JP2003254790A - 指示計器 - Google Patents

指示計器

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JP2003254790A
JP2003254790A JP2002052590A JP2002052590A JP2003254790A JP 2003254790 A JP2003254790 A JP 2003254790A JP 2002052590 A JP2002052590 A JP 2002052590A JP 2002052590 A JP2002052590 A JP 2002052590A JP 2003254790 A JP2003254790 A JP 2003254790A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、指標部の透過照明に加え、表示板
の全面の見栄えを良好としえる斬新な透過光タイプの指
示計器を提供するとともに、表示板の印刷工程数を削減
することを目的とする。 【解決手段】 表示板5には、透過照明可能な指標部4
の領域とは別に、透過印刷層20を設けるとともに、そ
の透過印刷層20の領域にて所定の点または所定の線を
基準として表示板5を透過する光量が漸次明るさが変化
するようにグラデーションによる印刷層からなる透過光
量調整層21を透過印刷層20の前面側に施すととも
に、表示板5の地色部を形成する遮光層15や前記透過
光量調整層21と同時に指標部4の縁取り部21A(1
5A,25A)を施してなる指示計器。これにより、表
示板5全体が立体的に見え、見栄えが良好で、斬新な表
示板5の照明装置を提供することができるとともに、表
示板5の印刷工程数を従来に比べて削減することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源からの照射光
線で表示板を透過照明する指示計器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえば建設機械などの特殊車輌
や船舶、あるいは自動車、オートバイ等の計器装置とし
て、速度計,回転計や燃料計などの運転状況を指示する
計器が設けられている。
【0003】この計器装置において、光源からの照射光
線で表示板を透過照明する指示計器の一般的な構成とし
ては、図7および図8に示すように、計器本体1の回転
軸2の先端側に固着され、回転軸2を中心に回転する指
針3と、この指針3の背面側に位置し透過照明される目
盛や数字や記号などからなる指標部4が施された表示板
5と、この表示板5の背面側に位置する硬質の回路基板
6と、この回路基板6上に設けられ、それぞれ指針3と
表示板5を照明する光源である発光ダイオード7,8
と、それぞれの計器本体1を区画するとともに、指針3
を照明するための発光ダイオード7と表示板5側を照明
するための照明領域を区画する合成樹脂製の枠体9に設
けられた円筒形の仕切壁9Aと、によってそれぞれ照明
する区域に区画して構成している。なお、前記回路基板
6の背後には前記回転軸2を回動する計器本体1が取付
固定されている。
【0004】指針3は指示部10と回転軸2に固定され
る指針基部11が透明な合成樹脂で一体に形成されてお
り、指針基部11は遮光性の合成樹脂からなる指針キャ
ップ12で覆われている。指示部10は発光ダイオード
7の光を受けて発光するものである。
【0005】表示板5は透明な合成樹脂からなる平板状
の基板13からなり、その表面(図中上側の面)に、目
盛や数字あるいは記号などの指標部4箇所に例えば白色
の半透過性表示層14を形成し、その指標部4箇所を除
いて表示板5の表面全体に遮光性の黒色の地色層15が
施されている。
【0006】指針発光用としての発光ダイオード7は円
筒形の仕切壁9Aの内側に位置し、回転軸2の近傍に回
転軸2を中心とした円上に複数設けられ、この発光ダイ
オード7の照射光線を円筒形の仕切壁9Aの内部側にて
指針基部11側へと導くように設けている。また、表示
板5の指標部4を透過照明する発光ダイオード8は円筒
型の仕切壁9Aの外側を取り巻いて回転軸2を中心とし
て円上に複数設けられ、この発光ダイオード8からの照
射光線を表示板5の指標部4側へと導くための導光体1
6が配設され、この導光体16は前記枠体9と一体に形
成されたライトケース17に支持されている。
【0007】この場合、導光体16は光源となる発光ダ
イオード8の光線を指標部4側へと導くものであり、受
光部16Aで受光し導光体16の内部に導光された光線
