JP2003267704A - 金属酸化物ナノ粒子の製造方法 - Google Patents
金属酸化物ナノ粒子の製造方法Info
- Publication number
- JP2003267704A JP2003267704A JP2002069089A JP2002069089A JP2003267704A JP 2003267704 A JP2003267704 A JP 2003267704A JP 2002069089 A JP2002069089 A JP 2002069089A JP 2002069089 A JP2002069089 A JP 2002069089A JP 2003267704 A JP2003267704 A JP 2003267704A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polymer
- metal oxide
- oxide nanoparticles
- metal
- solution
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Silicon Compounds (AREA)
Abstract
m以下でありかつ粒度分布の狭い様々な種類の金属酸化
物ナノ粒子を容易に製造することができ、しかも、生産
性に優れた金属酸化物ナノ粒子の製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明の金属酸化物ナノ粒子の製造方法
は、金属元素を含有する高分子(A)と、該高分子
(A)と相溶せずかつ金属元素を含有しない高分子
(B)とを溶媒中に溶解し、得られた溶液を乾燥し、そ
の後加熱処理して金属酸化物ナノ粒子とすることを特徴
とする。
Description
の製造方法に関し、特に、平均粒径が数10nm以下の
金属酸化物ナノ粒子を容易に作製することが可能な金属
酸化物ナノ粒子の製造方法に関するものである。
で大量に製造する方法として、各種の金属塩溶液にアル
カリ溶液を加えることにより中和し、金属水酸化物など
の金属酸化物前駆体を生成させた後、金属酸化物が生成
する温度以上に加熱して、金属酸化物微粒子を製造する
方法が一般的に用いられている。しかし、この方法で
は、金属酸化物前駆体が凝集した状態で加熱されるため
に、生成した金属酸化物微粒子が加熱により粒成長し、
比較的粗大な微粒子となってしまう結果、粒度分布がシ
ャープな微粒子を得ることができなかった。
長を抑制する方法として、火炎法や噴霧熱分解法等が提
案されている。火炎法は、金属塩溶液を高温火炎中に噴
霧し、この液滴を高速で酸化することで金属微粒子を製
造する方法であり、噴霧熱分解法は、金属塩溶液を高温
気流中に噴霧し、この液滴を高速で熱分解することで金
属微粒子を製造する方法である。これらの方法では、数
10nm程度の大きさの金属酸化物微粒子を製造するこ
とが可能である。
金属酸化物微粒子を製造する方法として、予め調整して
おいた金属酸化物前駆体(粒子核)を密閉容器を用いて
高温高圧の熱水中で酸化・結晶化させて金属酸化物微粒
子を得る、いわゆる水熱法が提案されている。この水熱
法を用いて金属酸化物微粒子を製造した例としては、シ
リカ(特開昭53−33996号公報)、ジルコニア
(特開昭59−69429号公報)、酸化セリウム(特
開昭64−65017号公報)等がある。この方法で
は、粒子核生成と粒子核成長を別々の工程(容器)で行
っているため、比較的粒度分布の狭い数10nm程度の
大きさの金属酸化物微粒子が得られている。
火炎法や噴霧熱分解法は、数10nm程度の大きさの金
属酸化物微粒子を得ることはできるものの、粒子核生成
と粒子核成長が同一工程内(同一容器内)で生じるため
に、粒径制御が難しく、粒度分布も広くなってしまうと
いう問題点があった。また、工程中で粒子同士が融着し
てしまうために、粒子が粗大化し易いという問題点もあ
