JP2008150463A - 二段噴流床ガス化炉及びその運転制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】効率に影響を及ぼすことなく、石炭性状の変化に対応してガス化炉の安定した運転が可能になる二段噴流床ガス化炉の運転制御方法を提供すること。
【解決手段】微粉炭をガス化するガス化炉が燃焼段及びガス化段よりなる二段噴流床ガス化炉の運転制御方法であって、燃焼段及びガス化段に供給するガス化剤の総酸素量と、燃焼段に供給する微粉炭量(C)及びガス化段に供給する微粉炭量(R)を合計した総微粉炭量(T)を燃焼させるのに必要となる理論酸素量との比である空気比(総酸素量/理論酸素量)を所望の値に定め、ガス化段に供給する微粉炭量(R)と総微粉炭量(T)との比である微粉炭分配比(R/T)を、空気比に応じて変化させることでガス化炉の安定運転に必要な各種閾値条件を満たすように制御する。
【選択図】図1
【解決手段】微粉炭をガス化するガス化炉が燃焼段及びガス化段よりなる二段噴流床ガス化炉の運転制御方法であって、燃焼段及びガス化段に供給するガス化剤の総酸素量と、燃焼段に供給する微粉炭量(C)及びガス化段に供給する微粉炭量(R)を合計した総微粉炭量(T)を燃焼させるのに必要となる理論酸素量との比である空気比(総酸素量/理論酸素量)を所望の値に定め、ガス化段に供給する微粉炭量(R)と総微粉炭量(T)との比である微粉炭分配比(R/T)を、空気比に応じて変化させることでガス化炉の安定運転に必要な各種閾値条件を満たすように制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、微粉炭等のガス化に用いられる二段噴流床ガス化炉及びその運転制御方法に関するものである。
従来、石炭ガス化複合発電システム(IGCC)においては、微粉炭をガス化するガス化炉として、コンバスタ(燃焼段)及びリダクタ(ガス化段)よりなる二段噴流床ガス化炉が知られている。
コンバスタは、コンバスタバーナより炉内へガス化剤(空気または酸化富化空気)とともに微粉炭及びチャーを噴出させ、ガス化剤を用いて微粉炭及びチャーを部分酸化させる部分である。すなわち、二段噴流床ガス化炉のコンバスタは、高温ガスを発生させるとともに灰分を溶解させる機能を有している。
リダクタは、リダクタバーナより炉内へ噴出する微粉炭をコンバスタで生成された高温ガスを用いて熱分解させる部分である。すなわち、二段噴流床ガス化炉のリダクタは、コンバスタから導入した高温ガスにより微粉炭をガス化する機能を有している。
コンバスタは、コンバスタバーナより炉内へガス化剤(空気または酸化富化空気)とともに微粉炭及びチャーを噴出させ、ガス化剤を用いて微粉炭及びチャーを部分酸化させる部分である。すなわち、二段噴流床ガス化炉のコンバスタは、高温ガスを発生させるとともに灰分を溶解させる機能を有している。
リダクタは、リダクタバーナより炉内へ噴出する微粉炭をコンバスタで生成された高温ガスを用いて熱分解させる部分である。すなわち、二段噴流床ガス化炉のリダクタは、コンバスタから導入した高温ガスにより微粉炭をガス化する機能を有している。
このような二段噴流床ガス化炉は、ガス化炉を上述の機能別に役割を分担させて効率よく可燃性ガスを生成することができる。
また、コンダクタバーナに加えてリダクタバーナからもガス化剤を噴出し、コンバスタ及びリダクタへのガス化剤の供給量を制御することにより、石炭のガス化性能を向上させるとともに、アンモニア等の有害物質を低減できる石炭ガス化方法及び石炭ガス化装置が提案されている。(たとえば、特許文献1参照)
特開2002−105462号公報(第2−5頁及び図1参照)
また、コンダクタバーナに加えてリダクタバーナからもガス化剤を噴出し、コンバスタ及びリダクタへのガス化剤の供給量を制御することにより、石炭のガス化性能を向上させるとともに、アンモニア等の有害物質を低減できる石炭ガス化方法及び石炭ガス化装置が提案されている。(たとえば、特許文献1参照)
ところで、ガス化炉に供給される微粉炭は、たとえば瀝青炭や亜瀝青炭のように、炭種により性状が異なったり、あるいは、同一炭種であっても水分値等の性状が変化することもある。このような微粉炭側の性状変化は、ガス化炉の安定した運転を妨げる要因となっている。このため、石炭性状が変化した場合であっても、効率に影響を及ぼすことなく、ガス化炉を安定して運転することができる二段噴流床ガス化炉及びその運転制御方法の開発が望まれる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、効率に影響を及ぼすことなく、石炭性状の変化に対応してガス化炉の安定した運転が可能になる二段噴流床ガス化炉及びその運転制御方法を提供することにある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、効率に影響を及ぼすことなく、石炭性状の変化に対応してガス化炉の安定した運転が可能になる二段噴流床ガス化炉及びその運転制御方法を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明は、微粉炭をガス化するガス化炉が燃焼段及びガス化段よりなる二段噴流床ガス化炉の運転制御方法であって、
