JP3014537B2 - 高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は連続式溶融亜鉛めっき設
備を用いた高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、合金化溶融亜鉛めっき鋼板は需要
増大、用途の多様化の傾向にある。中でも、自動車用途
に用いられる鋼板に対しては、車体軽量化のため、素材
の強度、加工性等の機械的性質の向上が要求されてい
る。素材の強度を向上させる方法としては、鋼中にPを
添加させることが有効である。しかし、Pを含有する鋼
板は、連続式溶融亜鉛設備を用いて合金化溶融亜鉛めっ
き製造する際、焼鈍過程で鋼板表面にPが濃化し、合金
化反応速度を大幅に低下させる問題が生じる。
【0003】この問題改善のための従来技術として、例
えば特開昭55−122865号によれば無酸化炉にお
いて鋼表面に厚膜の酸化皮膜を形成した後、水素を含む
雰囲気中で焼鈍することにより、Si等のめっき性を阻
害する元素の表面濃化を抑制する方法が考案されてい
る。この方法を応用してP濃化を抑制することが考えら
れる。この方法によればFeの酸化膜によりSi等の表
面濃化を抑制し、めっき性を阻害するSi酸化物等の生
成を抑制できるので、めっき密着性を向上させることが
できる。しかし、従来技術に於いては酸化膜の還元反応
を適正に制御することができない問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】高強度溶融亜鉛めっき
鋼板の製造方法において、従来技術は、焼鈍過程で素地
鋼板の表面に厚膜のFe酸化膜を生成させた後、めっき
浴浸漬直前に還元を終了させる。これは、鋼板表面にF
e酸化膜が存在する間はSi酸化物等の表面濃化が抑制
できることを利用するもので、Si酸化物等の表面を抑
制し、めっき性の改善をはかるものである。しかし、F
e酸化膜の還元反応を制御する手段を有していないた
め、Fe酸化皮膜の適正制御が困難であり、還元が早期
に終了した場合はSi酸化物等が表面濃化し、終了しな
かった場合はFe酸化膜が残存し、結局、実操業におい
てめっき性不良を発生させずに安定的に高強度溶融亜鉛
めっき鋼板を製造することが不可能であった。又、無酸
化炉において厚膜のFe酸化皮膜を鋼板表面に形成させ
るため、焼鈍炉内のロールにピックアップし鋼板表面に
傷をつける等の問題が生じた。従って、この従来技術を
合金化反応性を低下させる元素であるPの表面濃化抑制
に応用しようとしても、上記問題が発生するため適用で
きなかった。かかる問題に対し鋭意検討を行なった結
果、以下に示す解決手段を見いだしたので説明する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は以下の通
りである。無酸化炉を有する連続式溶融亜鉛めっき設備
を用いて、重量%(以下、化学成分については同様)
鋼中P濃度0.03%以上の高強度合金化溶融亜鉛めっ
き鋼板を製造する方法において、無酸化炉の燃焼空気比
と還元炉の雰囲気の露点を調整することにより鋼板表面
の酸化皮膜厚を制御し、その後溶融亜鉛めっきを行う
とを特徴とする高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造
方法にある。
【0006】
【作用】以下に本発明を詳細に説明する。高強度溶融亜
鉛めっき鋼板において本発明法の対象となる鋼中Pの添
加レベルは、0.03%以上である。0.03%未満の
場合は、鋼板の機械的強度の向上効果が得られない。上
限は特に規定するものではないが、0.1%を超える場
合は素地鋼板の粒界われ等の現象を引き起こし機械的特
性の低下を招きやすい。従って通常は0.03%以上
0.1%以下の範囲をとる。
【0007】無酸化炉の燃焼空気比と還元炉の雰囲気の
露点を調整することにより鋼板表面のFe酸化皮膜厚を
制御する。この理由は、焼鈍炉内で鋼板表面に適正なF
e酸化皮膜を存在させることによりPの表面濃化を抑制
し、合金化反応速度の低下を防止するためである。無酸
化炉において燃焼空気比は、通常は0.9〜1.2の範
囲で調整する。0.9以下だと十分なFe酸化皮膜厚が
得られず、1.2を超える場合は焼燃効率が低下するの
で好ましくない。鋼板表面のFe酸化皮膜厚は特に限定
するものではないが100A〜1000Aで生成させる
のが好ましい。100A以下だとPの表面濃化の抑制効
果が不十分であり、1000Aを超えると焼鈍炉内のロ
ールにFe酸化皮膜がピックアップする等の問題点を生
じる。
【0008】燃焼空気比は、無酸化炉出側で鋼板表面の
酸化膜厚を測定し適正なFe酸化皮膜厚となる様に調整
する。又、鋼板表面の酸化膜厚を測定できない場合は、
無酸化炉内での板温、鋼板の在炉時間、雰囲気、鋼中成
分等のデータよりFe酸化皮膜厚をシミュレーションに
より計算し、適正となる様焼燃空気比を調整しても良
い。還元炉において雰囲気の露点調整機能を付与するの
はFe酸化膜の還元反応を適正に制御するためである。
雰囲気の組成は、H2を1〜70%の範囲で含むN2ガス
を用いる。露点は炉内に水蒸気を導入することにより操
作する。還元炉出側でのFe酸化膜厚は特に限定するも
のではないが通常200A以下が好ましい。200Aを
超える場合はめっき性が低下する。露点は、還元炉出側
での鋼板表面の酸化膜厚を測定し適正となる様に調整す
る。又、鋼板表面の酸化膜厚を測定できない場合は、無
酸化炉における場合と同様にFe酸化皮膜厚をシミュレ
ーションにより計算し調整しても良い。
【0009】
【実施例】無酸化炉を有する連続式溶融亜鉛めっき設備
を用いて鋼中のP濃度が種々異なる高強度合金化溶融亜
鉛めっき鋼板を製造した。その際、無酸化炉は直火加熱
方式で出側板温は650〜700℃、還元炉はラジアン
トチューブ加熱方式で雰囲気はH210%−N2で水蒸気
を吹き込むことにより露点を種々に調整した、溶融めっ
き浴に浸漬めっきした後鋼板を加熱し合金化処理を施し
た。その際、合金化反応性をめっき層中Fe%にて評価
した。尚、めっき付着量は35g/m2で行なった。
【0010】表1の本発明例1〜3は鋼中P濃度が種々
異なる材料について、無酸化炉の燃焼空気比と還元炉の
露点を調整することによりFe酸化膜厚を適正に制御し
たもので何れも合金化反応性が良好である。これに対
し、比較例1は現行の通常プロセスにて製造した場合
で、還元炉の露点を調整していないため還元炉内でPが
表層に濃化し合金化反応性が不良となった。
【0011】
【表1】
【0012】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明法を適用す
ることにより鋼中P濃度0.03%以上の高強度合金化
溶融亜鉛めっき鋼板を生産性を低下させることなく安定
的に製造することができ、工業的に大きな効果を奏する
ものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 2/00 - 2/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無酸化炉を有する連続式溶融亜鉛めっき
    設備を用いて、重量%で鋼中P濃度0.03%以上の高
    強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造する方法におい
    て、無酸化炉の燃焼空気比と還元炉の雰囲気の露点を調
    整することにより鋼板表面の酸化皮膜厚を制御し、その
    後溶融亜鉛めっきを行うことを特徴とする高強度合金化
    溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
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