JP2003268891A - 外壁面の水切り仕上げ構造 - Google Patents

外壁面の水切り仕上げ構造

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JP2003268891A
JP2003268891A JP2002067579A JP2002067579A JP2003268891A JP 2003268891 A JP2003268891 A JP 2003268891A JP 2002067579 A JP2002067579 A JP 2002067579A JP 2002067579 A JP2002067579 A JP 2002067579A JP 2003268891 A JP2003268891 A JP 2003268891A
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watertight
panel
wall panel
curtain plate
end surface
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JP2002067579A
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Junji Kato
淳司 加藤
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Panasonic Homes Co Ltd
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Panahome Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 何らかの事情でコーキング剤の背後に雨水が
浸入したときでも一対の水密材を用いて確実に止水で
き、長期にわたって高い水密性を保持できると共に従来
のようなボーダーを用いる必要がなくなり、外壁面の外
観向上を図る。 【解決手段】 上下階の外壁パネル1間の隙間を覆う幕
板2と外壁パネル1との隙間に、外壁パネル1の下枠4
に設けた凹所5に嵌め込まれる基材6と、一対の水密材
7,8とからなる水切り材3を設ける。幕板2の背面に
は固定板10を固定する。屋外側Bから固着具を固定板
10及び水切り材3を貫通して外壁パネル1の下枠4に
打ち込むことにより一方の水密材7を幕板2の固定板1
0と基材6との間で挟圧し且つ他方の水密材8を外壁パ
ネル1のパネル端面1aに向かって押圧した状態とす
る。固定板10の屋外側Bにコーキング剤11を塗布し
て固定板10とこれに連なるパネル端面1a及び幕板端
面2aをそれぞれ被覆する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二階建以上の建物
本体の上階の外壁パネルと下階の外壁パネルとの間の隙
間を幕板にて覆った外壁面の水切り仕上げ構造に関し、
外壁パネルと幕板との間の水密性を確保するための技術
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上階の外壁パネル1と下階の外壁
パネル1との間の隙間を幕板2にて覆うと共に、幕板2
と外壁パネル1との隙間を水切り仕上げする場合の一例
を図6、図7に示す。従来では、上階の外壁パネル1と
幕板2との境目、下階の外壁パネル1と幕板2との境目
は、それぞれ、内部にガラスクロス繊維が埋め込まれた
樹脂材からなるボーダー50を用いて覆うようにしてい
る。ボーダー50は水平方向に長い化粧材であり、図7
に示すように、ボーダー50の裏面には上突片51と下
突片52が夫々突設されており、一方、外壁パネル1の
下枠4に打ち込まれたタッピングネジ59にはボーダー
取付金具53が取り付けられており、このボーダー取付
金具53に設けた板バネ状の上係止片54及び下係止片
55に対して上記ボーダー50の上突片51及び下突片
