JP2003302026A - 廃棄物熱分解装置及びその制御方法 - Google Patents

廃棄物熱分解装置及びその制御方法

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JP2003302026A
JP2003302026A JP2002104626A JP2002104626A JP2003302026A JP 2003302026 A JP2003302026 A JP 2003302026A JP 2002104626 A JP2002104626 A JP 2002104626A JP 2002104626 A JP2002104626 A JP 2002104626A JP 2003302026 A JP2003302026 A JP 2003302026A
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temperature
thermal decomposition
waste
gas
combustion
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JP2002104626A
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Hiroshi Matsumoto
弘 松本
Takao Sato
隆雄 佐藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】廃棄物熱分解装置に投入される廃棄物の含水率
や流量が大幅に変動した場合でも、廃棄物熱分解装置の
エネルギー効率を高く維持し、且つ熱分解のための加熱
量を適性化することで、運転の経済性と安定性を向上す
る。 【解決手段】廃棄物3を加熱して可燃性ガス10とチャ
ー11に熱分解する熱分解炉7と、燃焼用空気流量,燃
焼ガス温度,熱分解炉加熱量,補助燃料量及び排ガス温
度を設定値に制御する制御手段40,60,70,80
及び90と、各制御手段による操作量若しくは制御結果
に応じて、上記設定値に対する補正値を出力すること
で、廃棄物熱分解装置のエネルギー損失を低減し、熱分
解により得られるチャーの品質を安定化する補正制御手
段47,67,77,87及び97とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物を効率的に
熱分解させる熱分解装置及び制御方法に係わり、特に含
水率が大幅に時間変動する廃棄物を熱分解対象とするの
に適したガス化溶融プラントにおける熱分解装置及び制
御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、廃棄物の熱分解により可燃性ガス
(以下、熱分解ガスと呼ぶ)と残留物としてのチャーを
生成し、これらを燃焼させたときに得られる熱を前記熱
分解や、チャー中不燃物の溶融スラグ化や、発電等に利
用するガス化溶融プラントは、次世代型廃棄物処理プラ
ントとして注目されている。その大きな理由は、最終廃
棄物の排出量最小化と無害化が可能で、且つ燃焼排ガス
中のダイオキシン,窒素酸化物,一酸化炭素等の有害物
質も極めて低レベルに抑制できるなど、廃棄物処理に伴
う環境負荷を軽減するための多くの長所を有することに
ある。
【0003】廃棄物の熱分解装置及びその制御方法に関
する従来技術としては、タクマ技報(Vol.7,No.
2,1999,p.57〜67)に記載されている熱分
解ガス化溶融システムがある。ここで用いられている方
法は、熱分解装置に吹き込む加熱媒体(この場合、燃焼
ガス)を一定温度に保った状態で、加熱媒体の流量を調
整することで熱分解装置出口における加熱媒体温度を一
定に制御する方法である。
【0004】また、廃棄物等の固体可燃物の燃焼装置と
して、特開平9−291285号公報に記載の燃焼装置
がある。この燃焼装置は、熱分解部と燃焼部とに分け、
熱分解部により固体可燃物を熱分解または部分燃焼させ
て可燃性ガスを生成し、そのガス質およびガス量を計測
し、それらの値に応じた燃焼空気を燃焼部に供給するよ
うに構成し、また、ガス質と熱分解部に於ける可燃性ガ
ス温度を検出して熱分解部への固体可燃物供給量や空気
供給量を制御するように構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記したガス
化溶融プラントは、含水率が大幅に時間変動する一般廃
棄物を処理対象とする場合、本プラントの上記長所を十
分に引き出すためにはプラントのエネルギー効率を高く
維持して運転する必要がある。特に廃棄物中の含水率の
変動の影響を直接受ける熱分解装置の制御が重要とな
る。
【0006】また、前記した熱分解ガス化溶融システム
では、エネルギー効率を高く維持することについて物理
的根拠に乏しい。即ち、加熱媒体流量の調整により出口
加熱媒体温度を一定に制御することと、安定なチャー品
質を得るために必要なエネルギー(水分除去や熱分解の
ための)を廃棄物に伝達するということが必ずしも等価
でないため、加熱エネルギーが過不足になる可能性があ
る。
【0007】加熱エネルギーの過不足により熱分解装置
から排出されるチャー品質(特に炭素比=チャーに占め
る炭素分重量比)が不安定となると、種々の課題を考慮
する必要がある。即ち、加熱エネルギーが不足するとチ
ャーの炭素比が低下するため、チャーの流動性が悪化
し、排出部の閉塞による運転継続が困難となる場合があ
る。逆に含水率が低下した場合には、チャーの炭素比が
上昇するため、チャーの着火性が悪化し、燃焼溶融炉に
おいて燃焼効率の低下を招く恐れがある。また、炭素比
が不安定になると、チャーの粉砕むらやカロリー変動に
よる燃焼の不安定化,失火,排ガス中有害物質増加等々
のトラブル発生の要因となる。また、チャーのカロリー
変動は燃焼溶融炉からのスラグ排出にも悪影響し、排出
部の閉塞や排熱回収による発電出力の変動も招く恐れが
ある。特に、発電出力の低下は経済性の面からも好まし
くない。
【0008】さらに、前記公報に記載の固体可燃物の燃
焼装置は、可燃性ガス温度を検出して熱分解部への固体
可燃物供給量や空気供給量を制御しているが、可燃性ガ
スの温度変動量を所定値以内に制御していないため、燃
焼装置の高精度な加熱量制御がしにくく、燃焼装置に投
入される固体可燃物の投入量が大幅に変動した場合、チ
ャーの品質を安定させることが難しいという問題点があ
る。
【0009】本発明が解決しようとする第1の課題は、
熱分解装置に投入される廃棄物の含水率が大幅に変動し
た場合でも、廃棄物が熱分解装置を通過する間に安定な
水分除去と熱分解に必要なエネルギーを確実に廃棄物に
伝達することで、熱分解装置から排出されるチャー品質
(特に炭素比)の安定維持を可能とすることにあり、こ
れにより熱分解装置の経済性と稼働率を向上できる制御
方法並びに熱分解装置を提供することを目的とする。
【0010】さらに、本発明は特にガス化溶融プラント
の熱分解制御に適用することで、熱分解装置のみならず
