JPH10154571A - 加熱体、加熱体の製造方法、加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

加熱体、加熱体の製造方法、加熱装置及び画像形成装置

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JPH10154571A
JPH10154571A JP33031196A JP33031196A JPH10154571A JP H10154571 A JPH10154571 A JP H10154571A JP 33031196 A JP33031196 A JP 33031196A JP 33031196 A JP33031196 A JP 33031196A JP H10154571 A JPH10154571 A JP H10154571A
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heating
heated
heating element
heater
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JP33031196A
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Masami Takeda
正美 竹田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 裏面加熱型加熱体10について、基板1の発
熱体としての抵抗層2を具備させた側とは反対側の面で
ある基板表面側即ち被加熱材加熱面側に温度検知素子7
を問題なく配設具備させることで、温度検知特性やコス
ト面の不利益を招くことなく、信頼性の高い、安価な、
高効率、高速対応のオンデマンド型加熱体を得ること
等。 【解決手段】 耐熱性絶縁基板1に、通電することによ
り発熱する抵抗層2と、温度検知素子7及び該素子と電
気的に導通の温度検知用信号線5を有し、被加熱材を加
熱する加熱体10において、前記基板1の抵抗層2を有
する側とは反対側の面を被加熱材加熱面側とし、該基板
1の被加熱材加熱面側に凹部12を具備させ、該凹部に
前記温度検知素子7及び該素子と電気的に導通の温度検
知用信号線5の少なくとも温度検知素子7を収めて設け
たこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加熱材を加熱す
る加熱体、より具体的には、耐熱性絶縁基板に、通電す
ることにより発熱する抵抗層と、温度検知素子及び該素
子と電気的に導通の温度検知用信号線を有し、基板の抵
抗層を有する側とは反対側の面を被加熱材加熱面側とし
た裏面加熱型加熱体、該加熱体の製造方法、該加熱体を
具備した加熱装置、該加熱装置を画像定着装置として具
備した画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、プリンター・複写機・ファクシ
ミリなどの画像形成装置において、被記録材(転写材シ
ート・印刷紙・エレクトロファックスシート・静電記録
紙など)に電子写真・静電記録・磁気記録等の適宜の画
像形成プロセス手段により間接(転写)方式もしくは直
接方式で形成担持させた目的の画像情報に対応した未定
着顕画剤像(未定着トナー画像)を被記録材に熱定着さ
せるための加熱装置としては、従来一般に、熱ローラ方
式の装置が多用されていた。
【0003】熱ローラ方式の加熱装置は、ハロゲンヒー
タ等の内蔵熱源により加熱して所定の温度を維持させた
金属製の加熱ローラ(定着ローラ)と、これに圧接させ
た弾性加圧ローラを基本構成とし、該両ローラの圧接ニ
ップ部(定着ニップ部)に被加熱材としての被記録材を
導入して挟持搬送させることで加熱ローラの熱で被記録
材面の未定着顕画剤像を加熱・加圧定着させるものであ
る。
【0004】最近では、省エネルギー推進の観点から、
熱ローラ方式の加熱装置よりも熱伝達効率が高く、装置
の立ち上りも速く、ウェイトタイムの短縮化(クイック
スタート性:オンデマンドで作動)や省電力化が可能と
なるフィルム加熱方式の加熱装置が提案され(特開昭6
3−313182号公報・特開平1−263679号公
報・同2−157878号公報・同4−44075〜4
4083号公報・同4−204980〜204984号
公報等)、実用化もなされている。
【0005】この加熱装置は、支持部材に固定支持させ
た加熱体に被加熱材を耐熱性・薄肉のフィルム材を介し
て密着させ、フィルム材を加熱体に摺動移動させて加熱
体の熱をフィルム材を介して被加熱材へ与える方式・構
成のものであり、未定着トナー画像を該画像を担持して
いる被記録材面に永久固着像として熱定着処理する定着
装置として活用できる。また、例えば、画像を担持した
被記録材を加熱して艶などの表面性を改質する装置、仮
定着処理する装置、その他、シート状の被加熱材を加熱
処理する装置として広く使用できる。
【0006】このようなフィルム加熱方式の加熱装置
は、加熱体として、昇温の速い低熱容量のもの、例え
ば、耐熱性・絶縁性・良熱伝導性等の特性を有するセラ
ミック基板と、該基板の面に具備させた通電により発熱
する抵抗層を基本構成体とする所謂セラミックヒータを
用いることができ、またフィルム材として薄膜で低熱容
量のものを用いることができるために短時間に加熱体の
温度が上昇し、スタンバイ時に加熱体に電力供給をする
必要がなく、被加熱材としての被記録材をすぐに通紙し
ても該被記録材が定着部位に到達するまでに加熱体を所
定温度まで十分に昇温させることができ、ウェイトタイ
ムの短縮化や省電力化が可能となる、画像形成装置等の
本機の機内昇温を低めることができる等の利点を有し、
効果的なものである。
【0007】図11はフィルム加熱方式の加熱装置(定
着装置)の一例の要部の横断面模型図である。
【0008】10は加熱体(以下、ヒータと記す)、2
1は該ヒータ10を下面側の溝部21aに嵌め入れて固
定支持させた、剛性・耐熱性を有する加熱体支持部材
(加熱体ホルダー(ステー)、以下、ヒータホルダーと
記す)、22は耐熱性・薄肉のフィルム材(以下、定着
フィルムと記す)、23は弾性加圧ローラである。
【0009】ヒータホルダー21の下面側に固定支持さ
せたヒータ10と弾性加圧ローラ23とを定着フィルム
22を挟ませて弾性加圧ローラ23の弾性に抗して所定
の押圧力をもって圧接させて所定幅の加熱ニップ部(以
下、定着ニップ部と記す)Nを形成させてある。
【0010】ヒータ10には一般にセラミックヒータが
使用され、通電により所定の温度に加熱・温調される。
このヒータ10の構造は後述する。
【0011】定着フィルム22は、厚さ例えば40μm
〜100μm程度のポリイミド等の薄肉の単層または複
合層構成の耐熱性フィルム材であり、円筒状あるいはエ
ンドレスベルト状、もしくはロール巻きの有端ウエブ状
部材である。該定着フィルム22は不図示の駆動手段あ
るいは弾性加圧ローラ23の回転力により定着ニップ部
Nにおいてフィルム内面がヒータ10の下面に密着摺動
しつつ矢印の方向に搬送移動される。
【0012】ヒータホルダー21は例えば耐熱性プラス
チック製部材であり、ヒータ10を断熱支持するととも
に、定着フィルム22の搬送ガイドも兼ねている。