った。さらに、10nm程度以下の金属酸化物微粒子を
得るためには、濃度の極めて希薄な溶液を用いざるを得
ず、生産性が著しく低下し、製造コストが非常に高くな
ってしまうという問題点があった。
狭い数10nm程度の大きさの金属酸化物微粒子が得ら
れるものの、粒子核生成と粒子核成長を別々の工程(容
器)で行っているために、工程毎に密閉容器を使用する
必要があり、したがって、工程が複雑でしかも生産性が
低いという問題点があった。さらに、上述した様に、限
られたごく一部の金属酸化物しか得ることができず、汎
用性に欠けるという問題点もあった。
されたものであって、粒子同士の融着がなく、平均粒径
が数10nm以下でありかつ粒度分布の狭い様々な種類
の金属酸化物ナノ粒子を容易に製造することができ、し
かも、生産性に優れた金属酸化物ナノ粒子の製造方法を
提供することを目的とする。
に、本発明は、以下に示すような金属酸化物ナノ粒子の
製造方法を採用した。
製造方法は、金属元素を含有する高分子(A)と、該高
分子(A)と相溶せずかつ金属元素を含有しない高分子
(B)とを溶媒中に溶解し、得られた溶液を乾燥し、そ
の後加熱処理して金属酸化物ナノ粒子とすることを特徴
とする。
子(B)の表面張力よりも大であることが好ましい。前
記高分子(A)は、高分子金属錯体、金属アルコキシド
の縮重合物のいずれかであることが好ましい。
Cu、Zn、Sr、Ba、Al、Y、In、Ce、S
i、Ti、Zr、Sn、Nb、Sb、Ta、Bi、C
r、W、Mn、Fe、Ni、Ruから選択された1種ま
たは2種以上であることが好ましい。
は、前記溶液を液滴化し、その後、この液滴より溶媒を
蒸発させて高分子粉体とし、該高分子粉体を加熱処理し
て金属酸化物ナノ粒子とすることが好ましい。前記加熱
処理の温度は、前記高分子粉体中の高分子が燃焼する温
度以上であることが好ましい。
造方法の一実施の形態について説明する。本実施形態の
金属酸化物ナノ粒子の製造方法は、金属元素を含有する
高分子(A)と、この高分子(A)と相溶せずかつ金属
元素を含有しない高分子(B)とを溶媒中に溶解し、得
られた溶液を乾燥し、その後加熱処理して金属酸化物ナ
ノ粒子とする。
は、特に限定はされないが、高分子金属錯体、金属アル
コキシドの縮重合物等が好適に用いられる。高分子金属
錯体としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、ア
ミド基等を繰り返し単位として含有する高分子、例え
ば、ポリビニルアルコール(PVA)、糖類、ポリアク
リル酸、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミ
ン、ポリアミド、ポリビニルピロリドン、ポリイミド、
ポリオキサゾリン、ポリウレタン、ゼラチン等のタンパ
ク類等の高分子の金属錯体を挙げることができる。
種の金属アルコキシドを、硝酸、塩酸等の無機酸あるい
は酢酸、蓚酸、酒石酸等の有機酸の触媒下で、加水分解
反応あるいは縮重合反応を生じさせて得られるものが好
適に用いられる。高分子(A)中に含まれる金属元素と
しては、特に限定されないが、例えば、Li、Cu、Z
n、Sr、Ba、Al、Y、In、Ce、Si、Ti、
Zr、Sn、Nb、Sb、Ta、Bi、Cr、W、M
n、Fe、Ni、Ru等が好適に用いられる。
(A)と相溶せずかつ金属元素を含有しないものであれ
ば、特段の制限はないが、少なくとも600℃程度以下
の温度で熱分解して得られる金属酸化物ナノ粒子中に不
純物として残留しないものが好ましく、例えば、酢酸ビ
ニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、
ポリビニルホルマール等のビニル系高分子、ポリビニル
アセタール系高分子、ポリアクリル酸等のアクリル系高