燃焼溶融炉を含むプラント全体の安定化に寄与し、前記
の従来技術における種々の問題を解決することでプラン
トの経済性と稼働率の向上と環境負荷の低減に貢献でき
る制御方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成すべく、
本発明に係る第1の廃棄物熱分解装置は、廃棄物を加熱
媒体により加熱して可燃性ガスと残留物に熱分解する熱
分解炉と、可燃性ガスを燃焼用空気で燃焼して発生する
燃焼ガスを該加熱媒体とする燃焼器と、廃棄物の加熱量
を調整する加熱量調整手段と、燃焼用空気の流量を所定
の設定値に制御する燃焼用空気流量調整手段と、燃焼ガ
スのO2 濃度を検出するガスO2 濃度検出手段と、検出
された燃焼ガスのO2 濃度に応じて設定値を補正するこ
とにより該可燃性ガスのO2 濃度変動量を所定値以内に
制御する燃焼用空気流量補正制御手段とを有することを
特徴とする。
【0012】本発明に係る第2の廃棄物熱分解装置は、
廃棄物を加熱媒体により加熱して可燃性ガスと残留物に
熱分解する熱分解炉と、加熱媒体の加熱前温度若しくは
流量を調整することにより熱分解炉から排出される該加
熱媒体の加熱後温度を所定の設定値に制御する加熱量調
整手段と、熱分解炉から排出される残留物の温度を検出
する残留物温度検出手段と、検出された残留物温度に応
じて設定値を補正することにより該残留物の温度変動量
を所定値以内に制御する加熱量補正制御手段とを有する
ことを特徴とする。
【0013】また、本発明に係る第3の廃棄物熱分解装
置は、廃棄物を加熱媒体により加熱して可燃性ガスと残
留物に熱分解する熱分解炉と、可燃性ガスを燃焼用空気
で燃焼して発生する燃焼ガスを該加熱媒体とする燃焼器
と、燃焼ガスに混入する冷却用空気の流量を調整するこ
とにより加熱媒体としての燃焼ガスの温度を所定の設定
値に制御する燃焼ガス温度調整手段と、加熱媒体の加熱
前温度若しくは流量を調整することにより熱分解炉から
排出される該加熱媒体の加熱後温度を所定の設定値に制
御する加熱量調整手段と、加熱媒体の加熱前温度若しく
は流量に応じて燃焼ガス温度の設定値を補正することに
より冷却用空気流量の変動量を所定値以内に制御する燃
焼ガス温度補正制御手段とを有することを特徴とする。
【0014】本発明に係る第4の廃棄物熱分解装置は、
廃棄物を加熱媒体により加熱して可燃性ガスと残留物に
熱分解する熱分解炉と、可燃性ガスを燃焼用空気で燃焼
して発生する燃焼ガスを該加熱媒体とする燃焼器と、補
助燃料を燃焼器に投入することで燃焼ガス温度を上げる
ための補助燃料供給器と、燃焼ガスに混入する冷却用空
気の流量を調整することにより加熱媒体としての燃焼ガ
スの温度を所定の設定値に制御する燃焼ガス温度調整手
段と、燃焼ガス温度が補助燃料供給器の動作設定値以下
となる場合に補助燃料供給器から補助燃料を燃焼器に投
入することで燃焼ガス温度のさらなる低下を防止するた
めの補助燃料量調整手段と、冷却用空気流量に応じて該
補助燃料量調整手段における動作設定値を補正すること
により燃焼ガス温度の変動量を所定値以内に制御する補
助燃料量補正制御手段とを有することを特徴とする。
【0015】本発明に係る第5の廃棄物熱分解装置は、
廃棄物を加熱媒体により加熱して可燃性ガスと残留物に
熱分解する熱分解炉と、可燃性ガスを燃焼用空気で燃焼
して発生する燃焼ガスを該加熱媒体とする燃焼器と、熱
分解炉を加熱した後の排ガスを空気により冷却するため
の排ガス冷却器と、排ガスの温度を設定した所定値に制
御するための排ガス温度調整手段と、排ガス冷却用の空
気流量に応じて設定値を補正することで排ガス冷却用空
気の流量変動量を所定値以内に制御する排ガス温度補正
制御手段とを有することを特徴とする。
【0016】また、本発明に係わる第1の廃棄物の制御
方法は、廃棄物を加熱媒体により加熱して可燃性ガスと
残留物に熱分解する熱分解炉と、前記可燃性ガスを燃焼
用空気で燃焼して発生する燃焼ガスを前記加熱媒体とす
る燃焼器と、前記廃棄物の加熱量を調整する加熱量調整
手段と、燃焼用空気の流量を所定の設定値に制御する燃
焼用空気流量調整手段とを有する熱分解装置の制御方法
において、前記燃焼ガスのO2 濃度を検出し、検出され
た燃焼ガスのO2 濃度に応じて前記設定値を補正するこ
とにより、該可燃性ガスのO2 濃度変動量を所定値以内
に制御することを特徴とする。
【0017】本発明に係わる第2の廃棄物の制御方法
は、廃棄物を加熱媒体により加熱して可燃性ガスと残留
物に熱分解する熱分解炉と、前記加熱媒体の加熱前温度
若しくは流量を調整することにより熱分解炉から排出さ
れる該加熱媒体の加熱後温度を所定の設定値に制御する
加熱量調整手段とを有する廃棄物熱分解装置の制御方法
であって、前記熱分解炉から排出される残留物の温度を
検出し、検出された残留物温度に応じて前記設定値を補
正することにより該残留物の温度変動量を所定値以内に
制御することを特徴とする。
【0018】本発明に係わる第3の廃棄物の制御方法
は、廃棄物を加熱媒体により加熱して可燃性ガスと残留
物に熱分解する熱分解炉と、前記可燃性ガスを燃焼用空
気で燃焼して発生する燃焼ガスを前記加熱媒体とする燃
焼器と、前記燃焼ガスに混入する冷却用空気の流量を調
整することにより加熱媒体としての燃焼ガスの温度を所
定の設定値に制御する燃焼ガス温度調整手段と、前記加
熱媒体の加熱前温度若しくは流量を調整することにより
前記熱分解炉から排出される加熱媒体の加熱後温度を所
定の設定値に制御する加熱量調整手段とを有する熱分解
装置の制御方法において、前記加熱媒体の加熱前温度若
しくは流量に応じて燃焼ガス温度の前記設定値を補正す
ることにより該冷却用空気流量の変動量を所定値以内に
制御することを特徴とする。
【0019】本発明に係わる第4の廃棄物の制御方法
は、廃棄物を加熱媒体により加熱して可燃性ガスと残留
物に熱分解する熱分解炉と、前記可燃性ガスを燃焼用空
気で燃焼して発生する燃焼ガスを前記加熱媒体とする燃
焼器と、補助燃料を前記燃焼器に投入することで燃焼ガ
ス温度を上げるための補助燃料供給装置と、前記燃焼ガ
スに混入する冷却用空気の流量を調整することにより前
記加熱媒体としての燃焼ガスの温度を所定の設定値に制
御する燃焼ガス温度調整手段とを有する熱分解装置の制
御方法において、前記燃焼ガス温度が前記補助燃料供給
装置の動作設定値以下となる場合に補助燃料供給装置か
ら補助燃料を燃焼器に投入することで前記燃焼ガス温度
のさらなる低下を防止し、前記冷却用空気流量に応じて
該補助燃料量調整手段における前記動作設定値を補正す
ることにより該燃焼ガス温度の変動量を所定値以内に制
御することを特徴とする。
【0020】本発明に係わる第5の廃棄物の制御方法
は、廃棄物を加熱媒体により加熱して可燃性ガスと残留
物に熱分解する熱分解炉と、前記可燃性ガスを燃焼用空
気で燃焼して発生する燃焼ガスを前記加熱媒体とする燃
焼器と、前記熱分解炉を加熱した後の排ガスを空気によ
り冷却するための排ガス冷却器と、前記排ガスの温度を
設定した所定値に制御するための排ガス温度調整手段と
を有する熱分解装置の制御方法において、前記排ガス冷
