JP2008054193A - 回り込みキャンセラ - Google Patents

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Abstract

【課題】受信状態が劣悪な場合や同一チャンネル干渉下にある場合においても、安定に動作することが可能な回り込みキャンセラを提供する。
【解決手段】回り込み伝搬路推定部10のしきい値処理手段19は、回り込みキャンセル後の信号の伝搬路応答から算出される回り込み波のキャンセル残差のうち、予め設定されたしきい値以上のキャンセル残差を除去する。これにより、キャンセル残差算出手段14が、ゼロまたは非常に小さい数値の伝搬路応答で除算を行った結果、その算出結果であるキャンセル残差が不定または大きな値になったとしても、しきい値処理手段19において、その不定または大きな値のキャンセル残差を除去することができる。これにより、回り込み伝搬路推定部10は、フィルタ係数を正確に求めることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式を用いるデジタル放送やデジタル伝送における中継局または中継装置に関わり、特に、SFN(Single Frequency Network)における放送波中継局の送受アンテナ間での電波の回り込みを除去するための回り込みキャンセラに関する。
回り込みキャンセラは、受信信号の周波数と同一周波数で再送信を行うSFN放送波中継局において、受信信号に含まれる、送受アンテナ間結合により生じる回り込み波成分をキャンセルし、上位局信号のみを再送信するための装置である。
図3は、従来の回り込みキャンセラの構成を示す図である。従来の回り込みキャンセラ100は、受信信号をIF信号に周波数変換する周波数変換部101、IF信号をデジタルIF信号にA/D変換するA/D変換部102、デジタルIF信号を等価ベースバンド信号に直交復調する直交復調部103、等価ベースバンド信号から回り込み波のレプリカ信号を減算する減算部104、回り込み波のレプリカ信号を生成する適応フィルタ部105、回り込み波のレプリカ信号が減算された等価ベースバンド信号をデジタルIF信号に直交変調する直交変調部106、デジタルIF信号をアナログIF信号にD/A変換するD/A変換部107、アナログIF信号をRF帯の送信信号に周波数変換する周波数変換部108、及び、回り込み伝搬路を推定して適応フィルタ部105で用いられるフィルタ係数を生成する回り込み伝搬路推定部110を備えている。
このような構成の下で、送信信号の電波を放射する送信アンテナと、上位局からの電波を受信信号として受信する受信アンテナとの間において、回り込み波が生じる。この回り込み波は、送信アンテナから放射された電波(送信信号の電波)の一部が回り込み伝搬路を通り、上位局波を受信する受信アンテナで、その伝搬路を通った電波を受信することにより生じるものである。
この回り込み波成分を受信信号からキャンセルするためには、回り込みキャンセラ100の内部において、回り込み伝搬路と同じ伝送特性(回り込み伝搬路の伝搬路特性)の回路を実現し、回り込み波のレプリカ信号を生成する必要がある。回り込みキャンセラ100は、受信信号から、回り込みキャンセラ100内部で生成した回り込み波のレプリカ信号を減算することにより、回り込み波をキャンセルし、上位局からの信号のみを取り出し、送信信号として送信することができる。
ここで、適応フィルタ部105が、回り込み伝搬路推定部110により回り込み伝搬路の遅延プロファイルに基づいて生成されたフィルタ係数を用いて、回り込み伝搬路の伝搬路特性の回路を実現し、回り込み波のレプリカ信号を生成する。
フィルタ係数を生成する回り込み伝搬路推定部110は、シンボルタイミングにより有効シンボルを抽出して有効シンボル期間の時間領域のOFDM信号を生成する有効シンボル抽出手段111、有効シンボル期間の時間領域のOFDM信号からキャリヤシンボルに高速フーリエ変換するFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)手段112、キャリヤシンボルから伝送路応答を算出する伝送路応答算出手段113、伝送路応答からキャンセル残差の伝送路応答を算出するキャンセル残差算出手段114、キャンセル残差の伝送路応答から回り込みキャンセル残差のインパルス応答に逆高速フーリエ変換するIFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)手段115、回り込みキャンセル残差のインパルス応答に所定の定数を乗算する乗算手段116、乗算された回り込みキャンセル残差のインパルス応答を加算してフィルタ係数を生成する加算手段117、及び、フィルタ係数を所定の時間遅延させて出力する遅延手段118を備えている。
このような回り込みキャンセラ100に類似する回り込みキャンセラには、例えば特許文献1〜6に記載されたものがある。
