JP2003266962A - 水性インク印字物の保護剤及び保護方法 - Google Patents

水性インク印字物の保護剤及び保護方法

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JP2003266962A
JP2003266962A JP2002067874A JP2002067874A JP2003266962A JP 2003266962 A JP2003266962 A JP 2003266962A JP 2002067874 A JP2002067874 A JP 2002067874A JP 2002067874 A JP2002067874 A JP 2002067874A JP 2003266962 A JP2003266962 A JP 2003266962A
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Tetsuo Kijima
徹男 木嶋
Tetsuya Ochiai
哲也 落合
Hisako Kobayashi
久子 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えばインクジェット方式で印字された水性
インク印字物を長期間に亘り紫外線やオゾン、酸素、硫
黄酸化物、窒素酸化物等の酸化性気体による劣化、褪色
や湿度による変質から保護すると共に、印字物に耐水性
や光沢感を付与し、その表面に擦過傷などが生じる事を
防止できる水性インク印字物の保護剤及び保護方法を提
案する。 【解決手段】 高粘度液体に揮発性液体、又はワックス
状物質と揮発性液体とを混合した本発明の水性インク印
字物の保護剤は、高粘度液体が水性インク印字物の微細
孔内に浸透して保護層を形成すると共に、水性インク印
字物表面に保護皮膜を形成して印字物の経時変化(酸化
性物質や紫外線による印字物の劣化、退色、湿分による
変質)を防止するのに有効であり、又水性インク印字物
の光沢を向上させると共に、水性インク印字物の長期保
存に適する保護層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばインクジェ
ット方式で印字された水性インク印字物を長期間に亘り
紫外線やオゾン、酸素、硫黄酸化物、窒素酸化物等の酸
化性気体による劣化、褪色や湿度による変質から保護す
ると共に、印字物に耐水性や光沢感を付与し、その表面
に擦過傷などが生じる事を防止できる水性インク印字物
の保護剤及び保護方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パソコンなどにより出力された文
字、記号、図形及び画像等を印刷するプリンターとして
迅速にアウトプットできるインクジエット方式のものが
数多く使用されている。この方式に使用されているイン
クには、染料インクと顔料インクがあり、何れも水及び
水溶性溶剤を溶媒又は分散媒とする水性インクが使用さ
れているが、それぞれ以下のような基本的な課題を抱え
ている。染料インクは、印字媒体の内部へ染料が浸透し
て吸着されるため、定着性や擦過性には優れているが、
染料自身が紫外線や大気中の酸化性気体により劣化、褪
色し易かった。また、染料自身が水溶性であるため、耐
水性が低く、水で染料が溶出して色滲みを発生するなど
の問題が発生していた。顔料インクは、顔料自身の耐侯
(光)性になどには優れているが、印字媒体の内部へ浸
透し難く、バインダー等により印刷媒体の表面に付着さ
れているに過ぎないため、定着性や擦過性が低く、印字
媒体への密着不良により、画像などの印字物に表面傷
(欠落部分)が生じる事があった。一方、インクジエッ
ト方式に用いられている印字媒体は、通常複写機等で用
いられている普通紙とは異なり、インクジェット方式に
より如何に高速で鮮明に印字されるかが工夫されている
専用のものである。その特徴は、ベース基材の表面にイ
ンク受容層が形成されていることである。印字媒体は、
水性インクの印字定着機構により、微細孔(空隙、ポ
ーラス、吸収)タイプ及び膨潤タイプの2種類に大別
される。 微細孔タイプは、紙、RCペーパー(レジンコート
紙、印画紙)、フイルム等の基材に水性インクを吸収す
るための受容層として、微細孔を有する層が形成されて
いるタイプである。このタイプの印字定着機構は、吐出
された水性インクが着弾後、インク受容層の微細孔に吸
収され、定着する(印字される)。この微細孔タイプに
