JP2014031927A - ガス化溶融炉のガス温度制御方法、及びガス温度制御装置 - Google Patents

ガス化溶融炉のガス温度制御方法、及びガス温度制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ガス化炉から溶融炉に導入されるガスの温度を確実に制御することができるガス化溶融炉のガス温度制御方法及びガス温度制御装置を提供する。
【解決手段】ガス化溶融炉100のガス導入管108を流れるガスの温度を制御するガス温度制御方法であって、ガス導入管内に空気を供給することと、空気が供給される位置よりも下流側においてガス導入管を流れるガスの温度を測定することと、測定されたガスの温度が溶融炉106の要求するガスの温度範囲に基づいて設定された所定の下限温度より低くなってから所定の第1の時間が経過した場合に、ガス導入管へ供給される空気の酸素濃度を上昇させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガス化溶融炉におけるガス化炉から溶融炉へ導入されるガスの温度制御に関する。
従来から特許文献1に記載されたガス化溶融炉が知られている。このガス化溶融炉は、ガス化炉と、溶融炉と、これらガス化炉と溶融炉とを接続するガス導入管と、を備える。ガス化炉は、内部に貯留された砂(砂層又は流動床)の熱を利用して廃棄物を加熱することにより、灰と可燃性ガスである熱分解ガスとを生成する。このとき、ガス化炉では、廃棄物の加熱によって熱分解ガス以外に水蒸気等も生じる。ガス導入管は、ガス化炉において生じたガス(熱分解ガス、水蒸気等)や灰、廃棄物の未燃分等を溶融炉に案内する。溶融炉は、ガス化炉から供給された熱分解ガスを燃焼させた熱で灰や未燃分を溶融させて溶融スラグを生成する。
このガス化溶融炉のガス化炉では、ガス導入管に空気を供給してガス導入管を流れる熱分解ガスの一部を燃焼させることにより、溶融炉に導入されるガスの温度を調整している。即ち、前記ガス化溶融炉では、ガス導入管に供給する空気の流量を制御することによってガスに含まれる熱分解ガスの燃焼量を調整し、これにより、溶融炉に導入されるガスの温度を調整して溶融炉内の温度を安定させることでスラグ化率や溶融炉から排気されるガスの性状(ガス性状)を安定させている。
特開平11−173523号公報
上記のガス化溶融炉では、ガス化炉の砂層温度を一定に維持していても、投入される廃棄物の組成(ゴミ質)や量によってガス化炉において生じるガスの温度や成分等が変動する。このとき、溶融炉に導入されるガスの温度を一定にするために、ガスの温度を上昇させようとガス導入管に供給する空気の流量を増やしても、当該ガスの温度が上昇しない場合があった。このような場合、溶融炉内の温度が変動してスラグ化率の低下やガス性状の悪化等が生じる。
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、ガス化炉からガス導入管を通じて溶融炉に導入されるガスの温度を制御することができるガス化溶融炉のガス温度制御方法、及びガス温度制御装置を提供することを課題とする。
本発明の発明者らは、上記課題を解消すべく鋭意研究を行った結果、ガス化炉から溶融炉に導入されるガスの温度や当該ガスにおける熱分解ガスの濃度によって当該ガスに空気を供給しても熱分解ガスが着火しない(即ち、熱分解ガスが燃焼しない)場合があり、この場合には、供給する空気の流量を増やしても熱分解ガスが燃焼しないため前記ガスの温度を上昇させることができないが、当該ガスに供給される空気の酸素濃度を上昇させる(即ち、酸素富化空気を供給する)ことによって熱分解ガスが着火して前記ガスの温度を上昇させることができることを見出した。
そこで、この知見に基づき、前記発明者らは、ガス導入管に供給する空気の酸素濃度の変化と、ガス導入管を通じて溶融炉に導入されるガスの温度変化との関係に着目し、以下の構成のガス化溶融炉のガス温度制御方法、及びガス温度制御装置を創作した。
本発明は、砂層を有しこの砂層に投入された廃棄物を加熱することにより熱分解ガスを含むガスを生成するガス化炉と、前記ガス化炉から供給される熱分解ガスを燃焼させて前記廃棄物の加熱により生じた灰を溶融させる溶融炉と、前記ガス化炉から前記溶融炉に前記ガスを導入するガス導入管と、を備えるガス化溶融炉の前記ガス導入管を流れる前記ガスの温度を制御するガス温度制御方法であって、前記ガス導入管内にガス温度制御用空気を供給することと、前記ガス温度制御用空気が供給される位置よりも下流側において前記ガス導入管を流れるガスの温度を検出することと、検出されたガスの温度が前記溶融炉の要求する前記ガスの温度範囲に基づいて設定された所定の下限温度より低くなってから所定の第1の時間が経過した場合に、前記ガス導入管内に供給する前記ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させることと、を含む。
また、本発明は、砂層を有しこの砂層に投入された廃棄物を加熱することにより熱分解ガスを含むガスを生成するガス化炉と、前記ガス化炉から供給される熱分解ガスを燃焼させて前記廃棄物の加熱により生じた灰を溶融させる溶融炉と、前記ガス化炉から前記溶融炉に前記ガスを導入するガス導入管と、前記ガス導入管にガス温度制御用空気を供給可能な空気供給部と、を備えるガス化溶融炉の前記ガス導入管を流れる前記ガスの温度を制御するガス温度制御装置であって、前記空気供給部がガス温度制御用空気を供給する位置よりも下流側において前記ガス導入管を流れるガスの温度を検出するガス温度センサと、前記ガス温度センサによって検出された前記ガスの温度に基づいて前記空気供給部を制御する供給空気制御部と、を備える。そして、前記供給空気制御部は、前記ガス温度センサによって測定されたガスの温度が前記溶融炉の要求する前記ガスの温度範囲に基づいて設定された所定の下限温度より低くなってから所定の第1の時間が経過した場合に、前記ガス導入管に供給する前記ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させるよう前記空気供給部に指示する。
これらの構成によれば、第1の時間を経過した時点でガス導入管を流れるガスの温度が下限温度より低い状態が継続している場合に当該ガスの温度を確実に上昇させることができる。即ち、ガス導入管内に供給されているガス温度制御用空気によってガスに含まれる熱分解ガスが燃焼する場合であっても、また、前記ガスの温度や熱分解ガスの濃度等によって、ガス導入管内に供給されるガス温度制御用空気によってガスに含まれる熱分解ガスが燃焼(着火)しない場合であっても、ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させることによってガスに含まれる熱分解ガスを確実に燃焼させることができ、その結果、ガス導入管を流れて溶融炉に導入されるガスの温度を確実に上昇させることができる。
しかも、酸素濃度を上昇させることによって、酸素濃度を変えずにガス温度制御用空気の流量を増大させる場合に比べて応答遅れを抑えることができると共に、溶融炉から排出される排ガスの量の変動を抑えることができる。ここで、応答遅れとは、ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させてからガスの温度が上昇し始めるまでの時間である。
また、ガス温度制御用空気の流量のみを増大させる場合に比べ、ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させる場合の方が空気量の変動が抑えられ(即ち、ガスに供給される空気量の増加量が抑えられ)、これにより、ガスの急激な温度上昇又は排ガス成分の急激な変動が防がれる。
前記ガス温度制御方法は、前記廃棄物の加熱のために前記ガス化炉内に供給されるガス化用空気の供給量を検出することと、前記熱分解ガスの燃焼のために前記溶融炉に供給される一次空気の供給量を検出することと、前記ガス化溶融炉に備えられ且つ前記溶融炉から排出される排ガスを燃焼させる二次燃焼室に前記排ガスの燃焼のために供給される二次燃焼用空気の供給量を検出することと、前記二次燃焼室における二次燃焼用空気の供給後の排ガス中の酸素濃度を検出することと、前記ガス温度制御用空気の供給量と、検出されたガス化用空気の供給量、一次空気の供給量、二次燃焼用空気の供給量、及び排ガス中の酸素濃度と、から前記ガス導入管内に供給されるガス温度制御用空気の空気比を求めることと、を含み、前記ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させるときに、この酸素濃度を上昇させつつも前記空気比を一定に保つように前記ガス温度制御用空気の流量を調整することが好ましい。
