JP2003269712A - 熱分解ガス化溶融炉の燃焼制御装置及び燃焼制御方法 - Google Patents
熱分解ガス化溶融炉の燃焼制御装置及び燃焼制御方法Info
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Abstract
量の急激な上昇があっても、各部で必要な燃焼空気量を
制御して供給し、燃焼空気不足から起こる有害ガスの大
量発生を防ぎ、良好な環境を維持することが可能な熱分
解ガス化溶融炉の燃焼制御装置及び燃焼制御方法を提供
することにある。 【解決手段】 本発明は、廃棄物2を熱分解してガス化
する熱分解炉3と、熱分解炉3の下流側に設けられる灰
溶融炉4と、灰溶融炉4から排出される排ガス5を燃焼
する二次燃焼室6とを備えた熱分解ガス化溶融炉1の燃
焼制御装置7において、熱分解炉3内に炉内圧力検出装
置18を設け、炉内圧力検出装置18による熱分解炉内
圧の検出結果に基づいて熱分解炉二次燃焼空気8、灰溶
融炉燃焼空気9及び二次燃焼室燃焼空気10の空気量の
少なくとも1つを制御するように構成している。
Description
物を熱分解してガス化し、このガス化したガスを高温燃
焼して灰を溶融する熱分解ガス化溶融炉の燃焼制御装置
及び燃焼制御方法に関するものである。
熱分解してガス化する熱分解炉と、この熱分解炉の下流
側に設けられ、灰を溶融する灰溶融炉と、この灰溶融炉
の下流側に設けられ、当該灰溶融炉から排出される排ガ
スを燃焼する二次燃焼室とを備えており、その資源化、
減容化及び無害化を図るために、灰溶融炉からスラグと
して取り出すと共に、二次燃焼室から排ガスを排出して
灰ガス処理設備に導き、排ガスの廃熱を回収して発電用
の蒸気を発生させるように構成されている。
では、二次燃焼室の出口におけるO 2濃度やCO濃度を
検出して、その検出した値が予め設定した値となるよう
に灰溶融炉燃焼空気量、二次燃焼室燃焼空気量の操作を
行っていた。
熱分解ガス化溶融炉では、最下流側位置の二次燃焼室の
出口においてCO濃度などを検出し、その結果に基づい
て燃焼空気量の操作を行っているので、燃焼場からの検
出遅れが生じやすく、灰溶融炉及び二次燃焼室へ適確な
燃焼空気量を供給することが困難であった。例えば、高
カロリーのごみ供給によるごみ発熱量の急激な上昇や、
ごみ供給量に大きな変動があった場合などには、灰溶融
炉及び二次燃焼室のそれぞれに必要な量の空気が供給さ
れず、燃焼空気不足によるCO、DXN、NOx等の有
害ガスが大量発生することが起こり、これを原因とする
環境への悪影響をもたらすという問題を有していた。
ものであり、その目的は、ごみ等の廃棄物熱量、廃棄物
投入量の急激な上昇があっても、各部で必要な燃焼空気
量を制御して供給し、燃焼空気不足から起こる有害ガス
の大量発生を防ぎ、良好な環境を維持することが可能な
熱分解ガス化溶融炉の燃焼制御装置及び燃焼制御方法を
提供することにある。
題を解決するために、本発明は、廃棄物を熱分解してガ
ス化する熱分解炉と、該熱分解炉の下流側に設けられる
灰溶融炉と、該灰溶融炉から排出される排ガスを燃焼す
る二次燃焼室とを備えた熱分解ガス化溶融炉の燃焼制御
装置において、前記熱分解炉内に圧力検出装置を設け、
該圧力検出装置による前記熱分解炉内圧の検出結果に基
づいて熱分解炉二次燃焼空気量、灰溶融炉燃焼空気量及
び二次燃焼室燃焼空気量の少なくとも1つを制御するよ
うに構成している。
ガス化する熱分解炉と、該熱分解炉の下流側に設けられ
る灰溶融炉と、該灰溶融炉から排出される排ガスを燃焼
する二次燃焼室と、これら熱分解炉、灰溶融炉及び二次
燃焼室に関連して設けられる燃焼制御装置とを備えた熱
分解ガス化溶融炉の燃焼制御方法において、前記熱分解
炉内に設けられた圧力検出装置により、前記熱分解炉内
の圧力を検出する段階と、前記熱分解炉内の圧力の高低
及び前記二次燃焼室の出口におけるCO濃度、O2濃度
の高低をそれぞれ判定する段階と、それぞれの判定結果
に応じて熱分解炉二次燃焼空気量、灰溶融炉燃焼空気量
