JP2003253099A - 熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物およびその成形品 - Google Patents

熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物およびその成形品

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリエステル系樹脂と多層構造重合体粒子と
からなる耐衝撃性などの性能に優れた熱可塑性ポリエス
テル系樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (A)熱可塑性ポリエステル系樹脂60
〜88質量%と、(B)アルキルアクリレートを主体と
する単量体を分子量調節剤の存在下に重合してなる樹脂
成分層(a)、アルキルアクリレートを主体とする単量
体の重合体からなるゴム成分層(b)、メチルメタクリ
レートを主体とする単量体の重合体からなる樹脂成分層
(c)の少なくとも3層を含有し、樹脂成分層(a)、
ゴム成分層(b)および硬質樹脂成分層(c)が、内側
からこの順に配されている構造を特徴とする多層構造重
合体粒子12〜40質量部とを溶融条件下に混合して得
られる熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性ポリエス
テル系樹脂組成物およびその成形品に関し、より詳しく
は熱可塑性ポリエステル系樹脂と、熱可塑性ポリエステ
ル系樹脂組成物の製造に適した多層構造重合体粒子とか
らなる耐衝撃性に優れた熱可塑性ポリエステル系樹脂組
成物、および該樹脂組成物からなる成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートに代表され
る熱可塑性ポリエステル系樹脂は機械的強度、耐熱性、
電気的特性、成形性等の性質が優れているために、 消
費者に広く受け入れられて大量に生産されているが、該
樹脂からなる成形品は、ノッチがあると耐衝撃性が低下
することが従来から問題点として指摘されている。 この
ような熱可塑性ポリエステル系樹脂が持つ問題点を改良
するために、種々の耐衝撃性改良剤を添加する試みが検
討されており、例えば多層構造重合体粒子を配合する方
法が提案されている。
【0003】多層構造重合体粒子は、従来からコア−シ
ェル(core−shell)型重合体とも称され、通
常内部にゴム成分からなる層を有し、最外部に熱可塑性
樹脂成分からなる層を有する構造を有しており、ポリ塩
化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂などの
熱可塑性樹脂の改質などに用いられ、特に靭性を付与す
るための改質剤として有用であることが知られている
(例えば、特開平2−191614号公報、特開平3−
15648号公報等参照)。そして、多層構造重合体粒
子においては、取り扱い性を改良する目的、熱可塑性樹
脂との溶融混練時における粒子構造の破壊を抑制する目
的、溶融混練性を良好なものとすると共に熱可塑性樹脂
の耐衝撃性を向上させる目的などから、多層構造重合体
粒子の内層(ゴム成分層)を構成する単量体として架橋性
単量体やグラフト共重合性単量体が通常用いられてい
る。しかしながら、従来の上記多層構造重合体粒子を配
合した熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物からなる成形
品の耐衝撃性は、市場の要求に対して必ずしも十分でな
く、さらなる改良が望まれているというのが実状であ
る。
【0004 】また、一般にプラスチック成形品の使用後
の処理が社会的問題となっており、通常使用済みのプラ
スチック成形品の処理方法としては、焼却処理や埋立て
などの方法が採られてきた。しかしながら、これらの方
法は資源を有効に再利用するものとはいい難く、回収さ
れた成形品を再加工して再使用するリサイクル処理が望
まれるようになってきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】発明者らは上記問題
点、要請等に関して検討した結果、多層構造重合体粒子
におけるゴム成分層の架橋性単量体および/またはグラ
フト共重合性単量体の使用割合を少なくすると、ゴム成
分層のゴム的性質が発揮される反面、取り出した多層構
造重合体粒子同士の膠着が発生したり、溶融混練時の分
散不良により熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物の耐衝
撃性が低下したりするなどという問題があり、一方、ゴ
ム成分層の架橋性単量体および/またはグラフト共重合
性単量体の使用割合を多くすると、ゴム成分層のゴム的
性質が低下して熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物の耐
衝撃性が低下ないし喪失するという問題点を有してお
り、多層構造重合体粒子を配合した熱可塑性ポリエステ
ル系樹脂組成物の耐衝撃性などの性能向上にあたって
は、ゴム成分層の架橋性単量体および/またはグラフト
共重合性単量体の使用割合を最適化するのみでは限界が
あることが分かった。
【0006】したがって、本発明は、熱可塑性ポリエス
テル系樹脂と、耐衝撃性、取り扱い性などに優れた樹脂
組成物を製造する上で好適な多層構造重合体粒子とから
なる熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物を提供するこ
と、また該樹脂組成物からなる成形品を提供することを
目的とする。そして更には、ポリエステル系樹脂の耐衝
撃性を特定の多層構造重合体粒子を用いることにより向
上させて、使用済みの熱可塑性ポリエステル系樹脂の有
効利用を促進させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、熱可塑性
ポリエステル系樹脂と組合せた場合に、耐衝撃性に優れ
る熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物を与えることがで
きる多層構造重合体粒子に関して鋭意研究した結果、熱
可塑性ポリエステル系樹脂と、アルキルアクリレートを
主体とする単量体を分子量調節剤の存在下に重合してな
る樹脂成分層(a)、アルキルアクリレートを主体とす
る単量体の重合体からなるゴム成分層(b)、メチルメ
タクリレートを主体とする単量体の重合体からなる硬質
樹脂成分層(c)の少なくとも3層を含有し、かつ樹脂
