JP2018066529A - ガス化溶融炉プラントの排ガス制御装置及び排ガス制御方法 - Google Patents

ガス化溶融炉プラントの排ガス制御装置及び排ガス制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】運転員による手動操作を必要とせず、COガスの排出量を抑制できるガス化溶融炉プラントの排ガス制御装置及び排ガス制御方法を提供する。【解決手段】排ガス制御装置は、ガス化溶融炉プラントの溶融炉の出口から流出するO2ガスの濃度と、前記ガス化炉の内圧とを取得し、取得されたO2ガスの濃度及びガス化炉内圧に基づいて、溶融炉から排出されるCOガスの発生を予測する。排ガス制御装置は、COガスの発生が予測された場合に、COガスの発生を抑制するように溶融炉に流入させる空気量を設定する。【選択図】図3

Description

本発明は、ガス化溶融炉プラントにおけるCOガスの発生を抑制するための排ガス制御装置及び排ガス制御方法に関する。
廃棄物処理プラントでは、CO,NOx等の規制対象ガスの排出量を抑制することが要求される。従来、廃棄物処理プラントの運転制御にはPIDをベースとしたフィードバック制御系が適用されてきた。特許文献1には、該プラントの運転中に取得されるプロセス値のフィードバック情報を用いて、予め規定したごみ質と制御目標値との相関情報の中から最適な制御目標値を選択し、操作入力とする方法が開示されている。この特許文献1に記載された方法では、プロセス情報から予めごみ質を推定しておき、そのごみ質に応じた操作条件を用いてプラントを制御することで排ガスの排出量を抑制する。
特開2000−18549号公報
ところで、ガス化溶融炉プラントのような比較的燃焼変動が急峻なプロセスではごみ質の変化のみに依らず急激に燃焼状態が不安定化し、結果、規制対象物質の排出量が突発的に増加する場合がある。しかしながら、特許文献1に記載された方法では、プラントにおける急激な燃焼状態の変動に十分に対応することができず、規制対象物質の排出を十分に抑制できない虞がある。
また、規制対象物質の排出量が規制値を超過しないように運転員が制御システムを手動で操作する場合があるが、運転員の技量によって規制対象物質の排出量が左右されるため、技量の低い運転員では規制値を超えてしまう虞がある。また、運転員の負担が大きいという問題もある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、運転員の技量に頼ることなく、COガスの排出量を抑制できるガス化溶融炉プラントの排ガス制御装置及び排ガス制御方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の一の態様のガス化溶融炉プラントの排ガス制御装置は、廃棄物を焼却するためのガス化炉及び前記ガス化炉によって生じた炭分を溶融させる溶融炉を有するガス化溶融炉プラントの排ガス制御装置であって、前記溶融炉の出口から流出するOガスの濃度と、前記ガス化炉の内圧とを取得するデータ取得手段と、前記データ取得手段によって取得された前記Oガスの濃度及び前記内圧に基づいて、前記溶融炉から排出されるCOガスの発生を予測する予測手段と、前記予測手段によって前記COガスの発生が予測された場合に、前記COガスの発生を抑制するように前記溶融炉に流入させる空気量を設定する設定手段と、を備える。
この態様において、前記予測手段は、前記Oガスの濃度の最小値及び前記内圧の最大値に基づいて、前記COガスの発生を予測するように構成されていてもよい。
また、上記態様において、前記予測手段は、前記Oガスの濃度の時間変化率、前記Oガスの濃度の時間積分値、前記内圧の時間変化率、及び前記内圧の時間積分値にさらに基づいて、前記COガスの発生を予測するように構成されていてもよい。
また、上記態様において、前記予測手段は、前記Oガスの濃度の時間積分値として、予め設定された第1基準値未満のOガスの濃度の時間積分値を使用し、前記内圧の時間積分値として、予め設定された第2基準値を超える前記内圧の時間積分値を使用するように構成されていてもよい。
また、上記態様において、前記予測手段は、前記Oガスの濃度の最大値、予め設定された第3基準値を超えるOガスの濃度の時間積分値、前記ガス化炉内に設けられた砂層の温度、前記ガス化炉に接続された風箱内の圧力、前記風箱内の圧力の時間変化率、前記風箱から前記ガス化炉に供給される空気量の時間変化率、前記ガス化炉への廃棄物の供給速度、前記供給速度の時間変化率、前記砂層の温度の期間上昇量、及び前記砂層の温度の期間変化量の時間積分値のうちの少なくとも1つにさらに基づいて、前記COガスの発生を予測するように構成されていてもよい。
また、上記態様において、前記排ガス制御装置は、前記Oガスの濃度及び前記内圧を含む条件と、前記COガスの発生の有無を示す結果とを有する予測ルールを、前記Oガスの濃度、前記内圧、及び前記COガスの濃度の実績値に基づいて生成する生成手段をさらに備え、前記予測手段は、前記生成手段によって生成された前記予測ルールを用いて、前記COガスの発生を予測するように構成されていてもよい。
また、上記態様において、前記生成手段は、決定木学習により前記予測ルールを生成するように構成されていてもよい。
また、上記態様において、前記排ガス制御装置は、時刻t−T1(但し、T1>0)から時刻tまでの入力期間における前記Oガスの濃度及び前記内圧を含む実績値である入力データと、時刻t+T2から時刻t+T3(但し、T3>T2>0)までの出力期間における前記COガスの濃度の実績値に基づく前記COガスの発生の有無を示す出力データとを含む学習データを作成する作成手段をさらに備え、前記生成手段は、前記作成手段によって作成された学習データに基づいて、前記予測ルールを生成するように構成されていてもよい。
また、上記態様において、前記作成手段は、前記出力データがCOガスの発生があることを示す学習データと、前記出力データがCOガスの発生がないことを示す学習データとを、異なる比率でそれぞれ含む複数の学習データセットを作成するように構成されており、前記生成手段は、前記学習データセットに含まれる前記学習データに基づいて、前記予測ルールを生成するように構成されていてもよい。
また、上記態様において、前記排ガス制御装置は、前記入力期間における前記Oガスの濃度及び前記内圧を含む実績値である入力データと、前記出力期間における前記COガスの濃度の実績値に基づく前記COガスの発生の有無を示す出力データとを含む評価用データに対して、前記結果がCOガスの発生があることを示す複数の前記予測ルールを適用し、前記予測ルールと条件及び結果が共に適合した前記評価用データ数に基づいて、前記COガスの発生の予測に使用する前記予測ルールを選別する選別手段をさらに備え、前記予測手段は、前記選別手段によって選別された前記予測ルールを用いて、前記COガスの発生を予測するように構成されていてもよい。
また、上記態様において、前記排ガス制御装置は、時刻tにおける前記Oガスの濃度及び前記内圧を含む条件と、前記時刻tよりも後の時刻uにおいて前記予測ルールが成立すること示す結果とを有する第2予測ルールを、前記Oガスの濃度、前記内圧、前記COガスの濃度の実績値、及び前記予測ルールに基づいて生成する第2生成手段をさらに備え、前記予測手段は、前記第2生成手段によって生成された前記第2予測ルールをさらに用いて、前記COガスの発生を予測するように構成されていてもよい。
