JP2005308259A - 流動層部分燃焼炉の運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】流動化不良状態を敏感に検知して適正な運転条件を選択することにより、良好な流動状態を安定して維持することができる流動層部分燃焼炉の運転方法を提供すること。
【解決手段】炉内に導入した空気により流動媒体と燃料を流動させつつ、その燃料を部分的に燃焼する。廃棄物燃料を流動層燃焼炉1内に供給して運転中の層圧損の変動幅を上記廃棄物燃料を炉内に供給する前の層圧損の変動幅で除することによって得られる層圧損変動幅の比率を演算器14で検出し、検出した層圧損変動幅の比率が所定の範囲内に入るように、コントローラー15で、流動層燃焼炉1内への廃棄物燃料の供給量、予熱空気量または予熱空気に添加する水分量を制御する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、セラミックなどの耐火物、珪砂等の流動媒体からなる固体粒子層の下方から空気を送り、この流動媒体を浮動・流動させつつ石炭などの固体燃料から液体燃料まで広範な燃料の燃焼を行う、流動層部分燃焼炉の運転方法に関する。
木屑、樹皮、籾殻、藁等のバイオマスや都市ごみ等の廃棄物をガス化して部分的に燃焼させる流動層部分燃焼炉においては、ガス化した燃料は後続するガスタービン、ガスエンジンなどの駆動用燃料として利用されるため、完全燃焼をさせずにガス中にH2、COな どの可燃成分を多く含有するように、空気比が0.2〜0.5程度に設定されるため、通常の流動層燃焼炉に比べて流動化空気量は少ない。炉を安定して運転するためには、流動層燃焼炉の空塔流速を一定に保つことが好ましいので、流動化空気量が少なくなると、単位炉床面積当たりの処理量が多くなる。すなわち、流動層部分燃焼炉は炉床負荷(kg/m2hr)が高い高負荷流動層燃焼炉である。
一般に、木屑、樹皮等は、ほぼ球形に近い形状を有する流動媒体(例えば、粒子径0.5〜1mmの珪砂)と比較して大きく、例えば、5〜100mm程度の大きさであり、その形状は矩形(例えば、20mm×20mm×5mm)であったり、細長い紐状(例えば、10mm幅×100mm長さ)であるなど、嵩張る形状を有している。さらに、木屑、樹皮等は繊維質であるため、流動層燃焼炉内に木屑、樹皮等の多量の木質バイオマス燃料が滞留した場合、流動化不良が発生しやすい。一例として、木質バイオマスを用いた可視モデル実験による流動化不良発生時における流動層の空塔速度(m/秒)と層内バイオマス滞留量(%)との関係を図1に示す。なお、バイオマス滞留量が100%とは、流動媒体量(重量)とバイオマス滞留量(重量)が等しいことをいう。外側から内部の様子が観察できる透明のプラスチック製の角柱状流動層を用いて実験を行ったので、「バイオマスが部分的に塊となって静止した部分が見られるか、またはバイオマスのほとんどが静止して実質的に流動化した部分が見られない」流動化不良の状態がよく観察できた。
図1において、線Aは木屑、線Bはおが屑、線Cは樹皮を示す。図1に示すように、流動化不良は、バイオマスの種類、空塔速度、バイオマスの層内滞留量に依存して発生することが分かる。木屑とは、木材加工時に発生する木片のことをいい、おが屑とは木材を鋸で引き切るときに出る細かいくずをいう。
また、木屑、樹皮等の木質バイオマスを流動層燃焼炉で部分燃焼する場合、タール生成量が比較的多いので、流動媒体にタール成分が付着し、流動化不良が助長される。
さらに、木屑、樹皮等の木質バイオマスを部分燃焼する流動層燃焼炉において流動化不良状態が発生すれば、ガス化によって生成する可燃性ガスの性状が安定せず、また、流動化不良状態で流動層燃焼炉の運転を継続した場合、運転状態を制御することができなくなり、運転停止につながるような流動媒体の凝集トラブルが発生することがある。
特に、木質バイオマス燃料を用いる規模が小さい流動層部分燃焼ガス化発電システムのガス化炉では、小径炉であるが故に流動状態を達成する上で炉壁が障害となりやすく、一層、流動化不良が発生しやすい。
さらに、燃料として木屑、樹皮等の木質バイオマスを使用した場合、その構成比率は集荷状況に応じて異なるため、流動化不良状態の制御が一般に困難である。