成分層(a)、ゴム成分層(b)および硬質樹脂成分層
(c)が内側からこの順に配されている構造を特徴とす
る多層構造重合体粒子とを溶融条件下に混合することに
よって、上記課題が解決されることを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、(1) (A)熱
可塑性ポリエステル系樹脂60〜88質量%と、(B)
アルキルアクリレートを主体とする単量体を分子量調節
剤の存在下に重合してなる樹脂成分層(a)、アルキル
アクリレートを主体とする単量体の重合体からなるゴム
成分層(b)およびメチルメタクリレートを主体とする
単量体の重合体からなる硬質樹脂成分層(c)の少なく
とも3層を含有し、樹脂成分層(a)、ゴム成分層
(b)および硬質樹脂成分層(c)が、内側からこの順
に配されている構造を特徴とする多層構造重合体粒子1
2〜40質量%とを溶融条件下に混合して得られる熱可
塑性ポリエステル系樹脂組成物である。また、本発明
は、(2) 熱可塑性ポリエステル系樹脂(A)が、
ポリエチレンテレフタレート系樹脂である上記(1)の
熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物である。さらに、本
発明は、(3) 該ポリエチレンテレフタレート系樹
脂が、回収品を含有することを特徴とする上記(2)の
熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物である。そしてさら
に、本発明は、(4) 該ポリエチレンテレフタレー
ト系樹脂が、結晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂
と非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂との混合物
からなる上記(2)または(3)の熱可塑性ポリエステ
ル系樹脂組成物である。また、本発明は、(5) 多
層構造重合体粒子(B)が、最内層として層(a)、中
間層として層(b)および最外層として層(c)からな
る3層構造である上記(1)〜(4)のいずれかに記載
の熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物である。そして、
本発明は、(6) 上記(1)〜(5)のいずれかに
記載の熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物からなる成形
品である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において用いられる熱可塑性ポリエステル系樹脂
(A)は、例えば、ジカルボン酸(またはそのエステル
形成性誘導体)とジオール(またはそのエステル形成性
誘導体)との重縮合反応、ヒドロキシカルボン酸(また
はそのエステル形成性誘導体)の重縮合反応、またはこ
れらの反応の組合わせ等により製造されるものである。
これらの熱可塑性ポリエステル系樹脂としては、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレー
ト、ポリ1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレ
ート、p−ヒドロキシ安息香酸系ポリエステル、ポリア
リレート等が例示される。これらの熱可塑性ポリエステ
ル樹脂のなかでも、耐衝撃性の改善効果の点から、ポリ
エチレンテレフタレート(以下、PETと略称すること
がある)系樹脂の使用が好ましい。
【0010】また、本発明において好適に用いられるP
ET樹脂としては、バージン樹脂(成形品に加工する工
程を経ていない樹脂)に限ったものでなく、使用済みの
もの(一度成形品とした後に、それを粉砕等して成形用
に供するために提供される回収品)であってもよい。か
かる使用済みPET系樹脂(回収品)としては、例え
ば、ボトル、フィルム、シートなど形状に成形されたP
ET系樹脂の破砕品が代表的なものであるが、それに限
定されるものではなく、ボトル、フイルムなどの各種成
形品の製造工程で生じるバリ、耳、不良品などの粉砕品
等を用いることができる。これら使用済みPET系樹脂
は、通常、種々の成形品を粉砕ないし破砕して使用され
るが、その細粒化手段としては公知の各種手段を採用す
ることができ、特に限定されない。使用済みPET系樹
脂(回収品)を使用する場合、その配合量は、特に制限
されず使用目的に応じて適宜採用され、全量が回収品で
あってもよいが、PET系樹脂の総量(バージン樹脂と
回収品の合計量)に対して10〜95質量%であること
が好ましく、50〜95質量%であることがより好まし
い。
【0011】また、本発明に好適な樹脂として使用する
PET系樹脂は、結晶性のPET系樹脂単独のものを使
用することができるが、これに非晶性のPET系樹脂を
配合することにより、耐衝撃性の向上効果がさらに増大
するため、これらを併用することが好ましい。ここでい
う非晶性PET系樹脂とは、例えば、ナフタレンジカル
ボン酸、イソフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸な
どを共重合させた熱可塑性の非晶性PET系樹脂であ
り、示差走査熱量計(以下、DSCと記す)により、窒
素ガス雰囲気下において300℃まで加熱した後、降温
速度10℃/分の条件下で50℃まで冷却した際に、結
晶化に伴う発熱ピークを示さないものをいう。非晶性P
ET系樹脂と結晶性PET系樹脂との配合割合は、質量
比(非晶性PET系樹脂/結晶性PET系樹脂)で3/
97以上(PET系樹脂の合計量に対して非晶性PET
系樹脂が3質量%以上)、好ましくは5/95以上(P
ET系樹脂の合計量に対して非晶性PET系樹脂が5質
量%以上)となるようにすることにより、結晶性PET
系樹脂単独使用の場合に比べて、耐衝撃性がさらに向上
されるので望ましい。非晶性PET系樹脂の配合量の上
限は、使用目的等により適宜選択でき特に限定されない
が、例えば非晶性PET系樹脂と結晶性PET系樹脂と
の合計量(PET系樹脂の合計量)に対して50質量%
以下であることが好ましく、40質量%以下であること
がより好ましい、。
【0012】本発明に好ましく用いられるPET系樹脂
の固有粘度としては、PET自体の機械強度の向上、結
晶化度の抑制、多層構造重合体粒子の分散性向上等の観
点から高い方が好ましいが、固有粘度が高すぎると加熱
溶融時の流動性が低下し、特に射出成形において使用用
途が限定されてしまう場合がある。このため、PET系
樹脂の好ましい固有粘度の範囲としては、0.4〜1.
