JP2004101047A - 廃棄物焼却炉及びそれによる焼却方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】各ストーカ段11、12、13上を移送される被焼却物W1の燃焼用の空気が供給される風箱27、28、29と、各ストーカ段11、12、13に階段状に設けられる複数の火格子32であって、前後に相対移動して被焼却物W1を移送する複数の火格子32と、火格子表面近傍Aに埋設され、埋設位置Aにおける火格子32の温度を測定可能な温度検出器15と、温度検出器15による温度測定結果に基づいて、温度検出器15による温度測定結果と被焼却物W1の燃焼温度との間の予め求めた関係に従い、被焼却物W1の燃焼温度を判断し、この廃棄物焼却炉1の操業条件を調整する燃焼温度制御装置19と、を有する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、都市ゴミや産業廃棄物等の被焼却物の焼却に用いられる廃棄物焼却炉及びそれによる焼却方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、都市ゴミや産業廃棄物等の被焼却物を焼却処理する廃棄物焼却炉としては、ゴミ供給口から燃焼室内に供給される被焼却物を、燃焼室内にて、下方に風箱を有する複数のストーカ段の上を順次移動させながら、乾燥及び熱分解を行い、更に燃焼させる廃棄物焼却炉であるストーカ式廃棄物焼却炉が広く使用されている。このストーカ式の廃棄物焼却炉は、下方に下り傾斜する乾燥ストーカ段(以下、「乾燥段」という)、燃焼ストーカ段(以下、「燃焼段」という)及び後燃焼ストーカ段(以下、「後燃焼段」という)を前後方向に階段状に縦列配置し、乾燥段の入口にゴミ供給口を設け、後燃焼段の出口に灰出し口を設けて構成される。そして、乾燥段では主として被焼却物中の水分を蒸発させ、燃焼段では下方の風箱から供給される空気により被焼却物に着火させることで被焼却物中の揮発分及び固定炭素分を燃焼させる。最後に、後燃焼段では、燃焼されずに通過してきた未燃分を灰になるまで燃焼させる。
【0003】
近年、環境負荷の軽減が不可欠な状況となっており、とくに、焼却灰に含まれるダイオキシン類や重金属類の削減を図ることが緊急の課題となっている。焼却灰中に含まれるダイオキシン類や重金属類を削減するためには、不完全燃焼を抑制する必要がある。このため、燃焼段にて燃焼中の被焼却物の温度は高温であることが求められる。即ち、この燃焼温度が500℃から800℃程度と低くなると、ダイオキシン類を完全に分解することは困難になり、また、被焼却物中に含まれていた鉛や亜鉛等の重金属類は十分に揮散せず、焼却灰中に残存してしまう。ダイオキシン類や重金属類が多く含まれる焼却灰は、環境負荷軽減の観点から埋め立て処理を行うことはできず、また、各種資源材として再利用する場合も、可能な限りダイオキシン類や重金属類の含有量を減らすため、焼却灰を更に溶融処理すること等が行われる。しかし、焼却灰を溶融処理するには、溶融炉や溶融のためのエネルギー源が別途必要となる。したがって、焼却灰中のダイオキシン類や重金属類の含有量を削減する必要があり、そのためには燃焼温度を安定して高温(通常、800℃以上が望ましい)に維持することが必要となる。
【0004】
一方、燃焼温度があまり高温になると、ストーカ段に階段状に設けられる火格子に高温腐食が生じやすくなるといった設備劣化の問題等も生じる。そこで、不完全燃焼の発生を防止して焼却灰中のダイオキシン類や重金属類等を削減するとともに、火格子等の腐食を抑制するためには、燃焼温度が適正な温度範囲(通常、800℃から1100℃程度が望ましい)に収まるように、この廃棄物焼却炉の操業条件(例えば、被焼却物の移送速度、風箱から供給する燃焼用空気の供給量等)を調整することが必要となる。
【0005】
被焼却物の燃焼温度が適正な温度範囲に収まるように制御するためには、この燃焼温度を正確に測定することが重要となる。特開2000−13716号公報には、炉の上部に設置した非接触式温度計を用いて燃焼残渣の温度を測定する廃棄物焼却炉が記載されている。しかしながら、炉上部からは炉壁に付着した灰が落下したり、燃焼によって生じた灰が炉内を舞ったりすることで、正確に燃焼残渣の温度を測定することが難しい。また、熱分解ガスの発生により、視界が悪化していることも考えられるため、被焼却物の温度を被接触式温度計にて正確に測定することは更に困難を伴う。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−13716号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、燃焼中の被焼却物の温度の制御精度を向上させ、所望の温度範囲に安定して維持し、焼却灰中に含まれるダイオキシン類や重金属類を削減することができ、また設備劣化を抑制することができる廃棄物焼却炉およびそれによる焼却方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の廃棄物焼却炉は、ゴミ供給口から燃焼室内に供給される被焼却物を、前記燃焼室内にて複数のストーカ段の上を順次移動させながら乾燥及び熱分解を行い、更に燃焼させる廃棄物焼却炉において、前記ストーカ段の下方に設けられ、前記ストーカ段上を移送される前記被焼却物の燃焼用の空気が供給される風箱と、前記各ストーカ段に階段状に設けられる複数の火格子であって、前後に相対移動して前記被焼却物を移送する複数の火格子と、前記火格子表面の近傍に埋設され、埋設位置における前記火格子の温度を測定可能な温度検出器と、前記温度検出器による温度測定結果に基づいて、前記温度検出器による温度測定結果と前記被焼却物の燃焼温度との間の予め求めた関係に従い、前記被焼却物の燃焼温度を判断し、この廃棄物焼却炉の操業条件を調整する燃焼温度制御装置と、を有することを特徴とする。
【0009】