また、前記ガス温度制御装置は、前記廃棄物の加熱のために前記ガス化炉内に供給されるガス化用空気の供給量を検出するガス化用空気量検出部と、前記熱分解ガスの燃焼のために前記溶融炉に供給される一次空気の供給量を検出する一次空気量検出部と、前記ガス化溶融炉に備えられ且つ前記溶融炉から排出される排ガスを燃焼させる二次燃焼室に前記排ガスの燃焼のために供給される二次燃焼用空気の供給量を検出する二次燃焼用空気量検出部と、前記二次燃焼室における二次燃焼用空気の供給後の排ガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度検出部と、を備える。そして、前記供給空気制御部は、前記ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させるときに、この酸素濃度を上昇させつつも、前記空気供給部のガス温度制御用空気の供給量と、前記各空気量検出部で検出された前記ガス化用空気の供給量、前記一次空気の供給量、前記二次燃焼用空気の供給量、及び排ガス中の酸素濃度と、から求められる前記ガス導入管内に供給されるガス温度制御用空気の空気比が一定に保たれるように前記ガス温度制御用空気の流量を調整することが好ましい。
これらの構成によれば、ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させても、ガス導入管内に供給されるガス温度制御用空気の空気比(ガス導入管空気比)が一定に保たれることで、ガス化溶融炉から排出される排ガス中のNO及びCOの増加をより確実に防ぐことができる。即ち、供給量が一定の場合、ガス温度制御用空気の酸素濃度の上昇は、結果的にガス化溶融炉内に供給される酸素の量を増大させるが、ガス温度制御用空気の酸素濃度の上昇にかかわらずガス導入管空気比を一定に保つようにガス温度制御用空気の供給量を調整する(一般には減少する)ことによってガス化溶融炉に供給される酸素量が増加することに起因する排ガス中のNO及びCOの増加を防ぐことができる。
具体的に、ガス導入管空気比は、各空気(ガス化用空気、ガス温度制御用空気、一次空気、及び二次燃焼用空気)の酸素濃度を所定の値(例えば、21%)とし、これら各空気の供給量を用いて計算されるため、ガス温度制御用空気の酸素濃度がガス導入管空気比の計算において前記所定の値よりも大きくなると(上昇すると)、この酸素濃度が上昇したことによるガス化溶融炉内に供給される酸素の増加分(又はガス導入管内に供給される酸素の増加分)を打ち消すようにガス温度制御用空気の供給量を減らすことで、ガス導入管空気比を一定に保つことができる。これにより、酸素濃度の上昇によってガス導入管を流れるガスを確実に燃焼させて当該ガスの温度を確実に上昇させると共に、ガス導入管空気比が一定に保たれるようにガス温度制御用空気の供給量を調整することによってガス化溶融炉内に供給される酸素量の増加(前記酸素濃度の上昇による増加)を抑え、この増加に起因する排ガス中のNO及びCOの増加をより確実に防ぐことができる。
本発明に係るガス化溶融炉のガス温度制御方法において、前記空気の酸素濃度を上昇させてから所定の第2の時間が経過するまで前記ガスの温度が前記下限温度より低い状態が継続している場合は、前記ガス温度制御用空気の前記上昇させた酸素濃度を維持しつつ、前記空気比が増大するように当該ガス温度制御用空気の流量を調整することを含むことが、好ましい。
また、本発明に係るガス化溶融炉のガス温度御装置において、前記供給空気制御部は、前記ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させてから所定の第2の時間が経過するまで前記ガスの温度が前記下限温度より低い状態が継続している場合は、前記ガス温度制御用空気の前記上昇させた酸素濃度を維持しつつ、前記空気比が増大するように当該ガス温度制御用空気の流量を調整するよう前記空気供給部に指示することが、好ましい。
これらの構成のように、ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させてもガスの温度が十分に上昇せず下限温度よりも大きくならないときに、ガス導入管空気比を増大させる(即ち、ガス導入管内に供給されるガス温度制御用空気の供給量を増大させる)ことによってガスに含まれる熱分解ガスを十分に燃焼させて当該ガスの温度を下限温度以上に確実に上昇させることができる。これにより、ガスの温度を上昇させようとガス温度制御用空気の流量を増やしたにもかかわらずガスの温度がより低下するといった事態等を防ぐことができ、ガス化炉から溶融炉に導入されるガスの温度を確実に制御することができる。即ち、ガス導入管を流れるガスがその温度や熱分解ガスの濃度等によってその時点で供給されているガス温度制御用空気では当該ガスに含まれる熱分解ガスが燃焼しない状態のときに前記ガス温度制御用空気の流量だけが増やされ、これにより当該ガス温度制御用空気によってガスが冷却されて当該ガスの温度がより低下して溶融炉の温度が大きく変動することを防ぐことができる。
また、ガス化溶融炉のガス温度制御方法は、測定されたガスの温度が、前記下限温度よりも高い温度であって前記溶融炉の要求する前記ガスの温度範囲に基づいて設定された所定の温度である上限温度より高くなってから前記第1の時間が経過した場合に、前記ガス温度制御用空気の酸素濃度を低下させることを含んでもよい。
かかる構成によれば、第1の時間を経過した時点でガス導入管を流れるガスの温度が上限温度より高い状態が継続している場合に当該ガスの温度を確実に低下させることができる。しかも、ガス温度制御用空気の酸素濃度を低下させることによって、単にガス温度制御用空気の流量を減少させる場合に比べ、応答遅れを小さくすることができる。
また、ガス温度制御用空気の酸素濃度を低下させることによって、ガスに供給される空気量の減少量をガス温度制御用空気の流量のみを減少させる場合に比べて抑えることができ、これによってガスの急激な温度低下を防ぐと共に、溶融炉から排出される排ガス量の変動も抑えることができる。
前記ガス温度制御方法では、前記ガス温度制御用空気の酸素濃度を低下させるときに、この酸素濃度を低下させつつも前記空気比が一定に保たれるように前記ガス温度制御用空気の流量を調整することが好ましい。
かかる構成によれば、ガス温度制御用空気の酸素濃度を低下させても、ガス導入管におけるガス温度制御用空気の空気比(ガス導入管空気比)が一定に保たれることで、ガス化溶融炉における排ガス組成が保たれる。
前記ガス化溶融炉のガス温度制御方法は、前記空気の酸素濃度を低下させてから前記第2の時間が経過するまで前記ガスの温度が前記上限温度より高い状態が継続している場合は、前記ガス温度制御用空気の前記低下させた酸素濃度を維持しつつ、前記空気比が減少するように当該ガス温度制御用空気の流量を調整することを含むことが、より好ましい。
かかる構成によれば、ガス導入管空気比より先にガス温度制御用空気の酸素濃度を下げることにより、ガス導入管を流れるガスの温度の急激な低下を防ぐことができる。
以上より、本発明によれば、ガス化炉からガス導入管を通じて溶融炉に導入されるガスの温度を確実に制御することができるガス化溶融炉のガス温度制御方法、及びガス温度制御装置を提供することができる。
本実施形態に係る温度制御装置が用いられたガス化溶融炉の概略構成図である。 前記温度制御装置のコントローラの機能ブロック図である。 前記ガス化溶融炉のガス導入管内を流れるガスの温度制御のフローを示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
本実施形態に係る温度制御装置(ガス温度制御装置)は、図1に示されるガス化溶融炉100におけるガス導入管108を通じて溶融炉106に導入されるガスの温度制御を行う。また、本実施形態の温度制御装置10は、ガス化炉102の砂層102aの温度制御及び溶融炉106の制御(溶融炉106から排出される排ガスの酸素濃度制御も含む)も行う。
ガス化溶融炉100は、ガス化炉102と、ガス化用空気供給部104と、溶融炉106と、ガス導入管108と、空気供給部110と、一次空気供給部113と、二次燃焼室114と、二次燃焼用空気供給部116と、を備え、都市ごみ等の廃棄物をガス化及び溶融してスラグ(溶融スラグ)を回収する。