及び二次燃焼室燃焼空気量の少なくとも1つを前記燃焼
制御装置により制御する段階とを含んでいる。
が閾値よりも低く、前記二次燃焼室の出口におけるCO
濃度が設定値よりも低く、かつ前記二次燃焼室の出口に
おけるO2濃度が設定値よりも高い場合は、熱分解炉二
次燃焼空気量、灰溶融炉燃焼空気量及び二次燃焼室燃焼
空気量の全てまたはいずれかを低減させ、一方、前記熱
分解炉内圧が閾値よりも高い場合、前記二次燃焼室の出
口におけるCO濃度が設定値よりも高い場合、及び前記
二次燃焼室の出口におけるO2濃度が設定値よりも低い
場合は、熱分解炉二次燃焼空気量、灰溶融炉燃焼空気量
及び二次燃焼室燃焼空気量の全てまたはいずれかを増加
させることが好ましい。
化溶融炉の燃焼制御装置及び燃焼制御方法を図示の実施
の形態に基づいて詳細に説明する。ここで、図1は本発
明の実施形態に係る熱分解ガス化溶融炉の燃焼制御装置
の制御フロー図、図2は本発明の実施形態に係る熱分解
ガス化溶融炉の燃焼制御方法の制御ブロックチャートで
ある。
1に示す如く、ごみ等の廃棄物2を熱分解してガス化す
る熱分解炉3と、当該熱分解炉3の下流側に設けられる
灰溶融炉4と、当該灰溶融炉4から排出される排ガス5
を燃焼する二次燃焼室6とを備えており、これら熱分解
炉3、灰溶融炉4及び二次燃焼室6には、燃焼制御装置
7によって制御された熱分解炉二次燃焼空気8、灰溶融
炉燃焼空気9及び二次燃焼室燃焼空気10が供給される
ようになっている。
物2を炉内に供給する廃棄物供給装置11が設けられて
いる。このため、供給装置11は、廃棄物2を投入する
ホッパ12と、モータ13によって回転駆動され、廃棄
物2を搬送するスクリュ14と、廃棄物2を熱分解炉3
の投入口(図示せず)へ案内するシュート15を有して
いる。そして、熱分解炉3の炉内上部は、供給ライン1
6を介して灰溶融炉4に連通されており、熱分解炉3の
炉内底部には、図示しない空気供給源から送られ、廃棄
物2の熱分解を行う際に用いられる熱分解炉一次空気1
7が供給されるように構成されている。
炉1の燃焼制御装置7には、投入する廃棄物2の発熱量
の急激な上昇や供給量の大きな変動時において、熱分解
炉3で熱分解ガスが大量に発生することにより上昇する
熱分解炉内圧を検出する炉内圧力検出装置18が配置さ
れている。この炉内圧力検出装置18は、最初に設定し
た炉内圧力の閾値(例えば、−20mmHg(−266
6Pa)の負圧)と比べて圧力が上昇しているどうか
(例えば、0mmHg(0Pa)以上の正圧)を検出す
るものである。
炉3の炉内圧力を検出すべく、熱分解炉3内の上方位置
に設けられており、図1の点線で示す如く、燃焼制御装
置7と電気的に接続されている。燃焼制御装置7は、圧
力検出装置18の検出結果に基づいて熱分解炉二次燃焼
空気8、灰溶融炉燃焼空気9及び二次燃焼室燃焼空気1
0の供給量の少なくとも1つを制御するように構成され
ており、これら燃焼空気量の全てまたはいずれかを増加
させることにより燃焼空気不足とならないように制御し
ている。なお、燃焼制御装置7は、通常燃焼時におい
て、二次燃焼室6の出口におけるO2濃度、CO濃度が
設定値となるように、熱分解炉二次燃焼空気8、灰溶融
炉燃焼空気9及び二次燃焼室燃焼空気10の供給量の全
てまたはいずれかを増減させている。そのため、二次燃
焼室6の出口におけるO2濃度、CO濃度の設定値は、
環境への影響を考慮して予め決められている。
給された熱分解ガス、未分解残渣、チャー、灰等の混合
物を高温燃焼して灰を溶融するものであり、炉底の出滓
口19から取り出された溶融スラグ20は、図示しない
スラグ冷却槽などを経て排出されるようになっている。
するために設けられたものであり、灰溶融炉4の下流側
の上方位置に連通して設けられている。また、二次燃焼
室6の頂部出口には、排ガス5を下流側の排ガス処理設
備(図示せず)に導く排ガスダクト21が接続されてお
り、この排ガスダクト21の途中には、二次燃焼室6の
出口におけるO2濃度及びCO濃度を検出する濃度検出
装置22が設けられている。この濃度検出装置22は、