また、上記態様において、前記設定手段は、予め設定された第1基準値未満のOガスの濃度の時間積分値に基づいて、前記空気量を設定するように構成されていてもよい。
また、本発明の他の態様のガス化溶融炉プラントの排ガス制御方法は、廃棄物を焼却するためのガス化炉及び前記ガス化炉によって生じた炭分を溶融させる溶融炉を有するガス化溶融炉プラントの排ガス制御方法であって、前記溶融炉の出口から流出するOガスの濃度と、前記ガス化炉の内圧とを取得するステップと、取得された前記Oガスの濃度及び前記内圧に基づいて、前記溶融炉から排出されるCOガスの発生を予測するステップと、前記COガスの発生が予測された場合に、前記COガスの発生を抑制するように前記溶融炉に流入させる空気量を設定するステップと、を有する。
本発明に係るガス化溶融炉プラントの排ガス制御装置及び排ガス制御方法によれば、運転員の技量に頼ることなく、COガスの排出量を抑制できる。
ガス化溶融炉プラントの概略構成を示す模式図。 実施の形態に係る排ガス制御装置の構成を示すブロック図。 実施の形態に係る排ガス制御装置の動作の手順を示すフローチャート。 判定ルール生成処理の手順を示すフローチャート。 第1学習データ作成処理の手順を示すフローチャート。 ある期間における燃焼室出口におけるO濃度、ガス化炉内圧、及びCO濃度を示すグラフ。 予測ルール生成処理の手順を示すフローチャート。 予測ルール選別処理の手順を示すフローチャート。 第2学習データ作成処理の手順を示すフローチャート(前半)。 第2学習データ作成処理の手順を示すフローチャート(後半)。 図6に示す期間よりも前の期間からの燃焼室出口におけるO濃度、ガス化炉内圧、及びCO濃度を示すグラフ。 判定ルールデータベースの構成を示す模式図。 CO発生予測処理の手順を示すフローチャート。 制御操作決定処理の手順を示すフローチャート。 空気量決定関数f(x)の一例を示すグラフ。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す各実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための方法及び装置を例示するものであって、本発明の技術的思想は下記のものに限定されるわけではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において種々の変更を加えることができる。
<ガス化溶融炉プラントの構成>
図1は、ガス化溶融炉プラントの概略構成を示す模式図である。本実施の形態に係るガス化溶融炉プラント10は、ガス化炉20及び溶融炉30を含むガス化溶融炉15を備えている。ガス化溶融炉プラント10は、廃棄物を貯留するごみピット40を備えており、ごみ収集車41から排出された廃棄物がごみピット40に収容される。ごみピット40にはごみクレーン42が設けられている。ごみクレーン42は、ごみピット40に貯留された廃棄物を把持して上昇することにより、ごみピット40から定量ずつ廃棄物を取り出す。
ごみピット40の隣には、給じんホッパ50が設けられている。ごみクレーン42は、ごみピット40から引き上げた廃棄物を給じんホッパ50に投入する。給じんホッパ50は、図示しない破砕機を備えており、投入された廃棄物を破砕する。給じんホッパ50の下方には、ベルトコンベアである給じんコンベア51が設けられており、破砕された廃棄物が定量ずつ給じんコンベア51に供給される。給じんコンベア51が廃棄物を搬送し、ガス化炉20に投入する。
ガス化炉20には、底部に流動粒子(例えば、砂)からなる流動床21が設けられている。流動床21の下部には風箱22が設けられており、風箱22内に図示されない送風機により押込空気を導入すると、上向きに流動化空気が噴射され、流動床21の流動粒子及び給じんコンベア51により供給された廃棄物が流動撹拌される。このガス化炉20は、鉄及びアルミニウムなどの金属を未酸化状態で回収するため、流動床21の流動粒子の流動層温度(砂層温度)が、アルミニウムの融点(600℃)以下である約500〜600℃となるように運転される。廃棄物は、流動床21内で空気比0.2〜0.3程度の還元雰囲気の中で熱分解され、熱分解ガス(可燃性ガス)及び未燃固形分(チャー、灰分など)となる。ガス化炉20の炉頂部分には溶融炉30に連通する流路23が設けられており、熱分解ガス及び未燃固形分が当該流路を通って溶融炉30に供給される。
溶融炉30は、ガス化炉20で生成された熱分解ガス及び未燃固形分を約1300〜1400℃の高温で燃焼させる。流路23には燃焼用空気を供給するための一次空気供給口24が設けられており、また酸素富化装置25が接続されている。一次空気供給口24には一次空気供給装置26が設けられ、一次空気供給装置26から供給された燃焼用空気と酸素富化装置25から供給された酸素とが混合され、流路23を通じて溶融炉30に供給される。溶融炉30は、流路23に連通する部分が旋回流溶融炉31になっており、供給された燃焼用空気が図の矢印に示すように強旋回される。また、溶融炉30の下部には、燃焼用空気を供給するための二次空気供給口32が設けられている。二次空気供給口32には二次空気供給装置33が設けられ、二次空気供給装置33から燃焼用空気が溶融炉30に供給される。未燃の熱分解ガスは、燃焼用空気によって高温燃焼する。灰分は溶融し、スラグが生成されるとともに、ダイオキシン類を分解する。溶融スラグは、溶融炉30の下部に設けられたスラグ下流口34より炉外へと回収されることにより有用な資源として利用される。
ボイラ60は、溶融炉30に付属して設置されており、ガス化溶融のプロセスで発生した熱を回収する。ボイラ60は、ガス化溶融のプロセスで発生した熱を利用して水を蒸発させ、図示されない蒸気タービン及び発電機を駆動して電力を生成する。また、溶融炉30には排気用の煙突70が接続されている。溶融炉30と煙突70の間には、図示されないガス冷却装置、排ガス処理装置(バグフィルタ等)、誘引送風機が設置されており、溶融炉30によって生じた排ガスを冷却、除塵して煙突70へと送出する。なお、ここではボイラが設けられたガス化溶融炉プラントについて説明しているが、ボイラが設けられていないガス化溶融炉プラントであってもよい。
上記のようなガス化溶融炉プラント10には、各種のセンサが設けられている。給じんコンベア51には、この給じんコンベア51の搬送速度(以下、「給じん速度」という)を計測するための給じん速度計71が設けられている。風箱22には、風箱22内の圧力(以下、「風箱圧力」という)を計測するための風箱圧力計72と、風箱22に導入される押込空気の流量(以下、「押込空気流量」という)を計測するための押込空気流量計73と、砂層温度を計測するための砂層温度計74とが設けられている。また、ガス化炉20の炉頂部分には、当該炉頂部分の圧力(以下、「ガス化炉内圧」という)を計測するためのガス化炉内圧力計75が設けられており、溶融炉30とボイラ60との接続部分には、当該部分の酸素濃度(以下、「燃焼室出口O濃度」という)を計測するためのO濃度計76が設けられている。さらに、一次空気供給口24には一次空気流量計77が設けられ、二次空気供給口32には二次空気流量計78が設けられている。煙突70には、排ガス中のCO濃度を計測するためのCO濃度計79が設けられている。なお、ガス化炉内圧は、ガス化炉20の炉頂部分の圧力に限られず、炉頂部以外のガス化炉内の圧力であってもよい。また、上記のようにボイラ60がない設備においては、溶融炉30の出口にO濃度計を設け、このO濃度計によって計測されたO濃度を、燃焼室出口O濃度として使用できる。