5dL/gであり、より好ましい範囲としては0.55
〜1.2dL/gである。
【0013】次に、本発明において用いられる多層構造
重合体粒子は、 (a)アルキルアクリレートを主体とする単量体を分子
量調節剤の存在下に重合してなる樹脂成分層; (b)アルキルアクリレートを主体とする単量体の重合
体からなるゴム成分層; (c)メチルメタクリレートを主体とする単量体の重合
体からなる硬質樹脂成分層;の少なくとも3層を含有
し、樹脂成分層(a)、ゴム成分層(b)および硬質樹
脂成分層(c)が、内側からこの順に配されている構造
を少なくとも一つ有している多層構造重合体粒子であ
り、特に上記3層からなり、最内層として層(a)、中
間層として層(b)および最外層として層(C)からな
る3層構造の多層構造重合体粒子である場合が好まし
い。
【0014】上記樹脂成分層(a)は、アルキルアクリ
レートを主体とする単量体を分子量調節剤の存在下に重
合して得られる層であり、ゴム成分層(b)と共に多層
構造重合体粒子に優れた耐衝撃性を付与する機能を有す
る。樹脂成分層(a)は、アルキルアクリレートを主体
とする単量体の重合体から構成されるが、該樹脂成分層
(a)を形成するアルキルアクリレートを主体とする単
量体としては、1種または2種以上のアルキルアクリレ
ートのみの場合、1種以上のアルキルアクリレートを主
体としてこれと共重合可能な他の単量体とを組み合わせ
た場合などを包含する。アルキルアクリレートと組み合
わせて他の単量体を使用する際には、得られる共重合体
のガラス転移温度が−35℃以下となるような範囲内で
共重合可能な単量体の種類および使用割合を選択するこ
とが、多層構造重合体粒子が配合された熱可塑性ポリエ
ステル系樹脂組成物の耐衝撃性を向上させる点から好ま
しい。該アルキルアクリレートとしては、特に制限され
ず用いることができるが、アルキル基の炭素数が2〜8
であるアルキルアクリレートが好ましく用いられ、例え
ば、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレ
ート等を挙げることができる。アルキルアクリレートは
層(a)の重合体を形成させるために使用される全単量
体中70質量%以上の割合で使用するのが好ましく、8
0質量%以上であることがより好ましい。またアルキル
アクリレートと共重合可能な他の単量体としては、特に
限定されないが、例えば、スチレン等のスチレン系化合
物、メチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、
フェニルメタクリレート等のメタクリレート類などが挙
げられる。これらの共重合可能な他の単量体は、単独ま
たは2種類以上で使用されるが、層(a)の重合体を形
成させるために使用される全単量体中好ましくは0〜3
0質量%、より好ましくは0〜20質量%の割合で用い
られる。
【0015】本発明に用いる多層構造重合体粒子におい
ては、樹脂成分層(a)およびゴム成分層(b)のゴム
的性質を向上させ、多層構造重合体粒子に優れた耐衝撃
性などの性能を付与するため、分子量調節剤の存在下
に、前記アルキルアクリレートを主体とする単量体を重
合させて樹脂成分層(a)を形成させることが必要であ
る。用いる分子量調節剤としては、特に限定されていな
いが、例えば、n−オクチルメルカプタン、t−オクチ
ルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデ
シルメルカプタン、メルカプトエタノール等のメルカプ
タン類;ターピノーレン、ジペンテン、t−テルピネン
等のテルペン類;クロロホルム、四塩化炭素などのハロ
ゲン化炭化水素などが挙げられ、これらは単独で、また
は2種以上を混合して用いられる。これらの中でも、n
−オクチルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類が
好ましく用いられる。樹脂成分層(a)の形成のため単
量体に添加する分子量調節剤の量は、本発明の所期の効
果を得ることができれば特に制限されないが、取り扱い
性と耐衝撃性とを十分に発揮させる観点から、該層
(a)の形成のため重合に用いられる単量体の総量10
0質量部に対して0.01〜3質量部の範囲で用いるの
が好ましく、0.05〜1.5質量部の範囲で用いるの
がより好ましい。
【0016】樹脂成分層(a)は、上記のようにアルキ
ルアクリレートを主体とする単量体を分子量調節剤の存
在下に重合して得られるが、多層構造重合体粒子同士の
膠着を防止し、取り扱い性および溶融混練時の分散性を
より向上させる目的から、重合に際して架橋性単量体、
グラフト共重合性単量体などを併用することも可能であ
る。アルキルアクリレートと共重合可能な架橋性単量体
またはグラフト共重合性単量体としては、ゴム弾性を付
与できるものであれば特に制限されないが、例えば、ヘ
キサンジオールジアクリレート、ヘキサンジオールジメ
タアクリレート等のアルカンポリ(メタ)アクリレート
などの架橋性単量体;アリルアクリレート、アリルメタ
クリレート等の不飽和カルボン酸アリルエステルなどの
グラフト共重合性単量体などが好ましく使用される。上
記架橋性単量体および/またはグラフト共重合性単量体
を用いる場合、その添加量は、前記共重合可能な他の単
量体の添加割合と同じ範囲で用いられるが、前記アルキ
ルアクリレート70〜99.8質量%、架橋性単量体お
よび/またはグラフト共重合性単量体0.2〜15質量
%および共重合可能な他の単量体0〜15質量%の範囲
で配合されるのが好ましく、アルキルアクリレート90
〜99.5質量%および架橋性単量体および/またはグ
ラフト共重合性単量体0.5〜10質量%の範囲で配合
されるのがより好ましい。
【0017】また、ゴム成分層(b)は、アルキルアク
リレートを主体とする単量体の重合体からなる層であ
り、樹脂成分層(a)と異なり、アルキルアクリレート
を主体とする単量体を実質的に分子量調節剤の不存在下
に後述する架橋性および/またはグラフト共重合性単量
体と共に重合して得られる層である。ゴム成分層(b)
は、ゴム的性質の発揮により、主として多層構造重合体
粒子に耐衝撃性能を付与すると共に、取り出した多層構
造重合体粒子同士の膠着による取り扱い性の低下、溶融
混練時の分散不良による耐衝撃性の低下などを防止する
機能を有する。
【0018】ゴム成分層(b)を形成する単量体として
は、アルキルアクリレートを主体とする単量体からな
り、ゴム成分層とするために、該単量体中に架橋性単量
体および/またはグラフト共重合性単量体を含有してい
ることが必要である。このようなゴム成分層(b)の形
成に用いる単量体としては、1種類または2種類以上の
アルキルアクリレートと架橋性単量体および/またはグ
ラフト共重合性単量体からなる場合、これらと共重合可
