JP2003258695A - 直交変換型適応中継方式及びその装置 - Google Patents

直交変換型適応中継方式及びその装置

Info

Publication number
JP2003258695A
JP2003258695A JP2002050637A JP2002050637A JP2003258695A JP 2003258695 A JP2003258695 A JP 2003258695A JP 2002050637 A JP2002050637 A JP 2002050637A JP 2002050637 A JP2002050637 A JP 2002050637A JP 2003258695 A JP2003258695 A JP 2003258695A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
received
reflected signal
orthogonal transform
filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002050637A
Other languages
English (en)
Inventor
Taku Arazeki
卓 荒関
Minoru Hirai
実 平井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2002050637A priority Critical patent/JP2003258695A/ja
Publication of JP2003258695A publication Critical patent/JP2003258695A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Radio Relay Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の構造が簡単かつ容易に小型化し、特性
が良く、動作の安定化を図ることが可能な直交変換型適
応中継装置を提供する。 【解決手段】 中継装置4では逐次適応フィルタ43で
回り込みやマルチパス特性を推定して反射信号の推定値
を出力し、加算器42で端子41から入力される受信信
号から反射分をキャンセルする。反射分がキャンセルさ
れた信号は遅延回路44で数サンプル遅延させて、電力
増幅器45で増幅された後、端子46から送出される。
中継装置4から送出された信号は送信アンテナから電波
として中継用または家庭の受信アンテナへと送信され
る。ここで、逐次適応フィルタ43には遅延回路44の
出力が入力されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は直交変換型適応中継
方式及びその装置に関し、特にディジタル放送用信号の
中継に用いられる逐次適応型中継方式及びその装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】国内地上ディジタル放送で採用されるO
FDM(Orthogonal Frequency
Division Multiplexing)方式に
おいては、マルチパスに強い、移動体受信にも利用する
ことができる、SFN(単一周波数ネットワーク)を構
成することができる、という様々な特徴がある。
【0003】SFNに際しては、親局から中継局への配
信に放送波そのものを使う方法と、光ファイバ等の別回
線によって配信を行う方法とがある。コスト的には前者
の方法が望ましいが、中継局の送信アンテナから受信ア
ンテナへの回り込みによる性能劣化、特に回り込みのル
ープ利得が1以上になると信号増大、発振という問題が
発生する。また、親局から中継局までの間に反射がある
と、マルチパス(テレビではゴースト)となる。
【0004】これらの問題に対処するため、中継局にマ
ルチパスや回り込みをキャンセルするためのフィルタを
設置するという様々な手法が提案されている。その手法
の一つは、OFDM信号に含まれるパイロット信号(S
P)を再生し、それを基にマルチパスや回り込み特性を
推定しフィルタ係数を構築する方式であり、デシジョン
フィードバック方式とでも呼ぶべき方式である。
【0005】もう一つの手法は、送信信号の相関を求め
無相関化するようにフィルタ係数を求める適応方式であ
る。前者の手法はOFDM復調が必要であるものの、比
較的優れた性能のでることが検証されている。後者の手
法は原則的に、OFDM復調の必要がないというメリッ
