JP2004067690A - フロイソキノリン誘導体およびその用途 - Google Patents

フロイソキノリン誘導体およびその用途 Download PDF

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Yoshihisa Inoue
井上 佳久
Nobuhiro Fujii
藤井 伸寛
Michiyo Nariama
業天 倫代
Tatsumi Matsumoto
松本 辰美
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Abstract

【課題】優れたホスホジエステラーゼ4阻害剤の提供。
【解決手段】式
【化1】
Figure 2004067690

〔式中、Aは(1)結合手、(2)式-CRa=CRb-(RaおよびRbはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキルを示す)で表される基等を;R1は(1)シアノまたは(2)エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシ基を;R2は(1)水素原子、(2)置換基を有していてもよい水酸基、(3)置換基を有していてもよいアミノ基等を;R3およびR4はそれぞれ水素原子等を;R5は水素原子等を;R6は置換基を有していてもよい水酸基等を;
R7およびR8はそれぞれ置換基を有していてもよい炭化水素基等;
R9およびR10はそれぞれ(1)水素原子等を;
Yは置換基を有していてもよいメチレン基を;
nは0または1を示す。〕で表される化合物またはその塩。
【選択図】なし

Description

 本発明は、ホスホジエステラーゼ4阻害作用を有し、炎症性疾患、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、うつ病、アルツハイマー型痴呆症、記憶障害、骨粗鬆症、糖尿病、動脈硬化などの予防・治療剤として有用な新規フロイソキノリン誘導体および用途に関する。
 今日、多くのホルモンや神経伝達物質は細胞内のセカンドメッセンジャーであるサイクリックアデノシン-3',5'-一リン酸 (cAMP) の細胞内濃度の上昇あるいは低下させることにより、それらの細胞機能を調節している。この cAMP の細胞内濃度は合成酵素および分解酵素により制御されている。すなわち cAMP はアデニルシクラーゼにより産生され、ホスホジエステラーゼにより分解される。この分解酵素はサイクリックグアノシン-3',5'-一リン酸 (cGMP) の分解をも制御している。
 これまでにホスホジエステラーゼは、11種のアイソザイムの存在が明らかにされており (非特許文献1)、中枢、循環器、呼吸器、消化器、生殖器、血球、気管平滑筋などの各種の細胞においてそれらが細胞内cAMP、cGMP の濃度を調節し、細胞機能を制御している。そして好酸球、好中球、単球、T-リンパ球、マクロファージなどの炎症細胞には ホスホジエステラーゼの1つのアイソザイムであるホスホジエステラーゼ4が主に存在することが知られている(非特許文献2)。
 喘息の治療薬として主に3種類に大別される薬物が用いられている。すなわち、気管支拡張薬(例えば、β-アドレナリン受容体作動薬)、抗炎症薬(例えば、コルチコステロイド)、および気管支拡張作用と抗炎症作用を併有するキサンチン誘導体(例えば、テオフィリン)の3種類である。なかでもテオフィリンは古くから喘息の治療薬として広く用いられている。そして、テオフィリンの気管支拡張作用が ホスホジエステラーゼ阻害作用に基づくことが明らかになり、最近注目を集めている。しかしながら、テオフィリンは非選択的ホスホジエステラーゼ阻害剤であり、心血管系への副作用がしばしば観察され、血中濃度を厳格にコントロールする必要がある。したがって喘息等の炎症性疾患の治療薬にはホスホジエステラーゼ4のみを選択的に阻害して、ホスホジエステラーゼのその他のアイソザイムには作用しない薬物が望まれている。
 ホスホジエステラーゼ4選択的阻害剤が有効な喘息等の炎症性疾患の治療薬となり得る可能性を示した研究結果が報告されている(非特許文献3)。ホスホジエステラーゼ4選択的阻害作用を有する化合物で臨床評価が行われているものとして、アロフィリン(Arofylline)、シロミラスト(Cilomilast)、ロフルミラスト(Roflumilast)、V-11294A、CDC-801、BAY 19-8004、シパムフィリン(Cipamfylline)、SCH-351591、PD 189659などが知られている(非特許文献4)。
 また、ホスホジエステラーゼ4選択的阻害作用を有する化合物として、特許文献1にはニコチンアミド誘導体が、特許文献2および特許文献3にはフロイソキノリン誘導体が記載されている。
 フロイソキノリン誘導体としては、特許文献4には、ノルエピネフリントランスポーター蛋白質の再取り込み阻害作用に基づいた神経・心神欠陥症の治療剤として式
Figure 2004067690
〔式中、R1はC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C4-7シクロアルキルアルキルまたはベンジル(これらは特定の置換基を有していてもよい)、
R2は水素原子、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C4-7シクロアルキルアルキルまたはC1-6ハロアルキル、
R3は水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキルまたはC3-6シクロアルキル(該C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキルは特定の置換基を有していてもよい)、
R4、R5およびR6はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、ニトロ等を、
R7は水素原子、ハロゲン原子等を示す〕で表される化合物が開示されている。また、特許文献5にはエントリー阻害剤として、式
Figure 2004067690
〔式中、A、Bのいずれか一方は窒素原子、他方は炭素原子を示し、- - - は単結合または二重結合を示す〕で表される化合物が開示されている。
国際公開第WO 01/57036号パンフレット 国際公開第WO 01/70746号パンフレット 国際公開第WO 03/000695号パンフレット 国際公開第WO 02/04455号パンフレット 国際公開第WO 03/035650号パンフレット プロシーディングス オブ ザ ナショナル アカデミー オブ サイエンシィズ オブ ザ ユナイテッド ステイツ オブ アメリカ(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)、97巻、3702頁(2000). クリニカル アンド エクスペリメンタル アレルギー(Clinical and Experimental Allergy), 22巻, 337頁 (1992). プルモナリー ファーマコロジー(Pulmonary Pharmacology), 7巻, 1頁 (1994). アニュアル レポーツ イン メディシナル ケミストリー(Annual Reports in Medicinal Chemistry) 36巻、41-56頁、(2001)
 強い選択的ホスホジエステラーゼ4阻害剤は炎症を伴う広範囲な疾患に対して充分な予防あるいは治療効果が期待できる。本発明はホスホジエステラーゼ4選択的阻害作用を有し、細胞内の cAMP 濃度を上昇させることにより、気管支拡張作用および抗炎症作用を示し、さらに安全性面などの点で優れた新規複素環化合物を提供することにある。
 本発明者らは、種々鋭意検討を行った結果、フロ[2,3-h]イソキノリンの1位における置換基であるフェニル基の4位置換基末端に(1)シアノまたは(2)エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシ基を有する点で特徴を有する

Figure 2004067690
〔式中、
Aは(1)結合手、(2)式-CRa=CRb-(RaおよびRbはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を示す)で表される基、(3)式-(CONH)p-(C(Rc)(Rd))q-(RcおよびRdはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を、pは0または1を、qは1または2を示す)で表される基、(4)式-CH2OCH2-で表される基または(5)式-OCH2-で表される基を;R1は(1)シアノ基または(2)エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシ基を;R2は(1)水素原子、(2)置換基を有していてもよい水酸基、(3)置換基を有していてもよいアミノ基、(4)置換基を有していてもよいアルキル基、(5)エステル化またはアミド化されてもよいカルボキシ基または(6)ニトロ基を、あるいはR2はAまたはR1と一緒になって隣接する炭素原子と共に環を形成してもよい;R3およびR4はそれぞれ(1)水素原子、(2)置換基を有していてもよい炭化水素基または(3)アシル基を、あるいはR3とR4は隣接する炭素原子と共に置換基を有していてもよい3ないし8員環を形成してもよい;R5は(1)水素原子、(2)シアノ基、(3)置換基を有していてもよい炭化水素基、(4)アシル基または(5)置換基を有していてもよい水酸基を;R6は(1)水素原子、(2)置換基を有していてもよい炭化水素基、(3)アシル基、(4)置換基を有していてもよい複素環基、(5)ハロゲン原子、(6)置換基を有していてもよい水酸基、(7)置換基を有していてもよいチオール基、(8)式-S(O)rR11(R11は置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を、rは1または2を示す)で表される基または(9)置換基を有していてもよいアミノ基を;R7およびR8はそれぞれ(1)水素原子または(2)置換基を有していてもよい炭化水素基を、あるいはR7とR8は隣接する炭素原子と共に置換基を有していてもよい3ないし8員環を形成してもよい;
R9およびR10はそれぞれ(1)水素原子または(2)置換基を有していてもよい炭化水素基を;Yは置換基を有していてもよいメチレン基を;nは0または1を示す。但し、Aが結合手のときR2は水素原子ではない。Aが式-(CONH)p-(C(Rc)(Rd))q-(RcおよびRdはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を、pは0または1を、qは1または2を示す)で表される基のときR6はメトキシではない。〕で表される新規なフロ[2,3-h]イソキノリン化合物またはその塩を初めて合成し、これらの化合物がその特徴的な化学構造に基づいて、予想外にも優れたホスホジエステラーゼ4阻害作用を有し、炎症性疾患、アトピー性皮膚炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、うつ病、アルツハイマー型痴呆症、記憶障害、糖尿病または動脈硬化の予防・治療剤として用いられることを見出した。本発明者らはこれらの知見に基づき、さらに検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
 すなわち本発明は、
〔1〕式
Figure 2004067690
〔式中、Aは(1)結合手、(2)式-CRa=CRb-(RaおよびRbはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を示す)で表される基、(3)式-(CONH)p-(C(Rc)(Rd))q-(RcおよびRdはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を、pは0または1を、qは1または2を示す)で表される基、(4)式-CH2OCH2-で表される基または(5)式-OCH2-で表される基を;R1は(1)シアノ基または(2)エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシ基を;R2は(1)水素原子、(2)置換基を有していてもよい水酸基、(3)置換基を有していてもよいアミノ基、(4)置換基を有していてもよいアルキル基、(5)エステル化またはアミド化されてもよいカルボキシ基または(6)ニトロ基を、あるいはR2はAまたはR1と一緒になって隣接する炭素原子と共に環を形成してもよい;R3およびR4はそれぞれ(1)水素原子、(2)置換基を有していてもよい炭化水素基または(3)アシル基を、あるいはR3とR4は隣接する炭素原子と共に置換基を有していてもよい3ないし8員環を形成してもよい;R5は(1)水素原子、(2)シアノ基、(3)置換基を有していてもよい炭化水素基、(4)アシル基または(5)置換基を有していてもよい水酸基を;R6は(1)水素原子、(2)置換基を有していてもよい炭化水素基、(3)アシル基、(4)置換基を有していてもよい複素環基、(5)ハロゲン原子、(6)置換基を有していてもよい水酸基、(7)置換基を有していてもよいチオール基、(8)式-S(O)rR11(R11は置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を、rは1または2を示す)で表される基または(9)置換基を有していてもよいアミノ基を;R7およびR8はそれぞれ(1)水素原子または(2)置換基を有していてもよい炭化水素基を、あるいはR7とR8は隣接する炭素原子と共に置換基を有していてもよい3ないし8員環を形成してもよい;R9およびR10はそれぞれ(1)水素原子または(2)置換基を有していてもよい炭化水素基を;Yは置換基を有していてもよいメチレン基を;nは0または1を示す。但し、Aが結合手のときR2は水素原子ではない。Aが式-(CONH)p-(C(Rc)(Rd))q-(RcおよびRdはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を、pは0または1を、qは1または2を示す)で表される基のときR6はメトキシではない。〕で表される化合物またはその塩、
〔2〕R1が(i)シアノ基、(ii)カルボキシ基、(iii) (1)ハロゲン原子、(2)C1-3アルキレンジオキシ基、(3)ニトロ基、(4)シアノ基、(5)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、(6)ハロゲン化されていてもよいC2-6アルケニル基、(7)ハロゲン化されていてもよいC2-6アルキニル基、(8)C3-8シクロアルキル基、(9)C6-14アリール基、(10)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、(11)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、(12)水酸基、(13)アミノ基、(14)モノ-C1-6アルキルアミノ基、(15)モノ-C6-14アリールアミノ基、(16)ジ-C1-6アルキルアミノ基、(17)ジ-C6-14アリールアミノ基、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、スルフィノ、スルホ、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基、(19)ホルミルアミノ、C1-6アルキル-カルボキサミド、C6-14アリール-カルボキサミド、C1-6アルコキシ-カルボキサミド、C1-6アルキルスルホニルアミノおよびC6-14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ基、(20)C1-6アルキル-カルボニルオキシ、C6-14アリール-カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ-カルボニルオキシ、モノ-C1-6アルキル-カルバモイルオキシ、ジ-C1-6アルキル-カルバモイルオキシ、モノ-C6-14アリール-カルバモイルオキシ、ジ-C6-14アリール-カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ基、(21)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし14員複素環基、(22)ホスホノ基、(23)C6-14アリールオキシ基、(24)ジ-C1-6アルコキシ-ホスホリル基、(25)C6-14アリールチオ基、(26)ヒドラジノ基、(27)イミノ基、(28)オキソ基、(29)ウレイド基、(30)C1-6アルキル-ウレイド基、(31)ジ-C1-6アルキル-ウレイド基、(32)オキシド基および(33)前記(1)〜(32)の基から選ばれる2ないし3個が結合してできる基などからなる群(以下、置換基A群と略記する)から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルコキシ-カルボニル基、(iv)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキルオキシ-カルボニル基、(v) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキルオキシ-カルボニル基、(vi) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリールオキシ-カルボニル基、(vii)カルバモイル基、(viii) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいモノ-C1-6アルキル-カルバモイル基、(ix) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいジ-C1-6アルキル-カルバモイル基、 (x) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいモノ-C6-14アリール-カルバモイル基または(xi) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいジ-C6-14アリール-カルバモイル基であり、
R2が(i)水素原子、(ii)式-OR12(R12は(a)水素原子、(b)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、または(c)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基を示す)で表される基、(iii) 式-NR13R14(R13およびR14はそれぞれ(i')水素原子、(ii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、(iii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基または(iv')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環を示す、あるいはR13およびR14は隣接する窒素原子と一緒になって5ないし14員環を形成してもよい)で表される基、(iv) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキリデンアミノ基、(v)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル基、(vi)カルボキシ基、(vii)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルコキシ-カルボニル基、(viii)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキルオキシ-カルボニル基、(ix) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキルオキシ-カルボニル基、(x) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリールオキシ-カルボニル基、(xi)カルバモイル基、(xii) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいモノ-C1-6アルキル-カルバモイル基、(xiii) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいジ-C1-6アルキル-カルバモイル基、(xiv) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいモノ-C6-14アリール-カルバモイル基、(xv) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいジ-C6-14アリール-カルバモイル基または(xvi)ニトロ基であり、あるいはR2はAまたはR1と一緒になって前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員環を形成していてもよい;
R3およびR4がそれぞれ以下の(i)〜(iii)のいずれかであり:
(i)水素原子、
(ii) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、
(iii)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、スルフィノ、スルホ、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基;
あるいはR3とR4は隣接する炭素原子と共に、C1-6アルキル、C6−14アリール、C7−16アラルキル、アミノ、モノ-C1-6アルキルアミノ、モノ-C6-14アリールアミノ、ジ-C1-6アルキルアミノ、ジ-C6-14アリールアミノおよび4ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個それぞれ有していてもよいC3-8シクロアルカンまたは3ないし8員複素環を形成してもよく、
R5が(i)水素原子、(ii)シアノ基、
(iii)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、
(iv)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、スルフィノ、スルホ、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基、または
(v)式-OR15
(R15は(a)水素原子、(b)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、または(c)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基を示す)で表される基であり、
R6が以下の(i)〜(x)のいずれかであり:
(i)水素原子、
(ii)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、
(iii)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、スルフィノ、スルホ、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基、
(iv)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環、
(v)ハロゲン原子、
(vi)式-OR16(R16は、(i')水素原子、(ii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、(iii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基または(iv')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環を示す)で表される基、
(vii)式-SR17(R17は、(i')水素原子、(ii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、(iii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基または(iv')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環を示す)で表される基、
(viii)式-S(O)rR11(R11は、(i')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基または(ii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環をrは1または2を示す)で表される基または
(ix)式-NR18R19(R18およびR19はそれぞれ(i')水素原子、(ii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、(iii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基または(iv')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環を示す)で表される基であり、
R7およびR8がそれぞれ(i)水素原子または(ii)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基であり、
あるいはR7とR8は隣接する炭素原子と共に、C1-6アルキル、C6-14アリール、C7-16アラルキル、アミノ、モノ-C1-6アルキルアミノ、モノ-C6-14アリールアミノ、ジ-C1-6アルキルアミノ、ジ-C6-14アリールアミノおよび4ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個それぞれ有していてもよいC3-8シクロアルカンまたは3ないし8員複素環を形成してもよく;
R9およびR10がそれぞれ(i)水素原子または(ii)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基であり、
Yが前記置換基A群から選ばれる置換基を1または2個有していてもよいメチレン基である前記〔1〕記載の化合物、
〔3〕Aが(1)結合手、(2)式-CRa=CRb-(RaおよびRbはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を示す)で表される基、(3)式-(CONH)p-(C(Rc)(Rd))q-(RcおよびRdはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を、pは0または1を、qは1または2を示す)で表される基、(4)式-CH2OCH2-で表される基または(5)式-OCH2-で表される基であり、R1が(1)シアノ基、(2)カルボキシ基、(3)C1-6アルコキシカルボニル基、(4)カルバモイル基、(5)N-モノ-C1-6アルキルカルバモイル基であり、R2が(1)水素原子、(2)水酸基、(3)C1-6アルコキシ基、(4)C7-16アラルキルオキシ基、(5)アミノ基、(6) カルボキシ、カルバモイル、キノリル、フェノキシおよびピリジルから選ばれる置換基を1個有していてもよいモノ-C1-6アルキルアミノ基、(7)ハロゲン原子、シアノ、C1-6アルコキシ、カルボキシおよびC1-6アルコキシカルボニルから選ばれる置換基を1個有していてもよいモノ-C7-16アラルキルアミノ基、(8)モノ-C6-14アリールアミノ基、(9)ハロゲン原子、チエニルおよびC1-6アルコキシカルボニル-C1-6アルキルチオから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいモノ-C1-6アルキルカルボニルアミノ基、(10)モノ-C1-6アルキルスルホニルアミノ基、(11)C1-6アルコキシおよびC1-6アルキルカルボニルアミノから選ばれる置換基を1個有していてもよいモノ-C6-14アリールカルボニルアミノ基、(12) キノリルカルボニルアミノ基、(13)ハロゲン原子を1または2個有していてもよいピリジルカルボニルアミノ基、(14)インドリルカルボニルアミノ基、(15)ハロゲン原子、C1-6アルコキシカルボニルおよびキノリルから選ばれる置換基を1ないし4個有していてもよいN-C1-6アルキル-N- C1-6アルキルカルボニルアミノ基、(16)ハロゲンを1ないし3個有していてもよいN-C1-6アルキルカルボニル-N-C7-16アラルキルアミノ基、(17)N-C1-6アルキル-N-ピリジルカルボニルアミノ基、(18)ジ-C1-6アルキルアミノを1個有していてもよいC1-6アルキリデンアミノ基、(19)C1-6アルコキシカルボニルを1個有していてもよいモノ-C1-6アルキルウレイド基、(20)ジ-C1-6アルキルウレイド、(21)モノ-C6-14アリールウレイド基、(22)C1-6アルキルおよびオキソから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい1-イミダゾリジニル基、(23)C1-6アルキル基、(24)C1-6アルコキシカルボニル基、(25)ニトロ基または(26)1-ピロリジニル基であり、あるいはR2はAまたはR1と一緒になって隣接する炭素原子と共に(1)水酸基、(2)C1-6アルコキシ-カルボニルを1個有していてもよいC1-6アルキル、(3)C7-16アラルキル、(4)C6-14アリールおよび(5)オキソから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい含窒素5ないし7員環を形成してもよく、R3およびR4がそれぞれC1-6アルキル基であり、R5が水素原子であり、R6がC1-6アルコキシ基であり、R7およびR8がそれぞれC1-6アルキル基であり、R9およびR10がそれぞれ水素原子であり、Yがメチレン基であり、nが0である前記〔1〕記載の化合物、
〔4〕式
Figure 2004067690
〔式中
Aは(1)結合手、(2)式-CH=CH-で表される基、(3)式-CONH-C(Rc)(Rd)-(RcおよびRdはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を示す)で表される基、または(4)式-OCH2-で表される基を、
R1は(1)シアノ基、(2)カルボキシ基、(3)C1-6アルコキシカルボニル基、(4)カルバモイル基または(5)N-モノ-C1-6アルキルカルバモイル基を、
R2は(1)水酸基、(2) C1-6アルコキシ基、(3)C7-16アラルキルオキシ基、(4)アミノ基、(5) カルボキシ、カルバモイル、キノリル、フェノキシおよびピリジルから選ばれる置換基を1個有していてもよいモノ-C1-6アルキルアミノ基、(6)ハロゲン原子、シアノ、C1-6アルコキシ、カルボキシおよびC1-6アルコキシカルボニルから選ばれる置換基を1個有していてもよいモノ-C7-16アラルキルアミノ基、(7)モノ-C6-14アリールアミノ基、(8)ハロゲン原子、チエニルおよびC1-6アルコキシカルボニル-C1-6アルキルチオから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいモノ-C1-6アルキルカルボニルアミノ基、(9)モノ-C1-6アルキルスルホニルアミノ基、(10)C1-6アルコキシおよびC1-6アルキルカルボニルアミノから選ばれる置換基を1個有していてもよいモノ-C6-14アリールカルボニルアミノ基、(11) キノリルカルボニルアミノ基、(12)ハロゲン原子を1または2個有していてもよいピリジルカルボニルアミノ基、(13)インドリルカルボニルアミノ基、(14)ハロゲン原子、C1-6アルコキシカルボニルおよびキノリルから選ばれる置換基を1ないし4個有していてもよいN-C1-6アルキル-N- C1-6アルキルカルボニルアミノ基、(15)ハロゲンを1ないし3個有していてもよいN-C1-6アルキルカルボニル-N-C7-16アラルキルアミノ基、(16)N-C1-6アルキル-N-ピリジルカルボニルアミノ基、(17)ジ-C1-6アルキルアミノを1個有していてもよいC1-6アルキリデンアミノ基、(18)C1-6アルコキシカルボニルを1個有していてもよいモノ-C1-6アルキルウレイド基、(19)ジ-C1-6アルキルウレイド基、(20)モノ-C6-14アリールウレイド基、(21)C1-6アルキルおよびオキソから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい1-イミダゾリジニル基、(22)C1-6アルキル基、(23)C1-6アルコキシカルボニル基、(24)ニトロ基または(25)1-ピロリジニル基を、
あるいはR2はAまたはR1と一緒になって隣接する炭素原子と共に(1)水酸基、(2)C1-6アルコキシ-カルボニルを1個有していてもよいC1-6アルキル基、(3)C7-16アラルキル基、(4)C6-14アリール基および(5)オキソ基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい含窒素5ないし7員環を形成してもよく、
R3およびR4はそれぞれC1-6アルキル基を、
R5は水素原子を、
R6はC2-6アルコキシ基を、
R7およびR8はそれぞれC1-6アルキル基を、
R9およびR10はそれぞれ水素原子を、
Yはメチレン基を、
nは0を示す。〕で表される化合物またはその塩、
〔5〕式
Figure 2004067690
〔式中
Aは(1)式-CRa=CRb-(RaおよびRbはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を示す)で表される基、(2)式-(CONH)p-(C(Rc)(Rd))q-(RcおよびRdはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を、pは0または1を、qは1または2を示す)で表される基、(3)式-CH2OCH2-で表される基または(4)式-OCH2-で表される基を、
R1は(1)カルボキシ基、(2)C1-6アルコキシカルボニル基、(3)N-モノ-C1-6アルキルカルバモイル基または(4)カルバモイル基を、
R2は水素原子を、
R3およびR4はそれぞれC1-6アルキル基を、
R5は水素原子を、
R6はC2-6アルコキシ基を、
R7およびR8はそれぞれC1-6アルキル基を、
R9およびR10はそれぞれ水素原子を、
Yはメチレン基を、
nは0を示す。〕で表される化合物またはその塩、
〔6〕Aが(1)結合手または(2)式-CH=CH-で表される基である前記〔4〕記載の化合物、
〔7〕Aが(1)式-CH=CH-で表される基、(2)式-(C(Rc)(Rd))-(RcおよびRdはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を示す)で表される基または(3)式-CH2OCH2-で表される基である前記〔5〕記載の化合物、
〔8〕R1がカルボキシ基またはカルバモイル基である前記〔4〕記載の化合物、
〔9〕R1がカルボキシ基である前記〔5〕記載の化合物、
〔10〕R2が(1)C1-6アルコキシ基、(2)モノ-C1-6アルキルアミノ基、(3)モノ-C7-16アラルキルアミノ基、(4) キノリルカルボニルアミノ基または(5)ピリジルカルボニルアミノ基である前記〔4〕記載の化合物、
〔11〕R3およびR4がそれぞれメチルである前記〔4〕または〔5〕記載の化合物、
〔12〕R6がエトキシである前記〔4〕または〔5〕記載の化合物、
〔13〕R7およびR8がそれぞれメチルである前記〔4〕または〔5〕記載の化合物、
〔14〕4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]安息香酸、4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(エチルアミノ)安息香酸、(E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-メトキシフェニル]-2-プロペン酸、4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-キノリニルカルボニル)アミノ]安息香酸、4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]ベンゼン酢酸、N-[2-(アミノカルボニル)-5-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-ピリジンカルボキサミドまたはそれらの塩である前記〔4〕記載の化合物、
〔15〕[[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]メトキシ]酢酸、4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-α,α-ジメチルベンゼン酢酸またはそれらの塩である前記〔5〕記載の化合物、
〔16〕前記〔1〕記載の化合物またはそのプロドラッグを含有してなる医薬、
〔17〕ホスホジエステラーゼ4阻害剤である前記〔16〕記載の医薬、
〔18〕炎症性疾患、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、うつ病、アルツハイマー型痴呆症、記憶障害、骨粗鬆症、糖尿病または動脈硬化の予防・治療剤である前記〔16〕記載の医薬、
〔19〕哺乳動物に対して前記〔1〕記載の化合物またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とするホスホジエステラーゼ4阻害方法、
〔20〕哺乳動物に対して前記〔1〕記載の化合物またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする炎症性疾患、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、うつ病、アルツハイマー型痴呆症、記憶障害、骨粗鬆症、糖尿病または動脈硬化の予防・治療方法、
〔21〕ホスホジエステラーゼ4阻害剤を製造するための前記〔1〕記載の化合物またはそのプロドラッグの使用、
〔22〕炎症性疾患、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、うつ病、アルツハイマー型痴呆症、記憶障害、骨粗鬆症、糖尿病または動脈硬化の予防・治療剤を製造するための前記〔1〕記載の化合物またはそのプロドラッグの使用、等に関する。
 本発明のフロイソキノリン誘導体は、優れたホスホジエステラーゼ4阻害作用を有しており、炎症性疾患、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、うつ病、アルツハイマー型痴呆症、骨粗鬆症、記憶障害、糖尿病、動脈硬化などの予防・治療剤として有用である。
 前記式中、Aは(1)結合手、(2)式-CRa=CRb-(RaおよびRbはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を示す)で表される基、(3)式-(CONH)p-(C(Rc)(Rd))q-(RcおよびRdはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を、pは0または1を、qは1または2を示す)で表される基、(4)式-CH2OCH2-で表される基または(5)式-OCH2-で表される基を示す。
 Ra、Rb、RcおよびRdで表されるC1-6アルキル基とは、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシルなどを示す。
 「式-CRa=CRb-(RaおよびRbはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を示す)で表される基」としては、例えば、-CH=CH-、-C(C1-6アルキル)=CH-、-CH=C(C1-6アルキル)-、-C(C1-6アルキル)=C(C1-6アルキル)-で表される基が挙げられ、なかでも-CH=CH-、-C(C1-6アルキル)=CH-、-CH=C(C1-6アルキル)-、とりわけ-CH=CH-、-C(メチル)=CH-、-CH=C(メチル)-で表される基が好ましい。
 「式-(CONH)p-(C(Rc)(Rd))q-(RcおよびRdはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を、pは0または1を、qは1または2を示す)で表される基」としては、例えば、-CH2-、-CH(C1-6アルキル)-、-C(C1-6アルキル)(C1-6アルキル)-、-(CH2)2-、-(CH(C1-6アルキル))2-、-(C(C1-6アルキル)(C1-6アルキル))2-、- CONH-CH2-、-CONH-CH(C1-6アルキル)-、-CONH-C(C1-6アルキル)(C1-6アルキル)-、-CONH- (CH2)2-、- CONH-(CH(C1-6アルキル))2-、- CONH-(C(C1-6アルキル)(C1-6アルキル))2-で表される基が挙げられ、なかでも-CH2-、-C(C1-6アルキル)(C1-6アルキル)-、-(CH2)2-、- CONH-CH2-、-CONH-C(C1-6アルキル)(C1-6アルキル)-、とりわけ-CH2-、-C(メチル)2-、-(CH2)2-、- CONH-CH2-、-CONH-C(メチル)2-で表される基が好ましい。
 Aとしては、(1)結合手、(2)式-CH=CH-で表される基、(3)式-C(Rc)(Rd)-(RcおよびRdはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を示す)で表される基または(4)式-CH2OCH2-で表される基であるものが好ましく、なかでも(1)結合手、(2)式-CH=CH-で表される基、(3)式-C(メチル)2-で表される基または(4)式-CH2OCH2-で表される基であるものがより好ましい。
 前記式中、R1は(1)シアノ基または(2)エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシ基を示す。
 R1で表される「エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシ基」としては、例えば、(i)カルボキシ基、(ii) (1)ハロゲン原子、(2)C1-3アルキレンジオキシ基、(3)ニトロ基、(4)シアノ基、(5)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、(6)ハロゲン化されていてもよいC2-6アルケニル基、(7)ハロゲン化されていてもよいC2-6アルキニル基、(8)C3-8シクロアルキル基、(9)C6-14アリール基、(10)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、(11)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、(12)水酸基、(13)アミノ基、(14)モノ-C1-6アルキルアミノ基、(15)モノ-C6-14アリールアミノ基、(16)ジ-C1-6アルキルアミノ基、(17)ジ-C6-14アリールアミノ基、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、スルフィノ、スルホ、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基、(19)ホルミルアミノ、C1-6アルキル−カルボキサミド、C6-14アリール−カルボキサミド、C1-6アルコキシ-カルボキサミド、C1-6アルキルスルホニルアミノおよびC6-14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ基、(20)C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C6-14アリール-カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ-カルボニルオキシ、モノ-C1-6アルキル-カルバモイルオキシ、ジ-C1-6アルキル-カルバモイルオキシ、モノ-C6-14アリール-カルバモイルオキシ、ジ-C6-14アリール-カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ基、(21)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし14員複素環基、(22)ホスホノ基、(23)C6-14アリールオキシ基、(24)ジ-C1-6アルコキシ−ホスホリル基、(25)C6-14アリールチオ基、(26)ヒドラジノ基、(27)イミノ基、(28)オキソ基(但し、炭化水素基と一緒になってアシルを形成する場合を除く)、(29)ウレイド基、(30)C1-6アルキル-ウレイド基、(31)ジ-C1-6アルキル-ウレイド基、(32)オキシド基および(33)前記(1)〜(32)の基から選ばれる2ないし3個が結合してできる基などからなる群(以下、置換基A群と略記する)から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルコキシ-カルボニル基、(iii)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキルオキシ-カルボニル基、(iv) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキルオキシ-カルボニル基、(v) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリールオキシ-カルボニル基、(vi)カルバモイル基、(vii) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいモノ-C1-6アルキル-カルバモイル基、(viii) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいジ-C1-6アルキル-カルバモイル基、 (ix) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいモノ-C6-14アリール-カルバモイル基または(x) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいジ-C6-14アリール-カルバモイル基などが挙げられる。
 前記置換基A群の「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
 前記置換基A群の「C1-3アルキレンジオキシ基」としては、例えば、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、プロピレンジオキシが挙げられる。
 前記置換基A群の「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基」としては、例えば1ないし3個のハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を有していてもよいC1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシルなど)などが挙げられ、具体例としては、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2-ブロモエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、プロピル、3,3,3-トリフルオロプロピル、イソプロピル、ブチル、4,4,4-トリフルオロブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5-トリフルオロペンチル、ヘキシル、6,6,6-トリフルオロヘキシルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「ハロゲン化されていてもよいC2-6アルケニル基」としては、例えば、1ないし3個のハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を有していてもよいC2-6アルケニル基(例えば、ビニル、アリル、イソプロペニル、2-ブテニル、2-メチル-2-プロペニル、4-ペンテニル、5-へキセニルなど)などが挙げられる。
 前記置換基A群の「ハロゲン化されていてもよいC2-6アルキニル基」としては、例えば、1ないし3個のハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を有していてもよいC2-6アルキニル基(例えば、プロパルギル、エチニル、2−ブチニル、2−ヘキシニルなど)などが挙げられる。
