JP2003257433A - 非水電解液二次電池及び結着剤 - Google Patents

非水電解液二次電池及び結着剤

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JP2003257433A
JP2003257433A JP2002053407A JP2002053407A JP2003257433A JP 2003257433 A JP2003257433 A JP 2003257433A JP 2002053407 A JP2002053407 A JP 2002053407A JP 2002053407 A JP2002053407 A JP 2002053407A JP 2003257433 A JP2003257433 A JP 2003257433A
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polymer
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positive electrode
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JP2002053407A
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Shuhin Cho
守斌 張
Akihiro Higami
晃裕 樋上
Akio Mizuguchi
暁夫 水口
Yusuke Watarai
祐介 渡会
Tadashi Sugihara
忠 杉原
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

(57)【要約】 【課題】 集電体と活物質との密着性、導電性に優れ
る。サイクル容量維持特性を向上する。密着層が電解液
中の溶媒に対して安定で長期保存性に優れる。 【解決手段】 非水電解液二次電池は正極集電体12の
表面に第1結着剤が活物質中に含まれてなる正極活物質
層13が形成された正極11と、負極集電体16の表面
に第1結着剤と同一又は異なる第2結着剤が活物質中に
含まれてなる負極活物質層17が形成された負極14
と、正極活物質層と負極活物質層との間に介装された非
水電解液を含有する電解質18とを備え、正極集電体と
正極活物質層との間に第1密着層19を有し、負極集電
体と負極活物質層との間に第2密着層21を有し、第1
及び第2密着層が第1結着剤又は第2結着剤と同一又は
異なる第3結着剤と導電性物質の双方をそれぞれ含み、
第3結着剤が重量平均分子量Mw100000〜500
000のフッ素含有第1ポリマーを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密着層を有する非
水電解液二次電池及び結着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のビデオカメラやノート型パソコン
等のポータブル機器の普及により薄型の電池に対する需
要が高まっている。この薄型の電池として正極と負極を
積層して形成されたリチウムイオン二次電池を代表とす
る非水電解液二次電池が知られている。例えば、リチウ
ムイオン二次電池は以下のように構成される。正極は、
シート状の正極集電体の表面に活物質層を形成すること
により作られ、負極は、シート状の負極集電体の表面に
活物質層を形成することにより作られる。正極の活物質
層と負極の活物質層の間には電解質層が介装される。そ
れぞれの活物質における電位差を電流として取出すため
の正極端子及び負極端子が正極集電体及び負極集電体に
設けられ、正極、電解質層、負極をこの順に積層したも
のをパッケージで密閉することによりリチウムイオン二
次電池が形成される。このリチウムイオン二次電池では
パッケージから引出された正極端子及び負極端子を電池
の端子として使用することにより所望の電気が得られる
ようになっている。
【0003】このような構造を有するリチウムイオン二
次電池は出力電圧が高く、エネルギー密度も大きいた
め、非常に注目されている。このリチウムイオン二次電
池の放電容量を更に増大させるためにはシート状の正極
又は負極の面積を拡大させる必要があるが、この正極又
は負極の面積を単純に拡大するだけでは広い面積のため
に、取扱いが困難になる不具合がある。この不具合を解
消するために、拡大したシート状の正極又は負極を所望
の大きさに折畳んだり、巻回したりすることも考えられ
る。しかし、シート状の正極又は負極を積層した状態で
折畳みや巻回を行うと、折目部分における正極又は負極
に撓みが生じ、その部分におけるシートが電解質層から
剥離して電極と電解質界面の有効表面積が減少して放電
容量が減少するとともに、電池内部に抵抗を生じさせて
放電容量のサイクル特性を悪化させる不具合がある。ま
た同様に、折目部分に撓みが生じることにより正極又は
