JP2003258200A - 半導体集積回路装置 - Google Patents
半導体集積回路装置Info
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Abstract
D保護トランジスタのTLP特性を改善して、ESD保
護性能を確保することができるESD保護用トランジス
タを有するICを提供すること。 【解決手段】 GG型NMOSトランジスタのドレイン
領域と基板コンタクト領域との間に形成される絶縁用溝
を、そのドレイン領域などが形成されるP型ウエルの厚
みより深くし、P型基板に達するように構成する。これ
により、GGMOSトランジスタの寄生BJTを動作し
易くして、ESD保護性能を向上する。
Description
Static Discharge;静電気放電)保護用トランジスタを
有する半導体集積回路装置(以下、IC)に関する。
耐性を向上することが必要になってきている。ESDに
よるデバイス破壊を避けるため、ICの入出力回路の中
にESD保護回路が設けられている。
ジスタとして設けられているゲート接地型(以下、G
G;Grounded Gate)型NMOSトランジスタの構造を
示す図である。この図8において、P型基板Psubに
形成されたP型ウエル領域Pwell中のMOS領域に
n+のドレイン領域とn+のソース領域が形成され、それ
らの上側に各コンタクトが形成されてソースSとドレイ
ンDとなる。また、そのチャネル領域の上方にゲートG
が設けられる。
され、ドレインDが保護すべきラインに接続される。ま
た、p+の基板コンタクト領域とその上にコンタクトが
形成され基板コンタクトCsubとなる。基板電位を決
定するための基板コンタクトCsubが、基板電位とし
てグランド電位に接続されている。そして、n+ドレイ
ン領域とp+基板コンタクト領域の間に、耐圧を確保す
るための分離領域Tsが設けられる。この分離領域Ts
としては、シリコン局所酸化LOCOS(Local Oxidat
ion of Sililicon)や浅い溝分離STI(Shallow Tren
ch Isolation)が用いられるが、ここでは微細な分離幅
が実現できる浅い溝分離STIを用いる例を示してい
る。この、浅い溝分離STIは、製造のし易さ及び製造
時間の短縮のために、素子間のリークや耐圧の条件を満
たすレベルで最も浅く形成するようにされていた。
レイン領域−P型ウエル領域−ソース領域による寄生バ
イポーラトランジスタBJT(以下、寄生BJT)が形
成される。ドレインDにESDによる正のチャージが印
加されると、ドレイン領域で電子・正孔対が発生し、P
型ウエル領域Pwell側には正孔により等価的に電流
源I1で示す電流が流れる。
dの特性曲線を参照すると、その電流源I1の電流とP
型ウエル領域Pwellの抵抗Rwによる電圧降下が寄
生BJTのトリガ電圧Vtrigを越えると(図中のi
点)、寄生BJTが導通し、スナップバック領域(図中
のii領域)に入る。これにより、ドレイン電流がGG型
NMOSのチャネルを通してドレインDからソースSに
流れるようになり、ドレインDに印加されたESDはグ
ランド電位に吸収されるから、デバイス破壊を防止する
ことができる。
−ドレイン電流Idの特性曲線は、TLP(Transmissi
on Line Pulsing)特性、或いは、スナップバック(sna
pback)特性とも呼ばれるが、寄生BJTが導通するト
リガ電圧Vtrigの値が、保護性能を決める上で重要
である。
P型ウエル領域Pwellの濃度が高くなり、その抵抗
値が低くなることにより、TLP特性のトリガ電圧Vt
rigの値が高くなる傾向にある。このため、寄生BJ
Tが動作しにくくなり、ESD保護性能が低下してきて
いる。このトリガ電圧Vtrigが、高い値となり、G
G型NMOSのブレークダウン電圧を超えるような場合
には、ブレークダウンして破壊してしまうことになる。
したがって、トリガ電圧Vtrigを、ブレークダウン
電圧以下に保つことが必要である。
領域に形成されるESD保護トランジスタのTLP特性
を改善して、ESD保護性能を確保することができるE
SD保護用トランジスタを有するICを提供することを
