JP2003253238A - 接着剤およびこれを用いた電子部品接合方法 - Google Patents

接着剤およびこれを用いた電子部品接合方法

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JP2003253238A JP2002053692A JP2002053692A JP2003253238A JP 2003253238 A JP2003253238 A JP 2003253238A JP 2002053692 A JP2002053692 A JP 2002053692A JP 2002053692 A JP2002053692 A JP 2002053692A JP 2003253238 A JP2003253238 A JP 2003253238A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子部品と基板とを常温で接合可能であっ
て、高い接合強度を達成するとともに良好なリペア性を
有する接着剤、および、このような接着剤を用いた電子
部品接合方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 2液型の接着剤において、ラジカル重合
可能なアクリル樹脂構成材料ならびにシアネートエステ
ル樹脂構成材料を含む本剤と、重合開始剤と、この重合
開始剤を分解して当該重合開始剤からラジカル化学種を
生ぜしめる還元剤と、無機フィラーと、シリコーン系カ
ップリング剤と、シラン系カップリング剤とを、第1剤
10aおよび第2剤10bの少なくとも一方に含み、第
1剤10aおよび第2剤10bの各々において、本剤、
重合開始剤、および還元剤の3成分は共存していないこ
ととする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面実装部品など
の電子部品を基板に接合する際に使用するための接着
剤、および、これを用いた電子部品接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、表面実装部品などの電子部品
を基板に接合するに際しては、一般に、ハンダ材料によ
り接合する方式が採用されている。しかし、近年、低温
接合性および対環境性の観点より、ハンダ材料に代え
て、樹脂組成物よりなる接着剤を用いた接続方式が望ま
れる場合が多くなってきた。特に表面実装部品を基板に
搭載する場合には、実装部品の電極と基板の電極との導
通を図るべく、導電性を示し得る接着剤が使用されてい
る。そのような導電性接着剤としては、本剤として熱硬
化性樹脂を含む樹脂分に対して導電性粒子である銀フィ
ラーを分散させたものが広く使用されている。
【0003】ハンダの融点は比較的高く、基板に対する
電子部品のハンダ接合において広く使用されてきた例え
ば63%Sn―Pbハンダの融点は183℃である。そ
のため、例えば63%Sn―Pbハンダを用いたハンダ
接合においては、接合部を少なくとも183℃以上、一
般に200℃以上に加熱する必要があり、特に耐熱性の
低い部品の使用が制限される場合が多い。これに対し
て、従来の接着剤によると、150℃程度の比較的低温
でも熱硬化性樹脂の硬化反応が進行して接着が達成され
るため、ハンダ材料より低温で接合することができる。
また、従来のハンダ材料の多くは、上掲の63%Sn―
PbハンダのようにPbを含んでおり、環境保護の観点
からは好ましくない。これに対し接着剤は、Pbを含ま
ずに、環境面において好ましい成分で構成することが可
能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】電子部品接合用の従来
の接着剤においては、高い接着強度を得るために好まし
いという理由で、樹脂分の本剤としては熱硬化性樹脂が
用いられている。しかしながら、熱硬化性樹脂を含む接
着剤は、依然として、少なくとも150℃程度にまで加
熱する必要がある。そのため、熱硬化性樹脂を含む接着
剤によって相互に接着された電子部品および基板には、
再び常温に戻った状態では相当程度の応力が発生してし
まう。このような応力は、基板や電子部品に対する接着
剤の接着強度に影響を与え、例えば表面実装部品の接合
においては、接合信頼性の低下の要因となる場合が多
い。
【0005】特開平11−343465号公報には、そ
のような応力の発生を回避することのできる接着剤が開
示されている。この接着剤は、熱可塑性樹脂であるアク
リル系樹脂を構成するためのアクリル系モノマ等を本剤
として含む2液型の接着剤であり、2種類の液剤を合わ
せると、常温下であってもアクリル系樹脂の重合反応が
進行する。重合反応により生ずるアクリル系樹脂が基板
と電子部品との間で常温下にて固体状態をとることによ
って、加熱をせずとも電子部品と基板との接着が達成さ
れる。しかし、接着状態における樹脂構造を構成する材
料がアクリル系樹脂のみであると、電子部品接合用途に
おいて充分な接着強度を達成できない場合がある。特開