トがあるため、構造が簡単になる可能性がある。尚、こ
れらの手法ではフィルタの係数をブロック的に(通常は
OFDMのシンボル毎に)更新する方式となっている。
しかしながら、これらの方式においてはフィルタ特性の
算出をブロック的に行っているため、装置が複雑化し、
小型化が難しいという欠点がある。
【0006】一方、ブロック的に係数を求める方式とは
別に、標本点毎に、受信信号から逐次適応フィルタによ
ってマルチパスや回り込み信号を消去する適応型中継方
式が本願出願人から提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】適応型中継方式におい
ては、装置の構造が簡単で小型化が容易になるものの、
フィルタ出力が入力に戻るというループを描いているた
め、適応フィルタが不安定動作する恐れがあり、安定化
のための仕組みを組込むこと等も含めて解決すべき問題
がある。そのため、特性的にも中継装置としての用途に
限界がある。
【0008】そこで、本発明の目的は上記の問題点を解
消し、装置の構造が簡単かつ容易に小型化することがで
き、特性が良く、動作の安定化を図ることができる直交
変換型適応中継方式及びその装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による直交変換型
適応中継方式は、ディジタル放送用信号を受信した際に
その信号を増幅して送出する直交変換型適応中継方式で
あって、電波の伝送路に回り込み及びマルチパスの反射
の少なくともいずれかがある場合に受信信号を直交変換
し、その直交変換された領域で前記伝送路の特性と反射
信号の推定とを行い、それらに基づいて前記反射信号の
キャンセルを行っている。
【0010】本発明による直交変換型適応中継装置は、
ディジタル放送用信号を受信した際にその信号を増幅し
て送出する直交変換型適応中継装置であって、電波の伝
送路に回り込み及びマルチパスの反射の少なくともいず
れかがある場合に受信信号を直交変換する手段と、その
直交変換された領域で前記伝送路の特性と反射信号の推
定とを行う手段と、それらに基づいて前記反射信号のキ
ャンセルを行う手段とを備えている。
【0011】すなわち、本発明の直交変換型適応中継装
置は、上記の課題を解決するために、ディジタル放送用
の信号を受信する際に当該信号を増幅して送出する中継
装置において、受信信号を直交変換し、変換領域におい
て伝送路の推定とマルチパスや回り込み信号の推定とを
行う逐次適応フィルタを持つことを特徴としている。
【0012】また、本発明の直交変換型適応中継装置で
は、ディジタル放送用信号を受信した時にその信号を増
幅して送出する中継装置において、電波の伝送路に回り
込みあるいはマルチパスの反射がある場合、受信信号と
反射信号の推定値との差を求める加算部と、加算部の出
力を入力して直交変換する直交変換部と、直交変換され
た領域で伝送路を推定して反射信号の推定値を出力する
逐次適応フィルタとを持つことを特徴としている。
【0013】これによって、本発明の直交変換型適応中
継装置では、電波の伝送路に回り込みあるいはマルチパ
スの反射がある場合、受信信号を直交変換し、伝送路特
性の推定と反射信号のキャンセルとを行うことが可能と
なるので、装置の構造が簡単で、小型化が容易であり、
かつ安定で高性能な中継装置を提供することが可能とな
る。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態
による直交変換型適応中継方式のシステム構成を示すブ
ロック図であり、図2は本発明の実施の形態による直交
変換型適応中継装置の構成を示すブロック図である。
【0015】図1及び図2において、親局1から送られ
た放送波は伝送路2を通して中継装置4の受信アンテナ
3に届く。伝送路2の途中の反射はマルチパス(ゴース
ト)となる。受信アンテナ3で受信した信号は中継装置
4に入力される。
【0016】中継装置4では逐次適応フィルタ43で回
り込みやマルチパス特性を推定して反射信号の推定値を
出力し、加算器42で端子41から入力される受信信号
から反射分をキャンセルする。反射分がキャンセルされ
た信号は遅延回路44で数サンプル遅延させて、電力増
幅器(AMP)45で増幅された後、端子46から送出
される。中継装置4から送出された信号は送信アンテナ
5から電波として送信される。ここで、逐次適応フィル
タ43には遅延回路44の出力が入力されている。
【0017】送信アンテナ5からの信号はさらなる中継
