JP2011146586A - 静電気保護素子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】リーク電流の少ない静電気保護素子を提供する。
【解決手段】半導体基板100nと、半導体基板内に形成され、第1の導電型の不純物が拡散された第1のウェル101と、第1のウェル内に、第1のウェルの一部の領域を挟んで形成され、第2の導電型の不純物が拡散されたコレクタ領域110及びエミッタ領域112と、第1のウェル内に、前記エミッタ領域と分離する第1の分離領域102を挟んで形成され、第1のウェル内に拡散された不純物の濃度よりも高い濃度の、第1の導電型の不純物が拡散されたベース拡散領域114と、前記エミッタ領域下方から前記エミッタ領域と前記ベース拡散領域との間までの第1のウェル内の領域に形成され、第2の導電型の不純物が拡散された拡散領域103aとを備えた静電気保護素子。
【選択図】図1

Description

この発明は、静電気保護素子及びその製造方法に関し、特に、MOSトランジスタ用の静電気保護素子及びその製造方法に関する。
半導体装置で構成される回路には、一般に、過大電流から半導体素子を保護するために静電気保護素子が設けられている。この静電気保護素子には、静電気等のいわゆるサージから回路を保護する素子であるESD(electro‐static discharge)素子などが知られている。例えば、N型MOSトランジスタに用いられる静電気保護素子として、素子分離領域で離てられた複数の拡散領域とPWELLとからなるNPNバイポーラトランジスタとN型MOSトランジスタのドレインと拡散領域とをP/N接合として構成するツエナダイオードを形成技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下に、図22を用いて、このN型MOSトランジスタに用いられる静電気保護素子について説明する。図22は、N型MOSトランジスタに用いられる静電気保護素子を説明するための断面図である。この静電気保護素子は、素子分離領域102,201で隔てられた拡散領域110,112,114とPWELLからなるバイポーラトランジスタと、N型拡散領域115及びP型拡散領域116をP/N接合として構成するツエナダイオードで形成されている。また、ツエナダイオードのN型拡散領域115は、N型MOSトランジスタのドレインを構成し、P型拡散領域116は、このドレインの深い位置側に形成されている。そして、このツエナダイオードの降伏電圧(ブレイクダウン電圧)がMOSトランジスタ(図示せず)の降伏電圧により低く設定され、MOSトランジスタが降伏破壊する前に、バイポーラトランジスタがオンすることにより放電経路を確保している。
特開2001−345421号公報
しかしながら、この静電気保護素子は、MOSトランジスタのドレインを構成するN型拡散領域とドレインの深い位置側に形成されたP型拡散領域116とを備えるので、この静電気保護素子は、PN接合が浅くなりやすくリーク電流が増加しやすい傾向にある。このため、リーク電流がより小さい静電気保護素子が望まれている。
また、この静電気保護素子は、狭い領域にPN接合を設けることになるので、複雑なイオン注入工程で製造する必要がある。このため、より簡易な工程で、静電気保護素子を製造することが望まれている。
この発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、リーク電流がより小さい静電気保護素子を確保するとともに、より簡易な工程で製造することが静電気保護素子を提供するものである。
この発明によれば、半導体基板と、半導体基板内に形成され、第1の導電型の不純物が拡散された第1のウェルと、第1のウェル内に、第1のウェルの一部の領域を挟んで形成され、第2の導電型の不純物が拡散されたコレクタ領域及びエミッタ領域と、第1のウェル内に、前記エミッタ領域と分離する第1の分離領域を挟んで形成され、第1のウェル内に拡散された不純物の濃度よりも高い濃度の、第1の導電型の不純物が拡散されたベース拡散領域と、前記エミッタ領域下方から前記エミッタ領域と前記ベース拡散領域との間までの第1のウェル内の領域に形成され、第2の導電型の不純物が拡散された拡散領域とを備え、前記拡散領域は、少なくとも前記エミッタ領域の一部と接するとともに前記ベース拡散領域と接しないように配置され、前記エミッタ領域が前記ベース拡散領域と配線を介して電気的に接続された静電気保護素子が提供される。
この発明の静電気保護素子は、半導体基板と、半導体基板内に形成され、第1の導電型の不純物が拡散された第1のウェルと、第1のウェル内に、第1のウェルの一部の領域を挟んで形成され、第2の導電型の不純物が拡散されたコレクタ領域及びエミッタ領域と、第1のウェル内に、前記エミッタ領域と分離する第1の分離領域を挟んで形成され、第1のウェル内に拡散された不純物の濃度よりも高い濃度の、第1の導電型の不純物が拡散されたベース拡散領域と、前記エミッタ領域下方から前記エミッタ領域と前記ベース拡散領域との間までの第1のウェル内の領域に形成され、第2の導電型の不純物が拡散された拡散領域とを備え、前記拡散領域は、少なくとも前記エミッタ領域の一部と接するとともに前記ベース拡散領域と接しないように配置され、前記エミッタ領域が前記ベース拡散領域と配線を介して電気的に接続されているので、第1のウェルとコレクタ領域とを広い領域に設けることができる。このため、複雑なイオン注入工程を経る必要がない。また、より深いPN接合を設けることができ、リーク電流をより小さくすることができる。
また、前記拡散領域は、前記エミッタ領域下方から前記エミッタ領域と前記ベース拡散領域との間までの第1のウェルの領域に形成され、少なくとも前記エミッタ領域の一部と接するとともに前記ベース拡散領域と接しないように配置されているので、製造する際に高度な位置合わせを必要としない。このため、この発明の静電気保護素子は、より簡易な工程で製造することができる。
この発明の第1の実施形態に係る静電気保護素子の概念的な断面図である。 この発明の第1の実施形態に係る静電気保護素子の製造工程図である。 この発明の第1の実施形態に係る静電気保護素子の製造工程図である。 この発明の第1の実施形態に係る静電気保護素子の製造工程図である。 この発明の第1の実施形態に係る静電気保護素子の製造工程図である。 この発明の第1の実施形態に係る静電気保護素子の製造工程図である。 この発明の第1の実施形態における変形例の概念的な断面図である。 この発明の第1の実施形態における変形例の製造工程図である。 この発明の第1の実施形態における変形例の製造工程図である。 この発明の第2の実施形態に係る静電気保護素子の概念的な断面図である。 この発明の第2の実施形態に係る静電気保護素子の製造工程図である。 この発明の第2の実施形態に係る静電気保護素子の製造工程図である。 この発明の第2の実施形態に係る静電気保護素子の製造工程図である。 この発明の第2の実施形態に係る静電気保護素子の製造工程図である。 この発明の第2の実施形態に係る静電気保護素子の製造工程図である。 この発明の第2の実施形態における変形例の概念的な断面図である。 この発明の第2の実施形態における変形例の概念的な断面図である。 この発明の第2の実施形態における変形例の製造工程図である。 この発明の第2の実施形態における変形例の製造工程図である。 この発明の第3の実施形態に係る静電気保護素子の概念的な断面図である。 この発明の第1〜第3の実施形態に係る静電気保護素子が用いられる回路の等 価回路図である。 従来のN型MOSトランジスタに用いられる静電気保護素子を説明するための 断面図である。
