉捕集機で捕集しながら、一旦前記第2の微粉捕集機で捕集された前記第2の微粉炭を、前記前段部と前記第1の微粉捕集機とを接続する排気管、又は、前記前段部における前記フリーボード部に供給するとともに、前記第1の微粉捕集機から排出された排ガスの一部を前記第2の微粉捕集機から排出された排ガスに混合した流動床循環ガスを前記熱風発生炉に供給する。
また、前記コークス炉用原料炭の事前処理方法において、前記熱風発生炉で発生させた熱風を、前記流動床の下部のプレナム室に供給するとともに、前記前段部における前記フリーボード部に供給してもよい。
本発明によれば、コークス炉に装入する原料炭の事前処理方法、及びこの方法を実施するための流動床乾燥加熱分級装置において、後段部側で捕集された微粉炭を前段部における排気管やフリーボード部に供給することにより、粗粒炭の温度を高温に維持したまま、微粉炭の温度を低下させることができる。従って、本発明によれば、原料炭の事前処理全体の熱効率や生産性等を低下させずに、微粉炭の塊成化を容易にすることが可能となる。
本発明の一実施形態に係るコークス炉用原料炭の事前処理設備の全体構成を示す説明図である。 同実施形態に係る流動床乾燥加熱分級装置の構成を示す説明図である。 本発明の基盤技術に係る流動床乾燥加熱分級装置の構成の一例を示す説明図である。 流動床本体内に生じる温度分布の一例を示すグラフである。 本発明の基盤技術に係る流動床乾燥加熱分級装置の構成の他の例を示す説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[コークス炉用原料炭の事前処理設備の全体構成]
まず、図1を参照しながら、本発明の一実施形態に係るコークス炉用原料炭の事前処理設備の全体構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るコークス炉用原料炭の事前処理設備の全体構成を示す説明図である。
本実施形態に係るコークス炉用原料炭の事前処理設備1は、コークス炉50に装入する石炭の事前処理を行う設備である。この事前処理は、原料炭を事前に乾燥及び加熱することでコークス炉50における乾留時間を短縮し、かつ、原料炭中の微粉炭を分級して塊成化することで微粉炭の発塵防止やキャリーオーバー現象を抑制するためのものである。
具体的には、図1に示すように、コークス炉用原料炭の事前処理設備1は、湿炭槽5と、流動床本体10と、流動床熱風発生炉11と、低温微粉捕集機13と、高温微粉捕集機15と、放散塔19と、気流加熱塔23と、気流加熱塔熱風発生炉25と、サイクロン27と、落下炭ピット29と、気流加熱塔循環ブロワ31と、石炭槽33と、混練機35と、塊成機37と、装入コンベア39と、を主に備える。また、本実施形態では、流動床本体10と、流動床熱風発生炉11(以下、「熱風発生炉11」と記載する場合がある。)と、低温微粉捕集機13と、高温微粉捕集機15と、放散塔誘引ブロワ17と、放散塔19と、流動床循環ガスブロワ21とを備える装置を流動床乾燥加熱分級装置とすることとする。
(湿炭層5)
湿炭槽5は、コークス炉50に装入するために事前処理を行う対象となる原料炭が貯蓄されている槽である。原料炭は、通常、8〜12質量%程度の水分を含んでおり、これを後述する流動床乾燥加熱分級装置により乾燥して、6質量%以下程度の水分量まで低減させた後に、コークス炉50に装入する。
また、原料炭は、広範な粒度を有する(0.1mm〜10mm程度)が、その粒径に応じて、微粉炭と粗粒炭とに区別できる。微粉炭と粗粒炭の粒径範囲は、コークス炉50の設備構成や塊成機37による塊成条件等によって適宜設定すればよいが、本実施形態では、例えば、概ね、粒径が0.5mm(又は0.3mm)以下のものを微粉炭、粒径が0.5mm(又は0.3mm)超のものを粗粒炭としている。なお、原料炭の粒子の粒径は、篩により測定できる。
(流動床乾燥加熱分級装置の概要)
流動床乾燥加熱分級装置は、原料炭の乾燥、加熱及び分級を行う装置として、給炭部から供給された原料炭が装置下方から供給される熱風により流動化される流動床にて、原料炭を流動させながら排炭部へ移動させる間に、原料炭を乾燥及び加熱するとともに、加熱した原料炭中の粗粒炭と微粉炭とを分級する装置である。なお、この流動床乾燥加熱分級装置の詳細な構成については、後述する。
また、流動床乾燥加熱分級装置にて加熱分級された粗粒炭は、流動床本体10の粗粒炭排出口101から排出されて気流加熱塔23まで搬送される。一方、流動床乾燥加熱分級装置にて加熱分級された微粉炭は、低温微粉捕集機13及び高温微粉捕集機15により捕集され、最終的に、低温微粉捕集機13から排出されて混練機35まで搬送される。なお、流動床乾燥加熱分級装置により分級される粗粒炭と微粉炭の割合は、概ね、粗粒炭が70質量%程度、微粉炭が30質量%程度である。
また、流動床乾燥加熱分級装置から排出された粗粒炭は、必要に応じて200〜350℃に予熱した後にコークス炉50に装入される。一方、流動床乾燥加熱分級装置から排出された微粉炭は、塊成化されてからコークス炉50に装入されるが、この塊成化を実施するためには、後述するように、バインダを用いて微粉炭を塊成化する方法がある。
(気流加熱塔23)
気流加熱塔23は、その下部に、流動床乾燥加熱分級装置から搬送された粗粒炭が供給される供給部(図示せず。)が設けられている。また、気流加熱塔熱風発生炉25(以下、「熱風発生炉25」と記載する場合がある。)で発生させた熱風が、気流加熱塔23の下端から上端に向けて供給される。従って、気流加熱塔23は、熱風発生炉25から供給された熱風(上昇流)により、下部から供給された粗粒炭を上方に向けて浮上させながら、粗粒炭を200℃〜350℃程度まで加熱する。