 前記置換基A群の「C3-8シクロアルキル基」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「C6-14アリール基」としては、例えば、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、1-アントリル、2-アントリル、9-アントリル、1-フェナントリル、2-フェナントリル、3-フェナントリル、4-フェナントリル、9-フェナントリルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基」としては、例えば、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を有していてもよいC1-6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシなど)などが挙げられ、具体例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、トリクロロメトキシ、3,3,3-トリフルオロプロポキシ、4,4,4-トリフルオロブトキシ、5,5,5-トリフルオロペンチルオキシ、6,6,6-トリフルオロヘキシルオキシなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基」としては、例えば、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を有していてもよいC1-6アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、sec-ブチルチオ、tert-ブチルチオなど)などが挙げられ、具体例としては、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4-トリフルオロブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「モノ-C1-6アルキルアミノ基」としては、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「モノ-C6-14アリールアミノ基」としては、例えば、フェニルアミノ、1-ナフチルアミノ、2-ナフチルアミノなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「ジ-C1-6アルキルアミノ基」としては、例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノ、エチルメチルアミノなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「ジ-C6-14アリールアミノ基」としては、例えば、ジフェニルアミノ、ジ(2-ナフチル)アミノなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C1-6アルキル-カルボニル」としては、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C3-8シクロアルキル-カルボニル」としては、例えば、シクロプロピル-カルボニル、シクロブチル-カルボニル、シクロペンチル-カルボニル、シクロヘキシル-カルボニル、シクロヘプチル-カルボニル、シクロオクチル-カルボニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C1-6アルコキシ-カルボニル」としては、例えば、メトキシ-カルボニル、エトキシ-カルボニル、プロポキシ-カルボニル、イソプロポキシ-カルボニル、n-ブトキシ-カルボニル、イソブトキシ-カルボニル、sec-ブトキシ-カルボニル、tert-ブトキシ-カルボニル、ペンチルオキシ-カルボニル、イソペンチルオキシ-カルボニル、ネオペンチルオキシ-カルボニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C6-14アリール-カルボニル」としては、例えば、ベンゾイル、1-ナフトイル、2-ナフトイルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C7-16アラルキル-カルボニル」としては、例えば、フェニルアセチル、3-フェニルプロピオニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C6-14アリールオキシ-カルボニル」としては、例えば、フェノキシカルボニル、2-ナフチルオキシカルボニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C7-16アラルキルオキシ-カルボニル」としては、例えば、ベンジルオキシカルボニル、2-ナフチルオキシカルボニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル」としては、例えば、1-ピロリジニルカルボニル、4-ピペリジルカルボニル、1-ピペラジニルカルボニル、2-モルホリニルカルボニル、4-ピリジルカルボニル、3-チエニルカルボニル、2-フリルカルボニル、2-チアゾリルカルボニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「モノ-C1-6アルキル-カルバモイル」としては、例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「ジ-C1-6アルキル-カルバモイル」としては、例えば、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「モノ-C6-14アリール-カルバモイル」としては、例えば、フェニルカルバモイル、2-ナフチルカルバモイルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「ジ-C6-14アリール-カルバモイル」としては、例えば、ジフェニルカルバモイルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル」としては、例えば、1-ピロリジニルカルバモイル、4-ピペリジルカルバモイル、1-ピペラジニルカルバモイル、2-モルホリニルカルバモイル、4-ピリジルカルバモイル、3-チエニルカルバモイル、2-フリルカルバモイル、2-チアゾリルカルバモイルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C1-6アルキル-チオカルボニル」としては、例えば、メチルチオカルボニル、エチルチオカルボニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C3-8シクロアルキル-チオカルボニル」としては、例えば、シクロペンチルチオカルボニル、シクロヘキシルチオカルボニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C1-6アルコキシ-チオカルボニル」としては、例えば、メトキシチオカルボニル、エトキシチオカルボニル、プロポキシチオカルボニル、ブトキシチオカルボニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C6-14アリール-チオカルボニル」としては、例えば、フェニルチオカルボニル、2-ナフチルチオカルボニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C7-16アラルキル-チオカルボニル」としては、例えば、ベンジルチオカルボニル、フェネチルチオカルボニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C6-14アリールオキシ-チオカルボニル」としては、例えば、フェノキシチオカルボニル、2-ナフチルオキシチオカルボニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル」としては、例えば、ベンジルオキシチオカルボニル、2-ナフチルメチルオキシチオカルボニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル」としては、例えば、1-ピロリジニルチオカルボニル、4-ピペリジルチオカルボニル、1-ピペラジニルチオカルボニル、2-モルホリニルチオカルボニル、4-ピリジルチオカルボニル、3-チエニルチオカルボニル、2-フリルチオカルボニル、2-チアゾリルチオカルボニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル」としては、例えば、メチルチオカルバモイル、エチルチオカルバモイルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル」としては、例えば、ジメチルチオカルバモイル、ジエチルチオカルバモイルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル」としては、例えば、フェニルチオカルバモイル、2-ナフチルチオカルバモイルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル」としては、例えば、ジフェニルチオカルボニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル」としては、例えば、1-ピロリジニルチオカルバモイル、4-ピペリジルチオカルバモイル、1-ピペラジニルチオカルバモイル、2-モルホリニルチオカルバモイル、4-ピリジルチオカルバモイル、3-チエニルチオカルバモイル、2-フリルチオカルバモイル、2-チアゾリルチオカルバモイルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「モノ-C1-6アルキルスルファモイル」としては、例えば、メチルスルファモイル、エチルスルファモイルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「ジ-C1-6アルキルスルファモイル」としては、例えば、ジメチルスルファモイル、ジエチルスルファモイルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C6-14アリールスルファモイル」としては、例えば、フェニルスルファモイルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C1-6アルキルスルホニル」としては、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C6-14アリールスルホニル」としては、例えば、フェニルスルホニル、2-ナフチルスルホニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C1-6アルキルスルフィニル」としては、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C6-14アリールスルフィニル」としては、例えば、フェニルスルフィニル、2-ナフチルスルフィニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C1-6アルコキシスルフィニル」としては、例えば、メトキシスルフィニル、エトキシスルフィニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C6-14アリールオキシスルフィニル」としては、例えば、フェノキシスルフィニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C1-6アルコキシスルホニル」としては、例えば、メトキシスルホニル、エトキシスルホニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシル基」としての「C6-14アリールオキシスルホニル」としては、例えば、フェノキシスルホニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシルアミノ基」としての「C1-6アルキル-カルボキサミド」としては、例えば、アセトアミド、プロピオンアミドなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシルアミノ基」としての「C6-14アリール-カルボキサミド」としては、例えば、ベンズアミド、2-ナフチルカルボキサミドなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシルアミノ基」としての「C1-6アルコキシ-カルボキサミド」としては、例えば、メトキシカルボキサミド、エトキシカルボキサミド、イソプロポキシカルボキサミド、tert−ブトキシカルボキサミドなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシルアミノ基」としての「C1-6アルキルスルホニルアミノ」としては、例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシルアミノ基」としての「C6-14アリールスルホニルアミノ」としては、例えば、フェニルスルホニルアミノ、2-ナフチルスルホニルアミノなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシルオキシ基」としての「C1-6アルキル-カルボニルオキシ」としては、例えば、アセチルオキシ、プロピオニルオキシなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシルオキシ基」としての「C6-14アリール-カルボニルオキシ」としては、例えば、ベンゾイルオキシ、2-ナフトイルオキシなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシルオキシ基」としての「C1-6アルコキシ-カルボニルオキシ」としては、例えば、メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、イソプロポキシカルボニルオキシ、tert−ブトキシカルボニルオキシなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシルオキシ基」としての「モノ-C1-6アルキル-カルバモイルオキシ」としては、例えば、メチルカルバモイルオキシ、エチルカルバモイルオキシなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシルオキシ基」としての「ジ-C1-6アルキル-カルバモイルオキシ」としては、例えば、ジメチルカルバモイルオキシ、ジエチルカルバモイルオキシなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシルオキシ基」としての「モノ-C6-14アリール-カルバモイルオキシ」としては、例えば、フェニルカルバモイルオキシ、2-ナフチルカルバモイルオキシなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「アシルオキシ基」としての「ジ-C6-14アリール-カルバモイルオキシ」としては、例えば、ジフェニルカルバモイルオキシなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし14員複素環基」としては、例えば、4-ピリジル、2-チエニル、2-フリル、2-チアゾリル、3-インドリル、モルホリノ、ピペラジン-1-イル、ピペリジノ、ピロリジン-1-イル、2-イソインドリニルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「C6-14アリールオキシ基」としては、例えば、フェノキシが挙げられる。
 前記置換基A群の「ジ-C1-6アルコキシ-ホスホリル基」としては、例えば、ジメトキシホスホリル、ジエトキシホスホリルなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「C6-14アリールチオ基」としては、例えば、フェニルチオなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「C1-6アルキル-ウレイド基」としては、例えば、メチルウレイド、エチルウレイドなどが挙げられる。
 前記置換基A群の「ジ-C1-6アルキル-ウレイド基」としては、例えば、ジメチルウレイド、ジエチルウレイドなどが挙げられる。
 R1で表される「エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシ基」としての「前記置換基Aから選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルコキシ-カルボニル基」の「C1-6アルコキシ-カルボニル基」としては、例えば、例えば、メトキシ-カルボニル、エトキシ-カルボニル、プロポキシ-カルボニル、イソプロポキシ-カルボニル、n-ブトキシ-カルボニル、イソブトキシ-カルボニル、sec-ブトキシ-カルボニル、tert-ブトキシ-カルボニル、ペンチルオキシ-カルボニル、イソペンチルオキシ-カルボニル、ネオペンチルオキシ-カルボニルなどが挙げられる。
 R1で表される「エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシ基」としての「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキルオキシ-カルボニル基」の「C3-8シクロアルキルオキシ-カルボニル基」としては、例えば、シクロプロピルオキシ-カルボニル、シクロブチルオキシ-カルボニル、シクロペンチルオキシ-カルボニル、シクロヘキシルオキシ-カルボニル、シクロヘプチルオキシ-カルボニル、シクロオクチルオキシ-カルボニルなどが挙げられる。
 R1で表される「エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシ基」としての「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキルオキシ-カルボニル基」の「C7-16アラルキルオキシ-カルボニル基」としては、例えば、ベンジルオキシカルボニル、2-ナフチルオキシカルボニルなどが挙げられる。
 R1で表される「エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシ基」としての「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリールオキシ-カルボニル基」の「C6-14アリールオキシ-カルボニル基」としては、例えば、フェノキシカルボニル、2-ナフチルオキシカルボニルなどが挙げられる。
 R1で表される「エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシ基」としての「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいモノ-C1-6アルキル-カルバモイル基」の「モノ-C1-6アルキル-カルバモイル基」としては、例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイルなどが挙げられる。
 R1で表される「エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシ基」としての「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいジ-C1-6アルキル-カルバモイル基」の「ジ-C1-6アルキル-カルバモイル基」としては、例えば、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイルなどが挙げられる。
 R1で表される「エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシ基」としての「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいモノ-C6-14アリール-カルバモイル基」の「モノ-C6-14アリール-カルバモイル基」としては、例えば、フェニルカルバモイル、2-ナフチルカルバモイルなどが挙げられる。
 R1で表される「エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシ基」としての「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいジ-C6-14アリール-カルバモイル基」の「ジ-C6-14アリール-カルバモイル基」としては、例えば、ジフェニルカルバモイルなどが挙げられる。
  R1としては、(1)シアノ基、(2)カルボキシ基、(3)C1-6アルコキシカルボニル基、(4)カルバモイル基、(5)N-モノ-C1-6アルキルカルバモイル基であるものが好ましく、なかでもカルボキシ基またはカルバモイル基であるものが好ましい。
 前記式中、R2は(1)水素原子、(2)置換基を有していてもよい水酸基、(3)置換基を有していてもよいアミノ基、(4)置換基を有していてもよいアルキル基、(5)エステル化またはアミド化されてもよいカルボキシ基または(6)ニトロ基を示す。
 R2で表される「置換基を有していてもよい水酸基」としては、例えば、式-OR12(R12は(a)水素原子、(b)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、または(c)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基を示す)で表される基が挙げられる。
 R12で表される「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基」の、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基とは、例えば以下に示すものが挙げられる。
C1-6アルキル基:メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシルなど、
C2-6アルケニル基:ビニル、アリル、イソプロペニル、2-ブテニル、2-メチル-2-プロペニル、4-ペンテニル、5-へキセニルなど、
C2-6アルキニル基:プロパルギル、エチニル、2−ブチニル、2−ヘキシニルなど、
C3-8シクロアルキル基:シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなど、
C3-8シクロアルケニル基:1-シクロプロペニル、1-シクロブテニル、1-シクロペンテニル、1-シクロヘキセニルなど、
C6-14アリール基:フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、1-アントリル、2-アントリル、9-アントリル、1-フェナントリル、2-フェナントリル、3-フェナントリル、4-フェナントリル、9-フェナントリルなど、
C7-16アラルキル基:ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、1-ナフチルメチル、2-ナフチルメチル、2-フェネチル、2,2-ジフェニルエチル、1-フェニルプロピル、2-フェニルプロピル、3-フェニルプロピル、4-フェニルブチル、5-フェニルペンチル、ビフェニリルメチル、ビフェニリルエチル、ビフェニリルプロピル、ビフェニリルブチルなど。
 R12で表される「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいアシル基」のアシル基としての「C1-6アルキル-カルボニル」、「C3-8シクロアルキル-カルボニル」、「C1-6アルコキシ-カルボニル」、「C6-14アリール-カルボニル」、「C7-16アラルキル-カルボニル」、「C6-14アリールオキシ-カルボニル」、「C7-16アラルキルオキシ-カルボニル」、「炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル」、「モノ-C1-6アルキル-カルバモイル」、「ジ-C1-6アルキル-カルバモイル」、「モノ-C6-14アリール-カルバモイル」、「ジ-C6-14アリール-カルバモイル」、「炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル」、「C1-6アルキル-チオカルボニル」、「C3-8シクロアルキル-チオカルボニル」、「C1-6アルコキシ-チオカルボニル」、「C6-14アリール-チオカルボニル」、「C7-16アラルキル-チオカルボニル」、「C6-14アリールオキシ-チオカルボニル」、「C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル」、「炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル」、「モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル」、「ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル」、「モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル」、「ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル」、「炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル」、「モノ-C1-6アルキルスルファモイル」、「ジ-C1-6アルキルスルファモイル」、「C6-14アリールスルファモイル」、「C1-6アルキルスルホニル」、「C6-14アリールスルホニル」、「C1-6アルキルスルフィニル」、「C6-14アリールスルフィニル」、「C1-6アルコキシスルフィニル」、「C6-14アリールオキシスルフィニル」、「C1-6アルコキシスルホニル」および「C6-14アリールオキシスルホニル」としては、前記の置換基A群のアシル基における「C1-6アルキル-カルボニル」、「C3-8シクロアルキル-カルボニル」、「C1-6アルコキシ-カルボニル」、「C6-14アリール-カルボニル」、「C7-16アラルキル-カルボニル」、「C6-14アリールオキシ-カルボニル」、「C7-16アラルキルオキシ-カルボニル」、「炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル」、「モノ-C1-6アルキル-カルバモイル」、「ジ-C1-6アルキル-カルバモイル」、「モノ-C6-14アリール-カルバモイル」、「ジ-C6-14アリール-カルバモイル」、「炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル」、「C1-6アルキル-チオカルボニル」、「C3-8シクロアルキル-チオカルボニル」、「C1-6アルコキシ-チオカルボニル」、「C6-14アリール-チオカルボニル」、「C7-16アラルキル-チオカルボニル」、「C6-14アリールオキシ-チオカルボニル」、「C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル」、「炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル」、「モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル」、「ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル」、「モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル」、「ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル」、「炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル」、「モノ-C1-6アルキルスルファモイル」、「ジ-C1-6アルキルスルファモイル」、「C6-14アリールスルファモイル」、「C1-6アルキルスルホニル」、「C6-14アリールスルホニル」、「C1-6アルキルスルフィニル」、「C6-14アリールスルフィニル」、「C1-6アルコキシスルフィニル」、「C6-14アリールオキシスルフィニル」、「C1-6アルコキシスルホニル」および「C6-14アリールオキシスルホニル」と同様のものが挙げられる。
 R2で表される「置換基を有していてもよいアミノ基」としては、例えば、(1)式-NR13R14(R13およびR14はそれぞれ(i')水素原子、(ii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、(iii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基または(iv')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環を示す、あるいはR13およびR14は隣接する窒素原子と一緒になって5ないし14員環を形成してもよい)で表される基、(2) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキリデンアミノ基(例えば、メチリデンアミノ、エチリデンアミノなど)などが挙げられる。
 R13およびR14で表される「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基」としては、前記のR12で表される「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基」と同様のものが挙げられる。
 R13およびR14で表される「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいアシル基」としては、前記のR12で表される「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいアシル基」と同様のものが挙げられる。
 R13およびR14で表される「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環」の「炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環」としては、例えば、4-ピリジル、2-チエニル、2-フリル、2-チアゾリル、3-インドリル、モルホリノ、ピペラジン-1-イル、ピペリジノ、ピロリジン-1-イル、2-イソインドリニルなどが挙げられる。
 R13およびR14が隣接する窒素原子と一緒になって形成してもよい5ないし14員環としては、例えば、1-ピロリジニル、1-ピペリジル、1-ピペラジニル、4-モルホリニル、4-チオモルホリニル、1,2-ジヒドロピリジン-1-イル、1-イミダゾリジニルなどが挙げられる。
 R2で表される「置換基を有していてもよいアルキル基」としては、例えば、前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル基などが挙げられる。該C1-6アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシルなどが挙げられる。
 R2で表される「エステル化またはアミド化されてもよいカルボキシ基」としては、例えば、R1で表される「エステル化またはアミド化されてもよいカルボキシ基」と同様のものが挙げられる。
 R2としては、(1)水素原子、(2)水酸基、(3) C1-6アルコキシ基、(4)C7-16アラルキルオキシ基、(5)アミノ基、(6) カルボキシ、カルバモイル、キノリル、フェノキシおよびピリジルから選ばれる置換基を1個有していてもよいモノ-C1-6アルキルアミノ基、(7)ハロゲン原子、シアノ、C1-6アルコキシ、カルボキシおよびC1-6アルコキシカルボニルから選ばれる置換基を1個有していてもよいモノ-C7-16アラルキルアミノ基、(8)モノ-C6-14アリールアミノ基、(9)ハロゲン原子、チエニルおよびC1-6アルコキシカルボニル-C1-6アルキルチオから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいモノ-C1-6アルキルカルボニルアミノ基、(10)モノ-C1-6アルキルスルホニルアミノ基、(11)C1-6アルコキシおよびC1-6アルキルカルボニルアミノから選ばれる置換基を1個有していてもよいモノ-C6-14アリールカルボニルアミノ基、(12) キノリルカルボニルアミノ基、(13)ハロゲン原子を1または2個有していてもよいピリジルカルボニルアミノ基、(14)インドリルカルボニルアミノ基、(15)ハロゲン原子、C1-6アルコキシカルボニルおよびキノリルから選ばれる置換基を1ないし4個有していてもよいN-C1-6アルキル-N- C1-6アルキルカルボニルアミノ基、(16)ハロゲンを1ないし3個有していてもよいN-C1-6アルキルカルボニル-N-C7-16アラルキルアミノ基、(17)N-C1-6アルキル-N-ピリジルカルボニルアミノ基、(18)ジ-C1-6アルキルアミノを1個有していてもよいC1-6アルキリデンアミノ基、(19)C1-6アルコキシカルボニルを1個有していてもよいモノ-C1-6アルキルウレイド基、(20)ジ-C1-6アルキルウレイド基、(21)モノ-C6-14アリールウレイド基、(22)C1-6アルキルおよびオキソから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい1-イミダゾリジニル基、(23)C1-6アルキル基、(24)C1-6アルコキシカルボニル基、(25)ニトロ基または(26)1-ピロリジニル基であるものが好ましい。なかでも、(1)水素原子、(2)C1-6アルコキシ基、(3)モノ-C1-6アルキルアミノ基、(4)モノ-C7-16アラルキルアミノ基、(5) キノリルカルボニルアミノ基または(6)ピリジルカルボニルアミノ基であるものが好ましい。
 R2がAまたはR1と一緒になって隣接する炭素原子と共に形成してもよい環としては、例えば、前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい5ないし8員の複素環が挙げられる。
 該「5ないし8員の複素環」としては、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1種または2種のヘテロ原子を1個以上(例えば、1個ないし4個、好ましくは1個ないし3個)含む5ないし8員の複素環(好ましくは5ないし7員の脂肪族複素環)などが挙げられる。
 具体的には、式
Figure 2004067690
で表される部分構造が、式
Figure 2004067690
〔式中、環B〜Gは前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していていてもよい〕で表される構造を有する場合などが挙げられる。
 R2がAまたはR1と一緒になって隣接する炭素原子と共に形成してもよい環が有していてもよい好ましい置換基としては、例えば、(1)水酸基、(2)C1-6アルコキシ-カルボニルを1個有していてもよいC1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチルなど)、(3)C7-16アラルキル基(例えば、ベンジルなど)、(4)C6-14アリール基(例えば、フェニルなど)、(5)オキソ基などが挙げられる。
 R3およびR4はそれぞれ(1)水素原子、(2)置換基を有していてもよい炭化水素基または(3)アシル基を示し、R3とR4は隣接する炭素原子と共に置換基を有していてもよい3ないし8員環を形成してもよい。
 R3およびR4で表される「置換基を有していてもよい炭化水素基」としては、例えば、前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシルなど)、C2-6アルケニル基(例えば、ビニル、アリル、イソプロペニル、2-ブテニル、2-メチル-2-プロペニル、4-ペンテニル、5-へキセニルなど)、C2-6アルキニル基(例えば、プロパルギル、エチニル、2−ブチニル、2−ヘキシニルなど)、C3-8シクロアルキル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなど)、C3-8シクロアルケニル基(例えば、1-シクロプロペニル、1-シクロブテニル、1-シクロペンテニル、1-シクロヘキセニルなど)、C6-14アリール基(例えば、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、1-アントリル、2-アントリル、9-アントリル、1-フェナントリル、2-フェナントリル、3-フェナントリル、4-フェナントリル、9-フェナントリルなど)またはC7-16アラルキル基(例えば、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、1-ナフチルメチル、2-ナフチルメチル、2-フェネチル、2,2-ジフェニルエチル、1-フェニルプロピル、2-フェニルプロピル、3-フェニルプロピル、4-フェニルブチル、5-フェニルペンチル)などが挙げられる。
 R3およびR4で表される「アシル基」としては、前記置換基A群で表される「アシル基」と同様のものが挙げられる。
 R3およびR4が隣接する炭素原子と共に形成する3ないし8員環としては、例えば、3ないし8員同素環または複素環が挙げられる。
 R3およびR4が隣接する炭素原子と共に形成する3ないし8員同素環としては、炭素原子および水素原子からなる3ないし8員の環状炭化水素が用いられ、具体的には、C3-8シクロアルカン(例えば、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン)、C3-8シクロアルケン(例えば、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン)などが挙げられる。なかでもC3-8シクロアルカンが好ましく、特にシクロペンタン、シクロヘキサンなどの5または6員の同素環(特に、シクロヘキサン)が好ましい。
 R3およびR4が隣接する炭素原子と共に形成する3ないし8員複素環としては、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1種または2種のヘテロ原子を1個以上(例えば、1個ないし4個、好ましくは1個ないし3個)含む5ないし8員の脂肪族複素環(好ましくは5または6員の脂肪族複素環)などが挙げられる。
 より具体的には、例えば、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロリジン、イミダゾリジン環などの炭素原子および窒素原子以外に、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれたヘテロ原子を1個ないし3個含む5ないし8員(好ましくは5または6員)の脂肪族複素環などが挙げられる。
 R3およびR4としては、それぞれC1-6アルキル基であるものが好ましく、とりわけ、メチルが好ましい。
 前記式中、R5は(1)水素原子、(2)シアノ基、(3)置換基を有していてもよい炭化水素基、(4)アシル基または(5)置換基を有していてもよい水酸基を示す。
 R5で表される「置換基を有していてもよい炭化水素基」としては、前記のR3およびR4で表される「置換基を有していてもよい炭化水素基」と同様のものが挙げられる。
 R5で表される「アシル基」としては、前記置換基A群で示される「アシル基」と同様のものが挙げられる。
 R5で表される「置換基を有していてもよい水酸基」としては、例えば、式-OR15(R15は(a)水素原子、(b)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、または(c)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基を示す)で表される基などが挙げられる。
 R15で表される「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基」および「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいアシル基」としては、前記のR12で表される「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基」および「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいアシル基」と同様のものが挙げられる。
 R5としては、水素原子またはシアノ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基が好ましい。とりわけ、水素原子が好ましい。
 前記式中、R6は(1)水素原子、(2)置換基を有していてもよい炭化水素基、(3)アシル基、(4)置換基を有していてもよい複素環基、(5)ハロゲン原子、(6)置換基を有していてもよい水酸基、(7)置換基を有していてもよいチオール基、(8)式-S(O)rR11(R11は置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を、rは1または2を示す)で表される基または(9)置換基を有していてもよいアミノ基を示す。
 R6で表される「置換基を有していてもよい炭化水素基」としては、前記のR3およびR4で表される「置換基を有していてもよい炭化水素基」と同様のものが挙げられる。
 R6で表される「アシル基」としては、前記置換基A群で示される「アシル基」と同様のものが挙げられる。
 R6で表される「置換基を有していてもよい複素環基」の「複素環基」としては、例えば、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし14員複素環基(例えば、4-ピリジル、2-チエニル、2-フリル、2-チアゾリル、3-インドリル、モルホリノ、ピペラジン-1-イル、ピペリジノ、ピロリジン-1-イル、2-イソインドリニルなど)が挙げられる。
 R6で表される「置換基を有していてもよい複素環基」の「置換基」としては、前記置換基A群から選ばれる置換基1ないし5個が挙げられる。
 R6で表される「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
 R6で表される「置換基を有していてもよい水酸基」としては、例えば、式-OR16(R16は、(i')水素原子、(ii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、(iii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基または(iv')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環を示す)で表される基などが挙げられる。
 R16で表される「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基」および「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいアシル基」としては、前記のR12で表される「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基」および「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいアシル基」と同様のものが挙げられる。
 R16で表される「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環」としては、例えば、前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、4-ピリジル、2-チエニル、2-フリル、2-チアゾリル、3-インドリル、モルホリノ、ピペラジン-1-イル、ピペリジノ、ピロリジン-1-イル、2-イソインドリニルなどが挙げられる。
 R6で表される「置換基を有していてもよいチオール基」としては、例えば、式-SR17(R17は、(i')水素原子、(ii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、(iii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基または(iv')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環を示す)で表される基が挙げられる。
 R17で表される「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基」、「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいアシル基」および「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環」としては、前記のR16で表される「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基」、「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいアシル基」および「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環」と同様のものが挙げられる。
 R6で表される「式-S(O)rR11(R11は置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を、rは1または2を示す)で表される基」におけるR11で表される「置換基を有していてもよい炭化水素基」としては、例えば、前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基が挙げられ、前記のR16で表される「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基」と同様のものが挙げられる。
 R6で表される「式-S(O)rR11(R11は置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を、rは1または2を示す)で表される基」におけるR11で表される「置換基を有していてもよい複素環基」としては、前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環などが挙げられ、前記のR16で表される「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環」と同様のものが挙げられる。
 R6で表される「置換基を有していてもよいアミノ基」としては、例えば、式-NR18R19(R18およびR19はそれぞれ(i')水素原子、(ii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、(iii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基または(iv')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環を示す)で表される基などが挙げられる。
 R18およびR19で表される、「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基」、「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいアシル基」および「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環」としては、前記のR16で表される「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基」、「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいアシル基」および「前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環」と同様のものが挙げられる。
 R6としては、置換基を有していてもよい水酸基、式-S(O)rR11(R11は置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を、rは1または2を示す)で表される基または置換基を有していてもよいアミノ基をであるものが好ましい。
 なかでも、(1)式-OR16で表される基において、R16がC1-6アルキル基である場合、(2) 式-S(O)rR11で表される基において、rが1、R11がC1-6アルキル基である場合および(3) 式-NR18R19で表される基において、R18が、C1-6アルキル-カルボニル、R19が水素原子である場合が好ましい。
