JP5154094B2 - ガス化溶融システムの燃焼制御方法及び該システム - Google Patents
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Description
ガス化溶融システムの概略を図4に示す。ガス化溶融システムは、廃棄物を熱分解してガス化するガス化炉3と、該ガス化炉3にて生成された熱分解ガスを高温燃焼し、ガス中の灰分を溶融スラグ化する旋回溶融炉6と、該旋回溶融炉6の排ガスが導入され、排ガス中の未燃分を燃焼させる二次燃焼室12と、減温塔14、除塵装置15、蒸気式加熱器16、触媒反応装置17等からなる排ガス処理設備とを備えている。廃棄物の資源化、減容化及び無害化を図るために、旋回溶融炉6からスラグを取り出して路盤材等の土木資材として再利用したり、二次燃焼室13の高温排ガスからボイラ部13にて廃熱を回収して発電を行うなどしている。
ガス化炉3では、炉底から供給される燃焼空気により廃棄物が熱分解される。該ガス化炉3で発生したCO、H2等の可燃ガス、チャー(炭化物)、灰分を含む熱分解ガスは、熱分解ガスダクト25を介して旋回溶融炉6に供給される。旋回溶融炉6では、この熱分解ガスを燃焼させた燃焼熱により灰分を溶融する。該溶融炉3にて発生した排ガスは、溶融炉上方に連結された二次燃焼室12に送られ、ここでガス中の未燃分が燃焼される。旋回溶融炉6と二次燃焼室12には、燃焼を促進するための燃焼空気が夫々供給されるようになっている。
さらに、特許文献3(特開2001−201023号公報)では、熱分解ガス化炉の炉内圧を計測することにより廃棄物の負荷変動を検出し、負荷急増が検出された際に溶融炉に燃焼溶融炉に供給する燃焼用空気の供給量を増加させることにより、溶融炉内での不完全燃焼を防止する構成を開示している。
従って、本発明は上記従来技術の問題点に鑑み、ガス化炉においてガス発生量が変動した場合であっても正確にこれを検知し、的確な制御を行うことによりCO発生量を低減することができ、さらに大幅なガス発生量の変動にも対応可能としたガス化溶融システムの燃焼制御方法及び該システムを提供することを目的とする。
前記ガス化炉での異常燃焼を示す炉内圧の状態として、異常レベルに対応して複数段階の炉内圧条件が予め設定されており、
前記ガス化炉の炉内圧を検出し、該検出した炉内圧が、第1の炉内圧条件に達した場合に、前記ガス化炉、前記溶融炉、前記二次燃焼室の少なくとも何れかに供給する燃焼空気供給量を制御し、前記第1の炉内圧条件よりも異常レベルの高い第2の炉内圧条件に達した場合に、前記燃焼空気供給量の制御に加えて前記ガス化炉への給じん量を制御し、
前記第1の炉内圧条件及び前記第2の炉内圧条件が夫々複数設定されており、
前記複数の第1の炉内圧条件に対応して燃焼空気供給量の制御内容が夫々設定され、該第1の炉内圧条件が複数重複した場合には、前記制御内容を加算するようにし、
前記複数の第2の炉内圧条件に対応して給じん量の制御内容が夫々設定され、該第2の炉内圧条件が複数重複した場合には、前記制御内容のうち制御量の大きい方を採用するようにしたことを特徴とする。
本発明のように、燃焼空気供給量のみでなく、給じん量も制御することにより、大量の燃焼空気を供給することによる炉内温度の低下を防ぐことができ、燃焼排ガス中のCO濃度を抑制するだけでなく、溶融炉における溶融スラグの安定出滓が可能となる。
このような炉内圧条件を設定することにより、炉内圧から燃焼状態の異常を的確に推測でき、適正な制御が可能となる。
本発明によれば、第1の炉内圧条件と同様に、炉内圧から燃焼状態の異常を的確に推測でき、適正な制御が可能となる。
また、炉内圧の時系列変化の反転が基準値から外れた位置にて連続的に行われる状態、及び炉内圧の変化率が所定の値を超えた状態は、特に異常レベルが高い時に出現するため、この条件に該当する際には給じん量を制御することが好適である。
このように、設定された復帰速度に従って徐々に給じん量を復帰させることにより、急激な給じん量変化を防止し、ガス化炉内の燃焼状態を安定化させることができる。