【0013】定着フィルム22を搬送移動させ、またヒ
ータ10を所定の温度に加熱・温調させた状態におい
て、定着ニップ部Nの定着フィルム22と弾性加圧ロー
ラ23との間に被加熱材としての未定着トナー画像tを
形成担持させた被記録材Pを画像担持面側を定着フィル
ム22側にして導入すると、被記録材Pは定着ニップ部
Nにおいて定着フィルム22の外面に密着して該定着フ
ィルム22と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送されてい
く。
【0014】この定着ニップ部Nにおいて、被記録材P
・トナー画像tがヒータ10により定着フィルム22を
介して加熱されてトナー画像tが被記録材P面に加熱定
着される。定着ニップ部Nを通った被記録材部分は定着
フィルム22の外面から分離して搬送される。taは加
熱定着されたトナー画像を示す。
【0015】図12の(a)は上記装置に用いた加熱体
であるセラミックヒータ10の一部切欠き表面側模型
図、(b)は裏面側模型図である。
【0016】1は耐熱性・電気絶縁性・良熱伝導率・低
熱容量等の特性を有するヒータ基板であり、定着ニップ
部Nにおける被加熱材である定着フィルム22・被記録
材Pの搬送移動方向Aに対して直交する方向を長手とす
る横長・薄肉のセラミック材例えばアルミナ(Al2
3 )板である。
【0017】(a)図のヒータ表面側において、2はヒ
ータ基板表面の幅方向略中央部に基板長手に沿って形成
した通電により発熱する抵抗層パターンである。例えば
銀パラジューム(Ag/Pb)・RuO2 ・Ta2 N等
の電気抵抗材料ペースト(抵抗ペースト)を例えば厚み
10μm・幅1〜3mmの細帯状パターンにスクリーン
印刷により塗工し焼成することで形成される。
【0018】3・3は上記の抵抗層パターン2の両端部
にそれぞれ導通させて基板表面に具備させた通電電極部
である。この通電電極部3・3はAg等の導電材料ペー
ストをスクリーン印刷等により基板表面にパターン塗工
し焼成して形成される。
【0019】4はヒータ表面保護層であり、例えば厚さ
10μm程度の耐熱ガラス層である。ヒータ基板表面を
通電電極部3・3部分を除いてこの表面保護層4で被覆
してあり、抵抗層パターン2は該表面保護層4で覆われ
て摩耗等から保護される。この表面保護層4としてのガ
ラス層はガラスペーストをスクリーン印刷等により基板
表面にパターン塗工し焼成して形成される。
【0020】(b)図のヒータ裏面側において、5はヒ
ータ基板裏面の長手方向一端側から長手方向略中央部に
かけて略並行に形成した2条の温度検知用信号線(検温
電路パターン)、6はこの2条の各温度検知用信号線5
の始端部に連設の電極部、7は温度検知素子としてのチ
ップサーミスタであり、該サーミスタ7側の2つのサー
ミスタ電極をそれぞれ上記2条の各温度検知用信号線5
の先端部に導電性接着剤で接合させてヒータ基板裏面に
配設してある。
【0021】温度検知用信号線5・電極部6はいずれも
Ag等の導電材料ペーストをスクリーン印刷等により基
板裏面にパターン塗工し焼成して形成される。
【0022】上記のヒータ10はその表面側、即ちヒー
タ基板1の抵抗層パターン2を形成具備させた側を下向
きに露呈させてヒータホルダー21の下面に長手に沿っ
て設けた溝部21aに嵌入させて支持させてある。
【0023】ヒータ10の両端部にはそれぞれ不図示の
コネクタが装着され、ヒータ10の両端部側の各通電電
極部3・3に対してそれぞれの側の装着コネクタの電給
用電気接点が弾性的に接触した状態となり、これにより
ヒータ10側の抵抗層パターン2(ACライン)と不図
示の給電回路とが電気的に連絡される。
【0024】またヒータ10の一端側裏面の温度検知用
信号線電極部6に対してその側の装着コネクタの検温回
路用電気接点が弾性的に接触した状態となり、これによ
りヒータ裏面側のサーミスタ7を含む温度検知用信号線
(DCライン)5と不図示の温度制御回路とが電気的に
連絡される。
【0025】そしてヒータ10の抵抗層パターン2に対
して給電回路からAC給電がなされるとにより該抵抗層
パターン2が長手全長にわたって発熱してヒータ10全
体が急速昇温する。このヒータ10の昇温がヒータ基板
裏面側に配設したサーミスタ7により検知され、その検
知温度情報(DC電流)が温度制御回路へフィードバッ
クされる。温度制御回路はサーミスタ7で検知されるヒ
ータ温度が所定のほぼ一定温度(定着温度)に維持され
るように、抵抗層パターン2に対する給電回路からの給
電を制御する。すなわちヒータ10は所定の定着温度に
加熱・温調される。
【0026】万一、何らかの原因により抵抗層パターン
2に対する温調系の通電制御が不能となり、抵抗層パタ
ーン2に対して給電が無制御に続行される状態を生じた
場合には、ヒータ10が昇温し続け所定温度以上(許容
温度以上)に過昇温して発煙・発火に至るトラブル(ヒ
ータの熱暴走)を招く危険があるため、その安全策とし
て、ヒータ10に温度ヒューズ・サーモスイッチ等の安
全素子を具備させ、ヒータ10が所定温度以上に過昇温
した時はこの安全素子の作動で抵抗層パターン2に対す
る通電を緊急遮断させる手段が設けられている。
【0027】更に他の安全対策として、図12のように
ヒータ基板1に貫通孔8を具備させておくことで、ヒー
タ10が所定温度以上に過昇温したときには該貫通孔8
部分に生じるヒータ基板1の熱応力にてヒータ10に該
貫通孔8部分を起点とする、抵抗層パターン2(ACラ
イン)の断線(断裂)を含む横割れ(ヒータの破断断
線)を自動的に生じさせて、ヒータの熱暴走を停止させ
る手段が用意されている。図12の(a)において破線
10aは上記の貫通孔8部分を起点とするヒータ横割れ
部を示すものである。
【0028】即ち、上記の貫通孔8により、ヒータ基板
温度が過剰な温度領域に達すると、基板の貫通孔8のあ
る部分と無い部分の境界部で温度ムラが発生し、この温
度ムラに応じて基板の熱膨張度に差が生じ、その際に発
生する応力によってこの貫通孔8から基板1にクラック
が入り、ヒータ10が横割れ10aして基板1上に形成
された発熱体としての抵抗層パターン2も断線されてヒ
ータ10の熱暴走が停止されるようになっている。
【0029】上記2つの安全策は一緒に採択して2重の
安全策とすることが多い。
【0030】上記のようなヒータ10において、ヒータ
基板1としては一般に比較的安価なアルミナ材が用いら
れていた。ヒータ基板1としてアルミナ材を用いたセラ
ミックヒータも低熱容量で昇温が早く、該ヒータを用い
たフィルム加熱方式の加熱装置(定着装置)は熱ローラ
方式の加熱装置に比べて格段にウエイトタイムの短縮化
や省電力化等が可能となるが、近時は、プリンター等の
画像形成装置の更なる高速化、ウエイトタイムの短縮化
が求められ、また大型高速機への対応のために、アルミ
ナ材を基板とするヒータよりも更に昇温の早い、即ち更
に素早い温度上昇特性のあるヒータが必要とされるよう
になった。
【0031】このような要求に応えるヒータとして、ヒ
ータ基板1としてアルミナ材よりも高熱伝導特性の部材
を用いたもの、具体例として窒化アルミニウム(以下、
AlNと記す)材をヒータ基板として用いたヒータが開
発されている。
