JP2003258207A - 磁気ランダムアクセスメモリおよびその動作方法およびその製造方法 - Google Patents

磁気ランダムアクセスメモリおよびその動作方法およびその製造方法

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JP2003258207A
JP2003258207A JP2002059766A JP2002059766A JP2003258207A JP 2003258207 A JP2003258207 A JP 2003258207A JP 2002059766 A JP2002059766 A JP 2002059766A JP 2002059766 A JP2002059766 A JP 2002059766A JP 2003258207 A JP2003258207 A JP 2003258207A
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cell
write word
magnetoresistive element
insulating film
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JP2002059766A
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Makoto Iwabuchi
信 岩淵
Makoto Motoyoshi
真 元吉
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 MRAMにおいて、エレクトロマイグレーシ
ョンによる配線の劣化を防ぐとともに信号の書き込み時
の消費電力の低減を図る。 【解決手段】 第1の磁気抵抗素子95を有する記憶セ
ル3と、第2の磁気抵抗素子96を有するもので記憶セ
ル3に隣接する参照セル5とを備えた磁気ランダムアク
セスメモリ1において、第1の磁気抵抗素子95の下方
側を通る第1の書き込み用ワード線71と、第2の磁気
抵抗素子96の上方側を通る第2の書き込み用ワード線
77と、第1の磁気抵抗素子95と第2の磁気抵抗素子
96との間を通りかつ第1の書き込み用ワード線71と
第2の書き込み用ワード線77とを接続する共通書き込
み用ワード線74とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ランダムアク
セスメモリおよびその動作方法およびその製造方法に関
し、詳しくは磁気抵抗素子とセンス線、ワード線の配置
に特徴を有する磁気ランダムアクセスメモリおよびその
動作方法およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の記憶セル、参照セルを用いた磁気
ランダムアクセスメモリ(以下、MRAMという、MR
AMはMagnetic Random Access Memoryの略)を図6の
概略構成断面図によって接合する。
【0003】図6に示すように、シリコン基板211の
第1のセル(以下記憶セル203という)の形成領域に
は、読み出し用トランジスタ231が形成されていて、
同シリコン基板211の第2のセル(以下参照セル20
5という)の形成領域には、読み出し用トランジスタ2
51が形成されている。
【0004】上記記憶セル203の読み出し用トランジ
スタ231は、上記シリコン基板211上にゲート絶縁
膜212を介してx軸方向にそって形成された読み出し
用ワード線(ゲート)233とその両側の上記シリコン
基板211に形成されたソース・ドレイン領域234、
235とから構成されている。また、上記参照セル25
の読み出し用トランジスタ251は、上記シリコン基板
211上にゲート絶縁膜212を介してx軸方向にそっ
て形成された読み出し用ワード線(ゲート)253とそ
の両側の上記シリコン基板211に形成されたソース・
ドレイン領域254、255とから構成されている。
【0005】上記各読み出し用トランジスタ231、2
51を覆う状態に絶縁膜213が形成されている。この
絶縁膜213には、上記ソース・ドレイン領域234、
235、254、255に接続するコンタクト236、
237、256、257が形成されている。また、上記
絶縁膜213上には、それぞれのコンタクト236、2
37、256、257に接続する読み出し用ビット線2
38、239、258、259がx軸方向にそって形成
されている。さらに各読み出し用ビット線238、23
9、258、259を覆う状態に絶縁膜214が形成さ
れていて、その表面は平坦化されている。
【0006】上記絶縁膜214上には、x軸方向にそっ
て、記憶セル203の第1の書き込み用ワード線271
と参照セル205の第2の書き込み用ワード線272が
形成されている。さらに絶縁膜214上には、第1、第
2の書き込み用ワード線271、272を覆う第1の絶
縁膜215が形成され、その表面は平坦化されている。
【0007】上記第1の絶縁膜215および絶縁膜21
4には、上記読み出し用ビット線238(239)、2
59(258)に接続するコンタクト240、260が
形成されている。
【0008】上記第1の絶縁膜215上には、上記記憶
セル203における上記第1の書き込み用ワード線27
1上方における第1の磁気トンネル接合(MTJ)素子
が形成される領域より上記コンタクト240に接続する
ように、プレート電極291aが形成されている。ま
た、第1のMTJ素子が形成される領域より所定の間隔
を設けて第2の磁気トンネル接合(MTJ)素子が形成
される領域よりコンタクト260に接続するように、プ
レート電極291bが形成されている。
【0009】上記記憶セル203における上記第1の書
き込み用ワード線271上方のプレート電極291a上
には第1のMTJ素子295が形成されている。この第
1の磁気抵抗素子295は、具体的には、例えば磁化固
定層292、トンネルバリア層293、記憶層294を
積層してなるを積層したものからなる。また、上記参照
セル205の上記プレート電極291b上には第2のM
TJ素子296が形成されている。この第2のMTJ素
子296は、第1のMTJ素子295と同様の構成から
なる。
【0010】上記第1の絶縁膜215上には、上記第
1、第2のMTJ素子295、296の上面を露出する
状態で上記第1、第2のMTJ素子295、296を埋
め込むように第2の絶縁膜216が形成されていて、そ
の表面は平坦化されている。
【0011】上記第2の絶縁膜216の表面には、上記
第1、第2のMTJ素子295、296の上面に接続す
る第1の書き込み用ビット線297がx軸方向に沿って
形成されている。すなわち、第1、第2の書き込み用ワ
ード線271、272と平面視的に交差するように書き
込み用ビット線297が形成されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記図
6に示すように、それぞれの第1、第2の書き込み用ワ
ード線271、272と書き込み用ビット線297との
交点に一つの記憶セル203のMTJ素子295または
一つの参照セル251のMTJ素子296を配したメモ
リアレイを有するMRAM回路201は、信号の書き込
み時に記憶セル203と参照セル205とに別々の電流
を流す第1、第2の書き込み用ワード線271、272
がそれぞれに必要なため、消費電力が大きくなるという
課題を有している。また、MTJ素子295の上部電極
である記録層294の磁化方向を変えるためには、書き
込み用ビット線297と第1の書き込み用ワード線27
1とに大電流を流すことで強い磁場を発生させる必要が
あり、また同様に、MTJ素子296の上部電極である
記録層294の磁化方向を変えるためには、書き込み用
の上記書き込み用ビット線297と第2の書き込み用ワ
ード線272とに大電流を流すことで強い磁場を発生さ
せる必要があり、エレクトロマイグレーションによる配
線の劣化や消費電力が大きくなるという課題を有してい
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされた磁気ランダムアクセスメモリおよ
びその動作方法およびその製造方法である。
【0014】本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、
第1の磁気抵抗素子を有する第1のセルと、第2の磁気
抵抗素子を有するもので前記第1のセルに隣接する第2
のセルとを備えた磁気ランダムアクセスメモリにおい
て、前記第1の磁気抵抗素子の下方側を通る第1の書き
込み用ワード線と、前記第2の磁気抵抗素子の上方側を
通る第2の書き込み用ワード線と、前記第1の磁気抵抗
素子と前記第2の磁気抵抗素子との間を通りかつ前記第
1の書き込み用ワード線と前記第2の書き込み用ワード
線とを接続する共通書き込み用ワード線とを備えたもの
である。
【0015】上記磁気ランダムアクセスメモリでは、信
号の読み取り感度が高い第1のセル(例えば記憶セル)
と第2のセル(例えば参照セル)とを有し、書き込み用
ワード線と書き込み用ビット線との平面視的な交点に、
第1のセル(記憶セル)と第2のセル(参照セル)とが
共通書き込み用ワード線を挟むようにかつ対になるよう
に配置されていることから、1本の書き込み用ワード線
で第1のセル(記憶セル)と第2のセル(参照セル)と
に同時に信号を書き込むことが可能になる。そのため、
従来の信号書き込み時における、それぞれのセルに対応
して配置されたワード線に電流を流す必要は無く、低消
費電力化が図れる。
【0016】また、第1のセル(記憶セル)と第2のセ
ル(参照セル)とに挟まれた共通書き込み用ワード線に
よって、第1のセル(記憶セル)の磁気抵抗素子の例え
ば下部に配置した第1の書き込み用ワード線と、第2の
セル(参照セル)の磁気抵抗素子の例えば上部に配置し
た第2の書き込み用ワード線とが接続されていることか
ら、共通書き込み用ワード線が書き込み用ワード線全体
をつなぐ構造となっている。このような構造を取ること
により、上記第1のセル(記憶セル)、第2のセル(参
照セル)のそれぞれの磁気抵抗素子は、書き込み用ワー
ド線によって一部が囲まれることになり、より少ない電
流で書き込み時の磁場が強められ、低消費電力化が図れ
る。よって、一つのアドレスに対して、第1のセル(記
憶セル)、第2のセル(参照セル)の二つのセルを配置
することで、信号の読み取り感度を高くする構造を取り
つつ、また書き込み用ワード線を第1のセル(記憶セ
ル)および第2のセル(参照セル)によって挟むととも
に、第1のセル(記憶セル)および第2のセル(参照セ
ル)を対に配置することで、低消費電力化を両立させる
ことができる。
【0017】本発明の磁気ランダムアクセスメモリの動
作方法は、上部に第1の書き込み用ビット線が接続され
た第1の磁気抵抗素子を有する第1のセルと、上部に第
2の書き込み用ビット線が接続された第2の磁気抵抗素
子を有するもので前記第1のセルに隣接する第2のセル
とを備えた磁気ランダムアクセスメモリにおいて、前記
第1の磁気抵抗素子の下方側を通るとともに前記第1の
書き込み用ビット線と平面視的に交差する第1の書き込
み用ワード線と、前記第2の磁気抵抗素子の上方側を通
るとともに前記第2の書き込み用ビット線と平面視的に
交差する第2の書き込み用ワード線と、前記第1の磁気
抵抗素子と前記第2の磁気抵抗素子との間を通りかつ前
記第1の書き込み用ワード線と前記第2の書き込み用ワ
ード線とを接続する共通書き込み用ワード線とを備えた
磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、書き
込み時に選択された書き込み用ビット線と書き込み用ワ
ード線とに所定の電流を流し、前記選択された書き込み
用ビット線と前記選択された書き込み用ワード線との平
