JPH08188760A - 異方性導電接着剤及びそれを用いた異方性導電接着剤シート - Google Patents

異方性導電接着剤及びそれを用いた異方性導電接着剤シート

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JPH08188760A
JPH08188760A JP1853895A JP1853895A JPH08188760A JP H08188760 A JPH08188760 A JP H08188760A JP 1853895 A JP1853895 A JP 1853895A JP 1853895 A JP1853895 A JP 1853895A JP H08188760 A JPH08188760 A JP H08188760A
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anisotropic conductive
adhesive
conductive adhesive
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Hiroyuki Kumakura
博之 熊倉
Takashi Ando
尚 安藤
Yukio Yamada
幸男 山田
Yasuhiro Suga
保博 須賀
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    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
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  • Non-Insulated Conductors (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶パネルの対向する樹脂フィルム基板に異
方性導電接着剤を適用した場合でも、樹脂フィルム基板
上に形成されたITO電極にクラックを生じさせること
なく、高い導通信頼性で接続できるようにする。 【構成】 絶縁性接着成分中に導電粒子が分散してなる
異方性導電接着剤において、異方性導電接着剤の熱圧着
時における溶融粘度を60000poise以下とし、
且つ導電粒子として10%圧縮変位時における圧縮強度
が15kgf/mm2以下のものを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、異方性導電接着剤及び
それを用いた異方性導電接着剤シートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の小形化、高機能化の流
れの中で、接続すべき端子の面積と端子ピッチとが非常
に小さくなっている。このため、そのような端子間の接
続が可能な異方性導電接着剤が広く使用されるようにな
っている。例えば、液晶パネルを製造する際には、ガラ
ス基板に形成されたインジウム-すず-酸化物(ITO)
などの透明電極と、TABに形成された銅端子との間の
接続を取るために、異方性導電接着剤が使用されてい
る。
【0003】このような異方性導電接着剤としては、基
本的にエポキシ樹脂と硬化剤とからなる絶縁性接着成分
に導電粒子を分散させた一液性熱硬化型のものが主とし
て使用されている。この場合、熱硬化は、温度170
℃、プレス圧力40kg/cm2で20秒程度の熱圧着
により行われている。
【0004】ところで、従来の液晶パネルは対向する2
枚のガラス基板を使用していたが、近年、液晶パネルの
軽量化、薄膜化及び低コスト化を図るために、対向する
ガラス基板の少なくとも一方の基板として、好ましくは
両方の基板として耐熱性と透明性とが比較的良好なポリ
エステル(PET)フィルムやポリエーテルスルホン
(PES)フィルムなどの樹脂フィルム基板を使用する
ことが試みられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来と
同様な硬化条件で、樹脂フィルム基板に異方性導電接着
剤を適用した場合には、熱ストレスにより樹脂フィルム
基板の変形が起こり、その変形によりITO電極にクラ
ックが発生して導通抵抗値が上昇するという問題があっ
た。また、熱圧着時のプレス圧力のために導電粒子がI