【0032】AlN基板はアルミナ基板に比べて主に表
1に示すような特性上の利点がある。
【0033】
【表1】 表1からわかるように、アルミナ基板に比べてAlN基
板では熱伝導率が11倍程高いため、同じ投入エネルギ
ーでより速い基板の昇温即ちヒータ昇温や温度分布の均
一化が可能であり、耐熱衝撃性も約2倍あるため、発熱
体としての抵抗層パターン2をより細くして高温で使用
しても急加熱による基板破損を生じ難くなるという多く
の利点が得られる。
【0034】特に、AlN基板がガラスコート層よりも
高い熱伝導性を有することに着目し、ヒータ基板として
AlN基板を用い、該基板の被加熱材加熱面側即ち定着
ニップ部対向面側である基板表面側とは反対側である基
板裏面側に抵抗層パターンを具備させた裏面加熱型(背
面加熱型)AlNヒータは、アルミナ材を基板とするヒ
ータより素早く立ちあがるうえ、熱伝導性が高いために
基板全体で均一に幅広く加熱することが可能となり、高
速化しても高い定着性を維持できるようになる。また、
長手方向の温度分布も均一化され易くなるため、小サイ
ズ紙を連続通紙した場合に問題となる非通紙部の過剰昇
温も緩和する作用がある。
【0035】図13の(a)及び(b)にそれぞれ裏面
加熱型AlNヒータ例の構造模型図を示した。
【0036】(a)図は裏面加熱型AlNヒータ10の
一例の横断面模型図であり、AlN基板1の裏面側に、
発熱体としての抵抗層パターン2、通電電極部3・3を
形成具備させ、抵抗層パターン2を覆わせて基板裏面に
断熱絶縁コート層9例えば50μm厚のガラスコート層
を形成具備させ、このコート層9の面に温度検知素子7
を加圧部材11で加圧当接させて具備させてある。コー
ト層9はヒータ10の裏面側(背面側)へのヒートリー
クを抑制する。
【0037】AlN基板1の上記抵抗層パターン2等を
具備させた裏面側とは反対側の面である基板表面側が被
加熱材加熱面側即ち定着ニップ部対向面側となる。
【0038】(b)図は裏面加熱型AlNヒータ10の
他例の斜視模型図であり、AlN基板1の裏面側に、発
熱体としての抵抗層パターン2、通電電極部3・3、温
度検知素子としてのサーミスタ7、温度検知用信号線
5、電極部6を具備させ、かつ、図には省略したけれど
も、上記のうち通電電極部3・3の部分、サーミスタ7
の部分、電極部6の部分を除く基板裏面部分は抵抗層パ
ターン2の部分、温度検知用信号線5の部分を覆わせて
断熱絶縁コート層例えば50μm厚のガラスコート層
(9)を形成具備させてある。
【0039】AlN基板1の上記抵抗層パターン2等を
具備させた裏面側とは反対側の面である基板表面側が被
加熱材加熱面側即ち定着ニップ部対向面側となる。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】裏面加熱型ヒータは前
記のように多くの利点を有するのであるが、従来の裏面
加熱型ヒータにおいては、基板1の発熱体としての抵抗
層2を具備させた側とは反対側の面である基板表面側即
ち被加熱材加熱面側には温度検知素子7を設けることが
できないため、前述図13の(a)のヒータのように温
度検知素子7をヒータ裏面に加圧部材11を用いて加圧
当接させて配設するか、(b)のように基板裏面の抵抗
層形成面と同一面内に隣接して一体形成するしかなく、
前者(a)の場合には温度検知素子7の当接状態によっ
て温度検知特性にバラつきを生じやすく、組立工数も増
えるため量産性が低下する欠点があり、後者(b)の場
合には、安全性の観点から、AC電源を印加する抵抗層
パターン2と、DC信号線である、温度検知素子(サー
ミスタ)7を含む温度検知用信号線5との距離を十分に
確保する必要があり、加熱に必要な抵抗層パターン2の
幅に比して大幅に基板幅が増大するため、スペース効率
が低下すると共に材料コストの高いAlN基板を余分に
使用するためコスト面でも不利となる等の問題を有して
いた。
【0041】そこで本発明は、裏面加熱型加熱体につい
て、基板の発熱体としての抵抗層を具備させた側とは反
対側の面である基板表面側即ち被加熱材加熱面側に温度
検知素子を問題なく配設具備させることで、温度検知特
性やコスト面の不利益を招くことなく、信頼性の高い、
安価な、高効率、高速対応のオンデマンド型加熱体を得
ることを目的とする。また該加熱体の製造方法、該加熱
体を具備させた加熱装置、該加熱装置を定着装置として
具備させた画像形成装置を提供するものである。
【0042】
【課題を解決するための手段】本発明は下記を特徴とす
る、加熱体、加熱体の製造方法、加熱装置及び画像形成
装置である。 (1)耐熱性絶縁基板に、通電することにより発熱する
抵抗層と、温度検知素子及び該素子と電気的に導通の温
度検知用信号線を有し、被加熱材を加熱する加熱体にお
いて、前記基板の抵抗層を有する側とは反対側の面を被
加熱材加熱面側とし、該基板の被加熱材加熱面側に凹部
を具備させ、該凹部に前記温度検知素子及び該素子と電
気的に導通の温度検知用信号線の少なくとも温度検知素
子を収めて設けたことを特徴とする加熱体。
【0043】(2)前記(1)の加熱体において、基板
として窒化アルミニウム材を用いたことを特徴とする加
熱体。
【0044】(3)前記(1)または(2)の加熱体に
おいて、凹部を、基板の被加熱材加熱面において該加熱
面に対する被加熱材の搬送移動方向下流側端部に具備さ
せたことを特徴とする加熱体。
【0045】(4)前記(1)から(3)のいずれかの
加熱体において、基板の温度検知素子及び該素子と電気
的に導通の温度検知用信号線を設けた被加熱材加熱面側
に保護材料層を形成したことを特徴とする加熱体。
【0046】(5)前記(4)の加熱体において、保護
材料層は温度検知素子及び該素子と電気的に導通の温度
検知用信号線を設けた凹部のみに形成することを特徴と
する加熱体。
【0047】(6)前記(4)または(5)の加熱体に
おいて、保護材料層は温度検知素子部分を避けて形成す
ることを特徴とする加熱体。
【0048】(7)前記(4)から(6)のいずれかの
加熱体において、保護材料層がガラスコート層であるこ
とを特徴とする加熱体。
【0049】(8)前記(1)から(7)のいずれかの
加熱体において、基板の被加熱材加熱面において該加熱
面に対する被加熱材の搬送移動方向上流側端部と下流側
端部の少なくともいずれか一方部をテーパ部にしたこと
を特徴とする加熱体。
【0050】(9)前記(1)から(8)のいずれかの
加熱体について、焼成前の粘土状態にある基板材料を加
工して凹部を形成した後、該基板材料を焼成することで
凹部を具備させた基板を得ることを特徴とする加熱体の
製造方法。
【0051】(10)前記(1)から(8)のいずれか
の加熱体について、基板を複数個作成できるサイズを有
し、焼成前の粘土状態にある基板材料を加工して個々の
基板に分割するための割り溝部と、個々の基板について
の凹部を形成した後、該基板材料を焼成し、焼成後に割
り溝部に沿って個々の基板を切り分けることで1枚の基
板材料から凹部を具備させた複数の基板を得ることを特
徴とする加熱体の製造方法。
【0052】(11)前記(10)の加熱体の製造方法
において、焼成前の粘土状態にある基板材料に対する個
々の基板に分割するための割り溝部と、個々の基板につ
いての凹部の形成を同一工程で同時に行なうことを特徴