用または家庭の受信アンテナ7へ送られる。また、送信
信号と受信信号との周波数が等しい場合には、送信アン
テナ5から出力された信号の一部が回り込み伝送路6を
介して中継装置4の受信アンテナ3に入り込み、不要な
フィードバックループができ、回り込み信号となる。
【0018】図3は本発明の一実施例による中継装置の
詳細な構成例を示すブロック図である。図3において、
本発明の一実施例は図2に示す本発明の実施の形態によ
る中継装置4の逐次適応フィルタ43の構成をさらに詳
細に表したものであり、そのシステム構成及び中継装置
4の構成は本発明の実施の形態と同様であり、同一構成
要素には同一符号を付してある。また、その動作も本発
明の実施の形態と同様である。
【0019】すなわち、中継装置4は端子41,46
と、加算器42と、逐次適応フィルタ43と、遅延回路
44と、電力増幅器45とから構成され、逐次適応フィ
ルタ43は直交変換回路431と、重み付け回路432
−0〜432−(N−1)と、逆直交変換回路433と
から構成されている。
【0020】直交変換回路431は遅延回路44の出力
が入力されると、その信号を直交変換して重み付け回路
432−0〜432−(N−1)に出力する。重み付け
回路432−0〜432−(N−1)は直交変換の結果
に対して伝送路特性、つまり回り込み伝送路(電力増幅
器45、送信アンテナ5、回り込み伝送路6、受信アン
テナ3、受信端子41までの経路)特性及びマルチパス
伝送路(伝送路2における反射)の特性に対応する重み
付けを行う。
【0021】逆直交変換回路433は重み付け回路43
2−0〜432−(N−1)で重み付けした結果を逆直
交変換し、その逆直交変換の結果を加算器42に出力す
る。この場合、逆直交変換の結果は反射信号の推定値と
して加算器42に加えられる。ここで、遅延回路44は
逐次適応フィルタ43と加算器42とで形作るループで
の遅延を作るために挿入されている。
【0022】次に、受信信号の推定値を求める逐次適応
フィルタ43の動作について説明する。サンプリング時
刻jにおける受信信号をx(j)+y(j)、加算器4
2の出力をe(j)、遅延回路44の出力をs(j)と
おく。遅延回路44の出力及び電力増幅器45の出力は
実質的に等しいため、送信信号とみなすことができる。
直交変換回路431には信号s(0),s(1)から順
にs(j)が入力されており、タップ数がNの場合には
s(j−N+1)からs(j)のNサンプルを用いて直
交変換を行う。
【0023】この直交変換として様々な変換方法が考え
られるが、例えばフーリエ変換が用いられる。Nサンプ
ルの時間軸の信号をまとめてフーリエ変換するにはDF
T(Discrete Fourier Transf
orm:離散フーリエ変換)が用いられるが、そのため
にはN×Nのオーダの乗算が必要である。
【0024】高速演算手法のFFT(Fast Fou
rier Transform:高速フーリエ変換)を
用いると、N×log(N)のオーダに減らすことがで
きる。また、さらにNサンプルまとめて演算するのでは
なく、1サンプル入力する毎に結果を出す逐次算法を用
いると、Nのオーダで結果を出すことができる。
【0025】このようにして求まった直交変換結果Sj
(0),Sj(1),・・・,Sj(N−1)は重み付
け回路432−0〜432−(N−1)に入力され、重
み係数Hj(0),Hj(1),・・・,Hj(N−
1)が乗じられる。その結果、得られたZj(0),Z
j(1),・・・,Zj(N−1)は逆直交変換部43
3に入力され、反射信号の推定値Z(j)が得られる。
ここでは逆直交変換部433では逆フーリエ変換、つま
りIDFT(Inverse DiscreteFou
rier Transform)を行うことになるが、
実際には重み付け係数Hj(0),Hj(1),・・
・,Hj(N−1)の中に自動的に含まれるため、逆直
交変換部433は単なる総和を求める回路になる。
【0026】次に、重み付け係数Hj(0),Hj
(1),・・・,Hj(N−1)の修正の仕方について
述べる。n番目の重み係数は、 Hj+1(n)=Hj(n)+μ×e(j)×Sj
(n) という式にしたがって修正される。ここで、μは正の小
さな値であり、通常は例えば、μ=α/P等の値が用い
られる。また、αは修正係数であり、Pはs(j)の平
均電力を用いる。Pとして係数毎に変えることもでき
る。
【0027】つまり、n番目の係数に対しては、Sj
(n)の平均電力を用いても良い。この式を用いると信