分子、スチレン系高分子、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等のポリオレフィン系高分子、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール等のポリエーテル系高分
子、フェノール系高分子、尿素系高分子、ウレタン系高
分子、エポキシ系高分子、ポリエステル系高分子、アル
キド系高分子、ポリアミド系高分子、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、ヒドロキシエチル・メチルセル
ロース、ヒドロキシエチル・エチルセルロース等のセル
ロースエーテル高分子、澱粉、ロジン等の天然高分子が
好適に用いられる。これらの高分子は、これら単独また
は共重合物を、単独で、または組み合わせて用いること
ができる。
表面張力が異なることが好ましい。溶媒としては、高分
子(A)及び高分子(B)が共に溶解するものであれ
ば、特に限定されないが、例えば、水、アルコール類、
グリコール類、エステル類、ケトン類、セロソルブ類、
芳香族等が挙げられる。
(B)とを溶媒に溶解させて、高分子(A)と高分子
(B)とが均一に溶解した溶液を作製する。次いで、こ
の溶液を、シャワー、スプレー、超音波、インクジェッ
ト、バブルジェット(登録商標)等の液滴発生装置を使
用して液滴化し、この液滴を所定温度に加熱された乾燥
装置内に導入して溶媒を蒸発させ、高分子乾燥粉末とす
る。
ー減圧乾燥装置を示す概略構成図であり、図において、
符号1は溶液Sを貯留する溶液槽、2は溶液Sを液滴化
するスプレーノズル、3は液滴を加熱乾燥する減圧スプ
レー乾燥器、4は溶剤トラップ、5は真空ポンプ、6は
溶液搬送用の配管、7は空気供給用の配管、8は圧力調
整用の配管、9は減圧スプレー乾燥器の側壁に設けられ
たヒータ、10は配管6に設けられたヒータ、11は配
管6に設けられた流量調整バルブ、12は配管7に設け
られた空気量調整バルブ、13は配管8に設けられた圧
力調整バルブである。
り所定の温度に加熱された溶液Sを液滴化し、減圧スプ
レー乾燥器3内に噴霧する。この減圧スプレー乾燥器3
内は、真空ポンプ5により外部の圧力に比べて減圧状態
とされかつ所定の温度に調整されているので、スプレー
ノズル2から噴霧された液滴は、溶媒が蒸発して高分子
乾燥粉末となり、減圧スプレー乾燥器3の底部に滞留す
る。本実施形態では、上記のスプレーノズル2により発
生させる液滴の大きさや形状については特に制限はな
い。また、得られる高分子乾燥粉末の大きさや形状に特
段の制限を設けるものではない。
(B)は溶液中で均一に溶解しているが、高分子(A)
と高分子(B)とは相溶性がないため、液滴を乾燥させ
て得られる高分子乾燥粉末は、内部で、高分子(A)と
高分子(B)がナノオーダーあるいはミクロンオーダー
で2相に分離した状態になっている。
ノ粒子の生成メカニズムを示す説明図である。この図で
は、高分子乾燥粉末の構造は、高分子(A)の表面張力
をT(A)、高分子(B)の表面張力をT(B)とする
と、 T(A)>T(B) の場合には、N(ナノ粒子)となり、また、 T(A)<T(B) の場合には、P(ナノポーラス粒子)となる。
するには、高分子乾燥粉末の内部の相分離構造をN(ナ
ノ粒子)構造とするのが好ましい。なお、高分子乾燥粉
末の内部の相分離構造をP(ナノポーラス粒子)構造と
すると、多孔質状の金属酸化物微粒子が得られる。
子(A)が金属酸化物微粒子の粒子核となる。従って、
この製造方法においては、高分子乾燥粉末中の高分子
(A)と高分子(B)の相分離構造および相分離された
高分子(A)の大きさにより金属酸化物微粒子の粒径を
制御することが可能である。高分子(A)の大きさは、
主として、高分子(A)と高分子(B)の配合比率及び
高分子溶液の乾燥速度を変えることにより制御可能であ
る。
化物ナノ粒子を作製するためには、高分子(A)と高分
子(B)の配合比率(体積比率)は、概ね 高分子(A)/{高分子(A)+高分子(B)}≦0.