能な他の単量体との組み合わせからなる場合などを包含
する。アルキルアクリレートとしては、特に制限されず
用いることができるが、アルキル基の炭素数が2〜8で
あるアルキルアクリレートが好ましく用いられ、例え
ば、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレ
ート等を挙げることができる。アルキルアクリレートは
ゴム成分層(b)の重合体を形成させるために使用され
る全単量体中70質量%以上の割合で使用するのが好ま
しく、80質量%以上の割合で使用するのがより好まし
い。
【0019】上記アルキルアクリレートと共に用いる架
橋性単量体またはグラフト共重合性単量体としては、層
(b)にゴム弾性を付与できるものであれば特に制限さ
れないが、例えば、ヘキサンジオールジアクリレート、
ヘキサンジオールメタアクリレート等の等のアルカンポ
リオール(メタ)アクリレートなどの架橋性単量体;ア
リルアクリレート、アリルメタクリレート等の不飽和カ
ルボン酸アリルエステルなどのグラフト共重合性単量体
などが好ましく使用される。架橋性単量体および/また
はグラフト共重合性単量体の配合量は、ゴム弾性を付与
できる量であれば特に制限されないが、取り扱い性およ
び耐衝撃性の双方を十分に満足させる観点から、両者の
合計量において、該層(b)形成のための重合に用いら
れる単量体の総量100質量部に対して0.2〜20質
量部の範囲で用いるのが好ましく、0.5〜15質量部
の範囲で用いるのがより好ましい。
【0020】また、上記アルキルアクリレートなどと共
重合可能な他の単量体としては、特に限定されないが、
例えば、スチレン等のスチレン系化合物;メチルメタク
リレート、ラウリルメタクリレート、フェニルメタクリ
レート等のメタクリレート類などが挙げられる。該共重
合可能な他の単量体の配合量は、本発明の所期の効果を
奏する範囲内であれば特に限定されないが、好ましくは
15質量%以下、より好ましくは5質量%以下の範囲で
用いるのがより好ましい。ゴム成分層(b)を形成する
単量体の配合割合としては、前記アルキルアクリレート
70〜99.8質量%、架橋性単量体および/またはグ
ラフト共重合性単量体0.2〜20質量%および共重合
可能な他の単量体0〜10質量%の範囲で配合されるの
が好ましく、アルキルアクリレート85〜99.5質量
%および架橋性単量体および/またはグラフト共重合性
単量体0.5〜15質量%の範囲で配合されるのが特に
好ましい。
【0021】さらに、多層構造重合体粒子の樹脂成分層
(c)は、メチルメタクリレートを主体とする単量体の
重合体から構成される硬質層である。該メチルメタクリ
レートを主体とする単量体の重合体は、良好な熱可塑性
を有すると共に、熱可塑性ポリエステル系樹脂に対して
良好な親和性を有する。このため、硬質樹脂成分層
(c)は、多層構造重合体粒子を熱可塑性ポリエステル
系樹脂と溶融混合する際に相容性を良好なものとすると
ともに、熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物の製造時な
どに多層構造重合体粒子の取扱い性を良好なものとする
機能を有する。
【0022】硬質樹脂成分層(c)を構成する重合体を
形成させるのに好適なメチルメタクリレートを主体とす
る単量体としては、メチルメタクリレート単独の場合、
メチルメタクリレートを主体としこれと共重合可能な他
の単量体と組み合わせた場合などを包含する。メチルメ
タクリレートは、硬質樹脂成分層(c)を形成させるた
めに使用する全単量体中60質量%以上の割合で使用す
るのが好ましく、80質量%以上の割合で使用するのが
より好ましい。メチルメタクリレートと共重合可能な他
の単量体としては、例えば、メチルアクリレート、ブチ
ルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等の
アルキルアクリレート類;アクリル酸、メタクリル酸等
の不飽和カルボン酸類などが挙げられる。
【0023】共重合可能な他の単量体としてアクリル
酸、メタクリル酸などのカルボキシル基を有する単量体
を使用する場合には、多層構造重合体粒子を熱可塑性ポ
リエステル系樹脂と溶融混練する際における相容性が向
上し、分散状態の均一性が一層向上することがあり効果
的である。このため、使用する熱可塑性ポリエステル系
樹脂の粘度が低い場合、溶融混練用装置の混練能力が低
い場合等、十分なせん断応力が得られない場合には、上
記のように、硬質樹脂成分層(c)を構成する重合体成
分としてカルボキシル基を有する単量体単位を含有させ
ることは特に効果的である。アクリル酸、メタクリル酸
などのカルボキシル基を有する単量体を使用する場合、
その配合割合は、1〜15質量%の範囲内とすることが
好ましく、例えばメチルメタクリレート70〜98質量
%、(メタ)アクリル酸(アクリル酸およびメタクリル
酸を意味する。以下同様。)1〜15質量%および共重
合可能な他の単量体1〜15質量%であることが好まし
く、メチルメタクリレート80〜94質量%、(メタ)
アクリル酸3〜10質量%および共重合可能な他の単量
体3〜10質量%であることがより好ましい。
【0024】多層構造重合体粒子を構成する樹脂成分層
(a)、ゴム成分層(b)、硬質樹脂成分層(c)の含
有割合は、特に限定されないが、多層構造重合体粒子を
配合して得られる熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物の
耐衝撃性、多層構造重合体粒子の取り扱い易さ、熱可塑
性ポリエステル系樹脂との溶融混練の容易さ等の観点か
ら、多層構造重合体粒子の質量(例えば3層からなる場
合は、樹脂成分層(a)、ゴム成分層(b)および硬質
樹脂成分層(c)の総量)を基準として、樹脂成分層
(a)20〜65質量%、ゴム成分層(b)5〜75質
量%および硬質樹脂成分層(c)5〜30質量%の範囲
内から選ばれることが好ましく、樹脂成分層(a)35
〜55質量%、ゴム成分層(b)25〜55質量%およ
び硬質樹脂成分層(c)10〜20質量%の範囲内から
選ばれることがより好ましい。 なお、硬質樹脂成分層
(c)の含有割合は、得られる熱可塑性樹脂組成物の耐
衝撃性を向上させるという観点から、ゴム成分層(b)
の一部が露出しない程度にできるだけ低いことが好まし
い。
【0025】本発明に用いる多層構造重合体粒子の構造
は、樹脂成分層(a)、ゴム成分層(b)および硬質樹
脂成分層(c)が、内側からこの順に配されている構造
を少なくとも一つ有していることを特徴とする。本発明
においては、多層構造重合体粒子に優れた耐衝撃性能を
付与させ、かつ多層構造重合体粒子同士の膠着による取
り扱い性の低下を防止して溶融混練時の分散不良による
耐衝撃性の低下を防止する機能を発揮させるためには、