号電力にばらつきあるいは変動があっても対応すること
ができる。但し、このμ(あるいはα)の最適値は実験
的に求めることが多い。この動作を繰り返すことによっ
て、重み付け係数は正しい値に徐々に近づく。また、重
み付け係数に1より僅かに小さい値を乗じるか、あるい
は0の値に近づくように加減算を行うことによって、過
去の影響を徐々に消すことができる。つまり、一旦、フ
ィルタに乱れが生じても影響を消すことができる。
【0028】以下、本実施例について、その動作原理、
さらに性能改善のための手法についてより具体的に説明
する。地上ディジタル放送のSFN(Single F
requency Network)中継システムの構
成は図1に示す通りである。親局1からの受信信号には
マルチパス反射及び伝送路雑音等が加わっている。
【0029】また、中継装置4自体の出力からの回り込
み信号についても同様である。いずれの場合も、伝送路
2や回り込み伝送路6はFIR(Finite Imp
ulse Response)フィルタで近似すること
ができる。
【0030】ここで、伝送路2は親局1からのマルチパ
ス伝送路を示す。その特性を1+Mで表す。同様に、F
は回り込み伝送路6の特性を表す。親局信号をX,回り
込み信号をY,中継装置4の出力信号をSと簡単に表記
した場合、回り込みに対処するための補正フィルタをT
とすると、中継装置において各信号は、 (X(1+M)+SF)T=S という式で関係付けられる。ここで、 T=1/(1−M−F) となると、中継装置4の出力Sが親局信号Xと等しくな
る。
【0031】以上のような理由で、回り込み伝送路6や
マルチパスがFIRで表現することができる場合には、
図1に示すように適応フィルタをIIR(Infini
teImplse Response)フィルタとして
配置すると良いことが判る。また、このフィルタは、理
想的にはマルチパス、回り込みの両方の特性を打ち消す
ことができる能力を持っている。
【0032】尚、上記の説明において、親局信号をXと
したが、図1と図3とにおいては、表記を容易にするた
めに、親局信号が伝送路2を経由して届いた信号をX
(j)と表現している。
【0033】本実施例において、中継装置4はIIRフ
ィルタで構成されているが、回り込み信号に対しては中
継装置4の送信信号Sを入力としたFIRフィルタの係
数を最適化する(回り込み伝送路の特性Fに近づける)
問題に帰着する。
【0034】そのため、理論的には回り込み量が多くて
も対応することができる。とはいっても、フィルタHと
加算器2とでループを描いている適応型IIRフィルタ
であるため、回り込み量が多い場合には不安定になる要
素が極めて大きい。また、親局信号Xが雑音として作用
するため、システム同定という観点からは収束性にきわ
めて強い制限が生じる。さらに、マルチパスに対して、
中継装置4はマルチパスが含まれる伝送路の逆特性とし
て求めることになる。
【0035】中継装置4においてはXとYとを分離する
ことができないため、デシジョンフィードバックを用い
ない場合には、Xそのものを推測することできない。つ
まり、SをXに近づけるという規範は使えない。したが
って、その代わりとして、受信信号と予測信号Zとの差
Eの電力を最小にするように、フィルタの係数を修正す
る最小二乗法を用いる。その場合、親局信号は予測する
ことができないため、回り込みとマルチパスの反射とに
よる信号のみを小さくすることになる。その場合、Xが
外乱として作用することにもなる。
【0036】また、OFDM(Orthogonal
Frequency Division Multip
lexing)信号は白色雑音ではなく、帯域の制限さ
れた信号(その帯域の中では略フラットな周波数特性と
なっている)であり、信号の存在しない帯域では特性を
求めることができない。
【0037】通常のシステム同定問題ではあまり問題と
ならないこともあるが、回り込みキャンセル装置のよう
にループを描き、またそのループゲインが1以上になる
こともあると、帯域外で一旦雑音が発生すると,成長を
開始し,動作不安定となる恐れがある。したがって、従
来の逐次適応型回り込みキャンセラでは、ループの中に
帯域外成分に対しては若干のロス(数dBでよい)を与
えるための安定化フィルタを挿入することによって収束
特性を改善している。
【0038】本実施例において、この不安定さは直交変
換することによってかなり改善され、従来必要であった
安定化フィルタは不要になる。安定化フィルタがなくて
も、回り込みループの利得が1以上であっても安定に収