平11−343465号公報には、そのような事態を回
避することのできる接着剤として、上述の2液型接着剤
に対して更に熱硬化性樹脂が添加された接着剤も開示さ
れている。この接着剤によると、常温にてアクリル系樹
脂の重合反応を進行させることによって、基板に対する
電子部品の接着が達成され、更に、例えば80〜110
℃の低温加熱によって熱硬化性樹脂を徐々に硬化させる
ことによって、基板に対して既に接着されている電子部
品の接着強度が向上される。
【0006】しかしながら、本剤として熱可塑性樹脂を
含む接着剤であっても、熱硬化性樹脂の特性により接着
強度を向上するためには上述のように加熱工程を経なけ
ればならず、その結果、基板に対する電子部品の接合工
程が長時間化してしまう。また、接着剤を介して基板に
接合された電子部品のリペアについて、接着剤が熱硬化
性樹脂を含む場合、当該熱硬化性樹脂の硬化後において
は困難性が増してしまう。
【0007】本発明は、このような事情のもとで考え出
されたものであって、電子部品と基板とを常温で接合可
能であって、高い接合強度を達成するとともに良好なリ
ペア性を有する接着剤、および、このような接着剤を用
いた電子部品接合方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の側面によ
ると接着剤が提供される。この接着剤は、ラジカル重合
可能なアクリル樹脂構成材料およびシアネートエステル
樹脂構成材料を含む本剤と、重合開始剤と、この重合開
始剤を分解して当該重合開始剤からラジカル化学種を生
ぜしめる還元剤と、無機フィラーと、シリコーン系カッ
プリング剤と、シラン系カップリング剤とを、第1剤お
よび第2剤の少なくとも一方に含む2液型の接着剤であ
って、第1剤および第2剤の各々において、本剤、重合
開始剤、および還元剤の3成分は共存していないことを
特徴とする。アクリル樹脂構成材料の範囲には、重合し
てアクリル樹脂を生じ得るアクリル系モノマ、アクリル
系オリゴマ、および、アクリル系低重合度樹脂が含まれ
る。また、シアネートエステル樹脂構成材料の範囲に
は、重合してシアネートエステル樹脂を生じ得るシアネ
ートエステル系モノマ、シアネートエステル系オリゴ
マ、および、シアネートエステル系低重合度樹脂が含ま
れる。
【0009】このような構成の接着剤を使用すると、回
路基板などに対して半導体素子などの電子部品を常温で
接合することができる。本発明の接着剤において本剤を
構成するアクリル樹脂構成材料およびシアネートエステ
ル樹脂構成材料は、常温でラジカル重合可能な性質を有
する。ラジカル重合はラジカル化学種により開始され、
ラジカル化学種は、本発明では重合開始剤に対して還元
剤が作用することによって常温にて容易に発生し得る。
本発明の接着剤は、このような本剤、重合開始剤および
還元剤を含み、使用前において、これら3成分が同時に
は共存しないように、これらは第1剤および第2剤に振
り分けられている。そして、使用時には、第1剤および
第2剤が合わされて当該3成分が同一反応系に共存する
ことによって、重合反応が進行することとなる。この重
合反応は常温で進行可能であり、且つ、この重合反応に
より生成するアクリル樹脂およびシアネートエステル樹
脂は、熱可塑性樹脂であって常温では固化状態をとる。
このようにして、基板と電子部品との間において第1剤
と第2剤とが合わさった後、常温下で本剤の重合反応が
進行して接着剤が固体状態をとることによって、基板に
対して電子部品を常温で接合することができるのであ
る。
【0010】回路基板などに対して電子部品を常温で接
合することができるので、このような電子部品の接合に
おいて、接合部における接着剤を加熱する必要はない。
また、加熱工程を経る必要がないため、基板に対する電
子部品の接合工程が短時間化され得る。また、常温で接
続が行われるため、基板および電子部品における接合箇
所が軟質な材料よりなる場合であっても、加熱に起因し
て当該接合箇所に変形などが生ずることは回避される。
【0011】使用前の接着剤において、本剤、重合開始
剤および還元剤の3成分を第1剤および第2剤に振り分
ける具体的な態様としては、例えば、(1)本剤を他の
2成分(重合開始剤、還元剤)から分ける場合、(2)
重合開始剤を他の2成分(還元剤、本剤)から分ける場
合、(3)還元剤を他の2成分(重合開始剤、本剤)か
ら分ける場合が考えられる。
【0012】また、本発明の接着剤によると、接合対象
物間において高い接合強度を達成することができる。本
発明の接着剤の接着状態における樹脂構造は、アクリル
樹脂に加えてシアネートエステル樹脂により構成される
ところ、本発明者は、このような樹脂構造によると、ア
クリル樹脂のみによる場合よりも、接着剤と接着対象物
との間において接着強度が向上することを見出した。更
に本発明の接着剤においては、樹脂材料である本剤に加
えて無機フィラーと、シリコーン系カップリング剤と、
シラン系カップリング剤とを含有することによって良好