ついて、ベース基材の種類によりさらに概略次の3種類
に分けられる。即ちベース基材が紙であってただ単に塗
布処理したインクジェット専用紙(コート紙)、RC紙
をベース基材にした光沢紙、及びベース基材がフイルム
である光沢フイルムである。 膨潤タイプは、ベース基材の表面に受容層として水溶
性樹脂の透明皮膜を形成させたタイプであり、水性イン
クがその表面に着弾後、皮膜(インク受容層)に溶解、
膨潤、定着する(印字される)。
【0003】従来、水性インク、特にインクジェット方
式で印字された印字物を保護する方法としては、印字面
に透明フイルムで表裏両面を被覆するラミネート方式
(特開平9−66683号公報)、吸水性樹脂を用いる
方法(特開平9−76653号公報)等がある。その他
に水性インクによる印字物を対象にはしていないが、保
護層転写フイルムによる方法(特開平5−330259
号公報、特開平6−1076号公報、特開平7−156
567号公報、特開平7−237363号公報、特開平
7−276831号公報、特開2000−71619公
報、特開2000−71626公報)などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記印
字面に透明フイルムを表裏両面被覆するラミネート方法
では、保護効果は非常に優れているが、専用フイルム及
びラミネーターを必要とするものであり、処理費用が高
いものとなっていた。また、前記吸水性樹脂を用いる方
法では、溶剤として使用されている水及び水溶性溶剤が
水溶性インクを溶解して色の滲み等を発生するので、印
字そのものを損なう恐れがあった。さらに、前記インク
ジェット用の保護層用転写フイルムによる方法は、厚み
0.5乃至5μmの樹脂フイルムを印字された片面だけに
被覆する方法であるため、裏面において酸化性気体との
接触は避け難く、更に印字媒体との温度や湿度等の変化
による伸縮率の相違により、処理された印字媒体そのも
のがカールし易いことやフイルム自身に微細な亀裂が生
じるという問題もあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】水性インク特に染料イン
クを用い、インクジェット方式でそれ専用の印字媒体に
印字された印字物の劣化褪色の原因については、数多く
研究されているが、劣化褪色の主な要因としては大気中
の酸化性気体(オゾン、酸素、硫黄酸化物、窒素酸化物
等)と印字されたインク中の染料との直接接触により染
料が酸化されて染料の変質が生じているためと考えられ
ている。さらに紫外線が照射されると、酸化反応が促進
されるとともに紫外線だけによる化学反応のために、屋
外曝露では顕著に劣化褪色が進行する。前述の印字媒体
の分類において、現在のところ主流を占める微細孔タイ
プに対する保護機構は次のように考えられる。つまり本
発明では、この劣化褪色の主たる要因である酸化性気体
と印字された水性インク中の染料との直接接触を如何に
印字物を損なわず効果的に且つ容易に遮断して印字面を
保護するかについて鋭意検討の末、水性インク印字物の
表面を高粘度、低蒸気圧(低揮発性)及び高屈折率の液
体と低沸点(揮発性)溶剤とからなる溶液状の保護剤で
処理する方法、更なる方法として、ワックス状物質を混
合したオイルスラリー状の保護剤で処理する方法が有効
であることを鋭意研究の末見出した。即ち本発明は、高
屈折率、低揮発性の高粘度液体と沸点が50〜200℃
の揮発性液体とからなる2成分系、必要に応じてワック
ス状物質を混合した3成分系の水性インク印字物の保護
剤、及びそれを用いた保護方法に関するものである。特
に微細孔タイプのインクジェット用の印字媒体に水性イ
ンクで印字された印字物においては、水性インクが吸収
されている微細孔をも含めて全ての微細孔に高屈折率、
低揮発性の高粘度液体が浸透して微細孔を封鎖すること
により、酸化性気体との直接接触を遮断するので、極め
て高い保護効果が得られると共にインク受容層をも保護
し、更に高屈折率の保護膜が形成されるので、光沢も高
くなるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の保護剤に用いられる高粘
度液体は、水性インクが吸収されている微細孔を封鎖す
るものであり、以下の条件により選定した。第一に、水
性インクと接触したときにインクそのものを溶解した
り、変色させたりするものは避けなければ成らない。従
って水及び水溶性有機溶剤に不溶であることが必要であ
る。第二に、微細孔に浸透して封鎖したときに微細孔外