却用の空気流量に応じて前記設定値を補正することで該
排ガス冷却用空気の流量変動量を所定値以内に制御する
ことを特徴とする。
【0021】このように構成された第1の廃棄物熱分解
装置及び第1の廃棄物熱分解装置の制御方法によれば、
燃焼ガスのO2 濃度を検出し、このO2 濃度に応じて燃
焼用空気量の設定値を補正するため、燃焼ガスのO2
度変動量を所定値以内に制御できる。これにより、燃焼
に必用な空気量を過不足なく供給できるため、熱分解の
安定化と排ガスによる顕熱損失の低減が可能になる。
【0022】このように構成された第2の廃棄物熱分解
装置及び第2の廃棄物熱分解装置の制御方法によれば、
熱分解炉から排出される残留物の温度を検出し、この残
留物温度に応じて熱分解炉を加熱後の加熱媒体の温度設
定値を補正するため、熱分解炉から排出される残留物の
温度変動量を所定値以内に制御できる。これにより、熱
分解に必用な熱量を過不足なく供給できるため、残留物
即ちチャーの品質安定化と熱分解エネルギーの低減が可
能になる。
【0023】このように構成された第3の廃棄物熱分解
装置及び第3の廃棄物熱分解装置の制御方法によれば、
加熱媒体の加熱前温度若しくは流量に応じて燃焼ガス温
度の設定値を補正するため、冷却用空気流量の変動量を
所定値以内に制御できる。これにより、燃焼ガス温度制
御に必用な冷却用空気量を過不足なく供給できるため、
熱分解の安定化と排ガスによる顕熱損失の低減が可能に
なる。
【0024】このように構成された第4の廃棄物熱分解
装置及び第4の廃棄物熱分解装置の制御方法によれば、
冷却用空気流量に応じて補助燃料量調整手段における動
作設定値を補正するため、燃焼ガス温度の変動量を所定
値以内に制御できる。これにより、燃焼ガス温度が過度
に変動することを防止できるため、熱分解の安定化と発
電出力の安定化が可能になる。
【0025】このように構成された第5の廃棄物熱分解
装置及び第5の廃棄物熱分解装置の制御方法によれば、
排ガス冷却用の空気流量に応じて排ガス温度の設定値を
補正するため、排ガス冷却用空気の流量変動量を所定値
以内に制御できる。これにより、排ガス冷却に必用な空
気量を過不足なく供給できるため、温風排気による顕熱
損失の低減が可能になる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる第1の実施
形態である廃棄物熱分解装置及びその制御方法につい
て、図面を用いて説明する。
【0027】図1は、ガス化溶融プラント1000とそ
の主要装置である熱分解装置(本実施形態では燃焼溶融
炉23を除く部分を示し、乾燥機1及び熱分解炉7とそ
の関連機器からなる)を制御するための制御装置100
を示す。通常の熱分解装置としては種々の制御手段を有
するが、本図では主として通常運転時に動作する制御手
段を示す。図中の制御装置100において一点鎖線で囲
んだ部分40,50,60,70,80,90は従来の
制御手段を示す部分であり、太線部は本発明として追加
した燃焼用空気流量補正制御手段47とその入出力に関
する信号を示す部分である。但し、ここでは制御方法を
理解し易くするために制御機能をブロック図で示した
が、実際には制御室内に設置されるメインコンピュータ
若しくは各機器の近傍等に配置されたコントローラで実
現されている。
【0028】制御方法を説明する前に、まずガス化溶融
プラント1000について説明する。廃棄物ピット2に
蓄積された廃棄物3はコンベアやスクリューフィーダ等
(図示しない)を介して、まずロータリ式の乾燥機1の
一端から投入される。投入された廃棄物は乾燥機内を搬
送される間に、空気加熱器4で予め加熱された加熱後乾
燥用空気5(乾燥用加熱媒であり、乾燥機1を出たのち
は後述の燃焼用空気として利用される)から熱エネルギ
ーを受けて、廃棄物中の水分が10%程度となるまで乾
燥され、乾燥機1の他端から乾燥廃棄物6として排出さ
れる。本乾燥廃棄物6はさらにスクリューフィーダやプ
ッシャ等(図示しない)を介してロータリ式の熱分解炉
7の一端から投入される。投入された乾燥廃棄物6は、
熱分解炉内を搬送される間にドラム8の外周に設けたジ
ャケット9へ流入する高温の燃焼ガス36(熱分解用加
熱媒体としてのジャケット流入ガス)から熱エネルギー
を受け、残留水分が蒸発されるとともに熱分解により可
燃性ガス(熱分解ガス)10と不燃物を含む残留物であ
るチャー11に分離され、他端から排出される。但し、
上記可燃性ガス10には可燃ガスとしての一酸化炭素,
水素,軽質ガス及び重質ガスの他に、不燃ガスとしての
二酸化炭素,蒸発水及び熱分解生成水等も含まれる。
【0029】一方、上記チャー11は可燃物としての炭
素,水素,酸素の他に、不燃物としての灰分,ガレキ,
金属等からなる。熱分解炉7から排出された可燃性ガス
10は燃焼器13に導かれ、乾燥機出口空気14でもあ
る燃焼用空気とともに燃焼し、高温の燃焼ガス12とな
る。この燃焼ガス12は冷却用空気33と合流して熱分
解炉加熱媒体34となり、その一部はジャケット9をバ
イパスするジャケットバイパスガス35となり、残りは
ジャケット9に導かれて実際の熱分解に寄与する燃焼ガ
ス36となる。さらに、ジャケット9を出たジャケット
出口ガス15は前記ジャケットバイパスガス35と合流
して高温排ガス16となり、その一部は前記空気加熱器
4において乾燥用空気17(燃焼用空気)を加熱して前
記加熱後乾燥用空気5を得るための空気加熱用ガス18
として利用される。また、上記高温排ガス16のうち空
気加熱用ガス18を分流した残りの空気加熱器バイパス
ガス19は、空気加熱器4を通過することで温度低下し
た空気加熱後排ガス20と合流し、排ガス21となる。
この排ガス21は、さらに排ガス冷却用空気25を用い
た排ガス冷却器26を通過することで所定温度まで冷却
された低温排ガス27となる。本低温排ガス27はさら
に、燃焼溶融炉23に導かれて炉内燃焼ガスの冷却用と
して利用される。
【0030】尚、上記燃焼器13に対して補助燃料28
を供給するための補助燃料供給装置29が設けられてお
り、これにより、後に詳しく述べるように前記熱分解炉
加熱媒体34の温度が極度に低下するのを防止できる。
【0031】なお、空気加熱用ガス18と空気加熱器バ
イパスガス19の流量配分は、それぞれの経路に設けら
れた空気加熱器ダンパ22と空気加熱器バイパスダンパ
24の開度で決まり、両ダンパは後に詳しく説明する乾
燥機出口空気温度制御機能により操作される。一方、熱
分解炉7から排出されたチャー11は燃焼溶融炉23に
て高温燃焼することにより燃焼ガス中のダイオキシンが
分解される。また、チャー11に含まれる前記不燃物は
溶融スラグ化され炉外に排出され、水冷却により固化ス
ラグ30として排出される。
【0032】さらに、前記の低温排ガス27を燃焼溶融
炉23に導いて、炉内燃焼ガスの冷却用として利用し、
最後にチャー燃焼排ガスとともに排ガス処理によりガス
中の窒素酸化物や硫黄酸化物を除去したのち大気放出ガ
ス31として排出する。このように本ガス化溶融プラン
ト1000は、高温燃焼によりダイオキシンの発生量を