特開平11−355160号公報 特開2000−341238号公報 特開2000−349734号公報 特開2001−94528号公報 特開2000−295195号公報 特開2001−237749号公報
図3に示した従来の回り込みキャンセラ100では、受信状態が劣悪な場合、例えば上位局から送信される信号のC/N(Carrier to Noise Ratio)が小さい場合、受信電力が低いため受信部における信号のC/Nが小さい場合、回り込み波の信号のD/U(Desired to Undesired Ratio)が小さい場合、または、同一チャンネル干渉下にある場合等において、回り込み伝搬路推定部110が回り込み伝搬路の伝搬路特性を推定する際に、数値的な不安定さが原因して信号の雑音成分を大きくしてしまうことがある。
この場合、適応フィルタ部105は、回り込み伝搬路推定部110により雑音成分の大きな信号から生成したファイル係数を用いて、回り込み波のレプリカ信号を生成してしまう。つまり、適応フィルタ部105は、実際の回り込み波の伝搬路には存在しない、誤った回り込み波成分を含むレプリカ信号を生成してしまう。したがって、回り込みキャンセラ100は、適応フィルタ部により生成される誤った回り込み波のレプリカ信号は受信信号と相殺されないので、結果として信号が発振してしまうという問題があった。
また、このような問題が生じる要因は、回り込み伝搬路推定部110の伝送路応答算出手段113において伝送路応答を算出する場合、及び、キャンセル残差算出手段114においてキャンセル残差を算出する場合に、数値的な不安定さが原因して信号の雑音成分を大きくしてしまうことにある。すなわち、ゼロまたは非常に小さい数値で除算を行う場合に、その除算結果が不定になってしまう、または数値的に非常に大きな誤差を生じてしまうことが要因である。
一般に、ゼロで除算する可能性がある場合には、分母に予め微少量を加えることにより、これを回避する。しかしながら、この回避手法は、除算結果が、数値的に非常に大きな誤差を含んでしまうことから、根本的な解決手法ではない。
そこで、本発明はかかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、受信状態が劣悪な場合や同一チャンネル干渉下にある場合においても、安定に動作することが可能な回り込みキャンセラを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明による回り込みキャンセラは、入力するOFDM信号と適応フィルタによって生成する回り込みのレプリカ信号とを逆相で合成することにより、回り込みをキャンセルする回り込みキヤンセラにおいて、回り込みキャンセル後の信号を周波数領域のキャリヤシンボルに高速フーリエ変換するFFT手段と、前記FFT手段が出力するキャリヤシンボルから、伝送路応答を算出する伝送路応答算出手段と、前記伝送路応答算出手段が出力する伝送路応答から、周波数領域の回り込みキャンセル残差を算出するキャンセル残差算出手段と、前記キャンセル残差算出手段が出力する周波数領域の回り込みキャンセル残差のうち、予め設定されたしきい値以上の成分を除去するしきい値処理手段と、前記しきい値処理手段が出力する回り込みキャンセル残差を時間領域の回り込みキャンセル残差に逆高速フーリエ変換するIFFT手段と、前記IFFT手段が出力する時間領域の回り込みキャンセル残差に予め設定された定数を乗算する乗算手段と、前記適応フィルタが用いる単位更新時間前のフィルタ係数に、前記乗算手段が出力する時間領域の回り込みキャンセル残差の更新分を加算し、新たなフィルタ係数として前記適応フィルタに出力する加算手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明による回り込みキャンセラは、入力するOFDM信号と適応フィルタによって生成する回り込みのレプリカ信号とを逆相で合成することにより、回り込みをキャンセルする回り込みキヤンセラにおいて、回り込みキャンセル後の信号を周波数領域のキャリヤシンボルに高速フーリエ変換するFFT手段と、前記FFT手段が出力するキャリヤシンボルから、伝送路応答を算出する伝送路応答算出手段と、前記伝送路応答算出手段が出力する伝送路応答のうち、予め設定されたしきい値以下の成分を予め設定された値に置き換えるしきい値処理手段と、前記しきい値処理手段が出力する伝送路応答から、周波数領域の回り込みキャンセル残差を算出するキャンセル残差算出手段と、前記キャンセル残差算出手段が出力する周波数領域の回り込みキャンセル残差を時間領域の回り込みキャンセル残差に逆高速フーリエ変換するIFFT手段と、前記IFFT手段が出力する時間領域の回り込みキャンセル残差に予め設定された定数を乗算する乗算手段と、前記適応フィルタが用いる単位更新時間前のフィルタ係数に、前記乗算手段が出力する時間領域の回り込みキャンセル残差の更新分を加算し、新たなフィルタ係数として前記適応フィルタに出力する加算手段とを備えることを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、回り込みキャンセル後の信号の伝送路応答から算出される回り込み波のキャンセル残差のうち、しきい値以上のキャンセル残差を除去するようにした。