TO電極に押しつけられ、そのためにITO電極にクラ
ックが発生するという問題もあった。
【0006】この問題に対しては、熱圧着時の温度を硬
化可能温度範囲の下限近くに低下させることが考えられ
る。しかし、硬化温度を低下させると異方性導電接着剤
の粘度が高くなり、そのために導通させるべき電極間か
ら絶縁性接着成分を十分に排除できなくなり、導通信頼
性が低下することが考えられる。また、このように異方
性導電接着剤の粘度が高くなった場合、接続すべき電極
間の絶縁性接着成分を十分に排除するために熱硬化時の
プレス圧力を更に高めることが必要となり、導電粒子の
ITO電極へのあたりが強くなってITO電極に著しく
クラックが発生することが予想される。
【0007】また、このように異方性導電接着剤の溶融
粘度とプレス圧力とに関連して引き起こされる液晶パネ
ルの樹脂フィルム基板上に形成されたITO電極のクラ
ック発生の問題は、樹脂フィルム基板を使用した場合だ
けでなく、ガラス基板を使用した場合にも生じうる問題
である。
【0008】更に、上述のようにITO電極にクラック
が発生すると、導通信頼性が低下するという問題もあ
る。
【0009】本発明は、以上の従来技術の技術的課題を
解決しようとするものであり、特に、液晶パネルの樹脂
フィルム基板に異方性導電接着剤を適用した場合でも、
樹脂フィルム基板上に形成されたITO電極にクラック
を生じさせることなく、高い導通信頼性で接続できるよ
うにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、異方性導
電接着剤の溶融粘度を一定の数値以下に設定し、しかも
それに含有すべき導電粒子として、10%圧縮変位時の
圧縮強度が一定の値以下となるものを使用することによ
り上述の目的が達成できることを見出し、本発明を完成
させるに至った。
【0011】すなわち、本発明は、絶縁性接着成分中に
導電粒子が分散してなる異方性導電接着剤において、該
異方性導電接着剤の熱圧着時における溶融粘度が600
00poise以下であり、且つ導電粒子の10%圧縮
変位時における圧縮強度が15kgf/mm2以下であ
ることを特徴とする異方性導電接着剤を提供する。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明においては、異方性導電接着剤の熱
圧着時における溶融粘度を60000poise以下、
好ましくは10000poise以下となるようにす
る。このように溶融粘度を設定すると、熱圧着時に導通
を取るべき電極間から絶縁性接着成分を十分に排除する
ことができ、導通信頼性を向上させることができる。ま
た、溶融粘度をこのような値に設定すると、従来40k
g/cm2程度であったプレス圧力を10kg/cm2
下に低減させることができる。従って、導電粒子のIT
O電極へのあたりを和らげることができるので、この点
からもITO電極のクラックの発生を抑制することがで
きる。
【0014】更に、液晶パネルの基板としてPETやP
ESなどの樹脂フィルム基板を使用する場合、樹脂の耐
熱性を考慮すると熱圧着温度を120〜140℃に低下
させることが好ましいが、この場合にも溶融粘度を60
000poise以下とすれば、上述したようにITO
電極のクラックの発生を抑制することができる。加え
て、熱圧着温度を低下させたことにより、樹脂フィルム
基板の熱ストレスによる変形が起こりにくくなり、この
点からもITO電極のクラックの発生を抑制することが
できる。
【0015】なお、熱圧着時の溶融粘度を60000p
oise以下に設定することは、異方性導電接着剤に使
用する絶縁性接着成分の種類や配合を適宜調整すること
により行うことができる。
【0016】また、本発明においては、異方性導電接着
剤に配合する導電粒子として、10%圧縮変位時の圧縮
強度が15kgf/mm2以下、好ましくは10kgf
/mm2以下となるものを使用する。これにより、熱圧
着時にプレスされたときに、導電粒子自体が変形しやす
くなる。よって、ITO電極が導電粒子により受ける力
を減少させることができ、ITO電極のクラックの発生
を抑制することができる。
【0017】なお、本発明において、導電粒子の10%
圧縮変位時の圧縮強度は室温下でのデータを適用しても
よい。これは、熱圧着時に異方性導電接着剤に印加され
