JP2003266017A - 良好な外観を有する塗装鋼板を製造する方法 - Google Patents

良好な外観を有する塗装鋼板を製造する方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最終焼鈍炉に直結した塗装ライン
を用いて、鋼板に有機樹脂を含む水系塗液を塗布し、こ
れを乾燥・焼き付けして塗装鋼板を製造する場合にも、
ロールコーターへの塗料巻き付き現象を生ぜず、かつフ
ラッシュラストの発生もない良好な外観を有する塗装鋼
板を製造する方法を提案する。 【解決手段】 焼鈍された鋼板を水により洗浄し
た後、樹脂を含む水系塗液を塗布し、塗布終了から鋼板
温度が100℃になるまでの時間を10秒以内として乾燥し
た後、所定温度まで昇温して焼き付けることにより良好
な外観を有する塗装鋼板を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗装鋼板の製造方
法に係り、特に高温で焼鈍された鋼板に樹脂を含む水系
塗液を塗布・乾燥後焼き付けして塗装鋼板を製造する方
法に関する。特に本発明は、塗液の乾燥工程において発
生するフラッシュラストを低減し、かつ水系塗液を長時
間継続して塗布する工程においてロールコーターへの樹
脂巻き付きを防止して良好な外観を有する塗装鋼板を製
造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】冷延鋼板や電磁鋼板などは、最終板厚に
圧延された後、一般に還元雰囲気で高温の最終焼鈍さ
れ、その後必要に応じて塗装され、最終製品とされる。
塗装の種類には種々のものがあるが、有機樹脂を含有し
た水系塗料塗装が一般的に広く行われている。また、塗
装方法にも、種々の形式があるが、ロールコータ方式が
生産性において優れ、かつ薄膜での塗膜厚の管理を厳格
に行えるので広く採用されている。また、このような塗
装は一般に最終焼鈍炉に直結した塗装ラインを用いるの
で、塗装される鋼板は最終焼鈍によって活性化された表
面を有し、かつ高速、たとえば150m/minで塗装ラインに
導入される。
【0003】このような最終焼鈍炉に直結した塗装ライ
ンを用いて、鋼板に有機樹脂を含む水系塗液を塗布し、
これを乾燥・焼き付けして塗装鋼板を製造すると、以下
の、の問題に遭遇する。 焼鈍後の鋼板は表面の活性度が高いため、塗布された
水系塗液中にFeが溶出しやすく、フラッシュラストなど
の被膜外観不良が発生しやすい。 鋼板を焼鈍炉から直接高速でロールコーターに持ち込
んで水系塗液を塗布すると、特に長時間継続して塗布作
業を行うときに、鋼板が保有する熱により樹脂がロール
コーターに巻き付きそこを起点に被膜外観不良が発生し
やすい。
【0004】このような問題を解決するため、特開平4-
154972号公報には最終焼鈍工程を経た電磁鋼板の表面に
クロム化合物−有機樹脂系の処理液を塗布し、次いで焼
き付けし、絶縁被膜を形成する方法において該処理液の
温度を25℃以下の状態にして25℃以下に保持された該電
磁鋼板の表面に塗布する電磁鋼板被膜の形成方法が開示
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この方法にしたがい、
処理液の温度及び鋼板の温度を25℃以下にすることによ
りロールコーターへの樹脂巻き付きを減少させることが
できる。しかしながら、その効果は限られており、樹脂
種によっては長時間塗布によりロールコーターへの樹脂
巻き付きが発生する。また、クロム化合物−有機樹脂系
は不動体化効果のためフラッシュラストは発生し難い
が、クロム化合物を含まなかったり量が少ない場合は、
Feが溶出することに起因するフラッシュラストが発生し
やすい。
【0006】本発明は、上記従来技術に係る問題点を解
決し、最終焼鈍炉に直結した塗装ラインを用いて、鋼板
に有機樹脂を含む水系塗液を塗布し、これを乾燥・焼き
付けして塗装鋼板を製造する場合、特に長時間継続して
塗布作業を行うときにも、ロールコーターへの塗料巻き
付き現象を生ぜず、かつフラッシュラストの発生もない
良好な外観を有する塗装鋼板を製造する方法を提案する
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、フラッシュラストの生成条件につい
て検討を重ね、焼鈍後の鋼板に対して水洗を施して鋼板
の表面活性度を低下させることによりフラッシュラスト
の発生を抑制できること、また水系塗液の塗布後、水を
迅速に乾燥させることによってフラッシュラストの発生
を抑制できることを見出した。また、本発明者らは水系
塗液を長時間継続して塗布作業を行うときのロールコー
ターへの樹脂巻き付きについても検討を行い、塗液塗布
時の鋼板温度を塗液成分中の有機樹脂のガラス転移点に