前記燃焼段及び前記ガス化段に供給するガス化剤の総酸素量と、前記燃焼段に供給する微粉炭量(C)及び前記ガス化段に供給する微粉炭量(R)を合計した総微粉炭量(T)を燃焼させるのに必要となる理論酸素量との比である空気比(総酸素量/理論酸素量)を所望の値に定め、前記ガス化段に供給する微粉炭量(R)と前記総微粉炭量(T)との比である微粉炭分配比(R/T)を前記空気比に応じて変化させることで、ガス化炉の安定運転に必要な各種閾値条件を満たすことを特徴とするものである。
本発明は、微粉炭をガス化するガス化炉が燃焼段及びガス化段よりなる二段噴流床ガス化炉の運転制御方法であって、
前記燃焼段及び前記ガス化段に供給するガス化剤の総酸素量と、前記燃焼段に供給する微粉炭量(C)及び前記ガス化段に供給する微粉炭量(R)を合計した総微粉炭量(T)を燃焼させるのに必要となる理論酸素量との比である空気比(総酸素量/理論酸素量)を所望の値に定め、前記ガス化段に供給する微粉炭量(R)と前記総微粉炭量(T)との比である微粉炭分配比(R/T)を前記空気比に応じて変化させることで、ガス化炉の安定運転に必要な各種閾値条件を満たすことを特徴とするものである。
このような二段噴流床ガス化炉の運転制御方法によれば、燃焼段及びガス化段に供給するガス化剤の総酸素量と、燃焼段に供給する微粉炭量(C)及びガス化段に供給する微粉炭量(R)を合計した総微粉炭量(T)を燃焼させるのに必要となる理論酸素量との比である空気比(総酸素量/理論酸素量)を所望の値に定め、ガス化段に供給する微粉炭量(R)と総微粉炭量(T)との比である微粉炭分配比(R/T)を空気比に応じて変化させることで、ガス化炉の安定運転に必要な各種閾値条件を満たすように運転制御するので、効率に影響を及ぼす空気比を一定に保持した運転制御が可能になる。
上記の発明において、前記空気比と前記微粉炭分配比との関係を微粉炭の性状毎に予め用意して選択使用することが好ましく、これにより、複数種の微粉炭性状に対応した運転制御が可能になる。
上記の発明において、前記閾値条件は、冷ガス効率、コンバスタ出口ガス温度、リダクタ中段ガス温度、リダクタ出口ガス温度、チャー中炭素濃度、及び生成ガス発熱量を含むことが好ましい。
上記の発明において、前記閾値条件は、冷ガス効率、コンバスタ出口ガス温度、リダクタ中段ガス温度、リダクタ出口ガス温度、チャー中炭素濃度、及び生成ガス発熱量を含むことが好ましい。
本発明は、微粉炭をガス化するガス化炉が燃焼段及びガス化段よりなる二段噴流床ガス化炉の運転制御方法であって、
前記微粉炭の性状をガス化炉供給前に計測し、前記ガス化段に供給する微粉炭量(R)と前記燃焼段に供給する微粉炭量(C)及び前記ガス化段に供給する微粉炭量(R)を合計した総微粉炭量(T)との比である微粉炭分配比(R/T)を前記性状の計測値に応じて変化させることで、ガス化炉の安定運転に必要な各種閾値条件を満たすことを特徴とするものである。
前記微粉炭の性状をガス化炉供給前に計測し、前記ガス化段に供給する微粉炭量(R)と前記燃焼段に供給する微粉炭量(C)及び前記ガス化段に供給する微粉炭量(R)を合計した総微粉炭量(T)との比である微粉炭分配比(R/T)を前記性状の計測値に応じて変化させることで、ガス化炉の安定運転に必要な各種閾値条件を満たすことを特徴とするものである。
このような二段噴流床ガス化炉の運転制御方法によれば、微粉炭の性状をガス化炉供給前に計測し、ガス化段に供給する微粉炭量(R)と燃焼段に供給する微粉炭量(C)及びガス化段に供給する微粉炭量(R)を合計した総微粉炭量(T)との比である微粉炭分配比(R/T)を性状の計測値に応じて変化させることで、ガス化炉の安定運転に必要な各種閾値条件を満たすように運転制御するので、たとえば同一の微粉炭で運転中の性状に変化が生じた場合であっても安定した運転の継続が可能になる。
この場合、前記性状の計測値をリアルタイムで計測される計測水分値とすれば、同一炭種の微粉炭に水分変化が生じた場合であっても安定した運転制御が可能になる。
この場合、前記性状の計測値をリアルタイムで計測される計測水分値とすれば、同一炭種の微粉炭に水分変化が生じた場合であっても安定した運転制御が可能になる。
本発明は、微粉炭をガス化するガス化炉が燃焼段及びガス化段よりなり、該燃焼段及びガス化段に供給する微粉炭量を制御する制御部が設けられている二段噴流床ガス化炉であって、
前記制御部が、請求項1から5のいずれかに記載の二段噴流床ガス化炉の運転制御方法により運転制御を行うことを特徴とするものである。
