JP2003266909A - パターン形成方法 - Google Patents

パターン形成方法

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JP2003266909A
JP2003266909A JP2002074255A JP2002074255A JP2003266909A JP 2003266909 A JP2003266909 A JP 2003266909A JP 2002074255 A JP2002074255 A JP 2002074255A JP 2002074255 A JP2002074255 A JP 2002074255A JP 2003266909 A JP2003266909 A JP 2003266909A
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plate
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Kazuhiro Takahashi
一弘 高橋
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パターンの再現性が良く、地汚れも無いパタ
ーン形成方法とする。 【解決手段】 基材1の表面に、形成パターン状に開口
部2を設けたパターン形成版3を積層した状態で、パタ
ーン形成版の開口部にインキ4をドクター刃5等で押し
込み、インキが開口部に押し込まれた状態で基材側から
電子線等の電離放射線を照射してインキを硬化させる。
この後、パターン形成版を基材から離し、基材表面にイ
ンキの硬化物によるパターンを形成する。パターン形成
版は厚み方向の全層又は何れかの層を、金属等で電離放
射線遮蔽層とするのも良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パターンを形成す
る為の印刷技術に関する。特に、パターンの形状の再現
性が良好な印刷技術に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、パターン形成方法として、各種方
式の印刷方法が提案、実用化されているが、そのなか
で、インキによるパターンを厚く形成する事も可能な印
刷方法としては、代表的には、スクリーン印刷が良く知
られている。スクリーン印刷は、周知の如く、パターン
を形成すべき基材に対して、その表面上に、パターン形
成版としてスクリーン印刷版を配置し、スクリーン印刷
版上でインキをスキージで加圧しながらしごいて、スク
リーン印刷版上に設けられた形成パターン状の開口部か
ら、基材にインキを転移させる。この後、インキを風
乾、加熱硬化、紫外線硬化等によって固化させて、基材
の表面に所望のパターンを形成する印刷方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スクリ
ーン印刷では、印刷版から基材上に液状のインキを所望
のパターン状に転移させた後、インキを固化させている
為に、印刷版から離れて基材上に置かれた液状のインキ
が、固化するまでの間にだれてパターン周囲に広がる、
「ダレ」が起き易い。また、インキが周囲に広がった
分、パターンの膜厚も低下する。図2(A)及び(B)
は、この現象を概念的に示す断面図であり、図2(A)
の如く基材21上にスクリーン版22から転移された直
後のインキ23が、正確なパターン形状であったとして
も、図2(B)の如く、固化するまでの間にインキがだ
れて、パターンの幅は広がりパターンの膜厚は薄くな
り、パターンの断面形状も変化してしまう。
【0004】以上の如く、スクリーン印刷は、パターン
の再現性が必ずしも良いとは言えなかった。もちろん、
スクリーン印刷で用いるインキとしては、せん断応力が
加わるインキ転移時は適度の流動性があり、せん断応力
が加わらない転移後には流動性が乏しくなる様なチキソ
トロピック性に留意したインキを使用するが、それで
も、ダレは皆無には出来ない。
【0005】ところで、ダレが皆無の印刷方法も無くは
無い。それは、特開昭57−87318号公報、特公昭
57−22755号公報、特公昭63−50066号公
報、特開平7−32476号公報等に開示された賦形目
的の印刷方法(賦形方法)であって、円筒状の印刷版で
ある成形版胴(賦形版、ロール凹版等とも呼称される)
の凹凸形状を、忠実に電離放射性硬化性樹脂の硬化物と
して、基材上の凹凸形状のパターンとして形成する印刷
方法(以下「成形版胴法」と呼称する)である。
【0006】成形版胴法は、基本的には、以下の工程か
らなる。
【0007】(1)樹脂シート等の連続帯状で可撓性を
有する基材上に形成すべき凹凸形状のパターンに対し
て、その凹凸形状と同形状且つ逆凹凸の凹凸形状を表面
に形成した円筒形状の成形版胴を用意し、これを軸芯の
回りに回転させる。 (2)基材を、該成形版胴の周速度と同速度で該成形版
胴に供給する。 (3)該基材と該成形版胴とを、それらの間に、電離放
射線硬化性樹脂の未硬化液状組成物からなるインキを介