ガス化炉102は、空気(ガス化用空気)が供給されることによって内部に投入された廃棄物を加熱して熱分解ガスを生成する。本実施形態のガス化炉102は、いわゆる流動床式ガス化炉であり、多数の流動粒子(砂)によって構成される砂層(流動床)102aを有する。このガス化炉102は、ガス化用空気が供給されることによって流動化した砂層102a内に廃棄物を取り込み、当該砂層102aの熱によって廃棄物を熱分解する。廃棄物は、砂層102aの熱によって熱分解され、熱分解ガスや水蒸気等のガス、未燃分、及び灰等を生じる。
ガス化用空気供給部104は、温度制御装置10の砂層温度制御部22に接続され、この砂層温度制御部22からの制御信号によって廃棄物の熱分解に必要な空気(ガス化用空気)をガス化炉102に供給する。このガス化用空気供給部104は、ガス化炉102の炉底から砂層102aに向けてガス化用空気を供給する。
溶融炉106は、ガス化炉102から供給される熱分解ガス等を一次空気供給部113から供給される一次空気を用いて燃焼させ、この燃焼による熱によって灰(ガス化炉102において廃棄物の熱分解(加熱)によって生じた灰)を溶融させてスラグ(溶融スラグ)を生成する。本実施形態の溶融炉106は、ガス化炉102からのガスに含まれる熱分解ガスと未燃分と灰との旋回流において熱分解ガス及び未燃分を燃焼させることにより灰を溶融させる、いわゆる旋回流溶融炉である。
尚、本実施形態の溶融炉106では、一次空気供給部113から一次空気が供給されることによって、溶融炉106内の温度が灰の溶融点以上である、例えば、1200〜1300℃まで加熱される。このとき、溶融炉106における空気比(溶融炉空気比)は、0.9〜1.1となるように調整される。
ここで、溶融炉空気比とは、(ガス化炉102内へのガス化用空気の供給量+ガス導入管108内への空気(ガス温度制御用空気)の供給量+溶融炉106内への一次空気の供給量)÷(ガス化溶融炉100に供給される廃棄物が完全燃焼するために必要な理論空気量)により定義される値である。
本実施形態では、以下の式(1)、式(2)から溶融炉空気比が求められる。
Figure 2014031927
ここで、ガス温度制御用空気は、空気供給部110によってガス導入管108に供給される空気であり、一次空気は、一次空気供給部113によって溶融炉106に供給される空気であり、二次燃焼用空気は、二次燃焼用空気供給部116によって二次燃焼室114に供給される空気である。尚、式(1)においては、各空気(ガス化用空気、ガス温度制御用空気、一次空気、及び二次燃焼用空気)の酸素濃度を所定の値(例えば、21%)としたときの各空気の供給量が用いられる。
また、上記式(1)における総空気比は、
Figure 2014031927
によって表される。この式(2)における「21」は、空気中の酸素濃度(21%)の値である。
ガス導入管108は、ガス化炉102と溶融炉106とを接続する管路であり、ガス化炉102からのガス(熱分解ガスや水蒸気等を含むガス)と、このガスと共に流れる未燃分及び灰等とを溶融炉106に導入する。
空気供給部110は、例えば、PSA等の酸素製造装置111と、送風装置112とを備え、ガス導入管108に空気(ガス温度制御用空気)を供給する。また、空気供給部110は、温度制御装置10の供給空気制御部24に接続されている。この空気供給部110は、温度制御装置10からの制御信号に基づいて、酸素製造装置111が製造した酸素と送風装置112から送風される空気(外気)とを混同することにより、任意の酸素濃度及び任意の流量の空気(ガス温度制御用空気)をガス導入管108に供給することができる。即ち、空気供給部110は、外気のほかに、この外気よりも酸素濃度の高い空気(酸素富化空気)をガス温度制御用空気として供給することができる。本実施形態の空気供給部110は、ガス温度制御用空気の酸素濃度を21〜50%程度まで変更することができる。
本実施形態の空気供給部110は、ガス導入管空気比が初期値(ガスの温度制御が行われていない状態)で0.05となるように、ガス導入管108にガス温度制御用空気を供給する。ここで、ガス導入管空気比とは、(ガス導入管108内への空気(ガス温度制御用空気)の供給量))÷(ガス化溶融炉100に供給される廃棄物が完全燃焼するために必要な理論空気量)により定義される値である。
本実施形態では、以下の式(3)からガス導入管空気比が求められる。
Figure 2014031927
この式(3)における総空気比も、上記の式(2)によって表される。
一次空気供給部113は、温度制御装置10の溶融炉制御部26に接続され、この溶融炉制御部26からの制御信号によって熱分解ガスを燃焼させるのに必要な空気(一次空気)を溶融炉106に供給する。この一次空気供給部113は、溶融炉106の上流側端部近傍から溶融炉106内に一次空気を供給する。
二次燃焼室114は、溶融炉106から排出される排ガスを燃焼(二次燃焼)させる。この二次燃焼室114は、溶融炉106における熱分解ガスの燃焼の際に生じた一酸化炭素(CO)を燃焼(酸化)させることにより、COを二酸化炭素(CO)にして排出する。
二次燃焼用空気供給部116は、温度制御装置10の溶融炉制御部26に接続され、この溶融炉制御部26からの制御信号によって二次燃焼室114においてCOを燃焼させるのに必要な空気(二次燃焼用空気)を供給する。この二次燃焼用空気供給部116は、溶融炉106のスラグ排出口107の下流側であって、且つ二次燃焼室114の下流側に設けられたボイラ(図示省略)の上流側に二次燃焼用空気を供給する。
次に、温度制御装置10について図2も参照しつつ説明する。
温度制御装置10は、砂層温度センサ11と、ガス温度センサ12と、溶融炉内温度センサ13、ガス化用空気量検出部14と、一次空気量検出部15と、二次燃焼用空気量検出部16と、酸素濃度センサ(酸素濃度検出部)17と、コントローラ20と、を備え、ガス化溶融炉100の温度制御を行う。また、本実施形態の温度制御装置10は、上述のように、ガス化炉102の砂層102aの温度制御と、ガス導入管108を流れるガス(ガス化炉102から溶融炉106に供給されるガス)の温度制御と、溶融炉106の制御と、を行なう。
尚、温度制御装置10は、ガス導入管108を流れるガスの温度制御だけを行う構成であってもよい。この場合、砂層102aの温度制御、及び溶融炉106の制御は、他の制御装置等によって行われる。
砂層温度センサ11は、砂層102a内に配置され、砂層102aの温度(詳しくは、砂層102aを構成する砂の温度)を測定する。そして、砂層温度センサ11は、コントローラ20の砂層温度制御部22に接続され、砂層102aの温度を測定して測定結果に応じた温度信号を砂層温度制御部22へ出力する。
ガス温度センサ12は、ガス化炉102から溶融炉106に向かってガス導入管108を流れるガスの温度を測定する。詳しくは、ガス温度センサ12は、ガス導入管108における空気供給部110が空気を供給する位置よりも下流側の位置に配置され、この位置のガスの温度を測定する。本実施形態のガス温度センサ12は、ガス導入管108の下流端(ガス導入管108と溶融炉106との接続部近傍)に配置され、この位置のガスの温度(ガス導入管108の出口温度)を測定する。このガス温度センサ12は、コントローラ20の供給空気制御部24(詳しくは時間計測部240)に接続され、ガスの温度を測定して測定結果に応じた温度信号を供給空気制御部24へ出力する。
溶融炉内温度センサ13は、溶融炉106内の温度を測定する。この溶融炉内温度センサ13は、溶融炉106内において形成される旋回流の下流端付近に配置される。そして、溶融炉内温度センサ13は、供給空気制御部24及び溶融炉制御部26に接続され、溶融炉106内の温度を測定して測定結果に応じた温度信号を出力する。
ガス化用空気量検出部14は、ガス化用空気供給部104からガス化炉102に供給されるガス化用空気の供給量を検出する。このガス化用空気量検出部14は、砂層温度制御部22及び供給空気制御部24に接続され、検出したガス化用空気の供給量に応じた供給量信号を出力する。
一次空気量検出部15は、一次空気供給部113から溶融炉106に供給される一次空気の供給量を検出する。この一次空気量検出部15は、供給空気制御部24及び溶融炉制御部26に接続され、検出した一次空気の供給量に応じた供給量信号を出力する。
