JP2014116877A - 回り込みキャンセラおよび中継装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回り込みキャンセラ1のフィルタ係数制御部20に備えた周波数特性算出部23の位相補償部24は、FFF15からの等価ベースバンド信号のキャリヤシンボルに、送信側によりセグメント単位で施された位相補正成分の符号を逆にした位相回転補正量を乗算することにより、位相を補償する。すなわち、送信側とは逆の位相補正を加えることにより、キャリヤシンボルの位相を補償する。チャネル推定部25は、位相補償部24からのキャリヤシンボルからチャネル応答を推定する。これにより、送信側によりセグメント単位で施された位相補正成分を考慮したチャネル応答を推定することができる。
【選択図】図1
Description
まず、実施例1の回り込みキャンセラについて説明する。図1は、実施例1の回り込みキャンセラの構成を示すブロック図である。この回り込みキャンセラ1は、周波数変換部11、A/D(アナログ/デジタル)変換部12、直交復調部13、減算部14、FFF15、FBF16、直交変調部17、D/A(デジタル/アナログ)変換部18、周波数変換部19およびフィルタ係数制御部20を備えている。
次に、実施例2の回り込みキャンセラについて説明する。図2は、実施例2の回り込みキャンセラの構成を示すブロック図である。この回り込みキャンセラ2は、周波数変換部11、A/D変換部12、直交復調部13、減算部14、FFF15、FBF16、直交変調部17、D/A変換部18、周波数変換部19およびフィルタ係数制御部42を備えている。図1に示した実施例1の回り込みキャンセラ1と実施例2の回り込みキャンセラ2とを比較すると、実施例2の回り込みキャンセラ2は、実施例1の回り込みキャンセラ1に備えたフィルタ係数制御部20とは異なるフィルタ係数制御部42を備えている点で相違する。回り込みキャンセラ2のフィルタ係数制御部42以外の構成部については、実施例1の回り込みキャンセラ1と同様であるから、説明を省略する。
まず、図1に示した実施例1の回り込みキャンセラ1に備えた位相補償部24について詳細に説明する。送信側にてセグメント単位で施される位相補正成分の位相回転補正量は、予め決められた値であり、モード、ガードインターバル比、および伝送信号の中心周波数とセグメントの中心周波数との間の差により、ARIB STD−B29「地上デジタル音声放送の伝送方式」表4.3−1シンボル毎の送信側位相回転補償量」に示されている。この表に記載されている位相回転補償量(位相回転補正量)をφとすると、位相補償部24は、FFT部22から入力されるキャリヤシンボルに対し、位相回転補正量φの符号を逆にした補正量(−φ)の位相回転を施し、位相を補償する。
次に、図1に示した実施例1の回り込みキャンセラ1に備えたチャネル推定部25について詳細に説明する。図9は、地上デジタルテレビジョン放送の放送方式であるISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting-Terrestrial)方式およびDVB−T(Digital Video Broadcasting-Terrestrial)方式において、特定のシンボルの特定のサブキャリヤに割り当てられているSPの配置を示す図である。図9において、SPを黒丸で、データシンボルなどのその他のキャリヤシンボルを白抜きの丸で示している。以下、SPの配置について、連続するシンボルにおけるサブキャリヤ方向の間隔をNf、同一のサブキャリヤにおけるシンボル方向の間隔をNtとする。SPは、その振幅と位相が予め決められているため、受信側の回り込みキャンセラ1においても同じ信号を生成することができる。実施例2の回り込みキャンセラ2についても同様である。
図3は、実施例1におけるチャネル推定部25の第1の構成を示すブロック図である。このチャネル推定部25−1は、SP信号(パイロット信号)抽出部45、SP信号(パイロット信号)生成部46、除算部47および補間部48を備えており、図9に示したSPを用いてチャネル応答を推定する。
とし、SP信号生成部46により生成される基準SP信号を
とすると、シンボル番号ip、サブキャリヤ番号kpにおけるチャネル応答
は、次式で表される。
図4は、実施例1におけるチャネル推定部25の第2の構成を示すブロック図である。このチャネル推定部25−2は、チャネル等化部49、判定部55および除算部56を備えている。以下、シンボル番号iは省略する。
として出力する。
となる。
次に、図2に示した実施例2の回り込みキャンセラ2に備えたチャネル推定部44について詳細に説明する。