(熱風発生炉25)
気流加熱塔熱風発生炉25は、気流加熱塔23に供給する熱風を発生させる装置であり、燃料ガスを用いて空気を燃焼させることにより加熱された燃焼排ガスを発生させ、これを所定の温度及び流量に制御して、気流加熱塔23に供給する。ここで、燃料ガスとしては、例えば、液化天然ガス(LNG)、液化石油ガス(LPG)等のガス燃料や、コークス炉ガス(COG)、高炉ガス(BFG)、転炉ガス(LDG)等の製鉄所で発生する副生ガスやその混合ガスなどを用いることができる。
(サイクロン27)
サイクロン27は、粗粒炭を加熱した後の熱風の排ガスに同伴されて気流加熱塔23を上昇して来た加熱後の粗粒炭を、遠心力を利用して分離捕集する装置である。サイクロン27は捕集した加熱後の粗粒炭を排出し、排出された加熱後の粗粒炭は、石炭槽33まで搬送される。
(落下炭ピット29)
また、流動床乾燥加熱分級装置から搬送された粗粒炭に、特に粒径が大きな粗大粒子が混入している場合には、この粗大粒子が気流加熱塔23を上昇せずに、気流加熱塔23の下部に堆積し、気流加熱塔23内での粗粒炭の加熱が妨げられる場合がある。そのため、粗粒炭中に含まれる粗大粒子が気流加熱塔23の下部に堆積しないように、落下炭ピット29を設け、気流加熱塔23の下部に落下した石炭の粗大粒子を回収するようにしている。
(気流循環ブロワ31)
また、サイクロン27は、粗粒炭を加熱した後の熱風の排ガスを排出し、気流加熱塔循環ブロワ31に供給する。そして、気流加熱塔循環ブロワ31は、サイクロン27から供給された粗粒炭の加熱後の排ガスを、再び熱風発生炉25に戻す。このように、気流加熱塔循環ブロワ31により、気流加熱塔23で発生した排ガスを熱風発生炉25で再利用することができるので、コークス炉用原料炭の事前処理設備1全体の熱効率を向上させることができる。
なお、流動床乾燥加熱分級装置から排出された粗粒炭の温度が、200〜350℃と十分に高温である場合には、流動床乾燥加熱分級装置から排出された粗粒炭は、上述した気流加熱塔23及びサイクロン27を経ずに、直接石炭槽33に搬送されてもよい。
(混練機35)
混練機35は、流動床乾燥加熱分級装置から搬送された微粉炭を、塊成機37による塊成用のバインダと混練し、混練された微粉炭とバインダの混練物を塊成機37に供給する装置である。より詳細には、流動床乾燥加熱分級装置から搬送された微粉炭は、一旦、微粉炭用のホッパ(図示せず。)に装入され、この微粉炭ホッパから、ロータリバルブ(図示せず。)等により、微粉炭が所定の切出量で混練機35に切り出される。混練機35に切り出された微粉炭は、混練機35内にて別途添加された塊成用のバインダと混練される。
ここで、塊成用のバインダとしては、例えば、一般的にタール及びタールを簡易蒸留して低温の揮発分を除去した残渣(例えば、軟化点70℃以下のコールタール蒸留物である軟ピッチや、石油系ピッチで軟化点が70℃以下と低く常温で液状のもの等)などが用いられる。これは、コークス炉50での乾留の結果排出されたタール等を再利用できることや、製造されたコークスの品質が向上することなどの理由による。なお、軟化点の高い中ピッチ(軟化点70〜85℃)や硬ピッチ(軟化点85℃以上)は、常温で固体のため、ハンドリング上好適でない。
(塊成機37)
塊成機37は、主に、押し込みスクリュー37aと、2つのロール37bとを有する。押し込みスクリュー37aは、混練機35から塊成機37上のホッパ(図示せず。)に供給された微粉炭とバインダとの混練物を2つのロール37bの間に押し込む。2つのロール37bは、所定のロールギャップを有して配置されており、一方のロール37bが固定され、他方のロール37bが油圧により一定圧力で押されることにより回転し、これにより、ロール37bの出口側から、塊成された微粉炭(以下、「塊成炭」と記載する場合がある。)が得られる。また、得られた塊成炭は、粗粒炭とともに、石炭槽33まで搬送される。
(石炭槽33、装入コンベア39)
石炭槽33は、粗流炭及び塊成炭を貯留し、この石炭槽33から、装入コンベア39等により、粗粒炭及び塊成炭がコークス炉50に装入される。
[流動床乾燥加熱分級装置の構成]
以上、本実施形態に係るコークス炉用原料炭の事前処理設備1の全体構成について説明したが、続いて、図1及び図2を参照しながら、本実施形態に係る流動床乾燥加熱分級装置の詳細な構成について説明する。図2は、本実施形態に係る流動床乾燥加熱分級装置の構成を示す説明図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る流動床乾燥加熱分級装置は、流動床本体10と、流動床熱風発生炉11と、低温微粉捕集機13と、高温微粉捕集機15と、放散塔誘引ブロワ17と、放散塔19と、流動床循環ガスブロワ21と、を主に備える。
(流動床本体10)
流動床本体10は、略直方体の形状を有しており、本実施形態に係る給炭部の一例としての原料炭供給口(図示せず。)と、本実施形態に係る排炭部の一例としての粗粒炭排出口101と、プレナム室103と、フリーボード部105と、分散板107と、流動層109と、仕切り板110と、を主に有する。
原料炭供給口は、流動床本体10の水平断面の長手方向の一端側に設けられ、湿炭槽5から、水分を含む常温の石炭が連続的に供給される。また、粗粒炭排出口101は、流動床本体10の水平断面の長手方向の他端側に設けられ、流動床本体10内で乾燥、加熱及び分級された粗粒炭が排出される。なお、粗粒炭排出口101の出口にはロータリバルブ101aが設けられており、このロータリバルブ101aにより、粗粒炭の排出量が調整される。