52をそれぞれ係止させることで、ボーダー50を取り
付けるようにしている。なお図7中の20は梁、21は
パネル取付金具、22は断熱層、56、57はコーキン
グ剤、58はビス取り付け板である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来では、
コーキング剤56,57の劣化等の事情で、コーキング
剤57の背後に雨水が浸入した場合は、雨水がそのまま
建物内部に浸入してしまうという問題があった。しかも
従来では、ボーダー50が外壁パネル1から突出して見
えるために外観が悪くなるという問題があり、そのうえ
ボーダー50と外壁パネル1との境目には別途、コーキ
ング剤56にてシールする必要が生じ、このためボーダ
ー50の取り付けと防水処理の作業に手間がかかるとい
う問題もあった。
【0004】本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みて
発明したものであって、その目的とするところは、何ら
かの事情でコーキング剤の背後に雨水が浸入したときで
も一対の水密材を用いて確実に止水でき、長期にわたっ
て高い水密性を保持できると共に従来のようなボーダー
を用いる必要がなくなり、外壁面の外観向上を図ること
ができる外壁面の水切り仕上げ構造を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明にあっては、上階の外壁パネル1と下階の外壁
パネル1との間の隙間を幕板2にて覆うと共に、幕板2
と外壁パネル1との隙間を水切り材3にて閉鎖するよう
にした外壁面の水切り仕上げ構造において、上記水切り
材3は、外壁パネル1の下枠4に設けた凹所5に嵌め込
まれる基材6と、基材6の表面に覆設される一対の水密
材7,8とからなり、幕板2の背面には固定板10が固
定されており、屋外側Bから固着具を固定板10及び水
切り材3を貫通して外壁パネル1の下枠4に打ち込むこ
とにより一方の水密材7を幕板2の固定板10と基材6
との間で挟圧し且つ他方の水密材8を外壁パネル1のパ
ネル端面1aに向かって押圧した状態とし、固定板10
の屋外側Bにコーキング剤11を塗布して固定板10と
これに連なるパネル端面1a及び幕板端面2aをそれぞ
れ被覆してなることを特徴としており、このように構成
することで、幕板2と外壁パネル1との隙間をコーキン
グ剤11と水密材7,8との2段階で防水できる構造と
なり、また、何らかの事情でコーキング剤11の背後に
雨水が浸入したときでも、一対の水密材7,8を用いて
確実に止水できる。一方の水密材7は幕板2の固定板1
0と基材6との間で挟圧されて圧潰れしているために、
幕板2と基材6との間隙12への雨水の浸入を確実に防
止できるものであり、他方の水密材8はパネル端面1a
に向かって押圧されているため、パネル端面1aと基材
6との間隙13への雨水の浸入を確実に防止できるよう
になる。従って、長期にわたって高い水密性を保持でき
ると共に従来のようなボーダーを用いる必要がなくな
り、外壁面の外観向上を図ることができる。
【0006】また上記一対の水密材7,8のうち、少な
くともパネル端面1aに向かって押圧される他方の水密
材8が粘弾性材料で構成されているのが好ましく、この
場合、他方の水密材8を大きな力で押圧しなくても、こ
の水密材8を構成する粘弾性材料がパネル端面1aに粘
着するようになり、パネル端面1aと基材6との間隙が
確実に塞がれるようになり、しかも水密材8を構成する
粘弾性材料に対しては大きな力がかからないため、粘弾
性材料に負担がかからず、そのシール性が損なわれない
ようになる。
【0007】また上記一対の水密材7,8を連続して一
体形成するのが好ましく、この場合、一対の水密材7,
8を圧縮する時に一対の水密材7,8がずれるような力
が作用しても、これらは連続して一体化されているた
め、動きが阻止されて基材6は正規の位置に保持される
結果、長期にわたって高い水密性が保持される。