な接合強度が確保されている。無機フィラーは、熱が作
用した場合の接着剤の熱膨脹率を低下させたりヤング率
を高める機能を呈し、その結果、本発明の接着剤により
接合されている電子部品や基板には大きな応力が作用し
にくく、大きな歪みの発生が抑制される。シリコーン系
カップリング剤およびシラン系カップリング剤は、とも
に、接着剤と接合対象物との界面において両者の接着状
態を強固なものとする機能を有する。
【0013】更に、本発明に係る接着剤は、リペア性が
良好であるという利点も有する。接合強度の向上は、ア
クリル樹脂に対してシアネートエステル樹脂を共存させ
ることによって達成されるので、特開平11−3434
65号公報に開示されているように熱硬化性樹脂を添加
する必要はない。熱硬化性樹脂を含有しないため、接合
対象物間にて一旦固化状態となった後においても、加熱
および溶剤処理によって当該接着剤は容易かつ適切に除
去することができる。したがって、本発明の接着剤を用
いて基板に対して接合された電子部品は、良好にリペア
することが可能なのである。
【0014】本発明の第2の側面によっても接着剤が提
供される。この接着剤は、第1剤および第2剤からなる
2液型の接着剤であって、第1剤は、ラジカル重合可能
なアクリル樹脂構成材料およびシアネートエステル樹脂
構成材料を含む本剤と、無機フィラーと、シリコーン系
カップリング剤と、シラン系カップリング剤とを含み、
第2剤は、重合開始剤と、この重合開始剤を分解して当
該重合開始剤からラジカル化学種を生ぜしめる還元剤と
を含むことを特徴とする。
【0015】このような構成の2液型接着剤は、本発明
の第1の側面に係る接着剤の構成を備えるとともに、本
剤、重合開始剤および還元剤の3成分の振り分けについ
て、上述の(1)の場合に相当する。したがって、本発
明の第2の側面によっても第1の側面に関して上述した
のと同様の効果が奏される。
【0016】加えて、第2の側面に係る接着剤は、固化
状態における組成の均一性を確保し易いという利点を有
する。第2の側面に係る接着剤においては、固化状態に
おける接着剤の特性について多大な影響を与え得る材
料、すなわち本剤、無機フィラー、シアネート系カップ
リング剤、およびシラン系カップリング剤が、第1剤に
のみ存在している。一方、第2剤では、重合開始剤と還
元剤との化学的作用により既にラジカル化学種が発生し
ている。そのため、第1剤において上述の成分を均一に
混合しておき、これに少量の第2剤を接触作用させるこ
とによって、均一な組成において重合反応が早急に開始
し、進行するのである。
【0017】本発明の第1および第2の側面において、
好ましくは、第1剤および第2剤の全体におけるシアネ
ートエステル樹脂構成材料の含有量は、アクリル樹脂構
成材料100重量部に対して0.1〜100重量部であ
る。接着剤におけるシアネートエステル樹脂構成材料の
含有量がこの範囲である場合に、接着強度を適切に向上
できる。
【0018】好ましくは、無機フィラーは、表面に−S
i≡Si−OH型のシラノール基を有するシリカフィラ
ーである。より好ましくは、無機フィラーは、0.01
〜100μmの粒子径を有する。第1剤および第2剤の
全体における無機フィラーの含有量は、本剤105重量
部に対して5〜300重量部であるのが好ましい。無機
フィラーについてこれらの構成を採用することによっ
て、固化状態における接着剤の熱膨脹率の低下およびヤ
ング率の上昇を良好に達成することができる。
【0019】第1および第2の側面において、接着剤を
導電性接着剤として構成するためには、第1剤および第
2剤の少なくとも一方に、更に導電性粒子を添加する。
この導電性粒子は、表面が絶縁樹脂膜で被覆されてマイ
クロカプセル化されている金属粒子であるのが好まし
い。
【0020】本発明の第3の側面によると電子部品接合
方法が提供される。この方法は、上述のいずれかの構成
を有する接着剤を用いて電子部品を基板に接合するため
の方法であって、電子部品および基板のいずれか一方の
接合対象面に対して第1剤を塗布する工程と、第1剤の
塗布されていない電子部品または基板に対して第2剤を
塗布する工程と、電子部品と基板とを第1剤および第2
剤を介して貼り合わせ、当該接着剤において本剤の重合
反応を進行させる接合工程と、を含むことを特徴とす
る。好ましくは、接合工程は、20〜30℃の温度範囲
にて行われる。
【0021】この電子部品接合方法では、本発明の第1
および第2の側面に係る接着剤が使用される。したがっ
て、本発明の第3の側面によっても、基板に対する電子
部品の接合において、第1および第2の側面に関して上
述したのと同様の効果が奏される。
【0022】加えて、第3の側面に係る方法によると、
電子部品の接合作業においてコスト的に有利となる。具
体的には、電子部品と基板とを加熱することなく常温の
ままで接合することが可能であるため、使用する接合装
置は電子部品や基板を加熱するための機構を備える必要
はなく、コスト的に有利となるのである。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の接着剤において、本剤の