 とりわけ、式-OR16で表される基において、R16がC1-6アルキル基である場合、特にR16がC2-6アルキル基、具体的にはエチルであるものが好ましい。
 すなわち、R6としては、C1-6アルコキシ基、なかでもC2-6アルコキシ基、特にエトキシであるものが好ましい。
 前記式中、R7およびR8はそれぞれ(1)水素原子または(2)置換基を有していてもよい炭化水素基を示し、R7とR8は隣接する炭素原子と共に置換基を有していてもよい3ないし8員環を形成してもよい。
 R7およびR8で表される「置換基を有していてもよい炭化水素基」としては、前記のR3およびR4で表される「置換基を有していてもよい炭化水素基」と同様のものが挙げられる。
 R7およびR8が隣接する炭素原子と共に形成する「置換基を有していてもよい3ないし8員環」としては、前記したR3およびR4が隣接する炭素原子と共に形成する「置換基を有していてもよい3ないし8員環」と同様のものが用いられ、なかでも置換基を有していてもよい3ないし8員同素環が好ましく、なかでもC3-8シクロアルカン(例えば、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン)が好ましく、特にシクロペンタン、シクロヘキサンなどの5または6員の同素環(特に、シクロペンタン)が好ましい。
 R7およびR8としては、それぞれC1-6アルキル基(例、メチル、エチルなど)などが好ましく、とりわけメチル基が好ましい。
 前記式中、R9およびR10はそれぞれ(1)水素原子または(2)置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。
 R9およびR10で表される「置換基を有していてもよい炭化水素基」としては、前記のR3およびR4で表される「置換基を有していてもよい炭化水素基」と同様のものが挙げられる。
 R9およびR10としては、それぞれ水素原子が好ましい。
 前記式中、Yは置換基を有していてもよいメチレン基を示す。メチレン基の置換基としては、前記置換基A群から選ばれる基が挙げられる。
 なかでもYとしては、メチレンが好ましい。
 前記式中、nは0または1を示す。なかでもnは0であるものが好ましい。
 本発明の化合物としては、次のようなものが好ましい。

Figure 2004067690
で表される化合物において、
Aが(1)結合手、(2)式-CH=CH-で表される基、(3)式-CONH-C(Rc)(Rd)-(RcおよびRdはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキルを示す)で表される基、または(4)式-OCH2-で表される基であり、R1が(1)シアノ、(2)カルボキシ、(3)C1-6アルコキシカルボニル、(4)カルバモイル、(5)N-モノ-C1-6アルキルカルバモイルであり、R2が(1)水酸基、(2) C1-6アルコキシ基、(3)C7-16アラルキルオキシ基、(4)アミノ基、(5) カルボキシ、カルバモイル、キノリル、フェノキシおよびピリジルから選ばれる置換基を1個有していてもよいモノ-C1-6アルキルアミノ基、(6)ハロゲン原子、シアノ、C1-6アルコキシ、カルボキシおよびC1-6アルコキシカルボニルから選ばれる置換基を1個有していてもよいモノ-C7-16アラルキルアミノ基、(7)モノ-C6-14アリールアミノ基、(8)ハロゲン原子、チエニルおよびC1-6アルコキシカルボニル-C1-6アルキルチオから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいモノ-C1-6アルキルカルボニルアミノ基、(9)モノ-C1-6アルキルスルホニルアミノ基、(10)C1-6アルコキシおよびC1-6アルキルカルボニルアミノから選ばれる置換基を1個有していてもよいモノ-C6-14アリールカルボニルアミノ基、(11) キノリルカルボニルアミノ基、(12)ハロゲン原子を1または2個有していてもよいピリジルカルボニルアミノ基、(13)インドリルカルボニルアミノ基、(14)ハロゲン原子、C1-6アルコキシカルボニルおよびキノリルから選ばれる置換基を1ないし4個有していてもよいN-C1-6アルキル-N- C1-6アルキルカルボニルアミノ基、(15)ハロゲンを1ないし3個有していてもよいN-C1-6アルキルカルボニル-N-C7-16アラルキルアミノ基、(16)N-C1-6アルキル-N-ピリジルカルボニルアミノ基、(17)ジ-C1-6アルキルアミノを1個有していてもよいC1-6アルキリデンアミノ基、(18)C1-6アルコキシカルボニルを1個有していてもよいモノ-C1-6アルキルウレイド基、(19)ジ-C1-6アルキルウレイド、(20)モノ-C6-14アリールウレイド基、(21)C1-6アルキルおよびオキソから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい1-イミダゾリジニル基、(22)C1-6アルキル基、(23)C1-6アルコキシカルボニル基、(24)ニトロ基または(25)1-ピロリジニル基であり、R2はAまたはR1と一緒になって隣接する炭素原子と共に(1)水酸基、(2)C1-6アルコキシ-カルボニルを1個有していてもよいC1-6アルキル、(3)C7-16アラルキル、(4)C6-14アリールおよび(5)オキソから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい含窒素5ないし7員環を形成してもよく、
R3およびR4がそれぞれC1-6アルキル基であり、
R5が水素原子であり、
R6がC2-6アルコキシ基であり、
R7およびR8がそれぞれC1-6アルキル基であり、
R9およびR10がそれぞれ水素原子であり、
Yがメチレン基であり、
nが0である化合物またはその塩。
 なかでも後述の実施例1〜32、35〜92、98、99、102、103、111〜113、121〜168で表される化合物またはそれらの塩が好ましい。とりわけ、4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]安息香酸、4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(エチルアミノ)安息香酸、(E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-メトキシフェニル]-2-プロペン酸、4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-キノリニルカルボニル)アミノ]安息香酸、4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]ベンゼン酢酸、N-[2-(アミノカルボニル)-5-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-ピリジンカルボキサミドまたはそれらの塩が好ましい。
 また、同様に好ましい化合物として、

Figure 2004067690
で表される化合物において、
Aが(1)式-CRa=CRb-(RaおよびRbはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキルを示す)で表される基、(2)式-(CONH)p-(C(Rc)(Rd))q-(RcおよびRdはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキルを、pは0または1を、qは1または2を示す)で表される基、(3)式-CH2OCH2-で表される基または(4)式-OCH2-で表される基であり、R1が(1)カルボキシ基、(2)C1-6アルコキシカルボニル基、(3)N-モノ-C1-6アルキルカルバモイル基または(4)カルバモイル基であり、R2が水素原子であり、R3およびR4がそれぞれC1-6アルキル基であり、R5が水素原子であり、R6がC2-6アルコキシ基であり、R7およびR8がそれぞれC1-6アルキル基であり、R9およびR10がそれぞれ水素原子であり、Yがメチレン基であり、nが0である化合物またはその塩。
 なかでも、後述の実施例33、34、93〜97、100、101、104〜110、114〜120で表される化合物またはそれらの塩が好ましい。とりわけ、[[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]メトキシ]酢酸, 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-α,α-ジメチルベンゼン酢酸またはそれらの塩が好ましい。特に[[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]メトキシ]酢酸塩酸塩, 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-α,α-ジメチルベンゼン酢酸塩酸塩水和物が好ましい。
 本出願化合物の塩としては、例えば薬理学的に許容される塩等が挙げられる。例えば、無機塩基との塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。無機塩基との塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、またはアルミニウム塩等が挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6-ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジン、オルニチン等との塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。
 中でも薬学的に許容可能な塩が好ましく、その例としては、本出願化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等無機酸との塩、例えば酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等の有機酸との塩が挙げられ、酸性官能基を有する場合には、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
 本出願化合物のプロドラッグとしては、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により本出願化合物に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を受けて本出願化合物に変化する化合物、胃酸等により加水分解等を受けて本出願化合物に変化する化合物をいう。本出願化合物のプロドラッグとしては、本出願化合物のアミノ基がアシル化、アルキル化、りん酸化された化合物(例えば、本出願化合物のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジノメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert-ブチル化された化合物等);本出願化合物の水酸基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ホウ酸化された化合物(例えば、本出願化合物の水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、スクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等);本出願化合物のカルボキシ基がエステル化、アミド化された化合物(例えば、本出願化合物のカルボキシ基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物等)等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって本出願化合物から製造することができる。
 また、本出願化合物のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163〜198頁に記載されているような生理的条件で本出願化合物に変化するものであってもよい。
 また、後述の参考例27〜115に記載の化合物も本出願化合物と同様にホスホジエステラーゼ4阻害作用を有する。
 本発明の化合物またはその塩は、以下に記載する反応式1〜反応式4およびそれに準ずる方法の基づいて製造することができる。
 以下の反応式の略図中における化合物の記号は、特に記載のない限り前記と同意義を示す。また、反応式中の本発明の化合物に包含される化合物(III)、(VI)および(VIII)、またその中間体にあたる化合物(I)、(II)、(IV)、(V)および(VII)は塩を形成している場合も含み、該塩としては、例えば、前記の本発明の化合物の塩と同様のものが挙げられる。
 化合物(I)、(IV)および(V)は例えばWO 01/70746号公報、特開2001-335579号公報記載の方法またはこれらに準ずる方法により製造することができる。
 化合物(II)は市販されているものを入手でき、また自体公知の方法またはこれに準ずる方法に従って製造することができる。
 以下の反応で用いられる総称で示される溶媒としては、特に記載がないかぎり、アルコール類としてメタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、tert-ブチルアルコールなど、エーテル類としてジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタンなど、炭化水素類としてベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサンなど、アミド類としてN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミドなど、ハロゲン化炭化水素類としてジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタンなど、有機酸類としてギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸など、エステル類として酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸tert-ブチル、酢酸ペンチル、酢酸ヘキシルなどを示す。
(反応式1)
Figure 2004067690
 化合物(III)〔式中、YはCH2またはCH(OH)を示す〕は、化合物(I)と化合物(II)とを酸あるいはハロゲン化試薬の存在下反応させることにより製造される。
 化合物(II)の使用量は、化合物(I)1モルに対し約0.5ないし約5モル、好ましくは約0.5ないし約2モルである。
 該「酸」としては、硫酸、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、過塩素酸等の鉱酸、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、塩化亜鉛、塩化アルミニウム等のルイス酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の有機酸等が用いられる。酸の使用量は化合物(I)1モルに対し約1ないし約10モル、好ましくは約1ないし約6モルである。
 該「ハロゲン化試薬」としては、臭素、塩素、ヨウ素等のハロゲン類、N-ブロモスクシンイミド等のイミド類、ジクロロヨウ素酸ベンジルトリメチルアンモニウム、三臭化ベンジルトリメチルアンモニウム等のハロゲン付加物類等が用いられる。ハロゲン化試薬の使用量は、化合物(I)1モルに対し約1ないし約5モル、好ましくは約1ないし約2モルである。
 本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば炭化水素類、有機酸類、ハロゲン化炭化水素類、エステル類またはこれらの混合物等が好ましい。
 反応時間は通常約10分ないし約48時間、好ましくは約15分ないし約24時間である。反応温度は通常約-20ないし約150℃、好ましくは約0ないし約100℃である。
(反応式2)
Figure 2004067690
 化合物(III)〔式中、YはCH2またはCH(OH)を示す〕は、化合物(IV) 〔式中、Zは置換基を有していてもよい水酸基またはハロゲン原子を示す〕と化合物(II)とを酸あるいはハロゲン化試薬の存在下反応させることにより製造される。
 Zで表される「置換基を有していてもよい水酸基」としては、例えば、(1)水酸基、(2)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルカルボニルオキシ(例、アセチルオキシ、トリフルオロアセチルオキシ、プロピオニルオキシ等)、(3)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニルオキシ(例、メタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ等)、(4)ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルコキシおよびニトロから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC6-10アリールスルホニルオキシ(例、フェニルスルホニルオキシ、ナフチルスルホニルオキシ、p-クロロフェニルスルホニルオキシ、m-ニトロフェニルスルホニルオキシ、p-トルエンスルホニルオキシ等)が挙げられる。
 Zで表される「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
 化合物(II)の使用量は、化合物(I)1モルに対し約0.5ないし約5モル、好ましくは約0.5ないし約2モルである。
 該「酸」としては、硫酸、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、過塩素酸等の鉱酸、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、塩化亜鉛、塩化アルミニウム等のルイス酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の有機酸等が用いられる。酸の使用量は化合物(I)1モルに対し約1ないし約10モル、好ましくは約1ないし約6モルである。
 該「ハロゲン化試薬」としては、臭素、塩素、ヨウ素等のハロゲン類、N-ブロモスクシンイミド等のイミド類、ジクロロヨウ素酸ベンジルトリメチルアンモニウム、三臭化ベンジルトリメチルアンモニウム等のハロゲン付加物類等が用いられる。ハロゲン化試薬の使用量は、化合物(I)1モルに対し約1ないし約5モル、好ましくは約1ないし約2モルである。
 本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば炭化水素類、有機酸類、ハロゲン化炭化水素類、エステル類またはこれらの混合物等が好ましい。
 反応時間は通常約10分ないし約48時間、好ましくは約15分ないし約24時間である。反応温度は通常約-20ないし約150℃、好ましくは約0ないし約100℃である。
(反応式3)
Figure 2004067690
 化合物(VI)は、化合物(V) 〔式中、R4aはR4から水素原子を一つ除いた二価基を示す〕と化合物(II)とを酸あるいはハロゲン化試薬の存在下反応させることにより製造される。
 化合物(II)の使用量は、化合物(I)1モルに対し約0.5ないし約5モル、好ましくは約0.5ないし約2モルである。
 該「酸」としては、硫酸、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、過塩素酸等の鉱酸、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、塩化亜鉛、塩化アルミニウム等のルイス酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の有機酸等が用いられる。酸の使用量は化合物(I)1モルに対し約1ないし約10モル、好ましくは約1ないし約6モルである。
 該「ハロゲン化試薬」としては、臭素、塩素、ヨウ素等のハロゲン類、N-ブロモスクシンイミド等のイミド類、ジクロロヨウ素酸ベンジルトリメチルアンモニウム、三臭化ベンジルトリメチルアンモニウム等のハロゲン付加物類等が用いられる。ハロゲン化試薬の使用量は、化合物(I)1モルに対し約1ないし約5モル、好ましくは約1ないし約2モルである。
 本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば炭化水素類、有機酸類、ハロゲン化炭化水素類、エステル類またはこれらの混合物等が好ましい。
 反応時間は通常約10分ないし約48時間、好ましくは約15分ないし約24時間である。反応温度は通常約-20ないし約150℃、好ましくは約0ないし約100℃である。
(反応式4)
Figure 2004067690
 化合物(VII)は、化合物(III)を還元することにより製造される。
 還元方法としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム等の金属水素錯化合物類を用いる還元方法、ボランテトラヒドロフラン錯体、ボランジメチルスルフィド錯体等のボラン錯体類を用いる還元方法、テキシルボラン、ジシアミルボラン等のアルキルボラン類を用いる還元方法、ジボランを用いる還元方法、亜鉛、アルミニウム、すず、鉄等の金属類を用いる還元方法、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属/液体アンモニア(バーチ還元)、水素添加反応による還元方法等が挙げられる。
 金属水素錯化合物類を用いる還元方法の場合、その使用量は化合物(III)1モルに対し、約1ないし約10モル、好ましくは約1ないし約3モルである。
 ボラン錯体類、アルキルボラン類またはジボランを用いる還元方法の場合、その使用量は化合物(III)1モルに対し、約1ないし約10モル、好ましくは約1ないし約5モルである。
 金属類、アルカリ金属を用いる還元方法の場合、その使用量は化合物(III)1モルに対し、約1ないし約20当量、好ましくは約1ないし約5当量である。
 本反応では所望によりルイス酸類を用いてもよい。該「ルイス酸」としては、例えば、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、塩化チタン(IV)、塩化すず(II)、塩化亜鉛、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素、三フッ化ホウ素等が用いられる。ルイス酸の使用量は化合物(III)に対して約1ないし約5モル、好ましくは約1ないし約2モルである。
 また、水素添加反応による還元方法も用いることができ、この場合、触媒としてパラジウム炭素、酸化白金(IV)、ラネーニッケル、ラネーコバルト等が用いられる。触媒の使用量は化合物(III)に対して約5ないし約1000重量%、好ましくは約10ないし約300重量%である。
 本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒として反応が進行する限り特に限定されないが、例えばアルコール類、エーテル類、炭化水素類、アミド類、有機酸類等の溶媒またはそれらの混合溶媒等が好ましい。
 反応時間は用いる還元剤の種類や量あるいは触媒の活性および量によって異なるが、通常約1時間ないし約100時間、好ましくは約1時間ないし約50時間である。反応温度は通常約-20ないし約120℃、好ましくは約0ないし約80℃である。水素添加触媒を用いた場合、水素の圧力は通常約1ないし約100気圧である。
 化合物(VIII)は、化合物(VII)を酸化することにより製造される。
 酸化に使用される酸化剤としては、例えば過酸化水素などが用いられる。酸化剤の使用量は、化合物(VII)1モルに対し約1ないし約20モル、好ましくは約1ないし約5モルである。
 本反応ではタングステン(VI)酸ナトリウムなどの触媒を用いるのが好ましい。触媒の使用量は化合物(VII)1モルに対し約0.05ないし約1モル、好ましくは約0.05ないし約0.5モルである。
 本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えばアルコール類、炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類、水などの溶媒またはこれらの混合溶媒などが好ましい。
 反応時間は通常約30分ないし約48時間、好ましくは約1時間ないし約24時間である。反応温度は通常約-20ないし約150℃、好ましくは約0ないし約100℃である。
 前記各反応において、原料化合物が置換基としてアミノ、カルボキシ、ヒドロキシを有する場合、これらの基にペプチド化学等で一般的に用いられるような保護基が導入されたものであってもよく、反応後に必要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。
 アミノの保護基としては、例えばホルミルまたはそれぞれ置換基を有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル(例えば、アセチル、プロピオニル等)、ベンゾイル、C1-6アルコキシ-カルボニル(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等)、フェニルオキシカルボニル、C7-10アラルキルオキシ-カルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニル等)、トリチル、フタロイル等が用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、C1-6アルキル-カルボニル(例えば、アセチル、プロピオニル、バレリル等)、ニトロ等が用いられ、置換基の数は1ないし3個程度である。
 カルボキシの保護基としては、例えばそれぞれ置換基を有していてもよいC1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert-ブチル等)、フェニル、トリチル、シリル等が用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、ホルミル、C1-6アルキル-カルボニル(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチルカルボニル等)、ニトロ、C1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、tert-ブチル等)、C6-10アリール(例えば、フェニル、ナフチル等)等が用いられ、置換基の数は1ないし3個程度である。
 ヒドロキシの保護基としては、例えばホルミル、またはそれぞれ置換基を有していてもよいC1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert-ブチル等)、フェニル、C7-11アラルキル(例えば、ベンジル等)、C1-6アルキル-カルボニル(例えば、アセチル、プロピオニル等)、フェニルオキシカルボニル、C7-11アラルキルオキシ-カルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニル等)、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、シリル等が用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、C1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、tert-ブチル等)、C7-11アラルキル(例えば、ベンジル等)、C6-10アリール(例えば、フェニル、ナフチル等)、ニトロ等が用いられ、置換基の数は1ないし4個程度である。
 また、保護基の除去方法としては、自体公知またはそれに準じる方法が用いられるが、例えば酸、塩基、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N-メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウム(II)等で処理する方法または還元反応が用いられる。
 いずれの場合にも、さらに所望により、脱保護反応、アシル化反応、アルキル化反応、水素添加反応、酸化反応、還元反応、炭素鎖延長反応、置換基交換反応を各々、単独あるいはその二つ以上を組み合わせて行うことにより本発明の化合物を合成することができる。これらの反応は、例えば、新実験化学講座14、15巻、1977年(丸善出版)等に記載の方法が採用される。
 前記反応により、目的物が遊離の状態で得られる場合には、常法に従って塩に変換してもよく、また塩として得られる場合には、常法に従って遊離体または他の塩に変換することもできる。かくして得られる本発明の化合物は、公知の手段、例えば転溶、濃縮、溶媒抽出、分溜、結晶化、再結晶、クロマトグラフィー等により反応溶液から単離、精製することができる。
 本発明の化合物が、コンフィギュレーショナル アイソマー(配置異性体)、ジアステレオマー、コンフォーマー等として存在する場合には、所望により、前記の分離、精製手段によりそれぞれを単離することができる。また、本発明の化合物がラセミ体である場合には、通常の光学分割手段によりS体およびR体に分離することができる。
 本発明の化合物に立体異性体が存在する場合には、この異性体が単独の場合およびそれらの混合物の場合も本発明に含まれる。
 また、本発明の化合物は、水和物または非水和物であってもよい。
 本発明の化合物は同位元素(例えば、3H、14C、35S)等で標識されていてもよい。
 本発明の化合物またはその塩は優れたホスホジエステラーゼ阻害作用、特にホスホジエステラーゼ4阻害作用を有しており、かつ毒性が低く、安全であるので、哺乳動物(例えば、ヒト,マウス,イヌ,ラット,ウシなど)における炎症性疾患、自己免疫疾患、糖尿病、動脈硬化、移植片対宿主疾患、多発性硬化症、敗血症、乾癬、骨粗鬆症、うつ病、脳血管閉塞後の中枢機能低下症、脳血管痴呆症、アルツハイマー型痴呆症、記憶障害、肥満、心不全、肺繊維症、アレルギー性疾患(例えば、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹)、狭心症、心筋梗塞、高血圧症、肺高血圧症、腎疾患、脳機能疾患、免疫不全、眼科疾患、男性または女性の性機能障害等の予防・治療剤、ホスホジエステラーゼ阻害剤として用いることができる。とりわけ、炎症性疾患、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、うつ病、アルツハイマー型痴呆症、記憶障害、骨粗鬆症、糖尿病および動脈硬化などの予防・治療剤、ホスホジエステラーゼ4阻害剤として用いることができる。投与経路は経口、非経口のいずれでもよい。
 特にホスホジエステラーゼ4Aを阻害することにより、喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、慢性閉塞性肺疾患、関節リウマチ、うつ病、アルツハイマー型痴呆症、記憶障害、多発性硬化症、骨粗鬆症の予防・治療剤として、ホスホジエステラーゼ4Bを阻害することにより、喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、慢性閉塞性肺疾患、関節リウマチ、うつ病、アルツハイマー型痴呆症、記憶障害、多発性硬化症、骨粗鬆症の予防・治療治療剤として、ホスホジエステラーゼ4Cを阻害することにより、喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、慢性閉塞性肺疾患、関節リウマチ、多発性硬化症、骨粗鬆症の予防・治療治療剤として、ホスホジエステラーゼ4Dを阻害することにより、喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、慢性閉塞性肺疾患、関節リウマチ、うつ病、アルツハイマー型痴呆症、記憶障害、多発性硬化症、骨粗鬆症の予防・治療治療剤として本発明の化合物を用いることができる。
 剤形の具体例としては、例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、丸剤、カプセル剤(マイクロカプセルを含む)、顆粒剤、細粒剤、散剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤、注射剤、吸入剤、軟膏、点眼剤、エアゾール剤、眼軟膏剤、硬膏剤、坐剤、トローチ剤、パップ剤、リニメント剤などが挙げられる。これらの製剤は常法(例えば、日本薬局方記載の方法など)に従って調製される。
 本発明の製剤において、本発明の化合物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して0.01ないし100重量%、好ましくは0.1ないし50重量%、さらに好ましくは0.5ないし20重量%程度である。
 具体的には、錠剤の製造法は、医薬品をそのまま、賦形剤、結合剤、崩壊剤もしくはそのほかの適当な添加剤を加えて均等に混和したものを、適当な方法で顆粒とした後、滑沢剤などを加え、圧縮成型するかまたは、医薬品をそのまま、または賦形剤、結合剤、崩壊剤もしくはそのほかの適当な添加剤を加えて均等に混和したものを、直接圧縮成型して製するか、またはあらかじめ製した顆粒にそのまま、もしくは適当な添加剤を加えて均等に混合した後、圧縮成型しても製造することもできる。また、本剤は、必要に応じて着色剤、矯味剤などを加えることができる。さらに、本剤は、適当なコーティング剤で剤皮を施すこともできる。
 注射剤の製造法は、医薬品の一定量を、水性溶剤の場合は注射用水、生理食塩水、リンゲル液など、非水性溶剤の場合は通常植物油などに溶解、懸濁もしくは乳化して一定量とするか、または医薬品の一定量をとり注射用の容器に密封して製することができる。
 経口用製剤担体としては、例えば、デンプン、マンニット、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどの製剤分野において常用されている物質が挙げられる。注射用担体としては、例えば、蒸留水、生理食塩水、グルコース溶液、輸液剤などが挙げられる。その他、製剤一般に用いられる添加剤を適宜添加することもできる。
 これらの製剤の投与量は、年令,体重,症状,投与経路,投与回数などにより異なるが、例えば、成人の喘息患者に対して、1日当たり有効成分(本発明の化合物)に換算して通常0.01ないし100mg/kg、好ましくは0.1ないし50mg/kg、より好ましくは0.5ないし10mg/kgを1日1または2回に分割して経口投与するのがよい。
 本発明の化合物は単剤として使用しても優れたホスホジエステラーゼ4阻害作用を示すが、さらに本発明の化合物以外の他の医薬成分(以下、併用薬物と略記する)と併用(多剤併用)することもできる。
 このような併用薬物としては、例えば抗慢性閉塞性肺疾患剤(例えば、β刺激薬:フェノテロール、サルブタモール、テルブタリン、フォルモテロール、サルメテロール、粘液溶解薬:アンブロキソール、エルドステイン、カルボシステイン、去痰薬:フドステイン、抗酸化薬:N-アセチルシステインなど)、抗喘息剤(例えば、プロピオン酸フルチカゾン、プロピオン酸ベクロメタゾン、テオフィリン 、アミノフィリン、プロカテロール、ケトチフェン、アゼラスチン、セラトロダストなど)、抗アレルギー剤(例えば、フェキソフェナジン、エピナスチン、エバスチンなど)、抗コリン剤(例えば、臭化チオトロピウム、臭化イプラトロピウム、臭化フルトロピウム、臭化オキシトロピウムなど)、抗炎症剤(例えば、ジクロフェナクナトリウム、イブプロフェン、インドメタシン、ロキソプロフェンナトリウムなど)、抗菌剤(例えば、セフィキシム、セフジニル、オフロキサシン、トシル酸トスフロキサシン、レボフロキサシンなど)、抗真菌剤(例えば、フルコナゾール、イトラコナゾールなど)、抗糖尿病用剤(例えば、ピオグリタゾン、ナテグリニド、ボグリボース、アカルボースなど)などが挙げられる。
 本発明の化合物と併用薬物との併用に際しては、本発明の化合物と併用薬物の投与時期は限定されず、本発明の化合物と併用薬物とを、投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。併用薬物の投与量は、臨床上用いられている投与量に準ずればよく、投与対象、投与ルート、疾患、組み合わせ等により適宜選択することができる。
 本発明の化合物と併用薬物の投与形態は、特に限定されず、投与時に、本発明の化合物と併用薬物とが組み合わされていればよい。このような投与形態としては、例えば、(1)本発明の化合物と併用薬物とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、(2)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、(3)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与、(4)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、(5)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えば、本発明の化合物→併用薬物の順序での投与、あるいは逆の順序での投与)などが挙げられる。以下、これらの投与形態をまとめて、本発明の併用剤と略記する。
 本発明の併用剤は、毒性が低く、例えば、本発明の化合物または(および)上記併用薬物を自体公知の方法に従って、薬理学的に許容される担体と混合して医薬組成物、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等として、経口的又は非経口的(例、局所、直腸、静脈投与等)に安全に投与することができる。注射剤は、静脈内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔内、皮内、点眼、脳内、直腸内、膣内および腹腔内、腫瘍内部、腫瘍の近位などへの投与あるいは直接病巣に投与することができる。
 本発明の併用剤の製造に用いられてもよい薬理学的に許容される担体としては、前記した本発明の医薬組成物に使用されるものと同様のものを使用することができる。
 本発明の併用剤における本発明の化合物と併用薬物との配合比は、投与対象、投与ルート、疾患等により適宜選択することができる。
 例えば、本発明の併用剤における本発明の化合物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01ないし100重量%、好ましくは約0.1ないし約50重量%、さらに好ましくは約0.5ないし約20重量%程度である。
 本発明の併用剤における併用薬物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01ないし100重量%、好ましくは約0.1ないし約50重量%、さらに好ましくは約0.5ないし約20重量%程度である。
 本発明の併用剤における担体等の添加剤の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約1ないし約99.99重量%、好ましくは約10ないし約90重量%程度である。
 また、本発明の化合物および併用薬物をそれぞれ別々に製剤化する場合も同様の含有量でよい。
 これらの製剤は、製剤工程において通常一般に用いられる自体公知の方法により製造することができる。
 例えば、本発明の化合物または併用薬物は、分散剤(例、ツイーン(Tween)80(アトラスパウダー社製、米国)、HCO 60(日光ケミカルズ製)、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デキストリンなど)、安定化剤(例、アスコルビン酸、ピロ亜硫酸ナトリウム等)、界面活性剤(例、ポリソルベート80、マクロゴール等)、可溶剤(例、グリセリン、エタノール等)、緩衝剤(例、リン酸及びそのアルカリ金属塩、クエン酸及びそのアルカリ金属塩等)、等張化剤(例、塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトール、ソルビトール、ブドウ糖等)、pH調節剤(例、塩酸、水酸化ナトリウム等)、保存剤(例、パラオキシ安息香酸エチル、安息香酸、メチルパラベン、プロピルパラベン、ベンジルアルコール等)、溶解剤(例、濃グリセリン、メグルミン等)、溶解補助剤(例、プロピレングリコール、白糖等)、無痛化剤(例、ブドウ糖、ベンジルアルコール等)などと共に水性注射剤に、あるいはオリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油などの植物油、プロピレングリコールなどの溶解補助剤に溶解、懸濁あるいは乳化して油性注射剤に成形し、注射剤とすることができる。
 経口投与用製剤とするには、自体公知の方法に従い、本発明の化合物または併用薬物を例えば、賦形剤(例、乳糖、白糖、デンプンなど)、崩壊剤(例、デンプン、炭酸カルシウムなど)、結合剤(例、デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロースなど)又は滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール 6000など)などを添加して圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性の目的のため自体公知の方法でコーティングすることにより経口投与製剤とすることができる。そのコーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリオキシエチレングリコール、ツイーン80、プルロニックF68、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシメチルセルロースアセテートサクシネート、オイドラギット(ローム社製、ドイツ、メタアクリル酸・アクリル酸共重合)および色素(例、ベンガラ、二酸化チタン等)などが挙げられる。経口投与用製剤は速放性製剤、徐放性製剤のいずれであってもよい。
 例えば、坐剤とするには、自体公知の方法に従い、本発明の化合物または併用薬物を油性又は水性の固状、半固状あるいは液状の坐剤とすることができる。上記組成物に用いる油性基剤としては、例えば、高級脂肪酸のグリセリド〔例、カカオ脂、ウイテプゾル類(ダイナマイトノーベル社製、ドイツ)など〕、中級脂肪酸〔例、ミグリオール類(ダイナマイトノーベル社製、ドイツ)など〕、あるいは植物油(例、ゴマ油、大豆油、綿実油など)などが挙げられる。また、水性基剤としては、例えばポリエチレングリコール類、プロピレングリコール、水性ゲル基剤としては、例えば天然ガム類、セルロース誘導体、ビニル重合体、アクリル酸重合体などが挙げられる。
 上記徐放性製剤としては、徐放性マイクロカプセル剤などが挙げられる。
 徐放型マイクロカプセルとするには、自体公知の方法を採用できるが、例えば、下記〔2〕に示す徐放性製剤に成型して投与するのが好ましい。
 本発明の化合物は、固形製剤(例、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤)などの経口投与用製剤に成型するか、坐剤などの直腸投与用製剤に成型するのが好ましい。特に経口投与用製剤が好ましい。
 併用薬物は、薬物の種類に応じて上記した剤形とすることができる。
 以下に、〔1〕本発明の化合物または併用薬物の注射剤およびその調製、〔2〕本発明の化合物または併用薬物の徐放性製剤又は速放性製剤およびその調製、〔3〕本発明の化合物または併用薬物の舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊剤およびその調製について具体的に示す。
〔1〕注射剤およびその調製
 本発明の化合物または併用薬物を水に溶解してなる注射剤が好ましい。該注射剤には安息香酸塩又は/およびサリチル酸塩を含有させてもよい。
 該注射剤は、本発明の化合物または併用薬物と所望により安息香酸塩又は/およびサリチル酸塩の双方を水に溶解することにより得られる。
 上記安息香酸、サリチル酸の塩としては、例えばナトリウム,カリウムなどのアルカリ金属塩、カルシウム,マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、メグルミン塩、その他トロメタモールなどの有機酸塩などが挙げられる。
 注射剤中の本発明の化合物または併用薬物の濃度は約0.5〜約50w/v%、好ましくは約3〜約20w/v%程度である。また安息香酸塩又は/およびサリチル酸塩の濃度は約0.5〜約50w/v%、好ましくは約3〜約20w/v%が好ましい。
 また、本剤には一般に注射剤に使用される添加剤、例えば安定化剤(アスコルビン酸、ピロ亜硫酸ナトリウム等)、界面活性剤(ポリソルベート80、マクロゴール等)、可溶剤(グリセリン、エタノール等)、緩衝剤(リン酸及びそのアルカリ金属塩、クエン酸及びそのアルカリ金属塩等)、等張化剤(塩化ナトリウム、塩化カリウム等)、分散剤(ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デキストリン等)、pH調節剤(塩酸、水酸化ナトリウム等)、保存剤(パラオキシ安息香酸エチル、安息香酸等)、溶解剤(濃グリセリン、メグルミン等)、溶解補助剤(プロピレングリコール、白糖等)、無痛化剤(ブドウ糖、ベンジルアルコール等)などを適宜配合することができる。これらの添加剤は一般に注射剤に通常用いられる割合で配合される。
 注射剤のpHは、pH調節剤の添加により2〜12好ましくは2.5〜8.0に調整することができる。
 注射剤は本発明の化合物または併用薬物と所望により安息香酸塩又は/およびサリチル酸塩の双方を、また必要により上記添加剤を水に溶解することにより得られる。これらの溶解はどのような順序で行ってもよく、従来の注射剤の製法と同様に適宜行うことができる。
 注射用水溶液は加温するのがよく、また通常の注射剤と同様にたとえば濾過滅菌,高圧加熱滅菌などを行うことにより注射剤として供することができる。
 注射用水溶液は、例えば100℃〜121℃の条件で5分〜30分高圧加熱滅菌するのがよい。
さらに多回分割投与製剤として使用できるように、溶液の抗菌性を付与した製剤としてもよい。
〔2〕徐放性製剤又は速放性製剤およびその調製
 本発明の化合物または併用薬物を含んでなる核を所望により水不溶性物質や膨潤性ポリマーなどの被膜剤で被覆してなる徐放性製剤が好ましい。例えば、1日1回投与型の経口投与用徐放性製剤が好ましい。
 被膜剤に用いられる水不溶性物質としては、例えばエチルセルロース、ブチルセルロースなどのセルロースエーテル類、セルロースアセテート、セルロースプロピオネートなどのセルロースエステル類、ポリビニルアセテート、ポリビニルブチレートなどのポリビニルエステル類、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、メチルメタクリレート共重合体、エトキシエチルメタクリレート/シンナモエチルメタクリレート/アミノアルキルメタクリレート共重合体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、メタクリル酸アルキルアミド共重合体、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリメタクリレート、ポリメタクリルアミド、アミノアルキルメタクリレート共重合体、ポリ(メタクリル酸アンヒドリド)、グリシジルメタクリレート共重合体、とりわけオイドラギットRS-100, RL-100, RS-30D, RL-30D, RL-PO, RS-PO(アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル・メタクリル酸塩化トリメチル・アンモニウムエチル共重合体)、オイドラギットNE-30D(メタクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重合体)などのオイドラギット類(ローム・ファーマ社)などのアクリル酸系ポリマー、硬化ヒマシ油(例、ラブリーワックス(フロイント産業)など)などの硬化油、カルナバワックス、脂肪酸グリセリンエステル、パラフィンなどのワックス類、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
 膨潤性ポリマーとしては、酸性の解離基を有し、 pH依存性の膨潤を示すポリマーが好ましく、胃内のような酸性領域では膨潤が少なく、小腸や大腸などの中性領域で膨潤が大きくなる酸性の解離基を有するポリマーが好ましい。
