JP2003260585A - パルス通電による固体接合方法および接合装置 - Google Patents

パルス通電による固体接合方法および接合装置

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JP2003260585A JP2002063883A JP2002063883A JP2003260585A JP 2003260585 A JP2003260585 A JP 2003260585A JP 2002063883 A JP2002063883 A JP 2002063883A JP 2002063883 A JP2002063883 A JP 2002063883A JP 2003260585 A JP2003260585 A JP 2003260585A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の放電プラズマ焼結法などによる接合方
法よりも強固で確実な接合面を形成可能な個体接合方法
を提案すること。 【解決手段】 接合部材1、2を接合するためのパルス
通電による固体接合方法は、第1の部材および第2の部
材の接合面を互いに突合せる突合せ工程(ステップS
1)と、突合せた部材の接合面を外部から強制加熱する
強制加熱工程(ステップS2)と、加熱状態にある接合
面を相互に押圧しながら、当該接合面を介してパルス電
流を流して、当該接合面を仮接合する押圧・パルス通電
工程(ステップS3)と、仮接合状態の部材を所定の温
度条件の下で熱処理する熱処理工程(ステップS4)と
を含む。従来の方法に比べて接合面の接合強度が改善さ
れ、接合部材の母材強度程度の接合強度を備えた強固で
確実な接合状態を形成できることが確認された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接合対象の部材の
接合面を所定の力で押圧しながらパルス通電を行うこと
により接合面を部材の母材強度程度の接合力で接合可能
なパルス通電による固体接合方法および接合装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術および課題】固体同士の接合方法として
は、特開2002−059270に記載された方法があ
る。この公開公報に記載の方法では、接合対象の部材の
接合面を相互に突合せ、この状態で接合面に所定の押圧
力を加えながら当該接合面にパルス電流を流して、接合
面を仮接合状態とし、しかる後に当該接合面を熱処理す
ることにより、強固に接合された接合面を形成してい
る。
【0003】この方法によれば、固体同士を強固に接合
可能であるが、接合後における接合界面には組織の不連
続性が残っているなどの改善すべき点があり、依然とし
て、より強固、且つ確実に固体同士を接合するための新
たな接合方法が要望されるところである。
【0004】本発明の課題は、固体同士を、接合部材の
母材強度程度の強固な接合力で、しかも、確実に接合可
能な新たな固体接合方法および装置を提案することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】図1を参照して説明する
と、本発明の固体接合方法は、接合対象物である少なく
とも第1の部材および第2の部材の接合面を互いに突合
せる突合せ工程(ステップS1)と、突合せた前記部材
の接合面を外部から局部強制加熱する強制加熱工程(ス
テップS2)と、加熱状態にある接合面を相互に押圧し
ながら、当該接合面を介してパルス電流を流して、当該
接合面を仮接合する押圧・パルス通電工程(ステップS
3)と、仮接合状態の前記部材を所定の温度条件の下で
熱処理する熱処理工程(ステップS4)とを含むことを
特徴としている。
【0006】本発明の方法によれば、従来の方法に比べ
て接合面の接合強度が改善され、また、接合面の組織の
不連続性の残存程度が少なくなり、接合部材の母材強度
程度の接合強度を備えた強固で確実な接合状態を形成で
きることが確認された。かかる望ましい接合状態が形成
される明確な理由は定かではないが、突合せ状態の接合
面を外部から局部強制加熱すること、およびパルス通電
を行うことにより、接合界面が活性化されて、接合界面
から酸化物が除去されて接合界面の浄化が促進され、ま
た、界面接合萌芽の形成が促進され、さらに、形成され
た界面接合萌芽の拡散が促進されるという相乗効果が得
られ、この結果、強固で、且つ確実に接合された接合面
が形成されるものと考えられる。
【0007】ここで、強制加熱工程(ステップS2)で
は、最も溶融点が低い接合対象の部材の溶融点の55%
〜90%の範囲内の温度となるまで、接合面を加熱する