【0008】また上記一対の水密材7,8は、内部に凹
溝14を有する弾性材料からなる弾性体16と、弾性体
16の凹溝14内に充填される粘弾性材料からなる粘弾
性体17とで構成され、上記凹溝14には弾性体16が
圧縮変形したときに粘弾性体17を凹溝14の外部に押
し出して幕板2と弾性体16との間隙及びパネル端面1
aと弾性体16との間隙に粘弾性体17をそれぞれ供給
するための開口15が設けられているのが好ましく、こ
の場合、弾性体16が幕板2の固定板10と基材6との
間で挟圧され且つパネル端面1aに向かって押圧された
ときには、弾性体16内の凹溝14に充填されている粘
弾性体17が開口15から外部に押し出されて固定板1
0と弾性体16との間隙及びパネル端面1aと弾性体1
6との間隙をそれぞれ確実に塞ぐようになり、弾性体1
6と粘弾性体17とを組み合わせによって防水効果を一
段と向上させることができるようになる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実
施形態に基づいて説明する。
【0010】図1(a)は、上階の外壁パネル1と下階
の外壁パネル1との間の隙間を幕板2にて覆うと共に、
上階の外壁パネル1の下端と幕板2の上端との隙間を水
切り材3にて仕上げると共に、コーキング剤11を塗布
した場合の一例を示している。本実施形態では上階の外
壁パネル1と幕板2間の防水構造について説明するが、
下階の外壁パネル1と幕板2間の防水もこれと同様にし
て行なわれるものである。
【0011】上記幕板2の背後には梁20(図6)が配
置されており、梁20の上下両端にパネル取付金具21
がそれぞれ取り付けられている。上側のパネル取付金具
21には図1(a)に示すように、上階の外壁パネル1
の下枠4が取り付けられており、図示省略した下側のパ
ネル取付金具には下階の外壁パネルの下枠が取り付けら
れている。梁20と幕板2との間、及びパネル取付金具
21と幕板2との間には、それぞれ、断熱層22が充填
されている。外壁パネル1の下枠4の下端面はパネル端
面1aよりも下方に突出しており、この突出している下
枠4部分の前側下部に、水切り材3を嵌め込むための断
面逆L字形をした凹所5が切欠き形成されている。
【0012】上記幕板2と外壁パネル1との隙間には水
切り材3が配設される。水切り材3は、上記外壁パネル
1の下枠4に設けた凹所5に嵌め込まれる断面略矩形状
の基材6と、基材6の表面に覆設される一対の水密材
7,8とで構成されている。これら基材6及び一対の水
密材7,8は、いずれも、外壁パネル1と幕板2との隙
間の全長に亘って水平方向に長く形成されている。基材
6は、例えば樹脂押出品からなり、その厚みは、基材6
を凹所5に嵌め込んだ状態で幕板2の前面と外壁パネル
1の前面との平面性が得られるような厚みとされ、また
基材6の下面は下枠4の下面よりも下方に突出して幕板
2と梁20間に充填される断熱層22の上面に食い込み
可能とされている。この基材6は酢酸ビニル系接着剤等
で凹所5に接着され、幕板固定用ネジ9を基材6に打ち
込む際に基材6を凹所5内に仮保持できる構造となって
いる。
【0013】上記一対の水密材7,8のうち、基材6の
前面に垂直に配置される一方の水密材7(以下、「幕板
側水密材7)という。)は例えばウレタンゴム等の防水
性のある軟質発泡合成樹脂で構成されており、基材6の
上面に水平に配置される他方の水密材8(以下、「外壁
パネル側水密材8」という。)は、例えばブチルゴム等
の粘弾性材料で構成されている。ここでは、基材6の前
面上端から前方に庇部18が突設されており、この庇部
18の上面に外壁パネル側水密材8を載置することで、
外壁パネル側水密材8をパネル端面1aから凹所上面5
aに跨って押し付けた状態で確実に保持できるようにな
っている。
【0014】上記幕板2の背面には固定板10が固定さ
れている。固定板10は、図1(b)に示すように、幕
板端面2aよりも上方に突出しており、幕板側水密材7
