JP6257280B2 - 位相雑音除去装置 - Google Patents

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本発明は、所望の信号を周波数変換し、あるいはホモダイン検波する装置において、これらの周波数変換またはホモダイン検波に用いられる局発信号に含まれる位相雑音によって生じる妨害波を除去する位相雑音除去装置に関する。
近年、業務用無線機、移動通信システム等では、所望の品質による多様な伝送情報の無線伝送を実現するために、位相雑音が著しく少ない局部発振器がヘテロダイン検波やホモダイン検波のために適用されている。
図4は、従来のヘテロダイン受信機の構成例を示す図である。
図において、アンテナ51の給電点は、帯域通過フィルタ(BPF)52を介して低雑音増幅器53の入力に接続される。その低雑音増幅器53の出力はミキサ54の入力に接続され、そのミキサ54の局発入力には、局部発振器55の出力が接続される。ミキサ54の出力は、縦続接続された帯域通過フィルタ(BPF)56、増幅器57、A/D変換器(A/D)58を介して信号処理部59の入力に接続される。その信号処理部59の出力には、ディジタル中間周波信号が得られる。
このような構成のヘテロダイン受信機では、アンテナ51に到来した受信波(図5(1))は、帯域通過フィルタ52および低雑音増幅器53を介してミキサ54に引き渡される。ミキサ54は、局部発振器55によって生成された局発信号(周波数=fLO)(図5(2))に基づいて上記受信波を周波数変換する(図5(3))ことによって、所望の周波数fIFの中間周波信号(図5(4))に変換する。
この中間周波信号は、帯域通過フィルタ56および増幅器57を介してA/D変換器58に引き渡される。
A/D変換器58は、その中間周波信号をA/D変換することによってディジタル信号に変換する。
信号処理部59は、このディジタル信号に対して同期、復調、信号判定等の処理を施すことによって、ディジタル中間周波信号を生成する。
また、局部発振器55によって生成される局発信号に、位相雑音(図5(5))が含まれている場合には、周波数軸上で上記受信波(図5(1))の至近点に位置する妨害波(図5(6))は、その位相雑音の成分の内、この妨害波から周波数軸上でfIF隔たった成分によって、中間周波信号(図5(4))と同じ帯域の信号(図5(7))に周波数変換される(図5(8))。
なお、本発明に関連性がある先行技術としては、例えば、以下の特許文献1〜3および非特許文献1がある。
(1) 「受信アンテナから入力される受信信号の中から、希望波に対して送信周波数が所定周波数オフセットされた妨害波を含む所定放送チャンネルのテレビ放送信号を選局して、該テレビ放送信号の映像中間周波信号及び音声中間周波信号を出力する選局手段と、該選局手段から出力される映像中間周波信号を直交検波することによりI信号とQ信号とを生成し、該生成したQ信号をA/D変換してデジタル処理することにより前記I信号に含まれる妨害波信号成分を生成し、該生成した妨害波信号成分を前記I信号から除去することにより、前記妨害波信号成分を除去した映像信号を生成する映像信号処理手段と、該映像信号処理手段にて生成された映像信号と、前記選局復調手段から出力される音声中間周波信号とに基づき、所定放送チャンネルのテレビ放送信号を生成するテレビ放送信号生成手段とを備え、該生成されたテレビ放送信号を受信信号として出力するオフセットビートキャンセラであって、前記選局手段が前記受信信号から所定放送チャンネルのテレビ放送信号の少なくとも映像信号を前記映像中間周波信号に周波数変換するのに使用する局部発振器の出力特性の一つである位相雑音が、オフセット周波数1kHzにおいて95dBc/Hz〜130dBc/Hzであり、前記映像信号処理手段が前記映像中間周波信号を直交検波するのに使用するキャリア再生部を構成する振幅制限器の特性の一つである変調信号抑圧比が15dB〜40dBであり、前記映像信号処理手段が前記映像中間周波信号を直交検波するのに使用するキャリア再生部を構成する基準発振器の出力特性の一つである位相雑音が、オフセット周波数1kHzにおいて70dBc/Hz〜90dBc/Hzであるように構成した」ことによって、「テレビ放送信号を選局して直交検波する構成要素によって発生する位相ノイズを含む信号が出力されても、その位相ノイズ等の影響を受けることなくテレビ放送画像を綺麗に再生できる」点に特徴があるオフセットビートキャンセラ…特許文献1