本発明者は、燃焼中の被焼却物の温度と、その被焼却物が位置している個所における火格子表面近傍の温度との間には、高い相関があることを知見した。したがって、本件発明の構成によると、火格子表面の近傍に埋設された温度検出器によって、燃焼中の被焼却物と接する火格子表面近傍における火格子の温度を検出し、火格子表面近傍の温度と被焼却物の燃焼温度との間の関係を予め直接求めておき、この関係に従い、前記温度検出器の測定結果に基づいて、燃焼温度制御装置が、被焼却物の燃焼温度を精度良く把握することができる。このように被焼却物の燃焼温度を正確に判断して廃棄物焼却炉の操業条件を調整することで、燃焼温度の制御精度を向上させ、所望の温度範囲に安定して維持することができる。したがって、焼却灰中に含まれるダイオキシン類や重金属類を削減することができ、また、設備劣化を抑制することができる廃棄物焼却炉を提供することができる。
【0010】
請求項2に記載の廃棄物焼却炉は、請求項1において、前記温度検出器が埋設される前記火格子表面部分は、前後に隣り合う前記火格子同士が相対移動の際に重なり合うことがない部分であって、前記被焼却物の焼却中は移送中の前記被焼却物が常時載置された状態にある部分であることを特徴とする。
【0011】
ストーカ段に設けられる火格子は、前後に隣り合う火格子同士が、部分的に重なり合うようにしながら前後に相対移動を行うことで、火格子表面に載置されている被焼却物を移送する。この発明の構成によると、火格子同士の相対移動の際に重なり合うことがない部分で常時被焼却物が載置された状態にある部分に温度検出器が埋設されているため、被焼却物の燃焼温度を常時正確に判断することができる。
【0012】
請求項3に記載の廃棄物焼却炉は、請求項1または2において、酸素を供給して前記燃焼用の空気に混合する酸素供給装置を備え、前記燃焼温度制御装置が、前記酸素供給装置から供給する酸素量を増減することで前記燃焼用空気中の酸素濃度を変更して前記火格子の温度を調整することを特徴とする請求項1または2に記載の廃棄物焼却炉。
【0013】
この構成によると、火格子温度の調整に基づき、燃焼用空気中の酸素濃度を変更することで、被焼却物の燃焼温度を制御するため、燃焼用空気量が少ない状態でも燃焼用空気中の酸素濃度を高めて燃焼温度を上昇させることができる。すなわち、燃焼用空気量の増加により燃焼温度の低下が引き起こされることを抑制でき、燃焼温度を高温に安定して維持でき、焼却灰中に含まれるダイオキシン類や重金属類を削減できる。
【0014】
請求項4に記載の廃棄物焼却炉は、請求項3において、前記火格子の温度を350℃から500℃の範囲に収まるように調整することを特徴とする。
【0015】
本発明者は、被焼却物の燃焼温度とその被焼却物が位置している個所における火格子表面近傍の温度との間には高い相関があり、火格子表面近傍の温度を350℃から500℃の範囲に収まるように維持することで、被焼却物の燃焼温度を800℃から1100℃の範囲に収まるように維持できることを知見した。したがって、本発明の構成によると、被焼却物の燃焼温度を800℃から1100℃の範囲に安定して維持することが容易に実現でき、不完全燃焼の発生を防止して焼却灰中のダイオキシン類や重金属類等を削減するとともに、火格子等の腐食を抑制することができる。
【0016】
請求項5に記載の廃棄物焼却炉は、請求項1または2において、前記燃焼用の空気を加熱して供給する空気加熱装置を備え、前記燃焼温度制御装置が、前記空気加熱装置による前記燃焼用空気の加熱温度を調整することを特徴とする。
【0017】
この構成によると、火格子温度の調整に基づき、風箱に供給される燃焼用空気の加熱温度を変更することで、被焼却物の燃焼温度を制御するため、燃焼用空気量が少ない状態でも燃焼用空気の温度を高温にして被焼却物の燃焼温度を上昇させることができる。すなわち、燃焼用空気量の増加により燃焼温度の低下が引き起こされることを抑制でき、燃焼温度を高温に安定して維持でき、焼却灰中に含まれるダイオキシン類や重金属類を削減できる。
【0018】
請求項6に記載の廃棄物焼却炉は、請求項5において、前記火格子の温度から前記加熱後の前記燃焼用空気の温度を差し引いた温度差を350℃から500℃の範囲に収まるように調整することを特徴とする。
【0019】
本発明者は、被焼却物の燃焼温度と、その被焼却物が位置している個所における火格子表面近傍の温度から加熱後の燃焼用空気の温度を差し引いた温度差との間には高い相関があり、火格子の温度から加熱後の燃焼用空気の温度を差し引いた温度差を350℃から500℃の範囲に収まるように維持することで、被焼却物の燃焼温度を800℃から1100℃の範囲に収まるように維持できることを知見した。したがって、本発明の構成によると、被焼却物の燃焼温度を800℃から1100℃の範囲に安定して維持することが容易に実現でき、不完全燃焼の発生を防止して焼却灰中のダイオキシン類や重金属類等を削減するとともに、火格子等の腐食を抑制することができる。
【0020】
請求項7に記載の廃棄物焼却炉は、請求項1または2において、前記燃焼温度制御装置が、前記燃焼用空気の流量を変更することで前記火格子の温度を350℃から500℃の範囲に収まるように調整することを特徴とする。
【0021】
本発明者は、被焼却物の燃焼温度とその被焼却物が位置している個所における火格子表面近傍の温度との間には高い相関があり、火格子表面近傍の温度を350℃から500℃の範囲に収まるように維持することで、被焼却物の燃焼温度を800℃から1100℃の範囲に収まるように維持できることを知見した。したがって、本発明の構成によると、火格子の温度が350℃から500℃の範囲に収まるように燃焼用空気の流量を変更することで、被焼却物の燃焼温度を800℃から1100℃の範囲に安定して維持することが容易に実現でき、不完全燃焼の発生を防止して焼却灰中のダイオキシン類や重金属類等を削減するとともに、火格子等の腐食を抑制することができる。
【0022】
