JP4777168B2 - 無線信号受信装置 - Google Patents

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本発明は、携帯電話サービスや無線LANを用いたネットワーク接続サービスなどを提供する移動通信システムを構成する端末装置および基地局装置に備えられる無線信号受信装置に関し、特に、個々のサービスに用いられている所望波以外の周波数を持つ不要波にかかわる相互変調歪を除去する技術に関する。
増幅器に所望波とともにこの所望波とは異なる周波数を持つ不要波が入力されたときに発生する相互変調歪成分がそのまま無線信号として送信されると、電波法で規定された要件を満たせなくなるため、送信装置において相互変調ひずみを解消する方法については様々な提案が為され、送信装置から送出される無線信号の周波数は厳密に単一化されている。
また、同一周波数帯を使用する他の回線に対して干渉電力とならないように、送信電力を必要最小限に調整する技術も提供されており、隣接周波数などへの干渉電力の影響が低減されている。
したがって、受信装置では、所望波が支配的に到来することを前提として、受信信号の処理が行われている。
しかしながら、近年のように複数の事業者が入り乱れて無線通信サービスを提供している環境では、それぞれの無線通信サービス用の送信装置によって様々な周波数の無線信号が送信されるので、受信装置においても、受信した無線周波数の信号を高周波増幅器において増幅する際に、相互変調ひずみが発生する場合がある。
例えば、図11のように、移動通信端末が受信しようとしている所望波foの無線信号を送出する送信装置(例えば、基地局O)よりもむしろ不要波源(例えば、基地局a、b)のほうが近い環境では、これらの不要波源から到来する不要波fi1,fi2の受信電力の方がはるかに大きくなり、そのまま高周波増幅器に入力して増幅すると相互変調歪が発生して、所望波の信号に対する感度が抑圧されてしまう。
従来の受信装置では、図12に示すように、高周波増幅器401の前段に設ける高周波濾波器(図示せず)あるいは、局部発振器402、乗算器403および濾波器(片側測波帯除去用)404によって生成された中間周波信号の増幅のために設けられた中間周波増幅器405の後段に設けた帯域通過濾波器407によって、所望波に関わる受信信号を選択的に中間周波増幅器406を介して復調器408の処理に供することで、所望波以外の不要波とともに相互変調歪の除去が試みられている。
また、相互変調歪は、増幅器が飽和した際に発生することから、受信信号電力に応じて、例えば、高周波増幅器401の利得を制御することにより、この高周波増幅器401の飽和を阻止し、相互変調歪の発生を抑制する技術も提案されている(特許文献1参照)。
また、高周波増幅器401として極めて線形性の高い増幅器を採用することにより、相互変調歪の発生を抑えることが可能であることは周知である。
一方、地上マイクロ波通信のように、固定局同士で無線信号の授受を行うシステムでは、不要波源に別系統のパラボラアンテナを向けて不要波にかかわる信号を抽出し、抽出した干渉信号を受信信号から差し引いて相殺することにより、不要波の除去が図られている。
特開平10−126301号公報
ところで、図12に示したように、帯域通過濾波器407によって相互変調歪成分を除去する方法では、所望波の近傍に現れた相互変調歪成分を除去することは非常に困難である。なぜなら、帯域通過濾波器では、所望波の信号を効率よく通過させるために、所望波近傍の周波数帯の信号もある程度通過させざるを得ないからである。そして、所望波よりも不要波の受信電力の方が大きい場合には、所望波の近傍に無視できない大きさの相互変調歪成分が現れ、所望波に関する受信感度を低下させてしまう。
また、近年のように、各事業者への周波数割当が過密化している現状では、高周波濾波器によって所望波の周波数の受信信号のみを選択することも非常に困難である。なぜなら、そのような狭帯域の高周波濾波器では、帯域内通過損が増大するために許容伝播可能距離が低下してしまったり、あるいは、構造的に大型化してしまうため設置場所が制限されたり携帯性が損なわれたりするからである。
一方、特許文献1の技法を適用して所望波の受信電力に合わせて高周波増幅器の利得を制御しても、所望波の受信電力をはるかに凌駕する不要波が到来した場合には、無視できない大きさの相互変調歪成分が発生すると考えられる。逆に、不要波の受信電力に合わせて高周波増幅器の利得制御を行えば、所望波の受信信号を十分に増幅することができなくなってしまう。
もちろん、理想的な線形高周波増幅器を利用すれば、相互変調歪の発生は避けられるが、移動通信システムの受信装置を構成する高周波増幅器に要求される広いダイナミックレンジ、省電力性および低価格であることと、高度な線形性とを兼ね備えた高周波増幅器は未だに実現されていない。
また、移動通信システムでは、移動通信端末に備えられた受信装置から見た所望波の信号源も不要波源も時々刻々と移動するため、上述した地上マイクロ波通信での不要波除去技術をそのまま適用することは困難である。
本発明は、所望波よりも受信電力の大きい不要波によって生じる相互変調歪による所望波の受信感度抑圧を回避可能な無線信号受信装置を提供することを目的とする。
本発明にかかわる第1の無線信号受信装置は、高周波増幅器と、周波数変換回路と、中間周波増幅器と、第1帯域通過濾波器と、帯域阻止濾波器と、擬似歪付加手段と、第2帯域通過濾波器と、減算器とから構成される。
本発明にかかわる第1の無線信号受信装置の原理は、以下の通りである。