束させることができ、キャンセル特性も良くなる。
【0039】逐次適応型フィルタにおいてはフィルタ係
数が正しくない方向へ修正されることが確率的にあり得
るとともに、上述したように、入力信号が白色雑音では
ないこともあり、フィルタ係数が常に正しい方向へ動い
ているとは限らない。そのため、フィルタ係数にリーク
作用を加え、過去の影響を徐々に消すことは実際上有効
である。
【0040】その方法としては係数の修正毎に係数に1
よりほんの僅か小さな値(0.999999等)を乗じ
るか、またはある小さな正の定数を定め、フィルタ係数
が正であればこの定数を減じ、負であればこの定数を加
算する方法がある。いずれにしても過去の影響を徐々に
消すことによって、適応フィルタの安定性をより増すこ
とができる。
【0041】上述した説明においてはOFDM放送方式
に基づく説明を中心に行ったが、逐次適応フィルタを使
う場合には、対象とする信号に対して特に制限はないた
め、OFDM以外の信号の場合でも帯域が制限されてい
る場合には本発明を有効に使用することができる。ま
た、受信信号と送信信号との周波数が異なるため、回り
込み伝送路がないシステムの場合でもマルチパスの影響
の打ち消しのために有効である。
【0042】このように、本実施例では、ディジタル放
送用信号を受信した際にその信号を増幅して送出する中
継方式において、電波の伝送路に回り込みあるいはマル
チパスの反射がある場合、受信信号を直交変換し、伝送
路特性の推定と反射信号のキャンセルとを行うことによ
って、装置の構造が簡単かつ容易に小型化することがで
き、特性が良く、動作の安定化を図ることができる。
【0043】また、本実施例では、ディジタル放送用信
号を受信した際にその信号を増幅して送出する中継装置
において、電波の伝送路に回り込みあるいはマルチパス
の反射がある場合、受信信号と反射信号との推定値との
差を求める加算器2と、加算器2の出力を入力して直交
変換する直交変換回路431と、直交変換された領域で
伝送路を推定して反射信号の推定値を出力する逐次適応
フィルタ43とを有することによって、装置の構造が簡
単かつ容易に小型化することができ、特性が良く、動作
の安定化を図ることができる。
【0044】図4は本発明の他の実施例による中継装置
の詳細な構成例を示すブロック図である。図4におい
て、本発明の他の実施例による中継装置は複数の加算器
42−0〜42−(N−1)と直交変換回路47と逆直
交変換回路48とを設け、逐次適応フィルタ43の逆直
交変換回路433を外して選択回路434−0〜434
−(N−1)を設けた以外は図3に示す本発明の一実施
例と同様の構成となっており、同一構成要素には同一符
号を付してある。また、同一構成要素の動作は本発明の
一実施例と同様である。
【0045】本実施例においては、中継装置4の入力信
号を直交変換回路47において直交変換し、各係数毎に
配置された加算器42−0〜42−(N−1)において
係数毎にキャンセル動作を行う。そのため、加算器42
−0〜42−(N−1)の出力は逆直交変換回路48に
入力され、時間軸上の信号に変換される。
【0046】重み付け係数の修正については、図3に示
す本発明の一実施例と基本的には同じになる。但し、本
実施例においては、重み付け係数の修正にあたり、加算
器42−0〜42−(N−1)の出力である各係数毎の
キャンセル残差を用いるか、あるいは逆直交変換回路4
8の出力を用いるかの選択が選択回路434−0〜43
4−(N−1)でできるようになっている。通常は、逆
直交変換回路48の出力を用いればよいので、選択回路
434−0〜434−(N−1)は不要である。そのた
め、選択回路434−0〜434−(N−1)は帯域外
信号の安定化等に必要な場合に挿入すればよい。
【0047】また、本実施例は係数毎に振幅利得を調整
する必要がでた場合等に有効である。さらに、本実施例
では二つの直交変換回路47,431を使用している
が、直交変換回路431は省くことができる。つまり、
直交変換回路431の出力の代わりに、加算器42−0
〜42−(N−1)の出力を遅延させて用いることによ
って、直交変換回路431を省くことができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ディジタ
ル放送用信号を受信した際にその信号を増幅して送出す
る直交変換型適応中継において、電波の伝送路に回り込
み及びマルチパスの反射の少なくともいずれかがある場
合に受信信号を直交変換し、その直交変換された領域で