負極をそれぞれ形成している活物質層が集電体より剥離
する問題もあった。更に、この電池は充電及び放電過程
において、正極及び負極活物質中へのリチウムイオンの
吸蔵、放出によって正極及び負極活物質層の膨張、収縮
が起こり、これにより発生する応力により、活物質層が
集電体より剥離する問題もあった。
【0004】そこで上記諸問題を解決する技術として下
記の公報には、活物質層の集電体からの剥離や密着性の
低下を防止する技術がそれぞれ提案されている。先ず特
公平7−70328号公報には、結着剤と導電性フィラ
ーからなる導電性塗膜で被覆された集電体が提案されて
いる。この発明では、結着剤の材質としてフェノール樹
脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ビニール系樹脂、アル
キッド系樹脂、合成ゴム等が挙げられている。次いで特
開平9−35707号公報では、負極集電体上に炭素粉
末とポリフッ化ビニリデン(PolyVinylidene Fluorid
e、以下、PVdFという。)からなる結着剤が含有し
た負極材層が形成され、負極集電体上に導電剤が混入さ
れたアクリル系共重合体からなる接着層を形成すること
が記載されている。この発明では、負極集電体が銅箔に
より形成された負極板に銅との接着性が高いアクリル共
重合体を用いることにより高い接着効果が得られる。次
に特開平10−149810号公報では、活物質層と集
電体間にポリウレタン樹脂又はエポキシ樹脂を塗布した
下塗層を形成している。この発明では、ポリウレタン樹
脂又はエポキシ樹脂を塗布した下塗層を形成することに
より電極における活物質塗膜層と集電体との間の密着性
を向上させ、電池のサイクル容量維持特性を向上させる
ことができる。
【0005】次に特開平10−144298号公報で
は、負極集電体と負極活物質層の間に黒鉛とバインダと
からなる接着層を設けている。この発明では、接着層に
含まれる黒鉛が負極の集電効率を高めるように機能して
いる。次に特開平9−213370号公報では、電池活
物質層の電解質部及び電解質層のバインダとしてグラフ
ト重合されたPVdFを用いている。この発明では、グ
ラフト重合されたPVdFを電池活物質層の電解質部や
電解質層のバインダとして用いることにより、集電体と
の接触効率が向上する。また、特開平9−27313号
公報では、高分子固体電解質を含有しない電極中の結着
剤の重量平均分子量Mwが1×105以上4×105以下
であり、高分子固体電解質を含有する電極中の結着剤の
重量平均分子量Mwが1×104以上1×105未満であ
る非水電解液二次電池が開示されている。更に特開平9
−161771号公報には、正極活物質に含まれる導電
性高分子材料の重量平均分子量Mwが1×104〜2×
105である非水電解質電池が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特公平7
−70328号公報に示す技術では、結着剤として用い
られるブチルゴムやフェノール樹脂等は電解液に侵され
てしまうため、剥離してしまう問題があった。また特開
平9−35707号公報に示す技術でも、アクリル系共
重合体は負極材層に含有するPVdFや負極集電体との
結着力が強いため、負極集電体と負極材層との間に導電
材が混入されたアクリル系共重合体を主成分とする結着
層を形成することにより負極集電体と負極材層との結着
力を高めることができるが、このアクリル系共重合体は
電解液に侵されてしまうため、剥離してしまう問題があ
った。また、特開平10−149810号公報に示す技
術でも、下塗層としてポリウレタン樹脂を用いた場合で
は、剥離強度、80%容量サイクル数はそれぞれ下塗層
を形成しない電池に比べると向上しているが、実用上十
分であるとは言えなかった。また、エポキシ樹脂を用い
た場合、電解液に侵されてしまうため、剥離してしまう
おそれがあった。
【0007】また、特開平10−144298号公報に
示す技術では、接着層に活物質中に含まれる結着剤と同
様の物質を用いているため活物質との密着力は良好であ
るが、集電体との密着性は活物質層を直接集電体に形成
するものと大差なく、十分であるとは言えなかった。ま
た、バインダに電解液が浸透してしまうため、集電体と
の接着強度が弱い問題もあった。また、特開平9−21
3370号公報に示す技術では、集電体に対する密着力
の高いグラフト重合したポリマーを活物質層のバインダ
に用いるため、密着層を設けることなく活物質層を集電
体上に直接形成することができるが、このようなポリマ
ーは難溶であるため使用する溶媒が限定されてしまう欠
点があった。更に、電池内部よりこの溶媒を完全に除去
するのは困難であり、溶媒が電池内部に残留すると電池
性能に悪影響を及ぼすおそれもあった。更に、特開平9
−27313号公報及び特開平9−161771号公報
に示す技術では、電池の活物質層に特定範囲の分子量の
ポリマー結着剤を用いることにより接着性は若干は向上