前記制御部が、請求項1から5のいずれかに記載の二段噴流床ガス化炉の運転制御方法により運転制御を行うことを特徴とするものである。
このような二段噴流床ガス化炉によれば、前記制御部が、請求項1から5のいずれかに記載の二段噴流床ガス化炉の運転制御方法により運転制御を行うので、効率に影響を及ぼす空気比を一定に保持した運転制御が可能になる。また、同一の微粉炭で運転中の性状に変化が生じた場合においても、安定した運転の継続が可能になる。
上述した本発明の二段噴流床ガス化炉及びその運転制御方法によれば、使用する微粉炭の種類が異なったり、あるいは、同一種類の微粉炭でも運転中に水分等の石炭性状に変化が生じた場合であっても、空気比や性状の計測値に応じて微粉炭分配比(R/T)を変化させる運転制御を行うので、空気比を変化させる運転制御のような運転効率への影響はなく、閾値を満たす運転可能領域内での安定した運転継続が可能になる。
以下、本発明に係る二段噴流床ガス化炉及びその運転制御方法の一実施形態を図面に基づいて説明する。
<第1の実施形態>
図4は、本発明の第1の実施形態に係る石炭ガス化装置の全体構成図である。図示の石炭ガス化装置おいて、100はガス化炉であり、1は微粉炭及びチャーを溶融させて高温ガスを発生させる燃焼段を構成するコンバスタ、2はコンバスタ1で発生した高温ガスにより後述するリダクタバーナ5から噴出される微粉炭を加熱し熱分解させるガス化段を構成するリダクタである。
このように、石炭ガス化装置において、微粉炭をガス化するガス化炉100がコンバスタ(燃焼段)1及びリダクタ(ガス化段)2よりなるものを二段噴流床ガス化炉と呼んでいる。以下の説明において、ガス化炉100は二段噴流床ガス化炉を指す。
<第1の実施形態>
図4は、本発明の第1の実施形態に係る石炭ガス化装置の全体構成図である。図示の石炭ガス化装置おいて、100はガス化炉であり、1は微粉炭及びチャーを溶融させて高温ガスを発生させる燃焼段を構成するコンバスタ、2はコンバスタ1で発生した高温ガスにより後述するリダクタバーナ5から噴出される微粉炭を加熱し熱分解させるガス化段を構成するリダクタである。
このように、石炭ガス化装置において、微粉炭をガス化するガス化炉100がコンバスタ(燃焼段)1及びリダクタ(ガス化段)2よりなるものを二段噴流床ガス化炉と呼んでいる。以下の説明において、ガス化炉100は二段噴流床ガス化炉を指す。
コンバスタ1には、微粉炭供給装置7から窒素により搬送された微粉炭を空気と酸素を所定の割合で混合したガス化剤とともに該コンバスタ1内に噴出させるコンバスタバーナ3、及びサイクロン12により生成ガスとガス分離後のチャーを窒素により搬送し、ガス化剤とともにコンバスタ1内に噴出させるチャーバーナ4が設けられている。
リダクタ2には、微粉炭供給装置7から窒素ガスにより搬送された微粉炭をリダクタ2内に噴出させるリダクタバーナ5が設けられている。
リダクタ2には、微粉炭供給装置7から窒素ガスにより搬送された微粉炭をリダクタ2内に噴出させるリダクタバーナ5が設けられている。
6は空気分離装置で、空気から窒素と酸素とを分離するものである。
空気分離装置6で分離された窒素は、微粉炭の搬送ガスとなる。この搬送ガスは窒素供給管014を通り、途中で石炭供給管07から合流する微粉炭をコンバスタバーナ3に搬送する。また、窒素供給管014の途中から分岐された窒素供給管015は、その途中で石炭供給管07から合流する微粉炭をリダクタバーナ5に搬送する。さらに、窒素供給管014の途中から分岐された窒素供給管016は、チャー供給装置13に連結されたチャー供給管14と合流してチャーをチャーバーナ4に搬送する。
空気分離装置6で分離された窒素は、微粉炭の搬送ガスとなる。この搬送ガスは窒素供給管014を通り、途中で石炭供給管07から合流する微粉炭をコンバスタバーナ3に搬送する。また、窒素供給管014の途中から分岐された窒素供給管015は、その途中で石炭供給管07から合流する微粉炭をリダクタバーナ5に搬送する。さらに、窒素供給管014の途中から分岐された窒素供給管016は、チャー供給装置13に連結されたチャー供給管14と合流してチャーをチャーバーナ4に搬送する。
一方、空気分離装置6で分離された酸素は、酸素供給管22を通って空気供給管21を流れる空気に混合されて酸素を富化した後、コンバスタバーナ3からコンバスタ1内に噴出される。さらに、空気分離装置6で分離された酸素は、酸素供給管22から分岐した酸素供給管23を経て、チャーバーナ4への空気供給管24に合流することで酸素を富化している。
従って、コンバスタバーナ3には、上述したように、窒素供給管014を通して搬送ガスにより搬送された微粉炭、及びガス化剤として空気供給管21を通して酸素が富化された空気が供給されている。また、チャーバーナ4には、チャー供給管14を通して搬送ガスにより搬送されたチャー、及びガス化剤として空気供給管24を通して酸素が富化された空気が供給されている。