また、本発明によれば、回り込みキャンセル後の信号の伝送路応答のうち、しきい値以下の伝送路応答を予め設定された値に置き換えるようにした。これにより、回り込み波のキャンセル残差の算出において、除算結果が不安定になることがなく、数値的に大きな誤差を生じることもない。したがって、受信状態が劣悪な場合や同一チャンネル干渉下にある場合においても、安定に動作することが可能な回り込みキャンセラを実現することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細に説明する。この最良の形態は、図1に示す実施例1の回り込みキャンセラ1、及び図2に示す実施例2の回り込みキャンセラ2により説明する。実施例1及び2は、いずれも、受信状態が劣悪な場合や同一チャンネル干渉下にある場合においても安定して動作することができるように、数値的な不安定さが原因して信号の雑音成分が大きくならないようにしている。具体的には、実施例1の回り込みキャンセラ1では、キャンセル残差算出手段14によるキャンセル残差の算出について、ゼロまたは非常に小さい数値で除算を行うときにその除算結果が不定にならないように、キャンセル残差算出手段14の後段に設けたしきい値処理手段19が、所定の値以上のキャンセル残差を強制的にゼロに設定することを特徴とする。また、実施例2の回り込みキャンセラ2では、キャンセル残差算出手段14によるキャンセル残差の算出について、ゼロまたは非常に小さい数値で除算を行うときにその除算結果が不定にならないように、伝送路応答算出手段13の後段に設けたしきい値処理手段29が、所定の値以下の伝送路応答の算出結果を所定の十分に大きな値に強制的に設定することを特徴とする。
まず、実施例1について説明する。図1は、本発明による回り込みキャンセラの第1の構成を示すブロック図である。この回り込みキャンセラ1は、周波数変換部101、A/D変換部102、直交復調部103、減算部104、適応フィルタ部105、直交変調部106、D/A変換部107、周波数変換部108、及び回り込み伝搬路推定部10を備えている。また、回り込み伝搬路推定部10は、有効シンボル抽出手段11、FFT手段12、伝送路応答算出手段13、キャンセル残差算出手段14、しきい値処理手段19、IFFT手段15、乗算手段16、加算手段17、及び遅延手段18を備えている。但し、図1において、図3に示した従来の回り込みキャンセラ100と共通する部分については図3と同一の符号を付してある。
周波数変換部101は、図示しない受信アンテナを介して受信したRF帯の受信信号をIF帯の信号に周波数変換し、IF信号をA/D変換部102に出力する。A/D変換部102は、周波数変換部101により周波数変換されたIF信号を入力し、図示しない同期再生部から供給されるサンプリングクロックを用いてIF信号をデジタルIF信号にA/D変換し、デジタルIF信号を直交復調部103に出力する。直交復調部103は、A/D変換部102によりA/D変換されたデジタルIF信号を入力し、デジタルIF信号をI成分(In−phase component:同相成分) 及びQ成分(Quadrature component:直交成分)の等価ベースバンド信号に直交復調し、等価ベースバンド信号を減算部104に出力する。
尚、A/D変換部102及び直交復調部103の順序を逆にして構成するようにしてもよい。すなわち、周波数変換部101の後段に直交復調部103を設け、直交復調部103の後段にA/D変換部102を設ける。この場合、直交復調部103は、周波数変換部101により周波数変換されたIF信号を入力し、IF信号をI成分及びQ成分の等価ベースバンド信号にアナログ直交復調し、I成分の等価ベースバンド信号及びQ成分の等価ベースバンド信号をそれぞれA/D変換部102に出力する。A/D変換部102は、2つのA/D変換部から成り、それぞれI成分及びQ成分の等価ベースバンド信号を入力してデジタル信号にA/D変換する。
減算部104は、直交復調部103により直交復調された等価ベースバンド信号、及び適応フィルタ部105から回り込み波のレプリカ信号をそれぞれ入力し、等価ベースバンド信号から回り込み波のレプリカ信号を減算して出力する。ここで、減算部104からの等価ベースバンド信号(回り込み波のレプリカ信号が減算された等価ベースバンド信号)は3分配され、直交変調部106、適応フィルタ部105、及び回り込み伝搬路推定部10の有効シンボル抽出手段11にそれぞれ出力される。
3分配された等価ベースバンド信号のうちの第1の等価ベースバンド信号は、直交変調部106に出力される。直交変調部106は、減算部104から等価ベースバンド信号を入力し、等価ベースバンド信号をデジタルIF信号に直交変調し、デジタルIF信号をD/A変換部107に出力する。D/A変換部107は、直交変調部106により直交変調されたデジタルIF信号を入力し、デジタルIF信号をアナログのIF信号にD/A変換し、そのIF信号を周波数変換部108に出力する。周波数変換部108は、D/A変換部107によりD/A変換されたIF信号を入力し、IF信号をRF帯の送信信号に周波数変換し、送信信号を図示しない送信アンテナを介して外部へ出力する。