(2) 「受信無線周波数信号を指示に対応するゲインで増幅して出力する可変利得増幅器と、前記可変利得増幅器の出力信号のピーク値がしきい値より大きいか否かを検出し、検出結果を出力するピーク検出部と、 前記可変利得増幅器で増幅された無線周波数信号を周波数変換して出力するミキサと、前記可変利得増幅器の出力信号のピーク値が前記しきい値より大きい場合には前記可変利得増幅器に低ゲインを指示し、前記可変利得増幅器の出力信号のピーク値が前記しきい値以下である場合には前記可変利得増幅器に高ゲインを指示し、前記ミキサの出力信号から、隣接チャネル妨害波以外の妨害波を受信しているか否かを判定する制御部とを備え、前記制御部は、前記隣接チャネル妨害波以外の妨害波を受信していないと判定した場合には、前記ピーク検出部の前記しきい値を低くするように制御し、前記隣接チャネル妨害波以外の妨害波を受信していると判定した場合には、前記ピーク検出部の前記しきい値を高くするように制御する」ことにより、「妨害波に対する耐性を向上させる」に特徴がある高周波受信装置…特許文献2
(3) 「受信無線周波数信号をゲイン制御信号に基づいて増幅して出力する可変利得増幅器と、前記可変利得増幅器の出力信号のピーク値を検出するピーク検出部と、前記可変利得増幅器で増幅された無線周波数信号を周波数変換して出力するミキサと、前記ミキサで周波数変換された信号から、隣接チャネル妨害波以外の妨害波が受信されているか否かを判定する制御部とを備え、前記制御部は、前記隣接チャネル妨害波以外の妨害波が受信されていると判定した場合には、前記ピーク値の範囲が第1範囲になるようにゲインを指示する前記ゲイン制御信号を生成し、前記隣接チャネル妨害波以外の妨害波が受信されていないと判定した場合には、前記ピーク値の範囲が第2範囲になるようにゲインを指示する前記ゲイン制御信号を生成し、前記第2範囲の上端は前記第1範囲の上端より低<、前記第2範囲の下端は前記第1範囲の下端より低い」ことにより、「妨害波に対する耐性を向上させる」に特徴がある高周波受信装置…特許文献3
(4) 「局部発振器が生成する局発信号のベースバンドに重畳される雑音は、その局発信号に基づいて行われた周波数変換の結果に含まれる位相雑音との間に、線形な強い相関性がある」との研究結果…非特許文献1
特開2004−357165号公報 特開2012−039169号公報 WO2012/017627号公報
T.H.Hee and A.Hajimiri,"Oscillator Phase Noise:A Tutorial"IEEE J. Solid-State Circuits. vol.35,
ところで、上述した従来のヘテロダイン受信機では、伝送品質の低下が既定の下限値を下回らないように、局部発振器55によって生成される局発信号には、含有する位相雑音のレベルについて厳しい要求が課されていた。
したがって、従来のヘテロダイン受信機は、一般に高価であり、かつ所望の特性は、コストの制約の下で容易に達成されるとは限らなかった。
本発明は、局部発振器の性能に厳しい制約が課されることなく、位相雑音に起因する特性の劣化を安定に高く抑圧できる位相雑音除去装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明では、雑音抽出手段は、入力波の周波数変換に供される局発信号にベースバンドで付帯する雑音を抽出する。入力波除去手段は、前記周波数変換によって生成された出力信号から前記入力波の成分を除去し、入力波抑圧信号を生成する。重畳雑音予測手段は、前記雑音と前記入力波抑圧信号とを乗じ、前記出力信号に重畳されている重畳雑音を予測する。減算手段は、前記出力信号から前記重畳雑音を減じる。