図1の点線で示す如く、燃焼制御装置7と電気的に接続
されている。
炉1においては、図1に示す如く、ごみ等の廃棄物2が
供給装置11により熱分解炉3に供給されると、その廃
棄物2は、一次空気17及び二次燃焼空気8が送給され
た炉内で部分燃焼され、その熱で乾燥熱分解される。そ
して、熱分解炉3で発生した熱分解ガス、未分解残渣、
チャー、灰等の混合物は、供給ライン16を介して図示
しない投入口から灰溶融炉4に投入され、燃焼空気9が
供給された炉内で高温燃焼され、灰が加熱溶融されるこ
とになる。また、灰溶融炉4から排出された排ガス5が
上方の二次燃焼室6に流れ込むと、燃焼空気10が供給
された室内で再度燃焼され、排ガスダクト21を経て下
流側の排ガス処理設備(図示せず)に導かれることにな
る。
化溶融炉1の燃焼制御方法について説明する。本実施形
態の熱分解ガス化溶融炉1では、燃焼制御装置7及び炉
内圧力検出装置18を用いた燃焼制御方法によって、熱
分解炉3の炉内圧力の急激な上昇時に各部へ供給する燃
焼空気量を増加させる制御が行われている。すなわち、
本実施形態の燃焼制御方法は、熱分解炉3の炉内に設け
られている炉内圧力検出装置18により熱分解炉3の炉
内圧力を検出する段階と、熱分解炉3の炉内圧力の高低
及び二次燃焼室6の出口におけるCO濃度、O2濃度の
高低をそれぞれ判定する段階と、それぞれの判定結果に
応じて熱分解炉二次燃焼空気8、灰溶融炉燃焼空気9及
び二次燃焼室燃焼空気10の少なくとも1つを燃焼制御
装置7により制御する段階とを含んでいる。
ては、図2に示す如く、まず、熱分解炉3の炉内圧力の
閾値を最初に設定しておく。次いで、炉内圧力検出装置
18により炉内圧力を検出し、この炉内圧力が閾値より
も低く、二次燃焼室6の出口におけるCO濃度が設定値
よりも低く、かつ二次燃焼室6の出口におけるO2濃度
が設定値よりも高い場合は、その程度に応じて、熱分解
炉二次燃焼空気8、灰溶融炉燃焼空気9及び二次燃焼室
燃焼空気10の供給量の全て、またはいずれか1つある
いは2つを低減させる。一方、熱分解炉3の炉内内圧が
閾値よりも高い場合、二次燃焼室6の出口におけるCO
濃度が設定値よりも高い場合、及び二次燃焼室6の出口
におけるO2濃度が設定値よりも低い場合は、その程度
に応じて、熱分解炉二次燃焼空気8、灰溶融炉燃焼空気
9及び二次燃焼室燃焼空気10の供給量の全て、または
いずれか1つあるいは2つを増加させる。
炉1の燃焼制御装置7は、熱分解炉3の炉内圧力を検出
する炉内圧力検出装置18を設けており、この炉内圧力
検出装置18の検出結果に基づいて熱分解炉二次燃焼空
気8、灰溶融炉燃焼空気9及び二次燃焼室燃焼空気10
の供給量の全てまたはいずれかを制御するようにしてい
るため、炉内圧力検出装置18が熱分解炉3の炉内圧力
を検出することで、ごみ等の発熱量や投入量の急激な上
昇による熱分解ガスの大量発生を容易に知ることが可能
になり、燃焼場からの検出遅れはほとんど発生せず、制
御された必要な量の燃焼空気8,9,10を熱分解炉
3、灰溶融炉4及び二次燃焼室6へ迅速に送給すること
ができる。したがって、本実施形態の燃焼制御装置7を
熱分解ガス化溶融炉1に適用すれば、熱分解炉3の炉内
圧力の上昇時においても、熱分解炉3、灰溶融炉4及び
二次燃焼室6のそれぞれに対して燃焼空気が不足すると
いうことは起こらず、灰溶融炉4等における還元燃焼に
よってCO、DXN、NOx等の有害ガスの大量発生を
防止できる。
本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本
発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能
である。
溶融炉の燃焼制御装置は、廃棄物を熱分解してガス化す
る熱分解炉と、該熱分解炉の下流側に設けられる灰溶融
炉と、該灰溶融炉から排出される排ガスを燃焼する二次
燃焼室とを備えたものであって、前記熱分解炉内に圧力
検出装置を設け、該圧力検出装置による前記熱分解炉内
