JP2003264983A - 圧電ソリッドステートモータ - Google Patents

圧電ソリッドステートモータ

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JP2003264983A
JP2003264983A JP2003018739A JP2003018739A JP2003264983A JP 2003264983 A JP2003264983 A JP 2003264983A JP 2003018739 A JP2003018739 A JP 2003018739A JP 2003018739 A JP2003018739 A JP 2003018739A JP 2003264983 A JP2003264983 A JP 2003264983A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作動温度範囲が広く、耐久性が高く、出力が
大きく且つ寿命が長い圧電ソリッドステートモータ積層
体の構造を提供する。 【解決手段】 ソリッドステートモータは、積層体に組
み立てられた複数の圧電エレメントを備えている。各エ
レメントは2つの対向する平らな表面を有する。複数の
電極各々は、上記積層体の2つの隣接するエレメントの
平らな表面に接触する平らな区分を有する。シリコン接
着剤が上記圧電エレメントに付着される。このシリコン
接着剤には複数のアルミナ粒子が配置される。保護ハウ
ジングは、硬化スチール製であり、上記積層体、電極及
びシリコン接着剤の組合体を円筒状に収容する。保護ハ
ウジングの端部には積層体の動きを取り出すためのダイ
ヤフラムが 取り付けられる。このダイヤフラムはステ
ンレススチール製である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に、ソリッドステ
ートモータアクチュエータのカプセル化構造に係る。
【0002】
【従来の技術】大量生産されるソリッドステートモータ
積層体、即ちアクチュエータは、圧電円盤をメタルホイ
ル電極と交互配置(インターリーブ)したものを使用し
て製造される。交互にバイアスされた電極に電位を加え
ることにより各々の圧電円盤が膨張され、即ち軸方向に
歪まされる。積層された円盤の加算的なそりは一般的に
液圧系によって増幅されて、有用な動作を遂行する。
【0003】電気膨張材料の能動素子を有する従来の電
気機械的アクチュエータの一例が、グレンドンMベンソ
ン氏の米国特許第3,501,099号及び第3,63
5,016号に見られる。ベンソン氏の特許は、動作増
幅構造体と、圧電積層体を製造する方法の両方を開示し
ている。セラミック材料のシートを圧延し、圧密化しそ
してパンチして、セラミック円盤を形成する。清掃プロ
セスの後に、これらのセラミック円盤の間に交互に1組
の連続する円盤電極を配置して円盤を積層させる。これ
らの積層体は加圧冷間溶接プロセスを受け、その後、2
つの電極グループに共通電極を接続した後に、高温圧力
ボンディングプロセスを受ける。これら積層体は、直流
電圧を印加することにより極性が定められ、次いで、プ
ラスチックの絶縁カバーでカプセル化された後に、トラ
ンスジューサのハウジング内に最終的に取り付けられ
る。
【0004】圧電積層体を製造する場合には種々の環境
設計要件が重要となる。これらファクターの中で、デバ
イスの作動温度範囲と外部の機械的なストレスが最も重
要である。
【0005】従来の積層体は、積層体ハウジングの外部
で測定して約75℃の最高作動温度に制限される。積層
体自体により発生する熱は周囲温度との兼ね合いとな
る。例えば、積層体の1つの用途は、エンジンのバルブ
を動作することである。収容された積層体が一般に取り
付けられるエンジンでは、典型的に、非常に高い熱が発
生される。積層体の温度は、測定したエンジン温度より
も40ないし50℃は高い温度に到達する。
【0006】一方、従来の積層体では、構造上の欠陥が
あると、作動中及び/又は設置中に剪断ストレスやねじ
れストレスが積層体に加えられるために、一般に積層体
に故障を招く。積層体の構造故障とは、一般に、セラミ
ック円盤が疲労によってクラックを生じることに起因す
るものである。円盤と電極との間の分離もしばしば問題
となる。
【0007】上記した幾つかの問題を最小限に抑える試
みとして、円盤/電極積層体とハウジングとの間に圧電
積層体の絶縁材が導入されている。