高周波増幅器は、受信した無線周波数の信号を増幅する。周波数変換回路は、無線周波数の信号を適切な中間周波数の信号に変換する。中間周波増幅器は、周波数変換回路で得られた中間周波信号を増幅する。第1帯域通過濾波器は、中間周波増幅器から出力される中間周波信号のうち所望波の周波数を含む帯域の信号を通過させる。帯域阻止濾波器は、中間周波増幅器から出力される中間周波信号のうち前記所望波の周波数を含む帯域の信号を選択的に阻止し、他の帯域の信号を通過させる。擬似歪付加手段は、帯域阻止濾波器を通過した中間周波信号を増幅することにより、擬似的な相互変調歪を付加する。また、擬似歪付加手段は、帯域阻止濾波器を通過した中間周波信号を増幅する中間周波増幅器を有し、中間周波増幅器は、前記帯域阻止濾波器によって阻止された帯域を含む全帯域に擬似的な相互変調歪成分が付加された中間周波数の信号を生成する。第2帯域通過濾波器は、擬似歪付加手段によって擬似的な相互変調歪が付加された信号のうち所望波の周波数を含む帯域の信号を通過させる。減算器は、中間周波増幅器の出力信号から前記第2帯域通過濾波器の出力信号を減算し、得られた信号を復調器の処理に供する。
このように構成された第1の無線信号受信装置の動作は、下記の通りである。
高周波増幅器によって増幅された無線周波数の受信信号は、周波数変換回路によって中間周波数の信号に変換され、中間周波増幅器によって増幅された後、2系統に分けられ、一方(以下、主系統と称する)の信号は、第1帯域通過濾波器に渡され、他方(以下、副系統と称する)の信号は、帯域阻止濾波器を介して擬似歪付加手段に渡される。帯域阻止濾波器では、副系統の信号から所望波に対応する帯域の信号が除去され、不要波に対応する信号を通過させるので、この帯域阻止濾波器を通過した中間周波信号を擬似歪付加手段の中間周波増幅器によって増幅することにより、不要波を含んだ無線周波数信号を高周波増幅器によって増幅した際に所望波に対応する周波数帯に現れる相互変調歪に相当する擬似的な相互変調歪を付加することができる。このようにして、擬似的な相互変調歪が付加された中間周波信号を第2帯域通過濾波器に通すことにより、所望波に対応する帯域に現れた相互変調歪成分を抽出し、これを上述した第1帯域通過濾波器を通過した主系統の信号から差し引くことにより、主系統の信号の所望波を含む周波数帯域に含まれていた相互変調歪成分を相殺し、所望波の信号に関する受信感度抑圧を回避することができる。
本発明にかかわる第2の無線信号受信装置は、第1段の高周波増幅器と、補償信号生成手段と、減算器と、第2段の高周波増幅器と、第1周波数変換回路と、中間周波増幅器と、帯域通過濾波器とから構成され、補償信号生成手段に、帯域阻止濾波器と、第2周波数変換回路と、擬似歪生成手段とを備えて構成される。
本発明にかかわる第2の無線信号受信装置の原理は、以下の通りである。
第1段の高周波増幅器は、受信した無線周波数の信号を増幅する。補償信号生成手段は、第1段の高周波増幅器で発生する相互変調歪を補償するための補償信号を生成する。減算器は、第1段の高周波増幅器の出力信号から前記補償信号を減算する。第2段の高周波増幅器は、減算器から出力される無線周波数の信号を増幅する。第1周波数変換回路は、第2段の高周波増幅器の出力信号を適切な中間周波数の信号に変換する。中間周波増幅器は、周波数変換回路で得られた中間周波信号を増幅する。帯域通過濾波器は、中間周波増幅器から出力される中間周波信号のうち所望波の周波数を含む帯域の信号を通過させ、復調器の処理に供する。補償信号生成手段において、帯域阻止濾波器は、中間周波増幅器から出力される中間周波信号のうち前記所望波の周波数を含む帯域の信号を選択的に阻止し、他の帯域の信号を通過させる。第2周波数変換回路は、前記帯域阻止濾波器を通過した中間周波数の信号を周波数変換することにより、前記受信した無線周波数の信号に相当する周波数帯域の無線周波信号を生成する。擬似歪生成手段は、第2周波数変換回路によって得られた無線周波信号を増幅する高周波増幅器を有し、高周波増幅器は、前記帯域阻止濾波器によって阻止された帯域に対応する高周波帯域を含む全帯域に擬似的な相互変調歪成分が付加された高周波信号を生成する。擬似歪生成手段は、生成した擬似的な相互変調歪を含む前記補償信号前記減算器に入力する。
このように構成された第2の無線信号受信装置の動作は、下記の通りである。
第1段の高周波増幅器によって増幅された無線周波数の受信信号は、減算器により、補償信号生成手段によって生成された補償信号を差し引かれた後に、周波数変換回路によって中間周波数の信号に変換され、中間周波増幅器によって増幅された後、2系統に分けられる。この2系統の中間周波信号の一方(以下、主系統と称する)は、第1帯域通過濾波器を介して復調器の処理に供され、他方(以下、副系統と称する)は、補償信号生成手段による補償信号生成処理に供される。
この補償信号生成手段において、上述した副系統の信号は、帯域阻止濾波器を通過することにより、所望波に対応する帯域の信号が除去され、不要波に対応する周波数成分のみを含む信号となる。この帯域阻止濾波器を通過した中間周波信号を第2周波数変換回路によって無線周波数の信号に戻し、これを擬似歪付加手段の高周波増幅器によって増幅することにより、不要波を含んだ無線周波数信号を高周波増幅器によって増幅した際に所望波に対応する周波数帯に現れる相互変調歪に相当する擬似的な相互変調歪を含む補償信号を生成することができる。このようにして、上述した補償信号生成手段による補償信号生成処理に要する時間だけ先行する主系統の信号の所望波を含む周波数帯域に含まれていた相互変調歪成分に基づいて補償信号を生成し、この補償信号を減算器に入力して上述した第1段の高周波増幅器の出力信号から差し引くことにより、この第1段の高周波増幅器の出力信号に現れた不要波とともにこの不要波にかかわる相互変調歪成分を相殺し、所望波の信号に関する受信感度抑圧を回避することができる。
上述した第2の無線信号受信装置では、補償信号によって相互変調歪が相殺されている状態と、帯域通過濾波器の出力に相互変調ひずみが現れている状態とが交互に現れる。なぜなら、上述した補償信号によって不要波とともにこの不要波にかかわる相互変調歪が相殺されている状態を参照して生成される補償信号には、不要波およびこの不要波にかかわる相互変調歪成分が現れないので、この補償信号が減算器に入力されるタイミングで第1段の高周波増幅器から出力される無線周波数の信号に含まれる不要波およびこの不要波にかかわる相互変調歪は相殺されずに残り、このようにして不要波および相互変調歪が残された状態を参照して得られた補償信号が減算器に入力されるタイミングで第1段の高周波増幅器から出力される無線周波数の信号に含まれる不要波およびこの不要波にかかわる相互変調歪は相殺されるからである。