8 が好ましい範囲である。その理由は、この配合比率(体
積比率)が0.8より大きくなると、高分子乾燥粉末を
加熱し、高分子を燃焼させて金属酸化物ナノ粒子を生成
させる際に、生成した粒子が融着し易くなるという問題
が生じるからである。
酸化物ナノ粒子の粒度分布を小さくするためには速い方
が好ましく、乾燥速度を速める方法としては、乾燥装置
内を減圧にしたり、乾燥温度を高くすることによって制
御することが可能である。
末を高分子が燃焼する温度以上の温度で加熱し、高分子
成分を燃焼除去させることにより、金属酸化物ナノ粒子
を作製する。本実施形態では、金属酸化物ナノ粒子の粒
子核は、図2に示すように、あらかじめ1ヶ1ヶが独立
して高分子マトリクス(高分子B)中にナノオーダーで
分散された状態で存在する。そして、この高分子乾燥粉
末を加熱すると、粒子核の周りの高分子マトリクス(高
分子B)が燃焼することにより発生する炭酸ガス等のガ
ス、及び高分子Aの有機成分が燃焼することにより発生
する炭酸ガス等のガスの作用により、加熱時の粒子核の
粒成長が抑制され、粒子核が成長することなく、粒度分
布のシャープな金属酸化物ナノ粒子を得ることができ
る。
比較的高い状態で加熱することが可能であるため、大量
に金属酸化物ナノ粒子を製造することが可能になる。こ
こで、高分子乾燥粉末を加熱し高分子成分を燃焼除去さ
せる方法としては、粉末を所定温度の電気炉中に静置し
て加熱する方法、流動床型の電気炉で加熱する方法、粉
末を管状型の電気炉中に気流により導入し加熱する方
法、粉末を火炎と共に燃焼させる方法等、いずれの方法
を用いても、金属酸化物ナノ粒子を作製することができ
る。
法により、シリカ、アルミナ、ジルコニア、セリア、酸
化亜鉛、酸化鉄、酸化クロム、酸化銅、酸化ニッケル、
酸化チタン、酸化スズ、酸化タンタル、酸化タングステ
ン、酸化マンガン、酸化ストロンチウム、酸化ビスマ
ス、酸化ニオブ、酸化ルテニウム等の単体の金属酸化物
のナノ粒子を作製することができる。
ープ酸化インジウム、希土類ドープ酸化イットリウム、
イットリウムドープ酸化ジルコニウム、等の金属元素が
固溶した金属酸化物のナノ粒子を作製することができ
る。また、チタン酸バリウムのようなペロブスカイト構
造、マンガン酸リチウム、ニッケルフェライト等のスピ
ネル構造、イットリウムアルミネートガーネット等のガ
ーネット構造等の複合金属酸化物のナノ粒子を製造する
ことができる。
法によれば、金属元素を含有する高分子(A)と、この
高分子(A)と相溶せずかつ金属元素を含有しない高分
子(B)とを溶媒中に溶解し、得られた溶液を乾燥し、
その後加熱処理して金属酸化物ナノ粒子とするので、乾
燥時に、高分子(A)及び(B)の2相分離により高分
子マトリクス中に金属酸化物ナノ粒子の粒子核となる金
属含有高分子粒子を均一に析出させることができ、しか
も、この金属含有高分子粒子が加熱により高分子成分を
燃焼除去させる際に粒子成長することがない。したがっ
て、粒子同士の融着がなく、得られた金属酸化物粒子の
ナノ粒子化とシャープな粒度分布を達成することができ
る。
ナノ粒子を生成させることができ、大量に金属酸化物ナ
ノ粒子を合成することができる。以上により、粒径が数
10nm以下の金属酸化物ナノ粒子を、簡便な方法で、
しかも大量に合成することができる。また、高分子
(A)及び高分子(B)の種類や組み合わせ等を変える
ことにより、多種多様の金属酸化物ナノ粒子を合成する
ことができる。
的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定
されるものではない。
粒子の製造方法に基づき「シリカナノ粒子」を作製し
た。
タを用いて50℃で1時間反応させた。その後、5℃ま
で放冷してシリコンアルコキシド縮重合物(高分子A
1)を得た。
してポリアクリル酸(高分子B1)を用い、 高分子A1 200g ポリアクリル酸(高分子B1) 100g エタノール 200g 各々を秤量し、これらを室温で2時間攪拌混合し、高分
子A1と高分子B1が溶解した溶液C1を調整した。
1に示すスプレー減圧乾燥装置により、以下の条件で乾
燥して高分子乾燥粉末D1を作製した。得られた高分子
乾燥粉末D1の粒径は2〜30μmであった。
MK6004S) 溶液C1の流量:0.3l/分 真空度 :300mmHg ヒータ9の温度:40℃
子乾燥粉末D1をステンレス製のパッドに入れ、このパ
ッドを電気炉中で酸素を供給しながら500℃で2時間
加熱し、シリカナノ粒子粉末を得た。得られたシリカナ
ノ粒子は球状で、平均粒径が10nmであった。図3
は、本実施例1で得られたシリカナノ粒子の透過電子顕
微鏡像(TEM像)であり、10万倍の倍率で撮影した
ものである。
粒子の製造方法に基づき「チタン酸鉛ナノ粒子」を作製
した。
タを用いて100℃で5時間反応させた。その後、室温
まで放冷し、(Pb,Ti)元素を含有するポリエステ
ル金属錯体溶液(高分子A2)を調整した。
して塩化ビニル−酢酸ビニル−ポリビニルアルコール共
重合体(高分子B2:電気化学工業(株)社製:デンカ
CSA)を用い、 高分子A2 200g 塩化ビニル−酢酸ビニル−ポリビニルアルコール共重
合体(高分子B2)50g メチルエチルケトン 100g 各々を秤量し、これらを室温で1時間攪拌することによ
り、高分子A2と高分子B2が溶解した溶液C2を調整
した。
1に示すスプレー減圧乾燥装置により、実施例1と同一
の条件で乾燥して高分子乾燥粉末D2を作成した。得ら
れた高分子乾燥粉末D2の粒径は2〜30μmであっ
た。
高分子乾燥粉末D2を石英製のパッドに入れ、このパッ
ドを電気炉中で酸素を供給しながら500℃で3時間加
熱し、チタン酸鉛ナノ粒子粉末を得た。得られたチタン
酸鉛ナノ粒子は球状で、平均粒径が10nmであった。
によれば、金属元素を含有する高分子(A)と、該高分