例えば、この種の流動層燃焼炉の運転方法に関する技術が特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4および特許文献5に提案されている。
すなわち、特許文献1には、ボイラ本体の高さ方向に所定間隔を隔てて複数の圧力センサを設け、これらの圧力センサで得られる圧力の変動波形からそれぞれの周波数と変動幅の比を求めて流動層の状態を測定する流動層ボイラの運転方法が記載されている。
また、特許文献2には、廃棄物ガス化溶融炉の流動層部分の圧力差が所定の値の範囲内に入るように廃棄物の供給量を制御する流動層高の管理方法が記載されている。
さらに、特許文献3には、構造物を内蔵した流動層において構造物がない場合の層圧損値である換算圧損値を用いて流動層装置を運転する方法が記載されている。
そして、特許文献4には、ガス化温度と流動層高に基づいて、可燃物の供給量、炉底灰の排出量およびガス化空気の供給量を制御するガス化炉の制御方法が記載されている。
また、特許文献5には、流動媒体の粒径に応じて輸送空気量を計算し、この輸送空気量に応じて流動媒体をボイラ内へ投入またはボイラから抜き出して、ボイラ内の流動層高を予め設定した層高設定値に追従させる加圧流動層ボイラの層高制御方法が記載されている。
特開平4−43203号公報 特開平11−22940号公報 特開2003−161403号公報 特開2003−165982号公報 特開2003−302007号公報
しかし、特許文献1に記載されたように、高さ方向の圧力の変動波形の周波数と変動幅の比を求めたり、特許文献2に記載されたように、流動層の圧力差を調整したり、特許文献3に記載されたように、流動層の換算圧損値を求めたり、特許文献4に記載されたように、可燃物の供給量、炉底灰の排出量およびガス化空気の供給量を制御したり、特許文献5に記載されたように、輸送空気量に応じて流動媒体の投入および抜き出し量を制御するだけでは、流動化不良という微妙な異常現象を検知して的確な対策を採ることはできない。
本発明は従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、流動化不良状態を敏感に検知して適正な運転条件を選択することにより、良好な流動状態を安定して維持することができる流動層部分燃焼炉の運転方法を提供することにある。
すなわち、本発明は、廃棄物燃料を炉内に供給して運転中の層圧損の変動幅を前記廃棄物燃料を炉内に供給する前の層圧損の変動幅で除することによって得られる層圧損変動幅の比率を検出し、検出した層圧損変動幅の比率が所定の範囲内に入るように運転条件を選択することにより、良好な流動状態を安定して維持することができる。
本発明によれば、廃棄物燃料を炉内に供給して運転する前後での層圧損変動幅の比率の変化を監視することによって、流動層部分燃焼炉運転時の層圧損変動幅の僅かな変化を捉えて流動化不良状態を早期に検知し、適正な運転条件を選択することにより流動層部分燃焼炉を長期にわたって安定して運転することができる。
流動層部分燃焼炉の運転中において流動化不良が生じると、層圧損の変動幅は低下すると考えられる。一方、通常、廃棄物燃料を炉内に供給する前には、流動化空気量を所定の量に設定することから、流動層の空塔流速はほぼ一定であり、廃棄物燃料を炉内に供給する前の層圧損の変動幅はほぼ一定であると考えられる。
そこで、廃棄物燃料を炉内に供給して運転中の層圧損の変動幅を上記廃棄物燃料を炉内に供給する前の層圧損の変動幅で除することによって得られる層圧損変動幅の比率が一定以下に低下した場合に、その層圧損変動幅の比率が所定の範囲内に入るように運転条件を選択することにより、良好な流動状態を安定して維持することができる。
また、流動化不良の部分では、良好な燃焼が行われていないので、流動層内の温度分布に不均一が生じていることが考えられる。そこで、流動層内の温度差を検出して、例えば、流動層内の上部と下部の温度差が20℃を超えると、流動化不良が生じている場合が多い。
すなわち、流動層内の温度差が20℃を超えたり、廃棄物燃料を炉内に供給して運転中の層圧損の変動幅を上記廃棄物燃料を炉内に供給する前の層圧損の変動幅で除することによって得られる層圧損変動幅の比率が0.6を下回ることによって、流動化不良が発生していると考えられれば、空気比を高くするために、廃棄物燃料の供給量を低減するか、流動化空気量を増加して、層圧損変動幅の比率が0.6以上となるように運転することが好ましい。