本発明にかかわる第3の無線信号受信装置は、分配器と、主系初段高周波増幅器と、補償信号生成手段と、遅延回路と、減算器と、主系次段高周波増幅器と、主系周波数変換回路と、主系中間周波増幅器と、帯域通過濾波器とから構成され、補償信号生成手段に、副系初段高周波増幅器と、副系次段高周波増幅器と、第1周波数変換回路と、副系中間周波増幅器と、帯域阻止濾波器と、第2周波数変換回路と、擬似歪生成手段とを備えて構成される。
本発明にかかわる第3の無線信号受信装置の原理は、以下の通りである。
分配器は、受信した無線周波数の信号を主系と副系との2系統に分岐させる。主系初段高周波増幅器は、主系の無線周波数の信号を増幅する。補償信号生成手段は、主系初段高周波増幅器で発生する相互変調歪を補償するための補償信号を生成する。遅延回路は、分配器と前記主系初段高周波増幅器との間に配置され、前記補償信号生成手段による補償信号生成処理に要する時間に相当する遅延を前記主系の無線周波数信号に与える。減算器は、主系初段高周波増幅器の出力信号から前記補償信号を減算する。主系次段高周波増幅器は、減算器から出力される無線周波数の信号を増幅する。主系周波数変換回路は、主系次段高周波増幅器の出力信号を適切な中間周波数の信号に変換する。主系中間周波増幅器は、主系周波数変換回路で得られた中間周波信号を増幅する。帯域通過濾波器は、主系中間周波増幅器から出力される中間周波信号のうち所望波の周波数を含む帯域の信号を通過させ、復調器の処理に供する。補償信号生成手段において、副系初段高周波増幅器は、副系の無線周波数の信号を増幅する。副系次段高周波増幅器は、副系初段高周波増幅器から出力される無線周波数の信号を増幅する。第1周波数変換回路は、副系次段高周波増幅器の出力信号を適切な中間周波数の信号に変換する。副系中間周波増幅器は、第1周波数変換回路で得られた中間周波信号を増幅する。帯域阻止濾波器は、副系中間周波増幅器から出力される中間周波信号のうち前記所望波の周波数を含む帯域の信号を選択的に阻止し、他の帯域の信号を通過させる。第2周波数変換回路は、前記帯域阻止濾波器を通過した中間周波数の信号を周波数変換することにより、前記受信した無線周波数の信号に相当する周波数帯域の無線周波信号を生成する。擬似歪生成手段は、第2周波数変換回路によって得られた無線周波信号を増幅することにより、擬似的な相互変調歪を含む前記補償信号を生成し、前記減算器に入力する。
このように構成された第3の無線信号受信装置の動作は、下記の通りである。
主系の信号が主系初段高周波増幅器による増幅を経て減算器に入力されるのに先立って、補償信号生成手段に副系の無線周波信号が入力され、この補償信号生成手段において、副系初段高周波増幅器および副系次段高周波増幅器による増幅と第1周波数変換回路による周波数変換と副系中間周波増幅器による増幅とを経た後に、帯域阻止濾波器によって不要波成分およびこの不要波にかかわる相互変調歪成分が取り出される。このようにして抽出された信号を第2周波数変換回路によって無線周波数の信号に戻し、これを擬似歪付加手段において増幅することにより、不要波を含んだ無線周波数信号を高周波増幅器によって増幅した際に所望波に対応する周波数帯に現れる相互変調歪に相当する擬似的な相互変調歪を含む補償信号を生成することができる。
このようにして得られた補償信号を減算器に入力し、遅延回路によって上述した補償信号生成処理に要する時間だけ遅延させられた主系初段高周波増幅器の出力信号から差し引くことにより、主系初段高周波増幅器の出力信号に現れる不要波とともにこの不要波にかかわる相互変調歪成分を相殺し、不要波およびこの不要波の影響によって所望波の周波数帯に現れる相互変調歪成分を含まない無線周波信号を主系周波数変換回路に入力し、得られた中間周波信号を主系中間周波増幅器および帯域濾波器を介して復調器の処理に供することができるので、所望波の信号に関する受信感度抑圧を確実に回避することができる。
本発明にかかわる第4の無線信号受信装置は、補償信号生成手段と、減算器と、高周波増幅器と、第1周波数変換回路と、中間周波増幅器と、帯域通過濾波器とから構成され、補償信号生成手段に、帯域阻止濾波器と、第2周波数変換回路と、別の高周波増幅器を含む擬似歪生成手段とを備えて構成される。
本発明にかかわる第4の無線信号受信装置の原理は、以下の通りである。
減算器は、受信した無線周波数の信号から補償信号生成手段によって生成される補償信号を減算する。高周波増幅器は、合成器から出力される無線周波数の信号を増幅する。
前記高周波増幅器の出力信号を適切な中間周波数の信号に変換する第1周波数変換回路と、中間周波増幅器は、周波数変換回路で得られた中間周波信号を増幅する。帯域通過濾波器は、中間周波増幅器から出力される中間周波信号のうち所望波の周波数を含む帯域の信号を通過させ、復調器の処理に供する。補償信号生成手段において、帯域阻止濾波器は、中間周波増幅器から出力される中間周波信号のうち前記所望波の周波数を含む帯域の信号を選択的に阻止し、他の帯域の信号を通過させる。第2周波数変換回路は、帯域阻止濾波器を通過した中間周波数の信号を周波数変換することにより、前記受信した無線周波数の信号に相当する周波数帯域の無線周波信号を生成する。擬似信号生成手段に含まれる高周波増幅器は、第2周波数変換回路によって得られた無線周波信号を増幅することにより、帯域阻止濾波器によって阻止された帯域に対応する高周波帯域を含む全帯域に擬似的な相互変調歪成分が付加された高周波信号として補償信号を生成する。
このように構成された第4の無線信号受信装置の動作は、下記の通りである。
無線周波数の受信信号は、減算器を介して高周波増幅器による増幅処理に供され、更に、周波数変換回路によって中間周波数の信号に変換され、中間周波増幅器によって増幅された後、2系統に分けられる。この2系統の中間周波信号の一方(以下、主系統と称する)は、第1帯域通過濾波器を介して復調器の処理に供され、他方(以下、副系統と称する)は、補償信号生成手段による補償信号生成処理に供される。
