JP2003252853A - 含窒素環状ケトン誘導体、その製造法および用途 - Google Patents

含窒素環状ケトン誘導体、その製造法および用途

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JP2003252853A
JP2003252853A JP2002376677A JP2002376677A JP2003252853A JP 2003252853 A JP2003252853 A JP 2003252853A JP 2002376677 A JP2002376677 A JP 2002376677A JP 2002376677 A JP2002376677 A JP 2002376677A JP 2003252853 A JP2003252853 A JP 2003252853A
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Yoshinori Ikeura
義典 池浦
Tadatoshi Hashimoto
忠俊 橋本
Naoki Tarui
直樹 樽井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高いタキキニン受容体拮抗作用、特にSP受
容体拮抗作用を有する新規な化合物、その製造法および
用途の提供。 【解決手段】 式 【化1】 〔式中、A環およびB環は、各々、置換基を有していて
もよい芳香環を示し、A環およびB環の結合手又は置換
基が結合することによって環を形成してもよく、C環
は、オキソ以外に置換基を有していてもよい含窒素飽和
複素環(但し、2,3−ジオキソピロリジン環を除
く。)を示し、Rは、水素原子、置換基を有していて
もよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素
環基を示し、 【化2】 は単結合または二重結合を示す。〕で表される化合物ま
たはその塩、その製造法および用途。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れたタキキニン
受容体拮抗作用を有する新規な含窒素環状ケトン誘導
体、その製造法および用途に関する。
【0002】
【従来の技術】タキキニンとは一群の神経ペプチドの総
称であり、哺乳類ではサブスタンスP(SP)、ニュー
ロキニン―A、ニューロキニン―Bが知られており、こ
れらのペプチドは、生体内に存在するそれぞれの受容体
(ニューロキニン―1、ニューロキニン―2、ニューロ
キニン―3)に結合することによって、様々な生理作用
を発揮することが知られている。その中で、SPは神経
ペプチドの中でも最も歴史が長く、詳細に研究されてい
るものの1つであり、1931年にウマ腸管抽出物中に
存在が確認され、1971年に構造決定されたアミノ酸
11個からなるペプチドである。SPは中枢および末梢
の神経系に広く分布しており、一次知覚ニューロンの伝
達物質としての機能のほか、血管拡張作用、血管透過性
亢進作用、平滑筋収縮作用、神経細胞興奮作用、唾液分
泌作用、利尿亢進作用、免疫作用などの生理作用を有す
る。特に、痛みインパルスにより脊髄後角の終末から遊
離されたSPが二次ニューロンに痛み情報を伝えるこ
と、末梢終末より遊離されたSPがその受容体に炎症反
応を惹起することが知られている。このようなことか
ら、SPは種々の病態(例えば、痛み、頭痛、特に偏頭
痛、アルツハイマー病、多発性硬化症、心血管変調、慢
性関節リウマチのような慢性炎症性疾患、喘息あるいは
アレルギー性鼻炎を含む呼吸器疾患、潰瘍性大腸炎およ
びクローン病を含む腸の炎症疾患、眼球の損傷および眼
球の炎症疾患、増殖性硝子体網膜症、過敏性腸症候群、
頻尿、精神病、嘔吐など)に関与していると考えられて
いる(例えば、総説:非特許文献1および2参照。)。
現在、SP受容体拮抗作用を有する化合物として特許文
献1には、式
【化8】 で表される化合物などが、特許文献2には、式
【化9】 で表される化合物などが、特許文献3には、式
【化10】 で表される化合物などが、特許文献4には、式
【化11】 〔式中、M環は、部分構造
【化12】 として、−N=C<、−CO−N<または−CS−N<
を有する複素環;RaおよびRbは共に結合してA環を
形成するか、あるいは同一または異なって水素原子また
はM環における置換基;A環およびB環は、それぞれ置
換基を有していてもよい同素または複素環で、その少な
くとも一方が置換基を有していてもよい複素環;C環は
置換基を有していてもよい同素または複素環;Z環は置
換されていてもよい含窒素複素環;およびnは1ないし
6の整数を示す。〕で表される複素環化合物またはその
塩などが記載されている。
【0003】
【特許文献1】欧州特許出願公開第436,334号明
細書
【特許文献2】国際公開第92/17449号パンフレ
ット
【特許文献3】国際公開第95/16679号パンフレ
ット
【特許文献4】特開平9−263585号公報
【非特許文献1】フィジオロジカル レヴューズ(Phys
iological Reviews)、73巻、229−308頁(1
993年発行)
【非特許文献2】ジャーナル オブ オートノミック
ファーマコロジー(Journal ofAutonomic Pharmacolog
y)、13巻、23−93頁(1993年発行)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】現在、上記種々の病態
の治療薬として、優れたタキキニン受容体拮抗作用(特
にSP受容体拮抗作用)を有し、かつ安全性、持続性な
どの点から十分に満足できる化合物は未だ見出されてい
ない。そこで上記公知の化合物とは化学構造が異なり、
優れたタキキニン受容体拮抗作用を有し、該治療薬とし
て臨床上の効果が十分に満足できる化合物の開発が望ま
れている。従って、本発明の目的は、高いタキキニン受
容体拮抗作用、特にSP受容体拮抗作用を有する新規な
化合物およびその製造法などを提供することにある。本
発明の他の目的は、高いタキキニン受容体拮抗作用、特
にSP受容体拮抗作用を有する医薬組成物、タキキニン
受容体拮抗剤および排尿異常改善剤などを提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記事情
に鑑み鋭意研究を重ねた結果、下記式(I)で表される
含窒素環状ケトン誘導体またはその塩が、その特異な化
学構造に基づいて予想外にも強いタキキニン受容体拮抗
作用(特に、SP受容体拮抗作用)等を有し、医薬とし
て十分に満足できるものであることを見出し、これらの
知見に基づいて本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、(1)式
【化13】 〔式中、A環およびB環は、各々、置換基を有していて
もよい芳香環を示し、A環およびB環の結合手又は置換
基が結合することによって環を形成してもよく、C環
は、オキソ以外に置換基を有していてもよい含窒素飽和
複素環(但し、2,3−ジオキソピロリジン環を除
く。)を示し、Rは、水素原子、置換基を有していて
もよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素
環基を示し、
【化14】 は単結合または二重結合を示す。〕で表される化合物ま
たはその塩、(2)A環およびB環が、各々、置換基を
有していてもよいベンゼン環を示し、A環およびB環の
置換基が一緒になってジベンゾ三環式環を形成してもよ
い上記(1)記載の化合物、(3)式
【化15】 〔式中、各記号は請求項1と同意義を示す。〕で表され
る化合物またはその塩である上記(1)記載の化合物、
(4)式
【化16】 〔式中、各記号は請求項1と同意義を示す。〕で表され
る化合物またはその塩である上記(1)記載の化合物、
(5)式
【化17】 〔式中、各記号は請求項1と同意義を示す。〕で表され
る化合物またはその塩である上記(1)記載の化合物、
(6)A環およびB環が、各々、ハロゲン原子、C1−6
アルキル基及びC1−6アルコキシ基から選ばれる1ない
し3個の置換基を有していてもよいベンゼン環である
か、またはA環およびB環の結合手又は置換基が結合す
ることによって形成する環がジベンズスベラン環、ジベ
ンゾスベレン環、キサンテン環またはチオキサンテン環
である上記(1)記載の化合物、(7)Rが置換基を
有していてもよいベンジルである上記(1)記載の化合
物、(8)上記(1)記載の化合物またはその塩のプロ
ドラッグ、(9)式
【化18】 〔式中、各記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表
される化合物またはその塩と、式
【化19】 〔式中、XおよびYは、水素原子、ヒドロキシル基また
はハロゲン原子を、その他の記号は請求項1記載と同意
義を示す。但し、Xが水素原子のときはYはヒドロキシ
ル基またはハロゲン原子を、Xがハロゲン原子のときは
Yはハロゲン原子を示す。〕で表される化合物もしくは
その反応性誘導体またはその塩を反応させることを特徴
とする上記(1)記載の化合物の製造法、(10)上記
(1)記載の化合物、その塩またはそのプロドラッグを
含有する医薬、(11)タキキニン受容体拮抗剤である
上記(10)記載の医薬、(12)頻尿・尿失禁、喘
息、リューマチ関節炎、変形関節炎、疼痛、咳、掻痒、
慢性閉塞性肺疾患、過敏性腸疾患、嘔吐、うつ病、不安
神経症、強迫神経症、恐慌性障害、躁鬱病、精神分裂
病、躁病、片頭痛、癌、HIV感染症、心血管疾患、日
光皮膚炎、性的機能不全、運動失調、認知障害または概
日リズム障害の予防・治療剤である上記(11)記載の
医薬、(13)哺乳動物に対して上記(1)記載の化合
物、その塩またはそのプロドラッグの有効量を投与する
ことを特徴とする頻尿・尿失禁、喘息、リューマチ関節
炎、変形関節炎、疼痛、咳、掻痒、慢性閉塞性肺疾患、
過敏性腸疾患、嘔吐、うつ病、不安神経症、強迫神経
症、恐慌性障害、躁鬱病、精神分裂病、躁病、片頭痛、
癌、HIV感染症、心血管疾患、日光皮膚炎、性的機能
不全、運動失調、認知障害または概日リズム障害の予防
・治療方法、および(14)頻尿・尿失禁、喘息、リュ
ーマチ関節炎、変形関節炎、疼痛、咳、掻痒、慢性閉塞
性肺疾患、過敏性腸疾患、嘔吐、うつ病、不安神経症、
強迫神経症、恐慌性障害、躁鬱病、精神分裂病、躁病、
片頭痛、癌、HIV感染症、心血管疾患、日光皮膚炎、
性的機能不全、運動失調、認知障害または概日リズム障
害の予防・治療剤を製造するための上記(1)記載の化
合物、その塩またはそのプロドラッグの使用を提供する
ものである。さらに、本発明は、(15)サブスタンス
P受容体拮抗剤である上記(10)記載の医薬、(1
6)サブスタンスP関連疾患の予防・治療剤である上記
(10)記載の医薬、(17)排尿異常改善剤である上
記(10)記載の医薬、(18)上記(1)記載の化合
物、その塩またはそのプロドラッグの有効量と、糖尿病
治療剤、糖尿病性合併症治療剤、抗高脂血剤、降圧剤、
抗肥満剤、利尿剤、化学療法剤、免疫療法剤、悪液質改
善作用剤、消炎剤、糖化阻害剤、神経再生促進薬、抗う
つ薬、抗てんかん薬、抗不整脈薬、アセチルコリン受容
体リガンド、エンドセリン受容体拮抗薬、モノアミン取
り込み阻害薬、麻薬性ならびに非麻薬性鎮痛薬、GAB
A受容体作動薬、GABA取り込み阻害薬、α受容体
作動薬、局所鎮痛薬、プロテインキナーゼC阻害剤、抗
不安薬、ホスホジエステラーゼ阻害薬、ドーパミン受容
体作動薬・拮抗薬、セロトニン受容体作動薬・拮抗薬、
セロトニン取り込み阻害薬、睡眠導入剤、抗コリン作動
性薬物、α受容体遮断薬、筋弛緩薬、カリウムチャン
ネル開口薬、カルシウムチャンネル遮断薬、アルツハイ
マー病予防・治療薬、パーキンソン病予防・治療薬、多
発性硬化症予防・治療薬、ヒスタミンH受容体阻害
薬、プロトンポンプ阻害薬、抗血栓薬、NK−2受容体
アンタゴニスト、NK−3受容体アンタゴニスト、抗酸
化薬、ナトリウムチャンネル阻害薬およびアンジオテン
シンII受容体拮抗薬から成る群から選ばれる1または
2種以上の薬物の有効量とを組み合わせてなる医薬、
(19)哺乳動物に対して上記(1)記載の化合物、そ
の塩またはそのプロドラッグの有効量と、糖尿病治療
剤、糖尿病性合併症治療剤、抗高脂血剤、降圧剤、抗肥
満剤、利尿剤、化学療法剤、免疫療法剤、悪液質改善作
用剤、消炎剤、糖化阻害剤、神経再生促進薬、抗うつ
薬、抗てんかん薬、抗不整脈薬、アセチルコリン受容体
リガンド、エンドセリン受容体拮抗薬、モノアミン取り
込み阻害薬、麻薬性ならびに非麻薬性鎮痛薬、GABA
受容体作動薬、GABA取り込み阻害薬、α受容体作
動薬、局所鎮痛薬、プロテインキナーゼC阻害剤、抗不
安薬、ホスホジエステラーゼ阻害薬、ドーパミン受容体
作動薬・拮抗薬、セロトニン受容体作動薬・拮抗薬、セ
ロトニン取り込み阻害薬、睡眠導入剤、抗コリン作動性
薬物、α受容体遮断薬、筋弛緩薬、カリウムチャンネ
ル開口薬、カルシウムチャンネル遮断薬、アルツハイマ
ー病予防・治療薬、パーキンソン病予防・治療薬、多発
性硬化症予防・治療薬、ヒスタミンH受容体阻害薬、
プロトンポンプ阻害薬、抗血栓薬、NK−2受容体アン
タゴニスト、NK−3受容体アンタゴニスト、抗酸化
薬、ナトリウムチャンネル阻害薬およびアンジオテンシ
ンII受容体拮抗薬から成る群から選ばれる1または2
種以上の薬物の有効量とを併用投与することを特徴とす
る頻尿・尿失禁の予防・治療方法、(20)哺乳動物に
対して上記(1)記載の化合物、その塩またはそのプロ
ドラッグの有効量と、糖尿病治療剤、糖尿病性合併症治
療剤、抗高脂血剤、降圧剤、抗肥満剤、利尿剤、化学療
法剤、免疫療法剤、悪液質改善作用剤、消炎剤、糖化阻
害剤、神経再生促進薬、抗うつ薬、抗てんかん薬、抗不
整脈薬、アセチルコリン受容体リガンド、エンドセリン
受容体拮抗薬、モノアミン取り込み阻害薬、麻薬性なら
びに非麻薬性鎮痛薬、GABA受容体作動薬、GABA
取り込み阻害薬、α受容体作動薬、局所鎮痛薬、プロ
テインキナーゼC阻害剤、抗不安薬、ホスホジエステラ
ーゼ阻害薬、ドーパミン受容体作動薬・拮抗薬、セロト
ニン受容体作動薬・拮抗薬、セロトニン取り込み阻害
薬、睡眠導入剤、抗コリン作動性薬物、α受容体遮断
薬、筋弛緩薬、カリウムチャンネル開口薬、カルシウム
チャンネル遮断薬、アルツハイマー病予防・治療薬、パ
ーキンソン病予防・治療薬、多発性硬化症予防・治療
薬、ヒスタミンH受容体阻害薬、プロトンポンプ阻害
薬、抗血栓薬、NK−2受容体アンタゴニスト、NK−
3受容体アンタゴニスト、抗酸化薬、ナトリウムチャン
ネル阻害薬およびアンジオテンシンII受容体拮抗薬か
ら成る群から選ばれる1または2種以上の薬物の有効量
とを併用投与することを特徴とする喘息、リューマチ関
節炎、変形関節炎、疼痛、咳、掻痒、慢性閉塞性肺疾
患、過敏性腸疾患、嘔吐、うつ病、不安神経症、強迫神
経症、恐慌性障害、躁鬱病、精神分裂病、躁病、片頭
痛、癌、HIV感染症、心血管疾患、日光皮膚炎、性的
機能不全、運動失調、認知障害または概日リズム障害の
予防・治療方法をも提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本明細書において、C1−6アル
キルとしては、直鎖または分枝鎖いずれのアルキルでも
よく、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、
ペンチル、ヘキシル等が挙げられる。C2−6アルケニ
ルとしては、直鎖または分枝鎖いずれのアルケニルでも
よく、例えば、ビニル、アリル、イソプロペニル、ブテ
ニル、イソブテニル、sec-ブテニル等が挙げられる。C
3−6シクロアルキルとしては、例えば、シクロプロピ
ル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等
が挙げられる。C6−14アリールとしては、例えば、
フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニリ
ル、2−アンスリル等が挙げられる。ハロゲン原子とし
ては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げら
れる。
【0008】上記式(I)、(Ia)、(Ib)および
(Ic)で表される化合物(以下、各々、化合物
(I)、(Ia)、(Ib)および(Ic)と称する場
合がある)において、A環およびB環は、各々、置換基
を有していてもよい芳香環を示し、A環およびB環の結
合手または置換基が結合することによって環を形成して
もよい。A環およびB環で示される「置換基を有してい
てもよい芳香環」の「芳香環」としては、芳香族炭化水
素環、芳香族複素環などが挙げられる。該「芳香族炭化
水素環」としては、炭素数6ないし14個の単環式ない
し3環式芳香族炭化水素環などが挙げられ、具体的に
は、ベンゼン環、ナフタレン環、インデン環、アントラ
セン環などが挙げられる。該「芳香族複素環」として
は、例えば炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸
素原子から選ばれるヘテロ原子1個以上(例えば1〜4
個)を含む5ないし14員、好ましくは5ないし10員
の芳香族複素環などが挙げられる。具体的には、チオフ
ェン、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンズイミダ
ゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベン
ズイソチアゾール、ナフト[2,3−b]チオフェン、フラ
ン、フェノキサチイン、ピロール、イミダゾール、ピラ
ゾール、オキサジアゾール、ピリジン、ピラジン、ピリ
ミジン、ピリダジン、インドール、イソインドール、1
H−インダゾール、プリン、4H−キノリジン、イソキ
ノリン、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキ
サリン、キナゾリン、シンノリン、カルバゾール、β−
カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナジ
ン、チアゾール、イソチアゾール、フェノチアジン、イ
ソオキサゾール、フラザン、フェノキサジン、フタルイ
ミドなどの芳香族複素環、またはこれらの環(好ましく
は単環)が1ないし複数個(好ましくは1または2個)
の芳香環(例、ベンゼン環等)と縮合して形成された環
などが挙げられる。A環およびB環で示されるの「置換
基を有していてもよい芳香環」の「芳香環」としては、
好ましくは単環式芳香族炭化水素環(すなわちベンゼン
環)または単環式芳香族複素環であり、より好ましくは
ベンゼン環である。A環およびB環の置換基としては、
例えば、(1)ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、
ヨウ素等)、(2)C1−3アルキレンジオキシ(例、メ
チレンジオキシ、エチレンジオキシ等)、(3)ニトロ、
(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6
ルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アル
ケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アル
キニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−6シク
ロアルキル、(9)C6−14アリール(例、フェニル、
1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニリル、2−アン
スリル等)、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6
アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC 1−6
アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)
アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ(例、メチ
ルアミノ、エチルアミノ等)、(15)モノ−C6−14
リールアミノ(例、フェニルアミノ、1−ナフチルアミ
ノ、2−ナフチルアミノ等)、(16)ジ−C1−6アルキ
ルアミノ(例、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、
(17)ジ−C6−14アリールアミノ(例、ジフェニルア
ミノ等)、(18)アシル、(19)アシルアミノ、(20)アシル
オキシ、(21)置換基を有していてもよい5ないし7員飽
和環状アミノ、(22)5ないし10員芳香族複素環基
(例、2−または3−チエニル、2−,3−または4−
ピリジル、2−,3−,4−,5−または8−キノリ
ル、1−,3−,4−または5−イソキノリル、1−,
2−または3−インドリル、2−ベンゾチアゾリル、2
−ベンゾ[b]チエニル、ベンゾ[b]フラニル等)、
(23)スルホ、(24)C6−14アリールオキシ(例、フェ
ニルオキシ、ナフチルオキシ等)等が挙げられる。A環
およびB環は、各々、置換基を、置換可能な位置に1な
いし3個、好ましくは1ないし2個有していてもよく、
置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一または異な
っていてもよい。
【0009】上記「ハロゲン化されていてもよいC
1−6アルキル」としては、例えば1ないし5個、好ま
しくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素等)を有していてもよいC1−6アル
キル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペン
チル、ヘキシル等)等が挙げられる。具体例としては、
メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロ
メチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチ
ル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロ
エチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピ
ル、イソプロピル、ブチル、4,4,4−トリフルオロ
ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペン
チル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリ
フルオロペンチル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオ
ロヘキシル等が挙げられる。上記「ハロゲン化されてい
てもよいC2−6アルケニル」としては、例えば1ない
し5個、好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有していてもよいC
2−6アルケニル(例、ビニル、アリル、イソプロペニ
ル、ブテニル、イソブテニル、sec-ブテニル等)等が挙
げられる。具体例としては、ビニル、アリル、イソプロ
ペニル、ブテニル、イソブテニル、sec-ブテニル、3,
3,3−トリフルオロ−1−プロペニル、4,4,4−
トリフルオロ−1−ブテニル等が挙げられる。上記「ハ
ロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル」として
は、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3個のハ
ロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有
していてもよいC2−6アルキニル(例、エチニル、プ
ロパルギル、ブチニル、1−ヘキシニル等)等が挙げら
れる。具体例としては、エチニル、プロパルギル、ブチ
ニル、1−ヘキシニル、3,3,3−トリフルオロ−1
−プロピニル、4,4,4−トリフルオロ−1−ブチニ
ル等が挙げられる。上記「ハロゲン化されていてもよい
3−6シクロアルキル」としては、例えば1ないし5
個、好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有していてもよいC
3−6シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブ
チル、シクロペンチル、シクロヘキシル等)等が挙げら
れる。具体例としては、シクロプロピル、シクロブチ
ル、シクロペンチル、シクロヘキシル、4,4−ジクロ
ロシクロヘキシル、2,2,3,3−テトラフルオロシ
クロペンチル、4−クロロシクロヘキシル等が挙げられ
る。上記「ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコ
キシ」としては、例えば1ないし5個、好ましくは1な
いし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素等)を有していてもよいC1−6アルコキシ(例、
メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブ
トキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、ペンチルオキ
シ、ヘキシルオキシ等)等が挙げられる。具体例として
は、例えばメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオ
ロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエト
キシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,
4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec-ブ
トキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等が挙げられ
る。
【0010】上記「ハロゲン化されていてもよいC
1−6アルキルチオ」としては、例えば1ないし5個、
好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、
塩素、臭素、ヨウ素等)を有していてもよいC1−6
ルキルチオ(例、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチ
オ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、sec-ブチルチオ、
tert-ブチルチオ等)等が挙げられる。具体例として
は、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロ
メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピル
チオ、ブチルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチ
オ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ等が挙げられる。上記
「アシル」としては、例えばホルミル、カルボキシ、カ
ルバモイル、C −6アルキル−カルボニル(例、アセ
チル、プロピオニル等)、C3−6シクロアルキル−カ
ルボニル(例、シクロプロピルカルボニル、シクロペン
チルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル等)、C
1−6アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、tert
-ブトキシカルボニル等)、C6−14アリール−カル
ボニル(例、ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナフト
イル等)、C7−16アラルキル−カルボニル(例、フ
ェニルアセチル、フェニルプロピオニル等)、C
6−14アリールオキシ−カルボニル(例、フェノキシ
カルボニル等)、C7−16アラルキルオキシ−カルボ
ニル(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキ
シカルボニル等)、5または6員複素環カルボニル
(例、ニコチノイル、イソニコチノイル、2−テノイ
ル、3−テノイル、2−フロイル、3−フロイル、モル
ホリノカルボニル、チオモルホリノカルボニル、ピペリ
ジノカルボニル、1−ピロリジニルカルボニル等)、モ
ノ−C1−6アルキル−カルバモイル(例、メチルカル
バモイル、エチルカルバモイル等)、ジ−C1−6アル
キル−カルバモイル(例、ジメチルカルバモイル、ジエ
チルカルバモイル、エチルメチルカルバモイル等)、C
6−14アリール−カルバモイル(例、フェニルカルバ
モイル、1−ナフチルカルバモイル、2−ナフチルカル
バモイル等)、チオカルバモイル、5または6員複素環
カルバモイル(例、2−ピリジルカルバモイル、3−ピ
リジルカルバモイル、4−ピリジルカルバモイル、2−
チエニルカルバモイル、3−チエニルカルバモイル
等)、C1−6アルキルスルホニル(例、メチルスルホ
ニル、エチルスルホニル等)、C6−14アリールスル
ホニル(例、フェニルスルホニル、1−ナフチルスルホ
ニル、2−ナフチルスルホニル等)、C1−6アルキル
スルフィニル(例、メチルスルフィニル、エチルスルフ
ィニル等)、C6−14アリールスルフィニル(例、フ
ェニルスルフィニル、1−ナフチルスルフィニル、2−
ナフチルスルフィニル等)等が挙げられる。上記「アシ
ルアミノ」としては、例えばホルミルアミノ、C1−6
アルキル−カルボニルアミノ(例、アセチルアミノ
等)、C6−14アリール−カルボニルアミノ(例、フ
ェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ
等)、C −6アルコキシ−カルボキニルアミノ(例、
メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミ
ノ、プロポキシカルニルアミノ、ブトキシカルボニルア
ミノ等)、C1−6アルキルスルホニルアミノ(例、メ
チルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ等)、
6−14アリールスルホニルアミノ(例、フェニルス
ルホニルアミノ、2−ナフチルスルホニルアミノ、1−
ナフチルスルホニルアミノ等)等が挙げられる。
【0011】上記「アシルオキシ」としては、例えばC
1−6アルキル−カルボニルオキシ(例、アセトキシ、
プロピオニルオキシ等)、C6−14アリール−カルボ
ニルオキシ(例、ベンゾイルオキシ、ナフチルカルボニ
ルオキシ等)、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ
(例、メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニル
オキシ、プロポキシカルボニルオキシ、ブトキシカルボ
ニルオキシ等)、モノ−C1−6アルキル−カルバモイ
ルオキシ(例、メチルカルバモイルオキシ、エチルカル
バモイルオキシ等)、ジ−C1−6アルキル−カルバモ
イルオキシ(例、ジメチルカルバモイルオキシ、ジエチ
ルカルバモイルオキシ等)、C6−14アリール−カル
バモイルオキシ(例、フェニルカルバモイルオキシ、ナ
フチルカルバモイルオキシ等)、ニコチノイルオキシ等
が挙げられる。上記「置換基を有していてもよい5ない
し7員飽和環状アミノ」の「5ないし7員飽和環状アミ
ノ」としては、例えばモルホリノ、チオモルホリノ、ピ
ペラジン−1−イル、ピペリジノ、ピロリジン−1−イ
ル等が挙げられる。該「置換基を有していてもよい5な
いし7員飽和環状アミノ」の「置換基」としては、例え
ばC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert
-ブチル、ペンチル、ヘキシル等)、C6−14アリー
ル(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフ
ェニリル、2−アンスリル等)、5ないし10員芳香族
複素環基(例、2−または3−チエニル、2−,3−ま
たは4−ピリジル、2−,3−,4−,5−または8−
キノリル、1−,3−,4−または5−イソキノリル、
1−,2−または3−インドリル、2−ベンゾチアゾリ
ル、2−ベンゾ[b]チエニル、ベンゾ[b]フラニル
等)等が1ないし3個挙げられる。また、A環およびB
環の結合手または置換基が結合することによって、A環
およびB環と共に形成してもよい環としては、フルオレ
ン環、インデノピリジン環、インデノチオフェン環、イ
ンデノフラン環、チエノシクロペンタピリジン環、キサ
ンテン環、チオキサンテン環、クロメノピリジン環、チ
エノクロメン環、フロクロメン環、チエノピラノピリジ
ン環、ジベンゾスベラン環、ジベンゾスベレン環、ベン
ゾシクロヘプタピリジン環、ベンゾシクロヘプタチオフ
ェン環、ベンゾシクロヘプタフラン環、チエノシクロヘ
プタピリジン環等が挙げられる。好ましくは、A環およ
びB環は、1ないし3個のハロゲン、特にフッ素で置換
されていてもよいベンゼン環である。
【0012】Rは、水素原子、置換基を有していても
よい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環
基を示す。Rで示される「置換基を有していてもよい
炭化水素基」の「炭化水素基」としては、例えば、脂肪
族炭化水素基、単環式飽和炭化水素基および芳香族炭化
水素基等が挙げられ、炭素数1ないし16個のものが好
ましい。具体的には、例えばアルキル基、アルケニル
基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基およ
びアラルキル基等が用いられる。「アルキル基」は、例
えば低級アルキル基等が好ましく、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c−ブチルおよびtert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等
のC1-6アルキル基等が汎用される。「アルケニル基」
は、例えば低級アルケニル基等が好ましく、例えばビニ
ル、1−プロペニル、アリル、イソプロペニル、ブテニ
ルおよびイソブテニル等のC 2-6アルケニル基等が汎用
される。「アルキニル基」は、例えば低級アルキニル基
等が好ましく、例えばエチニル、プロパルギルおよび1
−プロピニル等のC2-6アルキニル基等が汎用される。
「シクロアルキル基」は、例えば低級シクロアルキル基
等が好ましく、例えばシクロプロピル、シクロブチル、
シクロペンチルおよびシクロヘキシル等のC3- 6シクロ
アルキル基等が汎用される。「アリール基」は、例えば
フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニリル
および2−アンスリル等のC6-14アリール基等が好まし
く、例えばフェニル基等が汎用される。「アラルキル
基」は、例えばベンジル、フェニルエチル、フェニルプ
ロピル、フェニルブチル、α-ナフチルメチル、ジフェ
ニルメチル等のC7−16アラルキル基等が好ましく、例
えばベンジルが汎用される。
【0013】「置換基を有していてもよい炭化水素基」
の「炭化水素基」が有していてもよい置換基としては、
例えばハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素等)、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ハロゲ
ン化されていてもよい低級アルキル基(例えば、メチ
ル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチ
ル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、
2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチ
ル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イソ
プロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−
ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、ペンチル、イ
ソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリフルオロペ
ンチル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘキシル等
のハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基等)、
ハロゲン化されていてもよい低級アルコキシ基(例え
ば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、ブトキシ、イソブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシ
ルオキシ等のC1-6アルコキシ基等)、アミノ基、モノ
−低級アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチ
ルアミノ等のモノ−C1-6アルキルアミノ基等)、ジ−
低級アルキルアミノ基(例えば、ジメチルアミノ、ジエ
チルアミノ等のジ−C1-6アルキルアミノ基等)、モノ
−低級アルキルアミノ−低級アルコキシ基(例えば、メ
チルアミノエトキシ等のモノ−C1-6アルキルアミノ−
1-6アルコキシ基等)、ジ−低級アルキルアミノ−低
級アルコキシ基(例えば、ジエチルアミノエトキシ等の
ジC1-6アルキルアミノ−C1-6アルコキシ基等)、C
1−3アルキレンジオキシ(例えば、メチレンジオキシ、
エチレンジオキシ、プロピレンジオキシ)、カルボキシ
ル基、低級アルキルカルボニル基(例えば、アセチル、
プロピオニル等のC1-6アルキル−カルボニル基等)、
低級アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボ
ニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブ
トキシカルボニル等のC1-6アルコキシ−カルボニル基
等)、カルバモイル基、チオカルバモイル基、モノ−低
級アルキルカルバモイル基(例えば、メチルカルバモイ
ル、エチルカルバモイル等のモノ−C1-6アルキル−カ
ルバモイル基等)、ジ−低級アルキルカルバモイル基
(例えば、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイ
ル等のジ−C1-6アルキル−カルバモイル基等)、アリ
ールカルバモイル基(例えば、フェニルカルバモイル、
ナフチルカルバモイル等のC6-10アリール−カルバモイ
ル基等)、置換基を有していてもよいアリール基(例え
ば、フェニル、ナフチル等のC6-10アリール基等)、ア
リールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、ナフチルオ
キシ等のC6-10アリールオキシ基等)、ハロゲン化され
ていてもよい低級アルキルカルボニルアミノ基(例え
ば、アセチルアミノ、トリフルオロアセチルアミノ等の
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル−カルボニ
ルアミノ基等)、オキソ基、炭素原子以外に窒素原子、
酸素原子および硫黄原子から選ばれた1種または2種の
1ないし4個(好ましくは1ないし3個)のヘテロ原子
を含む5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の
(単環式ないし3環式、好ましくは単環式または2環
式)複素環基(例えば、2−または3−チエニル、2−
または3−フリル、1−、2−または3−ピロリル、1
−、2−または3−ピロリジニル、2−、4−または5
−オキサゾリル、3−、4−または5−イソオキサゾリ
ル、2−、4−または5−チアゾリル、3−、4−また
は5−イソチアゾリル、3−、4−または5−ピラゾリ
ル、2−、3−または4−ピラゾリジニル、2−、4−
または5−イミダゾリル、1,2,3−トリアゾリル、
1,2,4−トリアゾリル、1H−または2H−テトラゾ
リル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素
原子から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む5員環
基、例えば2−、3−または4−ピリジル、N−オキシ
ド−2−、3−または4−ピリジル、2−、4−または
5−ピリミジニル、N−オキシド−2−、4−または5
−ピリミジニル、チオモルホリニル、モルホリニル、ピ
ペリジノ、2−、3−または4−ピペリジル、チオピラ
ニル、1,4−オキサジニル、1,4−チアジニル、1,
3−チアジニル、ピペラジニル、トリアジニル、3−ま
たは4−ピリダジニル、ピラジニル、N−オキシド−3
−または4−ピリダジニル等の炭素原子以外に酸素原
子、硫黄原子および窒素原子から選ばれたヘテロ原子を
1ないし4個含む6員環基、例えばインドリル、ベンゾ
フリル、ベンゾチアゾリル、ベンズオキサゾリル、ベン
ズイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、フタラジニ
ル、キナゾリニル、キノキサリニル、インドリジニル、
キノリジニル、1,8−ナフチリジニル、ジベンゾフラ
ニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナントリジニ
ル、クロマニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル
等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子
から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む2環性また
は3環性縮合環基(好ましくは、上記の5ないし6員環
が炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子か
ら選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含んでいてもよい
5ないし6員環基1ないし2個と縮合して形成される
基)、好ましくは、炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子
および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし3個
含む5ないし7員(好ましくは5または6員)の複素環
基)、3環式炭化水素環基(例えば、5H−ジベンゾ
[a,d]シクロヘプテン−5−イル等)、イミノ基、チ
オキソ基、C1−6アルキルチオ(例、メチルチオ)、カ
ルボキシC1−6アルキル(例、カルボキシメチル)、C
1−6アルキルスルフィニル(例、メチルスルフィニ
ル)、モノ−C1−6アルキルスルホニルアミノ(例、メ
チルスルホニルアミノ)、ジ−C1−6アルキルスルホニ
ルアミノ(例、N,N−ジ(メチルスルホニル)アミ
ノ)等が用いられる。該「置換基を有していてもよい炭
化水素基」の「炭化水素基」は、上記の置換基を、炭化
水素基の置換可能な位置に1ないし5個、好ましくは1
ないし3個有していてもよく、置換基数が2個以上の場
合は各置換基は同一または異なっていてもよい。
【0014】Rで示される「置換基を有していてもよ
い複素環基」の「複素環基」としては、例えば炭素原子
以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれた
1種または2種の1ないし4個(好ましくは1ないし3
個)のヘテロ原子を含む5ないし14員(好ましくは5
ないし10員)の(単環式ないし3環式、好ましくは単
環式または2環式)複素環基等が挙げられる。例えば2
−または3−チエニル、2−または3−フリル、1−、
2−または3−ピロリル、1−、2−または3−ピロリ
ジニル、2−、4−または5−オキサゾリル、3−、4
−または5−イソオキサゾリル、2−、4−または5−
チアゾリル、3−、4−または5−イソチアゾリル、3
−、4−または5−ピラゾリル、2−、3−または4−
ピラゾリジニル、2−、4−または5−イミダゾリル、
1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1
H−または2H−テトラゾリル等の炭素原子以外に酸素
原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれたヘテロ原子
を1ないし4個含む5員環基、例えば2−、3−または
4−ピリジル、N−オキシド−2−、3−または4−ピ
リジル、2−、4−または5−ピリミジニル、N−オキ
シド−2−、4−または5−ピリミジニル、チオモルホ
リニル、モルホリニル、ピペリジノ、2−、3−または
4−ピペリジル、チオピラニル、1,4−オキサジニ
ル、1,4−チアジニル、1,3−チアジニル、ピペラジ
ニル、トリアジニル、3−または4−ピリダジニル、ピ
ラジニル、N−オキシド−3−または4−ピリダジニル
等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子
から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む6員環基、
例えばインドリル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、
ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、キノリル、
イソキノリル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサ
リニル、インドリジニル、キノリジニル、1,8−ナフ
チリジニル、ジベンゾフラニル、カルバゾリル、アクリ
ジニル、フェナントリジニル、クロマニル、フェノチア
ジニル、フェノキサジニル等の炭素原子以外に酸素原
子、硫黄原子および窒素原子から選ばれたヘテロ原子を
1ないし4個含む2環性または3環性縮合環基(好まし
くは、上記の5ないし6員環が炭素原子以外に酸素原
子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を
1ないし4個含んでいてもよい5ないし6員環基1ない
し2個と縮合して形成される基)等が用いられる。中で
も、炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子
から選ばれるヘテロ原子を1ないし3個含む5ないし7
員(好ましくは5または6員)の複素環基が好ましい。
【0015】該「置換基を有していてもよい複素環基」
の「複素環基」が有していてもよい置換基としては、例
えばハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素等)、低級アルキル基(例えば、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブ
チル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1-6
ルキル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロプロ
ピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
等のC3-6シクロアルキル基等)、低級アルキニル基
(例えば、エチニル、1-プロピニル、プロパルギル等の
2-6アルキニル基等)、低級アルケニル基(例えば、
ビニル、アリル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテ
ニル等のC2-6アルケニル基等)、アラルキル基(例え
ばベンジル、α-メチルベンジル、フェネチル等のC
7-11アラルキル基等)、アリール基(例えば、フェニ
ル、ナフチル等のC6-10アリール基等、好ましくはフェ
ニル基等)、低級アルコキシ基(例えばメトキシ、エト
キシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブ
トキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ等のC1-6アルコ
キシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ等
のC6-10アリールオキシ基等)、低級アルカノイル基
(例えば、ホルミル;アセチル、プロピオニル、ブチリ
ル、イソブチリル等のC1-6アルキル−カルボニル基
等)、アリールカルボニル(例えば、ベンゾイル基、ナ
フトイル基等のC6-10アリール−カルボニル基等)、低
級アルカノイルオキシ基(例えば、ホルミルオキシ;ア
セチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、
イソブチリルオキシ等のC1-6アルキル−カルボニルオ
キシ基等)、アリールカルボニルオキシ基(例えば、ベ
ンゾイルオキシ、ナフトイルオキシ等のC6-10アリール
−カルボニルオキシ基等)、カルボキシル基、低級アル
コキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エ
トキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポ
キシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカ
ルボニル、tert-ブトキシカルボニル等のC1-6アルコキ
シ−カルボニル基等)、アラルキルオキシカルボニル
(例えば、ベンジルオキシカルボニル等のC7-11アラル
キルオキシカルボニル基等)、カルバモイル基、モノ
−、ジ−またはトリ−ハロゲノ−低級アルキル基(例え
ば、クロロメチル、ジクロロメチル、トリフルオロメチ
ル、2,2,2−トリフルオロエチル等のモノ−、ジ−ま
たはトリ−ハロゲノ−C1-4アルキル基等)、オキソ
基、アミジノ基、イミノ基、アミノ基、モノ−低級アル
キルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、
プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ等
のモノ−C 1-4アルキルアミノ基等)、ジ−低級アルキ
ルアミノ基(例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミ
ノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチ
ルアミノ、メチルエチルアミノ等のジ−C1-4アルキル
アミノ基等)、炭素原子と1個の窒素原子以外に酸素原
子、硫黄原子および窒素原子から選ばれたヘテロ原子を
1ないし3個含んでいてもよい3ないし6員の環状アミ
ノ基(例えば、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジ
ニル、ピロリニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリ
ル、イミダゾリジニル、ピペリジル、モルホリニル、ジ
ヒドロピリジル、ピリジル、N-メチルピペラジニル、N-
エチルピペラジニル等の3ないし6員の環状アミノ基
等)、アルキレンジオキシ基(例えば、メチレンジオキ
シ、エチレンジオキシ等のC1-3アルキレンジオキシ基
等)、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト
基、スルホ基、スルフィノ基、ホスホノ基、スルファモ
イル基、モノアルキルスルファモイル基(例えば、N-メ
チルスルファモイル、N-エチルスルファモイル、N-プロ
ピルスルファモイル、N-イソプロピルスルファモイル、
N-ブチルスルファモイル等のモノ−C1-6アルキルスル
ファモイル基等)、ジアルキルスルファモイル基(例え
ば、N,N-ジメチルスルファモイル、N,N-ジエチルスルフ
ァモイル、N,N-ジプロピルスルファモイル、N,N-ジブチ
ルスルファモイル等のジ−C1-6アルキルスルファモイ
ル基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチ
ルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチ
オ、sec-ブチルチオ、tert-ブチルチオ等のC1-6アルキ
ルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチ
オ、ナフチルチオ等のC6-10アリールチオ基等)、低級
アルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニ
ル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、ブチ
ルスルフィニル等のC1-6アルキルスルフィニル基
等)、アリールスルフィニル基(例えば、フェニルスル
フィニル、ナフチルスルフィニル等のC6-10アリールス
ルフィニル基等)、低級アルキルスルホニル基(例え
ば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルス
ルホニル、ブチルスルホニル等のC1-6アルキルスルホ
ニル基等)、アリールスルホニル基(例えば、フェニル
スルホニル、ナフチルスルホニル等のC6-10アリールス
ルホニル基等)等が用いられる。該「置換基を有してい
てもよい複素環基」の「複素環基」は、上記の置換基
を、複素環基の置換可能な位置に1ないし5個、好まし
くは1ないし3個有していてもよく、置換基数が2個以
上の場合は各置換基は同一または異なっていてもよい。
【0016】Rは、好ましくは置換基を有していても
よいベンジル、すなわち、式
【化20】 〔式中、Rは水素原子、C1−6アルキルまたは置換
基を有していてもよいC 6−14アリール、R
、R、R、Rは同一または異なって、各々、
水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン原子、ハロゲン化され
ていてもよいC1−6アルキル基、C6−14アリー
ル、C6−14アリールオキシ、ハロゲン化されていて
もよいC1−6アルコキシ、置換アミノエトキシ基、、
1−3アルキレンジオキシ(例えば、メチレンジオキ
シ)、C1−6アルキルチオ、ニトロ、アミノ、シア
ノ、カルボキシル、カルボキサミド、モノまたはジ−C
1−6アルキルアミノ−C1−6アルコキシ(例えば、ジエ
チルアミノエトキシ)、C1−6アルコキシ−カルボニル
(例えば、メトキシカルボニル)、カルボキシC1−6
ルキル(例えば、カルボキシメチル)、カルバモイル、
1−6アルキルスルフィニル(例えば、メチルスルフィ
ニル)、モノまたはジ−C1−6アルキルスルホニルアミ
ノ(例えば、ジ(メチルスルホニル)アミノ)、複素環基
(例えば、1H−ピロール−1−イル等)、N−(ハロゲ
ン化されていてもよいC1−6アルキル)−C1−6アルキ
ルスルホニルアミノ(例えば、N−2,2,2−トリフル
オロエチル−N−メチルスルホニルアミノ)、ハロゲン
化されていてもよいC1−6アルキル−カルボニルアミノ
(例えば、アセトアミノ、トリフルオロアセトアミ
ノ)、アルコキシカルボニルアルキル(例えば、メトキ
シカルボニルメチル)またはアロイルアルコキシカルボ
ニルアルキル(例えば、ベンゾイルメトキシカルボニル
メチル) を示す。〕で表される基である。R、R
、R、RおよびRで示されるアルキル、アリ
ール、ハロゲン原子としては、例えば、各々、上記A環
およびB環の置換基におけると同様な基が挙げられる。
アリールの置換基としては、例えば、上記A環およびB
