JP2003261794A - スフィンゴシン類縁体およびその製法 - Google Patents

スフィンゴシン類縁体およびその製法

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敏和 箱木
Toshihiko Shigenari
俊彦 重成
Shigeo Katsumura
成雄 勝村
Yasuyuki Igarashi
靖之 五十嵐
Yoshiro Furukawa
喜朗 古川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 代謝されにくい蛍光標識スフィンゴシン類縁
体の提供。 【解決手段】 一般式(1) 【化1】 (式中、Xは炭素数1〜15のアルキル基、Zは蛍光標
識基である。)で表されるスフィンゴシン類縁体、また
はその水酸基もしくはアミノ基が保護された化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプロテインキナーゼ
C阻害、細胞増殖、細胞分化など様々な生体内情報伝達
に関与しているスフィンゴ脂質の細胞内での挙動を解明
するために有用なスフィンゴシン類縁体およびその製法
並びにその合成中間体に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】スフ
ィンゴミエリンは、このリン酸エステル部を加水分解す
る酵素であるスフィンゴミエリナーゼによりセラミドと
ホスホコリンに分解される。代謝産物であるセラミド
は、細胞分化やアポトーシス誘導体の情報伝達因子とし
て機能し、セラミドはセラミダーゼの働きによりスフィ
ンゴシンに分解される。このスフィンゴシンはプロテイ
ンキナーゼCの酵素活性を阻害することが明らかになっ
ている。さらに、スフィンゴシンはスフィンゴシンキナ
ーゼによりスフィンゴシン−1−リン酸になる。このス
フィンゴシン−1−リン酸は、血管の形成に重要な役割
を果たしている。しかし、スフィンゴミエリンおよびそ
の代謝物が細胞内でどこに局在し、どのように代謝され
るのか明らかにされていない。現在、この代謝機構を解
明するものとして、C6−NBDフィトスフィンゴシン
(N-{6-[(7-nitrobenzo-2-oxa-1,3-diazol-4-yl)amino]h
exanoyl}-Phytosphingosine)やC12−NBDフィトス
フィンゴシン(N-{12-[(7-nitrobenzo-2-oxa-1,3-diazo
l-4-yl)amino]dodecanoyl}-Phytosphingosine)という化
合物が市販されているが、これらは副鎖であるアシル基
に蛍光標識基ユニットがあり、この部分はセラミダーゼ
の作用により代謝されてはずれてしまう為、細胞内の局
在場所や代謝物の挙動を解明するためには有用ではな
い。
【0003】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、下
記式(1)で表される代謝を受けない主鎖に蛍光標識基
を導入した化合物である新規スフィンゴシン類縁体の合
成に成功した。また、特開平10−87677に開示さ
れている3−ベンジル−4−アルコキシカルボニル−2
−オキサゾリジノン(3)を原料に用いて、本発明のス
フィンゴシン類縁体を効率よく合成できることも見出し
た。即ち、本発明は、代謝を受けない蛍光標識基部位を
もつスフィンゴシン類縁体、およびその製造法、並びに
その合成中間体を提供することにある。
【化14】
【0004】本発明の化合物(1)の製造法につき以下
に詳細に説明する。その製造行程は以下のスキーム1で
示される。 スキーム1
【化15】 上記式中のRはアルキル基、P、Pは水酸基の保護
基、Pはアミノ保護基を意味し、そしてXは前掲と同
じ意味を表わす。
【0005】(i) 式(4)で表される化合物に塩基
を作用させてアセチリドアニオンとし、これを式(3)
で表される化合物と反応させることにより式(5)で表
される化合物が得られる。アニオンを出す際に使用する
塩基としては水素化ナトリウム、水素化カリウム等のア
ルカリもしくはアルカリ土類金属水素化物、n−ブチル
リチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム等
のアルキルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、
リチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジド等の
リチウムアミド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、
カリウムヘキサメチルジシラジド、リチウムヘキサメチ
ルジシラジド等のアルカリ金属ジシラジドが挙げられる
が、好ましくはn−ブチルリチウムである。塩基の使用
量は基質に対して1〜1.5当量であるが、好ましくは
1当量である。使用する溶媒としては、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン
性極性溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサ
ン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジ
グライム、トリグライム、ジエチレングリコールモノメ
チルエーテル等のエーテル系溶媒、並びにこれらの混合
溶媒等が挙げられる。反応温度は−100℃から溶媒の
還流温度までで、好ましくは−100℃から室温であ
る。 (ii) 式(5)で表される化合物のケトンを還元する
ことにより式(6)で表される化合物が得られる。還元
剤はケトンがアルコールに還元される試薬ならば特に限
定されないが、不斉還元を行う場合、還元剤としてジイ
ソブチルアルミニウム2,6−ジ−t−ブチル−4−メ
チルフェノキシドを用いるとエリトロ体のアルコール
(6)が得られる。
【0006】(iii) 式(6)で表される化合物を、
脱ベンジルと三重結合からトランス体の二重結合への還
元を同時に行うことにより式(7)で表される化合物が
得られる。一般に脱ベンジルの条件としては、水素雰囲
気下、溶媒中での接触還元、またはアルカリ金属―アン
モニア還元が用いられるが、トランス体の二重結合への
還元も同時に行うためには、アルカリ金属−アンモニア
の条件が好ましい。アルカリ金属としては、リチウム、
ナトリウム、カリウム等が挙げられる。 (iv) 式(7)で表される化合物を加水分解し、アミ
ノ基を保護することにより式(8)で表される化合物が
得られる。加水分解の際に用いる塩基としては炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸セシウム
等のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属炭酸塩、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、
水酸化バリウム等のアルカリ金属もしくはアルカリ土類
金属水酸化物等が挙げられるが、好ましくは水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バ
リウム等のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属水酸
化物である。塩基の使用量は、基質に対して1〜3当
量、好ましくは1〜1.5当量である。
【0007】使用する溶媒としては、例えばメタノー
ル、エタノール、2−プロパノール等のアルコール系溶
媒、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶
媒、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド等の非プロトン性極性溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル等のエステル系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−
ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグライム、
トリグライムジエチレングリコールモノメチルエーテル
等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、アセトニト
リル等のニトリル系溶媒、ジクロロメタン、1,2−ジ
クロロエタン等のハロゲン系溶媒、水媒体並びにこれら
の混合溶媒等が挙げられる。アミノ基の保護基としては
公知のアミノ基の保護基はいずれも使用できるが、好ま
しくはメトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル
基、ベンジルオキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基、アセチル基、トリフルオロアセチル基、ベンジル基
等が挙げられるが、特に好ましいのはt−ブトキシカル
ボニル基である。
【0008】(v) 式(8)で表される化合物の水酸