 このような酸性の解離基を有し pH依存性の膨潤を示すポリマーとしては、例えばカーボマー(carbomer)934P, 940, 941, 974P, 980, 1342等、ポリカーボフィル(polycarbophil)、カルシウムポリカーボフィル(calcium polycarbophil)(前記はいずれもBFグツドリッチ社製)、ハイビスワコー103, 104, 105, 304(いずれも和光純薬(株)製)などの架橋型ポリアクリル酸重合体が挙げられる。
 徐放性製剤に用いられる被膜剤は親水性物質をさらに含んでいてもよい。
 該親水性物質としては、例えばプルラン、デキストリン、アルギン酸アルカリ金属塩などの硫酸基を有していてもよい多糖類、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどのヒドロキシアルキル基又はカルボキシアルキル基を有する多糖類、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。
 徐放性製剤の被膜剤における水不溶性物質の含有率は約30ないし約90%(w/w)、好ましくは約35ないし約80%(w/w)、さらに好ましくは約40ないし75%(w/w)、膨潤性ポリマーの含有率は約3ないし約30%(w/w)、好ましくは約3ないし約15%(w/w)である。被膜剤は親水性物質をさらに含んでいてもよく、その場合被膜剤における親水性物質の含有率は約50%(w/w)以下、好ましくは約5〜約40%(w/w)、さらに好ましくは約5〜約35%(w/w)である。ここで上記%(w/w)は被膜剤液から溶媒(例、水、メタノール、エタノール等の低級アルコール等)を除いた被膜剤組成物に対する重量%を示す。
 徐放性製剤は、以下に例示するように薬物を含む核を調製し、次いで得られた核を、水不溶性物質や膨潤性ポリマーなどを加熱溶解あるいは溶媒に溶解又は分散させた被膜剤液で被覆することにより製造される。
I.薬剤を含む核の調製
 被膜剤で被覆される薬物を含む核(以下、単に核と称することがある)の形態は特に制限されないが、好ましくは顆粒あるいは細粒などの粒子状に形成される。
 核が顆粒又は細粒の場合、その平均粒子径は、好ましくは約150ないし約2,000μm、さらに好ましくは約500ないし約1,400μmである。
 核の調製は通常の製造方法で実施することができる。例えば、薬物に適当な賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定化剤等を混合し、湿式押し出し造粒法、流動層造粒法などにより調製する。
 核の薬物含量は、約0.5ないし約95%(w/w)、好ましくは約5ないし約80%(w/w)、さらに好ましくは約30ないし約70%(w/w)である。
 核に含まれる賦形剤としては、例えば白糖、乳糖、マンニトール、グルコースなどの糖類、澱粉、結晶セルロース、リン酸カルシウム、トウモロコシデンプンなどが挙げられる。中でも、結晶セルロース、トウモロコシデンプンが好ましい。
 結合剤としては、例えばポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、プルロニックF68、アラビアゴム、ゼラチン、澱粉などが挙げられる。崩壊剤としては、例えばカルボキシメチルセルロースカルシウム(ECG505)、クロスカルメロースナトリウム(Ac-Di-Sol)、架橋型ポリビニルピロリドン(クロスポビドン)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L-HPC)などが挙げられる。中でも、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが好ましい。滑沢剤、凝集防止剤としては例えばタルク、ステアリン酸マグネシウム、また潤滑剤としてポリエチレングリコールなどが挙げられる。安定化剤としては、例えば、酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸などの酸が挙げられる。
 核は上記製造法以外にも、例えば核の中心となる不活性担体粒子上に水、低級アルコール(例、メタノール、エタノールなど)等の適当な溶媒に溶解した結合剤をスプレーしながら、薬物あるいはこれと賦形剤、滑沢剤などとの混合物を少量づつ添加して行なう転動造粒法、パンコーティング法、流動層コーティング法や溶融造粒法によっても調製することができる。不活性担体粒子としては、例えば白糖、乳糖、澱粉、結晶セルロース、ワックス類で製造されたものが使用でき、その平均粒子径は約100μmないし約1,500μmであるものが好ましい。
 核に含まれる薬物と被膜剤とを分離するために、防護剤で核の表面を被覆してもよい。防護剤としては、例えば前記親水性物質や、水不溶性物質等が挙げられる。防護剤は、好ましくはポリエチレングリコールやヒドロキシアルキル基又はカルボキシアルキル基を有する多糖類、より好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースが用いられる。該防護剤には安定化剤として酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸等の酸や、タルクなどの滑沢剤を含んでいてもよい。防護剤を用いる場合、その被覆量は核に対して約1ないし約15%(w/w)、好ましくは約1ないし約10%(w/w)、さらに好ましくは約2ないし約8%(w/w)である。
 防護剤は通常のコーティング法により被覆することができ、具体的には、防護剤を例えば流動層コーティング法、パンコーティング法等により核にスプレーコーティングすることで被覆することができる。
 II.核の被膜剤による被覆
 前記Iで得られた核を、前記水不溶性物質及び pH依存性の膨潤性ポリマー、および親水性物質を加熱溶解あるいは溶媒に溶解又は分散させた被膜剤液により被覆することにより徐放性製剤が製造される。
 核の被膜剤液による被覆方法として、例えば噴霧コーティングする方法などが挙げられる。
 被膜剤液中の水不溶性物質、膨潤性ポリマー又は親水性物質の組成比は、被膜中の各成分の含有率がそれぞれ前記含有率となるように適宜選ばれる。
 被膜剤の被覆量は、核(防護剤の被覆量を含まない)に対して約1ないし約90%(w/w)、好ましくは約5ないし約50%(w/w)、さらに好ましくは約5ないし35%(w/w)である。
 被膜剤液の溶媒としては水又は有機溶媒を単独であるいは両者の混液を用いることができる。混液を用いる際の水と有機溶媒との混合比(水/有機溶媒:重量比)は、1ないし100%の範囲で変化させることができ、好ましくは1ないし約30%である。該有機溶媒としては、水不溶性物質を溶解するものであれば特に限定されないが、例えばメタノール、エタノール、2-プロパノール、1-ブタノール等の低級アルコール、アセトンなどの低級アルカノン、アセトニトリル、クロロホルム、ジクロロメタンなどが挙げられる。このうち低級アルコールが好ましく、エタノール、2-プロパノールが特に好ましい。水及び水と有機溶媒との混液が被膜剤の溶媒として好ましく用いられる。この時、必要であれば被膜剤液中に被膜剤液安定化のために酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸などの酸を加えてもよい。
 噴霧コーティングにより被覆する場合の操作は通常のコーティング法により実施することができ、具体的には、被膜剤液を例えば流動層コーティング法、パンコーティング法等により核にスプレーコーティングすることで実施することができる。この時必要であれば、タルク、酸化チタン、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、軽質無水ケイ酸などを滑沢剤として、グリセリン脂肪酸エステル、硬化ヒマシ油、クエン酸トリエチル、セチルアルコール、ステアリルアルコールなどを可塑剤として添加してもよい。
 被膜剤による被膜後、必要に応じてタルクなどの帯電防止剤を混合してもよい。
 速放性製剤は、液状(溶液、懸濁液、乳化物など)であっても固形状(粒子状、丸剤、錠剤など)であってもよい。経口投与剤、注射剤など非経口投与剤が用いられるが、経口投与剤が好ましい。
 速放性製剤は、通常、活性成分である薬物に加えて、製剤分野で慣用される担体、添加剤や賦形剤(以下、賦形剤と略称することがある)を含んでいてもよい。用いられる製剤賦形剤は、製剤賦形剤として常用される賦形剤であれば特に限定されない。例えば経口固形製剤用の賦形剤としては、乳糖、デンプン、トウモロコシデンプン、結晶セルロース(旭化成(株)製、アビセルPH101など)、粉糖、グラニュー糖、マンニトール、軽質無水ケイ酸、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、L−システインなどが挙げられ、好ましくはトウモロコシデンプンおよびマンニトールなどが挙げられる。これらの賦形剤は一種又は二種以上を組み合わせて使用できる。賦形剤の含有量は速放性製剤全量に対して、例えば約4.5〜約99.4w/w%、好ましくは約20〜約98.5w/w%、さらに好ましくは約30〜約97w/w%である。
 速放性製剤における薬物の含量は、速放性製剤全量に対して、約0.5〜約95%、好ましくは約1〜約60%の範囲から適宜選択することができる。
 速放性製剤が経口固形製剤の場合、通常上記成分に加えて、崩壊剤を含有する。このような崩壊剤としては、例えばカルボキシメチルセルロースカルシウム(五徳薬品製、ECG-505)、クロスカルメロースナトリウム(例えば、旭化成(株)製、アクジゾル)、クロスポビドン(例えば、BASF社製、コリドンCL)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学(株))、カルボキシメチルスターチ(松谷化学(株))、カルボキシメチルスターチナトリウム(木村産業製、エキスプロタブ)、部分α化デンプン(旭化成(株)製、PCS)などが用いられ、例えば水と接触して吸水、膨潤、あるいは核を構成している有効成分と賦形剤との間にチャネルを作るなどにより顆粒を崩壊させるものを用いることができる。これらの崩壊剤は、一種又は二種以上を組み合わせて使用できる。崩壊剤の配合量は、用いる薬物の種類や配合量、放出性の製剤設計などにより適宜選択されるが、速放性製剤全量に対して、例えば約0.05〜約30w/w%、好ましくは約0.5〜約15w/w%である。
 速放性製剤が経口固形製剤である場合、経口固形製剤の場合には上記の組成に加えて、所望により固形製剤において慣用の添加剤をさらに含んでいてもよい。このような添加剤としては、例えば結合剤(例えば、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム末、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、プルラン、デキストリンなど)、滑沢剤(例えば、ポリエチレングリコール、ステアリン酸マグネシウム、タルク、軽質無水ケイ酸(例えば、アエロジル(日本アエロジル))、界面活性剤(例えば、アルキル硫酸ナトリウムなどのアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体等の非イオン系界面活性剤など)、着色剤(例えば、タール系色素、カラメル、ベンガラ、酸化チタン、リボフラビン類)、必要ならば、矯味剤(例えば、甘味剤、香料など)、吸着剤、防腐剤、湿潤剤、帯電防止剤などが用いられる。また、安定化剤として酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸などの有機酸を加えてもよい。
 上記結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコールおよびポリビニルピロリドンなどが好ましく用いられる。
 速放性製剤は、通常の製剤の製造技術に基づき、前記各成分を混合し、必要により、さらに練合し、成型することにより調製することができる。上記混合は、一般に用いられる方法、例えば、混合、練合などにより行われる。具体的には、例えば速放性製剤を粒子状に形成する場合、前記徐放性製剤の核の調製法と同様の手法により、バーチカルグラニュレーター、万能練合機(畑鉄工所製)、流動層造粒機FD-5S(パウレック社製)等を用いて混合しその後、湿式押し出し造粒法、流動層造粒法などにより造粒することにより調製することができる。
 このようにして得られた速放性製剤と徐放性製剤とは、そのままあるいは適宜、製剤賦形剤等と共に常法により別々に製剤化後、同時あるいは任意の投与間隔を挟んで組み合わせて投与する製剤としてもよく、また両者をそのままあるいは適宜、製剤賦形剤等と共に一つの経口投与製剤(例、顆粒剤、細粒剤、錠剤、カプセル等)に製剤化してもよい。両製剤を顆粒あるいは細粒に製して、同一のカプセル等に充填して経口投与用製剤としてもよい。
〔3〕舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊剤およびその調製
 舌下錠、バッカル製剤、口腔内速崩壊剤は錠剤などの固形製剤であってもよいし、口腔粘膜貼付錠(フィルム)であってもよい。
 舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊剤としては、本発明の化合物または併用薬物と賦形剤とを含有する製剤が好ましい。また、滑沢剤、等張化剤、親水性担体、水分散性ポリマー、安定化剤などの補助剤を含有していてもよい。また、吸収を容易にし、生体内利用率を高めるためにβ-シクロデキストリン又はβ-シクロデキストリン誘導体(例、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンなど)などを含有していてもよい。
 上記賦形剤としては、乳糖、白糖、D-マンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。滑沢剤としてはステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられ、特に、ステアリン酸マグネシウムやコロイドシリカが好ましい。等張化剤としては塩化ナトリウム、グルコース、フルクトース、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、サッカロース、グリセリン、尿素などが挙げられ、特にマンニトールが好ましい。親水性担体としては結晶セルロース、エチルセルロース、架橋性ポリビニルピロリドン、軽質無水ケイ酸、ケイ酸、リン酸二カルシウム、炭酸カルシウムなどの膨潤性親水性担体が挙げられ、特に結晶セルロース(例、微結晶セルロースなど)が好ましい。水分散性ポリマーとしてはガム(例、トラガカントガム、アカシアガム、グアーガム)、アルギン酸塩(例、アルギン酸ナトリウム)、セルロース誘導体(例、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、ゼラチン、水溶性デンプン、ポリアクリル酸(例、カーボマー)、ポリメタクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリカーボフィル、アスコルビン酸パルミチン酸エステルなどが挙げられ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリアクリル酸、アルギン酸塩、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールなどが好ましい。特にヒドロキシプロピルメチルセルロースが好ましい。安定化剤としては、システイン、チオソルビトール、酒石酸、クエン酸、炭酸ナトリウム、アスコルビン酸、グリシン、亜硫酸ナトリウムなどが挙げられ、特に、クエン酸やアスコルビン酸が好ましい。
 舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊剤は、本発明の化合物または併用薬物と賦形剤とを自体公知の方法により混合することにより製造することができる。さらに、所望により上記した滑沢剤、等張化剤、親水性担体、水分散性ポリマー、安定化剤、着色剤、甘味剤、防腐剤などの補助剤を混合してもよい。上記成分を同時に若しくは時間差をおいて混合した後、加圧打錠成形することにより舌下錠、バッカル錠又は口腔内速崩壊錠が得られる。適度な硬度を得るため、打錠成形の過程の前後において必要に応じ水やアルコールなどの溶媒を用いて加湿・湿潤させ、成形後、乾燥させて製造してもよい。
 粘膜貼付錠(フィルム)に成型する場合は、本発明の化合物または併用薬物および上記した水分散性ポリマー(好ましくは、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、賦形剤などを水などの溶媒に溶解させ、得られる溶液を流延させて(cast)フィルムとする。さらに、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、保存剤、着色剤、緩衝剤、甘味剤などの添加物を加えてもよい。フィルムに適度の弾性を与えるためポリエチレングリコールやプロピレングリコールなどのグリコール類を含有させたり、口腔の粘膜ライニングへのフィルムの接着を高めるため生物接着性ポリマー(例、ポリカーボフィル、カーボポール)を含有させてもよい。流延は、非接着性表面に溶液を注ぎ、ドクターブレードなどの塗布用具で均一な厚さ(好ましくは10〜1000ミクロン程度)にそれを広げ、次いで溶液を乾燥してフィルムを形成することにより達成される。このように形成されたフィルムは室温若しくは加温下乾燥させ、所望の表面積に切断すればよい。
 好ましい口腔内速崩壊剤としては、本発明の化合物または併用薬物と、本発明の化合物または併用薬物とは不活性である水溶性若しくは水拡散性キャリヤーとの網状体からなる固体状の急速拡散投与剤が挙げられる。該網状体は、本発明の化合物または併用薬物を適当な溶媒に溶解した溶液とから構成されている固体状の該組成物から溶媒を昇華することによって得られる。
 該口腔内速崩壊剤の組成物中には、本発明の化合物または併用薬物に加えて、マトリックス形成剤と二次成分とを含んでいるのが好ましい。
 該マトリックス形成剤としてはゼラチン類、デキストリン類ならびに大豆、小麦ならびにオオバコ(psyllium)種子タンパクなどの動物性タンパク類若しくは植物性タンパク類;アラビアゴム、ガーガム、寒天ならびにキサンタンなどのゴム質物質;多糖類;アルギン酸類;カルボキシメチルセルロース類;カラゲナン類;デキストラン類;ペクチン類;ポリビニルピロリドンなどの合成ポリマー類;ゼラチン−アラビアゴムコンプレックスなどから誘導される物質が含まれる。さらに、マンニトール、デキストロース、ラクトース、ガラクトースならびにトレハロースなどの糖類;シクロデキストリンなどの環状糖類;リン酸ナトリウム、塩化ナトリウムならびにケイ酸アルミニウムなどの無機塩類;グリシン、L-アラニン、L-アスパラギン酸、L-グルタミン酸、L-ヒドロシキプロリン、L-イソロイシン、L-ロイシンならびにL-フェニルアラニンなどの炭素原子数が2から12までのアミノ酸などが含まれる。
 マトリックス形成剤は、その1種若しくはそれ以上を、固形化の前に、溶液又は懸濁液中に導入することができる。かかるマトリックス形成剤は、界面活性剤に加えて存在していてもよく、また界面活性剤が排除されて存在していてもよい。マトリックス形成剤はそのマトリックスを形成することに加えて、本発明の化合物または併用薬物の拡散状態をその溶液又は懸濁液中に維持する助けをすることができる。
 保存剤、酸化防止剤、界面活性剤、増粘剤、着色剤、pH調整剤、香味料、甘味料若しくは食味マスキング剤などの二次成分を組成物中に含有していてよい。適当な着色剤としては、赤色、黒色ならびに黄色酸化鉄類およびエリス・アンド・エベラールド社のFD&Cブルー2号ならびにFD&Cレッド40号などのFD&C染料が挙げられる。適当な香味料には、ミント、ラスベリー、甘草、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、カラメル、バニラ、チェリーならびにグレープフレーバーおよびその組合せたものが含まれる。適当なpH調整剤は、クエン酸、酒石酸、リン酸、塩酸およびマレイン酸が含まれる。適当な甘味料としてはアスパルテーム、アセスルフェームKならびにタウマチンなどが含まれる。適当な食味マスキング剤としては、重炭酸ナトリウム、イオン交換樹脂、シクロデキストリン包接化合物、吸着質物質ならびにマイクロカプセル化アポモルフィンが含まれる。
 製剤には通常約0.1〜約50重量%、好ましくは約0.1〜約30重量%の本発明の化合物または併用薬物を含み、約1分〜約60分の間、好ましくは約1分〜約15分の間、より好ましくは約2分〜約5分の間に(水に)本発明の化合物または併用薬物90%以上を溶解させることが可能な製剤(上記、舌下錠、バッカルなど)や、口腔内に入れられて約1ないし約60秒以内に、好ましくは約1ないし約30秒以内に、さらに好ましくは約1ないし約10秒以内に崩壊する口腔内速崩壊剤が好ましい。
 上記賦形剤の製剤全体に対する含有量は、約10〜約99重量%、好ましくは約30〜約90重量%である。β-シクロデキストリン又はβ-シクロデキストリン誘導体の製剤全体に対する含有量は0〜約30重量%である。滑沢剤の製剤全体に対する含有量は、約0.01〜約10重量%、好ましくは約1〜約5重量%である。等張化剤の製剤全体に対する含有量は、約0.1〜約90重量%、好ましくは、約10〜約70重量%である。親水性担体の製剤全体に対する含有量は約0.1〜約50重量%、好ましくは約10〜約30重量%である。水分散性ポリマーの製剤全体に対する含有量は、約0.1〜約30重量%、好ましくは約10〜約25重量%である。安定化剤の製剤全体に対する含有量は約0.1〜約10重量%、好ましくは約1〜約5重量%である。上記製剤はさらに、着色剤、甘味剤、防腐剤などの添加剤を必要に応じ含有していてもよい。
 本発明の併用剤の投与量は、本発明の化合物の種類、年齢、体重、症状、剤形、投与方法、投与期間などにより異なるが、例えば、患者(成人、体重約60kg)一人あたり、通常、本発明の化合物および併用薬物として、それぞれ1日約0.01〜約1000mg/kg、好ましくは約0.01〜約100mg/kg、より好ましくは約0.1〜約100mg/kg、とりわけ約0.1〜約50mg/kgを、なかでも約1.5〜約30mg/kgを1日1回から数回に分けて静脈投与される。もちろん、前記したように投与量は種々の条件で変動するので、前記投与量より少ない量で十分な場合もあり、また範囲を超えて投与する必要のある場合もある。
 併用薬物は、副作用が問題とならない範囲でどのような量を設定することも可能である。併用薬物としての一日投与量は、症状の程度、投与対象の年齢、性別、体重、感受性差、投与の時期、間隔、医薬製剤の性質、調剤、種類、有効成分の種類などによって異なり、特に限定されないが、薬物の量として通常、たとえば経口投与で哺乳動物1kg体重あたり約0.001〜2000mg、好ましくは約0.01〜500mg、さらに好ましくは、約0.1〜100mg程度であり、これを通常1日1〜4回に分けて投与する。
 本発明の併用剤を投与するに際しては、同時期に投与してもよいが、併用薬物を先に投与した後、本発明の化合物を投与してもよいし、本発明の化合物を先に投与し、その後で併用薬物を投与してもよい。時間差をおいて投与する場合、時間差は投与する有効成分、剤形、投与方法により異なるが、例えば、併用薬物を先に投与する場合、併用薬物を投与した後1分〜3日以内、好ましくは10分〜1日以内、より好ましくは15分〜1時間以内に本発明の化合物を投与する方法が挙げられる。本発明の化合物を先に投与する場合、本発明の化合物を投与した後、1分〜1日以内、好ましくは10分〜6時間以内、より好ましくは15分から1時間以内に併用薬物を投与する方法が挙げられる。
 本発明は、更に以下の参考例、実施例、製剤例及び試験例によって詳しく説明されるが、これらの例は単なる実施であって、本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
 以下の参考例、実施例中の「室温」は通常約10 ℃ないし約35 ℃を示す。%は、収率はmol/mol%を、その他は重量%を示す。また塩基性シリカゲルは、富士シリシア化学株式会社製 NH-DM1020を用いた。プロトンNMRスペクトルで、OHやNHプロトン等ブロードで確認できないものについてはデータに記載していない。
 以下の製剤例で用いられるトウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、乳糖、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、三二酸化鉄、酸化チタンとしては、第十四改正日本薬局方適合品を用いた。
 その他の本文中で用いられている略号は下記の意味を示す。
s : シングレット(singlet)
d : ダブレット(doublet)
t : トリプレット(triplet)
q : クァルテット(quartet)
m : マルチプレット(multiplet)
br : ブロード(broad)
J : カップリング定数(coupling constant)
Hz : ヘルツ(Hertz)
CDCl3 : 重クロロホルム
DMSO-d6: 重ジメチルスルホキシド
CD3OD : 重メタノール
1H NMR : プロトン核磁気共鳴
参考例1
2-アミノ-4-(アミノカルボニル)安息香酸 メチルエステル
 2-アミノテレフタル酸 1-メチル (8.0 g, 41.0 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (40 mL) 溶液に、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール・アンモニウム塩 (6.86 g, 45.1 mmol) および 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (8.64 g, 45.1 mmol) を氷冷下加え、同温下 1.5 時間、室温で 30 分間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、析出した結晶を濾取、水およびジエチルエーテルで洗浄した。濾液を炭酸水素ナトリウムを用いて中和し、テトラヒドロフラン−酢酸エチル混合液で4回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を水−酢酸エチルから結晶化させて表題化合物 (7.32 g、収率 92%) を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ3.80 (3H, s), 6.74 (2H, s), 6.94 (1H, dd, J = 8.4, 1.8 Hz), 7.24 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.37 (1H, br s), 7.72 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.91 (1H, br s)。
参考例2
4-シアノ-2-[(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル
 2-アミノ-4-(アミノカルボニル)安息香酸 メチルエステル (4.02 g, 20.7 mmol) のテトラヒドロフラン (40 mL) 溶液に、トリエチルアミン (6.43 mL, 45.5 mmol) およびトリフルオロ酢酸無水物 (6.34 mL, 45.5 mmol) を氷冷下加え、同温下 30 分間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 10:1) に供し、表題化合物 (5.65 g、定量的) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ4.03 (3H, s), 7.53 (1H, dd, J = 8.2, 1.4 Hz), 8.22 (1H, d, J = 8.2 Hz), 9.04 (1H, d, J = 1.4 Hz), 12.30 (1H, br s)。
参考例3
2-アミノ-4-シアノ安息香酸 メチルエステル
 4-シアノ-2-[(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル (108 g, 397 mmol) のメタノール (850 mL) 懸濁液に、炭酸カリウム (60.3 g, 436 mmol) を加え、50 ℃ で 2 時間攪拌した。冷後、メタノールを減圧留去し、残渣に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を 0.5 M 塩酸、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから結晶化して表題化合物 (53.9 g、収率 76%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ3.90 (3H, s), 5.93 (2H, br s), 6.87 (1H, dd, J = 8.4, 1.8 Hz), 6.94 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.93 (1H, d, J = 8.4 Hz)。
参考例4
4-シアノ-2-(エチルアミノ)安息香酸 メチルエステル
 2-アミノ-4-シアノ安息香酸 メチルエステル (3.04 g, 17.3 mmol) の酢酸 (10 mL) 溶液に、アセトアルデヒド (90%) (10 mL)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム (7.71 g, 36.4 mmol) を氷冷下加え、同温下 1 時間、室温で 2 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、炭酸水素ナトリウムで中和、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。得られた結晶をジイソプロピルエーテル−ヘキサンで洗浄し、表題化合物 (800 mg、収率 23%) を得た。母液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 50:1の後 30:1) に供し、得られた結晶をヘキサンで洗浄して表題化合物 (920 mg、収率 26%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.34 (3H, t, J = 7.0 Hz), 3.16-3.29 (2H, m), 3.88 (3H, s), 6.77-6.82 (1H, m), 6.90 (1H, s), 7.77 (1H, br s), 7.95 (1H, d, J = 7.6 Hz)。
参考例5
[(4-シアノフェニル)メトキシ]酢酸 メチルエステル
 4-シアノベンゼンメタノール (5.02 g, 37.7 mmol) のテトラヒドロフラン (30 mL) 溶液に、水素化ナトリウム (66% 油分散物) (1.51 g, 41.5 mmol) を加え、60 ℃ で 1.5 時間攪拌した。氷冷下、ブロモ酢酸メチル (3.93 mL, 41.5 mmol) を加え、60 ℃ で 30 分間攪拌した。冷後、ブロモ酢酸メチル (1.07 mL, 11.3 mmol) を追加し、60 ℃ で 1 時間攪拌した。反応混合物を氷冷下、飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 5:1) に供し、表題化合物 (4.42 g、収率 57%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ3.78 (3H, s), 4.17 (2H, s), 4.69 (2H, s), 7.49 (2H, d, J = 8.1 Hz), 7.65 (2H, d, J = 8.1 Hz)。
参考例6
4-ヨード-3-メトキシベンゾニトリル
 3-ヒドロキシ-4-ヨードベンゾニトリル (946 mg, 3.86 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (6 mL) 溶液にヨードメタン (0.26 mL, 4.25 mmol)、水素化ナトリウム (66% 油分散物) (155 mg, 4.25 mmol) を氷冷下で加え、室温で 2 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、減圧濃縮し、表題化合物 (790 mg、収率 79%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ3.93 (3H, s), 6.97-7.02 (2H, m), 7.90 (1H, d, J = 8.4 Hz)。
参考例7
トリフルオロメタンスルホン酸 4-シアノ-2-メトキシフェニルエステル
 4-ヒドロキシ-3-メトキシベンゾニトリル (10.9 g, 73.1 mmol) の 酢酸エチル (75 mL) 溶液にピリジン (13.0 mL, 161 mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸無水物 (22.7 g, 80.4 mmol) を氷冷下で加え、同温下で 1 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を1 M 塩酸、1 M 水酸化ナトリウム水溶液、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、減圧濃縮し、酢酸エチル−ヘキサンから結晶化させて表題化合物 (15.7 g、収率 76%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ3.98 (3H, s), 7.30-7.35 (3H, m)。
参考例8
(E)-3-(4-シアノ-2-メトキシフェニル)-2-プロペン酸 メチルエステル
 4-ヨード-3-メトキシベンゾニトリル (790 mg, 3.05 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (7 mL) 溶液に、アクリル酸メチル (0.57 mL, 6.30 mmol)、ジシクロヘキシルメチルアミン (1.67 mL, 6.33 mmol)、トリス(2-メチルフェニル)ホスフィン (118 mg, 0.338 mmol)、酢酸パラジウム(II) (22 mg, 0.0980 mmol) を加え、90 ℃ で 13 時間攪拌した。冷後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。得られた結晶をヘキサンで洗浄し、表題化合物 (550 mg、収率 83%) を得た。
別途合成法
 トリフルオロメタンスルホン酸 4-シアノ-2-メトキシフェニルエステル (5.03 g, 17.9 mmol)、酢酸パラジウム(II) (40 mg, 0.179 mmol) および炭酸ナトリウム (2.28 g, 21.5 mmol) の N,N-ジメチルアセトアミド (30 mL) 懸濁液に亜リン酸トリエチル (0.31 mL, 1.79 mmol) およびアクリル酸メチル (3.22 mL, 35.8 mmol) を加え、窒素雰囲気下、100 ℃ で 20 時間撹拌した。冷後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。得られた結晶をジイソプロピルエーテルで洗浄し、表題化合物 (610 mg、収率 16%) を得た。母液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 10:1 の後 3:1) に供し、表題化合物 (560 mg、収率 14%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ3.82 (3H, s), 3.93 (3H, s), 6.58 (1H, d, J = 16.1 Hz), 7.14 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.27 (1H, dd, J = 8.2, 1.5 Hz), 7.57 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.94 (1H, d, J = 16.1 Hz)。
参考例9
4-ヨード-3-(フェニルメトキシ)ベンゾニトリル
 参考例6と同様の方法によりベンジルブロミドを用いて表題化合物を得た。収率 77%。
1H NMR (CDCl3) δ5.19 (2H, s), 6.98-7.04 (2H, m), 7.35-7.46 (5H, m), 7.90 (1H, d, J = 7.8 Hz)。
参考例10
(E)-3-[4-シアノ-2-(フェニルメトキシ)フェニル]-2-プロペン酸 メチルエステル
 参考例8と同様の方法により4-ヨード-3-(フェニルメトキシ)ベンゾニトリルから表題化合物を得た。収率 74%。
1H NMR (CDCl3) δ3.81 (3H, s), 5.19 (2H, s), 6.60 (1H, d, J = 16.3 Hz), 7.19 (1H, s), 7.27 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.60 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.01 (1H, d, J = 16.3 Hz)。
参考例11
5-シアノ-2-[(E)-3-メトキシ-3-オキソ-1-プロペニル]安息香酸 メチルエステル
 参考例8と同様の方法により5-シアノ-2-ヨード安息香酸 メチルエステルから表題化合物を得た。収率 73%。
1H NMR (CDCl3) δ3.84 (3H, s), 3.97 (3H, s), 6.36 (1H, d, J = 16.0 Hz), 7.69 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.81 (1H, dd, J = 8.0, 1.4 Hz), 8.28 (1H, d, J = 1.4 Hz), 8.43 (1H, d, J = 16.0 Hz)。
参考例12
4-シアノ-α,α-ジメチルベンゼン酢酸 メチルエステル
 4-シアノベンゼン酢酸 メチルエステル (2.646 g、15.1 mmol) およびヨードメタン (2.4 mL) の N,N-ジメチルホルムアミド (50 mL) 溶液に氷冷下 60% 油性水素化ナトリウム (1.55 g、38.8 mmol) をゆっくりと加えた。反応混合物を室温で 2 時間撹拌した。反応液を徐々に氷水に加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン 3:1) に供し表題化合物 (2.996 g、収率 98%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.59 (6H, s), 3.67 (3H, s), 7.42-7.47 (2H, m), 7.61-7.65 (2H, m)。
参考例13
4-シアノ-2-ニトロベンゼン酢酸 メチルエステル
 4-シアノ-2-ニトロベンゼン酢酸 (4.236 g、20.5 mmol) のメタノール (80 mL) 溶液に氷冷下チオニルクロリド (1.5 mL) を滴下した。反応混合物を室温で 2 時間撹拌し、減圧濃縮した。残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮し、表題化合物 (4.40 g、収率 97%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ3.74 (3H, s), 4.11 (2H, s), 7.53 (1H, d), 7.88 (1H, dd), 8.42 (1H, d)。
参考例14
2-アミノ-4-シアノベンゼン酢酸 メチルエステル
 4-シアノ-2-ニトロベンゼン酢酸 メチルエステル (2.793 g、12.7 mmol) のトルエン (40 mL) 溶液に硫酸マグネシウム (770 mg) および 10% パラジウム/炭素 (50% 含水品) (268 mg) を加え、水素雰囲気下、室温で 6 時間接触還元した。触媒および硫酸マグネシウムをろ別した後、減圧濃縮し表題化合物 (2.293 g、収率 95%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ3.60 (2H, s), 3.71 (3H, s), 4.28 (2H, br s), 6.94-7.04 (2H, m), 7.16 (1H, d)。
参考例15
4-シアノ-2-(トリフルオロアセチルアミノ)ベンゼン酢酸 メチルエステル
 4-シアノ-2-ニトロベンゼン酢酸 メチルエステル (2.241 g、10.2 mmol) のトルエン (30 mL) 溶液に硫酸マグネシウム (636 mg) および 10% パラジウム/炭素 (50% 含水品) (110 mg) を加え、水素雰囲気下、室温で 5 時間接触還元した。触媒および硫酸マグネシウムをろ別し、減圧濃縮した。残渣およびトリエチルアミン (1.7 mL) のトルエン (10 mL) 溶液に氷冷下、トリフルオロ酢酸無水物 (1.6 mL) のトルエン (5 mL) 溶液を滴下し、反応混合物を 0 ℃ で 30 分間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮し、表題化合物 (2.288 g、収率 79%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ3.75 (2H, s), 3.80 (3H, s), 7.38 (1H, d), 7.51 (1H, dd), 8.28 (1H, d), 10.32 (1H, br s)。
参考例16
4-シアノ-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]ベンゼン酢酸 メチルエステル
 2-アミノ-4-シアノベンゼン酢酸 メチルエステル (1.155 g、6.07 mmol) および 4-(ジメチルアミノ)ピリジン (2.234 g, 18.2 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (50 mL) 溶液にピコリン酸クロリド塩酸塩 (1.628 g, 9.15 mmol) を室温で加え 2 時間撹拌した。ピコリン酸クロリド塩酸塩 (0.527 g, 2.96 mmol) をさらに反応混合物に加え、室温で 1 時間撹拌した。得られた混合物に水を加え、10% 炭酸カリウム水溶液で塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗結晶を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物 (1.034 g、収率 58%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ3.78 (3H, s), 3.79 (2H, s), 7.36-7.56 (3H, m), 7.94 (1H, dt), 8.27-8.34 (1H, m), 8.64-8.69 (1H, m), 10.70 (1H, br s)。
参考例17
4-シアノ-α,α-ジメチル-2-ニトロベンゼン酢酸 メチルエステル
 4-シアノ-2-ニトロベンゼン酢酸 メチルエステル (1.69 g、7.68 mmol) およびヨードメタン (1.9 mL) の N,N-ジメチルホルムアミド (30 mL) 溶液に氷冷下 60% 油性水素化ナトリウム (937 mg、23.4 mmol) をゆっくりと加えた。反応混合物を室温で 3 時間撹拌した。反応液を徐々に氷水に加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン 3:1) に供し、表題化合物 (1.864 g、収率 98%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.70 (6H, s), 3.66 (3H, s), 7.76 (1H, d), 7.89 (1H, dd), 8.21 (1H, d)。
参考例18
6-シアノ-1,3-ジヒドロ-3,3-ジメチル-2H-インドール-2-オン
 4-シアノ-α,α-ジメチル-2-ニトロベンゼン酢酸 メチルエステル (1.237 g、4.98 mmol) のメタノール (20 mL) 溶液に 10% パラジウム/炭素 (50% 含水品) (252 mg) を加え水素雰囲気下、室温で 14 時間接触還元した。触媒をろ別し、減圧濃縮し表題化合物 (915 mg、収率 99%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.34 (6H, s), 7.24-7.32 (2H, m), 7.41 (1H, dd)。
参考例19
(E)-3-(4-シアノ-2-ニトロフェニル)-2-プロペン酸 メチルエステル
 ジエチルホスホノ酢酸メチル (4.2 mL) のテトラヒドロフラン (10 mL) 溶液に 60% 油性水素化ナトリウム (633 mg, 15.8 mmol) を 0 ℃ で加え、室温で 30 分間撹拌した。反応混合液に 4-ホルミル-3-ニトロベンゾニトリル (2685 mg, 15.2 mmol) を室温で加え、さらに室温で 2.5 時間撹拌した。反応混合物に 20% アンモニア水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗結晶を酢酸エチル−ヘキサンより再結晶し、表題化合物 (2695 mg、収率 76%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ3.86 (3H, s), 6.45 (1H, d), 7.77 (1H, d), 7.89-7.96 (1H, m), 8.10 (1H, d), 8.35 (1H, d)。
参考例20
(E)-3-(4-シアノ-2-ニトロフェニル)-2-プロペン酸 エチルエステル
 参考例19と同様の方法によりジエチルホスホノ酢酸エチルを用いて表題化合物を得た。収率 40%。
1H NMR (CDCl3) δ1.36 (3H, t, J = 7.2 Hz), 4.31 (2H, q, J = 7.2 Hz), 6.45 (1H, d, J = 15.4 Hz), 7.78 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.93 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.09 (1H, d, J = 15.4 Hz), 8.35 (1H, s)。
参考例21
(E)-3-(2-アミノ-4-シアノフェニル)-2-プロペン酸 メチルエステル
 (E)-3-(4-シアノ-2-ニトロフェニル)-2-プロペン酸 メチルエステル (2.695 g, 11.6 mmol) および塩化スズ(II) (11.01 g, 58.1 mmol) のエタノール (50 mL) および酢酸エチル (50 mL) 混合溶液を 70 ℃ で 2 時間撹拌した。反応混合物を冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え中和し、不溶物をろ別した。有機層を分離後、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、乾燥後、減圧濃縮し、表題化合物 (1.771 g、収率 76%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ3.82 (3H, s), 4.14 (2H, br s), 6.42 (1H, d), 6.94-7.05 (2H, m), 7.42 (1H, d), 7.74 (1H, d)。
参考例22
(E)-3-(2-アミノ-4-シアノフェニル)-2-プロペン酸 エチルエステル
 参考例21と同様の方法により (E)-3-(4-シアノ-2-ニトロフェニル)-2-プロペン酸 エチルエステルから表題化合物を得た。収率 79%。
1H NMR (CDCl3) δ1.35 (3H, t, J = 7.2 Hz), 4.18 (2H, br s), 4.28 (2H, q, J = 7.2 Hz), 6.42 (1H, d, J = 16.1 Hz), 6.97 (1H, s), 7.02 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.42 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.74 (1H, d, J = 16.1 Hz)。
参考例23
(4-シアノ-2-ニトロフェノキシ)酢酸 メチルエステル