すなわち、入力信号が局発信号に基づいて周波数変換されることによって生成された出力信号には、その局発信号にベースバンドで付帯する雑音によって重畳雑音が一旦は含まれるが、その重畳雑音は、雑音抽出手段、入力波除去手段、重畳雑音予測手段および減算手段が連係して行う信号処理の下で除去され、あるいは抑圧される。
請求項2に記載の発明では、雑音計測手段は、入力波の周波数変換に供される局発信号にベースバンドで付帯する雑音を計測する。入力波除去手段は、前記周波数変換によって生成された出力信号から前記入力波の成分を除去し、入力波抑圧信号を生成する。重畳雑音予測手段は、前記雑音と前記入力波抑圧信号とを乗じ、前記出力信号に重畳されている重畳雑音を予測する。減算手段は、前記出力信号から前記重畳雑音を減じる。
すなわち、入力信号が局発信号に基づいて周波数変換されることによって生成された出力信号には、その局発信号にベースバンドで付帯する雑音によって重畳雑音が一旦は含まれるが、その重畳雑音は、雑音抽出手段、入力波除去手段、重畳雑音予測手段および減算手段が連係して行う信号処理の下で除去され、あるいは抑圧される。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の位相雑音除去装置において、前記利得調整部は、前記雑音のレベルを調整して、前記重畳雑音予測手段に引き渡すものである
すなわち、出力信号に付帯するレベルの変動分は、上記重畳雑音のレベルを基準として補償される。
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の位相雑音除去装置において、前記減算手段は、前記出力信号から減じられる前記重畳雑音と、前記出力信号との双方もしくは何れか一方の帯域を前記出力信号の占有帯域に制限する。
すなわち、本発明の構成要素の個々の特性、配置その他の要因により、上記重畳雑音や出力信号の占有帯域外に不要な雑音が重畳し得る場合であっても、局発信号の信号源に、位相雑音等にかかわる厳しい制約が課されることなく、比較的単純な信号処理の下で、周波数変換によるSN比の向上が確度高く図られる。
請求項5に記載の発明では、請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の位相雑音除去装置において、位相補正手段は、前記減算手段の出力に得られた復調信号と、前記重畳雑音との差が最小となる重みで、前記重畳雑音を重み付けつつ前記減算手段に引き渡すものである
すなわち、出力信号に付帯する位相の変動分は、上記重畳雑音の位相を基準として補償される。
本発明によれば、局発信号の信号源に、位相雑音等にかかわる厳しい制約が課されることなく、比較的単純な信号処理の下で、周波数変換によるSN比の向上が確度高く図られる。
本発明が適用された周波数変換では、出力信号に含まれる位相雑音の成分は、出力信号の振幅の変動に起因して無用に変動し、あるいは増加することなく安定に補償される。
本発明が適用された装置やシステムは、安定に所望の性能が実現され、かつ維持される。
本発明が適用された周波数変換では、出力信号に含まれる位相雑音の成分は、出力信号の位相が変動しても、無用に変動しあるいは増加することなく安定に補償される。
したがって、本発明が適用された装置やシステムでは、ハードウェアの構成や性能にかかわる制約に阻まれることなく、安価に性能および信頼性がはかられ、かつ安定に維持される。
本発明の第一の実施形態を示す図である。 本発明の第一の実施形態の動作を説明する図である。 本発明の第二の実施形態を示す図である。 従来のヘテロダイン受信機の構成例を示す図である。 局発信号の位相雑音に起因して妨害が発生するメカニズムを示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳細に説明する。
〔第一の実施形態〕
図1は、本発明の第一の実施形態を示す図である。
図において、図4に示すものと機能および構成が同じものについては、同じ符号を付与し、ここでは、その説明を省略する。
本実施形態の構成は、以下の点で図4に示す従来例の構成と異なる。