この補償信号生成手段において、上述した副系統の信号は、帯域阻止濾波器を通過することにより、所望波に対応する帯域の信号が除去され、不要波に対応する周波数成分のみを含む信号となる。この帯域阻止濾波器を通過した中間周波信号を第2周波数変換回路によって無線周波数の信号に戻し、これを擬似信号生成手段内の高周波増幅器によって増幅することにより、主系統の信号を増幅する高周波増幅器に相互変調歪を起こさせる不要波の成分に相当する無線周波数の補償信号を得ることができる。
このようにして、上述した補償信号生成手段による補償信号生成処理に要する時間だけ先行する主系統の信号に対応する副系統の信号の所望波を含む周波数帯域以外の周波数帯域の信号に基づいて補償信号を生成し、この補償信号を受信信号から減算して不要波成分を相殺することにより、高周波増幅器においてこの不要波にかかわる相互変調歪成分が発生することを阻止し、所望波の信号に関する受信感度抑圧を回避することができる。
上述した第4の無線信号受信装置では、補償信号によって不要波成分が相殺されている状態と、帯域通過濾波器の出力に相互変調歪が現れている状態とが交互に現れる。なぜなら、上述した補償信号によって不要波が相殺されている状態を参照して生成される補償信号には、不要波成分が現れないので、この補償信号が合成されるタイミングでは、高周波増幅器に入力される無線周波数の信号に不要波が相殺されずに残っているため相互変調歪が発生し、この不要波および相互変調歪が残された状態を参照して得られた補償信号が合成されるタイミングでは、不要波が除去されているため高周波増幅器において相互変調歪は発生しないからである。
本発明にかかわる第5の無線信号受信装置は、分配器と、補償信号生成手段と、合成器と、遅延回路と、高周波増幅器と、主系周波数変換回路と、主系中間集は増幅器と、帯域通過濾波器とから構成され、補償信号生成手段に、副系高周波増幅器と、第1周波数変換回路と、副系中間周波増幅器と、帯域阻止濾波器と、第2周波数変換回路と、反転入力手段とを備えて構成される。
本発明にかかわる第5の無線信号受信装置の原理は、以下の通りである。
分配器は、受信した無線周波数の信号を主系と副系との2系統に分岐させる。合成器は、主系の無線周波数の信号と補償信号生成手段によって生成される補償信号とを合成する。遅延回路は、分配器と前記合成器との間に配置され、前記補償信号生成手段による補償信号生成処理に要する時間に相当する遅延を前記主系の無線周波数信号に与える。高周波増幅器は、合成器から出力される無線周波数の信号を増幅する。主系周波数変換回路は、高周波増幅器の出力信号を適切な中間周波数の信号に変換する。主系中間周波増幅器は、主系周波数変換回路で得られた中間周波信号を増幅する。帯域通過濾波器は、主系中間周波増幅器から出力される中間周波信号のうち所望波の周波数を含む帯域の信号を通過させ、復調器の処理に供する。補償信号生成手段において、副系高周波増幅器は、副系の無線周波数の信号を増幅する。第1周波数変換回路は、副系高周波増幅器の出力信号を適切な中間周波数の信号に変換する。副系中間周波増幅器は、第1周波数変換回路で得られた中間周波信号を増幅する。帯域阻止濾波器は、副系中間周波増幅器から出力される中間周波信号のうち前記所望波の周波数を含む帯域の信号を選択的に阻止し、他の帯域の信号を通過させる。第2周波数変換回路は、帯域阻止濾波器を通過した中間周波数の信号を周波数変換することにより、前記受信した無線周波数の信号に相当する周波数帯域の無線周波信号を生成する。反転入力手段は、第2周波数変換回路によって得られた無線周波信号に基づいて、前記無線周波信号の位相を反転させた信号として前記補償信号を生成し、前記合成器に入力する。
このように構成された第5の無線信号受信装置の動作は、下記の通りである。
主系の信号が合成器に入力されるのに先立って、補償信号生成手段に副系の無線周波信号が入力され、この補償信号生成手段において、副系高周波増幅器による増幅と第1周波数変換回路による周波数変換と副系中間周波増幅器による増幅とを経た後に、帯域阻止濾波器によって不要波成分およびこの不要波にかかわる相互変調歪成分が取り出される。このようにして抽出された信号を第2周波数変換回路によって無線周波数の信号に戻し、不要波抽出手段の処理に供することにより、位相が反転させられた不要波成分を含む補償信号を生成することができる。
このようにして得られた補償信号を合成器に入力し、遅延回路によって上述した補償信号生成処理に要する時間だけ遅延させられた主系の無線周波信号と合成することにより、主系高周波増幅器に入力される無線周波信号から不要波を除去し、不要波の影響による相互変調歪の発生そのものを阻止することができる。したがって、主系周波数変換回路に不要波も相互変調歪成分も含まない無線周波信号を入力することができるので、同様に、不要波も相互変調歪成分も含まない中間周波信号を主系中間周波増幅器および帯域濾波器を介して復調器の処理に供することができ、所望波の信号に関する受信感度抑圧を確実に回避することができる。
以上に説明したように、第1の無線信号受信装置では、中間周波信号について擬似的に発生させた相互変調歪を差し引くことにより、所望波よりも受信電力の大きい不要波によって所望波の近傍に現れた相互変調歪成分を除去するので、比較的小さい回路規模で所望波の受信感度抑圧を回避することができる。
一方、第2および第3の無線信号受信装置では、高周波増幅器を用いて補償信号を生成することにより、補償対象の無線周波信号に含まれている相互変調歪成分に極めて近似した擬似歪成分を含む補償信号を用いて、所望波よりも受信電力の大きい不要波によって所望波の近傍に現れる相互変調歪成分を除去することができる。
また、第4および第5の無線信号受信装置では、高周波増幅器への無線周波信号の入力に先立って、補償信号によって不要波成分を除去することにより、相互変調歪の発生そのものを阻止することができる。