目的とする。
は、第1導電型(以下、P型)基板に形成されたP型ウ
エルと、このP型ウエル中に形成された第2導電型(以
下、N型)のソース領域と、前記P型ウエル中に前記ソ
ース領域とチャネル領域を隔てて形成されたN型のドレ
イン領域と、前記P型ウエル中であって、少なくとも前
記ドレイン領域に対して前記チャネル領域と逆側に形成
されたP型の基板コンタクト領域と、前記チャネル領域
の上方に絶縁して形成されたゲートと、少なくとも前記
ドレイン領域と前記基板コンタクト領域との間に、前記
P型ウエルの厚みを越えて前記P型基板に達する深さの
絶縁用溝と、を備えるESD保護用トランジスタを有す
ることを特徴とする。
ン領域と基板コンタクト領域との間に形成される絶縁用
溝を、そのドレイン領域などが形成されるP型ウエルの
厚みより深くし、P型基板に達するように構成するか
ら、寄生BJTのベース抵抗を増大させ、チャージ入力
時にベース電圧が上がりやすくなるので、ESD保護用
トランジスタの寄生BJTを動作し易くでき、ESD保
護性能を向上することができる。
間の耐圧を確保するために通常設けられる浅い絶縁用溝
を、その溝幅を大きくすることなく、その深さを深くす
ればよい。したがって、抵抗値を増加させるためにES
D保護用トランジスタの面積をほとんど増大させること
もなく、また、そのためのプロセスの追加なども一切必
要としないから、コストの増加もない。
することができるから、ESD保護特性を所要の状態に
設定することが容易である。
成されたP型ウエルと、このP型ウエル中に形成された
N型のソース領域と、前記P型ウエル中に前記ソース領
域とチャネル領域を隔てて形成されたN型のドレイン領
域と、前記P型基板中であって、少なくとも前記ドレイ
ン領域に対して前記チャネル領域と逆側に形成されたP
型の基板コンタクト領域と、前記チャネル領域の上方に
絶縁して形成されたゲートと、少なくとも前記ドレイン
領域と前記基板コンタクト領域との間に、前記P型ウエ
ルの厚みを越える深さの絶縁用溝と、を備えるESD保
護用トランジスタを有することを特徴とする。
1と同様の効果を得ることができるほか、基板コンタク
トをP型基板に直接設けているから、更に抵抗を増加さ
せて、ESD保護用トランジスタの寄生BJTの動作点
電圧を低くすることができる。
成された第1層N型ウエルと、この第1層N型ウエル中
に形成された第2層N型ウエルと、この第2層N型ウエ
ル中に形成されたP型のソース領域と、前記第2層N型
ウエル中に前記ソース領域とチャネル領域を隔てて形成
されたP型のドレイン領域と、前記第2層N型ウエル中
であって、少なくとも前記ドレイン領域に対して前記チ
ャネル領域と逆側に形成されたN型の基板コンタクト領
域と、前記チャネル領域の上方に絶縁して形成されたゲ
ートと、少なくとも前記ドレイン領域と前記基板コンタ
クト領域との間に、前記第2層N型ウエルの厚みを越え
て前記第1層N型ウエルに達する深さの絶縁用溝と、を
備えるESD保護用トランジスタを有することを特徴と
する。
板に、低濃度の第1層Nウエルとそれより高い濃度の第
2層Nウエルからなる二重のN型ウエルを設け、絶縁用
溝を低濃度の第1層Nウエルまで達する深さに形成し
て、P型MOSを用いたESD保護用トランジスタを設
けている。したがって、このP型MOSトランジスタに
よって、負極性のサージに対して、寄生BJTを動作し
易くでき、ESD保護性能を向上することができる。ま
た、その他、請求項1と同様の効果を得ることができ
る。
成された第1層N型ウエルと、この第1層N型ウエル中
に形成された第2層N型ウエルと、この第2層N型ウエ
ル中に形成されたP型のソース領域と、前記第2層N型
ウエル中に前記ソース領域とチャネル領域を隔てて形成
されたP型のドレイン領域と、前記第1層N型ウエル中
であって、少なくとも前記ドレイン領域に対して前記チ
ャネル領域と逆側に形成されたN型の基板コンタクト領
域と、前記チャネル領域の上方に絶縁して形成されたゲ
ートと、少なくとも前記ドレイン領域と前記基板コンタ
クト領域との間に、前記第2層N型ウエルの厚みを越え
る深さの絶縁用溝と、を備えるESD保護用トランジス
タを有することを特徴とする。