子(A)と相溶せずかつ金属元素を含有しない高分子
(B)とを溶媒中に溶解し、得られた溶液を乾燥し、そ
の後加熱処理して金属酸化物ナノ粒子とするので、乾燥
時に、高分子(A)及び(B)の2相分離により高分子
マトリクス中に金属酸化物ナノ粒子の粒子核となる金属
含有高分子粒子を均一に析出させることができ、しか
も、この金属含有高分子粒子が加熱により高分子成分を
燃焼除去させる際に粒子成長することがない。したがっ
て、粒子同士の融着がなく、得られた金属酸化物粒子の
ナノ粒子化とシャープな粒度分布を達成することができ
る。
ナノ粒子を生成させることができ、大量に金属酸化物ナ
ノ粒子を合成することができる。以上により、粒径が数
10nm以下の金属酸化物ナノ粒子を、簡便な方法で、
しかも大量に合成することができる。また、高分子
(A)及び高分子(B)の種類や組み合わせ等を変える
ことにより、多種多様の金属酸化物ナノ粒子を合成する
ことができる。
製造方法にて用いられるスプレー減圧乾燥装置を示す概
略構成図である。
製造方法における金属酸化物ナノ粒子の生成メカニズム
を示す説明図である。
製造方法で得られたシリカナノ粒子の透過電子顕微鏡像
である。
Claims (6)
- 【請求項1】 金属元素を含有する高分子(A)と、該
高分子(A)と相溶せずかつ金属元素を含有しない高分
子(B)とを溶媒中に溶解し、得られた溶液を乾燥し、
その後加熱処理して金属酸化物ナノ粒子とすることを特
徴とする金属酸化物ナノ粒子の製造方法。 - 【請求項2】 前記高分子(A)の表面張力は、前記高
分子(B)の表面張力よりも大であることを特徴とする
請求項1記載の金属酸化物ナノ粒子の製造方法。 - 【請求項3】 前記高分子(A)は、高分子金属錯体、
金属アルコキシドの縮重合物のいずれかであることを特
徴とする請求項1または2記載の金属酸化物ナノ粒子の
製造方法。 - 【請求項4】 前記高分子(A)中の金属元素は、L
i、Cu、Zn、Sr、Ba、Al、Y、In、Ce、
Si、Ti、Zr、Sn、Nb、Sb、Ta、Bi、C
r、W、Mn、Fe、Ni、Ruから選択された1種ま
たは2種以上であることを特徴とする請求項1、2また
は3記載の金属酸化物ナノ粒子の製造方法。 - 【請求項5】 前記溶液を液滴化し、その後、この液滴
より溶媒を蒸発させて高分子粉体とし、該高分子粉体を
加熱処理して金属酸化物ナノ粒子とすることを特徴とす
る請求項1ないし4のいずれか1項記載の金属酸化物ナ
ノ粒子の製造方法。 - 【請求項6】 前記加熱処理の温度は、前記高分子粉体
中の高分子が燃焼する温度以上であることを特徴とする
請求項5記載の金属酸化物ナノ粒子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002069089A JP4112250B2 (ja) | 2002-03-13 | 2002-03-13 | 金属酸化物ナノ粒子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002069089A JP4112250B2 (ja) | 2002-03-13 | 2002-03-13 | 金属酸化物ナノ粒子の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003267704A true JP2003267704A (ja) | 2003-09-25 |
JP4112250B2 JP4112250B2 (ja) | 2008-07-02 |
Family
ID=29200034
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002069089A Expired - Fee Related JP4112250B2 (ja) | 2002-03-13 | 2002-03-13 | 金属酸化物ナノ粒子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4112250B2 (ja) |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004149391A (ja) * | 2002-10-31 | 2004-05-27 | Nippon Shokubai Co Ltd | 金属酸化物膜形成用組成物 |
JP2005194148A (ja) * | 2004-01-08 | 2005-07-21 | Tohoku Techno Arch Co Ltd | 有機修飾微粒子 |
JP2005193237A (ja) * | 2005-01-17 | 2005-07-21 | Tohoku Techno Arch Co Ltd | 有機修飾微粒子 |
JP2006247813A (ja) * | 2005-03-14 | 2006-09-21 | Japan Science & Technology Agency | 無機担体/金属ないし無機担体/金属酸化物ナノコンポジットの製造方法 |
JP2006247791A (ja) * | 2005-03-11 | 2006-09-21 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | ナノ粒子含有ポリマー微粒子の製造方法並びにこれを用いたナノ粒子の製造方法およびナノ粒子複合体の製造方法 |
JP2006282399A (ja) * | 2005-03-11 | 2006-10-19 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | ナノ粒子の製造方法 |
JP2008074699A (ja) * | 2006-09-19 | 2008-04-03 | Korea Res Inst Of Chem Technol | 結晶性チタン酸バリウムナノ粒子を含む高誘電率の無/有機ハイブリッド膜の製造方法 |