この発明の静電気保護素子は、半導体基板と、半導体基板内に形成され、第1の導電型の不純物が拡散された第1のウェルと、第1のウェル内に、第1のウェルの一部の領域を挟んで形成され、第2の導電型の不純物が拡散されたコレクタ領域及びエミッタ領域と、第1のウェル内に、前記エミッタ領域と分離する第1の分離領域を挟んで形成され、第1のウェル内に拡散された不純物の濃度よりも高い濃度の、第1の導電型の不純物が拡散されたベース拡散領域と、前記エミッタ領域下方から前記エミッタ領域と前記ベース拡散領域との間までの第1のウェル内の領域に形成され、第2の導電型の不純物が拡散された拡散領域とを備え、前記拡散領域は、少なくとも前記エミッタ領域の一部と接するとともに前記ベース拡散領域と接しないように配置され、前記エミッタ領域が前記ベース拡散領域と配線を介して電気的に接続されることを特徴とする。
この発明の静電気保護素子は、第1の導電型の不純物が拡散された第1のウェルがベース領域として、第1のウェルに、第1のウェルの一部の領域を挟んで形成され、第2の導電型の不純物が拡散された領域が、コレクタ領域及びエミッタ領域として、それぞれラテラルバイポーラトランジスタの一部を構成する。これらの領域が、MOSトランジスタの一部を構成するものであっても、ラテラルバイポーラトランジスタとして機能するものであれば、この発明の静電気保護素子に含まれる。例えば、寄生ラテラルバイポーラトランジスタであってもよい。
ここで、第1の導電型とは、N型又はP型の導電型をいい,第2の導電型とは、第1の導電型と異なる導電型をいう。例えば、第1の導電型がN型の導電型の場合、第2の導電型はP型の導電型となり、第1の導電型がP型の導電型の場合、第2の導電型はN型の導電型となる。
また、分離領域とは、半導体素子(静電気保護素子を含む)又はその一部が形成されていない領域をいい、素子間又は素子の一部を分離する機能を果たしている領域をいう。
また、前記エミッタ領域と前記ベース拡散領域とを電気的に接続する配線は、静電気等の比較的高い電圧を生じさせる電荷を放電させる放電経路である。このため、前記配線は、接地されることが好ましい。
また、前記拡散領域は、前記エミッタ領域下方から前記エミッタ領域と前記ベース拡散領域との間までの第1のウェルの領域内に形成される。前記拡散領域は、第1のウェルの領域内、つまり、第1の導電型が拡散された領域内部に形成される。例えば、第1のウェルの領域と前記半導体基板との境界よりも第1のウェル側に形成されてもよいし、第1のウェルの領域と第2の導電型が拡散された領域との境界よりも第1のウェル側に形成されてもよい。
前記拡散領域は、前記エミッタ領域下方から前記エミッタ領域と前記ベース拡散領域との間までの第1のウェルの領域内に形成され、少なくとも前記エミッタ領域の一部と接するとともに前記ベース拡散領域と接しないように配置されるので、前記一部の領域を含む第1のウェルとベース拡散領域との間の抵抗を大きくすることができる。このため、この発明の静電気保護素子は、第1のウェルとベース拡散領域との間の比較的小さい電流で動作することができる。
また、この発明の実施形態において、前記一部の領域上に絶縁膜を介して形成された導電膜をさらに備え、前記導電膜は、前記一部の領域と平面的に同じ大きさであってもよい。
この実施形態によれば、前記一部の領域上に絶縁膜を介して形成された導電膜をさらに備えるので、前記絶縁膜及び前記導電膜をマスクとして自己整合的に第2の導電型の不純物が拡散されたコレクタ領域及びエミッタ領域を形成することができる。このため、この実施形態に係る静電気保護素子は、複雑なイオン注入工程を経る必要がなく、より簡易な工程で製造することができる。
また、この発明の実施形態において、前記導電膜が前記エミッタ領域及び前記ベース拡散領域と配線を介して電気的に接続されてもよい。
この実施形態によれば、前記導電膜が前記エミッタ領域及び前記ベース拡散領域と配線を介して電気的に接続されているので、コレクタ領域及びエミッタ領域に挟まれる前記一部の領域上の前記導電膜の電位が一定の値に固定される。このため、この実施形態に係る静電気保護素子の動作を安定させることができる。前記配線は、接地することが好ましい。
また、この発明の実施形態において、前記半導体基板内に第1のウェルと分離する第2の分離領域を挟んで形成され第1の導電型の不純物が拡散された第2のウェルと、第2のウェル内に第2のウェルの他の部分の領域を挟んで形成され第2の導電型の不純物が拡散されたソース領域及びドレイン領域と、前記他の部分の領域上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、により構成された半導体素子をさらに備え、第2のウェルは、第1の導電型の不純物が第1のウェルと同じ不純物濃度で拡散されたウェルであってもよい。
この実施形態によれば、この実施形態に係る静電気保護素子と第1の導電型の不純物が拡散された第2のウェルを有するMOSトランジスタとを同じ基板に形成したとしても、第2のウェルが第1の導電型の不純物が第1のウェルと同じ不純物濃度で拡散されたウェルであるので、この実施形態に係る静電気保護素子は、複雑なイオン注入工程を経る必要がなく、より簡易な工程で製造することができる。
また、この発明の実施形態において、前記半導体基板上に第1のウェルと分離する第2の分離領域を挟んで形成され第2の導電型の不純物が拡散された第3のウェルと、第3のウェル内に第3のウェルの他の部分の領域を挟んで形成され第1の導電型の不純物が拡散されたソース領域及びドレイン領域と、前記他の部分の領域上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、により構成された半導体素子をさらに備え、第3のウェルは、第2の導電型の不純物が前記拡散領域と同じ不純物濃度で拡散された領域であってもよい。
この実施形態によれば、この実施形態に係る静電気保護素子と第2の導電型の不純物が拡散された第3のウェルを有するMOSトランジスタとを同じ基板に形成したとしても、第3のウェルは、第2の導電型の不純物が前記拡散領域と同じ不純物濃度で拡散された領域であるので、この実施形態に係る静電気保護素子は、複雑なイオン注入工程を経る必要がなく、より簡易な工程で製造することができる。
また、この発明の実施形態において、前記ソース領域及びドレイン領域は、前記コレクタ領域及びエミッタ領域と同じ不純物濃度で不純物が拡散された領域であってもよい。
この実施形態によれば、この実施形態に係る静電気保護素子とMOSトランジスタとを同じ基板に形成したとしても、前記ソース領域及びドレイン領域は、前記コレクタ領域及びエミッタ領域と同じ不純物濃度で不純物が拡散された領域であるので、この実施形態に係る静電気保護素子は、複雑なイオン注入工程を経る必要がなく、より簡易な工程で製造することができる。例えば、前記ソース領域及びドレイン領域は、前記コレクタ領域及びエミッタ領域と同じ導電型の不純物が拡散されるので、この実施形態に係る静電気保護素子は、これらの領域が同じ不純物濃度であれば、より簡易な工程で製造することができる。
また、この発明の実施形態において、前記拡散領域の下方に、第1のウェルに拡散された不純物の濃度よりも高い濃度の、第1の導電型の不純物が拡散された第4のウェルをさらに備える静電気保護素子であってもよい。
この実施形態によれば、前記拡散領域の下方に、第1のウェルに拡散された不純物の濃度よりも高い濃度の、第1の導電型の不純物が拡散された第4のウェルをさらに備えるので、前記一部の領域を含む第1のウェルとベース拡散領域との間の抵抗をより大きくすることができる。このため、この発明の静電気保護素子は、第1のウェルとベース拡散領域との間の電流が小さい電流であっても動作することができる。
また、この発明の実施形態において、前記基板が第1の導電型の不純物を含む基板であってもよいし、また、前記基板が第2の導電型の不純物を含む基板であってもよい。