面視的交点において前記選択された書き込み用ビット線
に接続された磁気抵抗素子と前記共通書き込み用ワード
線を挟んで対向する前記磁気抵抗素子とに、同時にお互
いに異なった情報を書き込むという動作方法である。
【0018】上記磁気ランダムアクセスメモリの動作方
法では、信号を書き込むアドレスに対応した記憶セルと
参照セルに接続された第1、第2の書き込み用ビット線
と書き込み用ワード線に対応する所望の電流を流して書
き込みに必要な磁場を発生させる。第1、第2の書き込
み用ビット線に対しては同方向の電流を流す。また書き
込み用ワード線に対しては書き込む信号の0,1のどち
らかに対応した方向の電流を流す。記憶セルと参照セル
のそれぞれのMTJ素子における第1、第2の書き込み
用ビット線が発生する磁場方向に対して、書き込み用ワ
ード線は垂直に磁場を発生させることで信号を書き込む
アドレスのみに書き込みを行うことができる。
【0019】本発明の構成のMRAMの場合、共通書き
込み用ワード線に電流を流すことによって、記憶セルと
参照セルとの各磁気抵抗素子(例えばMTJ素子)に磁
場が発生するため、記憶セルおよび参照セルの両方に同
時に書き込みを行うことができる。また書き込み用ワー
ド線は、共通書き込み用ワード線だけではなく、第1の
磁気抵抗素子の下方における第1の書き込み用ワード線
および第2の磁気抵抗素子上方における第2の書き込み
用ワード線によっても、上記第1、第2の磁気抵抗素子
に対して磁場を発生させることができるため、より少な
い電流で強い磁場を発生させることができる。
【0020】上記書き込み動作によって、記憶セルおよ
び参照セルでは、一方の磁気抵抗素子(例えば第1の磁
気抵抗素子)の磁化固定層と記憶層の磁化方向が同方向
になり、他方の磁気抵抗素子(例えば第2の磁気抵抗素
子)の磁化固定層と記憶層の磁化方向が反対方向にな
る。このように記憶セルと参照セルの各磁気抵抗素子の
特性をお互いに逆の状態にすることで、記憶セルと参照
セルを1,0もしくは0,の信号に対応させている。
【0021】次に、信号読み取り動作について説明す
る。信号を読み出すアドレスに対応した記憶セルと参照
セルに接続された第1、第2の書き込み用ビット線に電
流を流し、書き込み用ビット線に対応する読み出し用ワ
ード線を動作させることで、お互いに異なった信号が保
持された記憶セルおよび参照セルから読み出し用ビット
線を通して信号が取り出され、例えば周辺回路において
両方のセルからの信号差が増幅される。このように記憶
セルと参照セルとから読み出されたそれぞれの信号レベ
ルが小さくても信号差を増幅させるのでノイズマージン
が大きくなる。
【0022】本発明に係る磁気ランダムアクセスメモリ
の第1の製造方法は、第1の磁気抵抗素子を有する第1
のセルと、第2の磁気抵抗素子を有する第2のセルとを
備えた磁気ランダムアクセスメモリの製造方法であっ
て、少なくとも表面が絶縁性の基板上に第1の書き込み
用ワード線を形成する工程と、前記第1の書き込み用ワ
ード線を覆う状態に第1の絶縁膜を形成する工程と、前
記第1の書き込み用ワード線上に前記第1の絶縁膜上に
前記第1のセルの磁気抵抗素子を形成するとともに、前
記第1のセルの磁気抵抗素子と所望の間隔を設けて前記
第1の絶縁膜上に前記第2のセルの磁気抵抗素子を形成
する工程と、前記第1のセルおよび前記第2のセルの各
磁気抵抗素子を覆う第2の絶縁膜を形成する工程と、前
記絶縁膜上に前記第1の書き込み用ワード線に平面視的
に交差するもので前記第1のセルの磁気抵抗素子上部に
接続する第1の書き込み用ビット線を形成するととも
に、前記第1の書き込み用ビット線と並設するものでか
つ前記第2のセルの磁気抵抗素子上部に接続する第2の
書き込み用ビット線を形成する工程と、前記第1の書き
込み用ビット線と前記第2の書き込み用ビット線とを覆
う第3の絶縁膜を形成する工程と、前記第1のセルの磁
気抵抗素子と前記第2のセルの磁気抵抗素子との間に前
記第3乃至第1の絶縁膜を介して前記第1の書き込み用
ワード線と接続する共通書き込み用ワード線を形成する
工程と、前記第2のセルの書き込み用ビット線上部側に
前記第3の絶縁膜により所望の間隔を設けて前記共通書
き込み用ワード線と接続する第2の書き込み用ワード線
を形成する工程とを備えた製造方法である。
【0023】上記磁気ランダムアクセスメモリの第1の
製造方法では、第1の書き込み用ワード線上に第1の絶
縁膜により所望の間隔を設けて第1のセルの磁気抵抗素
子を形成することから、第1の書き込み用ワード線によ
り第1のセル(記憶セル)の磁気抵抗素子に磁場が印加
される。また、第1のセルの磁気抵抗素子と所望の間隔
を設けて第2のセルの磁気抵抗素子を形成した後、第1
のセルの磁気抵抗素子と第2のセルの磁気抵抗素子との
間に第2、第3の絶縁膜を形成し、第3乃至第1の絶縁
膜を介して第1の書き込み用ワード線と接続する共通書
き込み用ワード線を形成することから、共通書き込み用
ワード線によって、第1のセルの磁気抵抗素子と第2の
セルの磁気抵抗素子とに同時に所望の磁場を与えるもの
となる。さらに、第2のセルの磁気抵抗素子上部側に第
3の絶縁膜により所望の間隔を設けて共通書き込み用ワ
ード線と接続する第2の書き込み用ワード線を形成する
ことから、第2の書き込み用ワード線により第2のセル
(記憶セル)の磁気抵抗素子に磁場が印加される。
【0024】また、上記説明したように、第1の書き込
み用ワード線、共通書き込み用ワード線および第2の書
き込み用ワード線が接続されていて、ワード線全体をつ
なぐ構造を取ることにより、上記第1のセル(記憶セ
ル)および第2のセル(参照セル)のそれぞれの磁気抵
抗素子はワード線によって一部が囲まれるように形成さ
れる。このことから、より少ない電流で書き込み時の磁
場が強められ、低消費電力化が図れる。それとともに、
エレクトロマイグレーションによる劣化の抑制が図れ
る。よって、一つのアドレスに対して、記憶セル、参照
セルの二つのセルを配置することで、信号の読み取り感
度を高くする構造を取りつつ、また記憶セルと参照セル
との間に共通書き込み用ワード線が形成されることか
ら、前記第1のセルの磁気抵抗素子と前記第2のセルの
磁気抵抗素子とに同時に所望の磁場を与えるものとな
る。さらに記憶セルと参照セルとが共通書き込み用ワー
ド線を挟んで対に配置されることから、低消費電力化を
両立させることができる。
【0025】このように、信号の読み取り感度が高い第
1のセル(記憶セル)および第2のセル(参照セル)を
有するMRAMにおいて、ビット線に直交するように、
対に配置させた第1のセル(記憶セル)および第2のセ
ル(参照セル)の磁気抵抗素子間に共通書き込み用ワー
ド線を形成することで、1本のワード線で第1のセル
(記憶セル)と第2のセル(参照セル)とに同時に信号
を書き込むことが可能になる。そのため、従来の信号書
き込み時における、それぞれのセルに対応して配置され
たワード線に電流を流す必要は無く、低消費電力化が図
れる。
【0026】本発明に係る磁気ランダムアクセスメモリ
の第2の製造方法は、前記第1の製造方法において、共
通書き込み用ワード線と第2の書き込み用ワード線と同
時に形成する製造方法であって、第3の絶縁膜を形成す
る工程までは前記第1の製造方法と同様の工程を行う。
すなわち、第3の絶縁膜を形成した後、前記第1のセル
の磁気抵抗素子と前記第2のセルの磁気抵抗素子との間
の前記第3乃至第1の絶縁膜に前記第1の書き込み用ワ
ード線と接続する共通書き込み用ワード線を形成すると
同時に、前記第2の書き込み用ビット線と交差するもの
で前記第2のセルの磁気抵抗素子上部側に前記第3の絶
縁膜により所望の間隔を設けて前記共通書き込み用ワー
ド線と連続する第2の書き込み用ワード線を形成する工
程を備えた製造方法である。
【0027】上記磁気ランダムアクセスメモリの第2の
製造方法では、前記第1の製造方法と同様の作用が得ら
れる。さらに、第2の製造方法では、共通書き込み用ワ
ード線を形成すると同時に第2の書き込み用ワード線を
形成することから、第1の製造方法よりも製造工程が削
減される。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の磁気ランダムアクセスメ
モリ(以下MRAMという)に係る第1の実施の形態
を、図1の(1)の概略構成断面図および(2)のレイ
アウト図によって説明する。なお、本図面(1)では、
紙面垂直方向をx軸とし、y軸、z軸を図示したように
設定した。
【0029】図1に示すように、シリコン基板11の第
1のセル(以下記憶セル3という)の形成領域には、読
み出し用トランジスタ31が形成されていて、同シリコ
ン基板11の第2のセル(以下参照セル5という)の形
成領域には、読み出し用トランジスタ51が形成されて
いる。
【0030】上記記憶セル3の読み出し用トランジスタ
31は、上記シリコン基板11上にゲート絶縁膜12を
介してx軸方向にそって形成された読み出し用ワード線
(ゲート)33とその両側の上記シリコン基板11に形
成されたソース・ドレイン領域34、35とから構成さ
れている。また、上記参照セル5の読み出し用トランジ
スタ51は、上記シリコン基板11上にゲート絶縁膜1
2を介してx軸方向にそって形成された読み出し用ワー
ド線(ゲート)53とその両側の上記シリコン基板11
に形成されたソース・ドレイン領域54、55とから構
成されている。
【0031】上記各読み出し用トランジスタ31、51
を覆う状態に絶縁膜13が形成されている。この絶縁膜
13には、上記ソース・ドレイン領域34、35、5
4、55に接続するコンタクト36、37、56、57
が形成されている。また、上記絶縁膜13上には、それ
ぞれのコンタクト36、37、56、57に接続する読
み出し用ビット線38、39、58、59がx軸方向に
そって形成されている。さらに各読み出し用ビット線3
8、39、58、59を覆う状態に絶縁膜14が形成さ
れていて、その表面は平坦化されている。このように、
表面が絶縁性の基板10が構成されている。
【0032】上記基板10の絶縁膜14上には、y軸方
向にそって記憶セル3の第1の書き込み用ワード線71
が形成されている。この第1の書き込み用ワード線71
は、参照セル5にかからないように記憶セル3内に形成
されている。
【0033】上記絶縁膜14上には、上記第1の書き込
み用ワード線71を覆う状態に第1の絶縁膜15が形成
されている。この第1の絶縁膜15の表面は平坦化され
ている。また、上記第1の絶縁膜15は例えばP−TE
OS(Plasma tetra-ethoxysilane)で形成され、上記
第1の書き込み用ワード線71上の厚さを例えば100
nm〜200nmに設定した。
【0034】上記第1の絶縁膜15および絶縁膜14に
は、上記読み出し用ビット線39(38)、58(5
9)に接続するコンタクト40、60が形成されてい
る。
【0035】上記第1の絶縁膜15上には、上記記憶セ
ル3における上記第1の書き込み用ワード線71上方に
おける第1の磁気抵抗素子が形成される領域より上記コ
ンタクト40に接続するように、プレート電極91aが
形成されている。また、第1の磁気抵抗素子が形成され
る領域より所定の間隔を設けて第2の磁気抵抗素子が形
成される領域よりコンタクト60に接続するように、プ
レート電極91bが形成されている。
【0036】上記記憶セル3における上記第1の書き込
み用ワード線71上方におけるプレート電極91a上に
は第1の磁気抵抗素子95が形成されている。この第1
の磁気抵抗素子95は、例えば磁気トンネル接合素子
(以下MTJ素子という、MTJはMagnetic Tunnel Ju
nctionの略)からなり、具体的には、磁化固定層92、
トンネルバリア層93、記憶層94を積層したものから
なる。また、上記参照セル5の上記プレート電極91b