基を保護することにより式(9)で表される化合物が得
られる。保護する試薬としては、トリメチルシリルクロ
リド、トリエチルシリルクロリド、t−ブチルジメチル
シリルクロリド、t−ブチルジメチルシリルトリフルオ
ロメタンスルホネート、トリエチルシリルトリフルオロ
メタンスルホネート等のハロゲン化シリルおよびシリル
スルホン酸エステル試薬が挙げられる。使用する塩基と
しては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミ
ン、ピリジン、イミダゾール等の3級アミンが挙げられ
る。使用する溶媒としては、ヘキサン、ベンゼン、トル
エン等の炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、テトラヒ
ドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシ
エタン、ジグライム、トリグライムジエチレングリコー
ルモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケト
ン系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、ジクロ
ロメタン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶
媒、水媒体並びにこれらの混合溶媒等が挙げられるが、
好ましくはN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド等の非プロトン性極性溶媒である。反応温度
は0℃から溶媒の還流温度までで、好ましくは室温から
50℃である。
【0009】(vi) 式(9)で表される化合物の保護
基Pを除去することにより式(10)で表される化合
物が得られる。保護基に応じて常法により除去できる
が、保護基Pがはずれない条件で行わなければならな
い。例えば、保護基Pがテトラヒドロピラニル基、P
がt−ブチルジメチルシリル基の場合、臭化マグネシ
ウムを使用すれば保護基Pだけが脱保護できる。使用
する溶媒としてはヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭
化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、テトラヒドロフラ
ン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、
ジグライム、トリグライムジエチレングリコールモノメ
チルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶
媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、ジクロロメタ
ン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒、水媒
体並びにこれらの混合溶媒等が挙げられるが、好ましく
はN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド等の非プロトン性極性溶媒である。反応温度は0℃か
ら溶媒の還流温度までで、好ましくは0℃から室温であ
る。また、必要に応じアミノ保護基P、水酸基保護基
を常法により脱離せしめることもできる(10
a)。
【0010】(vii) 得られた式(10)で表される
化合物の水酸基をスルホニル化剤またはハロゲン化剤と
反応させて脱離基に変え、続いて金属アジド化合物と反
応させることにより一般式(11)で表される化合物が
得られる。スルホニル化は有機溶剤中、塩基存在下、式
(10)で表される化合物とスルホニル化剤とを反応さ
せて行う。スルホニル化剤としては、トルエンスルホニ
ルクロリド、メタンスルホニルクロリド、無水メタンス
ルホン酸等が挙げられる。スルホニル化の使用量は基質
に対して1当量以上、好ましくは1〜5当量である。使
用する溶媒としてはテトラヒドロフラン、1,4−ジオ
キサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグライム、トリ
グライム、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ル、t−ブチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジ
クロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジ
クロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素
系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド等の非プロトン性極性溶媒、ベンゼン、トルエ
ン等の芳香族炭化水素系溶媒並びにこれらの混合溶媒等
が挙げられる。
【0011】また、使用する塩基としてはトリエチルア
ミン、エチルジイソプロピルアミン、N,N−ジメチル
アニリン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、ピコ
リン、ルチジン、コリジン、4−N,N−ジメチルアミ
ノピリジン等の3級アミンが挙げられる。これらは単独
で用いてもよいし、混合して用いてもよい。反応温度は
−100℃から溶媒の還流温度までで、好ましくは−5
℃から室温である。ハロゲン化は溶媒中、式(10)で
表される化合物とハロゲン化剤とを反応させて行う。ハ
ロゲン化剤としては、三塩化リン、三臭化リン、三ヨウ
化リン、五塩化リン、五臭化リン、四ヨウ化二リン、オ
キシ塩化リン、オキシ臭化リン、ジフェニルトリクロロ
ホスホラン、ジフェニルトリブロモホスホラン、トリフ
ェニルホスフィンジクロロニド、トリフェニルホスフィ
ンジブロモニド、ホスホン酸トリフェニルジクロロニ
ド、ホスホン酸トリフェニルジブロモニド、ホスホン酸
トリフェニルジヨードニド等のハロゲン化リン化合物;
塩化チオニル、臭化チオニル、塩化スルフリル等のハロ
ゲン化硫黄化合物;ベンジルクロリド−ホスホン酸トリ
フェニル、ヨウ化メチル−ホスホン酸トリフェニル、四
塩化炭素−トリオクチルホスフィン、四塩化炭素−トリ
フェニルホスフィン、四臭化炭素−トリフェニルホスフ
ィン等の有機ハロゲン化物と有機リン化合物との混合
物;塩化N,N−ジメチルクロロホルミウム、臭化N,
N−ジメチルクロロホルミウム等のヴィルスマイヤー試
薬等が挙げられる。
【0012】ハロゲン化剤の使用量は基質に対して1当
量以上、好ましくは1〜2当量である。使用する溶媒と
してはハロゲン化剤に不活性な溶媒なら何ら限定される
ものではない。例えば、テトラヒドロフラン、1,4−
ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグライム、
トリグライム、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエー
テル、t−ブチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒、
ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−
ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水
素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、ベンゼン、トル
エン等の芳香族炭化水素系溶媒、ペンタン、ヘキサン、
ヘプタン、デカン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素
系溶媒ならびにこれらの混合溶媒等が挙げられる。ま
た、ハロゲン化剤そのものを溶媒として使用することも
できる。反応温度は−100℃から溶媒の還流温度まで
で、好ましくは−5℃から室温である。
【0013】金属アジド化合物との反応に際して、使用
する試薬としてはアジ化ナトリウムが挙げられる。使用
する溶媒としてはヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭
化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、テトラヒドロフラ
ン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、
ジグライム、トリグライムジエチレングリコールモノメ
チルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶
媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、ジクロロメタ
ン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒、水媒
体並びにこれらの混合溶媒等が挙げられるが、好ましく
はN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド等の非プロトン性極性溶媒である。反応温度は0℃か
ら溶媒の還流温度までで、好ましくは室温から50℃で
