JP2004169954A - 廃棄物焼却炉の操業方法及びその焼却炉 - Google Patents
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Abstract
【課題】焼却炉から排出される焼却灰を、薬剤処理法などによる重金属の安定化処理を施すことなく、又、高温加熱処理を施すことなく、有効利用あるいは埋立て処分することができる廃棄物焼却炉の操業方法及びその操業方法を実施するための廃棄物焼却炉を提供することを課題とする。
【解決手段】階段式火格子を有する廃棄物焼却炉の操業方法であって、乾燥火格子4と燃焼火格子5の間の段差部の壁13に設けられたガス吹き込み口14から燃焼火格子5上の廃棄物層中3へ高温ガスを吹き込むことを特徴としている。
【選択図】図2
【解決手段】階段式火格子を有する廃棄物焼却炉の操業方法であって、乾燥火格子4と燃焼火格子5の間の段差部の壁13に設けられたガス吹き込み口14から燃焼火格子5上の廃棄物層中3へ高温ガスを吹き込むことを特徴としている。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般廃棄物、産業廃棄物、下水汚泥等の廃棄物を焼却する廃棄物焼却炉の操業方法及びその操業方法を実施するための廃棄物焼却炉に関する。
【0002】
【従来の技術】
都市ごみや産業廃棄物などの廃棄物を焼却した際に発生する焼却残渣は、その殆どが埋め立て処分されている。しかし、近年、埋め立て処分場の確保が困難になり、埋め立て量を減少させることが要望されている。このため、特に、廃棄物焼却炉の炉底から排出される焼却残留物(以下、焼却灰という)については、資源として有効利用する試みがなされている。
【0003】
しかし、焼却灰には、有害な重金属が含まれており、又、規制値に対しては遙かに微量ではあるが、ダイオキシン類が含まれていることも判明している。そして、これらの有害物質の存在が焼却灰の埋め立て処分の支障になったり、或いは焼却灰の有効利用を妨げたりしている。このため、上記のような性状の焼却灰を埋め立て処分したり、資源として利用する際には、重金属を安定化させて溶出量が基準値以下になる処理を行ったり、ダイオキシン類を除去する処理を行わなければならない。
【0004】
上記の問題に対し、従来から、飛灰を処理する方法として、次の方法が知られており、焼却灰の処理にも用いることができる。飛灰からの重金属の溶出防止方法としては、飛灰にキレート剤などの薬剤を添加して重金属を難溶性物質にする処理を行う薬剤処理法がある。この方法は、飛灰と薬剤を混練するだけの簡単な操作をするだけでよく、簡易な装置を備えるだけでよいので、広く採用されているが、発生量の多い焼却灰の処理に用いる場合には、薬剤が高価であるために、処理コストが高くなることが問題点として挙げられる。
【0005】
又、ダイオキシン類の除去方法としては、飛灰を、ダイオキシン類が揮散する温度以上に加熱する高温加熱処理法が知られている。この方法は、焼却炉から排出された飛灰を加熱して再び高温域まで昇温させなければならないので、加熱処理装置が必要である上に、多量の燃料が消費され、処理コストが高くなると言う問題点を有している。
【0006】
上記2方法に対し、処理コストを低減させることを目的とし、薬剤を使用せずに、重金属の溶出防止処理とダイオキシン類の除去処理を行う方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の方法は、重金属の溶出防止処理とダイオキシン類の除去処理を同じ処理プロセス内で行う方法であって、飛灰のpHを高アルカリ領域に調整した後、580℃〜800℃で加熱処理し、加熱処理された飛灰のpHを8.5〜11.0に調整することにより、重金属の溶出を防止すると共に、ダイオキシン類を分解する方法である。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−192471号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に開示される技術においては、2度にわたるpH調整操作を行わなければならず、操作が煩雑になる上に、重金属の溶出防止が、処理物のpH値を重金属の溶解度が小さい範囲に調整することにより行われているだけであるので、埋立て処分後の環境の変化によっては、重金属の溶出が起こる恐れがある。
【0009】
又、ダイオキシン類を除去するためには、加熱処理装置を設置し、多量の燃料を消費する高温加熱処理をしなければならない。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、焼却炉から排出される焼却灰を、薬剤処理法などによる重金属の安定化処理を施すことなく、又、高温加熱処理を施すことなく、有効利用あるいは埋立て処分することができる廃棄物焼却炉の操業方法及びその操業方法を実施するための廃棄物焼却炉を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明に係る廃棄物焼却炉の操業方法は、階段式火格子を有する廃棄物焼却炉の操業方法であって、乾燥火格子と燃焼火格子の間の段差部から燃焼火格子上の廃棄物層中へ高温ガスを吹き込むことを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の発明に係る廃棄物焼却炉の操業方法は、請求項1に記載の発明に係る廃棄物焼却炉の操業方法であって、高温ガスが吹き込まれた箇所の廃棄物層の温度が700℃以上の温度になるように、吹き込む高温ガスの温度を調節することを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の発明に係る廃棄物焼却炉は、階段式火格子を有する廃棄物焼却炉であって、乾燥火格子と燃焼火格子の間の段差部に、燃焼火格子上の廃棄物層中へ高温ガスを吹き込むガス吹き込み口を設けたことを特徴としている。
【0014】
請求項4に記載の発明に係る廃棄物焼却炉は、請求項3に記載の発明に係る廃棄物焼却炉であって、ガス吹き込み口に接続して高温ガスを吹き込む機構を設けたことを特徴としている。
【0015】