しているが、活物質層と集電体との接着強度及び密着層
自身の機械強度を向上させるため、活物質層へのポリマ
ー結着剤の添加量割合を高くしなければならない。その
ため、電池のエネルギー密度は低くなり、実用上十分で
あるとは言えなかった。
【0008】集電体と活物質層との間に形成される密着
層に要求される特性として、集電体材料に対する密着
力、活物質層中に含まれる結着剤との結着力、電解液中
の有機溶媒に対して安定で長期保存性に優れること、熱
的に安定で高温下に晒されたときに剥がれ等が生じない
こと、電気化学的に安定で繰返しの充放電に耐えられる
こと等が挙げられる。しかし、このような非水電解質電
池を製造するためには、圧延や熱圧着等のプロセスを施
す必要があるため、密着層には機械強度が要求される。
また、非水電解質電池の内部は電解液が大量に存在する
ような過酷な条件であるため、密着層に含まれる結着剤
に対して凝集力が問われる。更に、密着層が果たす役割
として、金属とポリマーを密着する密着効果、活物質層
から集電体への電子伝導効果が挙げられる。このように
密着層に用いられる密着材料には特性が厳しく要求され
ており、従来の密着層を用いると不具合が発生するおそ
れがあった。
【0009】一方、結着剤と導電助剤等からなる密着層
スラリーをドクターブレード法等を用いて金属集電体に
塗布する場合、良好な密着効果を得るためには金属集電
体に対する密着材料のぬれ性と密着材料自身の凝集力が
重要となってくる。例えば、特開平11−312535
号公報には、固体電解質に重量平均分子量Mw5500
00以上のフッ素系ポリマーをマトリクス高分子として
含有させることが記載され、特開平11−312536
号公報には、固体電解質にフッ化ビニリデンとヘキサフ
ルオロプロピレンのブロック共重合体を含有させ、この
ブロック共重合体の重量平均分子量Mwを550000
以上とすることが記載されている。これら公報にそれぞ
れ示された重量平均分子量Mw550000以上のポリ
マーを密着層の主結着剤として使用した場合、ポリマー
の分子量が大きいため、金属集電体に対する塗布用スラ
リーのぬれ性が悪く、塗布した密着層が集電体に対する
密着力が弱く、集電体から剥離することがたびたび発生
する問題があった。
【0010】本発明の目的は、集電体と活物質層との密
着性及び導電性に優れ、かつサイクル容量維持特性を向
上し得る非水電解液二次電池及び結着剤を提供すること
にある。本発明の別の目的は、密着層が非水電解液中の
有機溶媒に対して安定で長期保存性に優れる非水電解液
二次電池及び結着剤を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1に示すように、正極集電体12の表面に第1結着剤
が活物質中に含まれてなる正極活物質層13が形成され
た正極11と、負極集電体16の表面に第1結着剤と同
一又は異なる第2結着剤が活物質中に含まれてなる負極
活物質層17が形成された負極14と、正極活物質層1
3と負極活物質層17との間に介装された非水電解液を
含有する電解質18とを備えた非水電解液二次電池の改
良である。その特徴ある構成は、正極集電体12と正極
活物質層13との間に第1密着層19を有し、負極集電
体16と負極活物質層17との間に第2密着層21を有
し、第1及び第2密着層19,21が第1結着剤又は第
2結着剤と同一又は異なる第3結着剤と導電性物質の双
方をそれぞれ含み、第3結着剤が重量平均分子量Mw1
00000〜500000のフッ素含有第1ポリマーを
含むところにある。
【0012】請求項1に係る発明では、第3結着剤に含
まれるフッ素含有第1ポリマーの重量平均分子量Mwを
100000〜500000の範囲内に規定することに
より、第3結着剤の凝集力、機械強度を確保するととも
に、この第3結着剤を含む第1及び第2密着層19,2
1の正極集電体12及び負極集電体16に対する密着性
をそれぞれ向上させることができる。また、重量平均分
子量Mwを上記範囲内に規定したフッ素含有第1ポリマ
ーを含む第3結着剤は溶媒に溶解し易いため、正極集電
体12及び負極集電体16に対するぬれ性に優れる。更
に、第3結着剤の溶液粘度が低くなるため、第1及び第
2密着層19,21の厚さを10μm以下に制御し易い
ので、電池のエネルギー密度を向上させることができ
る。
【0013】請求項9に係る発明は、重量平均分子量M
wが100000〜500000のフッ素含有第1ポリ
マーを含むことを特徴とする非水電解液二次電池用結着
剤である。請求項9に係る発明では、重量平均分子量M
wが100000〜500000のフッ素含有第1ポリ
マーを含んだ結着剤は凝集力、機械強度が確保される。
【0014】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。非水電解液二次電池は、図1に示す
ように、正極11と負極14との間に電解質層18が介
装された構造を有する。正極11は、正極集電体12の