一部を構成するアクリル樹脂構成材料としては、ラジカ
ル重合反応によってアクリル樹脂を構成し得るアクリル
系モノマ、アクリル系オリゴマ、および、アクリル系低
重合度樹脂を用いることができる。アクリル系モノマと
しては、例えば、テトラエチレングリコールジメタクリ
レート、メチルメタクリレート、メチルアクリル酸アル
キルエステル、アクリル酸フェノキシエチルエステル、
アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、エポキシ
メタクリレート、ポリエステルメタクリレートが挙げら
れる。これらアクリル系モノマは、単独で用いても、混
合して用いてもよい。また、これらモノマが2〜20分
子程度重合してなるアクリル系オリゴマ、或は、これら
モノマが重合してなる比較的重合度の低い重合体であっ
て、ラジカル重合反応により更に成長し得るアクリル系
樹脂、すなわちアクリル系低重合度樹脂を用いてもよ
い。
【0024】本剤の一部を構成するシアネートエステル
樹脂構成材料としては、ラジカル重合反応によってシア
ネートエステル樹脂を構成し得るシアネートエステル系
モノマ、シアネートエステル系オリゴマ、および、シア
ネートエステル系低重合度樹脂を用いることができる。
シアネートエステル系モノマとしては、例えば、2,
2’−ジ(4−シアナトフェニル)プロパン、ジ(4−
シアナト−3,5−ジメチルフェニル)メタン、ジ(4
−シアナトフェニル)チオエーテル、2,2’−ジ(4
−シアナトフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ジ(4
−シアナトフェニル)エタンが挙げられる。これらシア
ネートエステル系モノマは、単独で用いても、混合して
用いてもよい。また、これらモノマが2〜20分子程度
重合してなるシアネートエステル系オリゴマ、或は、こ
れらモノマが重合してなる比較的重合度の低い重合体で
あって、ラジカル重合反応により更に成長し得るシアネ
ートエステル系樹脂、すなわちシアネートエステル系低
重合度樹脂を用いてもよい。
【0025】本発明で用いられる重合開始剤としては、
例えば、クメンハイドロパーオキシド、過酸化ベンゾイ
ル、過酸化水素、メチルエチルケトンパーオキシド、t
−ブチルパーベンゾエート、有機ハイドロパーオキシド
などを挙げることができる。これら重合開始剤が分解す
ることによってラジカル化学種が発生し、当該ラジカル
化学種は、本剤であるアクリル樹脂構成材料およびシア
ネートエステル樹脂構成材料の重合反応を開始させる。
【0026】本発明で用いられる還元剤としては、Fe
2+塩、ジメチルアニリン、ブチルアルデヒド、トリエチ
ルアミン、メチルチオ尿素、エチレンチオ尿素、メチル
エチルケトンオキシム、ナフテン酸コバルト、チタンア
セチルアセテート、トリブチルアミンなどを挙げること
ができる。これらの還元剤は、上述の重合開始剤の分解
反応における活性化エネルギーを低下させ、これによ
り、重合開始剤は、常温においても容易に分解してラジ
カル化学種を発生する。
【0027】本発明で用いられる無機フィラーとして
は、アルミナ粉末やシリカ粉末などが挙げられる。無機
フィラーは、固化状態における接着剤の熱膨脹率を低下
させたり、ヤング率を高める作用がある。
【0028】本発明で用いられるシリコーン系カップリ
ング剤とは、モノマにおいて既に主鎖にシロキサン結合
を有するカップリング剤であり、その側鎖の一部が変性
処理を受けて、モノマあたり一般に複数の有機反応基、
有機相溶性基、有機抑制基などが導入されている。例え
ば、アルコキシル基、エポキシ基、カルボキシル基、カ
ルビノール基、アルキル基、アラルキル基などである。
所定の有機反応基、有機相溶性基、有機抑制基などを側
鎖に対して規則的に導入することができるため、シリコ
ーン系カップリング剤は、例えばシラン系カップリング
剤と比較して化学的ないし物理的に多様性があり自由度
の高いカップリング剤であるといえる。シリコーン系カ
ップリング剤としては、例えば、ポリジメチルシロキサ
ンをグリシロキシプロピル変性、ポリオキシレン変性、
アルコキシ変性、またはこれらを組み合わせた変性など
の処理を施したものを挙げることができる。具体的に
は、グリシロキシプロピル・ポリオキシエチレン・アル
コキシ変性ポリジメチルシロキサンが挙げられる。シリ
コーン系カップリング剤は、このような多様な変性基を
有することにより、有機材料と無機材料との間の親和性
を高めるというカップリング剤に要求される機能が高
い。したがって、接着剤にシリコーン系カップリング剤
を添加することによって、接着剤の固化状態において、
接着剤と接合対象物との接着性を高めることができる。
【0029】本発明で用いられるシラン系カップリング
剤としては、例えばビニルトリクロロシラン、ビニルト
リス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシ
プロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリ
シドキプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメト
キシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ンなどが挙げられる。
【0030】本発明の接着剤は、導電性粒子をさらに添
加することによって導電性接着剤として構成してもよ
い。表面実装部品の基板への接合の場合には、接着剤中
の導電性粒子によって、電子部品側の電極部と、基板側
の配線パターンにおける電極部との間の導通を図ること
が可能となる。この場合に使用される導電性粒子として
は、例えば、金、銀、銅、ニッケル、鉄、アルミニウ
ム、ステンレスなどの金属粒子、および、ガラス粒子や
樹脂粒子などを金属で被覆したものが挙げられる。
【0031】好ましくは、導電性粒子は、銀粒子を絶縁
樹脂膜で被覆してマイクロカプセル化したものである。
このようなマイクロカプセル化銀粒子を含む接着剤を表
面実装部品の基板への接合に使用する場合、接着剤中の
マイクロカプセル化銀粒子は、電子部品を基板に接合す
る際の押圧力によって押圧方向に相互に接触するととも
に、電子部品の電極部や基板の電極部に圧接することと
なる。その結果、マイクロカプセル化銀粒子の表面の絶
縁膜が押圧力に起因して破れ、銀粒子どうしが連接し、
電子部品の電極部と基板の電極部とが銀粒子を介して導
通することになる。押圧方向に交差する方向(横方向)
については、マイクロカプセル化銀粒子の絶縁膜が破れ
ずに維持される。したがって、電子部品の電極部のピッ
チ間隔や基板の電極部のピッチ間隔が狭い場合であって
も、横方向の絶縁は確実に達成される。このようにし
て、表面実装部品を基板に接合するに際して、両者間の
機械的接合とともに良好な電気的導通も達成できるので
ある。
【0032】図1は、本発明の接着剤10を用いて、表
面実装部品として構成されている半導体素子1(例えば
LSIチップ)を基板2に接合する方法を示す概略図で
ある。図1(a)は塗布工程を表し、図1(b)は接合
工程を表す。
【0033】接着剤10は、第1剤10aおよび第2剤
10bからなる導電性接着剤である。図1(a)の塗布
工程では、半導体素子1において複数の電極部1aが形
成されている接合面に第1剤10aが塗布されるととも
に、基板2において複数の電極部2aを含む配線パター
ンが形成されている接合面に第2剤10bが塗布され
る。本実施形態においては、第1剤10aには、アクリ
ル樹脂構成材料およびシアネートエステル樹脂構成材料
からなる本剤と、無機フィラーと、シリコーン系カップ
リング剤と、シラン系カップリング剤と、導電性粒子と
が含まれている。第2剤10bには、重合開始剤および
還元剤が含まれている。このように、接着剤10の本
剤、重合開始剤および還元剤の3成分は、第1剤10a
および第2剤10bの各々において同時に共存しないよ
うに、第1剤10aと第2剤10bとに振り分けられて
いる。
【0034】本剤、重合開始剤および還元剤の3成分の
振り分け方としては、(1)第1剤10aに本剤を含有
させて、第2剤10bに重合開始剤および還元剤を含有
させる本実施形態の場合に代えて、本発明においては、
(2)第1剤10aに重合開始剤を含有させて、第2剤
10bに還元剤および本剤を含有させる場合、(3)第
1剤10aに還元剤を含有させて、第2剤10bに本剤
および重合開始剤を含有させる場合、(4)第2剤10
bに本剤を含有させて、第1剤10aに重合開始剤およ
び還元剤を含有させる場合、(5)第2剤10bに重合
開始剤を含有させて、第1剤10aに還元剤および本剤
を含有させる場合、若しくは、(6)第2剤10bに還
元剤を含有させて、第1剤10aに本剤および重合開始
剤を含有させる場合を採用してもよい。或は、(7)第
1剤10aに本剤および重合開始剤を含有させて、第2
剤10bに本剤および還元剤を含有させる場合、(8)
第1剤10aに重合開始剤および還元剤を含有させ、第
2剤10bに重合開始剤および本剤を含有させる場合、
(9)第1剤10aに還元剤および本剤を含有させ、第
2剤10bに還元剤および重合開始剤を含有させる場
合、(10)第2剤10bに本剤および重合開始剤を含
有させ、第1剤10aに本剤および還元剤を含有させる
場合、(11)第2剤10bに重合開始剤および還元剤
を含有させ、第1剤10aに重合開始剤および本剤を含
有させる場合、若しくは、(12)第2剤10bに還元
剤および本剤を含有させ、第1剤10aに還元剤および
重合開始剤を含有させる場合を採用してもよい。
【0035】無機フィラー、シリコーン系カップリング
剤、シラン系カップリング剤、および導電性粒子につい
ても、本実施形態以外の振り分け態様を採用することが
できる。
【0036】上述のように接着剤10により図1(a)
の塗布工程を行った後、図1(b)に示すように、半導