請求項5に記載の発明に係る廃棄物焼却炉は、請求項3又は請求項4に記載の発明に係る廃棄物焼却炉であって、ガス吹き込み口に取り付けられた高温ガスの吹き込みノズルを水平あるいは斜め下向きに設けたことを特徴としている。
【0016】
本発明においては、上記の手段によって、燃焼火格子上の廃棄物層中へ高温ガスを吹き込むことにより、燃焼中の廃棄物を加熱し、重金属の揮散を促進させると共に、ダイオキシン類をも揮散させることを図っている。
【0017】
都市ごみなどの廃棄物を焼却した際には、プラスチック類の分解によって塩化水素(HCl)が発生し、この塩化水素が廃棄物中の重金属と反応する。このため、廃棄物に含まれる重金属の多くは沸点が低い塩化物の形態で存在している。例えば、塩化鉛(PbCl2 )や塩化カドミウム(CdCl2 )などの塩化物は、沸点が950℃前後であって、沸点が低い物質であるので、燃焼中の廃棄物を加熱してある限度以上の高温状態に保持すれば、上記塩化物の蒸気圧が上昇し、その揮散が促進される。この結果、重金属の含有量が著しく減少した焼却灰が排出される。又、燃焼中の廃棄物が加熱されてより高温状態に保持されることにより、ダイオキシン類も揮散し、ダイオキシン類の濃度が低い焼却灰が排出される。
【0018】
そこで、本発明においては、燃焼火格子上の廃棄物層中へ高温ガスを吹き込み、燃焼火格子上の廃棄物を加熱して高温域に保持し、燃焼中の廃棄物から重金属とダイオキシン類を揮散させて除去する操作を行う。
【0019】
廃棄物層中への高温ガスの吹き込みに際し、高温ガスが吹き込まれた箇所の廃棄物層の温度を700℃以上にすることが好ましい。PbCl2 やCdCl2 などの塩化物は700℃程度に加熱することにより揮散し始めるので、高温ガスが吹き込まれた箇所の廃棄物層の温度を少なくとも700℃以上にすることにより、上記重金属の塩化物を除去することができる。このため、高温ガスを吹き込んだ領域の廃棄物層の温度が700℃以上、さらに好ましくは800℃〜1000℃以上になるように、吹き込む高温ガスの温度を調節する。
【0020】
燃焼している廃棄物層中への高温ガスの吹き込みは、廃棄物を加熱し、重金属の塩化物を揮散させると共に、廃棄物の燃焼を促進させるために行われるが、その吹き込みガスは二次燃焼用空気の一部として供給されるものであるので、その吹き込み量はできるたけ少ないことが望ましい。このため、少ない量のガス吹き込みで、廃棄物の加熱と燃焼の促進を効率よく行うために、乾燥火格子と燃焼火格子の間の段差部にガス吹き込み口を設け、このガス吹き込み口から、廃棄物の進行方向に向け、燃焼火格子上の廃棄物層中へ高温ガスの吹き込みを行う。
【0021】
上記段差部に近い燃焼火格子の上流部は、乾燥火格子から着火した廃棄物が落下し、その廃棄物が反転したり、塊がほぐれたりする箇所であるので、この箇所に高温ガスを吹き込めば、吹き込みガスが吹き抜けたりすることなく、吹き込んだ高温ガスと廃棄物が効率よく接触するので、廃棄物の加熱が効率よく行われる。
【0022】
そして、廃棄物の熱分解が最も盛んに行われている燃焼火格子の上流部の廃棄物層中へ上記段差部から高温ガスを吹き込むことにより、廃棄物中の重金属が塩化物として揮散され、焼却灰中の重金属含有量が低減される。また廃棄物の熱分解・燃焼が促進されるので、廃棄物が十分に燃焼され、熱しゃく減量が低い焼却灰が排出される。このように廃棄物の熱分解・燃焼が促進されるので、燃焼火格子上の廃棄物の燃しきりが早くなり、廃棄物の燃焼に必要な火格子長さを短くできるので、焼却炉のコンパクト化が可能になる。
【0023】
又、廃棄物の熱分解が最も盛んに行われている燃焼火格子の上流部の廃棄物層中へ上記段差部から高温ガスを吹き込むことにより、可燃性ガスと吹き込みガスの混合が効率よく行われるので、燃焼火格子上の廃棄物の燃焼が均一で安定した状態で行われ、NOx、CO等の有害ガスの発生を大幅に低減できる。
【0024】
廃棄物層中へ吹き込む高温ガスは、酸素濃度が低いものであることが望ましい。これは、還元性の度合い(酸素欠乏の度合い)が増すにしたがって、重金属の揮散が促進されるためである。
【0025】
このため、廃棄物層中へ吹き込む好ましい高温ガスとして、焼却炉の燃焼排ガスが挙げられる。例えば、都市ごみ焼却炉において、低空気比燃焼を行った場合、発生する排ガス中の酸素濃度は約5〜8%であり、空気を加熱して吹き込んだ場合よりも還元性の度合いが増すため、重金属の揮散が効果的に行われる。
【0026】
廃棄物層中へ吹き込む高温ガスの吹き込み方向は、水平又は斜め下向きであることが好ましく、特に斜め下向きであることが好ましい。もしも、高温ガスを上向きに吹き込んだ場合には、吹き込んだ高温ガスが短時間の間に廃棄物層から抜け出してしまう。
【0027】
これに対し、高温ガスを水平あるいは斜め下向きに吹き込んだ場合には、廃棄物層中を上昇する可燃性ガスに横向き又は斜め下向きに流れる高温ガスが衝突し、高温ガスが廃棄物層中に滞留する時間が長くなり、廃棄物の加熱がよく行われる。又、吹き込んだ高温ガスと可燃性ガスのガス混合もよく行われ、均一な燃焼が行われる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例を、図を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態の1例である廃棄物焼却炉を示す図である。図1において、1は燃焼室であり、この燃焼室1の一方の側(図1の左側)には、廃棄物3を燃焼室1内に投入するためのホッパ2が設けられている。
【0029】
燃焼室1の底部には、廃棄物3を移動させながら燃焼させる火格子が設けられている。この火格子は、廃棄物の移動方向に向かって傾斜して設けられると共に、2つの段差が設けられて階段式に形成され、3つの部分に分かれている。この3つの火格子を、ホッパ2に近い方から、乾燥火格子4、燃焼火格子5、後燃焼火格子6と呼んでいる。乾燥火格子4では主として廃棄物3の乾燥と着火が行われる。燃焼火格子5では主として廃棄物3の燃焼が行われるが、廃棄物3が燃焼すると共に熱分解し、燃焼ガスと共に未燃ガスが発生する。廃棄物3の燃焼は、実質的には、燃焼火格子5で完了する。後燃焼火格子6上では、僅かに残った廃棄物3中の未燃分を完全に燃焼させる。完全に燃焼した後の燃焼残滓は、主灰シュート7より排出される。
【0030】