を反射面16Bで指標部4に対応する表示板5の裏面側
へと照射光線を導き、導光体16の裏面側にて反射させ
て表示板5の指標部4を透過照明するように構成してい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の指示
計器にあっては、表示板5の表面側において指標部4で
ある文字,数字,目盛あるいは記号などのみを背面側か
ら光源により透過照明するものであるため、あるいは図
示しないが指標部である文字,数字,目盛,記号などと
表示板の背景部分である表示板の全面を表示板の背面側
に設けた光源によって透過照明するものであったり、ま
たは表示板の前面側に光源を設けて直接的に照明したり
あるいは間接光により表示板を照明するようにしたもの
や、これらの照明方式を組み合わせたものなど様々な照
明手段が知られているが、いずれも平面的で単調な照明
形態となってしまい、斬新性に欠ける結果となってい
る。
【0009】この点を考慮するものとして、昼間と夜間
とで見栄えが異なり、しかも奥行き感を感じさせること
のできる透過照明式指示計器として、たとえば特開平9
−96546号公報に示されているように、文字板は、
透光性基板とその透光性基板の裏面側に形成された透過
光調整層とを有し、前記透過光調整層は、文字板裏面側
から表面側へと透過する光の透過量を前記透過性基板の
平面に沿って徐々に変化させるように構成した透過照明
式指示計器が提案されている。また透過光調整層の表面
側には色印刷層が形成され、加えて文字や数字などの領
域を黒色印刷にて別個に縁取られて構成されている。
【0010】従って、文字板の照明時において、透過光
調整層に入射した光源の光は、透過光調整層によってそ
の透光量が調整された上で前記透光性基板および前記色
印刷層を順に透過して文字板表面側へ出射される。ここ
で、透過光調整層により文字板裏面側から表面側へと透
過する光の透過量を前記透過性基板の平面に沿って徐々
に変化させるように構成したことにより、従来の指示計
器に比べて見栄えが良くなるという効果がある反面、文
字板の背面側および正面側に印刷する工程が多くなる傾
向にある。
【0011】そこで本発明は、前述の課題に対して対処
するため、指標部の透過照明に加え、表示板の全面の見
栄えを良好としえる斬新な透過光タイプの指示計器を提
供するとともに、表示板の印刷工程数を削減することを
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、計
器本体に設けられた回転軸の先端側に固着された指針
と、この指針の回動指示する領域の背後側に位置して配
設された透光性の基板に、透過層部分によって透過照明
可能な指標部が施された表示板と、この表示板の背後側
に配設された光源とを備えてなる指示計器において、前
記表示板には、その表示板に設けられている透過照明可
能な前記指標部の領域とは別に、透過印刷層を設け、そ
の透過印刷層の領域にて所定の点または所定の線を基準
として表示板を透過する光量が漸次明るさが変化するよ
うに前記表示板を透過照明可能とするグラデーションに
よる遮光印刷層からなる透過光量調整層を前記透過印刷
層の前面側に施すとともに、前記指標部の輪郭部分には
その境目を明確にするための縁取り部を前記透過光量調
整層にて同時に施してなることを特徴とする指示計器で
ある。
【0013】これにより、表示板に施された指標部箇所
は印刷による透過照明によって明るく照らし出すことが
できるとともに、その指標部箇所以外に設けた透過印刷
層箇所はグラデーションによる遮光印刷層からなる透過
光量調整層によって表示板を透過する光量が漸次明るさ
が変化するように設けられているため、表示板全体が立
体的に見え、見栄えの良好な表示板の照明効果をもたら
すことができ、斬新な照明装置を提供することができ
る。また透過する領域としてグラデーションによる透過
光量調整層の濃淡度の度合いによって、透過印刷層から
射出される光量が設定され、グラデーションによる図柄
を介して透過されるため、表示板の背後に配設された光
源からの照射光線の光線が部分的に明るくなったとして
もシルエットとして抜け出るために照明によるムラを軽
減することが可能となる。また指標部の輪郭部分にはそ
の境目を明確にするための縁取り部を透過光量調整層に
て同時に施してなることにより、表示板の印刷工程数を
従来に比べて削減することができるという効果がある。
【0014】また請求項2の発明では、計器本体に設け
られた回転軸の先端側に固着された指針と、この指針の