とする加熱体の製造方法。
【0053】(12)前記(8)の加熱体について、焼
成前の粘土状態にある基板材料を加工して凹部と、テー
パ部を形成した後、該基板材料を焼成することで凹部と
テーパ部を具備させた基板を得ることを特徴とする加熱
体の製造方法。
【0054】(13)前記(8)の加熱体について、基
板を複数個作成できるサイズを有し、焼成前の粘土状態
にある基板材料を加工して個々の基板に分割するための
割り溝部と、個々の基板についての凹部と、個々の基板
についてのテーパ部を形成した後、該基板材料を焼成
し、焼成後に割り溝部に沿って個々の基板を切り分ける
ことで1枚の基板材料から凹部とテーパ部を具備させた
複数の基板を得ることを特徴とする加熱体の製造方法。
【0055】(14)前記(13)の加熱体の製造方法
において、焼成前の粘土状態にある基板材料に対する個
々の基板に分割するための割り溝部と、個々の基板につ
いての凹部と、個々の基板についてのテーパ部の形成を
同一工程で同時に行なうことを特徴とする加熱体の製造
方法。
【0056】(15)被加熱材を加熱する加熱体として
(1)から(8)のいずれかの加熱体を備えたことを特
徴とする加熱装置。
【0057】(16)固定支持された前記(1)から
(8)のいずれかの加熱体と、該加熱体の被加熱材加熱
面に摺動移動するフィルムを有し、該フィルムを介した
加熱体からの熱により被加熱材を加熱することを特徴と
する加熱装置。
【0058】(17)前記(16)の加熱装置におい
て、フィルムを挟んで加熱体と相互圧接して被加熱材加
熱部としてのニップ部を形成する加圧部材を有すること
を特徴とする加熱装置。
【0059】(18)前記(15)から(17)のいず
れかの加熱装置において、被加熱材が未定着画像を担持
した被記録材であり、装置が未定着画像を被記録材に熱
定着させる定着装置であることを特徴とする加熱装置。
【0060】(19)被記録材に未定着画像を形成する
画像形成手段と、その未定着画像を被記録材に熱定着さ
せる定着手段を有し、該定着手段が前記(15)から
(18)のいずれかの加熱装置であることを特徴とする
画像形成装置。
【0061】〈作 用〉即ち、裏面加熱型加熱体であっ
ても、該加熱体基板の被加熱材加熱面側に凹部を具備さ
せ、該凹部に温度検知素子及び該素子と電気的に導通の
温度検知用信号線の少なくとも温度検知素子を収めて設
けることで、加熱体基板の被加熱材加熱面側に支障なく
温度検知素子を配設具備させることができる。したがっ
て、前述従来の裏面加熱型加熱体のように温度検知素子
を基板裏面側に配置する構成の場合における、加熱体構
成の複雑化や、使用基板材料の増大等を招くことを回避
でき、また加熱体基板の被加熱材加熱面側に温度検知素
子が存在することで温度検知の精度及び信頼性を向上す
ることが可能となる。
【0062】
【発明の実施の形態】
〈実施形態例1〉(図1〜図4) (1)画像形成装置例 図1は画像形成装置の一例の概略構成図である。本例の
画像形成装置は転写方式電子写真プロセス利用のレーザ
ビームプリンターである。
【0063】101は像担持体としての感光ドラムであ
り、OPC(有機光導電体)・アモルファスSe・アモ
ルファスSi等の感光材料をアルミニウムやニッケルな
どのシリンダ状の基体上に形成してある。
【0064】感光ドラム101は矢印の反時計方向に所
定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動さ
れ、その回転過程で帯電手段としての帯電ローラ102
によって所定の極性・電位に一様に帯電処理される。
【0065】次いでその回転感光ドラム101の帯電処
理面に対して、レーザ走査露光装置(レーザビームスキ
ャナ)103より出力される、目的の画像情報の時系列
電気デジタル画素信号に対応して変調制御(ON/OF
F制御)されたレーザビームLによる走査露光がなされ
て、回転感光ドラム面に目的の画像情報に対応した静電
潜像が形成される。
【0066】回転感光ドラム面に形成された静電潜像は
現像装置104でトナー画像として現像(可視化)され
る。現像方法としては、ジャンピング現像法、2成分現
像法、FEED現像法などが用いられ、イメージ露光と
反転現像とを組み合わせて用いられることが多い。
【0067】一方、不図示の給紙機構部から被記録材と
しての転写材Pが1枚分離給送され、その転写材Pが回
転感光ドラム101とこれに当接させた転写手段として
の転写ローラ105との転写ニップ部nに対して所定の
制御タイミングで給送され、転写ニップ部nを挟持搬送
されて回転感光ドラム101面側のトナー画像が転写材
Pの面に順次に転写されていく。
【0068】転写ニップ部nでトナー画像の転写を受け
た転写材Pは感光ドラム101面から分離され、加熱装
置としての定着装置100へ搬送されてトナー画像の加
熱定着を受け、排出される。
【0069】転写材Pに対するトナー画像転写後の感光
ドラム101面はクリーニング装置106により転写残
りの残留トナーやその他の付着汚染物の除去を受けて清
掃され、繰り返して作像に供される。
【0070】(2)定着装置100 図2は本例の定着装置100の概略構成模型図である。
本例の定着装置100は特開平4−44075〜440
83号公報等に開示の加圧ローラ駆動式・テンションレ
スタイプのフィルム加熱方式の加熱装置である。このよ
うな加圧ローラ駆動式・テンションレスタイプのフィル
ム加熱方式の加熱装置は装置構成を簡略化して低コスト
の装置を実現できる等の利点がある。前述した図11〜
図13の装置・ヒータと共通する構成部材・部分には同
一の符号を付して再度の説明を省略する。
【0071】ヒータホルダー21は液晶ポリマー・フェ
ノール樹脂・PPS・PEEK等により形成した横断面
略半円形樋型の部材であり、このヒータホルダー21の
下面にホルダー長手に沿って設けた溝部21aに加熱体
であるセラミックヒータ10を嵌入させて支持させてあ
る。この装置に用いたセラミックヒータ10は裏面加熱
型AlNヒータである。その構造は次の(3)項で詳述
する。
【0072】定着フィルム22は円筒状のフィルム材で
あり、上記のヒータ10を支持させたヒータホルダー2
1に対してルーズに外嵌させてある。定着フィルム22
は、熱容量を小さくしてクイックスタート性を向上させ
るために、膜厚を100μm以下、より好ましくは40
μm以下20μm以上の耐熱性、離型性、耐久性を兼ね
たPTFE、PFA、PPSの単層フィルムまたはポリ
イミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES等のフィ
ルム表面にPTFE、PFA、FEPを離型性層として
コーティングした複合層フィルムで構成されている。
【0073】そしてヒータホルダー21の下面のヒータ
10と、加圧部材としての弾性加圧ローラ23とを定着
フィルム22を挟ませて弾性加圧ローラ23の弾性に抗
して所定の押圧力例えば総圧4〜15kgf程度の加圧
力をもって圧接させて加熱部としての所定幅の定着ニッ
プ部Nを形成させてある。
【0074】弾性加圧ローラ23は、芯金と、その外側
に例えばシリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱ゴムある
いはシリコンゴムを発泡して形成した弾性層からなる。
弾性層の外側にPFA・PTFE・FEP等の離型性層
を形成してあってもよい。
【0075】弾性加圧ローラ23は駆動手段Mにより矢
印の反時計方向に回転駆動される(加圧ローラ駆動
式)。そしてこの弾性加圧ローラ23の回転駆動による
該ローラ23と定着フィルム22の外面との定着ニップ
部Nにおける接触摩擦力で円筒状の定着フィルム22に
回転力が作用し、該定着フィルム22がヒータホルダー
21の外回りを定着ニップ部Nにおいてフィルム内面が
ヒータ10の下向き表面に密着して摺動しながら矢印の
時計方向に回転する。
【0076】弾性加圧ローラ23の回転駆動による定着
フィルム22の回転がなされ、ヒータ10に対する通電
により該ヒータ10が所定に昇温した状態において、定
着ニップ部Nの定着フィルム22と弾性加圧ローラ23
との間に未定着トナー画像tを担持した被記録材として
の転写材Pが導入されトナー画像担持面が定着フィルム
22の外面に密着して定着フィルム22と一緒に定着ニ
ップ部Nを通過することで、ヒータ10の熱が定着フィ
ルム22を介して転写材Pに付与され未定着トナー画像
tが転写材P面に加熱定着taされる。定着ニップ部N
を通った転写材Pは定着フィルム22の面から曲率分離
されて排出搬送される。
【0077】ヒータホルダー21はヒータ10の支持部
材として機能するとともに、定着ニップ部Nへの加圧、
円筒状定着フィルム22の回転搬送安定性を図る役目も
する。
【0078】定着フィルム22はその内面が定着ニップ
部Nにおいてヒータ10の下面に、また定着ニップ部N
の近傍においてヒータホルダー21の外面に摺動しなが
ら回転する。定着フィルム22を低トルクでかつスムー
ズに回転させるためにはヒータ10及びヒータホルダー
21と定着フィルム22の間の摩擦抵抗を小さく抑え
る。このためヒータ10及びヒータホルダー21と定着
フィルム22の間に耐熱性グリース等の潤滑剤を少量介
在させてある。これにより定着フィルム22はスムーズ
に回転することが可能となる。
【0079】ヒータ10に対する給電・温調は前述の図
11〜図13の装置・ヒータと同様である。また本例の
装置においてはヒータ10の熱暴走時の安全対策とし
て、温度ヒューズ(不図示)を具備させるとともに、ヒ
ータ10に自動的に破損断線を生じさせるようにヒータ
基板に貫通孔を具備させて、2重の安全手段を施してあ
る。
【0080】(3)ヒータ10 本例における加熱体としてのヒータ10は裏面加熱型A
lNヒータである。図3の(a)はその横断面模型図、
(b)はヒータ基板裏面側の斜視模型図、(c)はヒー
タ基板表面側の斜視模型図である。
【0081】ヒータ基板1には厚さ1mmのAIN基板
を使用した。このAIN基板1の裏面側には、基板幅方
向略中央部に基板長手に沿って発熱体としての抵抗層パ
ターン2を、また該抵抗層パターン2の両端部にそれぞ
れ導通させて通電電極部3・3を形成具備させてある。
そしてこの基板裏面側を通電電極部3・3部分は除いて
断熱絶縁コート層としての50μm厚のガラスコート層
9で被覆してある。(b)図にはこのガラスコート層9
は省略してある。
【0082】ヒータ基板1の上記抵抗層パターン2等を
具備させた裏面側とは反対側の面である基板表面側は被
加熱材加熱面側即ち定着ニップ部対向面側であり、本例
のヒータ10はこの基板表面側である被加熱材加熱面に
おいて定着フィルム22・被記録材Pの搬送移動方向A
の下流側端部部分に基板長手に沿って深さ250μmの
細幅の凹溝部12を具備させ、この凹溝部12に(c)
図のように温度検知素子7及び該素子と電気的に導通の
温度検知用信号線5、端末電極部6を収めて具備させて
ある。
【0083】即ち上記凹溝部12の長手方向略中央部に
温度検知素子7として厚さ200μmのチップサーミス
タを配置してあり、このサーミスタ7の両側に温度検知
用信号線5・5をそれぞれ凹溝部12に沿って直線的に
配線し、それらの端部にそれぞれ電極部6・6を設けて
ある。
【0084】また、このサーミスタ7・温度検知用信号
線5を収めた凹溝部12を含めて基板表面側である被加
熱材加熱面全体を表面保護材料層、本例では厚さ10μ
m程度の薄層ガラスコート層4で覆うことで保護してい
る。(c)図にはこの表面保護材料層としての薄層ガラ
スコート層4は省略してある。
【0085】またヒータ10の熱暴走時には自動的にヒ
ータ10に横割れ(ヒータの破損断線)を生じさせてヒ
ータの熱暴走を停止させるべく、ヒータ基板1には割れ
起点用の貫通孔8を具備させてある。
【0086】裏面加熱型ヒータ10であっても、該ヒー
タ基板1の被加熱材加熱面側に凹部12を具備させ、該
凹部12に温度検知素子7及び該素子と電気的に導通の
温度検知用信号線5の少なくとも温度検知素子を収めて
設けることで、ヒータ基板1の被加熱材加熱面側に支障
なく温度検知素子7を配設具備させることができ、前述
従来の裏面加熱型加熱体(図13)のように温度検知素
子をヒータ基板裏面側に配置する構成の場合における、
加熱体構成の複雑化や、使用基板材料の増大等を招くこ
とを回避でき、またヒータ基板の被加熱材加熱面側に温
度検知素子が存在することで温度検知の精度及び信頼性
を向上することが可能となる。
【0087】また本例のヒータ10においては基板1の
表面側である被加熱材加熱面側即ち定着ニップ部対向面
側において、定着フィルム22・被記録材Pの搬送移動
方向Aの下流側端部部分に凹溝部12を具備させ、この
凹溝部12に温度検知素子としてのサーミスタ7を収め
て具備させてあることで、該ヒータ10の被加熱材加熱
面の温度分布としてサーミスタ7を収めた凹溝部分配設
部が最も低くなるので、定着ニップ部Nに導入されて定
着ニップ部出口側に至った定着後の被記録材上のトナー
をこの温度の低い凹溝部分配設部で冷却分離する効果が
高くなる。
【0088】(4)ヒータ10の製造方法 ヒータ基板1の被加熱材加熱面側に温度検知素子7を収
める凹部12を設ける方法として、既に焼結させた基板
を削り出す方法もあるが、より生産性を向上させるた
め、焼結前の粘土状の基板材料に型枠を押し当てる方法
で溝部12を形成させた後に該基板材料を焼結すること
で、凹部12を具備させた基板1を得る方法が良い。
【0089】図4の(a)〜(e)は、この方法を用
い、かつ複数個取り方式にて、本例のヒータ10を効率
良く製造する方法の要領図である。
【0090】.(a)図において、1Aはヒータ10
の基板1を複数個作成できるサイズを有し、かつ焼成前
の粘土状態にある、大判の基板材料である。本例はAl
N母材板である。
【0091】.このAlN母材板1Aに型枠(不図
示)を押し当てる方法で、(b)図のように、爾後個々
のヒータ基板に分割するための複数の割り溝部(くさび
型溝)13と、個々のヒータ基板部についての温度検知
素子用凹部12を同時に形成し、該AlN母材板1Aを
焼成する。
【0092】.この焼結後のAlN母材板1Aについ
て、(c)図のように、個々のヒータ基板部分の裏面側
にそれぞれ抵抗層パターン2と通電電極部3・3を、ま
た表面側の凹部12にそれぞれ温度検知用信号線5・5
と端末電極部6・6を形成し、焼成処理する。また各凹
部12に温度検知素子としてのチップサーミス7を温度
