JP2003270983A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置

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JP2003270983A
JP2003270983A JP2002075703A JP2002075703A JP2003270983A JP 2003270983 A JP2003270983 A JP 2003270983A JP 2002075703 A JP2002075703 A JP 2002075703A JP 2002075703 A JP2002075703 A JP 2002075703A JP 2003270983 A JP2003270983 A JP 2003270983A
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fixing
fixing device
film
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heating
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JP2002075703A
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Michihito Yamazaki
道仁 山崎
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱効率に優れるとともに、確実な定着が可能
な定着装置及びこれを備えた画像形成装置を提供する。 【解決手段】 加熱体800により定着フィルム89を加熱
し、該フィルム89を記録材Pに圧接して記録材上の像を
定着する定着装置において、弾性変形可能なシリコーン
ゴムチューブ87により定着フィルム89を記録材Pに圧接
させるよう構成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフィルム部材によっ
て記録材を加熱して記録材上の像を定着する定着装置及
びこれを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、静電記録装置や電子写真装置にお
いて、記録材上に形成されたトナー像の定着は、アル
ミ、鉄等からなる中空ローラ内部にハロゲンランプ等の
発熱体を内包させた加熱定着ローラと弾性体層を有する
加圧ローラとを圧接させることで形成する定着ニップに
前記記録材を導き、挟持搬送させることでトナー像の定
着を行なう熱ローラ定着方式が広く行われてきている。
【0003】しかしながら、前記熱ローラ定着において
ローラの温度制御は、熱ローラから空気層を介して配置
されるランプのON/OFF制御で行われるのが一般的
であるため、記録材の通過によって定着ローラ表面に生
じる温度降下を定着性の悪化を招かない程度に抑えるた
めに、定着ローラの熱容量をシート搬送スピードに応じ
て確保しておく必要がある。
【0004】そのため、定着ローラ表面温度を定着可能
な温度に立ち上げるために数十秒から数分間に及ぶウェ
イト時間を要する、あるいは待機時にプリント要求信号
が入力された場合に、定着ローラの表面温度を定着可能
温度に迅速に立ち上げるために、待機時においてもロー
ラ表面温度を一定温度以上に維持することで電力を消費
してしまうといった不都合があった。
【0005】そのため最近では、アルミナ、窒化アルミ
等の絶縁基板上に抵抗発熱体を形成し、通電制御により
温度制御を行う加熱体を低熱容量の耐熱フィルムを介し
て定着ニップに圧接させる形式で配置させ、加熱体から
定着ニップまでの熱応答性を向上させることで省電力
化、及び通電加熱体への通電開始から定着可能温度に達
するまでの時間短縮を実現させるフィルム加熱定着方式
が、特開昭63-313182号公報、特開平2-157878号公報に
記されているように提案、実用化されている。
【0006】前記フィルム加熱定着方式の概要を、図8
を用いて説明する。図8は電子写真装置にフィルム加熱
定着器を使用した場合の要部断面図であり、600は加熱
ヒータ640、定着フィルム650、フィルムガイド660から
なるヒータユニット、700は芯金710、シリコーンゴム72
0、PFAチューブ730からなる加圧ローラである。ヒー