プレナム室103は、流動床本体10内の最下部に設けられており、プレナム室103と熱風発生炉11とを接続する熱風供給管111を介して、熱風発生炉11からプレナム室103の下方から供給された熱風を上方の分散板107に向けて供給する。
フリーボード部105は、流動床本体10内において流動層109の上方に設けられており、原料炭供給口から供給された原料炭の乾燥、加熱及び分級が行われる空間である。フリーボード部105の上端は、後述する前段部排気管117及び後段部排気管119を介して、それぞれ、低温微粉捕集機13及び高温微粉捕集機15に接続されている。
分散板107は、プレナム室103と流動層109とを仕切る板状の部材であり、この分散板107には、プレナム室103から供給される熱風を通過させるための複数の貫通孔(図示せず)が設けられている。
流動層109は、分散板107を介してプレナム室103から供給される熱風を用いて分散板107上に供給された原料炭を流動化させることによって形成される。この流動層109が形成されることにより、流動層109上で原料炭を流動させることができるが、このとき、原料炭を湿炭部5から分散板107上に連続的に供給することで、流動化した原料炭を原料供給口側から粗粒炭排出口101側へ、すなわち、流動床本体10の水平断面の長手方向に沿って移送することができる。
また、プレナム室103から分散板107を介して流動層109に熱風が供給されることから、流動層109上で原料炭を流動させながら、原料炭の乾燥及び加熱を行うことができる。さらに、流動層109の下方のプレナム室103から上方に向けて熱風が供給されることから、流動層109上で流動している原料炭は、原料炭供給口側から粗粒炭排出口へ移動する間に、フリーボード部105を上昇する原料炭乾燥加熱後の熱風の排ガスに同伴されて、流動層109からフリーボード部105の上部へ向けて浮上するようになる。フリーボード105部は、通常、流動層109よりも幅が拡大されており(フリーボード部105の下部は、通常、テーパ状となっている。)、フリーボード部105では、流動層109よりも熱風の流速が減少する。このとき、フリーボード部105の幅と、プレナム室103から供給される熱風の流量を調整することにより熱風の流速すなわち微粉炭の終末速度を制御することができ、設定した粒径以下の微粉炭をフリーボード部105の上部から排出し、設定した粒径を超える粗粒炭を流動層109上に戻すように制御することができる。これにより、流動層109上で原料炭を流動させながら、原料炭中の微粉炭と粗粒炭とを分級することが可能となる。具体的には、例えば、フリーボード部の幅と熱風の流量を調整して、熱風の流速を1.9Bm/sとすると、粒径0.5mm以下の微粉炭をフリーボード部105の上部から排出させ、粒径0.5mmを超える粗粒炭を粗粒炭排出口101から排出させることが可能となる。
また、本実施形態では、流動床本体10が、仕切り板110により、原料炭が供給される給炭部(原料炭供給口)側の前段部と、粗粒炭が排出される排炭部(粗粒炭排出口101)側の後段部とに区分されている。さらに、図2に示す例では、前段部及び後段部が、それぞれ、2室に分割されており、各室に、プレナム室103A、103B、103C、103D及びフリーボード部105A、105B、105C、105Dが設けられている。すなわち、図2に示した流動床本体10は、合計4室に区分されており、給炭部側の2室(プレナム室103A、103B、フリーボード部105A、105B及びこれらの間にある流動層109)が前段部、排炭部側の2室(プレナム室103C、103D、フリーボード部105C、105D及びこれらの間にある流動層109)が後段部、として構成されている。
ただし、本実施形態における前段部及び後段部は、各2室ずつに分割されている場合に限られず、少なくとも、図1に示した例のように、前段部及び後段部が各1室ずつあればよく、それぞれが3室以上に分割されていてもよい。また、前段部の室数と後段部の室数は異なっていてもよい。
なお、流動床本体10内で分級した粗粒炭は、コークス炉50に装入する事前処理として、200℃以上350℃以下程度の高温にすることが好ましい。原料炭の流動床本体10内への供給量、熱風の温度および風速、流動床本体10の長手方向の長さ等を調整することにより、原料炭の流動床本体10内での十分な滞留時間を確保すれば、流動床本体10内で、粗粒炭を300℃程度まで加熱することは可能である。
(熱風発生炉11)
流動床熱風発生炉11は、上述した流動床本体10に供給する熱風を発生させる装置であり、燃料ガスを用いて空気を燃焼させることにより加熱された燃焼排ガスを発生させ、これを所定の温度及び流量に制御して、流動床本体10に供給する。ここで、燃料ガスとしては、例えば、液化天然ガス(LNG)、液化石油ガス(LPG)等のガス燃料や、コークス炉ガス(COG)、高炉ガス(BFG)、転炉ガス(LDG)等の製鉄所で発生する副生ガスやその混合ガスなどを用いることができる。
この熱風発生炉11は、熱風供給管111を介して、流動床本体10のプレナム室103の下部に接続される。図2に示す例では、プレナム室103は、プレナム室103A〜103Dの4室に分割されており、熱風供給管111を分岐させて、各プレナム室103A〜103Dのそれぞれに接続させている。また、各プレナム室103A〜103Dのそれぞれに分岐して接続された熱風供給管111には、各プレナム室103A〜103Dに対応して4つの熱風調節弁113が設けられている。これにより、各プレナム室103A〜103Dに供給する熱風の流速を独立して制御することができる。