かかるガス化溶融炉プラント10は、排ガス制御装置100に接続されている(図2参照)。排ガス制御装置100は、上記の給じん速度計71、風箱圧力計72、押込空気流量計73、砂層温度計74、ガス化炉内圧力計75、O濃度計76、一次空気流量計77、及び二次空気流量計78も、及びCO濃度計79に接続されており、これらの出力データ(以下、「運転データ」という)を受信するようになっている。また、排ガス制御装置100は、一次空気供給装置26及び二次空気供給装置33に接続されている。かかる排ガス制御装置100は、運転データに基づいて一次空気供給装置26及び二次空気供給装置33を駆動し、ガス化溶融炉プラント10の排ガスの状態(燃焼状態)をフィードバック制御する。
<排ガス制御装置の構成>
次に、本実施の形態に係る排ガス制御装置の構成について説明する。図2は、本実施の形態に係る排ガス制御装置の構成を示すブロック図である。排ガス制御装置100は、コンピュータ200によって実現される。図2に示すように、コンピュータ200は、本体300と、入力部400と、表示部500とを備えている。本体300は、CPU301、ROM302、RAM303、読出装置304、ハードディスク305、入出力インタフェース306、及び画像出力インタフェース307を備えており、CPU301、ROM302、RAM303、読出装置304、ハードディスク305、入出力インタフェース306、及び画像出力インタフェース307は、バスによって接続されている。
CPU301は、RAM303にロードされたコンピュータプログラムを実行する。そして、排ガス制御用のコンピュータプログラムである排ガス制御プログラム310を当該CPU301が実行することにより、コンピュータ200が排ガス制御装置100として機能する。
ROM302は、マスクROM、PROM、EPROM、又はEEPROM等によって構成されており、CPU301に実行されるコンピュータプログラム及びこれに用いるデータ等が記録されている。
RAM303は、SRAM又はDRAM等によって構成されている。RAM303は、ハードディスク305に記録されている排ガス制御プログラム310の読み出しに用いられる。また、RAM303は、CPU301がコンピュータプログラムを実行するときに、CPU301の作業領域として利用される。
ハードディスク305は、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラム等、CPU301に実行させるための種々のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いられるデータがインストールされている。排ガス制御プログラム310も、このハードディスク305にインストールされている。
また、ハードディスク305には、上記の各センサから出力された運転データを格納する実績データベース(実績DB)320と、機械学習に使用する学習データを格納する学習データベース(学習DB)330と、機械学習により生成された判定ルールを一時的に格納するルール一時保存データベース(ルール一時保存DB)340と、排ガス制御に使用する判定ルールを格納する判定ルールデータベース(判定ルールDB)350と、判定ルールの評価用のデータを格納する評価データベース(評価DB)360とが設けられている。
入出力インタフェース306は、例えばUSB,IEEE1394,又はRS-232C等のシリアルインタフェース、SCSI,IDE,又は IEEE1284等のパラレルインタフェース、及びD/A変換器、A/D変換器等からなるアナログインタフェース等から構成されている。入出力インタフェース306には、キーボード及びマウスからなる入力部400が接続されており、ユーザが当該入力部400を使用することにより、コンピュータ200にデータを入力することが可能である。また、入出力インタフェース306には、上述した給じん速度計71、風箱圧力計72、押込空気流量計73、砂層温度計74、ガス化炉内圧力計75、O濃度計76、一次空気流量計77、二次空気流量計78、及びCO濃度計79が接続されており、これらの運転データを受信するように構成されている。さらに、入出力インタフェース306には、一次空気供給装置26及び二次空気供給装置33が接続されており、これらに制御信号を送信できるようになっている。
画像出力インタフェース307は、LCDまたはCRT等で構成された表示部500に接続されており、CPU301から与えられた画像データに応じた映像信号を表示部500に出力するようになっている。表示部500は、入力された映像信号にしたがって、画像(画面)を表示する。
<排ガス制御装置の動作>
次に、排ガス制御装置100の動作について説明する。図3は、本実施の形態に係る排ガス制御装置100の動作の手順を示すフローチャートである。排ガス制御装置100は、ガス化溶融炉プラント10の通常の制御モード(以下、「通常制御モード」という)での制御処理を行う。かかる通常制御モードの制御処理は各種センサから出力された運転データに基づくPID制御であり、これにより排ガスの状態、つまり燃焼状態が一定に保たれる。
上記の通常制御を実行している間に、排ガス制御装置100は、上記の各センサから出力された運転データを受信する(ステップS101)。CPU301は、この運転データに対してノイズ除去、スムージングなどの前処理を実行し(ステップS102)、前処理後の運転データを実績DB320に保存する(ステップS103)。
次にCPU301は、判定ルールDB350を参照し、判定ルールが格納されているか否かを判定する(ステップS104)。判定ルールDB350に判定ルールが格納されていない場合(ステップS104においてNO)、CPU301は、判定ルール生成処理を実行する(ステップS105)。
図4は、判定ルール生成処理の手順を示すフローチャートである。判定ルール生成処理において、CPU301は、まず実績DB320から運転データを読み出す(ステップS201)。次にCPU301は、取得された運転データを用いて第1学習データ作成処理を実行する(ステップS202)。
図5は、第1学習データ作成処理の手順を示すフローチャートである。判定ルールには、CO発生を予測するための予測ルールと、当該予測ルールの成立を予測するための第2予測ルールとが含まれる。この第1学習データ作成処理では、CO発生予測用の予測ルールを機械学習するための学習データが作成される。学習データには、入力データと、出力データとが含まれる。
CPU301は、第1学習データのインデックスnを初期化し(ステップS301)、時刻インデックスtを初期化する(ステップS302)。次に、CPU301は、時刻t−T1(但し、T1>0)から時刻tまでの入力期間の運転データに基づいて、時刻tの入力データを作成する(ステップS303)。