 4-シアノ-2-ニトロフェノール (8.21 g、50.0 mmol) およびブロモ酢酸メチル (5.2 mL、55 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (50 mL) 溶液に炭酸カリウム (8.30 g、60.1 mmol) を加え、室温で 2 時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水、0.5 M 塩酸、および水で2回洗浄、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル−ジイソプロピルエーテル混合液で洗浄して表題化合物 (6.41 g、収率 54%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ3.83 (3H, s), 4.89 (2H, s), 7.06 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.81 (1H, dd, J = 8.9, 2.1 Hz), 8.19 (1H, d, J = 2.1 Hz)。
参考例24
(2-アミノ-4-シアノフェノキシ)酢酸 メチルエステル
 (4-シアノ-2-ニトロフェノキシ)酢酸 メチルエステル (1.00 g、3.80 mmol) のテトラヒドロフラン (10 mL) 溶液に 10% パラジウム/炭素 (50% 含水品) (0.10 g) を加え、水素雰囲気下 0 ℃で 2 時間、室温で 1 時間撹拌した。触媒をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣をジイソプロピルエーテルで洗浄して表題化合物 (731 mg、収率 93%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ3.82 (3H, s), 4.14 (2H, br s), 4.71 (2H, s), 6.69 (1H, d, J = 8.3 Hz), 6.95 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.01 (1H, dd, J = 8.3, 1.9 Hz)。
参考例25
(E)-3-(4-シアノ-2-メチルフェニル)-2-プロペン酸 メチルエステル
 4-ブロモ-3-メチルベンゾニトリル(1.96 g、10.0 mmol)、アクリル酸メチル (1.1 mL、12 mmol)、酢酸パラジウム(II) (90 mg、0.40 mmol) およびトリス(2-メチルフェニル)ホスフィン (488 mg、1.60 mmol) のトリエチルアミン (10 mL) 懸濁液を窒素雰囲気下 100 ℃で 14 時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチルを加え、ハイフロスーパーセル (商品名) を通してろ過、ろ液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 100:1、10:1 の後 5:1) に供し、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して表題化合物 (423 mg、収率 21%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ2.47 (3H, s), 3.84 (3H, s), 6.43 (1H, d, J = 15.9 Hz), 7.48-7.53 (2H, m), 7.61 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.91 (1H, d, J = 15.9 Hz)。
参考例26
(E)-3-(4-シアノフェニル)-2-ブテン酸 エチルエステル および (Z)-3-(4-シアノフェニル)-2-ブテン酸 エチルエステル
 ジエチルホスホノ酢酸エチル (2.71 g、12.1 mmol) のテトラヒドロフラン (20 mL) 溶液に氷冷下、水素化ナトリウム (66% 油分散物) (0.44 g、12 mmol) を加え、同温で 10分間撹拌した。得られた混合物に 4-アセチルベンゾニトリルを少しずつ加え、室温で 24 時間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水で2回洗浄、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 15:1 の後 5:1) に供し、(E)-体 (748 mg、収率 34%、ジイソプロピルエーテル−ヘキサンから結晶化) および (Z)-体 (341 mg、収率 16%、油状物) を得た。
(E)-体:1H NMR (CDCl3) δ1.33 (3H, t, J = 7.1 Hz), 2.57 (3H, d, J = 1.5 Hz), 4.23 (2H, q, J = 7.1 Hz), 6.15 (1H, q, J = 1.5 Hz), 7.56 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.68 (2H, d, J = 8.7 Hz)。
(Z)-体:1H NMR (CDCl3) δ1.11 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.17 (3H, d, J = 1.7 Hz), 4.01 (2H, q, J = 7.2 Hz), 5.97 (1H, q, J = 1.7 Hz), 7.30 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.65 (2H, d, J = 8.4 Hz)。
参考例27
酢酸 [4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]メチルエステル
 7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (1.26 g, 4.78 mmol) および 4-シアノベンゼンメタノール (530 mg, 3.98 mmol) のトルエン (3.5 mL) および酢酸 (2 mL) 溶液に濃硫酸 (0.53 mL, 9.95 mmol) を加え、80 ℃ で 1 時間攪拌した。同温下、エタノール (35.9 mL) を滴下して 30 分間攪拌した後放冷し、反応混合物を氷水に注ぎ、ジイソプロピルエーテルで洗浄した。水層を炭酸水素ナトリウムで中和、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル10:1 の後 5:1) に供し、ジイソプロピルエーテル−ヘキサンから結晶化させて表題化合物 (614 mg、収率37%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, s), 1.28 (6H, s), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.11 (3H, s), 2.20 (2H, s), 2.66 (2H, s), 4.18 (2H, q, J = 7.0 Hz), 5.15 (2H, s), 6.60 (1H, s), 7.34-7.42 (4H, m)。
参考例28
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゼンメタノール
 酢酸 [4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]メチルエステル (881 mg, 2.09 mmol) のメタノール (4 mL) 溶液に 5 M 水酸化ナトリウム水溶液 (1 mL) を加え、室温で 1 時間攪拌した。メタノールを減圧留去した後、残渣に水およびジイソプロピルエーテルを加え、5 M 塩酸を用いて中和、析出した結晶を濾取、水およびジイソプロピルエーテルで洗浄して表題化合物 (666 mg, 収率 84%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.31 (6H, s), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.21 (2H, s), 2.66 (2H, s), 4.18 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.72 (2H, s), 6.60 (1H, s), 7.33 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.38 (2H, d, J = 8.6 Hz)。
参考例29
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェノール
 4-シアノフェノール (3.00 g、25.2 mmol)、7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (8.66 g、32.8 mmol) の酢酸 (30 mL)−トルエン (40 mL) 溶液に濃硫酸 (3.49 mL、65.5 mmol) を加え、混合物を 80 ℃ で 1 時間撹拌した。反応液を氷冷した後に水を加え、ジイソプロピルエーテルで洗浄した。水層を再び氷冷した後に濃アンモニア水で塩基性にして、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/メタノール 19:1) で精製した後に酢酸エチル−ヘキサンから結晶化させ、表題化合物 (1.47 g、収率 16%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.28 (6H, s), 1.30 (6H, s), 1.46 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.24 (2H, s), 2.69 (2H, s), 4.18 (2H, q, J=7.0 Hz), 6.45 (2H, d, J=8.6 Hz), 6.59 (1H, s), 7.03 (2H, d, J=8.6 Hz), 8.01 (1H, br s)。
参考例30
3-[6-(エチルチオ)-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]安息香酸
 3-[6-(エチルチオ)-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]安息香酸 1-メチルエチルエステル (2.28 g, 5.05 mmol) のメタノール (10 mL) 溶液に 5 M 水酸化ナトリウム水溶液 (5 mL) を加え、室温で 15 時間攪拌した。反応液を 5 M 塩酸を用いて pH 4.5 とし、メタノールを加えて溶媒を減圧留去した。残渣を水に溶解させ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を減圧濃縮し、残渣を酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから再結晶して表題化合物 (1.50 g, 収率 73%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.28 (6H, s), 1.39 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.52 (6H, s), 2.17 (2H, s), 2.92 (2H, s), 3.04 (2H, q, J = 7.2 Hz), 6.95 (1H, s), 7.46 (1H, t, J = 7.4 Hz), 7.61 (1H, d, J = 7.4 Hz), 8.03 (1H, d, J = 7.4 Hz), 8.13 (1H, s)。
参考例31    
N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-[6-(エチルチオ)-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]ベンズアミド
 3-[6-(エチルチオ)-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]安息香酸 (1.76 g, 4.30 mmol)、α,α-ジメチルグリシンアミド塩酸塩 (655 mg, 4.73 mmol)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール一水和物 (724 mg, 4.73 mmol) およびトリエチルアミン (1.50 mL, 10.8 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (8 mL) 溶液に、氷冷下 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (1.07 g, 5.59 mmol) を加え、室温で 15 時間攪拌した。反応混合物に氷水を注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を塩化ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから結晶化させて表題化合物 (2.01 g、収率 95%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.25 (6H, s), 1.30 (6H, s), 1.34 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.71 (6H, s), 2.17 (2H, s), 2.68 (2H, s), 3.00 (2H, q, J = 7.4 Hz), 5.51 (1H, br s), 6.45 (1H, br s), 6.93 (1H, s), 7.02 (1H, s), 7.42-7.52 (2H, m), 7.85-7.89 (2H, m)。
参考例32
N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-[6-(エチルスルフィニル)-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]ベンズアミド
 N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-[6-(エチルチオ)-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]ベンズアミド (826 mg, 1.67 mmol) のメタノール (7 mL) 懸濁液に過ヨウ素酸ナトリウム (895 mg, 4.18 mmol) の水 (5 mL) 溶液を氷冷下で加え、室温で 40 時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、残渣に塩化ナトリウム水溶液を加え、テトラヒドロフランで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:3 の後酢酸エチル) に供し、表題化合物 (85 mg)、原料および表題化合物の混合物 (528 mg) を得た。混合物をメタノール (6 mL) に溶解し、過ヨウ素酸ナトリウム (450 mg, 2.10 mmol) の水 (2.5 mL) 溶液を加え、室温で 18 時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、残渣に塩化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチル−テトラヒドロフランで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:3 の後酢酸エチル) に供し、先に得られたものと合わせて酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから再結晶し、表題化合物 (292 mg、収率 34%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.20-1.31 (15H, m), 1.73 (6H, s), 2.18 (2H, s), 2.77 (2H, s), 2.83-3.18 (2H, m), 5.48 (1H, br s), 6.37 (1H, br s), 7.05 (1H, s), 7.44 (1H, s), 7.48-7.56 (2H, m), 7.83-7.88 (2H, m)。
参考例33
N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-[6-(エチルスルホニル)-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]ベンズアミド
 N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-[6-(エチルスルフィニル)-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]ベンズアミド (588 mg, 1.19 mmol) のメタノール (6 mL) 懸濁液に過ヨウ素酸ナトリウム (1.27 g, 5.96 mmol) の水 (5 mL) 溶液を氷冷下で加え、60 ℃ で 18 時間攪拌した。冷後、溶媒を減圧留去し、残渣に塩化ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム、酢酸エチルを加え、析出した結晶を濾取して表題化合物 (265 mg、収率 50%) を得た。濾液を酢酸エチル−テトラヒドロフラン混合液で2回抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:3 の後酢酸エチル) に供し、酢酸エチルから再結晶して表題化合物 (185 mg、収率 30%) を得た。
1H NMR (CDCl3+DMSO-d6 5 滴) δ1.26 (6H, s), 1.30 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.30 (6H, s), 1.72 (6H, s), 2.24 (2H, s), 2.75 (2H, s), 3.34 (2H, q, J = 7.5 Hz), 6.11 (1H, br s), 6.89 (1H, br s), 7.49-7.52 (3H, m), 7.75 (1H, s), 7.90-7.94 (2H, m)。
参考例34
3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 エチルエステル
 2,3-ジヒドロ-7-メトキシ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (16.0 g, 63.9 mmol) および 3-シアノ安息香酸 (7.84 g, 53.3 mmol) のトルエン (60 mL) および酢酸 (35 mL) 溶液に濃硫酸 (7.10 mL, 133 mmol) を加え、80 ℃ で 1 時間攪拌した。同温下、エタノール (35.9 mL) を滴下して 30 分間攪拌した後放冷し、反応混合物を氷水に注ぎ、ジエチルエーテルで洗浄した。水層を濃アンモニア水で中和、ジエチルエーテルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 20:1) に供し、得られた結晶をペンタンで洗浄して表題化合物 (2.11 g、収率10%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.26 (6H, s), 1.30 (6H, s), 1.49 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.17 (2H, s), 2.70 (2H, s), 3.93 (3H, s), 4.38 (2H, q, J = 7.2 Hz), 6.63 (1H, s), 7.43-7.64 (2H, m), 8.06-8.11 (2H, m)。
参考例35
3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-ヒドロキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸臭化水素塩
 3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 (840 mg, 2.21 mmol) の 48% 臭化水素酸 (6 mL) 溶液を 110 ℃ で 36 時間攪拌した。氷冷後、析出した結晶を濾取、水およびジエチルエーテルで洗浄し、表題化合物 (676 mg、収率 69%) を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.22 (6H, s), 1.43 (6H, s), 2.07 (1H, d, J = 14.6 Hz), 2.18 (1H, d, J = 14.6 Hz), 3.09 (2H, s), 6.78 (1H, s), 7.73-7.87 (2H, m), 8.14-8.28 (2H, m), 11.29 (1H, br s), 12.32 (1H, br s)。
参考例36
3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-α,α,3,3,8,8-ヘキサメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-5-アセトニトリル
 3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-5-アセトニトリル (215 mg, 0.574 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (2 mL) 溶液にヨードメタン (0.079 mL, 1.26 mmol)、水素化ナトリウム (66% 油分散物) (46 mg, 1.26 mmol) を氷冷下で加え、同温下 30 分間、室温で 20 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 20:1) に供し、ヘキサンから再結晶して表題化合物 (77 mg、収率 33%) を得た。
1H NMR (CDCl3+DMSO-d6 5 滴) δ1.20 (6H, s), 1.29 (6H, s), 1.94 (6H, s), 2.15 (2H, s), 2.88 (2H, s), 3.95 (3H, s), 7.39-7.45 (5H, m)。
参考例37
3-[3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチル-6-(プロピルチオ)フロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]安息香酸 1-メチルエチルエステル
 1.57 M n-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (42.3 mL, 66.4 mmol) に N,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン (10.0 mL, 66.4 mmol) のテトラヒドロフラン (15 mL) 溶液、7-ブロモ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-5-(2-メチル-1-プロペニル)ベンゾフラン (4.68 g, 16.6 mmol) のテトラヒドロフラン (15 mL) 溶液および二硫化 n-プロピル (20 g, 133 mmol) のテトラヒドロフラン (15 mL) 溶液を -78 ℃ で順に滴下し、室温まで自然昇温させながら 15 時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサンの後ヘキサン/酢酸エチル 50:1) に供し、2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-5-(2-メチル-1-プロペニル)-7-(プロピルチオ)ベンゾフランおよび 2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-5-(2-メチル-1-プロペニル)ベンゾフランの約 15:2 混合物 (4.11 g) を得た。
 得られた混合物 (3.10 g) および 3-シアノ安息香酸 1-メチルエチルエステル (1.83 g, 9.65 mmol) の酢酸 (6 mL) およびトルエン (13 mL) 懸濁液に氷冷下、濃硫酸 (1.29 mL, 24.1 mmol) を滴下し、60 ℃ で 1.5 時間攪拌した。さらに濃硫酸 (0.51 mL, 9.65 mmol) および 2-プロパノール (11.7 mL) を滴下し、5 時間加熱還流した。反応混合物に氷水を注ぎ、炭酸水素ナトリウムで中和し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を N,N-ジメチルホルムアミド (20 mL) に溶解させ、2-ヨードプロパン (0.48 mL, 4.83 mmol) および炭酸カリウム (668 mg, 4.83 mmol) を加え、室温で 15 時間攪拌した。反応混合物に氷水を注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 10:1 の後5:1) に供し、表題化合物 (1.00 g、収率 22%) を得た。
油状物。
参考例38
3-[3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチル-6-(プロピルチオ)フロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]安息香酸
 参考例30と同様の方法により 3-[3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチル-6-(プロピルチオ)フロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]安息香酸 1-メチルエチルエステルから表題化合物を得た。収率 17%。
融点 206-208 ℃ (酢酸エチル−ジイソプロピルエーテル)。
1H NMR (CDCl3) δ1.11 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.25 (6H, s), 1.51 (3H, s), 1.74-1.86 (2H, m), 1.91 (3H, s), 2.10 (2H, s), 2.92 (1H, d, J = 13.0 Hz), 3.04 (2H, t, J = 7.2 Hz), 3.41 (1H, d, J = 13.0 Hz), 6.97 (1H, s), 7.66 (1H, dd, J = 7.8, 7.5 Hz), 7.68 (1H, s), 8.00 (1H, d, J = 7.5 Hz), 8.12 (1H, d, J = 7.8 Hz)。
参考例39
N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-[3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチル-6-(プロピルチオ)フロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]ベンズアミド
 参考例31と同様の方法により3-[3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチル-6-(プロピルチオ)フロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]安息香酸から表題化合物を得た。収率 57%。
融点195-197 ℃ (ジイソプロピルエーテル)。
1H NMR (CDCl3) δ1.05 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.25 (6H, s), 1.30 (6H, s), 1.62-1.78 (2H, m), 1.71 (6H, s), 2.17 (2H, s), 2.68 (2H, s), 2.95 (2H, t, J = 7.3 Hz), 5.49 (1H, br s), 6.43 (1H, br s), 6.92 (1H, s), 6.96 (1H, s), 7.43-7.52 (2H, m), 7.85-7.89 (2H, m)。
参考例40
N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-[3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチル-6-(プロピルスルフィニル)フロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]ベンズアミド
 参考例32と同様の方法によりN-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-[3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチル-6-(プロピルチオ)フロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]ベンズアミドから表題化合物を得た。収率 87%。
1H NMR (CDCl3) δ1.07 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.23-1.35 (12H, m), 1.60-2.05 (2H, m), 1.72 (6H, s), 2.19 (2H, s), 2.75-3.05 (2H, m), 2.80 (2H, s), 5.51 (1H, br s), 6.39 (1H, br s), 7.12 (1H, br s), 7.44-7.55 (2H, m), 7.85-7.92 (2H, m)。
参考例41
α-フルオロ-3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-5-アセトニトリル
 3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-5-アセトニトリル (301 mg, 0.804 mmol) のテトラヒドロフラン (5 mL) 溶液に 1.54 M tert-ブチルリチウム/ペンタン溶液 (1.15 mL, 1.77 mmol) を -78 ℃ で滴下し、同温下、1 時間攪拌した。N-フルオロベンゼンスルホンイミド (634 mg, 2.01 mmol) のテトラヒドロフラン (5 mL) 溶液を -78 ℃ で滴下し、室温まで自然昇温させながら 3 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 30:1の後 10:1) に供し、ペンタンから結晶化させて表題化合物 (198 mg、収率 63%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.27 (6H, s), 1.30 (6H, s), 2.13 (1H, d, J = 14.0 Hz), 2.22 (1H, d, J = 14.0 Hz), 2.82 (1H, d, J = 15.6 Hz), 2.98 (1H, dd, J = 15.6, 3.6 Hz), 4.04 (3H, s), 6.66 (1H, d, J = 45.2 Hz), 7.39 (5H, s)。
参考例42
α,α-ジフルオロ-3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-5-アセトニトリル
 α-フルオロ-3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-5-アセトニトリル (89 mg, 0.227 mmol) のテトラヒドロフラン (1 mL) 溶液に 1.54 M tert-ブチルリチウム/ペンタン溶液 (0.16 mL, 0.249 mmol) を -78 ℃ で滴下し、同温下、1 時間攪拌した。N-フルオロベンゼンスルホンイミド (93 mg, 0.295 mmol) のテトラヒドロフラン (5 mL) 溶液を -78 ℃ で滴下し、室温まで自然昇温させながら 15 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 10:1の後 5:1) に供し、ジイソプロピルエーテル−ヘキサンから結晶化させて表題化合物 (14 mg、収率 15%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, s), 1.30 (6H, s), 2.19 (2H, t, J = 1.8 Hz), 2.85 (2H, t, J = 2.8 Hz), 4.08 (3H, s), 7.40 (5H, s)。
参考例43
3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-ヒドロキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 エチルエステル塩酸塩
 3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 エチルエステル (117 mg, 0.278 mmol) の 1,2-ジクロロエタン (2 mL) 溶液にトリクロロアセチルクロリド (0.037 mL, 0.333 mmol) および塩化アルミニウム (44 mg, 0.333 mmol) を氷冷下で加え、室温で 6 時間攪拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、5 M 水酸化ナトリウム水溶液で中和、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル) に供し、表題化合物の遊離塩基を得た。これを酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液を加え、減圧濃縮し、酢酸エチルから結晶化して表題化合物 (43 mg、収率 36%) を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.22 (6H, s), 1.33 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.43 (6H, s), 2.05-2.20 (2H, m), 3.07 (2H, s), 4.37 (2H, q, J = 6.9 Hz), 6.84 (1H, s), 7.78 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.88 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.15 (1H, d, J = 1.2 Hz), 8.27 (1H, dd, J = 7.8, 1.2 Hz), 11.43 (1H, br s)。
参考例44
3-[3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチル-6-(メチルチオ)フロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]安息香酸 1-メチルエチルエステル塩酸塩
 参考例37と同様の方法により 7-ブロモ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-5-(2-メチル-1-プロペニル)ベンゾフランから表題化合物の遊離塩基を得た。これを酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液を加え、減圧濃縮し、ヘキサンから結晶化して表題化合物を得た。収率 8.9%。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.26 (6H, s), 1.30 (6H, s), 1.36 (6H, d, J = 6.3 Hz), 2.17 (2H, s), 2.51 (3H, s),2.70 (2H, s), 5.20-5.33 (1H, m), 7.47 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.61 (1H, dt, J = 7.7, 1.5 Hz), 8.04 (1H, t, J = 1.5 Hz), 8.08 (1H, dt, J = 7.7, 1.5 Hz)。
参考例45
3-[3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチル-6-(メチルチオ)フロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]安息香酸塩酸塩
 参考例30と同様の方法により 3-[3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチル-6-(メチルチオ)フロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]安息香酸 1-メチルエチルエステルから表題化合物の遊離塩基を得た。これを酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液を加え、減圧濃縮し、エタノール−酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから結晶化して表題化合物を得た。収率 95%。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.23 (6H, s), 1.45 (6H, s), 2.10-2.25 (2H, m), 2.57 (3H, s), 3.17 (2H, s), 7.19 (1H, s), 7.77 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.87 (1H, d, J = 7.5 Hz), 8.19 (1H, s), 8.27 (1H, d, J = 7.5 Hz)。
参考例46
N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-[3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチル-6-(メチルチオ)フロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]ベンズアミド
 参考例31と同様の方法により3-[3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチル-6-(メチルチオ)フロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]安息香酸塩酸塩から表題化合物を得た。収率 71%。
1H NMR (CDCl3) δ1.26 (6H, s), 1.30 (6H, s), 1.71 (6H, s), 2.17 (2H, s), 2.50 (3H, s), 2.70 (2H, s), 5.41 (1H, br s), 6.43 (1H, br s), 6.86 (1H, s), 6.97 (1H, s), 7.43-7.49 (2H, m), 7.85-7.89 (2H, m)。
参考例47
N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-[3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチル-6-(メチルスルフィニル)フロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]ベンズアミド
 参考例32と同様の方法によりN-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-[3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチル-6-(メチルチオ)フロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]ベンズアミドから表題化合物を得た。収率 59%。
1H NMR (CDCl3) δ1.20-1.43 (12H, m), 1.69 (6H, s), 2.19 (2H, s), 2.78 (2H, s), 2.83 (3H, s), 5.44 (1H, br s), 6.36 (1H, br s), 7.06 (1H, s), 7.48-7.57 (3H, m), 7.80-7.90 (2H, m)。
参考例48
2-[3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-ヒドロキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-5,5-ジメチル-1,5-ジヒドロ-4H-イミダゾール-4-オン
 N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンズアミド (546 mg, 1.18 mmol) の 1,2-ジクロロエタン (3 mL) 溶液にトリクロロアセチルクロリド (0.21 mL, 2.94 mmol) および塩化アルミニウム (392 mg, 2.94 mmol) を氷冷下で加え、室温で 60 時間攪拌した。トリクロロアセチルクロリド (0.20 mL, 2.83 mmol) および塩化アルミニウム (472 mg, 3.54 mmol) を氷冷下で加え、室温で 87 時間攪拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、5 M 水酸化ナトリウム水溶液で中和、析出物を濾取した。濾液をテトラヒドロフラン−酢酸エチル混合液で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチルの後酢酸エチル/メタノール 10:1) に供し、得られた結晶をジイソプロピルエーテルで洗浄して表題化合物 (163 mg、収率 32%) を得た。
1H NMR (CDCl3+ DMSO-d6 5 滴) δ1.24 (6H, s), 1.29 (6H, s), 1.80 (6H, s), 2.16 (2H, s), 2.63 (2H, s), 6.60 (1H, s), 7.45-7.55 (2H, m), 7.80 (1H, br s), 7.91-7.98 (2H, m)。
参考例49
N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-ヒドロキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンズアミド
 N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンズアミド (10.1 g, 21.8 mmol) の 1,2-ジクロロエタン (60 mL) 溶液にトリクロロアセチルクロリド (1.55 mL, 21.8 mmol) および塩化アルミニウム (10.2 g, 76.3 mmol) を氷冷下で加え、室温で 60 時間攪拌した。トリクロロアセチルクロリド (1.55 mL, 21.8 mmol) および塩化アルミニウム (4.36 g, 32.7 mmol) を氷冷下で加え、室温で 15 時間攪拌した。反応混合物に氷水、酢酸エチル、テトラヒドロフランを加え、5 M 水酸化ナトリウム水溶液で中和した。水層を分離し、テトラヒドロフラン−酢酸エチル混合液で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/メタノール 10:1) に供し、得られた結晶をジイソプロピルエーテルで洗浄して表題化合物 (8.17 g、収率 83%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.28 (6H, s), 1.69 (6H, s), 2.15 (2H, s), 2.63 (2H, s), 5.97 (1H, br s), 6.59 (1H, s), 6.83 (1H, br s), 7.44-7.52 (2H, m),7.60 (1H, s), 7.87-7.91 (2H, m)。
参考例50
N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-[6-(2-フルオロエトキシ)-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]ベンズアミド
 N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-ヒドロキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンズアミド塩酸塩 (148 mg, 0.305 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (2 mL) 溶液に炭酸カリウム (89 mg, 0.641 mmol) および 1-ブロモ-2-フルオロエタン (0.025 mL, 0.335 mmol) を加え、室温で 1 時間、60 ℃ で 2 時間攪拌した。冷後、反応混合物を氷水に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層を塩化ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル) に供し、得られた結晶をジイソプロピルエーテルで洗浄して表題化合物 (64 mg、収率 42%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.26 (6H, s), 1.30 (6H, s), 1.72 (6H, s), 2.17 (2H, s), 2.69 (2H, s), 4.39 (2H, dt, J = 27.8, 4.4 Hz), 4.78 (2H, dt, J = 46.4, 4.4 Hz), 5.30 (1H, br s), 6.43 (1H, br s), 6.67 (1H, s), 6.93 (1H, br s), 7.46-7.50 (2H, m), 7.85-7.90 (2H, m)。
参考例51
N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-[3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチル-6-(メチルスルホニル)フロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]ベンズアミド
 参考例33と同様の方法によりN-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-[3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチル-6-(メチルスルフィニル)フロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]ベンズアミドから表題化合物を得た。収率 65%。
1H NMR (CDCl3) δ1.27 (6H, s), 1.36 (6H, s), 1.74 (6H, s), 2.23 (2H, s), 2.75 (2H, s), 3.21 (3H, s), 5.43 (1H, br s), 6.30 (1H, br s), 7.05 (1H, s), 7.48-7.53 (2H, m), 7.57 (1H, s), 7.85-7.92 (2H, m)。
参考例52