ある。(viii) 上記反応で得られた式(11)で表さ
れる化合物のアジドを還元することにより式(12)で
表される化合物が得られる。還元の方法としては水素雰
囲気下、溶媒中での接触還元またはトリフェニルホスフ
ィンが挙げられる。使用する溶媒としては、例えばメタ
ノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール
系溶媒、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系
溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド等の非プロトン性極性溶媒、酢酸エチル、酢酸ブ
チル等のエステル系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4
−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグライ
ム、トリグライムジエチレングリコールモノメチルエー
テル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、アセト
ニトリル等のニトリル系溶媒、ジクロロメタン、1,2
−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒、水媒体並びにこ
れらの混合溶媒等が挙げられるが、好ましくはテトラヒ
ドロフラン−水の混合溶媒である。反応温度は、室温か
ら溶媒の還流温度であるが、好ましくは室温から50℃
である。また必要に応じて、アミノ保護基P、水酸基
保護基Pを常法により脱離せしめることもできる(1
2a)。
【0014】(ix) 式(12)で表される化合物に蛍
光標識基(Z)を含む試薬を反応させ、ついで水酸基保
護基を脱離させることにより式(13)で表される化合
物が得られる。蛍光標識基を含む試薬としては、基質
(12)のアミノ基と反応する官能基(例えばハロゲン
など)を有する蛍光標識基ユニットを含む化合物なら、
何ら限定されない。例えば4−クロロ−7−ニトロベン
ゾ−2−オキサ−1,3−ジアゾール、4−フルオロ−
7−ニトロベンゾ−2−オキサ−1,3−ジアゾール、
9−ブロモアントラセン、ダンシルクロリド等が挙げら
れる。この場合、使用する塩基としては、トリエチルア
ミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、イミダ
ゾール等の3級アミンが挙げられる。使用する溶媒とし
ては、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶
媒、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド等の非プロトン性極性溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル等のエステル系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−
ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグライム、
トリグライムジエチレングリコールモノメチルエーテル
等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、アセトニト
リル等のニトリル系溶媒、ジクロロメタン、1,2−ジ
クロロエタン等のハロゲン系溶媒、水媒体並びにこれら
の混合溶媒等が挙げられるが、好ましくはテトラヒドロ
フラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタ
ン、ジグライム、トリグライムジエチレングリコールモ
ノメチルエーテル等のエーテル系溶媒である。反応温度
は0℃から溶媒の還流温度までで、好ましくは室温から
50℃である。水酸基の脱保護の条件としては、保護基
に応じて試薬を使用すればいいが、例えばシリルエーテ
ル保護基の場合、酸性条件で脱保護できる。
【0015】(x) 式(13)で表される化合物のア
ミノ保護基を脱離させ式(1)で表されるスフィンゴシ
ン類縁体が得られる。アミノ基の脱保護は常法により行
うことができるが、例えばt−ブトキシカルボニル基の
場合、希塩酸、希硫酸等の無機酸やトリフルオロ酢酸等
の有機酸が用いられる。 (xi) また、式(13)で表される化合物に塩基存
在下四臭化炭素と亜リン酸トリエステルと反応させるこ
とにより下記式(13−1)で表わされる化合物が得ら
れる。亜リン酸トリエステルとしては、亜リン酸トリメ
チル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリブチル等が挙
げられる。使用する塩基としてはトリエチルアミン、エ
チルジイソプロピルアミン、N,N−ジメチルアニリ
ン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、ピコリン、
ルチジン、コリジン、4−N,N−ジメチルアミノピリ
ジン等の3級アミンが挙げられる。更に式(13−1)
で表わされる化合物のリン酸エステルの加水分解とアミ
ノ保護基の脱保護を、常法に従い行なうことにより下記
式(13−2)で表わされる化合物、即ちスフィンゴシ
ン類縁体(1)−1−リン酸が得られる。この反応は下
記スキーム2で示される。 スキーム2
【化16】 上記式中のRは炭素数1〜5のアルキル基を意味し、
Z、XおよびPは前掲と同じ意味を表わす。本発明方
法によれば、殊に光学活性な化合物を、操作が簡便で収
率がよく、しかも高光学純度で得ることができる。出発
原料として用いられる3−ベンジル−4−アルコキシカ
ルボニル−2−オキサゾリジノンは特開平10−876
77に記載のように3−クロロ−1,2−プロパンジオ
ールからグリシドールを経て得られるが、3−クロロ−
1,2−プロパンジオールとして光学活性な3−クロロ
−1,2−プロパンジオールを用いる場合は光学活性な
スフィンゴシン類縁体を合成することができる。
【0016】また一方の出発原料として用いられる式
(4)で表わされる化合物は下記のように合成できる。 スキーム3
【化17】 上記式中のX、Pは前掲と同じ意味を表わす。即ち、
式(14)で表される化合物の水酸基の一方を保護する
ことにより式(15)で表される化合物を得、この化合
物を酸化することにより式(16)で表される化合物を
得、この化合物に四臭化炭素/トリフェニルホスフィン
を作用させることにより式(17)で表される化合物を
得、ついでこの化合物にn−ブチルリチウム等の塩基を
作用させることにより式(4)で表される化合物が得ら
れる。式(14)で表される化合物としては、エチレン
グリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカ
ンジオール等の化合物が挙げられる。
【0017】以下に実施例を挙げて説明するが、本発明
はこれに限定されるものではない。なお、実施例中の略
記号THPはテトラヒドロピラニル基、Phはフェニル
基、Bocはt−ブトキシカルボニル基、TBSはt−
ブチルジメチルシリル基を夫々意味する。
【実施例】実施例1 モノTHP体(18)の合成:1,10−デカンジオール
(5 g, 28.69 mmol)のクロロホルム (286.9 mL)溶液に0
℃でジヒドロピラン(3.66 mL, 40.17 mmol)、ピリジニ
ウムパラトルエンスルホネート (3.60 g, 14.34 mmol)
を順次加えた後、室温に昇温し1.5時間攪拌した。反
応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、中和
した後クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水溶
液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮
を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(from
20% to 33% ethyl acetate in hexane)により分離・精
製し、モノTHP体(18)(3.87g, 52.1%)を得た。
【化18】 1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 4.58 (dd, J = 2.68, 4.3
9 Hz, 1H), 3.87 (ddd,J = 3.66, 7.32, 11.12 Hz, 1
H), 3.73 (td, J = 7.07, 9.51 Hz, 1H), 3.63 (t, J =
6.58 Hz, 2H), 3.50 (m, 1H), 3.38 (td, J = 6.73,
9.52 Hz, 1H), 1.83(m, 1H), 1.72 (m, 1H), 1.43-1.61
(m, 8H), 1.22-1.40 (m, 12H);13 C NMR (CDCl3, 100MHz) δ: 98.8, 67.6, 63.0, 62.
3, 32.8, 30.7, 29.7, 29.5, 29.45, 29.40, 29.3, 26.