リダクタバーナ5には、上述したように、窒素供給管015を通して窒素ガスにより搬送された微粉炭、及びガス化剤として空気供給管20を通して空気が供給されている。
25は空気分離装置6の入口側に設けられたガス化剤分配装置であり、コンバスタバーナ3に供給されるガス化剤と、リダクタバーナ5に供給されるガス化剤との分配割合を制御する。
リダクタバーナ5には、上述したように、窒素供給管015を通して窒素ガスにより搬送された微粉炭、及びガス化剤として空気供給管20を通して空気が供給されている。
25は空気分離装置6の入口側に設けられたガス化剤分配装置であり、コンバスタバーナ3に供給されるガス化剤と、リダクタバーナ5に供給されるガス化剤との分配割合を制御する。
11はリダクタ2にて生成された生成ガスを通気するための生成ガス管、12は該生成ガス管11を通って送られてきた生成ガスからチャーを分離するサイクロンであり、該サイクロン12にて分離されたチャーは、チャー供給装置13によりチャー供給管14及びチャーバーナ4を介してコンバスタ1に供給されるようになっている。
上述したコンバスタ1には、コンバスタ出口ガス温度を検出する温度検出装置T1が設けられている。また、リダクタ2には、リダクタ中段ガス温度を検出する温度検出装置T2及びリダクタ出口ガス温度を検出する温度検出装置T3が設けられている。これらの温度検出装置T1,T2,T3で検出した温度は、いずれも後述する制御部30に入力されるようになっている。
上述したコンバスタ1には、コンバスタ出口ガス温度を検出する温度検出装置T1が設けられている。また、リダクタ2には、リダクタ中段ガス温度を検出する温度検出装置T2及びリダクタ出口ガス温度を検出する温度検出装置T3が設けられている。これらの温度検出装置T1,T2,T3で検出した温度は、いずれも後述する制御部30に入力されるようになっている。
また、生成ガス管11の適所には、チャー中炭素濃度を検出する炭素濃度検出装置C1が設けられている。この炭素濃度検出装置C1は、チャーを燃焼して前後の重量変化を計測して見積もるものであり、バッチ式の計測がなされる。ここで計測したチャー中炭素濃度は、後述する制御部30に入力される。
リダクタ2で生成された生成ガスは、サイクロン12でチャーを分離した後、生成ガス供給管16を通って次工程へ供給される。そして、生成ガス供給管16の適所には、生成ガス発熱量を計測する装置として、たとえばガスクロマトグラフィー等の発熱量計測装置G1が設けられている。この発熱量計測装置G1の計測値は、後述する制御部30に入力される。
上述した微粉炭供給装置7等を含む二段噴流床ガス化炉の運転制御は、温度検出装置T1,T2,T3、炭素濃度検出装置C1及び発熱量計測装置G1等の計測値が入力される制御部30により行われる。
この制御部30では、空気比を所望の値に定め、微粉炭配分量を空気比に応じて変化させることで安定運転に必要な各種閾値条件を満たすように制御する。すなわち、コンバスタ1及びリダクタ2に供給する微粉炭量を制御して、ガス化炉100を安定して運転可能な各種閾値を制御する。
この制御部30では、空気比を所望の値に定め、微粉炭配分量を空気比に応じて変化させることで安定運転に必要な各種閾値条件を満たすように制御する。すなわち、コンバスタ1及びリダクタ2に供給する微粉炭量を制御して、ガス化炉100を安定して運転可能な各種閾値を制御する。
ここで、空気比は、コンバスタ1及びリダクタ2に供給するガス化剤の総酸素量と、コンバスタ1に供給する微粉炭量(C)及びリダクタ2に供給する微粉炭量(R)を合計した総微粉炭量(T)を燃焼させるのに必要となる理論酸素量との比であり、空気比=総酸素量/理論酸素量となる。
微粉炭配分量は、リダクタ2に供給する微粉炭量(R)と、コンバスタ1に供給する微粉炭量(C)及びリダクタ2に供給する微粉炭量(R)を合計した総微粉炭量(T)との比であり、微粉炭分配比=微粉炭量(R)/総微粉炭量(T)となる。
なお、この場合の微粉炭量とは、微粉炭の重量を意味している。
微粉炭配分量は、リダクタ2に供給する微粉炭量(R)と、コンバスタ1に供給する微粉炭量(C)及びリダクタ2に供給する微粉炭量(R)を合計した総微粉炭量(T)との比であり、微粉炭分配比=微粉炭量(R)/総微粉炭量(T)となる。
なお、この場合の微粉炭量とは、微粉炭の重量を意味している。
上述した構成の石炭ガス化装置において、下記のようにして微粉炭がガス化されて生成ガスとなる。
コンバスタ1においては、コンバスタバーナ3から窒素により搬送された微粉炭が噴出されるとともに、チャーバーナ4から窒素とともにチャーが供給される。ここで供給された微粉炭及びチャーは、ガス化剤である酸素富化空気とともにコンバスタ1内に噴出するので、この空気により高温、高負荷の燃焼が行われる。この燃焼により、2000℃程度の高温ガスが発生して上方にあるリダクタ2に送られる。