N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-[3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチル-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]ベンズアミド N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-ヒドロキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンズアミド (359 mg, 0.799 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (3 mL) 溶液に炭酸カリウム (121 mg, 0.878 mmol) および 1,1,1-トリフルオロ-2-ヨードエタン (0.087 mL, 0.878 mmol) を加え、室温で 2 時間、50 ℃ で 4 時間攪拌した。炭酸カリウム (121 mg, 0.878 mmol) および 1,1,1-トリフルオロ-2-ヨードエタン (0.17 mL, 1.76 mmol) を加え、室温で 60 時間、50 ℃ で 4 時間攪拌、1,1,1-トリフルオロ-2-ヨードエタン (0.087 mL, 0.878 mmol) を加え、50 ℃ で 4 時間攪拌、1,1,1-トリフルオロ-2-ヨードエタン (0.17 mL, 1.76 mmol) を加え、50 ℃ で 18 時間攪拌した。冷後、反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:2 の後酢酸エチル) に供し、ジエチルエーテル−ジイソプロピルエーテルで結晶化して表題化合物 (102 mg、収率 24%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.25 (6H, s), 1.30 (6H, s), 1.72 (6H, s), 2.17 (2H, s), 2.67 (2H, s), 4.54 (2H, q, J = 8.4 Hz), 5.38 (1H, br s), 6.43 (1H, br s), 6.71 (1H, s), 6.97 (1H, s), 7.44-7.49 (2H, m), 7.84-7.88 (2H, m)。
参考例53
1-(3-ブロモフェニル)-3,4,8,9-テトラヒドロ-N,3,3,8,8-ペンタメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-6-アミン二塩酸塩
 トリフルオロメタンスルホン酸 [1-(3-ブロモフェニル)-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-6-イル]エステル (183 mg, 0.345 mmol) の 40% メチルアミン/メタノール溶液 (3 mL) 溶液に塩化アンモニウム (37 mg, 0.690 mmol) を加え、窒素雰囲気下、封管中 150 ℃ で 18 時間攪拌した。冷後、溶媒を減圧留去し、残渣に水および酢酸エチルを加えて溶解させた。水層を分離し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 10:1) に供し、表題化合物の遊離塩基を得た。これを酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液を加え、減圧濃縮し、表題化合物 (34 mg、収率 20%) を得た。
非晶質。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.27 (6H, s), 1.37 (3H, s), 1.42 (3H, s), 2.08 (1H, d, J = 15.5 Hz), 2.20 (1H, d, J = 15.5 Hz), 2.88 (3H, d, J = 4.8 Hz), 2.98 (1H, d, J = 16.2 Hz), 3.18 (1H, d, J = 16.2 Hz), 6.53 (1H, s), 7.15-7.25 (1H, m), 7.45-7.60 (2H, m), 7.84 (1H, s), 7.85-7.95 (1H, m), 11.44 (1H, s)。
参考例54
2-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-5,5-ジメチル-1,5-ジヒドロ-4H-イミダゾール-4-オン
 参考例50と同様の方法により2-[3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-ヒドロキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-5,5-ジメチル-1,5-ジヒドロ-4H-イミダゾール-4-オンとヨードエタンから表題化合物を得た。収率 83%。
1H NMR (CDCl3) δ1.25 (6H, s), 1.31 (6H, s), 1.47 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.80 (6H, s), 2.16 (2H, s), 2.68 (2H, s), 4.19 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.60-6.62 (2H, m), 7.48-7.50 (2H, m), 7.85 (1H, s), 7.92-7.96 (1H, m)。
参考例55
5-(ブロモメチル)-1-(3-ブロモフェニル)-3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン
 1-(3-ブロモフェニル)-3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン (1.47 g, 3.55 mmol)、パラホルムアルデヒド (94%) (170 mg, 5.32 mmol) および臭化ナトリウム (603 mg, 5.86 mmol) の酢酸 (1.02 mL, 17.8 mmol) 懸濁液に濃硫酸 (0.57 mL, 10.7 mmol) を加え、100 ℃ で 20 時間攪拌した。冷後、反応混合物に氷水を加え、濃アンモニア水で中和、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 10:1) に供し、表題化合物 (673 mg、収率 37%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.27 (6H, s), 1.32 (6H, s), 2.19 (2H, s), 2.70 (2H, s), 4.05 (3H, s), 4.63 (2H, s), 7.26-7.35 (2H, m), 7.50-7.56 (2H, m)。
参考例56
1-(3-ブロモフェニル)-3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-5-アセトニトリル
 5-(ブロモメチル)-1-(3-ブロモフェニル)-3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン (670 mg, 1.32 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (7 mL) 溶液にシアン化ナトリウム (65 mg, 1.32 mmol) の水 (2 mL) 溶液を加え、室温で 2 時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 10:1) に供し、ヘキサンから結晶化させて表題化合物 (131 mg、収率 49%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.28 (6H, s), 1.32 (6H, s), 2.20 (2H, s), 2.68 (2H, s), 3.73 (2H, s), 4.05 (3H, s), 7.25-7.36 (2H, m), 7.50-7.57 (2H, m)。
参考例57
1-(3-アミノフェニル)-3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-5-アセトニトリル
 1-(3-ブロモフェニル)-3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-5-アセトニトリル (170 mg, 0.375 mmol) のトルエン (1.5 mL) 溶液にベンゾフェノンイミン (0.075 mL, 0.450 mmol)、2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル (17.5 mg, 0.0281 mmol)、ナトリウム tert-ブトキシド (50.4 mg, 0.525 mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0) (8.6 mg, 0.00938 mmol) を加え、窒素雰囲気下、80 ℃ で 15 時間攪拌した。冷後、反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をテトラヒドロフラン (3 mL) に溶解させ、1 M 塩酸 (1 mL) を加え、室温で 30 分間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 2:1) に供し、表題化合物 (94 mg、収率 64%) を得た。
油状物。
1H NMR (CDCl3) δ1.26 (6H, s), 1.31 (6H, s), 2.30 (2H, s), 2.66 (2H, s), 3.73 (2H, s), 4.02 (3H, s), 6.67 (3H, m), 7.10-7.18 (1H, m)。
参考例58
N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチル-6-プロポキシフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンズアミド
 参考例50と同様の方法により 1-ヨードプロパンを用いて表題化合物を得た。収率 62%。
1H NMR (CDCl3) δ1.04 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.26 (6H, s), 1.30 (6H, s), 1.75-1.91 (2H, m), 2.17 (2H, s), 2.69 (2H, s), 4.07 (2H, q, J = 6.9 Hz), 5.40 (1H, br s), 5.47 (1H, br s), 6.62 (1H, s), 7.02 (1H, s), 7.45-7.50 (2H, m), 7.86-7.89 (2H, m)。
参考例59
N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-[6-(2-アミノ-2-オキソエトキシ)-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]ベンズアミド塩酸塩
 参考例50と同様の方法により 2-ヨードアセトアミドを用いて表題化合物の遊離塩基を得た。これを酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液を加え、減圧濃縮し、得られた結晶を酢酸エチルで洗浄して表題化合物を得た。収率 68%。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.25 (6H, s), 1.48 (12H, s), 2.20-2.30 (2H, m), 3.05-3.20 (2H, m), 4.70 (2H, s), 6.91 (1H, s), 6.91 (1H, s), 6.94 (1H, s), 7.20 (1H, s), 7.41 (1H, s), 7.54 (1H, s), 7.70-7.74 (2H, m), 8.15-8.30 (2H, m), 8.47 (1H, s)。
参考例60
3-[5-(シアノメチル)-3,4,8,9-テトラヒドロ-6-ヒドロキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]-N-メチルベンズアミド
 3-[5-(シアノメチル)-3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]-N-メチルベンズアミド塩酸塩 (529 mg, 1.13 mmol) の 1,2-ジクロロエタン (3 mL) 溶液に塩化アルミニウム (452 mg, 3.39 mmol) を氷冷下で加え、室温で 4.5 時間攪拌した。塩化アルミニウム (301 mg, 2.26 mmol) をさらに加え、室温で 3 時間攪拌した。反応混合物に氷水、酢酸エチル、テトラヒドロフランを加え、5 M 水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性とし、析出物を濾取した。水層を分離し、酢酸エチル−テトラヒドロフラン混合液で2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、減圧濃縮した。得られた結晶をジイソプロプルエーテルで洗浄して表題化合物 (280 mg、収率 59%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.25 (6H, s), 1.35 (6H, s), 2.14 (2H, s), 2.76 (2H, s), 2.97 (3H, d, J = 4.8 Hz), 3.72 (2H, s), 6.80-6.85 (1H, m), 7.47-7.50 (2H, m), 7.85-7.93 (2H, m)。
参考例61
3-[5-(シアノメチル)-6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]-N-メチルベンズアミド
 参考例50と同様の方法により 3-[5-(シアノメチル)-3,4,8,9-テトラヒドロ-6-ヒドロキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]-N-メチルベンズアミドとヨードエタンから表題化合物を得た。収率 79%。
1H NMR (CDCl3) δ1.26 (12H, s), 1.39 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.10 (2H, s), 2.68 (2H, s), 3.00 (3H, d, J = 4.8 Hz), 3.76 (2H, s), 4.34 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.40-6.53 (1H, br), 7.44-7.50 (2H, m), 7.75 (1H, s), 7.83-7.89 (1H, m)。
参考例62
N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-[3,4,8,9-テトラヒドロ-6-(2-ヒドロキシエトキシ)-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]ベンズアミド
 N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-ヒドロキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンズアミド (438 mg, 0.974 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (4 mL) 溶液に炭酸カリウム (148 mg, 1.07 mmol)、ヨウ化カリウム (16 mg, 0.0974 mmol)、2-ブロモエタノール (0.076 mL, 1.07 mmol) を加え、60 ℃ で 5 時間攪拌した。さらに 2-ブロモエタノール (0.035 mL, 0.487 mmol) を加え、60 ℃ で 15 時間攪拌した。冷後、反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を塩化ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 50:1 の後 20:1) に供し、酢酸エチルから結晶化して表題化合物 (209 mg、収率 44%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.25 (6H, s), 1.30 (6H, s), 1.71 (6H, s), 2.18 (2H, s), 2.68 (2H, s), 3.95 (2H, t, J = 4.4 Hz), 4.21 (2H, t, J = 4.4 Hz), 5.43 (1H, br s), 6.45 (1H, br s), 6.66 (1H, s), 7.01 (1H, s), 7.42-7.49 (2H, m), 7.84-7.90 (2H, m)。
参考例63
N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-[3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチル-6-(2-プロピニルオキシ)フロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]ベンズアミド
 参考例50と同様の方法により3-ブロモ-1-プロピンを用いて表題化合物を得た。収率 76%。
1H NMR (CDCl3) δ1.25 (6H, s), 1.30 (6H, s), 1.71 (6H, s), 2.18 (2H, s), 2.59 (1H, t, J = 2.2 Hz), 2.70 (2H, s), 4.83 (2H, d, J = 2.2 Hz), 5.81 (1H, br s), 6.78 (1H, br s), 7.41-7.49 (2H, m), 7.86-7.91 (2H, m)。
参考例64
N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-[6-(ジフルオロメトキシ)-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]ベンズアミド
 N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-ヒドロキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンズアミド (451 mg, 1.00 mmol) の 1,4-ジオキサン (4 mL) 懸濁液に塩化ベンジルトリエチルアンモニウム (11 mg, 0.050 mmol)、水酸化ナトリウム (120 mg, 3.01 mmol) 水 (0.12 mL) 溶液を加え、クロロジフルオロメタンを氷冷下、10 分間バブリング後、室温で 5 時間攪拌した。再度クロロジフルオロメタンをバブリングした後、室温で 15 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/メタノール 50:1 の後 10:1) に供し、ジエチルエーテル−ヘキサンから結晶化して表題化合物 (276 mg、収率 55%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.26 (6H, s), 1.30 (6H, s), 1.72 (6H, s), 2.20 (2H, s), 2.69 (2H, s), 5.41 (1H, br s), 6.40 (1H, br s), 6.57 (1H, d, J = 74.2 Hz), 6.87 (1H, s), 7.01 (1H, s), 7.47-7.50 (2H, m), 7.85-7.90 (2H, m)。
参考例65
3-[5-(シアノメチル)-3,4,8,9-テトラヒドロ-6-ヒドロキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]安息香酸 メチルエステル
 参考例60と同様の方法により3-[5-(シアノメチル)-3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]安息香酸 メチルエステルから表題化合物を得た。収率 40%。
1H NMR (CDCl3) δ1.27 (12H, s), 2.16 (2H, s), 2.72 (2H, s), 3.76 (2H, s), 3.93 (3H, s), 5,75 (1H, br s), 7.47-7.51 (1H, m), 7.58-7.61 (1H, m),8.05 (1H, s), 8.15-8.12 (1H, m)。
参考例66
3-[5-(シアノメチル)-6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]安息香酸 メチルエステル
 参考例50と同様の方法により3-[5-(シアノメチル)-3,4,8,9-テトラヒドロ-6-ヒドロキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]安息香酸 メチルエステルとヨードエタンから表題化合物を得た。収率 64%。
1H NMR (CDCl3) δ1.27 (6H, s), 1.28 (6H, s), 1.39 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.11 (2H, s), 2.69 (2H, s), 3.76 (2H, s), 3.93 (3H, s), 4.34 (2H, q, J = 7.2 Hz), 7.49 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.59-7.62 (1H, m), 8.06-8.11 (2H, m)。
参考例67
N-(2-アミノ-1,1-ジメチル-2-オキソエチル)-3-[5-(シアノメチル)-6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]ベンズアミド
 参考例30と同様の方法により3-[5-(シアノメチル)-6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]安息香酸 メチルエステルから3-[5-(シアノメチル)-6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル]安息香酸を得た。得られた安息香酸誘導体から参考例31と同様の方法により表題化合物を得た。収率 72%。
1H NMR (CDCl3) δ1.32-1.50 (15H, m), 1.73 (6H, s), 2.28 (2H, s), 2.92 (2H, s), 3.77 (3H, s), 4.52 (2H, q, J = 7.0 Hz), 5.35 (1H, br s), 6.50 (1H, br s), 7.41 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.55 (1H, t, J = 8.0 Hz), 8.09 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.34 (1H, br s), 8.44 (1H, s)。
参考例68
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-N-メチルベンズアミド
 参考例34と同様の方法により7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノールおよび 4-シアノ-N-メチルベンズアミドから表題化合物を得た。収率 50%。
1H NMR (CDCl3) δ1.25 (6H, s), 1.29 (6H, s), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.16 (2H, s), 2.67 (2H, s), 3.04 (3H, d, J = 5.0 Hz), 4.18 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.29 (1H, t, J = 5.0 Hz), 6.61 (1H, s), 7.45 (2H, dd, J = 6.8, 1.8 Hz), 7.78 (2H, dd, J = 6.8, 1.8 Hz)。
参考例69
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゼンアミン二塩酸塩
 参考例34と同様の方法により 7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノールおよび 4-アミノベンゾニトリルから表題化合物の遊離塩基を得た。これを酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液を加え、減圧濃縮し、エタノール−ジイソプロピルエーテルから結晶化して表題化合物を得た。収率 31%。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.29 (6H, s), 1.36 (6H, s), 1.36 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.50 (2H, s), 3.04 (2H, s), 4.21 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.76 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.02 (1H, s), 7.08 (2H, br s), 7.36 (2H, d, J = 8.4 Hz), 11.66 (1H, br s)。
参考例70
N-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]アセトアミド
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゼンアミン二塩酸塩 (323 mg, 0.738 mmol) の テトラヒドロフラン (3 mL) 溶液に、氷冷下、トリエチルアミン (0.34 mL, 2.44 mmol)、アセチルクロリド (0.058 mL, 0.812 mmol) を加え、室温で 2 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 2:1 の後1:1) に供し、ジエチルエーテル−ヘキサンから結晶化して表題化合物 (191 mg、収率 64%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.22 (6H, s), 1.31 (6H, s), 1.45 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.18 (3H, s), 2.25 (2H, s), 2.65 (2H, s), 4.17 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.58 (1H, s), 7.34 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.40 (1H, s), 7.52 (2H, d, J = 8.0 Hz)。
参考例71
3,4,8,9-テトラヒドロ-N,3,8,8-テトラメチル-6-(メチルアミノ)-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-3-メタンアミン
 3-(ブロモメチル)-6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,8,8-トリメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン塩酸塩 (0.50 g、1.08 mmol) および 40% メチルアミン/メタノール溶液 (4 mL) の混合物を窒素雰囲気下の封管中、160 ℃ で 15 時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、残渣を炭酸水素ナトリウム水溶液で塩基性にして、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/メタノール 19:1から酢酸エチル/メタノール/トリエチルアミン 92:5:3)、次いで塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 3:1) で精製した後、酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから再結晶し、表題化合物 (0.18 g、収率 46%) を得た。
融点 126-128 ℃。
1H NMR (CDCl3) δ1.08 (3H, s), 1.22 (3H, s), 1.28 (3H, s), 2.10 (1H, d, J=15.8 Hz), 2.19 (1H, d, J=15.8 Hz), 2.46 (3H, s), 2.47 (1H, d, J=15.2 Hz), 2.67 (1H, d, J=10.8 Hz), 2.81 (1H, d, J=10.8 Hz), 2.91 (3H, d, J=5.0 Hz), 3.05 (2H, d, J=15.2 Hz), 3.98 (1H, br d, J=5.0 Hz), 6.31 (1H, s), 7.37 (5H, s)。
参考例72
2-[(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,8,8-トリメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-3-イル)メチル]-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
 3-(ブロモメチル)-6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,8,8-トリメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン塩酸塩 (0.80 g、1.72 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (15 mL) 溶液を氷冷し、これに水素化ナトリウム (66% 油分散物) (62.6 mg、1.72 mmol) およびフタルイミドカリウム (0.414 g、2.24 mmol) を加えた。混合物を窒素雰囲気下、170 ℃ で 3 時間撹拌した後、室温に戻した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 3:2から酢酸エチル) で精製した後、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物 (0.53g、収率 62%) を得た。
融点 187-189 ℃。
1H NMR (CDCl3) δ1.18 (3H, s), 1.21 (3H, s), 1.37 (3H, s), 1.44 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.04 (1H, d, J=16.4 Hz), 2.11 (1H, d, J=16.4 Hz), 2.79 (1H, d, J=15.8 Hz), 3.00 (1H, d, J=15.8 Hz), 3.84 (1H, d, J=13.6 Hz), 3.95 (1H, d, J=13.6 Hz), 4.13 (2H, q, J=7.0 Hz), 6.53 (1H, s), 7.36-7.44 (5H, m), 7.63-7.78 (4H, m)。
参考例73
6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,8,8-トリメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-3-アセトニトリル
 3-(ブロモメチル)-6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,8,8-トリメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン (3.00 g、7.00 mmol) のジメチルスルホキシド (24 mL) 溶液にシアン化ナトリウム (0.378 g、7.70 mmol) を加え、窒素雰囲気下、混合物を 80 ℃ で 15 時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 4:1から7:3) で精製して、表題化合物 (0.51 g、収率 19%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.30 (3H, s), 1.33 (3H, s), 1.36 (3H, s), 1.48 (3H, t, J=6.9 Hz), 2.21 (2H, s), 2.58 (1H, d, J=16.5 Hz), 2.71 (1H, d, J=16.5 Hz), 2.81 (1H, d, J=15.6 Hz), 2.91 (1H, d, J=15.6 Hz), 4.20 (2H, q, J=6.9 Hz), 6.66 (1H, s), 7.40 (5H, s)。
参考例74
6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,8,8-トリメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-3-アセトアミド
 氷冷した6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,8,8-トリメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-3-アセトニトリル (0.41 g、1.09 mmol) のメタノール (5 mL) 溶液に 1 M 水酸化ナトリウム水溶液 (1.64 mL、1.64 mmol) および 30% 過酸化水素水 (0.186g、1.64 mmol) を加え、混合物を室温で 24 時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/メタノール 19:1) で精製して、表題化合物 (0.31 g、収率 72%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.13 (3H, s), 1.28 (3H, s), 1.36 (3H, s), 1.47 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.15 (1H, d, J=16.2 Hz), 2.31 (1H, d, J=16.2 Hz), 2.53 (1H, d, J=14.4 Hz), 2.56 (1H, d, J=15.4 Hz), 2.68 (1H, d, J=14.4 Hz), 2.88 (1H, d, J=15.4 Hz), 4.19 (2H, q, J=7.0 Hz), 5.48-5.50 (1H, m), 6.63 (1H, s), 7.41 (5H, s), 7.90 (1H, br d, J=4.0 Hz)。
参考例75
6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,8,8-トリメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-3-メタンアミン
 2-[(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,8,8-トリメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-3-イル)メチル]-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン (2.44 g、4.93 mmol) のエタノール (20 mL) 懸濁液にヒドラジン一水和物 (0.550 mL、11.3 mmol) を加え、混合物を 3 時間加熱還流した。室温に戻した反応液を 1 M 水酸化ナトリウム水溶液で塩基性にした後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を 1 M 水酸化ナトリウム水溶液および水で洗浄した後、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/メタノール 97:3) で精製して、表題化合物 (1.71 g、収率 95%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.06 (3H, s), 1.28 (3H, s), 1.33 (3H, s), 1.46 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.14 (1H, d, J=16.2 Hz), 2.24 (1H, d, J=16.2 Hz), 2.47 (1H, d, J=15.6 Hz), 2.79 (1H, d, J=12.8 Hz), 2.88 (1H, d, J=12.8 Hz), 2.91 (1H, d, J=15.6 Hz), 4.19 (2H, q, J=7.0 Hz), 6.62 (1H, s), 7.39 (5H, s)。
参考例76
N-[(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,8,8-トリメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-3-イル)メチル]ベンズアミド
 氷冷した6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,8,8-トリメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-3-メタンアミン (0.20 g、0.55 mmol) のテトラヒドロフラン (3 mL) 溶液に 1 M 水酸化ナトリウム水溶液 (1.4 mL、1.4 mmol) を加え、さらにベンゾイルクロリド (0.096 mL、0.82 mmol) を滴下した。混合物を氷冷下で 30 分間撹拌した後に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後に減圧濃縮して、表題化合物 (0.24 g、収率 93%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.07 (3H, s), 1.27 (3H, s), 1.33 (3H, s), 1.46 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.12 (1H, d, J=16.2 Hz), 2.24 (1H, d, J=16.2 Hz), 2.57 (1H, d, J=15.6 Hz), 2.94 (1H, d, J=15.6 Hz), 3.61-3.70 (1H, m), 3.78-3.88 (1H, m), 4.18 (2H, q, J=7.0 Hz), 6.64 (1H, s), 6.97-7.02 (1H, m), 7.41-7.51 (8H, m), 7.75-7.79 (2H, m)。
参考例77
2-クロロ-N-[(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,8,8-トリメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-3-イル)メチル]アセトアミド
 氷冷した6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,8,8-トリメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-3-メタンアミン (0.540 g、1.48 mmol) のテトラヒドロフラン (7 mL) 溶液に 1 M 水酸化ナトリウム水溶液 (3.7 mL、3.7 mmol) を加え、さらにクロロアセチルクロリド (0.177 mL、2.22 mmol) を滴下した。混合物を氷冷下で 15 分間撹拌した後に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後に減圧濃縮して、表題化合物 (0.64 g、収率 98%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.04 (3H, s), 1.28 (3H, s), 1.35 (3H, s), 1.47 (3H, t, J=6.9 Hz), 2.15 (1H, d, J=16.2 Hz), 2.27 (1H, d, J=16.2 Hz), 2.54 (1H, d, J=12.0 Hz), 2.85 (1H, d, J=12.0 Hz), 3.39-3.46 (1H, m), 3.63-3.70 (1H, m), 4.07 (2H, s), 4.18 (2H, q, J=6.9 Hz), 6.63 (1H, s), 7.32-7.42 (6H, m)。
参考例78
N-[(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,8,8-トリメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-3-イル)メチル]-1H-イミダゾール-1-アセトアミド
 2-クロロ-N-[(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,8,8-トリメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-3-イル)メチル]アセトアミド (0.340 g、0.771 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (5 mL) 溶液に水素化ナトリウム (66% 油分散物) (33.6 mg、0.925 mmol) およびイミダゾール (0.157 g、2.31 mmol) を加え、混合物を室温で 30 分間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/メタノール 19:1) で精製して、表題化合物 (0.262 g、収率 72%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ0.91 (3H, s), 1.26 (3H, s), 1.36 (3H, s), 1.46 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.13 (1H, d, J=16.2 Hz), 2.31 (1H, d, J=16.2 Hz), 2.46 (1H, d, J=15.2 Hz), 2.75 (1H, d, J=15.2 Hz), 3.23-3.33 (1H, m), 3.59-3.70 (1H, m), 4.18 (2H, q, J=7.0 Hz), 4.67 (2H, s), 6.50-6.58 (1H, m), 6.61 (1H, s), 6.93 (1H, s), 7.08-7.10 (2H, m), 7.28-7.31 (2H, m), 7.41-7.44 (2H, m), 7.52 (1H, s)。
参考例79
N-[(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,8,8-トリメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-3-イル)メチル]メタンスルホンアミド
 氷冷した6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,8,8-トリメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-3-メタンアミン (0.200 g、0.549 mmol) のテトラヒドロフラン (3 mL) 溶液に 1 M 水酸化ナトリウム水溶液 (1.4 mL、1.4 mmol) を加え、さらにメタンスルホニルクロリド (0.064 mL、0.82 mmol) を滴下した。混合物を氷冷下で 30 分間撹拌した後に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後に減圧濃縮し、さらに残渣をヘキサンで洗浄した後に乾燥して、表題化合物 (0.17 g、収率 70%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.05 (3H, s), 1.27 (3H, s), 1.35 (3H, s), 1.47 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.13 (1H, d, J=16.2 Hz), 2.28 (1H, d, J=16.2 Hz), 2.46 (1H, d, J=15.4 Hz), 2.96 (3H, s), 3.05 (1H, d, J=15.4 Hz), 3.18-3.26 (1H, m), 3.37-3.44 (1H, m), 4.19 (2H, q, J=7.0 Hz), 5.04-5.10 (1H, m), 6.63 (1H, s), 7.40 (5H, s)。
参考例80
N-[(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,8,8-トリメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-3-イル)メチル]-2-(ジメチルアミノ)アセトアミド
 2-クロロ-N-[(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,8,8-トリメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-3-イル)メチル]アセトアミド (0.300 g、0.680 mmol) のテトラヒドロフラン (4 mL) 溶液に 40% ジメチルアミン水溶液 (1 mL)を加え、混合物を室温で 1 時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後に減圧濃縮して、表題化合物 (0.230 g、収率 75%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.05 (3H, s), 1.27 (3H, s), 1.33 (3H, s), 1.46 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.12 (1H, d, J=16.4 Hz), 2.23 (1H, d, J=16.4 Hz), 2.26 (6H, s), 2.53 (1H, d, J=15.8 Hz), 2.84 (1H, d, J=15.8 Hz), 2.97 (2H, s), 3.43-3.62 (2H, m), 4.18 (2H, q, J=7.0 Hz), 6.62 (1H, s), 7.38-7.44 (5H, m), 7.67-7.75 (1H, m)。
参考例81
N-[(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,8,8-トリメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-3-イル)メチル]アセトアミド
 参考例79と同様の方法により、6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,8,8-トリメチル-1-フェニルフロ[2,3-h]イソキノリン-3-メタンアミンと無水酢酸から表題化合物を得た。収率 63%。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.01 (3H, s), 1.27 (3H, s), 1.34 (3H, s), 1.46 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.00 (3H, s), 2.12 (1H, d, J=16.2 Hz), 2.24 (1H, d, J=16.2 Hz), 2.49 (1H, d, J=15.6 Hz), 2.86 (1H, d, J=15.6 Hz), 3.40-3.51 (1H, m), 3.53-3.63 (1H, m), 4.18 (2H, q, J=7.0 Hz), 6.17-6.24 (1H, m), 6.62 (1H, s), 7.41 (5H, s)。
参考例82
3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-4-ヒドロキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-N-メチルベンズアミド