(1) 局部発振器55に代えて、局部発振器11が備えられる。
(2) その局部発振器11のモニタ端子に直列に、帯域通過フィルタ(BPF)12、増幅器13およびA/D変換器(A/D)14が配置される。
(3) 信号処理部59に代えて、信号処理部20が配置される。
信号処理部20は、以下の通りに構成される。
(1) A/D変換器58の出力に、帯域通過フィルタ(BPF)21および帯域阻止フィルタ(BEF)22が並列に配置される。
(2) 帯域通過フィルタ21の出力は減算器23の被減数入力に接続され、その減算器23の出力に雑音抑圧信号が得られる。
(3) A/D変換器14の出力に直列に接続された利得調整部24が備えられ、その利得調整部24の出力と上記帯域阻止フィルタ22の出力とが乗算器25の対応する入力に接続される。
(4) 乗算器25の出力が帯域通過フィルタ26を介して適応制御部27および誤差検出部28の一方の入力に接続される。
(5) 減算器23の出力に誤差検出部28の他方の入力が接続される。
(6) 誤差検出部28の出力が適応制御部27の他方の入力に接続され、その適応制御部27の出力が減算器23の減数入力に接続される。
図2は、本発明の第一の実施形態の動作を説明する図である。
以下、図1および図2を参照して本実施形態の動作を説明する。
本発明の特徴は、本実施形態では、局部発振器11、帯域通過フィルタ12、増幅器13、A/D変換器14および信号処理部20が後述する通りに連係することによって、既述の妨害波が抑圧される点にある。
本実施形態では、アンテナ51に到来した受信波(図2(1))に応じて、ミキサ54は従来例と同様に中間周波信号を生成し(図2(2))、その中間周波数信号に応じてA/D変換器58が出力するディジタル信号は、帯域通過フィルタ21に引き渡される。
帯域通過フィルタ21は、そのディジタル信号の周波数軸上における帯域を、上記中間周波信号の占有帯域幅と同じ幅(図2(3))に制限することによって、ディジタル中間周波信号を生成する。
なお、局部発振器11は、図4に示す局部発振器55と同様に、ミキサ54の局発入力に与えられるべき局発信号を生成する。
また、局部発振器11は、上記局発信号を生成する発振回路に併せて、その発振回路に対してベースバンドのみにて密に結合する回路を備え、この回路を介して上記局発信号にベースバンドで含有する位相雑音(以下、「ベースバンド雑音」という。)(図2(4)を抽出する。
すなわち、帯域制限フィルタ12は、このベースバンド雑音に付帯する不要な周波数成分を除去することによって、増幅器13およびA/D変換器14を介してそのベースバンド雑音を「ディジタルベースバンド雑音」に変換する。
利得調整部24は、後述する値に亘ってその「ディジタルベースバンド雑音」のレベルを調整することによって、乗算器25に引き渡す。
一方、帯域阻止フィルタ22は、周波数軸上で、上記ディジタル中間周波信号の帯域(受信波の占有帯域(=fIF±(BW/2))に相当する。)に尖鋭な減衰極を有し、その受信波の成分の抑圧を図ることによって、「受信波抑圧ディジタルベースバンド雑音」(図2(5))を生成する。
乗算器25は、このような「受信波抑圧ディジタルベースバンド雑音」に、上記「ディジタルベースバンド雑音」を乗じることによって、「局発信号の位相雑音の成分と妨害波に基づく周波数変換」の結果と見なされ得る成分(以下、「位相雑音依存波」という。)(図2(6))を生成する。
ところで、利得調整部24によって「ディジタルベースバンド雑音」のレベルが調整されるべき値は、「局部発振器11が生成する局発信号のベースバンドに重畳される雑音と、その局発信号に基づいて行われた周波数変換の結果に含まれる位相雑音との間に、線形の強い相関性がある」という、既述の非特許文献1に掲載された検証結果が積極的に活用されることによって、局部発振器11、帯域通過フィルタ12、増幅器13のA/D変換器14総合的な特性および利得が反映された値に、予め設定される。