環の置換基におけると同様な基が挙げられる。脂肪族ア
シルとしては、例えばホルミル、カルボキシ、カルバモ
イル、C1−6アルキル−カルボニル(例、アセチル、
プロピオニル等)、C3−6シクロアルキル−カルボニ
ル(例、シクロプロピルカルボニル、シクロペンチルカ
ルボニル、シクロヘキシルカルボニル等)、C1−6
ルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル、エト
キシカルボニル、プロポキシカルボニル、tert-ブトキ
シカルボニル等)、モノ−C1−6アルキル−カルバモ
イル(例、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル
等)、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル(例、ジメ
チルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、エチルメチ
ルカルバモイル等)、チオカルバモイル、C1−6アル
キルスルホニル(例、メチルスルホニル、エチルスルホ
ニル等)等が挙げられる。置換アミノとしては、モノ−
1−6アルキルアミノ(例、メチルアミノ、エチルア
ミノ等)、モノ−C6−14アリールアミノ(例、フェ
ニルアミノ、1−ナフチルアミノ、2−ナフチルアミノ
等)、ジ−C1−6アルキルアミノ(例、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノ等)、ジ−C6−14アリールアミ
ノ(例、ジフェニルアミノ等)、上記した置換基を有し
ていてもよい5ないし7員飽和環状アミノ等が挙げられ
る。
【0017】C環は、オキソ以外に置換基を有していて
もよい含窒素飽和複素環を示す。含窒素飽和複素環とし
ては、ピロリジン、ピペリジン、ペルヒドロアセピン等
の5ないし7員の飽和複素環が挙げられる。但し、2,
3−ジオキソピロリジン環は除く。含窒素飽和複素環の
置換基としては、上記Rにおける「置換基を有してい
てもよい炭化水素基」と同様な基が挙げられる。好まし
くは、(1)(a)ヒドロキシル、(b)オキソ、
(c)C1−6アルコキシ、(d)フェニル−C1−3
アルコキシ、(e)フェニル、(f)シアノ、(g)ハ
ロゲン原子、(h)−NR(式中、RおよびR
は、各々、独立して水素原子、C1−6アルキル、ヒ
ドロキシ−C1−6アルキルまたはフェニルを示
す。)、(i)−NRCOR(式中、RおよびR
は上記と同意義を示す。)、(j)−NRCO
(式中、RおよびR”は上記と同意義を示す。)、
(k)−CONR (式中、RおよびRは上記
と同意義を示す。)、(l)−COR(式中、R
上記と同意義を示す。)および(m)−CO(式
中、Rは上記と同意義を示す。)から選ばれる1個以
上の置換基を有していてもよいC −6アルキル、
(2)上記(1)の(a)〜(m)から選ばれる1個以
上の置換基を有していてもよいC2−6アルケニル、
(3)C2−6アルキニル、(5)上記(1)の(a)
〜(m)から選ばれる1個以上の置換基を有していても
よいフェニル等が挙げられる。C環はこれらの置換基を
置換可能な位置に1〜4個、好ましくは1〜3個有して
いてもよく、置換基数が2個以上の場合、各置換基は同
一または異なっていてもよい。式(I)中、
【化21】 は単結合または二重結合を示す。単結合が好ましい。好
ましくは、化合物(I)は、式(Ia)、(Ib)およ
び(Ic)で示される化合物である。さらに好ましく
は、下記式(Ia’)、(Ib’)および(Ic’)で
示される化合物である。
【化22】
【0018】式(Ia’)中、Ra1、Ra2およびR
a3は、各々、同一または異なって、水素原子または置
換基を有していてもよい炭化水素基を示す。炭化水素基
としては、上記C環について例示したものが使用でき
る。好ましくは、Ra1、R およびRa3は水素で
ある。式(Ib’)中、Rb1、Rb2およびR
b3は、各々、同一または異なって、水素原子または置
換基を有していてもよい炭化水素基を示す。炭化水素基
としては、上記C環について例示したものが使用でき
る。好ましくは、Rb1、R およびRb3は水素で
ある。式(Ic’)中、Rc1およびRc2は、各々、
同一または異なって、水素原子または置換基を有してい
てもよい炭化水素基を示す。炭化水素基としては、上記
C環について例示したものが使用できる。好ましくは、
c1およびRc2は水素である。
【0019】化合物(I)、(Ia)、(Ib)および
(Ic)の塩としては、例えば金属塩、アンモニウム
塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩
基性または酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。金属塩
の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩
等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、
バリウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩等
が挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例
えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、
ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシ
ルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'−ジベン
ジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。無機酸と
の塩の好適な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝
酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。有機酸との塩
の好適な例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ
酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイ
ン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等と
の塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例と
しては、例えばアルギニン、リジン、オルニチン等との
塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例として
は、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙
げられる。このうち、薬学的に許容し得る塩が好まし
い。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合にはア
ルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩等)、ア
ルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム
塩、バリウム塩等)等の無機塩、アンモニウム塩等、ま
た、化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば
塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等無機酸との
塩、または酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石
酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩が挙げら
れる。
【0020】本発明の化合物(I)またはその塩のプロ
ドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等
による反応により本発明の化合物(I)に変換する化合
物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こし
て本発明の化合物(I)に変化する化合物、胃酸等によ
り加水分解等を起こして本発明の化合物(I)に変化す
る化合物をいう。本発明の化合物(I)のプロドラッグ
としては、本発明の化合物(I)のアミノ基がアシル
化、アルキル化、りん酸化された化合物(例えば、本発
明の化合物(I)のアミノ基がエイコサノイル化、アラ
ニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−
2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキ
シカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジル
メチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert−ブチル化
された化合物等);本発明の化合物(I)のヒドロキシ
ル基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ホウ酸化され
た化合物(例えば、本発明の化合物(I)のヒドロキシ
ル基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、
ピバロイル化、スクシニル化、フマリル化、アラニル
化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物
等);本発明の化合物(I)のカルボキシ基がエステル
化、アミド化された化合物(例えば、本発明の化合物
(I)のカルボキシ基がエチルエステル化、フェニルエ
ステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミ
ノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル
化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタ
リジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3
−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロ
ヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルア
ミド化された化合物等);等が挙げられる。これらの化
合物は自体公知の方法によって本発明の化合物(I)か
ら製造することができる。また、本発明の化合物(I)
のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開
発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されて
いるような生理的条件で本発明の化合物(I)に変化す
るものであってもよい。
【0021】本発明は式(I)で示される化合物または
その塩の溶媒和物、例えば水和物を包含する。また、式
(I)で表される化合物は、同位元素(例、3H, 14C,
35S,1 25Iなど)などで標識されていてもよい。本発明の
化合物(I)またはその塩には、二重結合あるいはアミ
ド構造に基づくシス,トランス異性体などの立体異性
体、不斉炭素に基づくR体およびS体などの光学活性体
が存在する場合があるが、本発明はこれらの異性体混合
物、あるいは単一化合物のいずれも包含する。
【0022】本発明の化合物(I)またはその塩は、例
えば、式
【化23】 〔式中、各記号は上記と同意義を示す。〕で表される化
合物(以下、化合物(II)と称する)またはその塩
と、式
【化24】 〔式中、XおよびYは、水素原子、ヒドロキシル基また
はハロゲン原子を、その他の記号は上記と同意義を示
す。但し、Xが水素原子のときはYはヒドロキシル基ま
たはハロゲン原子を、Xがハロゲン原子のときはYはハ
ロゲン原子を示す。〕で表される化合物(以下、化合物
(III)と称する)もしくはその反応性誘導体または
その塩とをトリアルキルシリルトリフラートの存在下、
反応させることにより製造できる。また、必要に応じル
イス酸等の酸触媒を添加してもよい。トリアルキルシリ
ルトリフラートとしては特に限定されないが、トリメチ
ルシリルトリフルオロメタンスルホネートが好適であ
る。トリアルキルシリルトリフラートの使用量は化合物
(II)またはその塩1モルに対し、1ないし10モル
等量、好ましくは1ないし4モル等量である。酸触媒は
鉱酸、ルイス酸等を用いることが出来、特に限定されな
いが、例えば、塩化亜鉛、臭化亜鉛、よう化亜鉛等の亜
鉛塩、塩化アルミニウム等のアルミニウム塩、塩化鉄等
の鉄塩、三弗化ホウ素等のハロゲン化ホウ素が好まし
く、特に臭化亜鉛等の亜鉛塩が好適である。触媒の使用
量は化合物(II)またはその塩1モルに対し、0.0
01ないし1モル等量、好ましくは0.1ないし1モル
等量である。化合物(III)としてベンズヒドロール
誘導体(化合物(III)においてXが水素原子、Yが
ヒドロキシル基の場合)を用いる場合には特に触媒の添
加は必要でないが、場合によっては加えても良い。な
お、本工程で使用するベンズヒドロール誘導体は公知か
または、相当するベンゾフェノン誘導体から公知の方法
〔例えば、Chem. Ber. 103, 2041-2051(1970)〕に従っ
て容易に製造される。化合物(III)の使用量は化合
物(II)またはその塩1モルに対し、1ないし5モル
等量、好ましくは1ないし3モル等量である。反応は、
通常、反応に不活性な溶媒中で行われる。溶媒として
は、例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロ
ホルムなどのハロゲン化炭化水素類;アセトニトリルな
どのニトリル類;酢酸エチルなどのエステル類;ジメト
キシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエ
ーテル類;ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類;ジメ
チルホルムアミド、ヘキサメチルホスホロアミドなどの
アミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類
などの非プロトン性溶媒が好ましく用いられる。特にジ
クロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水
素類が好適である。反応温度は通常−78℃から溶媒の
沸騰温度であり、特に−50℃から室温が好適である。
反応に要する時間は使用する化合物(II)またはその
塩の種類、化合物(III)の種類、反応温度およびそ
の他の反応条件によって異なるが、通常1ないし96時
間、好適には1ないし24時間である。また、本反応に
おいて原料として化合物(II)のかわりに、化合物
(II)のエノールエーテルを用いても良い。このよう
なエノールエーテルとしてはアルキルエノールエーテ
ル、シリルエノールエーテルなどを用いることができる
が、トリメチルシリルエノールエーテル、トリエチルシ
リルエノールエーテル、トリイソプロピルシリルエノー
ルエーテルなどのシリルエノールエーテルが好適であ
る。
【0023】別法として、本発明の化合物(I)または
その塩は、式
【化25】 〔式中、各記号は上記と同意義を示す。〕で表される化
合物(以下、化合物(IV)と称する)またはその塩
と、アルキル化剤またはアシル化剤である式R−OH
〔式中、Rは上記と同意義を示す。〕で表される化合
物またはその塩の反応性誘導体とを反応させることによ
っても製造できる。原料として用いる化合物(IV)
は、前述の方法で得られる化合物(I)のうちRとし
てアシル、アルキル、ベンジルなどの保護基として用い
られる基を有するものを、Rの種類に応じて公知また
はそれに準ずる脱保護反応〔例えば、Wiley-Interscien
ce社1999年刊「Protective Groups in Organic Synt
hesis,3rd Ed.」Theodara W. Greene, Peter G. M. Wuts
著に記載されている方法〕に付すことにより製造するこ
とができる。R−OHで表される化合物またはその塩
の反応性誘導体としては、例えば、R−L〔式中、L
は脱離基を、Rは上記と同意義を示す。〕(以下、単
に反応性誘導体と称する)で表される化合物またはその
塩が用いられる。
【0024】Lで示される脱離基としては、例えば、ヒ
ドロキシル基、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素
原子、ヨウ素原子など)、置換スルホニルオキシ基(例
えば、メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキ
シなどのC1−6アルキルスルホニルオキシ基;ベンゼ
ンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシな
どのC6−14アリールスルホニルオキシ基;ベンジル
スルホニルオキシ基などのC7−16アラルキルスルホ
ニルオキシ基など)、アシルオキシ(アセトキシ、ベン
ゾイルオキシなど)、ヘテロ環あるいはアリール基(コ
ハク酸イミド、ベンゾトリアゾール、キノリン、4−ニ
トロフェニルなど)で置換されたオキシ基、ヘテロ環
(イミダゾール、アルキルイミダゾール)などが用いら
れる。アルキル化剤として上記反応性誘導体を用いる反
応は、溶媒中、塩基の存在下、反応性誘導体を反応させ
ることにより行うことが出来る。溶媒としては例えば、
メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコー
ル類、ジメトキシエタン、ジオキサン、テトラヒドロフ
ランなどのエーテル類、アセトンなどのケトン類、N,
N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類、ジメチルス
ルホキシドなどのスルホキシド類などがあげられ、適宜
混合して用いても良い。塩基には、例えばトリメチルア
ミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリ
ジン、ピコリン、N,N−ジメチルアニリンなどの有機
塩基、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウムなどの無機塩基が含まれる。ま
た、反応性誘導体には例えば、置換基を有していても良
いアルカンのハライド(例えば、クロリド、ブロミド、
ヨーダイドなど)、硫酸エステル、またはスルホン酸エ
ステル(例えば、メタンスルホネート、p−トルエンス
ルホネート、ベンゼンスルホネートなど)などが用いら
れ、特にハライド類が好ましく使用される。反応性誘導
体の使用量は、例えば、基質1モルに対して1〜5当
量、好ましくは1〜3当量程度である。反応温度は、通
常、−10℃〜200℃、好ましくは約0℃〜110℃
程度であり、反応時間は、通常、0.5時間〜48時
間、好ましくは0.5時間〜16時間程度である。ま
た、上記反応性誘導体において脱離基Lがヒドロキシル
基である場合には、例えば特開昭58−43979号な
どに記載された方法に従って塩基の存在下、有機リン化
合物を作用させることによっても行われうる。ここで用
いられる有機リン化合物としては、例えばメチル o-フ
ェニレンホスフェイト、エチル o-フェニレンホスフェ
イト(EPPA)などのアルキル o-フェニレンホスフ
ェイト、フェニル o-フェニレンホスフェイト、p−ク
ロロフェニル o-フェニレンホスフェイトなどのアリー
ル o-フェニレンホスフェイトなどが用いられるが、特
にEPPAが好適である。塩基としては、例えば、トリ
メチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチ
ルアミン、トリ(n−ブチル)アミン、ジ(n−ブチ
ル)アミン、ジイソブチルアミン、ジシクロヘキシルア
ミンなどのアルキルアミン類、ピリジン、2,6−ルチ
ジンなどの環状アミンなどが用いられるが、なかでもジ
イソプロピルエチルアミンなどの有機三級アミンが好適
である。上記反応性誘導体、塩基および有機リン化合物
の使用量は用いられる化合物(IV)、上記反応性誘導
体、塩基および溶媒の種類、さらにその他の反応条件に
より異なり、通常、化合物(IV)1モルに対してそれ
ぞれ約1〜約10モル、好ましくは約1〜約5モル程度
である。反応は、通常、反応に不活性な溶媒中で行われ
る。溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、ジクロロ
エタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;ア
セトニトリルなどのニトリル類;酢酸エチルなどのエス
テル類;ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオ
キサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエンなどの炭
化水素類;ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホ
ロアミドなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどの
スルホキシド類などの非プロトン性溶媒が用いられる
が、なかでもジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハ
ロゲン化炭化水素類が好適である。反応温度は、例え
ば、約−78℃〜約200℃、好ましくは約−20℃〜
約150℃程度の範囲であり、反応時間は用いられる化
合物(IV)、反応性誘導体、塩基および溶媒の種類、
さらにその他の反応条件により異なり、例えば、約1〜
約72時間、好ましくは約1〜約24時間程度である。
例えば、アシル化剤としての上記反応性誘導体を用いる
反応は反応性誘導体の種類、基質の種類によっても異な
るが、通常、溶媒中で行われ、反応促進のため便宜の塩
基を添加しても良い。溶媒としては、例えば、ベンゼ
ン、トルエンなどの炭化水素類、エチルエーテル、ジオ
キサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、酢酸エ
チルなどのエステル類、クロロホルム、ジクロロメタン
などのハロゲン化炭化水素類、N,N−ジメチルホルム
アミドなどのアミド類、ピリジンなどの芳香族アミン類
などが例示できる。また、塩基としては、例えば、炭酸
水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどの炭酸水素塩、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの炭酸塩、酢酸ナト
リウムなどの酢酸塩、トリエチルアミンなどの3級アミ
ン類、ピリジンなどの芳香族アミン類などが挙げられ
る。アシル化剤としての上記反応性誘導体としては、例
えば、酸無水物、混合酸無水物、酸ハライド(例えば、
クロリド、ブロミド)、ヘテロ環あるいはアリール(コ
ハク酸イミド、ベンゾトリアゾール、キノリン、4−ニ
トロフェニルなど)エステル、ヘテロ環(イミダゾー
ル、アルキルイミダゾール)アミドなどが使用できる。
これら反応性誘導体の使用量は、通常、基質1モルに対
して1〜10モル当量、好ましくは1〜3モル当量であ
る。反応温度は、通常、−10℃〜150℃、好ましく
は約0℃〜100℃程度であり、反応時間は、通常、1
5分間〜24時間、好ましくは30分間〜16時間程度
である。また、化合物(I)またはその塩は、化合物
(IV)を金属水素化物などの還元剤の存在下でアルデ
ヒドと反応させることによっても製造することが出来
る。還元剤としての金属水素化物には、例えば、水素化
ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ
素亜鉛、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキ
シ水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素リチウ
ム、水素化アルミニウムリチウムなどが含まれる。好ま
しい金属水素化物には、水素化ホウ素ナトリウム、シア
ノ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ
素ナトリウムなどが含まれる。還元剤の使用量は、例え
ば、基質1モルに対して1〜50当量、好ましくは1〜
10当量程度である。また、アルデヒドとしては、例え
ば、ホルマリン、C1−5アルキル−アルデヒド(例、
アセトアルデヒドなど)が用いられ、使用量は、例えば
基質1モルに対して1〜100当量、好ましくは1〜2
0当量程度である。反応溶媒としては、例えば、メタノ
ール、エタノールなどのような低級アルコール類、ジオ
キサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼ
ン、トルエンなどの炭化水素類などが例示でき、これら
の溶媒は、単独でまたは混合して使用できる。反応温度
は、通常、約−80℃〜40℃、好ましくは約−50℃
〜25℃程度であり、反応時間は、通常、5分間〜48
時間、好ましくは1時間〜24時間程度である。以上の
方法により得られた化合物を必要に応じ、公知またはそ
れに準ずる方法を用いて酸化反応、還元反応、アルキル
化反応、アシル化反応、置換反応、縮合反応等、あるい
はそれらを組み合わせた反応に付すことによりさらに構
造修飾を加えることができる。
【0025】原料化合物は公知であるか、自体公知の方
法で製造することができるが、化合物(II)は、例え
ば、式
【化26】 〔式中、C環は上記と同意義を示す。〕で表される化合
物(以下、化合物(V)と称する)またはその塩と、上
記した反応性誘導体とを、例えば特開昭58−4397
9号などに記載された方法に従って塩基の存在下、有機
リン化合物を作用させることによっても製造しうる。こ
こで用いられる有機リン化合物としては、例えばメチル
o-フェニレンホスフェイト、エチル o-フェニレンホ
スフェイト(EPPA)などのアルキル o-フェニレン
ホスフェイト、フェニル o-フェニレンホスフェイト、
p−クロロフェニル o-フェニレンホスフェイトなどの
アリール o-フェニレンホスフェイトなどが用いられる
が、特にEPPAが好適である。塩基としては、例え
ば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロ
ピルエチルアミン、トリ(n−ブチル)アミン、ジ(n
−ブチル)アミン、ジイソブチルアミン、ジシクロヘキ
シルアミンなどのアルキルアミン類、ピリジン、2,6
−ルチジンなどの環状アミンなどが用いられるが、なか
でもジイソプロピルエチルアミンなどの有機三級アミン
が好適である。上記反応性誘導体、塩基および有機リン
化合物の使用量は用いられる化合物(V)、反応性誘導
体、塩基および溶媒の種類、さらにその他の反応条件に
より異なり、通常、化合物(V)1モルに対してそれぞ
れ約1〜約10モル、好ましくは約1〜約5モル程度で
ある。反応は、通常、反応に不活性な溶媒中で行われ
る。溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、ジクロロ
エタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;ア
セトニトリルなどのニトリル類;酢酸エチルなどのエス
テル類;ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオ
キサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエンなどの炭
化水素類;ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホ
ロアミドなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどの
スルホキシド類などの非プロトン性溶媒が用いられる
が、なかでもジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハ
ロゲン化炭化水素類が好適である。反応温度は、例え
ば、約−78℃〜約200℃、好ましくは約−20℃〜
約150℃程度の範囲であり、反応時間は用いられる化
合物(V)、上記反応性誘導体、塩基および溶媒の種
類、さらにその他の反応条件により異なり、例えば、約
1〜約72時間、好ましくは約1〜約24時間程度であ
る。また、目的化合物および原料合成の各反応におい
て、原料化合物が置換基としてアミノ基、カルボキシル
基、ヒドロキシル基を有する場合、これらの基は、ペプ
チド化学などで一般的に用いられるような保護基で保護
されていてもよい。この場合、反応後に、必要に応じ
て、保護基を除去することにより目的化合物を得ること
ができる。このような保護基としては、例えば、Wiley-
Interscience社1999年刊「Protective Groups in Or
ganic Synthesis, 3rd Ed.」(Theodara W. Greene, Pet
er G. M. Wuts著)に記載されているものが挙げられ
る。アミノ基の保護基としては、例えば、C1−6アル
キルカルボニル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロ
ピオニル基など)、フェニルカルボニル基、C1−6
ルキル−オキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボ
ニル、エトキシカルボニル基など)、アリールオキシカ
ルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基な
ど)、C7−10アラルキル−カルボニル基(例えば、
ベンジルオキシカルボニル基など)、ベンジル基、ベン
ズヒドリル基、トリチル基、フタロイル基などが挙げら
れ、これらの保護基は置換基を有していてもよい。これ
らの置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子)、C1−6アルキル
−カルボニル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ブ
チルカルボニル基など)、ニトロ基などが挙げられ、置
換基の数は1〜3個程度である。
【0026】カルボキシル基の保護基としては、例え
ば、C1−6アルキル基(例えば、メチル、エチル、n
−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、tert−ブチル
基など)、フェニル基、トリチル基、シリル基などが挙
げられ、これらの保護基は置換基を有していてもよい。
これらの置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素原子)、C1−6アルキルカル
ボニル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニ
ル、ブチルカルボニル基など)、ニトロ基などが挙げら
れ、置換基の数は1〜3個程度である。ヒドロキシル基
の保護基としては、例えば、C1−6アルキル基(例え
ば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n
−ブチル、tert−ブチル基など)、フェニル基、C
7−10アラルキル基(例えば、ベンジル基など)、C
1− アルキルカルボニル基(例えば、ホルミル、アセ
チル、プロピオニル基など)、アリールオキシカルボニ
ル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基など)、C
7−10アラルキル−カルボニル基(例えば、ベンジル
オキシカルボニル基など)、ピラニル基、フラニル基、
シリル基などが挙げられ、これらの保護基は置換基を有
していてもよい。これらの置換基としては、例えば、ハ
ロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子)、C
1−6アルキル基、フェニル基、C7−1 アラルキル
基、ニトロ基などが挙げられ、置換基の数は1〜4個程
度である。
【0027】保護基の除去は、公知またはWiley-Inters
cience社1999年刊「ProtectiveGroups in Organic S
ynthesis, 3rd Ed.」(Theodara W. Greene, Peter G.
M. Wuts著)などに記載されている方法、あるいはそれ
に準ずる方法により行うことができる。例えば、酸、塩
基、還元、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、
N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチ
ルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウムなどで処理
する方法が利用できる。上記の方法において化合物
(I)が遊離化合物として得られる場合、常法に従っ
て、例えば、無機酸(例えば、塩酸、硫酸、臭化水素酸
など)、有機酸(例えば、メタンスルホン酸、ベンゼン
スルホン酸、トルエンスルホン酸、シュウ酸、フマール
酸、マレイン酸、酒石酸など)、無機塩基(例えば、ナ
トリウム、カリウムなどのアルカリ金属、カルシウム、
マグネシウムなどのアルカリ土類金属、アルミニウムま
たはアンモニウムなど)または有機塩基(例えば、トリ
メチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリ
ン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、ジシクロヘキシルアミンまたはN,N'
−ジベンジルエチレンジアミンなど)などとの塩を生成
させることもでき、化合物(I)が塩の形態で得られる
場合は、常法に従って、遊離の化合物または他の塩に変
換することもできる。また、前記の各反応において、原
料化合物が塩を形成し得る場合、該化合物を塩として用
いてもよい。このような塩としては、例えば化合物
(I)の塩として例示したものが用いられる。このよう
な方法により生成した本発明の化合物(I)は、例え
ば、濃縮、溶媒抽出、再結晶、蒸留、カラムクロマトグ
ラフィーなどの通常の分離手段により単離、精製するこ
とができる。化合物(I)が、光学異性体、立体異性
体、位置異性体、回転異性体を含有する場合には、これ
らも化合物(I)として含有されるとともに、自体公知
の合成手法、分離手法(例えば、濃縮、溶媒抽出、カラ
ムクロマトグラフィー、再結晶など)によりそれぞれを
単品として得ることができる。例えば、化合物(I)に
光学異性体が存在する場合には、該化合物から分割され
た光学異性体も化合物(I)に包含される。光学異性体
は自体公知の方法により製造することができる。具体的
には、光学活性な合成中間体を用いる、または、最終物
のラセミ体を常法に従って光学分割することにより光学
異性体を得る。光学分割法としては、自体公知の方法、
例えば、分別再結晶法、キラルカラム法、ジアステレオ
マー法等が用いられる。
【0028】1)分別再結晶法 ラセミ体と光学活性な化合物(例えば、(+)−マンデ
ル酸、(−)−マンデル酸、(+)−酒石酸、(−)−
酒石酸、(+)−1−フェネチルアミン、(−)−1−
フェネチルアミン、シンコニン、(−)−シンコニジ
ン、ブルシンなど)と塩を形成させ、これを分別再結晶
法によって分離し、所望により、中和工程を経てフリー
の光学異性体を得る方法。 2)キラルカラム法 ラセミ体またはその塩を光学異性体分離用カラム(キラ
ルカラム)にかけて分離する方法。例えば液体クロマト
グラフィーの場合、ENANTIO−OVM(トーソー
社製)あるいは、ダイセル社製 CHIRALシリーズ
などのキラルカラムに光学異性体の混合物を添加し、
水、種々の緩衝液(例、リン酸緩衝液)、有機溶媒
(例、エタノール、メタノール、イソプロパノール、ア
セトニトリル、トリフルオロ酢酸、ジエチルアミンな
ど)を単独あるいは混合した溶液として展開させること
により、光学異性体を分離する。また、例えばガスクロ
マトグラフィーの場合、CP−Chirasil−De
X CB(ジーエルサイエンス社製)などのキラルカラ
ムを使用して分離する。 3)ジアステレオマー法 ラセミ体の混合物を光学活性な試薬と化学反応によって
ジアステレオマーの混合物とし、これを通常の分離手段
(例えば、分別再結晶、クロマトグラフィーc法等)な
どを経て単一物質とした後、加水分解反応などの化学的
な処理により光学活性な試薬部位を切り離すことにより
光学異性体を得る方法。例えば、化合物(I)が分子内
にヒドロキシまたは1,2級アミノを有する場合、該化
合物と光学活性な有機酸(例えば、MTPA〔α−メト
キシ−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸〕、
(−)−メントキシ酢酸等)などとを縮合反応に付すこ
とにより、それぞれエステル体またはアミド体のジアス
テレオマーが得られる。一方、化合物(I)がカルボン
酸基を有する場合、該化合物と光学活性アミンまたはア
ルコール試薬とを縮合反応に付すことにより、それぞれ
アミド体またはエステル体のジアステレオマーが得られ
る。分離されたジアステレオマーは、酸加水分解あるい
は塩基性加水分解反応に付すことにより、元の化合物の
光学異性体に変換される。
【0029】化合物(I)またはその塩は、結晶であっ
てもよい。化合物(I)またはその塩の結晶(以下、本
発明の結晶と略記することがある)は、化合物(I)ま
たはその塩に自体公知の結晶化法を適用して、結晶化す
ることによって製造することができる。ここで、結晶化
法としては、例えば、溶液からの結晶化法、蒸気からの
結晶化法、溶融体からの結晶化法などが挙げられる。該
「溶液からの結晶化法」としては、化合物の溶解度に関
係する因子(溶媒組成、pH,温度、イオン強度、酸化
還元状態等)または溶媒の量を変化させることによっ
て、飽和していない状態から過飽和状態に移行させる方
法が一般的であり、具体的には、例えば濃縮法、除冷
法、反応法(拡散法、電解法)、水熱育成法、融剤法な
どが挙げられる。用いられる溶媒としては、例えば、芳
香族炭化水素類(例、ベンゼン、トルエン、キシレン
等)、ハロゲン化炭化水素類(例、ジクロロメタン、ク
ロロホルム等)、飽和炭化水素類(例、ヘキサン、ヘプ
タン、シクロヘキサン等)、エーテル類(例、ジエチル
エーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等)、ニトリル類(例、アセトニトリル
等)、ケトン類(例、アセトン等)、スルホキシド類
(例、ジメチルスルホキシド等)、酸アミド類(例、
N,N−ジメチルホルムアミド等)、エステル類(例、
酢酸エチル等)、アルコール類(例、メタノール、エタ
ノール、イソプロピルアルコール等)、水などが用いら
れる。これらの溶媒は単独あるいは二種以上を適当な割
合(例、1:1ないし1:100(容積比))で混合し
て用いられる。該「蒸気からの結晶化法」としては、例
えば気化法(封管法、気流法)、気相反応法、化学輸送
法などが挙げられる。該「溶融体からの結晶化法」とし
ては、例えばノルマルフリージング法(引上げ法、温度
傾斜法、ブリッジマン法)、帯溶融法(ゾーンレベリン
グ法、フロートゾーン法)、特殊成長法(VLS法、液
相エピタキシー法)などが挙げられる。結晶化法の好適
な例としては、化合物(I)またはその塩を20〜12
0℃の温度下に、適当な溶媒(例、メタノール、エタノ
ールなどのアルコール類など)に溶解し、得られる溶液
を溶解時の温度以下(例えば0〜50℃、好ましくは0
〜20℃)に冷却する方法などが挙げられる。このよう
にして得られる本発明の結晶は、例えばろ過などによっ
て単離することができる。本明細書中、融点は、例えば
微量融点測定器(ヤナコ、MP−500D型)またはD
SC(示差走査熱量分析)装置(SEIKO,EXST
AR6000)等を用いて測定される融点を意味する。
また、本明細書中、粉末X線回折によるピークは、例え
ば線源としてCu−Kα1線(管電圧:40KV;管電
流:50mA)を用い、RINT2100型(理学電
気)等を用いて測定されるピークを意味する。一般に、
融点および粉末X線回折によるピークは、測定機器、測
定条件などによって変動する場合がある。本明細書中の
結晶は、通常の誤差範囲内であれば、本明細書に記載の
融点または粉末X線回折によるピークと異なる値を示す
結晶であってもよい。本発明の結晶は、物理化学的性質
(例、融点、溶解度、安定性など)および生物学的性質
(例、体内動態(吸収性、分布、代謝、排泄)、薬効発
現など)に優れ、医薬として極めて有用である。
【0030】本発明の化合物(I)またはその塩あるい
はプロドラッグ(以下、本発明の化合物と略記する場合
がある)は、カプサイシンにより誘発される気管の血管
透過性の亢進抑制作用の他、優れたタキキニン受容体拮
抗作用、特にサブスタンスP受容体拮抗作用、ニューロ
キニンA受容体拮抗作用を有する。本発明の化合物は、
毒性が低く、安全である。従って、優れたSP受容体拮
抗作用、ニューロキニンA受容体拮抗作用等を有する本
発明の化合物は、哺乳動物(例えば、マウス、ラット、
ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サ
ル、ヒトなど)に対して、サブスタンスP関連疾患、例
えば、炎症もしくはアレルギー性疾患(例えば、アトピ
ー、皮膚炎、ヘルペス、乾癬、喘息、気管支炎、慢性閉
塞性肺疾患、喀痰、鼻炎、リューマチ関節炎、変形性関
節炎、骨粗鬆症、多発性硬化症、結膜炎、膀胱炎な
ど)、疼痛、偏頭痛、神経痛、掻痒、咳、さらに中枢神
経系の疾患〔例えば、精神分裂症、パーキンソン病、う
つ病、不安神経症、強迫神経症、恐慌性障害、痴呆(例
えば、アルツハイマー病など)など〕、消化器疾患[例
えば、過敏性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、ウレ
アーゼ陽性のラセン状グラム陰性菌(例えば、ヘリコバ
クター・ピロリなど)に起因する異常(例えば、胃炎、
胃潰瘍など)など]、嘔吐、排尿異常(例えば、頻尿、
尿失禁など)、循環器疾患(例えば、狭心症、高血圧、
心不全、血栓症など)および免疫異常などの疾患に対す
る安全な予防・治療薬として使用することができる。特
に、本発明の化合物は、タキキニン受容体拮抗剤、頻
尿、尿失禁などの排尿異常改善剤やこれらの排尿異常の
治療薬として有用である。さらに、本発明の化合物は、
うつ病、不安症、躁鬱病、、精神分裂病、躁病、片頭
痛、癌、HIV感染症、心血管疾患、日光皮膚炎、性的
機能不全、運動失調、認知障害または概日リズム障害な
どの疾患の予防・治療剤としても有用である。
【0031】本発明の化合物を含む医薬製剤は、散剤、
顆粒剤、錠剤、カプセル剤、坐剤などの固形製剤、シロ
ップ剤、乳剤、注射剤、懸濁剤などの液剤のいずれであ
ってもよい。本発明の医薬製剤は、製剤の形態に応じ
て、例えば、混和、混練、造粒、打錠、コーティング、
滅菌処理、乳化などの慣用の方法で製造できる。なお、
製剤の製造に関して、例えば日本薬局法製剤総則の各項
などを参照できる。本発明の医薬製剤において、本発明
の化合物塩の含有量は、製剤の形態によって相違する
が、通常、製剤全体に対して約0.01〜100重量
%、好ましくは約0.1〜50重量%、さらに好ましく
は約0.5〜20重量%程度である。
【0032】本発明の化合物を上記の医薬製剤として用
いる場合、そのまま、或いは適宜の薬理学的に許容され
得る担体、例えば、賦形剤(例えば、デンプン、乳糖、
白糖、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムなど)、結合
剤(例えば、デンプン、アラビヤゴム、カルボキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セ
ルロース、アルギン酸、ゼラチン、ポリビニルピロリド
ンなど)、滑沢剤(例えばステアリン酸、ステアリン酸
マグネシウム、ステアリン酸カルシウムタルクなど)、
崩壊剤(例えば、カルボキシメチルセルロースカルシウ
ム、タルクなど)、希釈剤(例えば、注射用水、生理食
塩水など)、必要に応じて添加剤(安定剤、保存剤、着
色剤、香料、溶解助剤、乳化剤、緩衝剤、等張化剤な
ど)などと常法により混合し、散剤、細粒剤、顆粒剤、
錠剤、カプセル剤などの固形剤または注射剤などの液剤
の形態で経口的または非経口的に投与することができ
る。投与量は、本発明の化合物または薬学上許容可能な
その塩の種類、投与ルート、症状、患者の年令などによ
っても異なるが、例えば、排尿異常の成人患者に経口的
に投与する場合、1日当たり体重1kgあたり本発明の
化合物として約0.005〜50mg,好ましくは約
0.05〜10mg、さらに好ましくは約0.2〜4m
gを1〜3回に分割投与できる。
【0033】本発明の化合物は、適宜、他の医薬活性成
分と適量配合または併用して使用することもできる。本
発明の化合物と併用薬物とを併用することにより、 (1)本発明の化合物または併用薬物を単独で投与する
場合に比べて、その投与量を軽減することができる。よ
り具体的には、本発明の化合物と抗コリン剤またはNK
−2受容体アンタゴニストを併用した場合、抗コリン剤
またはNK−2受容体アンタゴニストを単独投与する場
合に比べて、それらの投与量を軽減することができるの
で、例えば、口渇等の副作用の軽減を図ることができ
る。 (2)患者の症状(軽症、重症など)に応じて、本発明
の化合物と併用する薬物を選択することができる、 (3)本発明の化合物と作用機序が異なる併用薬物を選
択することにより、治療期間を長く設定することができ
る、 (4)本発明の化合物と作用機序が異なる併用薬物を選
択することにより、治療効果の持続を図ることができ
る、 (5)本発明の化合物と併用薬物とを併用することによ
り、相乗効果が得られる、などの優れた効果を得ること
ができる。
【0034】本発明の化合物と配合または併用し得る薬
物(以下、併用薬物と略記する)としては、例えば、以
下のようなものが用いられる。 (1)糖尿病治療剤 インスリン製剤〔例、ウシ、ブタの膵臓から抽出された
動物インスリン製剤;大腸菌、イーストを用い、遺伝子
工学的に合成したヒトインスリン製剤;インスリン亜
鉛;プロタミンインスリン亜鉛;インスリンのフラグメ
ントまたは誘導体(例、INS−1等)など〕、インス
リン感受性増強剤(例、塩酸ピオグリタゾン、トログリ
タゾン、ロジグリタゾンまたはそのマレイン酸塩、JT
T−501、MCC−555、YM−440、GI−2
62570、KRP−297、FK−614、CS−0
11等)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例、ボグリボー
ス、アカルボース、ミグリトール、エミグリテート
等)、ビグアナイド剤(例、フェンホルミン、メトホル
ミン、ブホルミン等)、スルホニルウレア剤(例、トル
ブタミド、グリベンクラミド、グリクラジド、クロルプ
ロパミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリクロピ
ラミド、グリメピリド等)やその他のインスリン分泌促
進剤(例、レパグリニド、セナグリニド、ミチグリニド
またはそのカルシウム塩水和物、GLP−1、ナテグリ
ニド等)、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤(例、
NVP−DPP−278、PT−100、P32/98
等)、β3アゴニスト(例、CL−316243、SR
−58611−A、UL−TG−307、AJ−967
7、AZ40140等)、アミリンアゴニスト(例、プ
ラムリンチド等)、ホスホチロシンホスファターゼ阻害
剤(例、バナジン酸等)、糖新生阻害剤(例、グリコー
ゲンホスホリラーゼ阻害剤、グルコース−6−ホスファ
ターゼ阻害剤、グルカゴン拮抗剤等)、SGLT(sodi
um-glucose cotransporter)阻害剤(例、T−109
5等)等。 (2)糖尿病性合併症治療剤 アルドース還元酵素阻害剤(例、トルレスタット、エパ
ルレスタット、ゼナレスタット、ゾポルレスタット、フ
ィダレスタット(SNK−860)、ミナルレスタット
(ARI−509)、CT−112等)、神経栄養因子
(例、NGF、NT−3等)、AGE阻害剤(例、AL
T−945、ピマゲジン、ピラトキサチン、N−フェナ
シルチアゾリウムブロミド(ALT−766)、EXO
−226等)、活性酸素消去薬(例、チオクト酸等)、
脳血管拡張剤(例、チオプリド等)等。 (3)抗高脂血剤 コレステロール合成阻害剤であるスタチン系化合物
(例、プラバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチ
ン、アトルバスタチン、フルバスタチン、セリバスタチ
ンまたはそれらの塩(例、ナトリウム塩等)等)、スク
アレン合成酵素阻害剤あるいはトリグリセリド低下作用
を有するフィブラート系化合物(例、ベザフィブラー
ト、クロフィブラート、シムフィブラート、クリノフィ
ブラート等)等。
【0035】(4)降圧剤 アンジオテンシン変換酵素阻害剤(例、カプトプリル、
エナラプリル、デラプリル等)、アンジオテンシンII
拮抗剤(例、ロサルタン、カンデサルタン シレキセチ
ル等)、カルシウム拮抗剤(例、マニジピン、ニフェジ
ピン、アムロジピン、エホニジピン、ニカルジピン
等)、クロニジン等。 (5)抗肥満剤 中枢性抗肥満薬(例、デキスフェンフルアミン、フェン
フルラミン、フェンテルミン、シブトラミン、アンフェ
プラモン、デキサンフェタミン、マジンドール、フェニ
ルプロパノールアミン、クロベンゾレックス等)、膵リ
パーゼ阻害薬(例、オルリスタット等)、β3アゴニス
ト(例、CL−316243、SR−58611−A、
UL−TG−307、AJ−9677、AZ40140
等)、ペプチド性食欲抑制薬(例、レプチン、CNTF
(毛様体神経栄養因子)等)、コレシストキニンアゴニ
スト(例、リンチトリプト、FPL−15849等)
等。 (6)利尿剤 キサンチン誘導体(例、サリチル酸ナトリウムテオブロ
ミン、サリチル酸カルシウムテオブロミン等)、チアジ
ド系製剤(例、エチアジド、シクロペンチアジド、トリ
クロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフル
メチアジド、ベンジルヒドロクロロチアジド、ペンフル
チジド、ポリチアジド、メチクロチアジド等)、抗アル
ドステロン製剤(例、スピロノラクトン、トリアムテレ
ン等)、炭酸脱水酵素阻害剤(例、アセタゾラミド
等)、クロルベンゼンスルホンアミド系製剤(例、クロ
ルタリドン、メフルシド、インダパミド等)、アゾセミ
ド、イソソルビド、エタクリン酸、ピレタニド、ブメタ
ニド、フロセミド等。 (7)化学療法剤 アルキル化剤(例、サイクロフォスファミド、イフォス
ファミド等)、代謝拮抗剤(例、メソトレキセート、5
−フルオロウラシル等)、抗癌性抗生物質(例、マイト
マイシン、アドリアマイシン等)、植物由来抗癌剤
(例、ビンクリスチン、ビンデシン、タキソール等)、
シスプラチン、カルボプラチン、エトポキシド等、なか
でも5−フルオロウラシル誘導体であるフルツロンある
いはネオフルツロン等。
【0036】(8)免疫療法剤 微生物または細菌成分(例、ムラミルジペプチド誘導
体、ピシバニール等)、免疫増強活性のある多糖類
(例、レンチナン、シゾフィラン、クレスチン等)、遺
伝子工学的手法で得られるサイトカイン(例、インター
フェロン、インターロイキン(IL)等)、コロニー刺
激因子(例、顆粒球コロニー刺激因子、エリスロポエチ
ン等)等、なかでもIL−1、IL−2、IL−12
等。 (9)動物モデルや臨床で悪液質改善作用が認められて
いる薬剤 プロゲステロン誘導体(例、メゲステロールアセテー
ト)〔ジャーナル・オブ・クリニカル・オンコロジー
(Journal of Clinical Oncology)、第12巻、213
〜225頁、1994年〕、メトクロプラミド系薬剤、
テトラヒドロカンナビノール系薬剤(文献はいずれも上
記と同様)、脂肪代謝改善剤(例、エイコサペンタエン
酸等)〔ブリティシュ・ジャーナル・オブ・キャンサー
(British Journal of Cancer)、第68巻、314〜
318頁、1993年〕、成長ホルモン、IGF−1、
あるいは悪液質を誘導する因子であるTNF−α、LI
F、IL−6、オンコスタチンMに対する抗体等。 (10)消炎剤 ステロイド剤(例、デキサメサゾン等)、ヒアルロン酸
ナトリウム、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例、インド
メタシン、ケトプロフェン、ロキソプロフェン、メロキ
シカム、アムピロキシカム、セレコキシブ、ロフェコキ
シブ等)等。 (11)その他 糖化阻害剤(例、ALT-711等)、神経再生促進薬(例、Y-12
8、VX853、prosaptide等)、中枢神経系作用薬(例、デ
シプラミン、アミトリプチリン、イミプラミン、フロキ
セチン、パロキセチン、ドキセピン、カルバマゼピンな
どの抗うつ薬)、抗てんかん薬(例、ラモトリジン)、
抗不整脈薬(例、メキシレチン)、アセチルコリン受容
体リガンド(例、ABT-594),エンドセリン受容体拮抗薬
(例、ABT-627)、モノアミン取り込み阻害薬(例、トラ
マドル)、インドールアミン取り込み阻害薬(例、フロ
キセチン、パロキセチン)、麻薬性鎮痛薬(例、モルヒ
ネ)、GABA受容体作動薬(例、ギャバペンチン)、GA
BA取り込み阻害薬(例、チアガビン)、α受容体作
動薬(例、クロニジン)、局所鎮痛薬(例、カプサイシ
ン)、プロテインキナーゼC阻害剤(例、LY-333531),抗
不安薬(例、ベンゾジアゼピン類)、ホスホジエステラ
ーゼ阻害薬(例、シルデナフィル)、ドーパミン受容体
作動薬(例、アポモルフィン)、抗コリン剤、α受容
体遮断薬(例、タムスロシン)、筋弛緩薬(例、バクロ
フェンなど)、カリウムチャンネル開口薬(例、ニコラ
ンジル)、カルシウムチャンネル遮断薬(例、ニフェジ
ピン)、アルツハイマー病予防・治療薬(例、ドネペジ
ル、リバスチグミン、ガランタミン)、パーキンソン病
治療薬(例、L−ドーパ)、抗血栓薬(例、アスピリ
ン、シロスタゾール)、NK−2受容体アンタゴニス
ト、HIV感染症治療薬(サキナビル、ジドブジン、ラ
ミブジン、ネビラピン)、慢性閉塞性肺疾患治療薬(サ
ルメテロール、チオトロピウムブロミド、シロミラス
ト)等。
【0037】抗コリン剤としては、例えば、アトロピ
ン、スコポラミン、ホマトロピン、トロピカミド、シク
ロペントラート、臭化ブチルスコポラミン、臭化プロパ
ンテリン、臭化メチルベナクチジウム、臭化メペンゾラ
ート、フラボキサート、ピレンセビン、臭化イプラトピ
ウム、トリヘキシフェニジル、オキシブチニン、プロピ
ベリン、ダリフェナシン、トルテロジン、テミベリン、
塩化トロスピウムまたはその塩(例、硫酸アトロピン、
臭化水素酸スコポラミン、臭化水素酸ホマトロピン、塩
酸シクロペントラート、塩酸フラボキサート、塩酸ピレ
ンセビン、塩酸トリヘキシフェニジル、塩化オキシブチ
ニン、酒石酸トルテロジンなど)などが用いられ、なか
でも、オキシブチニン、プロピベリン、ダリフェナシ
ン、トルテロジン、テミベリン、塩化トロスピウムまた
はその塩(例、塩化オキシブチニン、酒石酸トルテロジ
ンなど)が好適である。また、アセチルコリンエステラ
ーゼ阻害薬(例、ジスチグミンなど)なども使用すること
ができる。NK−2受容体アンタゴニストとしては、例
えば、GR94800、GR159897、MEN10
627、MEN11420(nepadutant)、SR144
190、SR48968(saredutant)またはその塩な
どが挙げられる。(追加?)