回動指示する領域の背後側に位置して配設された透光性
の基板に、遮光層部分と透過層部分とからなる印刷を施
して指標部が設けられた表示板と、この表示板の背後側
に配設された光源とを備えてなる指示計器において、前
記表示板には、その表示板に設けられている透過照明可
能な前記指標部の領域とは別に、透過印刷層を設け、そ
の透過印刷層の領域にて所定の点または所定の線を基準
として表示板を透過する光量が漸次明るさが変化するよ
うに前記表示板を透過照明可能とするグラデーションに
よる印刷層からなる透過光量調整層を前記透過印刷層の
前面側に施すとともに、前記指標部の輪郭部分にはその
境目を明確にするための縁取り部を前記遮光層にて同時
に施してなることを特徴とする指示計器である。
【0015】これにより、表示板に施された指標部箇所
は印刷による透過照明によって明るく照らし出すことが
できるとともに、その指標部箇所以外に設けた透過印刷
層箇所はグラデーションによる印刷層からなる透過光量
調整層によって表示板を透過する光量が漸次明るさが変
化するように設けられているため、表示板全体が立体的
に見え、見栄えの良好な表示板の照明効果をもたらすこ
とができ、斬新な照明装置を提供することができる。ま
た透過する領域としてグラデーションによる透過光量調
整層の濃淡度の度合いによって、透過印刷層から射出さ
れる光量が設定され、グラデーションによる図柄を介し
て透過されるため、表示板の背後に配設された光源から
の照射光線の光線が部分的に明るくなったとしてもシル
エットとして抜け出るために照明によるムラを軽減する
ことが可能となる。また指標部の輪郭部分にはその境目
を明確にするための縁取り部を表示板の地色層である遮
光層の印刷工程にて同時に施してなることにより、表示
板の印刷工程数を従来に比べて削減することができると
いう効果がある。
【0016】また請求項3の発明によれば、請求項1ま
たは請求項2に記載の指示計器において、前記透過光量
調整層を印刷形成してなる領域内に、前記指標部を配設
して構成したこと。
【0017】これにより、グラデーションによる透過光
量調整層によって表示板を透過する光量が漸次明るさが
変化するように設けられている領域において、指標部が
設けられるため、奥行き感のある照明領域にて指標部が
透過照明され、指標部が浮き上がって見えるという効果
が期待できるものであり、見栄えが良い表示板の照明効
果を期待することができる。この際、指標部の輪郭部分
には縁取り部が設けられているため、指標部およびグラ
デーションによる透過光量調整層箇所との境目が明確と
なり、見やすい指示計器を提供することができるという
効果がある。
【0018】また請求項4の発明によれば、請求項1か
ら請求項3に記載の指示計器において、前記透過光量調
整層は、遮光性の調光層にて形成してなること。
【0019】これにより、グラデーションによる印刷層
からなる透過光量調整層が不透過となって、よりシルエ
ットとして浮き上がるためデザイン性にも優れた照明効
果が得られるとともに、立体感のある照明効果も期待す
ることができる。
【0020】また請求項5の発明によれば、請求項4に
記載の指示計器において、前記透過光量調整層と前記表
示板の地色となる遮光層とを同一色で、同一工程にて形
成してなること。
【0021】これにより、表示板全体の色合いが同系色
にて形成されるために、地色の色合いと指標部およびグ
ラデーションによる遮光印刷層からなる透過光量調整層
と重なり合った箇所の透過印刷層が目立って表示され、
照明時において、透過する領域としてグラデーションに
よる透過光量調整層の濃淡度の度合いがさらに明確とな
り、立体感のある見栄えの良好な表示板の照明効果が期
待できるものであり、遮光印刷を施す工程であるグラデ
ーションによる遮光印刷層と地色となる遮光層および縁
取り部を同一色で、同一工程にて形成してなるため、表
示板の印刷工程数を従来に比べて削減することができる
という効果がある。
【0022】また請求項6の発明によれば、請求項1か
ら請求項5に記載の指示計器において、前記指標部に設
けられた透過層の透過照明色と前記透過印刷層による透
過照明色とを異なる色にて形成してなること。
【0023】これにより、表示板上の指標部箇所が透過
照明によって明るく照らし出されるとともに、グラデー
ションによる印刷層からなる透過光量調整層と重なり合
っている透過印刷層からの透過照明とがそれぞれ色別さ
れて浮かび上がって見えるため、鮮やかで見栄えが良好
な表示板の照明効果をもたらすことができる。
【0024】また請求項7の発明によれば、請求項1か