一方、コンバスタ1内の高温燃焼により、石炭中の灰分が溶融化されて溶融スラグとなる。この溶融スラグは、コンバスタ1の下部に設けたスラグホール01から自然落下して系外に排出される。
コンバスタ1においては、コンバスタバーナ3から窒素により搬送された微粉炭が噴出されるとともに、チャーバーナ4から窒素とともにチャーが供給される。ここで供給された微粉炭及びチャーは、ガス化剤である酸素富化空気とともにコンバスタ1内に噴出するので、この空気により高温、高負荷の燃焼が行われる。この燃焼により、2000℃程度の高温ガスが発生して上方にあるリダクタ2に送られる。
一方、コンバスタ1内の高温燃焼により、石炭中の灰分が溶融化されて溶融スラグとなる。この溶融スラグは、コンバスタ1の下部に設けたスラグホール01から自然落下して系外に排出される。
また、リダクタ2においては、リダクタバーナ5から窒素により搬送された微粉炭が噴出され、コンバスタ1から送られてくる高温ガスによって熱分解される。この熱分解により、微粉炭のガス化が行われる。
このようなガス化作用により生成された生成ガスは、リダクタ2から送出され、生成ガス管11を通ってサイクロン12に入る。サイクロン12に導入された生成ガスは、チャーの分離がなされた後、冷却等の次工程を経てガスタービン等の使用先に送られる。
このようなガス化作用により生成された生成ガスは、リダクタ2から送出され、生成ガス管11を通ってサイクロン12に入る。サイクロン12に導入された生成ガスは、チャーの分離がなされた後、冷却等の次工程を経てガスタービン等の使用先に送られる。
上述した二段噴流床ガス化炉では、たとえば図1に示すように、特定の炭種性状に関する空気比と微粉炭分配比(R/T)との関係において、安定した運転を可能にする各種閾値の条件を満たす運転可能領域がある。この運転可能領域は、微粉炭の性状毎に異なるものである。なお、この場合の閾値は、二段噴流床ガス化炉の連続運転を停止させる条件のことである。
図1のグラフにおいて、横軸の空気比は、コンバスタ1及びリダクタ2に供給するガス化剤の総酸素量と、コンバスタ1に供給する微粉炭量(C)及びリダクタ2に供給する微粉炭量(R)を合計した総微粉炭量(T)を燃焼させるのに必要となる理論酸素量との比(総酸素量/理論酸素量)である。
また、縦軸の微粉炭分配比(R/T)は、リダクタ2に供給する微粉炭量(R)と総微粉炭量(T)との比である。
図1のグラフにおいて、横軸の空気比は、コンバスタ1及びリダクタ2に供給するガス化剤の総酸素量と、コンバスタ1に供給する微粉炭量(C)及びリダクタ2に供給する微粉炭量(R)を合計した総微粉炭量(T)を燃焼させるのに必要となる理論酸素量との比(総酸素量/理論酸素量)である。
また、縦軸の微粉炭分配比(R/T)は、リダクタ2に供給する微粉炭量(R)と総微粉炭量(T)との比である。
運転可能領域を定める閾値には、冷ガス効率、コンバスタ出口ガス温度、リダクタ中段ガス温度、リダクタ出口ガス温度、チャー中炭素濃度、生成ガス発熱量がある。
冷ガス効率は、生成ガスをガスタービン等に使用して得られる目標発電効率を確保するための閾値であり、所定値より高い場合に安定した運転の継続条件が満たされる。ここで「冷ガス」と呼ぶのは、生成ガスの顕熱を含まないことを意味している。また、この場合の目標発電効率は、投入石炭発熱量に対する生成ガス発熱量の割合(目標発電効率=生成ガス発熱量/投入石炭発熱量)であり、石炭を乾燥させるために必要な動力は除かれている。
なお、参考までに冷ガス効率に関する閾値の一例を示すと、冷ガス効率が概ね70〜90%より高い値(冷ガス効率>70〜90%)となる。
冷ガス効率は、生成ガスをガスタービン等に使用して得られる目標発電効率を確保するための閾値であり、所定値より高い場合に安定した運転の継続条件が満たされる。ここで「冷ガス」と呼ぶのは、生成ガスの顕熱を含まないことを意味している。また、この場合の目標発電効率は、投入石炭発熱量に対する生成ガス発熱量の割合(目標発電効率=生成ガス発熱量/投入石炭発熱量)であり、石炭を乾燥させるために必要な動力は除かれている。
なお、参考までに冷ガス効率に関する閾値の一例を示すと、冷ガス効率が概ね70〜90%より高い値(冷ガス効率>70〜90%)となる。
コンバスタ出口ガス温度は、灰分が溶解したスラグを安定して排出するための閾値である。この閾値は温度検出装置T1の検出温度により判断され、所定値より高くなることで安定した運転の継続条件が満たされる。
なお、参考までにコンバスタ出口ガス温度に関する閾値の一例を示すと、コンバスタ出口ガス温度が概ね1200℃〜1800℃より高い温度(コンバスタ出口ガス温度>1200℃〜1800℃)となる。
なお、参考までにコンバスタ出口ガス温度に関する閾値の一例を示すと、コンバスタ出口ガス温度が概ね1200℃〜1800℃より高い温度(コンバスタ出口ガス温度>1200℃〜1800℃)となる。