この発明の静電気保護素子の製造方法は、半導体基板内に第1の分離領域を形成する工程と、第1の分離領域を含むように第1の導電型の不純物を拡散して第1のウェルを形成する工程と、第1の分離領域の下方から第1の分離領域に隣接する領域までの第1のウェル内の領域に、第2の導電型の不純物を拡散して拡散領域を形成する工程と、前記拡散領域及び第1の分離領域以外の、第1のウェルにある一部の領域を挟むとともに前記拡散領域とその領域の一部が重なるように、第2の導電型の不純物を拡散してコレクタ領域及びエミッタ領域を形成する工程と、前記コレクタ領域及びエミッタ領域並びに前記拡散領域と第1の分離領域により分離された、第1のウェル内の領域に、第1のウェルに拡散された不純物の濃度よりも高い濃度の、第1の導電型の不純物を拡散してベース拡散領域を形成する工程と、前記エミッタ領域及び前記ベース拡散領域を接続するように配線を形成する工程と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、前記静電気保護素子をより簡易な工程で製造できる。
また、この発明の静電気保護素子の製造方法は、半導体基板内に第1及び第2の分離領域を形成する工程と、第1の導電型の不純物を拡散して、第1の分離領域を含む第1のウェルと、第1のウェルと第2の分離領域により分離された第2のウェルと、を形成する工程と、第1の分離領域の下方から第1の分離領域に隣接する領域までの第1のウェル内の領域に、第2の導電型の不純物を拡散して拡散領域を形成する工程と、前記拡散領域及び第1の分離領域以外の、第1のウェル上の一部分及び第2のウェル上の他の部分に、それぞれ絶縁膜及び導電膜を形成する工程と、第2の導電型の不純物を拡散して、前記絶縁膜及び前記導電膜と自己整合的に、第1のウェル内にコレクタ領域及びエミッタ領域を形成するとともに、第2のウェル内にソース領域及びドレイン領域を形成する工程と、前記コレクタ領域及びエミッタ領域並びに前記拡散領域と第1の分離領域により分離された、第1のウェル内の領域に、第1のウェルに拡散された不純物の濃度よりも高い濃度の、第1の導電型の不純物を拡散してベース拡散領域を形成する工程と、前記エミッタ領域及び前記ベース拡散領域を接続するように配線を形成する工程と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、前記静電気保護素子と第1の導電型の不純物が拡散された第2のウェルを有するMOSトランジスタとを同じ基板に製造することができる。また、前記絶縁膜及び前記導電膜と自己整合的に、第1のウェル内のコレクタ領域及びエミッタ領域と第2のウェル内のソース領域及びドレイン領域とを形成するので、複雑なイオン注入工程を経ることなく、より簡易な工程で前記静電気保護素子を製造することができる。
また、この発明の実施形態において、静電気保護素子の製造方法は、第1のウェルに拡散された不純物の濃度よりも高い濃度の、第1の導電型の不純物を拡散して前記拡散領域の下方に第4のウェルを形成する工程をさらに備えてもよい。
この実施形態によれば、第1のウェルとベース拡散領域との間の電流が小さい電流であっても動作することができる静電気保護素子の製造方法が提供できる。
この発明の静電気保護素子の製造方法は、半導体基板内に第1及び第2の分離領域を形成する工程と、第1の導電型の不純物を拡散して第1の分離領域を含む第1のウェルを形成する工程と、第2の導電型の不純物を拡散して、第1のウェルと第2の分離領域で分離された第3のウェルと、第1の分離領域の下方から第1の素子分離領域に隣接する領域までの第1のウェル内の領域の、拡散領域と、を形成する工程と、前記拡散領域以外の、第1のウェル上の一部分及び第3のウェル上の他の部分に、それぞれ絶縁膜及び導電膜を形成する工程と、第1のウェル内に、第2の導電型の不純物を拡散して、前記絶縁膜及び前記導電膜と自己整合的にコレクタ領域及びエミッタ領域を形成する工程と、第1のウェルに拡散された不純物の濃度よりも高い濃度の、第1の導電型の不純物を拡散して、第3のウェル内に、前記絶縁膜及び前記導電膜と自己整合的にソース領域及びドレイン領域を形成するとともに、前記コレクタ領域及びエミッタ領域並びに前記拡散領域と第1の分離領域により分離された、第1のウェル内の領域に、ベース拡散領域を形成する工程と、前記エミッタ領域及び前記ベース拡散領域を接続するように配線を形成する工程と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、前記静電気保護素子と第2の導電型の不純物が拡散された第3のウェルを有するMOSトランジスタとを同じ基板に製造することができる。
また、第1のウェルに、第2の導電型の不純物を拡散して、前記絶縁膜及び前記導電膜と自己整合的にコレクタ領域及びエミッタ領域を形成し、また、第3のウェルに、第1の導電型の不純物を拡散して、前記絶縁膜及び前記導電膜と自己整合的にソース領域及びドレイン領域を形成するので、複雑なイオン注入工程を経ることなく、より簡易な工程で前記静電気保護素子を製造することができる。
また、この発明の実施形態において、静電気保護素子の製造方法は、第3のウェルを形成する工程は、その工程で拡散される第2の導電型の不純物が前記拡散領域を形成する工程で拡散される第2の導電型の不純物における濃度と同じ濃度であってもよい。
この実施形態によれば、静電気保護素子の製造方法は、第3のウェルを形成する工程は、その工程で拡散される第2の導電型の不純物が前記拡散領域を形成する工程で拡散される第2の導電型の不純物における濃度と同じ濃度であるので、複雑なイオン注入工程を経ることなく、より簡易な工程で前記静電気保護素子を製造することができる。
なお、静電気保護素子は、過大電流から半導体素子(回路を含む)を保護する素子が含まれる。つまり、過大電流は、静電気に限られない。この静電気保護素子は、例えば、ESD(electro‐static discharge)素子が含まれる。
以下、図面に示す実施形態を用いて、この発明を詳述する。
(第1の実施形態)
この発明の第1の実施形態に係る静電気保護素子について図1〜図6を参照して説明する。図1は、この実施形態に係る静電気保護素子を説明するための断面図である。図2〜図6は、この実施形態に係る静電気保護素子の製造方法を説明するための製造工程図である。なお、図1に、この実施形態に係る静電気保護素子の等価回路を断面図にかさねて表示する。
まず、図1を用いて第1の実施形態に係る静電気保護素子の構成を説明する。
図1に示すように、この実施形態に係る静電気保護素子は、N型シリコン基板100nと、N型シリコン基板100n内に形成され、P型の不純物が拡散されたPウェル101と、Pウェル101内に、Pウェル101の一部の領域111を挟んで形成され、N型の不純物が拡散されたコレクタ領域110及びエミッタ領域112と、Pウェル101内に、エミッタ領域112と分離する素子分離102(第1の分離領域)を挟んで形成され、Pウェル101内に拡散された不純物の濃度よりも高い濃度の、P型の不純物が拡散されたベース拡散領域114と、エミッタ領域112下方からエミッタ領域112とベース拡散領域114との間までのPウェル101内の領域に形成され、N型の不純物が拡散された拡散領域103aとを備えている。
この実施形態に係る静電気保護素子は、Pウェル101と、Pウェル101の一部の領域を挟んで形成され、N型の不純物が拡散されたコレクタ領域110及びエミッタ領域112と、がそれぞれ、ベース、コレクタ、エミッタとしてラテラルバイポーラトランジスタの一部を構成するように形成されている。このラテラルバイポーラトランジスタはいわゆる寄生トランジスタであり、この実施形態では、MOSトランジスタの構造を利用して製造されている。N型シリコン基板100nには、他の領域にMOSトランジスタが形成されており、このMOSトランジスタの製造プロセスを利用して製造されている。