ことが望ましい。55%未満の温度では上記の相乗効果
が充分に得られず、90%を越えると押圧状態にある接
合面の塑性化のおそれがあるので実用的でない。
【0008】また、強制加熱工程における加熱時間は、
接合部材の熱容量により異なるが、一般的には、60分
以下とすればよい。
【0009】同様に、押圧・パルス通電工程(ステップ
S3)での押圧力も、接合部材の硬度、接合面の面粗
度、接合温度などにより異なるが、一般的には、1〜7
00MPaの範囲内の押圧力とすればよい。
【0010】さらに、パルス電流としては、一般に、デ
ューティ比(パルスのオンオフの比)が50%以上、電
圧が100V以下、電流値が100A〜50,000A
の範囲内のパルス電流を用いればよい。
【0011】熱処理工程(ステップS4)での熱処理温
度は、最も溶融点が低い接合対象の部材の溶融点の55
%〜90%の範囲内の温度とすることが望ましい。55
%未満の温度では接合面の充分な熱拡散を期待できず、
90%を越えると接合面の軟化に伴う特性変化などの弊
害が発生するおそれがあるので実用的でない。
【0012】また、熱処理工程における熱処理時間は接
合部材の熱容量などにより異なるが一般的には60分以
下とすればよい。さらに、熱処理工程は真空中で行うこ
とが望ましい。
【0013】次に、本発明者等の試験によれば、上記の
接合界面の浄化促進、界面の接合萌芽の形成促進、およ
び界面接合萌芽の拡散促進をより高めるためには、突合
せ工程(ステップS1)に先立って、前記第1の部材の
接合面および前記第2の部材の接合面のうち、少なくと
も一方の接合面に表面処理を施す接合面処理工程(ステ
ップS0)を行うことが望ましいことが確認された。特
に、前記接合面に薄膜を形成することが望ましいことが
確認された。
【0014】薄膜としては、その成分の少なくとも一部
が、当該薄膜が形成される接合面と同一であることが望
ましい。また、接合面と同一の薄膜を形成することがよ
り好ましい。このような薄膜は接合過程において接合部
材の母材組織内に拡散して消滅し、強固で確実に接合さ
れた接合面が形成される。
【0015】例えば、図2(a)に模式的に示すよう
に、接合対象の第1の部材1と第2の部材2が同材質A
である場合には、それらの接合面1a、2aにそれぞれ
同一素材からなる薄膜3、4を形成し、これら薄膜の接
合面を接合界面5とする。この場合には、図2(b)に
模式的に示すように、これらの薄膜3、4が処理過程で
各部材1、2内に拡散して消滅して、強固、且つ確実に
接合された接合面5aが形成される。
【0016】また、図3(a)に示す模式的に示すよう
に、接合対象の第1の部材1と第2の部材2が異材質
A、Bの場合には、それらの接合面1a、2aにはそれ
ぞれの部材と同一素材からなる薄膜6、7を形成し、こ
れら薄膜の接合面を接合界面8とする。この場合におい
ても、図3(b)に模式的に示すように、これらの薄膜
6、7が処理過程でそれぞれの部材1、2内に拡散して
消滅して、強固、且つ確実に接合された接合面8aが形
成される。
【0017】次に、薄膜は前記接合面に浸透拡散可能な
成分を含むものであってもよい。さらに、薄膜は、還元
性のある成分を含むものであってもよい。
【0018】ここで、薄膜の厚さは、一般的には0.0
1〜10μmの範囲内とすればよい。0.01μm未満
では薄膜形成による効果を期待できず、また、10μm
を越える厚さの場合には薄膜が接合面に残存するおそれ
がある。
【0019】また、薄膜の形成方法はいずれの方法であ
ってもよいが、膜厚制御が容易であり均一な薄膜を形成
可能なスパッタ蒸着法によることが望ましい。
【0020】次に、接合面処理工程として、前記接合面
の平滑度を高めるための研磨処理を行うことができる。
この場合、接合素材が鉄系の場合には、前記研磨処理に
より前記接合面の面粗度をRa=0.3以上の鏡面に仕
上げることが望ましい。銅、アルミニウムなどの鉄系に
比べて硬度の低い素材は、これよりも荒い面粗度であっ
てもよい。
【0021】また、接合面処理工程として、前記接合面
を洗浄する洗浄処理を行うこともできる。
【0022】次に、接合面処理工程としては、第1の部
材の接合面と第2の部材の接合面が相互に密着するよう
に、相補的な接合面形状に加工する処理を含む場合があ
る。例えば、一方の接合部材の接合面が凸曲面の場合に
は、これに密着するような凹曲面を他方の接合部材の接
合面形状として採用することが望ましい。
【0023】次に、本発明は、上記のパルス通電による
固体接合方法によって固体を接合するための接合装置に
関するものである。図4を参照して説明すると、本発明
によれる接合装置10は、前記第1の部材1の接合面1