ら請求項6に記載の指示計器において、前記表示板の前
面に艶消し保護層を施してなること。
【0025】これにより、表示板の表面側に施されてい
る印刷層を保護することが可能となり、表面部分に傷な
どが付きにくくなり、また表面がきめ細かい凹凸による
艶消し保護層によって覆うことにより、外光による反射
にて見づらくなってしまうという問題も解消することが
できる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の照明装置を車輌用の指示
計器に適用した実施形態として説明する。なお前述した
従来例と同一あるいは相当箇所には同一符号を用いて説
明する。
【0027】本発明の指示計器として、第1の実施形態
を図1から図3に示すように、計器本体1の回転軸2の
先端側に固着され、回転軸2を中心に回転する指針3
と、この指針3の背面側に位置し透過照明される目盛や
数字や記号などからなる指標部4が施された表示板5
と、この表示板5の背面側に位置するガラスエポキシ樹
脂からなる硬質の回路基板6と、この回路基板6上に設
けられ、それぞれ指針3と表示板5を照明する光源であ
る発光ダイオード7,8と、それぞれの計器本体1を区
画するとともに、指針3を照明するための発光ダイオー
ド7と表示板8側を照明するための照明領域を区画する
合成樹脂製の枠体9に設けられた円筒形の仕切壁9A
と、によってそれぞれ照明する区域に区画して構成して
いる。なお、前記回路基板6の背後には前記回転軸2を
回動する計器本体1が取付固定されている。
【0028】また指針発光用としての発光ダイオード7
は円筒形の仕切壁9Aの内側に位置し、回転軸2の近傍
に回転軸2を中心として円形状に取り巻いて複数設けら
れ、この発光ダイオード7の照射光線を指針3側へと導
くための導光体18が前記円筒形の仕切壁9Aの内側に
配設されている。
【0029】また、表示板5の指標部4を透過照明する
発光ダイオード8は円筒形の仕切壁9Aの外側を円形状
に取り巻いて複数設けられ、この発光ダイオード8から
の照射光線を表示板5の指標部4側へと導くための導光
体16が配設され、この導光体16と前記指針照明用の
導光体18とは連結部19を介して一体に形成されると
ともに、導光体16,18は前記枠体9と一体に形成さ
れたライトケース17に支持されている。
【0030】また表示板照明用の導光体16と指針照明
用の導光体18とは表示板5と回路基板6との間に位置
し、ポリカーボネートやアクリルなどの透光性の合成樹
脂からなり、本実施例では色の付いていない無色透明の
材料を使用している。
【0031】この場合、図1に示すように、中央に位置
した速度計からなる指示計器にあっては、導光体16は
発光ダイオード8からの光を受ける受光部16Aと、受
光部16Aで受光した光線を表示板5に施した指標部4
側へと導くように反射面16Bを備えている。受光部1
6Aは発光ダイオード8に対応した部分にのみ発光ダイ
オード8方向に突出形成されている。反射面16Bは回
転軸2を取り巻く逆円錐面形でその断面形状は受光部1
6Aで受光した光線を指標部4の方向へ反射する複数の
傾斜平面で形成している。本実施例における反射面16
Bは、表示板5に対する傾斜角の異なる3つの反射面を
備えている。なお、反射面16Bの個数は任意であり、
適宜設定可能である。また、場合によっては、断面形状
が曲面であってもよい。また導光体16には、導光体1
6の反射面16Bによって反射された光線がライトケー
ス17へと射出するように設けられた照射部16Cが形
成されており、本実施例ではその断面形状が垂直面に形
成されている。
【0032】またライトケース17の内面側の周辺部に
は反射部17Aが形成され、この反射部17Aは、表示
板5側に向けて湾曲しており、その反射部17Aの内面
部分によって導光体16の照射部16Cから射出された
光線を指標部4側に反射拡散するように構成している。
この場合、ライトケース17に設けられ反射部17Aを
その断面形状を曲面とすることによって、反射した光が
指標部4方向に効率よく反射拡散することができるよう
にしている。
【0033】また図2および図3に示すように、表示板
5は、透明な合成樹脂からなる平板状の基板13によっ
て形成され、その表面に、目盛や数字あるいは記号など
の指標部4箇所に例えば白色の半透過性表示層14を形
成し、その指標部4箇所を除いて表示板5の表面に遮光
性の黒色の地色層15が施されている。
【0034】また前記表示板5には、その表示板5に設
けられている透過照明可能な前記指標部4の領域とは別