また、減算部104の後段において3分配された等価ベースバンド信号のうちの第2の等価ベースバンド信号は、有効シンボル抽出手段11に出力される。有効シンボル抽出手段11は、減算部104から等価ベースバンド信号を入力し、シンボルタイミングにより1つのOFDM伝送シンボル期間のうちの有効シンボル期間に相当する信号を抽出し、有効シンボル期間の時間領域のOFDM信号をFFT手段12に出力する。FFT手段12は、有効シンボル抽出手段11から有効シンボル期間の時間領域のOFDM信号を入力し、当該時間領域のOFDM信号を周波数領域のOFDM信号であるキャリヤシンボルに高速フーリエ変換し、キャリヤシンボルを伝送路応答算出手段13に出力する。
伝送路応答算出手段13は、FFT手段12からキャリヤシンボルを入力し、キャリヤシンボルから回り込みキャンセル後の伝送路応答(回り込みキャンセル後の上位局から当該回り込みキャンセラ1までの間の伝送路応答)を算出し、キャンセル残差算出手段14に出力する。伝送路応答の算出処理についての詳細は後述する。キャンセル残差算出手段14は、伝送路応答算出手段13から回り込みキャンセル後の伝送路応答を入力し、当該伝送路応答から、実際の回り込み伝搬路の伝搬路特性(送信アンテナから受信アンテナまでの間の回り込み伝搬路特性)と適応フィルタ105により実現している伝搬路特性との間の差分であるキャンセル残差(周波数領域信号)を算出し、しきい値処理手段19に出力する。キャンセル残差の算出処理についての詳細は後述する。
しきい値処理手段19は、キャンセル残差算出手段14からキャンセル残差を入力し、当該キャンセル残差の振幅と予め設定されたしきい値とを比較し、しきい値以上であるキャンセル残差の振幅成分を除去し、IFFT手段15に出力する。しきい値処理の詳細については後述する。IFFT手段15は、しきい値処理手段19によりしきい値処理されたキャンセル残差を入力し、当該周波数領域のキャンセル残差を時間領域のキャンセル残差のインパルス応答に逆高速フーリエ変換し、乗算手段16に出力する。
乗算手段16は、IFFT手段15からキャンセル残差のインパルス応答を入力し、当該キャンセル残差のインパルス応答に予め設定された値μを乗算し、加算手段17に出力する。ここで、予め設定された値μは、0<μ<1の範囲にある値であり、適応フィルタ部105により実現される回り込み伝搬路の伝搬路特性の変動追従性と、その推定精度との間のトレードオフを調整するための適応パラメータである。μが大きな値に設定された場合には、変動環境における伝搬路特性の変動追従性は良くなる。これに対し、μが小さな値に設定された場合には、変動の少ない環境における伝搬路特性の推定精度は良くなる。
加算手段17は、乗算手段16から回り込み伝搬路におけるキャンセル残差のインパルス応答を入力し、遅延手段18から供給される単位係数更新時間前のフィルタ係数に、回り込み伝搬路におけるキャンセル残差のインパルス応答を加算し、新たなフィルタ係数として出力する。ここで、加算手段17からのフィルタ係数は2分配され、一方は適応フィルタ部105に出力され、他方は遅延手段18に出力される。遅延手段18は、加算手段17からフィルタ係数を入力し、当該フィルタ係数を保持して次回の係数更新時まで(単位係数更新時間の間)遅延させ、その遅延時間経過後に加算手段17に出力する。
また、減算部104の後段において3分配された等価ベースバンド信号のうちの第3の等価ベースバンド信号は、適応フィルタ部105に出力される。また、加算手段17の後段において2分配されたフィルタ係数のうちの一方のフィルタ係数は、適応フィルタ部105に出力される。適応フィルタ部105は、等価ベースバンド信号及びフィルタ係数を入力し、当該フィルタ係数を用いて等価ベースバンド信号にフィルタ処理を施し、回り込み伝搬路の伝搬路特性の回路を実現して回り込み波のレプリカ信号を生成し、減算部104に出力する。
次に、図1に示した回り込みキャンセラ1をISDB−T(Integrated Sevices Digital Broadcasting−Terrestrial)伝送方式の地上デジタル放送に適用した場合について、回り込み伝搬路推定部10の伝送路応答算出手段13、キャンセル残差算出手段14、及びしきい値処理手段19の動作を詳細に説明する。
〔伝送路応答の算出〕
まず、伝送路応答算出手段13の動作の詳細について説明する。前述したように、伝送路応答算出手段13は、キャリヤシンボルを入力し、キャリヤシンボルから回り込みキャンセル後の伝送路応答を算出する。