aと前記第2の部材2の接合面2aを突き合わせた状態
に保持して、これらの接合面1a、2aを所定の押圧力
で押圧可能な押圧手段11と、突合せ状態の前記接合面
1a、2aを外部から強制加熱する外部加熱手段12
と、突合せ状態の前記接合面1a、2aを介してパルス
電流を流す通電手段13と、仮接合状態の前記第1およ
び第2の部材1、2を熱処理する熱処理手段(12、1
4))とを有していることを特徴としている。
【0024】外部加熱手段12の発熱体21は、電気抵
抗加熱、マイクロ波加熱、グロー放電加熱、高周波加
熱、通電加熱、インパルス加熱、赤外線加熱のいずれか
一つまたは組み合わせによる発熱体とすることができ
る。
【0025】また、外部加熱手段12は、接合面に対す
る局部強制加熱と、突合せ状態の部材に対する全体加熱
を行うことが可能なものとすることが望ましい。この場
合には、局部強制加熱と全体加熱を切り換え操作できる
ようにすればよい。
【0026】また、外部加熱手段12は、突合せ状態の
接合面を取り囲んでいる筒状等の接合部材の形状に見合
ったカバー22と、このカバー22に内蔵されている発
熱体21とを備えた構成とすることができる。
【0027】この場合、外部加熱手段12は、カバー2
2の配置位置および角度の少なくと一方を調整可能なカ
バーガイド機構23を備えていることが望ましい。この
ようにすれば、接合面位置に対応する位置に発熱体を位
置決めすることができる。
【0028】次に、押圧手段11によって突合せ状態に
保持された第1および第2の部材1、2が配置される処
理室15を有し、この処理室15内において接合面に対
する強制加熱、押圧および熱処理を行えば、処理効率を
高めることができる。
【0029】ここで、この場合には、図示の例の場合の
ように、外部加熱手段12と熱処理手段を兼用すれば、
装置構成をコンパクトで廉価にできる。
【0030】この場合、単一電源を備えた前記外部加熱
手段を切り換え制御して、前記接合面に対する前記局部
強制加熱と、前記熱処理時における全体加熱とを行うよ
うにすればよい。
【0031】また、熱処理を真空中などの不活性雰囲気
中で行う場合には、処理室15内を真空引きする真空引
き装置14を配置すればよい。
【0032】ここにおいて、図示の例では、押圧手段に
よる加圧方向は接合面に直角な方向であり、パルス通電
方向と同一であるが、接合面形状によって加圧方向とパ
ルス通電方向が異なる方向となる場合もある。
【0033】通電手段13は、一対の電極31、32と
パルス電流供給源33から構成することができる。大気
中で通電を行う場合には、電極コードを用いて接合対象
の部材の周囲を挟み、通電を行えばよい。また、電極3
1と接合部材2の間、電極32と接合部材1の間には、
通電可能な耐熱耐圧発熱部材を介在させることもでき
る。このような部材は、カーボン、モリブデンなどを用
いて形成することができる。また、このような部材の形
状は、一般には電極および接合部材との接合面が平坦な
ものとされる。しかし、接合部材の端面形状が凸状ある
いは凹状、または傾斜した面である場合などには、その
ような形状と相補的な形状をした端面を備えた部材とす
ればよい。
【0034】また、薄板状あるいは薄膜状の2枚あるい
は複数枚の部材を積層接合する場合には、1組あるいは
複数組のローラ対を押圧・通電手段における押圧部材お
よび/または通電部材として用いて、これらの間を通し
て連続して部材を搬送すればよい。パイプ状の部材を接
合する場合には、ボビン状のローラを押圧部材および/
または通電部材として用いればよい。さらに、押圧力を
各接合面位置において均一に作用させるためには、導電
性クッション(コイルばね等)を電極と接合部材の間、
あるいは押圧部材と電極との間などに配置すればよい。
【0035】なお、本発明は3本以上の部材を同時に接
合する場合にも勿論適用することができる。棒状の部材
の場合には、直列に複数本突き合せた状態で押圧すれ
ば、同時に複数の接合面を接合できる。また、このよう
に直列に接合した部材を複数組平行に配列して、これら
を同時に押圧・通電すれば、より多数の接合を同時に行
うことができる。
【0036】また、押圧方向は1軸方向のみでなく、多
軸方向から加えることができる。例えば、直交する方向
から接合面に押圧力を加えても良い。あるいは斜め方向
から加えることも可能である。
【0037】次に、本発明による接合対象の部材は、
鉄、鉄系合金、ニッケル、チタン、鋳鉄などの金属、
銅、アルミニウム、亜鉛、非鉄合金などの非鉄金属、N
i基耐熱合金、形状記憶合金、耐熱合金、防振合金、防
音合金、シールド材などの特殊合金、放電プラズマ焼結