さらに、プレナム室103に接続された熱風供給管111を分岐させ、この分岐された熱風供給管111を介して、熱風発生炉11が、流動床本体10の前段部におけるフリーボード部105の上部に接続されるようにしてもよい。図2に示す例では、フリーボード部105が、フリーボード部105A〜105Dの4室に分割されているが、このような場合には、最も給炭部に近い側のフリーボード部105Aの上部に、熱風供給管111を接続することが好ましい。
このように、フリーボード部105に接続される熱風供給管111上にも熱風調節弁115が設けられており、この熱風調節弁115を調節することで、フリーボード部105に供給する熱風の量を制御することができる。このような構成を有することにより、詳しくは後述するが、フリーボード部105に供給する熱量を調整することができ、これにより、流動床本体10の前段部から排出される微粉炭の温度を任意の温度に制御することができる。
また、熱風発生炉11で発生させる熱風の温度は、流動床本体10に供給された石炭の変質を防止するために、500℃以下とすることが好ましく、400℃以下とすることがより好ましい。一方、上述したように、粗粒炭温度は、コークス炉50に装入する前に200〜350℃程度とすることが好ましいが、熱効率を考慮すると、粗粒炭の温度を流動床本体10内でできる限り上記温度に近づけることが好ましい。このような観点から、熱風発生炉11で発生させる熱風の温度は、200〜350℃程度でできる限り高いことが好ましい。
さらに、熱風発生炉11で発生させる熱風には、上述したように空気が含まれているが、この熱風中の酸素濃度は、流動床本体10に供給された石炭の発火を防止するという観点から、6体積%以下が好ましい。
また、熱風発生炉11で発生させる熱風は、空気の燃焼熱が高いことから発熱量が大きくなり過ぎるため、ある程度冷却する必要がある。また、石炭の発火防止のために熱風中の酸素濃度を低減させる必要がある。このような観点から、熱風発生炉11では、流動床本体10から発生した排ガスが用いられる。
(低温微粉捕集機13、高温微粉捕集機15)
低温微粉捕集機13は、本実施形態に係る第1の微粉捕集機の一例であり、前段部排気管117を介して、流動床本体10の前段部におけるフリーボード部105(図2に示した例では、フリーボード部105A、105B)の上部に接続されている。また、高温微粉捕集機15は、本実施形態に係る第2の微粉捕集機の一例であり、後段部排気管119を介して、流動床本体10の後段部におけるフリーボード部105(図2に示した例では、フリーボード部105C、105D)の上部に接続されている。
このような構成を有することにより、低温微粉捕集機13は、流動床本体10の前段部の上方から、前段部排気管117を通じて、原料炭の乾燥及び加熱に用いられた熱風の排ガスに同伴されて排出される第1の微粉炭(低温微粉炭)を捕集するとともに、低温微粉炭捕集後の排ガスを排出することができる。また、高温微粉捕集機15は、流動床本体10の後段部の上方から、後段部排気管119を通じて、原料炭の乾燥及び加熱に用いられた熱風の排ガスに同伴されて排出される第2の微粉炭(高温微粉炭)を捕集するとともに、高温微粉炭捕集後の排ガスを排出することができる。
これら低温微粉捕集機13及び高温微粉捕集機15としては、例えば、遠心力を利用して微粉を分離捕集するサイクロン(例えば、マルチクロン、マルチサイクロン)や、微粉を含むガスを濾布により濾過して微粉を分離捕集するバグフィルタ等を使用することができる。ここで、サイクロンでは捕集することが困難な微粉炭が循環する場合があるため、本実施形態に係る低温微粉捕集機13及び高温微粉捕集機15としては、バグフィルタの方がより好ましい。ただし、バグフィルタを使用する場合には、流動床本体10から排出される排ガスの温度領域に応じて、耐熱温度の異なる材質のフィルタを選択する必要がある。
(排ガスの循環)
また、低温微粉捕集機13で微粉炭を捕集した後に低温微粉捕集機13から排出された排ガスは、低温排ガス排気管121を通り、一部が高温微粉捕集機15から排出された排ガスとともに、熱風発生炉11に戻され、残りは、放散塔誘引ブロワ17により誘引されて放散塔19から系外へ排出される。放散塔19から系外へ排出する排ガス量は、低温排ガス調節弁123により調節することができる。
また、高温微粉捕集機15で微粉炭を捕集した後に高温微粉捕集機15から排出された排ガスは、高温排ガス排気管125を通り、低温微粉捕集機13から排出された排ガスの一部と混合され、この混合された排ガス(以下、「流動床循環ガス」と記載する。)が流動床循環ガスブロワ21により誘引されて熱風発生炉11に戻される。なお、低温微粉捕集機13から排出された排ガスの一部は、必ずしも前述のように高温排ガス排気管125内の高温排ガスと混合される必要はなく、例えば、高温微粉捕集機15の上流の後段部排気管119内の排ガスと混合されてもよい。この場合、混合後に熱風発生炉11に戻される流動床循環ガスの温度は殆ど変わらず熱効率は変わらないが、高温微粉捕集機15に入るガス温度を下げることができる。
高温微粉捕集機15から排出する排ガス量は、混合される低温微粉捕集機13から排出された排ガス量との関係で、高温排ガス調節弁127により調節すればよい。また、流動床循環ガスブロワ21により熱風発生炉11に戻す流動床循環ガスの量は、上述したように、熱風発生炉11で発生させる熱風の所望の温度や所望の酸素濃度に応じて、流動床循環ガス流量調節弁129により調節することができる。この流動床循環ガス流量調節弁129により調節された量の流動床循環ガスが、熱風発生炉11と流動床循環ガスブロワ21とを接続する流動床循環ガス供給管131により、熱風発生炉11に供給される。
(高温微粉炭供給部133)