3と同様の効果を得ることができるほか、基板コンタク
トを低濃度の第1層N型ウエルに直接設けているから、
更に抵抗を増加させて、ESD保護用トランジスタの寄
生BJTの動作点電圧を低くすることができる。
に記載されたICにおいて、前記絶縁用溝は、前記ドレ
イン領域、前記チャネル領域及び前記ソース領域を取り
囲むように形成されていることを特徴とする。
保護用トランジスタのドレイン領域、チャネル領域及び
ソース領域を、例えばガードリング状に取り囲むよう
に、深い絶縁用溝を形成しているから、更に、ESD保
護性能を向上することができる。
に記載されたICにおいて、前記ゲート、前記ソース領
域及び基板コンタクト領域はそれぞれグランド電位に接
続されていることを特徴とする。
保護用トランジスタのゲート、ソース領域及び基板コン
タクト領域をグランド電位に接続しているから、ドレイ
ン領域に印加される、正電位或いは負電位の静電気サー
ジを確実に吸収することができる。
に高濃度化されて形成された第1導電型ウエルと、この
第1導電型ウエル中に形成された第2導電型のソース領
域と、前記第1導電型ウエル中に前記ソース領域とチャ
ネル領域を隔てて形成された第2導電型のドレイン領域
と、前記チャネル領域の上方に絶縁して形成されたゲー
トと、前記第1導電型ウエル中であって、少なくとも前
記ドレイン領域に対して前記チャネル領域と逆側に形成
された第1導電型の基板コンタクト領域とを含んで構成
されるトランジスタと、少なくとも前記ドレイン領域と
前記基板コンタクト領域との間に、設けられた絶縁用溝
と、前記ドレイン領域につながる内部回路と、を有する
半導体集積回路装置であって、前記絶縁用溝の深さが、
前記ドレイン領域に入力された異常電圧により前記内部
回路又は前記トランジスタが破壊される前に前記トラン
ジスタが導通する深さに設定されていることを特徴とす
る。
ン領域と基板コンタクト領域との間に形成される絶縁用
溝の深さが、ドレイン領域に入力された異常電圧により
内部回路又は保護用トランジスタが破壊される前にその
保護用トランジスタが導通する深さに設定されているか
ら、寄生BJTのベース抵抗を増大させ、チャージ入力
時にベース電圧が上がりやすくなるので、ESD保護用
トランジスタの寄生BJTを動作し易くでき、ESD保
護性能を向上することができる。その他、請求項1と同
様の効果を得ることができる。
ンジスタを有するICの実施の形態について、図1〜図
7を参照して説明する。
NMOS型のESD保護用トランジスタを示す図であ
る。図1(a)は、NMOSトランジスタの上面図を、
同図(b)はそのx−x線の断面を、それぞれ模式的に
示す図である。この図では、IC中に形成されているE
SD保護用トランジスタの部分のみを示している。ま
た、同図(b)の断面図では、ゲート酸化膜以降の絶縁
酸化膜(例えば、SiO2)除いた状態で示している。
これらの点は、他の図においても同様である。
エルPwellが形成される。このP型ウエルPwel
lに、ESD保護用トランジスタであるNMOSトラン
ジスタが形成されることになる。
N+型のドレイン領域とが、チャネル領域を隔てて形成
される。このチャネル領域上には、図中斜線部で示して
いる絶縁膜(SiO2などの酸化膜)を介してゲートG
が形成される。また、このP型ウエル中にP+型の基板
コンタクト領域が、ドレイン領域に対してチャネル領域
と逆側に形成される。これらソース領域、ドレイン領域
及び基板コンタクト領域には、それぞれコンタクトが設
けられて、ソースS、ドレインD及び基板コンタクトC
subが形成される。
域との間に、P型ウエルPwellの厚みを越えてP型
基板Psubに達する深さの絶縁用溝Tdが形成され
る。この絶縁用溝Tdは深く形成されることから、従来
の浅い溝分離STI(ShallowTrench Isolation)に対
比して、深い溝分離DTI(Deep Trench Isolation)
と称することができる。なお、絶縁用溝TdはSiO2
などの絶縁膜で埋められている。
のESD保護用トランジスタの動作を、図2の等価回路
図を参照して、説明する。
ンドに接続され、ドレインDが保護すべき回路につなが