 3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-N-メチルベンズアミド (2.78 g、6.84 mmol)、N-ブロモこはく酸イミド (1.46 g、8.21 mmol) および 2,2'-アゾビス(イソブチロニトリル) (0.112 g、0.684 mmol) の混合物を、1 時間加熱還流した。室温に戻した反応液を減圧濃縮し、残渣に炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル) で精製した後に酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物 (0.400 g、収率 14%) を得た。
融点 186-188 ℃。
1H NMR (CDCl3) δ1.18 (3H, s), 1.26 (3H, s), 1.30 (6H, s), 1.47 (3H, t, J=6.9 Hz), 2.14 (2H, s), 2.94 (3H, d, J=4.8 Hz), 4.12 (2H, q, J=6.9 Hz), 4.38 (1H, br s), 6.90 (1H, s), 6.96 (1H, br s), 7.41-7.46 (2H, m), 7.71 (1H, s), 7.84-7.88 (1H, m)。
参考例83
3-(6-エトキシ-4-フルオロ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-N-メチルベンズアミド
 3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-4-ヒドロキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-N-メチルベンズアミド (0.100 g、0.237 mmol) のジクロロメタン (3 mL) 溶液を -78 ℃ に冷却し、これにジエチルアミノ硫黄トリフルオリド (41.7 μL、0.284 mmol) を加え、混合物を撹拌しながら徐々に室温に戻した。反応液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル) で精製した後に酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物 (79.0 mg、収率 79%) を得た。
融点 172-173 ℃。
1H NMR (CDCl3) δ1.12 (3H, s), 1.28 (3H, s), 1.33 (3H, s), 1.47 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.48 (3H, s), 2.13 (1H, d, J=16.2 Hz), 2.22 (1H, d, J=16.2 Hz), 2.97 (3H, d, J=4.6 Hz), 4.22 (2H, q, J=7.0 Hz), 5.10 (1H, d, J=50.8 Hz), 6.43-6.53 (1H, m), 6.87-6.89 (1H, m), 7.42-7.50 (2H, m), 7.79 (1H, s), 7.85-7.93 (1H, m)。
参考例84
3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチル-4-オキソフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-N-メチルベンズアミド
 3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-4-ヒドロキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-N-メチルベンズアミド (0.450 g、1.07 mmol) のクロロホルム (5 mL) 溶液に二酸化マンガン (1.5 g) を加え、混合物を室温で 15 時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル) で精製した後に酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物 (0.289 g、収率 64%) を得た。
融点 233-235 ℃。
1H NMR (CDCl3) δ1.33 (6H, s), 1.49 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.50 (6H, s), 2.16 (2H, s), 2.98 (3H, d, J=4.4 Hz), 4.25 (2H, q, J=7.0 Hz), 6.47 (1H, br d, J=4.4 Hz), 7.42-7.52 (2H, m), 7.56 (1H, s), 7.75-7.79 (1H, m), 7.86-7.92 (1H, m)。
参考例85
3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-N,N-ジメチルベンズアミド
 3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸塩酸塩 (0.200 g、0.465 mmol) および 1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール一水和物 (78.4 mg、0.512 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (2 mL) 溶液に 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (0.116 g、0.605 mmol) を氷冷下で加え、混合物を氷冷下で 30 分間撹拌した。これに 50% ジメチルアミン水溶液 (1 mL) を加え、混合物を氷冷下でさらに 1 時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後に減圧濃縮して、表題化合物 (0.188 g、収率 96%) を得た。
油状物。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.31 (6H, s), 1.46 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.23 (2H, s), 2.67 (2H, s), 3.00-3.08 (6H, m), 4.18 (2H, q, J=7.0 Hz), 6.60 (1H, s), 7.42-7.49 (4H, m)。
参考例86
1-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゾイル]ピロリジン
 3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸塩酸塩 (0.20 g、0.465 mmol)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール一水和物 (78.4 mg、0.512 mmol) およびピロリジン (58.2 μL、0.698 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (2 mL) 懸濁液に 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (0.116 g、0.605 mmol) およびトリエチルアミン (0.195 mL、1.40 mmol) を加え、混合物を室温で 1 時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後に減圧濃縮して、表題化合物 (0.175 g、収率 84%) を得た。
油状物。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, s), 1.31 (6H, s), 1.46 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.82-1.99 (4H, m), 2.22 (2H, s), 2.67 (2H, s), 3.44 (2H, t, J=6.2 Hz), 3.63 (2H, t, J=6.4 Hz), 4.18 (2H, q, J=7.0 Hz), 6.60 (1H, s), 7.38-7.60 (4H, m)。
参考例87
1-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゾイル]ピペリジン
 参考例86と同様の方法により、3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸塩酸塩とピペリジンから表題化合物を得た。収率 79%。
油状物。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, s), 1.31 (6H, s), 1.46 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.48-1.71 (6H, m), 2.22 (2H, s), 2.67 (2H, s), 3.39 (2H, br s), 3.68 (2H, br s), 4.18 (2H, q, J=7.0 Hz), 6.60 (1H, s), 7.38-7.50 (4H, m)。
参考例88
3-[[[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]アミノ]カルボニル]-1-ピペリジンカルボン酸 1,1-ジメチルエチルエステル
 3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゼンアミン (3.50 g、9.60 mmol)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール一水和物 (1.62 g、10.6 mmol) および1-[[(1,1-ジメチルエチル)オキシ]カルボニル]-3-ピペリジンカルボン酸 (2.20 g、9.60 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (30 mL) 溶液に 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (2.39 g、12.5 mmol) およびトリエチルアミン (4.02 mL、28.8 mmol) を加え、混合物を 50 ℃ で 2 時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:4から酢酸エチル) で精製した後に酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物 (3.04 g、収率 55%) を得た。
融点 202-203 ℃。
1H NMR (CDCl3) δ1.19 (3H, s), 1.24 (3H, s), 1.31 (6H, s), 1.38-1.72 (2H, m), 1.45 (9H, s), 1.46 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.91 (2H, br s), 2.26 (2H, s), 2.45 (1H, br s), 2.65 (2H, s), 3.09 (1H, br s), 3.38 (1H, br s), 3.72 (1H, br s), 3.90-3.98 (1H, m), 4.18 (2H, q, J=7.0 Hz), 6.58 (1H, s), 7.03 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.22-7.30 (1H, m), 7.48 (1H, s), 7.75 (1H, d, J=8.2 Hz), 8.52 (1H, br s)。
参考例89
N-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド二塩酸塩
 3-[[[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]アミノ]カルボニル]-1-ピペリジンカルボン酸 1,1-ジメチルエチルエステル (2.48 g、4.31 mmol) のエタノール (30 mL) 溶液に 4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液 (2.5 mL) を加え、混合物を 60 ℃ で 1 時間撹拌した。反応液を室温に戻した後に減圧濃縮した。残渣を酢酸エチルから結晶化し、表題化合物 (2.18 g、収率 92%) を得た。
融点 256-257 ℃ (分解)。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.18 (3H, t, J=7.1 Hz), 1.24 (6H, s), 1.46 (6H, br s), 1.59-1.80 (3H, m), 2.06-2.10 (1H, m), 2.22-2.43 (2H, m), 2.86-3.48 (7H, m), 4.24 (2H, q, J=7.1 Hz), 7.08 (1H, s), 7.32 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.59 (1H, t, J=7.8 Hz), 7.88 (1H, br s), 7.99 (1H, s), 9.18-9.29 (1H, m), 9.33-9.48 (1H, m)。
参考例90
N-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]ウレア
 3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゼンアミン二塩酸塩 (0.800 g、1.83 mmol) のテトラヒドロフラン (10 mL) 懸濁液にトリエチルアミン (0.510 mL、3.66 mmol) を加え、赤色が消えるまで撹拌した。これにシアン酸ナトリウム (0.238 g、3.66 mmol) を加えた後に混合物を氷冷し、トリフルオロ酢酸 (0.705 mL、9.15 mmol) を滴下した。混合物を室温で 2 時間撹拌した後に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物 (0.470 g、収率 63%) を得た。
融点 202-205 ℃。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.30 (6H, s), 1.45 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.27 (2H, s), 2.67 (2H, s), 4.17 (2H, q, J=7.0 Hz), 4.92 (2H, br s), 6.58 (1H, s), 6.94 (1H, d, J=7.2 Hz), 7.19 (1H, d, J=8.2 Hz), 7.25-7.28 (1H, m), 7.36 (1H, d, J=7.2 Hz), 7.75 (1H, br s)。
参考例91
2-メチル-N-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-[(トリフルオロアセチル)アミノ]プロパンアミド
 3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゼンアミン二塩酸塩 (1.50 g、3.43 mmol)、2-メチル-2-[(トリフルオロアセチル)アミノ]プロピオン酸 (0.683 g、3.43 mmol)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール一水和物 (0.525 g、3.43 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (10 mL) 懸濁液に 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (0.855 g、4.46 mmol) およびトリエチルアミン (1.67 mL、12.0 mmol) を加え、混合物を室温で 15 時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/メタノール 97:3) で精製し、表題化合物 (1.32 g、収率 71%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.32 (6H, s), 1.47 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.76 (6H, s), 2.29 (2H, s), 2.66 (2H, s), 4.18 (2H, q, J=7.0 Hz), 6.60 (1H, s), 7.15 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.37 (1H, t, J=7.8 Hz), 7.45-7.49 (1H, m), 7.64-7.71 (1H, m), 7.80 (2H, s)。
参考例92
N-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-5-オキソ-2-ピロリジンカルボキサミド
 参考例91と同様の方法により、3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゼンアミン二塩酸塩と5-オキソ-2-ピロリジンカルボン酸から表題化合物を得た。収率 78%。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.22 (6H, br s), 1.30 (6H, s), 1.46 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.00 (2H, br s), 2.21 (2H, s), 2.28-2.55 (4H, m), 4.08-4.23 (3H, m), 6.58 (1H, s), 7.07 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.15-7.30 (2H, m), 7.54 (1H, s), 7.71 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.71 (1H, br s)。
参考例93
2-アミノ-2-メチル-N-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]プロパンアミド
 2-メチル-N-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-[(トリフルオロアセチル)アミノ]プロパンアミド (1.25 g、2.29 mmol) のテトラヒドロフラン (10 mL) 溶液に 2 M 水酸化ナトリウム水溶液 (5 mL) を加え、混合物を 90 ℃ で 24 時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後に減圧濃縮し、表題化合物 (0.98 g、収率 95%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, s), 1.31 (6H, s), 1.43-1.48 (9H, m), 2.28 (2H, s), 2.65 (2H, s), 4.18 (2H, q, J=7.8 Hz), 6.59 (1H, s), 7.07 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.33 (1H, t, J=7.8 Hz), 7.54 (1H, s), 7.82 (1H, d, J=7.8 Hz), 9.97 (1H, s)。
参考例94
5,5-ジメチル-3-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2,4-イミダゾリジンジオン
 2-アミノ-2-メチル-N-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]プロパンアミド (0.890 g、1.98 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (10 mL) 溶液にN,N'-カルボニルジイミダゾール (0.685 g、4.22 mmol) を加え、混合物を室温で 20 時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:1 から酢酸エチル) で精製した後、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物 (0.370 g、収率 39%) を得た。
融点 237-238 ℃。
1H NMR (CDCl3) δ1.25-1.32 (18H, m), 1.47 (3H, t, J=6.9 Hz), 2.37 (2H, br s), 2.69 (2H, s), 4.19 (2H, q, J=6.9 Hz), 6.60 (1H, s), 7.28-7.34 (1H, m), 7.42-7.48 (2H, m), 7.55 (1H, br s), 7.62 (1H, s)。
参考例95
3-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2,4-イミダゾリジンジオン
 3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゼンアミン二塩酸塩 (0.800 g、1.83 mmol) のテトラヒドロフラン (12 mL) 懸濁液にトリエチルアミン (0.561 mL、4.03 mmol) を加え、赤色が消失するまで撹拌した。これにイソシアナト酢酸エチル (0.215 mL、1.92 mmol) を加え、混合物を 60 ℃ で 1.5 時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に 5 M 塩酸 (14 mL) を加え、混合物を 85 ℃ で 2 時間撹拌した。反応液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:4 から酢酸エチル/メタノール 97:3) で精製した後、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物 (0.695 g、収率 85%) を得た。
融点 202-204 ℃。
1H NMR (CDCl3) δ1.25 (6H, br s), 1.33 (6H, s), 1.46 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.36 (2H, br s), 2.66 (2H, s), 3.98 (2H, s), 4.18 (2H, q, J=7.0 Hz), 6.59 (1H, s), 7.41-7.52 (4H, m)。
参考例96
3-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-1-メチル-2,4-イミダゾリジンジオン
 氷冷した 3-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2,4-イミダゾリジンジオン (0.567 g, 1.27 mmol) のテトラヒドロフラン (5 mL) 溶液に水素化ナトリウム (66% 油分散物) (55.3 mg、1.52 mmol) を加え、混合物を氷冷下で 20 分間撹拌した。これにヨードメタン (94.6 μL、1.52 mmol) を滴下し、混合物を氷冷下でさらに 1 時間撹拌した。反応液に炭酸水素ナトリウム水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:4) で精製し、表題化合物 (0.375 g、収率 64%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, s), 1.33 (6H, s), 1.45 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.36 (2H, br s), 2.65 (2H, s), 3.06 (3H, s), 4.00 (2H, s), 4.18 (2H, q, J=7.0 Hz), 6.58 (1H, s), 7.48-7.52 (4H, m)。
参考例97
1-アセチル-N-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド
 N-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド二塩酸塩 (0.400 g、0.729 mmol) のテトラヒドロフラン (3 mL) 懸濁液を氷冷し、 2 M 水酸化ナトリウム水溶液 (1.5 mL、3.0 mmol) を加え、撹拌した。これに無水酢酸 (0.103 mL、1.09 mmol) を滴下し、混合物を室温で 1 時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後に減圧濃縮し、表題化合物 (0.38 g、定量的) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.16 (3H, s), 1.23 (3H, s), 1.30 (6H, s), 1.45 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.50-1.55 (1H, m), 1.62-1.81 (1H, m), 1.99 (2H, s), 2.13 (3H, s), 2.25 (2H, s), 2.62-2.75 (3H, m), 3.28-3.47 (2H, m), 3.59-3.66 (0.7H, m), 3.87-3.93 (0.3H, m), 4.11-4.21 (2.7H, m), 4.47-4.55 (0.3H, m), 6.56-6.60 (1H, m), 6.98-7.04 (1H, m), 7.21-7.25 (1H, m), 7.35 (0.3H, s), 7.53 (0.7H, s), 7.64-7.68 (0.7H, m), 7.87-7.92 (0.3H, m), 8.70 (0.3H, br s), 8.98 (0.7H, br s)。
参考例98
N3-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-1,3-ピペリジンジカルボキサミド
 参考例90と同様の方法により、N-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド二塩酸塩とシアン酸ナトリウムから表題化合物を得た。収率 75%。
融点 119-121 ℃ (酢酸エチルから再結晶)。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.13 (6H, s), 1.22 (6H, s), 1.32 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.50-1.66 (2H, m), 1.81-2.01 (1H, m), 2.28 (2H, s), 2.31-2.48 (1H, m), 2.53-2.66 (4H, m), 2.70-2.81 (1H, m), 3.83-3.95 (1H, m), 4.00-4.13 (3H, m), 5.96 (2H, s), 6.75 (1H, s), 7.03 (1H, d, J=7.5 Hz), 7.34 (1H, t, J=7.5 Hz), 7.60-7.71 (2H, m), 10.07 (1H, s)。
参考例99
N3-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-N1-メチル-1,3-ピペリジンジカルボキサミド
 N-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド二塩酸塩 (0.500 g、0.912 mmol) のテトラヒドロフラン (10 mL) 懸濁液にトリエチルアミン (0.280 mL、2.01 mmol) を加え、混合物を室温で 15 分間撹拌した。これにイソシアン酸メチル (64.5 μL、1.09 mmol) を滴下して、混合物を室温で 1.5 時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後に減圧濃縮して、表題化合物 (0.30 g、収率62%) を得た。
非晶質。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.12 (6H, s), 1.22 (6H, s), 1.33 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.56-1.64 (2H, m), 1.91 (1H, br d, J=10.4 Hz), 2.28 (2H, s), 2.33-2.45 (1H, m), 2.50-2.67 (7H, m), 2.76 (1H, t, J=12.6 Hz), 3.90 (1H, br d, J=12.6 Hz), 4.01-4.13 (3H, m), 6.37-6.47 (1H, m), 6.77 (1H, s), 7.01 (1H, d, J=7.6 Hz), 7.32 (1H, t, J=7.6 Hz), 7.60-7.65 (2H, m), 10.01 (1H, s)。
参考例100
N-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド
 3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゼンアミン二塩酸塩 (0.800 g、1.83 mmol) のテトラヒドロフラン (10 mL) 懸濁液にトリエチルアミン (1.27 mL、9.15 mmol) を加え、赤色が消えるまで撹拌した。これを氷冷し、トリフルオロ酢酸無水物 (0.387 mL、2.75 mmol) を滴下して、混合物を 1 時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して表題化合物 (0.65 g、収率 77%) を得た。。
1H NMR (CDCl3) δ1.29 (12H, s), 1.46 (3H, t, J=6.9 Hz), 2.21 (2H, br s), 2.69 (2H, s), 4.18 (2H, q, J=6.9 Hz), 6.59 (1H, s), 7.10-7.12 (2H, m), 7.24-7.29 (1H, m), 7.35 (1H, d, J=8.1 Hz), 10.06 (1H, br s)。
参考例101
N-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]ベンゼンメタンアミン
 氷冷した N-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド (0.500 g、1.09 mmol) およびベンジルブロミド (0.155 mL、1.31 mmol) のテトラヒドロフラン (5 mL) 溶液に水素化ナトリウム (66% 油分散物) (47.4 mg、1.31 mmol) を加え、混合物を 60 ℃ で 15 時間撹拌した。反応液を 0.2 M 塩酸に注ぎ、ジイソプロピルエーテルで洗浄した。水層を炭酸水素ナトリウム水溶液で塩基性にした後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 9:1 から 17:3) で精製し、表題化合物 (0.310 g、収率 63%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, s), 1.32 (6H, s), 1.45 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.31 (2H, s), 2.65 (2H, s), 4.02 (1H, br s), 4.17 (2H, q, J=7.0 Hz), 4.34 (2H, s), 6.57-6.71 (4H, m), 7.15 (1H, t, J=8.0 Hz), 7.29-7.35 (5H, m)。
参考例102
4-オキソ-4-[[3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]アミノ]酪酸
 無水こはく酸 (503 mg、5.03 mmol) のテトラヒドロフラン (5 mL) 溶液に 3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゼンアミン (1.76 g、5.02 mmol) のテトラヒドロフラン (5 mL) 溶液を加え、室温で 1.5 時間撹拌した。反応混合物にジエチルエーテルを加え、結晶をろ取して表題化合物 (2.09 g、収率 92%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.30 (6H, s), 1.41 (6H, br s), 2.30 (2H, br s), 2.52 (4H, s), 2.84 (2H, s), 3.94 (3H, s), 6.64 (1H, s), 7.03 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.21-7.28 (1H, m), 7.58 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.71 (1H, s), 9.83 (1H, s)。
参考例103
N-メチル-N'-[3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]ブタンジアミド
 4-オキソ-4-[[3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]アミノ]酪酸 (226 mg、0.502 mmol) および 1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール・アンモニウム塩 (92 mg、0.60 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (1 mL) 溶液に 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (125 mg、0.652 mmol) を加え、室温で 15 時間撹拌した。反応混合物に水および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで3回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル−ジエチルエーテルから結晶化させて表題化合物 (142 mg、収率 63%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, br s), 1.31 (6H, s), 2.26 (2H, s), 2.60-2.75 (6H, m), 3.92 (3H, s), 5.58 (1H, br s), 5.91 (1H, br s), 6.59 (1H, s), 7.02 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.26 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.44 (1H, t, J = 1.7 Hz), 7.65-7.70 (1H, m), 8.64 (1H, br s)。
参考例104
N-[3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]ブタンジアミド
 4-オキソ-4-[[3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]アミノ]酪酸 (226 mg、0.502 mmol)、40% メチルアミン/メタノール溶液 (55 mg、0.71 mmol) および 1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール一水和物 (85 mg、0.56 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (1 mL) 溶液に 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (125 mg、0.652 mmol) を加え、室温で 15 時間撹拌した。反応混合物に水および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル−ジエチルエーテルから結晶化させて表題化合物 (187 mg、収率 80%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, br s), 1.31 (6H, s), 2.28 (2H, s), 2.53-2.60 (2H, m), 2.64-2.72 (4H, m), 2.77-2.82 (3H, m), 3.92 (3H, s), 5.95-6.08 (1H, m), 6.60 (1H, s), 7.04 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.25-7.34 (1H, m), 7.48 (1H, s), 7.64-7.70 (1H, m), 8.48-8.68 (1H, m)。
参考例105
[3-オキソ-3-[[3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]アミノ]プロピル]カルバミン酸 1,1-ジメチルエチルエステル
 3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゼンアミン (701 mg、2.00 mmol)、3-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸 (417 mg、2.20 mmol)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール一水和物 (337 mg、2.20 mmol) および 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (499 mg、2.60 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (4 mL) 溶液を室温で 24 時間撹拌した。反応混合物に水および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水で2回洗浄、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル) に供し、表題化合物 (1.0 g、収率 96%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, br s), 1.32 (6H, s), 1.43 (9H, s), 2.29 (2H, s), 2.56 (2H, t, J = 5.9 Hz), 2.68 (2H, s), 3.47 (2H, q, J = 5.9 Hz), 3.92 (3H, s), 5.12-5.24 (1H, m), 6.60 (1H, s), 7.04-7.10 (1H, m), 7.30 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.46-7.51 (1H, m), 7.63-7.68 (1H, m), 7.96-8.05 (1H, m)。
参考例106
3-アミノ-N-[3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]プロパンアミド
 [3-オキソ-3-[[3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]アミノ]プロピル]カルバミン酸 1,1-ジメチルエチルエステル (930 mg、1.84 mmol) のエタノール (5 mL) 溶液に濃塩酸 (0.50 mL)/エタノール (1 mL) 溶液を加え、80 ℃で 5 時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣に水および酢酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム−塩基性シリカゲルを通して乾燥 (酢酸エチルの後クロロホルム/メタノール 5:1 で溶出)、減圧濃縮して表題化合物 (280 mg、収率 36%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, br s), 1.32 (6H, s), 2.30 (2H, s), 2.40-2.49 (2H, m), 2.68 (2H, s), 3.08-3.14 (2H, m), 3.92 (3H, s), 6.60 (1H, s), 7.06 (1H, dt, J = 7.9, 1.4 Hz), 7.32 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.39 (1H, t, J = 1.8 Hz), 7.82 (1H, ddd, J = 7.9, 2.2, 0.8 Hz), 10.14 (1H, br s)。
参考例107
3-(アセチルアミノ)-N-[3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]プロパンアミド
 3-アミノ-N-[3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]プロパンアミド (191 mg、0.453 mmol) およびトリエチルアミン (82 μL、0.59 mmol) のテトラヒドロフラン (3 mL) 溶液に氷冷下アセチルクロリド (38 μL、0.54 mmol) を滴下し、同温で 10 分間撹拌した。反応混合物に水および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水で2回洗浄、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル−ヘキサンから結晶化させて表題化合物 (188 mg、収率 90%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, br s), 1.32 (6H, s), 1.97 (3H, s), 2.29 (2H, s), 2.54 (2H, m), 2.69 (2H, s), 3.53-3.62 (2H, m), 3.92 (3H, s), 6.35-6.42 (1H, m), 6.60 (1H, s), 7.08 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.31 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.56 (1H, s), 7.60 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.07 (1H, br s)。
参考例108
N-[2-(アセチルアミノ)エチル]-3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンズアミド
 3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸塩酸塩 (208 mg、0.500 mmol)、N-アセチルエチレンジアミン (61 mg、0.60 mmol) および 1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール一水和物 (92 mg、0.60 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (1 mL) 溶液にトリエチルアミン (0.21 mL、1.5 mmol) および 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (125 mg、0.652 mmol) を加え、室温で 15 時間撹拌した。反応混合物に水および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水で2回洗浄、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル−ジエチルエーテルから結晶化させて表題化合物 (169 mg、収率 73%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.25 (6H, br s), 1.30 (6H, s), 2.00 (3H, s), 2.18 (2H, s), 2.69 (2H, s), 3.43-3.59 (4H, m), 3.93 (3H, s), 6.42-6.50 (1H, m), 6.62 (1H, s), 7.30-7.36 (1H, m), 7.41-7.50 (2H, m), 7.83 (1H, dt, J = 6.5, 2.2 Hz), 7.88-7.90 (1H, m)。
参考例109
3-(アセチルアミノ)-N-[3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]ベンズアミド
 3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゼンアミン (351 mg、1.00 mmol)、3-(アセトアミド)安息香酸 (198 mg、1.11 mmol)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール一水和物 (169 mg、1.10 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (1 mL) 溶液に 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (250 mg、1.30 mmol)を加え、室温で 14 時間撹拌した。反応混合物に水および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム−塩基性シリカゲルを通して乾燥 (酢酸エチルの後、酢酸エチル/メタノール 5:1 で溶出)、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:1、酢酸エチルの後、酢酸エチル/メタノール 5:1) に供し、表題化合物 (505 mg、収率 99%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.25 (6H, br s), 1.32 (6H, s), 2.09 (3H, s), 2.33 (2H, s), 2.69 (2H, br s), 3.92 (3H, s), 6.60 (1H, s), 7.07 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.28-7.38 (2H, m), 7.50 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.62 (1H, s), 7.70-7.77 (2H, m), 7.89 (1H, s), 8.30 (1H, br s), 8.43 (1H, br s)。
参考例110
3-(アセチルアミノ)-N-[3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]ベンズアミド