樹脂成分層(a)をゴム成分層(b)で覆い、さらにこ
れを硬質樹脂成分層(c)で覆った3層構造が本発明の
好ましい態様として採用されるが、本発明に用いること
のできる多層構造重合体粒子としてはこれに限らず、内
側から樹脂成分層(a)、ゴム成分層(b)、硬質樹脂
成分層(c)がこの順に配された構造を少なくとも一つ
有していればよく、例えば、内側からゴム成分層(b)
/樹脂成分層(a)/ゴム成分層(b)/硬質樹脂成分
層(c)の順に配された4層構造、樹脂成分層(a)/
硬質樹脂成分層(c)/ゴム成分層(b)/硬質樹脂成
分層(c)/硬質樹脂成分層(c)の順に配された5層
構造などの場合もその一つの態様として包含される。
【0026】上記樹脂成分層(a)、ゴム成分層
(b)、硬質樹脂成分層(c)を構成する重合体は、各
層内において各単量体成分等が通常それぞれ均一に分布
している構造をとるが、上記アクリレート等を主体とす
る単量体の重合体である限りにおいて、各層内で単量体
成分等が不均一に分布している構造をとってもよい。従
って、例えば樹脂成分層(a)中の重合体における単量
体または分子量調節剤の含有率が多層構造重合体粒子の
中心からの距離に応じて連続的または不連続的に変化し
て分布する構造などの場合も本発明の態様として包含さ
れる。
【0027】本発明に用いる多層構造重合体粒子の粒子
径は、特に制限されないが、その粒子径を大きくするこ
とで、多層構造重合体粒子同士の膠着による取り扱い性
の低下、溶融混練時の分散不良による耐衝撃性の低下を
抑制できる場合がある。このため、多層構造重合体粒子
の粒子径としては、150〜700nmの範囲であるこ
とが好ましく、200〜650nmの範囲であることが
より好ましい。多層構造重合体粒子の粒子径は、例え
ば、多層構造重合体粒子の電子顕微鏡観察に基づく多層
構造重合体粒子の平均径測定、多層構造重合体粒子につ
いての動的光散乱法測定等の方法などによって決定する
ことができる。上記電子顕微鏡観察に基づく粒子径の測
定は、例えば、電子染色法により多層構造重合体粒子の
所定の層を選択的に染色し、透過型電子顕微鏡(TE
M)または走査型電子顕微鏡(SEM)を使用して実測
し、その平均値を求めることによって行うことができ
る。また上記動的光散乱法による粒子径の測定は、粒子
のブラウン運動が、大きな粒子では遅く、小さな粒子に
なるほど早くなる原理を利用して行うものである。
【0028】本発明で用いる多層構造重合体粒子は、多
層構造重合体粒子同士の膠着による取り扱い性、熱可塑
性ポリエステル系樹脂組成物の耐衝撃性をより向上させ
る目的などの観点で、例えば、分散用粒子とのラテック
スブレンドの形態として使用することができる。上記分
散用粒子としては、例えば、メチルメタクリレートを主
体とする単量体の重合体からなる粒子が好ましく、メチ
ルメタクリレートのみからなる重合体粒子、主成分(通
常単量体総量の70質量%以上)であるメチルメタクリ
レートと少量成分(単量体総量の30質量%以下)であ
るこれと共重合可能な他の単量体からなる重合体粒子な
どが使用される。メチルメタクリレートと共重合可能な
他の単量体としては、特に限定されないが、メチルアク
リレート、エチルアクリレートなどが用いられる。
【0029】分散用粒子を形成させる際に、分散性能を
より向上させる観点から、メチルメタクリレートと共重
合可能な他の単量体の少なくとも一部として適量の前記
架橋性単量体および/またはグラフト共重合性単量体を
用いることができる。この場合に分散用粒子における架
橋性単量体および/またはグラフト共重合性単量体の配
合量は、両者の合計量において、分散用粒子形成のため
の重合に用いられる単量体の総量に対して0.2〜20
質量%の範囲内であることが好ましく、0.5〜15質
量%の範囲内であることがより好ましい。
【0030】分散用粒子の粒子径としては、その添加効
果を高めるうえで、できるだけ小さくすることが望まし
いが、乳化重合法などによって工業的に再現性よく製造
できるという点から、40〜120nmの範囲内である
ことが好ましく、50〜90nmの範囲内であることが
より好ましい。分散用粒子の配合割合は、必ずしも限定
されるものではないが、分散性などの点から、多層構造
重合体粒子と分散用粒子との総量を基準として、1〜1
5質量%の範囲内であることが好ましく、2〜10重量
%の範囲内であることがより好ましい。
【0031】本発明に用いる多層構造重合体粒子は、一
般的なコアシェルポリマーを製造するための公知の方法
により製造することができ、例えば、公知のシード重合
法に従い、所定の単量体を反応系に添加・重合すること
によって、層(a)、層(b)および層(c)を順次形
成させ、次いで得られた粒子を反応系から取り出すこと
により、多層構造重合体粒子を製造することができる。
生成した多層構造重合体粒子を反応系から取り出す方法
としては、例えば凍結法、塩析法などの方法を採用する
ことができる。凍結法により取り出す場合には、熱可塑
性ポリエステル系樹脂との溶融混練で均一に分散し易い
多層構造重合体粒子を取得する観点から、多層構造重合
体粒子を1000ミクロン以下の凝集粒子として取り出
すことが好ましく、500ミクロン以下の凝集粒子とし
て取り出すことがより好ましい。
【0032】本発明において、熱可塑性ポリエステル系
樹脂組成物中の多層構造重合体粒子(B)の配合割合
は、熱可塑ポリエステル系樹脂(A)と多層構造重合体
粒子(B)との配合を、(A)/(B)の質量比におい
て60/40〜88/12の範囲内となるような割合と
することが必要であり、70/30〜85/15の範囲
内となるような割合とすることが好ましい。多層構造重
合体粒子(B)の配合量が12質量%未満の場合には、
耐衝撃性は向上するもののその効果は十分でなく、一方
35質量%より多くなるとポリエステル系樹脂が持つ優
れた性質が失われる場合があり好ましくない。
【0033】また、熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物
は本発明の所期の効果を喪失しない範囲内において、必
要に応じ熱可塑性ポリエステル系樹脂(A)および多層
構造重合体粒子(B)に加えて他の成分を含有していて
もよい。この任意成分としては、例えば、酸化防止剤、
粘度向上剤、耐熱安定剤、膠着防止剤、他の樹脂成分等
の添加物などが挙げられる。
【0034】本発明の熱可塑性ポリエステル系樹脂組成
物は、熱可塑性ポリエステル系樹脂(A)に多層構造重
合体粒子(B)を配合することによって製造することが
できる。熱可塑性ポリエステル系樹脂(A)への多層構
造重合体粒子(B)の配合方法としては、特に限定され
ず、例えば、射出成形、ダイレクトブロー成形、押出成
形等の成形時に熱可塑性ポリエステル系樹脂組(A)と
多層構造重合体粒子(B)とを混合し溶融混練する方