して重ね合わせて密着させ、該インキが該成形版胴の少
なくとも凹部を完全に充填する様にする。 (4)その状態のままで電離放射線を照射して、該イン
キを硬化させる。 (5)而る後に、基材を、それに接着し且つ成形版胴上
の凹凸形状に対応した凹凸のパターン形状として形成
(賦形)されたインキの硬化物と共に剥離除去する。
【0008】図3は、この成形版胴法を、その一態様で
概念的に説明する説明図である。成形版胴41の版面に
は所望のパターン形状に対応した凹部42を有し、この
成形版胴41に対して、吐出口を上に向けたTダイ型の
吐出ノズル43よって、電離放射線硬化性樹脂の未硬化
液状組成物からなるインキ44を塗布した後、版面上の
凹部42からはみ出した余分な未硬化樹脂液44はドク
ター刃45にて掻き取る。この後、連続帯状で可撓性の
基材31を、押圧ローラ46によって成形版胴41の版
表面に押し付ける様にして供給する。そして、成形版胴
41の版面周辺に設置した電離放射線照射器47から電
離放射線Rを、基材31を透して照射して、インキ44
を硬化させて硬化物とする。基材31と成形版胴41間
でインキ44が硬化して硬化物となった後、剥離ローラ
48によって成形版胴41から基材31を剥離すれば、
基材31上にインキ44の硬化物からなるパターン32
が形成されるという印刷方法である。
【0009】そして、基材が樹脂シートの場合は、通
常、成形版胴には公知のエンボス版等と同様な金属製の
版胴を用いて、基材側から電離放射線を照射して基材を
通して、基材と成形版胴間に位置するインキを硬化させ
る。しかし、この成形版胴法では、基材が電離放射線不
透過性の材料でも、成形版胴にガラス、石英等の電離放
射線に対して透明な材料を用いることで、成形版胴側か
ら電離放射線を照射して、基材と成形版胴間に位置する
インキを硬化する事も可能である。
【0010】以上の如き成形版胴法に於いては、インキ
の硬化は印刷版(成形版胴)が基材から離れる前である
ので、形成されるパターン形状は、印刷版が有するパタ
ーン形状を、極めて正確に再現できることになる。
【0011】ところが、成形版胴法では、インキは一
旦、成形版胴の版面全面に施した後、ドクター刃等でし
ごいて、版面上の凹部内にのみ残存させる様にしてい
る。従って、どうしても、パターン以外の部分にも僅か
にインキが残存する「地汚れ」が起きる傾向がある。そ
れでも、形成するパターンが透明樹脂の凹凸や、絵柄等
の場合では、目立つような地汚れは印刷条件を調整して
無くすことは出来る。しかし、このパターン形状の再現
性に優れた成形版胴法を、その再現性を生かすべく、電
気回路等のパターン形成に適用しようとすると、僅かな
地汚れでもパターン間の絶縁不良等の問題に繋がり、こ
の様な用途には適した方法とは言えなかった。
【0012】すなわち、本発明の課題は、パターンの再
現性が良く、かつ地汚れも起きない、パターン形成方法
を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
すべく、本発明のパターン形成方法では、パターン形成
しようとする基材の表面に、形成パターン状に開口部が
設けられたパターン形成版を積層し、次いで、該パター
ン形成版の開口部にインキを押し込み、インキが開口部
に押し込まれた状態で基材側から電離放射線を照射する
ことにより、インキを硬化させ、次いで、パターン形成
版を基材から離すことで、基材の表面にインキの硬化物
からなる所望のパターンを形成する様にした。
【0014】この様な構成のパターン形成方法とするこ
とで、基材に接触したインキの固化は、パターン形成版
が離れる前に行うので、パターン形成版が離れた後にイ
ンキがだれる事が無い為に、パターンの再現性が良くな
る。しかも、基材上へのインキの転移は、パターン形成
版の開口部を通して行うので、基材上に地汚れとなって
パターン以外の部分にインキが付着する事も無い。従っ
て、電気回路等のパターン形成に適用する場合でも、地
汚による絶縁不良等の問題は起こさない。
【0015】また、本発明のパターン形成方法は、上記
方法に於いて更に、電離放射線として電子線を使用する
様にした。
【0016】この様な構成のパターン形成方法とするこ
とで、電離放射線として紫外線等を用いる場合に比べ
て、基材が厚い場合でも該基材を透してインキを十分に
硬化させる事ができる上、硬化を瞬時に行え、作業性も
良くなる。
【0017】また、本発明のパターン形成方法は、前記
方法に於いて更に、インキを開口部に押し込む方法とし
て、ドクター刃を使用する様にした。
【0018】この様な構成のパターン形成方法とするこ
とで、パターン形成版面上のインキは、開口部に押し込
まれ、且つ開口部以外の版面上は十分に掻き取ることが
できる。従って、基材側からの電離放射線照射によるイ
ンキ硬化時に、開口部以外の版面上で不要なインキが硬
化して残り、次の回のパターン形成時に邪魔になること
が無い。
【0019】また、本発明のパターン形成方法は、前記
方法に於いて更に、パターン形成版の厚み方向の層の全