適応制御部27は、誤差検出部28と連係することによって、時間軸上で先行して減算器23の出力に得られた復調信号と、上記乗算器25から帯域通過フィルタ26を介して与えられた「位相雑音依存波」との差が最少となる重みで、その「位相雑音依存波」を重み付けつつ減算器23に引き渡す。
減算器23は、帯域通過フィルタ21によって引き渡されたディジタル中間周波信号と、上記「位相雑音依存波」との差をとり、そのディジタル中間周波信号に重畳された「位相雑音」の成分の相殺を図る(図2(7))ことによって、雑音抑圧信号を生成する。
したがって、本実施形態によれば、局部発振器11が「位相雑音のレベルや帯域にかかわる厳しい仕様」を満たさない場合であっても、ディジタル信号処理の領域でその位相雑音に起因する混信や伝送品質の低下が回避され、あるいは抑圧される。
〔第二の実施形態〕
図3は、本発明の第二の実施形態を示す図である。
本実施形態と図1に示す第一の実施形態との構成の相違点は、以下の点にある。
(1) 局部発振器11に代えて、局部発振器55が備えられる。
(2) 帯域通過フィルタ12および増幅器13に代えて、位相雑音計測部31が備えられ、その位相雑音計測部31の入力が、ミキサ54の局発入力と共に局部発振器55の出力に接続される。
以下、図3を参照して本実施形態の動作を説明する。
本発明の特徴は、本実施形態では、「ディジタルベースバンド雑音」を生成するために、位相雑音計測部31が帯域通過フィルタ12および増幅器13に代わって行う下記の処理にある。
位相雑音計測部31は、局部発振器55が生成した局発信号に直交する状態で位相ロックした基準発振器が生成する基準信号と、その局発信号との積として与えられる信号を低域フィルタを介して抽出することによって、AM雑音を排除しつつベースバンド領域における位相雑音の成分として、上記「ディジタルベースバンド雑音」を生成する。
このような位相雑音計測部31では、上記積を得る乗算器は、実質的に直交検波器として機能し、かつ局発信号の成分の内、キャリア信号の抑圧を図ることができる。したがって、広範なダイナミックレンジに亘って、精度よくベースバンド領域における位相雑音の計測が実現される。
すなわち、「ディジタルベースバンド雑音」が広範なダイナミックレンジに亘って精度よく求められ、A/D変換器14を介して信号処理部20に引き渡される。
したがって、本実施形態は、既述の第一の実施形態に比べて、精度よく安定に、位相雑音に起因する混信や伝送品質の低下が回避され、あるいは抑圧される。
なお、本実施形態では、位相雑音計測部31によって行われる既述の処理の演算所要時間が無視できないほど長い場合には、帯域通過フィルタ56、増幅器57、A/D変換器58および帯域通過フィルタ21を介して減算器23の入力に至る区間の総合的な伝搬遅延時間が何らかの遅延手段により調整されてもよい。
また、本実施形態では、「ディジタルベースバンド雑音」を求める処理は、以下の何れで代替されてもよい。
(1) 位相雑音計測部31が局部発振器55の出力に2つ並列に配置され、これらの位相雑音計測部によって得られた2つの「ディジタルベースバンド雑音」の相関の積を算出することにより、位相雑音計測部で生じる位相雑音の影響が低減される「相互相関法」
(2) 上記(1) において、個々の位相雑音計測部に備えられる局部発振器によって生成される局発信号が互いに無相関なのものに設定される改良型の「相互相関法」
(3) 遅延線を用いた直交検波により位相雑音を測定する「ディレイ・ライン法」
なお、本発明は、ヘテロダイン受信機に限定されず、ホモダイン受信機にも同様に適用可能である。
また、本発明は、ヘテロダイン受信機やホモダイン受信機に限定されず、送信機その他の装置において所望の信号をアップコンバートやダウンコンバートする周波数変換にも、同様に適用可能である。
さらに、本発明は、アンテナ51に到来する受信波の周波数、占有帯域(幅)だけではなく、その受信波によって形成されるべき無線伝送路の多元接続方式や変調方式の如何にかかわらず適用可能である。