法、成形の前にあらかじめスクリュウ型単軸押出機、ス
クリュウ型2軸押出機等の押出機を用いてこれらを溶融
混練しておき、次いで成形する方法などを採用すること
ができる。また、熱可塑性ポリエステル系樹脂(A)と
多層構造重合体粒子(B)との溶融混練は2以上の段階
に分けて行ってもよく、例えば、熱可塑性ポリエステル
系樹脂(A)の一部と多層構造重合体粒子(B)とを1
回目の溶融混練工程に供して比較的高目の多層構造重合
体粒子濃度を有する予備的な熱可塑性ポリエステル系樹
脂組成物を調製し、次いで、該予備的な熱可塑性ポリエ
ステル系樹脂組成物を熱可塑性ポリエステル系樹脂の残
部と2回目の溶融混練工程に供して最終目的とする熱可
塑性ポリエステル系樹脂組成物を製造することができ
る。より具体的には、粉体の状態である多層構造重合体
粒子(B)の取り扱い性の向上の観点および均一に分散
している熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物を効率的に
製造できる観点から、1回目の溶融混練によって熱可塑
性ポリエステル系樹脂(A)の一部と多層構造重合体粒
子(B)の全量とを熱可塑性ポリエステル系樹脂/多層
構造重合体粒子(B)の質量比が20/80〜55/4
5の範囲内でまず予備的な熱可塑性ポリエステル系樹脂
組成物を調製し、次いで、それに残部の熱可塑性ポリエ
ステル系樹脂を加えて2回目の溶融混練を行い最終的に
目的とする熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物を製造す
ることができる。
【0035】熱可塑性ポリエステル系樹脂(A)と多層
構造重合体粒子(B)との溶融混練においては適宜任意
の条件を採用することができるが、多層構造重合体粒子
(B)をできるだけ均一に分散させると共に、熱劣化や
加水分解をできるだけ抑制し得る条件を採用することが
好ましい。例えば、加水分解を抑制する観点からは、溶
融混練する際にできるだけ混練物中に水分を存在させな
いことが好ましく、そのため、溶融混練に供する熱可塑
性ポリエステル系樹脂及び/又は予備的な熱可塑性ポリ
エステル系樹脂組成物を事前に十分に乾燥しておくこと
(例えば140℃で4時間以上乾燥して、水分含量を
0.2%以下に低下させること)、溶融混練装置として
ベント機構を備えた押出機を使用することなどが好まし
い。また、均一分散と熱劣化抑制とを同時に満足させる
とういう観点からは、220〜300℃の範囲内の温度
において、短い滞留時間で溶融混練することが好まし
い。
【0036】本発明の熱可塑性ポリエステル系樹脂組成
物を成形する方法としては、特に制限されず、通常の熱
可塑性ポリエステル系樹脂に適用される従来公知の各種
成形方法が採用でき、それによって任意の形状・寸法の
成形品を製造することができる。かかる成形方法として
は、押出成形法、射出成形法、ブロー成形法、カレンダ
ー成形法、プレス成形法、溶融紡糸法などが挙げられ
る。本発明の熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物を上記
成形法により成形して得られる成形品としては、特に限
定されず、例えば、シート、フィルム、板、繊維、ベル
ト、ロール、カールコード、ホース、チューブ、防振
材、制振材、機械部品、自動車部品、電気・電子部品、
スポーツ用品、繊維などが挙げられる。本発明の熱可塑
性ポリエステル系樹脂組成物からなる成形品は、その成
形品が有する優れた耐衝撃性などの性能が効果的に活用
される用途に使用され、例えば、くし、容器、バケツ、
ハンガーなどの一般家庭用品;ペン軸、下敷き、ケース
などの文房具;椅子の座や背、机の天板などの構造部
材;部品ケース、看板、機器筐体、マンホールの蓋など
の産業用品などが挙げられる。
【0037】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定される
ものではない。なお、以下の実施例および比較例で用い
た熱可塑性ポリエステル系樹脂は次のとおりであり、そ
れらの物性等は以下のようにして測定した。
【0038】(熱可塑性ポリエステル系樹脂) ・結晶性バージンPET:クラレ社製:クラペットKS
750RC(固有粘度(IV):0.75dL/g) ・非晶性バージンPET:イーストマンケミカル社製:
PETG6763(IV:0.73dL/g) ・PETボトルフレーク:協栄産業社製:一般廃棄PE
Tボトルフレーク(IV:0.68dL/g)
【0039】(成形品の衝撃強度の測定方法)ISO
180に準じ、ノッチングカッター(切り欠き半径r=
0.25mm、切り欠き深さ2.54mm)でノッチ
を入れ、室温(23℃)にて測定した。 (PETボトルフレーク粉砕品の固有粘度の測定方法)
粉砕品をo−クロロフェノールに溶解し、温度25℃に
て自動粘度測定機((株)岩本製作所社製「自動毛細管
粘度計」)を用いて測定した。 (多層構造重合体粒子径の測定方法)多層構造重合体粒
子のラテックスにおける粒子径を、光散乱光度計(大塚
電子(株)製: DLS−600)を用いて測定した。 (多層構造重合体粒子のガラス転移温度測定方法)DS
C((株)島津製作所製:DSC−50)を用い、窒素
ガス雰囲気下、昇温速度10℃/分の条件にて測定し
た。
【0040】また、多層構造重合体粒子の製造例を参考
例1〜4に示すが、それらの製造例中において用いた化
合物の略号は下記のとおりである。 (単量体) MMA:メチルメタクリレート MA:メチルアクリレート BA:ブチルアクリレート ALMA:アリルメタクリレート BDA:1,4−ブタンジオールジアクリレート (分子量調節剤) n−OSH:n−オクチルメルカプタン (界面活性剤) SDOSS:ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム (重合開始剤) KPS:ペルオキソ2硫酸カリウム
【0041】参考例1(多層構造重合体粒子(B−1)
の製造) コンデンサー、温度計、撹拌機を備えたグラスライニン
グ製重合槽に、イオン交換水147質量部を投入し、ア
ルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸ナトリウム
0.015質量部および炭酸ナトリウム0.001質量
部を溶解して、撹拌しながら80℃に昇温した。これと
は別に、ステンレス製容器にBA44.06質量部、B
DA0.90質量部、n−OSH0.05質量部を投入
し、単量体混合物(1)を調製した。この単量体混合物
(1)の10質量%を反応槽に一括添加した後、重合開
始剤として過硫酸カリウムを0.045質量部投入し、
重合を開始した。過硫酸カリウム添加30分後に、残り
の単量体混合物(1)90質量%にSDOSS0.20
質量部を溶解した乳化剤溶解単量体混合物(2)を0.