るライン(以下、保護ライン)に接続される。また、基
板電位を決定するための基板コンタクトCsubが基板
電位としてグランド電位に接続されている。このGG型
NMOSトランジスタにはやはり、ドレイン領域(コレ
クタc)−P型ウエル領域(ベースb)−ソース領域
(エミッタe)による寄生BJTが形成される。
トランジスタとともに保護回路を構成する他の素子及び
それらの接続関係の例について説明する。
保護ラインとグランド電位Vgnd(第2電源電位Vs
s)との間に接続される。又、GG型PMOSトランジ
スタが保護ラインと電源電位Vdd(第1電源電位Vd
d)との間に接続される。このGG型PMOSトランジ
スタのゲートとソースは電源電位Vddに接続され、そ
のドレインが保護ラインに接続される。さらに、グラン
ド電位Vgndと保護ラインとの間(即ち、GG型NM
OSトランジスタと並列)に保護ライン側に向かって順
方向となるように第1の保護用ダイオードが接続され
る。又、電源電位Vddと保護ラインとの間(即ち、G
G型PMOSトランジスタと並列)に電源電位Vdd側
に向かって順方向となるように第2の保護ダイオードが
接続される。
2の保護用ダイオードと、本発明のGG型NMOSトラ
ンジスタ、GG型PMOSトランジスタとを組み合わせ
て保護回路が構成される。この保護回路によれば、i)
グランド電位Vgnd側接地、電源電位Vdd側オープ
ンで、正のESD発生時には、主としてGG型NMOS
トランジスタによりESDを吸収する、ii)電源電位V
dd側接地、グランド電位Vgnd側オープンで、負の
ESD発生時には、主としてGG型PMOSトランジス
タによりESDを吸収する、iii)グランド電位Vgn
d側接地、電源電位Vdd側オープンで、負のESD発
生時には、主として第1の保護用ダイオードによりES
Dを吸収する、iv)電源電位Vdd側接地、グランド電
位Vgnd側オープンで、正のESD発生時には、主と
して第2の保護用ダイオードによりESDを吸収する、
ように機能する。したがって、種々の使用形態及び使用
条件下でも、適切にESDの保護が行える。
ンジスタの動作を説明する。正のEDSが入力された時
にドレインDにサージ電流が流れ込み、その際ドレイン
領域は高い電圧になる。この高い電圧によりドレイン領
域の端部(境界面)ではアバランシェ・ブレークダウン
が起こり、電子・正孔対が発生する。この正孔がP型基
板Psub側に引かれて等価的に電流源I1となる。
ンDのドレイン領域から、P型ウエルWell→P型基
板Psub→P型ウエルWell→基板コンタクト領域
を順次通過して、基板コンタクトCsubからグランド
に流れる。
2、P型基板Psubの抵抗をRsubで表すと、これ
らの抵抗により、寄生BJTのベースb点の電圧Vb
は、Vb=I1×(Rw1+Rsub+Rw2)の式で
表される値で増加する。
は、電荷量q、正孔移動度μp、基板コンタクト濃度N
pで計算される(R=1/(q・μp・Np))が、そ
の値は極めて小さいので、ここでは無視している。
におけるトリガ電圧Vtrigを越えると、従来のもの
と同様の原理により、寄生BJTのベースbとエミッタ
e間が順バイアスになりドレインDからのサージ電流が
ソースSの方向に一部流れ出す。これは、図3のTLP
特性ではi点に相当し、このi点を超えると電圧−電流
特性が負性抵抗特性(図3のiiの領域)を示す。そし
て、寄生BJTがターンオンし、ドレインDからソース
Sへ流れる電流が一気に増大する。図3のように、トリ
ガ電圧Vtrigは、絶縁用溝Tdの深浅によって変化
する。
は、ジオメトリ換算すると、 Vb=I1×[Rwu×dw×2+Rsubu×{(d
1−dw)×2+b1}] の式で表される。なお、この式で、I1はジャンクショ
ンリークの許容限界電流、d1は絶縁用溝Tdの深さ、
dwはP型ウエルPwellの深さ、b1は絶縁用溝T
dの幅、RwuはP型ウエルPwellの単位長(1μ
m、以下同じ)当たりの抵抗値、RsubuはP型基板
Psubの単位長当たりの抵抗値である。
さdwを1.0μm、幅b1を0.5μm、抵抗値Rw
uを1.0Ω、抵抗値Rsubuを10Ωと仮定する。
そして、深さd1>深さdwの事例として、d1=1.