上には第2の磁気抵抗素子96が形成されている。この
第2の磁気抵抗素子96は、第1の磁気抵抗素子95と
同様の構成のMTJ素子からなる。なお、上記プレート
電極91a、91bは上記磁化固定層92とバリア層と
反強磁性体層とで形成されていてもよい。また、上記記
憶層94は記憶層とキャップ層(図示せず)とで形成さ
れてもよい。
【0037】上記バリア層は、窒化チタン、タンタル、
窒化タンタルが用いられる。上記反強磁性体層は、例え
ば、鉄マンガン合金、ニッケルマンガン合金、白金マン
ガン合金、イリジウムマンガン合金もしくはロジウムマ
ンガン合金からなり、10nm〜50nmの厚さに形成
されている。
【0038】上記磁化固定層92は、例えば、ニッケ
ル、鉄もしくはコバルト、またはそれらのうちの少なく
とも2種以上の合金からなる磁性体からなり、0.5n
m〜5nmの厚さに形成されている。
【0039】上記トンネルバリア層93は、例えば、ア
ルミニウム酸化物、マグネシウム酸化物、シリコン酸化
物、アルミニウム窒化物、マグネシウム窒化物、シリコ
ン窒化物、アルミニウム酸窒化物、マグネシウム酸窒化
物もしくはシリコン酸窒化物からなり、0.5nm〜5
nmの厚さに形成されている。
【0040】上記キャップ層は上記バリア層と同様の材
料で形成される。上記記憶層94は、例えば、ニッケ
ル、鉄もしくはコバルト、またはそれらのうちの少なく
とも2種以上の合金からなる磁性体からなり、0.5n
m〜5nmの厚さに形成されている。
【0041】上記第1の絶縁膜15上には、上記第1、
第2の磁気抵抗素子95、96の上面を露出する状態で
上記第1、第2の磁気抵抗素子95、96を埋め込むよ
うに第2の絶縁膜16が、例えば酸化シリコン、酸化ア
ルミニウム等の絶縁膜で形成されている。この第2の絶
縁膜16の表面は平坦化されている。
【0042】上記第2の絶縁膜16の表面には、上記第
1の磁気抵抗素子95の上面に接続する第1の書き込み
用ビット線97がx軸方向に沿って形成されている。ま
た、第1の書き込み用ビット線97と同様に、上記第2
の磁気抵抗素子96の上面に接続する第2の書き込み用
ビット線98がx軸方向に沿って形成されている。すな
わち、第1の書き込み用ワード線71と平面視的に交差
するように第1の書き込み用ビット線97が形成され、
以降で説明する第2の書き込み用ワード線77と平面視
的に交差するように第2の書き込み用ビット線98が形
成されている。
【0043】さらに、上記第2の絶縁膜16上には、上
記第1、第2の書き込み用ビット線97、98を覆う状
態に第3の絶縁膜17が形成されている。この第3の絶
縁膜17乃至上記第1の絶縁膜15には、上記第1の書
き込み用ワード線71に接続する共通書き込み用ワード
線74が形成されている。この共通書き込み用ワード線
74は、上記第3の絶縁膜17乃至上記第1の絶縁膜1
5に形成されたもので第1の書き込み用ワード線71に
到達する接続孔18内に形成されている。いわゆるプラ
グ形状を成している。
【0044】上記参照セル5の第2の磁気抵抗素子96
上方における第3の絶縁膜17上には、上記共通書き込
み用ワード線74の上端部に接続する上記第2の書き込
み用ワード線77がy軸方向にそって形成されている。
この第2の書き込み用ワード線77と上記第2の磁気抵
抗素子96の上面との距離が前記第1の書き込み用ワー
ド線71と第1の磁気抵抗素子95との距離と同等にな
るように、上記第3の絶縁膜17の厚さが調整されるこ
とが望ましい。
【0045】このように、書き込み用ワード線70は第
1の磁気抵抗素子95の下方側を通る第1の書き込み用
ワード線71と、第2の磁気抵抗素子96の上方側を通
る第2の書き込み用ワード線77と、第1の磁気抵抗素
子95と第2の磁気抵抗素子96との間で第1の書き込
み用ワード線71と第2の書き込み用ワード線77とを
接続する共通書き込み用ワード線74とから構成されて
いる。
【0046】上記構成の磁気ランダムアクセスメモリ
(MRAM)1では、信号の読み取り感度が高い第1の
セル(記憶セル3)と第2のセル(参照セル5)とを有
し、書き込み用ワード線70と第1、第2の書き込み用
ビット線97、98との平面視的な交点に、共通書き込
み用ワード線74を挟むように第1のセル(記憶セル
3)と第2のセル(参照セル5)とが対になるように配
置されていることから、1本の書き込み用ワード線、す
なわち共通書き込み用ワード線74で第1のセル(記憶
セル3)と第2のセル(参照セル5)とに同時に信号を
書き込むことが可能になる。そのため、従来の信号書き
込み時における、それぞれのセルに対応して配置された
ワード線に電流を流す必要は無く、低消費電力化が図れ
る。
【0047】また、第1のセル(記憶セル3)と第2の
セル(参照セル5)とに挟まれた共通書き込み用ワード
線74によって、第1の磁気抵抗素子95の例えば下部
に配置した第1の書き込み用ワード線71と、第2の磁
気抵抗素子96の例えば上部に配置した第2の書き込み
用ワード線77とが接続されていることから、共通書き
込み用ワード線74が書き込み用ワード線全体をつなぐ
構造となっている。このような構造を取ることにより、
上記第1、第2の磁気抵抗素子95、96は、書き込み
用ワード線70によって一部を囲まれることになり、よ
り少ない電流で書き込み時の磁場が強められ、低消費電
力化が図れる。よって、一つのアドレスに対して、第1
のセル(記憶セル3)、第2のセル(参照セル5)の二
つのセルを配置することで、信号の読み取り感度を高く
する構造を取りつつ、また書き込み用ワード線70を第
1のセル(記憶セル3)および第2のセル(参照セル
5)によって挟むとともに、第1のセル(記憶セル3)
および第2のセル(参照セル5)を対に配置すること
で、低消費電力化を両立させることができる。
【0048】次に、上記図1に示した構成のMRAM1
の信号書き込み動作について説明する。
【0049】図1の(1)、(2)に示すように、信号
を書き込むアドレスに対応した記憶セル3と参照セル5
に接続された第1、第2の書き込み用ビット線97、9
8と書き込み用ワード線70に対応する所望の電流を流
して書き込みに必要な磁場を発生させる。書き込み用ビ
ット線97、98に対しては同方向の電流を流す。また
書き込み用ワード線70に対しては書き込む信号の0,
1のどちらかに対応した方向の電流を流す。記憶セル3
と参照セル5のそれぞれのMTJ素子における書き込み
用ビット線97、98が発生する磁場方向に対して、書
き込み用ワード線70は垂直に磁場を発生させることで
信号を書き込むアドレスのみに書き込みを行うことがで
きる。
【0050】図1に示した構成のMRAM1の場合、共
通書き込み用ワード線74に電流を流すことによって、
記憶セル3と参照セル5の第1、第2のMTJ素子9
5、96の両方に磁場が発生するため、記憶セル3およ
び参照セル5の両方に同時に書き込みを行うことができ
る。また書き込み用ワード線70は、共通書き込み用ワ
ード線74だけではなく、第1のMTJ素子95の下方
における第1の書き込み用ワード線71および第2のM
TJ素子96の上方における第2の書き込み用ワード線
77によっても、上記第1、第2のMTJ素子95、9
6に対して磁場を発生させることができるため、より少
ない電流で強い磁場を発生させることができる。
【0051】上記書き込み動作によって、記憶セル3お
よび参照セル5では、一方のMTJ素子(例えば第1の
MTJ素子95)の磁化固定層92と記憶層94の磁化
方向が同方向になり、他方のMTJ素子(例えば第2の
MTJ素子96)の磁化固定層92と記憶層94の磁化
方向が反対方向になる。このように記憶セル3と参照セ
ル5のそれぞれのMTJ素子95、96の特性をお互い
に逆の状態にすることで、記憶セル3と参照セル5を
1,0もしくは0,1の信号に対応させることができ
る。
【0052】次に、上記図1に示した構造のMRAM1
における信号読み取り動作について説明する。
【0053】図1の(1)、(2)に示すように、信号
を読み出すアドレスに対応した記憶セル3と参照セル5
に接続された第1、第2の書き込み用ビット線97、9
8に電流を流し、読み出し用ワード線33、53を動作
させることで、お互いに異なった信号が保持された記憶
セル3および参照セル5から読み出し用ビット線39
(38)、58(59)を通して信号が取り出され、周
辺回路において両方のセルからの信号差がセンスアンプ
によって増幅される。
【0054】記憶セル3と参照セル5とから読み出され
たそれぞれの信号レベルが小さくても信号差を増幅させ
るのでノイズマージンが大きくなる。
【0055】以上のように、本発明のMRAM1によれ
ば、書き込み動作における低消費電力化と書き込み、読
み出し動作における高信頼性を両立させることができ
る。
【0056】上記説明した実施の形態において、第1の
書き込み用ワード線71は絶縁膜14に埋め込み配線構
造で形成することも可能である。同様に、第2の書き込
み用ワード線77も第3の絶縁膜に埋め込み配線構造で
形成することが可能である。また、書き込み用ビット線
97、98も第2の絶縁膜16に埋め込み配線構造で形
成することが可能である。さらに、読み出し用ビット線
38、39、58、59も絶縁膜13に埋め込み配線構
造で形成することが可能である。上記配線が埋め込み配
線構造で形成される場合には、それらの配線が形成され
る絶縁膜は、配線溝の深さを考慮して、それらの配線と
その下層の配線との耐圧が確保できる膜厚に形成される
必要がある。
【0057】次に、溝配線構造を用いた磁気ランダムア
クセスメモリ(以下MRAMという)に係る第2の実施
の形態を、図2の(1)の概略構成断面図および(2)
のレイアウト図によって説明する。なお、本図面では、
紙面垂直方向をx軸とし、y軸、z軸を図示したように
設定した。
【0058】図2に示すように、シリコン基板11の第
1のセル(以下記憶セル3という)の形成領域には、読
み出し用トランジスタ31が形成されていて、同シリコ
ン基板11の第2のセル(以下参照セル5という)の形
成領域には、読み出し用トランジスタ51が形成されて
いる。
【0059】上記記憶セル3の読み出し用トランジスタ
31は、上記シリコン基板11上にゲート絶縁膜12を
介してx軸方向にそって形成された読み出し用ワード線
(ゲート)33とその両側の上記シリコン基板11に形
成されたソース・ドレイン領域34、35とから構成さ
れている。また、上記参照セル5の読み出し用トランジ
スタ51は、上記シリコン基板11上にゲート絶縁膜1
2を介してx軸方向にそって形成された読み出し用ワー
ド線(ゲート)53とその両側の上記シリコン基板11
に形成されたソース・ドレイン領域54、55とから構
成されている。
【0060】上記各読み出し用トランジスタ31、51
を覆う状態に絶縁膜13が形成されている。この絶縁膜
13には、上記ソース・ドレイン領域34、35、5
4、55に接続するコンタクト36、37、56、57
が形成されている。また、上記絶縁膜13上には、それ
ぞれのコンタクト36、37、56、57に接続する読
み出し用ビット線38、39、58、59がx軸方向に
そって形成されている。さらに各読み出し用ビット線3
8、39、58、59を覆う状態に絶縁膜14が形成さ
れていて、その表面は平坦化されている。このように、
表面が絶縁性の基板10が構成されている。
【0061】上記基板10の絶縁膜14の上面側には、
y軸方向にそって記憶セル3の第1の書き込み用ワード
線71が溝配線構造で形成されている。この第1の書き
込み用ワード線71は、参照セル5にかからないように
記憶セル3内に形成されている。
【0062】上記絶縁膜14上には、上記第1の書き込
み用ワード線71を覆う状態に第1の絶縁膜15が形成
されている。この第1の絶縁膜15の表面は平坦化され
ている。また、上記第1の絶縁膜15は例えばP−TE