上記各火格子の下部には、それぞれ燃焼用空気を供給するための供給管を連結した風箱8が設けられている。
【0031】
ホッパ2と反対側の燃焼室1の上方には、二次燃焼室10が接続されている。廃熱ボイラ9の下流には、除塵処理及び有害ガスを除去する処理を行う排ガス処理設備(図示せず)が設けられている。
【0032】
そして、乾燥火格子4と燃焼火格子5の間の段差部には、ガス吹き込み口14が設けられており、燃焼火格子5上へ移動してきた廃棄物層中へ高温ガスの吹き込みが行われるようになっている。ガス吹き込み口は、図2及び図3に示すように、段差部の壁13の廃棄物で覆われる高さの位置に、火格子の幅方向に複数設けられており、それぞれのガス吹き込み口14には、ノズル15が取り付けられている。ノズル15は水平又は斜め下方を指向しており、高温ガスが、廃棄物の移動方向に向かって廃棄物層中へ吹き込まれるようになっている。図2中、16は各ノズル15に吹き込みガスを分配するためのヘッダー管、3は廃棄物である。
【0033】
なお、ガス吹き込み口14は、図3のような火格子の幅方向に複数設けるものに限定されるものではなく、図4のように、火格子の幅方向にスリット状に形成したものであってもよい。
【0034】
次に、上記の構成による廃棄物焼却炉の操業方法を説明する。図1に示すように、ホッパ2から燃焼室1内へ廃棄物3を投入すると共に、燃焼用空気を風箱8を通して、火格子上を移動する廃棄物3に供給しながら廃棄物3を乾燥させ、次いで燃焼させる。
【0035】
又、乾燥火格子4と燃焼火格子5の間の段差部の壁に設けられているガス吹き込み口14から、高温ガスが燃焼火格子5の上の廃棄物層中へ吹き込まれる。なお、廃棄物層中へ吹き込まれる高温ガスは、そのガスが吹き込まれた箇所の廃棄物層の温度が700℃以上、より好ましくは800〜1000℃以上の温度になるように、図示されない温度調節装置によって温度調節されながら吹き込まれる。なお、高温ガスが吹き込まれた箇所の廃棄物層の温度は上記段差部近傍の燃焼火格子に設けられた温度センサーにより間接的に測定される。この温度センサーによる測定値は、予め測定しておいた廃棄物中の温度の実測値との関係に基づいた代用測定値として使用される。
【0036】
廃棄物3が焼却される場合、まず水分の蒸発が起こり、次いで廃棄物の熱分解・部分酸化反応が起こる。ここで、熱分解反応は温度が200℃程度で起こり、温度が400℃程度となった段階でほぼ完了する。この熱分解反応が起こる領域は、図1に示す例では、燃焼火格子5の上流部に相当するので、乾燥火格子4と燃焼火格子5の間の段差部にガス吹き込み口14を設け、燃焼火格子5上の廃棄物層中へ高温ガスを吹き込んでいる。
【0037】
ガス吹き込み口14からの高温ガスの吹き込みにより、燃焼火格子5上の廃棄物層が加熱され、その中に存在している重金属及びダイオキシン類が揮散する。揮散した重金属及びダイオキシン類を含んだ排ガスは、二次燃焼室10へ導入され、攪拌されると共に二次燃焼されて850℃以上に昇温される。この温度上昇によって、ダイオキシン類が分解して消失する。二次燃焼された排ガスは廃熱ボイラ9や他の冷却装置により冷却された後、排ガス処理設備の除塵装置へ導入され、排ガス中のダストが除去される。除塵装置においては、燃焼室1で排ガス中へ揮散していた重金属の蒸気が凝縮して微細なダストとなって捕集される。除塵装置で捕集されたダストは重金属の溶出防止処理が施された後、埋め立て処分される。
【0038】
乾燥火格子4と燃焼火格子5の間の段差部に設けたガス吹き込み口14から吹き込む高温ガスの吹き込み方向は、水平又は斜め下向きであることが好ましい。このようにすることにより、前述のように、廃棄物層中を上昇する可燃性ガスに横向き又は斜め下向きに流れる高温ガスが衝突し、高温ガスが廃棄物層中に滞留する時間が長くなり、廃棄物の加熱がよく行われる。又、吹き込んだ高温ガスと可燃性ガスのガス混合もよく行われ、均一な燃焼が行われる。
【0039】
上記の実施の形態においては、燃焼火格子上の廃棄物層中への高温ガスの吹き込みを、乾燥火格子4と燃焼火格子5の間の段差部から吹き込む場合について述べたが、炉の側面からの吹き込みを併用してもよい。
【0040】
これらの実施の形態において、炉内へ高温ガスを吹き込む場合、段差部のガス吹き込み口から噴出させる高温ガスとしては、循環排ガス又は循環ガスと空気の混合ガスを用いるのがよい。なお、循環排ガスとは、廃棄物焼却炉より排出される排ガスの一部を燃焼室内に戻す排ガスであって、その排ガス循環は顕熱を利用したり、未燃ガスを再燃焼させたり、残留酸素を有効利用することができる。
【0041】
廃棄物層中へ吹き込む高温ガスとして、焼却炉から発生する排ガスを使用する場合、排ガスの温度が廃棄物層内の温度を所定値に保持するために十分な温度範囲にあれば、排ガスに空気を混合して温度調整された高温ガスを廃棄物層中へ吹き込む。又、排ガスの温度が廃棄物層内の温度を所定値に保持することができない温度範囲にある場合には、高温空気製造装置や熱風炉により高温の空気を発生させて排ガスに混合し、この温度調整された高温ガスを廃棄物層中へ吹き込む。
【0042】
炉内へ吹き込む高温ガスとして、主たるガス源が焼却炉から発生する排ガスである場合には、排ガス中に含まれるダストに含有されるナトリウム塩やカリウム塩等が配管の管壁に付着し、腐食を生じたり、配管を閉塞させる可能性がある。また、ダストを除去せずに炉内に吹き込んだ場合には、ダストに含まれる有害物質(例えばダイオキシン類)により、排出されるこれら有害物質の濃度がかえって増加する危険性も考えられる。
【0043】
このような問題の発生を防ぐためにも、排ガス中のダストを除去することが好ましい。除塵の方法としては、フィルタ方式、サイクロン方式等、周知のものが使用できる。フィルタ方式には濾布を使用するもの、セラミックス系フィルタを使用するものがあるが、排ガスの温度が高い場合は、セラミックス系のフィルタの方が、耐久性、耐熱性の面で優れている。金属繊維で加工された濾布も、使用温度によっては有効である。また、移動層式の除塵装置を用いてもよい。ダストを除去する場所は、できるだけ排ガスの取り出し口に近い方が、除塵前の配管が短くなるので好ましい。
【0044】
排ガスの取り出し口は、排ガスの温度が高い場所に設けることが望ましく、廃熱ボイラ付の焼却炉の場合には、ボイラ部から取り出すことが効果的である。ボイラ部では800℃の高温排ガスを抜き出すことが可能である。