る圧力は瞬時に異方性導電接着剤に伝わるが、熱は伝導
にある程度の時間が必要となり、圧力よりも遅れて印加
されるためである。
【0018】なお、導電粒子の10%圧縮変位時の圧縮
強度を15kgf/mm2以下とするには、導電粒子の
核となる樹脂の種類や重合度、被覆する金属の種類など
を適宜調整することにより行うことができる。
【0019】本発明の異方性導電接着剤は、熱圧着時の
溶融粘度と導電粒子の10%圧縮変位時の圧縮強度とを
上述のように設定する以外は、従来公知の異方性導電性
接着剤と同様の構成とすることができる。例えば、基本
的には、固形もしくは液状エポキシ樹脂などの重合成分
とイミダゾール系硬化剤などの硬化成分とからなる絶縁
性接着成分に、Au無電解メッキ層が表面に形成された
ポリスチレン粒子、ポリジビニルベンゼン粒子などの導
電粒子が分散した組成物とすることができる。この組成
物には、必要に応じて、熱可塑性エラストマーなどの成
膜成分や、脂肪族系石油樹脂などの粘着成分を配合する
ことができる。
【0020】本発明の異方性導電接着剤は、上述の成分
を均一に混合することにより製造することができる。
【0021】本発明の異方性導電接着剤の使用方法とし
ては、従来の異方性導電接着剤と同様な方法により使用
することができる。例えば、異方性導電接着剤を、シリ
コーン系剥離剤等で剥離処理されたペットフィルムなど
に塗布して成膜することにより異方性導電接着剤シート
を作製することを挙げることができる。この場合、特に
好ましい態様としては、異方性導電接着剤として粘着成
分を添加したものを使用する態様を挙げることができ
る。
【0022】
【作用】本発明の異方性導電接着剤においては、圧着時
の溶融粘度を60000poise以下に設定する。こ
のため、熱圧着時のプレス圧力を低減させることがで
き、従って、導電粒子のITO電極へのあたりを和らげ
ることができるので、ITO電極のクラックの発生を抑
制することが可能となる。また、導電粒子として10%
圧縮変位時の圧縮強度が15kgf/mm2以下のもの
を使用する。従って、熱圧着時にプレスされたときに、
導電粒子自体が変形しやすくなる。よって、ITO電極
が導電粒子により受ける力を減少させることができ、I
TO電極のクラック発生を抑制することが可能となる。
これにより、高い導通信頼性を実現することが可能とな
る。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0024】実施例1〜5及び比較例1〜3 表1の接着成分とトルエンとを固形分70%となるよう
に、撹拌モーターを用いて均一に混合し、更に導電粒子
を混合することにより異方性導電接着剤を製造した。
【0025】得られた異方性導電接着剤を25μm厚の
フィルムとし、それをPES基板上に形成されたITO
電極(0.2mmピッチ)と、TAB上に形成された銅
端子との間に挟み、それらを温度130℃で圧力4kg
/cm2で20秒間加熱プレスすることによりPES基
板とTABとを接続した。
【0026】なお、導電粒子の10%圧縮変位時の圧縮
強度は、微小圧縮試験機(MCTM−200、津製作所
製)を用い、試験荷重3.00(gf)、負荷速度定数
2(0.135gf/sec)、変位スケール5.00
(μm)、圧子50(μmφ)という条件で測定した。
それらの結果を表1に示す。
【0027】(評価)PES基板とTABとの接続部の
ITO電極を光学顕微鏡で観察し、ITO電極にクラッ
クが観察されなかった場合を「○」、観察された場合を
「×」と評価した。得られた結果を表1に示す。
【0028】また、接続部の導通信頼性について、10
0℃で1000時間のエージング処理前後の抵抗値を測
定した。初期導通特性が50Ω以下で、100℃で10
00時間のエージング処理後の抵抗上昇が初期の3倍以
下の場合を「○」、初期導通特性が50Ω以上、又は1
00℃で1000時間のエージング処理後の抵抗上昇が
初期の3倍を超える場合を「×」と評価した。得られた
結果を表1に示す。
【0029】