へ又は微細孔間への移動は少ないほど保護効果の点で好
ましい。そのためには20℃における粘度が100mPa
・S以上であることが望ましい。第三に、微細孔に浸透
して封鎖したときに長期間その微細孔に留まっているこ
とが必要である。従って低揮発であること、即ち蒸気圧
が10-5mmHg以下であることが望ましい。第四に、屈折
率の高い液体で微細孔を封鎖すると、印字物表面の平滑
性が高くなるので、光沢が高くなり、さらにOD値も高
くなる。そのためには屈折率は1.40以上が好まし
く、より望ましくは1.45以上である。その他に無色
透明であり、化学的に安定で酸化性気体や紫外線によっ
て変化しないことが望ましい。このような高粘度液体と
しては、ジメチルポリシロキサン、アルキル変性シリコ
ーンオイル、流動パラフイン、エチレンとα−オレフイ
ンとのコポリマー、ポリブテン、ポリブタジエン、アル
キルベンゼン化合物、アルキルナフタレン化合物、エチ
レンとα−オレフインとのコオリゴマー等があげられ
る。これらの1種又は2種以上を組み合わせて用いるこ
とができる。
【0007】本発明の保護剤に用いる揮発性液体は、前
記高粘度液体を微細孔に充分に浸透させるために粘度を
低くし、高粘度液体の溶液が浸透した後は蒸発し、高粘
度液体だけが微細孔に残存させることである。このよう
な作用を有するためには、沸点が50〜200℃である
ことが好ましく、より望ましくは50〜120℃であ
る。また、前記高粘度液体と同様に水性インクと接触し
たときにインクそのものを溶解したり変色させたりする
ものは避けなければならない。従って水及び水溶性溶剤
に不溶であることが必要である。このような揮発性液体
としては、炭素数が5〜8の炭化水素系溶剤、ヘキサメ
チルジシロキサン等があげられる。これらの溶剤は1種
又は2種以上を組み合わせて用いても良い。
【0008】本発明における前記高粘度液体と前記揮発
性液体とからなる2成分系の保護剤では、高粘度液体と
揮発性液体との重量比(高粘度液体/揮発性液体)は2
0/80〜70/30が良い。20/80以下では微細
孔に残る高粘度液体の量が少なく、70/30以上では
全体の粘度が高いため、微細孔に充分に浸透しなくなる
恐れがある。尚、2成分系とは厳密に2成分からなるこ
とを限定するものではなく、後述するワックス状物質を
含む3成分系との違いを表記したものに過ぎず、その他
に、紫外線吸収剤、酸化防止剤、香料等を適宜配合して
もよい。
【0009】このような本発明の保護剤を水性インク印
字物の表面に塗布するに際しては、特に限定するのもの
ではないが、ガーゼ、脱脂綿等に含浸させて塗布した
り、エアゾールとして噴霧塗布したり、塗布するための
中栓を付けたボトルで塗布する、或いはエアガンを用い
て塗布する等の方法がある。塗布乾燥後、処理面に過剰
の保護剤が残存する場合には、乾いたガーゼ、脱脂綿等
の柔らかい布類等で過剰量の保護剤を拭き取るようにし
ても良い。
【0010】また、本発明における3成分系の保護剤で
は、水及び水溶性有機溶剤に不溶性のワックス状物質を
用いる。即ちワックス状物質及び高粘度液体を含むオイ
ルスラリー状保護剤を水性インク印字物に塗布すると、
前述のように揮発性液体と共に溶解した高粘度液体が微
細孔に浸透し、乾燥(揮発性液体の蒸発)後に高粘度液
体が微細孔に留まり、受容層中に先に定着された水性イ
ンクを被覆し、大気中の酸化性気体とインク中の染料と
の直接接触を遮断する。ワックス状物質は、乾燥(揮発
性液体の蒸発)後の拭き取り手順において印字面の表面
に皮膜を形成するものである。この皮膜により耐水性が
向上するので、雨水や湿気等による水性インクの流れ出
しや滲みの発生をも防止することができ、更に微細孔に
浸透した高粘度液体の流出及び蒸発をも防止し、保護効
果をより一層確実にすることができる。特に微細孔タイ
プのインクジェット用の印字媒体に水性インクで印字さ
れた印字物においては、水性インクが吸収されている微
細孔に高粘度液体が浸透すると共にワックス状物質が印
字面の表面を被覆するので、極めて高い保護効果が得ら
れる。更に、微細孔を有するインク受容層をも保護する
ものである。上述のような保護機構を果たすワックス状
物質とは、常温で固体であり水及び水溶性有機溶剤に不
溶で、揮発性液体に加熱して透明に溶解し、冷却後室温
で微細な結晶を析出しオイルスラリー状に分散するもの
であればとくに限定するものではないが、大気中の酸化
性気体や紫外線と化学反応をする官能基を有しない化合
物が望ましい。このようなワックス状物質としては、パ
ラフインワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポ
リエチレンワックス、高級アルコール、高級脂肪酸、エ
ステル系ワックス、アマイド系ワックス、アルキル変性
シリコーンワックス等があり、これらの1種又は2種以
上の組み合わせでも良い。
【0011】前記ワックス状物質を用いた本発明の3成
分系の保護剤では、前述の高粘度液体を用いるが、揮発
性液体としては、高粘度液体を微細孔に浸透させるばか
りでなく、ワックス状物質の分散媒として作用するもの
でなければならない。このような揮発性液体としては、
沸点が50〜200℃が望ましく、ノルマルパラフイン
(炭素数8〜14)系溶剤、イソパラフイン(炭素数8
〜14)系溶剤、ナフテン系溶剤等の1種又は2種以上
を用いることが望ましい。
【0012】本発明における前記高粘度液体と前記揮発
性液体と前記ワックス状物質とからなる3成分系の保護
剤では、ワックス状物質と高粘度液体との重量比(ワッ
クス状物質/高粘度液体)は1/5〜4の範囲内である
ことが必要である。1/5以下では乾燥後においてはワ
ックス状物質の割合が少ない為に処理面にワックス皮膜
の形成が不十分となり、4以上ではワックス状物質の割
合が多くなるため高粘度液体を保持するので、高粘度液
体による微細孔の封鎖が不十分となる。この3成分系の
保護剤中のワックス状物質の含有量は、1〜20重量%
であり、1重量%以下ではワックスとしての保護皮膜を
形成するには不十分であるため耐水性が悪くなり、20
重量%以上では半固形状となり、目的とする分散状には
成らなくなる。より望ましくは1〜15重量%である。
この3成分系の保護剤中の高粘度液体の含有量は、1〜
40重量%であり、1重量%以下では微細孔に浸透して
封鎖するに際して量的に少なすぎ、水性インクの染料と
酸化性気体との遮断が不十分となり、40重量%以上で
は乾燥状態にはならず濡れた状態となってしまうため、
目的とする効果が得られなくなる。より望ましくは2〜
30重量%である。
【0013】このような本発明の3成分系の保護剤を水
性インク印字物の表面に塗布するに際しては、前述の2
成分系の保護剤と同様の方法にて塗布すれば良い。尚、
3成分系とは厳密に3成分からなることを限定するもの
ではなく、前述した2成分系との違いを表記したものに
過ぎず、その他に、紫外線吸収剤、酸化防止剤、香料等
を適宜配合してもよい。
【0014】本発明の保護対象となる水性インク印字物
は、水性インクについては前述のように染料インクでも
顔料インクでも良く、主としては、染料インクを微細孔
タイプの印字媒体にインクジェット方式により印字され
た印字物が対象となる。
【0015】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示すが、本発明は
これらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記
載した構成を変更しない限りどのようにでも実施するこ
とができる。
【0016】1.水性インク印字物の作製方法 プリンター;キヤノン株式会社製 BJ F860 水性インク;純正インク(水性染料インク) 印字媒体;キヤノン株式会社製純正品2種 フォト光沢紙 GP−301 プロフェショナルフォトペーパー PR−101
【0017】2.保護剤 高粘度液体と揮発性液体の2成分系の保護剤である実施
例1〜3、ワックス状物質と高粘度液体と揮発性液体の
3成分系の保護剤である実施例4〜8を表1に示す組成
割合にて調製した。また、比較のために、2成分系であ
るが、揮発性液体が過剰な比較例1、高粘度液体を含有
しない比較例2を同様に調製した。
【表1】
【0018】3.水性インク印字物の保護方法(試験体
の作製方法) 実施例1〜3については、各々の保護剤をガーゼに含浸
させた後、水性インク印字物の表面に塗布し、数分室温
に放置して低揮発性溶剤が蒸発した後、過剰な高粘度液
体が表面に残っている場合は拭き取って試験体とした。
実施例4〜8及び比較例1,2については、各々の保護
剤をスポンジに含浸させた後、水性インク印字物の表面
に塗布し、室温で約5分間乾燥させた後、脱脂綿を用い
てワックス状物質及び高粘度液体を拭き取って試験体と
した。
【0019】4.評価方法及び結果 4−1)キセノンランプによる耐光性試験 前記各試験体についてキセノンランプによる照射前後の
OD値を測定し、無塗布照射前を基準としてOD値の残