また、流動層内の温度差が20℃を超えたり、廃棄物燃料を炉内に供給して運転中の層圧損の変動幅を上記廃棄物燃料を炉内に供給する前の層圧損の変動幅で除することによって得られる層圧損変動幅の比率が0.6を下回ることによって、流動化不良が発生していると考えられれば、流動化空気に水分を添加することによって水分の比率を高めることが好ましい。廃棄物の分解を促進するためである。
特に、廃棄物燃料がバイオマスであれば、水分/バイオマスの重量比率(バイオマスはドライベース)が0.5〜1.0の範囲となるように、水分を添加することが好ましい。水分を添加することによって、バイオマスのガス化によって生成するタール分の分解を促進し、タール分の低分子化が起こり、流動化不良の大きな原因であるタール分の生成を抑えることができ、良好な流動状態を確保することができるからである。
図2は、本発明の運転方法を適用することができる流動層燃焼炉およびその付属設備を含む装置の一例の概略構成図である。
1は流動層燃焼炉で、スクリューフィーダー2から供給されるバイオマス、廃棄プラスチック、古紙、未利用農業廃棄物(藁、籾殻等)等の廃棄物燃料と、炉内に保持する流動媒体3とを、経路4から炉内に導入された200〜500℃の予熱空気により流動させつつ、500〜800℃且つ空気比0.2〜0.5で廃棄物燃料を部分燃焼させる。5は多数の小孔を備えた分散板、6は経路7を経て供給される空気を予熱する予熱器である。予熱空気の一部は、流動層燃焼炉1内下部の風箱8に導入されるとともに、残りの予熱空気はダンパ9により流量調整されて、経路10を経て流動層燃焼炉1内上部のフリーボード部11に供給され、流動層燃焼炉1内では二段燃焼が行われている。部分燃焼後の可燃性ガス(H2、COなど)を含む排ガスは、矢示1aを経て排出され、後続する設備(ガスタービン、ガスエンジンなど)の駆動用燃料として利用される。
予熱空気が水分を含有するように、経路12から供給される水蒸気または水が流量計13を経て経路4内の予熱空気に添加される。
分散板5直上とフリーボード部11には圧力検出座(図示せず)が設置されて層圧損(DP)が検出されている。14は演算器で、演算器14では廃棄物燃料を炉内に供給する前の層圧損から層圧損変動幅P0を算出してこれを記憶し、さらに、廃棄物燃料を炉内に供給して運転中の層圧損から層圧損変動幅Pを算出してこれを記憶する。そして、層圧損変動幅PをP0で除した比率を演算器14で算出する。層圧損変動幅PをP0で除した比が0.6以下になれば、コントローラー15により、モータ16の回転数を制御してスクリューフィーダー2から流動層燃焼炉1内に供給される廃棄物燃料の供給量を低減するか、またはモータ17によってダンパ20の開度を制御して流動層燃焼炉1内に導入される予熱空気量を増加することにより空気比を高くし、層圧損変動幅PをP0で除した比が0.6以上になるようにする。
特に、木屑、樹皮、籾殻等の木質バイオマス燃料を燃焼している場合において、層圧損変動幅PをP0で除した比が0.6以下になれば、流動化空気中の水分/バイオマスの重量比率(バイオマスはドライベース)が0.5〜1.0になるように、コントローラー15により流量計13を制御して、経路12から経路4内の予熱空気に添加される水蒸気または水の量を調整する。水蒸気または水を流動化空気に添加することにより、木質バイオマス燃料がガス化して生成したタール分が分解しやすくなり、タールの低分子化が起こり、タール分の生成を抑えることができる。
また、流動層燃焼炉1における空気比が0.3〜0.5の範囲で、バイオマス中の水分が25〜60重量%の条件のもとでバイオマスの部分燃焼試験を行ったときの層圧損変動幅比(層圧損変動幅比とは、「廃棄物燃料を炉内に供給して運転中の層圧損変動幅Pを廃棄物燃料を炉内に供給する前の層圧損変動幅P0で除した比」を指し、以下、本明細書において同じ意味で用いる)と水分/バイオマスの重量比(バイオマスはドライベース)との関係を図3に示す。なお、この燃焼試験では、流動化ガスとして窒素を補給し、流動層燃焼炉での空塔流速が0.2〜0.3m/sec とほぼ一定になるように設定した。