【0038】本発明の化合物と併用薬物とを配合または
併用する医薬組成物には、(1)本発明の化合物と併用
薬物を含有する医薬組成物、(2)本発明の化合物と併
用薬物とが別個に製剤化されたもののいずれも含まれ
る。以下、これらを本発明の併用剤と略記する。本発明
の併用剤は、本発明の化合物および併用薬物の有効成分
を、別々にあるいは同時に、そのまま若しくは薬学的に
許容されうる担体などと混合し、たとえば、散剤、顆粒
剤、錠剤、カプセル剤などの固形製剤、シロップ剤、乳
剤、注射剤(皮下注射、静脈内注射、筋肉内注射、点滴
法を含む)などの液剤、舌下錠、バッカル、トローチ
剤、マイクロカプセル等の徐放性製剤、口腔内速崩壊
剤、坐剤として経口または非経口的に投与することがで
きる。上記薬学的に許容されうる担体としては、製剤素
材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いら
れ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊
剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等
張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。また
必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤など
の製剤添加物を用いることもできる。
【0039】上記賦形剤の好適な例としては、例えば、
乳糖、白糖、D-マンニトール、デンプン、結晶セルロ
ース、軽質無水ケイ酸、炭酸カルシウム、リン酸カルシ
ウムなどが挙げられる。上記滑沢剤の好適な例として
は、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ
などが挙げられる。上記結合剤の好適な例としては、例
えば、結晶セルロース、白糖、D-マンニトール、デキ
ストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ア
ラビヤゴム、ゼラチンなどが挙げられる。上記崩壊剤の
好適な例としては、例えば、デンプン、カルボキシメチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウ
ム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチル
スターチナトリウムなどが挙げられる。上記溶剤の好適
な例としては、例えば、注射用水、生理食塩水、アルコ
ール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、
トウモロコシ油などが挙げられる。上記溶解補助剤の好
適な例としては、例えば、ポリエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、D-マンニトール、安息香酸ベン
ジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロー
ル、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸
ナトリウムなどが挙げられる。上記懸濁化剤の好適な例
としては、例えば、ステアリルトリエタノールアミン、
ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン
酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニ
ウム、モノステアリン酸グリセリンなどの界面活性剤;
例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセ
ルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの
親水性高分子などが挙げられる。上記等張化剤の好適な
例としては、例えば、塩化ナトリウム、グリセリン、D
-マンニトールなどが挙げられる。上記緩衝剤の好適な
例としては、例えば、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエ
ン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。無痛化剤の好適
な例としては、例えば、ベンジルアルコールなどが挙げ
られる。上記防腐剤の好適な例としては、例えば、パラ
オキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジ
ルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、
ソルビン酸などが挙げられる。上記抗酸化剤の好適な例
としては、例えば、亜硫酸塩、アスコルビン酸などが挙
げられる。
【0040】これらの製剤は、製剤工程において通常一
般に用いられる自体公知の方法により製造することがで
きる。例えば、本発明の化合物または併用薬物は、分散
剤(例、ツイーン(Tween)80(アトラスパウダー社
製、米国)、HCO 60(日光ケミカルズ製)、ポリエチレ
ングリコール、カルボキシメチルセルロース、アルギン
酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
デキストリンなど)、安定化剤(例、アスコルビン酸、
ピロ亜硫酸ナトリウム等)、界面活性剤(例、ポリソル
ベート80、マクロゴール等)、可溶剤(例、グリセリ
ン、エタノール等)、緩衝剤(例、リン酸およびそのア
ルカリ金属塩、クエン酸およびそのアルカリ金属塩
等)、等張化剤(例、塩化ナトリウム、塩化カリウム、
マンニトール、ソルビトール、ブドウ糖等)、pH調節
剤(例、塩酸、水酸化ナトリウム等)、保存剤(例、パ
ラオキシ安息香酸エチル、安息香酸、メチルパラベン、
プロピルパラベン、ベンジルアルコール等)、溶解剤
(例、濃グリセリン、メグルミン等)、溶解補助剤
(例、プロピレングリコール、白糖等)、無痛化剤
(例、ブドウ糖、ベンジルアルコール等)などと共に水
性注射剤に、あるいはオリーブ油、ゴマ油、綿実油、コ
ーン油などの植物油、プロピレングリコールなどの溶解
補助剤に溶解、懸濁あるいは乳化して油性注射剤に成形
し、注射剤とすることができる。
【0041】経口投与用製剤とするには、自体公知の方
法に従い、本発明の化合物または併用薬物を例えば、賦
形剤(例、乳糖、白糖、デンプンなど)、崩壊剤(例、
デンプン、炭酸カルシウムなど)、結合剤(例、デンプ
ン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリ
ビニールピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロースな
ど)または滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸マグネシ
ウム、ポリエチレングリコール 6000など)などを
添加して圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキン
グ、腸溶性あるいは持続性の目的のため自体公知の方法
でコーティングすることにより経口投与製剤とすること
ができる。そのコーティング剤としては、例えば、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、
ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセル
ロース、ポリオキシエチレングリコール、ツイーン 8
0、プルロニック F68、セルロースアセテートフタ
レート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレー
ト、ヒドロキシメチルセルロースアセテートサクシネー
ト、オイドラギット(ローム社製、ドイツ,メタアクリ
ル酸・アクリル酸共重合)および色素(例、ベンガラ,
二酸化チタン等)などが用いられる。経口投与用製剤は
速放性製剤、徐放性製剤のいずれであってもよい。
【0042】例えば、坐剤とするには、自体公知の方法
に従い、本発明の化合物または併用薬物を油性または水
性の固状、半固状あるいは液状の坐剤とすることができ
る。上記組成物に用いる油性基剤としては、例えば、高
級脂肪酸のグリセリド〔例、カカオ脂、ウイテプゾル類
(ダイナマイトノーベル社製,ドイツ)など〕、中級脂
肪酸〔例、ミグリオール類(ダイナマイトノーベル社
製,ドイツ)など〕、あるいは植物油(例、ゴマ油、大
豆油、綿実油など)などが挙げられる。また、水性基剤
としては、例えばポリエチレングリコール類、プロピレ
ングリコール、水性ゲル基剤としては、例えば天然ガム
類、セルロース誘導体、ビニール重合体、アクリル酸重
合体などが挙げられる。上記徐放性製剤としては、徐放
性マイクロカプセル剤などが挙げられる。徐放型マイク
ロカプセルとするには、自体公知の方法を採用できる
が、例えば、下記〔2〕に示す徐放性製剤に成型して投
与するのが好ましい。本発明の化合物は、固形製剤
(例、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤)などの経口投
与用製剤に成型するか、坐剤などの直腸投与用製剤に成
型するのが好ましい。特に経口投与用製剤が好ましい。
併用薬物は、薬物の種類に応じて上記した剤形とするこ
とができる。
【0043】以下に、〔1〕本発明の化合物または併用
薬物の注射剤およびその調製、〔2〕本発明の化合物ま
たは併用薬物の徐放性製剤または速放性製剤およびその
調製、〔3〕本発明の化合物または併用薬物の舌下錠、
バッカルまたは口腔内速崩壊剤およびその調製について
具体的に示す。 〔1〕注射剤およびその調製 本発明の化合物または併用薬物を水に溶解してなる注射
剤が好ましい。該注射剤には安息香酸塩または/および
サリチル酸塩を含有させてもよい。該注射剤は、本発明
の化合物または併用薬物と所望により安息香酸塩または
/およびサリチル酸塩の双方を水に溶解することにより
得られる。上記安息香酸、サリチル酸の塩としては、例
えばナトリウム,カリウムなどのアルカリ金属塩、カル
シウム,マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩、アン
モニウム塩、メグルミン塩、その他トロメタモールなど
の有機酸塩などが挙げられる。注射剤中の本発明の化合
物または併用薬物の濃度は0.5〜50w/v%、好ま
しくは3〜20w/v%程度である。また安息香酸塩ま
たは/およびサリチル酸塩の濃度は0.5〜50w/v
%、好ましくは3〜20w/v%が好ましい。
【0044】また、本剤には一般に注射剤に使用される
添加剤、例えば安定化剤(アスコルビン酸、ピロ亜硫酸
ナトリウム等)、界面活性剤(ポリソルベート80、マ
クロゴール等)、可溶剤(グリセリン、エタノール
等)、緩衝剤(リン酸およびそのアルカリ金属塩、クエ
ン酸およびそのアルカリ金属塩等)、等張化剤(塩化ナ
トリウム、塩化カリウム等)、分散剤(ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、デキストリン)、pH調節剤
(塩酸、水酸化ナトリウム等)、保存剤(パラオキシ安
息香酸エチル、安息香酸等)、溶解剤(濃グリセリン、
メグルミン等)、溶解補助剤(プロピレングリコール、
白糖等)、無痛化剤(ブドウ糖、ベンジルアルコール
等)などを適宜配合することができる。これらの添加剤
は一般に注射剤に通常用いられる割合で配合される。注
射剤はpH調節剤の添加により2〜12好ましくは2.
5〜8.0に調整するのがよい。注射剤は、本発明の化
合物または併用薬物と所望により安息香酸塩または/お
よびサリチル酸塩の双方を、また必要により上記添加剤
を水に溶解することにより得られる。これらの溶解はど
のような順序で行ってもよく、従来の注射剤の製法と同
様に適宜行うことができる。注射用水溶液は加温するの
がよく、また通常の注射剤と同様にたとえば濾過滅菌,
高圧加熱滅菌などを行うことにより注射剤として供する
ことができる。注射用水溶液は、例えば100℃〜12
1℃の条件で5分〜30分高圧加熱滅菌するのがよい。
さらに多回分割投与製剤として使用できるように、溶液
の抗菌性を付与した製剤としてもよい。
【0045】〔2〕徐放性製剤または速放性製剤および
その調製 本発明の化合物または併用薬物を含んでなる核を所望に
より水不溶性物質や膨潤性ポリマーなどの被膜剤で被覆
してなる徐放性製剤が好ましい。例えば、1日1回投与
型の経口投与用徐放性製剤が好ましい。被膜剤に用いら
れる水不溶性物質としては、例えばエチルセルロース、
ブチルセルロースなどのセルロースエーテル類、セルロ
ースアセテート、セルロースプロピオネートなどのセル
ロースエステル類、ポリビニルアセテート、ポリビニル
ブチレートなどのポリビニルエステル類、アクリル酸/
メタクリル酸共重合体、メチルメタクリレート共重合
体、エトキシエチルメタクリレート/シンナモエチルメ
タクリレート/アミノアルキルメタクリレート共重合
体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、メタクリル酸
アルキルアミド共重合体、ポリ(メタクリル酸メチ
ル)、ポリメタクリレート、ポリメタクリルアミド、ア
ミノアルキルメタクリレート共重合体、ポリ(メタクリ
ル酸アンヒドリド)、グリシジルメタクリレート共重合
体、とりわけオイドラギットRS−100,RL−10
0,RS−30D,RL−30D,RL−PO,RS−
PO(アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル・メタ
アクリル酸塩化トリメチル・アンモニウムエチル共重合
体)、オイドラギットNE−30D(メタアクリル酸メ
チル・アクリル酸エチル共重合体)などのオイドラギッ
ト類(ローム・ファーマ社)などのアクリル酸系ポリマ
ー、硬化ヒマシ油(例、ラブリーワックス(フロイント
産業)など)などの硬化油、カルナバワックス、脂肪酸
グリセリンエステル、パラフィンなどのワックス類、ポ
リグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0046】膨潤性ポリマーとしては、酸性の解離基を
有し、 pH依存性の膨潤を示すポリマーが好ましく、胃
内のような酸性領域では膨潤が少なく、小腸や大腸など
の中性領域で膨潤が大きくなる酸性の解離基を有するポ
リマーが好ましい。このような酸性の解離基を有し pH
依存性の膨潤を示すポリマーとしては、例えばカーボマ
ー(Carbomer)934P、940、941、974P、
980、1342等、ポリカーボフィル(polycarbophi
l)、カルシウムポリカボーフィル(carcium polycarbo
phil)(上記はいずれもBFグツドリッチ社製)、ハイ
ビスワコー103、104、105、304(いずれも
和光純薬(株)製)などの架橋型ポリアクリル酸重合体
が挙げられる。
【0047】徐放性製剤に用いられる被膜剤は親水性物
質をさらに含んでいてもよい。該親水性物質としては、
例えばプルラン、デキストリン、アルギン酸アルカリ金
属塩などの硫酸基を有していてもよい多糖類、ヒドロキ
シプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどの
ヒドロキシアルキル基またはカルボキシアルキル基を有
する多糖類、メチルセルロース、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールな
どが挙げられる。徐放性製剤の被膜剤における水不溶性
物質の含有率は約30ないし約90%(w/w)、好まし
くは約35ないし約80%(w/w)、さらに好ましくは
約40ないし75%(w/w)、膨潤性ポリマーの含有率
は約3ないし約30%(w/w)、好ましくは約3ないし
約15%(w/w)である。被膜剤は親水性物質をさらに含
んでいてもよく、その場合被膜剤における親水性物質の
含有率は約50%(w/w)以下、好ましくは約5〜約40
%(w/w)、さらに好ましくは約5〜約35%(w/w)で
ある。ここで上記%(w/w)は被膜剤液から溶媒(例、
水、メタノール、エタノール等の低級アルコール等)を
除いた被膜剤組成物に対する重量%を示す。
【0048】徐放性製剤は、以下に例示するように薬物
を含む核を調製し、次いで得られた核を、水不溶性物質
や膨潤性ポリマーなどを加熱溶解あるいは溶媒に溶解ま
たは分散させた被膜剤液で被覆することにより製造され
る。 I.薬剤を含む核の調製 被膜剤で被覆される薬物を含む核(以下、単に核と称す
ることがある)の形態は特に制限されないが、好ましく
は顆粒あるいは細粒などの粒子状に形成される。核が顆
粒または細粒の場合、その平均粒子径は、好ましくは約
150ないし2,000μm、さらに好ましくは約50
0ないし約1,400μmである。核の調製は通常の製
造方法で実施することができる。例えば、薬物に適当な
賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定化剤等を混合
し、湿式押し出し造粒法、流動層造粒法などにより調製
する。核の薬物含量は、約0.5ないし約95%(w/
w)、好ましくは約5.0ないし約80%(w/w)、さら
に好ましくは約30ないし約70%(w/w)である。
【0049】核に含まれる賦形剤としては、例えば白
糖、乳糖、マンニトール、グルコースなどの糖類、澱
粉、結晶セルロース、リン酸カルシウム、コーンスター
チなどが用いられる。中でも、結晶セルロース、コーン
スターチが好ましい。結合剤としては、例えばポリビニ
ルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエ
チレングリコール、ポリビニルピロリドン、プルロニッ
クF68、アラビアゴム、ゼラチン、澱粉などが用いら
れる。崩壊剤としては、例えばカルボキシメチルセルロ
ースカルシウム(ECG505)、クロスカルメロースナトリウ
ム(Ac-Di-Sol)、架橋型ポリビニルピロリドン(クロス
ポビドン)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
(L-HPC)などが用いられる。中でも、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ポリビニルピロリドン、低置換度ヒド
ロキシプロピルセルロースが好ましい。滑沢剤、凝集防
止剤としては例えばタルク、ステアリン酸マグネシウム
およびその無機塩、また潤滑剤としてポリエチレングリ
コールなどが用いられる。安定化剤としては酒石酸、ク
エン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸などの酸が用
いられる。
【0050】核は上記製造法以外にも、例えば核の中心
となる不活性担体粒子上に水、低級アルコール(例、メ
タノール、エタノールなど)等の適当な溶媒に溶解した
結合剤をスプレーしながら、薬物あるいはこれと賦形
剤、滑沢剤などとの混合物を少量づつ添加して行なう転
動造粒法、パンコーティング法、流動層コーティング法
や溶融造粒法によっても調製することができる。不活性
担体粒子としては、例えば白糖、乳糖、澱粉、結晶セル
ロース、ワックス類で製造されたものが使用でき、その
平均粒子径は約100μmないし約1,500μmであ
るものが好ましい。核に含まれる薬物と被膜剤とを分離
するために、防護剤で核の表面を被覆してもよい。防護
剤としては、例えば上記親水性物質や、水不溶性物質等
が用いられる。防護剤は、好ましくはポリエチレングリ
コールやヒドロキシアルキル基またはカルボキシアルキ
ル基を有する多糖類、より好ましくはヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースが
用いられる。該防護剤には安定化剤として酒石酸、クエ
ン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸等の酸や、タル
クなどの滑沢剤を含んでいてもよい。防護剤を用いる場
合、その被覆量は核に対して約1ないし約15%(w/
w)、好ましくは約1ないし約10%(w/w)、さらに好
ましくは約2ないし約8%(w/w)である。防護剤は通
常のコーティング法により被覆することができ、具体的
には、防護剤を例えば流動層コーティング法、パンコー
ティング法等により核にスプレーコーティングすること
で被覆することができる。
【0051】II.核の被膜剤による被覆 上記Iで得られた核を、上記水不溶性物質および pH依
存性の膨潤性ポリマー、および親水性物質を加熱溶解あ
るいは溶媒に溶解または分散させた被膜剤液により被覆
することにより徐放性製剤が製造される。核の被膜剤液
による被覆方法として、例えば噴霧コーティングする方
法などが挙げられる。被膜剤液中の水不溶性物質、膨潤
性ポリマーまたは親水性物質の組成比は、被膜中の各成
分の含有率がそれぞれ上記含有率となるように適宜選ば
れる。被膜剤の被覆量は、核(防護剤の被覆量を含まな
い)に対して約1ないし約90%(w/w)、好ましくは
約5ないし約50%(w/w)、さらに好ましくは約5な
いし35%(w/w)である。
【0052】被膜剤液の溶媒としては水または有機溶媒
を単独であるいは両者の混液を用いることができる。混
液を用いる際の水と有機溶媒との混合比(水/有機溶
媒:重量比)は、1ないし100%の範囲で変化させる
ことができ、好ましくは1ないし約30%である。該有
機溶媒としては、水不溶性物質を溶解するものであれば
特に限定されないが、例えばメチルアルコール、エチル
アルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコ
ール等の低級アルコール、アセトンなどの低級アルカノ
ン、アセトニトリル、クロロホルム、メチレンクロライ
ドなどが用いられる。このうち低級アルコールが好まし
く、エチルアルコール、イソプロピルアルコールが特に
好ましい。水および水と有機溶媒との混液が被膜剤の溶
媒として好ましく用いられる。この時、必要であれば被
膜剤液中に被膜剤液安定化のために酒石酸、クエン酸、
コハク酸、フマル酸、マレイン酸などの酸を加えてもよ
い。噴霧コーティングにより被覆する場合の操作は通常
のコーティング法により実施することができ、具体的に
は、被膜剤液を例えば流動層コーティング法、パンコー
ティング法等により核にスプレーコーティングすること
で実施することができる。この時必要であれば、タル
ク、酸化チタン、ステアリン酸マグネシウム、ステアリ
ン酸カルシウム、軽質無水ケイ酸などを滑沢剤として、
グリセリン脂肪酸エステル、硬化ヒマシ油、クエン酸ト
リエチル、セチルアルコール、ステアリルアルコールな
どを可塑剤として添加してもよい。被膜剤による被膜
後、必要に応じてタルクなどの帯電防止剤を混合しても
よい。
【0053】速放性製剤は、液状(溶液、懸濁液、乳化
物など)であっても固形状(粒子状、丸剤、錠剤など)
であってもよい。経口投与剤、注射剤など非経口投与剤
が用いられるが、経口投与剤が好ましい。速放性製剤
は、通常、活性成分である薬物に加えて、製剤分野で慣
用される担体、添加剤や賦形剤(以下、賦形剤と略称す
ることがある)を含んでいてもよい。用いられる製剤賦
形剤は、製剤賦形剤として常用される賦形剤であれば特
に限定されない。例えば経口固形製剤用の賦形剤として
は、乳糖、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース
(旭化成(株)製、アビセルPH101など)、粉糖、
グラニュウ糖、マンニトール、軽質無水ケイ酸、炭酸マ
グネシウム、炭酸カルシウム、L−システインなどが挙
げられ、好ましくはコーンスターチおよびマンニトール
などが挙げられる。これらの賦形剤は一種または二種以
上を組み合わせて使用できる。賦形剤の含有量は速放性
製剤全量に対して、例えば約4.5〜約99.4w/w
%、好ましくは約20〜約98.5w/w%、さらに好
ましくは約30〜約97w/w%である。速放性製剤に
おける薬物の含量は、速放性製剤全量に対して、約0.
5〜約95%、好ましくは約1〜約60%の範囲から適
宜選択することができる。
【0054】速放性製剤が経口固型製剤の場合、通常上
記成分に加えて、崩壊剤を含有する。このような崩壊剤
としては、例えばカルボキシメチルセルロースカルシウ
ム(五徳薬品製、ECG−505)、クロスカルメロー
スナトリウム(例えば、旭化成(株)製、アクジゾ
ル)、クロスポビドン(例えば、BASF社製、コリド
ンCL)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信
越化学(株))、カルボキシメチルスターチ(松谷化学
(株)、カルボキシメチルスターチナトリウム(木村産
業製、エキスプロタブ)、部分α化デンプン(旭化成
(株)製、PCS)などが用いられ、例えば水と接触し
て吸水、膨潤、あるいは核を構成している有効成分と賦
形剤との間にチャネルを作るなどにより顆粒を崩壊させ
るものを用いることができる。これらの崩壊剤は、一種
または二種以上を組み合わせて使用できる。崩壊剤の配
合量は、用いる薬物の種類や配合量、放出性の製剤設計
などにより適宜選択されるが、速放性製剤全量に対し
て、例えば約0.05〜約30w/w%、好ましくは約
0.5〜約15w/w%である。
【0055】速放性製剤が経口固型製剤である場合、経
口固型製剤の場合には上記の組成に加えて、所望により
固型製剤において慣用の添加剤をさらに含んでいてもよ
い。このような添加剤としては、例えば結合剤(例え
ば、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム末、メチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ポリビニルピロリドン、プルラン、デキストリンな
ど)、滑沢剤(例えば、ポリエチレングリコール、ステ
アリン酸マグネシウム、タルク、軽質無水ケイ酸(例え
ば、アエロジル(日本アエロジル))、界面活性剤(例
えば、アルキル硫酸ナトリウムなどのアニオン系界面活
性剤、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルおよびポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンヒマシ油誘導体等の非イオン系界面活性剤な
ど)、着色剤(例えば、タール系色素、カラメル、ベン
ガラ、酸化チタン、リボフラビン類)、必要ならば、橋
味剤(例えば、甘味剤、香料など)、吸着剤、防腐剤、
湿潤剤、帯電防止剤などが用いられる。また、安定化剤
として酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸などの有
機酸を加えてもよい。上記結合剤としては、ヒドロキシ
プロピルセルロース、ポリエチレングリコールおよびポ
リビニルピロリドンなどが好ましく用いられる。速放性
製剤は、通常の製剤の製造技術に基づき、上記各成分を
混合し、必要により、さらに練合し、成型することによ
り調製することができる。上記混合は、一般に用いられ
る方法、例えば、混合、練合などにより行われる。具体
的には、例えば速放性製剤を粒子状に形成する場合、上
記徐放性製剤の核の調製法と同様の手法により、バーチ
カルグラニュレーター、万能練合機(畑鉄工所製)、流
動層造粒機FD−5S(パウレック社製)等を用いて混
合しその後、湿式押し出し造粒法、流動層造粒法などに
より造粒することにより調製することができる。このよ
うにして得られた速放性製剤と徐放性製剤とは、そのま
まあるいは適宜、製剤賦形剤等と共に常法により別々に
製剤化後、同時あるいは任意の投与間隔を挟んで組み合
わせて投与する製剤としてもよく、また両者をそのまま
あるいは適宜、製剤賦形剤等と共に一つの経口投与製剤
(例、顆粒剤、細粒剤、錠剤、カプセル等)に製剤化し
てもよい。両製剤を顆粒あるいは細粒に製して、同一の
カプセル等に充填して経口投与用製剤としてもよい。
【0056】〔3〕舌下錠、バッカルまたは口腔内速崩
壊剤およびその調製 舌下錠、バッカル製剤、口腔内速崩壊剤は錠剤などの固
形製剤であってもよいし、口腔粘膜貼付錠(フィルム)
であってもよい。舌下錠、バッカルまたは口腔内速崩壊
剤としては、併用薬物と賦形剤とを含有する製剤が好ま
しい。また、滑沢剤、等張化剤、親水性担体、水分散性
ポリマー、安定化剤などの補助剤を含有していてもよ
い。また、吸収を容易にし、生体内利用率を高めるため
にβ−シクロデキストリンまたはβ−シクロデキストリ
ン誘導体(例、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキス
トリンなど)などを含有していてもよい。上記賦形剤と
しては、乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、結
晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。滑沢
剤としてはステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カ
ルシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられ、特
に、ステアリン酸マグネシウムやコロイドシリカが好ま
しい。等張化剤としては塩化ナトリウム、グルコース、
フルクトース、マンニトール、ソルビトール、ラクトー
ス、サッカロース、グリセリン、尿素などが挙げられ、
特にマンニトールが好ましい。親水性担体としては結晶
セルロース、エチルセルロース、架橋性ポリビニルピロ
リドン、軽質無水珪酸、珪酸、リン酸二カルシウム、炭
酸カルシウムなどの膨潤性親水性担体が挙げられ、特に
結晶セルロース(例、微結晶セルロースなど)が好まし
い。水分散性ポリマーとしてはガム(例、トラガカント
ガム、アカシアガム、グアーガム)、アルギン酸塩
(例、アルギン酸ナトリウム)、セルロース誘導体
(例、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、
ゼラチン、水溶性デンプン、ポリアクリル酸(例、カー
ボマー)、ポリメタクリル酸、ポリビニルアルコール、
ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリ
カーボフィル、アスコルビン酸パルミチン酸塩などが挙
げられ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリア
クリル酸、アルギン酸塩、ゼラチン、カルボキシメチル
セルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリ
コールなどが好ましい。特にヒドロキシプロピルメチル
セルロースが好ましい。安定化剤としては、システイ
ン、チオソルビトール、酒石酸、クエン酸、炭酸ナトリ
ウム、アスコルビン酸、グリシン、亜硫酸ナトリウムな
どが挙げられ、特に、クエン酸やアスコルビン酸が好ま
しい。
【0057】舌下錠、バッカルまたは口腔内速崩壊剤
は、本発明の化合物または併用薬物と賦形剤とを自体公
知の方法により混合することにより製造することができ
る。さらに、所望により上記した滑沢剤、等張化剤、親
水性担体、水分散性ポリマー、安定化剤、着色剤、甘味
剤、防腐剤などの補助剤を混合してもよい。上記成分を
同時に若しくは時間差をおいて混合した後、加圧打錠成
形することにより舌下錠、バッカル錠または口腔内速崩
壊錠が得られる。適度な硬度を得るため、打錠成形の過
程の前後において必要に応じ水やアルコールなどの溶媒
を用いて加湿・湿潤させ、成形後、乾燥させて製造して
もよい。
【0058】粘膜貼付錠(フィルム)に成型する場合
は、本発明の化合物または併用薬物および上記した水分
散性ポリマー(好ましくは、ヒドロキシプロピルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、賦形剤
などを水などの溶媒に溶解させ、得られる溶液を流延さ
せて(cast)フィルムとする。さらに、可塑剤、安定剤、
酸化防止剤、保存剤、着色剤、緩衝剤、甘味剤などの添
加物を加えてもよい。フィルムに適度の弾性を与えるた
めポリエチレングリコールやプロピレングリコールなど
のグリコール類を含有させたり、口腔の粘膜ライニング
へのフィルムの接着を高めるため生物接着性ポリマー
(例、ポリカルボフィル、カルボポール)を含有させて
もよい。流延は、非接着性表面に溶液を注ぎ、ドクター
ブレードなどの塗布用具で均一な厚さ(好ましくは10
〜1000ミクロン程度)にそれを広げ、次いで溶液を
乾燥してフィルムを形成することにより達成される。こ
のように形成されたフィルムは室温若しくは加温下乾燥
させ、所望の表面積に切断すればよい。
【0059】好ましい口腔内速崩壊剤としては、本発明
の化合物または併用薬物と、本発明の化合物または併用
薬物とは不活性である水溶性若しくは水拡散性キャリヤ
ーとの網状体からなる固体状の急速拡散投与剤が挙げら
れる。該網状体は、本発明の化合物または併用薬物を適
当な溶媒に溶解した溶液とから構成されている固体状の
該組成物から溶媒を昇華することによって得られる。該
口腔内速崩壊剤の組成物中には、本発明の化合物または
併用薬物に加えて、マトリックス形成剤と二次成分とを
含んでいるのが好ましい。該マトリックス形成剤として
はゼラチン類、デキストリン類ならびに大豆、小麦なら
びにオオバコ(psyllium)種子タンパクなどの動物性タン
パク類若しくは植物性タンパク類;アラビアゴム、ガー
ガム、寒天ならびにキサンタンなどのゴム質物質;多糖
類;アルギン酸類;カルボキシメチルセルロース類;カ
ラゲナン類;デキストラン類;ペクチン類;ポリビニル
ピロリドンなどの合成ポリマー類;ゼラチン−アラビア
ゴムコンプレックスなどから誘導される物質が含まれ
る。さらに、マンニトール、デキストロース、ラクトー
ス、ガラクトースならびにトレハロースなどの糖類;シ
クロデキストリンなどの環状糖類;リン酸ナトリウム、
塩化ナトリウムならびにケイ酸アルミニウムなどの無機
塩類;グリシン、L−アラニン、L−アスパラギン酸、
L−グルタミン酸、L−ヒドロシキプロリン、L−イソ
ロイシン、L−ロイシンならびにL−フェニルアラニン
などの炭素原子数が2から12までのアミノ酸などが含
まれる。マトリックス形成剤は、その1種若しくはそれ
以上を、固形化の前に、溶液または懸濁液中に導入する
ことができる。かかるマトリックス形成剤は、界面活性
剤に加えて存在していてもよく、また界面活性剤が排除
されて存在していてもよい。マトリックス形成剤はその
マトリックスを形成することに加えて、本発明の化合物
または併用薬物の拡散状態をその溶液または懸濁液中に
維持する助けをすることができる。保存剤、酸化防止
剤、界面活性剤、増粘剤、着色剤、pH調整剤、香味
料、甘味料若しくは食味マスキング剤などの二次成分を
組成物中に含有していてよい。適当な着色剤としては、
赤色、黒色ならびに黄色酸化鉄類およびエリス・アンド・
エベラールド社のFD&Cブルー2号ならびにFD&C
レッド40号などのFD&C染料が挙げられる。適当な
香味料には、ミント、ラスベリー、甘草、オレンジ、レ
モン、グレープフルーツ、カラメル、バニラ、テェリー
ならびにグレープフレーバーおよびその組合せたものが
含まれる。適当なpH調整剤は、クエン酸、酒石酸、リ
ン酸、塩酸およびマレイン酸が含まれる。適当な甘味料
としてはアスパルテーム、アセスルフェームKならびに
タウマチンなどが含まれる。適当な食味マスキング剤と
しては、重炭酸ナトリウム、イオン交換樹脂、シクロデ
キストリン包接化合物、吸着質物質ならびにマイクロカ
プセル化化合物が含まれる。製剤には通常約0.1〜約
50重量%、好ましくは約0.1〜約30重量%の本発
明の化合物または併用薬物を含み、約1分〜約60分の
間、好ましくは約1分〜約15分の間、より好ましくは
約2分〜約5分の間に(水に)本発明の化合物または併
用薬物の90%以上を溶解させることが可能な製剤(上
記、舌下錠、バッカルなど)や、口腔内に入れられて1
ないし60秒以内に、好ましくは1ないし30秒以内
に、さらに好ましくは1ないし10秒以内に崩壊する口
腔内速崩壊剤が好ましい。
【0060】上記賦形剤の製剤全体に対する含有量は、
約10〜約99重量%、好ましくは約30〜約90重量
%である。β−シクロデキストリンまたはβ−シクロデ
キストリン誘導体の製剤全体に対する含有量は0〜約3
0重量%である。滑沢剤の製剤全体に対する含有量は、
約0.01〜約10重量%、好ましくは約1〜約5重量
%である。等張化剤の製剤全体に対する含有量は、約
0.1〜約90重量%、好ましくは、約10〜約70重
量%である。親水性担体の製剤全体に対する含有量は約
0.1〜約50重量%、好ましくは約10〜約30重量
%である。水分散性ポリマーの製剤全体に対する含有量
は、約0.1〜約30重量%、好ましくは約10〜約2
5重量%である。安定化剤の製剤全体に対する含有量は
約0.1〜約10重量%、好ましくは約1〜約5重量%
である。上記製剤はさらに、着色剤、甘味剤、防腐剤な
どの添加剤を必要に応じ含有していてもよい。
【0061】本発明の併用剤の一日投与量は、症状の程
度、投与対象の年齢、性別、体重、感受性差、投与の時
期、間隔、医薬製剤の性質、調剤、種類、有効成分の種
類などによって異なり、特に限定されない。本発明の化
合物として、その投与量は、副作用の問題とならない範
囲で、特に限定されないが、通常、経口投与で哺乳動物
1kg体重あたり約0.005〜100mg、好ましく
は約0.05〜50mgであり、更に好ましくは約0.2
〜30mgであり、これを通常1日1〜3回に分けて投
与する。本発明の化合物または併用薬物は、副作用が問
題とならない範囲でどのような量を設定することも可能
である。本発明の化合物または併用薬物としての一日投
与量は、症状の程度、投与対象の年齢、性別、体重、感
受性差、投与の時期、間隔、医薬製剤の性質、調剤、種
類、有効成分の種類などによって異なり、特に限定され
ないが、薬物の量として通常、たとえば経口投与で哺乳
動物1kg体重あたり約0.001〜2000mg、好
ましくは約0.01〜500mg、さらに好ましくは、
約0.1〜100mg程度であり、これを通常1日1〜
4回に分けて投与する。
【0062】本発明の併用剤を投与するに際しては、本
発明の化合物と併用薬物とを同時期に投与してもよい
が、併用薬物を先に投与した後、本発明の化合物を投与
してもよいし、本発明の化合物を先に投与し、その後で
併用薬物を投与してもよい。時間差をおいて投与する場
合、時間差は投与する有効成分、剤形、投与方法により
異なるが、例えば、併用薬物を先に投与する場合、併用
薬物を投与した後1分〜3日以内、好ましくは10分〜
1日以内、より好ましくは15分〜1時間以内に本発明
の化合物を投与する方法が挙げられる。本発明の化合物
を先に投与する場合、本発明の化合物を投与した後、1
分〜1日以内、好ましくは10分〜6時間以内、より好
ましくは15分から1時間以内に併用薬物を投与する方
法が挙げられる。好ましい投与方法としては、例えば、
経口投与製剤に製形された併用薬物約0.001〜20
0mg/kgを経口投与し、約15分後に経口投与製剤
に製形された本発明の化合物 約0.005〜100mg
/kgを1日量として経口投与する。本発明の併用剤に
おいて、製剤全体に対する本発明の化合物の含有量は、
製剤の形態によって相違するが、通常、製剤全体に対し
て0.01〜100重量%、好ましくは0.1〜50重
量%、さらに好ましくは0.5〜20重量%程度であ
る。
【0063】
【実施例】以下に、参考例、実施例、製剤例および試験
例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明は
実施例により限定されるものではなく、また本発明の範
囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。参考例、実施
例のカラムクロマトグラフィーにおける溶出は、特に言
及しない限り、TLC(Thin Layer Chromatography 、
薄層クロマトグラフィー)による観察下に行われた。T
LC観察においては、TLCプレートとしてメルク(Me
rck )社製の60F254 を用い、展開溶媒として、
カラムクロマトグラフィーで溶出溶媒として用いられた
溶媒を用いた。また、検出にはUV検出器を採用した。
カラムクロマトグラフィー用のシリカゲルとしては、メ
ルク社製のシリカゲル60(70−230メッシュ)を
用いた。室温とあるのは通常約10℃から35℃の温度
を意味する。さらに、抽出液の乾燥には硫酸ナトリウム
または硫酸マグネシウムを用いた。実施例、参考例にお
ける略号の意味は以下の通りである。 NMR:核磁気共鳴スペクトル EI−MS:電子衝撃質量分析スペクトル SI−MS:二次電子イオン質量分析スペクトル DMF:ジメチルホルムアミド,THF:テトラヒドロ
フラン,DMSO:ジメチルスルホキシド,Hz :ヘル
ツ,J:カップリング定数,m:マルチプレット,q:
クワルテット,t:トリプレット,d:ダブレット,
s:シングレット,b:ブロード,like:近似。
【0064】実施例1 3−ベンズヒドリル−1−メチル−4−ピペリジノン 1−メチル−4−ピペリジノン11.3g(0.1モル)
をジクロロメタン50mlに溶解し、氷冷下にトリメチル
シリルトリフルオロメタンスルホネート(以下TMSO
Tf)20mlを滴下した。室温で25分撹拌後、ベンズ
ヒドリルブロミド25g、次いで臭化亜鉛5gを添加し
た。室温で、16時間撹拌した後、水100ml、酢酸ナ
トリウム20gを加えて激しく撹拌した。ジクロロメタ
ン層を取り水洗した後、エタノール100ml、濃塩酸
8.4mlを加え減圧下に溶媒を留去した。残留物(結
晶)をエタノールでほぐして濾取した。標記化合物塩酸
塩20.6g(収率:53%)を得た。 mp252―253℃。 IR(KBr)3025,2950,2900,247
5,1730,1490,1450,1090,74
5,700,695,540cm−1。標記化合物塩酸塩
29.3gを氷冷した水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナ
トリウム4g、水200ml)とジクロロメタン200ml
の混合溶液に加え激しく撹拌した。ジクロロメタン層を
取り、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に溶
媒を留去した。残留物(結晶)をヘキサンでほぐして濾
取した。乾燥し標記化合物24gを得た。 mp127―128℃。 IR(KBr)3025,2970,2950,294
0,2800,1710,1595,1490,145
0,1375,1145,1060,745,705,
695,545cm−1
【0065】実施例2 4−ベンズヒドリル−1−エチル−3−ピペリジノン ジクロロメタン100mlに1−エチル−3−ピペリジノ
ン塩酸塩8g、水20mlを加え、氷冷下激しく撹拌しな
がら炭酸ナトリウム5gを添加した。ジクロロメタン層
を取り無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を
留去し、残留物として1−エチル−3−ピペリジノンの
フリー体5gを得た。得られたフリー体のうち1.4g
をジクロロメタン5mlに溶解し、氷冷下撹拌しながらT
MSOTf4ml、ベンズヒドロール1.8gを加えた。室
温にて16時間撹拌後、氷水を加え、重炭酸ナトリウム
で中和した。ジクロロメタン層を無水硫酸マグネシウム
で乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残留物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(100g、酢酸エチル)
に付し精製した。溶媒を留去し、残留物(結晶)を少量
のエチルエーテルでほぐして濾取した。標記化合物0.