体、ペルチェ構造焼結体、ホットプレス焼結体などの粉
末焼結体、高温になると導電性を呈するセラミックなど
の部材、半導体、単結晶材などがある。
【0038】また、接合部材の形状はどのようなもので
あってもよく、例えば、バルク上(固体)、薄板状(薄
膜状)、パイプ状、波板状、粒状などがあり、同一形状
あるいは異なる形状同士を相互に接合することも可能で
ある。
【0039】一方、本発明のパルス通電による固体接合
方法は、接合対象の少なくとも2つの部材の接合面のう
ち、少なくとも一方の接合面に薄膜を形成する接合面処
理工程と、前記部材の接合面を互いに突き合せる突合せ
工程と、突き合せた前記接合面を相互に押圧しながら、
当該接合面を介してパルス電流を流して、当該接合面を
仮接合する加圧・通電工程と、仮接合状態の前記部材を
所定の温度条件の下で熱処理する熱処理工程とを含むこ
とを特徴としている。
【0040】ここで、前記薄膜は、その成分の少なくと
も一部が、当該薄膜が形成される接合面と同一であるも
のとすることができる。
【0041】また、前記薄膜は前記接合面に浸透拡散可
能な成分を含むものとすることができる。
【0042】さらに、前記薄膜は、還元性のある成分を
含むものとすることができる。
【0043】このような薄膜の厚さは、0.01〜10
μmの範囲内とすることが望ましい。
【0044】また、前記薄膜はスパッタ蒸着法により形
成することができる。
【0045】次に、前記接合面の面粗度をRa=0.3
以上の鏡面とすることが望ましい。
【0046】また、前記押圧・通電工程では、1〜70
0MPaの範囲内の押圧力で前記接合面を押圧すること
が望ましい。
【0047】さらに、前記押圧・通電工程では、デュー
ティ比が50%以上、電圧が100V以下、電流値が1
00A〜50,000Aの範囲内のパルス電流を流すこ
とが望ましい。
【0048】さらにまた、前記熱処理工程での熱処理温
度は、最も溶融点が低い接合対象の部材の溶融点の55
%〜90%の範囲内の温度であることが望ましい。この
場合、一般に、前記熱処理工程における熱処理時間は6
0分以下とされる。また、前記熱処理工程は真空中で行
うことが望ましい。
【0049】
【発明の効果】本発明のパルス通電による固体接合方法
および接合装置によれば、従来の方法に比べて接合面の
接合強度が改善され、接合部材の母材強度程度の接合強
度を備えた強固で確実な接合状態を形成できることが確
認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパルス通電による固体接合方法を示す
概略フローチャートである。
【図2】本発明のパルス通電による固体接合方法におけ
る接合面に形成した薄膜の状態遷移を模式的に示す説明
図である。
【図3】本発明のパルス通電による固体接合方法におけ
る接合面に形成した薄膜の状態遷移を模式的に示す説明
図である。
【図4】本発明のパルス通電による接合装置の概略構成
例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
S0 接合面処理工程 S1 突合せ工程 S2 強制加熱工程 S3 押圧・パルス通電工程 S4 熱処理工程 1、2 接合部材 1a、2a 接合面 3、4、6、7 接合面に形成した薄膜 5、5a、8、8a 接合界面 10 接合装置 11 押圧手段 12 外部加熱手段 13 通電手段 14 真空引き装置 15 処理室 21 発熱体 22 カバー 23 ガイド機構 31、32 電極 33 パルス電流供給源
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年3月20日(2002.3.2
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接合対象物である少なくとも第1の部材
    および第2の部材の接合面を互いに突合せる突合せ工程
    と、 突合せた前記部材の接合面を外部から局部強制加熱する
    強制加熱工程と、 加熱状態にある接合面を相互に押圧しながら、当該接合
    面を介してパルス電流を流して、当該接合面を仮接合す
    る押圧・パルス通電工程と、 仮接合状態の前記部材を所定の温度条件の下で熱処理す
    る熱処理工程とを含むパルス通電による固体接合方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記強制加熱工程では、最も溶融点が低い接合対象の部
    材の溶融点の55%〜90%の範囲内の温度となるま
    で、前記接合面を加熱することを特徴とするパルス通電