2, 25.7, 25.5, 19.6. IR (NaCl neat): 3405, 2928, 1076, 1034 cm-1
【0018】実施例2 アルデヒド体(19)の合成:オキサリルクロリド(4.3
9 mL, 50.41 mmol)のジクロロメタン (100.8 mL)溶液に
−78 ℃でジメチルスルホキシド(4.33 mL, 60.48 mmo
l)を滴下し5分間攪拌した後、モノTHP体(18)
(5.21 g, 20.16 mmol)のジクロロメタン(100.8 mL)溶液
をゆっくりと滴下した。反応混合物をそのままの温度で
40分間攪拌後、トリエチルアミン(15.16 mL, 100.80
mmol)を滴下した。そのままの温度で1時間攪拌後、室
温へと昇温し、20分間攪拌した。反応混合物に水を加
え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水溶液
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を
行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(from 9%
to13% ethyl acetate in hexane)により分離・精製
し、アルデヒド体(19)(5.17 g, 100%)を得た。
【化19】 1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 9.76 (dd, J = 1.61, 1.9
5 Hz, 1H), 4.57 (dd, J= 2.68, 4.64 Hz, 1H), 3.87
(ddd, J = 3.66, 7.31, 10.97 Hz, 1H), 3.73 (td, J =
6.83, 9.52 Hz, 1H), 3.50 (m, 1H), 3.38 (td, J =
6.58, 9.75 Hz, 1H), 2.42 (dt, J = 1.95, 7.56 Hz, 1
H), 1.83 (m, 1H), 1.69 (m, 1H), 1.49-1.61 (m, 8H),
1.24-1.40 (m, 10H);13 C NMR (CDCl3, 100MHz) δ: 202.9, 98.8, 67.6, 62.
3, 43.9, 30.7, 29.7, 29.35, 29.30, 29.2, 29.1, 26.
2, 25.5, 22.0, 19.7. IR (NaCl neat): 2930, 1726, 1078, 1034 cm-1
【0019】実施例3 ジブロモオレフィン体(20)の合成:トリフェニルホ
スフィン(21.32 g, 81.29 mmol)のジクロロメタン(60 m
L)溶液に−20℃で四臭化炭素 (13.48 g, 40.64 mmo
l)、トリエチルアミン (6.11 mL,40.64 mmol)を順次加
え10分間攪拌した後、−78℃に冷却した。反応混合
物中にアルデヒド体(18)(5.06 g, 19.75 mmol)のジ
クロロメタン (41.6 mL)溶液を滴下し10分間攪拌した
後、室温へと昇温し、ジエチルエーテルを加え、析出し
た固体をセライトろ過により除去した。ろ液を減圧濃縮
した後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(5% ethy
l acetate in hexane)により精製し、ジブロモオレフィ
ン体(20)(6.83 g, 84.0%)を得た。
【化20】 1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 6.38 (t, J = 7.32 Hz, 1
H), 4.57 (dd, J = 2.69, 4.39 Hz, 1H), 3.87 (ddd, J
= 3.66, 7.56, 11.22 Hz, 1H), 3.73 (td, J =7.07,
9.51 Hz, 1H), 3.50 (m, 1H), 3.38 (td, J = 6.59, 9.
51 Hz, 1H), 2.08(q, J = 7.32, 2H), 1.83 (m, 1H),
1.72 (m, 1H), 1.50-1.63 (m, 5H), 1.26-1.43 (m, 13
H);13 C NMR (CDCl3, 100MHz) δ: 138.9, 98.8, 88.4, 67.
6, 62.3, 33.0, 30.7, 29.7, 29.4, 29.2, 29.0, 27.7,
26.2, 25.5, 19.7. IR (NaCl neat): 2928, 1078, 1034 cm-1
【0020】実施例4 アセチレン体(21)の合成:ジブロモオレフィン体
(19)(8.98 g, 21.75 mmol)のテトラヒドロフラン
(109.0 mL)溶液に−78℃でn−ブチルリチウムの1.
6Nへキサン溶液 (34.04mL, 54.48 mmol)を滴下した。
そのままの温度で25分間撹拌した後、反応混合物中に
水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水
溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃
縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(5%
ethyl acetate in hexane)により精製し、アセチレン体
(21)(5.00 g, 90.8%)を得た。
【化21】 1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 4.57 (dd, J = 2.69, 4.3
9 Hz, 1H), 3.87 (ddd,J = 3.66, 7.31, 11.23 Hz, 1
H), 3.73 (td, J = 6.83, 9.52 Hz, 1H), 3.50 (m, 1
H), 3.38 (td, J = 6.83, 9.52 Hz, 1H), 2.17 (dt, J
= 2.68, 7.07 Hz, 2H), 1.94 (t, J = 2.69 Hz, 1H),
1.81 (m, 1H), 1.70 (m, 1H), 1.45-1.70 (m,8H), 1.22
-1.45 (m, 10H);13 C NMR (CDCl3, 100MHz) δ: 98.8, 84.7, 68.0, 67.
6, 62.3, 32.9, 30.8, 29.7, 29.4, 29.0, 28.7, 28.4,
26.2, 25.5, 19.7, 18.4. IR (NaCl neat): 3312, 2934, 2118, 1742, 1078, 1034
cm-1
【0021】実施例5 ケトン体(22)の合成:アセチレン体(21)(1.18
g, 4.68 mmol)のテトラヒドロフラン (12.76 mL)溶液に
−78℃でn−ブチルリチウムの1.6Nへキサン溶液
(2.79 mL, 4.465mmol)を滴下し、そのままの温度で30
分間攪拌した。この溶液を−100 ℃以下に冷却した
(4S)−3−ベンジル−4−メトキシカルボニル−2
−オキサゾリジノン(1.0 g, 4.25 mmol)のTHF (21.2
6 mL)溶液に滴下した後、30分攪拌した。反応混合物
をpH 7のリン酸緩衝液中に滴下し、ジエチルエーテ
ルで抽出した。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣を
シリカゲルクロマトグラフィー(from 11% to 33% ethyl
acetate in hexane)により精製し、ケトン体(22)
(1.26 g, 64.7%)を得た。
【化22】 1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 7.24-7.38 (m, 5H), 4.95
(d, J = 14.88 Hz, 1H), 4.57 (dd, J = 2.93, 4.39 H
z, 1H), 4.42 (dd, J = 9.27, 9.51 Hz, 1H), 4.35 (d
d, J = 4.88, 9.27 Hz, 1H), 4.12 (d, J = 14.88 Hz,
1H), 4.09 (dd, J= 4.88, 9.76 Hz, 1H), 3.87 (ddd, J
= 3.42, 7.32, 11.22 Hz, 1H), 3.73 (td, J = 6.83,
9.52 Hz, 1H), 3.49 (m, 1H), 3.38 (td, J = 6.83, 9.
51 Hz, 1H), 2.40 (t, J = 7.07 Hz, 2H), 1.82 (m, 1
H), 1.74 (m, 1H), 1.47-1.63 (m, 8H), 1.28-1.42 (m,
10H);13 C NMR (CDCl3, 100MHz) δ: 183.6, 157.6, 134.8, 1
28.9, 128.6, 128.2, 100.9, 98.8, 78.0, 67.6, 63.7,
63.1, 62.3, 47.3, 30.7, 29.7, 29.32, 29.26,28.84,
28.81, 27.4, 26.1, 25.4, 19.7, 19.1. IR (NaCl neat): 2932, 2208, 1767, 1680, 1412, 1032
cm-1
【0022】実施例6 還元体(23)の合成:ケトン体(22)(9.76 g, 21.