存百分率を求めた。結果は表2に示した。
【表2】
【0020】4−2)耐水性試験 以下の各項目の試験を行い、結果を表3に示した。 (1)インクの滲み;流水に前記各試験体を2分間浸漬
し、インクの滲みを目視で観察した。 (2)接触角の測定;各試験体の塗布面について接触角を
測定した。
【表3】
【0021】4−3)処理後のOD値及び光沢度の増加
率 処理前後のOD値及び光沢度を測定し、処理前を基準と
して各々の増加百分率を求めた。尚、光沢度は印字前の
メデイアを使用した。結果は表4に示した。
【表4】
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明の水性インク
印字物の保護剤及び保護方法は、インクジェット方式で
印字された印字物、特に水性インク印字物の表面に適用
した場合に印字物の経時変化(酸化性物質や紫外線によ
る印字物の劣化、退色、湿分による変質)を防止するの
に有効である。しかも耐水性が向上するので屋外曝露さ
れても風雨、紫外線による劣化、退色を効果的に防止で
き、作成時の状態を長時間維持することができる。さら
に、表面に皮膜が形成されるから擦過傷による損傷を抑
えることもでき、光沢も高くなる。そして、従来のラミ
ネートフイルムによる印字物表面の保護方法と比較して
もカールや微細な亀裂の発生の問題がないのも本発明の
効果である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA13 HA44 2H086 BA05 2H113 AA01 AA03 AA04 BC01 EA03 FA10 FA36 FA48 4J039 AB12 AD01 AD15 AE11 BC03 BE12 GA25

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性インク印字物の表面を保護する保護
    剤であって、水及び水溶性有機溶剤に不溶な、高屈折
    率、低揮発性の高粘度液体と、水及び水溶性有機溶剤に
    不溶な、沸点が50〜200℃の揮発性液体とからなる
    ことを特徴とする水性インク印字物の保護剤。
  2. 【請求項2】 高粘度液体の粘度が20℃にて100mP
    a・s以上であり、揮発分が25℃で10-5mmHg未満であ
    るか、又は150℃、24時間後において1%未満であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の水性インク印字物
    の保護剤。
  3. 【請求項3】 高粘度液体の屈折率が20℃にて1.4
    0以上であることを特徴とする請求項1に記載の水性イ
    ンク印字物の保護剤。
  4. 【請求項4】 1〜20重量%のワックス状物質を分散
    させたことを特徴とする請求項1に記載の水性インク印
    字物の保護剤。
  5. 【請求項5】 ワックス状物質/高粘度液体比が1/5
    〜4であることを特徴とする請求項4に記載の水性イン
    ク印字物の保護剤。
  6. 【請求項6】 ワックス状物質が常温で固体で、高粘度
    液体に不溶であり、且つ50〜200℃で揮発性液体に
    透明に溶解し、冷却後に微細な結晶となって分散するこ
    とを特徴とする請求項4又は5に記載の水性インク印字
    物の保護剤。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れか一項に記載の保護
    剤を水性インク印字物表面に塗布することを特徴とする
    水性インク印字物の保護方法。
  8. 【請求項8】 水性インク印字物表面に塗布し、乾燥後
    拭き取ることを特徴とする請求項7に記載の水性インク
    印字物の保護方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007083565A (ja) * 2005-09-22 2007-04-05 Konica Minolta Holdings Inc 画像形成方法と画像形成装置
JP2020175665A (ja) * 2020-07-02 2020-10-29 株式会社リコー 画像形成装置、画像形成方法
CN112937146A (zh) * 2019-12-10 2021-06-11 海德堡印刷机械股份公司 用于制造高光泽涂层的印刷方法

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