て又はいずれかの層が、電離放射線遮蔽層からなる様に
した。
【0020】この様な構成のパターン形成方法とするこ
とで、基材側からの電離放射線照射によるインキ硬化時
に、開口部以外の版面上で不要なインキが残っていたと
しても、その不要なインキの硬化を防げる。従って、不
要なインキが硬化して、次の回のパターン形成時に邪魔
になることが無い。
【0021】また、本発明のパターン形成方法は、前記
方法に於いて更に、パターン形成版の形成パターン状に
設けられた開口部が、レーザ加工、機械加工、エッチン
グ加工、サンドブラスト加工のいずれかの穴あけ加工に
より加工されたものである様にした。
【0022】この様な構成のパターン形成方法とするこ
とで、所望の開口部を設けたパターン形成版は、容易に
用意することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0024】〔全体的説明〕先ず、図1は、本発明のパ
ターン形成方法について、断面図で概念的に説明する説
明図である。図1を参照しながら、本発明について詳述
していく。
【0025】図1(A)は、これからパターンを形成し
ようとする基材1と、形成すべきパターン形状に対応し
た開口部2が設けられたパターン形成版3とを示す。そ
して、先ず、図1(B)の如く、基材1のパターン形成
しようとする表面に対して、上記パターン形成版3を当
接し積層する。
【0026】次に、図1(C)の如く、パターン形成版
3の版面上に載せたインキ4を、インキ充填手段として
ドクター刃5等を使用して版面上をしごいて、該インキ
4を開口部2の内部に押し込む。図1(D)は押し込ま
れた後の状態を示す。
【0027】次に、図1(E)の如く、基材1とパター
ン形成版3とが積層されたままの状態で、且つインキ4
が開口部に押し込まれた状態で、基材側から電離放射線
Rを照射して、インキ4を硬化させる。
【0028】そして、インキ4が硬化した後、図1
(F)の如く、パターン形成版3を基材1から離せば、
基材1の表面にインキ4の硬化物からなる所望のパター
ン6が形成される。
【0029】〔基材〕基材1としては、基材側から基材
を透してインキに電離放射線を照射させる関係上、使用
する電離放射線に対して透過性のあるものが良い。この
様な基材の材料としては、樹脂やガラス等が挙げられ
る。これらはシート状でも板状でも良い。基材は、パタ
ーン形成の目的に応じたものを使用すれば良い。
【0030】基材の樹脂としては、特に限定は無く、例
えば、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ
エーテルスルホン、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン
系樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビ
ニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹
脂、ポリアミド樹脂、フッ素等である。なお、ポリエス
テル樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等が、ポリオレフィン
系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
メチルペンテン、ポリブテン、アイオノマー、エチレン
−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン
共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー等が挙げ
られる。
【0031】〔パターン形成版〕パターン形成版3は、
その版に所望のパターン形状に応じた開口部2を設けた
版であれば良い。版材料としては、例えば、ステンレ
ス、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、クロムの金属か
らなる金属板や金属シート、上記基材で述べた如き各種
樹脂からなる樹脂板や樹脂シート等を用いることができ
る。また、版は、例えば金属と樹脂との積層体等であっ
ても良い。積層は樹脂の融着や接着剤を介して行えば良
い。また、金属としては金属箔や蒸着等による金属薄膜
層等も使用できる。
【0032】この様な版材に所望の開口部を設ける方法
は、基本的には特に限定は無く、例えば、公知の穴あけ
加工方法で設けることができる。例えば、レーザ加工、
機械加工、エッチング加工(版材が金属材料の場合)、
サンドブラスト加工のいずれかの穴あけ加工により加工
すれば良い。なお、レーザ加工では、例えば、炭酸ガス
レーザ、YAGレーザ、エキシマレーザ等を使用する。
これら列記の穴あけ加工法によれば、所望のパターン形
状に開口部を容易に形成することができる。これらの穴
あけ加工は、使用する版材、形成するパターン形状等に
応じて、適宜選択すれば良い。なお、開口部の深さ(版
材の厚さ)は、形成すべきパターンの厚さに応じた厚さ
とすれば良い。
【0033】また、パターン形成版は、図4(A)に示