【0008】コーマクGオネイル氏の米国特許第4,0
11,474号には、作動中のブレークダウンを回避す
るように積層体の絶縁を改良するための多数の方法が開
示されている。ここでは、圧電積層体と絶縁材料とを接
触維持することにより弧絡が回避されるとしている。オ
ネイル氏は、その第1の実施例において、オイルのよう
な加圧された絶縁流体を圧電積層体のハウジングに導入
することを教示している。この流体は、印加電圧を加え
た際に積層体が半径方向に収縮し又は軸方向に膨張する
間に流体と積層体とを接触状態に維持するために加圧さ
れる。
【0009】オネイル氏は、その第2の実施例におい
て、積層体に固体ポリウレタンコーティングを施してい
る。このコーティングは、加圧絶縁流体により積層体と
接触状態に保持され、作動中の分離と、それに伴う弧絡
を防止する。
【0010】オネイル氏の第3の実施例では、コーティ
ングが施された積層体のまわりにフィラメント又はテー
プを巻き付けることにより積層体と固体絶縁コーティン
グとが接触状態に維持される。このテープは、コーティ
ングに予め負荷を掛けてコーティングが積層体から分離
しないよう防止するためにコーティングのまわりに巻き
付けられる。このテープは、積層体の作動中にポリウレ
タンコーティングの膨張を加味するために間隔を置いて
巻き付けられる。
【0011】圧電エレメントの積層体を有するモータの
他の例が特開平3−214782号公報に記載されてい
る。この公知の圧電モータは、圧電エレメントの積層体
をベローズで囲み、該ベローズの両端に金属端板を配置
した構造である。このベローズ型圧電モータは、用途に
よっては有用であるが、高温の動作温度のもとで使用さ
れる用途に使用することはできない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のカプ
セル化された圧電モータの改良に関する。本発明の課題
は、積層体の動作温度範囲の拡大、耐久性の増大、出力
の増加及び寿命の延長といった効果を達成できる圧電ソ
リッドステートモータを提供することである。
【0013】
【問題を解決するための手段】本発明は、圧電ソリッド
ステートモータを提供するものであり、このソリッドス
テートモータは、積層体に組み立てられた複数の圧電エ
レメントを備える。各エレメントは2つの対向する平ら
な表面を有している。複数の電極の各々は、上記積層体
の2つの隣接するエレメントの平らな表面に接触する平
らな区分を有している。上記圧電エレメントにはシリコ
ーン接着剤が付着される。このシリコーン接着剤には複
数のアルミナ粒子が含まれる。保護ハウジングは、上記
積層体、電極及びシリコーン接着剤の組合体を円筒状に
包囲する。
【0014】保護ハウジングは硬化スチール製であり、
その一端には積層体の一端部を支持する区分が形成され
る。保護ハウジングの他端は開口しており、この開口し
た端部にはステンレススチール製のダイヤフラムが取り
付けられる。そして、積層体の他端部がこのダイヤフラ
ムに接触するように配置される。本発明のこの構成によ
れば、圧電エレメントの積層体は硬化スチールの保護ハ
ウジングにより保護されており、圧電エレメントの作動
による動きはダイヤフラムから取り出すことができる。
そして、ダイヤフラムはステンレススチール製であるか
ら、高温の作動条件にも耐えることができる。したがっ
て、本発明による圧電ソリッドステートモータは、ダイ
ヤフラムを高温側に向けて保護ハウジングをエンジン頭
部等に直接取り付けて使用することができる。
【0015】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明を詳細に
説明する。ここで説明する圧電積層体をカプセル化方法
は、高品質、高耐久性のソリッドステートモータ積層体
を形成するための自動製造工程用に設計されたものであ
る。この方法の圧電カプセル化段階は、慎重な清掃及び
検査作業を用いて高速応答性と大きな駆動力をもつ積層
体を形成する技術を向上させる。
【0016】本発明は、圧電ソリッドステートモータ積
層体のカプセル化構造に関する。しかしながら、例え
ば、ソリッドステートモータ積層体と、電気膨張アクチ
ュエータという用語は、同義語である。本明細書全体に
わたり、圧電ソリッドステートモータ積層体を一般に
「積層体(スタック)」と称する。
【0017】本発明は、上記した従来技術の欠点を克服
するだけでなく、以下に述べる特徴及び効果も提供す
る。