68g(収率:21%)を得た。 mp73―74℃。 IR(KBr)3025,2960,2925,280
0,1725,1490,1450,1090,75
0,710,695,560cm−1
【0066】実施例3 4−ベンズヒドリル−1−ベンジル−3−ピペリジノン ジクロロメタン150mlに1−ベンジル−3−ピペリジ
ノン塩酸塩10g、水50mlを加え、氷冷下激しく撹拌
しながら炭酸ナトリウム6gを添加した。ジクロロメタ
ン層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を
留去した。残留物をジクロロメタン50mlに溶解し、氷
冷下撹拌しながらTMSOTf18ml、ベンズヒドロー
ル8.2gを加えた。室温にて16時間撹拌した後、氷水
100ml、酢酸ナトリウム20gを加え、激しく撹拌し
た。ジクロロメタン層を水洗後、エタノール50ml、濃
塩酸5mlを加え減圧下に溶媒を留去した。減圧下に溶媒
を留去し、残留物(結晶)をエタノールでほぐして濾取
した。標記化合物塩酸塩12.4g(収率:72%)を得
た。 mp170―171℃。 計算量の1N水酸化ナトリウム水溶液および同容量のジ
クロロメタンに上記塩酸塩を加え激しく撹拌した。ジク
ロロメタン層を分取し硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧
下に溶媒を留去し標記化合物を得た。 mp106―107℃。 IR(KBr)3025,2950,1710,159
5,1490,1450,1360,740,700,
550cm−1
【0067】実施例4 3−ベンズヒドリル−1−ベンジル−4−ピペリジノン 1−ベンジル−4−ピペリジノン95gをジクロロメタ
ン250mlに溶解し、氷冷攪拌下にTMSOTf10
0mlを滴下した。室温で25分攪拌後、ベンズヒドリ
ルブロミド125g、ついで臭化亜鉛5gを添加した。
室温で16時間攪拌後、水100ml、酢酸ナトリウム
100gを加え、激しく攪拌した。ジクロロメタン層を
とり水洗した後、エタノール200ml、濃塩酸100
mlを加え、減圧下に溶媒を留去した。残留物(結晶)
をエタノールでほぐして濾取した。標記化合物の塩酸塩
144g(74%)を得た。 mp202−207℃。 IR(KBr)3250,2900,2450,236
0,1730,1490,1450,760,745,
705,595,540,520cm−1。上記塩酸塩
を重炭酸ナトリウム水溶液で処理し、標記化合物を得
た。 H−NMR(CDCl)δ:2.20−2.40,
2.50−2.70,2.75−2.90(各m,6
H),3.30−3.40(m,1H),3.44およ
び3.54(ABq,2H,J=13.2Hz),4.
64(d,1H,J=11.2Hz),7.17,7.
27(各m,15H)。
【0068】実施例5 1−アセチル−3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン 1−アセチル−4−ピペリジノン77gをジクロロメタ
ン300mlに溶解し、氷冷攪拌しながらTMSOTf
200ml、ついでベンズヒドロール92gを添加し
た。一夜室温に放置した後、水500ml、酢酸ナトリ
ウム50gを加え激しく攪拌した。ジクロロメタン層を
分取し重曹水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧下に溶媒を留去した。エチルエーテル100m
lを加え析出晶を濾取した。標記化合物132.6g
(収率:86%)を得た。 mp133−136℃。 IR(KBr)3060,3025,2900,286
0,1715,1640,1490,1450,142
0,1250,980,745,705,695cm
−1
【0069】実施例6 1−アセチル−3−[ビス(4−クロロフェニル)メチ
ル]−4−ピペリジノン実施例5と同様にして標記化合
物を得た(収率:94%)。 mp169−171℃。 IR(KBr)2860,1720,1640,149
0,1455,1440,1425,1300,109
0,1015,895,810,795,540,50
0cm−1
【0070】実施例7 1−アセチル−3−[ビス(4−フルオロフェニル)メ
チル]−4−ピペリジノン 実施例5と同様にして標記化合物を得た(収率:86
%)。 mp146−147℃。 IR(KBr)2850,1715,1640,160
0,1505,1440,1420,1300,122
0,1160,1010,820,765,605,5
75,545,525cm−1
【0071】実施例8 1−アセチル−3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジ
ベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−4−ピ
ペリジノン 実施例5と同様にして標記化合物を得た(収率:15
%)。 mp107−109℃。 IR(KBr)2900,1710,1665,163
0,1430,1310,1230,1020,770
cm−1
【0072】実施例9 1−アセチル−3−(9H−キサンテン−9−イル)−
4−ピペリジノン 1−アセチル−4−ピペリジノン8gをジクロロメタン
50mlに溶解し、氷冷攪拌しながらTMSOTf20
mlを滴下した。ついで−78℃に冷却し、キサントヒ
ドロール10gを加え2時間攪拌した(浴温−78℃か
ら−50℃に昇温)。0℃に昇温し、さらに2時間攪拌
した。反応液を水洗後、減圧下に溶媒を留去し残留物
(結晶)をエチルエーテルでほぐして濾取した。乾燥し
標記化合物9.5g(収率:52%)を得た。 mp175−176℃。 IR(KBr)1715,1620,1680,144
5,1420,1250,760cm−1
【0073】実施例10 3−ベンズヒドリル−1−エチル−4−ピペリジノン 1−エチル−4−ピペリジノン25.4g(0.2モ
ル)をジクロロメタン100mlに溶解し、氷冷攪拌下
にTMSOTf40mlを20分かけて滴下した。室温
で25分攪拌後、ベンズヒドリルブロミド25g、つい
で臭化亜鉛5gを添加した。室温で16時間攪拌後、水
100ml、酢酸ナトリウム20gを加え激しく攪拌し
た。ジクロロメタン層をとり水洗した後、溶媒を留去し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(3
00g,酢酸エチル:ヘキサン=1:1)に付して精製
した。溶媒を留去し、残留物(結晶)をヘキサンでほぐ
して濾取した。標記化合物33g(収率:56%)を得
た。 mp54−58℃。 IR(KBr)2970,2790,1715,149
5,1445,1230,1145,740,700c
−1
【0074】実施例11 3−ベンズヒドリル−1−プロピル−4−ピペリジノン 実施例10と同様にして標記化合物を得た(収率:42
%)。 mp72−76℃。 IR(KBr)2960,2800,1715,149
5,1450,1370,1230,1120,74
0,700cm−1
【0075】実施例12 3−ベンズヒドリル−1−(2−フェニルエチル)−4
−ピペリジノン 実施例10と同様にして標記化合物を得た(収率:38
%)。 mp73−76℃。 IR(KBr)2960,2780,1715,145
0,1225,1130,740,700cm−1
【0076】参考例1 1−(2−メトキシベンジル)−4−ピペリジノン 4−ピペリジノン14.3g、2−メトキシベンジルア
ルコール13.8g、ジイソプロピルエチルアミン35
mlをジクロロメタン50mlに溶解し、氷冷下攪拌し
ながらエチル o-フェニレンホスフェート(EPPA)
24mlを添加した。4日間室温で放置した後、反応液
を水洗し減圧下に溶媒を留去した。残留物に水300m
l、アセトン100ml、濃塩酸25mlを加え70℃
油浴中16時間攪拌した。減圧下にアセトンを留去し、
重炭酸ナトリウムで中和した。混合物をジクロロメタン
にて抽出後、硫酸マグネシウムで乾燥し減圧下に溶媒を
留去した。残留物にアセトン100ml、濃塩酸10m
lを加え減圧下に溶媒を留去した。残留物をアセトンに
溶解し氷冷した。析出結晶を濾取し、標記化合物塩酸塩
17.6gを得た。 mp173−175℃。 IR(KBr)3330,3280,2940,270
0,2650,2560,1600,1495,147
0,1440,1290,1255,1150,110
0,1040,985,960,760,600cm
−1。標記化合物塩酸塩17.6g、重炭酸ナトリウム
10g、水30ml、ジクロロメタン100mlからな
る溶液を激しく攪拌した。ジクロロメタン層を分取し硫
酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。標
記化合物13.7g(収率:62.8%)を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.50(t,4H,
J=6Hz),2.82(t,4H,J=6Hz),
3.70(s,2H),3.83(s,3H),6.8
5−7.41(m,4H)。
【0077】実施例13 1−(2−メトキシベンジル)−3−(9H−キサンテ
ン−9−イル)−4−ピペリジノン 1−(2−メトキシベンジル)−4−ピペリジノン2.
2gをジクロロメタン20mlに溶解し、氷冷攪拌下T
MSOTf4mlついでキサントヒドロール1.9gを
加えた。氷冷下に1時間攪拌した後、水30mlを加え
重炭酸ナトリウムで中和した。反応液を水洗後、減圧下
に溶媒を留去し残留物に酢酸エチルを加え濾過した。濾
液を濃縮しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10
0g,酢酸エチル:ヘキサン=1:4)に付し精製し
た。目的分画液を濃縮し、析出結晶を濾取した。標記化
合物0.89g(収率:22%)を得た。 mp96−97℃。 IR(KBr)2800,1720,1600,148
0,1460,1240,1100,1025,765
cm−1
【0078】実施例14 3−(5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−
イル)−1−(2−メトキシベンジル)−4−ピペリジ
ノン 1−(2−メトキシベンジル)−4−ピペリジノン2.
2gをジクロロメタン20mlに溶解し、氷冷下攪拌し
ながらTMSOTf4mlを加えた。5分後、−50℃
で攪拌しながらジベンゾスベレノール2gを加えた。そ
のまま60分攪拌した(浴温はその間−50℃から−1
0℃に上昇した)。水20mlを加え重炭酸ナトリウム
で中和した。ジクロロメタン層を分取し重曹水で洗浄し
た後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去
した。少量のエチルエーテルを加え析出晶を濾取し標記
化合物1.78g(収率:44%)を得た。 mp113−114℃。 IR(KBr)2775,1710,1600,159
0,1495,1440,1255,1195,112
0,1035,810,780,760,560,46
0cm−1
【0079】実施例15 3−[ビス(4−メトキシフェニル)メチル]−1−メチ
ル−4−ピペリジノン 1−メチル−4−ピペリジノン1.13gをジクロロメ
タン10mlに溶解し、TMSOTf4mlを添加し
た。ついでで4,4’−ジメトキシベンズヒドロール
2.44gをゆっくりと添加した。−50℃にて45分
放置した後、氷水を加え激しく攪拌した。酢酸エチル2
0mlを加え、重炭酸ナトリウムでアルカリ性とした
後、酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥した。シリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(40g,酢酸エチ
ル)に付し精製した。減圧下に溶媒を留去しヘキサンを
加え結晶を濾取した。標記化合物1.12g(収率:3
3%)を得た。 mp104.5−106℃。 IR(KBr)2950,2840,2810,171
5,1610,1515,1470,1305,126
0,1250,1180,1030,850,830,
810,560,550cm−1
【0080】実施例16 3−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]−1−メチル
−4−ピペリジノン 1−メチル−4−ピペリジノン1.13gをジクロロメ
タン15mlに溶解し、氷冷下にTMSOTf4ml、
ついで4,4’−ジクロロベンズヒドロール2.5gを
加えた。室温にて一夜攪拌した後、水20mlを加え重
炭酸ナトリウムで中和した。ジクロロメタン層を減圧濃
縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(40
g,酢酸エチル)に付し精製した。減圧下に溶媒を留去
しヘキサンを加え結晶を濾取した。標記化合物2.26
g(収率:65%)を得た。 mp146−147℃。 IR(KBr)2975,2780,1715,149
0,1415,1140,1090,1015,82
0,795,550,500cm−1
【0081】実施例17 1−メチル−3−(9H−キサンテン−9−イル)−4
−ピペリジノン 1−メチル−4−ピペリジノン1.13gをジクロロメ
タン15mlに溶解し、氷冷下にTMSOTf4ml、
ついでキサントヒドロール1.98gを加え、60分氷
冷攪拌した。水20mlを加え重炭酸ナトリウムで中和
した。ジクロロメタン層をとり減圧下に溶媒を留去し
た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(40g,ク
ロロホルム:メタノール=13:5)に付して精製し
た。溶媒を留去し結晶をエチルエーテルでほぐして濾取
した。乾燥し標記化合物0.89g(収率:30%)を
得た。 mp160−162℃。 IR(KBr)2950,2800,1710,148
0,1460,1250,770,760cm−1
【0082】実施例18 1−ベンジル−3−(9H−キサンテン−9−イル)−
4−ピペリジノン 1−ベンジル−4−ピペリジノン1.13gをジクロロ
メタン15mlに溶解し、氷冷下にTMSOTf4m
l、ついでキサントヒドロール1.98gを加え60分
氷冷攪拌した。水20mlを加え重炭酸ナトリウムで中
和した。ジクロロメタン層をとり減圧下に溶媒を留去し
た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(100g,
酢酸エチル:ヘキサン=1:1)に付し精製した。溶媒
を留去し結晶をヘキサンでほぐして濾取した。乾燥し標
記化合物0.76g(収率:21%)を得た。 mp124−125℃。 IR(KBr)2960,2760,1710,147
5,1460,1255,1190,1095,90
0,765,755,695,510,480c
−1
【0083】実施例19 1−メチル−3−(9H−チオキサンテン−9−イル)
−4−ピペリジノン 1−メチル−4−ピペリジノン1.13gをジクロロメ
タン15mlに溶解し、氷冷下にTMSOTf4mlを
添加後、−78℃に冷却しチオキサントヒドロール1.
98gを加え同温度で60分間攪拌した。反応液に水2
0mlを加え重炭酸ナトリウムで中和した。ジクロロメ
タン層をとり減圧下に溶媒を留去した。シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(40g,クロロホルム:メタノ
ール=13:5)に付して精製した。溶媒を留去し結晶
をエチルエーテルでほぐして濾過した。乾燥し標記化合
物0.56g(収率:18%)を得た。 mp155−156℃。 IR(KBr)2940,2800,1710,147
0,1440,1375,1240,1135,106
0,780,750,575,490cm−1
【0084】実施例20 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチ
ル−4−ピペリジノン 1−メチル−4−ピペリジノン2.2gをジクロロメタ
ン40mlに溶解し、氷冷下にTMSOTf8mlを滴
下した。室温で25分攪拌後、4,4’−ジフルオロベ
ンズヒドロール3.7gを添加した。室温で16時間攪
拌した後、水50mlを加え重炭酸ナトリウムで中和し
た。ジクロロメタン層を分取し水洗した後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、残留物
(結晶)をヘキサンでほぐして濾取した。標記化合物
4.7g(収率:88%)を得た。 mp127−129℃。 IR(KBr)2970,2940,2800,278
0,1715,1600,1510,1505,123
0,825,560,540cm−1
【0085】実施例21 1−ベンジル−3−[ビス(4−フルオロフェニル)メ
チル]−4−ピペリジノン 1−ベンジル−4−ピペリジノン10gをジクロロメタ
ン50mlに溶解し、氷冷攪拌下にTMSOTf20m
lを滴下した。室温で15分攪拌後、4,4’−ジフル
オロベンズヒドロール11gを添加した。室温で16時
間攪拌した後、水50mlを加え酢酸ナトリウムで中和
した。ジクロロメタン層をとり水洗した後、減圧下に溶
媒を留去し油状の標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.30−2.75,
2.80−2.94(各m,6H),3.20−3.3
0(m,1H),3.42および3.57(ABq,2
H,J=13Hz),4.61(d,1H,J=11H
z),6.81−7.30(m,13H)。上記油分に
エタノール50ml、濃塩酸10mlを加え減圧下に溶
媒を留去した。残留物(結晶)をヘキサンでほぐして濾
取した。標記化合物塩酸塩16.9g(収率:79%)
を得た。 mp180−182℃。 IR(KBr)2900,2450,2390,173
5,1600,1510,1455,1405,141
5,1240,1230,1220,1160,82
5,770,700,580,550,530,520
cm−1
【0086】実施例22 1−ベンジル−3−[ビス(4−クロロフェニル)メチ
ル]−4−ピペリジノン 1−ベンジル−4−ピペリジノン1.9gをジクロロメ
タン20mlに溶解し、氷冷攪拌下にTMSOTf4m
l、4,4’−ジクロロベンズヒドロール2.5gを添
加した。室温で18時間攪拌した後、水50mlを加え
重炭酸ナトリウムで中和した。ジクロロメタン層を水洗
し、減圧下に溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(100g,酢酸エチル:ヘキサ
ン=1:1)付して精製し、油状の標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.30−2.90
(各m,6H),3.20−3.34(m,1H),
3.42および3.57(ABq,2H,J=12.9
Hz),4.56(d,1H,J=11Hz),7.0
0−7.32(m,13H)。上記油分にエタノール3
0ml、濃塩酸0.84mlを加え減圧下に溶媒を留去
した。残留物(結晶)をエタノールでほぐして濾取し
た。標記化合物塩酸塩3.3g(収率:72%)を得
た。 mp192−195℃。 IR(KBr)2900,2450,2380,173
0,1490,1090,1010,795,700,
525cm−1
【0087】実施例23 3−[(4−クロロフェニル)(フェニル)メチル]−1
−メチル−4−ピペリジノン 1−メチル−4−ピペリジノン2.3gをジクロロメタ
ン40mlに溶解し、氷冷攪拌下にTMSOTf8m
l、4−クロロベンズヒドロール4.2gを添加した。
室温にて16時間攪拌した後、水50mlを加え、重炭
酸ナトリウムで中和した。ジクロロメタン層を水洗した
後、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去
し油状の標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.27,2.28
(各s,3H),2.27−2.40,2.40−2.
85(各m,6H),3.41(m,1H),4.50
(d,1/2H,J=11.6Hz),4.55(d,
1/2H,J=11.2Hz),7.10−7.35
(m,9H)。上記油分にエタノール20ml、濃塩酸
1.6mlを加え減圧下に溶媒を留去した。残留物(結
晶)をエタノールでほぐして濾取した。標記化合物塩酸
塩3.3g(収率:47%)を得た。 mp192−193℃。 IR(KBr)2950,2460,1730,149
0,1090,1015,755,700,545cm
−1
【0088】実施例24 1−ベンジル−3−[(4−クロロフェニル)(フェニ
ル)メチル]−4−ピペリジノン 1−ベンジル−4−ピペリジノン1.9gをジクロロメ
タン20mlに溶解し、氷冷攪拌下にTMSOTf4m
l、4−クロロベンズヒドロール2.1gを添加した。
室温にて16時間攪拌した後、水50mlを加え、重炭
酸ナトリウムで中和した。ジクロロメタン層を水洗した
後、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去
し油状の標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.30−2.90
(m,6H),3.25−3.40(m,1H),3.
39−3.62(m,2H),4.59(d,1/2
H,J=11.4Hz),4.62(d,1/2H,J
=11.2Hz),7.05−7.40(m,14
H)。上記油分にエタノール20ml、濃塩酸2mlを
加え減圧下に溶媒を留去した。残留物(結晶)をエタノ
ールでほぐして濾取した。標記化合物塩酸塩2.9g
(収率:74%)を得た。 mp175−178℃。 IR(KBr)2900,2450,2380,173
0,1490,1450,1090,1015,76
0,700,545,525cm−1
【0089】実施例25 3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,
d]シクロヘプテン−5−イル)−1−メチル−4−ピ
ペリジノン 1−メチル−4−ピペリジノン1.13gをジクロロメ
タン20mlに溶解し、氷冷攪拌下TMSOTf4ml
を添加した。−50℃に冷却しジベンゾスベロール2.
1gを添加後、同温度で2時間攪拌した。水20mlを
加え重炭酸ナトリウムで中和した。ジクロロメタン層を
とり水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減
圧下に溶媒を留去し、残留物(結晶)をヘキサンでほぐ
して濾取した。標記化合物1.4g(収率:46%)を
得た。 mp146−147℃。 IR(KBr)2940,2790,1715,123
0,1135,780,755,740,560cm
−1
【0090】実施例26 3−(5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−
イル)−1−メチル−4−ピペリジノン 1−メチル−4−ピペリジノン1.13gをジクロロメ
タン15mlに溶解し、氷冷攪拌下TMSOTf4ml
を添加した。−70℃に冷却しジベンゾスベレノール
2.1gを添加後、同温度で1時間攪拌した。水20m
lを加え重炭酸ナトリウムで中和した。ジクロロメタン
層をとり水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。減圧下に溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付し酢酸エチルで展開した。溶媒を留去
後、残留物(結晶)をヘキサンでほぐして濾取した。標
記化合物1g(収率:33%)を得た。 mp144−158℃。 IR(KBr)2960,2775,1710,148
0,1360,1270,1250,1220,115
5,1135,1050,795,780,760,7
25,550,465cm−1
【0091】実施例27 1−ベンジル−3−(5H−ジベンゾ[a,d]シクロ
ヘプテン−5−イル)−4−ピペリジノン 1−ベンジル−4−ピペリジノン10gをジクロロメタ
ン100mlに溶解し、氷冷攪拌下TMSOTf4ml
を添加した。−50℃に冷却しジベンゾスベレノール1
0gを添加後1時間攪拌した(浴温は−50℃から0℃
に昇温)。水20mlを加え重炭酸ナトリウムで中和し
た。ジクロロメタン層をとり水洗した後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、残留物
(結晶)を酢酸エチルでほぐして濾取した。標記化合物
12.7g(収率:67%)を得た。mp167−16
9℃。 IR(KBr)2825,1705,1495,134
0,1240,1185,1115,810,780,
730,700,465cm−1
【0092】実施例28 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン 1−アセチル−3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン
10.2gに水200ml、濃塩酸200mlを加え5
時間加熱した。さらに80℃で一夜攪拌した後、熱時濾
過し濾液を減圧下に濃縮した。残留物(結晶)をエタノ
ールでほぐして濾取した。標記化合物塩酸塩8g(収
率:80%)を得た。 mp208−210℃。 IR(KBr)2980,2800,2710,173
5,1590,1450,1385,1170,75
5,710,700,540cm−1
【0093】実施例29 3−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]−4−ピペリ
ジノン 実施例28と同様にして標記化合物塩酸塩(収率:77
%)を得た。 mp145−147℃。 IR(KBr)3400,2900,2700,173
0,1590,1490,1410,1090,101
0,810,790,540,500cm−1
【0094】実施例30 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−4−ピペ
リジノン 実施例28と同様にして標記化合物塩酸塩(収率:97
%)を得た。 mp122−123℃。 IR(KBr)3420,2920,2700,249
0,1730,1600,1505,1220,115
5,825,570,550,525cm−1
【0095】実施例31 4−ベンズヒドリル−3−ピペリジノン 4−ベンズヒドリル−1−ベンジル−3−ピペリジノン
塩酸塩12gをメタノール250mlに溶解し、ついで
10%Pd−C粉末含水品(日本エンゲルハルド)6g
を加え、水素気流中で攪拌した。計算量の水素が吸収さ
れた後、濾過し濾液を減圧下に濃縮した。残留物(結
晶)をエタノールでほぐして濾取した。標記化合物塩酸
塩7g(収率:76%)を得た。 mp203−207℃。 IR(KBr)3425,2925,2700,245
0,1730,1600,1490,1450,142
0,1375,1305,1235,1155,107
0,1030,770,745,705,690,53
5cm−1
【0096】実施例32 3−ベンズヒドリル−1−(2−メトキシベンジル)−
4−ピペリジノン 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩1g、2
−メトキシベンジルアルコール0.5g、ジイソプロピ
ルエチルアミン1.7gをジクロロメタン10mlに溶
解しEPPA1mlを加えた。室温で16時間放置した
後減圧下に溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(100g,酢酸エチル)に付し精
製した。エチルエーテル3mlより再結晶し標記化合物
0.87g(収率:68%)を得た。 mp114−116℃。 IR(KBr)3010,2900,2780,170
5,1590,1575,1490,1455,143
0,1315,1280,1235,1170,111
0,1080,1015,750,695,540cm
−1
【0097】実施例33 4−ベンズヒドリル−1−(2−メトキシベンジル)−
3−ピペリジノン 4−ベンズヒドリル−3−ピペリジノン塩酸塩1g、2
−メトキシベンジルアルコール0.5g、ジイソプロピ
ルエチルアミン1.7gをジクロロメタン10mlに溶
解しEPPA1mlを加えた。室温で16時間放置した
後減圧下に溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(100g,酢酸エチル:ヘキサン
=1:1)に付し精製した。油状の標記化合物をエタノ
ール5ml、濃塩酸0.3mlに溶解した。析出晶を濾
取し標記化合物塩酸塩0.5g(収率:36%)を得
た。 mp195−196℃。 IR(KBr)2925,2460,2360,173
0,1605,1495,1425,1255,103
0,970,750,710,540cm−1
【0098】実施例34 3−ベンズヒドリル−1−[1−(2−メトキシフェニ
ル)エチル]−4−ピペリジノン 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩3g、
(±)−1−(2−メトキシフェニル)エタノール1.
5g、ジイソプロピルエチルアミン5.1gをジクロロ
メタン30mlに溶解しEPPA3mlを加えた。室温
で16時間放置した後減圧下に溶媒を留去した。残留物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(100g,酢
酸エチルヘキサン=1:1)に付して精製し、油状の標
記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:1.51(d,3H,
J=6.5Hz),2.20−2.90(m,7H),
3.40(m,1H),3.70,3.76(各s,3
H),4.54,4.63(各d,1H,J=11H
z),6.79−7.45(m,14H)。上記油分を
エタノール5ml、濃塩酸0.8mlに溶解し減圧下に
溶媒を留去した。エチルエーテルで洗浄後デカントし乾
燥した。標記化合物塩酸塩1.18g(収率:27%)
を得た。 mp125−127℃。 IR(KBr)3425,2975,2350,173
0,1600,1495,1450,1250,102
0,745,705,540cm−1
【0099】実施例35 3−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]−1−(2−
メトキシベンジル)−4−ピペリジノン 実施例33と同様にして合成し標記化合物塩酸塩を得た
(収率:70%)。 mp186−187℃。 IR(KBr)2940,2500,2400,172
0,1605,1495,1470,1410,126
0,1090,1015,815,755cm
【0100】実施例36 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(2
−メトキシベンジル)−4−ピペリジノン 実施例33と同様にして合成し標記化合物塩酸塩を得た
(収率:51%)。 mp164−166℃。 IR(KBr)2950,2475,2400,172
5,1605,1510,1470,1255,123
0,1220,1160,1030,840,825,
755,555,530cm−1
【0101】実施例37 3−ベンズヒドリル−1−[ビス(4−メトキシフェニ
ル)メチル]−4−ピペリジノン 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩1g、
4,4’−ジメトキシベンズヒドロール0.8g、ジイ
ソプロピルエチルアミン1.7mlをジクロロメタン1
0mlに溶解しEPPA1mlを加えた。室温で3時間
放置した後、反応液を水洗し減圧下に溶媒を留去した。
エチルエーテルより再結晶し標記化合物1.3g(収
率:79%)を得た。 mp137−139℃。 IR(KBr)2960,2800,1720,160
5,1510,1465,1300,1250,117
0,1085,1035,815,700,560,5
40cm−1
【0102】実施例38 3−ベンズヒドリル−1−(2−ヒドロキシベンジル)
−4−ピペリジノン 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩1g、2
−ヒドロキシベンジルアルコール0.5g、ジイソプロ
ピルエチルアミン1.7mlをジクロロメタン15ml
に溶解しEPPA1mlを加えた。室温で1時間攪拌し
た後、反応液を水洗し減圧下に溶媒を留去した。残留物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(100g,酢
酸エチル)に付し精製した。エチルエーテルより再結晶
し標記化合物0.78g(収率:63%)を得た。 mp109−110℃。 IR(KBr)2840,1730,1590,149
5,1470,1450,1415,1365,126
0,1235,1090,760,700,545cm
−1
【0103】実施例39 3−ベンズヒドリル−1−(3−ヒドロキシベンジル)
−4−ピペリジノン 実施例38と同様にして標記化合物を得た(収率:75
%)。 mp134−137℃。 IR(KBr)3250,3010,2800,168
5,1670,1585,1490,1475,144
0,1350,1330,1270,1250,75
0,700,685,535cm−1
【0104】実施例40 3−ベンズヒドリル−1−(4−ヒドロキシベンジル)
−4−ピペリジノン 実施例38と同様にして標記化合物を得た(収率:66
%)。 mp133−134℃。 IR(KBr)2800,1720,1615,159
5,1515,1495,1450,1240,75
0,700cm−1。標記化合物のエタノール溶液に計
算量の濃塩酸を加え減圧下に溶媒を留去した。残留物に
エチルエーテルを加え結晶性粉末を濾取し、標記化合物
塩酸塩を得た。 mp149−150℃。 IR(KBr)2930,1735,1610,158
5,1510,1465,1450,1300,121
0,1030,705cm−1
【0105】実施例41 3−ベンズヒドリル−1−(4−ヒドロキシ−3−メト
キシベンジル)−4−ピペリジノン 実施例38と同様にして標記化合物を得た(収率:定量
的)。 mp131−132℃。 IR(KBr)3010,2950,2800,171
5,1600,1515,1485,1460,144
5,1340,1270,1230,1150,102
5,740,700cm−1
【0106】実施例42 3−ベンズヒドリル−1−(1,3−ベンゾジオキソー
ル−5−イルメチル)−4−ピペリジノン 実施例32と同様にして標記化合物を得た(収率:38
%)。 mp113−114℃。 IR(KBr)3010,2860,2780,170
5,1590,1495,1480,1430,124
0,1175,1025,920,730cm
【0107】実施例43 3−ベンズヒドリル−1−(2,3−ジメトキシベンジ
ル)−4−ピペリジノン 実施例32と同様にして油状の標記化合物を得た(収
率:54%)。 H−NMR(CDCl)δ:2.25−2.90
(m,6H),3.35(m,1H),3.50および
3.59(ABq,2H,J=13Hz),3.81,
3.87(各s,6H),4.64(d,1H,J=1
1Hz),6.80−7.32(m,13H)。上記油
分にエタノール、および計算量の濃塩酸を加え減圧下に
溶媒を留去した。残留物にエチルエーテルを加え結晶性
粉末を濾取し、標記化合物塩酸塩を得た。 mp157−160℃。 IR(KBr)2900,2450,2360,173
0,1580,1480,1445,1425,127
0,1075,1000,740,695,535cm
−1
【0108】実施例44 3−ベンズヒドリル−1−(2,4−ジメトキシベンジ
ル)−4−ピペリジノン 実施例32と同様にして油状の標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.35−3.00
(m,6H),3.40(m,1H),3.54(s,
2H),3.78,3.86(各s,6H),4.64
(d,1H,J=11Hz),6.47,7.10−
7.40(m,13H)。上記油分にエタノール、およ
び計算量の濃塩酸を加え減圧下に溶媒を留去した。残留
物にエチルエーテルを加え、結晶性粉末を濾取し標記化
合物塩酸塩1.6g(収率:71%)を得た。 mp173−174℃。 IR(KBr)2930,1735,1610,158
5,1510,1465,1450,1300,121
0,1030,705cm−1
【0109】実施例45 3−ベンズヒドリル−1−(3,4−ジメトキシベンジ
ル)−4−ピペリジノン 実施例32と同様にして油状の標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.30−2.90
(m,6H),3.30−3.45(m,1H),3.
35および3.49(ABq,2H,J=13Hz),
3.88,3.91(各s,6H),4.60(d,1
H,J=11.4Hz),6.75−7.32(m,1
3H)。上記油分にエタノール、および計算量の濃塩酸
を加え減圧下に溶媒を留去した。残留物にエチルエーテ
ルを加え結晶性粉末を濾取し標記化合物塩酸塩(収率:
73%)を得た。 mp174−180℃。 IR(KBr)2950,2450,2360,172
0,1590,1515,1445,1265,123
0,1145,1015,700cm−1
【0110】実施例46 3−ベンズヒドリル−1−(3,4,5−トリメトキシ
ベンジル)−4−ピペリジノン 実施例32と同様にして油状の標記化合物を得た(収
率:81%)。 H−NMR(CDCl)δ:2.40−2.90
(m,6H),3.30−3.45(m,1H),3.
43および3.56(ABq,2H,J=13Hz),
3.85,3.87(各s,9H),4.56(d,1
H,J=11Hz),7.05−7.35(m,12
H)。上記油分にエタノール、および計算量の濃塩酸を
加え減圧下に溶媒を留去した。残留物にエチルエーテル
を加え結晶性粉末を濾取し標記化合物を得た。 mp182−185℃。 IR(KBr)2925,2500,1720,158
5,1500,1465,1445,1420,133
0,1240,1180,1160,1120,99
5,850,740,700cm−1
【0111】実施例47 3−ベンズヒドリル−1−(10,11−ジヒドロ−5
H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−
4−ピペリジノン 実施例32と同様にして標記化合物を得た(収率:48
%)。 mp180−181℃。 IR(KBr)3000,2910,2760,170
0,1485,1440,1420,1195,107
5,760,750,700cm−1
【0112】実施例48 3−ベンズヒドリル−1−(5H−ジベンゾ[a,d]
シクロヘプテン−5−イル)−4−ピペリジノン 実施例32と同様にして標記化合物を得た(収率:88
%)。 mp175−178℃。 IR(KBr)3030,2780,1715,149
5,1445,1310,1250,1090,81
0,800,775,750,710,550,480
cm−1
【0113】実施例49 3−ベンズヒドリル−1−(4−メトキシベンジル)−
4−ピペリジノン 実施例32と同様にして標記化合物0.85g(収率:
66%)を得た。 mp103−104℃。 IR(KBr)3025,2950,2780,171
0,1610,1510,1240,1030,74
0,700,540cm−1
【0114】実施例50 3−ベンズヒドリル−1−(9H−キサンテン−9−イ
ル)−4−ピペリジノン 実施例32と同様にして合成し標記化合物を得た(収
率:39%)。 mp180−181℃。 IR(KBr)3020,2900,2780,170
5,1595,1565,1485,1470,145
0,1330,1320,1250,1200,119
0,1180,895,760,750,695,53
5cm−1
【0115】実施例51 3−ベンズヒドリル−1−(9H−チオキサンテン−9
−イル)−4−ピペリジノン 実施例32と同様にして合成し標記化合物を得た(収
率:39%)。 mp186−188℃。 IR(KBr)2940,2800,1715,159
0,1500,1475,1440,1335,75
0,710cm−1
【0116】実施例52 3−ベンズヒドリル−1−シンナミル−4−ピペリジノ
ン 実施例32と同様にして合成し標記化合物を得た(収
率:61%)。 mp114−115℃。 IR(KBr)3010,2780,1710,159
0,1485,1440,1330,1170,112
5,1030,965,735,700,685,54
0cm−1
【0117】実施例53 3−ベンズヒドリル−1−(ピリジン−3−イルメチ
ル)−4−ピペリジノン 実施例32と同様にして合成し標記化合物を得た(収
率:40%)。 mp121−122℃。 IR(KBr)3025,2950,2910,280
0,1710,1590,1570,1490,144
5,1420,1345,1185,1085,102
5,780,700,550cm−1
【0118】実施例54 3−ベンズヒドリル−1−(ピリジン−2−イルメチ
ル)−4−ピペリジノン実施例32と同様にして合成
し、標記化合物を得た(収率:36%)。 mp100℃。 IR(KBr)3025,2900,2800,171
0,1585,1565,1490,1470,145
0,1430,1340,1185,1080,99
0,780,760,740,700,690,54
5,490cm−1
【0119】実施例55 3−ベンズヒドリル−1−[(3−ヒドロキシピリジン
−2−イル)メチル]−4−ピペリジノン 実施例32と同様にして合成し、標記化合物を得た(収
率:61%)。 mp121−122℃。 IR(KBr)3025,2950,2820,171
0,1595,1575,1490,1445,141
5,1355,1335,1260,1235,122
0,1165,1115,1090,980,800,
775,740,700,690,540cm−1
【0120】実施例56 3−ベンズヒドリル−1−[(3−ヒドロキシ−6−メ
チルピリジン−2−イル)メチル]−4−ピペリジノン 実施例32と同様にして合成し標記化合物を得た(収
率:78%)。 mp164−165℃。 IR(KBr)3020,2920,2800,250
0,1715,1575,1490,1470,144
5,1420,1340,1300,1275,119
0,1165,1125,840,740,700,6
35,600,540cm−1
【0121】実施例57 3−ベンズヒドリル−1−(2−プロパルギル)−4−
ピペリジノン 実施例32と同様にして合成し、標記化合物を得た(収
率:20%)。mp85−87℃。 IR(KBr)3250,3025,2800,279
5,1710,1595,1495,1470,145
0,1340,1315,1195,800,780,
750,700,540cm−1
【0122】実施例58 3−ベンズヒドリル−1−(1H−インドール−3−イ
ルメチル)−4−ピペリジノン 実施例32と同様にして合成し、標記化合物を得た(収
率:36%)。 mp170−171℃。 IR(KBr)3270,3050,2800,170
0,1490,1450,1435,1350,124
0,1195,1095,1090,1005,74
0,700,545cm−1
【0123】実施例59 3−ベンズヒドリル−1−(2−チエニルメチル)−4
−ピペリジノン 実施例32と同様にして合成し、油状の標記化合物を得
た(収率:48%)。 H−NMR(CDCl)δ:2.27−2.95
(m,6H),3.33−3.45(m,1H),3.
67および3.76(ABq,2H,J=14Hz),
4.66(d,1H,J=11.2Hz),6.84−
7.36(m,13H)。上記油分をエタノールに溶解
し濃塩酸を加え減圧下に溶媒を留去した。残留物にエチ
ルエーテルを加え結晶性粉末を濾取し、標記化合物塩酸
塩を得た。 mp177−179℃。 IR(KBr)3425,3025,2440,237
5,1730,1490,1450,1370,85
5,745,700cm−1
【0124】実施例60 3−ベンズヒドリル−1−(2−フリルメチル)−4−
ピペリジノン 実施例32と同様にして合成し、油状の標記化合物を得
た(収率:52%)。 H−NMR(CDCl)δ:2.30−2.90
(m,6H),3.35−3.45(m,1H),3.
46および3.63(ABq,2H,J=14Hz),
4.57(d,1H,J=10Hz),6.11−7.