【0045】
高温空気製造装置の例としては、1対の蓄熱体を用意し、燃焼バーナからの高温排ガスにより第1の蓄熱体を加熱蓄熱し、既に加熱蓄熱されている第2の蓄熱体に空気を入れて、蓄熱体により空気を加熱し、高温排ガスによる蓄熱体の加熱と、蓄熱体による空気の加熱を、切り換えて行うことにより、高温の空気を発生させる蓄熱バーナや、レキュペレータ、燃焼バーナからの燃焼ガスに空気や酸素を混合するもの、酸素富化バーナ等が使用できる。
【0046】
図5に、本発明の実施の形態に係る1例の廃棄物焼却炉における排ガス循環系統の概要を示す。焼却炉の燃焼室1から排出された排ガスは二次燃焼室10で2次燃焼した後、廃熱ボイラ9に導かれて熱交換され、排ガス処理設備11で清浄化処理されて、煙突12から大気放散される。
【0047】
図5は、図1及び図2に示すガス吹き込み口14から高温ガスを吹き込む機構を示すものであって、この実施の形態においては、排ガス処理設備の下流側から、ブロア20によって排ガスを吸引し、ガス混合装置21に導いている。ガス混合装置21には、バーナ燃焼ガス等の高温燃焼ガスが、高温燃焼ガス調節弁22を介して導入されていると共に、空気が調整用空気調節弁23を介して導入されている。
【0048】
ガス混合装置21へ導入する高温燃焼ガスの流量は、高温ガスが吹き込まれる箇所の廃棄物層の温度が所定値になるように、高温燃焼ガス調節弁22によって調節されるが、この調節は、焼却炉の燃焼室1内の乾燥火格子と燃焼火格子の間の段差部近傍の燃焼火格子に設けられた温度センサーにより測定された値に基づいて行われる。ただし、上記温度センサーにより測定される温度は上記廃棄物層の温度が直接測定された値ではないので、予め、上記温度センサーによる測定温度と廃棄物層温度の実測値との関係が求められており、この関係に基づいて高温燃焼ガスの流量調節が行われる。
【0049】
ガス混合装置21は、排ガス、高温燃焼ガス、空気を混合し、吹き込み用の高温ガスを発生させる。この高温ガスの配管は図1及び図2に示すガス吹き込み口14に接続されており、この高温ガスはガス吹き込み口14から燃焼室1内の燃焼火格子上の廃棄物層中へ吹き込まれる。この高温ガス中の酸素濃度は、酸素濃度調節装置25で調節される。酸素濃度調節装置25は、高温ガス中の酸素濃度が所定の濃度になるように、調整用空気調節弁23の開度を調整する。
【0050】
この実施の形態においては、高温ガスが吹き込まれる箇所の廃棄物層の温度を調節する機能を有しているので、重金属とダイオキシン類の揮散が変動することなく行われ、これらの有害物が安定的に除去される。
【0051】
又、吹き込む高温ガス中の酸素濃度を調節する機能を有しているので、酸素濃度を適度に調節して還元性の度合いを大きくすることにより、重金属の揮散を一層促進することができる。
【0052】
上述のように、燃焼火格子上の廃棄物層中へ高温ガスを吹き込むことにより、重金属及びダイオキシン類が揮散してその含有量が減少し、焼却炉から環境負荷が軽減された焼却灰が排出される。このため、焼却炉から排出された焼却灰を、薬剤処理法などによる重金属の安定化処理を施すことなく、又、別途に設けた加熱処理装置により高温加熱処理を施すことなく、有効利用あるいは埋立て処分することができる。
【0053】
図6は図5に示した排ガス循環系の変形例を示す。この例においては、排ガスを取り出す場所が廃熱ボイラ9の出口である点が図5に示した例と異なっており、全体としての機能は同じであるので、図5と異なる部分のみを説明する。
【0054】
図6に示す例では、廃熱ボイラ9の出口から排ガスを取り出しているので、温度の高い排ガスを使用することができる。しかし、この排ガスにはダストが含まれており前述のような弊害があるので、ブロワ20に至る配管系統に除塵装置26を設け、ダストを除去して清浄化した排ガスをブロワ20に送出している。
【0055】
なお、この場合は、排ガスの温度が高いので、吹き込みガス温度によっては、高温燃焼ガス製造装置、高温燃焼ガス調節弁24を省略することもできる。
【0056】
また、この場合には、排ガス中のHClを除去していないので、HClを含んだ高温ガスを燃焼火格子上の廃棄物層へ吹き込むことにより、重金属とHClの反応が促進され、重金属塩化物の生成量が増加して揮散量を増大させることができる。
【0057】
図5及び図6に示す例では、循環排ガスにバーナ燃焼ガス等の高温燃焼ガスと空気を混合する例を示しているが、前述のような高温空気製造装置により製造された高温空気を、高温燃焼ガスに代えてガス燃焼装置に導くこともできる。なお、この場合は、空気をガス混合装置に導入して調整する代わりに、高温空気製造装置に導入する空気量を調節して、高温ガスの酸素濃度を調節するようにしてもよい。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、焼却炉から排出される焼却灰を、薬剤添加法などによる重金属の安定化処理を施すことなく、又、高温加熱処理を施すことなく、有効利用あるいは埋立て処分することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例である廃棄物焼却炉を示す図である。
【図2】図1におけるガス吹き込み口を示す図である。
【図3】ガス吹き込み口の配置の一例を示す図である。
【図4】ガス吹き込み口の配置の他の例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る1例の廃棄物焼却炉における排ガス循環系統の概要を示す図である。
【図6】図5に示した排ガス循環系の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1…燃焼室、2…ホッパ、3…廃棄物、4…乾燥火格子、5…燃焼火格子、6…後燃焼火格子、7…主灰シュート、8…風箱、9…廃熱ボイラ、10…二次燃焼室、13…段差部の壁、14…ガス吹き込み口、15…ノズル、16…ヘッダー管、11…排ガス処理設備、12…煙突、20…ブロア、21…ガス混合装置、22…高温燃焼ガス調節弁、23…調整用空気調節弁、24…温度調節装置、25…酸素濃度調節装置、26…除塵装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般廃棄物、産業廃棄物、下水汚泥等の廃棄物を焼却する廃棄物焼却炉の操業方法及びその操業方法を実施するための廃棄物焼却炉に関する。