ステップS303の処理について詳しく説明する。図6は、ある期間における燃焼室出口O濃度、ガス化炉内圧、及びCO濃度を示すグラフである。図6において、横軸は時間を、縦軸は燃焼室出口O濃度、ガス化炉内圧、及びCO濃度のレベルを示す。このグラフでは、期間初期においてCO濃度が15ppm以下と低いが、観測開始2.2分後において100ppmまで急激に上昇し、同3.8分後までは30ppm以上の高レベルを維持し、その後下降している。このような高レベルのCO発生前には、燃焼室出口O濃度が急激に低下し(同1.7分後。図中A部分。)、また、ガス化炉内圧が急上昇している(同1.2分後。図中B部分。)。
このような現象は次のように説明できる。ガス化炉20には給じんコンベア51から廃棄物が連続して投入されるが、この投入量は時間当たり一定となるように平準化されている。しかし、大きな塊のごみが給じんホッパ50から給じんコンベア51に投下され、ガス化炉20に投入される廃棄物の量が突発的に増大することがある。ガス化炉20の内部は通常負圧とされているが、一定容積のガス化炉20に大きな廃棄物の塊が投入されると一時的にガス化炉20の内部圧力が上昇する。また、このような廃棄物の塊が投入されることでガス化炉20内の廃棄物の量が増大すると、その燃焼のため炉内のO濃度が低下する。かかる知見に基づき、排ガス制御装置100は、CO発生の予測に入力期間の運転データを利用する。入力データには、入力期間における燃焼室出口O濃度の最小値、ガス化炉内圧の最大値、燃焼室出口O濃度の時間変化率(時間微分値)の最小値、第1基準値未満の燃焼室出口O濃度の時間積分値(第1基準値はプラントの構成に応じて適宜設定される。)、ガス化炉内圧の時間変化率の最大値、第2基準値を超えるガス化炉内圧の時間積分値(第2基準値はプラントの構成に応じて適宜設定される。)、燃焼室出口O濃度の最大値、第3基準値を超える燃焼室出口O濃度の時間積分値(第3基準値はプラントの構成に応じて適宜決定される。)、砂層温度、風箱圧力、風箱圧力の時間変化率の最大値、風箱圧力の平均値、押込空気流量の時間変化率の最小値、給じん速度の時間変化率の平均値、砂層温度の期間上昇量、砂層温度の期間変化量の時間積分値が含まれる。
次にCPU301は、出力データを作成する。図6に示すように、COの上昇は、入力期間(時刻t−T1から時刻tまでの期間)よりも後の時刻t+T2から時刻t+T3(但し、T3>T2>0)までの出力期間に現れる。よって、この出力期間のCO濃度に基づいて出力データは作成される。再び図5を参照する。まず、CPU301は、出力期間の運転データから、CO濃度の最大値を取得する(ステップS304)。CPU301は、取得されたCO濃度値が所定の閾値C1以上であるか否かを判別し(ステップS305)、C1以上である場合(ステップS305においてYES)、時刻tの出力データを「1」に決定し(ステップS306)、C1未満である場合(ステップS305においてNO)、時刻tの出力データを「0」に決定する(ステップS307)。
次にCPU301は、得られた入力データと出力データとを結合して第1学習データを作成し(ステップS308)、学習DB330に格納する。さらにCPU301は、時刻tが所定の最大値Tに達したか否かを判定し(ステップS309)、時刻tが最大値T未満であれば(ステップS309においてNO)、時刻tをインクリメントし(ステップS310)、ステップS303へ処理を戻す。他方、時刻tが最大値Tに達している場合は(ステップS309においてYES)、CPU301は、インデックスnが所定の最大値Nに達したか否かを判定し(ステップS311)、nが最大値N未満であれば(ステップS311においてNO)、nをインクリメントして(ステップS312)、ステップS302に処理を戻す。nが最大値Nに到達している場合は(ステップS311においてYES)、CPU301は、第1学習データ作成処理を終了する。
再び図4を参照する。第1学習データ作成処理を終了すると、CPU301は、評価用データ作成処理を実行する(ステップS203)。評価用データは、判定ルールの中から精度の高いルールを選別するために使用されるデータであり、データの形式は第1学習データと同様である。評価用データ作成処理は、第1学習データ作成処理と同様の処理であるので、その説明を省略する。但し、評価用データ作成処理では、第1学習データとは異なるデータのみを評価用データとして作成し、学習DB330ではなく評価DB360に格納する。
次にCPU301は、予測ルール生成処理を実行する(ステップS204)。図7は、予測ルール生成処理の手順を示すフローチャートである。まずCPU301は、第1学習データセットのインデックスmを初期化する(ステップS401)。ここで、第1学習データセットとは、出力データがCOガスの発生があることを示す、つまり「1」である第1学習データと、出力データがCOガスの発生がないことを示す、つまり「0」である第1学習データとを所定の比率(以下、「データ比率」という)で含むデータセットのことである。ここでは、データ比率がそれぞれ異なる複数の第1学習データセットが定義される。例えば、ある第1学習データセットにおけるデータ比率は「1」(つまり、出力データが「1」の学習データと「0」の学習データとの比率が1:1)であり、他の1つの第1学習データセットにおけるデータ比率は「2」(つまり、出力データが「1」の学習データと「0」の学習データとの比率が1:2)である。
次にCPU301は、データ比率のインデックスlを初期化する(ステップS402)。データ比率は、関数R(l)として定義され、例えば、R(1)=1,R(2)=2,R(3)=5,R(4)=10の4つの値が予め設定されている。
次にCPU301は、出力データが「1」の第1学習データを学習DB330から所定数取得する(ステップS403)。また、CPU301は、出力データが「0」の第1学習データを、データ比率R(l)に従った数だけ学習DB330から取得する(ステップS404)。例えば、l=1のときは、出力データが「1」の第1学習データと同数だけ、出力データが「0」の第1学習データが取得され、l=3のときは、出力データが「1」の第1学習データの5倍の数だけ、出力データが「0」の第1学習データが取得される。
次にCPU301は、取得された第1学習データセットを用いて、決定木学習により予測ルールを生成する(ステップS405)。この決定木による学習には、ID3、C4.5、CART等の公知の学習アルゴリズムを採用できる。生成された予測ルールは、運転データに関する条件と、COガスの発生の有無を示す結果とを有するIF−THENルールである。例えば、条件が「燃焼室出口O濃度が閾値D1以下であり、且つ、ガス化炉内圧が閾値P1以上」であり、結果が「1(COガスの発生有り)」のようなルールとなる。なお、結果が「0(COガスの発生なし)」の予測ルールは破棄され、結果が「1」の予測ルールのみが採用される。
CPU301は、インデックスlが所定の最大値Lに達したか否かを判定し(ステップS406)、lが最大値L未満であれば(ステップS406においてNO)、lをインクリメントし(ステップS407)、ステップS403へ処理を戻す。他方、lが最大値Lに達している場合は(ステップS406においてYES)、CPU301は、インデックスmが所定の最大値Mに達したか否かを判定し(ステップS408)、mが最大値M未満であれば(ステップS408においてNO)、mをインクリメントして(ステップS409)、ステップS402に処理を戻す。mが最大値Mに到達している場合は(ステップS408においてYES)、CPU301は、予測ルール生成処理を終了する。