応じて一定範囲内に管理すれば、実質的にロールコータ
ーへの樹脂成分の巻き付きを抑制できることを知った。
【0008】本発明は、具体的には、焼鈍された鋼板を
水により洗浄した後、樹脂を含む水系塗液を塗布し、塗
布終了から鋼板温度が100℃になるまでの時間を10s
(秒)以内として乾燥した後、所定温度まで昇温して焼
き付けることにより良好な外観を有する塗装鋼板を製造
するものである。この際、水系塗液塗布後の乾燥は鋼板
の内部発熱により行うことが好ましい。
【0009】また、特に上記発明を実施するに当たり、
鋼板温度を60℃以下、かつ水系塗料に含まれる樹脂のガ
ラス転移点(Tg)+20℃以下とすることが、長時間継続
して塗布工程を実施する際におけるロールコーターへの
樹脂巻き付きを抑制し、さらに良好な外観を有する塗装
鋼板を製造する上で好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、焼鈍された鋼板に適用
される。鋼板の材質に特に制限されず、冷延鋼板のほ
か、電磁鋼板にも適用可能である。板厚にも特に限定は
ないが、板厚が厚いときには水性塗液を塗布後、鋼板を
迅速に乾燥するための昇温速度が十分大きくできないお
それがあるので、板厚を0.9mm以下とするのが好適であ
る。焼鈍雰囲気、焼鈍温度にも特に制限はなく、窒素/
水素混合雰囲気のほか、窒素、アルゴン等の不活性雰囲
気を用い、たとえば再結晶温度以上の高温で焼鈍した鋼
板に対して本発明を適用しうる。また、鋼板の通板速度
にも特に制限を設ける必要がないが、通板速度を150m/m
以上のような高速にとったとき、ロールコーターで樹脂
にせん断力がかかりやすくなり、樹脂がロールに巻き付
きやすくなるので本発明の効果が顕著に現われる利点が
ある。
【0011】このようにして焼鈍された鋼板は、まず水
により洗浄される。水洗の方法は特に限定されず、浸
漬、スプレー、ブラシ洗浄など任意の手段を採用しう
る。この水洗を行わない場合、原因は明らかではない
が、特に不動態化剤を含まない水系塗液を用いた場合、
塗液中にFeが溶出することに起因するフラッシュラスト
が発生し、塗装鋼板の外観を劣化させる。このような現
象は、焼鈍直後の鋼板に対して水洗を行うことにより大
幅に軽減される。
【0012】水洗された鋼板には、次いで樹脂を含む水
系塗液が塗布される。樹脂の種類は塗装鋼板の性質に応
じて選べばよく、たとえば、アクリル樹脂、エポキシ樹
脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、スチレン樹脂、ア
ミド樹脂、イミド樹脂、尿素樹脂、酢酸ビニル樹脂、ア
ルキッド樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹
脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂等の樹脂を利用できる。
また、これらの種類の樹脂を単体で利用できるほか、こ
れらの共重合体あるいは混合物等の形でも利用できる。
【0013】また、水系塗液の成分として上記樹脂を含
有する塗液中に樹脂のほか無機成分を混合することもで
きる。無機成分としては、例えば、クロム酸系、リン酸
系、無機コロイド系、あるいはこれらの混合物系の物質
等を目的に応じて利用できる。これら無機成分は上記樹
脂成分と相溶する範囲内で選択される。さらに、樹脂成
分相互間、あるいは上記無機成分との相溶性確保のた
め、必要に応じて公知の界面活性剤添加、樹脂表面官能
基制御、pH調整剤添加等を適宜適用することもできる。
【0014】上記樹脂成分等を含有する水系塗液は、水
洗された鋼板上に、たとえばロールコーターによって所
定厚さの塗膜層が得られるように塗布されるが、その
際、樹脂の性質に応じ下記の点に留意することが、特に
長時間継続して塗布作業を行うときのロールコーターへ
の樹脂巻き付き防止の点で望ましい。
【0015】まず、塗液が熱可塑性樹脂を含まない場
合、すなわち樹脂成分が熱硬化性樹脂のみから成り立っ
ている場合は、水系塗料を塗布する際の鋼板の温度を60
℃以下とする。樹脂成分が熱硬化性樹脂のみであり、熱
可塑性樹脂を含有しない場合は、鋼板温度が上昇しても
ロールコーターへの樹脂巻き付き現象は生じないが、鋼
板温度が60℃を超えると鋼板面からの水分蒸発が激しく
なり、そのため塗膜面に斑点状の外観不良が発生しやす
くなる。そのため鋼板温度を60℃以下になるようにする
のが望ましい。
【0016】塗液に熱可塑性の樹脂を含む場合には、上
記条件に加えて、鋼板温度を水系塗料に含まれる樹脂の
ガラス転移点(Tg)+20℃以下とすることが特に長時間
継続して塗布作業を行うときの樹脂のロールコーターへ