40(m,13H)。上記油分をエタノールに溶解し濃
塩酸を加え減圧下に溶媒を留去した。残留物にエチルエ
ーテルを加え結晶性粉末を濾取し、標記化合物塩酸塩を
得た。 mp188−190℃。 IR(KBr)3425,2900,2425,239
0,1730,1600,1495,1450,115
0,1020,750,700,600,545cm
−1
【0125】実施例61 3−ベンズヒドリル−1−[(4−メチル−1H−イミ
ダゾール−5−イル)メチル]−4−ピペリジノン 実施例32と同様にして合成した。シリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=4:
1)で精製し、標記化合物を得た(収率:51%)。 H−NMR(CDCl)δ:2.11(s,3
H),2.50,2.80(各m,6H),3.30−
3.55(m,1H),3.38および3.51(AB
q,2H,J=13.6Hz),4.55(d,1H,
J=11.4Hz),7.00−7.46(m,11
H)。上記油分をエタノールに溶解し濃塩酸を加え減圧
下に溶媒を留去した。残留物にエチルエーテルを加え結
晶性粉末を濾取し、標記化合物塩酸塩を得た。 mp172−174℃。 IR(KBr)3450,3000,2650,172
0,1640,1490,1450,1370,119
0,745,700,690,630,635c
−1
【0126】実施例62 3−ベンズヒドリル−1−[(E)−3−(2−メトキ
シフェニル)−2−プロペニル]−4−ピペリジノン 3−(2−メトキシフェニル)アクリルアルデヒド1.
62gをエタノール20mlに溶解し、水素化ホウ素ナ
トリウム0.5gを加え、室温で数時間攪拌した。酢酸
エチル30mlを加え食塩水で3回洗浄した。硫酸マグ
ネシウムで乾燥した後、減圧下に溶媒を留去した。残留
物をジクロロメタン20mlに溶解し、氷冷下攪拌しな
がら、3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩3
g、ジイソプロピルエチルアミン5.1g、EPPA
2.4mlを添加した。16時間室温に放置後、減圧下
に溶媒を留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(100g,酢酸エチル:ヘキサン=1:1)に付し
同溶媒で展開した。目的分画液を濃縮し析出結晶をエチ
ルエーテルでほぐして濾取した。標記化合物1.39g
(収率:34%)を得た。 mp117−118℃。 IR(KBr)2800,1715,1600,149
0,1470,1450,1240,1030,75
5,705,545cm−1
【0127】実施例63 3−ベンズヒドリル−1−[2−(2−メトキシフェニ
ル)エタンイミドイル]−4−ピペリジノン 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩3g、エ
チル(2−メトキシフェニル)アセトイミデート塩酸塩
3.5g、トリエチルアミン3.5mlをジクロロメタ
ン20mlに溶解し、40℃で16時間攪拌した。水洗
後硫酸マグネシウムで乾燥し減圧下溶媒を留去した。残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(100
g,ジクロロメタン:メタノール:トリエチルアミン=
8:2:1)に付して精製した。溶媒を留去し残留物
(結晶)をエチルエーテルでほぐして濾取し、標記化合
物0.78g(収率:19%)を得た。 mp57−58℃。 IR(KBr)3400,3300,3000,171
5,1580,1490,1465,1450,125
0,1110,1020,760,705cm
【0128】実施例64 3−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]−1−[2−
(2−メトキシフェニル)エタンイミドイル]−4−ピ
ペリジノン 3−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]−4−ピペリ
ジノン塩酸塩1g、エチル2−メトキシフェニルアセト
イミデート塩酸塩0.8g、トリエチルアミン1mlを
ジクロロメタン10mlに溶解し48時間還流した。水
洗後硫酸マグネシウムで乾燥し減圧下に溶媒を留去し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1
00g,ジクロロメタン:メタノール:トリエチルアミ
ン=8:2:1)に付して精製した。溶媒を留去し粉末
(アモルファス)として標記化合物0.38g(収率:
29%)を得た。 IR(KBr)2920,1715,1600,149
5,1460,1250,1110,1090,101
5,795,750,540cm−1
【0129】実施例65 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−[2
−(2−メトキシフェニル)エタンイミドイル]−4−
ピペリジノン 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−4−ピペ
リジノン塩酸塩1.5g、エチル2−メトキシフェニル
アセトイミデート塩酸塩0.8g、トリエチルアミン1
mlをジクロロメタン10mlに溶解し20時間還流し
た。水洗後硫酸マグネシウムで乾燥し減圧下溶媒を留去
した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(100g,ジクロロメタン:メタノール:トリエチル
アミン=8:2:1)に付して精製した。溶媒を留去し
粉末として標記化合物0.6g(収率:30%)を得
た。 IR(KBr)2925,2840,1715,160
0,1510,1460,1440,1250,122
0,1160,1105,1050,1030,82
5,755,550,530cm−1
【0130】実施例66 3−ベンズヒドリル−1−(3−メチル−1,2,4−
チアジアゾール−5−イル)−4−ピペリジノン 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩1.5
g、5−クロロ−3−メチル−1,2,4−チアヂアゾ
ール1.3g、トリエチルアミン1.4mlをジクロロ
メタン10mlに溶解し48時間室温に放置した。反応
液を水洗後硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒
を留去し残留物(結晶)をエチルエーテルでほぐして濾
取し、標記化合物1.3g(収率:72%)を得た。 mp164−166℃。 IR(KBr)2900,2860,1715,156
0,1490,1450,1385,1315,79
5,745,705,540cm−1
【0131】実施例67 N−[(3−ベンズヒドリル−4−オキソ−1−ピペリ
ジニル)カルボチオイル]ベンズアミド 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩3g、ベ
ンゾイルイソチオシアネート1.6g、トリエチルアミ
ン1.4mlをジクロロメタン30mlに溶解し5時間
室温で攪拌した。減圧下に溶媒を留去し残留物に水、エ
チルエーテルを加えると結晶が析出した。濾取し標記化
合物4g(収率:93%)を得た。 mp168−169℃。 IR(KBr)3200,1725,1700,160
0,1530,1455,1430,1240,117
0,1150,855,755,720,700,65
5cm−1
【0132】実施例68 3−ベンズヒドリル−4−オキソ−1−ピペリジンカル
ボキサミド 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩1g、イ
ソシアン酸カリウム0.35g、をエタノール20m
l、水10mlに溶解し16時間室温で攪拌した。析出
結晶を濾取し標記化合物1g(収率:97%)を得た。 mp88−89℃。 IR(KBr)3540,3380,3220,170
5,1675,1615,1585,1495,148
0,1450,1310,1090,710,545c
−1
【0133】実施例69 3−ベンズヒドリル−4−オキソ−1−ピペリジンカル
ボチオアミド 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩3g、イ
ソチオシアン酸カリウム1.1g、をエタノール100
mlに溶解し16時間環流した。溶媒を減圧下に留去し
た後、酢酸エチルに転溶後水洗した。硫酸マグネシウム
で乾燥し溶媒を減圧下に留去した。残留物をエタノール
に溶解し静置した。結晶を濾取し標記化合物1.3g
(収率:40%)を得た。 mp107℃。 IR(KBr)3500,3425,3300,318
0,1705,1650,1625,1600,150
0,1450,1395,1370,1310,109
0,980,705,550cm−1
【0134】実施例70 3−ベンズヒドリル−N−(2−メトキシフェニル)−
4−オキソ−1−ピペリジンカルボキサミド 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩3g、オ
ルトメトキシフェニルイソシアネート1.5g、トリエ
チルアミン1.4mlをジクロロメタン30mlに溶解
し2時間室温で攪拌した。減圧下に溶媒を留去し残留物
に水およびヘキサンを加えた。析出結晶を濾取し標記化
合物3.98g(収率:96%)を得た。 mp150−151℃。 IR(KBr)3450,3030,1720,165
5,1600,1530,1490,1460,139
0,1335,1295,1250,1210,111
5,1020,755,710,540cm−1
【0135】実施例71 3−ベンズヒドリル−N−(2−メトキシフェニル)−
4−オキソ−1−ピペリジンカルボチオアミド 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩3g、オ
ルトメトキシフェニルイソチオシアネート1.65g、
トリエチルアミン1.4mlをジクロロメタン30ml
に溶解し2時間室温で攪拌した。反応液を水洗し、硫酸
マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。アモ
ルファス粉末状標記化合物3g(収率:70%)を得
た。 IR(KBr)3390,2925,1720,160
0,1500,1450,1330,1240,111
0,1020,745,700,540cm−1
【0136】実施例72 3−(3−ベンズヒドリル−4−オキソ−1−ピペリジ
ニル)プロパンニトリル 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩1g、ア
クリロニトリル0.1g、DBU1.52gをジクロロ
メタン10mlに溶解し3時間攪拌した。溶媒を減圧下
に留去した後シリカゲルカラムクロマトグラフィー(1
00g,酢酸エチル)に付し、酢酸エチルで展開した。
溶媒を減圧下に留去し、油状の標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.30−2.45,
2.55−2.84,2.69−3.10.3.35−
3.50(各m,11H),4.65(d,1H,J=
11.4Hz)7.10−7.40(m,10H)。上
記油分をエタノールに溶解し、濃塩酸0.3mlを加え
減圧下に溶媒を留去した。結晶をエチルエーテルでほぐ
して濾取し、標記化合物塩酸塩0.6g(収率:51
%)を得た。 mp163−166℃。 IR(KBr)3000,2300,1730,159
5,1495,1450,1410,1380,75
0,705,540cm−1
【0137】実施例73 3−ベンズヒドリル−4−オキソピペリジン−1−スル
ホン酸ナトリウム 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩1g、ピ
リジン硫酸コンップレックス1.5g、ジイソプロピル
エチルアミン0.6mlをジメチルホルムアミド5ml
に溶解し1時間攪拌した。氷冷下に1N水酸化ナトリウ
ム水溶液30mlを加え、アンバーライトXAD−2カ
ラムに付し、水、ついでメタノールで展開した。黄色の
目的分画液を減圧下に濃縮した。残留物が結晶化した
後、凍結乾燥し、標記化合物1.1g(収率:90%)
を得た。 mp136−140℃。 IR(KBr)3450,3025,2830,171
0,1625,1595,1560,1230,119
0,1040,980,920,740,700,63
0,610,540cm−1
【0138】実施例74 N−[(E)−1−[(3−ベンズヒドリル−4−オキソ
−1−ピペリジニル)カルボニル]−2−(3−ピリジ
ニル)エテニル]アセトアミド 3−ベンズヒドリル−
4−ピペリジノン塩酸塩3g、2−メチル−4−(3−
ピリジルメチリデン)−5−オキサゾロン1.9g、ト
リエチルアミン1.4mlをジメチルホルムアミド10
mlに溶解し、室温にて5時間攪拌した。水30mlを
加え室温にて16時間攪拌の後、析出結晶を濾取し少量
のエタノールついでエチルエーテルで洗浄した。標記化
合物2g(収率:44%)を得た。 mp224−225℃。 IR(KBr)3550,3280,3020,171
0,1680,1660,1640,1515,143
0,1370,1300,1280,1265,86
0,750,705,540cm−1
【0139】実施例75 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル] −1−
(2−ヒドロキシベンジル)−4−ピペリジノン 実施
例38と同様にして標記化合物を得た(収率:81
%)。 mp151−152℃。 IR(KBr)2820,1710,1600,158
5,1500,1485,1460,1350,131
5,1230,1220,1190,1155,82
5,760,545,475cm−1
【0140】実施例76 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル] −1−
(5−ブロモ−2−メトキシベンジル)−4−ピペリジ
ノン 実施例32と同様にして合成し、標記化合物を得た(収
率:66%)。 mp129−130℃。 IR(KBr)2775,1705,1600,151
5,1485,1440,1250,1220,115
5,1115,1030,825,795,620,5
60,550,525cm−1
【0141】実施例77 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(3
−メトキシベンジル)−4−ピペリジノン 実施例32と同様にして油状の標記化合物油状を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.25−2.95
(m,6H),3.26(m,1H),3.40および
3.54(ABq,2H,J=13Hz),3.83
(s,3H,OMe),4.59(d,1H,J=11
Hz),6.75−7.85(m,12H)。上記油分
をエタノールに溶解し計算量の濃塩酸を加え減圧下に溶
媒を留去した。残留物にエチルエーテルを加え16時間
攪拌後、粉末を濾取し乾燥して標記化合物塩酸塩を得た
(収率:67%)。 mp161−163℃。 IR(KBr)2925,2600,2550,173
0,1600,1585,1505,1490,144
5,1440,1270,1220,1180,116
0,1050,830,785,695,545cm
−1
【0142】実施例78 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−
(2,3,4−トリメトキシベンジル)−4−ピペリジ
ノン 実施例32と同様にして油状の標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.25−2.95
(m,6H),3.20(m,1H),3.31および
3.53(ABq,2H,J=13Hz),3.85
(s,3H),3.88(s,6H),4.55(d,
1H,J=11Hz),6.58−7.26(m,10
H)。上記油分をエタノールに溶解し計算量の濃塩酸を
加え減圧下に溶媒を留去した。残留物にエチルエーテル
を加え16時間攪拌後、粉末を濾取し乾燥して標記化合
物塩酸塩を得た(収率:64%)。 mp174−176℃。 IR(KBr)2925,2460,1600,150
5,1470,1420,1280,1225,116
0,1100,1010,825,800,550cm
−1
【0143】実施例79 3−[(4−フルオロフェニル)(フェニル)メチル]−
1−(2−メトキシベンジル)−4−ピペリジノン 1−(2−メトキシベンジル)−4−ピペリジノン1g
をジクロメタン20mlに溶解し、氷冷下にTMSOT
f2mlを添加した。ついで4−フルオロベンズヒドロ
ール1gを加え室温にて16時間攪拌した。水20ml
を加え重炭酸ナトリウムで中和した。ジクロロメタン層
を硫酸マグネシウムで乾燥し減圧下に溶媒を留去した。
残留物(結晶)をヘキサンでほぐして濾取し、標記化合
物0.45g(収率:22%)を得た。 mp115−116℃。 IR(KBr)2800,1710,1600,150
5,1495,1245,1220,1030,810
cm−1
【0144】実施例80 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−
[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−4
−ピペリジノン (工程1)ジメチルホルムアミド10mlに攪拌しなが
ら4−ピペリジノンエチレンケタール2.33g、3,
5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジルブロミド5
g、炭酸カリウム2.25gを加えた。発熱が収まった
後、65℃油浴中60分攪拌した。酢酸エチル30ml
に転溶し水洗後、減圧下に溶媒を留去し残留物に水20
ml、アセトン20ml、濃塩酸2.7mlを加え65
℃で油浴中16時間攪拌した。冷却後、ジクロロメタン
30mlを加え、重炭酸ナトリウムで中和した。ジクロ
ロメタン層を硫酸マグネシウムで乾燥し減圧下に溶媒を
留去した。1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)
ベンジル]−4−ピペリジノン3.8g(収率:72
%)を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.50(t,4H,
J=6Hz),2.79(t,4H,J=6Hz),
3.74(s,2H),7.70−7.90(m,3
H)。 (工程2)工程1で得た1−[3,5−ビス(トリフル
オロメチル)ベンジル]−4−ピペリジノン1.4gを
ジクロロメタン15mlに溶解し、氷冷下にTMSOT
f2mlを添加した。ついで4,4’−ジフルオロベン
ズヒドロール1.1gを加え室温にて16時間攪拌し
た。水20mlを加え重炭酸ナトリウムで中和した。ジ
クロロメタン層を硫酸マグネシウムで乾燥し減圧下に溶
媒を留去した。残留物(結晶)をヘキサンでほぐして濾
取し標記化合物1.4gを得た。熱時少量の酢酸エチル
より再結晶し0.97g(収率:37%)を得た。 mp205−206℃。 IR(KBr)2800,1710,1505,135
0,1280,1220,1170,1120,88
5,830,700,680,555,525c
−1
【0145】実施例81 3−ベンズヒドリル−1−[3,5−ビス(トリフルオ
ロメチル)ベンジル]−4−ピペリジノン 実施例80と同様にして標記化合物を得た(収率:44
%)。 mp180−182℃。 IR(KBr)2960,2800,1710,149
5,1450,1355,1345,1280,117
0,1120,880,750,700,680,54
5cm−1
【0146】実施例82 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(2
−フルオロベンジル)−4−ピペリジノン 実施例80と同様にして油状の標記化合物を得た(収
率:56%)。 H−NMR(CDCl)δ:2.25−3.00
(m,6H),3.20(m,1H),3.51および
3.60(ABq,2H,J=13Hz),4.59
(d,1H,J=11Hz),6.75−7.35
(m,12H)。上記油分をエチルエーテルに溶解し計
算量の4N−HCl/ジオキサン溶液を添加した。析出
晶を濾取し標記化合物塩酸塩を得た。 mp162−164℃。 IR(KBr)2990,2525,1730,160
0,1505,1455,1415,1220,118
5,1155,1115,880,760,550cm
−1
【0147】実施例83 3−ベンズヒドリル−1−(2−フルオロベンジル)−
4−ピペリジノン 実施例80と同様にして標記化合物塩酸塩を得た(収
率:50%)。mp165−166℃ IR(KBr)1730,1620,1585,149
5,1450,1240,1190,1110,103
0,760,740,700cm−1
【0148】実施例84 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−[2
−(2−メトキシフェニル)−2−オキソエチル]−4
−ピペリジノン 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−4−ピペ
リジノン塩酸塩1.1g、2−ブロモ−2’−メトキシ
アセトフェノン0.8g、炭酸カリウム1.4gをジメ
チルホルムアミド10mlに加え室温で16時間攪拌し
た。酢酸エチル30mlに転溶し水洗したのち、硫酸マ
グネシウムで乾燥し減圧下に溶媒を留去した。残留物を
酢酸エチルで再結晶し標記化合物0.88g(収率:5
9%)を得た。 mp148−149℃。 IR(KBr)2975,2910,2850,171
0,1660,1595,1510,1290,125
0,1220,1165,830,765,560,5
30cm−1
【0149】実施例85 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(2
−フルオロメトキシベンジル)−4−ピペリジノン 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(2
−ヒドロキシベンジル)−4−ピペリジノン1g、2.
75Mブロモフルオロメタンジクロロメタン溶液1m
l、炭酸カリウム0.5g、ジイソプロピルエチルアミ
ン0.48mlをジメチルホルムアミド5mlに加え室
温で26時間攪拌した。酢酸エチル30mlに転溶し水
洗したのち、硫酸マグネシウムで乾燥し減圧下に溶媒を
留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(40g,酢酸エチル:ヘキサン=1:1)に付し、
油状の標記化合物1.2gを得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.30−3.00
(m,6H),3.25(m,1H),3.52および
3.62(ABq,J=13.3Hz),4.58
(d,1H,J=11Hz),5.70(d,2H,J
=54.6Hz),6.80−7.35(m,12
H)。 上記油分をエチルエーテル10mlに溶解し4N−HC
l/ジオキサン溶液0.65mlを加えた。減圧下に溶
媒を留去し残留物にエチルエーテルを加え標記化合物塩
酸塩の粉末(アモルファス)1.2g(定量的)を得
た。 IR(KBr)1730,1605,1510,146
0,1420,1235,1160,1130,108
0,980,830,760cm−1
【0150】実施例86 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(2
−イソプロポキシベンジル)−4−ピペリジノン 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(2
−ヒドロキシベンジル)−4−ピペリジノン1g、ヨウ
化イソプロピル1.3ml、炭酸カリウム2.8gをジ
メチルホルムアミド5mlに加え100℃油浴中16時
間攪拌した。酢酸エチル30mlに転溶し水洗したの
ち、硫酸マグネシウムで乾燥し減圧下に溶媒を留去し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(4
0g,酢酸エチル:ヘキサン=1:1)に付し精製し
た。残留物(結晶)をヘキサンでほぐして濾取し標記化
合物0.35g(収率:31%)を得た。 mp155−156℃。 IR(KBr)2975,2810,1710,160
5,1510,1490,1245,1220,111
5,960,835,760,560,530c
−1
【0151】実施例87 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(ピ
リジン−3−イルメチル)−4−ピペリジノン 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−4−ピペ
リジノン塩酸塩1.1g、3−クロロメチルピリジン塩
酸塩0.66g、炭酸カリウム1.4gをジメチルホル
ムアミド7mlに加え室温で7時間攪拌した。酢酸エチ
ル30mlに転溶し水洗したのち、硫酸マグネシウムで
乾燥し減圧下に溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(40g,酢酸エチルヘキサ
ン,1:1)に付し精製し、油状の標記化合物1gを得
た。 H−NMR(CDCl)δ:2.30−2.95
(m,6H),3.27(m,1H),3.42および
3.58(ABq,2H,J=13.3Hz),4.5
7(d,1H,J=11.3Hz),6.80−7.3
0,7.58,8.55(各m,12H).上記油分を
エチルエーテルに溶解し4N−HCl/ジオキサン溶液
1.3mlを加え標記化合物塩酸塩の粉末(アモルファ
ス)1g(収率:68%)を得た。 IR(KBr)3425,1730,1605,151
0,1225,1130,835cm−1
【0152】実施例88 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−
[[2−(2−ジエチルアミノ)エトキシ]ベンジル]−
4−ピペリジノン 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(2
−ヒドロキシベンジル)−4−ピペリジノン1g、ジエ
チルアミノエチルクロリド塩酸塩1.7g、炭酸カリウ
ム2.8gをジメチルホルムアミド10mlに加え90
℃油浴中7時間攪拌した。酢酸エチル30mlに転溶し
水洗したのち、硫酸マグネシウムで乾燥し減圧下に溶媒
を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(40g,酢酸エチル:メタノール=4:1)に付
し精製し、油状の標記化合物0.7gを得た。 H−NMR(CDCl)δ:1.07(t,6H,
J=7.2Hz),2.35−3.00(m,6H),
2.64(q,4H,J=7.2Hz),2.83
(t,2H,J=6.2Hz),3.28(m,1
H),3,48および3.64(ABq,2H,J=1
3.2Hz,4.02(t,2H,J=6.2Hz),
4.57(d,1H,J=11.4Hz),6.80−
7.29(m,12H)。上記油分をエチルエーテルに
溶解し、4N−HCl/ジオキサン溶液1.3mlを加
え標記化合物塩酸塩の粉末(アモルファス)0.7g
(収率:48%)を得た。 IR(KBr)3450,1730,1605,151
0,1460,1225,1160,1120,84
0,760cm−1
【0153】実施例89 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−
[(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)メ
チル]−4−ピペリジノン 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−4−ピペ
リジノン塩酸塩1.1g、4−クロロメチル−3,5−
ジメチルイソオキサゾール0.5g、炭酸カリウム1.
4gをジメチルホルムアミド10mlに加え室温で16
時間攪拌した。酢酸エチル30mに転溶し水洗したの
ち、硫酸マグネシウムで乾燥し減圧下に溶媒を留去し
た。油状の標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.22,2,32
(各s,6H),2.30−2.70(m,6H),
2.80(m,1H),3.19(s,2H),4.5
0(d,1H,J=11Hz),6.89−7.26
(m,8H)。上記油分をエチルエーテルに溶解し、4
N−HCl/ジオキサン溶液1mlを加え標記化合物塩
酸塩の結晶性粉末1.2g(収率:81%)を得た。 mp114−116℃。 IR(KBr)3450,1730,1630,160
5,1510,1420,1230,1160,83
0,555cm−1
【0154】実施例90 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(キ
ノリン−2−イルメチル)−4−ピペリジノン 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−4−ピペ
リジノン塩酸塩1.1g、2−クロロメチルキノリン塩
酸塩0.8g、炭酸カリウム2.8gをジメチルホルム
アミド10mlに加え室温で16時間攪拌した。酢酸エ
チル30mlに転溶し水洗したのち、硫酸マグネシウム
で乾燥し減圧下に溶媒を濃縮した。析出晶を濾取し標記
化合物1.1g(収率:73%)を得た。mp188−
189℃。 IR(KBr)2820,1705,1600,151
0,1345,1310,1205,1165,111
0,855,835,760,555cm−1
【0155】実施例91 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(4
−トリフルオロメチルベンジル)−4−ピペリジノン 実施例80と同様にして標記化合物を得た(収率:33
%)。 mp126−127℃。 IR(KBr)2950,2825,1715,160
0,1505,1415,1325,1220,116
5,1120,1065,825,545cm
【0156】実施例92 3−ベンズヒドリル−1−(4−トリフルオロメチルベ
ンジル)−4−ピペリジノン 実施例80と同様にして油状の標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.30−2.95
(m,6H),3.37(m,1H),3.45および
3.60(ABq,2H,J=13Hz),4.60
(d,1H,J=11.2Hz),7.08−7.57
(m,14H)。上記油分をエチルエーテルに溶解し計
算量の4N−HCl/ジオキサン溶液を加えて攪拌し
た。結晶を濾取し標記化合物塩酸塩を得た(収率:52
%)。 mp168−169℃。 IR(KBr)2500,1735,1495,145
5,1420,1330,1165,1130,107
0,700cm−1
【0157】実施例93 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(3
−トリフルオロメチルベンジル)−4−ピペリジノン 実施例80と同様にとして標記化合物を得た(収率:4
3%)。 mp150−151℃。 IR(KBr)2950,2800,1705,160
0,1510,1450,1330,1225,117
0,1160,1120,825,785,700,6
60,560,525cm−1
【0158】実施例94 3−ベンズヒドリル−1−(3−トリフルオロメチルベ
ンジル)−4−ピペリジノン 実施例80と同様にとして標記化合物を得た(収率:2
5%)。 mp128−129℃。 IR(KBr)1700,1490,1450,132
5,1160,1115,1070,785,740,
700,545cm−1
【0159】実施例95 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(2
−トリフルオロメチルベンジル)−4−ピペリジノン 実施例80と同様にして標記化合物を得た(収率:75
%)。 mp102−103℃。 IR(KBr)2900,1700,1605,151
0,1450,1380,1340,1315,125
5,1220,1155,1115,1035,102
5,825,765,725,560,530c
−1
【0160】実施例96 3−ベンズヒドリル−1−(2−トリフルオロメチルベ
ンジル)−4−ピペリジノン 実施例80と同様にして標記化合物を得た(収率:60
%)。 H−NMR(CDCl)δ:2.30−2.95
(m,6H),3.38(m,1H),3.60および
3.72(ABq,2H,J=14Hz),4.64
(d,1H,J=11.2Hz),7.09−7.74
(m,14H)。上記油分をエチルエーテルに溶解し計
算量の4N−HCl/ジオキサン溶液を加えた。減圧下
に溶媒を留去し残留物結晶にエチルエーテルを加えて濾
取した。標記化合物塩酸塩を得た。 mp138−140℃。 IR(KBr)2480,1730,1495,145
5,1315,1180,1120,1040,77
5,705,545cm−1
【0161】実施例97 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−[2
−(2−メチルプロポキシ)ベンジル]−4−ピペリジ
ノン 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(2
−ヒドロキシベンジル)−4−ピペリジノン1g、ヨウ
化イソブチル0.9g、炭酸カリウム0.7gをジメチ
ルホルムアミド10mlに加え70℃油浴中16時間攪
拌した。酢酸エチル30mlに転溶し水洗したのち、硫
酸マグネシウムで乾燥し減圧下に溶媒を留去した。残留
物をヘキサンに溶解し析出結晶を濾取した。標記化合物
0.9g(収率:78%)を得た。 mp143−144℃。 IR(KBr)2960,1710,1600,150
5,1240,1220,1160,1105,103
0,830,760,525cm−1
【0162】実施例98 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(2
−エトキシベンジル)−4−ピペリジノン 実施例32と同様にして標記化合物を得た(収率:59
%)。 mp137−138℃。 IR(KBr)2975,2800,1710,160
0,1505,1240,1220,1120,104
5,830,760,560,525cm−1
【0163】実施例99 3−ベンズヒドリル−1−(2−エトキシベンジル)−
4−ピペリジノン実施例32と同様にして油状の標記化
合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:1.33(t,J=7
Hz),2.30−2.95(m,6H),3.40
(m,1H),3.54および3.64(ABq,2
H),4.62(d,1H,J=11.2Hz),6.
80−7.35(m,14H)。 上記油分をエチルエーテルに溶解し計算量の4N−HC
l/ジオキサン溶液を加えた。析出した結晶を濾取し標
記化合物塩酸塩を得た(収率:72%)。mp172−
174℃。 IR(KBr)2980,2925,2490,173
0,1605,1500,1455,1260,113
0,1045,765,750,710,545cm
−1
【0164】実施例100 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(2
−ヒドロキシ−5−ニトロベンジル)−4−ピペリジノ
ン ジメチルホルムアミド10mlに3−[ビス(4−フル
オロフェニル)メチル]−4−ピペリジノン塩酸塩1.
1g、2−クロロメチル−4−ニトロフェノール0.7
g、炭酸カリウム1.4gを加え70℃で3時間攪拌し
た。酢酸エチル30mlに転溶し水洗したのち、酢酸エ
チルを減圧下に留去した。残留物を少量のエチルエーテ
ルに溶解し静置した。析出晶を濾取し標記化合物0.6
4g(収率:42%)を得た。 mp169−170℃。 IR(KBr)2840,1715,1615,160
0,1580,1500,1475,1450,133
5,1280,1215,1160,1085,82
0,745,525cm−1
【0165】実施例101 2−[[3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−4
−オキソピペリジン−1−イル ]メチル]ベンゾニトリ
ル ジメチルホルムアミド10mlに3−[ビス(4−フル
オロフェニル)メチル]−4−ピペリジノン塩酸塩1.
1g、2−シアノベンジルブロミド0.7g、炭酸カリ
ウム1.4gを加え室温で16時間攪拌した。酢酸エチ
ル30mlに転溶し水洗したのち、硫酸マグネトウムで
乾燥し減圧下に溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(40g,酢酸エチルヘキサン
=1:1)で精製した。結晶をヘキサンでほぐして濾取
し標記化合物0.92g(収率:66%)を得た。 mp83−84℃。 IR(KBr)2900,2210,1710,170
0,1600,1505,1440,1340,127
5,1220,1200,1155,1030,100
0,620,555,520cm−1
【0166】実施例102 3−[[3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−4
−オキソピペリジン−1−イル ]メチル]ベンゾニトリ
ル ジメチルホルムアミド10mlに3−[ビス(4−フル
オロフェニル)メチル]−4−ピペリジノン塩酸塩1.
1g、3−シアノベンジルブロミド0.7g、炭酸カリ
ウム1.4gを加え室温で16時間攪拌した。酢酸エチ
ル30mlに転溶し水洗したのち、硫酸マグネシウムで
乾燥し減圧下に溶媒を留去した。残留物を熱エタノール
5mlに溶解後氷冷し析出晶を濾取した。標記化合物
1.18g(収率:85%)を得た。 mp159−160℃。 IR(KBr)2950,2790,2740,222
5,1705,1600,1505,1355,129
5,1220,1155,825,780,685,5
70,550,525cm−1
【0167】実施例103 4−[[3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−4
−オキソピペリジン−1−イル ]メチル]ベンゾニトリ
ル ジメチルホルムアミド10mlに3−[ビス(4−フル
オロフェニル)メチル]−4−ピペリジノン塩酸塩1.
1g、4−シアノベンジルブロミド0.7g、炭酸カリ
ウム1.4gを加え室温で16時間攪拌した。酢酸エチ
ル30mlに転溶し水洗したのち、硫酸マグネシウムで
乾燥し減圧下に溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(40g,酢酸エチル:ヘキサ
ン=1:1)で精製した。結晶をヘキサンでほぐして濾
取し標記化合物1g(収率:72%)を得た。 mp118−120℃。 IR(KBr)2800,2225,1710,160
0,1505,1465,1410,1340,122
0,1155,1100,1015,990,830,
790,550cm−1
【0168】実施例104 1−(1,1’−ビフェニル−4−イルメチル)−3−
[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−4−ピペリジ
ノン 4−フェニルベンジルクロリドを用い、実施例102と
同様にして標記化合物(収率:73%)を得た。 mp148−149℃。 IR(KBr)2800,1705,1600,150
0,1340,1220,1155,1100,82
5,770,735,695,545,520c
−1
【0169】実施例105 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−
(2,6−ジクロロベンジル)−4−ピペリジノン 2,6−ジクロロベンジルブロミドを用い、実施例10
2と同様にして標記化合物(収率:75%)を得た。 mp137−138℃。 IR(KBr)2800,1715,1600,150
0,1435,1215,825,765cm−1
【0170】実施例106 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(4
−ヒドロキシベンジル)−4−ピペリジノン ジクロロメタン10mlに3−[ビス(4−フルオロフ
ェニル)メチル]−4−ピペリジノン塩酸塩1.1g、
ジイソプロピルエチルアミン1.7ml、p−ヒドロキ
シベンジルアルコール0.5gを加え室温でEPPA1
mlを添加した。16時間攪拌したのち、減圧下に溶媒
を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(40g,酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製
して油状の標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.30−2.90
(m,6H),3.25(m,1H),3.34および
3.50(ABq,2H,J=13Hz),4.58
(d,1H,J=11Hz),6.75−7.27
(m,12H)。上記油分をエチルエーテル50mlに
溶解し4N−HCl/ジオキサン溶液1mlを加えた。
結晶性粉末を濾取し標記化合物塩酸塩1.2g(収率:
81%)を得た。 mp145−146℃. IR(KBr)3200,2950,2550,173
0,1615,1510,1450,1415,127
0,1220,1155,825,550,525cm
−1
【0171】実施例107 3−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]−1−(4−
ヒドロキシベンジル)−4−ピペリジノン 3−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]−4−ピペリ
ジノン塩酸塩を用い、実施例106と同様にして油状の
標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.30−2.90
(m,6H),3.25(m,1H),3.33および
3.50(ABq,2H,J=12.8Hz),4.5
3(d,1H,J=11Hz),6.75−7.27
(m,12H)。上記油分をエチルエーテルに溶解し計
算量の4N−HCl/ジオキサン溶液を加えた。結晶性
粉末を濾取し標記化合物塩酸塩(収率:69%)を得
た。 mp142−143℃。 IR(KBr)3200,2550,,1730,16
10,1590,1515,1490,1450,14
10,1270,1230,1175,1090,10
10,840,820,790,540,500cm
−1
【0172】実施例108 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(3
−フェノキシベンジル)−4−ピペリジノン ジクロロメタン10mlに3−[ビス(4−フルオロフ
ェニル)メチル]−4−ピペリジノン塩酸塩1.1g、
ジイソプロピルエチルアミン1.7ml、3−フェノキ
シベンジルアルコール0.7gを加え、室温でEPPA
1mlを添加した。4日間室温で放置したのち、減圧下
に溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(40g,酢酸エチル:ヘキサン=1:1)
で精製して油状の標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.25−2.95
(m,6H),3.25(m,1H),3.40および
3.53(ABq,2H,J=13.2Hz),4.5
8(d,1H,J=11Hz),6.83−7.41
(m,17H)。上記油分をエチルエーテル50mlに
溶解し4N−HCl/ジオキサン溶液2mlを加えた。
結晶性粉末を濾取し標記化合物塩酸塩1.1g(収率:
63%)を得た。 mp164−165℃。 IR(KBr)3425,2950,2500,173
0,1600,1580,1510,1485,144
0,1260,1220,1160,830,780,
690,540cm−1
【0173】実施例109 3−ベンズヒドリル−1−(3−フェノキシベンジル)
−4−ピペリジノン 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩を用い、
実施例108と同様にして油状の標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.25−2.95
(m,6H),3.35(m,1H),3.41および
3.50(ABq,2H,J=13Hz),4.61
(d,1H,J=11.4Hz),6.89−7.41
(m,19H)。上記油分をエチルエーテルに溶解し計
算量の4N−HCl/ジオキサン溶液を加えた。結晶性
粉末を濾取し標記化合物塩酸塩(収率:62%)を得
た。mp166−167℃。 IR(KBr)2500,1730,1580,149
0,1450,1400,1255,1215,74
5,700,540cm−1
【0174】実施例110 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−
[2,4−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−4
−ピペリジノン ジメチルホルムアミド10mlに3−[ビス(4−フル
オロフェニル)メチル]−4−ピペリジノン塩酸塩1.
1g、2,4−ビス(トリフルオロメチル)ベンジルブ
ロミド1g、炭酸カリウム1.4gを加え室温で10時
間攪拌した。酢酸エチル30mlに転溶し水洗したの
ち、硫酸マグネシウムで乾燥し減圧下に溶媒を留去し
た。残留物(結晶)をヘキサンでほぐして濾取し標記化
合物1g(収率:57%)を得た。 mp104−105℃。 IR(KBr)2950,2875,1700,162
5,1600,1510,1345,1275,125
5,1220,1170,1155,1025,108
5,1050,1030,1000,905,840,
820,780,765,560,525cm−1
【0175】実施例111 3−ベンズヒドリル−1−(1,1’−ビフェニル−4
−イルメチル)−4−ピペリジノン 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩と4−フ
ェニルベンジルクロリドから、実施例102と同様にし
て標記化合物(収率:70%)を得た。 mp157−158℃。 IR(KBr)3025,2800,1710,159
0,1450,1340,1180,765,740,
705,695,540cm−1
【0176】実施例112 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−
(1,1’−ビフェニル−2−イルメチル)−4−ピペ
リジノン ジメチルホルムアミド10mlに3−[ビス(4−フル
オロフェニル)メチル]−4−ピペリジノン塩酸塩1.
1g、2−フェニルベンジルブロミド0.85g、炭酸
カリウム1.4gを加え室温で7時間攪拌した。酢酸エ
チル30mlに転溶し水洗したのち、硫酸マグネシウム
で乾燥し減圧下に溶媒を留去した。残留物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(40g,酢酸エチル:ヘキ
サン=1:1)で精製し油状の標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.20−2.70
(m,6H),3.12(m,1H),3.36および
3.53(ABq,2H,J=13.2Hz),4.4
8(d,1H,J=11Hz),6.78−7.45
(m,17H)。上記油分をエチルエーテル50mlに
溶解し4N−HCl/ジオキサン溶液1mlを加えた。
結晶性粉末を濾取し標記化合物塩酸塩1.2g(収率:
71%)を得た。 mp144−146℃. IR(KBr)2900,2425,2325,173
0,1600,1500,1475,1450,141
5,1220,1155,830,775,705,5
75,555,515cm−1
【0177】実施例113 3−ベンズヒドリル−1−(1,1’−ビフェニル−2
−イルメチル)−4−ピペリジノン 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩と2−フ
ェニルベンジルクロリドから、実施例112と同様にし
て標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.20−2.70
(m,6H),3.25(m,1H),3.36および
3.51(ABq,2H,J=13.5Hz),4.5
2(d,1H,J=11Hz),7.03−7.51
(m,19H)。上記油分をエチルエーテル50mlに
溶解し4N−HCl/ジオキサン溶液1mlを加えた。
結晶性粉末を濾取し標記化合物塩酸塩1.2g(収率:
77%)を得た。 mp146−148℃。 IR(KBr)3050,2275,1730,159
5,1490,1480,1450,1410,138
5,780,760,745,700,540c
−1
【0178】実施例114 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(2
−ニトロベンジル)−4−ピペリジノン ジメチルホルムアミド10mlに3−[ビス(4−フル
オロフェニル)メチル]−4−ピペリジノン塩酸塩1.
1g、2−ニトロベンジルブロミド0.8g、炭酸カリ
ウム1.4gを加え室温で7時間攪拌した。酢酸エチル
30mlに転溶し水洗したのち、酢酸エチルを減圧下に
留去した。残留物を少量のエタノールに溶解し静置し
た。析出晶を濾取し標記化合物1.2g(収率:82
%)を得た。 mp151−152℃. IR(KBr)2800,1705,1600,153
0,1500,1465,1360,1215,118
5,1155,820,770,720,540cm
−1
【0179】実施例115 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(3
−ニトロベンジル)−4−ピペリジノン 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−4−ピペ
リジノン塩酸塩と3−ニトロベンジルブロミドから、実
施例114と同様にして標記化合物(収率:89%)を
得た。 mp131−133℃. IR(KBr)2800,1705,1595,152
5,1500,1340,1220,1155,82
0,730,690,540cm−1
【0180】実施例116 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(4
−ニトロベンジル)−4−ピペリジノン ジメチルホルムアミド10mlに3−[ビス(4−フル
オロフェニル)メチル]−4−ピペリジノン塩酸塩1.