検知用信号線5・5に導通させて配設する。
【0093】.次いで、(d)図のように、個々のヒ
ータ基板部分の表面側に表面保護材料層としての薄層ガ
ラスコート層4を、また裏面側に断熱絶縁コート層とし
ての厚層ガラスコート層9を形成し、焼成処理する。
【0094】.そして、(e)図のように、焼成され
ているAlN母材板1Aの各割り溝部13において力を
作用させて各割り溝部13を境界に母材板1Aを破断さ
せることで切り分けて個々のヒータ10部分に分割分離
させ、複数個のヒータ10を効率良く得ることができ
る。
【0095】基板材料の調整により各割り溝部13にお
いて割れた個々のヒータ10の基板1の端面は自動的に
鏡面状の平滑面にすることが可能なため、従来のように
1枚ずつ基板を専用カッターで切り出した後、各基板の
切断面を平滑化処理するような複雑な工程を大幅に省略
することができる。
【0096】〈実施形態例2〉(図5・図6) 本例は上述実施形態例1のヒータ10において、ヒータ
基板1の表面側である被加熱材加熱面側に設けた表面保
護材料層としてのガラスコート層4を、マスク精度を上
げることにより、図5のように、温度検知素子用凹溝部
分12のみに形成した部分ガラス保護層4aにしたもの
である。図5の(a)は本例のヒータ10の表面側模型
図、(b)は(a)図におけるb−b線に沿う横断面拡
大模型図、(c)は(a)図におけるc−c線に沿う横
断面拡大模型図である。
【0097】このヒータ構成を用いることにより、ヒー
タ10の被加熱体加熱面側には熱伝導性の低いガラス層
4が存在しないので、即ち定着ニップ部Nに該ガラス層
4を介在させることが避けられるので、実施形態例1の
ヒータ10よりもより速い定着温度の立上りと応答性を
得ることができる。
【0098】また、本実施形態例2のヒータ10は図5
から分るようにサーミスタ7自体にはガラスが接触しな
いようにサーミスタ7を避けたガラスコート4aがなさ
れており、これによりサーミスタ7に余分な熱容量を付
与して温度検知特性が低下することを防いでおり、この
ときのサーミスタ7の上面とガラスコート4aの表面の
高さには50μm以上の十分な差が設けられており、サ
ーミスタ7の表面に定着ニップ部の定着フィルム等の対
向部材が直接接触しないよう配慮されている。
【0099】図6の(a)〜(e)は本例構成のヒータ
10を、実施形態例1の場合と同様に、ヒータ基板材料
として焼成前の粘土状態にあるAlN母材板1Aを用
い、かつ複数個取り方式にて効率良く製造する方法の要
領図であり、実施形態例1の前述図4の(a)〜(e)
の要領と略同じである。本例の場合は、(d)におい
て、表面保護材料層としてのガラスコート層を、マスク
精度を上げることにより、温度検知素子用凹溝部分12
のみに、かつサーミスタ7を避けて形成した部分ガラス
保護層4aとしている点で実施形態例1の場合と異な
る。
【0100】〈実施形態例3〉(図7・図8) 本例は上記実施形態例2のヒータ10について、更に、
図7のようにヒータ基板1の表面側である被加熱材加熱
面において該加熱面に対する被加熱材の搬送移動方向A
の上流側端部を上流側に向かうにつれて上行傾斜の大き
なテーパ部14に形成したものである。
【0101】この大きなテーパ部14は定着ニップ部N
の被加熱材搬送移動方向上流側のヒータ先端部を構成す
るもので、定着ニップ部Nよりも被加熱材搬送移動方向
上流側の位置で定着フィルム22にヒータ10を接触さ
せることができるため、定着フィルム22を定着ニップ
部突入前に予備加熱するプレヒート効果を持たせること
ができるようになる。
【0102】従来、吸湿した紙(被記録材)Pのトナー
画像tを定着させる際には定着ニップ部Nで発生する水
蒸気によって定着ニップ部直前で紙P上のトナー画像t
が後方に吹き飛ばされる現象(画像の尾引き現象)が問
題となっており、その対策の一つとしてこのプレヒート
効果が有効であることが確認されている。これは、プレ
ヒートによって定着ニップ部直前のフィルム表面から輻
射熱を発して紙Pの乾燥を早め、過剰な水蒸気圧を抑制
するものであり、この現象が特に高速機で顕著化するこ
とから、高速オンデマンド定着器を実現する上でこのヒ
ータ基板先端部のテーパ部14は重要な構成となるもの
である。
【0103】また、ヒータ基板1の表面側である被加熱
材加熱面において該加熱面に対する被加熱材の搬送移動
方向Aの下流側端部に下流側に向かうにつれて上行傾斜
のテーパ部を設けると、従来のフラットなヒータ基板後
端部を用いた場合に生じていた紙変形を抑制する効果を
得ることもできる。これはフラットな基板後端に接する
加圧ローラの境界にできる定着ニップ部後端部から紙先
端部が脱出する際、曲率を有する加圧ローラ側に紙先端
部が引き寄せられることによって生じていた非印字面側
カールと呼ばれる紙先端部の変形がヒータ基板側のテー
パ部の存在によって緩和されるものである。
【0104】本例におけるようなテーパ部付のヒータ1
0も前記例と同様にヒータ基板材料として焼成前の粘土
状態にある母材板を用いる方法で容易に製造することが
できる。
【0105】図8の(a)〜(e)は本例構成のテーパ
部14付のヒータ10を、実施形態例2の場合と同様
に、ヒータ基板材料として焼成前の粘土状態にあるAl
N母材板1Aを用い、かつ複数個取り方式にて効率良く
製造する方法の要領図であり、実施形態例2の前述図6
の(a)〜(e)の要領と略同じである。本例の場合
は、(b)において、焼成前の粘土状態にある、大判の
基板材料であるAlN母材板1Aに型枠を押し当てる方
法で、爾後個々のヒータ基板に分割するための複数の割
り溝部(くさび型溝)13と、個々のヒータ基板部につ
いての温度検知素子用凹部12及びテーパ部14の3部
分を同時に形成してから、該AlN母材板1Aを焼成す
る点で実施形態例2の場合と異なる。
【0106】従来ではヒータ基板にテーパを付けるため
には複雑な下向作業が必要であったが、上記の製造要領
により上流側テーパ部14又は/及び下流側テーパ部を
容易に付与してプレヒート効果や紙先端部の変形防止効
果を具備させたヒータ10を容易に製造することが可能
となり、工程の簡素化やコストダウンに寄与することが
できる。
【0107】〈実施形態例4〉(図9) 本例のヒータ10は、図9の(a)・(b)ように、被
加熱材加熱面側であるヒータ基板表面側において、ヒー
タ基板1の基板幅方向及び基板長手方向の略中央部に温
度検知素子としての側面電極型チップサーミスタ7が収
まるだけの局所的凹部12を形成具備させ、この凹部1
2の底面に絶縁性接着剤15を介して上記サーミスタ7
を接着させて凹部12内に収めてある。ヒータ基板1は
AIN基板である。
【0108】またヒータ基板表面側において基板幅方向
略中央部で基板長手方向に凹部12を中にしてその両側
にそれぞれ温度検知用信号線5・5を形成具備させ、そ
れららの端部にそれぞれ電極部6・6を設けてある。
【0109】上記凹部12内に収めたサーミスタ7の2
つの側面電極7a・7aと、上記温度検知用信号線5・
5の凹部12側の端部とをそれぞれ導電性接着剤16・
16で電気的に接続させてある。
【0110】そしてこのヒータ基板表面側を電極部6・
6部分は除いて表面保護材料層としての薄層ガラスコー