43 mmol)のトルエン(107.16 mL)溶液に0℃で0.5M
ジイソブチルアルミニウム2,6−t−ブチル−4−メ
チルフェノキシド のトルエン溶液(94.30 mL)を滴下し
た。15分間攪拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液
を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水溶
液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮
を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(from
20% to 33% ethyl acetate in hexane)により精製し、
還元体(23)(8.88 g, 90.6%)を得た。
【化23】 1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ:7.23-7.34 (m, 5H), 4.76
(d, J = 15.36 Hz, 1H),4.54 (dd, J = 2.93, 4.39 Hz,
1H), 4.46 (m, 1H), 4.39 (dd, J = 5.12, 9.03 Hz, 1
H), 4.27 (d, J = 16.83 Hz, 1H), 4.24 (t, J = 9.03
Hz, 1H), 3.83 (ddd, J = 3.66, 7.32, 10.98 Hz, 1H),
3.69 (td, J = 6.83, 9.51 Hz, 1H), 3.69 (m, 1H),
3.46 (m, 1H), 3.34 (td, J = 6.83, 9.52 Hz, 1H), 2.
10-2.15 (m, 2H), 1.79 (m, 1H), 1.67 (m, 1H), 1.18-
1.35 (m, 18H);13 C NMR (CDCl3, 100MHz) δ: 158.9, 136.0, 128.8, 1
28.1, 127.9, 98.8, 76.52, 76.47, 67.6, 63.4, 62.3,
60.7, 58.6, 46.4, 30.7, 29.6, 29.3, 28.9, 28.7, 2
8.2, 26.1, 25.4, 19.6, 18.5. IR (NaCl neat): 3393, 2932, 1740, 1441, 1238, 107
3, 1030 cm-1
【0023】実施例7 E−オレフィン体(24)の合成:液体アンモニア(73.
30 mL)に−78℃で還元体(23)(4.79 g, 10.47 mmo
l)のテトラヒドロフラン (146.6 mL)溶液を加えた後、
反応溶液が青く変色するまで金属リチウムを加えた。ア
イスバスを除去し3時間還流させた後、−78℃で固体
の塩化アンモニウムを加え、アンモニアを留去した。酢
酸エチルを加えた後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ
ー(from 50% to 80% ethyl acetate in hexane)により
精製し、E−オレフィン体(24)(3.72 g, 96.1%)を
得た。
【化24】 1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 6.09 (br s, 1H), 5.83
(dtd, J = 0.73, 6.83, 15.37 Hz, 1H), 5.38 (tdd, J
= 1.22, 6.83, 15.37 Hz, 1H), 4.57 (dd, J = 2.69,
4.39 Hz, 1H), 4.40 (t, J = 8.78 Hz, 1H), 4.33 (dd,
J = 5.12, 8.78 Hz, 1H), 3.81-3.90 (m, 2H), 3.73
(td, J = 6.83, 9.51 Hz, 1H), 3.50 (m, 1H), 3.38 (t
d, J = 6.83, 9.51 Hz, 1H), 3.09 (br s, 1H), 2.02-
2.07 (m, 2H),1.82 (m, 1H), 1.71 (m, 1H), 1.47-1.63
(m, 6H), 1.23-1.41 (m, 12H);13 C NMR (CDCl3, 100MHz) δ: 160.3, 136.3, 126.6, 9
8.9, 73.1, 67.7, 66.3,62.3, 56.3, 32.3, 30.7, 29.
7, 29.41, 29.37, 29.3, 29.1, 28.9, 26.1, 25.4, 19.
7. IR (KBr disk): 3416, 3260, 2920, 1752, 1713, 1078,
1024 cm-1
【0024】実施例8 Boc保護体(25)の合成:E−オレフィン体(24)
(2.00 g, 5.41 mmol)のエタノール(27.06 mL)溶液に8
N−水酸化カリウム水溶液(10.8 mL)を加え2時間還流
した。反応混合物を0℃に冷却後、2N−塩酸水溶液で
中和した。減圧下にエタノールを留去した後、酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣の
テトラヒドロフラン−水 (52.12 mL,1:1)溶液に0℃で
炭酸カリウム(3.74g, 27.07 mmol)、ニ炭酸ジ−t−ブ
チル(2.36 g, 10.83 mmol)を順次加え、2時間攪拌し
た。反応混合物を酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽
和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、
減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ
ー(66% ethyl acetate inhexane)により精製し、Boc保
護体(25)(2.10 g, 87.4%)を得た。
【化25】 1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 5.77 (dtd, J = 1.22, 6.
83, 15.37 Hz, 1H), 5.53 (tdd, J = 1.12, 6.58, 15.3
7 Hz, 1H), 5.32 (br d, J = 5.85 Hz, 1H), 4.57 (dd,
J = 2.93, 4.14 Hz, 1H), 4.30 (m, 1H), 3.93 (dd, J
= 3.66, 11.48 Hz, 1H), 3.87 (ddd, J = 3.66, 7.56,
10.98 Hz, 1H), 3.73 (td, J = 6.83, 9.51 Hz, 1H),
3.68 (m, 1H), 3.60 (m, 1H), 3.50 (m, 1H), 3.38 (t
d, J = 6.58, 9.51 Hz, 1H), 2.86 (br s, 1H), 2.83
(br s, 1H), 2.05 (q, J = 7.07 Hz,2H), 1.83 (m, 1
H), 1.72 (m, 1H), 1.48-1.61 (m, 6H), 1.45 (s, 9H),
1.25-1.42 (m, 12H);13 C NMR (CDCl3, 100MHz) δ: 156.2, 133.9, 129.0, 9
8.8, 79.7, 74.8, 67.7,62.6, 62.3, 55.4, 32.2, 30.
7, 29.7, 29.43, 29.37, 29.3, 29.1, 29.0, 28.3, 26.
1, 25.5, 19.7. IR (KBr disk): 3395, 2928, 1694, 1249, 1024 cm-1
【0025】実施例9 ジシリルエーテル体(26)の合成:Boc保護体(2
5)(667 mg, 1.50 mmol)のN,N−ジメチルホルムア
ミド (7.52 mL)溶液に0℃でイミダゾール (512 mg, 7.
518 mmol)、t−ブチルジメチルシリルクロリド (680 m
g, 4.51 mmol)を加えた後、室温へ昇温し、5時間攪拌
した。反応混合物を氷水中に注ぎ、ジエチルエーテルで
抽出した。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリ
カゲルクロマトグラフィー(9% ethyl acetate in hexan
e)により精製し、ジシリルエーテル体(26)(765 mg,
75.7%)を得た。
【化26】 1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 5.63 (dtd, J = 0.98, 6.