二次燃焼用空気量検出部16は、二次燃焼用空気供給部116から二次燃焼室114に供給される二次燃焼用空気の供給量を検出する。この二次燃焼用空気量検出部16は、供給空気制御部24及び溶融炉制御部26に接続され、検出した二次燃焼用空気の供給量に応じた供給量信号を出力する。
酸素濃度センサ17は、供給空気制御部24及び溶融炉制御部26に接続され、二次燃焼室114においてCOの燃焼が行なわれた後の排ガスの酸素濃度を測定して測定結果に応じた酸素濃度信号を出力する。この酸素濃度センサ17は、二次燃焼室114における二次燃焼用空気供給部116から二次燃焼用空気が供給される位置よりも後段に配置される。即ち、酸素濃度センサ17は、COの燃焼が十分に行なわれた後の位置(例えば、二次燃焼室114の後段部分、又は図略のボイラの直前)に配置される。尚、酸素濃度センサ17の配置位置は、前記の位置に限定されず、排ガス中の酸素濃度を測定することができる位置であればよく、図略の排ガス処理工程の途中、又は図略の排ガス処理工程の後段等であってもよい。
コントローラ20は、例えば、マイクロプロセッサ、記憶素子、及びその周辺回路を備えたマイクロコンピュータ等によって構成される。そして、コントローラ20は、例えば、ガス導入管108を流れるガスの温度に基づいてガス導入管108に供給される空気の酸素濃度及び供給流量を調整することにより前記ガスの温度を調整するガス温度制御プログラム、砂層102aの温度に基づいて砂層に供給される空気の流量を調整することにより砂層温度を制御する砂層温度制御プログラム、溶融炉106の溶融炉空気比に基づいて溶融炉106に供給される一次空気の供給量を調整する溶融炉空気比制御プログラム、及び、二次燃焼室114後段の排ガス中の酸素濃度に基づいて二次燃焼室114に供給される二次燃焼用空気の供給量を調整する二次燃焼用空気調整プログラムの実行によって、機能的に砂層温度制御部22と、供給空気制御部24と、溶融炉制御部26と、を備える。
砂層温度制御部22は、砂層温度センサ11によって測定された砂層102aの温度に基づいてガス化用空気の供給量を調節することによって砂層102aの温度を制御し、これにより、ガス化炉102内における廃棄物の熱分解速度等を調整する。このとき、砂層温度制御部22は、ガス化炉102内における砂層102aの温度が所定温度になるようにガス化用空気の供給量を調整する。具体的には、ガス化炉102内における空気比が0.25〜0.5となるようにガス化用空気の供給量が調整されることが好ましい。
この砂層温度制御部22は、砂層温度センサ11からの温度信号を受信することによって砂層102aの温度を取得する。そして、砂層温度制御部22は、この温度に基づいてガス化用空気供給部104に制御信号を出力することによってガス化炉102に供給されるガス化用空気の流量を調整する。本実施形態の砂層温度制御部22は、例えば、砂層102aの温度が500℃程度で安定するように、ガス化炉102にガス化用空気を供給する。
本実施形態では、ガス化用空気の供給量が調整されることによって砂層102aの温度制御が行なわれているが、ガス化用空気の供給量が低下し過ぎると砂層102aの流動状態が悪化して砂層102aにおけるガス化反応が好適に行なわれない可能性がある。そのため、ガス化用空気の供給量を所定の範囲内に維持しつつ、このガス化用空気に水蒸気又は不活性ガスを混合し、これにより、ガス化炉102に供給される気体(ガス化用空気、水蒸気又は不活性ガス等によって構成される気体)中の酸素濃度を変化させることによって砂層温度を制御してもよい。また、ガス化炉102内に水が散布されることによって砂層温度が制御されてもよい。
通常のガス化溶融炉では、砂層が600℃以上の所定温度で維持されるが、本実施形態のガス化溶融炉100のように砂層102aが低い温度(例えば、好ましくは550℃以下の所定温度、より好ましくは500℃程度)で維持されることにより、砂層102aに取り込まれた廃棄物のゴミ質の変動に起因する急激な燃焼が抑えられ(即ち、廃棄物の熱分解がゆっくり行なわれ)、これにより、ガス化炉102における熱分解ガスの生成量の変動(ガス量変動)が抑えられる。
また、廃棄物に含まれる塩類の熱分解によって発生する塩化水素は、砂層温度が低い程、発生量が少なくなる。このため、ガス化炉102において砂層温度を低く(500℃程度)して廃棄物の熱分解が行われることにより、腐食性の強い塩化水素の発生量を抑えることができる。これにより、ガス化溶融炉100の配管等の腐食が防がれる。
尚、ガス化炉102から排出されるガス(熱分解ガス等)の温度は、砂層102aの温度と略同じになる。即ち、本実施形態では、ガス化炉102からガス導入管108に排出されるガスの温度は、500℃程度である。
供給空気制御部24は、時間計測部240と、酸素濃度指示部242と、ガス導入管空気比指示部244と、を備え、ガス温度センサ12により測定された温度に基づいて空気供給部110を制御する。本実施形態の供給空気制御部24は、空気供給部110を制御して供給空気の酸素濃度及びガス導入管空気比(ガス導入管108において供給されるガス温度制御用空気の空気比)を調整することによって、ガス化炉102から排出された温度の低いガス(本実施形態では500℃程度のガス)を、溶融炉106に導入されるまでに650℃〜700℃程度まで上昇させる。この温度範囲(650℃〜700℃)のガスが溶融炉106に導入されると、溶融炉106内に一次空気が供給されることによって熱分解ガスと未燃分とが好適に燃焼し、溶融炉106内の温度が灰の溶融温度以上の所定温度(例えば1200〜1300℃)で安定する。
時間計測部240は、ガス温度センサ12によって測定されたガスの温度(ガス導入管108の出口温度)が予め設定された所定の温度範囲から外れたときに時間の計測を始める。本実施形態の前記所定の温度範囲は、上記のように、下限温度が650℃であり、上限温度が700℃である。尚、この所定の温度範囲は、処理する廃棄物の組成や、ガス化溶融炉の構造、運転条件等によって適宜設定される。
具体的に、時間計測部240は、ガス温度センサ12によって測定された温度(即ち、ガスの温度)が650℃より低くなったときに時間の計測を始め、ガスの温度が650℃以上に戻ったときに時間の計測を止める。また、時間計測部240は、ガスの温度が700℃よりも大きくなったときに時間の計測を始め、ガスの温度が700℃以下に戻ったときに時間の計測を止める。
酸素濃度指示部242は、ガス温度センサ12によって測定されたガスの温度が650℃(下限温度)よりも低くなることによって時間計測部240が時間を計り始めてから所定の時間(第1の時間)が経過した場合に、ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させるように空気供給部110に指示信号を出力する。本実施形態の酸素濃度指示部242は、酸素濃度を上昇させるときに、ガス温度制御用空気の供給量と、検出されたガス化用空気の供給量、一次空気の供給量、二次燃焼用空気の供給量、及び二次燃焼後の酸素濃度と、からガス導入管空気比を求め、この空気比を一定に保つようにガス温度制御用空気の流量を調整する。具体的には以下のようにガス温度制御用空気の酸素濃度と供給量とが制御される。
ガス温度制御用空気の供給量が維持された状態で酸素濃度が上昇させられると、ガス温度制御用空気によってガス化溶融炉100内に供給される酸素量が増加する。このため、酸素濃度が上昇させられたガス温度制御用空気がガス化溶融炉100内に供給する酸素量が、酸素濃度変更前のガス温度制御用空気によってガス化溶融炉100内に供給されていた酸素量と同じになるように、ガス温度制御用空気の供給量は、酸素濃度変更前よりも少なくされる。
より詳しくは、ガス導入管空気比は、各空気(ガス化用空気、ガス温度制御用空気、一次空気、及び二次燃焼用空気)の酸素濃度を所定の値(例えば、21%)とし、これら各空気の供給量を用いて計算されるため、ガス温度制御用空気の酸素濃度がガス導入管空気比の計算において前記所定の値よりも大きくなると(上昇すると)、この酸素濃度が上昇したことによるガス化溶融炉100内に供給される酸素の増加分を打ち消すようにガス温度制御用空気の供給量を減らすことで、ガス導入管空気比を一定に保つことができる。これにより、酸素濃度の上昇によってガス導入管108を流れるガスを確実に燃焼させて当該ガスの温度を確実に上昇させると共に、ガス導入管空気比が一定に保たれるようにガス温度制御用空気の供給量を調整することによってガス化溶融炉100内に供給される酸素量の増加(前記酸素濃度の上昇による増加)を抑え、この増加に起因する排ガス中のNO及びCOの増加をより確実に防ぐことができる。