圧の検出結果に基づいて熱分解炉二次燃焼空気量、灰溶
融炉燃焼空気量及び二次燃焼室燃焼空気量の少なくとも
1つを制御するように構成しているので、ごみ等の廃棄
物熱量、廃棄物投入量の急激な上昇があっても、熱分解
炉の炉内圧力の検出により熱分解ガスの大量発生の状態
を容易に知ることができ、その結果、熱分解炉、灰溶融
炉及び二次燃焼室の各部で必要な燃焼空気量を制御して
供給し、燃焼空気不足から起こるCO、DXN、NOx
等の有害ガスの大量発生を防ぎ、良好な環境を維持する
ことができる。
御方法は、廃棄物を熱分解してガス化する熱分解炉と、
該熱分解炉の下流側に設けられる灰溶融炉と、該灰溶融
炉から排出される排ガスを燃焼する二次燃焼室と、これ
ら熱分解炉、灰溶融炉及び二次燃焼室に関連して設けら
れる燃焼制御装置とを備えたものであって、前記熱分解
炉内に設けられた圧力検出装置により、前記熱分解炉内
の圧力を検出する段階と、前記熱分解炉内の圧力の高低
及び前記二次燃焼室の出口におけるCO濃度、O2濃度
の高低をそれぞれ判定する段階と、それぞれの判定結果
に応じて熱分解炉二次燃焼空気量、灰溶融炉燃焼空気量
及び二次燃焼室燃焼空気量の少なくとも1つを前記燃焼
制御装置により制御する段階とを含んでいるので、上記
発明と同様の効果が得られる上、各部で必要な燃焼空気
量を調整しながら、最適な条件で熱分解ガス化溶融炉を
運転操作することができる。
燃焼制御装置の制御フローを示す概念図である。
燃焼制御方法を示す制御ブロックチャートである。
Claims (3)
- 【請求項1】 廃棄物を熱分解してガス化する熱分解炉
と、該熱分解炉の下流側に設けられる灰溶融炉と、該灰
溶融炉から排出される排ガスを燃焼する二次燃焼室とを
備えた熱分解ガス化溶融炉の燃焼制御装置において、 前記熱分解炉内に圧力検出装置を設け、該圧力検出装置
による前記熱分解炉内圧の検出結果に基づいて熱分解炉
二次燃焼空気量、灰溶融炉燃焼空気量及び二次燃焼室燃
焼空気量の少なくとも1つを制御するように構成したこ
とを特徴とする熱分解ガス化溶融炉の燃焼制御装置。 - 【請求項2】 廃棄物を熱分解してガス化する熱分解炉
と、該熱分解炉の下流側に設けられる灰溶融炉と、該灰
溶融炉から排出される排ガスを燃焼する二次燃焼室と、
これら熱分解炉、灰溶融炉及び二次燃焼室に関連して設
けられる燃焼制御装置とを備えた熱分解ガス化溶融炉の
燃焼制御方法において、 前記熱分解炉内に設けられた圧力検出装置により、前記
熱分解炉内の圧力を検出する段階と、前記熱分解炉内の
圧力の高低及び前記二次燃焼室の出口におけるCO濃
度、O2濃度の高低をそれぞれ判定する段階と、それぞ
れの判定結果に応じて熱分解炉二次燃焼空気量、灰溶融
炉燃焼空気量及び二次燃焼室燃焼空気量の少なくとも1
つを前記燃焼制御装置により制御する段階とを含むこと
を特徴とする熱分解ガス化溶融炉の燃焼制御方法。 - 【請求項3】 前記熱分解炉内圧が閾値よりも低く、前
記二次燃焼室の出口におけるCO濃度が設定値よりも低
く、かつ前記二次燃焼室の出口におけるO2濃度が設定
値よりも高い場合は、熱分解炉二次燃焼空気量、灰溶融
炉燃焼空気量及び二次燃焼室燃焼空気量の全てまたはい
ずれかを低減させ、一方、前記熱分解炉内圧が閾値より
も高い場合、前記二次燃焼室の出口におけるCO濃度が
設定値よりも高い場合、及び前記二次燃焼室の出口にお
けるO2濃度が設定値よりも低い場合は、熱分解炉二次
燃焼空気量、灰溶融炉燃焼空気量及び二次燃焼室燃焼空
気量の全てまたはいずれかを増加させることを特徴とす
る請求項2に記載の熱分解ガス化溶融炉の燃焼制御方
法。
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JP2002067767A JP3868315B2 (ja) | 2002-03-13 | 2002-03-13 | 熱分解ガス化溶融炉の燃焼制御装置及び燃焼制御方法 |
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