1g、4−ニトロベンジルブロミド0.8g、炭酸カリ
ウム1.4gを加え室温で1時間攪拌した。酢酸エチル
30mlに転溶し水洗したのち、硫酸マグネシウムで乾
燥し減圧下に溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(40g,酢酸エチル)に付して
精製した。エタノールを加え放置した後、析出晶を濾取
し標記化合物1g(収率:69%)を得た。 mp118−119℃。 IR(KBr)2800,1715,1600,152
0,1500,1340,1215,1155,110
0,840,730,550,545cm−1
【0181】実施例117 3−[ビス(4−メチルフェニル)メチル]−1−(2−
メトキシベンジル)−4−ピペリジノン ジクロロメタン20mlに1−(2−メトキシベンジ
ル)−4−ピペリジノン2.18gを溶解し、氷冷下に
TMSOTf4mlついで4,4’−ジメチルベンズヒ
ドロール2.12gを加えた。室温で4時間攪拌後、水
20mlを加え重炭酸ナトリウムで中和した。ジクロロ
メタン層をとり減圧下に溶媒を留去した。残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(40g,酢酸エチ
ル:ヘキサン=1:4)で精製し、油状の標記化合物
1.4gを得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.24(s,6
H),2.25−2.95(m,6H),3.32
(m,1H),3.56(s,2H),3.77(s,
3H),4.56(d,1H,J=11.4Hz),
6.83−7.33(m,11H)。上記油分をエチル
エーテル50mlに溶解し4N−HCl/ジオキサン溶
液1.25mlを加えた。結晶性粉末を濾取し標記化合
物塩酸塩1.35g(収率:30%)を得た。 mp161−164℃。 IR(KBr)3400,2900,2500,172
5,1600,1510,1495,1460,125
0,750,550cm−1
【0182】実施例118 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−
(2,6−ジメトキシベンジル)−4−ピペリジノン 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−4−ピペ
リジノン塩酸塩1.1g、イソプロピルエチルアミン
1.7ml、2,6−ジメトキシベンジルアルコール
0.6gをジクロロメタン15mlに加え室温で攪拌し
た。EPPA0.8mlを加え4日間室温で放置した。
減圧下に溶媒を留去し残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(40g,酢酸エチル:ヘキサン=1:
1)に付して精製した。標記化合物0.88g(収率:
60%)を得た。 mp125−126℃。 IR(KBr)1705,1595,1505,147
0,1250,1215,1110,830,555,
525cm−1
【0183】実施例119 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(2
−ジフルオロメトキシベンジル)−4−ピペリジノン 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−4−ピペ
リジノン塩酸塩1.1g、イソプロピルエチルアミン
1.7ml、2−ジフルオロメトキシベンジルアルコー
ル0.6gをジクロロメタン15mlに加え室温で攪拌
した。EPPA0.8mlを加え5日間室温で放置し
た。減圧下に溶媒を留去した後、残留物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(40g,酢酸エチル:ヘキサ
ン=1:1)に付して精製し標記化合物0.84g(収
率:55%)を得た。 mp83−84℃。 IR(KBr)2950,2800,1710,160
0,1500,1380,1220,1120,105
5,830,760,525cm−1
【0184】実施例120 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(2
−トリフルオロメトキシベンシル)−4−ピペリジノン 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−4−ピペ
リジノン塩酸塩1.1g、イソプロピルエチルアミン
1.7ml、2−トリフルオロメトキシベンジルアルコ
ール0.7gをジクロロメタン15mlに加え室温で攪
拌した。EPPA0.81mlを加え5日間室温で放置
した。減圧下に溶媒を留去した後、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(40g,酢酸エチル:ヘキサン=
1:1)で精製し標記化合物0.73g(収率:46
%)を得た。 mp88−89℃。 IR(KBr)1710,1600,1505,125
0,1215,1170,830,760,560,5
25cm−1
【0185】実施例121 3−ベンズヒドリル−1−(4−メチルチオベンジル)
−4−ピペリジノン 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩1.1
g、イソプロピルエチルアミン1.7ml、4−メチル
チオベンジルアルコール0.7gをジクロロメタン15
mlに加え室温で攪拌した。EPPA0.8mlを加え
5日間室温で放置した。減圧下に溶媒を留去しシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(40g,酢酸エチル:ヘ
キサン=1:1)に付し精製した。標記化合物0.94
g(収率:70%)を得た。 mp126−128℃。 IR(KBr)2800,1710,1595,149
0,1340,1180,780,740,700,6
90,540cm−1
【0186】実施例122 4−[(3−ベンズヒドリル−4−オキソピペリジン−
1−イル)メチル]安息香酸メチルエステル ジメチルホルムアミド50mlに3−ベンズヒドリル−
4−ピペリジノン塩酸塩5.25g、4−(ブロモメチ
ル)安息香酸メチル4.2g、炭酸カリウム2.45g
を加え室温で7時間攪拌した。酢酸エチル30mlに転
溶し水洗したのち、酢酸エチルを減圧下に留去した。残
留物をヘキサンでほぐし濾取した。標記化合物6.13
g(収率:85%)を得た。 mp107−108℃。 IR(KBr)2800,1710,1610,149
0,1430,1280,1105,760,740,
700,540cm−1
【0187】実施例123 4−[(3−ベンズヒドリル−4−オキソピペリジン−
1−イル)メチル]安息香酸 4−[(3−ベンズヒドリル−4−オキソピペリジン−
1−イル)メチル]安息香酸メチルエステル4.13g
をメタノール30mlに溶解し、1N水酸化ナトリウム
水溶液20mlを加え60℃油浴中3時間攪拌した。冷
却し、1N塩酸l20mlを加え沈殿を濾取した。CH
Cl/MeOHに溶解後、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(150g,酢酸エチル:ヘキサン=1:
1)に付し精製した。泡状の標記化合物1.8g(収
率:44%)を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.30−2.95
(m,6H),3.42(m,1H),3.50および
3.64(ABq,2H,J=13.5Hz),3.9
3(s,3H),4.62(d,1H,J=11.2H
z),7.05−8.08(m,14H)。泡状残留物
0.81gをエチルエーテル30mlに溶解し4N−H
Cl/ジオキサン溶液1mlを加えた。沈殿を濾取し標
記化合物塩酸塩0.81gを得た。mp179−181
℃。 IR(KBr)3025,2550,1720,149
0,1450,1415,1370,1205,118
0,1105,750,700,540cm−1
【0188】実施例124 1−アセチル−3−[ビス(4−メチルフェニル)メチ
ル]−4−ピペリジノン実施例7と同様にして標記化合
物(収率:22%)を得た。 mp142−144℃。 IR(KBr)2925,1720,1650,151
0,1425,1300,1240,1050,98
5,800,760,540cm−1
【0189】実施例125 3−[ビス(4−メチルフェニル)メチル]−4−ピペリ
ジノン 1−アセチル−3−[ビス(4−メチルフェニル)メチ
ル]−4−ピペリジノンに水30ml、濃塩酸30ml
を加え130℃油浴中8時間、さらに90℃で16時間
攪拌した。減圧下に溶媒を留去し残留物をエタノールで
ほぐして濾取した。エチルエーテルで洗浄し標記化合物
塩酸塩3.6g(収率:79%)を得た。mp209−
210℃。 IR(KBr)3050,2700,1725,151
0,1425,1130,810,755,555cm
−1
【0190】実施例126 [4−[(3−ベンズヒドリル−4−オキソピペリジン−
1−イル)メチル]フェニル]酢酸 2−オキソ−2−フ
ェニルエチルエステル ジメチルホルムアミド40mlに3−ベンズヒドリル−
4−ピペリジノン塩酸塩4.3g、[4−(ブロモメチ
ル)フェニル]酢酸 2−オキソ−2−フェニルエチル
エステル5g、炭酸カリウム2gを加え室温で2時間攪
拌した。酢酸エチル30mlに転溶し水洗したのち、酢
酸エチルを減圧下に留去した。残留物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(150g,酢酸エチル:ヘキサ
ン=1:1)に付し精製した。油状の標記化合物7.1
g(収率:88%)を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.30−2.90
(m,6H),3.36(m,1H),3.47および
3.59(ABq,2H,J=13.6Hz),3.9
3(s,3H),4.62(d,1H,J=11H
z),7.05−8.00(m,14H)。油状の標記
化合物1gをエチルエーテル50mlに溶解し4N−H
Cl/ジオキサン溶液1mlを加えた。沈殿を濾取し標
記化合物塩酸塩0.81gを得た。 mp99−110℃。 IR(KBr)3400,1730,1700,159
5,1450,1220,1150,970,745,
700,540cm−1
【0191】実施例127 [4−[(3−ベンズヒドリル−4−オキソピペリジン−
1−イル)メチル]フェニル]酢酸 [4−[(3−ベンズヒドリル−4−オキソピペリジン−
1−イル)メチル]フェニル]酢酸 2−オキソ−2−フ
ェニルエチルエステル5.9gをテトラヒドロフラン2
0mlに溶解し、氷冷下に1N水酸化ナトリウム水溶液
15ml、さらに60分攪拌後1N水酸化ナトリウム
水溶液15mlを追加した。16時間室温にて放置後、
攪拌しながら1N塩酸30mlを加え減圧下にテトラヒ
ドロフランを留去した。水に不溶のガム状残留物をCH
Cl/MeOHに溶解後シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(150g,酢酸エチル:ヘキサン=1:
1)に付した。目的分画液を濃縮しエチルエーテルを加
え濾過した。濾液に4N−HCl/ジオキサン溶液2m
lを加えた。沈殿を濾取し標記化合物塩酸塩2.67g
(収率:57%)を得た。 mp176−178℃。 IR(KBr)2950,2560,1760,173
0,1495,1450,1350,1170,78
0,745,700,540cm−1
【0192】実施例128 4−[(3−ベンズヒドリル−4−オキソピペリジン−
1−イル)メチル]ベンズアミド ジメチルホルムアミド10mlに3−ベンズヒドリル−
4−ピペリジノン塩酸塩1g、4−(ブロモメチル)ベ
ンズアミド0.6g、炭酸カリウム1.4gを加え室温
で3時間、100℃で20分攪拌した。酢酸エチル30
mlに転溶し水洗したのち、酢酸エチルを減圧下に留去
した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(40g,酢酸エチル)に付し精製した。油状の標記化
合物1gを得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.30−2.95
(m,6H),3.30−3.70(m,3H),4.
61(m,1H),7.00−7.78(m,14
H)。油状の標記化合物1gをエタノール10mlに溶
解し4N−HCl/ジオキサン溶液1mlを加え減圧下
に溶媒を留去した。残留物にエチルエーテルを加え攪拌
した。沈殿を濾取し標記化合物塩酸塩1g(収率:69
%)を得た。 mp133−134℃(分解)。 IR(KBr)1730,1660,1615,156
5,1490,1450,1420,1380,74
0,700,540cm−1
【0193】実施例129 3−[ビス(4−メチルフェニル)メチル]−1−(4−
ヒドロキシベンジル)−4−ピペリジノン 3−[ビス(4−メチルフェニル)メチル]−4−ピペリ
ジノン塩酸塩1.1g、イソプロピルエチルアミン1.
7ml、4−ヒドロキシベンジルアルコール0.7gを
ジクロロメタン15mlに加え室温で攪拌した。EPP
A1mlを加え15分室温で攪拌後、減圧下に溶媒を留
去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(40g,酢酸エチル:ヘキサン=1:1)に付し精製
した。エチルエーテルより再結晶し標記化合物0.73
g(収率:46%)を得た。 mp156−157℃。 IR(KBr)3300,2900,1690,161
0,1590,1510,1340,1255,123
0,1180,1100,800,775,550,5
40cm−1
【0194】実施例130 4−ベンズヒドリル−1−(4−ヒドロキシベンジル)
−3−ピペリジノン4−ベンズヒドリル−3−ピペリジ
ノン塩酸塩1.1g、イソプロピルエチルアミン1.7
ml、4−ヒドロキシベンジルアルコール0.5gをジ
クロロメタン15mlに加えた。EPPA 1mlを加
え室温で15分攪拌したのち、減圧下に溶媒を留去しシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(40g,酢酸エチ
ル:ヘキサン=1:1)に付し精製した。油状の標記化
合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:1,60―1.90
(m,2H),2.50,2.85(m,2H),2.
89および3.13(ABq,2H,J=13Hz),
3.30(m,1H),3.51(s,2H),4.3
9(d,1H,J=9.8Hz),6.73−7.28
(m,14H)。上記油分を酢酸エチルに溶解し、4N
−HCl/ジオキサン溶液1mlを加えた。沈殿を濾取
し標記化合物塩酸塩1.2g(収率:88%)を得た。 mp187−188℃。 IR(KBr)3150,2550,1730,161
0,1590,1515,1490,1450,137
0,1270,1230,1210,1170,74
0,700cm−1
【0195】実施例131 3−(5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−
イル)−4−ピペリジノン 3−(5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−
イル)−1−ベンジル−4−ピペリジノン6.3gをメ
タノール100mlに懸濁し濃塩酸1.5mlを加え攪
拌した。ついで10%Pd−C3gを加えたのち、水素
雰囲気下に6時間攪拌した。濾過し濾液を減圧下に留去
後、残留物を少量のエタノールに溶解した。析出結晶を
濾取し標記化合物塩酸塩結晶4.5g(収率:83%)
を得た。 mp182−183℃。 IR(KBr)2900,2430,2375,172
0,1490,1450,1445,1400,118
5,805,770,755,695cm−1
【0196】実施例132 3−(5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−
イル)−1−(4−ヒドロキシベンジル)−4−ピペリ
ジノン 3−(5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−
イル)−4−ピペリジノン塩酸塩1.1g、イソプロピ
ルエチルアミン1.7ml、4−ヒドロキシベンジルア
ルコール0.5gをジクロロメタン15mlに加え室温
で攪拌した。EPPA 1mlを加え30分室温で攪拌
後、減圧下に溶媒を留去し残留物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(40g,酢酸エチル:ヘキサン=
1:1)に付し精製した。エチルエーテルより再結晶し
標記化合物0.56g(収率:42%)を得た。 mp156−157℃。 IR(KBr)3020,2820,2790,170
0,1490,1450,1335,1235,118
0,1110,805,775,760,730,69
5,550,460cm−1
【0197】実施例133 3−(9H−キサンテン−9−イル)−4−ピペリジノ
ン 1−ベンジル−3−(9H−キサンテン−9−イル)−
4−ピペリジノン6gをメタノール100mlに懸濁し
濃塩酸1.5mlを加え攪拌した。ついで10%パラジ
ウム炭素3gを加えたのち、水素雰囲気下に6時間攪拌
した。濾過し濾液を減圧下に留去後、残留物を少量のエ
タノールに溶解した。析出結晶を濾取し標記化合物塩酸
塩の結晶3.2g(収率:63%)を得た。 mp202−203℃ IR(KBr)2900,2800,2700,170
5,1595,1570,1475,1450,125
0,900,755,470,455cm−1
【0198】実施例134 1−(4−ヒドロキシベンジル)−3−(9H−キサン
テン−9−イル)−4−ピペリジノン 3−(9H−キサンテン−9−イル)−4−ピペリジノ
ン塩酸塩1.1g、イソプロピルエチルアミン1.7m
l、4−ヒドロキシベンジルアルコール0.5gをジク
ロロメタン15mlに加え室温で攪拌した。EPPA1
mlを加え30分室温で攪拌後、減圧下に溶媒を留去し
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40
g,酢酸エチル:ヘキサン=1:1)に付し精製した。
エチルエーテルより再結晶し標記化合物1g(収率:7
5%)を得た。 mp171−172℃。 IR(KBr)3350,2810,2760,170
0,1615,1590,1515,1450,134
0,1240,1210,1185,1100,109
0,760cm−1
【0199】実施例135 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(2
−メトキシ−5−ニトロベンジル)−4−ピペリジノン 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−4−ピペ
リジノン塩酸塩3g、2−メトキシ−5−ニトロベンジ
ルブロミド2.46gをジメチルホルムアミド20ml
に溶解し、室温にて攪拌しながら炭酸カリウム4.2g
を添加した。3時間攪拌後、酢酸エチル50ml、食塩
水50mlを加えた。酢酸エチル層を分取し水洗し、減
圧下に溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(11g,酢酸エチル:ヘキサン=1:
1)に付し精製し油状の標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.35−2.90
(m,6H),3.57(s,2H),3.88(s,
3H),4.55(d,1H,J=11Hz),6.8
0−7.28,8.15−8.35(m,11H)。上
記油分をエチルエーテル30mlに溶解し、攪拌しなが
ら4N−HCl/ジオキサン溶液3mlを加えた。析出
した沈殿を濾取し標記化合物塩酸塩4.5g(収率:定
量的)を得た。 mp166−167℃。 IR(KBr)3425,2950,1730,159
0,1505,1340,1275,1220,115
5,1095,1015,830,750,635,5
50cm−1
【0200】実施例136 1−(5−アミノ−2−メトキシベンジル)−3−[ビ
ス(4−フルオロフェニル)メチル]−4−ピペリジノ
ン 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(2
−メトキシ−5−ニトロベンジル)−4−ピペリジノン
2.8g、5%Pd−C 1.8gをメタノール80m
lと水10ml混合物に加えた。水素雰囲気下室温で2
時間攪拌した。計算量の水素の吸収を確認後、濾過し濾
液に4N−HCl/ジオキサン溶液1mlを加え減圧下
に溶媒を留去した。残留物にエタノール30mlを加え
エタノールを留去した。残留物を酢酸エチルに溶解する
と結晶が析出した。濾取し標記化合物二塩酸塩1.4g
(収率:50%)を得た。 mp200−203℃。 IR(KBr)2800,2550,1730,160
0,1505,1450,1270,1220,116
0,840,555cm−1。上記塩酸塩をクロロホル
ムと水の混合物に加え重炭酸ナトリウムで中和した。溶
媒を減圧下に留去し標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.35−2.95
(m,6H),3.29(m,1H),3.49(s,
2H),3.70(s,3H),4.58(d,1H,
J=11Hz),6.55−7.27(m,11H)。
【0201】実施例137 4−ベンズヒドリル−1−ベンジル−3−ピロリジノン 1−ベンジル−3−ピロリジノン1.75gをジクロロ
メタン15mlに溶解し、氷冷攪拌下にTMSOTf4
ml、ついでベンズヒドロール1.84gを添加した。
16時間室温で攪拌後、氷水を加え重炭酸ナトリウムで
中和した。ジクロロメタン層をとり減圧下に溶媒を留去
した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(40g,酢酸エチル:ヘキサン=1:4)に付し精製
し油状の標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.47−2.68,
3.15−3.50(各m,5H),3.49および
3.70(ABq,2H,J=13Hz),4.50
(d,1H,J=7Hz),7.00−7.36(m,
15H)。上記油分をエチルエーテルに溶解し攪拌しな
がら4N−HCl/ジオキサン溶液1mlを加えた。沈
殿を濾取し粉末状の標記化合物塩酸塩0.84g(収
率:22%)を得た。 IR(KBr)3400,3025,2350,176
0,1595,1490,1450,1170,102
5,745,695cm−1
【0202】実施例138 1−ベンジル−4−[ビス(4−フルオロフェニル)メ
チル]−3−ピロリジノン 実施例137と同様にして油状の標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.43−2.69,
3.15−3.32(各m,5H),3.50および
3.70(ABq,2H,J=13Hz),4.45
(d,1H,J=6.9Hz),6.89−7.35
(m,13H)。標記化合物をエチルエーテルに溶解し
計算量の4N−HCl/ジオキサン溶液を加えた後、減
圧下に溶媒を留去した。残留物にヘキサンを加え粉末を
濾取し標記化合物塩酸塩1g(収率:24%)を得た。 IR(KBr)3400,2925,2360,176
0,1600,1505,1455,1415,122
5,1155,1010,825,750,700,5
65,545,520cm−1
【0203】実施例139 4−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−3−ピロ
リジノン 1−ベンジル−4−[ビス(4−フルオロフェニル)メ
チル]−3−ピロリジノン7.5g、10%Pd−C
3g、濃塩酸2mlをメタノール150mlに加えた。
水素雰囲気下にて5時間攪拌した後、濾過し濾液を減圧
下に留去した。少量のエタノールに溶解し析出した結晶
を濾取した。標記化合物塩酸塩4g(収率:63%)を
得た。 mp180−181℃。 IR(KBr)2875,2730,1760,160
0,1510,1415,1230,1015,87
5,835,610,575,545cm−1。標記化
合物塩酸塩にクロロホルム、水を加え重炭酸ナトリウム
で中和した。クロロホルム層を分取した後、溶媒を留去
し、標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.95−3.60
(各m,5H),4.49(d,1H,J=5.6H
z),6.90−7.27(m,8H).
【0204】実施例140 4− [ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−
(4−ヒドロキシベンジル)−3−ピロリジノン 4− [ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−3−ピ
ロリジノン塩酸塩1g、イソプロピルエチルアミン1.
7ml、4−ヒドロキシベンジルアルコール0.5gを
ジクロロメタン15mlに加えた。ついでEPPA 1
mlを加え室温で15分攪拌したのち、減圧下に溶媒を
留去しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40g,
酢酸エチル:ヘキサン=1:1)に付し精製した。油状
の標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.35−2.70,
3.14−3.35(各m,5H),3.44および
3.62(ABq,2H,J=12.8Hz),4.4
4(d,1H,J=6.6Hz),6.75−7.30
(m,12H)。上記油分をエチルエーテル70mlに
溶解し4N−HCl/ジオキサン溶液2mlを加えた。
沈殿を濾取し標記化合物塩酸塩1.2g(収率:84
%)を得た。 mp126−127℃。 IR(KBr)3200,2950,2550,177
0,1610,1505,1445,1415,127
0,1230,1175,1160,1010,83
5,560,550,520cm−1
【0205】実施例141 4− [ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−
(2−メトキシベンジル)−3−ピロリジノン 4− [ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−3−ピ
ロリジノン塩酸塩0.8g、イソプロピルエチルアミン
1.7ml、2−メトキシベンジルアルコール0.5g
をジクロロメタン15mlに加えた。ついでEPPA1
mlを加え室温で48時間放置したのち、減圧下に溶媒
を留去しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40
g,酢酸エチル:ヘキサン=1:2)に付し精製した。
油状の標記化合物を得た。 H−NMR(CDCl)δ:2.40−2.74,
3.20−3.35(各m,5H),3.60および
3.71(ABq,2H,J=13Hz),3.79
(s,3H),4.42(d,1H,J=6.9H
z),6.84−7.29(m,12H)。上記油分を
エチルエーテル50mlに溶解し4N−HCl/ジオキ
サン溶液1mlを加え減圧下に溶媒を留去した。ヘキサ
ンを加え沈殿を濾取し標記化合物塩酸塩1.2g(収
率:84%)を得た。 IR(KBr)3400,2950,2500,176
0,1660,1510,1460,1250,122
0,1155,1120,1020,830,755,
565cm−1
【0206】実施例142 3−(ジフェニルメチレン)−1−メチル−4−ピペリ
ジノン 1−メチル−4−ピペリジノン1.1gをジクロロメタ
ン10mlに溶解し氷冷下攪拌しながらTMSOTf2
ml、ジクロロジフェニルメタン2.4g、ついで臭化
亜鉛2gを加えた。室温にて16時間攪拌したのち、氷
水を加え重炭酸ナトリウムで中和した。ジクロロメタン
層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留
去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(100g,酢酸エチル)に付し精製した。溶媒を留去
し残留物(結晶)を少量のエチルエーテルでほぐして濾
取した。標記化合物0.38g(収率:14%)を得
た。 mp129−131℃ IR(KBr)3660,2950,2840,279
0,2760,1690,1605,1590,149
0,1440,1260,1230,1170,103
5,930,770,700,630,545,420
cm−1
【0207】実施例143 1−ベンジル−3−(ジフェニルメチレン)−4−ピペ
リジノン 1−ベンジル−4−ピペリジノン1.9gをジクロロメ
タン10mlに溶解し氷冷下攪拌しながらTMSOTf
4ml、ジクロルジフェニルメタン2.4g、ついで
臭化亜鉛1gを加えた。室温にて16時間攪拌したの
ち、氷水を加え重炭酸ナトリウムで中和した。ジクロロ
メタン層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒
を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(100g,酢酸エチル:ヘキサン=1:1)に付
し精製した。溶媒を留去し残留物(結晶)を少量のエチ
ルエーテルでほぐして濾取した。標記化合物0.35g
(収率:6.6%)を得た。 mp135−137℃。 IR(KBr)3030,2810,2750,174
0,1695,1600,1495,1450,144
5,1315,1250,1200,1125,78
0,705,550cm−1
【0208】実施例144 3−ベンズヒドリル−1−[3,5−ビス(トリフルオ
ロメチル)ベンゾイル]−4−ピペリジノン 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩 0.3
0g、3,5−ビス(トリフルオロメチル)安息香酸
0.31g,1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾ−
ル一水和物 0.20g,トリエチルアミン 0.11
gをジメチルホルムアミド 5mLに溶解し,1−エチ
ル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイ
ミド塩酸塩 0.38gを加え14時間室温で攪拌し
た。酢酸エチル50mLに転溶し炭酸水素ナトリウム水
溶液さらに水で洗浄したのち,硫酸マグネシウムで乾燥
し減圧下に溶媒を留去した。残留物をシリカゲルクロマ
ト(6g,酢酸エチル:ヘキサン=1:4)に付し精製
した。残留物(アモルファス)をヘキサンで濾取し標記
化合物0.47g(収率:92%)を得た。 H−NMR(CDCl)δ2.40−2.70(2
H,m),3.20−3.80(4H,m),4.10
−4.60(2H,m),6.80−8.00(13
H,m)。
【0209】実施例145 3−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]−1−[3,
5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]−4−ピ
ペリジノン 実施例144と同様にして標記化合物0.37g(収
率:64%)を得た。 H−NMR(CDCl)δ2.40−2.80(2
H,m),3.00−3.35(2H,m),3.35
−3.60(2H,m),3.80−4.80(2H,
m),6.60−7.40(8H,m),7.70−
8.05(3H,m)。
【0210】実施例146 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−エト
キシカルボニル−4−ピペリジノン 200ml3つ口コルベンに1−エトキシカルボニル−
4−ピペリジノン5.0グラム(29.2ミリモル)及
びジクロロメタン20mlをとり、氷冷下攪拌しながら
トリメチルシリルトリフラート(TMSOTf)11.6ml
(64.3ミリモル)ジクロロメタン10ml溶液を5
℃以下で滴下した。ついで同温で攪拌しながら4,4’-
ジフルオロベンズヒドロール5.2g(23.4ミリモ
ル)を加えた。冷浴を外し一夜室温放置後、氷冷下攪拌
しながら水30mlを加え有機層を分取した。水層をジ
クロロメタン30mlで抽出し、前述有機層と合わせ水
30mlで洗浄した。減圧濃縮で得られた残留物にエー
テル30mlを加え氷冷下攪拌した。析出結晶を濾取、
エーテルで洗浄後、減圧乾燥し標記化合物結晶6.4g
(収率:73%)を得た。 元素分析C21H21F2NO3として 計算値:C,67.55;H,5.67;N,3.75。 実測値:C,67.46;H,5.61;N,3.77。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.19-1.25(m,2H), 3.32(m,2H), 3.50
-4.00(m,3H), 4.16-4.20(m,2H), 4.34(d,1H,J=10.4Hz),
4.35(s,1H), 6.93-7.01(m,4H), 7.18-7.25(m,4H)。
【0211】実施例147 3−[(2−フルオロフェニル)(フェニル)メチル]−
4−ピペリジノン 1−ベンジル−3−[(2−フルオロフェニル)(フェ
ニル)メチル]−4−ピペリジノン塩酸塩2.0g(4.
88ミリモル)にメタノール50ml、水5mlを加
え、加温して溶解した。窒素置換し10%Pd-C(wet)
0.5gを加え、室温まで冷却した。ついで水素気流
中、常圧で7時間攪拌した。セライトを通して濾過後メ
タノール5mlで洗浄し、濾液を濃縮した。冷蔵庫に静
置、析出結晶を濾取後乾燥し標記化合物塩酸塩1.24
g(収率:79%)を得た。 mp 204-205℃。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.61-3.70(m,6H),6.28(m,1H),4.72
(d,0.5H,J=11.0Hz),4.78(d,0.5H,J=10.4Hz),6.95-7.37
(m,9H)。 IR(KBr):3441,2900,2778,2699,2637,2511,2465,1720,1
589,1490,1454,1382,1226,757,742,699,519 cm-1。 元素分析C18H18FNO・HClとして 計算値:C,67.60;H,5.99。 実測値:C,66.99;H,5.86。
【0212】実施例148 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−
[(2−メトキシ−1−ナフチル)メチル]−4−ピペリ
ジノン 25mlナス型コルベンに3−[ビス(4−フルオロフ
ェニル)メチル]−4−ピペリジノン塩酸塩1.0g
(2.96ミリモル)、2-メトキシ-1-ナフタレンメタ
ノール613mg(3.26ミリモル)、ジイソプロピ
ルエチルアミン2.18g(16.87ミリモル) 、ジ
クロロメタン10ml、EPPA 889mg(4.4
4ミリモル)をとり、室温で約2日間攪拌した。反応液
に水10mlを加えて振りまぜ、ジクロロメタン層を分
取、水層をジクロロメタン10mlでもう一度抽出後、
有機層をあわせ水(10ml)ついで飽和食塩水(10
ml)で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧
濃縮、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5
0g、n-へキサン-酢酸エチル4:1、V/V)に付して
精製し、標記化合物結晶644mg(収率:46%)を得
た。 mp 125-126℃。 元素分析C30H27F2NO2として 計算値:C,76.41;H,5.77;N,2.97。 実測値:C,76.21;H,5.82;N,2.79。 IR(KBr):2948,2844,2786,1708,1625,1598,1504,1471,1
415,1340,1297,1250, 1191,1157,1104,1085,1068,1057,
1024,953,854,824cm-1
【0213】実施例149 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−
[(3−ヒドロキシ−6−メチル−2−ピリジニル)メ
チル]−4−ピペリジノン 25mlナス型コルベンに3−[ビス(4−フルオロフ
ェニル)メチル]−4−ピペリジノン塩酸塩1.0g
(2.96ミリモル)、2,6-ルチジン-α2-3-ジオール
453mg(3.26ミリモル)、ジイソプロピルエチル
アミン2.18g(16.87ミリモル) 、ジクロロメ
タン10ml、EPPA 889mg(4.44ミリモ
ル)をとり、室温で約6日間攪拌した。反応液に水10
mlを加えて振りまぜ、ジクロロメタン層を分取した
後、水層をジクロロメタン10mlでもう一度抽出し
た。有機層をあわせ水(10ml)ついで飽和食塩水(1
0ml)で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
減圧濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(50g、n-へキサン-酢酸エチル1:1,V/V)に付
して精製することにより標記化合物537mg(収率:
43%)を得た。元素分析C25H24 F2N2O2として 計算値:C,71.07;H,5.73;N,6.63。 実測値:C,70.92;H,5.74;N,6.69。 IR(KBr):3433,1721,1604,1509,1468,1272,1226,1160,8
29,733,556 cm-1
【0214】実施例150 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−
[(2,6−ジメトキシ−3−ピリジニル)メチル]−4
−ピペリジノン (工程1)200mlナス型コルベンに2,6-ジメトキ
シニコチン酸5.0g(27.3ミリモル)、エタノール
100ml、硫酸5.4g(54.6ミリモル)をとり2
日間加熱還流した。減圧濃縮後、残渣に酢酸エチル10
0mlおよび水50mlを加えて振り混ぜ、有機層を分
取した。水層を中和した後、酢酸エチルでもう一度抽出
した。酢酸エチル層をあわせ、水100mlついで飽和
食塩水100mlで洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧濃縮し、2,6-ジメトキシニコチン酸エチル
エステルを得た。トルエン50mlに溶解し、氷冷下N
aAlH(OCHCHOMe) 10.26g
(35.5ミリモル)を加え、ついで氷冷で1時間そして
室温で7時間攪拌した。反応液に10%ロッシェル塩5
0mlおよび酢酸エチル50mlを加え、有機層を分取
した。水層を酢酸エチルでもう一度抽出後、酢酸エチル
層をあわせ水50mlついで飽和食塩水50mlで洗浄
した。硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し2,6−
ジメトキシ-3-ピリジルメタノールを得た。 (工程2)25mlナス型コルベンに3−[ビス(4−
フルオロフェニル)メチル]−4−ピペリジノン塩酸塩
1.0g(2.96ミリモル)、2,6−ジメトキシ-3-
ピリジルメタノール551mg(3.26ミリモル)、ジ
イソプロピルエチルアミン2.18g(16.87ミリ
モル)、 ジクロロメタン10ml、 EPPA 889m
g(4.44ミリモル)をとり、室温で約3日間攪拌し
た。反応液に水10mlを加えて振りまぜ、ジクロロメ
タン層を分取した。水層をジクロロメタン10mlでも
う一度抽出後、有機層をあわせ水(10ml)ついで飽和
食塩水(10ml)で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、減圧濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(50g、n−へキサン-酢酸エチル4:1,
V/V)に付して精製することにより標記化合物550m
g (収率:41%)を得た。 IR(KBr):2949,2803,1718,1605,1589,1506,1482,1421,1
389,1318,1225,1159,1105,1074,1022,955,826,806,735,
578,546 cm-1
【0215】実施例151 3−ベンズヒドリル−1−[(2,6−ジメトキシ−3
−ピリジニル)メチル]−4−ピペリジノン 25mlナス型コルベンに3−ベンズヒドリル−4−ピ
ペリジノン塩酸塩1.0g(3.64ミリモル)、2,6
−ジメトキシ-3-ピリジルメタノール617mg(3.
64ミリモル)、ジイソプロピルエチルアミン2.44
g(18.89ミリモル) 、ジクロロメタン10ml、
EPPA 995mg(4.97ミリモル)をとり、室温
で約5日間攪拌した。反応液に水10mlを加えて振り
まぜ、ジクロロメタン層を分取した。水層をジクロロメ
タン10mlでもう一度抽出後、有機層をあわせ、水
(10ml)ついで飽和食塩水(10ml)で洗浄した。無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮後、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(50g、n−へキサ
ン-酢酸エチル4:1,V/V)に付して精製することによ
り標記化合物806mg (収率:58%)を得た。 IR(KBr):3443,2947,1718,1604,1588,1481,1453,1421,1
389,1317,1249,1209,1102,1022,807,748,704,547 c
m-1
【0216】実施例152 3−ベンズヒドリル−1−[[3,5−(ビストリフルオ
ロメチル)フェニル]アセチル]−4−ピペリジノン 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩3.0g
(10ミリモル)、トリエチルアミン1g(10ミリモル)
、3,5−(ビストリフルオロメチル)フェニル酢酸
2.99g(11ミリモル)、WSC 3.26g(17ミ
リモル)、DMAP 610mg(5ミリモル)、DMF
13mlからなる溶液を室温で4.5時間攪拌した。反
応液に水150ml、酢酸エチル100ml、ヘキサン
30mlを加えて振り混ぜ分液した。有機層を0.3N
塩酸(30ml×2回)、重炭酸ナトリウム水で洗浄
し、乾燥後減圧下に濃縮した。結晶性残留物をイソプロ
ピルエーテルで洗浄後、乾燥し標記化合物結晶4.59
g(収率:88%)を得た。 mp 124-124.5℃。 元素分析 C28H23F6NO2 として 計算値:C,64.74;H,4.46;N,2.70。 実測値:C,64.75;H,4.55;N,2.60。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.42-4.37(m,10H),7.17-7.83(m,13
H)。
【0217】実施例153 3−ベンズヒドリル−1−[(2−メトキシ−4−メチ
ルフェニル)スルホニル]−4−ピペリジノン 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩604m
g(2ミリモル)をジクロロメタン4mlに懸濁し、イソ
プロピルエチルアミン323mg(2.5ミリモル)を加
えて溶解させた。ついでDMAP 122mg(1ミリモ
ル)、 2-メトキシ-4-メチルベンゼンスルホニルクロ
ライド663mg(3ミリモル)を加え、室温で1.5時
間攪拌した。反応液に酢酸エチル20ml、ジイソプロ
ピルエーテル20mlおよび水20mlを加えて振り混
ぜ分液した。有機層を重炭酸ナトリウム水で洗浄し、乾
燥後減圧下に濃縮した。結晶性残留物をジイソプロピル
エーテルで洗浄後、乾燥し標記化合物結晶820mg
(収率:91%)を得た。 mp 130-131℃。 元素分析 C26H27NO4・0.1H2O(451.364) として 計算値:C,69.19;H,6.07;N,3.10。 実測値:C,69.11;H,6.10;N,3.00。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.39(s,3H),2.41-2.58(m,2H),3.16-
3.21(m,1H),3.43-3.48(m,1H), 3.57 (br,1H),3.79(s,3
H),4.49(d,1H),6.78(s,1H),7.13-7.30(m,10H),7,69(d,1
H)。
【0218】実施例154 3−ベンズヒドリル−1−[[2−(メチルチオ)−3−
ピリジニル]カルボニル]−4−ピペリジノン 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩604m
g(2.0ミリモル)にジクロロメタン6mlを加え室温
で攪拌しながらジイソプロピルエチルアミン774mg
(6.0ミリモル) を添加した。溶解後、DMAP12
2mg(6.0ミリモル)および2-メチルチオニコチン
酸クロライド774mg(6ミリモル)を加え2時間攪拌
した。反応液にイソプロピルエーテル20ml、酢酸エ
チル20ml、水20mlを加えて振りまぜ、有機層を
分取した。有機層を重曹水、希塩酸、重曹水、水で順次
洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し
淡黄色固体の標記化合物0.83g(定量的)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.53-4.75(m,11H),6.87-7.45(m,12
H),8.44,8.52(m,1H)。 元素分析 C25H24N2O2・0.2AcOEtとして 計算値:C,71.37;H,5.94;N,6.45。 実測値:C,71.28;H,5.91;N,6.57。
【0219】実施例155 3−ベンズヒドリル−1−[(3−メトキシ−2−ナフ
チル)メチル]−4−ピペリジノン (工程1) 50mlナスコルベンに3-メトキシ-2-ナ
フタレンカルボン酸メチルエステル2.3g(10.6
ミリモル)、トルエン18mlをとり、氷冷攪拌しなが
らNaAlH(OCHCHOMe) 4.61g
(16ミリモル)を加えた。氷冷で約2時間さらに室温で
1時間攪拌した。反応液に酢酸エチル20ml、10%
ロッシェル塩水溶液20mlを加え、振り混ぜ、有機層
を分取した。水層を酢酸エチル20mlでもう一度抽出
後、有機層を合わせ水20mlで2回、食塩水20ml
で2回洗浄した。有機層をセライトで濾過後、MgSO
(無水)で乾燥し減圧濃縮し3-メトキシ-2-ナフチル
メタノール1.47g(収率:73%)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:3.96(s,3H),4.82(s,2H), 7.12(s,1
H),7.19-7.51(m,2H),7.72-7.80(m,3H)。 (工程2)25mlナス型コルベンに3-メトキシ-2-
ナフチルメタノール700mg(3.72ミリモル)、3
−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩1.12g
(3.72ミリモル)、ジイソプロピルエチルアミン2.
74g(21.2ミリモル) 、ジクロロメタン4mlを
とり、攪拌しながらEPPA 1.12g(5.58ミリ
モル)/ ジクロロメタン2ml溶液を加え室温で2日間
攪拌した。反応液にジクロロメタン20ml、飽和重曹
水20mlを加えて振りまぜ、ジクロロメタン層を分取
した。水層をジクロロメタン20mlでもう一度抽出
後、有機層をあわせ、飽和重曹水20ml、水20ml
ついで飽和食塩水20mlで順次洗浄した。無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、減圧濃縮後、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(50g、n−へキサン-酢酸エ
チル5:1,V/V)に付し標記化合物0.31g(収率:
19%)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.40-2.42(m,1H),2.47-2.56(m,2H),
2.69-2.72(m,1H), 2.80-2.82(m,1H), 3.40-3.43(m,1H),
3.69(m,2H), 3.84(m,3H), 4.59(d,1H,J=10.8Hz),6.98-
7.03(m,3H), 7.10-7.13(m,4H), 7.18-7.23(m,2H), 7.28
-7.36(m,3H), 7.40-7.44(m,1H), 7.70-7.75(m,3H)。 元素分析C30H29NO2・0.2H2Oとして 計算値:C,82.05;H,6.75;N,3.19。 実測値:C,82.12;H,6.81;N,3.07。 IR(KBr):3026,2951,2795,1716,1633,1599,1494,1473,1
451,1432,1398,1344,1245,1194, 1157,1089,1016,898,8
62,830,783,745,702,622,545,477cm-1
【0220】実施例156 3−ベンズヒドリル−1−[(3−メトキシ−1−ベン
ゾチエン−2−イル)メチル]−4−ピペリジノン 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩604m
g(2.0ミリモル)にジクロロメタン5mlを加え室温
で攪拌しながらジイソプロピルエチルアミン1.3g
(10ミリモル) を添加した。溶解後、(3-メトキシ-1
-ベンゾチエン-2-イル)メタノール388mg(2.0
ミリモル)、EPPA800mg(4ミリモル)を加え4
0時間攪拌した。反応液にイソプロピルエーテル40m
l、酢酸エチル40ml、水30mlを加えて振りま
ぜ、有機層を分取した。有機層を無水硫酸マグネシウム
で乾燥後、減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(40g、n−へキサン-酢酸エチル4:
1,V/V)に付し標記化合物200mg(収率:23%)
を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.31-4.37(m,1H), 2.53-2.73(m,4H),
2.94-2.99(m,1H), 3.37-3.40(m,1H), 3.73(d,1H), 3.7
9(d,1H), 3.84(s,3H), 4.67(d,1H), 7.00-7.15(m,4H),
7.22-7.26(m,4H), 7.33-7.38(m,4H), 7.67(d,1H), 7.77
(d,1H)。 元素分析 C28H27NO2Sとして 計算値:C,76.16;H,6.16;N,3.17。 実測値:C,76.05;H,6.13;N,3.17。
【0221】実施例157 1−ベンジル−3−[(2−フルオロフェニル)(フェ
ニル)メチル]−4−ピペリジノン (工程1)2-フルオロベンゾフェノン2.0g(10ミ
リモル)をメタノール20mlに溶解し、氷冷攪拌しな
がら水素化ホウ素ナトリウム0.50gを加え、発泡が
止まるまで室温で2時間攪拌後、メタノールを減圧下に
留去した。1N−HCl 15mlを加え、トルエン2
5mlで2回抽出した。有機層を水洗後、減圧下に濃縮
した。脱水のため、残留物をトルエン25mlに溶解し
再濃縮することにより2-フルオロベンズヒドロール
1.75g(収率:87%)を得た。 (工程2) 1−ベンジル−4−ピペリジノン1.89
g(10.0ミリモル)をジクロロメタン20mlに溶解
し、氷冷攪拌しながら10℃以下でトリメチルシリルト
リフラート(TMSOTf)4.07ml(22.5ミリモル)を
滴下した。10分後、2-フルオロベンズヒドロール
1.75g(8.65ミリモル)のジクロロメタン3ml
溶液を加えた。室温で1時間攪拌後、氷冷下炭酸ナトリ
ウム水溶液(NaCO 2g/HO 20ml)を
滴下した。有機層を分取し、水層を酢酸エチル20ml
でもう一度抽出した後、有機層をあわせ無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。減圧濃縮し残留物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(50g、n−へキサン-酢酸エチ
ル6:1〜3:1,V/V)に付して精製し標記化合物を
得た。ついで濃塩酸1mlをエタノール10mlで希釈
した溶液に溶解し一夜冷蔵庫に静置後、析出結晶を濾
取、エタノール20mlで洗浄した。減圧乾燥し標記化
合物塩酸塩2.53g(収率:71%)を得た。 mp 214-215℃。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.41-3.04(m,3H), 3.42-3.66(m,3H),
3.92-4.06(m,1H), 4.24-4.31(m,1H),4.56(d,0.5H,J=1
0.2Hz), 4.68(d,0.5H,J=11.4Hz), 4.85-5.02(m,1H),6.9
1-7.53(m,14H)。 IR(KBr):3436,2911,2380,1728,1491 cm-1。 元素分析C25H24FNO・HClとして 計算値:C,73.25;H,6.15。 実測値:C,73.10;H,5.93。
【0222】実施例158 1−ベンジル−3−[(2−クロロフェニル)(4−ク
ロロフェニル)メチル]−4−ピペリジノン 実施例157の工程2と同様にして、2,4’−ジクロ
ロベンズヒドロール及びトリメチルシリルトリフラート
から標記化合物塩酸塩を得た。 mp 190-191℃。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.42-4.05(m,7H), 4.23-4.31(m,1H),
4.24-4.31(m,1H), 4.68(d, J=10.6Hz),4.93-5.06(m,1
H),7.07-7.55(m,13H)。 IR(KBr):3442,3063,2908,2459,2383,1732,1492,1425,1
438,1444,1411,1368,1341,1089,1036,1014755,700,549,
522 cm-1。 元素分析C25H23Cl2NO・HCl・0.5EtOHとして 計算値:C,64.54;H,5.62。 実測値:C,64.54;H,5.46。
【0223】実施例159 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−
(3,5−ジ−tert−ブチル−2−メトキシベンジ
ル)−4−ピペリジノン (工程1)100ml四つ口コルベンに3,5-ジt-ブ
チル-2-メトキシベンジルアルデヒド5.0g(20.