83質量%/分の供給速度で連続的に供給し重合を行っ
た。次いで乳化剤溶解単量体混合物(2)の供給が終了
した後、撹拌しながら80℃で30分保持してさらにK
PS0.045質量部を投入し、次いでBA44.1質
量部、ALMA0.9質量部およびSDOSS0.23
質量部からなる乳化剤溶解単量体混合物(3)を0.6
4質量%/分の供給速度で連続的に供給し重合を行っ
た。乳化剤溶解単量体混合物(3)の供給が終了した
後、撹拌しながら80℃で60分保持し、KPS0.0
1質量部を投入した後、MMA9.50質量部、MA
0.50質量部、SDOSS0.05質量部からなる乳
化剤溶解単量体混合物(4)を0.5質量%/分の供給
速度で連続的に供給し重合を行った。乳化剤溶解単量体
混合物(4)の供給が終了した後、さらに撹拌しながら
80℃で60分保持して重合を完結させた。このように
して得られたラテックスにおける多層構造重合体粒子の
粒子径は350nmであった。得られたラテックスを−
30℃で12時間冷却して凝集させた後、凝集物を取り
出し、40℃の温水にて洗浄後、遠心脱水機にて脱水
し、50℃で12時間減圧振動乾燥させ、多層構造重合
体粒子を得た。得られた多層構造重合体粒子はBA単位
を主成分とするアクリル系ゴムを内層とし、メタクリル
樹脂を硬質最外層とするコア/シェル型3層構造の粒子
であった。
【0042】参考例2(多層構造重合体粒子(B−2)
の製造) 単量体混合物(1)の組成をBA42.98質量部、B
DA1.80質量部、n−OSH0.23質量部に変更
する以外は参考例1と同様にしてラテックスを作製し
た。得られたラテックスにおける多層構造重合体粒子の
粒子径は340nmであった。得られたラテックスを−
30℃で12時間冷却して凝集させた後、凝集物を取り
出し、40℃の温水にて洗浄後、遠心脱水機にて脱水
し、50℃で12時間減圧振動乾燥させ、多層構造重合
体粒子を得た。得られた多層構造重合体粒子はBA単位
を主成分とするアクリル系ゴムを内層とし、メタクリル
樹脂を硬質最外層とするコア/シェル型3層構造の粒子
であった。
【0043】参考例3(多層構造重合体粒子(B−3)
の製造) 単量体混合物(1)の組成をBA44.10質量部、B
DA0.90質量部に変更して分子量調節剤を添加しな
い以外は参考例1と同様にしてラテックスを作製した。
得られたラテックスにおける多層構造重合体粒子の粒子
径は370nmであった。得られたラテックスを−30
℃で12時間冷却して凝集させた後、凝集物を取り出
し、40℃の温水にて洗浄後、遠心脱水機にて脱水し、
50℃で12時間減圧振動乾燥させ、多層構造重合体粒
子を得た。得られた多層構造重合体粒子はBA単位を主
成分とするアクリル系ゴムを内層とし、メタクリル樹脂
を硬質最外層とするコア/シェル型3層構造の粒子であ
った。
【0044】参考例4(多層構造重合体粒子(B−4)
の製造) 単量体混合物(1)の組成をBA43.20質量部、B
DA1.80質量部に変更して分子量調節剤を添加しな
い以外は参考例1と同様にしてラテックスを作製した。
得られたラテックスにおける多層構造重合体粒子の粒子
径は350nmであった。得られたラテックスを−30
℃で12時間冷却して凝集させた後、凝集物を取り出
し、40℃の温水にて洗浄後、遠心脱水機にて脱水し、
50℃で12時間減圧振動乾燥させ、多層構造重合体粒
子を得た。得られた多層構造重合体粒子はBA単位を主
成分とするアクリル系ゴムを内層とし、メタクリル樹脂
を硬質最外層とするコア/シェル型3層構造の粒子であ
った。
【0045】実施例1 棚段乾燥機にて140℃で4時間乾燥させた結晶性バー
ジンPET80質量部と多層構造重合体粒子(B−1)
20質量部、酸化防止剤(チバスペシャリティケミカル
製/IRGANOX B−561)0.3質量部をタンブ
ラーにて混合後、(株)中央機械製作所製(L/D=2
8ダルメージスクリュー付40mmφ)単軸押出機を用
いて280℃の温度で溶融混練した後、ストランド状に
押出し、切断して樹脂組成物のペレットを製造した。こ
の樹脂組成物を棚段乾燥機にて140℃で4時間乾燥
後、(株)日本製鋼所製N−70A型射出成形機を用
い、ASTMファミリー成形型にて、シリンダー温度2
90℃、樹脂温度300〜315℃、金型温度20℃、
サイクル時間35〜45秒の条件下に射出形成を行って
成形品(試験片:63.5mm×12.7mm×3.2
mm)を得た。このようにして得られた試験片を用いて前
記測定を行った。得られた測定結果を表1に示す。
【0046】実施例2 樹脂成分を結晶性バージンPET85質量部と多層構造
重合体粒子(B−1)15質量部に変更する以外は実施
例1と同様にして射出成形品(試験片)を得た。得られ
た試験片を用いた測定結果を表1に示す。
【0047】実施例3および比較例1〜2 多層構造重合体粒子をB−2(実施例3)、B−3(比
較例1)あるいはB−4(比較例2)に変更する以外
は、実施例1と同様にして射出成形品(試験片)を得
た。得られた試験片を用いた測定結果を表1に示す。
【0048】実施例4 結晶性バージンPETをPETボトル粉砕品に変更する
以外は実施例1と同様にして射出成形品(試験片)を得
た。得られた試験片を用いた測定結果を表1に示す。
【0049】実施例5 結晶性バージンPETをPETボトル粉砕品に変更する
以外は実施例2と同様にして射出成形品(試験片)を得
た。得られた試験片を用いた測定結果を表1に示す。
【0050】比較例3 多層構造重合体粒子B−1をB−3に変更する以外は実
施例4と同様にして射出成形品(試験片)を得た。得ら
れた試験片を用いた測定結果を表1に示す。
【0051】実施例6 樹脂組成物を構成する原料組成を、棚段乾燥にて140
℃で4時間乾燥させたPETボトル粉砕品80質量部、
棚段乾燥機にて70℃で6時間乾燥させた非晶性バージ
ンPET5質量部、多層構造重合体粒子(B−1)15