に、例えば青色の透過印刷層20を設けるとともに、そ
の透過印刷層20の領域にて所定の点、この実施形態に
あっては、計器本体1の回転軸2を基準として表示板5
を透過する光量が漸次明るさが変化するように前記表示
板5を透過照明可能とするグラデーションによる濃紺色
のドット印刷層からなる透過光量調整層21が前記透過
印刷層20の前面側に施されて構成されている。
【0035】表示板5上の透過印刷層20は、指標部4
と同様に、発光ダイオード8から照射された光線が導光
体16を介して導光体16の照射部16Cから射出さ
れ、この射出された光線がライトケース17の内面側の
反射部17Aを反射して照射されることにより透過照明
されるように構成されている。
【0036】なお、この第1実施例では、指標部4の一
部を構成する目盛部分は地色層15の領域に位置してい
るが、その他の指標部4を構成する白色の半透過性表示
層14からなる数字や記号はグラデーションによる濃紺
色のドット印刷層からなる透過光量調整層21の領域内
に設けて構成している。この場合、白色の半透過性表示
層14からなる数字や記号と、濃紺色の遮光印刷層から
なる透過光量調整層21との輪郭部分にはその境目を明
確にするために透過光量調整層21にて縁取り部21A
が施されている。
【0037】次に第1実施例における照明方法について
説明する。指針発光用としての発光ダイオード7から照
射される光線は、導光体18の内部へと導かれ、その導
光体18の上端部から射出されて指針3に設けられた指
針基部11へと入光し、指示部10が発光する。
【0038】また発光ダイオード8から照射される光線
は、導光体16の受光部16Aから上方に向かい導光体
16内に入り、反射面16Bで反射されて横方向へと導
光され、照射部16Cによって光線が射出され、射出さ
れた光線は、ライトケース17の反射部17Aによって
反射拡散されて、指標部4の半透過性表示層14が白色
で透過照明される。またこれと同時に、この実施形態に
おけるグラデーションによる濃紺色の遮光印刷層からな
る透過光量調整層21を施してある領域においては、そ
の領域に設けた透過印刷層20箇所はグラデーションに
よる遮光印刷層からなる透過光量調整層21によって表
示板5を透過する光量が漸次明るさが変化するように設
けられているため、表示板5全体が立体的に見え、見栄
えの良好な表示板5の照明効果をもたらすことができ、
これにより斬新な照明装置を提供することができる。こ
の際、縁取り部21Aにより、指標部4とグラデーショ
ンによる領域との境目が明確となるため、見やすい表示
板5を提供することができる。
【0039】また透過する領域としてグラデーションに
よる透過光量調整層21の濃淡度の度合いによって、透
過印刷層20から射出される光量が設定され、グラデー
ションによる図柄を介して透過されるため、表示板5の
背後から照射される光源(発光ダイオード8)からの照
射光線が表示板5上の透過印刷層20箇所を部分的に明
るく照らし出したとしてもグラデーションによる濃紺色
の遮光印刷層からなる透過光量調整層21によってシル
エットとして抜け出るために、照明によるムラを軽減す
ることが可能となる。
【0040】また指標部4の輪郭部分にはその境目を明
確にするための縁取り部21Aを透過光量調整層21に
て同時に施してなることにより、表示板5の印刷工程数
を従来に比べて削減することができるという効果があ
る。
【0041】図4は、本発明の第2実施例を示すもの
で、表示板5の概要を示す要部の断面図であり、この場
合、表示板5は、透明な合成樹脂からなる平板状の基板
13によって形成され、その裏面に、目盛や数字あるい
は記号などの指標部4箇所およびグラデーションによる
印刷を施す領域を除いて遮光性の黒色の地色層15が印
刷手段によって施されている。この際、地色層15の印
刷時において、この地色層15の印刷とともに指標部4
の縁取り部15Aも同時に印刷形成している。また前記
グラデーションによる印刷を施す領域には、表示板5を
透過する光量が漸次明るさが変化するように前記表示板
5を透過照明可能とするグラデーションによる黒色のド
ット印刷層からなる透過光量調整層21が施されてい
る。
【0042】また前記表示板5の裏面側には、前記グラ
デーションによる黒色の印刷層からなる透過光量調整層
21の上を覆って例えば青色の透過印刷層20が施され
ている。また前記表示板5の指標部4箇所においては、
表示板5の裏側の全域に例えば白色の半透過性表示層1
4が印刷形成されて構成されている。
【0043】上記構成からなる表示板5にあっては、前