(第1の構成)
図5は、実施例2におけるチャネル推定部44の第1の構成を示すブロック図である。このチャネル推定部44−1は、SP信号抽出部45、SP信号生成部46、除算部47、補間部48および位相補償部57を備えており、図9に示したSPを用いてチャネル応答を推定する。図3に示した実施例1のチャネル推定部25−1と実施例2のチャネル推定部44−1とを比較すると、チャネル推定部44−1は、SP信号生成部46と除算部47との間に位相補償部57を備えている点でチャネル推定部25−1と相違する。SP信号抽出部45、SP信号生成部46、除算部47および補間部48については説明済みであるから、ここでは説明を省略する。
とすると、位相補償部57の入出力は次式で表すことができる。
図6は、実施例2におけるチャネル推定部44の第2の構成を示すブロック図である。このチャネル推定部44−2は、SP信号抽出部45、除算部47、補間部48および補償済みSP信号(補償済みパイロット信号)生成部58を備えており、図9に示したSPを用いてチャネル応答を推定する。図5に示したチャネル推定部44−1とこのチャネル推定部44−2とを比較すると、チャネル推定部44−2は、チャネル推定部44−1に備えたSP信号生成部46および位相補償部57の代わりに、補償済みSP信号生成部58を備えている点で相違する。SP信号抽出部45、除算部47および補間部48については説明済みであるから、ここでは説明を省略する。
図7は、実施例2におけるチャネル推定部44の第3の構成を示すブロック図である。このチャネル推定部44−3は、チャネル等化部59、判定部55、乗算部(位相補償部)61および除算部56を備えている。また、チャネル等化部59は、SP信号抽出部50、SP信号生成部51、位相補償部60、除算部52、補間部53および除算部54を備えている。図4に示した実施例1のチャネル推定部25−2と実施例2のチャネル推定部44−3とを比較すると、チャネル推定部44−3は、SP信号生成部51と除算部52との間に位相補償部60を備え、判定部55と除算部56との間に乗算部61を備えている点でチャネル推定部25−2と相違する。SP信号抽出部50、SP信号生成部51、除算部52、補間部53、除算部54、判定部55および除算部56については説明済みであるから、ここでは説明を省略する。
とすると、乗算部61の入出力は次式で表すことができる。
図8は、実施例2におけるチャネル推定部44の第4の構成を示すブロック図である。このチャネル推定部44−4は、チャネル等化部59、判定部(補償済み判定部)62および除算部56を備えている。また、チャネル等化部59は、SP信号抽出部50、SP信号生成部51、位相補償部60、除算部52、補間部53および除算部54を備えている。図7に示したチャネル推定部44−3とこのチャネル推定部44−4とを比較すると、チャネル推定部44−4は、チャネル推定部44−3に備えた判定部55および乗算部61の代わりに、判定部62を備えている点で相違する。チャネル等化部59の各構成部、および除算部56については説明済みであるから、ここでは説明を省略する。
次に、図1,2に示した実施例1,2の回り込みキャンセラ1,2に備えたLPF部26および除算部27について詳細に説明する。図10は、LPF部26の第1の構成を示すブロック図である。LPF部26−1は、チャネル推定部25,44から入力されるチャネル応答の低域成分を抽出する。
は、サブキャリヤ番号kについて、チャネル応答の低域成分である、主波とFFF15によって等化可能な遅延時間範囲のマルチパス成分のみが含まれるチャネル応答を示す。
で除算し、
OFDM信号のサブキャリヤ毎のサブキャリヤ番号kについて、マルチパス歪み成分を除去したチャネル応答である、主波とFBF16によってそのレプリカを生成可能な遅延時間範囲の回り込み波成分のみが含まれるチャネル応答
を生成する。
と、
マルチパス歪み成分を除去したチャネル応答(主波とFBF16によってそのレプリカを生成可能な遅延時間範囲の回り込み波成分のみが含まれるチャネル応答)
とに分離することができる。詳細については、特開2004−320677号公報を参照されたい。
次に、図1,2に示した実施例1,2の回り込みキャンセラ1,2に備えたキャンセル残差算出部29から遅延部33までについて詳細に説明する。キャンセル残差算出部29は、次式に示すように、サブキャリヤ番号kについての回り込みのキャンセル残差δWkを算出する。
次に、図1,2に示した実施例1,2の回り込みキャンセラ1,2に備えた等化誤差算出部34から遅延部38までについて詳細に説明する。等化誤差算出部34は、次式に示すように、サブキャリヤ番号kについての等化誤差δHkを算出する。