請求項8に記載の廃棄物焼却炉による焼却方法は、ゴミ供給口から燃焼室内に供給される被焼却物を、燃焼室内にて、下方に風箱を有する複数のストーカ段の上を順次移動させながら乾燥および熱分解を行い、更に燃焼させる廃棄物焼却炉による焼却方法であって、前記各ストーカ段に階段状に設けられて前後に相対移動して前記被焼却物を移送する火格子において、その表面の近傍に埋設される温度検出器によりこの火格子の温度を測定し、前記温度検出器による温度測定結果に基づいて、前記温度検出器による温度測定結果と前記被焼却物の燃焼温度との間の予め求めた関係に従い、前記被焼却物の燃焼温度を判断し、前記ストーカ段上を移送される前記被焼却物の燃焼用の空気を前記風箱に供給するに際し、前記燃焼用空気に混合する酸素量を増減することで、前記燃焼用空気中の酸素濃度を変更して、前記火格子の温度を350℃から500℃の範囲に収まるように調整することを特徴とする。
【0023】
本発明者は、被焼却物の燃焼温度とその被焼却物が位置している個所における火格子表面近傍の温度との間には高い相関があり、火格子表面近傍の温度を350℃から500℃の範囲に収まるように維持することで、被焼却物の燃焼温度を800℃から1100℃の範囲に収まるように維持できることを知見した。したがって、本発明の構成によると、火格子表面の近傍に埋設された温度検出器によって、燃焼中の被焼却物と接する火格子表面近傍における火格子の温度を検出し、この温度検出器の測定結果に基づいて、燃焼用空気中の酸素濃度を変更して、火格子の温度を350℃から500℃の範囲に収まるように調整することで、被焼却物の燃焼温度を800℃から1100℃の範囲に安定して維持することが容易に実現できる。したがって、焼却灰中に含まれるダイオキシン類や重金属類を削減することができ、また、設備劣化を抑制することができる焼却方法を提供することができる。
また、燃焼用空気中の酸素濃度を変更することで、被焼却物の燃焼温度を制御するため、燃焼用空気量が少ない状態でも燃焼用空気中の酸素濃度を高めて燃焼温度を上昇させることができる。すなわち、燃焼用空気量の増加により燃焼温度の低下が引き起こされることを抑制でき、燃焼温度を高温に安定して維持できる。
【0024】
請求項9に記載の廃棄物焼却炉による焼却方法は、ゴミ供給口から燃焼室内に供給される被焼却物を、燃焼室内にて、下方に風箱を有する複数のストーカ段の上を順次移動させながら乾燥および熱分解を行い、更に燃焼させる廃棄物焼却炉による焼却方法であって、前記各ストーカ段に階段状に設けられて前後に相対移動して前記被焼却物を移送する火格子において、その表面の近傍に埋設される温度検出器によりこの火格子の温度を測定し、前記温度検出器による温度測定結果に基づいて、前記温度検出器による温度測定結果と前記被焼却物の燃焼温度との間の予め求めた関係に従い、前記被焼却物の燃焼温度を判断し、前記ストーカ段上を移送される前記被焼却物の燃焼用の空気を前記風箱に供給するに際し、前記燃焼用空気を加熱して供給する加熱温度を、前記火格子の温度から前記加熱後の前記燃焼用空気の温度を差し引いた温度差が350℃から500℃の範囲に収まるように調整することを特徴とする。
【0025】
本発明者は、被焼却物の燃焼温度と、その被焼却物が位置している個所における火格子表面近傍の温度から加熱後の燃焼用空気の温度を差し引いた温度差との間には高い相関があり、火格子の温度から加熱後の燃焼用空気の温度を差し引いた温度差を350℃から500℃の範囲に収まるように維持することで、被焼却物の燃焼温度を800℃から1100℃の範囲に収まるように維持できることを知見した。したがって、本発明の構成によると、火格子表面の近傍に埋設された温度検出器によって、燃焼中の被焼却物と接する火格子表面近傍における火格子の温度を検出し、この温度検出器の測定結果に基づいて、風箱に供給される燃焼用空気の加熱温度を変更して、火格子の温度から加熱後の燃焼用空気の温度を差し引いた温度差を350℃から500℃の範囲に収まるように調整することで、被焼却物の燃焼温度を800℃から1100℃の範囲に安定して維持することが容易に実現できる。したがって、焼却灰中に含まれるダイオキシン類や重金属類を削減することができ、また、設備劣化を抑制することができる焼却方法を提供することができる。
また、風箱に供給される燃焼用空気の加熱温度を変更することで、被焼却物の燃焼温度を制御するため、燃焼用空気量が少ない状態でも燃焼用空気の温度を高温にして燃焼温度を上昇させることができる。すなわち、燃焼用空気量の増加により燃焼温度の低下が引き起こされことを抑制でき、燃焼温度を高温に安定して維持できる。
【0026】
請求項10に記載の廃棄物焼却炉による焼却方法は、ゴミ供給口から燃焼室内に供給される被焼却物を、燃焼室内にて、下方に風箱を有する複数のストーカ段の上を順次移動させながら乾燥および熱分解を行い、更に燃焼させる廃棄物焼却炉による焼却方法であって、前記各ストーカ段に階段状に設けられて前後に相対移動して前記被焼却物を移送する火格子において、その表面の近傍に埋設される温度検出器によりこの火格子の温度を測定し、前記温度検出器による温度測定結果に基づいて、前記温度検出器による温度測定結果と前記被焼却物の燃焼温度との間の予め求めた関係に従い、前記被焼却物の燃焼温度を判断し、前記ストーカ段上を移送される前記被焼却物の燃焼用の空気を前記風箱に供給するに際し、前記燃焼用空気の供給流量を変更することで、前記火格子の温度を350℃から500℃の範囲に収まるように調整することを特徴とする。
【0027】
本件発明者は、被焼却物の燃焼温度とその被焼却物が位置している個所における火格子表面近傍の温度との間には高い相関があり、火格子表面近傍の温度を350℃から500℃の範囲に収まるように維持することで、被焼却物の燃焼温度を800℃から1100℃の範囲に収まるように維持できることを知見した。したがって、本発明の構成によると、火格子表面の近傍に埋設された温度検出器によって、燃焼中の被焼却物と接する火格子表面近傍における火格子の温度を検出し、この温度検出器の測定結果に基づいて、燃焼用空気の流量を変更して、火格子の温度を350℃から500℃の範囲に収まるように調整することで、被焼却物の燃焼温度を800℃から1100℃の範囲に安定して維持することが容易に実現できる。したがって、焼却灰中に含まれるダイオキシン類や重金属類を削減することができ、また、設備劣化を抑制することができる焼却方法を提供することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る廃棄物焼却炉1を模式的に示したものである。