特に、第3および第5の無線信号受信装置では、主系統に遅延回路を配置して、補償信号の生成に用いられる副系統の中間周波信号が参照されるタイミングと、生成された補償信号によって主系統の無線周波信号が補償されるタイミングとを一致させることにより、復調器において適用されるサンプリング周期の短い速い信号についても、所望波の近傍に現れる相互変調歪成分あるいは不要波成分を極めて高い精度で除去することができる。
また、このようにして、所望波よりも受信電力の大きい不要波によって所望波の近傍に現れた相互変調歪成分による所望波の受信感度抑圧の回避が可能となったことにより、多数の事業者が近接した周波数帯を用いた移動通信サービスを提供している環境においても、個々のサービスで用いられる所望波の無線信号を確実に受信することができるので、移動通信システムの利用者に対するサービス性を向上することができる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1に、本発明にかかわる無線信号受信装置の第1の実施形態を示す。
なお、図1に示す構成要素のうち、図12に示した各部と同等のものについては、図12に示した符号を付して示し、その説明を省略する。
図1に示した無線信号受信装置において、無線周波数(RF)受信信号は、図12に示した高周波増幅器401に相当する高周波初段低雑音増幅器201において増幅された後に、乗算器403および局部発振器402によって中間周波信号に変換される。このようにして得られた中間周波信号は、中間周波増幅器405によって増幅された後に、従来と同様の所望波抽出処理に供される主系統の信号と後述する補償信号生成処理に供される副系統の信号とに分けられる。
上述した副系統の信号は、図1に示した帯域阻止濾波器202を通過する過程で、帯域通過濾波器407の通過帯域の成分が除去された後に、中間周波増幅器203による増幅処理に供される。この中間周波増幅器203によって増幅された中間周波信号は、上述した帯域通過濾波器407と同等の帯域通過濾波器204および可変減衰器205を介して加算器207に反転入力され、上述した主系統の信号と合成される。
以下、図1に示した副系統の信号に基づいて生成された補償信号によって、高周波初段低雑音増幅器201による増幅過程において発生した相互変調歪を補償する動作について説明する。
図2に、相互変調歪を補償する動作を説明する図を示す。
図2(a)に示すように、所望波foとともに、この所望波foの受信電力よりも大きい受信電力を持つ不要波fi1、fi2が到来した場合に、RF受信信号を図1に示した高周波初段低雑音増幅器201によって増幅する際に、これらの不要波fi1、fi2の影響により、図2(b)に網掛けを付して示す広い範囲の周波数帯域に相互変調歪成分が現れる。
このような相互変調歪成分の一部は、図2(c)に示すように、所望波に対応する中間周波数帯域に設けられた帯域通過濾波器407を通過して、図1に示した加算器207に到達する。
一方、図1に示した帯域阻止濾波器202を通過した信号には(図2(d)参照)、図1に示した中間周波増幅器203によって増幅される過程で擬似的発生させられた擬似歪成分が重畳される(図2(e)参照)。
このようにして生成された擬似歪成分を含む中間周波信号が、図1に示した帯域通過濾波器204を通過すると、図2(c)に示した主系統の信号に残存している相互変調歪成分に相当する周波数成分を含む補償信号が得られ(図2(f)参照)、この補償信号の振幅を可変減衰器205によって適切に調整して加算器207に反転入力することにより、相互変調歪成分のみを選択的に相殺することができる。
これにより、図2(a)に示したように、不要波が支配的に到来するような受信環境においても、所望波に関する受信感度抑圧を回避し、良好な復調結果を得ることができる。特に、補償信号を中間周波回路によって生成する構成としたことにより、回路規模を抑えることができ、低価格かつ小型の無線信号受信装置を実現することができる。
なお、図1に示した構成では、エラー検出部206により、復調器408におけるエラーを検出し、この検出結果に応じて可変減衰器205の減衰率を調整することにより、中間周波増幅器203によって発生させた擬似的な相互変調歪と高周波初段低雑音増幅器201において発生した相互変調歪との違いや、2つの帯域通過濾波器204における透過率の差異を補正している。
(第2の実施形態)
図3に、本発明にかかわる無線信号受信装置の第2の実施形態を示す。また、図4に、相互変調歪を補償する動作を説明する図を示す。


なお、図3に示す構成要素のうち、図1および図12に示した各部と同等のものについては、図1および図12に示した符号を付して示し、その説明を省略する。
図3に示した無線信号受信装置では、副系統の信号は、帯域阻止濾波器202および可変減衰器205を介して乗算器213に入力され、局部発振器402の出力信号と乗算されて再び無線周波信号に戻される。その後、濾波器214によって片側測波帯が除去されたこの無線周波信号は、高周波増幅器215によって増幅された後に、加算器211に反転入力され、高周波初段低雑音増幅器201の出力信号と合成される。
このように構成された無線信号受信装置では、図4に白抜きの矢印で示すように、高周波初段低雑音増幅器201の出力がそのまま加算器211の出力として現れる状態(以下、状態0と称する)では(図4(a)、(b)参照)、図4(d)に示すように、不要波および相互変調歪成分を含む副系統の信号を上述したようにして高周波増幅器215によって増幅することにより、所望波に対応する帯域に相互変調歪が現れている補償信号が得られる(図4(e)参照)。
そして、この補償信号を加算器211に反転入力して、高周波初段低雑音増幅器201の出力と合成することにより、図4に破線の矢印で示すように、不要波及び所望波に対応する帯域の相互変調歪成分が除去された信号が得られる状態(以下、状態1と称する)に遷移する(図4(a)、(b´)参照)。このような状態1では、図4(c´)に示すように、主系統の中間周波信号から不要波およびこれに伴う相互変調歪成分を除去することができるので、所望波に関する感度抑圧を確実に回避することができる。