図7は、地上デジタルテレビジョン放送の放送方式であるISDB−T方式及びDVB−T(Digital Video Broadcasting Terrestrial)方式において、特定のシンボルの特定のサブキャリヤがパイロット信号に割り当てられている場合のSP(Scattered Pilot:スキャタードパイロット)の配置を示す図である。図7において、SPを黒丸で、データシンボル等のその他のキャリヤシンボルを白抜きの丸で示している。以下、SPの配置について、連続するシンボルにおけるサブキャリヤ方向の間隔をN、同一のサブキャリヤにおけるシンボル方向の間隔をNとする。SPは、その振幅及び位相が予め決められているため、受信側の回り込みキャンセラ1においても同じ信号を生成することができる。
図4は、図1に示した伝送路応答算出手段13の第1の構成を示すブロック図である。この伝送路応答算出手段13−1は、SP抽出段31、基準SP生成段32、除算段33、及び補間段34を備えている。SPに割り当てられているサブキャリヤについて、シンボル番号をi、サブキャリヤ番号をkとすると、
Figure 2008054193
を満足する。但し、modは剰余を示す。以下、式(1)を満足するi,kをそれぞれi,kとする。
SP抽出段31は、キャリヤシンボルを入力し、キャリヤシンボルからSPを抽出し、除算段33に出力する。基準SP生成段32は、上位局が生成するSPと同一の振幅及び位相の基準SPを生成し、除算段33に出力する。除算段33は、SP抽出段31により抽出されたSPを、基準SP生成段32により生成された基準SPで除算し、補間段34に出力する。また、補間段34は、除算段33により生成された伝送路応答を補間する。
ここで、SP抽出段31で抽出されるSPをYip,kp、基準SP生成段32で生成される基準SPをXip,kpとすると、シンボル番号i、サブキャリヤ番号kにおける伝送路応答Fip,kpは次式で表される。
Figure 2008054193
尚、伝送路応答算出手段13−1は、伝送路応答を算出するための基準信号として、ISDB−T方式で採用されているSPを用いるようにしたが、これに限定されるものではない。振幅及び位相が既知の信号であって、受信側の回り込みキャンセラ1において生成可能なシンボルを基準信号として用いるようにしてもよい。
図5は、図1に示した伝送路応答算出手段13の第2の構成を示すブロック図である。この伝送路応答算出手段13−2は、チャネル等化段40、判定段36、及び除算段37を備えている。チャネル等化段40は、SP抽出段31、基準SP生成段32、除算段33、補間段34、及び除算段35を備えている。図4に示した伝送路応答算出手段13−1と図5に示す伝送路応答算出手段13−2とを比較すると、SP抽出段31、基準SP生成段32、除算段33及び補間段34を備えている点で同一であるが、伝送路応答算出手段13−2は、伝送路応答算出手段13−1に加えて、除算段35、判定段36及び除算段37を備えている点で相違する。以下、図5において、図4と共通する部分には図4と同一の符号を付し、その詳しい説明は省略する。また、ここではシンボル番号iは省略する。
チャネル等化段40は、FFT手段12からキャリヤシンボルを入力し、当該キャリヤシンボルのうちのSP以外のキャリヤシンボル(以下、データシンボルという。)について、除算段35が、これを補間段34により出力された伝送路応答Fで除算することにより、チャネル等化を行う。チャネル等化段40は、チャネル等化後のデータシンボルを判定段36に出力する。
チャネル等化後のデータシンボルZは、次式のように表すことができる。
Figure 2008054193
ここで、Dはサブキャリヤ番号kのサブキャリヤの周波数における送信シンボル、Nは雑音を示す。式(3)によれば、Zは、第2項により信号点Dを中心に分散することがわかる。
次に、判定段36は、チャネル等化段40からチャネル等化後のデータシンボルを入力し、しきい値判定を行い、等化後のキャリヤシンボルから信号空間上におけるユークリッド距離の最も小さい既知の送信シンボルを、送信シンボルの推定値として除算段37に出力する。
ここで、送信シンボルの推定値を式(4)で表すことができる。
Figure 2008054193
dec(y)は、しきい値判定の関数であり、信号空間においてデータシンボルYに最も近い送信信号を返す。
式(4)において判定誤りがないと仮定すると、式(4)に示す送信シンボルの推定値は、サブキャリヤ番号kのサブキャリヤの周波数における送信シンボルDと等しくなる。したがって、式(4)に示す送信シンボルの推定値をSPと同様に基準信号として用い、式(5)のように、伝送路応答を求めることができる。
Figure 2008054193
つまり、除算段37は、キャリヤシンボルを、式(4)に示す送信シンボルの推定値である基準信号で除算し、その結果の伝送路応答を出力する。
〔回り込みキャンセル残差の算出〕
次に、キャンセル残差算出手段14の動作の詳細について説明する。前述したように、キャンセル残差算出手段14は、伝送路応答を入力し、当該伝送路応答から、実際の回り込み伝搬路の伝搬路特性特性と適応フィルタ105により実現している伝搬路特性との間の差分であるキャンセル残差を算出する。