リダクタ中段ガス温度は、ハイドロカーボンの発生を防止するための閾値である。この閾値は温度検出装置T2の検出温度により判断され、所定値より高くなることで安定した運転の継続条件が満たされる。
なお、参考までにリダクタ中段ガス温度に関する閾値の一例を示すと、リダクタ中段ガス温度が概ね900℃〜1200℃より高い温度(リダクタ中段ガス温度>900℃〜1200℃)となる。
なお、参考までにリダクタ中段ガス温度に関する閾値の一例を示すと、リダクタ中段ガス温度が概ね900℃〜1200℃より高い温度(リダクタ中段ガス温度>900℃〜1200℃)となる。
リダクタ出口ガス温度及びチャー中炭素濃度は、スラッギングを防止するための閾値である。この閾値は、温度検出装置T3の検出温度及び炭素濃度検出装置C1の計測値により判断される。リダクタ出口ガス温度は、所定値より低くなることで安定した運転の継続条件が満たされる。また、チャー中炭素濃度は、所定値より濃くなることで安定した運転の継続条件が満たされる。
なお、参考までにリダクタ出口ガス温度及びチャー中炭素濃度に関する閾値の一例を示すと、リダクタ出口ガス温度は概ね1100℃〜1500℃より低い温度(リダクタ出口ガス温度<1100℃〜1500℃)となり、チャー中炭素濃度は概ね20%〜50%より高い値(チャー中炭素濃度>20〜50%)となる。
なお、参考までにリダクタ出口ガス温度及びチャー中炭素濃度に関する閾値の一例を示すと、リダクタ出口ガス温度は概ね1100℃〜1500℃より低い温度(リダクタ出口ガス温度<1100℃〜1500℃)となり、チャー中炭素濃度は概ね20%〜50%より高い値(チャー中炭素濃度>20〜50%)となる。
生成ガス発熱量は、後流のガスタービンを安定して運転するための閾値である。この閾値は、発熱量計測装置G1の計測値により判断される。
ところで、上述した空気比と冷ガス効率との間は、図2に示すように、比例の関係にあることが知られている。このため、目標とする発電効率が決まれば自動的に空気比が定まるので、図1における空気比については、実質的に目標発電効率と読み替えることも可能である。すなわち、目標発電効率が決まると対応する空気比も定まるので、空気比を変化させることによる運転制御はできないことを意味している。
ところで、上述した空気比と冷ガス効率との間は、図2に示すように、比例の関係にあることが知られている。このため、目標とする発電効率が決まれば自動的に空気比が定まるので、図1における空気比については、実質的に目標発電効率と読み替えることも可能である。すなわち、目標発電効率が決まると対応する空気比も定まるので、空気比を変化させることによる運転制御はできないことを意味している。
そこで、ガス化炉100を安定した状態で運転するためには、空気比を一定に保持した上で上述した他の閾値について条件を満たす必要があり、本発明においては、微粉炭分配比(R/T)を空気比に応じて変化させる制御方法を採用する。
ここで、上述した各閾値について、空気比及び微粉炭分配比の感度を図3に示す。ここに示す図は、空気比または微粉炭分配比を変化させた場合において、各閾値が示す変動の傾向(感度)を示している。
ここで、上述した各閾値について、空気比及び微粉炭分配比の感度を図3に示す。ここに示す図は、空気比または微粉炭分配比を変化させた場合において、各閾値が示す変動の傾向(感度)を示している。
図3(a)に示す冷ガス効率の場合、空気比の変化による冷ガス効率の変動が大きいため感度は高い。一方、微粉炭分配比の変化による冷ガス効率の変動はほとんどなく略一定のため、感度は鈍いと判断できる。
しかし、図3(b)に示すコンバスタ出口ガス温度、図3(c)に示すリダクタ中段ガス温度、図3(d)に示すリダクタ出口ガス温度、及び図3(e)に示すチャー中炭素濃度については、空気比及び微粉炭濃度の感度がともに高い。
また、図3(f)に示す生成ガス発熱量については、空気比の感度が高く微粉炭分配比の感度は低い。
しかし、図3(b)に示すコンバスタ出口ガス温度、図3(c)に示すリダクタ中段ガス温度、図3(d)に示すリダクタ出口ガス温度、及び図3(e)に示すチャー中炭素濃度については、空気比及び微粉炭濃度の感度がともに高い。
また、図3(f)に示す生成ガス発熱量については、空気比の感度が高く微粉炭分配比の感度は低い。
このため、微粉炭分配比を変化させる制御を行うことにより、冷ガス効率と生成ガス発熱量を除く他の閾値を制御することができる。従って、微粉炭分配比(R/T)を調整すれば、空気比及び目標発電効率を変えなくても、図1に示す運転可動領域内に適切な運転ポイントを見つけることができる。すなわち、微粉炭分配比は、空気比を図1に示すaに設定した場合、この空気比aと交差する運転可能領域に対応する微粉炭分配比R1〜R2の範囲内で変化させて制御する運転が可能になる。