タ640はアルミナ基板610上に銀合金からなる抵抗発熱体
620が印刷形成されたうえ、ガラスコートが行われるこ
とで抵抗発熱体の保護、及び摺動性向上が図られてい
る。また基板610の裏面にはチップサーミスタ630が接着
配置され、その抵抗値はA/D変換された後CPU500に
入力され、その入力値に応じて不図示のDCコントロー
ラからの制御信号により、トライアック350の制御が行
われることでヒータ640への通電制御が行われる。この
定着器において、記録材Pを搬送するための駆動は、不
図示のモータ、及び駆動ギア列から加圧ローラ芯金710
に伝達され、加圧ローラ表面と定着フィルム、及び記録
材間に作用する摩擦力により、記録材、定着フィルムの
搬送が行われる。
【0007】前記したフィルム加熱定着器においては、
低熱容量の加熱体に近接、あるいは直接接触させて温度
検知手段を配置することが可能であり、それにより前記
加熱体の温度を連続的に一定温度範囲内に制御するとと
もに、加熱体の温度を低熱容量の定着フィルムを介して
記録材に伝える、すなわち定着ニップ内の温度を任意、
かつ連続的に一定温度範囲内に制御することが可能とな
るため、従来の熱ローラ定着に比べ低消費電力化、ウェ
イト時間の大幅短縮が可能になっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記フ
ィルム加熱定着器にあっては以下に説明するような問題
点があった。
【0009】図9は前述したフィルム加熱定着器の加熱
ニップ部の拡大図である。このフィルム加熱定着器にお
いては、アルミナ基板610等からなる加熱ヒータはセラ
ミックおよびガラス材を基本構成とする平板であり、か
つ定着フィルム650も弾性を有さないため、狭い領域で
トナー層tの高さ(最大200μm程度)に変化がある場
合、特に3色以上のトナーを重ね合わせてフルカラーの
グラフィック画像を再現させようとするようなトナー像
の定着を行う場合に、トナー層高さの高い領域に隣接し
た低い部分は、定着フィルム650表面との接触が十分な
圧で行われなくなる。
【0010】すなわち、トナーの重なり高さの高い部分
と低い部分とで熱の伝わりにムラが生じることで、トナ
ー層の表面に局部的なトナーの溶融ムラが生じ、画像に
ガサツキ、光沢ムラを生じさせ易いという問題がある。
【0011】また、前述したようなトナー層表面に溶融
ムラが生じると、トナー層表面で光の散乱が増大するた
めに、OHTシート等の透明シート上に形成したトナー
像をプロジェクタにかけた場合、画像が暗くなる、ある
いは色再現に乏しい画像になるといった問題がある。
【0012】前述した問題を改善させるために、特開平
10-48868号、特開2000-187407号に示されるように、定
着フィルム表面に弾性層を形成した加熱定着装置、ある
いは画像形成装置の提案が行われている。これらの提案
では定着フィルム表面に弾性を付与させることにより、
定着ニップ領域においてトナー層表面と密着した際にフ
ィルム表面に弾性変形が生じることでフィルム表面と個
々のトナー粒子との接触面積が増大することでトナーの
溶融が促進され、トナーの溶融ムラに起因する画像のが
さつきや光沢ムラの発生が抑えられるようになるとされ
ている。
【0013】しかるに、ポリイミドフィルムやステンレ
スフィルムの表面にシリコーンゴムやフッ素ゴム等から
なる弾性層を形成した場合、表面に弾性変形を生じさせ
るのに十分な厚さの弾性層の形成と、弾性層表面の温度
制御、クイックスタート性の確保、及び耐熱フィルムと
弾性層の剥離を両立させるのが困難であるといった問題
があった。
【0014】本発明は上記点に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、熱効率に優れるとともに、確実な定着
が可能な定着装置及びこれを備えた画像形成装置を提供
するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る代表的な構成は、加熱体によりフィルム
部材を加熱し、該フィルム部材を記録材に圧接して記録
材上の像を定着する定着装置において、弾性変形可能な
弾性部材により前記フィルム部材を前記記録材に圧接さ
せるよう構成したことを特徴とする。
【0016】上記構成にあっては、フィルム加熱定着方
式の加熱ニップにおいて、凹凸を有する記録材、特にト
ナー像を担持した記録材に接触するフィルム部材の表面