2[μm]、1.6[μm]、2.0[μm]の場合の
合計抵抗値Rtot及び電圧Vbを求めると、表1のよ
うになる。
ついて、図8を参照して、寄生BJTのベースb点の電
圧Vbを求めると、次のようになる。 Vb=I1×(Rwu×d1×2+Rwu×b1)。 なお、この式で、絶縁用溝Tsの深さd1以外は、本発
明の実施の形態におけると同様としている。
ウエルPwellの深さdwの事例として、d1=0.
4[μm]、0.8[μm]の場合の合計抵抗値Rto
t及び電圧Vbを求めると、表1のようになる。
おいては、寄生BJTのトリガ電圧Vtrigが0.5
[v]の場合には、絶縁用溝Tdの深さd1が1.2
[μm]で、電圧Vb>トリガ電圧Vtrigとなる。
トリガ電圧Vtrigが0.6[v]の場合でも、絶縁
用溝Tdの深さd1が1.6[μm]あれば、電圧Vb
>トリガ電圧Vtrigとなる。このように、絶縁用溝
Tdの深さd1を、P型ウエルPwellの深さdwを
越えてP型基板Psubに達するように深く形成するこ
とにより、寄生BJTを確実に動作させることができ
る。
は、絶縁用溝Tsの深さd1が0.8[μm]で、電圧
Vbはたかだか0.105[v]であり、寄生BJTの
トリガ電圧Vtrigが例えば0.5[v]の場合で
も、遙かに及ばない。即ち、電圧Vb<トリガ電圧Vt
rigである。したがって、このままでは従来の浅い絶
縁用溝、即ちSTIでは、寄生BJTを動作させること
はできない。したがって、例えば、絶縁用溝Tsの深さ
d1が0.8[μm]で寄生BJTをトリガさせるため
に、Vb=Vtrig=0.5[v]を満たそうとする
場合には、絶縁用溝Tsの幅b1は6.25[μm]必
要になる。これは、本発明の絶縁用溝Tdの幅b1(=
0.5[μm])に対して、12.5倍のレイアウト面
積が必要になることを意味している。
をP型ウエルPwellの深さdwを越えてP型基板P
subに達するように深く形成する深い溝分離Td、即
ちDTIとすることによって、狭いレイアウト面積で
も、寄生BJTをトリガさせ、ESD保護を確実に行う
ことができる。また、絶縁用溝Tdを深くするだけでよ
いから、製造プロセスにおいて、何らのプロセスも追加
する必要がない。
NMOS型のESD保護用トランジスタを示す図であ
る。図4(a)は、このNMOSトランジスタの上面図
を、同図(b)はそのx−x線の断面を、それぞれ模式
的に示す図である。
深い絶縁用分離溝Tdを、n+のドレイン領域とコンタ
クトからなるドレインDや、n+ソース領域とコンタク
トからなるソースS、及びその間のチャネル領域を取り
囲むように、形成している。また、深い絶縁用分離溝T
dの外側に、p+基板コンタクト領域とコンタクトから
なる基板コンタクトCsubが配置されている。
ドレインD、ソースS、及びチャネル領域をリング状に
取り囲むような形状とされたガードリングとなってい
る。例えば、4角形状でも良く、円形状でも良い。この
絶縁用分離溝Tdの配置形状は、他の実施の形態におい
ても、同様の形状とすることができる。なお、図4で
は、1フィンガーゲート型の例で示したが、ドレインD
を間に挟んでその両側に2つのゲートを配置し、さらに
その外側に2つのソースを配置した2フィンガーゲート
型のGG型MOSトランジスタとすることもできる。
うに、深い絶縁用溝Tdを形成しているから、更に、E
SD保護性能を向上することができる。
る、NMOS型のESD保護用トランジスタの断面を模
式的に示す図である
深い絶縁用分離溝Tdの配置形状を、ドレインD、ソー
スS、及びチャネル領域をリング状に取り囲むような形
状としている点では、図4の第2の実施の形態と同様で
ある。
絶縁用分離溝Tdの外側に配置される、基板コンタクト
領域とコンタクトからなる基板コンタクトCsubが、
P型ウエルPwellとして不純物導入が行われなかっ
たP型基板Psubに設けられている。
ランジスタ動作を行うために高濃度領域である必要があ