    による固体接合方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記強制加熱工程における加熱時間は60分以下である
    ことを特徴とするパルス通電による固体接合方法。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 前記押圧・パルス通電工程では、1〜700MPaの範
    囲内の押圧力で前記接合面を押圧することを特徴とする
    パルス通電による固体接合方法。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 前記押圧・パルス通電工程では、デューティ比が50%
    以上、電圧が100V以下、電流値が100A〜50,
    000Aの範囲内のパルス電流を流すことを特徴とする
    パルス通電による固体接合方法。
  6. 【請求項6】 請求項1において、 前記熱処理工程での熱処理温度は、最も溶融点が低い接
    合対象の部材の溶融点の55%〜90%の範囲内の温度
    であることを特徴とするパルス通電による固体接合方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記熱処理工程における熱処理時間は60分以下である
    ことを特徴とするパルス通電による固体接合方法。
  8. 【請求項8】 請求項1において、 前記熱処理工程は真空中で行うことを特徴とするパルス
    通電による固体接合方法。
  9. 【請求項9】 請求項1において、更に、 前記突合せ工程に先立って、前記第1の部材の接合面お
    よび前記第2の部材の接合面のうち、少なくとも一方の
    接合面に表面処理を施す接合面処理工程を含むことを特
    徴とするパルス通電による固体接合方法。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 前記接合面処理工程は、前記接合面の平滑度を高めるた
    めの研磨処理を含むことを特徴とするパルス通電による
    固体接合方法。
  11. 【請求項11】 請求項10において、 前記研磨処理により前記接合面の面粗度をRa=0.3
    以上の鏡面に仕上げることを特徴とするパルス通電によ
    る固体接合方法。
  12. 【請求項12】 請求項9において、 前記接合面処理工程は、前記接合面を洗浄する洗浄処理
    を含むことを特徴とするパルス通電による固体接合方
    法。
  13. 【請求項13】 請求項9において、 前記接合面処理工程は、前記接合面に薄膜を形成する処
    理を含むことを特徴とするパルス通電による固体接合方
    法。
  14. 【請求項14】 請求項13において、 前記薄膜の成分の少なくとも一部は、当該薄膜が形成さ
    れる接合面と同一であることを特徴とするパルス通電に
    よる固体接合方法。
  15. 【請求項15】 請求項13において、 前記薄膜は前記接合面に浸透拡散可能な成分を含むこと
    を特徴とするパルス通電による固体接合方法。
  16. 【請求項16】 請求項13において、 前記薄膜は、還元性のある成分を含むことを特徴とする
    パルス通電による固体接合方法。
  17. 【請求項17】 請求項13ないし16のうちのいずれ
    かの項において、 前記薄膜の厚さは、0.01〜10μmの範囲内である
    ことを特徴とするパルス通電による固体接合方法。
  18. 【請求項18】 請求項13ないし17のうちのいずれ
    かの項において、 前記薄膜はスパッタ蒸着法により形成することを特徴と
    するパルス通電による固体接合方法。
  19. 【請求項19】 請求項9において、 前記接合面処理工程では、前記第1の部材の接合面と前
    記第2の部材の接合面が相互に密着するように、相補的
    な接合面形状に加工する処理を含むことを特徴とするパ
    ルス通電による固体接合方法。
  20. 【請求項20】 請求項1に記載のパルス通電による固
    体接合方法により少なくとも第1および第2の部材を接
    合する接合装置であって、 前記第1の部材の接合面と前記第2の部材の接合面を突
    き合わせた状態に保持して、これらの接合面を所定の押
    圧力で押圧可能な押圧手段と、 突合せ状態の前記接合面を外部から局部強制加熱する外
    部加熱手段と、 突合せ状態の前記接合面を介してパルス電流を流す通電
    手段と、 仮接合状態の前記第1および第2の部材を熱処理する熱
    処理手段とを有していることを特徴とする接合装置。
  21. 【請求項21】 請求項20において、 前記外部加熱手段の発熱体は、電気抵抗加熱、マイクロ