83, 15.37 Hz, 1H), 5.40 (dd, J = 7.07, 15.37 Hz, 1
H), 4.61 (br d, J = 8.53 Hz, 1H), 4.57 (dd,J = 2.9
3, 4.40 Hz, 1H), 4.18 (br t, J = 6.59 Hz, 1H), 3.8
6 (ddd, J = 3.42, 7.57, 11.22 Hz, 1H), 3.76 (dd, J
= 4.63, 10.00 Hz, 1H), 3.73 (td, J =6.83, 9.51 H
z, 1H), 3.58 (m, 2H), 3.49 (m, 1H), 3.37 (td, J =
6.58, 9.51 Hz, 1H), 2.00 (q, J = 6.83 Hz, 2H), 1.8
2 (m, 1H), 1.71 (m, 1H), 1.47-1.60 (m, 6H), 1.41
(s, 9H), 1.25-1.41 (m, 12H), 0.89 (s, 9H), 0.87
(s, 9H), 0.04 (s, 6H), 0.03 (s, 3H), 0.03 (s, 3H);13 C NMR (CDCl3, 100MHz) δ: 155.6, 133.1, 130.1, 9
8.8, 78.8, 73.1, 67.7,62.3, 61.4, 56.6, 32.2, 30.
8, 29.8, 29.54, 29.49, 29.4, 29.23, 29.17, 28.4, 2
6.2, 25.89, 25.85. 25.5, 19.7, 18.2, 18.1, -4.1, -
4.9, -5.3, -5.5 IR (KBr disk): 3459, 2930, 1721, 1254, 1034, 837,
777 cm-1
【0026】実施例10 アルコール体(27)の合成:ジシリルエーテル体(2
6)(500 mg, 0.74 mmol)のN,N−ジメチルホルムア
ミド (14.88 mL)溶液に0℃で臭化マグネシウム (2.74
g, 14.88 mmol)を加えた後、室温へ昇温し、10分間攪
拌した。反応混合物を氷水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出
した。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲ
ルクロマトグラフィー(from 9% to 25%ethyl acetate i
n hexane)により精製し、アルコール体(27)(344 m
g, 78.7%)を得た。
【化27】 [α]D 17.0 -2.49 (c=0.976, CHCl3)1 H NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 5.60 (dtd, J = 1.49, 6.
83, 15.37 Hz, 1H), 5.41 (dd, J = 7.32, 15.37 Hz, 1
H), 4.62 (br d, J = 8.05 Hz, 1H), 4.19 (t, J= 6.35
Hz, 1H), 3.77 (dd, J = 4.39, 10.00 Hz, 1H), 3.64
(t, J = 6.59 Hz, 2H), 3.52-3.62 (m, 2H), 2.01 (q,
J = 6.83 Hz, 2H), 1.57 (q, J = 6.83 Hz, 1H), 1.56
(q, J = 6.83 Hz, 1H), 1.42 (s, 9H), 1.26-1.39 (m,
12H), 0.89 (s, 9H), 0.87 (s, 9H), 0.05 (s, 6H), 0.
04 (s, 3H), 0.01 (s, 3H);13 C NMR (CDCl3, 100MHz) δ: 155.6, 133.0, 130.1, 7
8.8, 73.1, 63.0, 61.4,56.6, 32.8, 32.2, 29.5, 29.
4, 29.2, 29.1, 28.4, 25.89, 25.85, 25.7, 18.2, 18.
1, -4.1, -4.9, -.5.3, -5.5. IR (KBr disk): 3455, 2930, 1721, 1254, 837, 777 cm
-1
【0027】実施例11 アジド体(28)の合成:アルコール体(27)(353 m
g, 0.60 mmol)のテトラヒドロフラン (3.00 mL)溶液に
0℃でトリエチルアミン (0.27 mL, 1.80 mmol)、メタ
ンスルホニルクロリド(0.07 mL, 0.90 mmol)を加えた
後、10分間攪拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニ
ウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽
和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧濃縮を行った。残渣のN,N−ジメチルホルム
アミド (3.00 mL)溶液に0℃でアジ化ナトリウム(195 m
g, 3.00mmol)を加えた後、50℃に昇温し3時間攪拌し
た。反応混合物に水を加え、ジエチルエーテルで抽出し
た。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲル
クロマトグラフィー(9%ethyl acetate in hexane)によ
り精製し、アジド体(28)(327 mg, 88.9%)を得た。
【化28】 [α]D 17.0 2.44 (c=0.977, CHCl3)1 H NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 5.60 (dtd, J = 0.98, 6.
83, 15.37 Hz, 1H), 5.42 (dd, J = 7.32, 15.37 Hz, 1
H), 4.62 (br d, J = 7.80 Hz, 1H), 4.19 (dd,J = 5.8
5, 6.83 Hz, 1H), 3.77 (dd, J = 4.39, 9.76 Hz, 1H),
3.48-3.64 (m,2H), 3.25 (t, J = 6.83 Hz, 2H), 2.01
(q, J = 6.83 Hz, 2H), 1.61 (t, J =7.07 Hz, 1H),
1.58 (t, J = 7.07 Hz, 1H), 1.26-1.45 (m, 21H), 0.8
9 (s, 9H), 0.87 (s, 9H), 0.05 (s, 6H), 0.04 (s, 3
H), 0.01 (s, 3H); 13C NMR (CDCl 3, 100MHz) δ: 155.
6, 133.0, 130.1, 78.8, 73.1, 61.4, 56.6, 51.5, 32.
2,29.41, 29.36, 29.2, 29.1, 28.8, 28.4, 26.7, 25.8
9, 25.85, 18.2, 18.1, -4.1, -4.9, -.5.3, -5.5. IR (KBr disk): 3457, 2930, 2097, 1719, 1254, 837,
777 cm-1
【0028】実施例12 アミン体(29)の合成:アジド体(28)(327 mg,
0.53 mmol)のテトラヒドロフラン−水 (5.33 mL,9:1)の
混合溶液に室温でトリフェニルホスフィン(210 mg, 0.8
0 mmol)を加えた後、60℃に昇温し5時間攪拌した。
反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層
を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグ
ラフィー(13% methanol in chloroform)により精製し、
アミン体(29) (291 mg, 93.0%)を得た。
【化29】 [α]D 19.5 3.44 (c=1.12, CHCl3)1 H NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 5.60 (td, J = 6.83, 15.
37 Hz, 1H), 5.41 (dd,J = 7.07, 15.12 Hz, 1H), 4.62
(br d, J = 8.05 Hz, 1H), 4.18 (dd, J = 5.86, 6.34
Hz, 1H), 3.77 (dd, J = 4.40, 10.00 Hz, 1H), 3.59-
3.64 (m, 2H), 2.71 (dd, J = 7.07, 7.83 Hz, 2H), 2.