次に、図1,2に示した実施例1,2の回り込みキャンセラ1,2に備えた畳み込み演算部39について詳細に説明する。畳み込み演算部39の処理の目的は、FFF15の帯域幅が回り込みループとキャンセルループのいずれの帯域幅をも越えないようにすることにある。
次に、図1,2に示した実施例1,2の回り込みキャンセラ1,2を用いた中継装置について説明する。図12は、その中継装置の構成を示すブロック図である。この中継装置101は、受信アンテナ102、受信フィルタ103、受信変換部(受信部)104、回り込みキャンセラ1,2、送信変換部(送信部)105、PA(増幅部)106、送信フィルタ107および送信アンテナ108を備えている。
11,19 周波数変換部
12 A/D変換部
13 直交復調部
14 減算部
15 FFF
16 FBF
17 直交変調部
18 D/A変換部
20,42 フィルタ係数制御部
21 有効シンボル期間抽出部
22,65 FFT部
23,43 周波数特性算出部
24,57,60 位相補償部
25,44 チャネル推定部
26 LPF部
27,47,52,54,56 除算部
28 FFT窓位置補正部
29 キャンセル残差算出部
30,35,63 IFFT部
31,36,40,61 乗算部
32,37 加算部
33,38 遅延部
34 等化誤差算出部
39 畳み込み演算部
41 デジタルSAWフィルタ係数格納部
45,50 SP信号抽出部
46,51 SP信号生成部
48,53 補間部
49,59 チャネル等化部
55,62 判定部
58 補償済みSP信号生成部
64 窓関数部
101 中継装置
102 受信アンテナ
103 受信フィルタ
104 受信変換部
105 送信変換部
106 PA
107 送信フィルタ
108 送信アンテナ
Claims (8)
- 送信側によりセグメント単位で位相回転補正されて連結送信された放送波のOFDM信号を受信し、前記受信したOFDM信号に含まれる回り込みのレプリカ信号を生成するFBF(Feed Back Filter)と、前記受信したOFDM信号から回り込みのレプリカ信号をキャンセルした後の信号のマルチパスによる歪みを等化するFFF(Feed Forward Filter)と、前記FBFおよびFFFを制御するためのフィルタ係数を生成するフィルタ係数制御部とを備える回り込みキャンセラにおいて、
前記フィルタ係数制御部が、
前記FFFにより等化されたOFDM信号から有効シンボル期間のOFDM信号を抽出する有効シンボル期間抽出部と、
前記有効シンボル期間抽出部により抽出されたOFDM信号をFFT(Fast Fourier Transform)し、キャリヤシンボルに変換するFFT部と、
前記FFT部により変換されたキャリヤシンボルのチャネル応答を算出するチャネル応答算出部と、
前記チャネル応答算出部により算出されたチャネル応答に基づいて、等化誤差を算出する等化誤差算出部と、
前記等化誤差算出部により算出された等化誤差から、前記FFFにて用いるフィルタ係数を算出するFFF係数算出部と、
前記チャネル応答算出部により算出されたチャネル応答に基づいて、キャンセル残差を算出するキャンセル残差算出部と、
前記キャンセル残差算出部により算出されたキャンセル残差から、前記FBFにて用いるフィルタ係数を算出するFBF係数算出部とを備え、
前記チャネル応答算出部が、
前記FFT部により変換されたキャリヤシンボルに、前記送信側とは逆の位相回転補正を施し、前記キャリヤシンボルの位相を補償する位相補償部と、
前記位相補償部により位相が補償されたキャリヤシンボルのうちの所定のキャリヤシンボルを、振幅および位相が既知のキャリヤシンボルで除算し、除算結果をシンボル方向およびキャリヤ方向に補間し、前記チャネル応答を推定するチャネル推定部と、
を備えることを特徴とする回り込みキャンセラ。 - 請求項1に記載の回り込みキャンセラにおいて、
前記チャネル推定部が、
前記位相補償部により位相が補償されたキャリヤシンボルのうちの所定のキャリヤシンボルを、振幅および位相が既知のキャリヤシンボルで除算する第1の除算部と、
前記第1の除算部による除算結果をシンボル方向およびキャリヤ方向に補間し、チャネル応答を求める補間部と、
前記位相補償部により位相が補償されたキャリヤシンボルを、前記補間部により求めたチャネル応答で除算し、チャネル等化する第2の除算部と、
前記第2の除算部によりチャネル等化されたキャリヤシンボルから信号空間上におけるユークリッド距離が最も小さい既知の送信シンボルを、送信シンボルの推定値として判定する判定部と、