に弾性変形を生じさせ、加熱表面となるフィルム表面と
トナー像表面との接触面積の増大、それによるトナーの
溶融、混色の促進が行われ、より色再現、発色に優れた
画像を得ることが可能になる。
【0017】また、透光性を有するシート上にフルカラ
ー像を形成し、プロジェクタにかけて光透過像を得る場
合に、トナー層表面の溶融が促進されているために、ト
ナー像表面での光散乱が減少し、色再現に優れた透光像
を得ることが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕以下、図1乃至
図5を参照して本発明の第1実施形態を説明する。
【0019】{全体構成}先ず、図1を用いて像形成プ
ロセスを簡単に説明する。図1は第1実施形態に係る画
像形成装置であるところの電子写真式レーザープリンタ
1000の要部を表した説明図である。
【0020】図1において、1は像担持体であるところ
の感光体ドラムであり、不図示の制御回路、及び駆動手
段によって矢印方向に回転制御される。感光体ドラム1
の周囲には、一次帯電ローラ2、露光手段としてのレー
ザースキャナ3からのレーザー光L、回転現像器40、第
2の像担持体であるところの中間転写ベルト5、バイア
スローラ54、クリーナ11が配置されている。トナー像
は、バイアスローラ6及びテンションローラ53によって
記録材P上に転写され、記録材Pは搬送ベルト65を介し
て定着器100に送られ、加熱定着された後、フェイスダ
ウン状態で排出トレイ119上に出力される。
【0021】前記感光体ドラム1及び中間転写ベルト5
に対するトナー像形成は以下の手順で行われる。
【0022】先ず、不図示のバイアス電源から帯電ロー
ラ2に対して帯電バイアスが印加されることによって感
光体ドラム表面が一様帯電され、さらにレーザースキャ
ナ3から画像信号に応じて強度変調されたレーザー光L
によって露光されることにより、感光体ドラム上に静電
潜像が形成される。本実施形態において、先の静電潜像
は、イエロー、シアン、マゼンダ、ブラックの4色に色
分解されており、各色成分は独立に感光体ドラム上に形
成され、さらに回転現像器40において、例えばイエロー
の潜像であればイエロー現像器4Yによって、マゼンダ
の潜像であればマゼンダ現像器4M(同様にシアン潜像
のときはシアン現像器4C、ブラック潜像のときはブラ
ック現像器4K)によって現像され、かつ各色のトナー
像は一次転写バイアスローラ54によって中間転写ベルト
5へ一次転写される。
【0023】イエロー、シアン、マゼンダ、ブラックの
各トナー像は、先に示したように各色成分毎の潜像形
成、及び現像を経ることによって中間転写ベルト5上で
重ね合わされる。
【0024】以上、中間転写ベルト5上にトナー像が形
成されるタイミングに合わせて、記録材Pは、シートカ
セット13から給送ローラ14によって給送され、さらに転
写領域に搬送される。そしてトナー像は、記録材P上に
二次転写バイアスローラ6及びテンションローラ53によ
って一括転写(二次転写)された後、搬送ベルト65によ
って、定着器100の定着ニップまで搬送され、記録材上
に定着され、記録材Pは、排出トレイ119上に出力され
る。
【0025】{定着装置}次に本実施形態において使用
する定着装置であるところの定着器100について、図2
乃至図4を参照して説明する。尚、図2は第1実施形態
に係る装置における定着器要部の横断面説明図であり、
図3は定着器における加熱体の横断面説明図、図4は定
着器における加熱体の斜視説明図である。
【0026】定着器100の横断面を表す図2において、
8は加熱ユニットの全体断面を示し、7は加圧部材であ
る加圧ローラの全体断面を表している。加熱ユニット8
において、800は加熱体であり、外径φ7mmの鉄芯金8
1、後述するヒータのステンレスベース82等からなり、
不図示の定着器側板に固定されている。87は弾性部材で
ある外径φ16mm、内径φ9mmの円筒形状のシリコーンゴ
ムチューブであり前記加熱体800を内包している。シリ
コーンゴムチューブ87は、LTVシリコーンゴムに窒化
ホウ素(BN)が20wt%分散されることで熱伝導性の
向上が計られ、また硬化後の表面硬度は37±3°(Asker
C)である。
【0027】88はサーミスタであり、シリコーンゴムチ
ューブ87表面に接触配置されている。89は内径φ22、厚
さ40μmの円筒形状ステンレスフィルムの表面に、PF