一方、このときの副系統の中間周波信号には、直前の状態0で得られた補償信号に所望波に対応する帯域以外の帯域に対応して現れていた相互変調歪成分のみが現れており、不要波fi1、fi2に対応する成分は現れない(図4(d´)参照)。したがって、このような副系統の信号に基づいて生成される補償信号にも、不要波fi1、fi2に対応する成分は現れない(図4(e´)参照)ので、加算器211の出力信号は、ほぼ高周波初段低雑音増幅器201の出力信号そのままとなり、再び、状態0に移行する。
この状態0では、図4(c)に示すように、帯域通過濾波器407を通過した相互変調歪成分が残っており、所望波に関する感度抑圧が発生する。その一方、この状態0において得られる副系統の中間周波信号に基づいて、上述したようにして、不要波およびこれに伴う相互変調歪成分を考慮した補償信号が生成される。
このように、図3に示した無線信号受信装置は、補償信号との合成によって不要波の影響が相殺される状態1と、不要波の影響を考慮した補償信号を生成するための状態0とを交互に繰り返すので、例えば、状態0と状態1とが繰り返される周期と復調器408におけるサンプリング周期とが適切な関係を満たすように、補償信号の生成過程に要する時間を適切に調整することにより、状態0において発生する感度抑圧が、復調器408の処理に影響を及ぼすことを防ぐことができる。
また、図3に示した無線信号受信装置では、補償信号の生成に、高周波初段低雑音増幅器201と近似した特性を持つ高周波増幅器215を用いているため、高周波初段低雑音増幅器201において発生する相互変調歪に極めて近似した成分を含む補償信号を得ることができる。これにより、状態1においては、不要波および相互変調歪成分をほぼ完全に除去し、所望波に関する感度抑圧を確実に解消することができる。
(第3の実施形態)
図5に、本発明にかかわる無線信号受信装置の第3の実施形態を示す。また、図6に、相互変調歪を補償する動作を説明する図を示す。
なお、図7に示す構成要素のうち、図1、3および図12に示した各部と同等のものについては、図1、3および図12に示した符号を付して示し、その説明を省略する。
図5に示した無線信号受信装置においてRF受信信号は、分配器216により、遅延線217を介して高周波初段低雑音増幅器201から復調器408に至る受信処理に供される主系統の信号と、補償信号生成部210による処理に供される副系統の信号とに分配されている。
図5に示した補償信号生成部210において、副系統の信号は、高周波初段低雑音増幅器218および高周波増幅器219によって増幅された後(図6(b´)参照)、乗算器220および局部発振器402によって周波数変換された後、濾波器221を通過することによって片側測波帯が除去され、中間周波増幅器222を介して帯域阻止濾波器202に入力される。この帯域阻止濾波器202を通過した信号(図6(c)参照)は、可変減衰器205を介して乗算器213に入力され、再び無線周波数に戻され、その後、更に、高周波増幅器215によって増幅された後、図6(d)に示すような補償信号として加算器211に反転入力される。
図5に示した無線信号受信装置では、遅延線217によって遅延させられた後に、高周波初段低雑音増幅器201によって増幅された主系統の信号(図6(a)、(b)参照)と、上述した補償信号とが合成される。したがって、遅延線217による遅延時間を適切に調整することにより、高周波初段低雑音増幅器201の出力信号と、対応するタイミングで受信した無線周波信号に基づいて生成された補償信号とを合成し、支配的に到来する不要波fi1、fi2およびこれに伴って所望波に対応する帯域に発生する相互変調歪成分を相殺することができる。これにより、図6(e)に示すように、所望波に対応する帯域に相互変調歪成分が現れていない合成信号を得ることができるので、この合成信号を帯域通過濾波器407を通過させることにより、図6(f)に示すように、所望波成分のみを含む信号を復調器408の処理に供することが可能となり、所望波に関する感度抑圧を確実に回避することができる。
(第4の実施形態)
図7に、本発明にかかわる無線信号受信装置の第4の実施形態を示す。また、図8に、相互変調歪を補償する動作を説明する図を示す。
なお、図7に示す構成要素のうち、図1、3および図12に示した各部と同等のものについては、図1、3および図12に示した符号を付して示し、その説明を省略する。
図7に示した無線信号受信装置において、高周波増幅器215の出力信号、すなわち、帯域阻止濾波器202を通過した副系統の中間周波信号に基づいて生成された補償信号は、高周波初段低雑音増幅器201の前段に設けられた加算器211に反転入力され、RF受信信号と合成される。
したがって、図7に示した無線信号受信装置においても、図3に示した無線信号受信装置と同様に、不要波による相互変調歪成分が帯域通過濾波器407の出力に残存する状態0と、相互変調歪成分が帯域通過濾波器407の出力に現れない状態1とが交互に繰り返される。
図7に示した無線信号受信装置では、図8(a)〜(f)に示すように、状態0において、RF受信信号に含まれている不要波成分とこれに伴う相互変調歪成分を含む補償信号が得られ、この補償信号をRF受信信号に合成して、不要波成分を増幅に先立って除去される(図8(b´)参照)。これに応じて、無線信号受信装置の動作が状態1に移行し、図8(c´)〜(d´)に示すように、不要波が支配的に受信されている受信環境にもかかわらず、相互変調歪の発生そのものを抑止し、所望波のみを含む信号を復調器408の処理に供することができる。
また、図7に示した無線信号受信装置においても、上述した第2の実施形態と同様に、例えば、状態0と状態1とが繰り返される周期と復調器408におけるサンプリング周期とが適切な関係を満たすように、補償信号の生成過程に要する時間を適切に調整することにより、状態0において発生する感度抑圧が、復調器408の処理に影響を及ぼすことを防ぐことができる。