Pウェル101は、コレクタ領域110及びエミッタ領域112に挟まれた一部の領域111がベースとして機能する。この実施形態では、この一部の領域111は、絶縁膜を介して形成されたゲート電極105と対向しており、このゲート電極105は、一部の領域111と平面的に同じ大きさで形成されている。この実施形態では、N型シリコン基板100nの他の領域にMOSトランジスタが形成されており、ゲート電極105は、MOSトランジスタのゲート電極と同じ材料で形成された電極、つまり導電膜で形成されている。ゲート電極105は、静電気保護素子においてMOSトランジスタのゲート電極として機能するものではなく、製造プロセスでMOSトランジスタのゲート電極と同じ工程で製造され(このため、この明細書ではゲート電極105と呼んでいる)、この製造プロセスで一部の領域111が、このゲート電極105に対して自己整合的に形成される。このため、一部の領域111は、ゲート電極105と平面的に同じ大きさで形成され、コレクタ領域110及びエミッタ領域112は、ゲート電極105両側の下方に一部の領域111を挟むように形成されている。一部の領域111はゲート電極105と平面的に同じ大きさでなくともよいが、一部の領域111が、このゲート電極105に対して自己整合的に形成されると、製造プロセスが簡易となるので、一部の領域111はゲート電極105と平面的に同じ大きさであるとよい。
拡散領域103aは、N型の不純物が拡散され、エミッタ領域112下方からエミッタ領域112とベース拡散領域114との間までの領域に形成されている。また、拡散領域103aがエミッタ領域112の一部と接するように形成され、ベース拡散領域114と接しないように配置されている。この実施形態では、拡散領域103aは、エミッタ領域112とその一部が平面的に重なるように形成され領域が接するように形成されているが、この拡散領域103aは、エミッタ領域112と平面的に完全に重なる領域に形成されてもよい。イオン注入法等で製造する際にアライメント精度が要求されるので、拡散領域103aがエミッタ領域112と平面的に完全に重なるよりは、その一部が平面的に重なるようにするほうがよい。
また、この実施形態では、拡散領域103aは、素子分離102の下方に形成され、ベース拡散領域114と平面的に重ならないように形成されている。ベース拡散領域114と平面的に重なるように形成されると、ラテラルバイポーラトランジスタの機能が損なわれるため、拡散領域103aはベース拡散領域114と接しないように配置されている。ラテラルバイポーラトランジスタが機能すればよいので、拡散領域103aは、エミッタ領域112下方から素子分離102の下方全体に形成される必要はなく、エミッタ領域112下方から素子分離102の下方の一部に形成されてもよい。
また、拡散領域103aは、Pウェル101の内部に形成されている。拡散領域103aがPウェル101とN型シリコン基板100nとの境界まで形成されると、ラテラルバイポーラトランジスタの機能が損なわれるため、拡散領域103aはPウェル101の内部に形成されている。拡散領域103aの深さ(基板方向の領域)は特に限定されないが、その深さは、Pウェル101とN型シリコン基板100nとの境界より浅く形成されるとよい。つまり、N型の不純物が拡散された拡散領域103aは、拡散領域103aと接しないように形成されるとよい。
エミッタ領域112は、拡散領域103aとその一部が接するとともに、ベース拡散領域114とメタル配線109を介して電気的に接続されている。また、この実施形態では、エミッタ領域112及びベース拡散領域114は、ゲート電極とメタル配線109を介して電気的に接続されている。エミッタ領域112とベース拡散領域114は、静電気保護素子として機能させるため、互いに接続されているが、ゲート電極との接続は任意である。ベースとして機能する一部の領域111上にゲート電極が存在し、このゲート電極が電気的にフロート状態であると、ラテラルバイポーラトランジスタの機能が安定しない場合があるため、このゲート電極は、エミッタ領域112及びベース拡散領域114と電気的に接続するとよい。この接続は、メタル配線を介して行ってもよいが、電気的な接続ができれば特にメタル配線に限定されず、例えばポリシリコンで接続してもよい。なお、この実施形態では、コレクタ領域110、エミッタ領域112、ベース拡散領域114、ゲート電極105は、それぞれコンタクト108を介してその上部にメタル配線109が形成され、コレクタ領域110は入力側(静電気が静電気保護素子に入力される経路)の配線109に接続され、エミッタ領域112及びベース拡散領域114並びにゲート電極105は、出力側(静電気保護素子から静電気が出力される経路)の配線109に接続されている。
次に、第1の実施形態に係る静電気保護素子の動作を説明する。まず、この静電気保護素子の構成要素の機能について説明する。
図1に示すように、この実施形態に係る静電気保護素子200は、NPNラテラルバイポーラトランジスタ201と、ウェル抵抗202と、トリガーダイオード203として機能するように構成されている。また、これらの素子のうち、Pウェル101、コレクタ領域110、エミッタ領域112、がそれぞれ、NPNラテラルバイポーラトランジスタ201のベース、コレクタ、エミッタとして機能するように構成されている。また、コレクタ領域110とPウェル101とは、トリガーダイオード203としても機能するように構成され(コレクタと兼用されている)、Pウェル101からベース拡散領域114までの領域(正確には、ベースとして機能する、エミッタ領域112とコレクタ領域110とに挟まれた領域111からベース拡散領域114までの領域)は、ウェル抵抗202として機能するように構成されている。
これらの構成要素は次のように動作する。まず、配線109から、静電気の正の電荷によるサージが入ると、配線109を介してコレクタ領域110の電位があがる。次いで、コレクタ領域110とPウェル101とで構成されるトリガーダイオード203は、コレクタ領域110の電位がある一定値以上の電位に達すると、アバランシェ降伏を起こす。このとき、Pウェル101からベース拡散領域114を経てGND配線であるエミッタ領域112及びベース拡散領域114側の配線109へ電流が流れる。この電流をI、抵抗202における抵抗値をRとすると、抵抗値Rと電流Iの積に相当する電圧がNPNバイポーラトランジスタ201のベースに加えられるようになる。次いで、この電流が一定値以上の電流となると、ベースの電圧が一定以上に達し、NPNバイポーラトランジスタ201が点灯する。このため、静電気の電荷は、NPNバイポーラトランジスタ201を経て、エミッタ領域112及びベース拡散領域114側の配線109に達するようになる。したがって、NPNバイポーラトランジスタ201が放電経路として機能することになる。この実施形態に係る静電気保護素子は、ベース電位(Vb)が約0.6V以上となったときに寄生NPNバイポーラトランジスタ201が点灯するように構成されている。この場合、抵抗値Rと電流Iの積が約0.6V以上となると、この実施形態に係る静電気保護素子は、放電経路として機能する。
次に、この静電気保護素子が用いられる回路の例を説明する。図21に、この静電気保護素子が用いられる回路を示す。図21は、この静電気保護素子が用いられる回路の等価回路図である。この等価回路は一般的な静電気保護素子が用いられる回路の一例でもあり、この実施形態に係る静電気保護素子にも適用できる回路である。
図21に示すように、この回路の静電気保護素子200は、NPNラテラルバイポーラトランジスタ201と、ウェル抵抗202と、トリガーダイオード203とにより構成されている。この静電気保護素子200は、この回路において、入力側となるVDD配線と、出力側となるGND配線の間に配置され、NPNラテラルバイポーラトランジスタ201のコレクタが入力側となるVDDに接続され、NPNラテラルバイポーラトランジスタ201のエミッタが出力側となるGNDに接続されている。また、VDD配線とGND配線の間には、ウェル抵抗202とトリガーダイオード203とが直列に接続され、ウェル抵抗202とトリガーダイオード203とが接続される個所でトリガーダイオード203のベースが接続されている。また、VDD配線とGND配線の間には、内部回路に接続されたPMOSトランジスタ204及びNMOSトランジスタ205と、パッド207に接続された保護ダイオード206とが接続されている。