図1において、廃棄物焼却炉1には、ゴミ供給口23と、それに続く主燃焼室25とが設けられ、さらに主燃焼室25の上部には、図示しない排気管を備えた2次燃焼室26が設けられている。なお、ゴミ供給口23から主燃焼室25内へのゴミ(被焼却物)の輸送は、図示しないゴミ輸送機により輸送速度が制御される。
【0029】
主燃焼室25は、ゴミ供給口23から順に下方に複数のストーカ段11、12、13が下り傾斜状に延びる階段状に設置されている。各ストーカ段11、12、13は、ゴミ供給口23側(上流側)から順次乾燥ストーカ段11(乾燥段11)、燃焼ストーカ段12(燃焼段12)、後燃焼ストーカ段13(後燃焼ストーカ段)の合計3段からなり、ゴミ供給口23から乾燥段11の上流側に供給された被焼却物Wは、乾燥段11、燃焼段12、後燃焼段13上を順次移送され、乾燥及び熱分解、更に燃焼される。燃焼後の焼却灰W0は、後燃焼段13の下流側に設けられた灰出し口24から排出される。なお、以下の説明では、ストーカ段上にて乾燥または燃焼される被焼却物を被焼却物W1という。
【0030】
各ストーカ段11、12、13の下方には、移送される被焼却物W1の燃焼用の空気が供給される各風箱27、28、29がそれぞれ設けられている。各風箱27、28、29には、空気供給経路30を介して燃焼用空気供給装置16(ブロア16)から燃焼用空気が供給(送風)される。空気供給経路30には、ダンパ20が設けられており、ブロア16から供給される燃焼用空気の流量は所定量に調整される。また、空気供給経路30において、各風箱27、28、29へと至る経路30a、30b、30cの途中には、更にダンパ21a、21b、21cが設けられ、各風箱27〜29への燃焼用空気の供給比率が調整される。
【0031】
また、廃棄物焼却炉1は、酸素を供給して燃焼用空気に混合するための酸素供給装置17を備えている。即ち、酸素供給装置17から供給された酸素(または、酸素富化空気でもよい)は、酸素供給経路31を介して、空気供給経路31へと供給され、燃焼用空気と混合される。酸素が混合された燃焼用空気は、各風箱27〜29へと供給される。また、酸素供給経路31には、酸素供給量調整弁18が設けられ、この調整弁18のバルブ開度が、後述の燃焼温度制御装置19(温度コントローラ19)により制御されることで、酸素供給装置17から供給する酸素量が増減される。これにより、燃焼用空気中の酸素濃度が変更されることになる。なお、各風箱に通じる各空気供給経路30a、30b、30cにそれぞれ通じる各酸素供給経路31a、31b、31cには、それぞれダンパ22a、22b、22cが設けられ、各風箱27、28、29への酸素供給比率が調整される。
【0032】
また、各ストーカ段11、12、13には、前後に相対移動することで被焼却物W1を移送する複数の火格子32が階段状に設けられている。図3は、いずれかのストーカ段(11、12、13)を上から見た図であり、前後に(図中両端矢印方向に)往復駆動される可動火格子32aと、固定された固定火格子32bとが、上流側から下流側にかけて交互に設けられている。可動火格子32aおよび固定火格子32bは、それぞれ焼却炉幅方向(図3の紙面上下方向)にそれぞれ複数の火格子32が配設されている。幅方向に一列に配設された複数の可動火格子32aは、一体的に前後往復駆動される。なお、各火格子32の下流側には、それぞれスリット32cが設けられており、風箱に供給された燃焼用空気は、このスリット32cを通過して、火格子32表面に載置された被焼却物W1に向かって吹き上げられる。
【0033】
図4は、可動火格子32aと固定火格子32bとが交互に配設されている状態を一部示した断面図である。本図に示すように、可動火格子32aと固定火格子32bとは、階段状に設けられており、その上には、被焼却物W1が載置された状態になっている。(a)の位置にある可動火格子32aは、上流側へ後退した状態を示しており、(b)の位置にある可動火格子32aは、下流側へと前進した状態を示している。可動火格子32aが後退すると(図中(a)の位置)、当該火格子32a上に載置されている被焼却物W1は、その下段に位置する固定火格子32b上に落下する。また、可動火格子32aが前進すると(図中(b)の位置)、その下段の固定火格子32b上に載置されている被焼却物W1は、前進してきた可動火格子32aによって前方に押し出され、更に下段に位置する可動火格子32a上に落下する。こうして、火格子32表面に載置された被焼却物W1は、下流側へと移送されていく。
【0034】
また、各ストーカ段11、12、13には、火格子32表面の近傍に温度検出器15(熱電対15)が埋設されており、埋設位置における火格子32の温度を測定可能になっている。図1には、各ストーカ段それぞれに複数の熱電対15が設けられている様子を示している。各熱電対15は、温度コントローラ19と接続されており、各熱電対15で測定された火格子32の温度が温度コントローラ19にて把握される。図2は、ストーカ段11、12、13を上から見た図であり、各ストーカ段には、複数の熱電対15が、焼却炉幅方向に3列、焼却炉前後方向に4列ずつ、それぞれ埋設されている。また、図3に示すように、各ストーカ段に3×4列配設された複数の熱電対15は、所定の固定火格子32bの下流先端側に設けられている。
【0035】