重量部、酸化防止剤(チバスペシャリティケミカル社製
/IRGANOX B−561)0.3重量部に変更す
る以外は実施例1と同様にして射出成形品(試験片)を
得た。得られた試験片を用いた測定結果を表1に示す。
【0052】実施例7 PET樹脂成分をPETボトル粉砕品55重量部、非晶
性バージンPET30重量部に変更する以外は実施例6
と同様にして射出成形品(試験片)を得た。得られた試
験片を用いた測定結果を表1に示す。
【0053】比較例4 多層構造重合体粒子をB−3に変更する以外は実施例6
と同様にして射出成形品(試験片)を得た。得られた試
験片を用いた測定結果を表1に示す。
【0054】比較例5 樹脂成分をPETボトル粉砕品75質量部、非晶性バー
ジンPET5質量部、多層構造重合体粒子(B−3)2
0質量部に変更する以外は実施例6と同様にして射出成
形品(試験片)を得た。得られた試験片を用いた測定結
果を表1に示す。
【0055】実施例8 樹脂成分をPETボトル粉砕品70重量部、多層構造重
合体粒子(B−1)30重量部に変更する以外は実施例
1と同様にして射出成形品(試験片)を得た。得られた
試験片を用いた測定結果を表1に示す。
【0056】比較例6 樹脂成分をPETボトル粉砕品90質量部、多層構造重
合体粒子(B−1)10質量部に変更する以外は実施例
1と同様にして射出成形品(試験片)を得た。得られた
試験片を用いた測定結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】表1の結果から、実施例1〜3と比較例1
および2とを比較すると、本発明の構成を満足する特定
の多層構造重合体粒子を特定量配合することにより得ら
れた本発明のPET系樹脂組成物は耐衝撃性が格段に改
善されていることが分かる。また、実施例4、5および
8と比較例3および6とを比較すると、上記のことは回
収したPET系樹脂組成物を用いた場合においても耐衝
撃性が格段に改善されていることが分かる。さらに、実
施例6および7と比較例4および5とを比較すると、本
発明の構成を満足する特定の多層構造重合体粒子を特定
量配合することにより得られた本発明の非晶性PETを
配合したPET系樹脂組成物は耐衝撃性が格段に改善さ
れていることが分かる。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、熱可塑性ポリエステル
系樹脂に特定の多層構造重合体粒子を特定量配合するの
で、耐衝撃性が飛躍的に向上した熱可塑性ポリエステル
系樹脂組成物およびそれからなる成形品が好適に得られ
る。また、本発明によれば、耐衝撃性を格段に向上させ
ることのできる多層構造重合体粒子を用いることができ
るので、使用済みの熱可塑性ポリエステル樹脂を有効に
活用して回収品を使用しない場合と同等の成形品を製造
することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西 泰治 茨城県つくば市御幸が丘41番地 株式会社 クラレ内 (72)発明者 園山 真吾 茨城県つくば市御幸が丘41番地 株式会社 クラレ内 Fターム(参考) 4F071 AA43 AA46 AA77 AF23 BB03 BB04 BB05 BB06 BB13 BC01 BC03 BC05 BC06 4J002 BN122 CF031 CF061 CF071 CF161 CF181 GC00 GG00 GK01 GL00 GM00 GQ00 4J026 AA45 AC32 BA27 DB04 FA07 GA09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)熱可塑性ポリエステル系樹脂60
    〜88質量%と、(B)アルキルアクリレートを主体と
    する単量体を分子量調節剤の存在下に重合してなる樹脂
    成分層(a)、アルキルアクリレートを主体とする単量
    体の重合体からなるゴム成分層(b)およびメチルメタ
    クリレートを主体とする単量体の重合体からなる硬質樹
    脂成分層(c)の少なくとも3層を含有し、樹脂成分層
    (a)、ゴム成分層(b)および硬質樹脂成分層(c)
    が、内側からこの順に配されている構造を特徴とする多
    層構造重合体粒子12〜40質量%とを溶融条件下に混
    合して得られる熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 熱可塑性ポリエステル系樹脂(A)が、
    ポリエチレンテレフタレート系樹脂である請求項1記載
    の熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ポリエチレンテレフタレート系樹脂が、
    回収品を含有することを特徴とする請求項2記載の熱可
    塑性ポリエステル系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 ポリエチレンテレフタレート系樹脂が、
    結晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂と非晶性ポリ
    エチレンテレフタレート系樹脂との混合物からなる請求
    項2または3記載の熱可塑性ポリエステル系樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 多層構造重合体粒子(B)が、最内層と
    して層(a)、中間層として層(b)および最外層とし
    て層(c)からなる3層構造である請求項1〜4のいず
    れか1項に記載の熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱
    可塑性ポリエステル系樹脂組成物からなる成形品。
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