極めて低レベルに抑えられるとともに、チャー中不燃物
を固化スラグ30とすることで最終処分量を最小化でき
るなど、環境負荷を大幅に軽減できることが次世代型廃
棄物処理プラントとして注目されている所以である。
【0033】次に、同じく図1を用いて本実施形態であ
る制御装置100における制御手段について説明する。
まず従来の制御手段である燃焼用空気流量制御手段4
0,乾燥機出口空気温度制御手段50,燃焼ガス温度制
御手段60,加熱量制御手段70,補助燃料量制御手段
80及び排ガス温度制御手段90について順を追って説
明する。
【0034】まず、燃焼用空気流量制御手段40として
は、基準目標流量設定手段41,空気流量検出手段4
2,減算手段43,比例積分演算手段44,空気流量操
作手段45からなる。以下、これらの働きを説明する。
【0035】基準目標流量設定手段41は、燃焼用空気
流量の基準目標流量FARを設定するためのものである。
空気流量検出手段42は空気加熱器4に送風される燃焼
用空気流量FA を計測するための一種の流量計である。
減算手段43は、前記基準目標流量FARから流量計で計
測した燃焼用空気流量FA を減算することで流量偏差E
FAを算出するためのものである。比例積分演算手段44
は、上記流量偏差EFAを次式(1)にしたがって時間経
過とともに比例積分することで、空気流量操作手段45
である押し込み送風機の操作量NF (回転数)を算出す
るためのものである。
【0036】 NF =KP1×(1+1/TI1S)×EA (1) ここで、KP1は比例ゲイン、TI1は積分時間、Sはラプ
ラス演算子である。
【0037】乾燥機出口空気温度制御手段50として
は、基準目標温度設定手段51,温度検出手段52,減
算手段53及び減算器55,比例積分演算手段54,空
気流量操作手段としての空気加熱器ダンパ22及び空気
加熱器バイパスダンパ24とからなる。以下、これらの
働きを説明する。
【0038】基準目標温度設定手段51は、乾燥機出口
空気14の基準目標温度TD2R を設定するためのもので
ある。温度検出手段52は乾燥機出口空気温度TD2を計
測するための温度計である。減算手段53は、前記基準
目標温度TD2R から温度検出手段52で計測した乾燥機
出口空気温度TD2を減算することで温度偏差ED を算出
するためのものである。比例積分演算手段54は、上記
温度偏差ED を次式(2)にしたがって時間経過ととも
に比例積分することで、空気加熱器ダンパ22の操作量
A(開度)を算出するためのものである。
【0039】 AA=KP 2×(1+1/TI 2S)×ED (2) ここで、KP 2は比例ゲイン、TI 2は積分時間、Sはラプ
ラス演算子である。但し、演算結果のAA は最大で1、
最小で0に制限する。空気加熱器バイパスダンパ24に
対する操作量AB(開度)は減算器55により次式で表わ
される値、即ち空気加熱器ダンパ22とは逆動作する値
として算手される。
【0040】 AB=1−AA (3) ここで、ダンパ開度AA及びABについては、AA=AB
1で全開、AA=AB=0で全閉と定義する。(2)式及
び(3)式から分かるように、両ダンパの動作は互いに
逆極性となる。
【0041】燃焼ガス温度制御手段60としては、基準
目標温度設定手段61,温度検出手段62,減算手段6
3,比例積分演算手段64,空気流量操作手段65から
なる。以下、これらの働きを説明する。
【0042】基準目標温度設定手段61は、燃焼ガス3
6の温度と等価な熱分解炉加熱媒体34の温度TJ1(以
下、これを燃焼ガス温度と呼ぶ)に対する基準目標温度
J1Rを設定するためのものである。温度検出手段62
は燃焼ガス温度TJ1を計測するための温度計である。減
算手段63は、前記基準目標温度TJ1R から燃焼温度T
J1を減算することで温度偏差EJ1を算出するためのもの
である。比例積分演算手段64は、上記温度偏差EJ1
次式(4)にしたがって時間経過とともに比例積分する
ことで、空気流量操作手段65である燃焼ガス冷却用空
気ダンパの操作量ACA(開度)を算出するためのもので
ある。
【0043】 ACA =KP 3×(1+1/TI 3S)×EJ1 (4) ここで、KP 3は比例ゲイン、TI 3は積分時間、Sはラプ
ラス演算子である。
【0044】加熱量制御手段70としては、基準目標温
度設定手段71,温度検出手段72,減算手段73,比
例積分演算手段74,バイパスガス流量操作手段75か
らなる。以下、これらの働きを説明する。
【0045】基準目標温度設定手段71は、ジャケット
出口ガスの基準目標温度TJXR を設定するためのもので
ある。温度検出手段72はジャケット出口ガス温度TJX
を計測するための温度計である。減算手段73は、前記
基準目標温度TJXR からジャケット出口ガス温度TJX
減算することで温度偏差EJXを算出するためのものであ
る。比例積分演算手段74は、上記温度偏差EJXを次式
(5)にしたがって時間経過とともに比例積分すること
で、バイパスガス流量操作手段75であるジャケットバ
イパスガスダンパの操作量AJB(開度)を算出するため
のものである。
【0046】 AJB =KP 4×(1+1/TI 4S)×EJX (5) ここで、KP 4は比例ゲイン、TI 4は積分時間、Sはラプ
ラス演算子である。
【0047】補助燃料量制御手段80としては、前記燃
焼ガス温度TJ1を用いて目標補助燃料量算出手段81に
て目標補助燃料量FAUを算出し、これを補助燃料供給装
置29に対して設定する働きをする。この目標補助燃料
量FAUは図2に示す関数に従って算出される。即ち、燃
焼ガス温度TJ1が補助燃料量増加開始温度TJ1M 以上あ
れば補助燃料量FAUは下限値FAUm を保ち、TJ1M より
も低下するとFAUは増加される。但し、FAUには上限値
AUM を設け、TJ1がTJ1m 以下では一定とする。ま
た、燃焼ガス温度TJ1が標準状態TJ1R では、補助燃料
量FAUは下限値FAUm となるよう本関数を設定する。
【0048】排ガス温度制御手段90としては、基準目
標温度設定手段91,温度検出手段92,減算手段9
3,比例積分演算手段94,空気流量操作手段95から
なる。以下、これらの働きを説明する。
【0049】基準目標温度設定手段91は、排ガス冷却
器から出た低温排ガス27の基準目標温度TGER を設定
するためのものである。温度検出手段92は排ガス冷却
器出口ガス温度TGEを計測するための温度計である。減
算手段93は、前記基準目標温度TGER から排ガス冷却
器出口ガス温度TGEを減算することで温度偏差EGEを算
出するためのものである。比例積分演算手段94は、上
記温度偏差EGEを次式(6)にしたがって時間経過とと
もに比例積分することで、空気流量操作手段95である
排ガス冷却用空気ダンパの操作量AGL(開度)を算出す
るためのものである。
【0050】 AGL =KP 5×(1+1/TI 5S)×EGE (6) ここで、KP 5は比例ゲイン、TI 5は積分時間、Sはラプ
ラス演算子である。
【0051】次に、本発明の実施部分である燃焼用空気