    波加熱、グロー放電加熱、高周波加熱、通電加熱、イン
    パルス加熱、赤外線加熱のいずれか一つまたは組み合わ
    せによる発熱体であることを特徴とする接合装置。
  22. 【請求項22】 請求項21において、 前記外部加熱手段は、前記接合面の局部強制加熱および
    前記突合せ状態の前記部材の全体加熱を行うことが可能
    であることを特徴とする固体接合装置。
  23. 【請求項23】 請求項22において、 前記外部加熱手段は、突合せ状態の前記接合面を取り囲
    んでいるカバーと、このカバーに内蔵されている前記発
    熱体とを備えていることを特徴とする接合装置。
  24. 【請求項24】 請求項23において、 前記外部加熱手段は、前記カバーの配置位置および角度
    の少なくと一方を調整可能なカバーガイド機構を備えて
    いることを特徴とする接合装置。
  25. 【請求項25】 請求項22ないし24のうちのいずれ
    かの項において、 前記押圧手段によって突合せ状態に保持された前記第1
    および第2の部材が配置される処理室を有し、 この処理室内において前記局部強制加熱、押圧および熱
    処理が行われることを特徴とする接合装置。
  26. 【請求項26】 請求項25において、 前記外部加熱手段と前記熱処理手段を兼用したことを特
    徴とする接合装置。
  27. 【請求項27】 請求項26において、 単一電源を備えた前記外部加熱手段を切り換え制御し
    て、前記接合面に対する前記局部強制加熱と、前記熱処
    理時における全体加熱とを行うことを特徴とする接合装
    置。
  28. 【請求項28】 接合対象の少なくとも2つの部材の接
    合面のうち、少なくとも一方の接合面に薄膜を形成する
    接合面処理工程と、 前記部材の接合面を互いに突き合せる突合せ工程と、 突き合せた前記接合面を相互に押圧しながら、当該接合
    面を介してパルス電流を流して、当該接合面を仮接合す
    る加圧・パルス通電工程と、 仮接合状態の前記部材を所定の温度条件の下で熱処理す
    る熱処理工程とを含むパルス通電による固体接合方法。
  29. 【請求項29】 請求項28において、 前記薄膜の成分の少なくとも一部は、当該薄膜が形成さ
    れる接合面と同一であることを特徴とするパルス通電に
    よる固体接合方法。
  30. 【請求項30】 請求項28において、 前記薄膜は前記接合面に浸透拡散可能な成分を含むこと
    を特徴とするパルス通電による固体接合方法。
  31. 【請求項31】 請求項28において、 前記薄膜は、還元性のある成分を含むことを特徴とする
    パルス通電による固体接合方法。
  32. 【請求項32】 請求項28ないし31のうちのいずれ
    かの項において、 前記薄膜の厚さは、0.01〜10μmの範囲内である
    ことを特徴とするパルス通電による固体接合方法。
  33. 【請求項33】 請求項28ないし32のうちのいずれ
    かの項において、 前記薄膜はスパッタ蒸着法により形成することを特徴と
    するパルス通電による固体接合方法。
  34. 【請求項34】 請求項28ないし33のうちのいずれ
    かの項において、 前記接合面の面粗度をRa=0.3以上の鏡面としたこ
    とを特徴とするパルス通電による固体接合方法。
  35. 【請求項35】 請求項28において、 前記押圧・通電工程では、1〜700MPaの範囲内の
    押圧力で前記接合面を押圧することを特徴とするパルス
    通電による固体接合方法。
  36. 【請求項36】 請求項28において、 前記押圧・通電工程では、デューティ比が50%以上、
    電圧が100V以下、電流値が100A〜50,000
    Aの範囲内のパルス電流を流すことを特徴とするパルス
    通電による固体接合方法。
  37. 【請求項37】 請求項28において、 前記熱処理工程での熱処理温度は、最も溶融点が低い接
    合対象の部材の溶融点の55%〜90%の範囲内の温度
    であることを特徴とするパルス通電による固体接合方
    法。
  38. 【請求項38】 請求項37において、 前記熱処理工程における熱処理時間は60分以下である
    ことを特徴とするパルス通電による固体接合方法。
  39. 【請求項39】 請求項28において、 前記熱処理工程は真空中で行うことを特徴とするパルス
    通電による固体接合方法。
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