さらにまた、給じん機を介してガス化炉内に供給された廃棄物を熱分解し、該ガス化炉にて発生した熱分解ガスを溶融炉に導入し、該溶融炉にて熱分解ガスの燃焼熱により灰分を溶融した後、前記溶融炉に連結された二次燃焼室にて燃焼排ガス中の未燃分を燃焼させるガス化溶融システムの燃焼制御方法において、
前記ガス化炉での異常燃焼を示す炉内圧の状態として、異常レベルに対応して複数段階の炉内圧条件が予め設定されており、
前記ガス化炉の炉内圧を検出し、該検出した炉内圧が、第1の炉内圧条件に達した場合に、前記ガス化炉、前記溶融炉、前記二次燃焼室の少なくとも何れかに供給する燃焼空気供給量を制御し、前記第1の炉内圧条件よりも異常レベルの高い第2の炉内圧条件に達した場合に、前記燃焼空気供給量の制御に加えて前記ガス化炉への給じん量を制御し、
前記第2の炉内圧条件に対応した給じん量制御を行った後、該給じん量を復帰させる際に、所定速度で徐々に復帰させるようにしたことを特徴とする。
前記ガス化炉での異常燃焼を示す炉内圧の状態として、異常レベルに対応して複数段階の炉内圧条件が予め設定されており、
前記ガス化炉の炉内圧を検出する炉内圧検出手段と、
前記炉内圧検出手段にて検出された炉内圧が、第1の炉内圧条件に達した場合に、前記ガス化炉、前記溶融炉、前記二次燃焼室の少なくとも何れかに供給する燃焼空気供給量を制御し、前記第1の炉内圧条件よりも異常レベルの高い第2の炉内圧条件に達した場合に、前記燃焼空気供給量の制御に加えて前記ガス化炉への給じん量を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段には、前記第1の炉内圧条件及び前記第2の炉内圧条件が夫々複数設定されており、該制御手段にて、前記複数の第1の炉内圧条件に対応して燃焼空気供給量の制御内容が夫々設定され、該第1の炉内圧条件が複数重複した場合には、前記制御内容を加算するようにし、
前記複数の第2の炉内圧条件に対応して給じん量の制御内容が夫々設定され、該第2の炉内圧条件が複数重複した場合には、前記制御内容のうち制御量の大きい方を採用するようにしたことを特徴とする。
また、前記制御手段に設定される前記第2の炉内圧条件が、予め設定された適性な炉内圧を基準値とすると、該基準値を超える所定の設定値に達した場合、該基準値を超える所定の設定値が所定時間継続した場合、炉内圧の時系列変化の反転が基準値から外れた位置にて行われる場合、炉内圧の変化率が所定の値を超えた場合のうち少なくとも何れか一つの条件を含むことを特徴とする。
図1は本発明の実施例に係るガス化溶融システムの全体構成図、図2は図1のシステムにおける制御方法の基本フローを示す図、図3は図1のシステムにおける制御方法の具体例を示す図である。
廃棄物投入ホッパ1から投入された廃棄物40は、給じん機2を介して流動床式ガス化炉3へ定量供給される。流動床ガス化炉3では、温度約120〜230℃、空気比0.2〜0.7程度の燃焼空気41が炉下部から風箱4を介して炉内に吹き込まれ、流動層温度が550〜650℃程度に維持されている。
廃棄物40は流動床ガス化炉3で熱分解ガス化され、ガス、タール、チャー(炭化物)に分解される。タールは、常温では液体となる成分であるが、ガス化炉内ではガス状で存在する。ガス化炉3の不燃物は不燃物排出口5より逐次排出される。
チャーは流動層内で徐々に微粉化され、ガス及びタールに同伴して旋回溶融炉6へ導入される。以下、溶融炉6へ導入されるこれらの成分を総称して熱分解ガスと呼ぶ。
尚、本実施例にてガス化炉として流動床式ガス化炉3を例に挙げたが、これに限定されるものではなく、廃棄物を熱分解ガス化する構成を有する炉であれば何れでもよい。
前記旋回溶融炉6では、熱分解ガスと燃焼空気42の混合ガスが燃焼するとともに、必要に応じて種火バーナ26、補助燃料バーナ27により炉内温度が1300〜1500℃に維持され、熱分解ガス中の灰分が溶融、スラグ化される。溶融したスラグは、旋回溶融炉6の内壁面に付着、流下し、炉底部のスラグ出滓口7からスラグ抜出シュート8を経て排出される。旋回溶融炉6から排出されたスラグは、水砕槽9で急冷され、スラグコンベア10により搬出されて水砕スラグとして回収される。回収された水砕スラグは、路盤材等に有効利用することが可能である。尚、本実施例にて溶融炉として旋回溶融炉6を例に挙げたが、これに限定されるものではなく、灰分を含む熱分解ガスを燃焼溶融する構成を有する炉であれば何れでもよい。