す如く、単層構成の版でも良いが、例えば図4(B)に
示す如く2層等と多層構成の版でも良い。多層構成の場
合には、前述した如く、例えば金属と樹脂等と異種材料
の組合わせが可能となる。図4(B)は、多層構成のう
ち、図面下側(基材側を想定)の層は電離放射線を透過
する電離放射線透過層3Aとして、図面上側(版面側を
想定)は、電離放射線を透過せず遮蔽する電離放射線遮
蔽層3Bとする構成である。電離放射線透過層3Aは、
樹脂から構成すれば良く、電離放射線遮蔽層は金属から
なる層として構成すれば良い。
【0034】この様に、パターン形成版の厚み方向の層
の全て又はいずれかの層が、電離放射線遮蔽層からなる
構成とすれば、基材側からの電離放射線照射によるイン
キ硬化時に、開口部以外の版面上で不要なインキが残っ
ていたとしても、そこまで電離放射線が到達するのを遮
蔽して、その不要なインキの硬化を防げることになる。
従って、不要なインキが硬化して、次の回のパターン形
成時に邪魔になることが無い。
【0035】〔インキ〕インキ4としては、本発明では
電離放射線硬化性樹脂を用いた、電離放射線硬化型のイ
ンキを使用する。電離放射線硬化性樹脂は、紫外線や電
子線等の電離放射線により重合し硬化可能な組成物であ
り、具体的には、分子中にラジカル重合性不飽和結合、
又はカチオン重合性官能基等を有する、プレポリマー
(所謂オリゴマーも包含する)及び/又はモノマーを適
宜混合した組成物である。なお、これらプレポリマー又
はモノマーは単体又は複数種を混合して用いる。
【0036】上記プレポリマー又はモノマーは、具体的
には、分子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アク
リロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、エポキ
シ基等のカチオン重合性官能基等を有する化合物からな
る。また、ポリエンとポリチオールとの組み合わせによ
るポリエン/チオール系のプレポリマーも電離放射線硬
化性樹脂として用いることができる。なお、例えば(メ
タ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクリ
ロイル基の意味である。また、以下の(メタ)アクリレ
ートも同様に、アクリレート又はメタクリレートの意味
である。
【0037】ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリ
マーの例としては、ポリエステル(メタ)アクリレー
ト、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)
アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリア
ジン(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリ
レート等が挙げられる。
【0038】また、ラジカル重合性不飽和基を有するモ
ノマーの例としては、単官能モノマーとして、メチル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等
が挙げられる。また、多官能モノマーとして、ジエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、トリメチールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエ
チレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等も挙げら
れる。
【0039】また、カチオン重合性官能基を有するプレ
ポリマーの例としては、ビスフェノール型エポキシ樹
脂、ノボラック型エポキシ化合物等のエポキシ系樹脂、
脂肪酸系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル等の
ビニルエーテル系樹脂のプレポリマーがある。チオール
としては、トリメチロールプロパントリチオグリコレー
ト、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等の
ポリチオールがある。また、ポリエンとしては、ジオー
ルとジイソシアネートによるポリウレタンの両端にアリ
ルアルコールを付加したもの等がある。
【0040】また、紫外線又は可視光線にて硬化させる
場合には、上記電離放射線硬化性樹脂に、さらに光重合
開始剤を添加する。ラジカル重合性不飽和基を有する樹
脂系の場合は、光重合開始剤として、アセトフェノン
類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル類を単独又は混合して用
いることができる。また、カチオン重合性官能基を有す
る樹脂系の場合は、光重合開始剤として、芳香族ジアゾ
ニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム
塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル
等を単独又は混合物として用いることができる。なお、
これらの光重合開始剤の添加量としては、電離放射線硬
化性樹脂100質量部に対して、0.1〜10質量部程
度である。
【0041】なお、電離放射線としては、電離放射線硬
化性樹脂中の分子を架橋させ得るエネルギーを有する電
磁波又は荷電粒子が用いられる。通常用いられるもの
は、紫外線又は電子線であるが、この他、可視光線、X
線、イオン線等を用いる事も可能である。紫外線源とし
ては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボ
ンアーク灯、ブラックライト、メタルハライドランプ等
の光源が使用される。紫外線の波長としては通常190
〜380nmの波長域が主として用いられる。電子線源
としては、コッククロフトワルトン型、バンデグラフト
型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、或いは、直線
型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器
を用い、100〜1000keV、好ましくは、100
〜300keVのエネルギーをもつ電子を照射するもの
が使用される。
【0042】また、インキとしては、その樹脂として少
なくとも電離放射線硬化性樹脂を用いるが、電離放射線
硬化性樹脂以外の樹脂、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、セルロー
ス系樹脂等の熱可塑性樹脂、或いは、ウレタン樹脂、硬
化性ポリエステル樹脂、硬化性アクリル樹脂、エポキシ
樹脂等の熱硬化性樹脂を併用しても良い。
【0043】また、インキ中には公知の各種添加剤等を
添加しても良い。炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリ
カ、アルミナ等の無機粉末からなる充填剤、弁柄、カド
ミウムレッド、黄鉛、群青、チタン白、カーボンブラッ
ク、キナクリドンレッド、ポリアゾレッド、イソインド
リノンイエロー、フタロシアニンブルー等の着色剤等で
ある。また、インキ中には、金、銀、銅、アルミニウ
ム、カーボンブラック等の導電性粉末を添加して、形成
するパターンを導電性として良い。
【0044】なお、パターン形成版を基材から離すのは
インキが固化してからであるが、そのときインキは完全
硬化の状態以外に、半硬化(不完全硬化)の状態でも良
い。半硬化の状態でも固化していれば、インキがだれる
のは防げるからである。
【0045】〔ドクター刃〕パターン形成版に載せたイ
ンキを、版の開口部に押し込む充填手段としては、基本
的には特に制限は無いが、例えばドクター刃5を使用す
れば良い。ドクター刃は、鋼製で弾性を有する板状のも
のであるが、ドクター刃でしごいて開口部にインキを押
し込めば、開口部以外の版面上でのインキを十分に掻き
取ることができる。従って、基材側からの電離放射線照
射によるインキ硬化時に、開口部以外の版面上で不要な
インキが硬化して残り、次の回のパターン形成時に邪魔
になる様なことが無い。なお、スクリーン印刷では、ス
クリーン印刷版の開口部からインキを裏側に通過させる
のに、スキージと称するゴム製で弾性を有する板状のも
のを使用している。本発明でも、この様なスキージを使
用しても良い。但し、ゴム製のスキージよりも、鋼製の
ドクター刃の方が、しごくときの圧力にもよるが、開口
部通過時の開口部内での先端の変形量が少ないので、よ
り正確なパターン再現が得やすい。
【0046】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
詳述する。
【0047】〔実施例1〕先ず、厚さ0.5mmのステ
ンレス板にレーザ加工によって穴あけ加工を行って形成
すべき所望のパターン形状の開口部を設けたものを、パ
ターン形成版として用意した。そして、このパターン形
成版を、基材となる厚さ100μmのポリイミドフィル
ム上に載せて、該基材面に接触させた状態にした。次
に、パターン形成版の版面上に、アクリレート系電離放
射線硬化性樹脂のバインダーに導電性粉末として銀粉を
添加した導電性インキを載せた後、鋼製のドクター刃で
しごいて、開口部内にインキを押し込んだ。〔原稿ステ
レンレス厚み5mmは0.5mmとしました。〕
【0048】そして、基材とパターン形成版とが接触し
積層されている状態で、基材側から基材を透して、電子
線を100keV、50kGy(5Mrad)の条件で
照射して、開口部内のインキを硬化させた。この後、パ
ターン形成版を基材から離して取り除いて、基材上にイ
ンキ硬化物からなるパターンが形成されたパターン形成
物を得た。
【0049】〔比較例1〕実施例1において、ドクター
刃でインキを開口部に押し込んだ後、電子線を照射せず
に、パターン形成版を取り除いた。そして、この後、電
子線を実施例1と同条件で照射して、基材上に乗ったイ