OSで形成され、上記第1の書き込み用ワード線71上
の厚さを例えば100nm〜200nmに設定した。
【0063】上記第1の絶縁膜15および絶縁膜14に
は、上記読み出し用ビット線39(38)、58(5
9)に接続するコンタクト40、60が形成されてい
る。
【0064】上記第1の絶縁膜15上には、上記記憶セ
ル3における上記第1の書き込み用ワード線71上方に
おける第1の磁気抵抗素子が形成される領域より上記コ
ンタクト40に接続するように、プレート電極91aが
形成されている。また、第1の磁気抵抗素子が形成され
る領域より所定の間隔を設けて第2の磁気抵抗素子が形
成される領域よりコンタクト60に接続するように、プ
レート電極91bが形成されている。
【0065】上記記憶セル3における上記第1の書き込
み用ワード線71上方におけるプレート電極91a上に
は第1の磁気抵抗素子95が形成されている。この第1
の磁気抵抗素子95は、例えば磁気トンネル接合素子
(以下MTJ素子という、MTJはMagnetic Tunnel Ju
nctionの略)からなり、具体的には、磁化固定層92、
トンネルバリア層93、記憶層94を積層したものから
なる。また、上記参照セル5の上記プレート電極91b
上には第2の磁気抵抗素子96が形成されている。この
第2の磁気抵抗素子96は、第1の磁気抵抗素子95と
同様の構成のMTJ素子からなる。なお、上記プレート
電極91a、91bは上記磁化固定層92と反強磁性体
層とで形成されていてもよい。また、上記記憶層94は
記憶層とキャップ層(図示せず)とで形成されてもよ
い。
【0066】上記バリア層は、窒化チタン、タンタル、
窒化タンタルが用いられる。上記反強磁性体層は、例え
ば、鉄マンガン合金、ニッケルマンガン合金、白金マン
ガン合金、イリジウムマンガン合金もしくはロジウムマ
ンガン合金からなり、10nm〜50nmの厚さに形成
されている。
【0067】上記磁化固定層92は、例えば、ニッケ
ル、鉄もしくはコバルト、またはそれらのうちの少なく
とも2種以上の合金からなる磁性体からなり、0.5n
m〜5nmの厚さに形成されている。
【0068】上記トンネルバリア層93は、例えば、ア
ルミニウム酸化物、マグネシウム酸化物、シリコン酸化
物、アルミニウム窒化物、マグネシウム窒化物、シリコ
ン窒化物、アルミニウム酸窒化物、マグネシウム酸窒化
物もしくはシリコン酸窒化物からなり、0.5nm〜5
nmの厚さに形成されている。
【0069】上記キャップ層は上記バリア層と同様の材
料で形成される。上記記憶層94は、例えば、ニッケ
ル、鉄もしくはコバルト、またはそれらのうちの少なく
とも2種以上の合金からなる磁性体からなり、0.5n
m〜5nmの厚さに形成されている。
【0070】上記第1の絶縁膜15上には、上記第1、
第2の磁気抵抗素子95、96を覆う第2の絶縁膜16
が、例えば酸化シリコン、酸化アルミニウム等の絶縁膜
で形成されている。この第2の絶縁膜16の表面は平坦
化されている。
【0071】上記第2の絶縁膜16の表面側には、上記
第1の磁気抵抗素子95の上面に接続する第1の書き込
み用ビット線97がx軸方向に沿って溝配線構造で形成
されている。また、第1の書き込み用ビット線97と同
様に、上記第2の磁気抵抗素子96の上面に接続する第
2の書き込み用ビット線98がx軸方向に沿って溝配線
構造で形成されている。すなわち、第1の書き込み用ワ
ード線71と平面視的に交差するように第1の書き込み
用ビット線97が形成され、以降で説明する第2の書き
込み用ワード線77と平面視的に交差するように第2の
書き込み用ビット線98が形成されている。
【0072】さらに、上記第2の絶縁膜16上には、上
記第1、第2の書き込み用ビット線97、98を覆う状
態に第3の絶縁膜下層17aが形成されている。この第
3の絶縁膜下層17a乃至上記第1の絶縁膜15には、
上記第1の書き込み用ワード線71に接続する共通書き
込み用ワード線74が形成されている。この共通書き込
み用ワード線74は、上記第3の絶縁膜下層17a乃至
上記第1の絶縁膜15に形成されたもので第1の書き込
み用ワード線71に到達する接続孔18内に形成されて
いる。いわゆるプラグ形状を成している。
【0073】上記第3の絶縁膜化層17a上には、上記
共通書き込み用ワード線74を覆う第3の絶縁膜上層1
7bが形成されている。
【0074】上記参照セル5の第2の磁気抵抗素子96
上方における第3の絶縁膜上層17bには、上記共通書
き込み用ワード線74の上端部に接続する上記第2の書
き込み用ワード線77がy軸方向にそって溝配線構造で
形成されている。この第2の書き込み用ワード線77と
上記第2の磁気抵抗素子96の上面との距離が前記第1
の書き込み用ワード線71と第1の磁気抵抗素子95と
の距離と同等になるように、上記第3の絶縁膜下層17
aの厚さが調整されることが望ましい。
【0075】このように、書き込み用ワード線70は第
1の磁気抵抗素子95の下方側を通る第1の書き込み用
ワード線71と、第2の磁気抵抗素子96の上方側を通
る第2の書き込み用ワード線77と、第1の磁気抵抗素
子95と第2の磁気抵抗素子96との間で第1の書き込
み用ワード線71と第2の書き込み用ワード線77とを
接続する共通書き込み用ワード線74とから構成されて
いる。
【0076】上記図2によって説明した構成の磁気ラン
ダムアクセスメモリ(MRAM)1も、前記図1によっ
て説明したMRAMと同様に、共通書き込み用ワード線
74で第1のセル(記憶セル3)と第2のセル(参照セ
ル5)とに同時に信号を書き込むことが可能になる。そ
のため、従来の信号書き込み時における、それぞれのセ
ルに対応して配置されたワード線に電流を流す必要は無
く、低消費電力化が図れる。
【0077】また、共通書き込み用ワード線74が書き
込み用ワード線全体をつなぐ構造となっていることによ
り、上記第1、第2の磁気抵抗素子95、96は、書き
込み用ワード線70によって一部が囲まれるので、より
少ない電流で書き込み時の磁場が強められ、低消費電力
化が図れる。よって、一つのアドレスに対して、第1の
セル(記憶セル3)、第2のセル(参照セル5)の二つ
のセルを配置することで、信号の読み取り感度を高くす
る構造を取りつつ、また書き込み用ワード線70を第1
のセル(記憶セル3)および第2のセル(参照セル5)
によって挟むとともに、第1のセル(記憶セル3)およ
び第2のセル(参照セル5)を対に配置することで、低
消費電力化を両立させることができる。
【0078】上記第2の実施の形態では、第3の絶縁膜
が下層17aと上層17bとの2層で形成されていた
が、一層で形成することも可能である。この場合には、
上記第2の書き込み用ワード線77と共通書き込み用ワ
ード線74とは連続した状態で形成され、第2の書き込
み用ワード線77は第3の絶縁膜17の上層に例えば溝
配線構造で形成される。
【0079】なお、本発明の磁化ランダムアクセスメモ
リは、上記図1に示した通常配線構造と上記図2に示し
た溝配線構造とを組み合わせて用いることも可能であ
る。
【0080】次に、本発明のMRAMの製造方法に係る
第1の実施の形態を、図3の概略構成断面図によって説
明する。
【0081】図3の(1)に示すように、シリコン基板
11の第1のセル(以下記憶セル3という)の形成領域
には、記憶セルの読み出し用トランジスタ31が形成さ
れていて、同シリコン基板11の第2のセル(以下参照
セル5という)の形成領域には、参照セルの読み出し用
トランジスタ51が形成されている。
【0082】上記記憶セルの読み出し用トランジスタ3
1は、上記シリコン基板11上にゲート絶縁膜12を介
してx軸方向にそって形成された読み出し用ワード線
(ゲート)33とその両側の上記シリコン基板11に形
成されたソース・ドレイン領域34,35とから構成さ
れている。また、上記参照セル5の読み出し用トランジ
スタ51は、上記シリコン基板11上にゲート絶縁膜1
2を介してx軸方向にそって形成された読み出し用ワー
ド線(ゲート)53とその両側の上記シリコン基板11
に形成されたソース・ドレイン領域54、55とから構
成されている。上記読み出し用トランジスタ31、51
はゲート絶縁膜12の形成工程、ゲート電極(読み出し
用ワード線)33、53の成膜工程およびリソグラフィ
ー技術とエッチングを利用したパターニング工程、ソー
ス・ドレイン領域34、35、54、55を形成するイ
オン注入工程等からなる通常のトランジスタ形成技術に
より形成することができる。
【0083】上記各読み出し用トランジスタ31、51
を覆う状態に絶縁膜13を形成する。この絶縁膜13の
表面は、例えば化学的機械研磨によって望ましくは平坦
化しておく。上記絶縁膜13には、上記ソース・ドレイ
ン領域34、35、54、55に接続するコンタクト3
6、37、56、57を、例えばエッチングによる孔の
形成工程、化学的気相成長法、スパッタリング法等の成
膜技術による孔への導電膜の埋め込み工程、および化学
的機械研磨、エッチバック等による余剰な導電膜の除去
工程等からなる通常のコンタクト形成技術により形成す
る。
【0084】また、上記絶縁膜13上には、それぞれの
コンタクト36、37、56、57に接続する読み出し
用ビット線38、39、58、59がx軸方向にそって
形成する。この読み出し用ビット線38、39、58、
59は、化学的気相成長法、スパッタリング法等の成膜
技術による成膜工程、リソグラフィー技術とエッチング
を利用したパターニング工程等の通常の配線形成技術に
より形成する。
【0085】さらに絶縁膜13上に各読み出し用ビット
線38、39、58、59を覆う状態に絶縁膜14を形
成する。その後、その絶縁膜13の表面を、例えば化学
的機械研磨によって平坦化する。このように、表面が絶
縁性の基板10を形成する。
【0086】次いで、上記基板10の絶縁膜14上に、
y軸方向にそって記憶セル3の第1の書き込み用ワード
線71を、記憶セル3より参照セル5付近まで形成す
る。この第1の書き込み用ワード線71は、次のように
して形成される。例えば、チタン(Ti)膜/窒化チタ
ン(TiN)膜もしくは窒化タンタル(TaN)膜/タ
ンタル(Ta)膜を5nm/20nmの厚さにPVD法
で堆積してバリア層(図示せず)を形成し、さらに例え
ばタングステンもしくはアルミニウム合金もしくは銅を
例えば150nm〜250nmの厚さにCVD法で堆積
して配線層を形成する。次いで、マスク層(図示せず)
の成膜した後リソグラフィー技術およびエッチング技術
によりマスク層を加工してマスク(図示せず)を形成す
る。その後、上記マスクを用いてイオンミリングもしく
は反応性イオンエッチングを行い、配線層およびバリア
層を加工して形成される。その後、マスクを除去する。
【0087】次に、図3の(2)に示すように、上記絶
縁膜14上に上記第1の書き込み用ワード線71を覆う
第1の絶縁膜15を形成する。その後、例えば化学的機
械研磨によって第1の絶縁膜15の表面を平坦化する。
上記第1の絶縁膜15は、例えばP−TEOSより形成
し、平坦化後における上記第1の書き込み用ワード線1
5上の厚さを例えば100nm〜200nmに設定し
た。
【0088】上記第1の絶縁膜15および絶縁膜14
に、上記読み出し用ビット線39、58に接続するコン
タクト40、60を、例えばエッチングによる孔の形成
工程、化学的気相成長法、スパッタリング法等の成膜技
術による孔内面へのバリア層の形成工程と孔内部への導
電膜の埋め込み工程、および化学的機械研磨、エッチバ
ック等による余剰な導電膜やバリア層の除去工程等から
なる通常のコンタクト形成技術により形成する。
【0089】次いで、上記第1の絶縁膜15上にプレー
ト電極形成膜91を形成する。このプレート電極91
は、例えばバリア層と反強磁性体層とで形成する。バリ
ア層は、例えば窒化チタン、タンタル、窒化タンタルを