図4には、熱電対15が固定火格子32bに埋設された様子を示している。各熱電対15は、固定火格子32b表面の近傍に埋設されており、この熱電対15が埋設される火格子表面部分A(図4にて点線で囲んだ部分)は、前後に隣り合う火格子(32a、32b)同士が相対移動の際に重なり合うことがない部分(下流先端側)に設けられている。すなわち、被焼却物W1の焼却中は移送中の被焼却物が常時載置された状態にある部分に、火格子表面部分Aが設けられている(熱電対15が埋設されている)。
【0036】
つぎに、上記説明した廃棄物焼却炉1の作動(廃棄物焼却炉1による焼却方法)について説明する。
図1において、まず、都市ゴミ等の被焼却物Wは、ゴミ供給口23を経て乾燥段11上に供給される。この乾燥段11において、被焼却物W1中の水分が蒸発し、着火が促進されるとともに、一部熱分解が行われる。この乾燥は、風箱27から吹き上げられる燃焼用空気と主燃焼室25内の輻射熱とにより促される。乾燥の後、被焼却物W1は、燃焼段12へと移動させられ、ここで、風箱28を通じて供給される燃焼用空気によって着火し、揮発分及び固定炭素分が燃焼される。そして、最後に後燃焼段13へと移動させられ、燃焼されずに通過してきた未燃分が完全に灰になるまで燃焼され、焼却灰W0が灰出し口24から排出される。
【0037】
上記の乾燥、燃焼、後燃焼中は、常時、前述の火格子表面部分Aに埋設された各熱電対15(図4参照)にて、火格子32の表面近傍の温度が測定されている。そして、温度コントローラ19が、熱電対15による温度測定結果に基づいて、図5に示す関係に従い、被焼却物W1の温度を判断し、この廃棄物焼却炉1の操業条件を調整する。
【0038】
図5は、熱電対15による温度検出結果と被焼却物W1の燃焼温度との間の関係を予め直接求めたものである。被焼却物W1の燃焼温度は、燃焼中に被焼却物W1に直に熱電対を差し込むことで測定することができる。このとき、被焼却物W1が存在している個所を確認しながら被焼却物W1に接しているようにして熱電対を差し込む。すなわち、被焼却物W1における空隙部分に熱電対が差し込まれてしまわないようにし、燃焼中の被焼却物W1の温度を正確に測定する。こうして測定して得られた関係である図5に示すように、本発明者は、燃焼中の被焼却物W1の温度と、その被焼却物W1が位置している個所における火格子32表面近傍の温度との間には、高い相関があることを知見した。すなわち、火格子表面近傍の温度を350℃から500℃の範囲に収まるように維持することで、被焼却物W1の燃焼温度を適正な温度範囲である800℃から1100℃の範囲に収まるように維持できることを知見した。そこで、温度コントローラ19においては、この図5に示すような、熱電対15による温度測定結果と被焼却物W1の燃焼温度との間の予め求めた関係に従って、被焼却物W1の燃焼温度を判断する。
【0039】
温度コントローラ19における火格子32の温度の検出に際しては、例えば、複数の熱電対15で検出された複数の温度データを熱電対15毎にそれぞれ時系列的に平均化処理し(例えば、所定のデータサンプリング回数毎に平均化処理し)、そのうち最大の温度値を示した熱電対15の測温結果を被焼却物W1の燃焼温度と判断する。また、さらに焼却炉幅方向に配設された複数の熱電対15ごとに平均化処理して、最大の温度値を求める方法等を用いてもよい。
【0040】
温度コントローラ19では、こうして測定された火格子32の温度に基づき、図5の関係に従い、被焼却物W1の燃焼温度を判断する。そして、火格子32の温度が350℃から500℃の範囲内にあれば、被焼却物W1の燃焼温度は、適正な燃焼温度範囲である800℃から1100℃の範囲にあることになる。また、火格子32の温度が350℃から500℃の範囲内に無い場合、温度コントローラ19では、火格子32の温度が350℃(火格子温度下限値)から500℃(火格子温度上限値)の範囲に収まるように、燃焼用空気中の酸素濃度を変更し、この廃棄物焼却炉1の操業条件の1つである火格子32の温度を調整する。
【0041】
すなわち、火格子32の温度が火格子温度下限値未満の場合、温度コントローラ19では、酸素供給量調整弁18に対してバルブ開度を開方向側に変更する指令を発する。これにより、酸素供給装置17から供給する酸素量を増やし、燃焼用空気中の酸素濃度を増加させ、被焼却物W1の燃焼を促進し、燃焼温度を上昇させることができる。このときのバルブ開度変更量は、火格子温度下限値からの火格子32の温度の乖離量に応じて設定する方法や、火格子温度上限値と下限値との間の中心値からの火格子32の温度の乖離量に応じて設定する方法等、種々の方法により設定することができる。なお、この場合、酸素供給量を増やすと同時に、ブロア16から供給する燃焼用空気の量を減少させるようにしてもよい。
【0042】
また、火格子32の温度が火格子温度上限値越えの場合、温度コントローラ19では、酸素供給量調整弁18に対してバルブ開度を閉方向側に変更する指令を発する。これにより、酸素供給装置17から供給する酸素量を減らし、燃焼用空気中の酸素濃度を減少させ、被焼却物W1の燃焼を抑制し、燃焼温度を低下させることができる。このときのバルブ開度の変更方法に関しては、酸素量を増加させる場合と同様に設定できる。なお、酸素供給量を減少させると同時にブロア16から供給する燃焼用空気量を増加させるようにしてもよい。
【0043】
以上説明したように、温度コントローラ19によって火格子32の温度が350℃から500℃の範囲に収まるように維持することで、被焼却物W1の燃焼温度を800℃から1100℃の範囲に安定して維持することができる。したがって、焼却灰中に含まれるダイオキシン類や重金属類を削減することができ、また、火格子32の腐食の進行等を抑制することができる。なお、熱電対によって被焼却物W1の温度を直に測定するようにした場合、被焼却物W1が存在していない空隙部分の温度を測定してしまう場合が生じやすく、被焼却物W1の燃焼温度を正確に測定することができない。しかし、本実施形態に係る廃棄物焼却炉1においては、被焼却物W1の燃焼温度に応じて略均一な温度となっている火格子32の所定個所に熱電対15を埋設して火格子32の表面近傍の温度を測定するため、誤差が生じにくく、被焼却物W1の燃焼温度のより正確な把握が可能になる。