ンキを硬化させて、基材上にインキ硬化物からなるパタ
ーンが形成されたパターン形成物を得た。
【0050】〔性能評価〕実施例及び比較例で得られた
パターン形成物を比較すると、実施例1では、基材上の
インキによるパターンには、インキのダレは認められ
ず、パターン形成版の開口部の形状が精度良く再現でき
ており、パターンの再現性は良好であった。また、地汚
れも無かった。一方、比較例1は、地汚れこそ無いが、
インキのダレが認められ、パターン形成版の開口部の形
状が再現できておらず、パターンの再現性は不良であっ
た。
【0051】
【発明の効果】(1)本発明のパターン形成方法によれ
ば、インキのダレが起きず、パターンの再現性が良い。
しかも、基材上に地汚れとなってパターン以外の部分に
インキが付着する事も無い。従って、電気回路等のパタ
ーン形成に適用する場合でも、地汚による絶縁不良等の
問題は起こさない。 (2)また、電離放射線として電子線を使用すれば、電
離放射線として紫外線等を用いる場合に比べて、基材が
厚い場合でも該基材を透してインキを十分に硬化させる
事ができる上、硬化を瞬時に行え作業性も良くなる。 (3)また、インキを開口部に押し込む方法として、ド
クター刃を使用すれば、パターン形成版面上のインキ
は、開口部に押し込まれ、且つ開口部以外の版面上は十
分に掻き取ることができる。従って、基材側からの電離
放射線照射によるインキ硬化時に、開口部以外の版面上
で不要なインキが硬化して残り、次の回のパターン形成
時に邪魔になることが無い。
【0052】(4)また、パターン形成版の厚み方向の
層の全て又はいずれかの層が、電離放射線遮蔽層からな
る様にすれば、基材側からの電離放射線照射によるイン
キ硬化時に、開口部以外の版面上で不要なインキが残っ
ていたとしても、その不要なインキの硬化を防げる。従
って、不要なインキが硬化して、次の回のパターン形成
時に邪魔になることが無い。 (5)また、パターン形成版の形成パターン状に設けら
れた開口部が、レーザ加工、機械加工、エッチング加
工、サンドブラスト加工のいずれかの穴あけ加工により
加工されたものである様にすれば、所望の開口部を設け
たパターン形成版は、容易に用意することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるパターン形成方法を断面図で概念
的に説明する説明図。
【図2】スクリーン印刷で起きるインキのダレを概念的
に説明する断面図。
【図3】成形版胴法を概念的に説明する断面図。
【図4】パターン形成版の形態例を例示する断面図。
【符号の説明】
1 基材 2 開口部 3 パターン形成版 3A 電離放射線透過層 3B 電離放射線遮蔽層 4 インキ 5 ドクター刃 6 パターン 21 基材 22 スクリーン版 23 インキ 31 (可撓性の)基材 32 パターン(インキの硬化物) 41 成形版胴 42 凹部 43 塗出ノズル 44 インキ 45 ドクター刃 46 押圧ローラ 47 電離放射線照射器 48 剥離ローラ R 電離放射線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H095 BA04 BA07 BA09 BB01 BB05 BB08 BB35 BB36 BC05 2H097 CA12 CA16 FA02 GA30 GA50 JA02 JA03 2H113 AA01 BA10 BB07 BB22 BC12 CA17 DA47 DA49 DA57 DA58 DA59 FA43 FA45

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パターン形成しようとする基材の表面
    に、形成パターン状に開口部が設けられたパターン形成
    版を積層し、 次いで、該パターン形成版の開口部にインキを押し込
    み、インキが開口部に押し込まれた状態で基材側から電
    離放射線を照射することにより、インキを硬化させ、 次いで、パターン形成版を基材から離すことで、基材の
    表面にインキの硬化物からなる所望のパターンを形成す
    る、パターン形成方法。
  2. 【請求項2】 電離放射線として電子線を使用する、請
    求項1記載のパターン形成方法。
  3. 【請求項3】 インキを開口部に押し込む方法として、
    ドクター刃を使用する、請求項1記載のパターン形成方
    法。
  4. 【請求項4】 パターン形成版の厚み方向の層の全て又
    はいずれかの層が、電離放射線遮蔽層からなる、請求項
    1記載のパターン形成方法。
  5. 【請求項5】 パターン形成版の形成パターン状に設け
    られた開口部が、レーザ加工、機械加工、エッチング加
    工、サンドブラスト加工のいずれかの穴あけ加工により
    加工されたものである、請求項1記載のパターン形成方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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