流量補正制御手段47について説明する。
【0052】図1の太線で示す燃焼用空気流量補正制御
手段47は、O2 濃度計46により燃焼器13での燃焼
ガスO2 濃度O2Gを検出し、このO2 濃度に応じて前記
燃焼用空気の基本目標流量FARを、加算手段48を介し
てΔFA で補正することにより、新たな目標流量FAR *
を生成する機能を有する。具体的には図3に示すよう
に、燃焼ガスO2 濃度O2Gが所定値O2GB より大きくな
ると、この上昇量に応じて負の燃焼用空気流量補正値Δ
A を出力する。逆に所定値O2GA より小さくなる場合
は、この低下量に応じて正の燃焼用空気流量補正値ΔF
A を出力する。これにより、燃焼ガスO2 濃度を安定化
でき、燃焼に必用な空気量を過不足なく供給できるた
め、排ガスによる顕熱損失を大幅に低減できる。さら
に、燃焼器内での燃焼が安定することで、この燃焼ガス
を加熱媒体とする熱分解炉での廃棄物の熱分解も安定化
することができるため、排出されるチャーの品質も安定
となる。
【0053】尚、図3に示した燃焼用空気流量補正制御
手段47では、燃焼ガスO2 濃度O2GがO2GA からO
2GB の範囲では補正が働かない所謂デッドバンドを設け
ているが、これは、燃焼ガスO2 濃度が少々変動しても
燃焼用空気流量、即ち乾燥用空気流量が変動しないよう
にすることで、廃棄物乾燥の安定化を図ったことによ
る。
【0054】次に、本発明に係わる第2の実施形態であ
る廃棄物熱分解装置及びその制御方法について、図4と
図5を参照して説明する。
【0055】図4は、ガス化溶融プラント1000とそ
の主要装置である熱分解装置(本実施形態では燃焼溶融
炉23を除く部分を示し、乾燥機1及び熱分解炉7とそ
の関連機器からなる)を制御するための制御装置110
を示す。この実施形態は、ガス化溶融プラント1000
とその従来の制御手段については、前記した第1の実施
形態におけるものと同じものであり、同じ符号を付して
詳細な説明は省略する。太線部は本発明の第2の実施形
態として追加した加熱量補正制御手段77とその入出力
に関する信号を示す部分である。
【0056】加熱量補正制御手段77は、チャー温度計
76により熱分解炉7から排出されるチャー11の温度
CHを検出し、このチャー温度TCHに応じて前記ジャケ
ット出口ガス15の基本目標温度TJXR を、加算手段7
8を介してΔFJXで補正することにより、新たな目標流
量TJXR *を生成する機能を有する。具体的には図5に示
すように、チャー温度TCHが所定値TCHB より大きくな
ると、この上昇量に応じて負のジャケット出口ガス温度
補正値ΔTJXを出力する。逆に所定値TCHA より小さく
なる場合は、この低下量に応じて正の補正値ΔTJXを出
力する。これにより、ジャケット出口ガス温度TJXを安
定化でき、熱分解に必用な加熱用エネルギーを過不足な
く供給できるため、熱分解エネルギーを大幅に低減でき
るのみでなく、排ガスによる顕熱損失も低減できる。さ
らに、チャー温度が安定化することにより、熱分解炉か
ら排出されるチャー11の品質、即ち発熱量も安定とな
る。
【0057】尚、図5に示した加熱量補正制御手段77
では、チャー温度TCHがTCHA からTCHB の範囲では補
正が働かない所謂デッドバンドを設けているが、これ
は、チャー温度TCHが少々変動しても熱分解炉7の加熱
量が変動しないようにすることで、熱分解の安定化を図
ったことによる。
【0058】次に、本発明に係わる第3の実施形態であ
る廃棄物熱分解装置及びその制御方法について、図6と
図7を参照して説明する。
【0059】図6は、ガス化溶融プラント1000とそ
の主要装置である熱分解装置(本実施形態では燃焼溶融
炉23を除く部分を示し、乾燥機1及び熱分解炉7とそ
の関連機器からなる)を制御するための制御装置120
を示す。この実施形態は、ガス化溶融プラント1000
とその従来の制御手段については、前記した第1の実施
形態におけるものと同じものであり、同じ符号を付して
詳細な説明は省略する。太線部は本発明の第3の実施形
態として追加した燃焼ガス温度補正制御手段67とその
入出力に関する信号を示す部分である。
【0060】燃焼ガス温度補正制御手段67は、熱分解
炉7の加熱媒体流量を反映しているジャケットバイパス
ダンパ開度AJBを用いて、このジャケットバイパスダン
パ開度AJBに応じて前記熱分解炉加熱媒体34の基本目
標温度TJ1R を、加算手段68を介してΔTJ1で補正す
ることにより、新たな目標流温度TJ1R *を生成する機能
を有する。具体的には図7に示すように、ジャケットバ
イパスダンパ開度AJBが所定値AJBM より大きくなる
と、この上昇量に応じて負の燃焼ガス温度補正値ΔTJ1
を出力する。逆に所定値AJBm より小さくなる場合は、
この低下量に応じて正の補正値ΔTJ1を出力する。これ
により、燃焼ガス冷却用空気33を過不足なく供給でき
るため、排ガスによる顕熱損失を大幅に低減できるのみ
でなく、熱分解のための加熱量制御を安定化できる。こ
れにより、熱分解を安定化でき、熱分解炉7から排出さ
れるチャー11の品質、即ち発熱量も安定となる。
【0061】尚、図7に示した燃焼ガス温度補正制御手
段67では、ジャケットバイパスダンパ開度AJBがA
JBm からAJBM の範囲では補正が働かない所謂デッドバ
ンドを設けているが、これは、前述のように熱分解炉7
の加熱量を調整するためのジャケットバイパスガスダン
パ75の動作範囲を安定に確保するためである。
【0062】次に、本発明に係わる第4の実施形態であ
る廃棄物熱分解装置及びその制御方法について、図8と
図9を参照して説明する。
【0063】図8は、ガス化溶融プラント1000とそ
の主要装置である熱分解装置(本実施形態では燃焼溶融
炉23を除く部分を示し、乾燥機1及び熱分解炉7とそ
の関連機器からなる)を制御するための制御装置130
を示す。この実施形態は、ガス化溶融プラント1000
とその従来の制御手段については、前記した第1の実施
形態におけるものと同じものであり、同じ符号を付して
詳細な説明は省略する。太線部は本発明の第4の実施形
態として追加した補助燃料量補正制御手段87とその入
出力に関する信号を示す部分である。
【0064】補助燃料量補正制御手段87は、燃焼ガス
冷却用空気ダンパ開度ACAを用いて、このダンパ開度A
CAに応じて前記燃焼ガス温度TJ1を加算手段88を介し
てΔTJ2で補正することにより、新たな燃焼ガス温度T
J1 *を生成する機能を有する。具体的には図に示すよう
に、燃焼ガス冷却用空気ダンパ開度ACAが所定値ACAB
より大きくなると、この上昇量に応じて正の燃焼ガス温
度補正値ΔTJ2を出力する。逆に所定値ACAA より小さ
くなる場合は、この低下量に応じて負の補正値ΔTJ2
出力する。これにより、補助燃料28を過不足なく供給
できるため、燃焼ガス温度の変動を大幅に低減できるの
みでなく、熱分解のための加熱量制御を安定化できる。
これにより、熱分解を安定化でき、熱分解炉7から排出
されるチャー11の品質、即ち発熱量も安定となる。