1ミリモル)、エタノール100mlをとり、氷冷攪拌
下水素化ホウ素ナトリウム762mg(20.1ミリモ
ル)を加え1時間攪拌後、室温で一夜放置した。減圧下
に濃縮し、残渣に酢酸エチル100mlおよび水100
mlを加え、振りまぜた後有機層を分取した。水層を酢
酸エチル100mlで抽出し、前述有機層とあわせ水1
00mlついで飽和食塩水100mlで洗浄した。無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をエーテ
ルで再結晶して3,5-ジt-ブチル-2-メトキシベンジ
ルアルコール2.0g(収率:40%)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.31(s,9H), 1.40(s,9H), 3.82(s,3
H), 4.77(d, 1H, J= 5.2Hz),7.26 (d, 1H, J= 2.4Hz),
7.30(d, 1H, J= 2.8Hz)。 (工程2)25mlナス型コルベンに3−[ビス(4−
フルオロフェニル)メチル]−4−ピペリジノン塩酸塩
1.0g(2.96ミリモル)、3,5-ジt-ブチル-2-
メトキシベンジルアルコール0.82g(3.26ミリ
モル)、ジイソプロピルエチルアミン2.18g(1
6.87ミリモル) 、ジクロロメタン10ml、EPP
A 889mg(4.44ミリモル)をとり、室温で約3
日間攪拌した。反応液に水10mlを加えて振りまぜ、
ジクロロメタン層を分取、水層をジクロロメタン10m
lで抽出後、有機層をあわせ水(10ml)ついで飽和
食塩水(10ml)で洗浄した。無水硫酸マグネシウム
で乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(50g、n−へキサン-酢酸エチル4:
1,V/V)に付して精製することにより標記化合物85
4mg(収率:54%)を得た。 元素分析C34H41 F2NO2として 計算値:C,76.52;H,7.74;N,2.62。 実測値:C,76.44;H,7.79;N,2.49。 IR(KBr):3421,2962,2868,2800,1719,1604,1508,1478,1
429,1392,1362,1346,1301,1274,1229,1158,1102,1074,1
013,904,884,825,795,768,751,653,579,550 cm-1
【0224】実施例160 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−
(2,5−ジメトキシベンジル)−4−ピペリジノン (工程1)100ml四つ口コルベンに2,5−ジメト
キシベンズアルデヒド5.0g(30.1ミリモル)、
エタノール100mlをとり、氷冷攪拌下水素化ホウ素
ナトリウム 1.14g(30.1ミリモル)を加え2時
間攪拌後、室温で一夜放置した。減圧下に濃縮し、残渣
に酢酸エチル100mlおよび水100mlを加え、振
りまぜた後有機層を分取した。水層を酢酸エチル100
mlでもう一度抽出した後、酢酸エチル層をあわせ水1
00mlついで飽和食塩水100mlで洗浄した。無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し2,5−ジメト
キシベンジルアルコールを得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:3.77(s,3H), 3.82(s,3H), 4.65(s,2
H), 6.79(d, 1H, J= 2.8Hz), 6.80(s,1H), 6.89(d, 1H,
J= 2.8Hz)。 (工程2) 25mlナス型コルベンに3−[ビス(4−
フルオロフェニル)メチル]−4−ピペリジノン塩酸塩
1.0g(2.96ミリモル)、2,5−ジメトキシベ
ンジルアルコール0.55g(3.26ミリモル)、ジ
イソプロピルエチルアミン2.18g(16.87ミリ
モル) 、ジクロロメタン10ml、EPPA 889m
g(4.44ミリモル)をとり、室温で約6日間攪拌し
た。反応液に水10mlを加えて振りまぜ、ジクロロメ
タン層を分取した。水層をジクロロメタン10mlでも
う一度抽出後、有機層をあわせ水(10ml)ついで飽
和食塩水(10ml)で洗浄した。無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、減圧濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(50g、n−へキサン-酢酸エチル3:
1,V/V)に付して精製することにより標記化合物64
9mg(収率:48%)を得た。 元素分析C27H27 F2NO3として 計算値:C,71.82;H,6.03;N,3.10。 実測値:C,71.61;H,6.23;N,2.93。 IR(KBr):2952,2834,1716,1603,1507,1466,1347,1274,1
224,1178,1158,1103,1049,1028,825,712,579,553 c
m-1
【0225】実施例161 3−ベンズヒドリル−1−(3,5−ジ−tert−ブ
チル−2−メトキシベンジル)−4−ピペリジノン 25mlナス型コルベンに3−ベンズヒドリル−4−ピ
ペリジノン塩酸塩1.0g(3.28ミリモル)、3,
5−ジt-ブチル-2-メトキシベンジルアルコール0.
91g(3.61ミリモル)、ジイソプロピルエチルア
ミン2.42g(18.7ミリモル) 、ジクロロメタン
10ml、EPPA 985mg(4.92ミリモル)を
とり、室温で約5日間攪拌した。反応液に水10mlを
加えて振りまぜ、ジクロロメタン層を分取した。水層を
ジクロロメタン10mlでもう一度抽出し、有機層をあ
わせ水(10ml)ついで飽和食塩水(10ml)で洗
浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮後、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(50g、
n−へキサン-酢酸エチル6:1,V/V)に付して精製す
ることにより標記化合物512mg(収率:32%)を得
た。 mp 136-138℃。 元素分析C34H43NO2として 計算値:C,82.05;H,8.71;N,2.81。 実測値:C,81.97;H,9.00;N,2.59。 IR(KBr):3431,2960,1719,1477,1361,1231,1011,744,70
3,549 cm-11 H-NMR(CDCl3)δ:1.33(s,9H), 1.42(s,9H), 2.33-2.38
(m,1H), 2.46-2.59(m,2H), 2.64-2.73(m,2H), 2.79-2.8
4(m,1H), 3.36-3.41(m,1H), 3.50(d, 1H , J= 13.2Hz),
3.61(d, 1H , J=13.2Hz), 3.77(s,3H), 4.62(d, 1H ,
J= 11.2Hz), 7.08-7.16(m,6H), 7.21-7.30(m,4H), 7.35
-7.36 (m,1H)。
【0226】実施例162 (+)−3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−
1−(5−ブロモ−2−メトキシベンジル)−4−ピペ
リジノン 実施例76により得られる3−[ビス(4−フルオロフ
ェニル)メチル]−1−(5−ブロモ−2−メトキシベ
ンジル)−4−ピペリジノン1gをHPLC(CHIRALPAK
AD 50mmID×500mmL,ヘキサン/IPA)に付し、標記の
光学活性体(412mg)を得た。 保持時間小。 光学純度99.6%ee。 mp54-55℃。 [α]D=+93.0°(c=1.049%,in CHCl3)。
【0227】実施例163 (−)−3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−
1−(5−ブロモ−2−メトキシベンジル)−4−ピペ
リジノン 実施例76により得られる3−[ビス(4−フルオロフ
ェニル)メチル]−1−(5−ブロモ−2−メトキシベ
ンジル)−4−ピペリジノン1gをHPLC(CHIRALPAK
AD 50mmID×500mmL,ヘキサン/IPA)に付し、標記の
光学活性体(427mg)を得た。 保持時間大。 光学純度99.9%ee。 mp52-53℃。 [α]D=-94.3°(c=1.049%,in CHCl3)。
【0228】実施例164 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−[2
−(メチルスルファニル)ベンジル]−4−ピペリジノ
ン (工程1)100mlナス型コルベンにナトリウムメチ
ラート2.12g(39.2ミリモル)、メタノール5
0ml、2−メルカプトベンジルアルコール5g(3
5.7ミリモル)、ヨウ化メチル5.57g(39.2
ミリモル)をとり、室温で約3日放置した。減圧下に濃
縮し残留物に酢酸エチル50ml及び水50mlを加え
て振り混ぜ、酢酸エチル層を分取した。水層を酢酸エチ
ル50mlでもう一度抽出後、有機層を合わせ、水50
ml次いで飽和食塩水50mlで洗浄した。無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、減圧濃縮後、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(200g、n−へキサン-酢酸
エチル4:1,V/V)に付して精製することにより標記
化合物4.95g(収率:90%)を得た。 (工程2)25mlナス型コルベンに3−[ビス(4−
フルオロフェニル)メチル]−4−ピペリジノン塩酸塩
1.0g(2.96ミリモル)、2−メチルチオベンジ
ルアルコール502mg(3.26ミリモル)、ジイソ
プロピルエチルアミン2.18g(16.87ミリモ
ル) 、ジクロロメタン10ml、EPPA889mg
(4.44ミリモル)をとり、室温で約5日間攪拌し
た。反応液に水10mlを加えて振りまぜ、ジクロロメ
タン層を分取した。水層をジクロロメタン10mlでも
う一度抽出後、有機層をあわせ水(10ml)ついで飽
和食塩水(10ml)で洗浄した。無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、減圧濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(50g、n−へキサン-酢酸エチル4:
1,V/V)に付して精製することにより標記化合物43
2mg (収率:33%)を得た。 IR(KBr):2923,2803,1715,1603,1508,1469,1440,1347,1
224,1189,1159,1103,1070,1015,830,750,578,547 c
m-11 H-NMR(CDCl3)δ:2.24-2.28(m,1H),2.44-2.48(m,1H),
2.52-2.66(m,2H),2.54(s,3H),3.05-3.15(m,2H),3.40(d,
1H,J=13.2Hz),3.68(d,1H,J=12.4Hz),4.64(d,1H,J=11.2H
z),6.72-6.77(m,2H),6.89-6.99(m,4H),7.03-7.13(m,2
H),7.24-7.26(m,2H),7.30-7.35(m,2H)。
【0229】実施例165 3−ベンズヒドリル−1−[2−(メチルスルファニ
ル)ベンジル]−4−ピペリジノン 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩1.0g
(2.61ミリモル)、 2−メチルチオベンジルアルコ
ール442mg(2.87ミリモル)、ジイソプロピル
エチルアミン1.92g(14.87ミリモル)、EP
PA 783mg(3.91ミリモル)を用い、3−[ビ
ス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−[2−(メチ
ルスルファニル)ベンジル]−4−ピペリジノンと同様
に処理して得た粗体をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(50g、n−へキサン-酢酸エチル6:1,V/V)
に付して精製し、標記化合物812mg (収率:77
%)を得た。 IR(KBr):3060,3028,2921,2801,1715,1590,1494,1468,1
451,1345,1323,1240,1190,1135,1089,1068,1034,992,91
1,784,747,704,549cm-1
【0230】実施例166 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(5
−フルオロ−2−メトキシベンジル)−4−ピペリジノ
ン (工程1)100ml四つ口コルベンに5−フルオロ−
2−メトキシベンズアルデヒド5.0g(32.4ミリ
モル)、エタノール100mlをとり、氷冷攪拌下水素
化ホウ素ナトリウム 1.23g(32.4ミリモル)を
加え1時間攪拌後、室温で一夜放置した。減圧下に濃縮
し、残渣に酢酸エチル50ml水50mlを加え振りま
ぜた後分取し、水層を酢酸エチル50mlでもう一度抽
出した。酢酸エチル層をあわせ水50mlついで飽和食
塩水50mlで洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧濃縮し5−フルオロ−2−メトキシベンジルア
ルコールを得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:3.83(s,3H),4.66(d, 2H , J= 6.4H
z), 6.77-7.07(m,3H)。 (工程2)25mlナス型コルベンに3−[ビス(4−
フルオロフェニル)メチル]−4−ピペリジノン塩酸塩
1.0g(2.96ミリモル)、5−フルオロ−2-メト
キシベンジルアルコール508mg(3.26ミリモ
ル)、ジイソプロピルエチルアミン2.18g(16.
87ミリモル)、 ジクロロメタン10ml、EPPA
889mg(4.44ミリモル)をとり、室温で約4日
間攪拌した。反応液に水10mlを加えて振りまぜ、ジ
クロロメタン層を分取した。水層をジクロロメタン10
mlでもう一度抽出後、有機層をあわせ水(10ml)
ついで飽和食塩水(10ml)で洗浄した。無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、減圧濃縮後、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(50g、n−へキサン-酢酸エ
チル4:1,V/V)に付して精製し、標記化合物642
mg (収率:49.4%)を得た。 IR(KBr):2484,1729,1604,1508,1224,1159,1028,823,72
0,555cm-11 H-NMR(CDCl3)δ:2.38-2.61(m,4H),2.74-2.78(m,1H),
2.85-2.90(m,1H),3.26-3.31(m,1H),3.52(s,2H),3.74(s,
3H),4.58 (d,1H,J=11.2Hz), 6.75 (m,1H),6.86-6.96(m,
5H),7.09-7.12(m,3H),7.23-7.26(m,2H)。
【0231】実施例167 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−[2
−(メチルスルフィニル)ベンジル]−4−ピペリジノ
ン 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−[2
−(メチルスルファニル)ベンジル]−4−ピペリジノ
ン2g(4.57ミリモル)をNMP 10mlに溶解
し、氷冷攪拌下、マグネシウムモノパーオキシフタレー
ト(MMPP)452mg(0.91ミリモル)を三回
に分け20分毎に添加した。氷冷1時間、ついで室温で
1日攪拌した。酢酸エチル20mlおよび水20mlを
加え振りまぜた後、有機層を分取した。水層を酢酸エチ
ル20mlでもう一度抽出した後、酢酸エチル層をあわ
せ水10mlで二回、ついで飽和食塩水20mlで二回
洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮
し、残留物に酢酸エチルを加え、析出結晶を濾取した。
減圧乾燥し標記化合物239mg (収率:12%)を得
た。 mp187-189℃。 元素分析C26H25F2 N2O2 Sとして 計算値:C,68.85;H,5.56;N,3.09。 実測値:C,68.78;H,5.66;N,2.96。 IR(KBr)3426,2919,2809,2360,1718,1603,1508,1473,141
7,1348,1224,1159,1121,1065,1028,910,830,760,732,58
0,560,468cm-1
【0232】実施例168 3−ベンズヒドリル−1−[2−メトキシ−5−(トリ
フルオロメトキシ)ベンジル]−4−ピペリジノン (工程1) 2−メトキシ−5−トリフルオロメトキシ
ベンズアルデヒド660mg(3ミリモル)をTHF 3
ml、メタノール3mlに溶解し、氷冷下攪拌しながら
水素化ホウ素ナトリウム 114mg(3ミリモル)を加
え0.5時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水と酢酸
エチルを加え振り混ぜた。酢酸エチル層を水洗、ついで
飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧濃縮し無色透明油状の2−メトキシ−5−トリ
フルオロメトキシベンジルアルコールを得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:0.93(t,1H), 3.87(s, 3H), 4.68 (d,
2H), 6.85(d,2H), 7.11-7.14(m, 1H), 7.21(d,1H)。 (工程2)3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸
塩855mg(2.84ミリモル)、EPPA 960m
g(4.8ミリモル)、2−メトキシ−5−トリフルオ
ロメトキシベンジルアルコール630mg(2.84ミ
リモル)をジクロロメタン7mlに溶解後、攪拌しなが
らジイソプロピルエチルアミン1.55g(12ミリモ
ル)を加え、室温で80時間攪拌した。反応液に酢酸エ
チル50ml、ヘキサン30ml、水25mlを加えて
振りまぜ有機層を分取し、重炭酸ナトリウム水で洗浄つ
いで水洗した。減圧濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(40g、n−へキサン-酢酸エチル4:
1,V/V)に付して精製し、油状の標記化合物645.
0mg(収率:49%)を得た。これをエタノール5ml
に溶解し1N−HCl 1.5mlを添加後、減圧下溶
媒を留去した。残留物をエタノール2mlでほぐし結晶
を濾取した。少量のエタノールで洗浄後乾燥し標記化合
物塩酸塩結晶666mg(収率46%)を得た。 mp 174-175℃。 元素分析 C27H26F3NO3・HCl(505.956)として 計算値:C,64.09;H,5.38;N,2.77。 実測値:C,64.11;H,5.53;N,2.65。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.38-4.96(m,13H),7.06-7.89(m,13
H),7.62,7.89(各s, total1H)。
【0233】実施例169 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−[2
−メトキシ−5−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]
−4−ピペリジノン (工程1)25mlナスコルベンに2-ヒドロキシ-5-(ト
リフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド1.0g(4.
85ミリモル)、ジメチルホルムアミド(DMF)8m
l、炭酸カリウム738mg(5.34ミリモル)をと
り、約30分攪拌後、氷冷下にヨウ化メチル758mg
(5.34ミリモル)/DMF2ml溶液を加えた。氷冷
で約1時間さらに室温で19時間攪拌した。反応液に酢
酸エチル20ml、水20mlを加え振り混ぜ有機層を
分取した。水層を酢酸エチル20mlでもう一度抽出し
た後、有機層を合わせ水20mlで2回、食塩水20m
lで2回洗浄した。有機層をMgSO(無水)で乾燥し
たのち減圧濃縮し2−メトキシ−5−(トリフルオロメ
トキシ)ベンズアルデヒド1.0g(収率:93%)を
得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:3.96(s,3H),7.02(d,1H,J=8.8Hz),7.4
1(d,1H,J=9.2Hz), 7.69(1H,s,),10.44(1H,s)。 (工程2)25mlナスコルベンに2−メトキシ−5−
(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド996mg
(4.52ミリモル)、テトラヒドロフラン(THF)
8mlをとり、氷冷下に攪拌しながら水素化ホウ素ナト
リウム342mg(9ミリモル)/THF2mlを加え
た。氷冷で約1時間さらに室温で8時間攪拌した。氷冷
下にメタノール2mlを加え、同温度で30分攪拌し
た。反応液に酢酸エチル20mlおよび水20mlを加
え、振り混ぜ、有機層を分取した。水層を酢酸エチル2
0mlでもう一度抽出後、有機層を合わせ水20mlで
2回、食塩水20mlで2回洗浄した。有機層をMgS
(無水)で乾燥したのち減圧濃縮し、2−メトキシ−
5−トリフルオロメトキシベンジルアルコール1.0g
(収率:85%)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:3.87(s,3H),4.68(s,2H), 6.85(d,1H,
J=9.2Hz), 7.13(d,1H,J=8.8Hz), 7.21(s,1H)。 (工程3)10mlナス型コルベンに3−[ビス(4−
フルオロフェニル)メチル]−4−ピペリジノン塩酸塩
608mg(1.80ミリモル)、2−メトキシ−5−
トリフルオロメトキシベンジルアルコール400mg
(1.80ミリモル)、ジイソプロピルエチルアミン
1.33g(10.3ミリモル) 、ジクロロメタン4m
l、EPPA 540mg(2.7ミリモル)をとり、室
温で7時間攪拌した。 EPPA 180mg(0.9ミ
リモル)を追加し2日間放置した。反応液に水20ml
を加えて振りまぜ、ジクロロメタン層を分取した後、水
層をジクロロメタン20mlでもう一度抽出した。有機
層をあわせ、水(20ml)ついで飽和食塩水(20m
l)で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧
濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(50g、n−へキサン−酢酸エチル5:1,V/V)に付
し、標記化合物を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.40-2.45(m,2H),2.49-2.61(m,2H),
3.30(m,1H),3.53(s,2H),3.77(s,3H),4.56(d,1H,J=11.2H
z),6.81(d,1H,J=9.2Hz),6.87(dd,2H,J=8.6Hz,J=8.8Hz),
6.94(dd,2H,J=8.6Hz,J=8.8Hz),7.07-7.12(m,3H),7.22-
7.25(m,3H)。標記化合物を常法で塩酸塩となし標記化合
物塩酸塩210mgを得た。 元素分析 C27H25F5NO3・HCl・0.5H2Oとして 計算値:C,58.86;H,4.76;N,2.54。 実測値:C,58.76;H,4.70;N,2.42。
【0234】実施例170 3−ベンズヒドリル−1−(2−エトキシ−6−メトキ
シベンジル)−4−ピペリジノン (工程1) 2−ヒドロキシ−6−メトキシベンズアル
デヒド3.04g(20ミリモル)、ジメチルホルムア
ミド(DMF)25ml、ヨウ化エチル5mlをとり、
室温で攪拌しながら60%油性水素化ナトリウム840
mg(21ミリモル,ヘキサン洗浄)を加えた。室温で約
13時間攪拌した。反応液にイソプロピルエーテル10
0ml、エーテル100ml、水200mlを加え振り
混ぜ有機層を分取、有機層を0.1N−NaOH20m
lで洗浄した。有機層をMgSO (無水)で乾燥した後
減圧濃縮し淡黄色油状の2−エトキシ−6−メトキシベ
ンズアルデヒド2.57g(収率:72%)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.46(t,3H),3.90(s,3H),4.12(q,2H),
6.56(d,2H),7.42(t,1H,), 10.53 (s,1H)。 (工程2)2−エトキシ−6−メトキシベンズアルデヒ
ド2.56g(14.2ミリモル)、テトラヒドロフラ
ン(THF)20ml、メタノール30mlをとり、氷
冷下攪拌しながら水素化ホウ素ナトリウム 380mg
(10ミリモル)を加えた。氷冷で4時間さらに室温で
20時間攪拌した。反応液を減圧下に濃縮し残留物に酢
酸エチル50ml、水20mlを加え振り混ぜ有機層を
分取した後、有機層を水洗した。有機層をMgSO
(無水)で乾燥した後減圧濃縮し2−エトキシ−6−メ
トキシベンジルアルコール2.47g(収率:96%)
を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.42(t,3H), 2.56(t,1H), 3.84(s,3
H), 4.06(q,2H), 4.80(d,2H), 6.54(d,2H), 7.19(t,1
H)。 (工程3)3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸
塩906mg(3.0ミリモル)にジクロロメタン6m
lを加え室温で攪拌しながらジイソプロピルエチルアミ
ン1.0g(7.8ミリモル) を添加した。溶解後、2
−エトキシ−6−メトキシベンジルアルコール728m
g(4.0ミリモル)、EPPA 1g(5ミリモル)を
加え120時間攪拌した。反応液にイソプロピルエーテ
ル40ml、酢酸エチル40ml、水15mlを加えて
振りまぜ、有機層を分取、有機層を重曹で洗浄した。無
水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮し残留物をヘキサ
ン20mlで2回洗浄した。エタノール10mlを加
え、析出結晶を濾取、エタノールで洗浄後、乾燥し無色
の結晶として標記化合物0.55g(収率:43%)を得
た。 mp 137-138℃。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.28(s,3H), 2.40-4.58(s,3H), 2.70
-2.74(m,1H), 2.85-2.88(m,2H), 3.36-3.41(m,1H), 3.7
1(s,3H), 3.72(s,2H), 3.93(q,2H), 4.53(d,1H),6.50
(t,2H), 7.09-7.30(m,11H)。 元素分析 C28H31NO3・0.1H2Oとして 計算値:C,77.96;H,7.29;N,3.25。 実測値:C,77.77;H,7.24;N,3.11。
【0235】実施例171 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−
(3,5−ジブロモ−2−メトキシベンジル)−4−ピ
ペリジノン (工程1)35mlナスコルベンに3,5−ジブロモサ
リチルアルデヒド2.0g(7.12ミリモル)、ジメ
チルホルムアミド(DMF)15ml、炭酸カリウム
1.1g(7.86ミリモル)をとり、約30分攪拌
後、氷冷下にヨウ化メチル1.1g(7.86ミリモ
ル)/DMF2ml溶液を加えた。氷冷で約1時間さらに
室温で14時間攪拌した。反応液に酢酸エチル20ml
および水20mlを加え、振り混ぜ、有機層を分取し
た。水層を酢酸エチル20mlでもう一度抽出後、有機
層を合わせ、水20mlで2回、食塩水20mlで2回
洗浄した。有機層をMgSO(無水)で乾燥したのち減
圧濃縮し3,5−ジブロモ−2−メトキシベンズアルデ
ヒド1.4g(収率:65%)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:3.99(s,3H),7.91(d,1H,J=2.4Hz),7.9
4(d,1H,J=2.4Hz), 10.28(1H,s)。 (工程2)25mlナスコルベンに3,5−ジブロモ−
2−メトキシベンズアルデヒド1.2g(4.08ミリ
モル)、テトラヒドロフラン(THF)6mlをとり、
氷冷下に攪拌しながら水素化ホウ素ナトリウム309m
g(8.16ミリモル)/EtOH6mlを加えた。氷冷
で約1時間さらに室温で3時間攪拌した。反応液に酢酸
エチル20mlおよび水20mlを加え、振り混ぜ、有
機層を分取した。水層を酢酸エチル20mlでもう一度
抽出後、有機層を合わせ、水20mlで2回、食塩水2
0mlで2回洗浄した。有機層をMgSO(無水)で乾
燥した後、減圧濃縮し、残留物にジイソプロピルエーテ
ルを加え析出晶を濾取した。減圧下に乾燥し3,5−ジ
ブロモ−2−メトキシベンジルアルコール0.7g(収
率:58%)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:3.85(s,3H),4.72(s,2H), 7.51(d,1H,
J=2.4Hz), 7.64(d,1H,J=2.4Hz)。 (工程3)10mlナス型コルベンに3,5−ジブロモ
−2−メトキシベンジルアルコール200mg(0.6
8ミリモル)、3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチ
ル]−4−ピペリジノン塩酸塩228mg(0.68ミ
リモル)、ジイソプロピルエチルアミン498mg
(3.85ミリモル) 、ジクロロメタン2mlをとり、
攪拌しながらEPPA 203mg(1.01ミリモル)
を加え室温で3日間攪拌した。反応液にジクロロメタン
20mlおよび水20mlを加えて振りまぜ、ジクロロ
メタン層を分取した。水層をジクロロメタン20mlで
もう一度抽出後、有機層をあわせ、水(20ml)つい
で飽和食塩水(20ml)で洗浄した。無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、減圧濃縮後、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(50g、n−へキサン-酢酸エチル
4:1,V/V)に付し標記化合物0.21g(収率:54
%)を得た。 元素分析 C26H23Br2F2NO2・0.3H2Oとして 計算値:C,53.41;H,407;N,2.40。 実測値:C,53.44;H,401;N,2.36。 IR(KBr):2934,1718,1604,1508,1464,1419,1346,1225,1
158,999,826,552 cm-1
【0236】実施例172 1,3−ビス[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−
4−ピペリジノン 10mlナス型コルベンに4,4’−ジフルオロベンズ
ヒドロール652mg(2.96ミリモル)、3−[ビス
(4−フルオロフェニル)メチル]−4−ピペリジノン
塩酸塩1.0g(2.96ミリモル)、ジイソプロピル
エチルアミン2.18g(16.9ミリモル) 、ジクロ
ロメタン3mlをとり、攪拌しながらEPPA 889
mg(4.44ミリモル)/ ジクロロメタン4mlを加
え室温で3日間攪拌した。反応液にジクロロメタン20
ml水20mlを加えて振りまぜ、ジクロロメタン層を
分取した。水層をジクロロメタン20mlでもう一度抽
出後、有機層をあわせ、水(20ml)ついで飽和食塩
水(20ml)で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、減圧濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(50g、n−へキサン−酢酸エチル6:1,V
/V)に付し標記化合物0.24g(収率:16%)を得
た。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.26-2.30(m,1H), 2.44-2.74(m,5H),
3.33-3.38 (m,1H), 4.33(s,1H),4.54(d,1H,J=10.8Hz),
6.82-6.97(m,8H), 7.00-7.05(m,2H), 7.17-7.20(m,2
H), 7.23-7.34(m,4H), 7.63(d,1H,J=2.8Hz)。 元素分析C31H25F4NO・0.2H2Oとして 計算値:C,73.42;H,5.05;N,2.76。 実測値:C,73.55;H,5.16;N,2.57。 IR(KBr):1717,1604,1508,1226,1158,827,734,553 c
m-1
【0237】実施例173 3−ベンズヒドリル−1−(3,5−ジクロロ−2−メ
トキシベンジル)−4−ピペリジノン (工程1)35mlナスコルベンに3,5−ジクロロ−
2−ヒドロキシベンズアルデヒド2.0g(10.5ミ
リモル)、ジメチルホルムアミド(DMF)15ml、
炭酸カリウム1.6g(11.5ミリモル)をとり、約
30分攪拌後、氷冷下にヨウ化メチル1.63g(1
1.5ミリモル)/DMF5ml溶液を加えた。氷冷で約
1時間さらに室温で19時間攪拌した。反応液に酢酸エ
チル20mlおよび水20mlを加え、振り混ぜ、有機
層を分取した。水層を酢酸エチル20mlでもう一度抽
出後、有機層を合わせ、水20mlで2回、食塩水20
mlで2回洗浄した。有機層をMgSO(無水)で乾燥
した後、減圧濃縮し、残留物に酢酸エチルを加え、析出
結晶を濾取して乾燥し、3,5−ジクロロ−2−メトキ
シベンズアルデヒド0.89g(収率:42%)を得
た。1 H-NMR(CDCl3)δ:4.00(s,3H),7.63(d,1H,J=2.4Hz),7.7
2(d,1H,J=2.8Hz), 10.31(1H,s)。 (工程2)25mlナスコルベンに3,5−ジクロロ−
2−メトキシベンズアルデヒド1.0g(4.88ミリ
モル)、テトラヒドロフラン(THF)5ml、エタノ
ール5mlをとり、氷冷下攪拌しながら水素化ホウ素ナ
トリウム 369mg(9.75ミリモル)を加えた。
氷冷で約1時間さらに室温で3時間攪拌した。反応液に
酢酸エチル20mlおよび水20mlを加え、振り混
ぜ、有機層を分取した。水層を酢酸エチル20mlでも
う一度抽出した後、有機層を合わせ、水20mlで2
回、食塩水20mlで2回洗浄した。有機層をMgSO
(無水)で乾燥した後、減圧濃縮し、残留物にジイソプ
ロピルエーテルを加え析出晶を濾取した。減圧下に乾燥
し3,5−ジクロロ−2−メトキシベンジルアルコール
580mg(収率:58%)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:3.87(s,3H),4.70(d,2H,J=6.0Hz), 7.
30-7.32(m,2H)。 (工程3)5mlナス型コルベンに3,5−ジクロロ−
2−メトキシベンジルアルコール200mg(0.97
ミリモル)、3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩
酸塩292mg(0.97ミリモル)、ジイソプロピル
エチルアミン712mg(5.51ミリモル) 、ジクロ
ロメタン1mlをとり、攪拌しながらEPPA 203
mg(1.01ミリモル)/ ジクロロメタン1ml溶液
を加え室温で2日攪拌した。反応液にジクロロメタン2
0ml、飽和重曹水20mlを加えて振りまぜ、ジクロ
ロメタン層を分取した。水層をジクロロメタン20ml
でもう一度抽出後、有機層をあわせ、飽和重曹水20m
l、水20mlついで飽和食塩水20mlで洗浄した。
無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮後、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(50g、n−へキ
サン-酢酸エチル4:1,V/V)に付し標記化合物0.1
6g(収率:35%)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.42-2.57(m,4H),2.77-2.87(m,2H),
3.41-3.56 (m,3H), 3.80(s,3H), 4.55(d,1H,J=10.8Hz),
7.12-7.31(m,12H)。 元素分析 C26H25Cl2NO2として 計算値:C,68.72;H,5.55;N,3.08。 実測値:C,68.40;H,5.53;N,3.01。 IR(KBr):1720,1494,1468,1422,999,840,747,704,547 c
m-1
【0238】実施例174 3−ベンズヒドリル−1−(3,5−ジブロモ−2−メ
トキシベンジル)−4−ピペリジノン 5mlナス型コルベンに3,5−ジブロモ−2−メトキ
シベンジルアルコール200mg(0.68ミリモ
ル)、3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩2
04mg(0.68ミリモル)、ジイソプロピルエチル
アミン498mg(3.85ミリモル) 、ジクロロメタ
ン2mlをとり、攪拌しながらEPPA 203mg
(1.01ミリモル)を加え室温で2日間攪拌した。反
応液にジクロロメタン20mlおよび飽和重曹水20m
lを加えて振りまぜ、ジクロロメタン層を分取した。水
層をジクロロメタン20mlでもう一度抽出後、有機層
をあわせ、飽和重曹水20ml、水20mlついで飽和
食塩水20mlで順次洗浄した。無水硫酸マグネシウム
で乾燥し、減圧濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(50g、n−へキサン−酢酸エチル4:
1,V/V)に付し標記化合物0.18g(収率:37%)
を得た。 元素分析 C26H25Br2NO2・0.2H2Oとして 計算値:C,57.10;H,4.68;N,2.56。 実測値:C,56.98;H,4.58;N,2.64。 IR(KBr):2937,1720,1599,1494,1463,1418,1345,1154,9
98,746,704,546 cm-1
【0239】実施例175 3−ベンズヒドリル−1−(5−イソプロピル−2−メ
トキシベンジル)−4−ピペリジノン (工程1) 35mlナスコルベンに2−メトキシ−5
−イソプロピルベンズアルデヒド2.0g(11.2ミ
リモル)、エタノール15mlをとり、氷冷下攪拌しな
がら水素化ホウ素ナトリウム849mg(22.4ミリ
モル)を加えた。氷冷で約1時間さらに室温で3時間攪
拌した。反応液に酢酸エチル20mlおよび水20ml
を加え、振り混ぜ、有機層を分取した。水層を酢酸エチ
ル20mlでもう一度抽出後、有機層を合わせ水20m
lで2回、食塩水20mlで2回洗浄した。有機層をM
gSO(無水)で乾燥した後減圧濃縮し、2−メトキ
シ−5−イソプロピルベンジルアルコール1.70g
(収率:84%)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.22(s,3H), 1.23(s,3H), 2.83-2.90
(m,1H),3.84(s,3H), 4.68(s,2H), 6.82(d,1H,J=8.0Hz),
7.11-7.14(m,2H)。 (工程2) 25mlナス型コルベンに2−メトキシ−
5−イソプロピルベンジルアルコール800mg(4.
44ミリモル)、3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノ
ン塩酸塩1.34g(4.44ミリモル)、ジイソプロ
ピルエチルアミン3.27g(25.3ミリモル) 、ジ
クロロメタン4mlをとり、攪拌しながらEPPA
1.33g(6.66ミリモル)を加え室温で2日間攪
拌した。反応液にジクロロメタン20ml、飽和重曹水
20mlを加えて振りまぜ、ジクロロメタン層を分取し
た。水層をジクロロメタン20mlでもう一度抽出後、
有機層をあわせ、飽和重曹水20ml、水20mlつい
で飽和食塩水20mlで順次洗浄した。無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、減圧濃縮後、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(50g、n−へキサン-酢酸エチル
5:1,V/V)に付し標記化合物0.36g(収率:19
%)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.23-1.25(m,6H), 2.41-2.52(m,3H),
2.64-2.68(m,1H), 2.77-2.90(m,3H), 3.41-3.42(m,1
H), 3.56(s,2H), 3.74(s,3H), 4.59(d,1H,J=10.8Hz),
6.79(d,1H,J=8.0Hz), 7.09-7.31 (m,12H)。 元素分析 C29H33NO2として 計算値:C,81.46;H,7.78;N,3.28。 実測値:C,81.43;H,7.80;N,3.22。 IR(KBr):3061,3028,3002,2959,2928,2869,2835,2799,1
717,1599,1503,1452,1424,1383, 1363,1344,1289,1252,
1183,1130,1089,1068,1033,996,867,814,782,746,704,5
48cm-1
【0240】実施例176 3−ベンズヒドリル−1−(2−メトキシ−5−ニトロ
ベンジル)−4−ピペリジノン 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩9.1g
(30ミリモル)、2−メトキシ−5−ニトロベンジル
ブロマイド7.38g(30.0ミリモル)、炭酸水素
ナトリウム5g(60ミリモル)をジメチルホルムアミ
ド(DMF)40ml中室温で30時間攪拌した。反応
液に酢酸エチル250ml、水400ml、ヘキサン5
0mlを加え振り混ぜ有機層を分取、有機層を水洗し
た。有機層をMgSO(無水)で乾燥した後減圧濃縮、
残留物にエタノールを加え析出結晶を濾取、乾燥し標記
化合物の結晶12.0g(収率:93%)を得た。 mp 119-120℃。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.42-4.50(m,2H), 2.54-2.67(m,2H),
2.78-2.82(m,2H), 3.44-3.50(m, 1H), 3.56(s,2H), 3.
87(s,3H), 4.56(d,1H, J=11.2Hz), 6.87(d,1H,J=8.8H
z), 7.05-7.32(m,10H), 8.16(dd,1H, J=3.2Hz, J=2.8H
z), 8.33(d,1H)。 元素分析 C26H26N2O4として 計算値:C,72.54;H,6.09;N,6.51。 実測値:C,72.37;H,5.92;N,6.41。
【0241】実施例177 1−(5−アミノ−2−メトキシベンジル)−3−ベン
ズヒドリル−4−ピペリジノン 3−ベンズヒドリル−1−(2−メトキシ−5−ニトロ
ベンジル)−4−ピペリジノン1.83g(4.26ミ
リモル)をTHF10mlに溶解し、ついで5%Pd−
C 520mg(乾燥品)/メタノール15ml懸濁液を
加えた。常圧下、水素気流中で攪拌した。触媒を濾去
後、濃塩酸0.71ml、トルエン40ml、エタノー
ル50mlを加えて減圧下に濃縮した。残留物にエタノ
ール/酢酸エチル(1/4)混合溶媒50mlを加えて結
晶を濾取、同溶媒で洗浄後乾燥し標記化合物塩酸塩の無
色結晶1.76g(収率:88%)を得た。 mp 198-200℃。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.40-4.60(m,13H) ,7.06-7.56(m,13
H),10.30(br,2H)。 元素分析 C26H28N2O4・2HCl・0.5H2Oとして 計算値:C,64.73;H,6.48;N,5.81。 実測値:C,65.01;H,6.54;N,5.64。
【0242】実施例178 N−[3−[(3−ベンズヒドリル−4−オキソ−1−ピ
ペリジニル)メチル]−4−メトキシフェニル]−N−
(メチルスルホニル)メタンスルホンアミド 1−(5−アミノ−2−メトキシベンジル)−3−ベン
ズヒドリル−4−ピペリジノン・2HCl塩284mg
(0.6ミリモル)をジクロロメタン5ml中で氷冷攪
拌しトリエチルアミン404mg(4ミリモル)を加え
た。溶解後メタンスルホニルクロライド276mg
(2.4ミリモル)を加え、2時間攪拌した。反応液に
イソプロピルエーテル40ml、酢酸エチル40ml、
水30mlを加えて振りまぜ有機層を分取、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥、減圧濃縮し残留物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(40g、n-へキサン-酢酸エチ
ル2:1〜1:1,V/V)に付し標記化合物の無色結晶
220mg(収率:66%)を得た。 mp 132-135℃。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.38-2.53(m,3H), 2.71-2.78(m,3H),
3.40-3.48(m,7H), 2.56(s,2H), 3.79(s,3H), 4.58(d,1
H), 6.89(d,1H), 7.13-7.31(m,11H), 7.39(d,1H)。 元素分析 C28H32N2O6S2として 計算値:C,60.41;H,5.79;N,5.03。 実測値:C,60.13;H,5.67;N,4.97。
【0243】実施例179 N−[3−[(3−ベンズヒドリル−4−オキソ−1−ピ
ペリジニル)メチル]−4−メトキシフェニル]アセトア
ミド 1−(5−アミノ−2−メトキシベンジル)−3−ベン
ズヒドリル−4−ピペリジノン・2HCl塩437mg
(1.0ミリモル)をジメチルホルムアミド2ml中で
攪拌し室温でピリジン0.5ml、無水酢酸0.3ml
を加えた。0.5時間攪拌後、反応液に酢酸エチル60
ml、水30mlを加えて振りまぜ有機層を分取した。
有機層を重曹水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後減圧濃縮した。残留物をイソプロピルエーテルで洗
浄、乾燥し淡黄色固体の標記化合物280mg(収率:
63%)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.19(s,3H), 2.37-2.43(m,1H), 2.49
-2.55(m,2H), 2.62-2.66(m,1H), 2.72-2.78(m,1H), 2.8
2-2.88(m,1H), 3.38-3.43(m,1H), 3.74(s,3H), 4.62(d,
1H), 6.79(d,1H), 7.10(br,1H), 7.11-7.42(m,12H)。
【0244】実施例180 3−ベンズヒドリル−1−[5−(2,5−ジメチル−
1H−ピロール−1−イル)−2−メトキシベンジル]
−4−ピペリジノン 1−(5−アミノ−2−メトキシベンジル)−3−ベン
ズヒドリル−4−ピペリジノン・2HCl塩310mg
(0.66ミリモル)、アセトニルアセトン103mg
(0.90ミリモル)、酢酸ナトリウム107mg
(0.90ミリモル)、酢酸3mlを室温で1時間攪拌
した。反応液を過剰の炭酸水素ナトリウム水に注入、酢
酸エチルで抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥、減
圧濃縮し残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(25g、n-へキサン−酢酸エチル2:1,V/V)に付し
標記化合物の無色固体197mg(収率:63%)を得
た。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.01(s,3H), 2.37-2.43(m,1H), 2.46
-2.55(m,2H), 2.63-2.68(m,1H), 2.70-2.77(m,1H), 2.8
1-2.85(m,1H), 3.39-3.44(m,1H), 3.60(s,2H), 3.83(s,
3H), 4.58(d,1H), 5.90(s,2H), 6.91(d,1H), 7.07-7.30
(m,12H)。 元素分析C32H34N2O2・0.1H2Oとして 計算値:C,80.00;H,7.18;N,5.83。 実測値:C,79.76;H,7.33;N,5.58。
【0245】実施例181 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(5
−イソプロピル−2−メトキシベンジル)−4−ピペリ
ジノン 25mlナス型コルベンに3−[ビス(4−フルオロフ
ェニル)メチル]−4−ピペリジノン塩酸塩1.5g
(4.44ミリモル)、5−イソプロピル−2−メトキ
シベンジルアルコール0.80g(4.44ミリモ
ル)、ジイソプロピルエチルアミン3.27g(25.