(第5の実施形態)
図9に、本発明にかかわる無線信号受信装置の第5の実施形態を示す。また、図10に、相互変調歪を補償する動作を説明する図を示す。
なお、図9に示す構成要素のうち、図1、5および図12に示した各部と同等のものについては、図1、5および図12に示した符号を付して示し、その説明を省略する。
図9に示した無線信号受信装置では、補償信号生成部210によって生成された補償信号は、高周波初段低雑音増幅器201の前段に設けられた加算器211に反転入力されている。
この場合は、図10(a)〜(d)に示すようにして、副系統の無線周波信号に基づいて生成された補償信号と、遅延線217によって遅延させられた主系統の受信信号とが合成され、不要波成分が除去された後に、高周波初段低雑音増幅器201による増幅処理に供されるので、相互変調歪の発生そのものを抑止することができる。
上述したように、本発明にかかわる無線信号受信装置では、所望波よりも受信電力の大きい不要波によって生じる相互変調歪成分を補償することにより、現実に低価格で市販されている汎用の素子を利用して、相互変調歪による所望波の受信感度抑圧の回避を実現することができる。
これにより、多数の事業者が入り乱れて移動通信サービスを提供しているような環境においても、所望波を確実に受信可能な無線信号受信装置を、低価格で提供することが可能となるので、携帯電話サービスなど移動通信システムを利用するための移動通信端末などの製造分野において極めて有用である。
また、無線LANを利用したネットワークサービスのためのアクセスポイントが無計画に設置されている環境や、更には、このようなアクセスポイントに無線LANを利用して接続している利用者のパソコンなどにアドホック接続してネットワークサービスに接続可能とするサービスなどが利用される場合には、所望波に関する感度抑圧が発生する状況が生じやすいので、無線LAN接続のためのネットワーク機器などの分野では特に有用である。
本発明にかかわる無線信号受信装置の第1の実施形態を示す図である。 相互変調歪を補償する動作を説明する図である。 本発明にかかわる無線信号受信装置の第2の実施形態を示す図である。 相互変調歪を補償する動作を説明する図である。 本発明にかかわる無線信号受信装置の第3の実施形態を示す図である。 相互変調歪を補償する動作を説明する図である。 本発明にかかわる無線信号受信装置の第4の実施形態を示す図である。 相互変調歪を補償する動作を説明する図である。 本発明にかかわる無線信号受信装置の第5の実施形態を示す図である。 相互変調歪を補償する動作を説明する図である。 相互変調歪が発生する環境を説明する図である。 従来の無線信号受信装置の構成例を示す図である。
符号の説明
201、218 高周波初段低雑音増幅器
202 帯域阻止濾波器
203、405 中間周波増幅器
204 帯域通過濾波器
205 可変減衰器
206 エラー検出部
207、211 加算器
210 補償信号生成部
212、215、219、401 高周波増幅器
213、220、403 乗算器
214、221、404 濾波器
216 分配器
217 遅延線
218 高周波初段低雑音増幅器
402 局部発振器
407 帯域通過濾波器
408 復調器

Claims (5)

  1. 受信した無線周波数の信号を増幅する高周波増幅器と、
    前記無線周波数の信号を適切な中間周波数の信号に変換する周波数変換回路と、
    前記周波数変換回路で得られた中間周波信号を増幅する中間周波増幅器と、
    前記中間周波増幅器から出力される中間周波信号のうち所望波の周波数を含む帯域の信号を通過させる第1帯域通過濾波器と、
    前記中間周波増幅器から出力される中間周波信号のうち前記所望波の周波数を含む帯域の信号を選択的に阻止し、他の帯域の信号を通過させる帯域阻止濾波器と、
    前記帯域阻止濾波器を通過した中間周波信号を増幅することにより、擬似的な相互変調歪を付加する擬似歪付加手段と、
    前記擬似歪付加手段によって擬似的な相互変調歪が付加された信号のうち所望波の周波数を含む帯域の信号を通過させる第2帯域通過濾波器と、
    前記中間周波増幅器の出力信号から前記第2帯域通過濾波器の出力信号を減算し、得られた信号を復調器の処理に供する減算器とを備え、
    前記擬似歪付加手段は、
    前記帯域阻止濾波器を通過した中間周波信号を増幅する中間周波増幅器を有し、
    前記中間周波増幅器は、前記帯域阻止濾波器によって阻止された帯域を含む全帯域に擬似的な相互変調歪成分が付加された中間周波数の信号を生成する
    ことを特徴とする無線信号受信装置。
  2. 受信した無線周波数の信号を増幅する第1段の高周波増幅器と、
    前記第1段の高周波増幅器で発生する相互変調歪を補償するための補償信号を生成する補償信号生成手段と、
    前記第1段の高周波増幅器の出力信号から前記補償信号を減算する減算器と、
    前記減算器から出力される無線周波数の信号を増幅する第2段の高周波増幅器と、
    前記第2段の高周波増幅器の出力信号を適切な中間周波数の信号に変換する第1周波数変換回路と、
    前記周波数変換回路で得られた中間周波信号を増幅する中間周波増幅器と、
    前記中間周波増幅器から出力される中間周波信号のうち所望波の周波数を含む帯域の信号を通過させ、復調器の処理に供する帯域通過濾波器とを備え、
    前記補償信号生成手段は、
    前記中間周波増幅器から出力される中間周波信号のうち前記所望波の周波数を含む帯域の信号を選択的に阻止し、他の帯域の信号を通過させる帯域阻止濾波器と、
    前記帯域阻止濾波器を通過した中間周波数の信号を周波数変換することにより、前記受信した無線周波数の信号に相当する周波数帯域の無線周波信号を生成する第2周波数変換回路と、
    前記第2周波数変換回路によって得られた無線周波信号を増幅することにより、擬似的な相互変調歪を含む前記補償信号を生成し、前記減算器に入力する擬似歪生成手段とを備え、