図6は、図1に示した回り込みキャンセラ1のモデルを示す図である。ここで、X,Y,Cは、サブキャリヤ番号kのサブキャリヤの周波数における送信信号、回り込みキャンセル後の再送信信号(回り込みキャンセラ1が出力する送信信号)、回り込み伝搬路の伝搬路特性をそれぞれ示す。
図6のモデルを式(6)に表すことができる。
Figure 2008054193
ここで、回り込みキャンセル後の再送信信号の伝送路応答Fは、
Figure 2008054193
と表すことができる。
したがって、実際の回り込み伝搬路の伝搬路特性と適応フィルタ105により実現している伝搬路特性との間の差分であるキャンセル残差Eは式(8)を用いて求めることができる。
Figure 2008054193
ここで、Fは伝送路応答である。
尚、前述のように、IFFT手段15は、キャンセル残差E(しきい値処理手段19によりしきい値処理したキャンセル残差)を入力し、この残差を逆高速フーリエ変換処理により時間領域に変換すると、式(9)のように、回り込みキャンセル残差のインパルス応答を求めることができる。
Figure 2008054193
〔しきい値処理〕
次に、しきい値処理手段19の動作の詳細について説明する。前述したように、しきい値処理手段19は、キャンセル残差を入力し、当該キャンセル残差の振幅と予め設定されたしきい値とを比較し、しきい値以上のキャンセル残差の振幅成分を除去して出力する。
式(8)に示すように、回り込みキャンセル残差を算出する際に、回り込みキャンセル後の再送信信号の伝送路応答Fによる除算処理を行う必要がある。この場合、分母である伝送路応答Fの振幅がゼロまたは非常に小さい値であるときには、除算結果が不定になってしまうか、または数値的に非常に大きな誤差を含む除算結果になってしまう。この不定な除算結果または大きな誤差を含む除算結果を用いて、式(9)により回り込みキャンセル残差のインパルス応答を求めると、その雑音レベルが大きくなってしまう。
図8は、複素平面上における送信信号の信号点配置の例を示す図である。但し、ここではデータシンボルの信号点が整数値となるように、以下の数値でスケーリングしている。
Figure 2008054193
図4に示した伝送路応答算出手段13−1の構成により伝送路応答を算出する場合には、図8において、振幅が以下の数値の送信信号のキャリヤシンボルのみを用いる。
Figure 2008054193
このため、受信した信号のキャリヤシンボルが原点付近に分布する可能性は小さい。しかし、雑音成分が大きい場合、上位局から中継局である回り込みキャンセラ1までの間の伝送路にマルチパスがある場合、回り込み波成分が十分にキャンセルされていない場合等においては、受信した信号のキャリヤシンボルが振幅及び位相歪みを受けているため、その信号点が原点付近になる可能性がある。
また、図5に示した伝送路応答算出手段13−2の構成により伝送路応答を算出する場合には、伝送路応答の算出に用いる送信信号のキャリヤシンボルの信号点が、図8に示したように全ての点となり得る。例えば、(±1,±1)のように、送信信号のキャリヤシンボルの信号点において、その振幅が小さい場合、受信した信号のキャリヤシンボルの信号点が原点付近になる可能性はより大きくなる。
そこで、キャンセル残差算出手段14において式(8)により求めた回り込みキャンセル残差に対して、しきい値処理手段19は、以下の式(10)に示すように、予め設定されたしきい値th以上の成分を除去する処理を行う。これにより、回り込みキャンセル残差のインパルス応答を正確に求めることができる。
Figure 2008054193
ここで、この式(10)の左辺は、しきい値処理後のキャンセル残差Eを示す。
ここで、しきい値はth=2であることが望ましい。これは、本願の発明者による実験により得られた値である。式(10)の|E|が1以上になる場合は、キャンセル残差が希望波成分以上であることを意味しており、そのサブキャリヤ単独では発振状態にある。この状態からすると、しきい値をth=1以下に設定する必要がある。しかし、帯域全体では必ずしも発振状態にあるとは限らないため、しきい値はth=1よりも少し大きめの値である2に設定した。一般に、しきい値を小さく設定した場合には、回り込みキャンセラ1本来の目的である回り込みのキャンセル効果を得ることが困難になる。これに対し、しきい値を大きく設定した場合には、受信状態が劣悪な場合や同一チャンネル干渉下にあるときに、回り込みキャンセラ1を安定に動作させることが困難になる。しきい値をth=2に設定することにより、前述した回り込みキャンセラ1本来の効果を得ることできると共に、回り込みキャンセラ1を安定に動作させることができる。