【0018】図1は、本発明による収容されたソリッド
ステートモータ積層体100を示している。電極/セラ
ミックエレメント積層体102はハウジング104の中
央に配置されている。この積層体102は、複数の圧電
エレメント103を備えている。これらのエレメント1
03は種々の幾何学形状をとることができる。好ましい
実施例では、エレメント103は実質的に円形状であ
る。従って、エレメント103を円盤(ディスク)とも
称する。各円盤は、互いに実質的に平行に形成された2
つの対向する表面を有するのが好ましい。これらの円盤
には、2組の電極108、108’が圧電エレメントと
交互に配置されている。
【0019】各電極108、108’の基本的な構造を
図2について説明する。各個々の電極108、108’
は、平らな区分220と細長い区分222とを含んでい
る。各電極の平らな区分220は、2つの隣接する円盤
の平らな表面の実質的な部分に接触するようになってい
る。
【0020】電極108、108’は、公知の技術を用
いて切断又は型抜き成形されたメタルホイルである。こ
れらの電極は、黄銅のような銅合金やそれと同等の既知
のもので形成される。
【0021】ハウジング104は硬化スチールで形成さ
れ、円筒形状をしていて、積層体を収容するための中空
円筒空洞を有している。ハウジング104の上端には2
つのスルーポート106、106’が設けられており、
電極108、108’をハウジングから取り出せるよう
になっている。各電極は、コネクタ109、109’に
よって一緒に束ねられる。
【0022】又、ハウジング104は、積層体及びハウ
ジングを、例えばエンジンの頭部に取り付けるのに使用
される1組のネジ110も備えている。ハウジング10
4は台状領域112を有する。図1の上から見たとき
に、この台状領域112は六角形断面を有している。こ
の六角形状は図示されていないが、圧電ソリッドステー
トモータハウジングをエンジンの頭部に締め付けたり緩
めたりするのに使用される。
【0023】シリコーンのカプセル化材料は、積層体と
ハウジングとの間の空洞及び隣接電極間のギャップを満
たすように注入される。更に、ハウジング104の端面
114と、最後のセラミックエレメント115の露出面
は、積層体ハウジング104の端にダイヤフラム116
を容易に適切に整列させるために同時に研磨されねばな
らない。次いで、ダイヤフラム116は表面114にレ
ーザ溶接される。これにより、積層体の端(即ち、エレ
メント115の端面)をダイヤフラム116に接触させ
ることができる。
【0024】ダイヤフラム116は、厚さが約0.1m
mのステンレススチールで形成されるのが好ましい。こ
のスチールのダイヤフラムは、積層体を外部の汚染から
保護するように働く。更に、ダイヤフラムは、電極/エ
レメント積層体がハウジング内で回転しないよう防止す
るが、これは薄くて且つフレキシブルであるので、ほと
んど束縛なく積層体を軸方向に動かすことができる。ダ
イヤフラム及びハウジングは、好ましくは硬度が約30
ロックウェルCである。
【0025】積層体がエンジンの頭部に設置されるとき
には、ダイヤフラム116に対して通常はピストンが当
接される。設置の間に、積層体はエンジンの頭部にねじ
込まれ、ダイヤフラム116はハウジングにストレスを
伝達する。もしダイヤフラムがなければ、末端のセラミ
ックエレメントとピストンとの間の摩擦により積層体が
回転される。積層体が回転すると、エレメントに剪断力
及び分離力が及ぶことになり、シリコーンのカプセル化
材料が破裂することになる。このような構造欠陥は、積
層体の動作に不利な影響を及ぼす。
【0026】118と示されたハウジングの区分は、積
層体を安住させるための固定台を形成する。約1000
Vの駆動電圧を電極108、108’に印加すると、積
層体は、この固定台118に対抗して軸方向に膨張し、
ダイヤフラム116を外方に動かして、動作を生じさせ
る。それ故、ダイヤフラム116に対抗してほぼ全ての
軸方向変位が生じ、区分118に隣接する端には軸方向
変位がほとんど生じない。
【0027】図3は、図1の圧電ソリッドステートモー
タ積層体及びハウジングのA−A線に沿った断面図であ
る。シリコーン接着剤は、積層体とハウジングとの間に
サンドイッチされて示されている。好ましい実施例で
は、シリコーン接着剤は、ドウコーニング社により製品
番号Q3−6632として製造されたものである。この
シリコーン接着剤は、積層体内や電極の複雑な形状部の