は固定板10によって基材6側に向かって押圧されるも
のである。ここでは、幕板側水密材7を幕板2の固定板
10と基材6との間で挟み且つ外壁パネル側水密材8を
外壁パネル1のパネル端面1aに向かって押圧すると共
に、屋外側Bから幕板固定用ネジ9を固定板10、幕板
側水密材7、基材6をそれぞれ貫通して外壁パネル1の
下枠4に打ち込むことによって、幕板側水密材7を幕板
2の固定板10と基材6との間で挟圧した状態で且つ外
壁パネル側水密材8をパネル端面1aに向かって押圧し
た状態で保持されるようになっている。
【0015】また、上記固定板10の屋外側Bにはコー
キング剤11が塗布される。コーキング剤11は固定板
10とこれに連なるパネル端面1a及び幕板端面2aに
亘って塗布され、コーキング剤11による防水と、上記
幕板側水密材7及び外壁パネル側水密材8による防水と
の2段階の防水構造とされる。なおコーキング剤11の
種類は任意である。
【0016】しかして、幕板2と外壁パネル1との隙間
に入り込もうとする雨水は、先ずコーキング剤11にて
その浸入を阻止され、それでも何らかの事情で、コーキ
ング剤11の背後に雨水が浸入した場合は、一対の水密
材7,8にてその浸入が阻止される。しかも一方の水密
材7は幕板2の固定板10と基材6との間で挟圧されて
圧潰れしているために、幕板2と基材6との間隙12へ
の雨水の浸入を確実に防止できるものであり、他方の水
密材8はパネル端面1aに向かって押圧されているため
に、パネル端面1aと基材6との間隙13への雨水の浸
入を確実に防止できるようになり、結果的にコーキング
剤11と水密材7,8との2段階で防水できる構造とな
り、長年にわたり確実に水密性を維持でき、劣化による
補修の必要もないものである。また、従来のようなボー
ダーを必要としないため、外壁面の外観を害することな
く、美麗な仕上がり状態とすることができると共に、コ
ーキング剤11によって幕板固定用ネジ9の頭部も覆い
隠すことができるので外観が一層良くなる。また上記図
1に示す防水構造を下階の外壁パネル1の上端と幕板2
の下端との間でも同様に実施できるので、外壁面全体に
亘って外観を良くしながら確実な防水構造を実現できる
ものである。
【0017】また本例では、パネル端面1aに向かって
押圧される外壁パネル側水密材8がブチルゴム等の粘弾
性材料で構成されているため、パネル端面1aに向かっ
て外壁パネル側水密材8を押圧したときにその水密材8
を構成する粘弾性材料がパネル端面1aに粘着するよう
になり、パネル端面1aと基材6との間隙が確実に塞が
れることとなる。しかも、外壁パネル側水密材8を大き
な力で押圧しなくてもよいので、幕板側水密材7を挟圧
するのと異なり、外壁パネル側水密材8を構成するブチ
ルゴムに対して大きな挟圧力がかからないため、ブチル
ゴムに負担がかからず、そのシール性が損なわれず、パ
ネル端面1aと基材6との間隙13を長期にわたり水密
性の高い状態に保持できるものとなる。なお、幕板側水
密材7は幕板2の固定板10と基材6との間で挟圧され
て圧潰れするため、粘弾性材料とする必要性はなく、比
較的安価なスポンジ材やゴム等を使用できるので、その
分コストを下げることができる。
【0018】さらに本例では、基材6から突設した庇部
18にて外壁パネル側水密材8を支持しているので、外
壁パネル側水密材8をパネル端面1aから凹所上面5a
に跨って押し付けた状態で確実に保持できるようにな
る。従って、仮りに図2(a)〜(d)に示すように、
パネル端面1aと凹所上面5aとの間に段差があって
も、ブチルゴムの粘弾性によってその段差に追従できる
ようなり、パネル端面1a及び凹所上面5aに対して確
実に粘着される結果、パネル端面1aと基材6との間隙
13をより確実に塞ぐことが可能になると共に、図2
(a)〜(d)のいずれの場合も外壁パネル1の前面と
幕板2の前面とを面一にでき、外観良く施工可能とな
る。
【0019】なお、下階の外壁パネル1と幕板2間の水