述した第1実施例とほぼ同様にして、光源である発光ダ
イオード8からの照射光線によって指標部4の半透過性
表示層14が白色で透過照明されると同時に、グラデー
ションによる黒色の印刷層からなる透過光量調整層21
が施されている領域に設けられた透過印刷層20箇所
は、グラデーションによる印刷層からなる透過光量調整
層21によって表示板5を透過する光量が漸次明るさが
変化するように設けられているため、表示板5全体が照
射光線によって立体的に見え、見栄えの良好な表示板5
の照明効果をもたらすことができ、これにより斬新な照
明装置を提供することができる。
【0044】また縁取り部15Aにより、指標部4とグ
ラデーションによる領域との境目が明確となるため、見
やすい表示板5を提供することができるものであり、指
標部5の輪郭部分にはその境目を明確にするための縁取
り部15Aを表示板5の地色層である遮光層15の印刷
工程にて同時に施してなることにより、表示板5の印刷
工程数を従来に比べて削減することができるという効果
がある。
【0045】図5は、本発明の第3実施例を示すもの
で、表示板5の概要を示す要部の断面図であり、前述の
第2実施例とほぼ同様に構成されるものであり、この場
合、表示板5は、透明な合成樹脂からなる平板状の基板
13によって形成され、その表面側に、目盛や数字ある
いは記号などの指標部4箇所およびグラデーションによ
る印刷を施す領域を含んで遮光性の黒色の地色層25が
印刷手段によって施されている。この際、地色層25の
印刷時において、指標部4の縁取り部25A箇所も同時
に表示板5の表面側に印刷形成されている。また前記地
色層25の印刷と前記グラデーションによる印刷を施す
領域は、表示板5を透過する光量が漸次明るさが変化す
るように前記表示板5を透過照明可能とするグラデーシ
ョンによる黒色の印刷層からなる透過光量調整層25B
を前記地色層25の印刷と同一工程にて形成している。
【0046】また表示板5の表面側に印刷されたグラデ
ーションによる黒色の印刷層からなる透過光量調整層2
5B位置に対応した表示板5の裏面側部分に例えば青色
の透過印刷層20が印刷形成されている。また前記指標
部4箇所においては、表示板5の表側に印刷した縁取り
部25Aによって指標部4箇所の輪郭が設定され、その
指標部4位置に対応した表示板5の裏面部分に対応した
箇所に例えば白色の半透過性表示層14が印刷形成され
ている。この場合、白色の半透明表示層14は表示板5
の裏面側の全域に渡って印刷形成している。
【0047】従って、前述した実施形態と同様にして、
透過する領域としてグラデーションによる透過光量調整
層25Bの濃淡度の度合いによって、透過印刷層20か
ら射出される光量が設定され、グラデーションによるド
ットの図柄を介して透過される。また表示板5の背後か
ら照射される光源8からの照射光線が表示板5の裏面側
において透過印刷層20箇所が明るく照らし出され、次
いで表示板5の表面側に施されたグラデーションによる
黒色の印刷層からなる透過光量調整層25Bによってシ
ルエットとして抜け出るために、表示板5からなる透明
な基板13の板厚によってさらに奥行き感を出しつつ透
過照明されるとともに、黒色の印刷層からなる透過光量
調整層25Bによってグラデーションによるドットの図
柄を介して透過されるために照明によるムラを軽減する
ことができる。
【0048】また表示板5全体の色合いが同系色にて形
成されるために、地色である黒色の地色層25の色合い
と指標部4およびグラデーションによる黒色の遮光印刷
層からなる透過光量調整層25Bと重なり合った箇所の
透過印刷層20が目立って表示され、照明時において、
透過する領域としてグラデーションによる透過光量調整
層25Bの濃淡度の度合いがさらに明確となり、立体感
のある見栄えの良好な表示板5の照明効果が期待できる
ものであり、遮光印刷を施す工程であるグラデーション
による遮光印刷層25Bと地色となる黒色の地色層25
および縁取り部25Aを同一色で、同一工程にて形成し
てなるため、表示板5の印刷工程数を従来に比べてさら
に削減することができるという効果がある。
【0049】図6は、本発明の第4実施例を示すもの
で、表示板5の概要を示す要部の断面図であり、前述し
た第1実施例とは基本的印刷工程においてはほぼ同様に
構成されている。ここでは、表示板5の表面全体に半透
過性表示部14を印刷形成した後、透過印刷層20、透
過光量調整層21、地色となる遮光層15を印刷形成し
ている。この印刷工程終了後において、さらに表示板5
の表面全体に艶消し保護層35を施して構成している。