【0065】尚、図9に示した補助燃料量補正制御手段
87では、燃焼ガス冷却用空気ダンパ開度ACAがACAA
からACAB の範囲では補正が働かない所謂デッドバンド
を設けているが、これは、前述のように燃焼ガス温度T
J1を調整するための空気流量操作手段(燃焼ガス冷却用
空気ダンパ)65の動作範囲を安定に確保するためであ
る。
【0066】次に、本発明に係わる第5の実施形態であ
る廃棄物熱分解装置及びその制御方法について、図10
と図11を参照して説明する。
【0067】図10は、ガス化溶融プラント1000と
その主要装置である熱分解装置(本実施形態では燃焼溶
融炉23を除く部分を示し、乾燥機1及び熱分解炉7と
その関連機器からなる)を制御するための制御装置14
0を示す。この実施形態は、ガス化溶融プラント100
0とその従来の制御手段については、前記した第1の実
施形態におけるものと同じものであり、同じ符号を付し
て詳細な説明は省略する。太線部は本発明の第5の実施
形態として追加した排ガス温度補正制御手段97とその
入出力に関する信号を示す部分である。
【0068】排ガス温度補正制御手段97は、排ガス冷
却用空気ダンパ開度AGLを用いて、このダンパ開度AGL
に応じて低温排ガス27の基本目標温度TGER を、加算
手段98を介してΔTGEで補正することにより、新たな
目標温度TGER *を生成する機能を有する。具体的には図
11に示すように、排ガス冷却用空気ダンパ開度AGL
所定値AGLBより大きくなると、この上昇量に応じて正
の排ガス温度補正値ΔTGEを出力する。逆に所定値A
GLA より小さくなる場合は、この低下量に応じて負の補
正値ΔTGEを出力する。これにより、排ガス冷却に必用
な空気を過不足なく供給できるため、温風排気による顕
熱損失が大幅に低減できる。
【0069】尚、図11に示した排ガス温度補正制御手
段97では、排ガス冷却用空気ダンパ開度AGLがAGLA
からAGLB の範囲では補正が働かない所謂デッドバンド
を設けている。これは、排ガス温度値TGEが少々変動し
ても冷却空気の排気温度を安定性を維持するためであ
る。
【0070】以上、本発明の第1〜第5の実施形態につ
いて説明したが、これら5つの実施形態のみに限定する
必要はなく、以下に述べる実施形態においても本発明は
その本質を何ら変えることなく適用可能である。
【0071】まず、第1〜第5の実施形態は、それぞれ
個別に独立した形態とする必要はなく、適宜組み合わせ
た形態で実施することも可能である。例えば、図12
は、前記5つの実施形態を全て適用した場合の廃棄物ガ
ス化溶融プラントとそれを制御するための制御装置15
0を示す。本実施形態においても、個々の実施形態の説
明で述べたと同様の効果を達成できることは勿論であ
る。
【0072】また、既に説明した実施形態においては、
乾燥機1と熱分解炉7とが分離独立した熱分解装置を対
象としたが、乾燥と熱分解を一つの装置で行う熱分解装
置に対しても本発明はその本質を何ら変更することなく
適用できる。
【0073】また、既に説明した実施形態においては、
熱分解炉7の加熱媒体として燃焼ガスを用い、ドラム外
周に設置されたジャケットを通してドラム内廃棄物を加
熱する構成としているが、燃焼ガスによらず、電気式加
熱を採用する熱分解炉においても本発明はその本質を何
ら変更することなく実施できる。即ち、第2の実施形態
において、熱分解炉から排出されるチャー11の温度を
計測し、このチャー温度に応じて加熱エネルギーとして
の供給電力を調整する方法としてもよい。これにより、
熱分解エネルギーを過不足なく供給できるためエネルギ
ー損失を大幅に低減できるとともに、安定なチャー品質
を得ることができる。このように、燃焼ガスや電熱によ
る加熱方式等、プラントの目的や熱源等の違いにより臨
機応変に採用すればよい。
【0074】また、既に説明した第2の実施形態におい
ては、チャー温度を計測し、これに応じてジャケット出
口ガス温度の設定値を補正する方法を採用しているが、
実用上必ずしもこの方式に固執する必要はない。例え
ば、チャー温度の代りに熱分解炉7から排出される熱分
解ガス(可燃性ガス)の温度を用いる方法としても、本
発明の本質を変えることなく、その目的を達成できる。
【0075】また、以上記述した本実施形態において
は、熱分解のための加熱量を調整する手段としてジャケ
ットバイパスガスダンパ開度を操作することによる加熱
媒体流量を調整する方法を採用しているが、調整手段は
必ずしも加熱媒体流量限定することはなく、加熱媒体温
度を調整手段とするプラントに対しても本発明の本質を
変えることなく適用可能である。即ち、この場合、第2
の実施形態については、チャー温度に応じて燃焼ガス温
度設定値を補正する制御方法とすればよい。また、第3
の実施形態については、ジャケットバイパスダンパ開度
の代りに燃焼ガス冷却量空気流量若しくは燃焼ガス冷却
量空気ダンパ開度に応じて燃焼ガス温度設定値を補正す
る制御方法とすればよい。
【0076】また、以上記述した本実施形態において、
熱分解対象を一般廃棄物(都市ごみ)として説明したが、
必ずしも一般廃棄物に限定することなく、産業廃棄物や
ヘドロあるいは廃木材等、種々の対象に本発明の制御方
法は本質を変えることなく適用できる。
【0077】また、以上記述した本実施形態において、
各種状態計測の位置は本発明を実施する上で必ずしも説
明した位置に固執するものでなく、制御の目的を遂行す
るために等価な状態値が得られる位置であれば臨機応変
に選定できる。
【0078】
【発明の効果】以上の説明から理解できるように、本発
明による第1の効果は、燃焼ガスのO2 濃度を検出し、
このO2 濃度に応じて燃焼用空気量の設定値を補正する
ため、燃焼ガスのO2 濃度変動量を所定値以内に制御で
き、燃焼に必用な空気量を過不足なく供給できることに
より、熱分解の安定化と排ガスによる顕熱損失の低減が
可能となることである。
【0079】本発明による第2の効果は、熱分解炉から
排出される残留物の温度を検出し、この残留物温度に応
じて熱分解炉を加熱後の加熱媒体の温度設定値を補正す
るため、熱分解炉から排出される残留物の温度変動量を
所定値以内に制御でき、熱分解に必用な熱量を過不足な
く供給できることにより、残留物即ちチャーの品質安定
化と熱分解エネルギーの低減が可能となることである。
【0080】本発明による第3の効果は、加熱媒体の加
熱前温度若しくは流量に応じて燃焼ガス温度の設定値を
補正するため、冷却用空気流量の変動量を所定値以内に
制御でき、燃焼ガス温度制御に必要な冷却用空気量を過
不足なく供給できることにより、熱分解の安定化と排ガ
スによる顕熱損失の低減が可能となることである。
【0081】本発明による第4の効果は、冷却用空気流
量に応じて補助燃料量調整手段における動作設定値を補
正するため、燃焼ガス温度の変動量を所定値以内に制御
でき、燃焼ガス温度が過度に変動することを防止できる
ことにより、熱分解の安定化と発電出力の安定化が可能
となることである。
【0082】本発明による第5の効果は、排ガス冷却用