燃焼空気41は送風機23により供給され、該供給ライン上にはFDFダンパ(押込送風機ダンパ)24が配置されている。FDFダンパ24は、開度制御することにより風箱4に供給する燃焼空気供給量を調整する。FDFダンパ24の開度制御は、制御装置35により行われる。
また、流動床ガス化炉3の上方には、旋回溶融炉6に接続される熱分解ガスダクト25が配置される。該流動床ガス化炉3上方の熱分解ガス出口側には、炉内圧を検出する炉内圧センサ22が設けられており、連続的に検出を行って連続的に検出値を制御装置35に送信する。該制御装置35では、この炉内圧の検出値に基づいて、前記FDFダンパ24の開度制御、及び後述する2次FDFダンパ(2次送風機ダンパ)30、OFAダンパ(2次空気ダンパ)31の開度制御を行い、各装置内への燃焼空気供給量を調整する。
二次燃焼室12の側壁には一又は複数の補助燃料バーナ32が設けられており、必要に応じて二次燃焼室内の温度を維持するようになっている。
さらに、二次燃焼室12には燃焼空気43が供給される。燃焼空気43は、旋回溶融炉6に供給される燃焼空気42と同一の送風機29により供給される。送風機29から供給される燃焼空気は2次FDFダンパ30を経由した後に分岐され、一方はOFAダンパ31を介して二次燃焼室12へ供給され、他方は熱分解ガスダクト25に供給されて溶融炉内に導入される。OFAダンパ31は、開度制御により二次燃焼室12と溶融炉6に供給する燃焼空気比率を調整する。OFAダンパ31の制御は、制御装置35により行われる。
図2の基本フローに示されるように、炉内圧センサ22により検出した炉内圧が、第1の炉内圧条件に達した場合に、ガス化炉3、溶融炉6、二次燃焼室12の少なくとも何れかに供給する燃焼空気供給量を制御し、前記検出した炉内圧が、第2の炉内圧条件に達した場合に、前記燃焼空気供給量の制御とともに、給じん機における給じん量(給じん速度)を制御する構成とした。
本実施例では、燃焼空気量の制御と給じん量の制御は、制御装置35により行われる。しかし、この構成に限定されるものではなく、夫々の制御が別個の制御装置により行われるようにし、これらの制御装置が夫々カスケード制御されるように構成してもよい。
第1の炉内圧条件は複数設定され、適性な炉内圧を基準値とすると、該基準値に対する所定の絶対値を超えた場合、該基準値に対する所定の絶対値が所定時間継続された場合等の条件が挙げられる。
この第1の炉内圧条件に対応した制御内容としては、2次FDFダンパの開度制御、FDFダンパの開度制御、OFAダンパの開度制御の何れか一つ若しくは複数の組み合わせ等の条件が挙げられる。
このように、重複した制御内容を加算するのは、燃焼空気供給量の増減は給じん量の増減ほどシステムの運転状態に影響を及ぼさないため、大幅な制御が可能であることに起因する。
この制御内容を実施した後、予め設定された復帰条件に達したら、ダンパの開度を元の状態に戻す。復帰条件としては、正常状態を示す所定の炉内圧となった場合、所定の炉内圧にて所定時間継続した場合、或いは制御継続時間が所定時間に達した場合などの条件が挙げられる。
第2の炉内圧条件は複数設定され、適性な炉内圧を基準値とすると、該基準値に対する所定の絶対値を超えた場合、該基準値に対する所定の絶対値が所定時間継続された場合等の条件が挙げられる。
さらに第2の炉内圧条件として、炉内圧の変化率が挙げられる。これは、一定時間内に所定範囲以上の炉内圧変化が連続的に複数回出現した場合、燃焼状態の異常レベルが高いものと判断し、給じん量の制御を行うようにする。例えば、1秒以内に0.05kPa以上の変化が3秒以上継続した場合、ガス化炉3内にて熱分解ガスが大量に発生しているものと推測され、これを抑制するために、後段側における燃焼空気量の増大とともに入口側における給じん量を低減して、熱分解ガスの発生量そのものを抑制する。