US8211388B2 (en) | 2006-02-16 | 2012-07-03 | Brigham Young University | Preparation of uniform nanoparticles of ultra-high purity metal oxides, mixed metal oxides, metals, and metal alloys |
WO2014192965A1 (ja) * | 2013-05-29 | 2014-12-04 | Toto株式会社 | 金属酸化物粒子の製造方法 |
WO2015056488A1 (ja) | 2013-10-18 | 2015-04-23 | 第一稀元素化学工業株式会社 | 酸化ジルコニウム-酸化チタン複合ゾル及びその製造方法 |
US9079164B2 (en) | 2012-03-26 | 2015-07-14 | Brigham Young University | Single reaction synthesis of texturized catalysts |
US9114378B2 (en) | 2012-03-26 | 2015-08-25 | Brigham Young University | Iron and cobalt based fischer-tropsch pre-catalysts and catalysts |
US9289750B2 (en) | 2013-03-09 | 2016-03-22 | Brigham Young University | Method of making highly porous, stable aluminum oxides doped with silicon |
-
2002
- 2002-03-13 JP JP2002069089A patent/JP4112250B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004149391A (ja) * | 2002-10-31 | 2004-05-27 | Nippon Shokubai Co Ltd | 金属酸化物膜形成用組成物 |
JP2005194148A (ja) * | 2004-01-08 | 2005-07-21 | Tohoku Techno Arch Co Ltd | 有機修飾微粒子 |
JP2005193237A (ja) * | 2005-01-17 | 2005-07-21 | Tohoku Techno Arch Co Ltd | 有機修飾微粒子 |
JP2006247791A (ja) * | 2005-03-11 | 2006-09-21 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | ナノ粒子含有ポリマー微粒子の製造方法並びにこれを用いたナノ粒子の製造方法およびナノ粒子複合体の製造方法 |
JP2006282399A (ja) * | 2005-03-11 | 2006-10-19 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | ナノ粒子の製造方法 |
JP2006247813A (ja) * | 2005-03-14 | 2006-09-21 | Japan Science & Technology Agency | 無機担体/金属ないし無機担体/金属酸化物ナノコンポジットの製造方法 |
US8211388B2 (en) | 2006-02-16 | 2012-07-03 | Brigham Young University | Preparation of uniform nanoparticles of ultra-high purity metal oxides, mixed metal oxides, metals, and metal alloys |
JP2008074699A (ja) * | 2006-09-19 | 2008-04-03 | Korea Res Inst Of Chem Technol | 結晶性チタン酸バリウムナノ粒子を含む高誘電率の無/有機ハイブリッド膜の製造方法 |
US9079164B2 (en) | 2012-03-26 | 2015-07-14 | Brigham Young University | Single reaction synthesis of texturized catalysts |
US9114378B2 (en) | 2012-03-26 | 2015-08-25 | Brigham Young University | Iron and cobalt based fischer-tropsch pre-catalysts and catalysts |
US9289750B2 (en) | 2013-03-09 | 2016-03-22 | Brigham Young University | Method of making highly porous, stable aluminum oxides doped with silicon |
WO2014192965A1 (ja) * | 2013-05-29 | 2014-12-04 | Toto株式会社 | 金属酸化物粒子の製造方法 |
CN105283418A (zh) * | 2013-05-29 | 2016-01-27 | Toto株式会社 | 金属氧化物粒子的制造方法 |
WO2015056488A1 (ja) | 2013-10-18 | 2015-04-23 | 第一稀元素化学工業株式会社 | 酸化ジルコニウム-酸化チタン複合ゾル及びその製造方法 |