再び図4を参照する。予測ルール生成処理を終了すると、CPU301は、生成された予測ルールをルール一時保存DB340に格納し(ステップS205)、予測ルール選別処理を実行する(ステップS206)。図8は、予測ルール選別処理の手順を示すフローチャートである。まずCPU301は、予測ルールのインデックスi及びカウンタc(i)を初期化し(ステップS501)、評価用データのインデックスjを初期化する(ステップS502)。
次にCPU301は、評価データjに対して予測ルールiを適用し、予測ルールiの評価を行う(ステップS503)。CPU301は、評価結果が「適合」の場合、つまり評価データjに予測ルールiが合致した場合(ステップS504においてYES)、カウンタc(i)をインクリメントし(ステップS505)、ステップS506へと処理を移す。一方、評価結果が「不適合」の場合、つまり評価データjに予測ルールiが合致しない場合(ステップS504においてNO)、CPU301は、そのまま処理をステップS506へ移す。
CPU301は、インデックスjが所定の最大値Jに達したか否かを判定し(ステップS506)、jが最大値J未満であれば(ステップS506においてNO)、jをインクリメントし(ステップS507)、ステップS503へ処理を戻す。他方、jが最大値Jに達している場合は(ステップS506においてYES)、CPU301は、支持度及び信頼度を計算する(ステップS508)。ここで、支持度は式(1)により与えられ、信頼度は式(2)により与えられる。
支持度=予測ルールに適合した評価データ数÷評価データの総数J …(1)
信頼度=予測ルールに適合した評価データ数÷予測ルールに分類された評価データ数 …(2)
但し、予測ルールに適合した評価データ数はカウンタc(i)の計数結果として与えられる。また、「予測ルールに分類された評価データ」とは、入力データが予測ルールの条件と適合した評価データをいう。つまり、「予測ルールに分類された評価データ」には、出力データが予測ルールの結果と適合した評価データだけでなく、適合していない評価データも含む。
CPU301は、インデックスiが所定の最大値Iに達したか否かを判定し(ステップS509)、iが最大値I未満であれば(ステップS509においてNO)、iをインクリメントし(ステップS510)、ステップS502へ処理を戻す。他方、iが最大値Iに達している場合は(ステップS509においてYES)、CPU301は、支持度及び信頼度のそれぞれが所定の閾値以上である予測ルールを、CO発生の予測に使用する予測ルールに選別し(ステップS511)、ルール一時保存DB340にこれを格納し、予測ルール選別処理を終了する。
再び図4を参照する。予測ルール選別処理を終了すると、CPU301は、第2学習データ作成処理を実行する(ステップS207)。この第2学習データ作成処理では、第2予測ルールを機械学習するための学習データが作成される。図9A及び図9Bは、第2学習データ作成処理の手順を示すフローチャートである。まずCPU301は、ルール一時保存DB340から、予測ルール選別処理で選別された予測ルールを読み出し(ステップS601)、第2学習データのインデックスnを初期化し(ステップS602)、時刻インデックスtを初期化する(ステップS603)。次に、CPU301は、時刻t−T1から時刻tまでの入力期間の運転データに基づいて、時刻tの入力データA(t)を作成する(ステップS604)。ステップS604の処理は、第1学習データ作成処理におけるステップS303の処理と同様である。
次に、時刻インデックスuを初期化する(ステップS605)。さらに、CPU301は、時刻t+T4(n)+u−T1(但し、T4(n)>0)から時刻t+T4(n)+uまでの第2入力期間の運転データに基づいて、時刻uの入力データB(u)を作成する(ステップS606)。
ステップS606の処理について詳しく説明する。図10は、図6に示す期間よりも前の期間からの燃焼室出口O濃度、ガス化炉内圧、及びCO濃度を示すグラフである。第2学習データ作成処理では、時刻tよりも後の時刻uにおいて予測ルールが成立することを、時刻tにおいて予測するための第2予測ルールの生成に用いられる第2学習データを作成する。ある期間における運転データが予測ルールの条件に適合すれば、COの発生を予測できる。このように予測ルールが成立する場合に、それより前の運転データが決まった傾向を示すとすれば、その傾向を捉えることで予測ルールの成立を事前に予測できる。そこで、第2学習データ作成処理では、第2予測ルールの入力期間である時刻t−T1から時刻tまでの期間とは別に、予測ルールを評価するための第2入力期間を設定する。第2入力期間は入力期間よりもT4(n)+uだけ後の期間であり、uは0から最大値Uまでを範囲とする変数である。この第2入力期間における運転データが予測ルールの条件と合致すれば、時刻uにおいて予測ルールが成立する。その時刻uより前の入力期間における運転データの傾向を補足することで、第2予測ルールが生成される。
CPU301は、作成した入力データB(u)に対して、ステップS601において取得された予測ルールを評価する(ステップS607)。この処理では、入力データB(u)が予測ルールの条件に適合するか否かが判別される。さらにCPU301は、時刻uが所定の最大値Uに達したか否かを判定し(ステップS608)、時刻uが最大値U未満であれば(ステップS608においてNO)、時刻uをインクリメントし(ステップS609)、ステップS606へ処理を戻す。
時刻uが最大値Uに達している場合は(ステップS608においてYES)、CPU301は、uが初期値から最大値U迄の間で、入力データB(u)と予測ルールの条件とが1回以上合致したか否かを判定する(ステップS610)。CPU301は、入力データB(u)と予測ルールの条件とが1回以上合致した場合(ステップS610においてYES)、時刻tの出力データC(t)を「1」に決定し(ステップS611)、1回も合致しない場合は(ステップS610においてNO)、出力データC(t)を「0」に決定する(ステップS612)。
さらにCPU301は、得られた入力データA(t)と出力データC(t)とを結合して第2学習データを作成し(ステップS613)、学習DB330に格納する。次にCPU301は、時刻tが所定の最大値Tに達したか否かを判定し(ステップS614)、時刻tが最大値T未満であれば(ステップS614においてNO)、時刻tをインクリメントし(ステップS615)、ステップS604へ処理を戻す。他方、時刻tが最大値Tに達している場合は(ステップS614においてYES)、CPU301は、インデックスnが所定の最大値Nに達したか否かを判定し(ステップS616)、nが最大値N未満であれば(ステップS616においてNO)、nをインクリメントして(ステップS617)、ステップS603に処理を戻す。nが最大値Nに到達している場合は(ステップS616においてYES)、CPU301は、第2学習データ作成処理を終了する。