尚、ガス導入管空気比の具体的な値は、上記の式(2)及び式(3)から求められる。また、式(2)及び式(3)を用いた演算で必要な各空気(ガス化用空気、ガス温度制御用空気、一次空気、及び二次燃焼用空気)の供給量、及び、二次燃焼室114における二次燃焼後の酸素濃度は、ガス化用空気量検出部14、空気供給部110、一次空気量検出部15、二次燃焼用空気量検出部16、及び酸素濃度センサ17からそれぞれ取得する。
本実施形態の酸素濃度指示部242は、時間計測部240が時間の計測を開始してから第1の時間が経過するまでガスの温度が650℃より低い状態が継続している場合に、供給空気の酸素濃度を、例えば、3〜10%上昇させると共にガス温度制御用空気の供給量を増減させる(調整する)ことにより、ガス導入管空気比を変えずにガス温度制御用空気の酸素濃度だけを上昇させる。尚、本実施形態の第1の時間は、例えば、10分であるが、これに限定されず、例えば、1〜60分程度であればよい。
一方、第1の時間が経過する前にガスの温度が650℃以上になった場合は、酸素濃度指示部242は、ガス温度制御用空気の酸素濃度及びガス導入管空気比をそれぞれ維持させるため、空気供給部110に指示信号を出力しない。空気供給部110は、供給空気制御部24からの指示信号がなければガス温度制御用空気の酸素濃度及び供給量を変化させないため、供給空気制御部24からの指示信号を受信しなければガス温度制御用空気の酸素濃度とガス導入管空気比とを維持する。
また、酸素濃度指示部242は、ガス温度センサ12によって測定されたガスの温度が700℃(上限温度)よりも高くなることによって時間計測部240が時間を計り始めてから第1の時間が経過した場合には、ガス温度制御用空気の酸素濃度を低下させるように空気供給部110に指示信号を出力する。本実施形態の酸素濃度指示部242は、酸素濃度を低下させるときに、ガス温度制御用空気の供給量と、検出されたガス化用空気の供給量、一次空気の供給量、二次燃焼用空気の供給量、及び二次燃焼後の酸素濃度と、からガス導入管空気比を求め、この空気比を一定に保つようにガス温度制御用空気の流量を調整する。具体的には以下のようにガス温度制御用空気の酸素濃度と供給量とが制御される。
ガス温度制御用空気の供給量が維持された状態で酸素濃度が低下させられると、ガス温度制御用空気によってガス化溶融炉100内に供給される酸素量が減少する。このため、酸素濃度が減少させられたガス温度制御用空気がガス化溶融炉100内に供給する酸素量が、酸素濃度変更前のガス温度制御用空気によってガス化溶融炉100内に供給されていた酸素量と同じになるように、ガス温度制御用空気の供給量は、酸素濃度変更前よりも多くされる。
より詳しくは、ガス導入管空気比は、各空気(ガス化用空気、ガス温度制御用空気、一次空気、及び二次燃焼用空気)の酸素濃度を所定の値(例えば、21%)とし、これら各空気の供給量を用いて計算されるため、ガス温度制御用空気の酸素濃度がガス導入管空気比の計算において前記所定の値よりも小さくなると(低下すると)、この酸素濃度が低下したことによるガス化溶融炉100内に供給される酸素の減少分を打ち消すようにガス温度制御用空気の供給量を増やすことで、ガス導入管空気比を一定に保つことができる。これにより、酸素濃度の低下によってガス導入管108を流れるガスの燃焼を抑えて当該ガスの温度を確実に低下させると共に、ガス導入管空気比が一定に保たれるようにガス温度制御用空気の供給量を調整することによってガス化溶融炉内に供給される酸素量の減少(前記酸素濃度の低下による減少)を抑え、排ガス組成を保つことができる。
尚、ガス導入管空気比の具体的な値は、上記の式(2)及び式(3)から求められる。また、式(2)及び式(3)を用いた演算で必要な各空気(ガス化用空気、ガス温度制御用空気、一次空気、及び二次燃焼用空気)の供給量は、ガス化用空気量検出部14、空気供給部110、一次空気量検出部15、及び二次燃焼用空気量検出部16からそれぞれ取得し、二次燃焼後の酸素濃度は酸素濃度センサ17から取得する。
本実施形態の酸素濃度指示部242は、時間計測部240が時間の計測を開始してから第1の時間が経過するまでガスの温度が700℃より高い状態が継続している場合に、供給空気の酸素濃度を、例えば、3〜10%低下させると共にガス温度制御用空気の供給量を増減させる(調整する)ことにより、ガス導入管空気比を変えずにガス温度制御用空気の酸素濃度だけを低下させる。
一方、第1の時間が経過する前にガスの温度が700℃以下になった場合は、酸素濃度指示部242は、ガス温度制御用空気の酸素濃度及びガス導入管空気比をそれぞれ維持させるため、空気供給部110に指示信号を出力しない。
尚、酸素濃度指示部242は、ガス温度制御用空気の酸素濃度及びガス導入管空気比をそれぞれ維持する場合に、空気供給部110にガス温度制御用空気の酸素濃度及びガス導入管空気比をそれぞれ維持させるような指示信号を出力する構成であってもよい。
このような酸素濃度指示部242は、変更した後の酸素濃度が所定の濃度範囲から外れたときは、当該酸素濃度が前記所定の範囲内になるように空気供給部110に指示信号を出力する。本実施形態の所定の濃度範囲は、例えば、21〜60%である。
ガス導入管空気比指示部244は、酸素濃度指示部242が空気供給部110にガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させてから更に所定の時間(第2の時間)が経過するまでガスの温度が650℃より低い状態が継続している場合は、ガス温度制御用空気の酸素濃度(前記酸素濃度指示部242によって上昇させられた酸素濃度)を維持しつつガス導入管空気比を増大させるように空気供給部110に指示信号を出力する。本実施形態のガス導入管空気比指示部244は、時間計測部240が時間を計り始めてから第1の時間と第2の時間とを合わせた時間(本実施形態では、例えば、第1の時間(10分)と第2の時間(50分)とを合わせて1時間)を経過するまでガスの温度が650℃より低い状態が継続している場合は、ガス温度制御用空気の酸素濃度を維持した状態で供給量を増減(調整)することにより、ガス導入管空気比を、例えば、0.005〜0.01増大させる。このとき、ガス導入管空気比指示部244は、例えば、上記の式(2)及び式(3)を用いてガス温度制御用空気の変更後の供給量を求める。また、ガス導入管空気比指示部244は、各空気(ガス化用空気、ガス温度制御用空気、一次空気、及び二次燃焼用空気)の供給量をガス化用空気量検出部14、空気供給部110、一次空気量検出部15、及び二次燃焼用空気量検出部16からそれぞれ取得する。
尚、本実施形態の第2の時間は、例えば、50分であるが、これに限定されない。第2の時間は、第1の時間が経過したときにガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させることでガスの温度が650℃以上になる場合において、前記酸素濃度を上昇させてからガスの温度が650℃まで上昇するのに十分な時間である。
一方、第2の時間が経過する前にガスの温度が650℃以上になった場合は、ガス導入管空気比指示部244は、ガス温度制御用空気の酸素濃度及びガス導入管空気比をそれぞれ維持させるため、空気供給部110に指示信号を出力しない。
また、ガス導入管空気比指示部244は、酸素濃度指示部242が空気供給部110にガス温度制御用空気の酸素濃度を低下させてから更に第2の時間が経過するまでガスの温度が700℃より高い状態が継続している場合は、ガス温度制御用空気の酸素濃度(前記酸素濃度指示部242によって低下させられた酸素濃度)を維持しつつガス導入管空気比を低下させるように空気供給部110に指示信号を出力する。本実施形態のガス導入管空気比指示部244は、時間計測部240が時間を計り始めてから第1の時間と第2の時間とを合わせた時間を経過するまでガスの温度が700℃よりも高い状態が継続している場合は、ガス温度制御用空気の酸素濃度を維持した状態で供給量を減少させることにより、ガス導入管空気比を、例えば、0.005〜0.01減少させる。このとき、ガス導入管空気比指示部244は、例えば、上記の式(2)及び式(3)を用いてガス温度制御用空気の変更後の供給量を求める。また、ガス導入管空気比指示部244は、各空気(ガス化用空気、ガス温度制御用空気、一次空気、及び二次燃焼用空気)の供給量をガス化用空気量検出部14、空気供給部110、一次空気量検出部15、及び二次燃焼用空気量検出部16からそれぞれ取得すると共に、二次燃料後の酸素濃度を酸素濃度センサ17から取得する。