また、詳細は後述するが、本実施形態に係る流動床乾燥加熱分級装置は、高温微粉炭供給部133を有しており、この高温微粉炭供給部133は、高温微粉捕集機15で捕集された微粉炭の全量を、流動床本体10の前段部と低温微粉捕集機13とを接続する前段部排気管117、又は、流動床本体10の前段部におけるフリーボード部105(図2の例では、フリーボード部105A、105B)に供給する。
このようにして、微粉炭の全量が低温微粉捕集機13で捕集され、さらに、この捕集された微粉炭は、上述したように、混練機35で塊成用バインダと混練された後に、塊成機37で塊成化されて塊成炭となる。得られた塊成炭は、粗粒炭とともにコークス炉50に装入される。
(微粉炭の捕集を前段部と後段部で分けている理由)
以上、流動床乾燥加熱分級装置の構成について詳細に説明してきたが、ここで、図3〜図5を参照しながら、本実施形態に係る流動床乾燥加熱分級装置において、流動床本体10を前段部と後段部とに区分し、かつ、前段部と後段部のそれぞれから分級された微粉炭を別々に捕集している理由について説明する。図3は、本発明の基盤技術に係る流動床乾燥加熱分級装置の構成の一例を示す説明図である。また、図4は、流動床本体10内に生じる温度分布の一例を示すグラフである。また、図5は、本発明の基盤技術に係る流動床乾燥加熱分級装置の構成の他の例を示す説明図である。
図3に示すように、流動床本体10が複数の室に分割されている場合に、それぞれの室のフリーボード部105A、105B、105C、105Dから排出される微粉炭を捕集する方法としては、まず、それぞれの室のフリーボード部105A、105B、105C、105Dから排出される微粉炭をまとめて1つの微粉捕集機12で捕集するという方法が考えられる。この方法では、微粉捕集機12により捕集された乾燥微粉炭は、混練機35で塊成用バインダと混練された後に、塊成機37で塊成化されて塊成炭となる。一方、微粉捕集機12で微粉炭が捕集された後の排ガスは、排ガス排気管63から排出され、排出された排ガスの一部が、流動床循環ガスブロワ21により誘引され、排ガス供給管69を通って熱風発生炉11に戻される。また、残りの排ガスは、放散塔誘引ブロワ17により、放散塔19から系外へ排出される。放散塔19から系外へ排出する排ガス量及び熱風発生炉11に戻す排ガス量は、それぞれ、排ガス調節弁65及び排ガス調節弁67により制御される。
ところで、流動床本体10内に供給された原料炭が恒率乾燥領域を超えて加熱される場合、石炭の温度について、流動床本体10内において、原料炭の供給側と排出側との間で温度分布が生じることとなる。また、流動床本体10から排出される排ガスについても、原料炭と同様に、流動床本体10内において、原料炭の供給側と排出側との間で温度分布が生じることとなる。以下、図4を参照しながら、流動床本体10内において生じる原料炭及び排ガスの温度分布について説明する。なお、図4の縦軸は温度[℃]、横軸は流動床本体10の長手方向の位置[m]を示している。また、流動床本体10としては長手方向の長さが14mのものを使用し、流動床本体10の長手方向の位置は、原料炭の供給側の端部を0[m]としている。さらに、図4に示した例では、流動床本体10に供給する熱風の温度は、流動床本体10の長手方向の位置に関わらず、350℃で一定とした。このような条件で、非特許文献1に記載された方法に従い、計算により図4の関係を求めた。
図4に示すように、原料炭(石炭)の供給側に近いところ、すなわち、流動床本体10の長手方向の位置が0[m]に近いところでは、石炭の温度が排ガス(原料炭を流動化させるためのガス)の露点以上に加熱されていないために、石炭中の水分は全く蒸発せずに、石炭の乾燥は行われない。従って、熱風発生炉11から供給される熱風の熱は、流動床本体10内で流動している石炭の加熱にのみ使われるため、石炭温度が上昇していく(排ガス温度が概ね60℃以上70℃以下の領域)。
次に、石炭温度が排ガスの露点温度に到達すると、流動床本体10に供給された熱風から与えられる熱量は全て石炭中の水分の蒸発に用いられ、石炭温度が上昇しない恒率乾燥領域に入る。このときの石炭温度及び排ガス温度は、排ガスの露点温度である60℃〜80℃程度となる。
さらに、石炭中の水分の含有率が4質量%以下程度となると、減率乾燥領域となり、石炭が熱風から与えられる熱量のうちの一部が石炭中の水分の乾燥に使用され、残りは石炭表面の加熱に用いられるようになるため、石炭温度が再び上昇するようになる。
このように、流動床本体10内においては、石炭及び排ガスについて、石炭の乾燥が行われず石炭の加熱のみが行われる領域、恒率乾燥領域及び減率乾燥領域において、それぞれ異なる温度分布が生じており、全体としては、概ね、流動床本体10の給炭側の前段部側が石炭及び排ガス温度が低い低温側であり、排炭側の後段部側が温度が高い高温側といった、流動床本体10の長手方向、すなわち、石炭の移動方向に沿った温度分布が生じていることがわかる。
ここで、流動床本体10の長手方向(石炭の移動方向)に温度分布のある排ガス及びこれに同伴されている微粉炭を、図3に示したように、単一の微粉捕集機12で捕集すると、捕集された微粉炭及び排ガスの温度が単純に平均化されることとなる。すなわち、流動床本体10の排炭側から捕集された高温の微粉炭や排ガスが、給炭側から捕集された低温の微粉炭や排ガスに熱を奪われるため、系外に放散される排ガス中の熱量が増加し、熱効率が低下することとなる。従って、熱効率を向上させるためには、系外に放散される排ガス温度を低くする必要がある。