なお、上記実施形態例の説明は、本発明に係る廃棄物焼却炉による焼却方法の実施形態の説明を兼ねるものである。
【0044】
(第2実施形態)
図6は、本発明の第2実施形態に係る廃棄物焼却炉2を模式的に示したものである。以下の説明において、第1実施形態に係る廃棄物焼却炉1と重複する部分に関しては、同一の符号を付して説明を割愛する。
【0045】
第2実施形態に係る廃棄物焼却炉2においては、酸素供給装置17を備えていない点を除き、ほぼ廃棄物焼却炉1と同様に構成されるが、廃棄物焼却炉1とは異なり、ブロア16から送風される燃焼用の空気を加熱して各風箱27〜29に供給する空気加熱装置33(ボイラ33)が備えられている。すなわち、ブロア16からは、空気供給経路30を通じて各風箱27〜29に燃焼用空気が供給できるようになっているが、空気供給経路30とは分岐する加熱空気供給経路34を通じても各風箱27〜29に燃焼用空気が供給できるようになっている。そして、加熱空気供給経路34には、ボイラ33が設けられており、加熱空気供給経路34を介して供給される燃焼用空気は、ボイラ33によって加熱されて、各風箱へ各加熱空気供給経路34a、34b、34cを通じて供給されるようになっている。この廃棄物焼却炉2においては、通常、ダンパ20を全閉状態にしておき、加熱空気供給経路34を通じてのみ燃焼用空気の供給を行い、空気供給経路30は予備の系統として用いられる。そして、各風箱27、28、29への加熱燃焼用空気の供給比率は、各ダンパ35a、35b、35cによって変更できるようになっている。
【0046】
また、ボイラ33による燃焼用空気の加熱温度は温度コントローラ19によって調整されるようになっている。すなわち、温度コントローラ19では、第1実施形態で説明した火格子表面部分Aに埋設された各熱電対15の温度に基づいて、この廃棄物焼却炉2の操業条件の1つである、ボイラ33での燃焼用空気の加熱温度を調整する。
【0047】
図7は、風箱に供給する燃焼用空気の温度を火格子温度から差し引いた温度差と被焼却物W1の燃焼温度との関係を予め求めたものである。本図に示すように、本発明者は、被焼却物W1の燃焼温度と、その被焼却物W1が位置している個所における火格子表面近傍の温度から加熱後の燃焼用空気の温度を差し引いた温度差との間には高い相関があり、火格子32の温度から加熱後の燃焼用空気の温度を差し引いた温度差を350℃から500℃の範囲に収まるように維持することで、被焼却物W1の燃焼温度を800℃から1100℃の範囲に収まるように維持できることを知見した。そこで、廃棄物焼却炉2では、温度コントローラ19によって、熱電対15での測温結果に基づき、火格子32の温度から加熱後の燃焼用の空気の温度を差し引いた温度差を350℃から500℃の範囲に収まるように、ボイラ33による燃焼用空気の加熱温度を調整する。これにより、被焼却物W1の燃焼温度を800℃から1100℃の範囲に安定して維持することができる。したがって、不完全燃焼の発生を防止して、焼却灰W0中のダイオキシン類や重金属類を削減するとともに、火格子32の腐食等を抑制することができる。
【0048】
なお、温度コントローラ19によって、ボイラ33の加熱温度を図7の関係に従って調整する点以外における、廃棄物焼却炉2の構成、作動、及び廃棄物焼却炉2による焼却方法に関しては、第1実施形態の廃棄物焼却炉1と同様であり、説明を割愛する。
【0049】
(第3実施形態)
図8は、本発明の第3実施形態に係る廃棄物焼却炉3を模式的に示したものである。以下の説明において、第1実施形態に係る廃棄物焼却炉1と重複する部分に関しては、同一の符号を付して説明を割愛する。
【0050】
第3実施形態に係る廃棄物焼却炉3においては、酸素供給装置17を備えていない点を除き、ほぼ廃棄物焼却炉1と同様に構成されている。この廃棄物焼却炉3においては、温度コントローラ19によって、ブロア16の運転条件(ファン回転数等)及びダンパ20の開度が調整されるようになっている。すなわち、熱電対15よる火格子32の温度測定結果に基づいて、温度コントローラ19が、ブロア16から各風箱へと供給される燃焼用空気の流量を変更するように構成されている。そして、温度コントローラ19では、第1実施形態で説明した図5の関係に従い、この廃棄物焼却炉3の操業条件の1つである火格子32の温度が、350℃から500℃の範囲に収まるように、ブロア16から供給する燃焼用空気の流量を調整する。これにより、被焼却物W1の燃焼温度を800℃から1100℃の範囲に安定して維持することができる。したがって、不完全燃焼の発生を防止して、焼却灰W0中のダイオキシン類や重金属類を削減するとともに、火格子32の腐食等を抑制することができる。
【0051】
なお、温度コントローラ19によって、ブロア16から供給する燃焼用空気の流量を図5の関係に従って調整する点以外における、廃棄物焼却炉3の構成、作動、及び廃棄物焼却炉3による焼却方法に関しては、第1実施形態の廃棄物焼却炉1と同様であり、説明を割愛する。
【0052】
以上が、本発明の第1〜3実施形態に関しての説明であるが、実施の形態は、上記に限定されるものではなく、例えば、次のように変更して実施してもよい。
(1)第1〜3実施形態において、廃棄物焼却炉として、ストーカ段が階段状に順次下がるタイプのものを説明したが、各ストーカ段が水平に配置されるタイプのものであっても、本発明が適用できる。
【0053】
(2)第1〜3実施形態において、各ストーカ段の風箱が、焼却炉幅方向においても複数並列に設けられるものであっても本発明が適用できる。
【0054】
(3)第3実施形態において、燃焼温度制御装置(温度コントローラ19)が、ブロア16から供給する燃焼用空気の流量を変更する代わりに、被焼却物W1の移送速度を変更し、火格子32の温度が350℃から500℃の範囲に収まるように調整してもよい。
【0055】
【発明の効果】