このとき、第2の炉内圧条件は、第1の炉内圧条件より異常レベルが上回っているため、必然的に燃焼空気量の制御も行われている。従って、第2の炉内圧条件に達したら、燃焼空気量の制御に加えて、給じん量の制御を行うこととなる。
このように、重複した制御内容のうち制御量が大きい方を優先させるのは、給じん量の増減はシステムの運転状態へ及ぼす影響が比較的大きいので、給じん量の変動を最小限に抑えるためである。
同図において、第1の炉内圧条件に達したA点とB点では、夫々の炉内圧条件に対応した燃焼空気量に関する制御内容が実行される。A点では、炉内圧が設定値P1を越えたため、2次FDFダンパを開に制御する。B点では炉内圧が設定値P2を越えたため、OFAダンパを開に制御する。このとき、制御内容を加算していくため、2次FDFダンパは開のままとする。その後、これらのダンパ制御を復帰条件のもとで復帰させる。C点では、炉内圧が設定値P1を越えているため、A点と同様の制御を行う。
E点では、第1の炉内圧条件として炉内圧が設定値P3を超えたため、これに対応する制御内容として、OFAダンパを開に制御する。
F点では、第1の炉内条件として炉内圧がP−P6を超えて時間T1だけ継続したため、これに対応する制御内容として、2次FDFダンパとOFAダンパを開に制御する。このとき、E点における制御内容に加算する形で制御が行われる。
H点では、第1の炉内圧条件として炉内圧が設定値P4を超えたため、これに対応する制御内容として、FDFダンパを閉に制御する。
I点では、第2の炉内圧条件として炉内圧が設定値P5を超えたため、これに対応する制御内容として、給じん量を減少させる制御が行われる。
J点では、第1の炉内圧条件として、炉内圧が設定値P3を超えて時間T3だけ継続したため、これに対応する制御内容として、OFAダンパを開に制御している。
また、I点における給じん量制御を復帰させる際には、勾配Kに示されるように、所定の復帰速度で徐々に復帰させる。
尚、上記した炉内圧条件と制御内容の組み合わせは一例に過ぎず、これに限定されるものではない。
本発明のように、炉内圧の大幅な変動があった場合に、燃焼空気供給量のみでなく給じん量も制御することにより、大量の燃焼空気を供給することによる炉内温度の低下を防ぐことができ、燃焼排ガス中のCO濃度を抑制するだけでなく、溶融炉における溶融スラグの安定出滓が可能となる。
これにより、大幅な炉内圧変動にも対応できるシステムとすることができ、また制御時においてもシステムの運転に支障をきたすことなく安定運転が可能となる。
2a モータ
3 流動床ガス化炉
6 旋回溶融炉
12 二次燃焼室
13 ボイラ部
22 炉内圧センサ
24 FDFダンパ
30 2次FDFダンパ
31 OFAダンパ
35 制御装置
Claims (8)
- 給じん機を介してガス化炉内に供給された廃棄物を熱分解し、該ガス化炉にて発生した熱分解ガスを溶融炉に導入し、該溶融炉にて熱分解ガスの燃焼熱により灰分を溶融した後、前記溶融炉に連結された二次燃焼室にて燃焼排ガス中の未燃分を燃焼させるガス化溶融システムの燃焼制御方法において、
前記ガス化炉での異常燃焼を示す炉内圧の状態として、異常レベルに対応して複数段階の炉内圧条件が予め設定されており、
前記ガス化炉の炉内圧を検出し、該検出した炉内圧が、第1の炉内圧条件に達した場合に、前記ガス化炉、前記溶融炉、前記二次燃焼室の少なくとも何れかに供給する燃焼空気供給量を制御し、前記第1の炉内圧条件よりも異常レベルの高い第2の炉内圧条件に達した場合に、前記燃焼空気供給量の制御に加えて前記ガス化炉への給じん量を制御し、
前記第1の炉内圧条件及び前記第2の炉内圧条件が夫々複数設定されており、
前記複数の第1の炉内圧条件に対応して燃焼空気供給量の制御内容が夫々設定され、該第1の炉内圧条件が複数重複した場合には、前記制御内容を加算するようにし、
前記複数の第2の炉内圧条件に対応して給じん量の制御内容が夫々設定され、該第2の炉内圧条件が複数重複した場合には、前記制御内容のうち制御量の大きい方を採用するようにしたことを特徴とするガス化溶融システムの燃焼制御方法。 - 前記第1の炉内圧条件が、予め設定された適性な炉内圧を基準値とすると、該基準値を超える所定の設定値に達した場合、該基準値を超える所定の設定値が所定時間継続した場合のうち少なくとも何れか一方の条件を含むことを特徴とする請求項1記載のガス化溶融システムの燃焼制御方法。