まわりに見られるクレバスに容易に流れ込んで積層体の
完全なカプセル化を確保するように低い粘性であるのが
効果的である。25℃におけるシリコーン接着剤の粘性
は5700cpsであり、比重は2.14である。シリ
コーン接着剤は、複数の酸化アルミニウム(アルミナ)
粒子より成る。これらのアルミナ粒子は高い熱伝導特性
を有し、カプセル化材料の熱伝導率を増加する。又、ア
ルミナ粒子の粒子サイズは、圧電材料の粒子サイズと実
質的に同じであるのが効果的である。例えば、アルミナ
粒子の粒子サイズは約1ないし5ミクロンであり、圧電
材料の粒子サイズは4ないし5ミクロンである。それ
故、アルミナ粒子は圧電材料に良好に物理的接触し、こ
れにより、積層体で発生された熱の多くがハウジング壁
の内部へ伝導されて放熱されると共に、圧電材料に対す
るカプセル化材料の接着も促進される。
【0028】一般的な積層体カプセル化プロセス300
が図4及び5に示されている。ブロック302に示すよ
うに、積層体は清掃プロセスを受ける。一実施例におい
て、従来のグリットブラスト技術により組み立てられた
積層体の外面から過剰な光沢や汚染物が除去される。積
層体はメタノールバス内で超音波洗浄される。きれいに
なった積層体は、次いで、ブロック304において熱で
乾燥される。加熱プロセスにより揮発性の汚染物が除去
される。この加熱プロセスは、約−98kPaの圧力を
用いた真空オーブンのようなデシケータ内において10
0℃の温度で2時間積層体を加熱することより成る。次
いで、積層体は、ブロック306に示すように室温で冷
却される。
【0029】ブロック306に続いて、ハウジングの内
壁に離型材が塗布される。この離型材は、シリコーンの
カプセル化材料がハウジングの内壁に付着するのを禁止
するものである。従って、離型材は、積層体が動作され
たときにそれと一緒にカプセル化材料が動けるようにす
る。更に、この離型材は、温度の変化と共にカプセル化
材料が膨張/収縮できるようにし、カプセル化材料への
ダメージを回避する。好ましい実施例においては、離型
材は、ミラー・ステファーソン社により部品番号MS−
145として製造されているフルオロカーボン懸濁離型
材である。
【0030】次いで、積層体は、ブロック310におい
て、変更された整列固定具によりハウジング内で整列さ
れる。この整列固定具は、底部/端部区分を含む円筒状
ケースを含んでいなければならない。図1に示すよう
に、アクチュエータの一端は、電気リードを通せるよう
に2つの開口を有している。更に、この整列固定具ケー
スの内径は、適切なカプセル化を行えるようにするため
に積層体の外径よりも若干大きくなければならない。次
いで、ブロック312に示すように、整列固定具のベー
スにある穴にストッパを挿入し、電気リードのまわりを
シールしなければならない。整列固定具ケース及びポー
トストッパの組成は、本発明にとって厳密なものではな
いことに注意されたい。しかしながら、それらの組成
は、積層体の汚染又は化学反応が生じないものでなけれ
ばならない。
【0031】ブロック314において、準備した整列固
定具が、真空チャンバ内に配置された空気ポッティング
固定具に配置される。次いで、空気ポッティング固定具
により積層体に小さな軸方向の負荷を加え、整列固定具
を取り外す。この小さな軸方向の負荷は、約445ない
し1112.5ニュートンの範囲の力である。
【0032】整列固定具が取り外された後に、ブロック
320において、大きな軸方向の負荷が積層体に加えら
れる。積層体を圧縮するのに使用するこの負荷により、
円盤の不規則な表面に対して黄銅電極を成形することが
できる。従って、次々の円盤の間には本質的にほとんど
スペースが形成されず、スチフネスが増大される。好ま
しい実施例において、この力はほぼ8900ニュートン
に等しい。次いで、ブロック322に示すように、チャ
ンバがシールされる。その後、ブロック324に示すよ
うに、チャンバに真空が形成される。この真空は充分な
量の空気を引き抜き、真空が解放されたときに積層体内
に残された空所をエラストマーが満たすようにする。好
ましくは、−100kPaの真空が引かれる。
【0033】次いで、接着剤の付与について詳細に説明
する。シリコーン接着剤は、製造者からA成分及びB成
分として供給される。シリコーン接着剤は、製造者の示
唆する指示に基づいて1:1の重量比で混合される。完
全に混ぜ合わされると、その混合物は、見掛け上均一な
灰色となる。均一な生成物混合を確保するためには、A