US9902655B2 (en) | 2013-10-18 | 2018-02-27 | Daiichi Kigenso Kagaku Kogyo Co., Ltd. | Zirconium oxide-titanium oxide composite sol and production method thereof |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4112250B2 (ja) | 2008-07-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101027071B1 (ko) | 에멀젼 화염 분무 열분해법을 이용한 세라믹 입자의 코팅 방법 | |
JP5542431B2 (ja) | ナノ粒子のナノ多孔性層の調製方法およびそうして得られる層 | |
JP4112250B2 (ja) | 金属酸化物ナノ粒子の製造方法 | |
JP5066090B2 (ja) | 金属(m1)酸化物粒子の表面に金属(m2)酸化物超微粒子をコートする方法 | |
US5935275A (en) | Process for producing weakly agglomerated nanoscalar particles | |
JP5047064B2 (ja) | ニッケルナノ粒子の製造方法 | |
CN106848231B (zh) | 通过复合前驱体配制方法制备的化合物及包含其的电池 | |
US8052958B2 (en) | Method for manufacturing metal oxide hollow nanoparticles and metal oxide hollow nanoparticles manufactured by the same | |
US20060165898A1 (en) | Controlling flame temperature in a flame spray reaction process | |
KR101568122B1 (ko) | 분무 건조 공정을 통한 요크쉘 구조 소재의 제조방법 및 이로부터 제조된 요크쉘 구조 소재 | |
JP2007514529A (ja) | 微粒子およびその他の物質を調製するためのシステム | |
EP2314734A1 (en) | Method of producing porous metal oxide films using template assisted electrostatic spray deposition | |
KR101509878B1 (ko) | 기상 공정에 의해 합성된 적층 세라믹 커패시터용 금속-세라믹 코어-쉘 구조의 복합체 분말 및 이의 제조방법 | |
JP5932397B2 (ja) | ペロブスカイト構造を有するセラミック粉末の製造方法及びこれにより製造されたペロブスカイト構造を有するセラミック粉末 | |
JP2006503790A (ja) | ジルコニア水和物ナノ粒子ゾルの連続製造方法 | |
TW200800444A (en) | Nickel powder manufacturing method | |
JP2001129389A (ja) | 微粒子の製造方法及び膜の形成方法 | |
Leite et al. | Direct Amorphous‐to‐Cubic Perovskite Phase Transformation for Lead Titanate | |
JP2002528369A (ja) | ナノサイズのセラミックおよび金属粉末合成のための分子分解方法 | |
JP4578428B2 (ja) | チタン酸バリウム粉末およびその製法 | |
JP3276330B2 (ja) | 球状粉末の製造方法とこの方法により製造された球状粉末 | |
JP2004189558A (ja) | 金属含有微粒子の製造方法及び製造装置 | |
JPH11228139A (ja) | チタン含有複合酸化物粉末の製造方法 | |
JP5804489B2 (ja) | 触媒及びその製造方法 | |
Wang et al. | Effects of ethanol addition and Ba/Ti ratios on preparation of barium titanate nanocrystals via a spray pyrolysis method |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040615 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070126 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071113 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071228 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080401 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080409 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110418 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120418 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130418 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140418 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |