JP2008098276A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】MOS型ESD保護素子においてPN接合部へのシリサイド拡散侵入を抑制し、接合リークの増大を低減できる半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】バラスト抵抗領域において第1導電型の半導体基板10の表層部に第2導電型の導電性不純物を低濃度に含有する低濃度不純物領域13bが形成され、バラスト抵抗領域を除く領域において低濃度不純物領域を挟むように半導体基板の表層部において互いに離間して低濃度不純物領域より深く、第2導電型の導電性不純物を高濃度に含有する一対の高濃度不純物領域17が形成され、バラスト抵抗領域を除く領域においてバラスト抵抗領域を挟むように高濃度不純物領域の表面に互いに離間して一対のシリサイド層20が形成され、シリサイド層のバラスト抵抗領域側の端部の位置が高濃度不純物領域及び低濃度不純物領域の境界の位置よりもバラスト抵抗領域と反対の側に離間して位置している。
【選択図】図2

Description

本発明は半導体装置及びその製造方法に関し、特に、MOS型のESD保護素子を有する半導体装置及びその製造方法に関する。
従来、半導体集積回路中の回路素子を静電気放電(以下、ESD(Electro Static Discharge))から保護するために、ダイオードまたは抵抗素子からなる静電気放電保護素子が使われてきた。そして近年、CMOS集積回路中に設けられるESD保護素子は、ダイオードまたは抵抗素子からなるESD保護素子から、これらの保護素子よりも低抵抗で放電能力が高い寄生バイポーラ動作を利用したMOS(Metal-Oxide-Semiconductor)型のESD保護素子に置き換わってきた。MOS型のESD保護素子は、MOSFET(Field Effect Transistor)のスナップバック現象を利用した保護素子である。
寄生バイポーラ動作を利用したMOS型ESD保護素子においても、その電流を流せる能力には限界があり、保護素子の幅を400〜800μm程度まで広くしないと、保護性能が要求水準を満たさない場合が多い。
しかし、通常、集積回路においては、ボンディングパッドの配置等によりレイアウトが制約され、MOS型ESD保護素子を規定の領域内に収めなければならないことが多い。
このため、MOS型ESD保護素子を単一の素子としてではなく、幅が10〜50μm程度のフィンガーと呼ばれる小型のMOSFETを複数個配列して相互に接続する構成とすることで、MOS型ESD保護素子を規定の領域内に効率的に配置する方法が採用されている。
図11は、上記の従来例に係るスナップバック現象を利用した入力保護機能を有するMOS型ESD保護素子であるNMOSFETの構成を示す平面図である。
また、図12は図11におけるA−A’における断面と等価回路を示す模式図である。
P型のシリコン基板102上に、ゲート絶縁膜103aを介して、一方向に延びた複数本のゲート電極103が相互に並行に設けられている。
ゲート電極103の直下のシリコン基板102の表層部がチャネル形成領域104となっており、ゲート電極103の両側部におけるシリコン基板102の表層部(チャネル形成領域104間におけるシリコン基板102の表層部)がソース領域105またはドレイン領域106となっており、ソース領域105とドレイン領域106とが交互に配置されている。
図12に示すように、上記のような構成により複数のMOSFET111が形成され、相互に隣接するMOSFET111間でソース領域またはドレイン領域が共通化されている。
そして、ソース領域105及びドレイン領域106の表面には、ゲート電極103が延びる方向に沿って、複数のコンタクト107が1列に配列されている。
また、ラッチアップを防止することを目的として、上記の複数のMOSFET111を囲むようにシリコン基板102の表面にP領域からなるガードリング108が設けられている。
上記のガードリング108とソース領域105に接続するコンタクト107が接地配線109に接続されている。
さらに、ドレイン領域106の表面に形成されたコンタクト107には、入力パッド110が接続されている。
上記のようにして、MOS型ESD保護素子101aが構成されている。各ゲート電極103に対応するMOSFETはフィンガーとも称せられ、複数個のフィンガーからなるマルチフィンガーでMOS型ESD保護素子が構成されている。
図13は、上記のMOS型ESD保護素子の動作特性を示すグラフ図であり、横軸は入力パッドから保護素子に印加される電圧を示し、縦軸は保護素子に流れる電流を示す。
次に、図11〜図13を参照して、上記のMOS型ESD保護素子101の動作について説明する。
電流サージが入力パッド110に入力されたときに、この電流サージがコンタクト107を介してドレイン領域106に流れ込み、ドレイン電圧が上昇する。ドレイン電圧が、図13に示す電圧Vt0で示す電圧以上になると、ドレイン領域106とチャネル形成領域104との間のPN接合においてアバランシェブレークダウンが始まり、基板電流が流れる。
このとき、各フィンガーのソース領域105はエミッタとなり、ガードリング108を含むP型のシリコン基板102はベースとなり、ドレイン領域106はコレクタとなる寄生バイポーラが形成される。
シリコン基板102内を流れる電流により、シリコン基板102内において、この電流とシリコン基板102の抵抗との積に相当する電位差が生じ、シリコン基板102におけるソース領域105の底面付近の電位が、ガードリング108に対して上昇する。
図13に示すように、MOS型ESD保護素子101に印加する電圧が電圧Vt1になると、ガードリング108に対するソース領域105の底面付近の電位が、ソース領域105とチャネル形成領域104との間のPN接合を順バイアスする程度、例えば0.7V程度となり、このPN接合が順バイアスされて電流がさらに流れるようになり、寄生バイポーラが導通して、低抵抗状態になる。この結果、より大きな電流が流れるようになる。この現象をスナップバックといい、電圧Vt1をスナップバック開始電圧またはトリガ電圧という。
なお、図13に示すようなI−V測定は通常の電流−電圧測定装置では、その電流継続時間が長く、スナップバック状態に入る前に破壊されてしまうので、通常TLP(Transmission Line Pulse)装置を用いて、継続時間100n秒程度の短形電流波形を試験中のMOS型ESD保護装置に加えて、その電圧及び電流の変化から、ESD保護装置の電流値及び電圧値を読み取るものである。
複数個のフィンガー(マルチフィンガー)からなるMOS型ESD保護素子においては、フィンガー毎に動作が異なる。この動作の差は、基板抵抗の差によるものとして説明できる。つまり、各々のフィンガーからみたグラウンド電極までの距離が異なるので、基板抵抗、即ち、寄生バイポーラトランジスタのベース抵抗が各々異なり、結果的にアバランシェブレークダウン後の電荷蓄積により、各MOSFETのソース領域とチャネル形成領域との接合領域で形成される局部的な電圧に差が生じてしまう。
これにより、各寄生バイポーラトランジスタがスナップバック電圧に到達するタイミングが異なり、各寄生バイポーラトランジスタがターンオンされるタイミングが異なる。実際には図11及び図12に示すように、基板電位がフィンガー相互の電流とカップリングしていたり、各フィンガーにおける3次元的な電流ルート、フィンガー内部の幅方向での基板抵抗によって基板抵抗が異なっていたりしており、フィンガー間において基板抵抗が異なる原因には、複雑な要因が存在する。
フィンガーのドレイン側PN接合、即ち、ドレイン領域とチャネル形成領域との間のPN接合に電流が流れた場合、フィンガー内における電位差のうちこのPN接合部分での電位差が大半を占めるため、主として、このPN接合領域において発熱する。電流と接合温度との間には正の相関関係があり、温度が高くなればなるほど電流が増加する。
つまり、プロセスのばらつき及び構造等に起因して電流が一部のフィンガーに集中するか、フィンガー内においてコンタクト抵抗及びドレイン抵抗等のばらつきがあり、特定のフィンガーまたはフィンガー内の特定の領域に電流が集中すると、それがきっかけになり、その電流が集中したフィンガーまたはフィンガー内の領域のPN接合が発熱して温度が上昇し、さらに電流量が増すという正のフィードバックが生じて、ついには発熱部分が溶融する。このため、その他のフィンガーがターンオンする前に最初にターンオンしたフィンガーが破壊されてしまい、マルチフィンガー構造が活かせない。
上記の対策として、ドレイン領域の抵抗をESD保護素子の部分だけ高くすることが行われ、このためには各MOSFETにバラスト抵抗を付加する。
図14は上記のバラスト抵抗を付加したMOS型ESD保護素子であるNMOSFETの構成を示す平面図である。
バラスト抵抗となるシリサイドブロック領域112を各フィンガーに付加することにより、各フィンガー単体での破壊電圧Vt2がスナップバック開始電圧Vt1よりも高くなるように、即ち、Vt1<Vt2となるように、ドレイン領域の抵抗を調節する。
図13において、線112の傾きと線113の傾きとの差がバラスト抵抗であり、バラスト抵抗の大部分は例えばドレイン領域の抵抗である。つまり、マルチフィンガー構造のMOS型ESD保護素子では、全てのフィンガーについて、破壊電圧Vt2の最小値がスナップバック電圧Vt1の最大値よりも大きくなるように保護素子のバラスト抵抗を高く調整することで、全てのフィンガーをスナップバックさせることができる。これにより、高い保護性能を確保することができる。即ち、バラスト抵抗を高くすれば、それだけ、確実にすべてのフィンガーをスナップバックさせることができる。
ドレイン領域にバラスト抵抗を付加する方法としては、ドレイン領域にシリサイド層を形成しない領域、即ち、シリサイドブロッキング領域を設ける方法がある。
図15は図14中のB−B’における断面図である。
P型のシリコン基板102上に、ゲート絶縁膜103aを介してゲート電極103が形成されており、ゲート電極103の両側部にサイドウォール絶縁膜121が形成されている。
ゲート電極103の直下のシリコン基板102の表層部がチャネル形成領域104となっており、ゲート電極103及びサイドウォール絶縁膜121の両側部におけるシリコン基板102の表層部がN型の導電性不純物を高濃度に含有するソース領域105またはドレイン領域106となっている。また、サイドウォール絶縁膜121の下部におけるシリコン基板102の表層部にソース領域105及びドレイン領域106よりも導電性不純物を低濃度に含有するエクステンション領域120aが形成されている。
また、ソース領域105、ドレイン領域106及びゲート電極103の表面には、高融点金属シリサイド層122が形成されて、低抵抗化されている。
ここで、ドレイン領域106を分断するように設けられたバラスト抵抗となるシリサイドブロック領域112においては、シリサイドブロック層112aが設けられており、上記の高融点金属シリサイド層122が形成されておらず、さらに導電性不純物を高濃度に含有するソース領域106は形成されずに、エクステンション領域120aと同様の導電性不純物を低濃度に含有する低濃度不純物領域120bが形成されている。
上記の構成全体を被覆して酸化シリコンなどの層間絶縁膜123が形成され、ソース領域105、ドレイン領域106、ゲート電極103に達するコンタクトホール107が開口され、コンタクトホール107内に埋め込まれたプラグと一体にして上層配線124a,124bが形成されている。
上記のバラスト抵抗を付加したMOS型ESD保護素子であるNMOSFETの形成方法について図16及び17を参照して説明する。
まず、図16(a)に示すように、P型のシリコン基板102上に、ゲート絶縁膜103aを介してゲート電極103を形成する。
次に、ゲート電極103をマスクとしてN型の導電性不純物をイオン注入し、低濃度不純物領域120を形成する。
次に、図16(b)に示すように、全面に窒化シリコン膜を形成し、エッチバックすることでゲート電極103の両側部にサイドウォール絶縁膜121を形成する。
このとき、バラスト抵抗を形成する領域においても上記の窒化シリコンを残すようにパターン加工することで、シリサイドブロック層112aを形成する。
次に、図17(a)に示すように、ゲート電極103及びシリサイドブロック層112aをマスクとしてN型の導電性不純物をイオン注入し、ソース領域105及びドレイン領域106を形成する。
上記のイオン注入により、サイドウォール絶縁膜121の下部であって、ソース領域105及びドレイン領域106のチャネル形成領域側における低濃度不純物領域はエクステンション領域120aとなる。
また、シリサイドブロック層112aが形成された領域では、上記のイオン注入はされないので、低濃度不純物領域120bのみが形成された領域となる。
次に、図17(b)に示すように、スパッタリング法などによりソース領域105、ドレイン領域106及びゲート電極103の表面を被覆して、全面にCo,Niなどの高融点金属層を形成し、熱処理などによりシリサイド化させて、ソース領域105、ドレイン領域106及びゲート電極103の表面に自己整合的に高融点金属シリサイド層122を形成する。
上記において、高融点金属層はサイドウォール絶縁膜121上とシリサイドブロック層112a上にも成膜されるが、シリコンと接していないので熱処理を経てもシリサイドされずに高融点金属のまま残されており、熱処理の後に未反応の高融点金属層を除去する。
次に、上記の構成全体を被覆して酸化シリコンなどの層間絶縁膜123を形成し、ソース領域105、ドレイン領域106、ゲート電極103に達するコンタクトホール107を開口し、上層配線124a,124bを形成して、図15に示す構成とする。
しかしながら、上記の図15に示すバラスト抵抗を付加したMOS型ESD保護素子であるNMOSFETにおいては、自己整合的に高融点金属シリサイド層が形成された領域と形成されていない領域の境界と、不純物を高濃度に含有するドレイン領域106と低濃度に含有する低濃度不純物領域120bの境界が、シリサイドブロック層112aという同一のマスクで決定されているので非常に近い位置に存在していることから、図15中の矢印で示すように、接合深さの浅い低濃度不純物領域120bのPN接合部に高融点金属シリサイド層からシリサイドが拡散して侵入し、接合リークを増大させる問題があった。
本発明は上記の状況に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、バラスト抵抗を付加したMOS型ESD保護素子において、接合深さの浅い低濃度不純物領域のPN接合部への高融点金属シリサイド層からシリサイドの拡散を抑制して接合リークの増大を低減できる半導体装置及びその製造方法を提供することである。
本発明の半導体装置は、半導体基板のチャネル形成領域にゲート絶縁膜を介してゲート電極が形成され、前記ゲート電極の両側部における前記半導体基板の表層部にソース領域及びドレイン領域が形成されてなる電界効果トランジスタのドレイン領域に接続してバラスト抵抗が形成された半導体装置であって、第1導電型の半導体基板と、前記バラスト抵抗領域において、前記半導体基板の表層部に形成され、第2導電型の導電性不純物を低濃度に含有する低濃度不純物領域と、前記バラスト抵抗領域を除く領域において、前記低濃度不純物領域を挟むように前記半導体基板の表層部において互いに離間して前記低濃度不純物領域より深く形成され、第2導電型の導電性不純物を高濃度に含有する一対の高濃度不純物領域と、少なくとも前記バラスト抵抗領域を除く領域において、前記バラスト抵抗領域を挟むように前記高濃度不純物領域の表面に互いに離間して形成された一対のシリサイド層とを有し、前記シリサイド層の前記バラスト抵抗領域側の端部の位置が、前記高濃度不純物領域及び前記低濃度不純物領域の境界の位置よりも前記バラスト抵抗領域と反対の側に離間して位置していることを特徴とする。
上記の本発明の半導体装置は、電界効果トランジスタのドレイン領域に接続してバラスト抵抗が形成された半導体装置であり、バラスト抵抗領域において第1導電型の半導体基板の表層部に第2導電型の導電性不純物を低濃度に含有する低濃度不純物領域が形成され、バラスト抵抗領域を除く領域において低濃度不純物領域を挟むように半導体基板の表層部において互いに離間して低濃度不純物領域より深く、第2導電型の導電性不純物を高濃度に含有する一対の高濃度不純物領域が形成され、さらに、少なくともバラスト抵抗領域を除く領域においてバラスト抵抗領域を挟むように高濃度不純物領域の表面に互いに離間して一対のシリサイド層が形成されている。
ここで、シリサイド層のバラスト抵抗領域側の端部の位置が、高濃度不純物領域及び低濃度不純物領域の境界の位置よりもバラスト抵抗領域と反対の側に離間して位置している。
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板のチャネル形成領域にゲート絶縁膜を介してゲート電極が形成され、前記ゲート電極の両側部における前記半導体基板の表層部にソース領域及びドレイン領域が形成されてなる電界効果トランジスタのドレイン領域に接続してバラスト抵抗が形成された半導体装置の製造方法であって、前記バラスト抵抗領域における第1導電型の半導体基板の表層部に第2導電型の導電性不純物を低濃度に含有する低濃度不純物領域を形成し、前記バラスト抵抗領域を除く領域における前記半導体基板の表層部に互いに離間して前記低濃度不純物領域より深く、第2導電型の導電性不純物を高濃度に含有する一対の高濃度不純物領域を形成する工程と、少なくとも前記バラスト抵抗領域を除く領域において、前記バラスト抵抗領域を挟むように前記高濃度不純物領域の表面に互いに離間して一対のシリサイド層を形成する工程とを有し、前記シリサイド層を形成する工程において、前記シリサイド層の前記バラスト抵抗領域側の端部の位置が、前記高濃度不純物領域及び前記低濃度不純物領域の境界の位置よりも前記バラスト抵抗領域と反対の側に離間して位置するように形成することを特徴とする。
上記の本発明の半導体装置の製造方法は、電界効果トランジスタのドレイン領域に接続してバラスト抵抗が形成された半導体装置の製造方法であって、バラスト抵抗領域における第1導電型の半導体基板の表層部に第2導電型の導電性不純物を低濃度に含有する低濃度不純物領域を形成し、バラスト抵抗領域を除く領域における前記半導体基板の表層部に互いに離間して低濃度不純物領域より深く、第2導電型の導電性不純物を高濃度に含有する一対の高濃度不純物領域を形成する。
次に、少なくともバラスト抵抗領域を除く領域において、バラスト抵抗領域を挟むように高濃度不純物領域の表面に互いに離間して一対のシリサイド層を形成する。このとき、シリサイド層のバラスト抵抗領域側の端部の位置が、高濃度不純物領域及び低濃度不純物領域の境界の位置よりもバラスト抵抗領域と反対の側に離間して位置するように形成する。
本発明の半導体装置は、シリサイド層のバラスト抵抗領域側の端部の位置が、高濃度不純物領域及び低濃度不純物領域の境界の位置よりもバラスト抵抗領域と反対の側に離間して位置していることから、接合深さの浅い低濃度不純物領域のPN接合部に高融点金属シリサイド層からシリサイドが拡散して侵入することが抑制され、接合リークの増大を低減できる。
本発明の半導体装置の製造方法は、シリサイド層のバラスト抵抗領域側の端部の位置が、高濃度不純物領域及び低濃度不純物領域の境界の位置よりもバラスト抵抗領域と反対の側に離間して位置するように形成することから、接合深さの浅い低濃度不純物領域のPN接合部に高融点金属シリサイド層からシリサイドが拡散して侵入することを抑制し、接合リークの増大を低減できる半導体装置を製造できる。
以下に、本発明に係る半導体装置及びその製造方法の実施の形態について、図面を参照して説明する。
第1実施形態
図1は、本実施形態に係るバラスト抵抗を付加したMOS型ESD保護素子であるNMOSFETの構成を示す平面図である。
また、図2は図1中のX−X’における断面図である。
例えば、P型のシリコン基板10上に、ゲート絶縁膜11を介してゲート電極12が形成されており、ゲート電極12の両側部にサイドウォール絶縁膜18が形成されている。
例えば、ゲート電極12の直下のシリコン基板10の表層部がチャネル形成領域10aとなっており、ゲート電極12及びサイドウォール絶縁膜18の両側部におけるシリコン基板10の表層部がN型の導電性不純物を高濃度に含有するソース領域16またはドレイン領域17となっている。また、サイドウォール絶縁膜18の下部におけるシリコン基板10の表層部にソース領域16及びドレイン領域17よりも浅く導電性不純物を低濃度に含有するエクステンション領域13aが形成されている。
また、例えば、ソース領域16、ドレイン領域17及びゲート電極12の表面には、高融点金属シリサイド層20が形成されて、低抵抗化されている。
上記のようにして、MOS電界効果トランジスタが構成されている。
さらに、ドレイン領域17を分断するようにバラスト抵抗BRが形成されており、バラスト抵抗BR領域において、P型シリコン基板10の表層部にN型の導電性不純物を低濃度に含有する低濃度不純物領域13bが形成され、バラスト抵抗領域を除く領域において低濃度不純物領域13bを挟むようにシリコン基板10の表層部において互いに離間して低濃度不純物領域13bより深く、P型の導電性不純物を高濃度に含有する一対の高濃度不純物領域17が形成されている。
ここで、高濃度不純物領域17は電界効果トランジスタのドレイン領域と同一の不純物領域である。また、低濃度不純物領域13bは、電界効果トランジスタを構成するエクステンション領域13aと同一の不純物領域から構成されている。
さらに、少なくともバラスト抵抗BR領域を除く領域においてバラスト抵抗BR領域を挟むように高濃度不純物領域17の表面に互いに離間して一対の高融点金属シリサイド層20が形成されている。上記の高融点金属シリサイド層20は、電界効果トランジスタのドレイン領域17の表面に形成された高融点金属シリサイド層と同一の層である。
ここで、高融点金属シリサイド層20のバラスト抵抗BR領域側の端部の位置が、高濃度不純物領域17及び低濃度不純物領域13bの境界の位置よりもバラスト抵抗BR領域と反対の側に距離dで離間して位置している。
さらに、高融点金属シリサイド層20の形成領域を除く領域において、シリサイドブロック層19が形成されている。
即ち、バラスト抵抗領域において、高融点金属シリサイド層20の離間距離W1はシリサイドブロック層19の幅に相当し、一方、高濃度不純物領域17の離間距離W2は、W1より距離d分狭い構成となっている。
上記の構成全体を被覆して酸化シリコンなどの層間絶縁膜21が形成され、ソース領域16、ドレイン領域17、ゲート電極12に達するコンタクトホール21cが開口され、コンタクトホール21c内に埋め込まれたプラグと一体にして上層配線22a,22bが形成されている。
上記のようにして、各ゲート電極12に対してドレイン領域17にバラスト抵抗が備えられたMOSFETが構成され、1つのゲート電極に対応するMOSFETを1フィンガーとして、複数個のフィンガーからなるマルチフィンガーでMOS型ESD保護素子が構成されている。
本実施形態の半導体装置は、高融点金属シリサイド層20のバラスト抵抗BR領域側の端部の位置が、高濃度不純物領域17及び低濃度不純物領域13bの境界の位置よりもバラスト抵抗BR領域と反対の側に距離dで離間して位置していることから、接合深さの浅い低濃度不純物領域13bのPN接合部に高融点金属シリサイド層20からシリサイドが拡散して侵入することが抑制され、接合リークの増大を低減できる。
次に、本実施形態に係るバラスト抵抗を付加したMOS型ESD保護素子であるNMOSFETの形成方法について図3〜7を参照して説明する。
まず、図3(a)に示すように、例えば、P型のシリコン基板10上に、ゲート絶縁膜11を形成し、さらにゲート電極12をパターン形成する。
次に、図3(b)に示すように、例えば、ゲート電極12をマスクとして、AsなどのN型の導電性不純物をイオン注入し、低濃度不純物領域13を形成する。CMOSトランジスタを構成する半導体装置の場合には、上記のイオン注入工程の前後に、PMOSトランジスタの低濃度不純物領域を形成するためにBをイオン注入する。
次に、図4(a)に示すように、例えばTEOS(Tetra ethoxy silane)を原料とするCVD(化学気相成長)法などにより全面に酸化シリコン膜を形成、あるいは窒化シリコン膜を形成し、エッチバックすることでゲート電極12の両側部にサイドウォール犠牲膜14を形成する。
次に、図4(b)に示すように、例えばフォトリソグラフィ工程により、バラスト抵抗BRの形成領域を保護するレジスト膜15を形成する。
ここでは、レジスト膜15の幅は上記の高濃度不純物領域17の離間距離W2に相当する幅とする。
次に、図5(a)に示すように、例えばゲート電極12、サイドウォール犠牲膜14及びレジスト膜15をマスクとして、PなどのN型の導電性不純物をイオン注入し、ソース領域16及びドレイン領域17を形成する。CMOSトランジスタを構成する半導体装置の場合には、上記のイオン注入工程の前後に、PMOSトランジスタの高濃度不純物領域を形成するためにBをイオン注入する。
上記のイオン注入により、サイドウォール犠牲膜14の下部であって、ソース領域16及びドレイン領域17のチャネル形成領域側における低濃度不純物領域はエクステンション領域13aとなる。
また、レジスト膜15が形成された領域では、上記のイオン注入はされないので、低濃度不純物領域13bのみが形成された領域となる。
上記のようにして、バラスト抵抗領域におけるP型(第1導電型)のシリコン半導体基板の表層部にN型(第2導電型)の導電性不純物を低濃度に含有する低濃度不純物領域(エクステンション領域13a,低濃度不純物領域13b)を形成し、バラスト抵抗領域を除く領域における半導体基板の表層部に互いに離間して低濃度不純物領域より深く、第2導電型の導電性不純物を高濃度に含有する一対の高濃度不純物領域(ソース領域16、ドレイン領域17)を形成する。
次に、図5(b)に示すように、例えばアッシングなどによりレジスト膜15を除去し、さらにエッチングなどによりサイドウォール犠牲膜14を除去する。
次に、図6(a)に示すように、例えばCVD法などにより全面に窒化シリコン膜を形成し、RIE(反応性イオンエッチング)などによりエッチバックすることでゲート電極12の両側部にサイドウォール絶縁膜18を形成する。サイドウォール絶縁膜18は上記のサイドウォール犠牲膜14と同様の材料で形成することもできる。
このとき、バラスト抵抗を形成する領域においても上記の窒化シリコンを残すようにパターン加工することで、シリサイドブロック層19を形成する。
ここで、シリサイドブロック層19の幅は、上記の高融点金属シリサイド層20の離間距離W1となるようにし、例えば0.5〜0.8μm程度の大きさとする。また、シリサイドブロック層19と高濃度不純物領域17が重なっている幅が上記の距離dとなるように、位置合わせをしてパターン加工する。
次に、図6(b)に示すように、例えば、スパッタリング法などによりソース領域16、ドレイン領域17及びゲート電極12の表面を被覆して、全面にNi,Coなどの高融点金属層を数nm〜10nmの膜厚で形成し、熱処理などによりNiSi,CoSiなどにシリサイド化させて、ソース領域16、ドレイン領域17及びゲート電極12の表面に自己整合的に高融点金属シリサイド層20を形成する。
上記において、高融点金属層はサイドウォール絶縁膜18上とシリサイドブロック層19上にも成膜されるが、シリコンと接していないので熱処理を経てもシリサイドされずに高融点金属のまま残されており、熱処理の後に未反応の高融点金属層を除去する。
上記のようにして、シリサイドブロック層19の幅によって高融点金属シリサイド層20の離間距離W1を確保できる。
次に、図7(a)に示すように、例えばCVD法などにより上記の構成全体を被覆して酸化シリコンなどの層間絶縁膜21を形成し、次に、ソース領域16、ドレイン領域17、ゲート電極12に達するコンタクトホール21cを開口する。
次に、図7(b)に示すように、例えばコンタクトホール21c内を埋め込んで全面に導電性材料を堆積し、パターン加工することで、コンタクトホール21c内に埋め込まれたプラグと一体にして上層配線22a,22bを形成する。
以上で、図1及び図2に示す構成の半導体装置を製造することができる。
本実施形態の半導体装置の製造方法は、シリサイド層のバラスト抵抗領域側の端部の位置が、高濃度不純物領域及び低濃度不純物領域の境界の位置よりもバラスト抵抗領域と反対の側に離間して位置するように形成することから、接合深さの浅い低濃度不純物領域のPN接合部に高融点金属シリサイド層からシリサイドが拡散して侵入することを抑制し、接合リークの増大を低減できる半導体装置を製造できる。
シリサイドブロック層19と高濃度不純物領域17が重なっている幅d(以下、オーバーラップ量とも称する)は、高融点金属シリサイドの水平方向拡散限界値と、プロセスばらつきの和以上が必要である。
例えば、ニッケルシリサイドを適用した場合、その膜厚10nmに対して深さ方向の拡散量は100nm程度であることがわかっている。水平方向の拡散量については、深さ方向に比べて小さいことがわかっている。
例えば、上記のオーバーラップ量の下限を規定する上で、上記製造プロセスフローにおけるプロセスバラツキを考慮すると、以下のバラツキ要因が挙げられる。
(1)図4(b)に示す工程でのレジスト膜の寸法ばらつき(レジスト膜のターゲット寸法が0.3〜0.5μm程度であることを考慮すると15nm)
(2)図4(b)に示す工程でのレジスト膜形成のリソグラフィ時の露光アラインメント合わせずれ精度(25nm)
(3)図6(a)に示す工程のサイドウォール絶縁膜形成時のシリサイドブロック層のリソグラフィ時のレジスト寸法ばらつき(シリサイドブロック層のターゲット寸法が0.5〜0.8μm程度であることを考慮すると15nm)
(4)図6(a)に示す工程のサイドウォール絶縁膜形成時のシリサイドブロック層のリソグラフィ時の露光アライメント合わせずれ精度(25nm)
(5)図6(b)に示す工程のサイドウォール絶縁膜形成時のシリサイドブロック層の加工形成時の寸法ばらつき(10nm)
上記オーバーラップ量の下限を規定する上で上記バラツキをワーストケースで考慮すると、総バラツキ量Δは上記5項目の二乗和で下記のとおり算出される。
Δ=√{(15nm)+(25nm)+(15nm)+(25nm)+(10nm)}≒42nm
よって、オーバーラップ量の下限値は、シリサイドの水平方向拡散量(100nm)とプロセスばらつき(42nm)の和(142nm)より大きく設定し、例えば150nm程度確保すればよいことになる。
第2実施形態
本実施形態に係るバラスト抵抗を付加したMOS型ESD保護素子であるNMOSFETは、実質的に第1実施形態と同様である。
次に、本実施形態に係るバラスト抵抗を付加したMOS型ESD保護素子であるNMOSFETの形成方法について図8〜10を参照して説明する。
まず、図8(a)に示すように、例えば、P型のシリコン基板10上に、ゲート絶縁膜11を形成し、さらにゲート電極12をパターン形成する。
次に、例えばTEOS(Tetra ethoxy silane)を原料とするCVD(化学気相成長)法などにより全面に酸化シリコン膜を形成、あるいは窒化シリコン膜を形成し、エッチバックすることでゲート電極12の両側部にサイドウォール犠牲膜25を形成する。
次に、例えばフォトリソグラフィ工程により、バラスト抵抗BRの形成領域を保護するレジスト膜26を形成する。
ここでは、レジスト膜26の幅は上記の高濃度不純物領域17の離間距離W2に相当する幅とする。
次に、図8(b)に示すように、例えばゲート電極12、サイドウォール犠牲膜25及びレジスト膜26をマスクとして、PなどのN型の導電性不純物をイオン注入し、ソース領域16及びドレイン領域17を形成する。
レジスト膜26の形成領域には、ドレイン領域17は形成されない。
次に、図9(a)に示すように、例えばアッシングなどによりレジスト膜26を除去し、さらにエッチングなどによりサイドウォール犠牲膜25を除去する。
次に、図9(b)に示すように、例えば、ゲート電極12をマスクとして、AsなどのN型の導電性不純物をイオン注入する。
これにより、ソース領域16及びドレイン領域17のチャネル形成領域側において低濃度不純物領域であるエクステンション領域13aが形成され、また、レジスト膜26で保護されてドレイン領域17が形成されていなかった領域に、低濃度不純物領域13bが形成される。
上記のようにして、バラスト抵抗領域におけるP型(第1導電型)のシリコン半導体基板の表層部にN型(第2導電型)の導電性不純物を低濃度に含有する低濃度不純物領域(エクステンション領域13a,低濃度不純物領域13b)を形成し、バラスト抵抗領域を除く領域における半導体基板の表層部に互いに離間して低濃度不純物領域より深く、第2導電型の導電性不純物を高濃度に含有する一対の高濃度不純物領域(ソース領域16、ドレイン領域17)を形成する。
次に、図10(a)に示すように、例えばCVD法などにより全面に窒化シリコン膜を形成し、RIE(反応性イオンエッチング)などによりエッチバックすることでゲート電極12の両側部にサイドウォール絶縁膜18を形成する。
このとき、バラスト抵抗を形成する領域においても上記の窒化シリコンを残すようにパターン加工することで、シリサイドブロック層19を形成する。
ここで、シリサイドブロック層19の幅は、上記の高融点金属シリサイド層20の離間距離W1となるようにし、また、シリサイドブロック層19と高濃度不純物領域17が重なっている幅が上記の距離dとなるように、位置合わせをしてパターン加工する。
次に、図10(b)に示すように、例えば、スパッタリング法などによりソース領域16、ドレイン領域17及びゲート電極12の表面を被覆して、全面にNi,Coなどの高融点金属層を数nm〜10nmの膜厚で形成し、熱処理などによりNiSi,CoSiなどにシリサイド化させて、ソース領域16、ドレイン領域17及びゲート電極12の表面に自己整合的に高融点金属シリサイド層20を形成する。
上記において、高融点金属層はサイドウォール絶縁膜18上とシリサイドブロック層19上にも成膜されるが、シリコンと接していないので熱処理を経てもシリサイドされずに高融点金属のまま残されており、熱処理の後に未反応の高融点金属層を除去する。
上記のようにして、シリサイドブロック層19の幅によって高融点金属シリサイド層20の離間距離W1を確保できる。
以降は、第1実施形態と同様にして、例えばCVD法などにより上記の構成全体を被覆して酸化シリコンなどの層間絶縁膜21を形成し、コンタクトホール21cを開口する。
さらに、コンタクトホール21c内に埋め込まれたプラグと一体にして上層配線22a,22bを形成する。
以上で、本実施形態に係る半導体装置を製造することができる。
本実施形態の半導体装置の製造方法は、シリサイド層のバラスト抵抗領域側の端部の位置が、高濃度不純物領域及び低濃度不純物領域の境界の位置よりもバラスト抵抗領域と反対の側に離間して位置するように形成することから、接合深さの浅い低濃度不純物領域のPN接合部に高融点金属シリサイド層からシリサイドが拡散して侵入することを抑制し、接合リークの増大を低減できる半導体装置を製造できる。
本発明は上記の説明に限定されない。
例えば、MOS型のESD保護素子を有する半導体装置を想定しているが、それ以外の半導体装置に適用することも可能である。シリサイドブロック層は最終的に残されている構成であるが、除去されていてもよい。
シリサイドブロック層と高濃度不純物領域が重なっている幅については、上記のようにして好ましい距離を見積もることができるが、上記以外の要素をさらに考慮に入れて好ましい距離を見積もることも可能である。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
本発明の半導体装置は、MOS型のESD保護素子を有する半導体装置に適用できる。
本発明の半導体装置の製造意方法は、MOS型のESD保護素子を有する半導体装置を製造方法に適用できる。
図1は本発明の第1実施形態に係るバラスト抵抗を付加したMOS型ESD保護素子であるNMOSFETの構成を示す平面図である。 図2は図1中のX−X’における断面図である。 図3(a)及び図3(b)は本発明の第1実施形態に係るバラスト抵抗を付加したMOS型ESD保護素子であるNMOSFETの製造方法の製造工程を示す断面図である。 図4(a)及び図4(b)は本発明の第1実施形態に係るバラスト抵抗を付加したMOS型ESD保護素子であるNMOSFETの製造方法の製造工程を示す断面図である。 図5(a)及び図5(b)は本発明の第1実施形態に係るバラスト抵抗を付加したMOS型ESD保護素子であるNMOSFETの製造方法の製造工程を示す断面図である。 図6(a)及び図6(b)は本発明の第1実施形態に係るバラスト抵抗を付加したMOS型ESD保護素子であるNMOSFETの製造方法の製造工程を示す断面図である。 図7(a)及び図7(b)は本発明の第1実施形態に係るバラスト抵抗を付加したMOS型ESD保護素子であるNMOSFETの製造方法の製造工程を示す断面図である。 図8(a)及び図8(b)は本発明の第2実施形態に係るバラスト抵抗を付加したMOS型ESD保護素子であるNMOSFETの製造方法の製造工程を示す断面図である。 図9(a)及び図9(b)は本発明の第2実施形態に係るバラスト抵抗を付加したMOS型ESD保護素子であるNMOSFETの製造方法の製造工程を示す断面図である。 図10(a)及び図10(b)は本発明の第2実施形態に係るバラスト抵抗を付加したMOS型ESD保護素子であるNMOSFETの製造方法の製造工程を示す断面図である。 図11は従来例に係るスナップバック現象を利用した入力保護機能を有するMOS型ESD保護素子であるNMOSFETの構成を示す平面図である。 図12は図11におけるA−A’における断面と等価回路を示す模式図である。 図13は従来例に係るMOS型ESD保護素子の動作特性を示すグラフ図である。 図14は従来例に係るバラスト抵抗を付加したMOS型ESD保護素子であるNMOSFETの構成を示す平面図である。 図15は図14中のB−B’における断面図である。 図16(a)及び図16(b)は従来例に係るバラスト抵抗を付加したMOS型ESD保護素子であるNMOSFETの製造方法の製造工程を示す断面図である。 図17(a)及び図17(b)は従来例に係るバラスト抵抗を付加したMOS型ESD保護素子であるNMOSFETの製造方法の製造工程を示す断面図である。
符号の説明