【0002】
【従来の技術】
都市ごみや産業廃棄物などの廃棄物を焼却した際に発生する焼却残渣は、その殆どが埋め立て処分されている。しかし、近年、埋め立て処分場の確保が困難になり、埋め立て量を減少させることが要望されている。このため、特に、廃棄物焼却炉の炉底から排出される焼却残留物(以下、焼却灰という)については、資源として有効利用する試みがなされている。
【0003】
しかし、焼却灰には、有害な重金属が含まれており、又、規制値に対しては遙かに微量ではあるが、ダイオキシン類が含まれていることも判明している。そして、これらの有害物質の存在が焼却灰の埋め立て処分の支障になったり、或いは焼却灰の有効利用を妨げたりしている。このため、上記のような性状の焼却灰を埋め立て処分したり、資源として利用する際には、重金属を安定化させて溶出量が基準値以下になる処理を行ったり、ダイオキシン類を除去する処理を行わなければならない。
【0004】
上記の問題に対し、従来から、飛灰を処理する方法として、次の方法が知られており、焼却灰の処理にも用いることができる。飛灰からの重金属の溶出防止方法としては、飛灰にキレート剤などの薬剤を添加して重金属を難溶性物質にする処理を行う薬剤処理法がある。この方法は、飛灰と薬剤を混練するだけの簡単な操作をするだけでよく、簡易な装置を備えるだけでよいので、広く採用されているが、発生量の多い焼却灰の処理に用いる場合には、薬剤が高価であるために、処理コストが高くなることが問題点として挙げられる。
【0005】
又、ダイオキシン類の除去方法としては、飛灰を、ダイオキシン類が揮散する温度以上に加熱する高温加熱処理法が知られている。この方法は、焼却炉から排出された飛灰を加熱して再び高温域まで昇温させなければならないので、加熱処理装置が必要である上に、多量の燃料が消費され、処理コストが高くなると言う問題点を有している。
【0006】
上記2方法に対し、処理コストを低減させることを目的とし、薬剤を使用せずに、重金属の溶出防止処理とダイオキシン類の除去処理を行う方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の方法は、重金属の溶出防止処理とダイオキシン類の除去処理を同じ処理プロセス内で行う方法であって、飛灰のpHを高アルカリ領域に調整した後、580℃〜800℃で加熱処理し、加熱処理された飛灰のpHを8.5〜11.0に調整することにより、重金属の溶出を防止すると共に、ダイオキシン類を分解する方法である。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−192471号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に開示される技術においては、2度にわたるpH調整操作を行わなければならず、操作が煩雑になる上に、重金属の溶出防止が、処理物のpH値を重金属の溶解度が小さい範囲に調整することにより行われているだけであるので、埋立て処分後の環境の変化によっては、重金属の溶出が起こる恐れがある。
【0009】
又、ダイオキシン類を除去するためには、加熱処理装置を設置し、多量の燃料を消費する高温加熱処理をしなければならない。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、焼却炉から排出される焼却灰を、薬剤処理法などによる重金属の安定化処理を施すことなく、又、高温加熱処理を施すことなく、有効利用あるいは埋立て処分することができる廃棄物焼却炉の操業方法及びその操業方法を実施するための廃棄物焼却炉を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明に係る廃棄物焼却炉の操業方法は、階段式火格子を有する廃棄物焼却炉の操業方法であって、乾燥火格子と燃焼火格子の間の段差部から燃焼火格子上の廃棄物層中へ高温ガスを吹き込むことを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の発明に係る廃棄物焼却炉の操業方法は、請求項1に記載の発明に係る廃棄物焼却炉の操業方法であって、高温ガスが吹き込まれた箇所の廃棄物層の温度が700℃以上の温度になるように、吹き込む高温ガスの温度を調節することを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の発明に係る廃棄物焼却炉は、階段式火格子を有する廃棄物焼却炉であって、乾燥火格子と燃焼火格子の間の段差部に、燃焼火格子上の廃棄物層中へ高温ガスを吹き込むガス吹き込み口を設けたことを特徴としている。
【0014】
請求項4に記載の発明に係る廃棄物焼却炉は、請求項3に記載の発明に係る廃棄物焼却炉であって、ガス吹き込み口に接続して高温ガスを吹き込む機構を設けたことを特徴としている。
【0015】
請求項5に記載の発明に係る廃棄物焼却炉は、請求項3又は請求項4に記載の発明に係る廃棄物焼却炉であって、ガス吹き込み口に取り付けられた高温ガスの吹き込みノズルを水平あるいは斜め下向きに設けたことを特徴としている。
【0016】
本発明においては、上記の手段によって、燃焼火格子上の廃棄物層中へ高温ガスを吹き込むことにより、燃焼中の廃棄物を加熱し、重金属の揮散を促進させると共に、ダイオキシン類をも揮散させることを図っている。
【0017】
都市ごみなどの廃棄物を焼却した際には、プラスチック類の分解によって塩化水素(HCl)が発生し、この塩化水素が廃棄物中の重金属と反応する。このため、廃棄物に含まれる重金属の多くは沸点が低い塩化物の形態で存在している。例えば、塩化鉛(PbCl2 )や塩化カドミウム(CdCl2 )などの塩化物は、沸点が950℃前後であって、沸点が低い物質であるので、燃焼中の廃棄物を加熱してある限度以上の高温状態に保持すれば、上記塩化物の蒸気圧が上昇し、その揮散が促進される。この結果、重金属の含有量が著しく減少した焼却灰が排出される。又、燃焼中の廃棄物が加熱されてより高温状態に保持されることにより、ダイオキシン類も揮散し、ダイオキシン類の濃度が低い焼却灰が排出される。