一方、第2の時間が経過する前にガスの温度が700℃以下になった場合は、ガス導入管空気比指示部244は、ガス温度制御用空気の酸素濃度及びガス導入管空気比をそれぞれ維持させるため、空気供給部110に指示信号を出力しない。
尚、ガス導入管空気比指示部244は、ガス温度制御用空気の酸素濃度及びガス導入管空気比をそれぞれ維持する場合に、酸素濃度指示部242と同様、空気供給部110にガス温度制御用空気の酸素濃度及びガス導入管空気比をそれぞれ維持させるような指示信号を出力する構成であってもよい。
このようなガス導入管空気比指示部244は、変更された後のガス導入管空気比が所定の範囲から外れたときは、ガス導入管空気比空気比が前記所定の範囲内になるように空気供給部110に指示信号を出力する。本実施形態の前記所定の範囲は、例えば、0.01〜0.1である。
溶融炉制御部26は、溶融炉106における溶融炉空気比に基づいて一次空気の供給量を調整することによって熱分解ガス及び未燃分の燃焼を制御し、これにより、灰等を溶融させる。この溶融炉制御部26は、酸素濃度センサ17からの酸素濃度信号等を受信することによって、溶融炉106における溶融炉空気比を算出する。そして、溶融炉制御部26は、この溶融炉空気比に基づいて一次空気供給部113に制御信号を出力することによって溶融炉106に供給される一次空気の流量を調整する。本実施形態の溶融炉制御部26は、上述のように、溶融炉106における溶融炉空気比が0.9〜1.1となるように、一次空気の流量を調整する。
ここで、溶融炉空気比の具体的な値は、上記の式(1)及び式(2)から求められる。また、式(1)及び式(2)を用いた演算で必要な各空気(ガス化用空気、ガス温度制御用空気、一次空気、及び二次燃焼用空気)の供給量は、ガス化用空気量検出部14、空気供給部110、一次空気量検出部15、及び二次燃焼用空気量検出部16からそれぞれ取得し、二次燃焼後の酸素濃度は酸素濃度センサ17から取得する。
尚、溶融炉制御部26は、前記溶融炉空気比に加え、溶融炉内温度センサ13からの温度信号を受信し、この信号に基づいて溶融炉106内の温度が1200〜1300℃となるよう制御するように構成されてもよい。
また、溶融炉制御部26は、酸素濃度に基づいて二次燃焼用空気の供給量を調整することによって、二次燃焼室114内でのCOの燃焼を制御する。この溶融炉制御部26は、酸素濃度センサ17からの酸素濃度信号を受信することによって二次燃焼室114から排出される排ガスの酸素濃度(二次燃焼室114においてCOを燃焼させた後の排ガスの酸素濃度)を取得する。そして、溶融炉制御部26は、この酸素濃度に基づいて二次燃焼用空気供給部116に制御信号を出力することによって二次燃焼室114に供給される二次燃焼用空気の流量を調整する。
次に、ガス導入管108を流れるガスの温度制御を、図3を参照しつつ説明する。図3は、温度制御装置10によるガスの温度制御フローを示す。
温度制御装置10の供給空気制御部24がガス温度センサ12によってガス導入管108を流れるガスの温度(ガス導入管108の出口温度)を測定する。ガスの温度が予め設定された所定の温度範囲(本実施形態では650℃〜700℃)から外れると(ステップS1:No)、供給空気制御部24は、ガスの温度制御シーケンスに移行する。一方、ガスの温度が、前記温度範囲内であれば(ステップS1:Yes)、供給空気制御部24は、ガス温度制御用空気の酸素濃度及びガス導入管空気比を維持したままステップS1に戻ってガスの温度監視を続ける。
ガスの温度制御シーケンスにおいて、ガスの温度が前記温度範囲の下限温度(650℃)よりも低くなった場合は、時間計測部240が650℃より低下した時点から時間の計測を開始する。そして、時間計測部240が時間を計り始めてから第1の時間T1(本実施形態では10分)が経過した場合(ステップS2:Yes)、供給空気制御部24が空気供給部110を指示してガス導入管空気比を維持しつつガス温度制御用空気の酸素濃度を5%上昇させる(ステップS3)。ここで、第1の時間T1が経過する前にガスの温度が650℃以上に戻った場合は(ステップS2:No)、供給空気制御部24は、ガス温度制御用空気の酸素濃度及びガス導入管空気比を維持したままステップS1に戻ってガスの温度監視を続ける。
供給空気制御部24がガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させることによってガスの温度が650℃以上に戻った場合(ステップS4:No)、前記上昇させた後のガス温度制御用空気の酸素濃度が60%を超えていれば、供給空気制御部24が空気供給部110を指示してガス温度制御用空気の酸素濃度を60%以下に戻した後にステップS1に戻り、また、酸素濃度が60%を超えていなければ、ガス温度制御用空気の酸素濃度及びガス導入管空気比を維持したままでステップS1に戻る(ステップS6)。
一方、供給空気制御部24がガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させてもガスの温度が650℃以上に戻らず、前記酸素濃度を上昇させてから更に第2の時間T2(本実施形態では50分)が経過するまでガスの温度が650℃より低い状態が継続している場合は(ステップS4:Yes)、供給空気制御部24が空気供給部110を指示してガス温度制御用空気の酸素濃度を維持しつつガス導入管空気比を増大させる(即ち、ガス温度制御用空気中の酸素濃度を変更せずにガス導入管空気比を0.01増大させる)(ステップS5)。そして、前記増大させた後のガス導入管空気比が0.1を超えていれば、供給空気制御部24は、空気供給部110に指示してガス温度制御用空気の流量を減少させてガス導入管空気比を0.1以下に戻した後にステップS1に戻り、また、ガス導入管空気比が0.1を超えていなければ、ガス温度制御用空気の酸素濃度及びガス導入管空気比を維持したままでステップS1に戻る(ステップS6)。
ガスの温度制御シーケンスにおいて、ガスの温度が前記温度範囲の上限温度(700℃)よりも大きくなった場合は、時間計測部240が700℃より大きくなった時点から時間の計測を開始する。そして、時間計測部240が時間を計り始めてから第1の時間T1(本実施形態では10分)した場合(ステップS7:Yes)、供給空気制御部24が空気供給部110を指示してガス導入管空気比を維持しつつガス温度制御用空気の酸素濃度を3%低下させる(ステップS8)。ここで、第1の時間T1が経過する前にガスの温度が700℃以下に戻った場合は(ステップS7:No)、供給空気制御部24は、ガス温度制御用空気の酸素濃度及びガス導入管空気比を維持したままステップS1に戻ってガスの温度監視を続ける。
供給空気制御部24がガス温度制御用空気の酸素濃度を低下させることによってガスの温度が700℃以下に戻った場合は(ステップS9:No)、前記低下させた後のガス温度制御用空気の酸素濃度が21%より低下していれば、供給空気制御部24(詳しくは酸素濃度指示部242)が空気供給部110を指示してガス温度制御用空気の酸素濃度を21%以上に戻した後にステップS1に戻り、また、酸素濃度が21%より低下していなければ、ガス温度制御用空気の酸素濃度及びガス導入管空気比を維持したままでステップS1に戻る(ステップS6)。
一方、供給空気制御部24がガス温度制御用空気の酸素濃度を低下させてもガスの温度が700℃以下に戻らず、前記酸素濃度を低下させてから更に第2の時間T2(本実施形態では50分)が経過するまでガスの温度が700℃より高い状態が継続している場合は(ステップS9:Yes)、供給空気制御部24が空気供給部110を指示してガス温度制御用空気の酸素濃度を維持しつつガス導入管空気比を減少させる(即ち、ガス温度制御用空気中の酸素濃度を変えないでガス導入管空気比を0.01減少させる)(ステップS10)。そして、前記減少させた後のガス導入管空気比が0.01より低下していれば、供給空気制御部24は、空気供給部110に指示してガス導入管空気比を0.01以上に戻した後にステップS1に戻り、また、ガス導入管空気比が0.01より低下していなければ、ガス温度制御用空気の酸素濃度及びガス導入管空気比を維持したままでステップS1に戻る(ステップS6)。