ト層4で被覆処理してある。(a)図にはこの表面保護
材料層としての薄層ガラスコート層4は省略してある。
【0111】ヒータ基板裏面側には、(c)図のよう
に、基板幅方向中央部に基板長手に沿って発熱体として
の抵抗層パターン2を、またこの抵抗層パターン2の両
端部にそれぞれ導通させて通電電極部3・3を形成具備
させてある。そしてこの基板裏面側は通電電極部3・3
部分は除いて断熱絶縁コート層としての50μm厚のガ
ラスコート層9で被覆してある。(c)図にはこのガラ
スコート層9は省略してある。
【0112】本例のヒータ10のように被加熱材加熱面
側であるヒータ基板表面側に温度検知素子としてのチッ
プサーミスタ7が収まるだけの局所的凹部12を形成具
備させ、この凹部12に該サーミスタ7を収めた構成を
とることで、ヒータ基板1の機械的強度を向上すると共
に、同一基板材料を用いながら被加熱材加熱面の面積を
より多くとることが可能となる。
【0113】なお、本構成では基板中央部に局所的な熱
特性の異なる領域ができるため、特に基板長手方向の温
度均一性を確保するために基板表面側のサーミスタ設置
位置に対応する基板裏面側の抵抗層パターン部分を
(c)図のようにその幅を局所的に絞った抵抗層絞り部
2aによって抵抗を調整し、部分的に発熱量を高めてヒ
ータ10のサーミスタ設置部(埋設部)の熱特性差を是
正するように工夫している。
【0114】〈実施形態例5〉(図10) 図10の(a)・(b)・(c)はそれぞれフィルム加
熱方式の加熱装置(加熱定着装置)の他の構成例の略図
である。
【0115】(a)のものは、第1のフィルム懸回ロー
ラ31と、第2のフィルム懸回ローラ32と、ヒータホ
ルダー21に固定支持させたヒータ10との互いに並行
の3部材31・32・10間に、エンドレスベルト状の
定着フィルム(耐熱性フィルム材)22を懸回張設し、
該定着フィルム22を挟んでヒータ10に圧接させて加
圧ローラ23を配設し、定着フィルム22を第1のフィ
ルム懸回ローラ31、或は加圧ローラ23をフィルム駆
動ローラとして回転搬送する構成のものである。第1の
フィルム懸回ローラ31を駆動ローラとしたときは加圧
ローラ23は従動回転する。
【0116】(b)のものは、ヒータホルダー21に固
定支持させたヒータ10と1本のフィルム懸回ローラ3
3の2部材10・33間に、エンドレスベルト状の定着
フィルム22を懸回張設し、該定着フィルム22を挟ん
で加圧ローラ23をヒータ10に圧接させて配設し、定
着フィルム22をフィルム懸回ローラ33、或は加圧ロ
ーラ23をフィルム駆動ローラとして回転搬送する構成
のものである。フィルム懸回ローラ33を駆動ローラと
したときは加圧ローラ23は従動回転する。
【0117】上記(a)や(b)のように定着フィルム
22を懸回部材間でテンションを加えながら搬送する構
成の装置はフィルム22の搬送性を高くできる利点を有
する。
【0118】(c)のものは、定着フィルム22とし
て、エンドレスベルト状のものではなく、ロール巻きに
した長尺の有端フィルムを用い、これを繰り出し軸34
側からヒーターホルダー21に固定支持させたヒータ1
0を経由させて巻き取り軸35へ掛け渡し、定着フィル
ム22を挟んでヒータ10に加圧ローラ23を圧接さ
せ、定着フィルム22を巻き取り軸35側へ走行搬送す
る構成のものである。加圧ローラ23をフィルム駆動ロ
ーラとすることもできる。
【0119】〈その他〉 1)本発明において裏面加熱型加熱体10の構成形態は
任意であり、実施形態例に限られるものではない。例え
ば、通電により発熱する抵抗層パターン2の形成本数や
パターンは実施形態例のものに限られるものではなく任
意である。複数本とする場合の個々の抵抗層は単位長さ
当たりの抵抗値、材質、幅、厚み等を異ならせることも
できる。基板1の材質や形状も実施形態例に限られるも
のではなく任意にすることができる。
【0120】表面保護材料層4・4aや断熱絶縁コート
層9もガラス層に限らず、フッ素系・シリコン系等の耐
熱性樹脂材料などにすることもできる。
【0121】2)裏面加熱型加熱体の被加熱材加熱面側
である加熱体基板表面側に、任意の機能層、例えば定着
フィルムや被加熱材との接触摩擦抵抗の低減、摩擦帯電
防止等のために高熱伝導潤滑層(高熱伝導硬質層)とし
てのダイヤモンド状薄層や、導電性・高熱伝導潤滑層と
しての硬質クロム層などを形成具備させることもでき
る。
【0122】3)加熱体の熱暴走時に加熱体に自動的に
破損断線を生じさせて熱暴走を停止させるために加熱体
基板に形成具備させた貫通孔8は底のある穴や溝部など
の形態とすることもできる。また複数個具備させること
もできる。さらにはその貫通孔または穴もしくは溝部に
基板材質よりも熱膨張率が大きい金属部材やゴム部材等
の他部材を充填して加熱体の熱暴走時の加熱体破損断線
をより確実化させることもできる。
【0123】4)本発明に従う加熱体は実施形態例のフ
ィルム加熱方式の加熱装置(定着装置)に限らず、他の
構成形態の加熱装置の加熱体としても活用できる。
【0124】5)本発明の加熱装置は実施形態例の加熱
定着装置としてばかりでなく、画像を担持した被記録材
を加熱して表面性(つや等)を改質する装置、仮定着す
る装置、乾燥処理や熱ラミネート処理する装置等の加熱
装置として広く使用できる。
【0125】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、基板材料
の高熱伝導性を活用できる裏面加熱型加熱体であって
も、加熱体基板の被加熱材加熱面側に凹部を具備させ、
該凹部に温度検知素子及び該素子と電気的に導通の温度
検知用信号線の少なくとも温度検知素子を収めて設ける
ことで、加熱体基板の被加熱材加熱面側に支障なく温度
検知素子を配設具備させることができる。したがって、
前述従来の裏面加熱型加熱体のように温度検知素子を基
板裏面側に配置する構成の場合における、加熱体構成の
複雑化や、使用基板材料の増大等を招くことを回避で
き、また加熱体基板の被加熱材加熱面側に温度検知素子
が存在することで温度検知の精度及び信頼性を向上する
ことが可能となる。即ち、温度検知特性やコスト面の不
利益を招くことなく、信頼性の高い、安価な、高効率、
高速対応のオンデマンド型加熱体を得ることができる。
また、該加熱体を用いて高性能・高信頼性の加熱装置、
該加熱装置を定着装置として具備させた画像形成装置を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一例の概略構成図
【図2】実施形態例1における加熱定着装置の概略構成
【図3】(a)は実施形態例1におけるヒータ(裏面加
熱型加熱体)の構成を示す横断面模型図、(b)はヒー
タ基板裏面側の斜視模型図、(c)はヒータ基板表面側
の斜視模型図
【図4】(a)乃至(e)は該ヒータの製造要領説明図
【図5】(a)は実施形態例2におけるヒータの表面側
の模型図、(b)は(a)図におけるb−b線に沿う横
断面拡大模型図、(c)は(a)図におけるc−c線に
沿う横断面拡大模型図
【図6】(a)乃至(e)は該ヒータの製造要領説明図
【図7】実施形態例3における加熱定着装置とヒータの
概略構成図
【図8】(a)乃至(e)は該ヒータの製造要領説明図
【図9】(a)は実施形態例4におけるヒータ基板表面