伝送路の特性と反射信号の推定とを行い、それらに基づ
いて反射信号のキャンセルを行うことによって、装置の
構造が簡単かつ容易に小型化することができ、特性が良
く、動作の安定化を図ることができるという効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による直交変換型適応中継
方式のシステム構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態による直交変換型適応中継
装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施例による中継装置の詳細な構成
例を示すブロック図である。
【図4】本発明の他の実施例による中継装置の詳細な構
成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 親局 2 伝送路 3,7 受信アンテナ 4 中継装置 5 送信アンテナ 6 回り込み伝送路 41,46 端子 42,42−0〜42−(N−1) 加算器 43 逐次適応フィルタ 44 遅延回路 45 電力増幅器 47 直交変換回路 48 逆直交変換回路 431 直交変換回路 432−0〜432−(N−1) 重み付け回路 433 逆直交変換回路 434−0〜434−(N−1) 選択回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K046 AA05 BB03 EE06 EE37 EE50 EE57 5K072 AA01 BB14 CC13 CC34 GG14 GG34

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタル放送用信号を受信した際にそ
    の信号を増幅して送出する直交変換型適応中継方式であ
    って、電波の伝送路に回り込み及びマルチパスの反射の
    少なくともいずれかがある場合に受信信号を直交変換
    し、その直交変換された領域で前記伝送路の特性と反射
    信号の推定とを行い、それらに基づいて前記反射信号の
    キャンセルを行うことを特徴とする直交変換型適応中継
    方式。
  2. 【請求項2】 前記反射信号のキャンセルは、前記受信
    信号と反射信号の推定値との差を求めることで行うこと
    を特徴とする請求項1記載の直交変換型適応中継方式。
  3. 【請求項3】 前記受信信号と反射信号の推定値との差
    に少なくとも数サンプルの遅延を挿入することを特徴と
    する請求項2記載の直交変換型適応中継方式。
  4. 【請求項4】 ディジタル放送用信号を受信した際にそ
    の信号を増幅して送出する直交変換型適応中継装置であ
    って、電波の伝送路に回り込み及びマルチパスの反射の
    少なくともいずれかがある場合に受信信号を直交変換す
    る手段と、その直交変換された領域で前記伝送路の特性
    と反射信号の推定とを行う手段と、それらに基づいて前
    記反射信号のキャンセルを行う手段とを有することを特
    徴とする直交変換型適応中継装置。
  5. 【請求項5】 前記反射信号のキャンセルを行う手段
    は、前記受信信号と反射信号の推定値との差を求める演
    算手段を含むことを特徴とする請求項4記載の直交変換
    型適応中継装置。
  6. 【請求項6】 前記受信信号と反射信号の推定値との差
    に少なくとも数サンプルの遅延を挿入する手段を含むこ
    とを特徴とする請求項5記載の直交変換型適応中継装
    置。
JP2002050637A 2002-02-27 2002-02-27 直交変換型適応中継方式及びその装置 Pending JP2003258695A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002050637A JP2003258695A (ja) 2002-02-27 2002-02-27 直交変換型適応中継方式及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002050637A JP2003258695A (ja) 2002-02-27 2002-02-27 直交変換型適応中継方式及びその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003258695A true JP2003258695A (ja) 2003-09-12