再び図4を参照する。第2学習データ作成処理を終了すると、第2予測ルール生成処理を実行する(ステップS208)。第2予測ルール生成処理では、第2学習データを用いた決定木学習により第2予測ルールが生成される。生成された第2予測ルールは、運転データに関する条件と、予測ルールの成立の有無を示す結果とを有するIF−THENルールである。第2予測ルール生成処理では、結果が「0(予測ルールが成立しない)」の第2予測ルールは破棄され、結果が「1(予測ルールが成立する)」の第2予測ルールのみが採用される。ここで、予測ルールは結果が「1(COガスの発生有り)」のルールであるので、第2予測ルールの結果が「1」であることは、「予測ルールが成立する」ことを示すと共に「COガスの発生有り」を示していることにもなる。第2予測ルール生成処理の手順は、予測ルール生成処理の手順と同様であるので、その説明を省略する。
次にCPU301は、生成された第2予測ルールをルール一時保存DB340に格納し(ステップS209)、第2予測ルール選別処理を実行し(ステップS210)、予測ルール成立の予測に使用する第2予測ルールを選別する。第2予測ルール選別処理の手順は、予測ルール選別処理の手順と同様であるので、その説明を省略する。
CPU301は、予測ルール選別処理及び第2予測ルール選別処理において選別された予測ルール及び第2予測ルールを判定ルールDB350に格納し(ステップS211)、判定ルール生成処理を終了する。図11は、判定ルールDB350の構成を示す模式図である。判定ルール(予測ルール及び第2予測ルール)は、運転データにおける各変数についての閾値(上限値又は下限値)によって規定される。図11に示すように、判定ルールDB350では、レコード(ルール)毎に、ルールを識別するためのルールIDと、上下限識別情報と、各変数の閾値とを格納するようになっている。上下限識別情報は、そのレコードに含まれる閾値が、上限値であるのか下限値であるのかを識別するための情報である。上下限識別情報が「0」の場合、そのレコードに含まれる閾値は下限値であり、上下限識別情報が「1」の場合、そのレコードに含まれる閾値は上限値である。例えば、ルールIDが「1」、上下限識別情報が「0」のレコードでは、変数1の下限値が「−1000」、変数2の下限値が「1.5」、変数3の下限値が「300」、変数Mの下限値が「−1000」である。「−1000」は下限値の初期値であり、これはその変数に対して十分に小さい値である。他方、ルールIDが「1」、上下限識別情報が「1」のレコードでは、変数1の上限値が「3.2」、変数2の上限値が「1000」、変数3の上限値が「411」、変数Mの下限値が「1000」である。「1000」は上限値の初期値であり、これはその変数に対して十分に大きい値である。
再び図3を参照する。判定ルール生成処理を終了後、CPU301は、ステップS101に処理を戻す。ステップS104において判定ルールDB350に判定ルールが格納されている場合(ステップS104においてYES)、CPU301は、前回の制御処理(つまり、制御信号の送信)を実行した後、所定の制御周期が経過したか否かを判定する(ステップS106)。制御周期が経過していない場合(ステップS106においてNO)、CPU301は、ステップS101に処理を戻す。
他方、制御周期が経過している場合(ステップS106においてYES)、CPU301は、CO発生予測処理を実行する(ステップS107)。図12は、CO発生予測処理の手順を示すフローチャートである。まず、CPU301は、現在時刻t’からT1遡った範囲の入力期間(つまり、時刻t’−T1から時刻t’までの期間)における運転データから入力データを作成する(ステップS701)。次に、CPU301は、作成された入力データに対して予測ルール及び第2予測ルールを評価する(ステップS702)。この処理では、入力データが、予測ルール及び第2予測ルールの条件に適合するか否かが判定される。次にCPU301は、入力期間において燃焼室出口O濃度が極小値を取ったか否か(つまり、燃焼室出口O濃度の時間変化のグラフが谷状に変化したか否か)を評価する(ステップS703)。この評価には、燃焼室出口O濃度の最小値、時間変化率、及び時間積分値等が利用される。この評価処理の後、CPU301はCO発生予測処理を終了する。
再び図3を参照する。CPU301は、CO発生予測処理の結果に基づいて、制御操作決定処理を実行する(ステップS108)。図13は、制御操作決定処理の手順を示すフローチャートである。まずCPU301は、CO発生予測処理において、入力データが予測ルール又は第2予測ルールの条件に適合すると評価されたか否かを判定する(ステップS801)。入力データが予測ルール又は第2予測ルールの条件に適合すると評価された場合(ステップS801においてYES)、COガスの発生が予測される。そこで、CPU301は、CO発生抑制のための操作(以下、「CO発生抑制操作」という)を実行するか否かを示す操作実行判定フラグを「1」にセットする(ステップS802)。ここで、操作実行判定フラグが「1」にセットされているとき、COガスの発生を抑制するためのモード(以下、「CO発生抑制モード」という)が設定され、CO発生抑制操作が実行される。他方、操作実行判定フラグが「0」にセットされているとき、CO発生抑制操作は実行されない。入力データが予測ルール及び第2予測ルールの両方の条件に適合しない場合(ステップS801においてNO)、COガスの発生が予測されないため、CPU301は、操作実行判定フラグを「0」にセットする(ステップS803)。
後述するように、CO発生抑制モードでは、高濃度のNOxが発生しない程度に一次及び二次空気の供給量設定値が通常制御モードのときよりも大きくされる。ところで、排ガス制御装置100では、制御モードの切り替えがバンプレスに行われる。つまり、制御モードが切り替えられる際、操作量がそのまま引き継がれる。しかし、CO発生抑制モードから通常制御モードにバンプレスに切り替えられると、一次及び二次空気の操作量が高値のまま引き継がれるため、一次及び二次空気が過剰に供給されてNOxの排出量が増大するという問題がある。そこで、本実施の形態に係る排ガス制御装置100では、CO発生抑制モードから通常制御モードへ移行する間に切替待機期間を設け、この切替待機期間中に操作量を通常制御モードの平均的な値にすることで、通常制御モードへ円滑に切り替えるようにする。切替待機期間は、ガス化溶融炉プラント10の制御系の時定数に応じて定められる。
COガスの発生が予測される状態から予測されなくなった直後においては、燃焼室出口O濃度が極小値を取るという特徴がある。本実施の形態に係る排ガス制御装置100は、この燃焼室出口O濃度の特徴を捉えることで、COガスの発生が予測されなくなった直後を特定し、切替待機期間を設定する。具体的には、CPU301は、CO発生予測処理において、燃焼室出口O濃度が極小値を取ったと評価されたか否かを判定する(ステップS804)。燃焼室出口O濃度が極小値を取ったと評価された場合(ステップS804においてYES)、CPU301は、切替待機フラグを「1」にセットする(ステップS805)。切替待機フラグは、「1」で切替待機期間であることを示し、「0」で切替待機期間外であることを示す。また、燃焼室出口O濃度が極小値を取ったと評価されていない場合(ステップS804においてNO)、CO発生抑制モードが終了してからある程度長い時間が経過していると考えられる。この場合、CPU301は、切替待機フラグを「0」にセットする(ステップS806)。
切替待機フラグが「0」又は「1」にセットされると、CPU301は、操作実行判定フラグが「1」にセットされているか否かを判定する(ステップS807)。操作実行判定フラグが「1」にセットされている場合(ステップS807においてYES)、CPU301は、CO発生抑制のための一次及び二次空気の操作量を決定する(ステップS808)。