この回路は、次のように動作する。まず、パッド207から静電気の正の電荷によるサージが入ると、保護ダイオード206を経て、VDD配線に電圧がかかり、トリガーダイオード203の一端に電圧が印加される。次いで、ある一定値以上の電圧がかかると、トリガーダイオード203は、アバランシェ降伏を起こす。このため、電流がウェル抵抗202を介してVDD配線からGND配線へ流れるようになる。このとき、この電流の電流値とウェル抵抗202の抵抗値により、NPNラテラルバイポーラトランジスタ201のベースに電圧がかかるようになる。次いで、この電圧が一定値以上になると、NPNラテラルバイポーラトランジスタ201が動作し、NPNラテラルバイポーラトランジスタ201のコレクタとエミッタの間を経由して、電流がVDD配線からGND配線へ流れる。このため、静電気の正の電荷によるサージは内部回路ではなく、NPNラテラルバイポーラトランジスタ201に流れることになり、内部回路が保護される。この回路において、この実施形態に係る静電気保護素子を用いることにより、内部回路(例えば、CMOS集積回路)をサージ(例えば静電気)による破壊から保護することができる。
次に、この実施形態に係る静電気保護素子の製造方法について説明する。図2〜6に、この実施形態に係る静電気保護素子の製造方法を示す。図2〜6は、この第1の実施形態に係る静電気保護素子の製造工程図である。これらの図は、同じ基板に、静電気保護素子とNMOSトランジスタ及びPMOSトランジスタを製造する場合の製造工程図であり、これらの図において、Aは、静電気保護素子部を示し、Bは、NMOSトランジスタ部分を示している。また、Cは、PMOSトランジスタ部分を示している。
まず、周知の方法を用いて、N型シリコン基板100nの表面上に素子分離102を形成する。この素子分離102は、例えば300nmの膜厚で形成する。
次いで、図2(1)に示すように、フォトレジスト151をN型シリコンに塗布し、周知のフォトリソグラフィ工程にて、静電気保護素子及びNMOSトランジスタ部が開口されたパターンをこのフォトレジスト151に形成する。そして、このパターンが形成されたフォトレジスト151をマスクとし、P型不純物をイオン注入法でシリコン基板に注入する。このとき、静電気保護素子部の素子分離102を含む領域にP型不純物を注入する。例えばボロン 250KeV,1.5×1013/cm2及びボロン 30KeV,1.5×1013/cm2をシリコン基板に注入する。これにより、静電気保護素子部のPウェル101(第1のウェル)と静電気保護素子部と素子分離102で分離されたNMOSトランジスタ部分にNMOSチャネル注入領域となるPウェル1012(第2のウェル)とが形成される。
次いで、図2(2)に示すように、フォトレジスト151を除去した後、N型拡散領域103a及びNウェル103を形成する。フォトレジスト152を塗布し、周知のフォトリソグラフィ工程にて、静電気保護素子部の素子分離102から素子分離102と隣接する領域までの領域(つまり、素子分離102とその周辺)と、素子分離102により分離されたNMOSトランジスタに相当する部分とが開口されたパターンをフォトレジスト152に形成する。そして、このパターンが形成されたフォトレジスト152をマスクとし、N型不純物をイオン注入法でシリコン基板に注入する。例えば、リン 450KeV,2.0×1013/cm2及びリン 40KeV,1.5×1013/cm2をシリコン基板に注入する。これにより、静電気保護素子部の、素子分離102の下方から素子分離102に隣接する領域までの領域と、素子分離102で分離されたPMOSトランジスタ部分にPMOSチャネル注入領域となるNウェル1012(第3のウェル)とが形成される。
なお、N型拡散領域103aは、Pウェル101に拡散された不純物とこの工程で注入されるN型不純物とが相殺される領域となる。このため、上記のような不純物濃度条件を選択するとよい。また、シリコン基板の深さ方向についても、N型拡散領域103aがN型シリコンのPウェル101界面に接触しないように、不純物の注入エネルギー条件を選択するとよい。これは、N型拡散領域103aがN型シリコンのPウェル101界面に接触すると、ウェル抵抗202の抵抗値が非常に大きくなり、この静電気保護素子が点灯しにくくなるからである。
次いで、図3(3)に示すように、フォトレジスト152を除去した後、ゲート絶縁膜104及びゲート電極105を形成する。ゲート絶縁膜104となるシリコン酸化膜7.0nmと、ゲート電極105となるポリシリコン200nmとをウェハー表面に形成し、さらに、フォトレジスト153を塗布する。周知のフォトリソグラフィ工程にて、フォトレジスト153にパターンを形成する。このパターンは、静電気保護素子部において、N型拡散領域103a及び素子分離102と一定の領域を隔てた部分が開口されたパターンであり、また、NMOSトランジスタ部分及びPMOSトランジスタ部分のトランジスタ形成部分が開口されたパターンである。ここで、静電気保護素子部におけるN型拡散領域103a及び素子分離102と一定の領域を隔てた部分が開口されたパターンは、静電気保護素子部における素子分離102とN型拡散領域103aを隔てた部分が開口されたパターンであってもよく、この場合、後で形成されるエミッタ領域とN型拡散領域103aとが平面的に完全に重なることになる。
そして、このパターンが形成されたフォトレジスト153をマスクとして、静電気保護素子部とNMOSトランジスタ部分とPMOSトランジスタ部分とに、それぞれゲート絶縁膜104及びゲート電極105を形成する。
次いで、図3(4)に示すように、フォトレジスト153を除去した後、静電気保護素子部とNMOSトランジスタ部分とが開口されたレジストパターン154(静電気保護素子部のウェル端子部を除く)を利用して、静電気保護素子部とNMOSトランジスタ部分とにLDD領域121を形成する。つまり、この開口されたレジストパターン154をマスクとして、イオン注入法でLDD領域121を形成する。例えばLDD注入はリン 15KeV,5×1013/cm2の条件で行う。このとき、静電気保護素子部とNMOSトランジスタ部分とにそれぞれ形成されたゲート絶縁膜104及びゲート電極105がマスクとなり、ゲート絶縁膜104及びゲート電極105と自己整合的にLDD領域121が形成される。
次いで、図4(5)に示すように、フォトレジスト154を除去した後、新たにPMOSトランジスタ部分が開口されたレジストパターン155を上記(図2(4))と同様にして形成し、イオン注入法によりPMOSトランジスタ部分にLDD領域121を形成する。例えば、このイオン注入(LDD注入)はBF2 20KeV,4.0×1013/cm2の条件で行う。この場合も上記と同様に、PMOSトランジスタ部分に形成されたゲート絶縁膜104及びゲート電極105がマスクとなり、ゲート絶縁膜104及びゲート電極105と自己整合的にLDD領域121が形成される。
次いで、図4(6)に示すように、フォトレジスト155を除去した後、周知の方法を用いて、シリコン窒化膜でゲートサイドウォール膜106を形成する。次いで、静電気保護素子部とNMOSトランジスタ部分とが開口されたレジストパターン156(静電気保護素子部のウェル端子部を除く)を利用して、イオン注入法でN型拡散領域を形成する。つまり、このレジストパターン156をマスクとして、例えば、砒素 50KeV,5.0×1015/cm2の条件でイオン注入を行う。このとき、静電気保護素子部とNMOSトランジスタ部分とにそれぞれ形成されたゲート絶縁膜104及びゲート電極105並びにゲートサイドウォール膜106がマスクとなり、これらと自己整合的にN型拡散領域が形成される。静電気保護素子部のN型拡散領域は、コレクタ領域110及びエミッタ領域112となり、NMOSトランジスタ部分のN型拡散領域は、ソース領域1101及びドレイン領域1121となる。