る、ドレインD、ソースS、及びチャネル領域のみ形成
されている。一方、基板コンタクトCsubは低濃度で
もその機能に支障がないことから、P型基板Psubに
直接設けられるように構成されている。
おいて、基板コンタクト領域にマスクを1枚追加するこ
とにより形成することができるから、比較的容易であ
る。
抵抗Rwの一部が、P型基板Psubの抵抗Rsubに
置き換えられるから、寄生BJTを動作させるように機
能する合計抵抗値Rtotを更に大きくすることがで
き、寄生BJTのベースに印加される電圧Vbを高くす
ることができる。したがって、ESD保護性能を一層向
上することができる。
る、負極性のサージに対応することができるPMOS型
のESD保護用トランジスタの断面を模式的に示す図で
ある。
P型基板Psubに低濃度の第1層N型ウエルN-we
llが形成される。この低濃度の第1層N型ウエルN-
well中に、さらにそれよりは濃度の高い第2層N型
ウエルNwellが形成され、N型の二重ウエル構造と
される。この第2層N型ウエルNwellに、ESD保
護用トランジスタであるPMOSトランジスタが形成さ
れることになる。
領域とp+型のドレイン領域とが、チャネル領域を隔て
て形成される。このチャネル領域上には、絶縁膜を介し
てゲートGが形成される。また、深い絶縁用分離溝Td
を、p+のドレイン領域とコンタクトからなるドレイン
Dや、p+ソース領域とコンタクトからなるソースS、
及びその間のチャネル領域を取り囲むように、形成して
いる。また、深い絶縁用分離溝Tdの外側に、n+基板
コンタクト領域とコンタクトからなる基板コンタクトC
subが配置されている。
N型ウエルNwellの厚みを越えて第1層N型ウエル
N-wellに達する深さに形成される。但し、絶縁用
溝Tdは、P型基板Psubに達してはいけない。も
し、絶縁用溝Tdの深さが、P型基板Psubに達した
場合には、第2層N型ウエルNwellとn+の基板コ
ンタクト領域とがその絶縁用溝Tdによって分離(絶
縁)されてしまうことになってしまう。以上のことから
明らかなように、この実施の形態で、N型の二重ウエル
構造としているのは、このような絶縁用溝Tdによる、
第2層N型ウエルNwellとn+の基板コンタクト領
域とが分離されることを防ぎつつ、寄生BJTのトリガ
電圧Vtrigを低下させるためである。
ートG,ソースS、及び基板コンタクトCsubが電源
電位Vddに接続され、ドレインDに印加される負極性
サージに対してESD保護を行う。その保護動作のメカ
ニズムは、P型であるか或いはN型であるかによる違い
だけで、基本的な動作は同じであるので、詳しい説明は
省略する。
ランジスタによって、負極性のサージに対して、寄生B
JTを動作し易くでき、ESD保護性能を向上すること
ができる。また、N型の二重ウエル構造としているた
め、低濃度である第1層N-型wellの濃度を変える
ことにより、トリガ電圧Vtrigを調整することもで
きる。
る、PMOS型のESD保護用トランジスタの断面を模
式的に示す図である。
深い絶縁用分離溝Tdの配置形状を、ドレインD、ソー
スS、及びチャネル領域をガードリング状に取り囲むよ
うな形状としている点、N型の二重ウエル構造としてい
る点では、図6の第4の実施の形態と同様である。
絶縁用分離溝Tdの外側に配置される、基板コンタクト
領域とコンタクトからなる基板コンタクトCsubが、
低濃度の第1層N型ウエルN-wellに設けられてい
る。
OSトランジスタ動作を行うために高濃度領域である必
要がある、ドレインD、ソースS、及びチャネル領域の
み形成されており、基板コンタクトCsubは低濃度で
もその機能に支障がないことから、第1層N型ウエルN
-wellに直接設けられるように構成されている。
合と同様に、寄生BJTを動作させるように機能する合
計抵抗値Rtotを更に大きくすることができ、寄生B
JTのベースに印加される電圧Vbを高くすることがで