以上の温度制御装置10が用いられたガス化溶融炉100では、第1の時間T1を経過した時点でガス導入管108を流れるガスの温度が下限温度(本実施形態では650°)より低い状態が継続している場合に当該ガスの温度を確実に上昇させることができる。即ち、ガス導入管108に供給されているガス温度制御用空気によってガスに含まれる熱分解ガスが燃焼する場合であっても、前記ガスの温度や熱分解ガスの濃度等によってガス導入管108へのガス温度制御用空気によってガスに含まれる熱分解ガスが燃焼(着火)しない場合であっても、ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させることによってガスに含まれる熱分解ガス(詳しくは、熱分解ガスの一部)を確実に燃焼させることができ、その結果、ガス導入管108を流れて溶融炉106に導入されるガスの温度を確実に上昇させることができる。
しかも、ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させることによって、ガス温度制御用空気の流量を単に増大させる場合に比べて応答遅れを抑えることができると共に、溶融炉106から排出される排ガスの量の変動を抑えることができる。ここで、応答遅れとは、ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇(又はガス導入管空気比を増大)させてからガスの温度が上昇し始めるまでの時間である。
また、ガス温度制御用空気の流量のみを増大させる場合に比べ、ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させる場合の方が空気比の変動が抑えられ(即ち、ガスに供給される酸素の増加量が抑えられ)、これにより、ガスの急激な温度上昇又は排ガス成分の急激な変動が防がれる。
さらに、ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させても、ガス導入管108において供給されるガス温度制御用空気の空気比(ガス導入管空気比)が一定に保たれることで、ガス化溶融炉100から排出される排ガス中のNO及びCOの増加を防ぐことができる。即ち、ガス温度制御用空気の酸素濃度だけを上昇させるとガス化溶融炉100内に供給される酸素の量が増えるが、ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させつつもガス導入管空気比を一定に保つことによってガス化溶融炉100内に供給される酸素の量を一定にすることができ、これにより、ガス化溶融炉100に供給される酸素の量が増えることに起因する排ガス中のNO及びCOの増加を防ぐことができる。
尚、本実施形態のガス化溶融炉100においては、更に溶融炉106における一次空気供給後の空気比(溶融炉空気比)が一定に保たれるように制御されてもよい。この場合、溶融炉106に供給される一次空気の供給量がガス導入管108内に供給されるガス温度制御用空気の供給量の変動に合わせて制御されることにより溶融炉空気比が一定に保たれ、これにより、ガス化溶融炉100から排出される排ガス中のNOx及びCOの増加がより確実に防がれる。
また、本実施形態の温度制御装置10は、ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させてもガスの温度が十分に上昇せず下限温度よりも大きくならないときに、ガス導入管空気比を増大させる(即ち、ガス導入管に供給されるガス温度制御用空気の供給量を増大させる)ことによってガスに含まれる熱分解ガスを十分に燃焼させて当該ガスの温度を下限温度以上に確実に上昇させることができる。これにより、ガスの温度を上昇させようとガス温度制御用空気の流量を増やしたにもかかわらずガスの温度がより低下するといった事態等を防ぐことができ、ガス化炉から溶融炉に導入されるガスの温度を確実に制御することができる。即ち、ガス導入管を流れるガスがその温度や熱分解ガスの濃度等によってその時点で供給されているガス温度制御用空気では当該ガスに含まれる熱分解ガスが燃焼しない状態のときに前記ガス温度制御用空気の流量だけが増やされ、これにより当該ガス温度制御用空気によってガスが冷却されて当該ガスの温度がより低下して溶融炉の温度が大きく変動することを防ぐことができる。
また、本実施形態の温度制御装置10は、第1の時間T1を経過した時点でガス導入管108を流れるガスの温度が上限温度(本実施形態では700℃)より高い状態が継続している場合に当該ガスの温度を確実に低下させることができる。しかも、ガス導入管空気比を維持しつつガス温度制御用空気の酸素濃度を低下させることによって、ガス温度制御用空気の流量を減少させる場合に比べ、応答遅れを小さくすることができる。また、先にガス温度制御用空気の酸素濃度を低下させることによって、酸素の使用量を抑えることができる。
また、ガス導入管空気比を維持しつつガス温度制御用空気の酸素濃度を低下させることによって、ガスに供給される酸素の減少量をガス導入管空気比を減少させる場合に比べて抑えることができ、これによってガスの急激な温度低下を防ぐと共に、溶融炉から排出される排ガス量の変動も抑えることができる。
また、本実施形態の温度制御装置10は、ガスの温度が上限温度よりも高い状態が続いたときに、ガス導入管空気比より先にガス温度制御用空気の酸素濃度を下げることにより、ガス導入管108を流れるガスの温度の急激な低下を防ぐことができる。
また、本実施形態において、ガス化用空気供給部104からガス化炉102に供給されるガス化用空気の空気比、及び空気供給部110からガス導入管108内に供給されるガス温度制御用空気の空気比から、溶融炉106に供給される一次空気の空気比が設定されるように制御されてもよい。このように制御されることにより、ガス化溶融炉100全体における空気比が一定に制御され、NO及びCO等のガスの発生が抑制される。
尚、本発明のガス化溶融炉のガス温度制御方法、及びガス温度制御装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
上記実施形態においては、所定の状態(例えば、ガス導入管108を流れるガスの温度が650℃(下限値)より低い状態)が維持されている場合、ガス温度制御用空気の酸素濃度だけを3〜10%の範囲で上昇させているが、酸素濃度の具体的な上昇方法は限定されない。例えば、酸素濃度は、目標の数値まで一気に上昇させられてもよく、また、所定の時間をかけて目標の数値まで段階的に上昇させられてもよい。
具体的には、例えば、酸素濃度が5%上昇させられる(目標の数値が5%)場合、空気供給部110が供給空気制御部24から指示信号を受けてすぐにガス温度制御用空気の酸素濃度を5%上昇させるようにしてもよい。また、例えば、第1の時間が5等分され、この5等分された時間が経過する毎に、空気供給部110が、段階的に1%(第1の時間と同様に目標の数値を5等分した値)ずつ上昇させてもよい。例えば、ガスの温度の下限値650℃に対して実測値が600℃である場合、ガスの温度を上昇させる必要性が高いと判断されるため、酸素濃度が目標の数値まで一気に上昇させられることが好ましい。一方、ガスの温度の実測値が640℃(実測値が下限値の近傍)である場合、酸素濃度が少し上昇することでガスの温度が下限値以上になる可能性が高いため、酸素濃度が目標の数値まで段階的に上昇させられるのが好ましい。これにより、ガスの温度が上限値を超えることが防止できる。
同様に、ガスの温度が上限値以上の場合、酸素濃度が目標の数値まで一気に低下させられてもよく、また、所定の時間間隔で段階的に低下させられてもよい。酸素濃度が低下させられる場合においても、ガスの温度(実測値)が上限値(上記実施形態では700℃)に対して十分に高い場合(例えば750℃)、酸素濃度を目標の数値まで一気に低下させてガスの温度を確実に低下させることが好ましい。また、ガスの温度が上限値を超え且つ上限値に近い場合、酸素濃度を段階的に低下させてガスの温度を徐々に低下させることが好ましい。
廃棄物の熱処理時における砂層102aの具体的な温度は、限定されない。上記実施形態のガス化炉102では、砂層温度が、例えば、500℃程度に維持されているが、より低い温度(例えば、450℃)やより高い温度(例えば、600℃)に維持されてもよい。即ち、廃棄物を熱分解して熱分解ガスを安定して生成できる温度であればよい。