3ミリモル) 、ジクロロメタン6ml、EPPA1.3
3g(6.66ミリモル)をとり、室温で約2日間攪拌
した。反応液にジクロロメタン20ml、飽和食塩水2
0mlを加えて振りまぜ、ジクロロメタン層を分取し
た。水層をジクロロメタン20mlでもう一度抽出後、
有機層をあわせ、飽和炭酸水素ナトリウム水20ml、
水20mlついで飽和食塩水20mlで洗浄した。無水
硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮後、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(50g、n−へキサン-
酢酸エチル6:1,V/V)に付して精製した。得られた
化合物を塩酸で処理することにより標記化合物塩酸塩
1.24g(収率:56%)を得た。 IR(KBr):2962,2369,1730,1604,1509,1462,1260,1224,1
159,1027,823,579,554cm -1
【0246】実施例182 3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−(5
−ブロモ−2−エトキシベンジル)−4−ピペリジノン (工程1)100mlナスコルベンに5−ブロモ−2−
エトキシベンズアルデヒド5.0g(21.8ミリモ
ル)、エタノール25ml、THF 25mlをとり、氷
冷下攪拌しながら水素化ホウ素ナトリウム825mg
(21.8ミリモル)を加えた。氷冷で約1時間さらに
室温で3時間攪拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残留
物に酢酸エチル25ml、水25mlを加え振り混ぜ有
機層を分取した。水層を酢酸エチル25mlでもう一度
抽出した後、有機層を合わせ水25ml、飽和食塩水2
5mlで洗浄した。有機層をMgSO(無水)で乾燥し
た後減圧濃縮し5−ブロモ−2−エトキシベンジルアル
コール2.3g(収率:46%)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.43(t,J=6.8Hz,3H), 1.23(s,3H),
4.06(q,2H), 4.65(d, J=6.8Hz,2H), 6.73(d,J=8.8Hz,
H), 7.34(dd,J=2.4Hz,J=8.8Hz), 7.41(d,J=2.8Hz,1H)。 (工程2) 25mlナス型コルベンに5−ブロモ−2
−エトキシベンジルアルコール1.0g(2.96ミリ
モル)、3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−
4−ピペリジノン塩酸塩752.6mg(3.26ミリ
モル)、ジイソプロピルエチルアミン2.18g(1
6.9ミリモル) 、ジクロロメタン6mlをとり、攪拌
しながらジクロロメタン4mlに溶かしたEPPA 8
89mg(4.44ミリモル)を加え室温で6日間攪拌
した。反応液にジクロロメタン20ml、飽和重曹水2
0mlを加えて振りまぜ、ジクロロメタン層を分取し
た。水層をジクロロメタン20mlでもう一度抽出した
後、有機層をあわせ、飽和重曹水20ml、水20ml
ついで飽和食塩水20mlで順次洗浄した。無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、減圧濃縮後、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(50g、n−へキサン-酢酸エ
チル4:1,V/V)に付して精製し標記化合物を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.19-1.35(m,3H), 2.40-2.44(m,2H),
2.50-2.58(m,2H), 2.80-2.88(m,2H), 3.30(m,1H), 3.4
5-3.52(m,3H), 3.90-3.96(q,J=6.8Hz,2H),4.55(d,1H,J=
11.2Hz),6.68(d,1H,J=8.8Hz),6.87-6.96(m,4H),7.06-7.
10(m,2H),7.23-7.26(m,2H),7.32(dd,1H,J=2.4Hz,J=8.8H
z),7.48(d,1H,J=2.4Hz)。ついで塩酸処理し、標記化合
物塩酸塩0.37g(収率:23%)を得た。 元素分析 C27H26 Br F2NO2・HCl として 計算値:C,58.87;H,4.94;N,2.54。 実測値:C,58.73;H,5.01;N,2.45。 IR(KBr):2981,2444,2389,1733,1605,1508,1474,1454,1
418,1398,1341,1315,1280,1262,1226,1189,1161,1140,1
088,1044,1015,990,966,862,826,812,782,734,644,580,
559,539,507,480 cm-1
【0247】実施例183 N−[3−[(3−ベンズヒドリル−4−オキソ−1−ピ
ペリジニル)メチル]−4−メトキシフェニル] メタン
スルホンアミド 1−(5−アミノ−2−メトキシベンジル)−3−ベン
ズヒドリル−4−ピペリジノン・2HCl塩473mg
(1.0ミリモル)にピリジン5ml中、室温で攪拌、
メタンスルホニルクロライド150mg(1.3ミリモ
ル)を加え1時間攪拌した。反応液に水0.2mlを加
えて減圧下に濃縮、残留物に酢酸エチル40ml、炭酸
水素ナトリウム水30mlを加えて振りまぜ有機層を分
取、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮し残留物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(25g、n−へ
キサン-酢酸エチル1:1,V/V)に付し標記化合物の無
色固体408mg(収率:85%)を得た。 mp 132-135℃。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.36-2.43(m,3H),2.54-2.63(m,3H),
2.71-2.77(m,1H), 2.85-2.91(m,1H),2.94(s,3H),3.39-
3.44(m,1H),3.51(d,1H),3.57(d,1H),3.77(s,3H),4.64
(d,1H),6.20(br,1H),6.81(d,1H),7.11-7.31(m,12H)。 元素分析 C27H30N2O4S・0.2H2O として 計算値:C,67.25;H,6.35;N,5.81。 実測値:C,67.20;H,6.26;N,5.53。
【0248】実施例184 3−ベンズヒドリル−1−(2−ヒドロキシ−5−ニト
ロベンジル)−4−ピペリジノン 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩酸塩3.02
g(10ミリモル)、2−ヒドロキシ−5−ニトロベン
ジルブロマイド1.88g(10ミリモル)、炭酸水素
ナトリウム3.36g(40ミリモル)をジメチルホル
ムアミド(DMF)15ml中、室温で15時間攪拌し
た。反応液に酢酸エチル150ml、水150ml、を
加え振り混ぜ有機層を分取、有機層を水洗した。有機層
をMgSO(無水)で乾燥、減圧濃縮後、残留物にエタ
ノール10mlを加え析出結晶を濾取、乾燥し標記化合
物結晶2.95g(収率:71%)を得た。 mp 177-178℃。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.49-4.65(m,3H),2.80-2.84(m,1H),
2.91(br,2H), 3.51-3.56(m,1H),3.78(s,2H),4.41(d,1
H),6.95(d,1H),7.11-7.31(m,10H),7.88(d,1H),8.12(dd,
1H)。 元素分析 C25H24N2O4として 計算値:C,72.10;H,5.81;N,6.73。 実測値:C,72.03;H,5.75;N,6.46。
【0249】実施例185 3−ベンズヒドリル−1−(2−エトキシ−5−ニトロ
ベンジル)−4−ピペリジノン 3−ベンズヒドリル−1−(2−ヒドロキシ−5−ニト
ロベンジル)−4−ピペリジノン852mg(2ミリモ
ル)、無水炭酸カリウム552mg(4ミリモル)をジメ
チルホルムアミド(DMF)15ml中、室温で15分
攪拌後、ヨードエタン377mg (2.4ミリモル)
を加えてさらに室温で6時間攪拌した、反応液に酢酸エ
チル、水を加え振り混ぜ有機層を分取、有機層を水洗し
た。有機層をMgSO(無水)で乾燥した後減圧濃縮、
乾燥し淡黄色固体の標記化合物875mg(定量的)を
得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.40(t,3H),2.43-4.50(m,2H),2.54-
2.61(m,1H), 2.64-2.68(m,1H), 2.81-2.92(m,2H),3.45-
3.50(m,1H),3.55(d,1H),3.59(d,1H),4.07(q,2H),4.56
(d,1H),6.83(d,1H),7.05-7.32(m,10H),7.88(d,1H),8.13
(dd,1H),8.33(d,1H)。 元素分析 C27H28N2O4として 計算値:C,72.95;H,6.35;N,6.30。 実測値:C,72.91;H,6.36;N,6.03。
【0250】実施例186 N−[3−[(3−ベンズヒドリル−4−オキソ−1−ピ
ペリジニル)メチル]−4−メトキシフェニル]−N−
(2,2,2−トリフルオロエチル)メタンスルホンア
ミド N−[3−[(3−ベンズヒドリル−4−オキソ−1−ピ
ペリジニル)メチル]−4−メトキシフェニル] メタン
スルホンアミド440mg(0.92ミリモル)をジメ
チルホルムアミド(DMF)3mlに溶解、無水炭酸カ
リウム280mg(2.03ミリモル)、p-トルエンス
ルホン酸2,2,2−トリフルオロエチル305mg
(1.2ミリモル)を加え、浴温125℃で4時間攪拌
した。反応液に酢酸エチル、水を加え振り混ぜ有機層を
分取、有機層を水洗した。有機層をMgSO(無水)で
乾燥した後減圧濃縮、残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(50g、n−へキサン-酢酸エチル1:
1,V/V)に付し淡黄色固体の標記化合物180mg
(収率:32%)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.38-2.53(m,3H), 2.63-2.79(m,3H),
3.00(s,3H), 3.41-3.46(m,1H), 3.52(d,1H), 3.58(d,1
H), 3.80(s,3H), 4.20(d,1H), 4.25(d,1H), 4.58(d,1
H), 6.87(d,1H), 7.11-7.31(m,11H), 7.38(d,1H)。 元素分析 C29H31F3N2O4Sとして 計算値:C,62.63;H,5.62;N,4.95。 実測値:C,62.53;H,5.71;N,5.01。
【0251】実施例187 [3−[(3−ベンズヒドリル−4−オキソ−1−ピペリ
ジニル)メチル]−4−メトキシフェニル]酢酸 (工程1) 3−ホルミル−4−ヒドロキシフェニル酢
酸メチルエステル2.0g(10.3ミリモル) 、炭酸
カリウム1.57g(11.3ミリモル)、ヨウ化メチ
ル、DMF5mlから常法に従って3−ホルミル−4−
メトキシフェニル酢酸メチルエステルを得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:3.64(s,2H),3.69(s,3H),3.93(s,3H),
6.97(d,1H,J=8.8Hz), 7.49(dd,1H,J=8.4Hz, J=2.4Hz),
7.72(d,1H, J=2.0Hz)。得られた化合物を精製すること
なく水素化ホウ素ナトリウム778mg(20.6ミリ
モル)にて還元し、3−ヒドロキシメチル−4−メトキ
シフェニル酢酸メチルエステルを得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:3.57(s,2H), 3.68(s,3H), 3.85(s,3
H), 4.67(d,2H,J=6.0Hz),6.84(d,1H,J=8.4Hz), 7.17-7.
20(m,2H)。 (工程2) 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩
酸塩574.4mg(1.90ミリモル)にジクロルメ
タン5mlを加え室温で攪拌しながらジイソプロピルエ
チルアミン1.40g(10.8ミリモル) を添加し
た。ついで3−ヒドロキシメチル−4−メトキシフェニ
ル酢酸メチルエステル400mg(1.90ミリモル)
、EPPA 571.2mg(2.85ミリモル)を加
え48時間攪拌した。反応液にジクロルメタン20m
l、飽和炭酸水素ナトリウム水20mlを加えて振りま
ぜ、有機層を分取し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。減圧濃縮し残留物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(50g、n−へキサン-酢酸エチル4:1,V/
V)に付して精製し[3−[(3−ベンズヒドリル−4−
オキソ−1−ピペリジニル)メチル]−4−メトキシフ
ェニル]酢酸メチルエステルを得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.36-2.52(m,3H), 2.63-2.87(m,3H),
3.37-3.43(m,1H), 3.51-3.58(m,4H), 3.69(s,3H), 3.7
4(s,3H), 4.59(d,1H,J=11.2Hz), 6.80(d,1H,J=8.4Hz),
7.09-7.32(m,12H)。得られた化合物を塩酸で処理するこ
とにより塩酸塩310mg(収率:36%)を得た。 元素分析C29H31NO4・HCl・1.6H2Oとして 計算値:C,66.62;H,6.79;N,2.68。 実測値:C,66.34;H,6.90;N,2.48。 IR(KBr):2952,1737,1717,1503,1452,1254,1154,1032,7
48,705,548cm-1。 (工程3)[3−[(3−ベンズヒドリル−4−オキソ−
1−ピペリジニル)メチル]−4−メトキシフェニル]酢
酸メチルエステル150mg(0.33ミリモル)をメ
タノール1.5mlに溶解し、攪拌しながら2N−Na
OH 0.33ml(0.66ミリモル)を加えた。室温
で2時間攪拌後、反応液を減圧下に濃縮、残留物に酢酸
エチル20ml、水20mlを加え、1N−HClでp
H2−3とした後、振り混ぜ有機層を分取、有機層を水
洗した。有機層をMgSO(無水)で乾燥した後減圧濃
縮し標記化合物73.1mg(収率:50%)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.40-2.49(m,2H),2.68-3.10(m,4H),
3.60(s,2H),3.67(s,3H),3.72(m,3H),4.48(d,1H,J=10.4H
z),5.35(br,1H),6.76(d,1H,J=8.4Hz),7.08-7.32(m,13
H)。 元素分析C28H29NO4・H2O・0.5AcOEtとして 計算値:C,71.27;H,6.98;N,2.77。 実測値:C,71.01;H,6.85;N,2.61。 IR(KBr):2934,1718,1598,1506,1453,1258,1136,1032,9
12,735,706,548 cm-1
【0252】実施例188 3−ベンズヒドリル−1−[2−メトキシ−5−(1H
−ピロール−1−イル)ベンジル]−4−ピペリジノン 1−(5−アミノ−2−メトキシベンジル)−3−ベン
ズヒドリル−4−ピペリジノン・2HCl塩473mg
(1ミリモル)に酢酸5mlを加え、室温で攪拌しなが
ら酢酸ナトリウム164mg(2ミリモル)を添加し
た。15分後、2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン
158mg(1.2ミリモル)を加え、室温で55時間
攪拌した。激しく攪拌しながら無水炭酸ナトリウム5.
5g、水80ml、酢酸エチル100mlを反応液に加
えた。有機層を分取、有機層を水洗した。有機層をMg
SO(無水)で乾燥した後減圧濃縮、残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(50g、n−へキサン-
酢酸エチル2:1,V/V)に付し無色固体の標記化合物
176mg(収率:39%)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.39-2.55(m,3H),2.65-2.69(m,1H),
2.78-2.89(m,2H),3.37-3.51(m,1H),3.58(s,2H),3.79(s,
3H),4.57(d,1H),6.36(t,2H),6.87(d,1H),7.02(t,2H),7.
08-7.16(m,6H),7.21-7.30(m,5H),7.38(d,1H)。 元素分析C30H30N2O2・0.3H2Oとして 計算値:C,79.02;H,6.76;N,6.14。 実測値:C,78.93;H,6.83;N,5.95。
【0253】実施例189 N−[3−[(3−ベンズヒドリル−4−オキソ−1−ピ
ペリジニル)メチル]−4−メトキシフェニル]−2,
2,2−トリフルオロアセトアミド 1−(5−アミノ−2−メトキシベンジル)−3−ベン
ズヒドリル−4−ピペリジノン・2HCl塩473mg
(1ミリモル)にピリジン5mlを加え、室温で攪拌し
ながらトリフルオロ酢酸無水物300mg(1.43ミ
リモル)を添加した。室温で0.5時間攪拌後、水50
ml、酢酸エチル35ml、ヘキサン35mlを反応液
に加え振り混ぜた。有機層を分取、有機層を水洗、有機
層をMgSO(無水)で乾燥した後減圧濃縮し淡黄色固
体の標記化合物467mg(収率:97%)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.40-2.57(m,3H),2.63-2.67(m,1H),
2.76-2.87(m,2H),3.41-3.46(m,1H),3.54(s,2H),3.77(s,
3H),4.59(d,1H),6.83(t,2H),7.09(m,10H),7.44(dd,1H),
7.50(d,1H),7.79(br,1H)。 元素分析C28H27F3N2O3・0.2H2Oとして 計算値:C,67.24;H,5.52;N,5.60。 実測値:C,66.94;H,5.52;N,5.40。
【0254】実施例190 3−ベンズヒドリル−1−[5−ニトロ−2−(2,
2,2−トリフルオロエトキシ)ベンジル]−4−ピペ
リジノン ジメチルホルムアミド(DMF)4mlに3−ベンズヒ
ドリル−1−(2−ヒドロキシ−5−ニトロベンジル)
−4−ピペリジノン624mg(1.5ミリモル)、無
水炭酸カリウム345mg(4ミリモル)、p-トルエン
スルホン酸2,2,2-トリフルオロエチル457mg
(1.8ミリモル)を加え、浴温120℃で9時間つい
で浴温115℃で15時間攪拌した。反応液に酢酸エチ
ル、水を加え振り混ぜ有機層を分取、有機層を水洗し
た。有機層をMgSO(無水)で乾燥した後減圧濃縮、
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(50
g、n−へキサン−酢酸エチル2:1,V/V)に付し淡
黄色固体の標記化合物275mg(収率:37%)を得
た。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.38-2.53(m,2H),2.56-2.64(m,2H),
2.82-2.95(m,2H), 3.42-3.49(m,1H),3.53(d,1H),3.64
(d,1H),4.38(d,1H),4.53(d,1H),6.84(d,1H), 7.03-7.30
(m,10H),7.88(d,1H),8.16(dd,1H),8.34(d,1H)。 元素分析 C27H25F3N2O4・0.3AcOEtとして 計算値:C,64.52;H,5.26;N,5.34。 実測値:C,64.34;H,4.97;N,5.04。
【0255】実施例191 N−[3−[(3−ベンズヒドリル−4−オキソ−1−ピ
ペリジニル)メチル]−4−メトキシフェニル]エタンス
ルホンアミド 1−(5−アミノ−2−メトキシベンジル)−3−ベン
ズヒドリル−4−ピペリジノン・2HCl塩473mg
(1.0ミリモル)とピリジン5mlを室温で攪拌し、
エタンスルホニルクロライド168mg(1.3ミリモ
ル)を加え1時間攪拌した。反応液に水0.5mlを加
えて減圧下に濃縮後、残留物に酢酸エチル、水を加えて
振りまぜ、有機層を分取した。有機層を無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、減圧濃縮することにより標記化合物の
淡黄色固体418mg(収率:85%)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.39(t,3H,J=7.2Hz), 2.36-2.42(m,1
H), 2.53-2.64(m,3H), 2.69-2.75(m,1H), 2.85-2.81(m,
1H), 3.05(q,2H,J=7.2Hz), 3.40-3.44(m,1H), 3.53(d,1
H,J=14Hz), 3.56(d,1H,J=14.4Hz), 3.76(s,3H), 4.65
(d,1H,J=11.2Hz), 6.33(br,1H), 6.69(d,1H,J=11.2Hz),
7.11-7.15(m,3H), 7.20-7.32(m,9H)。 元素分析 C28H32N2O4S・0.1H2O として 計算値:C,68.02;H,6.56;N,5.67。 実測値:C,67.84;H,6.66;N,5.61。
【0256】実施例192 N−[3−[(3−ベンズヒドリル−4−オキソ−1−ピ
ペリジニル)メチル]−4−メトキシフェニル]−1−プ
ロパンスルホンアミド 1−(5−アミノ−2−メトキシベンジル)−3−ベン
ズヒドリル−4−ピペリジノン・2HCl塩284mg
(0.6ミリモル)とピリジン4mlを室温で攪拌、n-
プロパンスルホニルクロライド115mg(0.8ミリ
モル)を加え1時間攪拌した。反応液に水0.5mlを
加えて減圧下に濃縮し、残留物に酢酸エチル、水を加え
て振りまぜ有機層を分取した。有機層を無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、減圧濃縮することにより標記化合物の
淡黄色固体286mg(収率:94%)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.13(t,3H), 1.83-1.92(m,2H), 2.34
-2.41(m,1H), 2.53-2.64(m,3H), 2.69-2.75(m,1H), 2.8
5-2.91(m,1H), 2.98-3.02(m,2H), 3.38-3.43(m,1H), 3.
52(d,1H), 3.56(d,1H), 3.78(s,3H), 4.65(d,1H), 6.26
(br,1H), 6.80(d,1H), 7.10-7.14(m,1H), 7.20-7.32(m,
9H)。 元素分析 C29H34N2O4S・0.1H2O として 計算値:C,68.50;H,6.78;N,5.51。 実測値:C,67.27;H,6.74;N,5.41。
【0257】実施例193 3−ベンズヒドリル−1−(5−ブロモ−2−イソプロ
ピルオキシベンジル)−4−ピペリジノン (工程1) 5−ブロモサリチルアルデヒド2.0g
(9.95ミリモル) 、炭酸カリウム1.51g(1
0.9ミリモル)、2−ヨードプロパン1.86g(1
0.9ミリモル)、DMF5mlから常法に従って5−
ブロモ−2−イソプロポキシベンズアルデヒドを得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.40-1.41(m,6H),4.64-4.67(m,1H),
6.89(d,1H,J=8.8Hz), 7.61(dd,1H,J=2.8Hz, J=9.2Hz),
7.92(d,1H, J=2.8Hz), 10.40(s,1H)。得られた化合物を
精製することなく水素化ホウ素ナトリウム 308.9
mg(8.16ミリモル)にて還元し、5−ブロモ−2
−イソプロポキシベンジルアルコールを得た。 (工程2) 3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン塩
酸塩985mg(3.26ミリモル)にジクロロメタン
8mlを加え室温で攪拌しながらジイソプロピルエチル
アミン2.40g(18.6ミリモル) を添加した。つ
いで5−ブロモ−2−イソプロポキシベンジルアルコー
ル800mg(3.26ミリモル) 、EPPA 97
9.7mg(4.90ミリモル)を加え72時間攪拌し
た。反応液にジクロロメタン20ml、飽和炭酸水素ナ
トリウム水20mlを加えて振りまぜ、有機層を分取
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮し残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(50g,n
−へキサン-酢酸エチル6:1,V/V)に付して精製し標
記化合物を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.22-1.26(m,6H), 2.38-2.64(m,4H),
2.77-2.88(m,2H), 3.38-3.42(m,1H),3.46及び3.53(AB
q,2H,J=13.6Hz), 4.41-4.47(m,1H),4.57(d, 1H,J=11.2H
z),6.69(d,1H, J=8.8Hz),7.08-7.32(m,12H),7.50(d, 1
H,J=2.4Hz)。得られた化合物を塩酸で処理することによ
り標記化合物塩酸塩840mg(収率:48%)を得た。 元素分析C28H30BrNO2・HCl・0.5H2Oとして 計算値:C,62.52;H,6.00;N,2.60。 実測値:C,62.67;H,6.12;N,2.57。 IR(KBr):3028,2976,2799,1717,1591,1484,1452,1385,1
247,1185,1115,955,808,747 cm-1
【0258】実施例194 1−ベンジル−3−[(2−ブロモフェニル)(フェニ
ル)メチル]−4−ピペリジノン 実施例157と同様にして標記化合物を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.17-2.96(m,6H),3.27-3.35(m,1H),
3.43-3.60(m,2H), 5.28(d,0.5H,J=11.8Hz),5.32(d,0.5
H,J=11.8Hz),6.94-7.53(m,14H)。濃塩酸とエタノールで
処理し標記化合物塩酸塩を得た。 mp 204-206℃。
【0259】実施例195 1−ベンジル−4−[ビス(4−フルオロフェニル)メ
チル]−3−ピペリジノン 1−ベンジル−3−ピペリジノン塩酸塩・HO 9.
69g(42.9ミリモル)、ジクロロメタン150m
l、飽和食塩水50mlからなる混合物を氷冷下に攪拌
し、ついで炭酸カリウム6.08g(44.1ミリモ
ル)を加え、激しく攪拌した。析出結晶を濾別した後、
濾液を静置しジクロロメタン層を分取した。水層をジク
ロロメタン150mlでもう一度抽出した。ジクロロメ
タン層をあわせ飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。得られた暗褐色
油状の1−ベンジル−3−ピペリジノンをジクロロメタ
ン50mlに溶解、氷冷攪拌し、トリメチルシリルトリ
フラート(TMSOTf)18ml(99.4ミリモル)、つい
で4,4’−ジフルオロベンズヒドロール9.8g(4
4.5ミリモル)を加えた。室温26時間攪拌後、氷冷
下に水100ml、酢酸ナトリウム20.3gを加え
た。飽和炭酸水素ナトリウムでpH9に調整し、ジクロ
ロメタン層を分取した。ジクロロメタン層を無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(150g、n−へ
キサン−酢酸エチル10:1〜3:1,V/V)に付して
精製し、油状の標記化合物8.68g(収率:51.7
%)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.52-1.62(m,1H),1.75-1.81(m,1H),
2.48-3.54(m,1H),2.84-2.88(m,1H),2.91(d,1H,J=13.2H
z),3.16(d,1H,J=13.8Hz),3.18-3.24(m,1H),3.58(dd,2H,
J=13.6Hz, J=2.2Hz),4.39(d,1H,J=9.6Hz),6.94(t,4H,J=
8.8Hz),7.09-7.12(m,2H),7.16-7.20(m,2H),7.23-7.33
(m,5H)。標記化合物をエタノール10mlに溶解し、つ
いで2N−HCl 2.4ml(4.88ミリモル)を加
え減圧下濃縮した。残留物にエタノール4mlを加え、
析出晶を濾取、無色の標記化合物塩酸塩を得た。 mp 177.5-179.0℃。 元素分析 C25H23F2NO・HCl・0.25H2O(432.417)として 計算値:C,69.44;H,5.71;N,3.24。 実測値:C,69.51;H,5.71;N,3.16。 IR(KBr):3442,2922,2469,1732,1603,1509,1439,1226,1
160,832,750,700,577,543.cm-1
【0260】実施例196 4−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−3−ピペ
リジノン 1−ベンジル−4−[ビス(4−フルオロフェニル)メ
チル]−3−ピペリジノン802mg(1.87ミリモ
ル)をメタノール50mlに溶解し、5%Pd−C(5
0%含水)805mgを加え、水素気流中2時間室温で
攪拌した。濾過後、濾液を減圧下に留去し、標記化合物
398mg(収率:62.3%)を得た。ついでエタノー
ルに溶解し濃塩酸で処理、標記化合物塩酸塩を得た。 元素分析C18H17F2NO・HCl・0.25H2Oとして 計算値:C,63.16;H,5.45;N,4.09。 実測値:C,63.38;H,5.30;N,4.32。
【0261】実施例197 1−ベンジル−4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジ
ベンゾ[a,d][7]アニュレン−5−イル)−3−ピ
ペリジノン 実施例195と同様にして標記化合物塩酸塩を得た。 元素分析C27H27NO・HCl・0.1H2Oとして 計算値:C,77.25;H,6.77;N,3.34。 実測値:C,77.15;H,6.89;N,3.22。
【0262】実施例198 4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]
[7]アニュレン−5−イル)−3−ピペリジノン 実施例196と同様にして標記化合物塩酸塩を得た。 mp 196-198℃(分解)。 元素分析C20H21NO・HCl・0.3H2Oとして 計算値:C,72.08;H,6.84;N,4.20。 実測値:C,71.87;H,6.88;N,4.07。
【0263】実施例199 1−アセチル−3−ベンズヒドリル−4−ピペリジノン 実施例5に記載した題記化合物は以下の方法によっても
製造することができる。 (工程1)1−アセチル−4−ピペリジノン1.4g
(0.01モル)、2,6−ルチジン2.2gをジクロ
ルメタン10mlに溶解し、氷冷下トリイソプロピルシ
リルトリフラート5.3mlを添加した。室温で2時間
攪拌後、水、ついで稀塩酸で洗浄した。硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、溶媒を留去し1−アセチル−4−ピペリジ
ノントリイソプロピルシリルエノラートを定量的に得
た。 (工程2)1−アセチル−4−ピペリジノントリイソプ
ロピルシリルエノラート300mgをジクロルメタン5
mlに溶解し、氷冷下、ベンズヒドリルブロマイド25
0mg、臭化亜鉛220mgを添加した。一夜室温に放
置後、重炭酸ナトリウム水溶液を加え激しく攪拌した。
ジクロルメタン層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を
留去し残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(40g,酢酸エチル)に付して精製した。残留物を少量
のエーテルでほぐして濾取し標記化合物140mg(収
率:45%)を得た。 mp133-135℃。
【0264】実施例200 3−ベンズヒドリル−1−ベンジル−4−ピペリジノン 実施例4に記載した題記化合物は以下の方法によっても
製造することができる。1Lコルベンにトルエン250
ml、1−ベンジル−4−ピペリジノン73.7g(3
89ミリモル)をとり、氷冷攪拌(内温5−10℃)しな
がらトリメチルシリルトリフラート85.8ml(46
7ミリモル)を滴下した。冷浴をはずし室温まで昇温後
30分攪拌した。ついでベンズヒドリルクロライド8
7.0g(429ミリモル)を加え、内温78−80℃で
4時間攪拌した。氷冷下に攪拌しながらに酢酸エチル5
80ml、10%炭酸ナトリウム水溶液を加えた。分液
し水層を酢酸エチル580mlで洗浄した。有機層をあ
わせ水580mlで洗浄した。活性炭白鷺A7.4gで
処理し脱色した。減圧濃縮し、残留物にエタノール39
0ml、濃塩酸47mlを加え氷冷後、一夜冷凍庫に静
置した。析出結晶を濾取、エタノール200ml、IPE100ml
で洗浄した。減圧乾燥し標記化合物塩酸塩107g(収
率:70%)を得た。
【0265】以下の表1〜3に、上記実施例で得られた
化合物をまとめる。
【表1】
【表2】
【表3】
【0266】製剤例1 (1)実施例1の化合物 10mg (2)乳糖 60mg (3)コーンスターチ 35mg (4)ヒドロキシプロピルメチルセルロース 3mg (5)ステアリン酸マグネシウム 2mg 実施例1で得られた化合物10mgと乳糖60mgおよ
びコーンスターチ35mgとの混合物を、10重量%ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース水溶液0.03ml
(ヒドロキシプロピルメチルセルロースとして3mg)
を用いて顆粒化した後、40℃で乾燥し篩過する。得ら
れた顆粒をステアリン酸マグネシウム2mgと混合し、
圧縮する。得られる素錠を、蔗糖,二酸化チタン,タル
クおよびアラビアゴムの水懸濁液による糖衣でコーティ
ングする。コーティングが施された錠剤をミツロウで艶
出してコート錠を得る。また、実施例1の化合物の代わ
りに実施例2〜200のいずれかの化合物を用いる他は
同様にして、コート錠を得る。
【0267】製剤例2 (1)実施例1の化合物 10mg (2)乳糖 70mg (3)コーンスターチ 50mg (4)可溶性デンプン 7mg (5)ステアリン酸マグネシウム 3mg 実施例1で得られた化合物10mgとステアリン酸マグ
ネシウム3mgを可溶性デンプンの水溶液0.07ml
(可溶性デンプンとして7mg)で顆粒化した後、乾燥
し、乳糖70mgおよびコーンスターチ50mgと混合
する。混合物を圧縮して錠剤を得る。また、実施例1の
化合物の代わりに実施例2〜200のいずれかの化合物
を用いる他は同様にして、錠剤を得る。
【0268】 参考製剤例1 (1)ロフェコキシブ 5.0mg (2)食塩 20.0mg (3)蒸留水 全量2mlとする ロフェコキシブ 5.0mgおよび食塩20.0mgを蒸留水
に溶解させ、水を加えて全量2.0mlとする。溶液をろ
過し、無菌条件下に2mlのアンプルに充填する。アンプ
ルを滅菌した後、密封し注射用溶液を得る。
【0269】 参考製剤例2 (1)ロフェコキシブ 50mg (2)ラクトース 34mg (3)トウモロコシ澱粉 10.6mg (4)トウモロコシ澱粉(のり状) 5mg (5)ステアリン酸マグネシウム 0.4mg (6)カルボキシメチルセルロースカルシウム 20mg 計 120mg 常法に従い上記(1)〜(6)を混合し、打錠機により打
錠し、錠剤を得た。
【0270】製剤例4 製剤例1または2で製造された製剤と、参考製剤例1ま
たは2で製造された製剤とを組み合わせる。
【0271】試験例1 ラジオリガンド レセプター結合阻害活性(ヒトリンパ
芽球細胞(IM−9)からの受容体を用いた結合阻害活
性) エム・エー・カシエリ(M. A. Cascieri)〔モレキュラ
ー ファーマコロジー(Molecular Pharmacology)42
巻,458頁(1992年発行)〕らの方法を改変して
用いた。受容体はヒトリンパ芽球細胞(IM−9)より
調製した。IM−9細胞(2×105 cells /ml)
を接種後3日間培養(1リットル)した後、500×G
で5分間遠心し、細胞ペレットを得た。得られたペレッ
トをリン酸緩衝液(フローラボラトリー社,CAT.N
o.28−103−05)を用いて1回洗浄した後、3
0mlの120mM塩化ナトリウム、5mM塩化カリウ
ム、2μg/mlキモスタチン、40μg/mlバシト
ラシン、5μg/mlホスホラミドン、0.5mMフェ
ニルメチルスルホニルフルオライド、1mMエチレンジ
アミン四酢酸を含む50mMトリス・塩酸緩衝液(pH
7.4)中でポリトロン・ホモゲナイザー〔キネマチカ
(Kinematika)社製、ドイツ〕を用いて破砕し、40,
000×Gで20分間遠心分離した。分離物を上記緩衝
液30mlで2回洗浄した後、受容体標品として凍結
(−80℃)保存した。この標品を0.5mg/mlの
タンパク濃度になるように反応緩衝液〔50mMトリス
・塩酸緩衝液(pH7.4)、0.02%牛血清アルブ
ミン、1mMフェニルメチルスルホニルフルオライド、
2μg/mlキモスタチン、40μg/mlバシトラシ
ン、3mM塩化マンガン〕に懸濁し、100μl容量を
反応に使用した。サンプル、125I−BHSP(0.
46KBq)をも加え、0.2mlの反応緩衝液中、2
5℃で、30分反応させた。非特異的結合量は2×10
−6MになるようにサブスタンスPを添加して求めた。
反応後、セルハーベスター〔290PHD、ケンブリッ
ジ・テクノロジー・インコーポレーション(Cambridge
Technology,Inc.)社製、米国〕を用いて、グラスフィ
ルター〔GF/B,ワットマン(Whatman )社製、米
国〕上に急速濾過して反応を停止し、250μlの0.
02%牛血清アルブミンを含む50mMトリス塩酸緩衝
液(pH7.4)で3回洗浄し、フィルター上に残った
放射活性をガンマ・カウンターで測定した。フィルター
は使用前に0.1%ポリエチレンイミンに一昼夜浸漬し
た後、風乾して用いた。
【0272】そして、実施例で得られた化合物の拮抗活
性を、それぞれ、上記の条件下で50%阻害を示すに必
要な薬剤濃度(IC50値)として求めたところ、表4
の結果を得た。
【表4】 ラジオ・リガンドとは、[125I]でラベルされたサ
ブスタンスPを示す。表4より、本発明の化合物が優れ
たサブスタンスP受容体拮抗作用を有することが分かっ
た。
【0273】
【発明の効果】本発明の化合物(I)またはその塩ある
いはプロドラッグは、タキキニン受容体拮抗作用、特に
サブスタンスP受容体拮抗作用が高く、毒性が小さく医
薬として安全である。そのため、本発明の化合物(I)
またはその塩あるいはプロドラッグは医薬組成物、例え
ばタキキニン受容体拮抗剤、排尿異常改善剤等として有
用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/4535 A61K 31/4535 31/4545 31/4545 31/4709 31/4709 A61P 1/04 A61P 1/04 1/08 1/08 9/00 9/00 11/00 11/00 11/06 11/06 13/02 13/02 15/08 15/08 17/04 17/04 17/16 17/16 19/02 19/02 25/02 25/02 25/06 25/06 25/18 25/18 25/20 25/20 25/22 25/22 25/24 25/24 29/00 29/00 101 101 31/18 31/18 35/00 35/00 43/00 111 43/00 111 123 123 C07D 211/74 C07D 211/74 401/06 401/06 405/04 405/04 409/06 409/06 413/06 413/06 417/04 417/04 (72)発明者 樽井 直樹 奈良県奈良市三碓1丁目6番1号 Fターム(参考) 4C054 AA02 CC02 DD01 EE01 FF23 4C063 AA01 BB01 CC10 CC12 CC14 CC51 CC67 CC75 CC79 CC92 CC95 DD03 DD06 DD10 EE01 4C069 AB09 BC12 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 BC08 BC21 BC28 BC67 BC86 GA02 GA04 GA07 GA08 GA09 GA10 MA01 MA04 NA14 NA15 ZA05 ZA08 ZA12 ZA18 ZA22 ZA36 ZA59 ZA66 ZA71 ZA81 ZA84 ZA89 ZA96 ZB15 ZB26 ZC55

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 〔式中、A環およびB環は、各々、置換基を有していて
    もよい芳香環を示し、A環およびB環の結合手又は置換
    基が結合することによって環を形成してもよく、C環
    は、オキソ以外に置換基を有していてもよい含窒素飽和
    複素環(但し、2,3−ジオキソピロリジン環を除
    く。)を示し、Rは、水素原子、置換基を有していて
    もよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素
    環基を示し、 【化2】 は単結合または二重結合を示す。〕で表される化合物ま
    たはその塩。
  2. 【請求項2】 A環およびB環が、各々、置換基を有し
    ていてもよいベンゼン環を示し、A環およびB環の置換
    基が一緒になってジベンゾ三環式環を形成してもよい請
    求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 式 【化3】 〔式中、各記号は請求項1と同意義を示す。〕で表され
    る化合物またはその塩である請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】 式 【化4】 〔式中、各記号は請求項1と同意義を示す。〕で表され
    る化合物またはその塩である請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】 式 【化5】 〔式中、各記号は請求項1と同意義を示す。〕で表され
    る化合物またはその塩である請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】 A環およびB環が、各々、ハロゲン原
    子、C1−6アルキル基及びC1−6アルコキシ基から選ば
    れる1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼン
    環であるか、またはA環およびB環の結合手又は置換基
    が結合することによって形成する環がジベンズスベラン
    環、ジベンゾスベレン環、キサンテン環またはチオキサ
    ンテン環である請求項1項記載の化合物。
  7. 【請求項7】 Rが置換基を有していてもよいベンジ
    ルである請求項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の化合物またはその塩のプ
    ロドラッグ。
  9. 【請求項9】 式 【化6】 〔式中、各記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表
    される化合物またはその塩と、式 【化7】 〔式中、XおよびYは、水素原子、ヒドロキシル基また
    はハロゲン原子を、その他の記号は請求項1記載と同意
    義を示す。但し、Xが水素原子のときYはヒドロキシル
    基またはハロゲン原子を、Xがハロゲン原子のときはY
    はハロゲン原子を示す。〕で表される化合物もしくはそ
    の反応性誘導体またはその塩を反応させることを特徴と
    する請求項1記載の化合物の製造法。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の化合物、その塩または
    そのプロドラッグを含有する医薬。
  11. 【請求項11】 タキキニン受容体拮抗剤である請求項
    10記載の医薬。
  12. 【請求項12】 頻尿・尿失禁、喘息、リューマチ関節
    炎、変形関節炎、疼痛、咳、掻痒、慢性閉塞性肺疾患、
    過敏性腸疾患、嘔吐、うつ病、不安神経症、強迫神経
    症、恐慌性障害、躁鬱病、精神分裂病、躁病、片頭痛、
    癌、HIV感染症、心血管疾患、日光皮膚炎、性的機能
    不全、運動失調、認知障害または概日リズム障害の予防
    ・治療剤である請求項11記載の医薬。
  13. 【請求項13】 哺乳動物に対して請求項1記載の化合
    物、その塩またはそのプロドラッグの有効量を投与する
    ことを特徴とする頻尿・尿失禁、喘息、リューマチ関節
    炎、変形関節炎、疼痛、咳、掻痒、慢性閉塞性肺疾患、
    過敏性腸疾患、嘔吐、うつ病、不安神経症、強迫神経
    症、恐慌性障害、躁鬱病、精神分裂病、躁病、片頭痛、
    癌、HIV感染症、心血管疾患、日光皮膚炎、性的機能
    不全、運動失調、認知障害または概日リズム障害の予防
    ・治療方法。
  14. 【請求項14】 頻尿・尿失禁、喘息、リューマチ関節
    炎、変形関節炎、疼痛、咳、掻痒、慢性閉塞性肺疾患、
    過敏性腸疾患、嘔吐、うつ病、不安神経症、強迫神経
    症、恐慌性障害、躁鬱病、精神分裂病、躁病、片頭痛、
    癌、HIV感染症、心血管疾患、日光皮膚炎、性的機能
    不全、運動失調、認知障害または概日リズム障害の予防
    ・治療剤を製造するための請求項1記載の化合物、その
    塩またはそのプロドラッグの使用。
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