【0018】
そこで、本発明においては、燃焼火格子上の廃棄物層中へ高温ガスを吹き込み、燃焼火格子上の廃棄物を加熱して高温域に保持し、燃焼中の廃棄物から重金属とダイオキシン類を揮散させて除去する操作を行う。
【0019】
廃棄物層中への高温ガスの吹き込みに際し、高温ガスが吹き込まれた箇所の廃棄物層の温度を700℃以上にすることが好ましい。PbCl2 やCdCl2 などの塩化物は700℃程度に加熱することにより揮散し始めるので、高温ガスが吹き込まれた箇所の廃棄物層の温度を少なくとも700℃以上にすることにより、上記重金属の塩化物を除去することができる。このため、高温ガスを吹き込んだ領域の廃棄物層の温度が700℃以上、さらに好ましくは800℃〜1000℃以上になるように、吹き込む高温ガスの温度を調節する。
【0020】
燃焼している廃棄物層中への高温ガスの吹き込みは、廃棄物を加熱し、重金属の塩化物を揮散させると共に、廃棄物の燃焼を促進させるために行われるが、その吹き込みガスは二次燃焼用空気の一部として供給されるものであるので、その吹き込み量はできるたけ少ないことが望ましい。このため、少ない量のガス吹き込みで、廃棄物の加熱と燃焼の促進を効率よく行うために、乾燥火格子と燃焼火格子の間の段差部にガス吹き込み口を設け、このガス吹き込み口から、廃棄物の進行方向に向け、燃焼火格子上の廃棄物層中へ高温ガスの吹き込みを行う。
【0021】
上記段差部に近い燃焼火格子の上流部は、乾燥火格子から着火した廃棄物が落下し、その廃棄物が反転したり、塊がほぐれたりする箇所であるので、この箇所に高温ガスを吹き込めば、吹き込みガスが吹き抜けたりすることなく、吹き込んだ高温ガスと廃棄物が効率よく接触するので、廃棄物の加熱が効率よく行われる。
【0022】
そして、廃棄物の熱分解が最も盛んに行われている燃焼火格子の上流部の廃棄物層中へ上記段差部から高温ガスを吹き込むことにより、廃棄物中の重金属が塩化物として揮散され、焼却灰中の重金属含有量が低減される。また廃棄物の熱分解・燃焼が促進されるので、廃棄物が十分に燃焼され、熱しゃく減量が低い焼却灰が排出される。このように廃棄物の熱分解・燃焼が促進されるので、燃焼火格子上の廃棄物の燃しきりが早くなり、廃棄物の燃焼に必要な火格子長さを短くできるので、焼却炉のコンパクト化が可能になる。
【0023】
又、廃棄物の熱分解が最も盛んに行われている燃焼火格子の上流部の廃棄物層中へ上記段差部から高温ガスを吹き込むことにより、可燃性ガスと吹き込みガスの混合が効率よく行われるので、燃焼火格子上の廃棄物の燃焼が均一で安定した状態で行われ、NOx、CO等の有害ガスの発生を大幅に低減できる。
【0024】
廃棄物層中へ吹き込む高温ガスは、酸素濃度が低いものであることが望ましい。これは、還元性の度合い(酸素欠乏の度合い)が増すにしたがって、重金属の揮散が促進されるためである。
【0025】
このため、廃棄物層中へ吹き込む好ましい高温ガスとして、焼却炉の燃焼排ガスが挙げられる。例えば、都市ごみ焼却炉において、低空気比燃焼を行った場合、発生する排ガス中の酸素濃度は約5〜8%であり、空気を加熱して吹き込んだ場合よりも還元性の度合いが増すため、重金属の揮散が効果的に行われる。
【0026】
廃棄物層中へ吹き込む高温ガスの吹き込み方向は、水平又は斜め下向きであることが好ましく、特に斜め下向きであることが好ましい。もしも、高温ガスを上向きに吹き込んだ場合には、吹き込んだ高温ガスが短時間の間に廃棄物層から抜け出してしまう。
【0027】
これに対し、高温ガスを水平あるいは斜め下向きに吹き込んだ場合には、廃棄物層中を上昇する可燃性ガスに横向き又は斜め下向きに流れる高温ガスが衝突し、高温ガスが廃棄物層中に滞留する時間が長くなり、廃棄物の加熱がよく行われる。又、吹き込んだ高温ガスと可燃性ガスのガス混合もよく行われ、均一な燃焼が行われる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例を、図を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態の1例である廃棄物焼却炉を示す図である。図1において、1は燃焼室であり、この燃焼室1の一方の側(図1の左側)には、廃棄物3を燃焼室1内に投入するためのホッパ2が設けられている。
【0029】
燃焼室1の底部には、廃棄物3を移動させながら燃焼させる火格子が設けられている。この火格子は、廃棄物の移動方向に向かって傾斜して設けられると共に、2つの段差が設けられて階段式に形成され、3つの部分に分かれている。この3つの火格子を、ホッパ2に近い方から、乾燥火格子4、燃焼火格子5、後燃焼火格子6と呼んでいる。乾燥火格子4では主として廃棄物3の乾燥と着火が行われる。燃焼火格子5では主として廃棄物3の燃焼が行われるが、廃棄物3が燃焼すると共に熱分解し、燃焼ガスと共に未燃ガスが発生する。廃棄物3の燃焼は、実質的には、燃焼火格子5で完了する。後燃焼火格子6上では、僅かに残った廃棄物3中の未燃分を完全に燃焼させる。完全に燃焼した後の燃焼残滓は、主灰シュート7より排出される。
【0030】
上記各火格子の下部には、それぞれ燃焼用空気を供給するための供給管を連結した風箱8が設けられている。
【0031】
ホッパ2と反対側の燃焼室1の上方には、二次燃焼室10が接続されている。廃熱ボイラ9の下流には、除塵処理及び有害ガスを除去する処理を行う排ガス処理設備(図示せず)が設けられている。
【0032】
そして、乾燥火格子4と燃焼火格子5の間の段差部には、ガス吹き込み口14が設けられており、燃焼火格子5上へ移動してきた廃棄物層中へ高温ガスの吹き込みが行われるようになっている。ガス吹き込み口は、図2及び図3に示すように、段差部の壁13の廃棄物で覆われる高さの位置に、火格子の幅方向に複数設けられており、それぞれのガス吹き込み口14には、ノズル15が取り付けられている。ノズル15は水平又は斜め下方を指向しており、高温ガスが、廃棄物の移動方向に向かって廃棄物層中へ吹き込まれるようになっている。図2中、16は各ノズル15に吹き込みガスを分配するためのヘッダー管、3は廃棄物である。
【0033】
なお、ガス吹き込み口14は、図3のような火格子の幅方向に複数設けるものに限定されるものではなく、図4のように、火格子の幅方向にスリット状に形成したものであってもよい。