切り仕上げについての図示は省略しているが、これは本
実施形態で説明した上階の外壁パネル1と幕板2間の水
切り仕上げと同様にして行なうことができる。つまり、
下階の外壁パネルの下枠の上端部に凹所5を凹設し、幕
板2の背面下端から下方に固定板10を突設させた構造
にすることで、前述と同様な方法で確実に防水できる構
造となる。このことは以下の実施形態においても同様で
ある。
【0020】図3は本発明の他の実施形態であり、上記
幕板側水密材7及び外壁パネル側水密材8を連続して一
体形成した場合の一例を示している。図3中の60は防
火目地テープ、61はフィニッシュネイル又はビス、6
2は酢酸ビニル系接着剤又は変性シリコン系接着剤であ
る。他の構成は図1の実施形態と同様であり、対応する
部分には同一符号を付しておく。本例では、L形水密材
3Aが幕板側水密材7と外壁パネル側水密材8とを兼ね
ており、幕板側水密材7となる垂直部分を固定板10と
基材6との間で挟圧し、外壁パネル側水密材8となる水
平部分をパネル端面1aに向かって押圧する。このと
き、L形水密材3Aの水平部分と垂直部分がずれるよう
な力が作用してもこれらは連続しているため、基材6は
正規の位置に保持されることとなり、これにより、長期
にわたって高い水密性が保持されると共に、1つのL形
水密材3Aであるため部品数を削減でき、高い水密性を
確保しながら、効率的な施工が実現できるものである。
なお水密材3Aの形状は図3のように基材6の2面を囲
むL形に限られず、例えば基材6の3面を囲むコ字形、
或いは四周を囲むロ字形であってもよい。
【0021】図4(a)は更に他の実施形態として、上
記図3の実施形態で説明したL形水密材3Aが圧潰れし
た状態で、そのコーナー部aをパネル端面1aに押し付
けるようにした場合の一例を示している。コーナー部a
をパネル端面1aに押し付ける方法として、例えばコー
ナー部aの厚みをL形水密材3Aの水平部分よりも厚肉
にする方法が考えられる。ちなみに、コーナー部aが丸
みを持っているとその丸みの部分はパネル端面1aに押
し付けられないため、L形水密材3Aの水平部分とパネ
ル端面1aとの間隙に雨水が浸入しやすくなるが、本例
のようにコーナー部aをパネル端面1aに押し付けるこ
とで、コーナー部aを利用して雨水を阻止できるように
なり、L形水密材3Aの水平部分とパネル端面1aとの
間隙への雨水の浸入をより確実に防止できるという利点
がある。
【0022】なお前記図1〜図4(a)の各実施形態で
は、幕板2の固定板10を幕板2の背面に直接固着して
いるが、図4(b)に示すように、幕板2の背面に補強
板30を取り付け、幕板2の背面に配置される固定板1
0の下部を屈曲させてビス60等で補強板30の背面に
固着するようにしてもよい。この場合、幕板2の強度向
上が図られると共に、固定板10は幕板側水密材7を圧
縮する防水機能に加えて、補強板30を取り付ける機能
も併せ持つこととなる。
【0023】図5は本発明の更に他の実施形態であり、
幕板側水密材7及び外壁パネル側水密材8を、内部に凹
溝14を有するウレタンゴム等の弾性材料からなる弾性
体16と、弾性体16の凹溝14内に充填されるブチル
ゴム等の粘弾性材料からなる粘弾性体17とで構成した
場合の一例を示している。他の構成は図1の実施形態と
同様であり、異なる点だけを述べる。本例では、基材6
の前面に縦長矩形状の弾性体16が取着されており、弾
性体16の上面が基材6の上面よりも上方に突出してい
る。弾性体16の内部には上下に間隔をあけて複数の凹
溝14が形成されている。各凹溝14は基材6の水平方
向の略全長に亘って延びており、本例では最上部の凹溝
14は、弾性体16の上面に設けた切れ目状の開口15
に連通しており、最上部以外の他の凹溝14は、弾性体
16の前面16bに設けた上下複数の切れ目状の開口1
5にそれぞれ連通している。
【0024】しかして、弾性体16の下部が図1に示す
幕板2の固定板10と基材6との間で挟圧されたとき
に、弾性体16には図5(b)の矢印F方向からの押圧