体素子1と基板2とを接合する。この接合工程は常温で
行われる。このとき、半導体素子1の電極部1aが基板
2の電極部2aに対向するように、半導体素子1および
基板2を位置決めしつつ、基板2に対して半導体素子1
を押圧する。本工程では、第1剤10aと第2剤10b
とが合わされて、本剤、重合開始剤および還元剤の3成
分が単一の系に共存することとなる。すると、還元剤と
の反応により重合開始剤から発生したラジカル化学種
が、本剤を構成するアクリル樹脂構成材料およびシアネ
ートエステル樹脂構成材料に作用し、常温にて、これら
の重合反応を開始および促進させる。その結果、半導体
素子1および基板2との間において接着剤10が固化
し、半導体素子1が基板2に機械的に接合される。これ
とともに、半導体素子1と基板2との間に付与された押
圧力により半導体素子1における電極部1aと基板2に
おける電極部2aとが導電性粒子を介して電気的に導通
される。
【0037】
【実施例】次に、本発明の実施例について、比較例とと
もに説明する。
【0038】
【実施例1】<接着剤の調製>本剤であるアクリル樹脂
構成材料(商品名:326LVUV、日本ロックタイト
製)100重量部およびシアネートエステル樹脂構成材
料(商品名:Arocy L−10、旭化成エポキシ
製)5重量部と、導電性粒子として、粒径5〜10μm
のAg粒子(商品名:X617、ナミックス製)の表面
を約0.1μmの絶縁樹脂で被覆したマイクロカプセル
化Agフィラー180重量部と、平均粒径4μmのシリ
カフィラー(商品名:HPS100、東亜合成製)10
0重量部と、シリコーン系カップリング剤(MAC−2
101、日本ユニカー製)1重量部と、シラン系カップ
リング剤(KBM403、信越シリコーン製)1重量部
と、を均一に攪拌混合して、本実施例の第1剤を調製し
た。なお、シリカフィラー(商品名:HPS100、東
亜合成製)は、その表面にシラノール基を有し、当該シ
ラノール基末端の化学構造は−Si≡Si−OHであ
る。一方、第2剤としては、重合開始剤と還元剤とを含
むラジカル重合開始混合剤(商品名:TDS−764
9、日本ロックタイト製)を用意した。
【0039】<電子部品の接合>上述のようにして調製
した第1剤を、352個のバンプすなわち電極部(電極
径105μm、125μmピッチ)が設けられている電
子部品としてのLSIチップ(12.5×12.5m
m)の接合面に対して、図1(a)に示すように塗布し
た。これとともに、対応するピッチおよび数で電極部が
設けられている接合面を有する基板に対して、図1
(a)に示すように上述の第2剤を塗布した。各接合面
ごとに塗布した第1剤および第2剤の体積比は100:
1である。次に、図1(b)に示すように、基板の電極
部に対してLSIチップの電極部を位置合わせしつつ、
LSIチップを基板に押圧した。この接合工程は常温に
て行い、基板に対するLSIチップの押圧力は30g/
bumpとした。このようにして、本実施例の接合サンプル
を作製した。
【0040】<接合信頼性の評価>上述のようにして作
製したサンプルを20個用意し、これらについて接合安
定性を調べた。具体的には、各サンプルにおいてLSI
チップ電極と基板電極とが接続された352個の電気的
接続点の初期導通抵抗を測定した後に、−65〜125
℃の範囲で温度サイクル試験を行い、再び導通抵抗を測
定した。温度サイクル試験においては、まずサンプルを
−65℃で15分間冷却し、次に室温まで温度を上昇さ
せて10分間放置し、更に125℃まで温度を上昇させ
て15分間加熱することを1サイクルとし、このサイク
ルを所定回数繰り返した。本実施例では、サイクル数を
500とした。その結果、20個のサンプルの全ての電
気的接続点において、サイクル試験後の抵抗の上昇はサ
イクル試験前の抵抗に対して10%以下と良好であり、
導通不良も確認されなかった。このように、本実施例の
接着剤を使用して接合したLSIチップと基板とは、温
度が変化しても安定して接合されることが確認された。
【0041】
【実施例2】第1剤および第2剤としては実施例1と同
一のものを使用した。電子部品の接合については、第1
剤を基板に塗布するとともに第2剤をLSIチップに塗
布した以外は実施例1と同様にして、20個のサンプル
を作製した。これらのサンプルについて実施例1と同一
の温度サイクル試験により接合信頼性を調べたところ、
20個のサンプルの全ての電気的接続点において、サイ
クル試験後の抵抗の上昇はサイクル試験前の抵抗に対し
て10%以下と良好であり、導通不良も確認されなかっ
た。このように、本実施例の接着剤塗布態様であって
も、LSIチップと基板とは安定して接合されることが
確認された。
【0042】
【実施例3】<接着剤の調製>本剤であるアクリル樹脂
構成材料(商品名:3921、スリーボンド製)100
重量部およびシアネートエステル樹脂構成材料(商品
名:Arocy M−30、旭化成エポキシ製)5重量
部と、導電性粒子として、粒径5〜10μmのAg粒子
(商品名:X617、ナミックス製)の表面を約0.1