PVD法で形成され、反強磁性体層は、例えば、鉄マン
ガン合金、ニッケルマンガン合金、白金マンガン合金、
イリジウムマンガン合金もしくはロジウムマンガン合金
をPVD法で形成される。その後、リソグラフィー技術
とエッチング技術もしくはイオンミリング技術によって
上記プレート電極形成膜91をパターニングして、上記
記憶セル3の上記第1の書き込み用ワード線71上方に
おける第1の磁気抵抗素子が形成される領域より上記コ
ンタクト40に接続するように、プレート電極91aを
形成する。それと同時に、第1の磁気抵抗素子が形成さ
れる領域より所定の間隔を設けて第2の磁気抵抗素子が
形成される領域よりコンタクト60に接続するように、
プレート電極91bを形成する。
【0090】次いで、上記第1の絶縁膜15上に上記プ
レート電極91a、91bを覆う、磁化固定層92、ト
ンネルバリア層93、記憶層94を順次積層して積層膜
を形成する。ここで、トンネルバリア層93は、通常酸
化アルミニウムが使われ、0.5nm〜5nmと非常に
薄いため、ALD(Atomic Layer Deposition)法や、
スパッタリングによってアルミニウムを堆積した後にプ
ラズマ酸化する方法で形成される。
【0091】上記磁化固定層92は、例えば、ニッケ
ル、鉄もしくはコバルト、またはそれらのうちの少なく
とも2種以上の合金からなる磁性体からなり、0.5n
m〜5nmの厚さに形成される。
【0092】上記トンネルバリア層93は、例えば、ア
ルミニウム酸化物、マグネシウム酸化物、シリコン酸化
物、アルミニウム窒化物、マグネシウム窒化物、シリコ
ン窒化物、アルミニウム酸窒化物、マグネシウム酸窒化
物もしくはシリコン酸窒化物からなり、0.5nm〜5
nmの厚さに形成される。
【0093】上記記憶層94は、例えば、ニッケル、鉄
もしくはコバルト、またはそれらのうちの少なくとも2
種以上の合金からなる磁性体からなり、0.5nm〜5
nmnmの厚さに形成される。
【0094】その後、リソグラフィー技術とイオンミリ
ングもしくは反応性イオンエッチングによって、上記積
層膜をパターニングして、上記第1の書き込み用ワード
線71上方におけるプレート電極91a上に、磁化固定
層92、トンネルバリア層94および記憶層94で構成
される磁気トンネル接合素子(以下MTJ素子という、
MTJはMagnetic Tunnel Junctionの略)からなる第1
の磁気抵抗素子95を形成する。
【0095】また、上記記憶セル3の第1の磁気抵抗素
子95と同時に、この第1の磁気抵抗素子95と、例え
ば0.4μm〜0.5μmの間隔を設けて、上記プレー
ト電極91b上にMTJ素子からなる第2の磁気抵抗素
子96を形成する。
【0096】なお、上記プレート電極91a、91bは
上記磁化固定層92とバリア層と反強磁性体層とで形成
されていてもよい。上記反強磁性体層は、例えば、鉄マ
ンガン合金、ニッケルマンガン合金、白金マンガン合
金、イリジウムマンガン合金もしくはロジウムマンガン
合金からなり、10nm〜50nmの厚さに形成され
る。上記バリア層は、窒化チタン、タンタル、窒化タン
タルが用いられる。なお、上記記憶層94は記憶層とキ
ャップ層とで形成されてもよい。上記キャップ層は上記
バリア層と同様な材料が用いられる。
【0097】次いで、上記第1の絶縁膜15上に、上記
第1、第2の磁気抵抗素子95、96の上面が露出する
状態で上記第1、第2の磁気抵抗素子95、96を埋め
込むように第2の絶縁膜16を、例えば酸化シリコン、
酸化アルミニウム等の絶縁膜で形成する。具体的には、
上記第1の絶縁膜15上に、上記第1、第2の磁気抵抗
素子95、96を埋め込むように第2の絶縁膜16を形
成した後、化学的機械研磨によって、上記第1、第2の
磁気抵抗素子95、96の各上面が露出するように、第
2の絶縁膜16の表面を研磨して平坦化することにより
形成する。
【0098】次いで、上記第2の絶縁膜16の表面に、
上記第1の磁気抵抗素子95の上面に接続する第1の書
き込み用ビット線97をx軸方向に沿って形成するとと
もに、上記第2の磁気抵抗素子96の上面に接続する第
2の書き込み用ビット線98をx軸方向に沿って形成す
る。具体的には、第2の絶縁膜16表面に例えばチタン
(Ti)膜/窒化チタン(TiN)膜もしくは窒化タン
タル(TaN)膜/タンタル(Ta)膜でバリア層(図
示せず)をPVD法で形成した後、例えばタングステン
もしくはアルミニウム合金もしくは銅をPVD法もしく
はメッキによって堆積して配線層を形成する。その後、
リソグラフィー技術により配線層上にマスクを形成した
後、イオンミリングもしくは反応性イオンエッチングに
よって配線層およびバリア層のパターニングを行い、第
1の書き込み用ワード線73と平面視的に交差するよう
に第1の書き込み用ビット線97を形成し、その後に形
成する第2の書き込み用ワード線と平面視的に交差する
ように第2の書き込み用ビット線98を形成する。すな
わち、第1、第2の書き込み用ビット線97、98はx
軸方向に沿って並設される。
【0099】さらに、図3の(3)に示すように、上記
第2の絶縁膜16上に上記第1、第2の書き込み用ビッ
ト線97、98を覆う第3の絶縁膜17を形成する。次
いで、化学的機械研磨によって、第3の絶縁膜17の表
面を平坦化する。この第3の絶縁膜17は、例えばP−
TEOSからなり、上記第2の磁気抵抗素子96上の厚
さが、例えば前記第1の書き込み用ワード線71と第1
の磁気抵抗素子95との距離とほぼ同等になるように形
成する。
【0100】次いで、リソグラフィー技術とエッチング
技術もしくはイオンミリング技術とを用いて、第3の絶
縁膜17乃至上記第1の絶縁膜15に、第1の磁気抵抗
素子95と第2の磁気抵抗素子96との間を通って上記
第1の書き込み用ワード線71に達する接続孔18を形
成する。
【0101】その後、スパッタリングによって、接続孔
18の内面に例えばチタン(Ti)膜/窒化チタン(T
iN)膜もしくは窒化タンタル(TaN)膜/タンタル
(Ta)膜でバリア層(図示せず)を形成した後、接続
孔18を埋め込むように例えばタングステンもしくはア
ルミニウム合金もしくは銅をPVD法もしくはメッキで
堆積して配線層を形成する。そして化学的機械研磨によ
って、第3の絶縁膜17上の余剰な配線層とバリア層と
を除去して、接続孔18内にバリア層を介して配線層か
らなるもので上記第1の書き込み用ワード線71に接続
する共通書き込み用ワード線74を形成する。したがっ
て、この共通書き込み用ワード線74は、いわゆるプラ
グ形状に形成される。
【0102】次に、上記参照セル5の第2の磁気抵抗素
子96上方における第3の絶縁膜17上に、上記共通書
き込み用ワード線74の上端部に接続する第2の書き込
み用ワード線77をy軸方向にそって形成する。例え
ば、第3の絶縁膜17上に例えば、チタン(Ti)膜/
窒化チタン(TiN)膜もしくは窒化タンタル(Ta
N)膜/タンタル(Ta)膜からなるバリア層(図示せ
ず)とタングステンもしくはアルミニウム合金もしくは
銅からなる配線層とを積層して積層膜を形成する。次い
で、リソグラフィー技術とエッチング技術もしくはイオ
ンミリング技術とによって上記積層膜をパターニング
し、共通書き込み用ワード線74の上端部に接続する第
2の書き込み用ワード線77をy軸方向にそって形成す
る。
【0103】このように、書き込み用ワード線70は第
1の磁気抵抗素子95の下方側を通る第1の書き込み用
ワード線71と、第2の磁気抵抗素子96の上方側を通
る第2の書き込み用ワード線77と、第1の磁気抵抗素
子95と第2の磁気抵抗素子96との間で第1の書き込
み用ワード線71と第2の書き込み用ワード線77とを
接続する共通書き込み用ワード線74とから構成され
る。
【0104】なお、上記第1、第2の書き込み用ワード
線71、77を形成する際に、上記MRAM1を制御す
るロジック回路(周辺回路)を構成する配線を同時に形
成することも可能である。
【0105】次に、本発明のMRAMの製造方法に係る
第2の実施の形態を、図4の要部概略構成断面図によっ
て説明する。図4では、前記図3によって説明した構成
部品と同様のものには同一符号を付与して示す。
【0106】前記図3の(1)によって説明したのと同
様に、図4の(1)に示すように、シリコン基板11の
第1のセル(以下記憶セル3という)の形成領域には、
記憶セルの読み出し用トランジスタ31が形成されてい
て、同シリコン基板11の第2のセル(以下参照セル5
という)の形成領域には、参照セルの読み出し用トラン
ジスタ51が形成されている。
【0107】上記記憶セルの読み出し用トランジスタ3
1は、上記シリコン基板11上にゲート絶縁膜12を介
してx軸方向にそって形成された読み出し用ワード線
(ゲート)33とその両側の上記シリコン基板11に形
成されたソース・ドレイン領域34,35とから構成さ
れている。また、上記参照セル5の読み出し用トランジ
スタ51は、上記シリコン基板11上にゲート絶縁膜1
2を介してx軸方向にそって形成された読み出し用ワー
ド線(ゲート)53とその両側の上記シリコン基板11
に形成されたソース・ドレイン領域54、55とから構
成されている。
【0108】上記各読み出し用トランジスタ31、51
を覆う状態に絶縁膜13を形成する。この絶縁膜13の
表面は、例えば化学的機械研磨によって望ましくは平坦
化しておく。上記絶縁膜13には、上記ソース・ドレイ
ン領域34、35、54、55に接続するコンタクト3
6、37、56、57を形成する。
【0109】また、上記絶縁膜13上には、それぞれの
コンタクト36、37、56、57に接続する読み出し
用ビット線38、39、58、59がx軸方向にそって
形成する。さらに絶縁膜13上に各読み出し用ビット線
38、39、58、59を覆う状態に絶縁膜14を形成
する。その後、その絶縁膜13の表面を、例えば化学的
機械研磨によって平坦化する。このように、表面が絶縁
性の基板10を形成する。
【0110】次に、リソグラフィー技術とイオンミリン
グ技術もしくはエッチング技術とにより、上記基板10
の絶縁膜14の上面側にかつy軸方向(図の紙面に対し
て垂直方向)にそって記憶セル3より参照セル5付近ま
で、第1の書き込み用ワード線を形成するための配線溝
21を形成する。次いで、上記配線溝21内に記憶セル
3の第1の書き込み用ワード線71を形成する。この第
1の書き込み用ワード線71は、次のようにして形成さ
れる。例えば、配線溝21の内面に窒化タンタル膜/タ
ンタル膜を13nm/13nm〜17nm/17nmの
厚さにPVD法によって堆積してバリア層(図示せず)
を形成し、さらに例えば電解メッキ法によって、配線溝
21を完全に埋め込むように、例えば銅を550nm〜
650nmの厚さに堆積して配線層を形成する。次い
で、化学的機械研磨により絶縁膜14上の余剰な配線層
およびバリア層を除去して、配線溝21内にバリア層を
介して配線層からなる第1の書き込み用ワード線71を
形成する。
【0111】次に、前記図3の(2)で説明した工程と
同様にして、図4の(2)に示すように、上記絶縁膜1
4上に上記第1の書き込み用ワード線71を覆う第1の
絶縁膜15を形成する。上記第1の絶縁膜15は、例え
ばP−TEOSで形成し、平坦化後における上記第1の
書き込み用ワード線71上の厚さを例えば100nm〜
200nmに設定した。
【0112】上記第1の絶縁膜15および絶縁膜14
に、上記読み出し用ビット線39、58に接続するコン
タクト40、60を、例えばエッチングによる孔の形成
工程、化学的気相成長法、スパッタリング法等の成膜技
術による孔内面へのバリア層の形成工程と電解メッキ
法、化学的気相成長法等の成膜技術による孔内部への導
電膜の埋め込み工程、および化学的機械研磨、エッチバ
ック等による余剰な導電膜やバリア層の除去工程等から
なる通常のコンタクト形成技術により形成する。