の空気流量に応じて排ガス温度の設定値を補正するた
め、排ガス冷却用空気の流量変動量を所定値以内に制御
でき、排ガス冷却に必用な空気量を過不足なく供給でき
ることにより、温風排気による顕熱損失の低減が可能と
なることである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である熱分解装置とそ
の制御方法を示す構成図。
【図2】本発明の第1の実施形態である熱分解装置とそ
の制御方法において、従来制御手段における目標補助燃
料量算出手段において目標補助燃料量を算出するための
関数を示す図。
【図3】本発明の第1の実施形態である熱分解装置とそ
の制御方法において、燃焼用空気流量補正制御手段にお
いて燃焼用空気流量補正値を算出するための関数を示す
図。
【図4】本発明の第2の実施形態である熱分解装置とそ
の制御方法を示す構成図。
【図5】本発明の第2の実施形態である熱分解装置とそ
の制御方法において、加熱量補正制御手段においてジャ
ケット出口ガス温度補正値を算出するための関数を示す
図。
【図6】本発明の第3の実施形態である熱分解装置とそ
の制御方法を示す構成図。
【図7】本発明の第3の実施形態である熱分解装置とそ
の制御方法において、燃焼ガス温度補正制御手段におい
て燃焼ガス温度補正値を算出するための関数を示す図。
【図8】本発明の第4の実施形態である熱分解装置とそ
の制御方法を示す構成図。
【図9】本発明の第4の実施形態である熱分解装置とそ
の制御方法において、補助燃料補正制御手段において燃
焼ガス温度補正値を算出するための関数を示す図。
【図10】本発明の第5の実施形態である熱分解装置と
その制御方法を示す構成図。
【図11】本発明の第5の実施形態である熱分解装置と
その制御方法において、排ガス温度補正制御手段におい
て排ガス温度補正値を算出するための関数を示す図。
【図12】本発明の第1〜第5を全て適用した実施形態
である熱分解装置とその制御方法を示す構成図。
【符号の説明】
1…乾燥機、2…廃棄物ピット、3…廃棄物、4…空気
加熱器、5…加熱後乾燥用空気、6…乾燥廃棄物、7…
熱分解炉、8…ドラム、9…ジャケット、10…可燃性
ガス(熱分解ガス)、11…チャー(残留物)、12…
燃焼ガス(燃焼器出口燃焼ガス)、13…燃焼器、14
…乾燥機出口空気、15…ジャケット出口ガス、16…
高温排ガス、17…乾燥用空気、18…空気加熱用ガ
ス、19…空気加熱器バイパスガス、20…空気加熱後
排ガス、21…排ガス、22…空気加熱器ダンパ、23
…燃焼溶融炉、24…空気加熱器バイパスダンパ、25
…排ガス冷却用空気、26…排ガス冷却器、27…低温
排ガス、28…補助燃料、29…補助燃料供給装置、3
0…固化スラグ、31…大気放出ガス、33…燃焼ガス
冷却用空気、34…熱分解炉加熱媒体、35…ジャケッ
トバイパスガス、36…燃焼ガス、37…空気加熱器出
口空気ファン、38…吸引空気ファン、40…燃焼用空
気流量制御手段、41…基準目標流量設定手段、42…
空気流量検出手段、43,53,63,73,93…減
算手段、44,54,64,74,94…比例積分演算
手段、45,65…空気流量操作手段、46…O2 濃度
計、47…燃焼用空気流量補正制御手段、48,78,
88,98…加算手段、50…乾燥機出口空気温度制御
手段、51,61,71,91…基準目標温度設定手
段、52,62,72,92…温度検出手段、55…減
算器、60…燃焼ガス温度制御手段、67…燃焼ガス温
度補正制御手段、70…加熱量制御手段、75…バイパ
スガス流量操作手段(ジャケットバイパスガスダン
パ)、76…チャー温度計、77…加熱量補正制御手
段、80…補助燃料量制御手段、81…目標補助燃料量
算出手段、87…補助燃料量補正制御手段、90…排ガ
ス温度制御手段、95…空気流量操作手段(排ガス冷却
用空気ダンパ)、97…排ガス温度補正制御手段、10
0,110,120,130,140,150…制御装
置、1000…ガス化溶融プラント。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F23G 5/16 F23G 5/16 B Fターム(参考) 3K061 AA07 AB02 AC01 BA02 CA07 FA02 FA10 FA21 FA24 3K062 AA07 AB02 AC01 BA02 BB02 BB04 CA01 CB08 DA01 DA22 DB06 DB12 3K078 AA02 BA08 CA02 CA21 4D004 AA46 CA27 CA42 CB34 DA01 DA02 DA06 DA10 DA11

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】廃棄物を加熱媒体により加熱して可燃性ガ
    スと残留物に熱分解する熱分解炉と、前記熱分解炉から
    排出された前記可燃性ガスを燃焼用空気で燃焼して前記
    加熱媒体となる燃焼ガスを発生させる燃焼器と、前記熱
    分解炉における前記廃棄物の加熱量を制御する加熱量制
    御手段と、前記燃焼用空気の流量を所定の設定値に制御
    する燃焼用空気流量制御手段とを有する廃棄物熱分解装
    置において、 前記燃焼器内の燃焼ガスのO2 濃度に応じて前記燃焼用
    空気流量制御手段における前記設定値を補正して前記可
    燃性ガスのO2 濃度変動量を所定値以内に制御するよう
    にした燃焼用空気流量補正制御手段を備えたことを特徴
    とする廃棄物熱分解装置。
  2. 【請求項2】廃棄物を加熱媒体により加熱して可燃性ガ
    スと残留物に熱分解する熱分解炉と、前記加熱媒体の加
    熱前温度若しくは流量を調整することにより熱分解炉か
    ら排出される該加熱媒体の加熱後温度を所定の設定値に
    制御する加熱量制御手段とを有する廃棄物熱分解装置に
    おいて、 前記熱分解炉から排出される残留物の温度に応じて前記
    加熱量制御手段における前記設定値を補正して該残留物
    の温度変動量を所定値以内に制御するようにした加熱量
    補正制御手段を備えたことを特徴とする廃棄物熱分解装
    置。
  3. 【請求項3】廃棄物を加熱媒体により加熱して可燃性ガ
    スと残留物に熱分解する熱分解炉と、前記熱分解炉から
    排出された前記可燃性ガスを燃焼用空気で燃焼して前記
    加熱媒体となる燃焼ガスを発生させる燃焼器と、前記燃
    焼器から排出された前記燃焼ガスに合流させる冷却用空
    気の流量を調整することにより前記加熱媒体としての燃
    焼ガスの温度を所定の設定値に制御する燃焼ガス温度制
    御手段と、前記加熱媒体の加熱前温度若しくは流量を調
    整することにより前記熱分解炉から排出される加熱媒体
    の加熱後温度を所定の設定値に制御する加熱量制御手段
    とを有する廃棄物熱分解装置において、 前記加熱媒体の加熱前温度若しくは流量に応じて燃焼ガ
    ス温度の前記設定値を補正することにより前記冷却用空
    気の流量の変動量を所定値以内に制御する燃焼ガス温度