【0034】
次に、上記の構成による廃棄物焼却炉の操業方法を説明する。図1に示すように、ホッパ2から燃焼室1内へ廃棄物3を投入すると共に、燃焼用空気を風箱8を通して、火格子上を移動する廃棄物3に供給しながら廃棄物3を乾燥させ、次いで燃焼させる。
【0035】
又、乾燥火格子4と燃焼火格子5の間の段差部の壁に設けられているガス吹き込み口14から、高温ガスが燃焼火格子5の上の廃棄物層中へ吹き込まれる。なお、廃棄物層中へ吹き込まれる高温ガスは、そのガスが吹き込まれた箇所の廃棄物層の温度が700℃以上、より好ましくは800〜1000℃以上の温度になるように、図示されない温度調節装置によって温度調節されながら吹き込まれる。なお、高温ガスが吹き込まれた箇所の廃棄物層の温度は上記段差部近傍の燃焼火格子に設けられた温度センサーにより間接的に測定される。この温度センサーによる測定値は、予め測定しておいた廃棄物中の温度の実測値との関係に基づいた代用測定値として使用される。
【0036】
廃棄物3が焼却される場合、まず水分の蒸発が起こり、次いで廃棄物の熱分解・部分酸化反応が起こる。ここで、熱分解反応は温度が200℃程度で起こり、温度が400℃程度となった段階でほぼ完了する。この熱分解反応が起こる領域は、図1に示す例では、燃焼火格子5の上流部に相当するので、乾燥火格子4と燃焼火格子5の間の段差部にガス吹き込み口14を設け、燃焼火格子5上の廃棄物層中へ高温ガスを吹き込んでいる。
【0037】
ガス吹き込み口14からの高温ガスの吹き込みにより、燃焼火格子5上の廃棄物層が加熱され、その中に存在している重金属及びダイオキシン類が揮散する。揮散した重金属及びダイオキシン類を含んだ排ガスは、二次燃焼室10へ導入され、攪拌されると共に二次燃焼されて850℃以上に昇温される。この温度上昇によって、ダイオキシン類が分解して消失する。二次燃焼された排ガスは廃熱ボイラ9や他の冷却装置により冷却された後、排ガス処理設備の除塵装置へ導入され、排ガス中のダストが除去される。除塵装置においては、燃焼室1で排ガス中へ揮散していた重金属の蒸気が凝縮して微細なダストとなって捕集される。除塵装置で捕集されたダストは重金属の溶出防止処理が施された後、埋め立て処分される。
【0038】
乾燥火格子4と燃焼火格子5の間の段差部に設けたガス吹き込み口14から吹き込む高温ガスの吹き込み方向は、水平又は斜め下向きであることが好ましい。このようにすることにより、前述のように、廃棄物層中を上昇する可燃性ガスに横向き又は斜め下向きに流れる高温ガスが衝突し、高温ガスが廃棄物層中に滞留する時間が長くなり、廃棄物の加熱がよく行われる。又、吹き込んだ高温ガスと可燃性ガスのガス混合もよく行われ、均一な燃焼が行われる。
【0039】
上記の実施の形態においては、燃焼火格子上の廃棄物層中への高温ガスの吹き込みを、乾燥火格子4と燃焼火格子5の間の段差部から吹き込む場合について述べたが、炉の側面からの吹き込みを併用してもよい。
【0040】
これらの実施の形態において、炉内へ高温ガスを吹き込む場合、段差部のガス吹き込み口から噴出させる高温ガスとしては、循環排ガス又は循環ガスと空気の混合ガスを用いるのがよい。なお、循環排ガスとは、廃棄物焼却炉より排出される排ガスの一部を燃焼室内に戻す排ガスであって、その排ガス循環は顕熱を利用したり、未燃ガスを再燃焼させたり、残留酸素を有効利用することができる。
【0041】
廃棄物層中へ吹き込む高温ガスとして、焼却炉から発生する排ガスを使用する場合、排ガスの温度が廃棄物層内の温度を所定値に保持するために十分な温度範囲にあれば、排ガスに空気を混合して温度調整された高温ガスを廃棄物層中へ吹き込む。又、排ガスの温度が廃棄物層内の温度を所定値に保持することができない温度範囲にある場合には、高温空気製造装置や熱風炉により高温の空気を発生させて排ガスに混合し、この温度調整された高温ガスを廃棄物層中へ吹き込む。
【0042】
炉内へ吹き込む高温ガスとして、主たるガス源が焼却炉から発生する排ガスである場合には、排ガス中に含まれるダストに含有されるナトリウム塩やカリウム塩等が配管の管壁に付着し、腐食を生じたり、配管を閉塞させる可能性がある。また、ダストを除去せずに炉内に吹き込んだ場合には、ダストに含まれる有害物質(例えばダイオキシン類)により、排出されるこれら有害物質の濃度がかえって増加する危険性も考えられる。
【0043】
このような問題の発生を防ぐためにも、排ガス中のダストを除去することが好ましい。除塵の方法としては、フィルタ方式、サイクロン方式等、周知のものが使用できる。フィルタ方式には濾布を使用するもの、セラミックス系フィルタを使用するものがあるが、排ガスの温度が高い場合は、セラミックス系のフィルタの方が、耐久性、耐熱性の面で優れている。金属繊維で加工された濾布も、使用温度によっては有効である。また、移動層式の除塵装置を用いてもよい。ダストを除去する場所は、できるだけ排ガスの取り出し口に近い方が、除塵前の配管が短くなるので好ましい。
【0044】
排ガスの取り出し口は、排ガスの温度が高い場所に設けることが望ましく、廃熱ボイラ付の焼却炉の場合には、ボイラ部から取り出すことが効果的である。ボイラ部では800℃の高温排ガスを抜き出すことが可能である。
【0045】
高温空気製造装置の例としては、1対の蓄熱体を用意し、燃焼バーナからの高温排ガスにより第1の蓄熱体を加熱蓄熱し、既に加熱蓄熱されている第2の蓄熱体に空気を入れて、蓄熱体により空気を加熱し、高温排ガスによる蓄熱体の加熱と、蓄熱体による空気の加熱を、切り換えて行うことにより、高温の空気を発生させる蓄熱バーナや、レキュペレータ、燃焼バーナからの燃焼ガスに空気や酸素を混合するもの、酸素富化バーナ等が使用できる。
【0046】
図5に、本発明の実施の形態に係る1例の廃棄物焼却炉における排ガス循環系統の概要を示す。焼却炉の燃焼室1から排出された排ガスは二次燃焼室10で2次燃焼した後、廃熱ボイラ9に導かれて熱交換され、排ガス処理設備11で清浄化処理されて、煙突12から大気放散される。
【0047】