【0113】次いで、上記第1の絶縁膜15上にプレー
ト電極形成膜91を形成する。このプレート電極91
は、例えばバリア層と反強磁性体層とで形成する。バリ
ア層は、例えば窒化チタン、タンタル、窒化タンタルを
PVD法で形成され、反強磁性体層は、例えば、鉄マン
ガン合金、ニッケルマンガン合金、白金マンガン合金、
イリジウムマンガン合金もしくはロジウムマンガン合金
をPVD法で形成される。その後、リソグラフィー技術
とエッチング技術もしくはイオンミリング技術によって
上記プレート電極形成膜91をパターニングして、上記
記憶セル3の上記第1の書き込み用ワード線71上方に
おける第1の磁気抵抗素子が形成される領域より上記コ
ンタクト40に接続するように、プレート電極91aを
形成する。それと同時に、第1の磁気抵抗素子が形成さ
れる領域より所定の間隔を設けて第2の磁気抵抗素子が
形成される領域よりコンタクト60に接続するように、
プレート電極91bを形成する。
【0114】次いで、上記第1の絶縁膜15上に上記プ
レート電極91a、91bを覆う、磁化固定層92、ト
ンネルバリア層93、記憶層94をPVD法で順次積層
して積層膜を形成する。ここで、トンネルバリア層93
は、通常酸化アルミニウムが使われ、0.5nm〜5n
mと非常に薄いため、ALD(Atomic Layer Depositio
n)法や、スパッタリングによってアルミニウムを堆積
した後にプラズマ酸化する方法で形成される。
【0115】上記磁化固定層92は、例えば、ニッケ
ル、鉄もしくはコバルト、またはそれらのうちの少なく
とも2種以上の合金からなる磁性体からなり、0.5n
m〜5nmの厚さに形成される。
【0116】上記トンネルバリア層93は、例えば、ア
ルミニウム酸化物、マグネシウム酸化物、シリコン酸化
物、アルミニウム窒化物、マグネシウム窒化物、シリコ
ン窒化物、アルミニウム酸窒化物、マグネシウム酸窒化
物もしくはシリコン酸窒化物からなり、0.5nm〜5
nmの厚さに形成される。
【0117】上記記憶層94は、例えば、ニッケル、鉄
もしくはコバルト、またはそれらのうちの少なくとも2
種以上の合金からなる磁性体からなり、0.5nm〜5
nmnmの厚さに形成される。
【0118】その後、リソグラフィー技術とイオンミリ
ングもしくは反応性イオンエッチングによって、上記積
層膜をパターニングして、上記第1の書き込み用ワード
線71上方におけるプレート電極91a上に、磁化固定
層92、トンネルバリア層94および記憶層94で構成
される磁気トンネル接合素子(以下MTJ素子という、
MTJはMagnetic Tunnel Junctionの略)からなる第1
の磁気抵抗素子95を形成する。
【0119】また、上記記憶セル3の第1の磁気抵抗素
子95と同時に、この第1の磁気抵抗素子95と、例え
ば0.4μm〜0.5μmの間隔を設けて、上記プレー
ト電極91b上にMTJ素子からなる第2の磁気抵抗素
子96を形成する。
【0120】なお、上記プレート電極91a、91bは
上記磁化固定層92とバリア層と反強磁性体層とで形成
されていてもよい。上記反強磁性体層は、例えば、鉄マ
ンガン合金、ニッケルマンガン合金、白金マンガン合
金、イリジウムマンガン合金もしくはロジウムマンガン
合金からなり、10nm〜50nmの厚さに形成され
る。上記バリア層は、窒化チタン、タンタル、窒化タン
タルが用いられる。なお、上記記憶層94は記憶層とキ
ャップ層とで形成されてもよい。上記キャップ層は上記
バリア層と同様な材料が用いられる。
【0121】次いで、上記第1の絶縁膜15上に、上記
第1、第2の磁気抵抗素子95、96を埋め込むように
第2の絶縁膜16を例えば酸化シリコン、酸化アルミニ
ウム等の絶縁膜で形成する。その後、化学的機械研磨に
よって、上記第1、第2の磁気抵抗素子95、96上に
例えば100nm〜150nm程度の厚さに第2の絶縁
膜16を残して、第2の絶縁膜16の表面を研磨して平
坦化する。
【0122】次いで、リソグラフィー技術とエッチング
技術もしくはイオンミリング技術によって、上記第2の
絶縁膜16の表面に、上記第1の磁気抵抗素子95の上
面が底部に露出するもので第1の書き込み用ビット線が
形成される配線溝22をx軸方向に沿って形成するとと
もに、上記第2の磁気抵抗素子96の上面が底部に露出
するもので第2の書き込み用ビット線が形成される配線
溝23をx軸方向に沿って形成する。
【0123】次いで、配線溝22、23の各内面に、例
えば、窒化タンタル膜/タンタル膜でバリア層(図示せ
ず)を形成した後、例えば電解メッキ法によって、配線
溝22、23を埋め込むように、例えば銅を堆積して配
線層を形成する。その後、化学的機械研磨によって第2
の絶縁膜16上の余剰な配線層とバリア層を除去して、
各配線溝22、23内にバリア層を介して配線層からな
る第1の書き込み用ビット線97を第1の書き込み用ワ
ード線71と平面視的に交差するように形成するととも
に、第2の書き込み用ワード線98をその後に形成する
第2の書き込み用ワード線と平面視的に交差するように
形成する。すなわち、第1、第2の書き込み用ビット線
97、98はx軸方向に沿って並設される。
【0124】さらに、図4の(3)に示すように、上記
第2の絶縁膜16上に、上記第1、第2の書き込み用ビ
ット線97、98を覆う状態に第3の絶縁膜17を例え
ばP−TEOSで形成する。次いで、リソグラフィー技
術とエッチング技術もしくはイオンミリング技術とを用
いて、第3の絶縁膜17乃至上記第1の絶縁膜15に、
第1の磁気抵抗素子95と第2の磁気抵抗素子96との
間を通って上記第1の書き込み用ワード線71に達する
接続孔18を形成する。さらに、上記参照セル5の第2
の磁気抵抗素子96上方における第3の絶縁膜17の上
層に、上記接続孔18に接続するもので第2の書き込み
用ワード線が形成される配線溝24をy軸方向にそって
形成する。その際、上記配線溝24の底部下における上
記第3の絶縁膜17の厚さは、例えば前記第1の書き込
み用ワード線71と第1の磁気抵抗素子95との距離と
ほぼ同等になるように設定する。なお、上記第3の絶縁
膜17はエッチング選択性を有する2層の絶縁膜で形成
することも可能である。すなわち、上層の絶縁膜をエッ
チングした際に下層の絶縁膜がエッチングストッパ層と
なるように、2層の絶縁膜を形成する。このように形成
することによって、下層の絶縁膜をエッチングストッパ
として上層の絶縁膜に上記配線溝24が形成しやすくな
る。
【0125】その後、スパッタリングによって、接続孔
18および配線溝24の内面にバリア層(図示せず)を
例えば窒化タンタル膜/タンタル膜で形成した後、例え
ば電解メッキ法によって、接続孔18および配線溝24
を埋め込むように配線層を例えば銅で形成する。そして
化学的機械研磨によって、第3の絶縁膜17上の余剰な
配線層とバリア層とを除去して、接続孔18内にバリア
層を介して配線層からなるもので上記第1の書き込み用
ワード線71に接続する共通書き込み用ワード線74を
形成するとともに、上記配線溝24内にバリア層(図示
せず)を介して配線層からなるもので共通書き込み用ワ
ード線74に連続する第2の書き込み用ワード線77を
形成する。したがって、上記共通書き込み用ワード線7
4は、いわゆるプラグ形状に形成される。
【0126】このように、書き込み用ワード線70は第
1の磁気抵抗素子95の下方側を通る第1の書き込み用
ワード線71と、第2の磁気抵抗素子96の上方側を通
る第2の書き込み用ワード線77と、第1の磁気抵抗素
子95と第2の磁気抵抗素子96との間で第1の書き込
み用ワード線71と第2の書き込み用ワード線77とを
接続する共通書き込み用ワード線74とから構成され
る。
【0127】なお、上記第1、第2の書き込み用ワード
線71、77を形成する際に、上記MRAM1を制御す
るロジック回路(周辺回路)を構成する配線を同時に形
成することも可能である。
【0128】次に、本発明のMRAMの製造方法に係る
第3の実施の形態を、図5の要部概略構成断面図によっ
て説明する。図5では、前記図3および図4によって説
明した構成部品と同様のものには同一符号を付与して示
す。
【0129】前記図4の(1)によって説明したのと同
様に、図5の(1)に示すように、シリコン基板11の
第1のセル(以下記憶セル3という)の形成領域には、
記憶セルの読み出し用トランジスタ31が形成されてい
て、同シリコン基板11の第2のセル(以下参照セル5
という)の形成領域には、参照セルの読み出し用トラン
ジスタ51が形成されている。
【0130】上記記憶セルの読み出し用トランジスタ3
1は、上記シリコン基板11上にゲート絶縁膜12を介
してx軸方向にそって形成された読み出し用ワード線
(ゲート)33とその両側の上記シリコン基板11に形
成されたソース・ドレイン領域34,35とから構成さ
れている。また、上記参照セル5の読み出し用トランジ
スタ51は、上記シリコン基板11上にゲート絶縁膜1
2を介してx軸方向にそって形成された読み出し用ワー
ド線(ゲート)53とその両側の上記シリコン基板11
に形成されたソース・ドレイン領域54、55とから構
成されている。
【0131】上記各読み出し用トランジスタ31、51
を覆う状態に絶縁膜13を形成する。この絶縁膜13の
表面は、例えば化学的機械研磨によって望ましくは平坦
化しておく。上記絶縁膜13には、上記ソース・ドレイ
ン領域34、35、54、55に接続するコンタクト3
6、37、56、57を形成する。
【0132】また、上記絶縁膜13上には、それぞれの
コンタクト36、37、56、57に接続する読み出し
用ビット線38、39、58、59がx軸方向にそって
形成する。さらに絶縁膜13上に各読み出し用ビット線
38、39、58、59を覆う状態に絶縁膜14を形成
する。その後、その絶縁膜13の表面を、例えば化学的
機械研磨によって平坦化する。このように、表面が絶縁
性の基板10を形成する。
【0133】次に、リソグラフィー技術とイオンミリン
グ技術もしくはエッチング技術とにより、上記基板10
の絶縁膜14の上面側にかつy軸方向にそって記憶セル
3より参照セル5付近まで、第1の書き込み用ワード線
を形成するための配線溝21を形成する。次いで、上記
配線溝21内に記憶セル3の第1の書き込み用ワード線
71を形成する。この第1の書き込み用ワード線71
は、次のようにして形成される。例えば、配線溝21の
内面に例えば窒化タンタル膜/タンタル膜を13nm/
13nm〜17nm/17nmの厚さにPVD法で堆積
してバリア層(図示せず)を形成し、さらに例えば電解
メッキ法によって、配線溝21を完全に埋め込むよう
に、例えば銅を550nm〜650nmの厚さに堆積し
て配線層を形成する。次いで、化学的機械研磨により絶
縁膜14上の余剰な配線層およびバリア層を除去して、
配線溝21内にバリア層を介して配線層からなる第1の
書き込み用ワード線71を形成する。
【0134】次に、前記図4の(2)によって説明した
のと同様に、図4の(2)に示すように、上記絶縁膜1
4上に上記第1の書き込み用ワード線71を覆う第1の
絶縁膜15を形成する。上記第1の絶縁膜15は、例え
ばP−TEOSより形成し、平坦化後における上記第1
の書き込み用ワード線71上の厚さを例えば100nm
〜200nmに設定した。
【0135】上記第1の絶縁膜15および絶縁膜14
に、上記読み出し用ビット線39、58に接続するコン
タクト40、60を、例えばエッチングによる孔の形成
工程、化学的気相成長法、スパッタリング法等の成膜技
術による孔内面へのバリア層の形成工程と、例えば電解
メッキ法、化学的気相成長法等の成膜技術による孔内部
への導電膜の埋め込み工程、および化学的機械研磨、エ
ッチバック等による余剰な導電膜やバリア層の除去工程
等からなる通常のコンタクト形成技術により形成する。
【0136】次いで、上記第1の絶縁膜15上にプレー