しかし、空気比を一定としながら、コンバスタ1及びリダクタ2へ供給するガス化剤の供給量を制御することは、コンバスタ出口ガス温度やチャー中C濃度の感度が高いため、同閾値を制御することは困難である。
しかし、空気比を一定としながら、コンバスタ1及びリダクタ2へ供給するガス化剤の供給量を制御することは、コンバスタ出口ガス温度やチャー中C濃度の感度が高いため、同閾値を制御することは困難である。
従って、図1に示すような運転可能領域のグラフを微粉炭の性状毎に予め複数用意しておき、炭種毎に適切なグラフを選択使用して目標の空気比を設定した後に微粉炭分配比を制御すれば、瀝青炭や亜瀝青炭を問わず様々な炭種に対応してガス化炉100の安定した運転が可能になる。すなわち、図1に示す運転可能領域のグラフは炭種毎に変化するものであるが、公知のガス化炉性能解析ツールにより事前に同領域を予測して適切なグラフを作成することができる。そして、複数のグラフを用いて微粉炭分配比を制御することで、瀝青炭や亜瀝青炭など炭種の制限なく、発電効率を最大とする空気比で、同空気比を一定に保ちながら、ガス化炉100の安定した運転が可能になる。
このような微粉炭分配比の制御において、微粉炭分配比の制御範囲は0〜0.7程度である。
ちなみに、図1に示した炭種の場合、リダクタ2に供給される微粉炭が全くない二段噴流床ガス化炉以外のガス化炉では、微粉炭供給比が0になるため微粉炭分配比と交差する運転可能領域はない。従って、微粉炭分配比の制御はもとより、図1に示した炭種を使用しての運転も不可能である。
ちなみに、図1に示した炭種の場合、リダクタ2に供給される微粉炭が全くない二段噴流床ガス化炉以外のガス化炉では、微粉炭供給比が0になるため微粉炭分配比と交差する運転可能領域はない。従って、微粉炭分配比の制御はもとより、図1に示した炭種を使用しての運転も不可能である。
<第2の実施形態>
続いて、本発明の第2の実施形態を図5に基づいて説明する。なお、本実施形態は、石炭ガス化装置の全体構成が上述した第1の実施形態と実質的に同じであり、二段噴流床ガス化炉の構成要素である制御部30の運転制御が異なっている。
この実施形態の運転制御方法は、同一炭種の微粉炭を使用する場合において、水分値等の性状変化を生じてガス化炉100の運転が不安定になることを防止するための運転制御である。すなわち、この制御では、微粉炭をガス化するガス化炉100がコンバスタ1及びリダクタ2よりなる二段噴流床ガス化炉において、ガス化炉100へ供給する前に微粉炭の性状として水分値等を予め計測する。そして、リダクタ2に供給する微粉炭量(R)と、コンバスタ1に供給する微粉炭量(C)及びリダクタ2に供給する微粉炭量(R)を合計した値となる総微粉炭量(T)との比である微粉炭分配比(R/T)を、水分値等の性状を計測して得られる計測値に応じて変化させることで、ガス化炉100の安定運転に必要な各種閾値条件を満たす運転制御を行うものである。
続いて、本発明の第2の実施形態を図5に基づいて説明する。なお、本実施形態は、石炭ガス化装置の全体構成が上述した第1の実施形態と実質的に同じであり、二段噴流床ガス化炉の構成要素である制御部30の運転制御が異なっている。
この実施形態の運転制御方法は、同一炭種の微粉炭を使用する場合において、水分値等の性状変化を生じてガス化炉100の運転が不安定になることを防止するための運転制御である。すなわち、この制御では、微粉炭をガス化するガス化炉100がコンバスタ1及びリダクタ2よりなる二段噴流床ガス化炉において、ガス化炉100へ供給する前に微粉炭の性状として水分値等を予め計測する。そして、リダクタ2に供給する微粉炭量(R)と、コンバスタ1に供給する微粉炭量(C)及びリダクタ2に供給する微粉炭量(R)を合計した値となる総微粉炭量(T)との比である微粉炭分配比(R/T)を、水分値等の性状を計測して得られる計測値に応じて変化させることで、ガス化炉100の安定運転に必要な各種閾値条件を満たす運転制御を行うものである。
具体的に説明すると、微粉炭をガス化炉100に供給する前に、事前に微粉炭の水分値を計測し、微粉炭分配比(R/T)の制御にフィードフォワードすることで安定運転の継続を可能にする運転制御である。
微粉炭の水分値を計測する具体的な計測方法としては、たとえば石炭を微粉炭に粉砕するミル出口に赤外線吸収を利用した非接触計を配置して水分値を計測する方法や、静電容量式粉体流量計の流量調整係数を同水分値に換算する方法などがある。このような方法によりリアルタイムで計測される微粉炭の水分値は、制御部30へ向けて継続的に出力される。
微粉炭の水分値を計測する具体的な計測方法としては、たとえば石炭を微粉炭に粉砕するミル出口に赤外線吸収を利用した非接触計を配置して水分値を計測する方法や、静電容量式粉体流量計の流量調整係数を同水分値に換算する方法などがある。このような方法によりリアルタイムで計測される微粉炭の水分値は、制御部30へ向けて継続的に出力される。