請求項1の発明によると、火格子表面の近傍に埋設された温度検出器によって、燃焼中の被焼却物と接する火格子表面近傍における火格子の温度を検出し、火格子表面近傍の温度と被焼却物の燃焼温度との間の関係を予め直接求めておき、この関係に従い、前記温度検出器の測定結果に基づいて、燃焼温度制御装置が、被焼却物の燃焼温度を精度良く把握することができる。このように被焼却物の燃焼温度を正確に判断して廃棄物焼却炉の操業条件を調整することで、燃焼温度の制御精度を向上させ、所望の温度範囲に安定して維持することができる。したがって、焼却灰中に含まれるダイオキシン類や重金属類を削減することができ、また、設備劣化を抑制することができる廃棄物焼却炉を提供することができる。
【0056】
請求項2の発明によると、火格子同士の相対移動の際に重なり合うことがない部分で常時被焼却物が載置された状態にある部分に温度検出器が埋設されているため、被焼却物の燃焼温度を常時正確に判断することができる。
【0057】
請求項3の発明によると、火格子温度の調整に基づき、燃焼用空気中の酸素濃度を変更することで、被焼却物の燃焼温度を制御するため、燃焼用空気量が少ない状態でも燃焼用空気中の酸素濃度を高めて燃焼温度を上昇させることができる。すなわち、燃焼用空気量の増加により燃焼温度の低下が引き起こされることを抑制でき、燃焼温度を高温に安定して維持でき、焼却灰中に含まれるダイオキシン類や重金属類を削減できる。
【0058】
請求項4の発明によると、被焼却物の燃焼温度を800℃から1100℃の範囲に安定して維持することが容易に実現でき、不完全燃焼の発生を防止して焼却灰中のダイオキシン類や重金属類等を削減するとともに、火格子等の腐食を抑制することができる。
【0059】
請求項5の発明によると、火格子温度の調整に基づき、風箱に供給される燃焼用空気の加熱温度を変更することで、被焼却物の燃焼温度を制御するため、燃焼用空気量が少ない状態でも燃焼用空気の温度を高温にして被焼却物の燃焼温度を上昇させることができる。すなわち、燃焼用空気量の増加により燃焼温度の低下が引き起こされることを抑制でき、燃焼温度を高温に安定して維持でき、焼却灰中に含まれるダイオキシン類や重金属類を削減できる。
【0060】
請求項6の発明によると、被焼却物の燃焼温度を800℃から1100℃の範囲に安定して維持することが容易に実現でき、不完全燃焼の発生を防止して焼却灰中のダイオキシン類や重金属類等を削減するとともに、火格子等の腐食を抑制することができる。
【0061】
請求項7の発明によると、火格子の温度が350℃から500℃の範囲に収まるように燃焼用空気の流量を変更することで、被焼却物の燃焼温度を800℃から1100℃の範囲に安定して維持することが容易に実現でき、不完全燃焼の発生を防止して焼却灰中のダイオキシン類や重金属類等を削減するとともに、火格子等の腐食を抑制することができる。
【0062】
請求項8の発明によると、火格子表面の近傍に埋設された温度検出器によって、燃焼中の被焼却物と接する火格子表面近傍における火格子の温度を検出し、この温度検出器の測定結果に基づいて、燃焼用空気中の酸素濃度を変更して、火格子の温度を350℃から500℃の範囲に収まるように調整することで、被焼却物の燃焼温度を800℃から1100℃の範囲に安定して維持することが容易に実現できる。したがって、焼却灰中に含まれるダイオキシン類や重金属類を削減することができ、また、設備劣化を抑制することができる焼却方法を提供することができる。
また、燃焼用空気中の酸素濃度を変更することで、被焼却物の燃焼温度を制御するため、燃焼用空気量が少ない状態でも燃焼用空気中の酸素濃度を高めて燃焼温度を上昇させることができる。すなわち、燃焼用空気量の増加により燃焼温度の低下が引き起こされることを抑制でき、燃焼温度を高温に安定して維持できる。
【0063】
請求項9の発明によると、火格子表面の近傍に埋設された温度検出器によって、燃焼中の被焼却物と接する火格子表面近傍における火格子の温度を検出し、この温度検出器の測定結果に基づいて、風箱に供給される燃焼用空気の加熱温度を変更して、火格子の温度から加熱後の燃焼用空気の温度を差し引いた温度差を350℃から500℃の範囲に収まるように調整することで、被焼却物の燃焼温度を800℃から1100℃の範囲に安定して維持することが容易に実現できる。したがって、焼却灰中に含まれるダイオキシン類や重金属類を削減することができ、また、設備劣化を抑制することができる焼却方法を提供することができる。また、風箱に供給される燃焼用空気の加熱温度を変更することで、被焼却物の燃焼温度を制御するため、燃焼用空気量が少ない状態でも燃焼用空気の温度を高温にして燃焼温度を上昇させることができる。すなわち、燃焼用空気量の増加により燃焼温度の低下が引き起こされることを抑制でき、燃焼温度を高温に安定して維持できる。
【0064】
請求項10の発明によると、火格子表面の近傍に埋設された温度検出器によって、燃焼中の被焼却物と接する火格子表面近傍における火格子の温度を検出し、この温度検出器の測定結果に基づいて、燃焼用空気の流量を変更して、火格子の温度を350℃から500℃の範囲に収まるように調整することで、被焼却物の燃焼温度を800℃から1100℃の範囲に安定して維持することが容易に実現できる。したがって、焼却灰中に含まれるダイオキシン類や重金属類を削減することができ、また、設備劣化を抑制することができる焼却方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る廃棄物焼却炉を模式的に示したものである。
【図2】本発明の実施形態に係る廃棄物焼却炉におけるストーカ段を上から見た図である。
【図3】本発明の実施形態に係る廃棄物焼却炉におけるいずれかのストーカ段を上から見た図である。
【図4】本発明の実施形態に係る廃棄物焼却炉における可動火格子と固定火格子とが交互に配設されている状態を一部示した断面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る廃棄物焼却炉において、熱電対による温度検出結果と被焼却物の燃焼温度との間の関係を予め直接求めたものである。