ト電極形成膜91を形成する。このプレート電極91
は、例えばバリア層と反強磁性体層とで形成する。バリ
ア層は、例えば窒化チタン、タンタル、窒化タンタルを
PVD法で形成され、反強磁性体層は、例えば、鉄マン
ガン合金、ニッケルマンガン合金、白金マンガン合金、
イリジウムマンガン合金もしくはロジウムマンガン合金
をPVD法で形成される。その後、リソグラフィー技術
とエッチング技術もしくはイオンミリング技術によって
上記プレート電極形成膜91をパターニングして、上記
記憶セル3の上記第1の書き込み用ワード線71上方に
おける第1の磁気抵抗素子が形成される領域より上記コ
ンタクト40に接続するように、プレート電極91aを
形成する。それと同時に、第1の磁気抵抗素子が形成さ
れる領域より所定の間隔を設けて第2の磁気抵抗素子が
形成される領域よりコンタクト60に接続するように、
プレート電極91bを形成する。
【0137】次いで、上記第1の絶縁膜15上に上記プ
レート電極91a、91bを覆う、磁化固定層92、ト
ンネルバリア層93、記憶層94を順次積層して積層膜
を形成する。ここで、トンネルバリア層93は、通常酸
化アルミニウムが使われ、0.5nm〜5nmと非常に
薄いため、ALD(Atomic Layer Deposition)法や、
スパッタリングによってアルミニウムを堆積した後にプ
ラズマ酸化する方法で形成される。
【0138】上記磁化固定層92は、例えば、ニッケ
ル、鉄もしくはコバルト、またはそれらのうちの少なく
とも2種以上の合金からなる磁性体からなり、0.5n
m〜5nmの厚さに形成される。
【0139】上記トンネルバリア層93は、例えば、ア
ルミニウム酸化物、マグネシウム酸化物、シリコン酸化
物、アルミニウム窒化物、マグネシウム窒化物、シリコ
ン窒化物、アルミニウム酸窒化物、マグネシウム酸窒化
物もしくはシリコン酸窒化物からなり、0.5nm〜5
nmの厚さに形成される。
【0140】上記記憶層94は、例えば、ニッケル、鉄
もしくはコバルト、またはそれらのうちの少なくとも2
種以上の合金からなる磁性体からなり、0.5nm〜5
nmの厚さに形成される。
【0141】その後、リソグラフィー技術とイオンミリ
ングもしくは反応性イオンエッチングによって、上記積
層膜をパターニングして、上記第1の書き込み用ワード
線71上方におけるプレート電極91a上に、磁化固定
層92、トンネルバリア層94および記憶層94で構成
される磁気トンネル接合素子(以下MTJ素子という、
MTJはMagnetic Tunnel Junctionの略)からなる第1
の磁気抵抗素子95を形成する。
【0142】また、上記記憶セル3の第1の磁気抵抗素
子95と同時に、この第1の磁気抵抗素子95と、例え
ば0.4μm〜0.5μmの間隔を設けて、上記プレー
ト電極91b上にMTJ素子からなる第2の磁気抵抗素
子96を形成する。
【0143】なお、上記プレート電極91a、91bは
上記磁化固定層92とバリア層と反強磁性体層とで形成
されていてもよい。上記反強磁性体層は、例えば、鉄マ
ンガン合金、ニッケルマンガン合金、白金マンガン合
金、イリジウムマンガン合金もしくはロジウムマンガン
合金からなり、10nm〜50nmの厚さに形成され
る。上記バリア層は、窒化チタン、タンタル、窒化タン
タルが用いられる。なお、上記記憶層94は記憶層とキ
ャップ層とで形成されてもよい。上記キャップ層は上記
バリア層と同様な材料が用いられる。
【0144】次いで、上記第1の絶縁膜15上に、上記
第1、第2の磁気抵抗素子95、96を埋め込むように
第2の絶縁膜16を形成する。その後、化学的機械研磨
によって、上記第1、第2の磁気抵抗素子95、96上
に例えば100nm〜150nm程度の厚さに第2の絶
縁膜16を残して、第2の絶縁膜16の表面を研磨して
平坦化する。
【0145】次いで、リソグラフィー技術とエッチング
技術もしくはイオンミリング技術によって、上記第2の
絶縁膜16の表面に、上記第1の磁気抵抗素子95の上
面が底部に露出するもので第1の書き込み用ビット線が
形成される配線溝22をx軸方向に沿って形成するとと
もに、上記第2の磁気抵抗素子96の上面が底部に露出
するもので第2の書き込み用ビット線が形成される配線
溝23をx軸方向に沿って形成する。
【0146】次いで、配線溝22、23の各内面に、例
えば窒化タンタル膜/タンタル膜でバリア層(図示せ
ず)をPVD法で形成した後、配線溝22、23を埋め
込むように、例えば電解メッキ法によって、銅を堆積し
て配線層を形成する。その後、化学的機械研磨によって
第2の絶縁膜16上の余剰な配線層とバリア層を除去し
て、各配線溝22、23内にバリア層を介して配線層か
らなる第1の書き込み用ビット線97を第1の書き込み
用ワード線71と平面視的に交差するように形成すると
ともに、第2の書き込み用ワード線98をその後に形成
する第2の書き込み用ワード線と平面視的に交差するよ
うに形成する。すなわち、第1、第2の書き込み用ビッ
ト線97、98はx軸方向に沿って並設される。
【0147】さらに、図5の(3)に示すように、上記
第2の絶縁膜16上に、上記第1、第2の書き込み用ビ
ット線97、98を覆う状態に第3の絶縁膜下層17a
を例えばP−TEOSをCVD法で形成する。次いで、
リソグラフィー技術とエッチング技術もしくはイオンミ
リング技術とを用いて、第3の絶縁膜下層17a乃至上
記第1の絶縁膜15に、第1の磁気抵抗素子95と第2
の磁気抵抗素子96との間を通って上記第1の書き込み
用ワード線71に達する接続孔18を形成する。
【0148】その後、スパッタリングによって、接続孔
18の内面にバリア層(図示せず)を例えばチタン(T
i)膜/窒化チタン(TiN)膜もしくは窒化タンタル
(TaN)膜/タンタル(Ta)膜で形成した後、例え
ば化学的気相成長法によって、接続孔18を埋め込むよ
うにタングステンもしくはアルミニウム合金もしくは銅
を堆積して配線層を形成する。そして化学的機械研磨に
よって、第3の絶縁膜下層17a上の余剰な配線層とバ
リア層とを除去して、接続孔18内にバリア層を介して
配線層からなるもので上記第1の書き込み用ワード線7
1に接続する共通書き込み用ワード線74を形成する。
したがって、上記共通書き込み用ワード線74は、いわ
ゆるプラグ形状に形成される。
【0149】さらに、上記第3の絶縁膜下層17a上
に、上記共通書き込み用ワード線74を覆う第3の絶縁
膜上層17bを形成する。次いで、リソグラフィー技術
とエッチング技術もしくはイオンミリング技術とを用い
て、第3の絶縁膜上層17bに、上記共通書き込み用ワ
ード線74に接続するもので第2の書き込み用ワード線
が形成される配線溝24をy軸方向にそって形成する。
その際、上記配線溝24の底部下における上記第3の絶
縁膜下層17aの厚さは、例えば前記第1の書き込み用
ワード線71と第1の磁気抵抗素子95との距離とほぼ
同等になるように設定する。なお、上記第3の絶縁膜下
層17aと第3の絶縁膜上層17bとは、第3の絶縁膜
上層17bに配線溝24を形成した際に第3の絶縁膜下
層17aがストッパ層となるように、絶縁膜材料が選択
される。例えば、第3の絶縁膜下層17aをCVD法で
窒化シリコンを堆積して形成し、第3の絶縁膜上層17
bをCVD法でP−TEOSを堆積して形成する。ま
た、第3の絶縁膜下層17a、第3の絶縁膜上層17b
ともに同一材料で形成することも可能である。この場
合、第3の絶縁膜上層17bに配線溝24を形成する際
には、加工時間で配線溝24の深さを制御する。
【0150】その後、スパッタリングによって、配線溝
24の内面にバリア層(図示せず)を例えば窒化タンタ
ル膜/タンタル膜で形成した後、例えば電解メッキ法に
よって、配線溝24を埋め込むように銅を堆積して配線
層を形成する。そして化学的機械研磨によって、第3の
絶縁膜上層17b上の余剰な配線層とバリア層とを除去
して、上記配線溝24内にバリア層を介して配線層から
なるもので共通書き込み用ワード線74に接続する第2
の書き込み用ワード線77を形成する。
【0151】このように、書き込み用ワード線70は第
1の磁気抵抗素子95の下方側を通る第1の書き込み用
ワード線71と、第2の磁気抵抗素子96の上方側を通
る第2の書き込み用ワード線77と、第1の磁気抵抗素
子95と第2の磁気抵抗素子96との間で第1の書き込
み用ワード線71と第2の書き込み用ワード線77とを
接続する共通書き込み用ワード線74とから構成され
る。
【0152】なお、上記第1、第2の書き込み用ワード
線71、77を形成する際に、上記MRAM1を制御す
るロジック回路(周辺回路)を構成する配線を同時に形
成することも可能である。
【0153】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の磁気ラン
ダムアクセスメモリによれば、信号の読み取り感度が高
い第1のセル(例えば記憶セル)と第2のセル(例えば
参照セル)とを有し、書き込み用ワード線と書き込み用
ビット線との平面視的な交点に、共通書き込み用ワード
線を挟むように第1のセル(記憶セル)と第2のセル
(参照セル)とが対になるように配置されていることか
ら、1本の書き込み用ワード線で第1のセル(記憶セ
ル)と第2のセル(参照セル)とに同時に信号を書き込
むことができる。そのため、従来の信号書き込み時にお
ける、それぞれのセルに対応して配置された書き込み用
ワード線に電流を流す必要は無くなり、低消費電力化が
図れる。
【0154】また、第1のセル(記憶セル)、第2のセ
ル(参照セル)のそれぞれの磁気抵抗素子は、書き込み
用ワード線によって一部が囲まれたことになるので、よ
り少ない電流で書き込み時の磁場が強められ、低消費電
力化が図れる。よって、一つのアドレスに対して、第1
のセル(記憶セル)、第2のセル(参照セル)の二つの
セルを配置することで、信号の読み取り感度を高くする
構造を取りつつ、また書き込み用ワード線を第1のセル
(記憶セル)および第2のセル(参照セル)によって挟
むとともに、第1のセル(記憶セル)および第2のセル
(参照セル)を対に配置することで、低消費電力化を両
立させることができる。
【0155】本発明の磁気ランダムアクセスメモリの動
作方法によれば、共通書き込み用ワード線に電流を流す
ことによって、記憶セルと参照セルとの各MTJ素子に
磁場が発生するため、記憶セルおよび参照セルの両方に
同時に書き込みを行うことができる。また書き込み用ワ
ード線は、共通書き込み用ワード線だけではなく、第1
のMTJ素子の下方における第1の書き込み用ワード線
および第2のMTJ素子上方における第2の書き込み用
ワード線によっても、上記第1、第2のMTJ素子に対
して磁場を発生させることができるため、より少ない電
流で強い磁場を発生させることができる。上記書き込み
動作によって、記憶セルおよび参照セルでは、一方のM
TJ素子(例えば第1のMTJ素子)の磁化固定層と記
憶層の磁化方向が同方向になり、他方のMTJ素子(例
えば第2のMTJ素子)の磁化固定層と記憶層の磁化方
向が反対方向になる。このように記憶セルと参照セルの
それぞれのMTJ素子の特性をお互いに逆の状態にする
ことで、記憶セルと参照セルを1,0もしくは0,1の
信号に対応させることができる。
【0156】また、信号を読み出すアドレスに対応した
記憶セルと参照セルに接続された第1、第2の書き込み
用ビット線に電流を流し、書き込み用ビット線に対応す
る読み出し用ワード線を動作させることで、お互いに異
なった信号が保持された記憶セルおよび参照セルから読
み出し用ビット線を通して信号が取り出され、例えば周
辺回路において両方のセルからの信号差が増幅される。
このように記憶セルと参照セルとから読み出されたそれ
ぞれの信号レベルが小さくても信号差を増幅させるので
ノイズマージンを大きくすることができる。