及びB成分は各々完全に混合してから両者を混ぜ合わせ
るようにしなければならない。成分A及びBが完全に混
合されると、それにより生じるエラストマーの空気抜き
をしなければならない。エラストマーは、従来の技術に
よって空気抜きされる。
【0034】ブロック328において、エラストマー混
合物をガラス管を通してデシケータに注入すると共に、
積層体とケースの内壁との間のスペースに注入する。ブ
ロック330において、チャンバ内の真空を解放し、積
層体に残っている空所をシリコーンエラストマーで満た
すようにする。従って、真空が解放されると、エラスト
マーが積層体の空所を満たし、積層体のスチフネス特性
を向上させる。
【0035】次いで、ブロック332においてエラスト
マーを硬化する。好ましい実施例では、第1の硬化段階
が100℃で約2時間行われる。この第1の硬化段階
で、カプセル化材料が固定し、固いゴム材のような見掛
けになる。その後、第2の硬化段階が約145ないし1
50℃で約4時間行われる。この第2の段階は、圧電材
料に対するシリコーンのカプセル化材料の接着を確立す
る。更に、シランのような結合材を用いて、カプセル化
材料の付着特性が更に促進される。
【0036】ブロック336において、軸方向の負荷が
積層体から解放される。その後、積層体は、ブロック3
34において、室温で1時間冷却される。
【0037】エラストマーは、電極及び圧電円盤を充分
にカバーして弧絡を防ぐように付与される。更に、エラ
ストマーは、積層体をハウジングから電気的に分離す
る。
【0038】ブロック338において、積層体は、真空
チャンバ内部の空気固定具から取り外される。シリコー
ンのカプセル化材料のコーティングは、ブロック340
に示すようにトリミングされる。このトリミングによ
り、組み立てられた積層体の端面が露出され、動作中に
積層体からダイヤフラム部材へ並進運動を直接伝達でき
るようになる。さもなくば、エラストマーのトリミング
しない端部コーティングは、従順な層として働く。
【0039】ブロック342は、極性定めのプロセスを
表している。この極性定めのプロセスは、室温にある積
層体に電圧信号を印加することより成る。例えば、この
電圧信号は、0ボルトから800ボルトまで上方に傾斜
され、次いで、800ボルトから0ボルトまで下方に傾
斜される。この極性決め技術は従来のものであり、セラ
ミック材料に基づくものである。
【0040】ブロック344に示すように、ハウジング
の端面及び圧電円盤の露出面は、スチールのダイヤフラ
ムを積層体ハウジング組立体の端に容易に適切に整列さ
せるように同時に研磨される。次いで、ダイヤフラム
は、ブロック346で示すようにハウジングの端面にレ
ーザ溶接される。ダイヤフラムは、好ましくは、ステン
レススチールで作られ、その厚みは約0.25mmであ
る。スチールのダイヤフラムは、積層体を外部の汚染か
ら保護するように機能する。更に、ダイヤフラムは、電
極円盤/積層体がハウジング内で回転しないように防止
する。
【0041】本発明の操作の一例を以下に述べる。圧電
アクチュエータの主たる機能は動作(アクチュエーショ
ン)を与えることである。これは、圧電円盤各々に高い
電位を加えることにより達成される。電気エネルギーを
受けるのに応答して、各円盤は軸方向に「伸び」即ち膨
張する一方、半径方向に「収縮」即ち縮まる。積層体の
個々の円盤が膨張するときには、積層体も同様に膨張す
る。更に、円盤から電気エネルギーを除去すると、円盤
はその元の形態に復帰する。圧電材料のこの膨張特性に
より、セラミックは、動作を必要とする多数の用途にと
って望ましいものとなる。
【0042】上記したように、シリコーン接着剤は優れ
た物理的特性を発揮し、これは以下のものを含むがこれ
に限定されるものではない。シリコーン接着剤の低い粘
性は圧電円盤への良好な接着をもたらす。更に、この低
い粘性は、積層体のクレバスに接着剤を充填させて良好
なスチフネスを与えることができるようにする。従っ
て、この良好なスチフネス特性によりアクチュエータを
大きく変位させることができる。アルミナ粒子は、良好
な熱伝導特性を発揮し、熱が重要な種々の用途に積層体
を使用できるようにする。更に、カプセル化材料は積層
体を外部の衝撃から保護し、積層体を過酷な条件に使用
できるようにする。これらの全てにより、優れた信頼性
をもつアクチュエータが得られる。
【0043】シリコーン接着剤に関連した優れた物理特