そこで、従来から、図5に示すように、流動床本体10を、その長手方向に沿って、給炭部側の前段部(図5の例では、給炭部側の2室)と排炭部側の後段部(図5の例では、排炭部側の2室)とに区分し、前段部と後段部のそれぞれから別々に微粉炭及び排ガスを捕集することが行われている。そして、微粉炭や排ガスの温度がより高温となっている後段部側から高温微粉捕集機15により捕集した高温微粉炭を混練機35及び塊成機37により塊成炭とし、高温微粉炭を分離後の高温の排ガスを熱風発生炉11に戻すことにより、高温の排ガスが保有する熱を有効利用している。また、微粉炭や排ガスの温度がより低温となっている前段部側から低温微粉捕集機13により捕集した乾燥微粉炭については、乾燥微粉炭供給部71により、後段部側のフリーボード部105(特に、最も給炭部側のフリーボード部105C)に戻すことにより、フリーボード部105における結露を防止するとともに、低温微粉炭を分離後の低温の排ガスのうち、高温排ガスに混合した分を除いた残りの低温排ガスを系外に放散することにより、系外に排出する排ガス温度を低下させて、熱効率を向上させている。
しかしながら、図5に示したような流動床乾燥加熱分級装置の場合には、塊成化される微粉炭は高温(熱風温度350℃の場合に概ね165℃程度)となっているが、このように塊成化される微粉炭の温度が高温であると、微粉炭の塊成化に用いるタール等のバインダ中の水分や低温の揮発分が塊成中に蒸発したり、バインダの温度が上がり流動性が増したりすることで、微粉炭を安定して塊成化することが困難となる。微粉炭の塊成化を安定して行うためには、微粉炭の温度を150℃以下とすることが好ましく、120℃以下とすることがさらに好ましい。特に、塊成化用バインダとしてタールなどを使用する場合には、微粉炭の温度を、揮発分の蒸発が少ない60℃〜110℃程度とすることが好ましい。
また、高温となった微粉炭を、塊成を容易にするために、別途設けられた装置によりガスや水等を使用して冷却したり、熱風発生炉からの熱風の温度を下げることにより、捕集される微粉炭温度を低下させたりすることは、コークス炉用原料炭の事前処理設備1全体の熱効率の観点から好ましくなく、粗粒炭温度を高温に維持したままで、微粉炭の温度を低下させることが必要である。
(高温微粉炭供給部133の優位性)
以上の理由から、図2を示しながら説明した本実施形態に係る流動床乾燥加熱分級装置においては、高温微粉捕集機15で捕集された高温微粉炭の全量を、流動床本体10の前段部と低温微粉捕集機13とを接続する前段部排気管117、又は、流動床本体10の前段部におけるフリーボード部105に供給する高温微粉炭供給部133を設けている。
このような構成によれば、高温微粉捕集機15で捕集された高温微粉炭が、再び低温側の前段部に戻され、塊成化させる微粉炭は低温微粉捕集機13で捕集された低温の微粉炭のみとなるので、微粉炭の温度を低下させて、微粉炭の塊成化を安定して行うことができる。このとき、熱風発生炉11からの熱風温度を低下させる必要はないので、粗粒炭温度は低下しない。また、微粉炭の温度放散塔19から系外に排出する排ガスは低温の状態のままであるので、流動床乾燥加熱分級装置全体の熱効率を低下させることもない。
このように、本実施形態に係る流動床乾燥加熱分級装置によれば、粗粒炭温度を低下させずに、装置全体の熱効率を維持したまま、微粉炭の温度のみを低下させることができる。
ここで、高温微粉捕集機15で捕集された高温微粉炭を搬送する手段である高温微粉炭供給部133としては、例えば、密閉系かつ高温を維持できるスクリューコンベアやチェーンコンベア等のフローコンベアを用いることが好ましい。
(微粉炭の乾燥度及び温度の調整)
以上のように、本実施形態に係る流動床乾燥加熱分級装置では、微粉炭の塊成化を容易にするために、微粉炭温度を低下させているが、塊成化に使用するバインダの種類等によっては、塊成化が可能な範囲内で微粉炭温度を向上させてもよい。また、原料炭の乾燥度合いを調整したいような場合もある。
そこで、本実施形態に係る流動床乾燥加熱分級装置では、熱風供給管111をプレナム室103側へ接続されるものと、流動床本体10の前段部におけるフリーボード部105の上部に接続されるものとに分岐させ、熱風発生炉11で発生した熱風を、流動床本体10の前段部におけるフリーボード部105の上部に直接供給できるようにしている。このとき、流動床本体10の前段部が複数室に分割されている場合には、最も給炭部に近い側のフリーボード部105Aの上部に、熱風供給管111を接続することが好ましい。
このような構成を有することにより、流動床本体10の低温側の前段部から排出される微粉炭の乾燥度及び温度を任意に制御することができる。
(前段部と後段部の境界について)
なお、流動床本体10の前段部と後段部との境界の長手方向の位置については、少なくとも、流動床本体10に供給される熱風(供給ガス)の露点温度より高くなる位置(恒率乾燥領域が始まる位置よりも排炭部側の位置)であることが好ましく、恒率乾燥領域と減率乾燥領域との境界位置よりも排炭部側の位置(減率乾燥領域内の位置)であることがさらに好ましい。これは、流動床本体10に供給される熱風(供給ガス)の露点温度以下となる位置では、流動床本体10に供給された石炭の乾燥が行われないため好ましくない一方で、恒率乾燥領域と減率乾燥領域との境界位置よりも排炭部側の位置であれば、流動床本体10に供給された石炭を十分に加熱することができるためである。
一方、流動床本体10の前段部と後段部との境界位置が、あまりにも排炭部に近過ぎると、流動床乾燥加熱分級装置の熱効率が低下する場合があるが、この場合には、流動床本体10の前段部と後段部との境界位置を、熱効率が低下しない程度に適宜設定すればよい。
[コークス炉用原料炭の事前処理方法]