次いで、図5(7)に示すように、フォトレジスト156を除去した後、静電気保護素子部における、N型拡散領域103a並びにコレクタ領域110及びエミッタ領域112と素子分離102により分離された領域114とPMOSトランジスタ部分とが開口されたレジストパターン157(静電気保護素子部のウェル端子部を除く)を利用して、イオン注入法でP型拡散領域を形成する。つまり、このレジストパターン157をマスクとして、例えば、ボロン 2KeV,3.0×1015/cm2の条件でイオン注入を行う。このとき、PMOSトランジスタ部分に形成されたゲート絶縁膜104及びゲート電極105並びにゲートサイドウォール膜106がマスクとなり、これらと自己整合的にP型拡散領域が形成される。静電気保護素子部におけるP型拡散領域は、ベース拡散領域114となり、PMOSトランジスタ部分におけるP型拡散領域は、ソース領域及びドレイン領域となる。
次いで、フォトレジスト157を除去した後、注入した不純物を活性化させるために1020℃ 10秒程度のアニール処理を行う。
次いで、図5(8)に示すように、シリコン及びポリシリコン表面にシリサイド膜107を形成する。静電気保護素子部において、シリサイド膜107を設けない場合は、NPNラテラルバイポーラトランジスタの破壊耐圧が向上するが、一方でNPNラテラルバイポーラトランジスタが点灯するときの抵抗が増加して静電を放電するときの効率が低下する。このため、破壊耐圧と放電効率の面からシリサイドを形成するかどうか選択するとよい。
次いで、図6(9)に示すように、周知の技術を用いて配線108、109を形成する。エミッタ領域112とベース拡散領域114とを配線で接続する。N型シリコン基板100nにGND配線を設ける場合、このGND配線にエミッタ領域112及びベース拡散領域114を接続する。また、コレクタ領域110にも配線109を形成する。コレクタ領域110側の配線109は、VDD線や入出力線に接続する。
なお、ゲート電極105も、エミッタ領域112及びベース拡散領域114とを配線で接続するとよい。
以上の工程により、図6(9)に示す静電気保護素子及び半導体素子を製造することができる。
(ウェルの変形例)
次に、第1の実施形態に係る静電気保護素子のウェル101の変形例を説明する。
図7は、この静電気保護素子に係るウェルの変化例を示す断面図である。また、図8〜図9は、この実施形態に係るウェルの変形例の製造方法を説明するための製造工程図である。
図7に示すように、第1の実施形態に係るウェルの変形例は、ウェル101に第4のウェル1012を形成している。つまり、第1の実施形態の静電気保護素子に係るウェルの変化例は、N型拡散領域103aの下方に、Pウェル101に拡散された不純物の濃度よりも高い濃度の、P型の不純物が拡散された第4のウェル1012をさらに備えている。第1の実施形態に係る静電気保護素子は、Pウェル101からベース拡散領域114までの領域(エミッタ領域112とコレクタ領域110とに挟まれた領域111からベース拡散領域114までの領域)は、ウェル抵抗202として機能するように構成されて、このウェル抵抗202の抵抗値RがNPNバイポーラトランジスタ201のベースに加えられる電圧に影響する。このため、ウェル抵抗202の抵抗値を調整することにより、静電気保護素子の点灯する条件を変更することができる。したがって、Pウェル101に拡散された不純物の濃度よりも高い濃度の、P型の不純物が拡散された第4のウェル1012を備えることにより、ウェル抵抗202の抵抗値を大きくして、第1のウェルとベース拡散領域との間の電流が小さい電流であっても動作する静電気保護素子とすることができる。
また、N型拡散領域103aがN型シリコン基板100nと接触すると、上記ウェル抵抗202の抵抗値が非常に大きい値となり、静電気保護素子が点灯しにくくその動作が不安定となる。一方、Pウェル101に拡散された不純物の濃度よりも高い濃度の、P型の不純物が拡散された第4のウェル1012を備えると、上記ウェル抵抗202の抵抗値を一定の値に保つことができる。このため、この第4のウェル1012を備えることにより、静電気保護素子の動作を安定させることができる。
この実施形態に係るウェルの変形例の製造方法を説明する。
まず、第1の実施形態と同様にして、N型シリコン基板100nの表面上に素子分離102を形成する。
次いで、図8(1)に示すように、フォトレジスト151をN型シリコンに塗布し、周知のフォトリソグラフィ工程にて、静電気保護素子の、素子分離102及びこれに隣接する領域以外の領域が開口され、NMOSトランジスタ部が開口されたパターン151を形成する。このフォトレジスト151をマスクとして、P型不純物をイオン注入法でシリコン基板に注入する。例えば、ボロン 200KeV,1.5×1013/cm2及びボロン 30KeV,1.5×1013/cm2をシリコン基板に注入する。これにより、Pウェル101およびNMOSチャネル注入領域となる第2のウェル1011が形成される。
次いで、図8(2−1)に示すように、フォトレジスト151を除去した後、フォトレジスト152をN型シリコンに塗布し、周知のフォトリソグラフィ工程にて、静電気保護素子の、素子分離102及びこれに隣接する領域が開口され、PMOSトランジスタ部が開口されたパターン151を形成する。そして、このパターン151をマスクとし、N型不純物をイオン注入法でシリコン基板に注入する。例えば、リン 450KeV,1.5×1013/cm2及びリン 40KeV,1.5×1013/cm2をシリコン基板に注入する。これにより、静電気保護素子のNウェル(N型拡散領域)103とPMOSトランジスタ部のNウェル(第3のウェル)103とが同じ構造のN型拡散領域103cとなる。
次いで、図9(2−2)に示すように、フォトレジスト152を除去した後、フォトレジスト152bをN型シリコンに塗布し、周知のフォトリソグラフィ工程にて、静電気保護素子が開口されたパターン152bを形成する。ここで、このパターンは、少なくとも静電気保護素子が開口されたパターン152bであればよい。このパターン152bをマスクとし、P型不純物をイオン注入法でシリコン基板に注入する。例えば、ボロン 500KeV,3.0×1011/cm2をシリコン基板に注入する。これにより、N型拡散領域103cとN型シリコン基板101とを分離するP型不純物層1012を形成する。
以下、図2(3)〜図6(9)に示す工程を実施する。これらの工程を実施することにより、図9(9)(つまり図7)に示す静電気保護素子及び半導体素子を製造することができる。
(第2の実施形態)
この発明の第2の実施形態に係る静電気保護素子について図10〜図15を参照して説明する。図10は、この実施形態に係る静電気保護素子を説明するための断面図である。また、図11〜図15は、この実施形態に係る静電気保護素子の製造方法を説明するための製造工程図である。なお、図10に、この実施形態に係る静電気保護素子の等価回路を断面図にかさねて表示する。
まず、図10を用いて第1の実施形態に係る静電気保護素子の構成を説明する。
この実施形態に係る静電気保護素子は、第1の実施形態とその構成は同じであるが、基板がP型シリコン基板で形成され、N型拡散領域103aがP型シリコン基板と接している点で第1の実施形態と相違している。つまり、この実施形態に係る静電気保護素子は、P型シリコン基板上にPウェル101が形成され、このPウェルにN型拡散領域103aが形成されている。N型拡散領域103aがP型シリコン基板との境界に接したとしても、PウェルとP型シリコン基板が接しているので、ウェル抵抗202は十分な抵抗値を保つことができ、静電気保護素子は動作することができる。このように、この発明は、N型シリコン基板のみならず、P型シリコン基板にも適用できる。
なお、その動作は同じであるので、ここでの説明は省略する。