53 (br s, 2H), 2.00 (q, J = 7.07 Hz,2H), 1.24-1.52
(m, 23H), 0.89 (s, 9H), 0.87 (s, 9H), 0.05 (s, 6
H), 0.03(s, 3H), 0.01 (s, 3H);13 C NMR (CDCl3, 100MHz) δ: 155.6, 133.1, 130.1, 7
3.1, 61.4, 56.6, 45.8,41.8, 32.8, 32.2, 29.5, 29.
4, 29.2, 29.2, 28.4, 26.8, 25.9, 25.8, 20.9,18.1,
-4.1, -4.9, -5.3, -5.5. IR (KBr disk): 3457, 3351, 2930, 1719, 1254, 1103
cm-1
【0029】実施例13 ジオール体(30)の合成:アミン体(29)(50 mg,
0.09 mmol)のテトラヒドロフラン(0.85 mL)溶液に0℃
でトリエチルアミン (0.026 mL, 0.17 mmol)、4−クロ
ロ−7−ニトロベンゾ−2−オキサ−1,3−ジアゾー
ル(34 mg, 0.17 mmol)を加えた後、室温に昇温し25分
間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出
した。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲ
ルクロマトグラフィーにより粗精製(from 5% to 25% et
hyl acetate in hexane)し、カップリング体を得た。上
記で得られたカップリング体のメタノール (0.85 mL)溶
液に0℃で2N−塩酸(0.34 mL)水溶液を加えた後、室
温に昇温し2時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機
層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマト
グラフィー(from17% to 50% ethyl acetate in hexane)
により精製し、ジオール体(30)(37 mg, 84%)を得
た。
【化30】 [α]D 17.0 7.33 (c=0.994, CHCl3)1 H NMR (CDCl3, 400MHz) δ:8.49 (d, J = 8.54 Hz, 1
H), 6.63 (br s, 1H), 6.18 (d, J = 8.79 Hz, 1H), 5.
77 (dtd, J = 0.98, 6.83, 15.37 Hz, 1H), 5.53(dd, J
= 6.34, 15.61 Hz, 1H), 5.36 (br d, J = 7.08 Hz, 1
H), 4.33 (m, 1H), 3.94 (dd, J = 3.66, 11.47 Hz, 1
H), 3.72 (m, 1H), 3.61 (m, 1H), 3.50 (m, 2H), 2.88
(br s, 1H), 2.84 (br s, 1H), 2.03-2.08 (m, 2H),
1.81 (qd, J= 7.31, 7.31 Hz, 2H), 1.45 (s, 9H), 1.2
2-1.52 (m, 12H);13 C NMR (CDCl3, 100MHz) δ: 144.2, 144.0, 136.6, 1
33.8, 129.1, 128.3, 98.4, 79.7, 74.8, 73.4, 65.8,
62.6, 60.4, 55.4, 44.0, 32.1, 29.23, 29.15,29.0, 2
8.9, 28.4, 28.3, 26.8. IR (KBr disk): 3443, 3337, 3260, 2930, 1680, 1588,
1530, 1300, 1167 cm-1
【0030】実施例14 スフィンゴシン類縁体(31)の合成:ジオール体(3
0)(993 mg, 1.90 mmol)のジクロロメタン (9.52 mL)
溶液に0℃でトリフルオロ酢酸(3.81 mL)加えた。その
ままの温度で40分間攪拌した後、溶媒を減圧濃縮し
た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(from 13% to
25% methanol in chloroform with 3% Et3N)により粗
精製した後、高速液体クロマトグラフィー(Develosil C
8-5, 250*20, 80% acetonitrile in water, retention
time; 4.6 min., UV detection; 240 nm, flow rate; 1
0 mL/min)により精製し、スフィンゴシン類縁体(3
1)(266 mg, 33.1%)を得た。
【化31】 [α]D 18.0 4.73 (c=0.861, CH3OH)1 H NMR (CD3OD, 400MHz) δ: 8.51 (d, J = 8.78 Hz, 1
H), 6.33 (d, J = 9.02Hz, 1H), 5.83 (dtd, J = 0.98,
6.83, 15.13 Hz, 1H), 5.46 (tdd, J = 1.47,7.08, 1
5.37 Hz, 1H), 4.27 (t, J = 5.85 Hz, 1H), 3.79 (dd,
J = 4.15, 11.71 Hz, 1H), 3.66 (dd, J = 8.30, 11.7
1 Hz, 1H), 3.42-3.60 (m, 2H), 3.20 (td, J = 4.39,
8.29 Hz, 1H), 2.08 (m, 2H), 1.77 (qd, J = 7.32, 7.
32 Hz, 2H), 1.27-1.51 (m, 14H); 13C NMR (CD3OD, 10
0MHz) δ: 146.4, 146.2, 138.5,136.4, 128.5, 99.6,
71.1, 59.6, 58.5, 44.9, 33.3, 30.5, 30.4, 30.32, 3
0.26, 30.1, 29.2, 28.0. IR (KBr disk): 3281, 3081, 2928, 1678, 1620, 1589,
1300, 1202, 1138 cm-1FAB MASS m/z calcd. for C20H
32N505 (M+ + H) 422.2403, found 422.2409.
【0031】実施例15 リン酸メチルエステル体(32)の合成:ジオール体
(30) (345 mg, 0.66 mmol)のピリジン (3.31 mL)溶
液に−4℃で四臭化炭素 (329 mg, 0.99 mmol)、亜リン
酸トリメチル (0125 mL, 1.06 mmol)を順次加えた後、
1時間攪拌した。反応溶液を減圧下除去し、析出した不
溶物をセライト濾過により除去した後、ろ液を減圧濃縮
した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(from 50%
to 75% ethyl acetate in hexane)により分離・精製
し、リン酸メチルエステル体(32)(382 mg, 91.8%)
を得た。 [α]D 19.0 1.062 (c=0.829, CHCl3) IR (NaCl neat): 3326, 2928, 1701, 1588, 1530, 136
6, 1042 cm-1 1 H NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 8.49 (d, J = 8.78 Hz, 1
H), 6.73 (br s, 1H), 6.18 (d, J = 8.78 Hz, 1H),
5.75 (dtd, J = 0.73, 6.83, 15.37 Hz, 1H), 5.51 (d
d, J = 6.83, 15.37 Hz, 1H), 5.09 (br d, J = 7.81
Hz, 1H), 4.33 (ddd, J = 4.88, 7.81, 10.73 Hz, 1
H), 4.124.18 (m, 2H), 3.77-3.81 (m, 7H),3.51 (td,
J = 6.34, 6.34 Hz, 1H), 2.03 (m, 2H), 1.81 (tt, J
= 7.32, 7.32 Hz, 2H), 1.43 (s, 9H), 1.24-1.51 (m,
12H);13 C NMR (CD3OD, 100MHz) δ: 155.7, 144.2, 144.1, 1
43.9, 136.5, 134.5, 128.6, 119.4, 98.4, 79.7, 72.