力と、矢印F1方向からの押圧力が同時にかかり、弾性
体16が圧縮されることで、各開口15から粘弾性体1
7が図5(b)の矢印で示す外方向にそれぞれ押し出さ
れて固定板10と弾性体16との間隙、及びパネル端面
1aと弾性体16との間隙をそれぞれ確実に塞ぐように
なる。このように弾性体16と粘弾性体17との組み合
わせによって、弾性体16の持つ弾性力と粘弾性体17
の持つ粘着力とによって、防水性をより一段と向上させ
ることができ、防水の信頼性向上を一層図ることができ
るものである。また凹溝14の開口15を切れ目状に形
成することで、弾性体16が圧縮されないときには粘弾
性体17が開口15から漏れるのを防止でき、また弾性
体16が圧縮されたときでも過剰に粘弾性体17が押し
出されることがないため、粘弾性体17による粘着力を
長期に亘って維持できるという利点もある。なお、図5
の例では、弾性体16の2面(前面と上面)からそれぞ
れ粘弾性体17を押し出す構造を説明したが、弾性体1
6の1面(前面又は上面)から粘弾性体17を押し出す
ことも可能である。また図5の凹溝14を図1〜図4の
実施形態に示した一対の水密材7,8或いはL字形の水
密材3Aに設けることも可能である。
【0025】
【発明の効果】上述のように請求項1記載の発明にあっ
ては、上階の外壁パネルと下階の外壁パネルとの間の隙
間を幕板にて覆うと共に、幕板と外壁パネルとの隙間を
水切り材にて閉鎖するようにした外壁面の水切り仕上げ
構造において、上記水切り材は、外壁パネルの下枠に設
けた凹所に嵌め込まれる基材と、基材の表面に覆設され
る一対の水密材とからなり、幕板の背面には固定板が固
定されており、屋外側から固着具を固定板及び水切り材
を貫通して外壁パネルの下枠に打ち込むことにより一方
の水密材を幕板の固定板と基材との間で挟圧し且つ他方
の水密材を外壁パネルのパネル端面に向かって押圧した
状態とし、固定板の屋外側にコーキング剤を塗布して固
定板とこれに連なるパネル端面及び幕板端面をそれぞれ
被覆したので、幕板と外壁パネルとの隙間をコーキング
剤と水密材との2段階で防水できる構造となり、また、
何らかの事情でコーキング剤の背後に雨水が浸入したと
きでも、一対の水密材を用いて確実に止水できる。しか
も一方の水密材は幕板の固定板と基材との間で挟圧され
て圧潰れしているために、幕板と基材との間隙への雨水
の浸入を確実に防止できるものであり、他方の水密材は
パネル端面に向かって押圧されているため、パネル端面
と基材との間隙への雨水の浸入を確実に防止できるよう
になる。従って、長期にわたって高い水密性を保持でき
ると共に劣化による補修の必要もないものであり、さら
に従来のようなボーダーを用いる必要がないため、外壁
面の外観を害することなく、美麗な仕上がり状態が得ら
れると共に、省施工化及び施工コストの低減化を実現で
きるものである。
【0026】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、上記一対の水密材のうち、少なくとも
パネル端面に向かって押圧される他方の水密材が粘弾性
材料で構成されているので、他方の水密材を大きな力で
押圧しなくても、この水密材を構成する粘弾性材料がパ
ネル端面に粘着することで、パネル端面と基材との間隙
が確実に塞がれるようになり、しかも水密材を構成する
粘弾性材料に対しては大きな力がかからないため、粘弾
性材料に負担がかからず、そのシール性が損なわれるこ
とがなく、長期にわたり水密性の高い状態に保持できる
ものである。
【0027】また請求項3記載の発明は、請求項1又は
2記載の効果に加えて、上記一対の水密材を連続して一
体形成したので、一対の水密材を圧縮する時に一対の水
密材がずれるような力が作用しても、これらは連続して
一体化されているため、動きが阻止されて基材は正規の
位置に保持される結果、長期にわたって高い水密性が保
持されると共に、水密材の部品数を削減でき、高い水密