ここで、操作量の決定について説明する。操作量は、空気量決定関数f(x)を用いて決定される。空気量決定関数f(x)は、第1基準値未満の燃焼室出口O濃度の時間積分値を引数xとし、一次及び二次空気の供給量設定値を出力とする関数であり、運転員の経験等に基づいて作成され、予めハードディスク305に記憶されている。図14は、空気量決定関数f(x)の一例を示すグラフである。図14において、縦軸は一次及び二次空気の供給量設定値を示し、横軸は引数xを示す。図14に示すように、空気量決定関数f(x)は、xがある値以下の範囲においてxに対して概ね直線的に増加し、xがある値より大きい範囲において一定の値をとる関数である。COの発生を抑制するためには、予測されるCOのピークの大きさに対して適切な量の空気を溶融炉30に供給することが重要である。供給する空気が不足すればCO発生の抑制効果が低くなり、供給する空気が過剰であればNOxの発生量が増加してしまう。COのピークの大きさは、ピークが発生する直前における燃焼室出口O濃度の不足具合と強い正の相関を示すことが知られている。このため、燃焼室出口O濃度の不足量を第1基準値未満のOガスの濃度の時間積分値として取得し、これに基づいて一次及び二次空気の供給量設定値を決定する。
空気量決定関数f(x)として、上記のグラフにおける複数の節点の座標値(x1,y1)、(x2,y2)、(x3,y3)、(x4,y4)、(x5,y5)がハードディスク305に記憶されている。一次及び二次空気の供給量設定値を決定する場合、CPU301は、これらの節点間を線形補完し、引数xに対応する一次及び二次空気の供給量設定値を導出する。一次及び二次空気の供給量設定値が決定されると、CPU301は、CPU301は、制御操作決定処理を終了する。
他方、操作実行判定フラグが「0」にセットされている場合(ステップS807においてNO)、CPU301は、切替待機フラグが「1」にセットされているか否かを判定する(ステップS809)。切替待機フラグが「1」にセットされていれば(ステップS809においてYES)、切替待機期間中であり、切替待機フラグが「0」にセットされていれば(ステップS809においてNO)、切替待機期間中ではない。よって、CPU301は、切替待機フラグが「0」にセットされている場合(ステップS809においてNO)、そのまま制御操作決定処理を終了し、切替待機フラグが「1」にセットされている場合(ステップS809においてNO)、切替待機期間が経過したか否かを判定する(ステップS810)。具体的には、CPU301は、切替待機期間の開始時点(つまり、切替待機期間が「1」の状態であり、且つ、操作実行判定フラグが「1」から「0」に切り替わった時点)から予め設定された切替待機期間を経過したか否かを判定する。切替待機期間が経過していない場合(ステップS810においてNO)、CPU301は、通常制御モードにおける一次及び二次空気供給量の平均値を、供給量設定値として決定する(ステップS811)。この供給量設定値が、切替待機期間における操作量となる。その後、CPU301は、制御操作決定処理を終了する。切替待機期間が経過した場合(ステップS810においてYES)、CPU301は、操作量を決定することなく制御操作決定処理を終了する。これにより、通常制御モードへバンプレスに切り替わる。最後に決定された操作量は一次及び二次空気供給量の平均値であり、これが通常制御モードに引き継がれるため、通常制御モードにおいて適切な量の一次及び二次空気が供給され、NOxの発生が防止される。
再び図3を参照する。次にCPU301は、CO発生抑制操作を実行するか否かを判定する(ステップS109)。この処理では、制御操作決定処理において操作量が決定された場合には、その操作量によってCO発生抑制操作を実行すると判定され、操作量が決定されていない場合には、CO発生抑制操作を実行しないと判定される。CO発生抑制操作を実行すると判定された場合(ステップS109においてYES)、CPU301は、制御操作決定処理において決定された操作量によって、一次空気供給装置26及び二次空気供給装置33を操作するよう制御信号を送信し(ステップS110)、ハードディスク305に処理結果を保存する(ステップS111)。
処理結果を保存した場合、又は、CO発生抑制操作を実行しないと判定された場合には(ステップS109においてNO)、CPU301は、排ガス制御を終了するか否かを判定する(ステップS112)。排ガス制御を終了しない場合には(ステップS112においてNO)、CPU301は、ステップS101へ処理を戻す。例えば運転員から終了指示が与えられ、排ガス制御を終了する場合には(ステップS112においてYES)、CPU301は排ガス制御の動作を終了する。
以上のようなCO発生抑制モードでの制御動作により、CO発生が事前に予測され、CO発生を抑制するように一次及び二次空気が溶融炉30に供給される。よって運転員の技量に頼ることなく、自動的にCOガスの排出量を抑制できる。
(その他の実施の形態)
上述した実施の形態では、入力期間における燃焼室出口O濃度の最小値、ガス化炉内圧の最大値、燃焼室出口O濃度の時間変化率の最小値、第1基準値未満の燃焼室出口O濃度の時間積分値、ガス化炉内圧の時間変化率の最大値、第2基準値を超えるガス化炉内圧の時間積分値、燃焼室出口O濃度の最大値、第3基準値を超える燃焼室出口O濃度の時間積分値、砂層温度、風箱圧力、風箱圧力の時間変化率の最大値、風箱圧力の平均値、押込空気流量の時間変化率の最小値、給じん速度の時間変化率の平均値、砂層温度の期間上昇量、砂層温度の期間変化量の時間積分値が含まれる入力データを用いて、COガスの発生を予測する構成について述べたが、これに限定されるものではない。例えば、入力期間における燃焼室出口O濃度、及びガス化炉内圧のみを用いてもよい。ここで、燃焼室出口O濃度について、入力期間中に極小値を取ることを検出できる数値であれば、最小値でなくてもよい。また、ガス化炉内圧については、一時的な増大を検出できる数値であれば、最大値でなくてもよい。また、燃焼室出口O濃度の最小値及びガス化炉内圧の最大値に加え、燃焼室出口O濃度の時間変化率の最小値、第1基準値未満の燃焼室出口O濃度の時間積分値、ガス化炉内圧の時間変化率の最大値、及び第2基準値を超えるガス化炉内圧の時間積分値を用いてもよい。さらにこれらに加えて、砂層温度、風箱圧力、風箱圧力の時間変化率の最大値、風箱圧力の平均値、押込空気流量の時間変化率の最小値、給じん速度の時間変化率の平均値、砂層温度の期間上昇量、及び砂層温度の期間変化量の時間積分値の少なくとも1つを用いてもよい。
また、上述した実施の形態では、判定ルールを機械学習によって生成する構成について述べたが、これに限定されるものではない。運転員等が経験に基づいて判定ルールを作成してもよい。また、上述した実施の形態では、決定木学習によって判定ルールを生成する構成としたが、決定木以外の機械学習、例えば遺伝的プログラミング等によって判定ルールを生成することもできる。
また、上述した実施の形態では、予測ルール及び第2予測ルールを用いてCO発生を予測する構成について述べたが、これに限定されるものではない。予測ルールのみを用いてCO発生を予測する構成とすることもできる。