図5は、図1及び図2に示すガス吹き込み口14から高温ガスを吹き込む機構を示すものであって、この実施の形態においては、排ガス処理設備の下流側から、ブロア20によって排ガスを吸引し、ガス混合装置21に導いている。ガス混合装置21には、バーナ燃焼ガス等の高温燃焼ガスが、高温燃焼ガス調節弁22を介して導入されていると共に、空気が調整用空気調節弁23を介して導入されている。
【0048】
ガス混合装置21へ導入する高温燃焼ガスの流量は、高温ガスが吹き込まれる箇所の廃棄物層の温度が所定値になるように、高温燃焼ガス調節弁22によって調節されるが、この調節は、焼却炉の燃焼室1内の乾燥火格子と燃焼火格子の間の段差部近傍の燃焼火格子に設けられた温度センサーにより測定された値に基づいて行われる。ただし、上記温度センサーにより測定される温度は上記廃棄物層の温度が直接測定された値ではないので、予め、上記温度センサーによる測定温度と廃棄物層温度の実測値との関係が求められており、この関係に基づいて高温燃焼ガスの流量調節が行われる。
【0049】
ガス混合装置21は、排ガス、高温燃焼ガス、空気を混合し、吹き込み用の高温ガスを発生させる。この高温ガスの配管は図1及び図2に示すガス吹き込み口14に接続されており、この高温ガスはガス吹き込み口14から燃焼室1内の燃焼火格子上の廃棄物層中へ吹き込まれる。この高温ガス中の酸素濃度は、酸素濃度調節装置25で調節される。酸素濃度調節装置25は、高温ガス中の酸素濃度が所定の濃度になるように、調整用空気調節弁23の開度を調整する。
【0050】
この実施の形態においては、高温ガスが吹き込まれる箇所の廃棄物層の温度を調節する機能を有しているので、重金属とダイオキシン類の揮散が変動することなく行われ、これらの有害物が安定的に除去される。
【0051】
又、吹き込む高温ガス中の酸素濃度を調節する機能を有しているので、酸素濃度を適度に調節して還元性の度合いを大きくすることにより、重金属の揮散を一層促進することができる。
【0052】
上述のように、燃焼火格子上の廃棄物層中へ高温ガスを吹き込むことにより、重金属及びダイオキシン類が揮散してその含有量が減少し、焼却炉から環境負荷が軽減された焼却灰が排出される。このため、焼却炉から排出された焼却灰を、薬剤処理法などによる重金属の安定化処理を施すことなく、又、別途に設けた加熱処理装置により高温加熱処理を施すことなく、有効利用あるいは埋立て処分することができる。
【0053】
図6は図5に示した排ガス循環系の変形例を示す。この例においては、排ガスを取り出す場所が廃熱ボイラ9の出口である点が図5に示した例と異なっており、全体としての機能は同じであるので、図5と異なる部分のみを説明する。
【0054】
図6に示す例では、廃熱ボイラ9の出口から排ガスを取り出しているので、温度の高い排ガスを使用することができる。しかし、この排ガスにはダストが含まれており前述のような弊害があるので、ブロワ20に至る配管系統に除塵装置26を設け、ダストを除去して清浄化した排ガスをブロワ20に送出している。
【0055】
なお、この場合は、排ガスの温度が高いので、吹き込みガス温度によっては、高温燃焼ガス製造装置、高温燃焼ガス調節弁24を省略することもできる。
【0056】
また、この場合には、排ガス中のHClを除去していないので、HClを含んだ高温ガスを燃焼火格子上の廃棄物層へ吹き込むことにより、重金属とHClの反応が促進され、重金属塩化物の生成量が増加して揮散量を増大させることができる。
【0057】
図5及び図6に示す例では、循環排ガスにバーナ燃焼ガス等の高温燃焼ガスと空気を混合する例を示しているが、前述のような高温空気製造装置により製造された高温空気を、高温燃焼ガスに代えてガス燃焼装置に導くこともできる。なお、この場合は、空気をガス混合装置に導入して調整する代わりに、高温空気製造装置に導入する空気量を調節して、高温ガスの酸素濃度を調節するようにしてもよい。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、焼却炉から排出される焼却灰を、薬剤添加法などによる重金属の安定化処理を施すことなく、又、高温加熱処理を施すことなく、有効利用あるいは埋立て処分することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例である廃棄物焼却炉を示す図である。
【図2】図1におけるガス吹き込み口を示す図である。
【図3】ガス吹き込み口の配置の一例を示す図である。
【図4】ガス吹き込み口の配置の他の例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る1例の廃棄物焼却炉における排ガス循環系統の概要を示す図である。
【図6】図5に示した排ガス循環系の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1…燃焼室、2…ホッパ、3…廃棄物、4…乾燥火格子、5…燃焼火格子、6…後燃焼火格子、7…主灰シュート、8…風箱、9…廃熱ボイラ、10…二次燃焼室、13…段差部の壁、14…ガス吹き込み口、15…ノズル、16…ヘッダー管、11…排ガス処理設備、12…煙突、20…ブロア、21…ガス混合装置、22…高温燃焼ガス調節弁、23…調整用空気調節弁、24…温度調節装置、25…酸素濃度調節装置、26…除塵装置
Claims (5)
- 階段式火格子を有する廃棄物焼却炉の操業方法であって、乾燥火格子と燃焼火格子の間の段差部から燃焼火格子上の廃棄物層中へ高温ガスを吹き込むことを特徴とする廃棄物焼却炉の操業方法。
- 請求項1に記載の廃棄物焼却炉の操業方法であって、高温ガスが吹き込まれた箇所の廃棄物層の温度が700℃以上の温度になるように、吹き込む高温ガスの温度を調節することを特徴とする廃棄物焼却炉の操業方法。
- 階段式火格子を有する廃棄物焼却炉であって、乾燥火格子と燃焼火格子の間の段差部に、燃焼火格子上の廃棄物層中へ高温ガスを吹き込むガス吹き込み口を設けたことを特徴とする廃棄物焼却炉。
- 請求項3に記載の廃棄物焼却炉であって、ガス吹き込み口に接続して高温ガスを吹き込む機構を設けたことを特徴とする廃棄物焼却炉。
- 請求項3又は請求項4に記載の廃棄物焼却炉であって、ガス吹き込み口に取り付けられた高温ガスの吹き込みノズルを水平あるいは斜め下向きに設けたことを特徴とする廃棄物焼却炉。
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