性を確保しながら、効率的な施工が実現できるものであ
る。
【0028】また請求項4記載の発明は、請求項1又は
2記載の効果に加えて、上記一対の水密材は、内部に凹
溝を有する弾性材料からなる弾性体と、弾性体の凹溝内
に充填される粘弾性材料からなる粘弾性体とで構成さ
れ、上記凹溝には弾性体が圧縮変形したときに粘弾性体
を凹溝の外部に押し出して幕板と弾性体との間隙及びパ
ネル端面と弾性体との間隙に粘弾性体をそれぞれ供給す
るための開口が設けられているので、弾性体が幕板の固
定板と基材との間で挟圧され且つパネル端面に向かって
押圧されたときには、弾性体内の凹溝に充填されている
粘弾性体が開口から外部に押し出されて固定板と弾性体
との間隙、及び、パネル端面と弾性体との間隙をそれぞ
れ確実に塞ぐようになり、弾性体と粘弾性体とを組み合
わせによって防水効果を一段と向上させることができ、
防水の信頼性向上を一層図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施形態の一例を説明する断
面図、(b)は幕板と水切り材の分解図である。
【図2】(a)〜(d)は同上のパネル端面と凹所上面
との段差に対して水密材が追従する場合の説明図であ
る。
【図3】本発明の他の実施形態を説明する分解図であ
る。
【図4】(a)は本発明の更に他の実施形態の説明図、
(b)は更に他の実施形態の説明図である。
【図5】(a)は本発明の更に他の実施形態の説明図、
(b)は(a)の拡大図である。
【図6】従来例のボーダーを説明する側面断面図であ
る。
【図7】図6のボーダー付近の拡大図である。
【符号の説明】
1 外壁パネル 1a パネル端面 2 幕板 2a 幕板端面 3 水切り材 4 下枠 5 凹所 6 基材 7 一方の水密材 8 他方の水密材 10 固定板 11 コーキング剤 14 凹溝 15 開口 16 弾性体 17 粘弾性体 B 屋外側

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上階の外壁パネルと下階の外壁パネルと
    の間の隙間を幕板にて覆うと共に、幕板と外壁パネルと
    の隙間を水切り材にて閉鎖するようにした外壁面の水切
    り仕上げ構造において、上記水切り材は、外壁パネルの
    下枠に設けた凹所に嵌め込まれる基材と、基材の表面に
    覆設される一対の水密材とからなり、幕板の背面には固
    定板が固定されており、屋外側から固着具を固定板及び
    水切り材を貫通して外壁パネルの下枠に打ち込むことに
    より一方の水密材を幕板の固定板と基材との間で挟圧し
    且つ他方の水密材を外壁パネルのパネル端面に向かって
    押圧した状態とし、固定板の屋外側にコーキング剤を塗
    布して固定板とこれに連なるパネル端面及び幕板端面を
    それぞれ被覆してなることを特徴とする外壁面の水切り
    仕上げ構造。
  2. 【請求項2】 上記一対の水密材のうち、少なくともパ
    ネル端面に向かって押圧される他方の水密材が粘弾性材
    料で構成されていることを特徴とする請求項1記載の外
    壁面の水切り仕上げ構造。
  3. 【請求項3】 上記一対の水密材を連続して一体形成し
    たことを特徴とする請求項1又は2記載の外壁面の水切
    り仕上げ構造。
  4. 【請求項4】 上記一対の水密材は、内部に凹溝を有す
    る弾性材料からなる弾性体と、弾性体の凹溝内に充填さ
    れる粘弾性材料からなる粘弾性体とで構成され、上記凹
    溝には弾性体が圧縮変形したときに粘弾性体を凹溝の外
    部に押し出して幕板とゴム弾性体との間隙及びパネル端
    面とゴム弾性体との間隙に粘弾性体をそれぞれ供給する
    ための開口が設けられていることを特徴とする請求項1
    又は2記載の外壁面の水切り仕上げ構造。
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