性に加えて、多くの組み立て特性も向上される。又、接
着剤は、積層体に対してプライマー(下塗り)なしの接
着を果たす。更に、接着剤の1回の塗布しか必要でない
ので、アクチュエータを迅速に製造することができる。
【0044】本発明の他の特徴、目的及び効果は、上記
説明、添付図面及び特許請求の範囲から明らかとなろ
う。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による圧電ソリッドステートモータ積層
体を示す側面断面図である。
【図2】平らな区分及び細長い区分をもつ電極を示す図
である。
【図3】図1の収容された圧電積層体のA−A線に沿っ
た上面断面図である。
【図4】本発明による圧電積層体のカプセル化にエラス
トマーを適用する方法の基本的な段階を示すフローチャ
ートである。
【図5】本発明による圧電積層体のカプセル化にエラス
トマーを適用する方法の基本的な段階を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
100 ソリッドステートモータ積層体 102 電極/セラミックエレメントの積層体 103 圧電エレメント 104 ハウジング 108、108’ 電極 109、109’ コネクタ 110 ネジ 112 台領域 116 ダイヤフラム 114 表面 118 固定台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チュオン キュー ダム アメリカ合衆国 イリノイ州 61615 ピ オーリア リッジクレスト ドライヴ 5905 (72)発明者 カーティス シー ケリー アメリカ合衆国 イリノイ州 61571 ワ シントン バーチウッド ドライヴ 914

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々が両側に平らな表面を有し互いに積
    層された複数の圧電エレメント、及び、各々が2つの隣
    接する前記圧電エレメントの間に配置され、該圧電エレ
    メントの前記平らな表面に接触する平らな区分を有する
    複数の電極からなる積層体と、 前記積層体を収容する筒状の保護ハウジングと、 前記積層体と前記保護ハウジングとの間にあって前記積
    層体を筒状に囲み前記圧電エレメントに付着されるよう
    になったシリコン接着剤と、を含み、 前記保護ハウジングは硬化スチール製であり、前記保護
    ハウジングの一端には前記積層体の一端部を支持する区
    分が形成され、他端は開口しており、 前記保護ハウジングの前記他端にはステンレススチール
    製のダイヤフラムが取り付けられ、前記積層体の他端部
    はこのダイヤフラムに接触しており、 前記シリコン接着剤にはアルミナ粒子が含まれている、
    ことを特徴とする圧電ソリッドステートモータ。
  2. 【請求項2】 前記シリコン接着剤は、最初は前記積層
    体の空所に流れこむことのできる程度の低粘性の液体で
    あり、前記積層体の周囲およびその全体にわたって分布
    されて、前記積層体とハウジングとの間の領域を満た
    し、次に前記シリコン接着剤が硬化されて前記圧電エレ
    メントに接着されたものであることを特徴とする請求項
    1に記載のソリッドステートモータ。
  3. 【請求項3】 前記電極の各々は、前記積層体から外方
    に延びるように前記平らな区分と共に形成された細長い
    区分を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項
    2のいずれかに記載のソリッドステートモータ。
  4. 【請求項4】 前記圧電エレメント及び前記電極の前記
    平らな区分は実質的に円形状を有しており、 前記細長い区分は、前記平らな区分の周囲から外方に延
    び、所定の複数の電極の細長い区分が共に固定されてい
    ることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれ
    かに記載のソリッドステートモータ。
  5. 【請求項5】 前記アルミナ粒子の粒子サイズは1ない
    し5ミクロンであり、前記圧電エレメントの粒子サイズ
    は4ないし5ミクロンであることを特徴とする請求項3
    に記載のソリッドステートモータ。
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