4, 66.6 (JC-P = 4.96 Hz), 60.3, 54.9 (JC-P =4.96
Hz), 54.5 (JC-P = 5.79 Hz), 44.0, 32.1, 29.2, 29.
1, 29.0, 28.9, 28.8, 28.4, 28.3, 26.8.
【0032】実施例16 スフィンゴシン−1−リン酸類縁体(33)の合成:リ
ン酸メチルエステル体(32)(165 mg, 0.26 mmol)の
アセトニトリル (0.66 mL)溶液に室温でトリメチルシリ
ルブロミド(0.35 mL, 2.62 mmol)のアセトニトリル (0.
67 mL)溶液をゆっくり滴下した。そのままの温度で2時
間攪拌した後、反応溶液を減圧濃縮した。残渣にメタノ
ール(1.31 mL)を加え、1時間攪拌した後、反応溶液を
減圧濃縮した。残渣を高速液体クロマトグラフィーによ
り分離・精製し、スフィンゴシン−1−リン酸類縁体
(33)(93 mg, 71.0%)を得た。 [α]D 19.0 -9.875 (c=0.519, CH3OH) IR (NaCl neat): 3306, 2930, 1588, 1530, 1352 cm-1 1 H NMR (CD3OD, 400MHz) δ: 8.51 (d, J = 8.78 Hz, 1
H), 6.34 (d, J = 9.03Hz, 1H), 5.88 (dtd, J = 0.98,
6.83, 15.36 Hz, 1H), 5.48 (tdd, J = 1.22,6.83, 1
5.37 Hz, 1H), 4.34 (dd, J = 5.37, 5.61 Hz, 1H), 4.
24 (ddd, J = 3.66, 6.10, 11.46 Hz, 1H), 4.12 (ddd,
J = 6.59, 8.29, 11.47 Hz, 1H), 3.47-3.59 (m, 2H),
3.45 (td, J = 3.91, 9.02 Hz, 1H), 2.09 (td, J =
6.83, 6.83Hz, 2H), 1.78 (tt, J = 7.32, 7.32 Hz, 2
H), 1.28-1.50 (m, 12H);13 C NMR (CD3OD, 100MHz) δ: 146.7, 145.7, 145.5, 1
38.6, 137.0, 128.0, 122.6, 99.7, 70.6, 64.3 (JC-P
= 3.31 Hz), 56.9 (JC-P = 7.44 Hz), 44.8, 33.3, 30.
5, 30.4, 30.33, 30.28, 30.0, 29.3, 28.0.
【0033】
【発明の効果】本発明に係る蛍光標識スフィンゴシン類
縁体(1)は、細胞内の局在場所や代謝物の挙動を解明
するために有用な化合物である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07F 9/653 C07F 9/653 C09B 55/00 C09B 55/00 B // C07B 53/00 C07B 53/00 F 61/00 300 61/00 300 C07M 7:00 C07M 7:00 (72)発明者 五十嵐 靖之 北海道札幌市西区福井9丁目2−1 (72)発明者 古川 喜朗 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目10番8号 ダイソー株式会社内 Fターム(参考) 4C056 AA01 AB02 AC04 AD03 AE03 FB11 FB12 FC01 4H006 AA01 AA02 AB84 AC41 AC52 AC81 BA53 BA61 RA06 RB34 4H039 CA71 CB90 CE40 4H049 VN01 VP02 VQ02 VQ20 VR23 VR41 VS02 VS20 VT52 VU36 4H050 AA01 AA02 AB84 WA12 WA23

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1) 【化1】 (式中、Xは炭素数1〜15のアルキル基を意味し、そ
    してZは蛍光標識基を意味する。)で表されるスフィン
    ゴシン類縁体、またはその水酸基もしくはアミノ基が保
    護された化合物。
  2. 【請求項2】 式(1)の化合物が光学活性である請求
    項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 式(1)において、Zが7−ニトロベン
    ゾ−2−オキサ−1,3−ジアゾール−4−イルである
    請求項1または2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 式(13−1) 【化2】 (式中、Zは蛍光標識基を意味し、Xは炭素数1〜15
    のアルキル基を意味し、Rは炭素数1〜5のアルキル
    基を意味し、そしてPはアミノ保護基を意味する。)
    で表されるスフィンゴシン類縁体−1−リン酸エステ
    ル、またはそのアミノ保護基が脱離し、もしくはリン酸
    エステル部が加水分解された化合物。
  5. 【請求項5】 式(13−1)の化合物が光学活性であ
    る請求項4に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 式(13−1)において、Zが7−ニト
    ロベンゾ−2−オキサ−1,3−ジアゾール−4−イル
    である請求項4または5に記載の化合物。
  7. 【請求項7】 式(10) 【化3】 (式中、Xは炭素数1〜15のアルキル基を意味し、P
    はアミノ保護基を意味し、そしてPは水酸基保護基
    を意味する。)で表される化合物の水酸基をアジドに変
    え、式(11) 【化4】 (式中、X、PおよびPは前記に同じ。)で表され
    る化合物を得、該アジドを還元し、式(12) 【化5】 (式中、X、PおよびPは前記に同じ。)で表され
    る化合物を得、これに蛍光標識基を有する試薬を反応さ
    せ、ついで必要に応じ保護基を脱離させることを特徴と
    する式(1) 【化6】 (式中、XおよびZは前記に同じ。)で表されるスフィ
    ンゴシン類縁体、またはその水酸基もしくはアミノ基が
    保護された化合物の製法。
  8. 【請求項8】 式(10) 【化7】 (式中、Xは炭素数1〜15のアルキル基を意味し、P
    はアミノ保護基を意味し、そしてPは水酸基保護基
    を意味する。)で表される化合物の水酸基をアジドに変
    え、式(11) 【化8】 (式中、X、PおよびPは前記に同じ。)で表され
    る化合物を得、該アジドを還元し、式(12) 【化9】 (式中、X、PおよびPは前記に同じ。)で表され
    る化合物を得、これに蛍光標識基を有する試薬を反応さ
    せ、ついで水酸基保護基を脱離させ、式(13) 【化10】 (式中、Z、XおよびPは前記に同じ。)で表わされ
    る化合物を得、この化合物に亜リン酸トリエステルを反
    応させ、ついでアミノ保護基を脱離させ、そしてリン酸
    エステル部を加水分解することを特徴とする式(13−
    2) 【化11】 (式中、XおよびZは前記に同じ。)で表されるスフィ
    ンゴシン類縁体−1−リン酸の製法。
  9. 【請求項9】 式(10a) 【化12】 (式中、Xは炭素数1〜15のアルキル基を意味す
    る。)で表される化合物、またはその水酸基もしくはア
    ミノ基が保護された化合物。
  10. 【請求項10】 式(12a) 【化13】 (式中、Xは炭素数1〜15のアルキル基を意味す
    る。)で表される化合物、またはその水酸基もしくはア
    ミノ基が保護された化合物。
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