の巻き付きを防止する上で好ましい。
【0017】図1は、溶質(固形分換算で樹脂30mass
%、重クロム酸マグネシウム5mass%、エチレングリコー
ル15mass%(エチレングリコールは溶質分として計
算))を水に5mass%の濃度で溶解させた水系塗液を厚さ
0.5mmの鋼板100t(トン、以下同様)に塗布したときのロ
ールコーターへの樹脂巻き付き現象の発生状況と用いた
樹脂のガラス転移点温度との関係を、鋼板温度をパラメ
ーターとして、示したグラフである。なお、用いた樹脂
はアクリル/スチレン共重合樹脂であり、そのガラス転
移点はモノマー組成を変更することによって調整した。
なお、上記図1において、樹脂巻き付き状況の評価は表
1のとおりである。
【0018】
【表1】
【0019】このグラフから長時間継続して塗布作業を
行うときのロールコーターへの樹脂巻き付き現象は熱可
塑性樹脂のガラス転移点(Tg)と鋼板温度に関係があり、
鋼板温度が使用される熱可塑性樹脂のガラス転移点(Tg)
+20℃を超えるとロールコーターへの樹脂巻き付き現象
が著しくなることが分かる。
【0020】図2は、溶質(固形分換算で樹脂30mass
%、重クロム酸マグネシウム5mass%、エチレングリコー
ル15mass%(エチレングリコールは溶質として計算))
を水に5mass%の濃度で溶解させた水系塗液を厚さ0.5mm
の鋼板100tに塗布したときのロールコーターへの樹脂巻
き付き現象の発生状況と鋼板温度との関係を示したグラ
フである。この場合用いた樹脂は、ガラス転移点25℃
のアクリル/スチレン共重合樹脂、ガラス転移点25℃
のアクリル/スチレン共重合樹脂(50mass%)とエポキ
シ樹脂(50mass%)のブレンド樹脂、エポキシ樹脂(熱
硬化性樹脂)である。なお、樹脂巻き付きの評価基準は
表1に記したとおりである。
【0021】図2から、鋼板温度が低いほどロールコー
ターへの樹脂巻きつき現象が軽減されること、及び鋼板
温度が使用した熱可塑性樹脂のガラス転移点(Tg)+20
℃以下であれば樹脂の凝集によるロールコーターへの巻
きつきの問題が生じないことが分かる。また、熱硬化性
樹脂を用いた場合には、鋼板温度が60℃に至るまでロー
ルコーターへの巻きつきの問題が生じないことが分か
る。
【0022】これら、図1、図2に示す関係は、熱可塑
性樹脂の種類、配合、濃度あるいは鋼板のライン速度等
によらず一般的に認められており、したがって、本発明
では鋼板温度を60℃以下になるようにするとともに、塗
液に熱可塑性の樹脂を含む場合には、鋼板温度を水系塗
液に含まれる樹脂のガラス転移点(Tg)+20℃以下とす
るのである。
【0023】上記に示す条件によって水系塗液が塗布さ
れた鋼板は、次いで塗料の乾燥・焼付け工程に付され
る。この塗料の乾燥・焼付け工程に当たり、水系塗液の
塗布終了から鋼板温度が100℃になるまでの時間を10秒
以内として乾燥することがフラッシュラストの生成防止
のため重要である。
【0024】図3は、H2/N2=30/70の雰囲気で900℃で焼
鈍した厚さ0.5mmの冷延鋼板100tに水洗を施し、あるい
は施さずに直接に、溶質(固形分換算で樹脂40mass%、
アルミナ複合シリカ60mass%)を水に5mass%の濃度で溶
解させた水系塗液をロールコーターで塗布し、塗布終了
から鋼板温度が100℃になるまでの時間(このうち、塗
布から加熱開始までの時間2s)とフラッシュラストの発
生状況との関係を、焼鈍後の水洗の有無をパラメータと
して、示したグラフである。なお、樹脂としてはアクリ
ル/スチレン共重合樹脂(Tg:25℃)を用い、塗布する
際の鋼板温度は30℃とした。また、100℃から200℃まで
は10℃/sで焼き付けを行った。なお、上記図3における
フラッシュラストの発生状況の評価は表2に示すとおり
である。
【0025】
【表2】
【0026】図3から分かるように、水系塗液の塗布終
了後鋼板温度が100℃に達するまでの乾燥温度が10s以下
のときはフラッシュラストの発生がほとんどないこと、
特に鋼板が焼鈍後水洗処理を受けたときは実質的にフラ
ッシュラストの発生が皆無になる。
【0027】このように水系塗液の塗布終了後鋼板温度
が100℃に達するまでの乾燥温度を短縮し、また水洗す
ることによってフラッシュラストの発生を抑制できるメ
カニズムについては、必ずしも明らかではない。しか
し、水系塗液の塗布後の乾燥時間を短縮することは、焼
鈍により活性化された鋼板表面からのFeの溶出量を少な
くし、また、水洗は活性化された鋼板表面を僅かな水酸
化物の生成などによって不活性にし、これによって塗液
中へのFeの移行を妨げるためと推察される。なお、フラ
ッシュラストは、塗液中にクロムなどの不動態化剤を十
分な量を含む水系塗液を用いた場合は本質的に発生しな