表面に第1結着剤が活物質中に含まれてなる正極活物質
層13が形成して構成される。正極集電体12にはAl
箔が使用され、正極活物質にはLiCoO2が使用され
る。負極14は、負極集電体16の表面に第1結着剤と
同一又は異なる第2結着剤が活物質中に含まれてなる負
極活物質層17が形成して構成される。負極集電体16
にはCu箔が、負極活物質にはグラファイト系の活物質
が使用される。正極及び負極活物質中に含まれる第1又
は第2結着剤となる高分子化合物は、分子内にフッ素を
含む高分子化合物であることが好ましい。このフッ素含
有高分子化合物としては、ポリテトラフルオロエチレ
ン、ポリクロロトリフルオロエチレン、PVdF、フッ
化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポ
リフッ化ビニル等が挙げられる。正極活物質層13と負
極活物質層17との間には非水電解液を含有する電解質
18が介装される。正極11、電解質18、負極14を
この順に積層することにより電極体10が形成される。
本発明の特徴ある構成は、正極集電体12と正極活物質
層13との間に第1密着層19を有し、負極集電体16
と負極活物質層17との間に第2密着層21を有し、第
1及び第2密着層19,21が第3結着剤と導電性物質
の双方をそれぞれ含み、第3結着剤が重量平均分子量M
w100000〜500000のフッ素含有第1ポリマ
ーを含むところにある。
【0015】本発明の結着剤である第3結着剤に含まれ
るフッ素含有第1ポリマーの重量平均分子量Mwを10
0000〜500000の範囲内に規定することによ
り、第3結着剤の凝集力、機械強度を確保するととも
に、この第3結着剤を含む第1及び第2密着層19,2
1の正極集電体12及び負極集電体16に対する密着性
をそれぞれ向上させることができる。また、重量平均分
子量を上記範囲内に規定したフッ素含有第1ポリマーを
含む第3結着剤は溶媒に溶解し易く、正極集電体12及
び負極集電体16に対するぬれ性に優れる。更に、第3
結着剤の溶液粘度が低くなるため、第1及び第2密着層
19,21の厚さを10μm以下に制御し易いので、電
池のエネルギー密度を向上させることができる。このフ
ッ素含有第1ポリマーの好ましい重量平均分子量Mwは
200000〜400000である。重量平均分子量M
wが500000を越えるとフッ素含有第1ポリマーを
含む第3結着剤は溶媒に溶解し難く、正極集電体12及
び負極集電体16に対するぬれ性が悪くなるため、塗布
した第1及び第2密着層は正極集電体12及び負極集電
体16に対する密着力が弱く、正極集電体12及び負極
集電体16から剥離する不具合を生じる。第1ポリマー
の重量平均分子量Mwが100000未満になると、第
3結着剤は溶解し易くなるが、結着剤としての凝集力が
著しく劣化し、密着層の凝集破壊が著しくなる。
【0016】また本発明の結着剤である第3結着剤は重
量平均分子量Mw50000〜100000のフッ素含
有第2ポリマーを更に含むことが好ましい。このフッ素
含有第2ポリマーを含ませることにより、第1及び第2
密着層の正極集電体及び負極集電体に対する密着性を更
に向上させることができる。第3結着剤にフッ素含有第
2ポリマーを含むことによりポリマーの重量平均分子量
Mwが低くなると、凝集力、機械強度は弱くなるが、溶
媒に溶解し易くなるので、溶液の流動性に優れ、集電体
に対するぬれ性が改善される。それによって、密着層が
集電体に対する接着強度が向上できる。このフッ素含有
第2ポリマーの好ましい重量平均分子量Mwは7000
0〜100000である。フッ素含有第2ポリマーの重
量平均分子量Mwが50000未満であると、塗布用ス
ラリーの集電体に対するぬれ性は改善できるが、第3結
着剤自身の凝集力が弱くなるため、第1及び第2密着層
の機械強度が低下する。
【0017】本発明の結着剤である第3結着剤にフッ素
含有第1ポリマーとフッ素含有第2ポリマーがそれぞれ
含まれるとき、フッ素含有第1ポリマーの含有割合は5
0重量%以上であり、フッ素含有第2ポリマーの含有割
合は50重量%未満である。第3結着剤にフッ素含有第
1ポリマーとフッ素含有第2ポリマーとを上記数値範囲
内にそれぞれ含むことにより、それぞれの長所を併せ持
った結着剤が得られる。フッ素含有第1ポリマーの含有
割合が50重量%未満、フッ素含有第2ポリマーの含有
割合が50重量%を越えると第3結着剤自身の凝集力が
低下するため、第1及び第2密着層の機械強度が弱くな
る不具合を生じる。好ましくは、フッ素含有第1ポリマ
ーの含有割合が75〜95重量%、フッ素含有第2ポリ
マーの含有割合が25〜5重量%である。
【0018】次に、本発明の非水電解質電池の一例とし
てリチウムイオンポリマー二次電池の製造手順を説明す
る。先ず、第1及び第2密着層に含まれる第3結着剤と
してフッ素含有第1ポリマー、フッ素含有第2ポリマー
を用意する。第3結着剤に含まれるポリマーは第1及び