Family

ID=28662814

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002050637A Pending JP2003258695A (ja) 2002-02-27 2002-02-27 直交変換型適応中継方式及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003258695A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007129409A (ja) * 2005-11-02 2007-05-24 Yamaguchi Univ アナログ符号化システム
JP2008072219A (ja) * 2006-09-12 2008-03-27 Toshiba Corp 放送波中継局送受信装置
JP2009005330A (ja) * 2007-06-22 2009-01-08 Sk Telesys Co Ltd デジタル適応干渉除去中継器
JP2009522908A (ja) * 2006-01-02 2009-06-11 シッ チェ,ドン 干渉除去型無線中継器

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007129409A (ja) * 2005-11-02 2007-05-24 Yamaguchi Univ アナログ符号化システム
JP4719880B2 (ja) * 2005-11-02 2011-07-06 国立大学法人山口大学 アナログ符号化システム
JP2009522908A (ja) * 2006-01-02 2009-06-11 シッ チェ,ドン 干渉除去型無線中継器
JP2008072219A (ja) * 2006-09-12 2008-03-27 Toshiba Corp 放送波中継局送受信装置
JP4724077B2 (ja) * 2006-09-12 2011-07-13 株式会社東芝 放送波中継局送受信装置
JP2009005330A (ja) * 2007-06-22 2009-01-08 Sk Telesys Co Ltd デジタル適応干渉除去中継器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2001231766B2 (en) Method for repeating isofrequency signals and isofrequency signal repeater
EP1443663B1 (en) Radio communication terminal with interference cancellation
JP2003304122A (ja) 非線形歪補償装置および送信装置
JP5644475B2 (ja) 受信装置
JP4464651B2 (ja) 回り込みキャンセラ、中継システム及び回り込みキャンセル方法
CN110868235A (zh) 一种自适应干扰抵消控制装置、系统及方法
JP2003174392A (ja) 無線中継装置
JP4649381B2 (ja) 回り込みキャンセラ
JP2008054193A (ja) 回り込みキャンセラ
JP2003258695A (ja) 直交変換型適応中継方式及びその装置
JP4358706B2 (ja) 干渉キャンセラ及び当該干渉キャンセラを用いる中継装置
JP4362246B2 (ja) ダイバーシティ受信用回り込みキャンセル装置及び中継システム
JP2003258696A (ja) サブバンド型適応中継方式及びその装置
JP2008042720A (ja) 無線装置
JP4017323B2 (ja) 回り込みキャンセラ
JP4420797B2 (ja) 干渉キャンセラ及び当該干渉キャンセラを用いる中継装置
JP4603464B2 (ja) 中継装置および受信装置
JP3573119B2 (ja) 適応型回り込みキャンセル装置及びそのキャンセル方法
KR100976726B1 (ko) 동일채널 중계장치 및 그 방법
KR102417563B1 (ko) 무선 중계 장치 및 방법
JP4777168B2 (ja) 無線信号受信装置
JP4059023B2 (ja) 適応型ダイバーシティ受信装置及びそれに用いる適応型ダイバーシティ受信方法
JP3120815B2 (ja) 干渉波除去装置
KR102417564B1 (ko) 무선 중계 장치 및 방법
JP2011082854A (ja) 無線中継装置