きる。したがって、ESD保護性能を一層向上すること
ができる。
領域と基板コンタクト領域との間に形成される絶縁用溝
を、そのドレイン領域などが形成されるP型ウエルの厚
みより深くし、P型基板に達するように構成するから、
寄生BJTのベース抵抗を増大させ、チャージ入力時に
ベース電圧が上がりやすくなるので、ESD保護用トラ
ンジスタの寄生BJTを動作し易くでき、ESD保護性
能を向上することができる。
間の耐圧を確保するために通常設けられる浅い絶縁用溝
を、より深くすればよい。したがって、抵抗値を増加さ
せるためにESD保護用トランジスタの面積をほとんど
増大させることもなく、また、そのためのプロセスの追
加なども一切必要としないから、コストの増加もない。
することができるから、ESD保護特性を所要の状態に
設定することが容易である。
同様の効果を得ることができるほか、基板コンタクトを
P型基板に直接設けているから、更に抵抗を増加させ
て、ESD保護用トランジスタの寄生BJTの動作点電
圧を低くすることができる。
に、低濃度の第1層Nウエルとそれより高い濃度の第2
層Nウエルからなる二重のN型ウエルを設け、絶縁用溝
を低濃度の第1層Nウエルまで達する深さに形成して、
P型MOSを用いたESD保護用トランジスタを設けて
いる。したがって、このP型MOSトランジスタによっ
て、負極性のサージに対して、寄生BJTを動作し易く
でき、ESD保護性能を向上することができる。また、
その他、請求項1と同様の効果を得ることができる。
同様の効果を得ることができるほか、基板コンタクトを
低濃度の第1層N型ウエルに直接設けているから、更に
抵抗を増加させて、ESD保護用トランジスタの寄生B
JTの動作点電圧を低くすることができる。
保護用トランジスタのドレイン領域、チャネル領域及び
ソース領域を、例えばガードリング状に取り囲むよう
に、深い絶縁用溝を形成しているから、更に、ESD保
護性能を向上することができる。
用トランジスタのゲート、ソース領域及び基板コンタク
ト領域をグランド電位に接続しているから、ドレイン領
域に印加される、正電位或いは負電位の静電気サージを
確実に吸収することができる。
域と基板コンタクト領域との間に形成される絶縁用溝の
深さが、ドレイン領域に入力された異常電圧により内部
回路又は保護用トランジスタが破壊される前にその保護
用トランジスタが導通する深さに設定されているから、
寄生BJTのベース抵抗を増大させ、チャージ入力時に
ベース電圧が上がりやすくなるので、ESD保護用トラ
ンジスタの寄生BJTを動作し易くでき、ESD保護性
能を向上することができる。その他、請求項1と同様の
効果を得ることができる。
保護用トランジスタの構造を模式的に示す図。
保護用トランジスタの等価回路を示す図。
ドレイン電流の特性曲線を示す図。
保護用トランジスタの構造を模式的に示す図。
保護用トランジスタの断面を模式的に示す図。
保護用トランジスタの断面を模式的に示す図。
保護用トランジスタの断面を模式的に示す図。
す図。
ドレイン電流の特性曲線を示す図。
Claims (7)
- 【請求項1】 第1導電型基板に形成された第1導電型
ウエルと、 この第1導電型ウエル中に形成された第2導電型のソー
ス領域と、 前記第1導電型ウエル中に前記ソース領域とチャネル領
域を隔てて形成された第2導電型のドレイン領域と、 前記第1導電型ウエル中であって、少なくとも前記ドレ
イン領域に対して前記チャネル領域と逆側に形成された
第1導電型の基板コンタクト領域と、 前記チャネル領域の上方に絶縁して形成されたゲート
と、 少なくとも前記ドレイン領域と前記基板コンタクト領域
との間に、前記第1導電型ウエルの厚みを越えて前記第
1導電型基板に達する深さの絶縁用溝と、 を備えるESD保護用トランジスタを有することを特徴
とする半導体集積回路装置。 - 【請求項2】 第1導電型基板に形成された第1導電型
ウエルと、 この第1導電型ウエル中に形成された第2導電型のソー