第2結着剤に含まれるポリマーと同一でもよいし、異な
った構造でもよい。第3結着剤に含まれるフッ素含有第
1ポリマー又はフッ素含有第2ポリマーのいずれか一方
又は双方はPVdF、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体及びPVdF、フッ化ビニリデン
−ヘキサフルオロプロピレン共重合体を変性物質により
変性させたポリマーから選ばれた少なくとも1種が選択
される。ここで「変性」とは、性質が変わることを意味
し、本明細書では、高分子化合物を変性物質により変性
することにより、従来高分子化合物が持つ性質だけでな
く、変性物質が持つ性質も併せ持ったり、両者にない性
質を新たに持たせることを意味する。変性物質として
は、アクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸、メ
タクリル酸メチルが挙げられ、これらの化合物を用いて
変性させたポリマーは集電体と更に良好な密着性が得ら
れる。このフッ素含有高分子化合物を変性させる手法と
しては、グラフト重合、架橋等が挙げられる。
【0019】この第3結着剤を溶媒に溶解してポリマー
溶液を作製し、ポリマー溶液中に導電性物質を分散させ
て第1及び第2密着層スラリーを調製する。導電性物質
には粒径0.5〜30μm、黒鉛化度50%以上の炭素
材が用いられる。第3結着剤と導電性物質との重量比
(第3結着剤/導電性物質)が13/87〜50/50
になるように混合して密着層のスラリーを調製する。溶
媒にはジメチルアセトアミド、アセトン、ジメチルフォ
ルムアミド、N-メチルピロリドンが用いられる。第1
及び第2密着層中には分散剤を更に0.1〜20重量%
含有させることが好ましい。分散剤を第1及び第2密着
層中に0.1〜20重量%含有させることにより導電性
物質を第1及び第2密着層中に均一に分散できる。分散
剤としては酸性高分子系分散剤、塩基性高分子系分散剤
又は中性高分子系分散剤等が挙げられる。0.1重量%
未満であると、導電性粉末の分散が分散剤を添加しない
場合と差がなく、添加した効果が得られない。20重量
%を越えても、導電性粉末の分散状況は変わらず、電池
反応に寄与するものでないため過剰に添加する必要がな
い。分散剤の含有量は2〜15重量%が好ましい。
【0020】次いで、シート状の正極及び負極集電体を
それぞれ用意する。この正極及び負極集電体に調製した
第1及び第2密着層スラリーをドクターブレード法によ
りそれぞれ塗工及び乾燥し、乾燥後の密着層厚さが0.
5〜30μmの第1及び第2密着層を有する正極又は負
極集電体を形成する。乾燥後の正極及び負極の密着層厚
さは1〜15μmが好ましい。なお、この実施の形態に
おけるシート状の正極集電体としてはAl箔が、負極集
電体としてはCu箔がそれぞれ挙げられる。ここでドク
ターブレード法とは、セラミックスをシート状に成型す
る方法の1つであり、キャリアフィルムやエンドレスベ
ルト等のキャリア上に載せて運ばれるスリップの厚さを
ドクターブレードと呼ばれるナイフエッジとキャリアと
の間隔を調整することによってシートの厚さを精密に制
御する方法である。
【0021】次に、正極活物質層、負極活物質層及び電
解質層に必要な成分をそれぞれ混合して正極活物質層塗
工用スラリー、負極活物質層塗工用スラリー及び電解質
層塗工用スラリーをそれぞれ調製する。正極活物質層塗
工用スラリーは、有機溶媒中に正極活物質、第1結着剤
等を所定の割合で混合することにより得られる。正極活
物質としては、LiCoO2、LiNiO2、LiMnO
2等の粉末が用いられる。負極活物質層塗工用スラリー
は、有機溶媒中に負極活物質、第2結着剤等を所定の割
合で混合することにより得られる。負極活物質として
は、グラファイト等の炭素材料の粉末が用いられる。第
1及び第2結着剤としては、ポリテトラフルオロエチレ
ン、ポリクロロトリフルオロエチレン、PVdF、フッ
化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポ
リフッ化ビニル等が挙げられる。電解質層塗工用スラリ
ーは、有機溶媒中に、リチウム塩を溶かした電解液とポ
リマーとを所定の割合で混合することにより得られる。
有機溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレン
カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボ
ネート、エチルメチルカーボネート、γ−ブチロラクト
ン等が挙げられる。リチウム塩としては、LiPF6
LiBF4等が、ポリマーには、PVdFやポリフッ化
ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等のフ
ッ素樹脂や、ポリエチレンオキサイド等が挙げられる。
【0022】得られた正極活物質層塗工用スラリーを第
1密着層を有する正極集電体上にドクターブレード法に