側の斜視模型図、(b)はヒータの温度検知素子(サー
ミスタ)配設部の断面模型図、(c)はヒータ基板裏面
側の斜視模型図
【図10】(a)・(b)・(c)はそれぞれフィルム
加熱方式の加熱装置(加熱定着装置)の他の構成例の略
【図11】フィルム加熱方式の加熱装置(加熱定着装
置)例の要部の横断面模型図
【図12】(a)はヒータの一部切欠き表面側模型図、
(b)は裏面側模型図
【図13】(a)は裏面加熱型ヒータの一例の横断面模
型図、(b)は裏面加熱型ヒータの他例のヒータ基板裏
面側の斜視模型図
【符号の説明】
10 ヒータ(加熱体)の総括符号 1 ヒータ基板 2 抵抗層パターン 3 通電電極部 4・4a 表面保護材料層 5 温度検知用信号線 6 電極部 7 温度検知素子(サーミスタ) 8 貫通孔 9 断熱絶縁コート層 12 温度検知素子配設用凹部 21 ヒータホルダー 22 定着フィルム 23 加圧ローラ N 定着ニップ部 P 被加熱材としての被記録材

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱性絶縁基板に、通電することにより
    発熱する抵抗層と、温度検知素子及び該素子と電気的に
    導通の温度検知用信号線を有し、被加熱材を加熱する加
    熱体において、 前記基板の抵抗層を有する側とは反対側の面を被加熱材
    加熱面側とし、該基板の被加熱材加熱面側に凹部を具備
    させ、該凹部に前記温度検知素子及び該素子と電気的に
    導通の温度検知用信号線の少なくとも温度検知素子を収
    めて設けたことを特徴とする加熱体。
  2. 【請求項2】 請求項1の加熱体において、基板として
    窒化アルミニウム材を用いたことを特徴とする加熱体。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の加熱体において、凹
    部を、基板の被加熱材加熱面において該加熱面に対する
    被加熱材の搬送移動方向下流側端部に具備させたことを
    特徴とする加熱体。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかの加熱体にお
    いて、基板の温度検知素子及び該素子と電気的に導通の
    温度検知用信号線を設けた被加熱材加熱面側に保護材料
    層を形成したことを特徴とする加熱体。
  5. 【請求項5】 請求項4の加熱体において、保護材料層
    は温度検知素子及び該素子と電気的に導通の温度検知用
    信号線を設けた凹部のみに形成することを特徴とする加
    熱体。
  6. 【請求項6】 請求項4または5の加熱体において、保
    護材料層は温度検知素子部分を避けて形成することを特
    徴とする加熱体。
  7. 【請求項7】 請求項4から6のいずれかの加熱体にお
    いて、保護材料層がガラスコート層であることを特徴と
    する加熱体。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれかの加熱体にお
    いて、基板の被加熱材加熱面において該加熱面に対する
    被加熱材の搬送移動方向上流側端部と下流側端部の少な
    くともいずれか一方部をテーパ部にしたことを特徴とす
    る加熱体。
  9. 【請求項9】 請求項1から8のいずれかの加熱体につ
    いて、焼成前の粘土状態にある基板材料を加工して凹部
    を形成した後、該基板材料を焼成することで凹部を具備
    させた基板を得ることを特徴とする加熱体の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1から8のいずれかの加熱体に
    ついて、基板を複数個作成できるサイズを有し、焼成前
    の粘土状態にある基板材料を加工して個々の基板に分割
    するための割り溝部と、個々の基板についての凹部を形
    成した後、該基板材料を焼成し、焼成後に割り溝部に沿
    って個々の基板を切り分けることで1枚の基板材料から
    凹部を具備させた複数の基板を得ることを特徴とする加
    熱体の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項10の加熱体の製造方法におい
    て、焼成前の粘土状態にある基板材料に対する個々の基
    板に分割するための割り溝部と、個々の基板についての
    凹部の形成を同一工程で同時に行なうことを特徴とする
    加熱体の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項8の加熱体について、焼成前の
    粘土状態にある基板材料を加工して凹部と、テーパ部を
    形成した後、該基板材料を焼成することで凹部とテーパ
    部を具備させた基板を得ることを特徴とする加熱体の製
    造方法。
  13. 【請求項13】 請求項8の加熱体について、基板を複
    数個作成できるサイズを有し、焼成前の粘土状態にある
    基板材料を加工して個々の基板に分割するための割り溝
    部と、個々の基板についての凹部と、個々の基板につい
    てのテーパ部を形成した後、該基板材料を焼成し、焼成
    後に割り溝部に沿って個々の基板を切り分けることで1
    枚の基板材料から凹部とテーパ部を具備させた複数の基
    板を得ることを特徴とする加熱体の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項13の加熱体の製造方法におい
    て、焼成前の粘土状態にある基板材料に対する個々の基
    板に分割するための割り溝部と、個々の基板についての
    凹部と、個々の基板についてのテーパ部の形成を同一工
    程で同時に行なうことを特徴とする加熱体の製造方法。
  15. 【請求項15】 被加熱材を加熱する加熱体として請求
    項1から8のいずれかの加熱体を備えたことを特徴とす
    る加熱装置。
  16. 【請求項16】 固定支持された請求項1から8のいず
    れかの加熱体と、該加熱体の被加熱材加熱面に摺動移動
    するフィルムを有し、該フィルムを介した加熱体からの
    熱により被加熱材を加熱することを特徴とする加熱装
    置。
  17. 【請求項17】 請求項16の加熱装置において、フィ
    ルムを挟んで加熱体と相互圧接して被加熱材加熱部とし
    てのニップ部を形成する加圧部材を有することを特徴と
    する加熱装置。
  18. 【請求項18】 請求項15から17のいずれかの加熱
    装置において、被加熱材が未定着画像を担持した被記録
    材であり、装置が未定着画像を被記録材に熱定着させる
    定着装置であることを特徴とする加熱装置。
  19. 【請求項19】 被記録材に未定着画像を形成する画像
    形成手段と、その未定着画像を被記録材に熱定着させる
    定着手段を有し、該定着手段が請求項15から18のい
    ずれかの加熱装置であることを特徴とする画像形成装
    置。
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