次に、第2の実施形態に係る静電気保護素子の製造方法について説明する。図11〜15に、この実施形態に係る静電気保護素子の製造方法を示す。図11〜11は、第2の実施形態に係る静電気保護素子の製造工程図である。これらの図は、同じ基板に、静電気保護素子とNMOSトランジスタ及びPMOSトランジスタを製造する場合の製造工程図であり、これらの図において、Aは、静電気保護素子部を示し、Bは、NMOSトランジスタ部分を示している。また、Cは、PMOSトランジスタ部分を示している。
図11(1)に示すように、この実施形態では、N型シリコンではなく、P型シリコンを用いる。まず、フォトレジスト151をP型シリコンに塗布し、周知のフォトリソグラフィ工程にて、静電気保護素子及びNMOSトランジスタ部が開口されたパターンをこのフォトレジスト151に形成する。そして、このパターンが形成されたフォトレジスト151をマスクとし、P型不純物をイオン注入法でシリコン基板に注入する。このとき、静電気保護素子部の素子分離102を含む領域にP型不純物を注入する。この実施形態では、第1の実施形態と異なり、例えばボロン 200KeV,1.5×1013/cm2及びボロン 30KeV,1.5×1013/cm2をシリコン基板に注入する。これにより、静電気保護素子部のPウェル101(第1のウェル)と静電気保護素子部と素子分離102で分離されたNMOSトランジスタ部分にNMOSチャネル注入領域となるPウェル1012(第2のウェル)とが形成される。
以下、第1の実施形態と同様にしてこの実施形態に係る静電気保護素子を製造することができる。つまり、図11〜15の工程を実施することにより、図10に示す静電気保護素子及び半導体素子を製造することができる。
なお、図11(2)に示すように、第1の実施形態における静電気保護素子部の、素子分離102の下方から素子分離102に隣接する領域までの領域と、素子分離102で分離されたPMOSトランジスタ部分にNウェル1012(第3のウェル)とを形成する工程(図2(2)に対応する工程)は、その工程の手順及び条件は、第1の実施形態と同様であるが、この工程で形成されたN型拡散領域103aの基板方向への深さが第1の実施形態と比較して相対的に深く形成される。これは、PMOSトランジスタ部分において、P型シリコンにNウェル1012(第3のウェル)を形成するため、静電気保護素子部のN型拡散領域103aの基板方向への深さが第1の実施形態と比較して相対的に深くなるからである。この実施形態の場合、N型拡散領域103aがP型シリコン基板100pと接触しても、ウェル抵抗202の抵抗値への影響が小さいので、静電気保護素子への影響は小さい。したがって、この実施形態によると、N型拡散領域103aを形成するイオン注入の条件が緩やかである点で静電気保護素子の製造が容易となる。
(ウェルの変形例)
次に、第2の実施形態に係る静電気保護素子のウェル101の変形例を説明する。
図16及び図17は、この静電気保護素子に係るウェルの変化例を示す断面図である。また、図18〜図19は、この実施形態に係るウェルの変形例の製造方法を説明するための製造工程図である。
図16に示すように、第2の実施形態に係るウェルの変形例は、ウェル101に第5のウェル1013を形成している。このウェルの変化例は、N型拡散領域103aの下方に、Nウェル1013をさらに備えている。このNウェル1013は、N型拡散領域103aの下方にPウェル101を挟んで形成されている。
Nウェル1013は、図11の(2)で示す工程で、Pウェル101の半導体基板方向での深さが、第2の実施形態に係るウェルよりも相対的に深くなるように不純物の注入条件(注入エネルギー)を選択することにより製造することができる。
また、図17に示すように、N型拡散領域103aは、PMOSトランジスタ部分のNウェル1012とN型不純物の濃度が同じであってもよい。この場合には、図18〜図19に示す工程を用いてこのウェルを含む静電気保護素子を製造できる。
まず、周知の方法を用いて、N型シリコン基板100nの表面上に素子分離102を形成する。この素子分離102は、例えば300nmの膜厚で形成する。
次いで、図18(1)に示すように、フォトレジスト151をN型シリコンに塗布し、周知のフォトリソグラフィ工程にて、素子分離102とこれに隣接する領域(素子分離102とその周辺)以外の静電気保護素子部の領域が開口され、また、NMOSトランジスタ部が開口されたパターンをこのフォトレジスト151に形成する。そして、このパターンが形成されたフォトレジスト151をマスクとし、P型不純物をイオン注入法でシリコン基板に注入する。例えば、ボロン 200KeV,1.5×1013/cm2及びボロン 30KeV,1.5×1013/cm2をシリコン基板に注入する。これにより、静電気保護素子部のPウェル101(第1のウェル)と、静電気保護素子部と素子分離102で分離されたNMOSトランジスタ部分にNMOSチャネル注入領域となるPウェル1012(第2のウェル)とが形成される。
次いで、図18(2)に示すように、フォトレジスト151を除去した後、N型拡散領域103a及びNウェル103を形成する。フォトレジスト152を塗布し、周知のフォトリソグラフィ工程にて、静電気保護素子部の素子分離102から素子分離102と隣接する領域までの領域(つまり、素子分離102とその周辺)と、素子分離102により分離されたPMOSトランジスタに相当する部分とが開口されたパターンをフォトレジスト152に形成する。そして、このパターンが形成されたフォトレジスト152をマスクとし、N型不純物をイオン注入法でシリコン基板に注入する。例えば、リン 450KeV,1.5×1013/cm2及びリン 40KeV 1.5×1013/cm2をシリコン基板に注入する。これにより、静電気保護素子部の、素子分離102の下方から素子分離102に隣接する領域までの領域と、素子分離102で分離されたPMOSトランジスタ部分にPMOSチャネル注入領域となるNウェル1012(第3のウェル)とが同じ不純物濃度で形成される。
以下、第2の実施形態で説明した工程を繰り返すと、図19の(9)(つまり図17)に示す変形例のウェルを含む静電気保護素子及び半導体素子を製造することができる。
(第3の実施形態)
この発明の第1及び第2の実施形態に係る静電気保護素子は、静電気保護素子部のゲート電極105に代えて、素子分離で構成することができる。この第3の実施形態に係る静電気保護素子について図20を参照して説明する。図20は、この実施形態に係る静電気保護素子を説明するための断面図である。
図20に示すように、コレクタ領域110及びエミッタ領域112により挟まれた一部の領域が素子分離1021で形成されている。この素子分離1021の下方の領域がベースとして機能する。この素子の動作は第1及び第2の実施形態と同様であり、その製造方法は、第1の実施形態の静電気保護素子部に素子分離1021を形成し、その後、静電気保護素子部にゲート電極105を設けないで製造する。このため、第1の実施形態の製造方法を参照して、フォトレジストのパターンを変更すればよい。
以上の実施形態で示した種々の特徴は、互いに組み合わせることができる。1つの実施形態中に複数の特徴が含まれている場合、そのうちの1又は複数個の特徴を適宜抜き出して、単独で又は組み合わせて、本発明に採用することができる。
なお、第1〜第3の実施形態では、静電気保護素子をPウェル上に形成する例で説明をしているが、Nウェルを用いて容易に形成できることは明らかである。このため、N型ウェルも、この発明に採用できる。
100n N型シリコン基板(半導体基板)
100p P型シリコン基板(半導体基板)
101 Pウェル(第1のウェル)
1011 Pウェル(第2のウェル)
1012 1013 第4のウェル
102 素子分離(分離領域)
103 Nウェル(第3のウェル)
103a、b、c N形拡散領域
104 ゲート絶縁膜
105 ゲート電極(導電膜)
106 ゲートサイドウォール膜
107 シリサイド膜
108 コンタクト
109 メタル配線(配線)
110 コレクタ領域(コレクタ)
1101 ソース領域
111 ベース
112 エミッタ領域(エミッタ)
1121 ドレイン領域
113 P型拡散領域