A、PTFEからなるフッ素樹脂コートを行った定着フ
ィルムである。
【0028】加圧ローラ7は外径φ20mmのアルミ芯金71
にシリコーンゴム層72、及び厚さ40μmのPFAチュー
ブ73が被覆された外径φ24mmのローラであり、端部に配
置される駆動ギア(不図示)とモータからの駆動によ
り、図2の矢印方向に回転駆動される。トナー像転写後
の記録材Pは、前述搬送ベルト65によって加熱ニップN
(約9mm巾)に導かれる。67は記録材Pの加熱ニップN
への突入を安定化させる入口ガイド、68は排出ガイドで
ある。
【0029】(加熱体)ここで、加熱体800に関し、図
3及び図4を参照して更に具体的に説明する。
【0030】図3に示すように、加熱体800は前述した
ように鉄パイプからなる芯金81に、断面が円弧状の発熱
体850が嵌合された構成となっている。
【0031】断面が円弧状の発熱体850は、SUS43
0からなる厚さ0.5mm、断面が円弧状の基板であるステ
ンレスベース82、その表面に厚さ80μmの絶縁ガラスコ
ート層83、銀を主成分としたパラジウム(Pd)等が添
加された抵抗発熱体層84、厚さ30μmのオーバーコート
ガラス層85から構成される。
【0032】なお、SUS430の熱膨張率は、293K
から500K程度の領域において、10.5×10-6(1/K)で
あるため、本実施形態において使用する絶縁ガラスコー
ト層83、オーバーコートガラス層85を構成するガラスの
熱膨張率9.1×10-6(1/K)に近く、加熱と自然冷却を
繰り返しても界面で剥がれや割れの生じることが無い。
また、SUS430以外でも、ニッケル鋼(50Fe、50
Ni)などは熱膨張率が9.6×10-6(1/K)であり、ガ
ラスの熱膨張率に近いため、ヒータ基板として使用でき
る。
【0033】また、図4に示すように、加熱体800の長
手方向両端近傍には抵抗発熱体850に給電するための導
電電極86a,86bが設けられており、オーバーコートガ
ラス層85がこの部分には形成されず、電極86a,86bは
露出されている。また、芯金81には突起81a,81bが形
成されており、円弧状発熱体850の回転を防止させるた
めに、発熱体850の長手方向両端部において発熱体850の
切り欠き部と接触している。なお、芯金81に対して発熱
体850が挿入できるように、前記突起81a,81bの巾
は、円弧状発熱体850の切り欠き部分の巾dより狭くな
っている。
【0034】従来のフィルム加熱式定着器でトナー像の
定着を行った場合、図9に示すように、加熱ニップにお
いて、加熱体側に弾性を有する部材が存在しないことと
加熱ヒータ610の表面が平面であることから、加熱部材
表面となる定着フィルム650表面は、記録材P上でトナ
ー層が形成する凹凸と関係なく平面となる。そのため、
定着フィルム表面とトナー層表面との接触は、トナー層
の最も高い部分はフィルム表面と強く接触するものの、
トナー像の周辺部やフルカラートナー像における、トナ
ーの重なりが厚くなる部分と薄くなる部分が隣接する領
域においては、凹んだ部分が定着フィルムと接触し難く
なる。つまり、トナーの重なり高さが変化する領域にお
いて、高い部分の溶融過多、低い部分の溶融不足等、ト
ナーの溶融ムラの発生、画像のガサツキ、光沢ムラ、色
再現のムラ、定着不良、ホットオフセット、等種々の問
題が発生するおそれがある。
【0035】これに対して本実施形態に示す加熱定着器
100でトナー像の定着を行った場合、図5に示すよう
に、加熱体800と定着フィルム89の間に弾性を有するシ
リコーンゴムチューブ87があるため、加熱部材としてト
ナー像に接触する定着フィルム89の表面は、記録材P上
でトナー層tが形成する凹凸に応じて変形する。
【0036】すなわち定着フィルム89の表面は、トナー
の重なり高さが低い部分に対しても接触するようになる
ため、従来の場合に比べ、トナー層表面をより均一に溶
融させ、溶融ムラ、画像のガサツキ、光沢ムラ、色再現
のムラ、定着不良、ホットオフセット等の発生を大幅に
改善させることが可能になる。
【0037】なお、本実施形態において示した材料や寸
法等は一例であり、例えば弾性部材であるシリコーンゴ
ムチューブ87は、LTVシリコーンに限らず、RTVや
HTVシリコーン、あるいはフッ素ゴム等が使用されて
も同様の効果を発揮させることが出来、また弾性体中に
分散させるフィラ-は、窒化ホウ素に限らず、炭化ケイ