- 前記第2の炉内圧条件が、予め設定された適性な炉内圧を基準値とすると、該基準値を超える所定の設定値に達した場合、該基準値を超える所定の設定値が所定時間継続した場合、炉内圧の時系列変化の反転が基準値から外れた位置にて行われる場合、炉内圧の変化率が所定の値を超えた場合のうち少なくとも何れか一つの条件を含むことを特徴とする請求項1記載のガス化溶融システムの燃焼制御方法。
- 前記第2の炉内圧条件に対応した給じん量制御を行った後、該給じん量を復帰させる際に、所定速度で徐々に復帰させるようにしたことを特徴とする請求項1記載のガス化溶融システムの燃焼制御方法。
- 給じん機を介してガス化炉内に供給された廃棄物を熱分解し、該ガス化炉にて発生した熱分解ガスを溶融炉に導入し、該溶融炉にて熱分解ガスの燃焼熱により灰分を溶融した後、前記溶融炉に連結された二次燃焼室にて燃焼排ガス中の未燃分を燃焼させるガス化溶融システムの燃焼制御方法において、
前記ガス化炉での異常燃焼を示す炉内圧の状態として、異常レベルに対応して複数段階の炉内圧条件が予め設定されており、
前記ガス化炉の炉内圧を検出し、該検出した炉内圧が、第1の炉内圧条件に達した場合に、前記ガス化炉、前記溶融炉、前記二次燃焼室の少なくとも何れかに供給する燃焼空気供給量を制御し、前記第1の炉内圧条件よりも異常レベルの高い第2の炉内圧条件に達した場合に、前記燃焼空気供給量の制御に加えて前記ガス化炉への給じん量を制御し、
前記第2の炉内圧条件に対応した給じん量制御を行った後、該給じん量を復帰させる際に、所定速度で徐々に復帰させるようにしたことを特徴とするガス化溶融システムの燃焼制御方法。 - 給じん機を介して供給された廃棄物を熱分解して熱分解ガスを発生させるガス化炉と、該熱分解ガスの燃焼熱により灰分を溶融する溶融炉と、該溶融炉で発生した燃焼排ガス中の未燃分を燃焼させる二次燃焼室とからなるガス化溶融システムにおいて、
前記ガス化炉での異常燃焼を示す炉内圧の状態として、異常レベルに対応して複数段階の炉内圧条件が予め設定されており、
前記ガス化炉の炉内圧を検出する炉内圧検出手段と、
前記炉内圧検出手段にて検出された炉内圧が、第1の炉内圧条件に達した場合に、前記ガス化炉、前記溶融炉、前記二次燃焼室の少なくとも何れかに供給する燃焼空気供給量を制御し、前記第1の炉内圧条件よりも異常レベルの高い第2の炉内圧条件に達した場合に、前記燃焼空気供給量の制御に加えて前記ガス化炉への給じん量を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段には、前記第1の炉内圧条件及び前記第2の炉内圧条件が夫々複数設定されており、該制御手段にて、前記複数の第1の炉内圧条件に対応して燃焼空気供給量の制御内容が夫々設定され、該第1の炉内圧条件が複数重複した場合には、前記制御内容を加算するようにし、
前記複数の第2の炉内圧条件に対応して給じん量の制御内容が夫々設定され、該第2の炉内圧条件が複数重複した場合には、前記制御内容のうち制御量の大きい方を採用するようにしたことを特徴とするガス化溶融システム。 - 前記制御手段に設定される前記第1の炉内圧条件が、予め設定された適性な炉内圧を基準値とすると、該基準値を超える所定の設定値に達した場合、該基準値を超える所定の設定値が所定時間継続した場合のうち少なくとも何れか一方の条件を含むことを特徴とする請求項6記載のガス化溶融システム。
- 前記制御手段に設定される前記第2の炉内圧条件が、予め設定された適性な炉内圧を基準値とすると、該基準値を超える所定の設定値に達した場合、該基準値を超える所定の設定値が所定時間継続した場合、炉内圧の時系列変化の反転が基準値から外れた位置にて行われる場合、炉内圧の変化率が所定の値を超えた場合のうち少なくとも何れか一つの条件を含むことを特徴とする請求項6記載のガス化溶融システム。
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