【0050】従って、前述した各実施例とほぼ同様の効
果を得ることができるとともに、艶消し保護層35によ
って、表示板5の表面側に施されている印刷層である半
透過性表示層14,地色層15,透過印刷層20,透過
光量調整層21などを保護することが可能となり、表面
部分に傷などが付きにくくなり、また表面がきめ細かい
凹凸による艶消し保護層35によって覆うことにより、
外光による反射にて見づらくなってしまうという問題も
解消することができる。
【0051】なお、場合によっては、図示はしないが指
標部4の一部を構成する目盛部分に相応する箇所の半透
過性表示層14を排除するとともに、その半透過性表示
層14を排除した箇所に相応する艶消し保護層35を取
り除いて構成することもある。この場合、半透過性表示
層14と艶消し保護層35とを取り除くことによって、
艶消し保護層35を介して視認する指標部4の領域と、
艶消し保護層35が排除された指標部4の領域とのコン
トラストが明確となり、特に印刷を施さない小さな面積
比率からなる目盛部分は、表示板5自体の光沢が有る表
面のために反射によって判読しやすくなり、これにより
目盛位置を容易に確認することが可能となる。
【0052】また艶消し保護層35を第4実施例に適用
して説明したが、前述した各実施例に用いても同様の効
果を得ることができるものであり、また眩しさを軽減す
ることを主体として艶消し保護層35を表示板5の表面
側に施す場合もある。
【0053】なお本発明は、前述した実施例に限定され
るものではなく本発明の要旨の範囲内において種々の変
形実施が可能であり、たとえば各実施例では、光源とし
て発光ダイオードを用いていたが、ランプによる光源で
あってもよいものであり、また照明時において、例えば
表示板5に設けた指標部4やグラデーションによる図柄
を介して透過される透過印刷層20箇所の照明色を変更
する場合、光源である発光ダイオード8の発光色を変更
したりあるいは着色フィルタを介して透過照明するよう
に構成することにより、照明色を適宜設定することも可
能である。
【0054】また表示板5の表面側あるいは裏面側に施
す各印刷層については、仕様に合わせて適宜設定すれば
よいものであり、奥行き感を出すために、色合いを変更
したり、表示板5の板厚を変更したり、あるいはグラデ
ーションによる図柄(実施例ではドット印刷により形
成)を変更することにより照明ムラなども軽減すること
が可能となるものである。この場合、グラデーションに
よる図柄として格子状の模様や亀甲模様などにて濃淡度
の度合いが変化するように設定することによりデザイン
性に優れ、加えて照明ムラのない透過照明を行うことが
可能となる。
【0055】また指標部4の輪郭部分にはその境目を明
確にするための縁取り部15A,21A,25Aを設け
ているが、指標部4の形態や大きさに対して縁取りの寸
法を適宜設定することにより、見やすい見栄えの良好な
表示板5を提供することができる。
【0056】また、本実施形態においては、指針3を照
明する必要のない指示計器であれば、発光ダイオード7
を設ける必要はなく、表示板5専用の発光ダイオード8
のみ設ける構成としてもよいし、計器本体1は回路基板
6の背面側に固定して設けていたが、回路基板6の前面
側に計器本体1を配設するタイプであっても同様に表示
板5の照明装置を適用することが可能である。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明による指示
計器においては、表示板に施された指標部箇所は透過照
明によって明るく照らし出すことができるとともに、そ
の指標部箇所以外に設けた透過印刷層箇所はグラデーシ
ョンによる印刷層からなる透過光量調整層によって表示
板を透過する光量が漸次明るさが変化するように設けら
れているため、表示板全体が立体的に見え、見栄えの良
好な表示板の照明効果をもたらすことができ、斬新な照
明装置を提供することができる。また透過する領域とし
てグラデーションによる透過光量調整層の濃淡度の度合
いによって、透過印刷層から射出される光量が設定さ
れ、グラデーションによる図柄を介して透過されるた
め、表示板の背後に配設された光源からの照射光線の光
線が部分的に明るくなったとしてもシルエットとして抜
け出るために照明によるムラを軽減することが可能とな
り、また表示板の地色部を形成する遮光層や前記透過光
量調整層と同時に指標部の縁取り部を施してなることに
より、表示板の印刷工程数を従来に比べて削減すること
ができるという効果があり、これにより初期の目的を達