図3に示すように、水分/バイオマスの重量比が大きくなると、層圧損変動幅比も大きくなる傾向を示しているが、水分/バイオマスの重量比が1.0を超えると、層圧損変動幅比はあまり増加しない。また、水分/バイオマスの重量比が約0.3になると、層圧損変動幅比は約0.5になっている。流動化不良状態が発生しないようにするためには、層圧損変動幅比を0.6以上にすることが好ましく、そのためには図3から、水分/バイオマスの重量比を0.5以上にすることが好ましい。一方、ガス化した燃料に可燃性成分が極力多く含まれるような部分燃焼状態を維持するためには、層圧損変動幅比は大きすぎないことが好ましく、特に、0.7以下にするのが好ましい。そのためには、図3から、水分/バイオマスの重量比を1.0以下にすることが好ましい。
良好な流動状態を安定して維持しつつ部分燃焼を行うために、層圧損変動幅比を0.6〜0.7の範囲に収めるのが好ましく、層圧損変動幅比が0.6以下になった場合は、流動層内のバイオマス燃料が多く、逆に流動化空気量が少ないと判断されるので、流動層部分燃焼炉へのバイオマスの供給量を低減し、流動化空気量の増加を図って、流動層部分燃焼炉の空気比を高めるのが好ましい。
バイオマス燃料を燃焼する流動層部分燃焼炉の層圧損変動幅比が0.6以下になった場合は、流動層部分燃焼炉へのバイオマス供給量を低減するか、流動化空気量の増加を図ることによって流動層部分燃焼炉の空気比を高める方法に加えて、流動化空気に水蒸気または水等の水分を添加することによって水分/バイオマスの重量比を0.5以上にすることが好ましい。水分を流動化空気中に添加することにより、バイオマスのガス化によって生成するタール分の分解を促進し、タールの低分子化が起こり、タール分の生成量を抑えることができ、良好な流動状態を確保できるからである。層圧損変動幅比の変動量が少ないほど、部分燃焼下で良好な流動状態を確保しやすくなるので、図3より、水分/バイオマスの重量比(バイオマスはドライベース)を0.7〜0.9に制御するのが特に好ましい。
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲において適宜変更と修正が可能である。
図2のような構成の流動層燃焼炉において、木質バイオマスを燃料として部分燃焼試験を行った場合の運転状況を図4に示す。図4は、流動化空気量が45Nm3/hrであるときに、木質バイオマス供給量を40kg/hrから50kg/hrに変更した直後に流動化不良状態が発生したときの流動層燃焼炉の運転状況を示している。
図4において、バイオマスの供給量を変更した直後の18時13分頃から層温度を検出している温度計(図2の参照番号18と19)の指示値に差が生じ始め、参照番号18の流動層上部の温度計で測定した太い点線で示す温度と参照番号19の流動層下部の温度計で測定した太い実線で示す温度との差は、時間の経過とともにその差は約25〜30℃と徐々に大きくなっている。これは、流動化不良状態に陥っているからであると思われる。流動化不良が発生していなければ、流動媒体3が浮遊流動することによって形成される流動層内の燃焼はほぼ均一に行われるはずであって、層内の上下方向において温度差が生じにくくなるからである。
しかし、部分的に流動化不良箇所があると、その部分では燃焼が良好に行われないので、層内に温度差が生じやすくなるのである。図4では、温度計19による流動層内の下部の温度の方が温度計18による流動層内の上部の温度より高いが、流動化不良の状況によっては、流動層内の上部の温度の方が下部より高くなることもある。要するに、流動化不良が発生すれば、流動層内の上下あるいは左右方向において温度差が生じやすくなるのである。なお、この方法では、層内の温度を検出する温度計のセンサ部にバイオマスの灰分が付着したり、流動媒体が付着することによっても、層内の温度に差が生じることがある。このような原因による流動化不良の誤検出を防止するため、例えば、温度計を回転可能に流動層燃焼炉に装着し、温度計センサ部を一定の低速度で回転すれば、上記灰分や流動媒体が温度計センサ部に付着しにくく、誤検出が起こりにくいので好ましい。