【0157】本発明の磁気ランダムアクセスメモリの製
造方法によれば、第1の磁気抵抗素子の下方側を通る第
1の書き込み用ワード線と、第1の磁気抵抗素子と第2
の磁気抵抗素子との間を通りかつ第1の書き込み用ワー
ド線に下端側で接続する共通書き込み用ワード線と、第
2の磁気抵抗素子の上方側を通り共通書き込み用ワード
線の上端に接続する第2の書き込み用ワード線とを形成
することで、1本の書き込み用ワード線を構成するの
で、その書き込み用ワード線で記憶セルと参照セルとに
同時に信号を書き込むことが可能になる。そのため、従
来の信号書き込み時における、それぞれのセルに対応し
て配置されたワード線に電流を流す必要は無く、低消費
電力化が図れる磁気ランダムアクセスメモリを製造する
ことができる。
【0158】また、記憶セル、参照セルの各磁気トンネ
ル接合素子の一部が囲まれるように、第1の書き込み用
ワード線と共通書き込み用ワード線と第2の書き込み用
ワード線とで構成される書き込み用ワード線を形成する
ので、より少ない電流で書き込み時の磁場が強められ、
低消費電力化が図れる。また、エレクトロマイグレーシ
ョンによる劣化の抑制が図れる。よって、一つのアドレ
スに対して、記憶セル、参照セルの二つのセルを配置す
ることで、信号の読み取り感度を高くする構造を取りつ
つ、また書き込み用ワード線を挟むようして記憶セルと
参照セルとを対に配置することで、低消費電力化を両立
させることができる。
【0159】さらに、第2の製造方法では、共通書き込
み用ワード線を形成すると同時に第2の書き込み用ワー
ド線を形成することから、第1の製造方法よりも製造工
程が削減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ランダムアクセスメモリに係る第
1の実施の形態を示す図面であって、(1)は概略構成
断面図であり、(2)はレイアウト図である。
【図2】本発明の磁気ランダムアクセスメモリに係る第
2の実施の形態を示す図面であって、(1)は概略構成
断面図であり、(2)はレイアウト図である。
【図3】本発明のMRAMの製造方法に係る第1の実施
の形態を示す概略構成断面図である。
【図4】本発明のMRAMの製造方法に係る第2の実施
の形態を示す概略構成断面図である。
【図5】本発明のMRAMの製造方法に係る第3の実施
の形態を示す概略構成断面図である。
【図6】課題を説明する概略構成断面図である。
【符号の説明】
1…磁気ランダムアクセスメモリ、3…第1のセル(記
憶セル)、5…第2のセル(参照セル)、71…第1の
書き込み用ワード線、74…共通書き込み用ワード線、
77…第2の書き込み用ワード線、95…第1の磁気抵
抗素子、96…第2の磁気抵抗素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F083 FZ10 GA05 GA21 JA36 JA37 JA38 JA39 JA40 LA12 LA16 LA21 MA06 MA16 MA19 PR39 PR40

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の磁気抵抗素子を有する第1のセル
    と、第2の磁気抵抗素子を有するもので前記第1のセル
    に隣接する第2のセルとを備えた磁気ランダムアクセス
    メモリにおいて、 前記第1の磁気抵抗素子の下方側を通る第1の書き込み
    用ワード線と、 前記第2の磁気抵抗素子の上方側を通る第2の書き込み
    用ワード線と、 前記第1の磁気抵抗素子と前記第2の磁気抵抗素子との
    間を通りかつ前記第1の書き込み用ワード線と前記第2
    の書き込み用ワード線とを接続する共通書き込み用ワー
    ド線とを備えたことを特徴とする磁気ランダムアクセス
    メモリ。
  2. 【請求項2】 前記第1の磁気抵抗素子上に接続するも
    ので前記第1の書き込み用ワード線と平面視的に交差す
    る第1の書き込み用ビット線と、 前記第2の磁気抵抗素子上に接続するもので前記第2の
    書き込み用ワード線と平面視的に交差する第2の書き込
    み用ビット線とを備えたことを特徴とする請求項1記載
    の磁気ランダムアクセスメモリ。
  3. 【請求項3】 上部に第1の書き込み用ビット線が接続
    された第1の磁気抵抗素子を有する第1のセルと、上部
    に第2の書き込み用ビット線が接続された第2の磁気抵
    抗素子を有するもので前記第1のセルに隣接する第2の
    セルとを備えた磁気ランダムアクセスメモリにおいて、 前記第1の磁気抵抗素子の下方側を通るとともに前記第
    1の書き込み用ビット線と平面視的に交差する第1の書
    き込み用ワード線と、 前記第2の磁気抵抗素子の上方側を通るとともに前記第
    2の書き込み用ビット線と平面視的に交差する第2の書
    き込み用ワード線と、 前記第1の磁気抵抗素子と前記第2の磁気抵抗素子との
    間を通りかつ前記第1の書き込み用ワード線と前記第2
    の書き込み用ワード線とを接続する共通書き込み用ワー
    ド線とを備えた磁気ランダムアクセスメモリの動作方法
    であって、 書き込み時に選択された書き込み用ビット線と書き込み
    用ワード線とに所定の電流を流し、前記選択された書き
    込み用ビット線と前記選択された書き込み用ワード線と
    の平面視的交点において前記選択された書き込み用ビッ
    ト線に接続された磁気抵抗素子と前記共通書き込み用ワ
    ード線を挟んで対向する前記磁気抵抗素子とに、同時に
    お互いに異なった情報を書き込むことを特徴とする磁気
    ランダムアクセスメモリの動作方法。
  4. 【請求項4】 第1の磁気抵抗素子を有する第1のセル
    と、第2の磁気抵抗素子を有する第2のセルとを備えた
    磁気ランダムアクセスメモリの製造方法であって、 少なくとも表面が絶縁性の基板上に第1の書き込み用ワ
    ード線を形成する工程と、 前記第1の書き込み用ワード線を覆う状態に第1の絶縁
    膜を形成する工程と、 前記第1の書き込み用ワード線上に前記第1の絶縁膜上
    に前記第1のセルの磁気抵抗素子を形成するとともに、
    前記第1のセルの磁気抵抗素子と所望の間隔を設けて前
    記第1の絶縁膜上に前記第2のセルの磁気抵抗素子を形
    成する工程と、 前記第1のセルおよび前記第2のセルの各磁気抵抗素子
    を覆う第2の絶縁膜を形成する工程と、 前記絶縁膜上に前記第1の書き込み用ワード線に平面視
    的に交差するもので前記第1のセルの磁気抵抗素子上部
    に接続する第1の書き込み用ビット線を形成するととも
    に、前記第1の書き込み用ビット線と並設するものでか
    つ前記第2のセルの磁気抵抗素子上部に接続する第2の
    書き込み用ビット線を形成する工程と、 前記第1の書き込み用ビット線と前記第2の書き込み用
    ビット線とを覆う第3の絶縁膜を形成する工程と、 前記第1のセルの磁気抵抗素子と前記第2のセルの磁気
    抵抗素子との間に前記第3乃至第1の絶縁膜を介して前
    記第1の書き込み用ワード線と接続する共通書き込み用
    ワード線を形成する工程と、 前記第2のセルの書き込み用ビット線上部側に前記第3
    の絶縁膜により所望の間隔を設けて前記共通書き込み用
    ワード線と接続する第2の書き込み用ワード線を形成す
    る工程とを備えたことを特徴とする磁気ランダムアクセ
    スメモリの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の書き込み用ワード線を溝配線
    構造で形成することを特徴とする請求項4記載の磁気ラ
    ンダムアクセスメモリの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1書き込み用ビット線および前記
    第2の書き込み用ビット線を溝配線構造で形成すること
    を特徴とする請求項4記載の磁気ランダムアクセスメモ
    リの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第2の書き込み用ワード線を溝配線
    構造に形成することを特徴とする請求項4記載の磁気ラ
    ンダムアクセスメモリの製造方法。
  8. 【請求項8】 第1の磁気抵抗素子を有する第1のセル
    と、第2の磁気抵抗素子を有する第2のセルとを備えた
    磁気ランダムアクセスメモリの製造方法であって、 少なくとも表面が絶縁性の基板上に第1の書き込み用ワ
    ード線を形成する工程と、 前記第1の書き込み用ワード線上を覆う状態に第1の絶
    縁膜を形成する工程と、 前記第1の書き込み用ワード線上における前記第1の絶
    縁膜上に前記第1のセルの磁気抵抗素子を形成するとと
    もに、前記第1のセルの磁気抵抗素子と所望の間隔を設
    けて前記第1の絶縁膜上に前記第2のセルの磁気抵抗素
    子を形成する工程と、 前記第1のセルおよび前記第2のセルの各磁気抵抗素子
    を覆う第2の絶縁膜を形成する工程と、 前記第2の絶縁膜に、前記第1の書き込み用ワード線に
    平面視的に交差するもので前記第1のセルの磁気抵抗素
    子上部に接続する第1の書き込み用ビット線を形成する
    とともに、前記第1の書き込み用ビット線と並設するも
    のでかつ前記第2のセルの磁気抵抗素子上部に接続する
    第2の書き込み用ビット線を形成する工程と、 前記第1の書き込み用ビット線と前記第2の書き込み用
    ビット線とを覆う第3の絶縁膜を形成する工程と、 前記第1のセルの磁気抵抗素子と前記第2のセルの磁気
    抵抗素子との間の前記第3乃至第1の絶縁膜に前記第1
    の書き込み用ワード線と接続する共通書き込み用ワード
    線を形成するとともに、前記第2の書き込み用ビット線
    と交差するもので前記第2のセルの磁気抵抗素子上部側
    に前記第3の絶縁膜により所望の間隔を設けて前記共通
    書き込み用ワード線と連続する第2の書き込み用ワード
    線を形成する工程とを備えたことを特徴とする磁気ラン
    ダムアクセスメモリの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第1の書き込み用ワード線を溝配線
    構造で形成することを特徴とする請求項8記載の磁気ラ
    ンダムアクセスメモリの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第1書き込み用ビット線および前
    記第2の書き込み用ビット線を溝配線構造で形成するこ
    とを特徴とする請求項8記載の磁気ランダムアクセスメ
    モリの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記第2の書き込み用ワード線を溝配
    線構造に形成することを特徴とする請求項8記載の磁気
    ランダムアクセスメモリの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009503833A (ja) * 2005-07-27 2009-01-29 コミサリア、ア、レネルジ、アトミク 磁気抵抗素子
JP2012524407A (ja) * 2009-04-16 2012-10-11 シーゲイト テクノロジー エルエルシー 三次元的スタックド不揮発性メモリユニット
KR101310339B1 (ko) 2011-02-07 2013-09-23 글로벌파운드리즈 인크. 비휘발성 cmos-호환 논리 회로 및 관련된 동작 방법

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