ス領域と、 前記第1導電型ウエル中に前記ソース領域とチャネル領
域を隔てて形成された第2導電型のドレイン領域と、 前記第1導電型基板中であって、少なくとも前記ドレイ
ン領域に対して前記チャネル領域と逆側に形成された第
1導電型の基板コンタクト領域と、 前記チャネル領域の上方に絶縁して形成されたゲート
と、 少なくとも前記ドレイン領域と前記基板コンタクト領域
との間に、前記第1導電型ウエルの厚みを越える深さの
絶縁用溝と、 を備えるESD保護用トランジスタを有することを特徴
とする半導体集積回路装置。 - 【請求項3】 第1導電型基板に形成された第1層の第
2導電型ウエルと、 この第1層の第2導電型ウエル中に形成された第2層の
第2導電型ウエルと、 この第2層の第2導電型ウエル中に形成された第1導電
型のソース領域と、前記第2層の第2導電型ウエル中に
前記ソース領域とチャネル領域を隔てて形成された第1
導電型のドレイン領域と、 前記第2層の第2導電型ウエル中であって、少なくとも
前記ドレイン領域に対して前記チャネル領域と逆側に形
成された第2導電型の基板コンタクト領域と、 前記チャネル領域の上方に絶縁して形成されたゲート
と、 少なくとも前記ドレイン領域と前記基板コンタクト領域
との間に、前記第2層の第2導電型ウエルの厚みを越え
て前記第1層の第2導電型ウエルに達する深さの絶縁用
溝と、 を備えるESD保護用トランジスタを有することを特徴
とする半導体集積回路装置。 - 【請求項4】 第1導電型基板に形成された第1層の第
2導電型ウエルと、 この第1層の第2導電型ウエル中に形成された第2層の
第2導電型ウエルと、 この第2層の第2導電型ウエル中に形成された第1導電
型のソース領域と、 前記第2層の第2導電型ウエル中に前記ソース領域とチ
ャネル領域を隔てて形成された第1導電型のドレイン領
域と、 前記第1層の第2導電型ウエル中であって、少なくとも
前記ドレイン領域に対して前記チャネル領域と逆側に形
成された第2導電型の基板コンタクト領域と、 前記チャネル領域の上方に絶縁して形成されたゲート
と、 少なくとも前記ドレイン領域と前記基板コンタクト領域
との間に、前記第2層の第2導電型ウエルの厚みを越え
る深さの絶縁用溝と、 を備えるESD保護用トランジスタを有することを特徴
とする半導体集積回路装置。 - 【請求項5】 前記絶縁用溝は、前記ドレイン領域、前
記チャネル領域及び前記ソース領域を取り囲むように形
成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれ
かに記載された半導体集積回路装置。 - 【請求項6】 前記ゲート、前記ソース領域及び基板コ
ンタクト領域はそれぞれグランド電位に接続されている
ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載され
た半導体集積回路装置。 - 【請求項7】 半導体基板上に高濃度化されて形成され
た第1導電型ウエルと、この第1導電型ウエル中に形成
された第2導電型のソース領域と、前記第1導電型ウエ
ル中に前記ソース領域とチャネル領域を隔てて形成され
た第2導電型のドレイン領域と、前記チャネル領域の上
方に絶縁して形成されたゲートと、前記第1導電型ウエ
ル中であって、少なくとも前記ドレイン領域に対して前
記チャネル領域と逆側に形成された第1導電型の基板コ
ンタクト領域とを含んで構成されるトランジスタと、 少なくとも前記ドレイン領域と前記基板コンタクト領域
との間に、設けられた絶縁用溝と、 前記ドレイン領域につながる内部回路と、を有する半導
体集積回路装置であって、 前記絶縁用溝の深さが、前記ドレイン領域に入力された
異常電圧により前記内部回路又は前記トランジスタが破
壊される前に前記トランジスタが導通する深さに設定さ
れていることを特徴とする半導体集積回路装置。
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