い。
【0028】上記乾燥時間の短縮のためには、公知の手
段をすべてとりうる。しかし、例えば熱風炉を用いる場
合には、急速加熱のため塗膜層に熱風が強く当たること
になり、風紋などの外観不良が顕著に発生する場合があ
る。これに対し、例えば鋼板を誘導加熱するなど、鋼板
の内部発熱により行う手段を採用すれば、上記のような
問題を生ぜず、所期の急速加熱による乾燥を行いうる。
【0029】上記乾燥後の焼付け工程については、従来
公知の手段を用いることができる。昇温速度、最高加熱
温度については、塗装鋼板の種類、使用目的に応じて適
宜選択すればよい。
【0030】また、塗液の塗布方法についても、上記本
発明の条件を満足する限り、特に制限する必要はない
が、いわゆる両面同時塗布型のロールコーターを用いる
のが好適である。片面塗布型のロールコーターを用い、
表裏別々に塗布する場合は、鋼板表裏に塗膜厚の差が生
じる原因となり、かつ、最初に塗布した面では、次の面
に塗付されるまで乾燥工程を待たねばならず、フラッシ
ュラストの発生の危険があるからである。なお、両面同
時塗布型のロールコーターとしては、塗膜厚を表裏むら
なくできるので、例えば特開平11-262710号公報に記載
されているいわゆる竪型のものを用いるのが好ましい。
【0031】
【実施例】板厚0.5mm、幅1mの冷延鋼板100tを準備し、
これをH2/N2=30/70の雰囲気で900℃で焼鈍した。焼鈍さ
れた鋼板に対し表1に示す組成を有する水系塗液を塗布
した。塗布条件は得られた製品の評価とともに表2に示
す。これらのデータから分かるように、本発明例に従っ
て焼鈍された鋼板に水洗を行い、水系塗液の塗布後の乾
燥時間を短縮した場合には、フラッシュラストの発生な
く、また、鋼板温度を水系塗料に含まれる樹脂のガラス
転移点(Tg)+20℃以下とした場合には塗装時の樹脂の
ロールコーターへの巻き付きを防止できる。
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】
【発明の効果】本発明により、最終焼鈍炉に直結した塗
装ラインを用いて、鋼板に有機樹脂を含む水系塗液を塗
布し、これを乾燥・焼き付けして塗装鋼板を製造する場
合にも、フラッシュラストの発生なく良好な外観を有す
る塗装鋼板を製造することができる。また、長時間継続
して塗布作業を行うときのロールコーターへの塗料巻き
付き現象を回避して、ロールコーターの洗浄回数を大幅
に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ロールコーターへの樹脂巻き付き現象の発生
状況と用いた樹脂のガラス転移点温度との関係を、鋼板
温度をパラメーターとして、示したグラフである。
【図2】 ロールコーターへの樹脂巻き付き現象の発生
状況と鋼板温度との関係を示したグラフである。
【図3】 水系塗液の塗布終了から鋼板温度が100℃に
なるまでの時間とフラッシュラストの発生状況との関係
を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 正樹 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 Fターム(参考) 4D075 BB22X BB24Y BB26Z BB65X BB93X BB93Y BB95Y CA31 CA33 DA03 DA06 DB02 DB03 EA06 EA07 EA10 EB13 EB14 EB16 EB19 EB22 EB32 EB33 EB35 EB36 EB38 EB39 EB43 EB53 4K026 AA02 AA22 BA06 BB01 CA20 CA23 DA02 EA08 EB11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼鈍された鋼板を水により洗浄した後、
    樹脂を含む水系塗液を塗布し、塗布終了から鋼板温度が
    100℃になるまでの時間を10s以内として乾燥した後、所
    定温度まで昇温して焼き付けることを特徴とする良好な
    外観を有する塗装鋼板を製造する方法。
  2. 【請求項2】 樹脂を含む水系塗液を塗布するに当た
    り、塗布前の鋼板温度を60℃以下、かつ水系塗料に含ま
    れる樹脂のガラス転移点(Tg)+20℃以下とすることを
    特徴とする請求項1記載の良好な外観を有する塗装鋼板
    を製造する方法。
  3. 【請求項3】 水系塗液塗布後の乾燥を鋼板の内部発熱
    により行うことを特徴とする請求項1又は2記載の良好
    な外観を有する塗装鋼板を製造する方法。
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