素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウ
ム、ニッケル、鉄、等の良熱伝導性の紛体粒子を分散さ
せることで弾性部材の熱伝導性を向上させることが出来
る。
【0038】また、本実施形態においては、弾性チュー
ブ87の機能は、トナー像の定着に必要なニップ巾の確保
(本実施形態においては約9mm)と、ニップ領域での弾
性変形に必要な硬度に特化されるため、低硬度で必要最
小限の外径、つまり低熱容量に設定することが可能にな
る。また、加熱体800の外径と弾性チューブ87の内径を
近接させ、かつ図3に示すように、加熱体800の周囲大
部分に抵抗発熱体を形成することにより、加熱体800か
ら弾性チューブ87への熱伝導と効率を向上させること
で、加熱ニップNの温度を短時間に上昇させ、かつ連続
的に温度制御させることが可能になる。
【0039】前述のように構成することにより、凹凸を
有する記録材、特にトナー像を担持した記録材に接触す
る耐熱性フィルムの表面に弾性変形を生じさせ、加熱表
面となる耐熱性フィルム表面とトナー像表面との接触面
積の増大が図られ、それによるトナーの溶融、混色の促
進が行われ、より色再現、発色に優れた画像を得ること
が可能になる。さらに、透光性を有するOHTシート等
にトナー像を定着させる場合においても、トナー層表面
の溶融が促進されるために、トナー像表面での光散乱が
減少し、色再現に優れた透光像を得ることが可能にな
る。
【0040】〔第2実施形態〕本発明の第2実施形態の
説明を図6及び図7を用いて行なう。この第2実施形態
は、加熱ヒータを弾性部材の表面に接触させ、弾性部材
への加熱を表面から行うことを特徴としている。
【0041】図6は第2実施形態に示す加熱定着器の要
部断面説明図であり、図7は加熱ヒータの要部断面説明
図である。
【0042】本実施形態の特徴は、加熱部材9であり、
加圧部材等の第1実施形態と同一の部材は同じ番号を付
している。図6中、96は外径φ10mmの鉄芯金、97は表面
に厚さ40μmのPFAチューブが被覆される外径φ16mm
のシリコーンスポンジローラであり、その表面硬度は32
±3°(Asker C)となっている。900は加熱ヒータユニ
ットであり、不図示の加圧手段により、スポンジローラ
97に対して加圧力68.65N(7kgf)で加圧されている。99は
耐熱性定着フィルムであり、内径φ22mm、厚さ40μmの
円筒形状ステンレスフィルムの表面に、PFA、PTF
Eからなるフッ素樹脂コートを行った定着フィルムであ
る。
【0043】図7に示す91は液晶ポリマーからなるヒー
タホルダ、92はアルミナからなる厚さ0.635mmのヒータ
基板、93a,93bは銀を主成分としパラジウム(Pd)
等が添加された抵抗発熱体層、95は厚さ30μmのオーバ
ーコート層である。また、98はチップサーミスタであ
り、ヒータ基板92に接着されている。
【0044】本実施形態では、図6に示すように、定着
ニップNにおいて定着フィルム99と接触する弾性部材で
あるシリコーンスポンジローラ97の表面加熱を行う。従
って、第1実施形態の場合と異なり、弾性部材の弾性層
は熱伝導率が低い部材のほうが、短時間で表面温度が上
昇する。そのため、本実施形態においては、断熱性の高
いスポンジ層で弾性部材を形成している。
【0045】またスポンジ層の方が表面硬度を下げ易
く、表面硬度を下げることにより、ニップNにおける定
着フィルム99の弾性変形量を大きくしてトナー層表面の
均一な溶融を促進させやすく出来る。更に、弾性部材を
断熱性の高い構成とすることは、加熱体と記録材の間に
介在する弾性部材の熱容量を小さくすることを意味し、
加熱体900から記録材Pに熱エネルギーを加えるにあた
り無駄が少なくなり、より低消費電力で定着させること
が可能になる。
【0046】なお、弾性部材であるローラ97の芯金96に
は駆動を加えることで、定着フィルム99の走行を安定さ
せることが出来る。また、加熱ヒータユニット900と弾
性体97の摺動面にグリス等を介在させることにより、熱
の伝達率を向上させることが可能である。また、弾性ロ
ーラ97の表面は、PFAチューブの被覆に限らず、FE
P等のコート層とすることで表面硬度を下げてニップ内
における弾性変形量をより大きくさせることも可能であ
り、さらにはスポンジ面を定着フィルム内面に接触させ