より塗布して乾燥し、圧延することにより正極を形成す
る。また負極も同様にして、得られた負極活物質層塗工
用スラリーを第2密着層を有する負極集電体上にドクタ
ーブレード法により塗布して乾燥し、圧延することによ
り負極を形成する。正極又は負極活物質層は乾燥後の厚
さが、20〜250μmとなるように形成する。電解質
層は得られた電解質層塗工用スラリーを剥離紙上に電解
質層の乾燥厚さが10〜150μmとなるようにドクタ
ーブレード法により塗工及び乾燥し、剥離紙より剥がし
て形成する。また、電解質層塗工用スラリーを正極表面
や負極表面に塗工及び乾燥して電解質層を形成してもよ
い。それぞれ形成した正極と電解質層と負極を順に積層
し、積層物を熱圧着することにより、図1に示すよう
に、シート状の電極体が形成される。
【0023】最後に、この電極体にNiからなる正極リ
ード及び負極リードをそれぞれ正極集電体及び負極集電
体に溶接し、開口部を有する袋状に加工したラミネート
パッケージ材に収納し、減圧条件下で熱圧着により開口
部を封止して、シート状のリチウムイオンポリマー二次
電池が作製できる。
【0024】
【実施例】次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく
説明する。 <実施例1>先ず、第3結着剤である重量平均分子量M
w4.5×105のアクリル酸グラフト共重合体ポリフ
ッ化ビニリデン(以下、AA-g-PVdFという。)1
0重量部を、溶媒であるN-メチルピロリドン70重量
部に溶解して、導電性物質である天然黒鉛50重量部を
加えて、ロールミル法にて1時間以上混合して分散さ
せ、密着層塗工用スラリーを調製した。次いで、正極集
電体として厚さ20μm、幅250μmのAl箔を用意
し、このAl箔表面に調製した密着層塗工用スラリーを
第1密着層の乾燥厚さが10±1μmとなるようにドク
ターブレード法により塗工し、160℃、1分間の条件
で乾燥して正極集電体表面に第1密着層を形成した。負
極集電体として厚さ14μm、幅250μmのCu箔を
用意し、このCu箔表面に調製した密着層塗工用スラリ
ーを第2密着層の乾燥厚さが10±1μmとなるように
ドクターブレード法により塗工し、160℃、1分間の
条件で乾燥して負極集電体表面に第2密着層を形成し
た。
【0025】次に、下記表1に示される各成分をボール
ミルで2時間混合することにより、それぞれ正極活物質
層塗工用スラリー、負極活物質層塗工用スラリー及び電
解質スラリーを調製した。
【0026】
【表1】
【0027】得られた正極活物質層塗工用スラリーを第
1密着層を有するAl箔表面に正極活物質層の乾燥厚さ
が80μmとなるようにドクターブレード法により塗工
及び乾燥し、圧延することにより正極を形成した。同様
に、得られた負極活物質層塗工用スラリーを第2密着層
を有するCu箔表面に負極活物質層の乾燥厚さが80μ
mとなるようにドクターブレード法により塗工及び乾燥
し、圧延することにより負極を形成した。得られた電解
質層塗工用スラリーを乾燥後厚さが50μmになるよう
にドクターブレード法により上記正極及び負極にそれぞ
れ塗工し、更にこれらの電解質層を有する正極と負極を
積層し、この積層物に熱圧着を施してシート状の電極体
を作製した。この電極体にニッケルからなる正極リード
及び負極リードをそれぞれ正極集電体、負極集電体に溶
接し、開口部を有する袋状に加工したラミネートパッケ
ージ材に収納し、減圧条件下で熱圧着により開口部を封
止し、シート状電池を作製した。
【0028】<実施例2>分散剤を0.5重量部更に加
えた以外は実施例1と同様にして密着層塗工用スラリー
を調製し、実施例1と同様にしてシート状電池を作製し
た。 <実施例3>第3結着剤として重量平均分子量Mw2.
5×105のAA-g-PVdFを用いた以外は、実施例
2と同様にして密着層塗工用スラリーを調製し、実施例
1と同様にしてシート状電池を作製した。 <実施例4>第3結着剤として重量平均分子量Mw1.
0×105のAA-g-PVdFを用いた以外は、実施例
2と同様にして密着層塗工用スラリーを調製し、実施例
1と同様にしてシート状電池を作製した。
【0029】<実施例5>第3結着剤として重量平均分
子量Mw4.5×105のAA-g-PVdF9重量部と
重量平均分子量Mw0.8×105のAA-g-PVdF
1重量部の混合物を用いた以外は、実施例2と同様にし
て密着層塗工用スラリーを調製し、実施例1と同様にし
てシート状電池を作製した。 <実施例6>第3結着剤として重量平均分子量Mw2.
5×105のAA-g-PVdF9重量部と重量平均分子
量Mw0.8×105のメタクリル酸グラフト共重合体
ポリフッ化ビニリデン(以下、MA-g-PVdFとい
う。)1重量部の混合物を用いた以外は、実施例2と同
様にして密着層塗工用スラリーを調製し、実施例1と同
様にしてシート状電池を作製した。 <実施例7>第3結着剤として重量平均分子量Mw4.