μmの絶縁樹脂で被覆したマイクロカプセル化Agフィ
ラー180重量部と、平均粒径4μmのシリカフィラー
(商品名:HPS100、東亜合成製)100重量部
と、シリコーン系カップリング剤(MAC−2101、
日本ユニカー製)1重量部と、シラン系カップリング剤
(KBM403、信越シリコーン製)1重量部と、を均
一に攪拌混合して、本実施例の第1剤を調製した。第2
剤としては、重合開始剤と還元剤とを含むラジカル重合
開始混合剤(商品名:3941、スリーボンド製)を用
意した。
【0043】<電子部品の接合および接合信頼性の評価
>このようにして用意した第1剤および第2剤からなる
接着剤を使用して、実施例1と同様に、LSIチップと
基板とを接合した20個の接合サンプルを作製した。こ
れらのサンプルについて実施例1と同一の温度サイクル
試験により接合信頼性を調べたところ、20個のサンプ
ルの全ての電気的接続点において、サイクル試験後の抵
抗の上昇はサイクル試験前の抵抗に対して10%以下と
良好であり、導通不良も確認されなかった。このよう
に、本実施例の接着剤を使用して接合したLSIチップ
と基板とは、温度が変化しても安定して接合されること
が確認された。
【0044】
【比較例1】シアネートエステル樹脂構成材料(商品
名:Arocy L−10、旭化成エポキシ製)と、シ
リカフィラー(商品名:HPS100、東亜合成製)
と、シリコーン系カップリング剤(MAC−2101、
日本ユニカー製)と、シラン系カップリング剤(KBM
403、信越シリコーン製)とを添加しない以外は実施
例1と同様にして第1剤を調製した。この第1剤および
実施例1と同一の第2剤を使用して、実施例1と同様に
して20個の接合サンプルを作製した。これらのサンプ
ルについて、1サイクルの温度変化は実施例1と同一の
条件で100サイクルの温度サイクル試験を行った。そ
の結果、各サンプルの複数の電気的接続点において、1
0%以上の抵抗上昇が確認された。また、本比較例と実
施例1の接合サンプルについてそれらの接合強度を同一
条件下で調べたところ、本比較例の接合サンプルは実施
例1の接合サンプルの約1/2の強度しか示さなかっ
た。
【0045】
【実施例4〜8】シアネートエステル樹脂構成材料(商
品名:Arocy L−10、旭化成エポキシ製)の添
加量を、5重量部に代えて、0.09重量部(実施例
4)、0.1重量部(実施例5)、10重量部(実施例
6)、100重量部(実施例7)、または110重量部
(実施例8)とした以外は、実施例1と同様にして第1
剤を調製した。各実施例の第1剤に対して実施例1と同
一の第2剤を用いて、実施例1と同様にして、各実施例
ごとに20個の接合サンプルを作製した。各実施例のサ
ンプルについて、1サイクルの温度変化は実施例1と同
一の条件で温度サイクル試験を行った。実施例5〜7に
ついては、20個のサンプルの全ての電気的接続点にお
いて、500サイクルの温度サイクル試験後の抵抗の上
昇は温度サイクル試験前の抵抗に対して10%以下と良
好であり、導通不良も確認されなかった。実施例4につ
いては、300サイクルの温度サイクル試験によって1
0%以上の抵抗上昇が確認された。実施例8について
は、第1剤が、その調製時に粘度が過度に上昇してゲル
化した。これらのことから、シアネートエステル樹脂構
成材料については、第1剤における含有量は0.1〜1
00重量部の範囲、すなわち第1剤における含有率は
0.00026〜21wt%の範囲が好ましいことが理
解されよう。
【0046】以上のまとめとして、本発明の構成および
そのバリエーションについて、以下に付記として列挙す
る。
【0047】(付記1)ラジカル重合可能なアクリル樹
脂構成材料およびシアネートエステル樹脂構成材料を含
む本剤と、重合開始剤と、この重合開始剤を分解して当
該重合開始剤からラジカル化学種を生ぜしめる還元剤
と、無機フィラーと、シリコーン系カップリング剤と、
シラン系カップリング剤とを、第1剤および第2剤の少
なくとも一方に含む2液型の接着剤であって、前記第1
剤および前記第2剤の各々において、前記本剤、前記重
合開始剤、および前記還元剤の3成分は共存していない
ことを特徴とする、接着剤。 (付記2)第1剤および第2剤からなる2液型の接着剤
であって、前記第1剤は、ラジカル重合可能なアクリル
樹脂構成材料およびシアネートエステル樹脂構成材料を
含む本剤と、無機フィラーと、シリコーン系カップリン
グ剤と、シラン系カップリング剤とを含み、前記第2剤
は、重合開始剤と、この重合開始剤を分解して当該重合
開始剤からラジカル化学種を生ぜしめる還元剤とを含む
ことを特徴とする接着剤。 (付記3)前記第1剤および前記第2剤の全体における
前記シアネートエステル樹脂構成材料の含有量は、アク
リル樹脂構成材料100重量部に対して0.1〜100
重量部である、付記1または2に記載の接着剤。 (付記4)前記無機フィラーは、表面に−Si≡Si−
OH型のシラノール基を有するシリカフィラーである、