ても本発明の効果は発揮できる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、フィルム加熱定着方式
の加熱ニップにおいて、凹凸を有する記録材、特にトナ
ー像を担持した記録材に接触するフィルム部材の表面に
弾性変形を生じさせ、加熱表面となるフィルム表面とト
ナー像表面との接触面積の増大、それによるトナーの溶
融、混色の促進が行われ、溶融ムラやガサツキが低減さ
れ、より色再現、発色に優れた画像を得ることが可能に
なる。
【0048】また、透光性を有するシート上にフルカラ
ー像を形成し、プロジェクタにかけて光透過像を得る場
合に、トナー層表面の溶融が促進されているために、ト
ナー像表面での光散乱が減少し、色再現に優れた透光像
を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る画像形成装置であるところ
の電子写真式レーザープリンタの要部を表した説明図で
ある。
【図2】第1実施形態に係る装置における定着器要部の
横断面説明図である。
【図3】定着器における加熱体の横断面説明図である。
【図4】定着器における加熱体の斜視説明図である。
【図9】従来のフィルム加熱定着器における加熱ニップ
部の拡大図である。
【図5】第1実施形態の定着器における加熱ニップ部の
拡大図である。
【図6】第2実施形態に示す加熱定着器の要部断面説明
図である。
【図7】加熱ヒータの要部断面説明図である。
【図8】従来例であるフィルム加熱式定着器の横断面図
である。
【符号の説明】
L …レーザー光 N …加熱ニップ P …記録材 t …トナー層 1 …感光体ドラム 2 …一次帯電ローラ 3 …レーザースキャナ 4C …シアン現像器 4K …ブラック現像器 4M …マゼンダ現像器 4Y …イエロー現像器 5 …中間転写ベルト 6 …二次転写バイアスローラ 7 …加圧ローラ 8 …加熱ユニット 11 …クリーナ 13 …シートカセット 14 …給送ローラ 40 …回転現像器 53 …テンションローラ 54 …バイアスローラ 65 …搬送ベルト 67 …入口ガイド 68 …排出ガイド 71 …アルミ芯金 72 …シリコーンゴム層 73 …PFAチューブ 81 …芯金 81a,81b …突起 82 …ステンレスベース 83 …絶縁ガラスコート層 84 …抵抗発熱体層 85 …オーバーコートガラス層 86a,86b …導電電極 87 …シリコーンゴムチューブ 88 …サーミスタ 89 …定着フィルム 92 …ヒータ基板 93a,93b …抵抗発熱体層 95 …オーバーコート層 96 …鉄芯金 97 …シリコーンスポンジローラ 98 …チップサーミスタ 99 …定着フィルム 100 …定着器 119 …排出トレイ 800 …加熱体 850 …発熱体 900 …加熱ヒータユニット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱体によりフィルム部材を加熱し、該
    フィルム部材を記録材に圧接して記録材上の像を定着す
    る定着装置において、 弾性変形可能な弾性部材により前記フィルム部材を前記
    記録材に圧接させるよう構成したことを特徴とする定着
    装置。
  2. 【請求項2】 前記フィルム部材は前記弾性部材の少な
    くとも一部を覆い、かつフィルム部材と記録材との圧接
    部において、前記加熱体と前記フィルム部材の間に前記
    弾性部材が介在することを特徴とする請求項1記載の定
    着装置。
  3. 【請求項3】 前記弾性部材は中空円筒形状であり、前
    記加熱体は前記弾性部材の内周面に接触していることを
    特徴とする請求項1記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 前記弾性部材は軸の外周に弾性層が形成
    されたローラであり、前記加熱体は前記ローラの弾性層
    表面に接触することを特徴とする請求項1記載の定着装
    置。
  5. 【請求項5】 記録材上にトナー像を形成する画像形成
    手段と、前記トナー像を記録材上に定着させる定着手段
    を有する画像形成装置において、 前記定着手段は請求項1乃至請求項4のいずれか1項に
    記載の定着装置であることを特徴とする画像形成装置。
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