5×105のMA-g-PVdF9重量部と重量平均分子
量Mw0.8×105のMA-g-PVdF1重量部の混
合物を用いた以外は、実施例2と同様にして密着層塗工
用スラリーを調製し、実施例1と同様にしてシート状電
池を作製した。
【0030】<比較例1>第3結着剤として重量平均分
子量Mw6.0×105のAA-g-PVdFを用いた以
外は、実施例1と同様にして密着層塗工用スラリーを調
製し、実施例1と同様にしてシート状電池を作製した。 <比較例2>第3結着剤として重量平均分子量Mw0.
9×105のAA-g-PVdFを用いた以外は、実施例
1と同様にして密着層塗工用スラリーを調製し、実施例
1と同様にしてシート状電池を作製した。 <比較例3>第3結着剤として重量平均分子量Mw4.
5×105のAA-g-PVdFを2重量部と重量平均分
子量Mw0.8×105のAA-g-PVdFを8重量部
を用いた以外は、実施例2と同様にして密着層塗工用ス
ラリーを調製し、実施例1と同様にしてシート状電池を
作製した。 <比較例4>第3結着剤として重量平均分子量Mw4.
5×105のAA-g-PVdFを8重量部と重量平均分
子量Mw0.1×105のAA-g-PVdFを2重量部
を用いた以外は、実施例2と同様にして密着層塗工用ス
ラリーを調製し、実施例1と同様にしてシート状電池を
作製した。
【0031】<比較試験及び評価> (1) 密着層の集電体に対する密着性評価試験 実施例1〜6及び比較例1〜4において得られた第1密
着層を有する正極集電体及び第2密着層を有する負極集
電体の表面にそれぞれ粘着テープを貼付け、ゴムローラ
で押しつけた。この粘着テープを貼付けた正極集電体及
び負極集電体をそれぞれ10mm幅に切取り、10mm
幅の集電体を垂直上方に引っ張りあげて、その剥がれ方
を目視により観察した。 (2) 充放電サイクル試験 実施例1〜6及び比較例1〜4において得られたシート
状電池を充放電サイクル試験にかけ、最大充電電圧4
V、充電電流1Cの条件で2.5時間の充電と、1/3
C時間の定電流放電で放電電圧が2.75V(最低放電
電圧)となるまで放電の行う充放電サイクルを繰り返し
た。充放電試験を行う際に、各サイクルの充放電容量及
び放電電圧を測定して、電池の初期放電電圧及び初期放
電容量の80%まで低下するサイクル数を測定した。ま
た、シート状電池を最大充電電圧4V、充電電流1Cの
条件で2.5時間の充電した後、2Cの定電流放電で放
電電圧が2.75V(最低放電電圧)となるまで放電を
行い、放電電流レート2Cにおける容量保持率(放電電
流レート1/3Cの場合の電池容量に対する割合)を測
定した。各評価試験において得られた結果を表2に示
す。なお表2中の密着性評価試験欄における記号は、次
の意味である。
【0032】 ○:良好であり、剥離しない。 △:一部剥離する。 ×:完全に剥離する。
【0033】
【表2】
【0034】表2より明らかなように、比較例1〜4で
得られた密着層は、密着性評価試験において、一部剥離
や完全剥離しており、実用上十分とはいえない結果とな
った。これに対して実施例1〜6で得られた密着層は、
集電体と活物質との密着性に優れた結果を示しているこ
とが判る。また比較例1〜4で得られたシート状電池の
80%容量サイクル数及び2Cにおける容量保持率に比
べると実施例1〜6で得られたシート状電池では、それ
ぞれ高いサイクル数及び高い容量保持率を示しており、
充放電によるサイクル維持特性が優れることが判る。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の非水電解質
電池は、第1及び第2密着層が第1結着剤又は第2結着
剤と同一又は異なる第3結着剤と導電性物質の双方をそ
れぞれ含み、この本発明の結着剤である第3結着剤に含
まれるフッ素含有第1ポリマーの重量平均分子量Mwを
100000〜500000の範囲内に規定することに
より、第3結着剤の凝集力、機械強度を確保するととも
に、この第3結着剤を含む第1及び第2密着層の正極集
電体及び負極集電体に対する密着性をそれぞれ向上させ
ることができる。また、重量平均分子量Mwを上記範囲
内に規定したフッ素含有第1ポリマーを含む第3結着剤
は溶媒に溶解し易く、正極集電体及び負極集電体に対す
るぬれ性に優れる。更に、第3結着剤の溶液粘度が低く
なるため、第1及び第2密着層の厚さを10μm以下に
制御し易いので、電池のエネルギー密度を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非水電解液二次電池の電極体を示す部
分断面構成図。
【符号の説明】
11 正極 12 正極集電体 13 正極活物質層 14 負極 16 負極集電体 17 負極活物質層 18 ポリマー電解質層 19 第1密着層 21 第2密着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樋上 晃裕 茨城県那珂郡那珂町向山1002番地14 三菱 マテリアル株式会社総合研究所那珂研究セ ンター内 (72)発明者 水口 暁夫 茨城県那珂郡那珂町向山1002番地14 三菱 マテリアル株式会社総合研究所那珂研究セ ンター内 (72)発明者 渡会 祐介 茨城県那珂郡那珂町向山1002番地14 三菱 マテリアル株式会社総合研究所那珂研究セ ンター内 (72)発明者 杉原 忠 茨城県那珂郡那珂町向山1002番地14 三菱 マテリアル株式会社総合研究所那珂研究セ ンター内 Fターム(参考) 4J026 AA26 AC25 BA25 5H029 AJ04 AJ05 AK03 AL07 AM03 AM05 AM07 BJ04 DJ08 DJ16 EJ04 EJ12 HJ01 HJ04 HJ05 HJ11 5H050 AA07 AA09 BA17 CA08 CB08 DA10 DA11 EA08 EA24 FA17 HA01 HA04 HA05 HA11