層圧損変動幅(上下方向の矢印P1〜P5の長さ)については、バイオマス供給量を40kg/hrから50kg/hrに増加した直後では、層圧損変動幅(上下方向の矢印P3 の長さ)はバイオマス供給量の増加前の層圧損変動幅(上下方向の矢印P2 の長さ)の約70%になっている。さらに、時間が経過し、流動化不良状態が顕著になると、層圧損変動幅(上下方向の矢印P5の長さ)は大きくなっている。このように、流動化不良状態が顕著になってから層圧損変動幅の変化を検出しても、流動化不良状態を正確に見極めることは困難である。
ところで、層圧損変動幅比とバイオマスの層内滞留量との間には、図5に示すように明確な関係があり、おが屑、木屑、樹皮の場合にはそれぞれ層圧損変動幅比が約0.5、約0.45、約0.37に低下すると、流動化不良が発生したことが確認できている。なお、図5の空塔速度は0.6m/sec である。
そこで、層圧損変動幅の僅かな変化を捉えて流動化不良状態を確実に検出するために、バイオマスを炉内に供給して運転中の層圧損の変動幅を上記バイオマスを炉内に供給する前の層圧損の変動幅で除することによって得られる層圧損変動幅の比率を検出するという方法によれば、層圧損変動幅比が一定値以上になるように運転条件を選択することによって流動化不良状態を回避し、良好な流動状態の下で部分燃焼を行うことが可能である。
また、図4を見れば、時間経過とともに可燃成分であるCOとH2 の比率が徐々に増加しているのが分かる。
流動化不良発生時の空塔速度と層内バイオマス滞留量との関係の一例を示す図である。 本発明の運転方法を適用することができる流動層燃焼炉およびその付属設備を含む装置の一例の概略構成図である。 水分/バイオマスの重量比と層圧損変動幅比との関係の一例を示す図である。 流動化不良発生時およびその直前の流動層燃焼炉の運転状況の一例を示す図である。 層圧損変動幅比と層内バイオマス滞留量との関係の一例を示す図である。
符号の説明
1…流動層燃焼炉
2…スクリューフィーダー
3…流動媒体
4…予熱空気経路
5…分散板
6…予熱器
7…空気経路
8…風箱
9…ダンパ
10…予熱空気経路
11…フリーボード部
12…水蒸気または水の経路
13…流量計
14…演算器
15…コントローラー
16…モータ
17…モータ
18…温度計
19…温度計
20…ダンパ

Claims (5)

  1. 炉内に導入した空気により流動媒体と燃料を流動させつつ、その燃料を部分的に燃焼する流動層部分燃焼炉の運転方法であって、廃棄物燃料を炉内に供給して運転中の層圧損の変動幅を上記廃棄物燃料を炉内に供給する前の層圧損の変動幅で除することによって得られる層圧損変動幅の比率を検出し、検出した層圧損変動幅の比率が所定の範囲内に入るように運転条件を選択することを特徴とする流動層部分燃焼炉の運転方法。
  2. 炉内に導入した空気により流動媒体と燃料を流動させつつ、その燃料を部分的に燃焼する流動層部分燃焼炉の運転方法であって、廃棄物燃料を炉内に供給して運転中の層圧損の変動幅を上記廃棄物燃料を炉内に供給する前の層圧損の変動幅で除することによって得られる層圧損変動幅の比率と流動層内の温度差を検出し、検出した層圧損変動幅の比率が所定の範囲内に入るとともに流動層内の温度差が20℃を超えないように運転条件を選択することを特徴とする流動層部分燃焼炉の運転方法。
  3. 層圧損変動幅の比率が0.6以下になった場合、空気比を高くするために、廃棄物燃料の供給量を低減するか、及び/又は流動化空気量を増加して、層圧損変動幅の比率が0.6以上となるように運転することを特徴とする請求項1または2記載の流動層部分燃焼炉の運転方法。
  4. 層圧損変動幅の比率が0.6以下になった場合、空気比を高くするために、廃棄物燃料の供給量を低減するか、及び/又は流動化空気量を増加するか、及び/又は流動化空気に水分を添加することによって水分の比率を高め、層圧損変動幅の比率が0.6以上になるように運転することを特徴とする請求項1または2または記載の流動層部分燃焼炉の運転方法。
  5. 廃棄物がバイオマスであって、水分/バイオマスの重量比率が0.5〜1.0の範囲を選択することを特徴とする請求項4記載の流動層部分燃焼炉の運転方法。
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