    前記擬似歪生成手段は、
    前記第2周波数変換回路によって得られた無線周波信号を増幅する高周波増幅器を有し、
    前記高周波増幅器は、前記帯域阻止濾波器によって阻止された帯域に対応する高周波帯域を含む全帯域に擬似的な相互変調歪成分が付加された高周波信号を生成する
    ことを特徴とする無線信号受信装置。
  3. 受信した無線周波数の信号を主系と副系との2系統に分岐させる分配器と、
    前記主系の無線周波数の信号を増幅する主系初段高周波増幅器と、
    前記主系初段高周波増幅器で発生する相互変調歪を補償するための補償信号を生成する補償信号生成手段と、
    前記分配器と前記主系初段高周波増幅器との間に配置され、前記補償信号生成手段による補償信号生成処理に要する時間に相当する遅延を前記主系の無線周波数信号に与える遅延回路と、
    前記主系初段高周波増幅器の出力信号から前記補償信号を減算する減算器と、
    前記減算器から出力される無線周波数の信号を増幅する主系次段高周波増幅器と、
    前記主系次段高周波増幅器の出力信号を適切な中間周波数の信号に変換する主系周波数変換回路と、
    前記主系周波数変換回路で得られた中間周波信号を増幅する主系中間周波増幅器と、
    前記主系中間周波増幅器から出力される中間周波信号のうち所望波の周波数を含む帯域の信号を通過させ、復調器の処理に供する帯域通過濾波器とを備え、
    前記補償信号生成手段は、
    前記副系の無線周波数の信号を増幅する副系初段高周波増幅器と、
    前記副系初段高周波増幅器から出力される無線周波数の信号を増幅する副系次段高周波増幅器と、
    前記副系次段高周波増幅器の出力信号を適切な中間周波数の信号に変換する第1周波数変換回路と、
    前記第1周波数変換回路で得られた中間周波信号を増幅する副系中間周波増幅器と、
    前記副系中間周波増幅器から出力される中間周波信号のうち前記所望波の周波数を含む帯域の信号を選択的に阻止し、他の帯域の信号を通過させる帯域阻止濾波器と、
    前記帯域阻止濾波器を通過した中間周波数の信号を周波数変換することにより、前記受信した無線周波数の信号に相当する周波数帯域の無線周波信号を生成する第2周波数変換回路と、
    前記第2周波数変換回路によって得られた無線周波信号を増幅することにより、擬似的な相互変調歪を含む前記補償信号を生成し、前記減算器に入力する擬似歪生成手段とを備えた
    ことを特徴とする無線信号受信装置。
  4. 受信した無線周波数の信号から補償信号を減算する減算器と、
    前記減算器から出力される無線周波数の信号を増幅する高周波増幅器と、
    前記高周波増幅器の出力信号を適切な中間周波数の信号に変換する第1周波数変換回路と、
    前記周波数変換回路で得られた中間周波信号を増幅する中間周波増幅器と、
    前記中間周波増幅器から出力される中間周波信号のうち所望波の周波数を含む帯域の信号を通過させ、復調器の処理に供する帯域通過濾波器と、
    前記補償信号を生成する補償信号生成手段とを備え、
    前記補償信号生成手段は、
    前記中間周波増幅器から出力される中間周波信号のうち前記所望波の周波数を含む帯域の信号を選択的に阻止し、他の帯域の信号を通過させる帯域阻止濾波器と、
    前記帯域阻止濾波器を通過した中間周波数の信号を周波数変換することにより、前記受信した無線周波数の信号に相当する周波数帯域の無線周波信号を生成する第2周波数変換回路と、
    前記第2周波数変換回路によって得られた無線周波信号を増幅することにより、擬似的な相互変調歪を含む前記補償信号を生成し、前記減算器に入力する擬似歪生成手段とを備え、
    前記擬似歪生成手段は、
    前記第2周波数変換回路によって得られた無線周波信号を増幅する高周波増幅器を有し、
    前記高周波増幅器は、前記帯域阻止濾波器によって阻止された帯域に対応する高周波帯域を含む全帯域に擬似的な相互変調歪成分が付加された高周波信号を生成する
    ことを特徴とする無線信号受信装置。
  5. 受信した無線周波数の信号を主系と副系との2系統に分岐させる分配器と、
    前記主系の無線周波数の信号と補償信号生成手段によって生成される補償信号とを合成する合成器と、
    前記分配器と前記合成器との間に配置され、前記補償信号生成手段による補償信号生成処理に要する時間に相当する遅延を前記主系の無線周波数信号に与える遅延回路と、
    前記合成器から出力される無線周波数の信号を増幅する高周波増幅器と、
    前記高周波増幅器の出力信号を適切な中間周波数の信号に変換する主系周波数変換回路と、
    前記主系周波数変換回路で得られた中間周波信号を増幅する主系中間周波増幅器と、
    前記主系中間周波増幅器から出力される中間周波信号のうち所望波の周波数を含む帯域の信号を通過させ、復調器の処理に供する帯域通過濾波器とを備え、
    前記補償信号生成手段は、
    前記副系の無線周波数の信号を増幅する副系高周波増幅器と、
    前記副系高周波増幅器の出力信号を適切な中間周波数の信号に変換する第1周波数変換回路と、
    前記第1周波数変換回路で得られた中間周波信号を増幅する副系中間周波増幅器と、
    前記副系中間周波増幅器から出力される中間周波信号のうち前記所望波の周波数を含む帯域の信号を選択的に阻止し、他の帯域の信号を通過させる帯域阻止濾波器と、
    前記帯域阻止濾波器を通過した中間周波数の信号を周波数変換することにより、前記受信した無線周波数の信号に相当する周波数帯域の無線周波信号を生成する第2周波数変換回路と、
    前記第2周波数変換回路によって得られた無線周波信号に基づいて、前記無線周波信号の位相を反転させた信号として前記補償信号を生成し、前記合成器に入力する反転入力手段とを備えた
    ことを特徴とする無線信号受信装置。
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