以上のように、図1に示した実施例1の回り込みキャンセラ1によれば、しきい値処理手段19が、回り込みキャンセル後の信号の伝搬路応答から算出される回り込み波のキャンセル残差のうち、予め設定されたしきい値以上のキャンセル残差を除去するようにした。これにより、キャンセル残差算出手段14が、ゼロまたは非常に小さい数値の伝搬路応答で除算を行った結果、その算出結果であるキャンセル残差が不定または大きな値になったとしても、しきい値処理手段19がその不定または大きな値のキャンセル残差を除去することができる。これにより、IFFT手段15により回り込みキャンセル残差のインパルス応答を正確に求めることができ、さらに、回り込み伝搬路推定部10によりフィルタ係数を正確に求めることができるから、受信状態が劣悪な場合や同一チャンネル干渉下にある場合においても、安定に動作することが可能な回り込みキャンセラを実現することができる。
図9は、従来の回り込みキャンセラ100による回り込み伝搬路の推定結果を示す図であり、図10は、図1に示した実施例1の回り込みキャンセラ1による回り込み伝搬路の推定結果を示す図である。但し、ここでは説明を簡単にするため、回り込みのレプリカ信号を生成する適応フィルタ部105は動作させないものとし、1回の係数更新で得られる回り込み伝搬路特性を示している。図9及び図10の(a)は、回り込みキャンセル後の再送信信号の伝搬路特性、及び式(8)を用いて算出した回り込みキャンセル残差を複素平面上に表現した図である。また、(b)は、式(9)を用いて算出した回り込みキャンセル残差のインパルス応答を示す図である。
ここでは回り込みのレプリカ信号を生成する適応フィルタ105は動作しないものとしているので、(b)は回り込み伝搬路の遅延プロファイルに相当する。
従来の回り込みキャンセラ100では、キャンセル残差のI及びQの値が(−7,2.5)である成分により(図9(a)を参照)、推定される回り込み伝搬路の遅延プロファイルの雑音レベルが大きくなっていることがわかる(図9(b)を参照)。これに対し、実施例1の回り込みキャンセラ1では、キャンセル残差のI及びQの値が(−7,2.5)である成分(図10(a)参照)を、しきい値処理手段19にて除去することにより、回り込み伝搬路の遅延プロファイルを正確に求めることができることがわかる(図10(b)参照)。
次に、実施例2について説明する。図2は、本発明による回り込みキャンセラの第2の構成を示すブロック図である。この回り込みキャンセラ2は、周波数変換部101、A/D変換部102、直交復調部103、減算部104、適応フィルタ部105、直交変調部106、D/A変換部107、周波数変換部108、及び回り込み伝搬路推定部20を備えている。また、回り込み伝搬路推定部20は、有効シンボル抽出手段11、FFT手段12、伝送路応答算出手段13、しきい値処理手段29、キャンセル残差算出手段14、IFFT手段15、乗算手段16、加算手段17、及び遅延手段18を備えている。
図1に示した回り込みキャンセラ1と図2に示す回り込みキャンセラ2とを比較すると、周波数変換部101、A/D変換部102、直交復調部103、減算部104、適応フィルタ部105、直交変調部106、D/A変換部107及び周波数変換部108を備えている点で同一であるが、回り込みキャンセラ2は、回り込みキャンセラ1が備える回り込み伝搬路推定部10とは異なる回り込み伝搬路推定部20を備えている点で相違する。回り込みキャンセラ1の回り込み伝搬路推定部10におけるしきい値処理手段19は、キャンセル残差に対してしきい値処理するのに対し、回り込みキャンセラ2の回り込み伝搬路推定部20におけるしきい値処理手段29は、伝送路応答算出手段13の後段に設けられ、伝送路応答に対してしきい値処理する点で相違する。但し、図2において、図3に示した従来の回り込みキャンセラ100または図1に示した回り込みキャンセラ1と共通する部分には図3または図1と同一の符号を付してある。図1と共通する部分については説明を省略する。
回り込み伝搬路推定部20のしきい値処理手段29は、伝送路応答算出手段13により算出された伝送路応答を入力し、当該伝送路応答の振幅と予め設定されたしきい値とを比較し、しきい値よりも大きい伝送路応答をそのままキャンセル残差算出手段14に出力し、しきい値以下である伝送路応答の成分を、予め設定された伝送路応答の値に設定し、キャンセル残差算出手段14に出力する。
前述した式(10)は、式(8)により求められる周り込みキャンセル残差に対するしきい値処理を行うものであるが、キャンセル残差を算出する前の伝送路応答に対してしきい値処理を行ったとしても同様の結果を得ることができる。
そこで、しきい値処理手段29は、以下の式(11)に示すように、予め設定されたしきい値th以下の伝送路応答の成分を、予め設定された十分に大きな伝搬路応答の正定数の値で置き換える。これにより、回り込みキャンセル残差に対するしきい値処理を行うことなく、回り込みキャンセル残差のインパルス応答を正確に求めることができる。
Figure 2008054193
ここで、式(11)の左辺は、しきい値処理後の伝送路応答Fを示す。