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極集電体(12)の表面に第1結着剤が活
    物質中に含まれてなる正極活物質層(13)が形成された正
    極(11)と、 負極集電体(16)の表面に前記第1結着剤と同一又は異な
    る第2結着剤が活物質中に含まれてなる負極活物質層(1
    7)が形成された負極(14)と、 前記正極活物質層(13)と前記負極活物質層(17)との間に
    介装された非水電解液を含有する電解質(18)とを備えた
    非水電解液二次電池において、 前記正極集電体(12)と前記正極活物質層(13)との間に第
    1密着層(19)を有し、前記負極集電体(16)と前記負極活
    物質層(17)との間に第2密着層(21)を有し、 前記第1及び第2密着層(19,21)が前記第1結着剤又は
    前記第2結着剤と同一又は異なる第3結着剤と導電性物
    質の双方をそれぞれ含み、 前記第3結着剤が重量平均分子量Mw100000〜5
    00000のフッ素含有第1ポリマーを含むことを特徴
    とする非水電解液二次電池。
  2. 【請求項2】 第3結着剤が重量平均分子量Mw500
    00〜100000のフッ素含有第2ポリマーを更に含
    む請求項1記載の非水電解液二次電池。
  3. 【請求項3】 フッ素含有第1ポリマーの割合が50重
    量%以上であってフッ素含有第2ポリマーの割合が50
    重量%未満である請求項2記載の非水電解液二次電池。
  4. 【請求項4】 フッ素含有第1ポリマー又はフッ素含有
    第2ポリマーのいずれか一方又は双方がポリフッ化ビニ
    リデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン
    共重合体及びポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン
    −ヘキサフルオロプロピレン共重合体を変性物質により
    変性させたポリマーからなる群より選ばれた少なくとも
    1種を含む請求項1ないし3いずれか記載の非水電解液
    二次電池。
  5. 【請求項5】 変性物質がアクリル酸、アクリル酸メチ
    ル、メタクリル酸又はメタクリル酸メチルからなる群よ
    り選ばれた1種の化合物である請求項4記載の非水電解
    液二次電池。
  6. 【請求項6】 第1及び第2密着層の厚さがそれぞれ
    0.5〜30μmである請求項1記載の非水電解液二次
    電池。
  7. 【請求項7】 第1及び第2密着層中に分散剤を更に
    0.1〜20重量%含有する請求項1又は6記載の非水
    電解液二次電池。
  8. 【請求項8】 導電性物質が粒径0.5〜30μm、黒
    鉛化度50%以上の炭素材を用い、第1及び第2密着層
    に含まれる第3結着剤と前記導電性物質との重量比(第
    3結着剤/導電性物質)が13/87〜50/50であ
    る請求項1記載の非水電解液二次電池。
  9. 【請求項9】 重量平均分子量Mwが100000〜5
    00000のフッ素含有第1ポリマーを含むことを特徴
    とする非水電解液二次電池用結着剤。
  10. 【請求項10】 重量平均分子量Mwが50000〜1
    00000のフッ素含有第2ポリマーを更に含む請求項
    9記載の結着剤。
  11. 【請求項11】 フッ素含有第1ポリマーの割合が50
    重量%以上であってフッ素含有第2ポリマーの割合が5
    0重量%未満である請求項10記載の結着剤。
  12. 【請求項12】 フッ素含有第1ポリマー又はフッ素含
    有第2ポリマーのいずれか一方又は双方がポリフッ化ビ
    ニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレ
    ン共重合体及びポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデ
    ン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体を変性物質によ
    り変性させたポリマーからなる群より選ばれた少なくと
    も1種を含む請求項9ないし11いずれか記載の結着
    剤。
  13. 【請求項13】 変性物質がアクリル酸、アクリル酸メ
    チル、メタクリル酸又はメタクリル酸メチルからなる群
    より選ばれた1種の化合物である請求項12記載の結着
    剤。
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