ガス温度センサ12は、ガス導入管108の下流端の位置の温度(出口温度)を測定しているが、この位置に限定されない。ガスの温度を測定する位置は、ガス導入管108における空気供給部110からガス温度制御用空気が供給される位置より下流側の位置であればよい。
また、上記実施形態のガス化溶融炉100では、ガス化炉102とガス導入管108とを別の構成としているが、ガス化炉の一部がガス導入管を構成していてもよい。
また、上記実施形態の温度制御装置10は、ガスの温度が下限温度よりも低い状態又は上限温度よりも高い状態が第1の時間ときに、ガス温度制御用空気の空気比を維持しつつ当該空気の酸素濃度を変更しているが、この構成に限定されず、酸素濃度のみを変更する構成であってもよい。
10 温度制御装置(ガス温度制御装置)
11 砂層温度センサ
12 ガス温度センサ
13 溶融炉内温度センサ
14 ガス化用空気量検出部
15 一次空気量検出部
16 二次燃焼用空気量検出部
17 酸素濃度センサ
20 コントローラ
24 供給空気制御部
240 時間計測部
242 酸素濃度指示部
244 ガス導入管空気比指示部
100 ガス化溶融炉
102 ガス化炉
102a 砂層
106 溶融炉
108 ガス導入管
110 空気供給部
111 酸素製造装置
112 送風装置
113 一次空気供給部
114 二次燃焼室
116 二次燃焼用空気供給部
T1 第1の時間
T2 第2の時間

Claims (9)

  1. 砂層を有しこの砂層に投入された廃棄物を加熱することにより熱分解ガスを含むガスを生成するガス化炉と、前記ガス化炉から供給される熱分解ガスを燃焼させて前記廃棄物の加熱により生じた灰を溶融させる溶融炉と、前記ガス化炉から前記溶融炉に前記ガスを導入するガス導入管と、を備えるガス化溶融炉の前記ガス導入管を流れる前記ガスの温度を制御するガス温度制御方法であって、
    前記ガス導入管内にガス温度制御用空気を供給することと、
    前記ガス温度制御用空気が供給される位置よりも下流側において前記ガス導入管を流れるガスの温度を検出することと、
    検出されたガスの温度が前記溶融炉の要求する前記ガスの温度範囲に基づいて設定された所定の下限温度より低くなってから所定の第1の時間が経過した場合に、前記ガス導入管内に供給する前記ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させることと、を含むガス化溶融炉のガス温度制御方法。
  2. 請求項1に記載のガス化溶融炉のガス温度制御方法において、
    前記廃棄物の加熱のために前記ガス化炉内に供給されるガス化用空気の供給量を検出することと、
    前記熱分解ガスの燃焼のために前記溶融炉に供給される一次空気の供給量を検出することと、
    前記ガス化溶融炉に備えられ且つ前記溶融炉から排出される排ガスを燃焼させる二次燃焼室に前記排ガスの燃焼のために供給される二次燃焼用空気の供給量を検出することと、
    前記二次燃焼室における二次燃焼用空気の供給後の排ガス中の酸素濃度を検出することと、
    前記ガス温度制御用空気の供給量と、検出されたガス化用空気の供給量、一次空気の供給量、二次燃焼用空気の供給量、及び排ガス中の酸素濃度と、から前記ガス導入管内に供給されるガス温度制御用空気の空気比を求めることと、を含み、
    前記ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させるときに、この酸素濃度を上昇させつつも前記空気比を一定に保つように前記ガス温度制御用空気の流量を調整するガス化溶融炉のガス温度制御方法。
  3. 請求項1又は2に記載のガス温度制御方法において、
    前記空気の酸素濃度を上昇させてから所定の第2の時間が経過するまで前記ガスの温度が前記下限温度より低い状態が継続している場合は、前記ガス温度制御用空気の前記上昇させた酸素濃度を維持しつつ、前記空気比が増大するように当該ガス温度制御用空気の流量を調整することを含むガス化溶融炉のガス温度制御方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のガス化溶融炉のガス温度制御方法において、
    測定されたガスの温度が、前記下限温度よりも高い温度であって前記溶融炉の要求する前記ガスの温度範囲に基づいて設定された所定の温度である上限温度より高くなってから前記第1の時間が経過した場合に、前記ガス温度制御用空気の酸素濃度を低下させることを含むガス化溶融炉のガス温度制御方法。
  5. 請求項4に記載のガス化溶融炉のガス温度制御方法において、
    前記ガス温度制御用空気の酸素濃度を低下させるときに、この酸素濃度を低下させつつも前記空気比が一定に保たれるように前記ガス温度制御用空気の流量を調整するガス化溶融炉のガス温度制御方法。
  6. 請求項4又は5に記載のガス化溶融炉のガス温度制御方法において、
    前記空気の酸素濃度を低下させてから前記第2の時間が経過するまで前記ガスの温度が前記上限温度より高い状態が継続している場合は、前記ガス温度制御用空気の前記低下させた酸素濃度を維持しつつ、前記空気比が減少するように当該ガス温度制御用空気の流量を調整することを含むガス化溶融炉のガス温度制御方法。
  7. 砂層を有しこの砂層に投入された廃棄物を加熱することにより熱分解ガスを含むガスを生成するガス化炉と、前記ガス化炉から供給される熱分解ガスを燃焼させて前記廃棄物の加熱により生じた灰を溶融させる溶融炉と、前記ガス化炉から前記溶融炉に前記ガスを導入するガス導入管と、前記ガス導入管にガス温度制御用空気を供給可能な空気供給部と、を備えるガス化溶融炉の前記ガス導入管を流れる前記ガスの温度を制御するガス温度制御装置であって、
    前記空気供給部がガス温度制御用空気を供給する位置よりも下流側において前記ガス導入管を流れるガスの温度を検出するガス温度センサと、
    前記ガス温度センサによって検出された前記ガスの温度に基づいて前記空気供給部を制御する供給空気制御部と、を備え、
    前記供給空気制御部は、前記ガス温度センサによって測定されたガスの温度が前記溶融炉の要求する前記ガスの温度範囲に基づいて設定された所定の下限温度より低くなってから所定の第1の時間が経過した場合に、前記ガス導入管に供給する前記ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させるよう前記空気供給部に指示するガス化溶融炉のガス温度制御装置。
  8. 請求項7に記載のガス化溶融炉のガス温度制御装置において、
    前記廃棄物の加熱のために前記ガス化炉内に供給されるガス化用空気の供給量を検出するガス化用空気量検出部と、
    前記熱分解ガスの燃焼のために前記溶融炉に供給される一次空気の供給量を検出する一次空気量検出部と、
    前記ガス化溶融炉に備えられ且つ前記溶融炉から排出される排ガスを燃焼させる二次燃焼室に前記排ガスの燃焼のために供給される二次燃焼用空気の供給量を検出する二次燃焼用空気量検出部と、
    前記二次燃焼室における二次燃焼用空気の供給後の排ガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度検出部と、を備え、
    前記供給空気制御部は、前記ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させるときに、この酸素濃度を上昇させつつも、前記空気供給部のガス温度制御用空気の供給量と、前記各空気量検出部で検出された前記ガス化用空気の供給量、前記一次空気の供給量、前記二次燃焼用空気の供給量、及び排ガス中の酸素濃度と、から求められる前記ガス導入管内に供給されるガス温度制御用空気の空気比が一定に保たれるように前記ガス温度制御用空気の流量を調整するガス化溶融炉のガス温度制御装置。
  9. 請求項7又は8に記載のガス化溶融炉のガス温度制御装置において、
    前記供給空気制御部は、前記ガス温度制御用空気の酸素濃度を上昇させてから所定の第2の時間が経過するまで前記ガスの温度が前記下限温度より低い状態が継続している場合は、前記ガス温度制御用空気の前記上昇させた酸素濃度を維持しつつ、前記空気比が増大するように当該ガス温度制御用空気の流量を調整するよう前記空気供給部に指示するガス化溶融炉のガス温度制御装置。
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