以上のように、図2に示した実施例2の回り込みキャンセラ2によれば、しきい値処理手段29が、回り込みキャンセル後の信号の伝送路応答のうち、予め設定されたしきい値以下の伝送路応答を、予め設定された十分に大きな伝送路応答の値に置き換えるようにした。これにより、回り込みキャンセル残差の算出結果が不定または数値的に非常に大きな値になることを防止できる。つまり、回り込みキャンセル残差に対するしきい値処理を行うことなく、IFFT手段15により回り込みキャンセル残差のインパルス応答を正確に求めることができる。また、回り込み伝搬路推定部20によりフィルタ係数を正確に求めることができるから、受信状態が劣悪な場合や同一チャンネル干渉下にある場合においても、安定に動作することが可能な回り込みキャンセラを実現することができる。
本発明による回り込みキャンセラの第1の構成を示すブロック図である。 本発明による回り込みキャンセラの第2の構成を示すブロック図である。 従来の回り込みキャンセラの構成を示すブロック図である。 伝送路応答算出部の第1の構成を示すブロック図である。 伝送路応答算出部の第2の構成を示すブロック図である。 回り込みキャンセラのモデルを示すブロック図である。 SPの配置を示す図である。 信号点の配置を示す図である。 従来の回り込みキャンセラにおける回り込み伝搬路の推定結果を示す図である。 本発明による回り込みキャンセラ(実施例1)における回り込み伝搬路の推定結果を示す図である。
符号の説明
1,2,100 回り込みキャンセラ
10,20,110 回り込み伝搬路推定部
11,111 有効シンボル抽出手段
12,112 FFT手段
13,113 伝送路応答算出手段
14,114 キャンセル残差算出手段
15,115 IFFT手段
16,116 乗算手段
17,117 加算手段
18,118 遅延手段
19,29 しきい値処理手段
30,113 伝送路応答算出手段
31 SP抽出段
32 基準SP生成段
33,35,37 除算段
34 補間段
36 判定段
40 チャネル等化段
101 周波数変換部
102 A/D変換部
103 直交復調部
104 減算部
105 適応フィルタ部
106 直交変調部
107 D/A変換部
108 周波数変換部

Claims (2)

  1. 入力するOFDM信号と適応フィルタによって生成する回り込みのレプリカ信号とを逆相で合成することにより、回り込みをキャンセルする回り込みキャンセラにおいて、
    回り込みキャンセル後の信号を周波数領域のキャリヤシンボルに高速フーリエ変換するFFT(Fast Fourier Transform)手段と、
    前記FFT手段が出力するキャリヤシンボルから、伝送路応答を算出する伝送路応答算出手段と、
    前記伝送路応答算出手段が出力する伝送路応答から、周波数領域の回り込みキャンセル残差を算出するキャンセル残差算出手段と、
    前記キャンセル残差算出手段が出力する周波数領域の回り込みキャンセル残差のうち、予め設定されたしきい値以上の成分を除去するしきい値処理手段と、
    前記しきい値処理手段が出力する回り込みキャンセル残差を時間領域の回り込みキャンセル残差に逆高速フーリエ変換するIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)手段と、
    前記IFFT手段が出力する時間領域の回り込みキャンセル残差に予め設定された定数を乗算する乗算手段と、
    前記適応フィルタが用いる単位更新時間前のフィルタ係数に、前記乗算手段が出力する時間領域の回り込みキャンセル残差の更新分を加算し、新たなフィルタ係数として前記適応フィルタに出力する加算手段と
    を備えることを特徴とする回り込みキャンセラ。
  2. 入力するOFDM信号と適応フィルタによって生成する回り込みのレプリカ信号とを逆相で合成することにより、回り込みをキャンセルする回り込みキャンセラにおいて、
    回り込みキャンセル後の信号を周波数領域のキャリヤシンボルに高速フーリエ変換するFFT手段と、
    前記FFT手段が出力するキャリヤシンボルから、伝送路応答を算出する伝送路応答算出手段と、
    前記伝送路応答算出手段が出力する伝送路応答のうち、予め設定されたしきい値以下の成分を予め設定された値に置き換えるしきい値処理手段と、
    前記しきい値処理手段が出力する伝送路応答から、周波数領域の回り込みキャンセル残差を算出するキャンセル残差算出手段と、
    前記キャンセル残差算出手段が出力する周波数領域の回り込みキャンセル残差を時間領域の回り込みキャンセル残差に逆高速フーリエ変換するIFFT手段と、
    前記IFFT手段が出力する時間領域の回り込みキャンセル残差に予め設定された定数を乗算する乗算手段と、
    前記適応フィルタが用いる単位更新時間前のフィルタ係数に、前記乗算手段が出力する時間領域の回り込みキャンセル残差の更新分を加算し、新たなフィルタ係数として前記適応フィルタに出力する加算手段と
    を備えることを特徴とする回り込みキャンセラ。
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