水分値の入力を受ける制御部30では、たとえば図5に示すグラフに基づいて微粉炭分配比を調整する。このグラフは、炭種等の運転条件に応じて事前に作成されるもので、たとえば水分値W1が計測された場合には、微粉炭分配比をR3に変化させて設定することができるので、計測した水分値の変化に対応して微粉炭分配比の調整が可能となる。
このようなガス化炉100の運転制御方法によれば、たとえば同一の微粉炭で運転中に水分値等の性状に変化が生じた場合であっても、リアルタイムで水分値に応じた微粉炭分配比が設定されるので、安定した運転の継続が可能になる。すなわち、同一炭種の水分変化に応じて微粉炭分配比を制御することができるので、ガス化炉100の安定した運転が可能になる。
このようなガス化炉100の運転制御方法によれば、たとえば同一の微粉炭で運転中に水分値等の性状に変化が生じた場合であっても、リアルタイムで水分値に応じた微粉炭分配比が設定されるので、安定した運転の継続が可能になる。すなわち、同一炭種の水分変化に応じて微粉炭分配比を制御することができるので、ガス化炉100の安定した運転が可能になる。
このように、上述した本発明の二段噴流床ガス化炉及びその運転制御方法によれば、使用する微粉炭の種類が異なったり、あるいは、同一種類の微粉炭でも運転中に水分値等の石炭性状に変化が生じた場合であっても、二段噴流床ガス化炉の制御部30が空気比や性状の計測値に応じて微粉炭分配比を変化させる方法で運転制御を行うので、空気比を変化させる運転制御のような運転効率への影響はなく、閾値を満たす運転可能領域内での安定した運転継続が可能になる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
1 コンバスタ(燃焼段)
2 リダクタ(ガス化段)
3 コンバスタバーナ
4 チャーバーナ
5 リダクタバーナ
6 空気分離装置
7 微粉炭供給装置
12 サイクロン
13 チャー供給装置
15 ホッパ
30 制御部
100 ガス化炉(二段噴流床ガス化炉)
T1〜T3 温度検出装置
C1 炭素濃度検出装置
G1 発熱量計測装置
2 リダクタ(ガス化段)
3 コンバスタバーナ
4 チャーバーナ
5 リダクタバーナ
6 空気分離装置
7 微粉炭供給装置
12 サイクロン
13 チャー供給装置
15 ホッパ
30 制御部
100 ガス化炉(二段噴流床ガス化炉)
T1〜T3 温度検出装置
C1 炭素濃度検出装置
G1 発熱量計測装置
Claims (6)
- 微粉炭をガス化するガス化炉が燃焼段及びガス化段よりなる二段噴流床ガス化炉の運転制御方法であって、
前記燃焼段及び前記ガス化段に供給するガス化剤の総酸素量と、前記燃焼段に供給する微粉炭量(C)及び前記ガス化段に供給する微粉炭量(R)を合計した総微粉炭量(T)を燃焼させるのに必要となる理論酸素量との比である空気比(総酸素量/理論酸素量)を所望の値に定め、
前記ガス化段に供給する微粉炭量(R)と前記総微粉炭量(T)との比である微粉炭分配比(R/T)を前記空気比に応じて変化させることで、ガス化炉の安定運転に必要な各種閾値条件を満たすことを特徴とする二段噴流床ガス化炉の運転制御方法。 - 前記空気比と前記微粉炭分配比(R/T)との関係を微粉炭の性状毎に予め用意して選択使用することを特徴とする請求項1に記載の二段噴流床ガス化炉の運転制御方法。
- 前記閾値条件が、冷ガス効率、コンバスタ出口ガス温度、リダクタ中段ガス温度、リダクタ出口ガス温度、チャー中炭素濃度、及び生成ガス発熱量を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の二段噴流床ガス化炉の運転制御方法。
- 微粉炭をガス化するガス化炉が燃焼段及びガス化段よりなる二段噴流床ガス化炉の運転制御方法であって、
前記微粉炭の性状をガス化炉供給前に計測し、
前記ガス化段に供給する微粉炭量(R)と前記燃焼段に供給する微粉炭量(C)及び前記ガス化段に供給する微粉炭量(R)を合計した総微粉炭量(T)との比である微粉炭分配比(R/T)を前記性状の計測値に応じて変化させることで、ガス化炉の安定運転に必要な各種閾値条件を満たすことを特徴とする二段噴流床ガス化炉の運転制御方法。 - 前記性状の計測値がリアルタイムで計測される計測水分値であることを特徴とする請求項4に記載の二段噴流床ガス化炉の運転制御方法。
- 微粉炭をガス化するガス化炉が燃焼段及びガス化段よりなり、該燃焼段及びガス化段に供給する微粉炭量を制御する制御部が設けられている二段噴流床ガス化炉であって、
前記制御部が、請求項1から5のいずれかに記載の二段噴流床ガス化炉の運転制御方法により運転制御を行うことを特徴とする二段噴流床ガス化炉。
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