【表1】 実 施 例 比 較 例 1 2 3 4 5 1 2 3 (接着成分) 熱可塑性エラストマー*1 − − 50 − − 60 − − 脂肪族系石油樹脂*2 − − 30 − − 40 − − 飽和ホ゜リエステル樹脂*3 − 70 − − − − − − 高分子量固形エホ゜キシ樹脂*4 40 − 10 40 40 − 40 40イミタ゛ソ゛ール系硬化剤*5 60 30 10 60 60 − 60 60 (溶融粘度/130℃) [×103poise] 2.01 2.65 57.0 2.01 2.01 72.3 2.01 2.01 (導電粒子[圧縮強度]) 粒子A*6[4.37kgf/mm2] 5 5 5 − − 5 − − 粒子B*7[9.23kgf/mm2] − − − 5 − − − − 粒子C*8[4.60kgf/mm2] − − − − 5 − − − 粒子D*9[23.9kgf/mm2] − − − − − − 5 −粒子E*10[18.1kgf/mm2] − − − − − − − 5 (評価項目) ITOクラック ○ ○ ○ ○ ○ ○ × ×導通信頼性 ○ ○ ○ ○ ○ × × ×
【0030】(表注) 熱可塑性エラストマー*1: タフテックM-1911(水添SEB
S)、旭化成工業社製 脂肪族系石油樹脂*2: エスコレッツ1310、トーネ
ックス社製 飽和ホ゜リエステル樹脂*3: エリーテルUE3220、ユニ
チカ社製 高分子量固形エホ゜キシ樹脂*4: EP1009、油化シェ
ル社製イミタ゛ソ゛ール 系硬化剤*5: ノバキュアHX3921HP、
旭化成社製(ヒ゛スフェノールAタイフ゜液状エホ゜キシ樹脂:イミタ゛ソ゛ール系
潜在性硬化剤=2:1) 粒子A*6: 10% 架橋ポリスチレン/金メッキ
(粒径8μm) 粒子B*7: 15% 架橋ポリスチレン/金メッキ
(粒径12μm) 粒子C*8: ポリジビニルベンゼン/金メッキ (粒径
5μm) 粒子D*9: ポリジビニルベンゼン/金メッキ (粒径
10μm) 粒子E*10: ベンゾグアナミン/金メッキ (粒径5
μm)。
【0031】表1の結果から、実施例の異方性導電接着
剤は、溶融粘度が60000poise以下であり、使
用した導電粒子の10%圧縮変位時の圧縮強度が15k
gf/mm2以下となっているので、接続部のITOに
クラックを生じさせず、しかも導通信頼性も良好であっ
たことがわかる。
【0032】一方、比較例1の異方性導電接着剤の場合
には、溶融粘度が60000poiseを超える723
00poiseであったため、接続部の接着成分を十分
に排除できず、導通信頼性が不十分であったことがわか
る。また、比較例2及び3の異方性導電接着剤の場合に
は、導電粒子の10%圧縮変位時の圧縮強度が15kg
f/mm2を超える数値であったために、ITOへのあ
たりが強くクラックを生じさせ、導通信頼性も低下させ
てしまったことがわかる。
【0033】
【発明の効果】本発明の異方性導電接着剤によれば、液
晶パネルの対向する樹脂フィルム基板に異方性導電接着
剤を適用した場合でも、樹脂フィルム基板上に形成され
たITO電極にクラックを生じさせることなく、高い導
通信頼性で接続できる。
フロントページの続き (72)発明者 須賀 保博 栃木県鹿沼市さつき町12−3 ソニーケミ カル株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性接着成分中に導電粒子が分散して
    なる異方性導電接着剤において、該異方性導電接着剤の
    熱圧着時における溶融粘度が60000poise以下
    であり、且つ導電粒子の10%圧縮変位時における圧縮
    強度が15kgf/mm2以下であることを特徴とする
    異方性導電接着剤。
  2. 【請求項2】 導電粒子の10%圧縮変位時における圧
    縮強度が10kgf/mm2以下である請求項1記載の
    異方性導電接着剤。
  3. 【請求項3】 溶融粘度が60000poise以下と
    なる熱圧着時の温度が120〜140℃である請求項1
    又は2記載の異方性導電接着剤。
  4. 【請求項4】 更に、粘着剤成分を含有する請求項1〜
    3のいずれかに記載の異方性導電接着剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の異方性
    導電接着剤からなる異方性導電接着剤層が剥離シート上
    に形成されていることを特徴とする異方性導電接着剤シ
    ート。
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