付記1から3のいずれか1つに記載の接着剤。 (付記5)前記無機フィラーは、0.01〜100μm
の粒子径を有する、付記1から4のいずれか1つに記載
の接着剤。 (付記6)前記第1剤および前記第2剤の全体における
前記無機フィラーの含有量は、本剤105重量部に対し
て5〜300重量部である、付記1から5のいずれか1
つに記載の接着剤。 (付記7)前記第1剤および前記第2剤の少なくとも一
方は、更に、導電性粒子を含む、付記1から6のいずれ
か1つに記載の接着剤。 (付記8)前記導電性粒子は、表面が絶縁樹脂膜で被覆
されてマイクロカプセル化されている金属粒子である、
付記7に記載の接着剤。 (付記9)付記1から8のいずれか1つに記載の接着剤
を用いて電子部品を基板に接合するための方法であっ
て、前記電子部品および前記基板のいずれか一方の接合
対象面に対して第1剤を塗布する工程と、前記第1剤の
塗布されていない前記電子部品または前記基板に対して
第2剤を塗布する工程と、前記電子部品と前記基板とを
前記第1剤および前記第2剤を介して貼り合わせ、当該
接着剤において本剤の重合反応を進行させる接合工程
と、を含むことを特徴とする電子部品接合方法。 (付記10)前記接合工程は、20〜30℃の温度範囲
にて行われる、付記9に記載の電子部品接合方法。
【0048】
【発明の効果】本発明によると、電子部品と基板とを常
温で接合可能であって、高い接合強度を達成するととも
に良好なリペア性を有する接着剤を得ることができる。
したがって、例えばLSIチップとプリント回路基板と
の接合において本発明の接着剤を使用すると、従来のよ
うな加熱に起因する不具合を回避しつつ良好な接合を達
成することができる。また、本発明の接着剤が導電性粒
子を含む場合には、例えば表面実装部品と基板との間に
おいて、良好な接合信頼性を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子部品を基板に接合する方法を表す概略説明
図である。
【符号の説明】
1 半導体素子 1a 電極部 2 基板 2a 電極部 10 接着剤 10a 第1剤 10b 第2剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J040 DF041 DF051 EC001 ED001 EH021 HD30 JA13 JB01 JB02 KA11 KA21 KA42 NA19 5E319 AA03 AC01 BB11 CC61 GG11 5G301 DA03 DA32 DA42 DD03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジカル重合可能なアクリル樹脂構成材
    料およびシアネートエステル樹脂構成材料を含む本剤
    と、重合開始剤と、この重合開始剤を分解して当該重合
    開始剤からラジカル化学種を生ぜしめる還元剤と、無機
    フィラーと、シリコーン系カップリング剤と、シラン系
    カップリング剤とを、第1剤および第2剤の少なくとも
    一方に含む2液型の接着剤であって、 前記第1剤および前記第2剤の各々において、前記本
    剤、前記重合開始剤、および前記還元剤の3成分は共存
    していないことを特徴とする接着剤。
  2. 【請求項2】 第1剤および第2剤からなる2液型の接
    着剤であって、 前記第1剤は、ラジカル重合可能なアクリル樹脂構成材
    料およびシアネートエステル樹脂構成材料を含む本剤
    と、無機フィラーと、シリコーン系カップリング剤と、
    シラン系カップリング剤とを含み、 前記第2剤は、重合開始剤と、この重合開始剤を分解し
    て当該重合開始剤からラジカル化学種を生ぜしめる還元
    剤とを含むことを特徴とする接着剤。
  3. 【請求項3】 前記第1剤および前記第2剤の全体にお
    ける前記シアネートエステル樹脂構成材料の含有量は、
    アクリル樹脂構成材料100重量部に対して0.1〜1
    00重量部である、請求項1または2に記載の接着剤。
  4. 【請求項4】 前記第1剤および前記第2剤の少なくと
    も一方は、更に、導電性粒子を含む、請求項1から3の
    いずれか1つに記載の接着剤。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれか1つに記載の
    接着剤を用いて電子部品を基板に接合するための方法で
    あって、 前記電子部品および前記基板のいずれか一方の接合対象
    面に対して第1剤を塗布する工程と、 前記第1剤の塗布されていない前記電子部品または前記
    基板に対して第2剤を塗布する工程と、 前記電子部品と前記基板とを前記第1剤および前記第2
    剤を介して貼り合わせ、当該接着剤において本剤の重合
    反応を進行させる接合工程と、を含むことを特徴とする
    電子部品接合方法。
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