以上、本実施形態に係る流動床乾燥加熱分級装置の構成について詳細に説明した。続いて、上述した構成を有する流動床乾燥加熱分級装置を用いた、本実施形態に係るコークス炉用原料炭の事前処理方法について説明する。
本実施形態に係るコークス炉用原料炭の事前処理方法は、給炭部側から排炭部側へ向かう長手方向に沿って前段部と後段部とに区分された流動床本体10にて、給炭部から供給された原料炭を熱風発生炉11で発生させた熱風により流動させながら、原料炭を乾燥及び加熱するとともに、原料炭を微粉炭と粗粒炭とに分級し、微粉炭を前段部及び後段部におけるそれぞれのフリーボード部105から排出し、粗粒炭を粗粒炭排出口101から排出する方法である。
このとき、本実施形態に係るコークス炉用原料炭の事前処理方法では、前段部から排出された低温微粉炭を低温微粉捕集機13で捕集し、且つ、後段部から排出された高温微粉炭を高温微粉捕集機15で捕集しながら、一旦、高温微粉捕集機15で捕集された高温微粉炭を、前段部におけるフリーボード部105と低温微粉捕集機13とを接続する前段部排気管117、又は、前段部におけるフリーボード部105に供給する。
これにより、高温微粉捕集機15で捕集された高温微粉炭が、再び低温側の前段部に戻され、塊成化させる微粉炭は低温微粉捕集機13で捕集された低温の微粉炭のみとなるので、微粉炭の温度を低下させて、微粉炭の塊成化を安定して行うことができる。このとき、熱風発生炉11からの熱風温度を低下させる必要はないので、粗粒炭温度は低下しない。また、微粉炭の温度放散塔19から系外に排出する排ガスは低温の状態のままであるので、流動床乾燥加熱分級装置全体の熱効率を低下させることもない。
このように、本実施形態に係る流動床乾燥加熱分級装置によれば、粗粒炭温度を低下させずに、装置全体の熱効率を維持したまま、微粉炭の温度のみを低下させることができる。
また、本実施形態に係るコークス炉用原料炭の事前処理方法では、低温微粉捕集機13から排出された排ガスの一部を高温微粉捕集機15から排出された排ガスに混合した混合ガス(流動床循環ガス)を熱風発生炉11に供給する。
熱風発生炉11で発生させる熱風は、空気の燃焼熱が高いことから発熱量が大きくなり過ぎるため、ある程度冷却する必要があり、また、石炭の発火防止のために熱風中の酸素濃度を低減させる必要がある。これに対して、上記構成によれば、熱風発生炉11で燃焼した空気よりも温度の低い流動床循環ガスが熱風発生炉11に供給されるため、熱風発生炉11で発生させる熱風の温度を低下させることができる。また、流動床循環ガス中には酸素が含まれていないため、熱風発生炉11で発生させる熱風中の酸素濃度を低下させることもできる。
また、本実施形態に係るコークス炉用原料炭の事前処理方法において、熱風発生炉11で発生させた熱風を、流動床本体10の下部のプレナム室103に供給するとともに、前段部におけるフリーボード部105に供給するようにしてもよい。
これにより、流動床本体10の低温側の前段部から排出される微粉炭の乾燥度及び温度を任意に制御することができる。
以下に、実施例及び比較例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
本実施例では、図2に示すような構造を有する、長手方向の長さが14m、幅が3mの流動床を有する流動床乾燥加熱分級装置を用いた。また、本実施例で使用した流動床乾燥加熱分級装置は、前段部を6m、後段部を8mとして区分した。さらに、流動床乾燥加熱分級装置に供給する石炭量として、0.1〜10mmの粒度分布を有し、累積割合を50%のメジアン径を代表径として、代表径1mmのものを使用した。なお、粒度分布は、10kgサンプリングした石炭を1kgに縮分し、雰囲気温度110℃、2時間乾燥後に5分間振動篩によって測定した。そして、この流動床乾燥加熱分級装置に供給する石炭量を、乾燥石炭の質量換算で155t/hとし、微粉炭と粗粒炭の分級点を0.5mm狙いとして、流動床乾燥加熱分級装置に供給する熱風の温度を345℃、熱風の風量を317kNm/hとした。その内訳は、前段部のプレナム室に132kNm/hの熱風を供給し、後段部のプレナム室に175kNm/hの熱風を供給し、前段部のフリーボード部に10kNm/hの熱風を供給した。また、低温微粉捕集機としては、フィルタの材質が耐熱温度150℃のポリフェニルサルファイドのバグフィルタを使用し、高温微粉捕集機としては、フィルタの材質が耐熱温度220℃のポリイミド繊維(商品名:東洋紡社製「P84(登録商標)」)のバグフィルタを使用した。
以上のような装置及び条件で、原料炭の乾燥、加熱及び分級を行った際に捕集された粗粒炭温度、微粉炭温度、及び装置全体の熱効率を評価した。熱効率としては、下記式(1)により算出した値を用いた。
熱効率[%]=1−(排ガスの顕熱[kJ])/(入熱量[kJ]) …(1)
ただし、式(1)において、「排ガス」とは、流動床乾燥加熱分級装置の系外に排出されたガスのことを意味し、「入熱量」は、熱風発生炉にて発生した熱風が有する熱量を意味している。
(比較例1)
本比較例では、図3に示すような構造を有する流動床乾燥加熱分級装置を用いた点以外は、実施例1と同様の条件により、原料炭の乾燥、加熱及び分級を行った際に捕集された粗粒炭温度、微粉炭温度、及び装置全体の熱効率を評価した。すなわち、本比較例では、流動床乾燥加熱分級装置から排出された全ての排ガス及び微粉炭を1つのバグフィルタ(バグフィルタの材質としては、排ガス温度との関係で、実施例1と同じものを使用した。)で捕集した。熱効率の算出式については、上記式(1)を使用した。
(比較例2)