前記位相補償部により位相が補償されたキャリヤシンボルを、前記判定部により判定された送信シンボルの推定値で除算し、除算結果を、当該チャネル推定部にて推定したチャネル応答として出力する第3の除算部と、
を備えることを特徴とする回り込みキャンセラ。 - 請求項1に記載の回り込みキャンセラにおいて、
前記チャネル応答算出部が、前記位相補償部およびチャネル推定部の代わりに新たなチャネル推定部を備え、
前記新たなチャネル推定部が、
振幅および位相が既知のパイロット信号を生成するパイロット信号生成部と、
前記パイロット信号生成部により生成されたパイロット信号に、前記送信側と同じ位相回転補正を施し、前記パイロット信号の位相を補償する位相補償部と、
前記FFT部により変換されたキャリヤシンボルのうちの所定のパイロット信号を、前記位相補償部により位相が補償されたパイロット信号で除算する除算部と、
前記除算部による除算結果をシンボル方向およびキャリヤ方向に補間し、当該チャネル推定部にて推定したチャネル応答として出力する補間部と、
を備えることを特徴とする回り込みキャンセラ。 - 請求項3に記載の回り込みキャンセラにおいて、
前記新たなチャネル推定部が、前記パイロット信号生成部および位相補償部の代わりに補償済みパイロット信号生成部を備え、
前記補償済みパイロット信号生成部が、
既知の振幅を有し、既知の位相に前記送信側と同じ位相回転補正が施されたパイロット信号を生成し、
前記除算部が、前記FFT部により変換されたキャリヤシンボルのうちの所定のパイロット信号を、前記補償済みパイロット信号生成部により生成されたパイロット信号で除算する、ことを特徴とする回り込みキャンセラ。 - 請求項1に記載の回り込みキャンセラにおいて、
前記チャネル応答算出部が、前記位相補償部およびチャネル推定部の代わりに新たなチャネル推定部を備え、
前記新たなチャネル推定部が、
振幅および位相が既知のパイロット信号を生成するパイロット信号生成部と、
前記パイロット信号生成部により生成されたパイロット信号に、前記送信側と同じ位相回転補正を施し、前記パイロット信号の位相を補償する第1の位相補償部と、
前記FFT部により変換されたキャリヤシンボルのうちの所定のパイロット信号を、前記第1の位相補償部により位相が補償されたパイロット信号で除算する第1の除算部と、
前記第1の除算部による除算結果をシンボル方向およびキャリヤ方向に補間し、補間したチャネル応答として出力する補間部と、
前記FFT部により変換されたキャリヤシンボルを、前記補間部により補間されたチャネル応答で除算し、チャネル等化する第2の除算部と、
前記第2の除算部によりチャネル等化されたキャリヤシンボルから信号空間上におけるユークリッド距離が最も小さい既知の送信シンボルを、送信シンボルの推定値として判定する判定部と、
前記判定部により判定された送信シンボルの推定値に、前記送信側と同じ位相回転補正を施し、前記送信シンボルの推定値の位相を補償する第2の位相補償部と、
前記FFT部により変換されたキャリヤシンボルを、前記第2の位相補償部により位相が補償された送信シンボルの推定値で除算し、除算結果を、当該チャネル推定部にて推定したチャネル応答として出力する第3の除算部と、
を備えることを特徴とする回り込みキャンセラ。 - 請求項5に記載の回り込みキャンセラにおいて、
前記新たなチャネル推定部が、前記判定部および第2の位相補償部の代わりに新たな判定部を備え、
前記新たな判定部が、
前記第2の除算部によりチャネル等化されたキャリヤシンボルから、信号空間上におけるユークリッド距離が最も小さい既知の送信シンボルに対して前記送信側と同じ位相回転補正が施された推定値を、送信シンボルの推定値として判定し、
前記第3の除算部が、
前記FFT部により変換されたキャリヤシンボルを、前記新たな判定部により判定された送信シンボルの推定値で除算し、除算結果を、当該チャネル推定部にて推定したチャネル応答として出力する、ことを特徴とする回り込みキャンセラ。 - 請求項6に記載の回り込みキャンセラにおいて、
前記新たなチャネル推定部が、前記パイロット信号生成部および第1の位相補償部の代わりに補償済みパイロット信号生成部を備え、
前記補償済みパイロット信号生成部が、
既知の振幅を有し、既知の位相に前記送信側と同じ位相回転補正が施されたパイロット信号を生成し、
前記第1の除算部が、
前記FFT部により変換されたキャリヤシンボルのうちの所定のパイロット信号を、前記補償済みパイロット信号生成部により生成されたパイロット信号で除算する、ことを特徴とする回り込みキャンセラ。 - 請求項1から7までのいずれか一項に記載の回り込みキャンセラを用いる中継装置。
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