10…シリコン基板、10a…チャネル形成領域、11…ゲート絶縁膜、12…ゲート電極、13,13b…低濃度不純物領域、13a…エクステンション領域、14…サイドウォール犠牲層、15…レジスト膜、16…ソース領域、17…ドレイン領域(高濃度不純物領域)、18…サイドウォール絶縁膜、19…シリサイドブロック層、20…高融点金属シリサイド層、21…層間絶縁膜、21c…コンタクトホール、22a,22b…上層配線、25…サイドウォール犠牲層、26…レジスト膜、BR…バラスト抵抗

Claims (8)

  1. 半導体基板のチャネル形成領域にゲート絶縁膜を介してゲート電極が形成され、前記ゲート電極の両側部における前記半導体基板の表層部にソース領域及びドレイン領域が形成されてなる電界効果トランジスタのドレイン領域に接続してバラスト抵抗が形成された半導体装置であって、
    第1導電型の半導体基板と、
    前記バラスト抵抗領域において、前記半導体基板の表層部に形成され、第2導電型の導電性不純物を低濃度に含有する低濃度不純物領域と、
    前記バラスト抵抗領域を除く領域において、前記低濃度不純物領域を挟むように前記半導体基板の表層部において互いに離間して前記低濃度不純物領域より深く形成され、第2導電型の導電性不純物を高濃度に含有する一対の高濃度不純物領域と、
    少なくとも前記バラスト抵抗領域を除く領域において、前記バラスト抵抗領域を挟むように前記高濃度不純物領域の表面に互いに離間して形成された一対のシリサイド層と
    を有し、
    前記シリサイド層の前記バラスト抵抗領域側の端部の位置が、前記高濃度不純物領域及び前記低濃度不純物領域の境界の位置よりも前記バラスト抵抗領域と反対の側に離間して位置していることを特徴とする
    半導体装置。
  2. 前記シリサイド層の前記バラスト抵抗領域側の端部の位置と、前記高濃度不純物領域及び前記低濃度不純物領域の境界の位置が、前記シリサイド層からのシリサイドの拡散距離より離れている
    請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記高濃度不純物領域と前記ドレイン領域が同一の不純物領域である
    請求項1に記載の半導体装置。
  4. 前記ゲート電極の両側にサイドウォール絶縁膜が形成されており、
    前記サイドウォール絶縁膜の下部における前記半導体基板の表層部に、前記低濃度不純物領域と同一の不純物領域であるエクステンション領域が形成されている
    請求項1に記載の半導体装置。
  5. 半導体基板のチャネル形成領域にゲート絶縁膜を介してゲート電極が形成され、前記ゲート電極の両側部における前記半導体基板の表層部にソース領域及びドレイン領域が形成されてなる電界効果トランジスタのドレイン領域に接続してバラスト抵抗が形成された半導体装置の製造方法であって、
    前記バラスト抵抗領域における第1導電型の半導体基板の表層部に第2導電型の導電性不純物を低濃度に含有する低濃度不純物領域を形成し、前記バラスト抵抗領域を除く領域における前記半導体基板の表層部に互いに離間して前記低濃度不純物領域より深く、第2導電型の導電性不純物を高濃度に含有する一対の高濃度不純物領域を形成する工程と、
    少なくとも前記バラスト抵抗領域を除く領域において、前記バラスト抵抗領域を挟むように前記高濃度不純物領域の表面に互いに離間して一対のシリサイド層を形成する工程と
    を有し、
    前記シリサイド層を形成する工程において、前記シリサイド層の前記バラスト抵抗領域側の端部の位置が、前記高濃度不純物領域及び前記低濃度不純物領域の境界の位置よりも前記バラスト抵抗領域と反対の側に離間して位置するように形成することを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
  6. 前記低濃度不純物領域及び前記高濃度不純物領域を形成する工程が、
    前記バラスト抵抗領域において、第1導電型の半導体基板の表層部に、第2導電型の導電性不純物を低濃度に含有する低濃度不純物領域を形成する工程と、
    前記バラスト抵抗領域を除く領域において、前記低濃度不純物領域を挟むように前記半導体基板の表層部において互いに離間して前記低濃度不純物領域より深く、第2導電型の導電性不純物を高濃度に含有する一対の高濃度不純物領域を形成すると
    を有する
    請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記低濃度不純物領域及び前記高濃度不純物領域を形成する工程が、
    前記バラスト抵抗領域を除く領域において、第1導電型の半導体基板の表層部において、互いに離間して第2導電型の導電性不純物を高濃度に含有する一対の高濃度不純物領域を形成する工程と、
    前記バラスト抵抗領域において、前記高濃度不純物領域の間の前記半導体基板の表層部において前記低濃度不純物領域より浅く、第2導電型の導電性不純物を低濃度に含有する低濃度不純物領域を形成すると
    を有する
    請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記高濃度不純物領域を形成する工程において用いるマスクとなる層と、前記シリサイド層を形成する工程において用いるマスクとなる層が異なる層である
    請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
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