114 ベース拡散領域(ベース端子)
121 NMOS LDD領域
123 PMOS LDD領域
151〜157 フォトレジスト
200 静電気保護素子(ESD保護素子)
201 NPNラテラルバイポーラトランジスタ
202 ウェル抵抗
203 トリガーダイオード
203a 既存の改善例でのトリガーダイオード
204 PMOSトランジスタ
205 NMOSトランジスタ
206 保護ダイオード
207 パッド

Claims (14)

  1. 半導体基板と、
    半導体基板内に形成され、第1の導電型の不純物が拡散された第1のウェルと、
    第1のウェル内に、第1のウェルの一部の領域を挟んで形成され、第2の導電型の不純物が拡散されたコレクタ領域及びエミッタ領域と、
    第1のウェル内に、前記エミッタ領域と分離する第1の分離領域を挟んで形成され、第1のウェル内に拡散された不純物の濃度よりも高い濃度の、第1の導電型の不純物が拡散されたベース拡散領域と、
    前記エミッタ領域下方から前記エミッタ領域と前記ベース拡散領域との間までの第1のウェル内の領域に形成され、第2の導電型の不純物が拡散された拡散領域とを備え、
    前記拡散領域は、少なくとも前記エミッタ領域の一部と接するとともに前記ベース拡散領域と接しないように配置され、
    前記エミッタ領域が前記ベース拡散領域と配線を介して電気的に接続されたことを特徴とする静電気保護素子。
  2. 前記一部の領域上に絶縁膜を介して形成された導電膜をさらに備え、
    前記導電膜は、前記一部の領域と平面的に同じ大きさである請求項1に記載の静電気保護素子。
  3. 前記導電膜が前記エミッタ領域及び前記ベース拡散領域と配線を介して電気的に接続された請求項2に静電気保護素子。
  4. 前記半導体基板内に第1のウェルと分離する第2の分離領域を挟んで形成され第1の導電型の不純物が拡散された第2のウェルと、第2のウェル内に第2のウェルの他の部分の領域を挟んで形成され第2の導電型の不純物が拡散されたソース領域及びドレイン領域と、前記他の部分の領域上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、により構成された半導体素子をさらに備え、
    第2のウェルは、第1の導電型の不純物が第1のウェルと同じ不純物濃度で拡散されたウェルである請求項1に記載の静電気保護素子。
  5. 前記半導体基板内に第1のウェルと分離する第2の分離領域を挟んで形成され第2の導電型の不純物が拡散された第3のウェルと、第3のウェル内に第3のウェルの他の部分の領域を挟んで形成され第1の導電型の不純物が拡散されたソース領域及びドレイン領域と、前記他の部分の領域上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、により構成された半導体素子をさらに備え、
    第3のウェルは、第2の導電型の不純物が前記拡散領域と同じ不純物濃度で拡散された領域である請求項1に記載の静電気保護素子。
  6. 前記ソース領域及びドレイン領域は、前記コレクタ領域及びエミッタ領域と同じ不純物濃度で不純物が拡散された領域である請求項4または5に記載の静電気保護素子。
  7. 前記拡散領域の下方に、第1のウェルに拡散された不純物の濃度よりも高い濃度の、第1の導電型の不純物が拡散された第4のウェルをさらに備える請求項1に記載の静電気保護素子。
  8. 前記基板が第1の導電型の不純物を含む基板である請求項1に記載の静電気保護素子。
  9. 前記基板が第2の導電型の不純物を含む基板である請求項1に記載の静電気保護素子。
  10. 半導体基板内に第1の分離領域を形成する工程と、
    第1の分離領域を含むように第1の導電型の不純物を拡散して第1のウェルを形成する工程と、
    第1の分離領域の下方から第1の分離領域に隣接する領域までの第1のウェル内の領域に、第2の導電型の不純物を拡散して拡散領域を形成する工程と、
    前記拡散領域及び第1の分離領域以外の、第1のウェルにある一部の領域を挟むとともに前記拡散領域とその領域の一部が重なるように、第2の導電型の不純物を拡散してコレクタ領域及びエミッタ領域を形成する工程と、
    前記コレクタ領域及びエミッタ領域並びに前記拡散領域と第1の分離領域により分離された、第1のウェル内の領域に、第1のウェルに拡散された不純物の濃度よりも高い濃度の、第1の導電型の不純物を拡散してベース拡散領域を形成する工程と、
    前記エミッタ領域及び前記ベース拡散領域を接続するように配線を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする静電気保護素子の製造方法。
  11. 半導体基板内に第1及び第2の分離領域を形成する工程と、
    第1の導電型の不純物を拡散して、第1の分離領域を含む第1のウェルと、第1のウェルと第2の分離領域により分離された第2のウェルと、を形成する工程と、
    第1の分離領域の下方から第1の分離領域に隣接する領域までの第1のウェル内の領域に、第2の導電型の不純物を拡散して拡散領域を形成する工程と、
    前記拡散領域及び第1の分離領域以外の、第1のウェル上の一部分及び第2のウェル上の他の部分に、それぞれ絶縁膜及び導電膜を形成する工程と、
    第2の導電型の不純物を拡散して、前記絶縁膜及び前記導電膜と自己整合的に、第1のウェル内にコレクタ領域及びエミッタ領域を形成するとともに、第2のウェル内にソース領域及びドレイン領域を形成する工程と、
    前記コレクタ領域及びエミッタ領域並びに前記拡散領域と第1の分離領域により分離された、第1のウェル内の領域に、第1のウェルに拡散された不純物の濃度よりも高い濃度の、第1の導電型の不純物を拡散してベース拡散領域を形成する工程と、
    前記エミッタ領域及び前記ベース拡散領域を接続するように配線を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする静電気保護素子の製造方法。
  12. 第1のウェルに拡散された不純物の濃度よりも高い濃度の、第1の導電型の不純物を拡散して前記拡散領域の下方に第4のウェルを形成する工程をさらに備える請求項11に記載の静電気保護素子製造方法。
  13. 半導体基板内に第1及び第2の分離領域を形成する工程と、
    第1の導電型の不純物を拡散して第1の分離領域を含む第1のウェルを形成する工程と、
    第2の導電型の不純物を拡散して、第1のウェルと第2の分離領域で分離された第3のウェルと、第1の分離領域の下方から第1の素子分離領域に隣接する領域までの第1のウェル内の領域の、拡散領域と、を形成する工程と、
    前記拡散領域以外の、第1のウェル上の一部分及び第3のウェル上の他の部分に、それぞれ絶縁膜及び導電膜を形成する工程と、
    第1のウェル内に、第2の導電型の不純物を拡散して、前記絶縁膜及び前記導電膜と自己整合的にコレクタ領域及びエミッタ領域を形成する工程と、
    第1のウェルに拡散された不純物の濃度よりも高い濃度の、第1の導電型の不純物を拡散して、第3のウェル内に、前記絶縁膜及び前記導電膜と自己整合的にソース領域及びドレイン領域を形成するとともに、前記コレクタ領域及びエミッタ領域並びに前記拡散領域と第1の分離領域により分離された、第1のウェル内の領域に、ベース拡散領域を形成する工程と、
    前記エミッタ領域及び前記ベース拡散領域を接続するように配線を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする静電気保護素子の製造方法。
  14. 第3のウェルを形成する工程は、その工程で拡散される第2の導電型の不純物が前記拡散領域を形成する工程で拡散される第2の導電型の不純物における濃度と同じ濃度である請求項13に記載の静電気保護素子の製造方法。
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