本比較例では、図5に示すような構造を有する流動床乾燥加熱分級装置を用いた点以外は、実施例1と同様の条件により、原料炭の乾燥、加熱及び分級を行った際に捕集された粗粒炭温度、微粉炭温度、及び装置全体の熱効率を評価した。すなわち、本比較例では、流動床乾燥加熱分級装置の低温側の前段部で捕集した微粉炭を高温側の後段部に投入した。熱効率の算出式については、上記式(1)を使用した。
以上の実施例1、比較例1及び比較例2の評価結果を下記表1に示す。
Figure 2010243023
表1に示すように、実施例1では、比較例1及び比較例2と比べ、微粉炭の温度を低下させることができた。特に、比較例2と比較すると、実施例1の微粉炭温度は、顕著に低いものとなった。また、実施例1では、排ガス温度は若干上がったものの排ガス量が低下したため、熱効率としては、熱効率を向上させた比較例2と同程度を維持することができた。さらに、粗粒炭温度については、比較例1及び比較例2と同様に、高温に維持することができた。この結果から、本発明によれば、粗粒炭温度を高温に維持し、かつ、流動床乾燥加熱分級装置全体の熱効率を維持したまま、低温の微粉炭を得ることができることが示唆された。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1 コークス炉用原料炭の事前処理設備
5 湿炭槽
10 流動床本体
11 流動床熱風発生炉
12 微粉捕集機
13 低温微粉捕集機
15 高温微粉捕集機
17 放散塔誘引ブロワ
19 放散塔
21 流動床循環ガスブロワ
23 気流加熱塔
25 気流加熱塔熱風発生炉
27 サイクロン
29 落下炭ピット
31 気流加熱塔循環ブロワ
33 石炭槽
35 混練機
37 塊成機
39 装入コンベア
50 コークス炉
61 流動床排気管
63 微粉捕集機排気管
65 流動床圧力調節弁
67 流動床循環ガス流量調節弁
69 流動床循環ガス管
71 低温微粉炭供給部
101 粗粒炭排出口
103 プレナム室
105 フリーボード部
106 仕切り板
107 分散板
109 流動層
111 熱風供給管
113 熱風調節弁(プレナム室用)
115 熱風調節弁(フリーボード部用)
117 前段部排気管
119 後段部排気管
121 低温排ガス排気管
123 低温排ガス調節弁
125 高温排ガス排気管
127 高温排ガス調節弁
129 流動床循環ガス流量調節弁
131 流動床循環ガス供給管
133 高温微粉炭供給部

Claims (5)

  1. 熱風を発生させる熱風発生炉と、
    前記熱風発生炉から熱風が供給されるプレナム室と、前記プレナム室の上方に形成される流動層と、前記プレナム室と前記流動層とを仕切る分散板と、前記流動層の上方に設けられたフリーボード部とを有し、前記分散板を介して前記プレナム室から供給される熱風により前記分散板上に供給された原料炭を流動化させて形成した前記流動層上で前記原料炭を流動させながら、前記原料炭を乾燥及び加熱するとともに、前記原料炭を微粉炭と粗粒炭とに分級し、且つ、前記原料炭が供給される給炭部側の前段部と前記粗流炭が排出される排炭部側の後段部とに区分されている流動床本体と、
    前記前段部の上方から排ガスに同伴されて排出される第1の微粉炭を捕集するとともに、前記第1の微粉炭捕集後の前記排ガスを排出する第1の微粉捕集機と、
    前記後段部の上方から排ガスに同伴されて排出される第2の微粉炭を捕集するとともに、前記第2の微粉炭捕集後の前記排ガスを排出する第2の微粉捕集機と、
    前記第1の微粉捕集機から排出された排ガスの一部が前記第2の微粉捕集機から排出された排ガスに混合された流動床循環ガスを前記熱風発生炉に供給する流動床循環ガス供給管と、
    前記第2の微粉捕集機で捕集された前記第2の微粉炭を、前記前段部と前記第1の微粉捕集機とを接続する排気管、又は、前記前段部におけるフリーボード部に供給する微粉炭供給部と、
    を備えることを特徴とする、流動床乾燥加熱分級装置。
  2. 前記前段部及び前記後段部は、それぞれ、1室からなるか、又は、2室以上に分割されていることを特徴とする、請求項1に記載の流動床乾燥加熱分級装置。
  3. 前記熱風発生炉で発生させた熱風は、前記プレナム室に供給されるとともに、前記前段部における前記フリーボード部に供給されることを特徴とする、請求項2に記載の流動床乾燥加熱分級装置。
  4. フリーボード部を有し、給炭部側から排炭部側へ向かう長手方向に沿って前段部と後段部とに区分された流動床にて、前記給炭部から供給された原料炭を熱風発生炉で発生させた熱風により流動させながら、前記原料炭を乾燥及び加熱するとともに、前記原料炭を微粉炭と粗粒炭とに分級し、前記微粉炭を前記前段部及び前記後段部におけるそれぞれのフリーボード部から排出し、前記粗粒炭を前記排炭部から排出するコークス炉用原料炭の事前処理方法であって、
    前記前段部から排出された第1の微粉炭を第1の微粉捕集機で捕集し、且つ、前記後段部から排出された第2の微粉炭を第2の微粉捕集機で捕集しながら、一旦前記第2の微粉捕集機で捕集された前記第2の微粉炭を、前記前段部と前記第1の微粉捕集機とを接続する排気管、又は、前記前段部における前記フリーボード部に供給するとともに、
    前記第1の微粉捕集機から排出された排ガスの一部を前記第2の微粉捕集機から排出された排ガスに混合した流動床循環ガスを前記熱風発生炉に供給することを特徴とする、コークス炉用原料炭の事前処理方法。
  5. 前記熱風発生炉で発生させた熱風を、前記流動床の下部のプレナム室に供給するとともに、前記前段部における前記フリーボード部に供給することを特徴とする、請求項4に記載のコークス炉用原料炭の事前処理方法。

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