また、これらの周波数、占有帯域(幅)、多元接続方式、変調方式の全てまたは一部が変更され得る場合には、局部発振器11の発振周波数と、帯域通過フィルタ56、12、21、26および帯域阻止フィルタ22の濾波特性と、利得調整部24によって調整されるべき利得と、適応制御部27によって行われるべき適応制御の形態とは、如何なる形態で適宜変更(可変)されてもよい。
さらに、適応制御部27および誤差検出部28の下で行われるべき処理の対象は、「位相雑音依存波」の位相およびレベルの内、位相のみであってもよい。
このような場合には、「位相雑音依存波」のレベルについては、許容される場合には、調整されなくてもよく、あるいは適応制御部27以外の如何なる要素によって調整されてもよい。
また、上記「位相雑音依存波」のレベルの調整には、例えば、受信波の形態に応じたミキサ54や乗算器25の利得の変化が反映されてもよい。
さらに、帯域通過フィルタ21、26および帯域阻止フィルタ22の通過域と、帯域阻止フィル22の減衰極とは、受信されるべき受信波の変調方式や多元接続方式に相応しい値に適宜切り替えられてもよい。
また、帯域阻止フィルタ22は、既述の受信波の成分を抑圧することができるならば、如何なるものであってもよい。
さらに、帯域阻止フィルタ22は、受信波の占有帯域が著しく狭い場合には、例えば、その受信波の成分が直流成分に変換されて直流阻止の処理が施された後、帯域の復元を図るディジタル信号装置として構成されてもよい。
さらに、本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発明の範囲において多様な実施形態の構成が可能であり、構成要素の全てまたは一部に如何なる改良が施されてもよい。
11,55 局部発振器
12,21,26,52,56 帯域通過フィルタ(BPF)
13,57 増幅器
14,58 A/D変換器(A/D)
20,59 信号処理部
22 帯域阻止フィルタ(BEF)
23 減算器
24 利得調整部
25 乗算器
27 適応制御部
28 誤差検出部
31 位相雑音計測部
51 アンテナ
53 低雑音増幅器
54 ミキサ

Claims (5)

  1. 入力波の周波数変換に供される局発信号にベースバンドで付帯する雑音を抽出する雑音抽出手段と、
    前記周波数変換によって生成された出力信号から前記入力波の成分を除去し、入力波抑圧信号を生成する入力波除去手段と、
    前記雑音と前記入力波抑圧信号とを乗じ、前記出力信号に重畳されている重畳雑音を予測する重畳雑音予測手段と、
    前記出力信号から前記重畳雑音を減じる減算手段と
    を備えたことを特徴とする位相雑音除去装置。
  2. 入力波の周波数変換に供される局発信号にベースバンドで付帯する雑音を計測する雑音計測手段と、
    前記周波数変換によって生成された出力信号から前記入力波の成分を除去し、入力波抑圧信号を生成する入力波除去手段と、
    前記雑音と前記入力波抑圧信号とを乗じ、前記出力信号に重畳されている重畳雑音を予測する重畳雑音予測手段と、
    前記出力信号から前記重畳雑音を減じる減算手段と
    を備えたことを特徴とする位相雑音除去装置。
  3. 請求項1に記載の位相雑音除去装置において、
    前記雑音のレベルを調整して、前記重畳雑音予測手段に引き渡す利得調整部を備えた
    ことを特徴とする位相雑音除去装置。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の位相雑音除去装置において、
    前記減算手段は、
    前記出力信号から減じられる前記重畳雑音と、前記出力信号との双方もしくは何れか一方の帯域を前記出力信号の占有帯域に制限する
    ことを特徴とする位相雑音除去装置。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の位相雑音除去装置において、
    前記減算手段の出力に得られた復調信号と、前記重畳雑音との差が最小となる重みで、前記重畳雑音を重み付けつつ前記減算手段に引き渡す位相補正手段を備えた
    ことを特徴とする位相雑音除去装置。
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