    補正制御手段を備えたことを特徴とする廃棄物熱分解装
    置。
  4. 【請求項4】廃棄物を加熱媒体により加熱して可燃性ガ
    スと残留物に熱分解する熱分解炉と、前記熱分解炉から
    排出された前記可燃性ガスを燃焼用空気で燃焼して前記
    加熱媒体となる燃焼ガスを発生させる燃焼器と、前記燃
    焼器で発生する燃焼ガスの温度を上げるために該燃焼器
    に補助燃料を投入する補助燃料供給装置と、前記燃焼器
    から排出された前記燃焼ガスに合流させる冷却用空気の
    流量を調整することにより前記加熱媒体としての燃焼ガ
    スの温度を所定の設定値に制御する燃焼ガス温度制御手
    段とを有する廃棄物熱分解装置において、 前記燃焼器で発生する燃焼ガスの温度が前記補助燃料供
    給装置の動作設定値以下となる場合に該補助燃料供給装
    置から該燃焼器に前記補助燃料を投入することで前記燃
    焼ガスの温度のさらなる低下を防止する補助燃料量制御
    手段と、前記冷却用空気の流量に応じて該補助燃料量調
    整手段における前記動作設定値を補正することにより該
    燃焼ガスの温度の変動量を所定値以内に制御する補助燃
    料量補正制御手段とを備えたことを特徴とする廃棄物熱
    分解装置。
  5. 【請求項5】廃棄物を加熱媒体により加熱して可燃性ガ
    スと残留物に熱分解する熱分解炉と、前記可燃性ガスを
    燃焼用空気で燃焼して前記加熱媒体となる燃焼ガスを発
    生させる燃焼器と、前記熱分解炉を加熱した後の排ガス
    の温度を下げるために該排ガスに対して冷却用空気を混
    入する排ガス冷却器と、該排ガス冷却器から送られた冷
    却用空気により冷却後の排ガスの温度を設定値に制御す
    るための排ガス温度制御手段とを有する廃棄物熱分解装
    置において、 前記排ガス冷却器から送られる冷却用空気の流量に応じ
    て前記設定値を補正することで該冷却用空気の流量変動
    量を所定値以内に制御する排ガス温度補正制御手段を備
    えたことを特徴とする廃棄物熱分解装置。
  6. 【請求項6】廃棄物を加熱媒体により加熱して可燃性ガ
    スと残留物に熱分解する熱分解炉と、前記可燃性ガスを
    燃焼用空気で燃焼して前記加熱媒体となる燃焼ガスを発
    生させる燃焼器と、前記熱分解炉における前記廃棄物の
    加熱量を制御する加熱量制御手段と、前記燃焼器におけ
    る前記燃焼用空気の流量を所定の設定値に制御する燃焼
    用空気流量制御手段とを有する廃棄物熱分解装置の制御
    方法であって、 前記燃焼器において発生した燃焼ガスのO2 濃度を検出
    し、検出された該燃焼ガスのO2 濃度に応じて前記設定
    値を補正することにより、該可燃性ガスのO2濃度変動
    量を所定値以内に制御するようにしたことを特徴とする
    廃棄物熱分解装置の制御方法。
  7. 【請求項7】廃棄物を加熱媒体により加熱して可燃性ガ
    スと残留物に熱分解する熱分解炉と、前記加熱媒体の加
    熱前温度若しくは流量を調整することにより前記熱分解
    炉から排出される該加熱媒体の加熱後温度を所定の設定
    値に制御する加熱量制御手段とを有する廃棄物熱分解装
    置の制御方法であって、 前記熱分解炉から排出される残留物の温度を検出し、検
    出された残留物温度に応じて前記設定値を補正すること
    により該残留物の温度変動量を所定値以内に制御するこ
    とを特徴とする廃棄物熱分解装置の制御方法。
  8. 【請求項8】廃棄物を加熱媒体により加熱して可燃性ガ
    スと残留物に熱分解する熱分解炉と、前記可燃性ガスを
    燃焼用空気で燃焼して前記加熱媒体となる燃焼ガスを発
    生させる燃焼器と、前記燃焼器から排出された前記燃焼
    ガスに混入させる冷却用空気の流量を調整することによ
    り前記加熱媒体としての燃焼ガスの温度を所定の設定値
    に制御する燃焼ガス温度制御手段と、前記加熱媒体の加
    熱前温度若しくは流量を調整することにより前記熱分解
    炉から排出される加熱媒体の加熱後温度を所定の設定値
    に制御する加熱量制御手段とを有する廃棄物熱分解装置
    の制御方法であって、 前記加熱媒体の加熱前温度若しくは流量に応じて燃焼ガ
    ス温度の前記設定値を補正することにより該冷却用空気
    流量の変動量を所定値以内に制御することを特徴とする
    廃棄物熱分解装置の制御方法。
  9. 【請求項9】廃棄物を加熱媒体により加熱して可燃性ガ
    スと残留物に熱分解する熱分解炉と、前記可燃性ガスを
    燃焼用空気で燃焼して前記加熱媒体となる燃焼ガスを発
    生させる燃焼器と、該燃焼器で発生する燃焼ガスの温度
    を上げるために該燃焼器に補助燃料を投入する補助燃料
    供給装置と、前記燃焼器から排出された前記燃焼ガスに
    混入させる冷却用空気の流量を調整することにより前記
    加熱媒体としての燃焼ガスの温度を所定の設定値に制御
    する燃焼ガス温度制御手段とを有する廃棄物熱分解装置
    の制御方法であって、 前記燃焼器で発生する前記燃焼ガスの温度が前記補助燃
    料供給装置の動作設定値以下となる場合に該補助燃料供
    給装置から補助燃料を前記燃焼器に投入することで前記
    燃焼ガスの温度のさらなる低下を防止し、前記冷却用空
    気の流量に応じて該補助燃料量制御手段における前記動
    作設定値を補正することにより該燃焼ガス温度の変動量
    を所定値以内に制御することを特徴とする廃棄物熱分解
    装置の制御方法。
  10. 【請求項10】廃棄物を加熱媒体により加熱して可燃性
    ガスと残留物に熱分解する熱分解炉と、前記可燃性ガス
    を燃焼用空気で燃焼して前記加熱媒体となる燃焼ガスを
    発生させる燃焼器と、前記熱分解炉を加熱した後の排ガ
    スを空気により冷却するための排ガス冷却器と、該排ガ
    ス冷却器から送られた空気により冷却後の排ガスの温度
    を設定値に制御するための排ガス温度制御手段とを有す
    る廃棄物熱分解装置の制御方法であって、 前記排ガス冷却器から送られる空気の流量に応じて前記
    設定値を補正することで該空気の流量変動量を所定値以
    内に制御することを特徴とする廃棄物熱分解装置の制御
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101333646B1 (ko) * 2012-09-21 2013-12-16 주식회사 하원 이 가스화 공정을 이용한 폐기물 처리 시스템
KR102633277B1 (ko) 2023-06-21 2024-02-07 주식회사 센티넬이노베이션 응축 폐수 배출이 없는 가축분뇨를 이용한 바이오차펠릿 생산 시스템

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