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である車両用の指示計器を
示す正面図である。
【図2】図2は図1の主要部である指示計器における表
示板を含む照明装置の要部を示す概略断面図である。
【図3】図3は第1実施例である表示板の主要部を示す
概略正面図とその拡大断面図である。
【図4】図4は本発明の第2実施例である表示板の主要
部を示す概略正面図とその拡大断面図である。
【図5】図5は本発明の第3実施例である表示板の主要
部を示す概略正面図とその拡大断面図である。
【図6】図6は本発明の第4実施例である表示板の主要
部を示す概略正面図とその拡大断面図である。
【図7】図7は従来の指示計器を示す正面図である。
【図8】図8は図7の指示計器における照明装置の要部
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 計器本体 2 回転軸 3 指針 4 指標部 5 表示板 6 回路基板 7 発光ダイオード(光源) 8 発光ダイオード(光源) 9 枠体 13 基板 14 半透過性表示層(透過層) 15,25 地色層(遮光層) 15A,21A,25A 縁取り部 16 導光体 17 ライトケース 18 導光体 20 透過印刷層 21,25B 透過光量調整層 35 艶消し保護層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計器本体に設けられた回転軸の先端側に
    固着された指針と、この指針の回動指示する領域の背後
    側に位置して配設された透光性の基板に、透過層部分に
    よって透過照明可能な指標部が施された表示板と、この
    表示板の背後側に配設された光源とを備えてなる指示計
    器において、前記表示板には、その表示板に設けられて
    いる透過照明可能な前記指標部の領域とは別に、透過印
    刷層を設け、その透過印刷層の領域にて所定の点または
    所定の線を基準として表示板を透過する光量が漸次明る
    さが変化するように前記表示板を透過照明可能とするグ
    ラデーションによる遮光印刷層からなる透過光量調整層
    を前記透過印刷層の前面側に施すとともに、前記指標部
    の輪郭部分にはその境目を明確にするための縁取り部を
    前記透過光量調整層にて同時に施してなることを特徴と
    する指示計器。
  2. 【請求項2】 計器本体に設けられた回転軸の先端側に
    固着された指針と、この指針の回動指示する領域の背後
    側に位置して配設された透光性の基板に、遮光層部分と
    透過層部分とからなる印刷を施して指標部が設けられた
    表示板と、この表示板の背後側に配設された光源とを備
    えてなる指示計器において、前記表示板には、その表示
    板に設けられている透過照明可能な前記指標部の領域と
    は別に、透過印刷層を設け、その透過印刷層の領域にて
    所定の点または所定の線を基準として表示板を透過する
    光量が漸次明るさが変化するように前記表示板を透過照
    明可能とするグラデーションによる印刷層からなる透過
    光量調整層を前記透過印刷層の前面側に施すとともに、
    前記指標部の輪郭部分にはその境目を明確にするための
    縁取り部を前記遮光層にて同時に施してなることを特徴
    とする指示計器。
  3. 【請求項3】 前記透過光量調整層を印刷形成してなる
    領域内に、前記指標部を配設して構成したことを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載の指示計器。
  4. 【請求項4】 前記透過光量調整層は、遮光性の調光層
    にて形成してなることを特徴とする請求項2に記載の指
    示計器。
  5. 【請求項5】 前記透過光量調整層と前記表示板の地色
    となる遮光層とを同一色で、同一工程にて形成してなる
    ことを特徴とする請求項4に記載の指示計器。
  6. 【請求項6】 前記指標部に設けられた透過層の透過照
    明色と前記透過印刷層による透過照明色とを異なる色に
    て形成してなることを特徴とする請求項1から請求項5
    に記載の指示計器。
  7. 【請求項7】 前記表示板の前面に艶消し保護層を施し
    てなることを特徴とする請求項1から請求項6に記載の
    指示計器。
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