【図6】本発明の第2実施形態に係る廃棄物焼却炉を模式的に示したものである。
【図7】本発明の実施形態に係る廃棄物焼却炉において、風箱に供給する燃焼用空気の温度を火格子温度から差し引いた温度差と被焼却物の燃焼温度との関係を予め求めたものである。
【図8】本発明の第3実施形態に係る廃棄物焼却炉を模式的に示したものである。
【符号の説明】
1〜3 廃棄物焼却炉
11 乾燥ストーカ段
12 燃焼ストーカ段
13 後燃焼ストーカ段
15 温度検出器
16 燃焼用空気供給装置
17 酸素供給装置
18 酸素供給量調整弁
19 燃焼温度制御装置
27〜29 風箱
32 火格子
32a 可動火格子
32b 固定火格子
A 火格子表面部分(熱電対埋設位置)
W、W1 被焼却物
Claims (10)
- ゴミ供給口から燃焼室内に供給される被焼却物を、前記燃焼室内にて複数のストーカ段の上を順次移動させながら乾燥及び熱分解を行い、更に燃焼させる廃棄物焼却炉において、
前記ストーカ段の下方に設けられ、前記ストーカ段上を移送される前記被焼却物の燃焼用の空気が供給される風箱と、
前記各ストーカ段に階段状に設けられる複数の火格子であって、前後に相対移動して前記被焼却物を移送する複数の火格子と、
前記火格子表面の近傍に埋設され、埋設位置における前記火格子の温度を測定可能な温度検出器と、
前記温度検出器による温度測定結果に基づいて、前記温度検出器による温度測定結果と前記被焼却物の燃焼温度との間の予め求めた関係に従い、前記被焼却物の燃焼温度を判断し、この廃棄物焼却炉の操業条件を調整する燃焼温度制御装置と、を有することを特徴とする廃棄物焼却炉。 - 前記温度検出器が埋設される前記火格子表面部分は、前後に隣り合う前記火格子同士が相対移動の際に重なり合うことがない部分であって、前記被焼却物の焼却中は移送中の前記被焼却物が常時載置された状態にある部分であることを特徴とする請求項1に記載の廃棄物焼却炉。
- 酸素を供給して前記燃焼用の空気に混合する酸素供給装置を備え、前記燃焼温度制御装置が、前記酸素供給装置から供給する酸素量を増減することで前記燃焼用空気中の酸素濃度を変更して前記火格子の温度を調整することを特徴とする請求項1または2に記載の廃棄物焼却炉。
- 前記火格子の温度を350℃から500℃の範囲に収まるように調整することを特徴とする請求項3に記載の廃棄物焼却炉。
- 前記燃焼用の空気を加熱して供給する空気加熱装置を備え、前記燃焼温度制御装置が、前記空気加熱装置による前記燃焼用空気の加熱温度を調整することを特徴とする請求項1または2に記載の廃棄物焼却炉。
- 前記火格子の温度から前記加熱後の前記燃焼用空気の温度を差し引いた温度差を350℃から500℃の範囲に収まるように調整することを特徴とする請求項5に記載の廃棄物焼却炉。
- 前記燃焼温度制御装置が、前記燃焼用空気の流量を変更することで前記火格子の温度を350℃から500℃の範囲に収まるように調整することを特徴とする請求項1または2に記載の廃棄物焼却炉。
- ゴミ供給口から燃焼室内に供給される被焼却物を、燃焼室内にて、下方に風箱を有する複数のストーカ段の上を順次移動させながら乾燥および熱分解を行い、更に燃焼させる廃棄物焼却炉による焼却方法であって、
前記各ストーカ段に階段状に設けられて前後に相対移動して前記被焼却物を移送する火格子において、その表面の近傍に埋設される温度検出器によりこの火格子の温度を測定し、
前記温度検出器による温度測定結果に基づいて、前記温度検出器による温度測定結果と前記被焼却物の燃焼温度との間の予め求めた関係に従い、前記被焼却物の燃焼温度を判断し、
前記ストーカ段上を移送される前記被焼却物の燃焼用の空気を前記風箱に供給するに際し、前記燃焼用空気に混合する酸素量を増減することで、前記燃焼用空気中の酸素濃度を変更して、前記火格子の温度を350℃から500℃の範囲に収まるように調整することを特徴とする廃棄物焼却炉による焼却方法。 - ゴミ供給口から燃焼室内に供給される被焼却物を、燃焼室内にて、下方に風箱を有する複数のストーカ段の上を順次移動させながら乾燥および熱分解を行い、更に燃焼させる廃棄物焼却炉による焼却方法であって、
前記各ストーカ段に階段状に設けられて前後に相対移動して前記被焼却物を移送する火格子において、その表面の近傍に埋設される温度検出器によりこの火格子の温度を測定し、
前記温度検出器による温度測定結果に基づいて、前記温度検出器による温度測定結果と前記被焼却物の燃焼温度との間の予め求めた関係に従い、前記被焼却物の燃焼温度を判断し、
前記ストーカ段上を移送される前記被焼却物の燃焼用の空気を前記風箱に供給するに際し、前記燃焼用空気を加熱して供給する加熱温度を、前記火格子の温度から前記加熱後の前記燃焼用空気の温度を差し引いた温度差が350℃から500℃の範囲に収まるように調整することを特徴とする廃棄物焼却炉による焼却方法。 - ゴミ供給口から燃焼室内に供給される被焼却物を、燃焼室内にて、下方に風箱を有する複数のストーカ段の上を順次移動させながら乾燥および熱分解を行い、更に燃焼させる廃棄物焼却炉による焼却方法であって、
前記各ストーカ段に階段状に設けられて前後に相対移動して前記被焼却物を移送する火格子において、その表面の近傍に埋設される温度検出器によりこの火格子の温度を測定し、
前記温度検出器による温度測定結果に基づいて、前記温度検出器による温度測定結果と前記被焼却物の燃焼温度との間の予め求めた関係に従い、前記被焼却物の燃焼温度を判断し、
前記ストーカ段上を移送される前記被焼却物の燃焼用の空気を前記風箱に供給するに際し、前記燃焼用空気の供給流量を変更することで、前記火格子の温度を350℃から500℃の範囲に収まるように調整することを特徴とする廃棄物焼却炉による焼却方法。
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