また、上述した実施の形態では、単一のコンピュータ200によって排ガス制御プログラム310のすべての処理が実行される構成について述べたが、本発明はこれに限定されるものではなく、排ガス制御プログラム310と同様の処理を、複数の装置(コンピュータ)により分散して実行する分散システムとすることも可能である。
本発明のガス化溶融炉プラントの排ガス制御装置及び排ガス制御方法は、ガス化溶融炉プラントにおけるCOガスの発生を抑制するための排ガス制御装置及び排ガス制御方法等として有用である。
10 ガス化溶融炉プラント
15 ガス化溶融炉
20 ガス化炉
26 一次空気供給装置
30 溶融炉
31 旋回流溶融炉
33 二次空気供給装置
71 給じん速度計
72 風箱圧力計
73 押込空気流量計
74 砂層温度計
75 ガス化炉内圧力計
76 O濃度計
77 一次空気流量計
78 二次空気流量計
79 CO濃度計
100 排ガス制御装置
200 コンピュータ
301 CPU
305 ハードディスク
310 排ガス制御プログラム
320 実績データベース
330 学習データベース
350 判定ルールデータベース

Claims (13)

  1. 廃棄物を焼却するためのガス化炉及び前記ガス化炉によって生じた炭分を溶融させる溶融炉を有するガス化溶融炉プラントの排ガス制御装置であって、
    前記溶融炉の出口から流出するOガスの濃度と、前記ガス化炉の内圧とを取得するデータ取得手段と、
    前記データ取得手段によって取得された前記Oガスの濃度及び前記内圧に基づいて、前記溶融炉から排出されるCOガスの発生を予測する予測手段と、
    前記予測手段によって前記COガスの発生が予測された場合に、前記COガスの発生を抑制するように前記溶融炉に流入させる空気量を設定する設定手段と、
    を備える、
    ガス化溶融炉プラントの排ガス制御装置。
  2. 前記予測手段は、前記Oガスの濃度の最小値及び前記内圧の最大値に基づいて、前記COガスの発生を予測するように構成されている、
    請求項1に記載のガス化溶融炉プラントの排ガス制御装置。
  3. 前記予測手段は、前記Oガスの濃度の時間変化率、前記Oガスの濃度の時間積分値、前記内圧の時間変化率、及び前記内圧の時間積分値にさらに基づいて、前記COガスの発生を予測するように構成されている、
    請求項2に記載のガス化溶融炉プラントの排ガス制御装置。
  4. 前記予測手段は、前記Oガスの濃度の時間積分値として、予め設定された第1基準値未満のOガスの濃度の時間積分値を使用し、前記内圧の時間積分値として、予め設定された第2基準値を超える前記内圧の時間積分値を使用するように構成されている、
    請求項3に記載のガス化溶融炉プラントの排ガス制御装置。
  5. 前記予測手段は、前記Oガスの濃度の最大値、予め設定された第3基準値を超えるOガスの濃度の時間積分値、前記ガス化炉内に設けられた砂層の温度、前記ガス化炉に接続された風箱内の圧力、前記風箱内の圧力の時間変化率、前記風箱から前記ガス化炉に供給される空気量の時間変化率、前記ガス化炉への廃棄物の供給速度、前記供給速度の時間変化率、前記砂層の温度の期間上昇量、及び前記砂層の温度の期間変化量の時間積分値のうちの少なくとも1つにさらに基づいて、前記COガスの発生を予測するように構成されている、
    請求項4に記載のガス化溶融炉プラントの排ガス制御装置。
  6. 前記Oガスの濃度及び前記内圧を含む条件と、前記COガスの発生の有無を示す結果とを有する予測ルールを、前記Oガスの濃度、前記内圧、及び前記COガスの濃度の実績値に基づいて生成する生成手段をさらに備え、
    前記予測手段は、前記生成手段によって生成された前記予測ルールを用いて、前記COガスの発生を予測するように構成されている、
    請求項1乃至5の何れかに記載のガス化溶融炉プラントの排ガス制御装置。
  7. 前記生成手段は、決定木学習により前記予測ルールを生成するように構成されている、
    請求項6に記載のガス化溶融炉プラントの排ガス制御装置。
  8. 時刻t−T1(但し、T1>0)から時刻tまでの入力期間における前記Oガスの濃度及び前記内圧を含む実績値である入力データと、時刻t+T2から時刻t+T3(但し、T3>T2>0)までの出力期間における前記COガスの濃度の実績値に基づく前記COガスの発生の有無を示す出力データとを含む学習データを作成する作成手段をさらに備え、
    前記生成手段は、前記作成手段によって作成された学習データに基づいて、前記予測ルールを生成するように構成されている、
    請求項7に記載のガス化溶融炉プラントの排ガス制御装置。
  9. 前記作成手段は、前記出力データがCOガスの発生があることを示す学習データと、前記出力データがCOガスの発生がないことを示す学習データとを、異なる比率でそれぞれ含む複数の学習データセットを作成するように構成されており、
    前記生成手段は、前記学習データセットに含まれる前記学習データに基づいて、前記予測ルールを生成するように構成されている、
    請求項8に記載のガス化溶融炉プラントの排ガス制御装置。
  10. 前記入力期間における前記Oガスの濃度及び前記内圧を含む実績値である入力データと、前記出力期間における前記COガスの濃度の実績値に基づく前記COガスの発生の有無を示す出力データとを含む評価用データに対して、前記結果がCOガスの発生があることを示す複数の前記予測ルールを適用し、前記予測ルールと条件及び結果が共に適合した前記評価用データ数に基づいて、前記COガスの発生の予測に使用する前記予測ルールを選別する選別手段をさらに備え、
    前記予測手段は、前記選別手段によって選別された前記予測ルールを用いて、前記COガスの発生を予測するように構成されている、
    請求項8又は9に記載のガス化溶融炉プラントの排ガス制御装置。
  11. 時刻tにおける前記Oガスの濃度及び前記内圧を含む条件と、前記時刻tよりも後の時刻uにおいて前記予測ルールが成立すること示す結果とを有する第2予測ルールを、前記Oガスの濃度、前記内圧、前記COガスの濃度の実績値、及び前記予測ルールに基づいて生成する第2生成手段をさらに備え、
    前記予測手段は、前記第2生成手段によって生成された前記第2予測ルールをさらに用いて、前記COガスの発生を予測するように構成されている、
    請求項6乃至10の何れかに記載のガス化溶融炉プラントの排ガス制御装置。
  12. 前記設定手段は、予め設定された第1基準値未満のOガスの濃度の時間積分値に基づいて、前記空気量を設定するように構成されている、
    請求項1乃至11の何れかに記載のガス化溶融炉プラントの排ガス制御装置。
  13. 廃棄物を焼却するためのガス化炉及び前記ガス化炉によって生じた炭分を溶融させる溶融炉を有するガス化溶融炉プラントの排ガス制御方法であって、
    前記溶融炉の出口から流出するOガスの濃度と、前記ガス化炉の内圧とを取得するステップと、
    取得された前記Oガスの濃度及び前記内圧に基づいて、前記溶融炉から排出されるCOガスの発生を予測するステップと、
    前記COガスの発生が予測された場合に、前記COガスの発生を抑制するように前記溶融炉に流入させる空気量を設定するステップと、
    を有する、
    ガス化溶融炉プラントの排ガス制御方法。
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