 3-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゼンアミン二塩酸塩 (438 mg、1.00 mmol)、3-(アセトアミド)安息香酸 (198 mg、1.11 mmol)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール一水和物 (169 mg、1.10 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (1.5 mL) 溶液にトリエチルアミン (0.51 mL、3.7 mmol) および 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (250 mg、1.30 mmol) を加え、室温で 40 時間撹拌した。反応混合物に水および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム−塩基性シリカゲルを通して乾燥 (酢酸エチルで溶出)、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから結晶化させて表題化合物 (331 mg、収率 63%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.25 (6H, br s), 1.32 (6H, s), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.12 (3H, s), 2.31 (2H, s), 2.67 (2H, br s), 4.18 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.59 (1H, s), 7.06-7.11 (1H, m), 7.33 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.37 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.53 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.61 (1H, t, J = 1.8 Hz), 7.70-7.80 (2H, m), 7.92 (1H, s), 8.21 (1H, br s), 8.24 (1H, s)。
参考例111
[3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェノキシ]酢酸 メチルエステル
 3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェノール (479 mg、1.36 mmol) およびブロモ酢酸メチル (0.15 mL、1.6 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (3 mL) 溶液に炭酸カリウム (245 mg、1.77 mmol) を加え、室温で 23 時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水で2回洗浄、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 2:1) に供し、表題化合物 (550 mg、収率 95%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.32 (6H, s), 2.23 (2H, s), 2.69 (2H, s), 3.79 (3H, s), 3.92 (3H, s), 4.66 (2H, s), 6.60 (1H, s), 6.92 (1H, dd, J = 2.3, 1.4 Hz), 6.96 (1H, ddd, J = 8.2, 2.6, 1.0 Hz), 7.01 (1H, dt, J = 7.8, 1.2 Hz), 7.27-7.34 (1H, m)。
参考例112
[3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェノキシ]酢酸
 [3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェノキシ]酢酸 メチルエステル (545 mg、1.29 mmol) のメタノール (3 mL) 溶液に 5 M 水酸化ナトリウム水溶液 (0.64 mL、3.2 mmol) を加え、15 分間加熱還流した。反応混合物に氷冷下 1 M 塩酸 (3.2 mL、3.2 mmol) を加え、クロロホルムで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮して表題化合物 (0.52 g、収率 98%) を得た。
非晶質。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.15 (6H, s), 1.22 (6H, s), 2.23 (2H, s), 2.66 (2H, s), 3.81 (3H, s), 4.72 (2H, s), 6.79-6.83 (2H, m), 6.93 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.00 (1H, dd, J = 8.0, 2.4 Hz), 7.33 (1H, t, J = 8.0 Hz)。
参考例113
N-メチル-2-[3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェノキシ]アセトアミド
 [3-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェノキシ]酢酸 (544 mg、1.33 mmol)、40% メチルアミン/メタノール溶液 (0.23 g、3.0 mmol) および 1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール一水和物 (244 mg、1.46 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (4 mL) 溶液に 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (331 mg、1.73 mmol) を加え、室温で 44 時間撹拌した。反応混合物に水および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水で2回洗浄、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから結晶化させて表題化合物 (412 mg、収率 73%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, br s), 1.32 (6H, s), 2.23 (2H, s), 2.69 (2H, s), 2.91 (3H, d, J = 5.1 Hz), 3.93 (3H, s), 4.53 (2H, s), 6.55-6.68 (1H, m), 6.61 (1H, s), 6.92 (1H, ddd, J = 8.2, 2.7, 0.9 Hz), 6.99-7.04 (2H, m), 7.32 (1H, t, J = 8.2 Hz)。
参考例114
2-ブロモ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル
 参考例29と同様の方法により、2-ブロモ-4-シアノ安息香酸メチルを用いて表題化合物を得た。収率37%。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.34 (6H, s), 1.46 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.24 (2H, s), 2.66 (2H, s), 3.95 (3H, s), 4.18 (2H, q, J=7.0 Hz), 6.61 (1H, s), 7.41 (1H, dd, J=1.2, 8.0 Hz), 7.73 (1H, d, J=1.2 Hz), 7.84 (1H, d, J=8.0 Hz)。
参考例115
2-ブロモ-4-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル
 参考例29と同様の方法により、2,3-ジヒドロ-7-メトキシ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノールと 2-ブロモ-4-シアノ安息香酸メチルから表題化合物を得た。収率31%。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.35 (6H, s), 2.26 (2H, s), 2.68 (2H, s), 3.93 (3H, s), 3.96 (3H, s), 6.62 (1H, s), 7.41 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.74 (1H, d, J=1.2 Hz), 7.85 (1H, dd, J=1.2, 8.1 Hz)。
参考例116
4-(アミノカルボニル)-2-ニトロ安息香酸 メチルエステル
 2-ニトロテレフタル酸 1-メチルエステル(50 g)の1-メチル-2-ピロリドン(150 ml)溶液を10℃に冷却後、チオニルクロリド(39.6 g)を10℃で滴下した。10℃で1時間攪拌して酸クロリド溶液を調製した。別に25%アンモニア水(350 ml)、トルエン(250 ml)混液を-10℃に冷却した。先に得られた酸クロリド溶液を-10℃で滴下した。1-メチル-2-ピロリドン(50 ml)で、-10℃を保ちつつ酸クロリド溶液を洗い込んだ。-10℃で30分攪拌後、0℃に昇温した。ついで水(250 ml)を0〜10℃で滴下した。0〜10℃で2時間攪拌後、析出した結晶をろ取し、水(500 ml)で洗浄して表題化合物を得た(45.16 g、収率 91%)。
1H NMR (DMSO-d6) δ3.86 (3H, s), 7.81 (1H, s), 7.94 (1H, d, J = 7.9 Hz), 8.26 (1H, d, J = 7.9 Hz), 8.35 (1H, s), 8.47 (1H, s)。
参考例117
4-(アミノカルボニル)-2-(エチルアミノ)安息香酸 メチルエステル
 4-(アミノカルボニル)-2-ニトロ安息香酸 メチルエステル(20 g)のテトラヒドロフラン(200 ml)、メタノール(200 ml)、酢酸(100 ml)溶液に、90%アセトアルデヒド(13.1 g)を加えた。ついで5%パラジウムカーボン(含水品、2 g)を加えた。水素圧0.8 MPa、45〜55℃で1時間反応させた。反応液を45〜55℃に保ったまま触媒をろ去した。テトラヒドロフラン/メタノール=1/1 (100 ml)で洗浄した。内容量が200 mlになるまで減圧濃縮した。20〜30℃で、水(200 ml)を滴下した。20〜30℃で30分攪拌後、冷却し0〜10℃で1時間攪拌した。析出した結晶をろ取し、水(200 ml)で洗浄して表題化合物を得た(18.58 g、収率94%)。
1H NMR (CDCl3) δ1.32 (3H, t, J = 7.2 Hz), 3.25-3.34 (2H, m), 3.88 (3H, s), 5.75 (1H, br), 6.08 (1H, br), 6.83 (1H, dd, J = 1.6, 8.3 Hz), 7.17 (1H, d, J = 1.6 Hz), 7.68 (1H, br), 7.94 (1H, d, J = 8.3 Hz)。
参考例118
4-シアノ-2-(エチルアミノ)安息香酸 メチルエステル
 4-(アミノカルボニル)-2-(エチルアミノ)安息香酸 メチルエステル(71.82 g)をピリジン(718 ml)に懸濁させた。20〜30℃を保ちつつ、オキシ塩化リン(54.5 g)を滴下した。20〜30℃で1時間攪拌した。0〜10℃に冷却し、0〜10℃に冷却した水(1436 ml)を、0〜10℃を保ちつつ滴下した。0〜10℃で2時間攪拌後、結晶をろ取し、水(719 ml)で洗浄して表題化合物を得た(61.5 g、収率93%)。
1H NMR (CDCl3) 1.34 (3H, t, J = 7.1 Hz), 3.18-3.27 (2H, m), 3.89 (3H, s), 6.79 (1H, dd, J = 1.4, 8.2 Hz), 6.91 (1H, s), 7.76 (1H, br), 7.94 (1H, d, J = 8.2 Hz)。
参考例119
4-シアノ-2-ピロリジニルベンゼン酢酸メチルエステル
 2-アミノ-4-シアノベンゼン酢酸メチルエステル (478 mg、2.51 mmol)、2,5-ジメトキシテトラヒドロフラン (468 mg, 3.54 mmol) および硫酸 (2.8 mL) のメタノール (3 mL) およびテトラヒドロフラン (7 mL) の混合溶液に水素化ホウ素ナトリウム (485 mg, 12.8 mmol) を少しずつ加えた。反応混合液を室温で 14 時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン 3:1) に供し、表題化合物 (279 mg、収率 45%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.90-1.98 (4H, m), 3.12-3.18 (4H, m), 3.70 (3H, s), 3.73 (2H, s), 7.14-7.24 (3H, m)。
実施例1
 2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル
7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (11.3 g, 42.9 mmol) および 2-アミノ-4-シアノ安息香酸 メチルエステル (6.30 g, 35.8 mmol) のトルエン (40 mL) および酢酸 (25 mL) 溶液に氷冷下濃硫酸 (5.92 mL, 111 mmol) を加え、80 ℃ で 2 時間攪拌した。メタノール (18 mL) を滴下し、65 ℃ で 30 分間攪拌した。冷後、反応混合物に氷水を加え、炭酸水素ナトリウムで中和、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を 1 M 塩酸で3回抽出し、合わせた水層を炭酸水素ナトリウムで中和、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣に酢酸エチルを加え、析出した結晶を除去した。母液を減圧濃縮し、残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 5:1 の後 3:1) に供し、表題化合物 (7.33 g、収率 49%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.33 (6H, s), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.36 (2H, s), 2.66 (2H, s), 3.89 (3H, s), 4.18 (2H, q, J = 7.0 Hz), 5.76 (2H, s), 6.59 (1H, s), 6.62 (1H, dd, J = 7.8, 1.5 Hz), 6.73 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.85 (1H, d, J = 7.8 Hz)。
実施例2
2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル塩酸塩
 2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (7.33 g、17.3 mmol) を酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液 (8.7 mL) を加え、減圧濃縮し、エタノール−酢酸エチルから結晶化させて表題化合物 (7.16 g、収率 90%) を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.27 (6H, s), 1.37 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.43 (6H, s), 2.39 (2H, s), 3.15 (2H, s), 3.85 (3H, s), 4.24 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.90 (1H, d, J = 8.2, 1.4 Hz), 6.97 (1H, d, J = 1.4 Hz), 7.08 (1H, s), 7.91 (1H, d, J = 8.2 Hz)。
実施例3
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル
 2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (5.54 g, 13.1 mmol) のテトラヒドロフラン (50 mL) 溶液に、トリエチルアミン (2.01 mL, 14.4 mmol) およびトリフルオロ酢酸無水物 (1.94 mL, 13.8 mmol) を氷冷下加え、室温で 1 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をジイソプロピルエーテルから結晶化させ、表題化合物 (4.14 g、収率 61%) を得た。母液を減圧濃縮し、再度ジイソプロピルエーテルから結晶化させ、表題化合物 (590 mg、収率 8.7%) を得た。さらに母液を減圧濃縮し、ヘキサンから結晶化させ、表題化合物 (1.08 g、収率 16%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.32 (12H, s), 1.47 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.29 (2H, s), 2.74 (2H, s), 4.01 (3H, s), 4.21 (2H, q, J = 7.2 Hz), 6.63 (1H, s), 7.36 (1H, dd, J = 8.0, 1.4 Hz), 8.15 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.70 (1H, d, J = 1.4 Hz), 12.28 (1H, s)。
実施例4
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル塩酸塩
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル (104 mg, 0.201 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (1 mL) 溶液に、カリウム tert-ブトキシド (25 mg, 0.221 mmol) およびベンジルブロミド (0.026 mL, 0.221 mmol) を氷冷下加え、室温で 3 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 5:1 の後 3:1) に供し、表題化合物の遊離塩基を得た。これを酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液を加え、減圧濃縮し、酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから結晶化させ、表題化合物 (73 mg、収率 56%) を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.20 (6H, s), 1.37 (3H, t, J = 6.8 Hz), 1.44 (3H, s), 1.54 (3H, s), 2.13 (2H, s), 3.07 (1H, d, J = 19.5 Hz), 3.23 (1H, d, J = 19.5 Hz), 3.51 (3H, s), 4.24 (2H, q, J = 6.8 Hz), 4.61-4.75 (1H, br), 5.15-5.30 (1H, br), 7.08 (1H, s), 7.10-7.20 (2H, m), 7.27-7.29 (3H, m), 7.78-8.07 (3H, m)。
実施例5
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル (1.11 g, 1.82 mmol) のメタノール (6 mL) 溶液に、炭酸カリウム (504 mg, 3.65 mmol) を加え、65 ℃ で 1 時間攪拌した。冷後、メタノールを減圧留去し、残渣に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 10:1 の後 5:1) に供し、表題化合物 (697 mg、収率 75%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, s), 1.33 (6H, s), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.25 (2H, s), 2.65 (2H, s), 3.87 (3H, s), 4.17 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.44 (2H, d, J = 5.4 Hz), 6.57-6.60 (2H, m), 6.72 (1H, s), 7.25-7.34 (5H, m), 7.92 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.13 (1H, t, J = 5.4 Hz)。
実施例6
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]安息香酸
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル (586 mg, 1.14 mmol) のメタノール (5 mL) 溶液に 5 M 水酸化ナトリウム水溶液 (1 mL) を加え、室温で 1.5 時間、60 ℃ で 2.5 時間攪拌した。メタノールを減圧留去し、残渣を 5 M 塩酸を用いて中和、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:2 の後酢酸エチル) に供し、酢酸エチル−ジエチルエーテル−ジイソプロピルエーテルから再結晶して表題化合物 (159 mg, 収率 28%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.25 (6H, s), 1.47 (6H, s), 1.47 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.20 (2H, br s), 2.83 (2H, s), 4.20 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.29 (2H, s), 6.39 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.50 (1H, s), 6.60 (1H, s), 7.15-7.25 (5H, m), 7.79 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.40-9.00 (1H, br)。
実施例7
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]安息香酸 エチルエステル
 エタノール (2 mL) に塩化チオニル (0.095 mL, 1.30 mmol) を氷冷下滴下し、同温下、10 分間攪拌した。4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]安息香酸 (180 mg, 0.361 mmol) を加え、80 ℃ で 36 時間攪拌した。冷後、エタノールを減圧留去し、残渣に水を加えて、 1 M 水酸化ナトリウム水溶液で中和した。酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 10:1) に供し、ジイソプロピルエーテル−ヘキサンから結晶化させて表題化合物 (84 mg、収率 44%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, s), 1.30 (6H, s), 1.36-1.49 (6H, m), 2.26 (2H, s), 2.66 (2H, s), 4.17 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.32 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.43 (2H, d, J = 5.4 Hz), 6.56-6.59 (2H, m), 6.71 (1H, s), 7.25-7.35 (5H, m), 7.93 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.14 (1H, t, J = 5.4 Hz)。
実施例8
2-[アセチル(フェニルメチル)アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 エチルエステル
 4-(6-エトキシ-3,3,8,8-テトラメチル-3,4,8,9-テトラヒドロフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]安息香酸 エチルエステル (610 mg, 1.16 mmol) のテトラヒドロフラン (6 mL) 溶液に、氷冷下、トリエチルアミン (0.18 mL, 1.27 mmol)、アセチルクロリド (0.091 mL, 1.27 mmol) を加え、室温で 2 時間、60 ℃ で 2 時間攪拌した。冷後、水素化ナトリウム (66% 油分散物) (46 mg, 1.27 mmol)、アセチルクロリド (0.091 mL, 1.27 mmol) を加え、室温で 15 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 5:1 の後3:1) に供し、ジイソプロピルエーテル−ヘキサンから結晶化して表題化合物 (283 mg、収率 43%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.17 (3H, s), 1.25 (3H, s), 1.30 (6H, s), 1.30 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.89 (3H, s), 2.15 (2H, s), 2.65 (2H, s), 4.10 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.19 (2H, q, J = 7.4 Hz), 4.64 (1H, d, J = 14.2 Hz), 4.96 (1H, d, J = 14.2 Hz), 6.60 (1H, s), 7.04 (1H, d, J = 1.6 Hz), 7.20-7.30 (5H, m), 7.45 (1H, dd, J = 8.0, 1.6 Hz), 7.96 (1H, d, J = 8.0 Hz)。
実施例9
2-[アセチル(フェニルメチル)アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸
 2-[アセチル(フェニルメチル)アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 エチルエステル (369 mg, 0.649 mmol) のメタノール (3 mL) 溶液に 5 M 水酸化ナトリウム水溶液 (1 mL) を加え、室温で 3 時間攪拌した。メタノールを減圧留去した後、残渣を5 M 塩酸を用いて中和、析出した結晶を濾取、水およびジエチルエーテルで洗浄し、表題化合物 (183 mg, 収率 52%) を得た。濾液を減圧濃縮し、残渣に水、酢酸エチル、テトラヒドロフランを加えた。水層を分離し、テトラヒドロフラン−酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮し、表題化合物 (148 mg, 収率 42%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.22 (3H, s), 1.26 (6H, s), 1.41 (3H, s), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.70 (2H, s), 2.63-2.90 (5H, m), 4.04 (1H, d, J = 13.8 Hz), 4.19 (2H, q, J = 7.0 Hz), 5.58 (1H, d, J = 13.8 Hz), 6.59 (1H, s), 6.80 (1H, br s), 7.19 (5H, s), 7.43 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.99 (1H, d, J = 7.9 Hz)。
実施例10
7-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-メチル-1-(フェニルメチル)-4(1H)-キナゾリノン
 2-[アセチル(フェニルメチル)アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 (221 mg, 0.409 mmol)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール・アンモニウム塩 (68 mg, 0.450 mmol) およびトリエチルアミン (0.063 mL, 0.450 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (2 mL) 溶液に、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (86 mg, 0.450 mmol) を加え、室温で 15 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:2 の後酢酸エチル) に供し、酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから結晶化させて表題化合物 (132 mg、収率 62%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.22 (12H, s), 1.44 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.85 (2H, br s), 2.65 (5H, s), 4.16 (2H, q, J = 7.0 Hz), 5.42 (2H, s), 6.57 (1H, s), 7.05 (2H, dd, J = 8.0, 2.8 Hz), 7.30-7.35 (4H, m), 7.42 (1H, dd, J = 8.0, 1.0 Hz), 8.41 (1H, d, J = 8.0 Hz)。
実施例11
2-(ベンゾイルアミノ)-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル
 2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル塩酸塩 (978 mg, 2.13 mmol) のテトラヒドロフラン (10 mL) 懸濁液にトリエチルアミン (0.88 mL, 6.30 mmol)、ベンゾイルクロリド (0.25 mL, 2.17 mmol) を加え、70 ℃ で 1 時間攪拌した。冷後、反応混合物に氷水を加え、炭酸水素ナトリウムで中和、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから結晶化させて表題化合物 (593 mg、収率 53%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.32 (6H, s), 1.36 (6H, s), 1.48 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.40 (2H, br s), 2.76 (2H, br s), 4.00 (3H, s), 4.21 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.63 (1H, s), 7.28-7.35 (1H, m), 7.50-7.60 (3H, m), 8.03 (2H, d, J = 8.4 Hz), 8.17 (1H, d, J = 8.4 Hz), 9.00 (1H, s), 12.07 (1H, s)。
実施例12
2-(ベンゾイルアミノ)-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸
 2-(ベンゾイルアミノ)-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (574 mg, 1.09 mmol) のメタノール (5 mL) 溶液に 5 M 水酸化ナトリウム水溶液 (2 mL) を加え、60 ℃ で 1 時間攪拌した。冷後、残渣を 5 M 塩酸を用いて pH 5.5 とし、メタノールを減圧留去した。得られた結晶を水およびジエチルエーテルで洗浄して表題化合物 (517 mg, 収率 93%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.26 (6H, s), 1.50 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.67 (3H, s), 1.80 (3H, s), 2.19 (1H, d, J = 17.2 Hz), 2.44 (1H, d, J = 17.2 Hz), 3.00-3.20 (2H, m), 4.20 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.69 (1H, s), 6.82-6.87 (1H, m), 7.30-7.50 (3H, m), 7.70-7.82 (1H, m), 7.90-8.05 (2H, m), 8.79 (1H, s)。
実施例13
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(4-ピリジニルカルボニル)アミノ]安息香酸 メチルエステル
 2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル塩酸塩 (854 mg, 1.86 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (8 mL) 溶液に 4-(ジメチルアミノ)ピリジン (1.05 g, 8.60 mmol)、イソニコチン酸クロリド塩酸塩 (614 mg, 3.45 mmol) を加え、室温で 3 時間、50 ℃ で 1 時間攪拌した。イソニコチン酸クロリド塩酸塩 (153 mg, 0.86 mmol) を追加し、50 ℃ で 1 時間攪拌した。冷後、反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。得られた結晶をジイソプロピルエーテルで洗浄して表題化合物 (630 mg、収率 64%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.32 (12H, s), 1.48 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.37 (2H, br s), 2.75 (2H, s), 4.02 (3H, s), 4.21 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.64 (1H, s), 7.30-7.35 (1H, m), 7.87-7.89 (2H, m), 8.18 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.85 (2H, d, J = 6.3 Hz), 8.95 (1H, d, J = 1.2 Hz), 12.27 (1H, s)。
実施例14
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(4-ピリジニルカルボニル)アミノ]安息香酸
 実施例9と同様の方法により4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(4-ピリジニルカルボニル)アミノ]安息香酸 メチルエステルから表題化合物を得た。収率 45%。
1H NMR (CDCl3+ DMSO-d6 4 滴) δ1.28 (6H, s), 1.36 (6H, s), 1.47 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.32 (2H, s), 2.79 (2H, s), 4.21 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.65 (1H, s), 7.06 (1H, dd, J = 8.0, 1.2 Hz), 7.99 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.17 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.72 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.81 (1H, d, J = 1.2 Hz)。
実施例15
2-[[3-(アセチルアミノ)ベンゾイル]アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル
 3-(アセトアミド)安息香酸 (486 mg, 2.71 mmol) のトルエン (2 mL) 溶液に 塩化チオニル (0.33 mL, 4.52 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド (1 滴) を加え、80 ℃ で 1 時間攪拌した。冷後、溶媒を減圧留去し、残渣を N,N-ジメチルホルムアミド (6 mL) に溶解させ、2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル塩酸塩 (1.12 g, 2.44 mmol)、トリエチルアミン (1.25 mL, 9.00 mmol) を加えて室温で 1 時間、60 ℃ で 5 時間攪拌した。得られた混合物に、前述と同様の方法で、3-(アセトアミド)安息香酸 (607 mg, 3.39 mmol)、塩化チオニル (0.49 mL, 6.78 mmol)、トルエン (2 mL) を用いて調製した酸クロリドおよびトリエチルアミン (0.47 mL, 3.39 mmol) を加え、室温で 15 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 3:1 の後 1:1) に供し、酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから結晶化させて表題化合物 (326 mg、収率 23%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.26 (6H, s), 1.32 (6H, s), 1.47 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.20 (3H, s), 2.36 (2H, s), 2.68 (2H, s), 4.00 (3H, s), 4.19 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.61 (1H, s), 7.17 (1H, dd, J = 8.2, 1.4 Hz), 7.44-7.52 (2H, m), 7.74 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.90 (1H, s), 7.98-8.02 (1H, m), 8.10 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.96 (1H, s), 12.01 (1H, s)。
実施例16
2-[[3-(アセチルアミノ)ベンゾイル]アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸
 2-[[3-(アセチルアミノ)ベンゾイル]アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (175 mg、0.300 mmol) のメタノール (1 mL) 懸濁液に 5 M 水酸化ナトリウム水溶液 (0.16 mL、0.80 mmol) を加え、30 分間加熱還流した。反応混合物を放冷し、水で希釈、1 M 塩酸 (0.80 mL、0.80 mmol) を滴下し、析出した結晶をろ取、水洗して表題化合物 (159 mg、収率 93%) を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.23 (6H, s), 1.25 (6H, br s), 1.35 (3H, t, J = 6.9 Hz), 2.08 (3H, s), 2.32-2.52 (2H, m), 2.80 (2H, br s), 4.15 (2H, q, J = 6.9 Hz), 6.90 (1H, s), 7.22 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.50 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.62 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.80 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.13 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.23 (1H, s), 8.76 (1H, s), 10.22 (1H, s)。
実施例17
2-(アセチルアミノ)-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル
 2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル塩酸塩 (1.20 g, 2.61 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (8 mL) 溶液に、氷冷下、トリエチルアミン (1.18 mL, 8.47 mmol)、アセチルクロリド (0.19 mL, 2.66 mmol) を加え、室温で 1 時間、60 ℃ で 3 時間攪拌した。冷後、トリエチルアミン (0.91 mL, 6.53 mmol)、アセチルクロリド (0.47 mL, 6.53 mmol) を加え、室温で 24 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 3:1 の後 1:1) に供し、ジイソプロピルエーテル−ヘキサンから結晶化して表題化合物 (264 mg、収率 22%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.31 (6H, s), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.22 (3H, s), 2.30 (2H, s), 2.66 (2H, s), 3.95 (3H, s), 4.18 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.59 (1H, s), 7.11 (1H, dd, J = 8.2, 1.4 Hz), 8.04 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.73 (1H, d, J = 1.4 Hz), 11.04 (1H, s)。
実施例18
2-(アセチルアミノ)-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸
 実施例12と同様の方法により2-(アセチルアミノ)-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステルから表題化合物を得た。収率 89%。
1H NMR (CDCl3) δ1.27 (6H, s), 1.49 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.62 (6H, s), 2.13 (3H, s), 2.14 (1H, d, J = 24.0 Hz), 2.38 (1H, d, J = 24.0 Hz), 2.99 (2H, s), 4.25 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.66 (1H, s), 6.80 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.67-7.90 (1H, br), 8.58 (1H, s), 9.70 (1H, br s)。
実施例19
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(メチルスルホニル)アミノ]安息香酸 メチルエステル
 2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル塩酸塩 (1.01 g, 2.20 mmol) のピリジン (4 mL) 溶液にメタンスルホニルクロリド (0.24 mL, 3.06 mmol) を加え、室温で 15 時間攪拌した。冷後、反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 5:1) に供し、ジエチルエーテル−ヘキサンから結晶化させて表題化合物 (445 mg、収率 40%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.33 (6H, s), 1.46 (3H, t, J = 6.9 Hz), 2.26 (2H, s), 2.68 (2H, s), 3.09 (3H, s), 3.96 (3H, s), 4.18 (2H, q, J = 6.9 Hz), 6.60 (1H, s), 7.18 (1H, dd, J = 8.1, 1.2 Hz), 7.27 (1H, d, J = 1.2 Hz), 8.09 (1H, d, J = 8.1 Hz)。
実施例20
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(メチルスルホニル)アミノ]安息香酸
 実施例12と同様の方法により4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(メチルスルホニル)アミノ]安息香酸 メチルエステルから表題化合物を得た。収率 93%。
1H NMR (CDCl3) δ1.29 (3H, s), 1.32 (3H, s), 1.51 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.62 (3H, s), 1.74 (3H, s), 2.13 (1H, d, J = 17.0 Hz), 2.38 (1H, d, J = 17.0 Hz), 2.93 (3H, s), 2.99 (1H, d, J = 15.4 Hz), 3.18 (1H, d, J = 15.4 Hz), 4.27 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.70 (1H, s), 7.04 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.49 (1H, s), 7.87 (1H, d, J = 7.7 Hz)。
実施例21
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]安息香酸 メチルエステル
 2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル塩酸塩 (813 mg, 1.77 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (6 mL) 溶液に 4-(ジメチルアミノ)ピリジン (1.10 g, 9.02 mmol)、ピコリン酸クロリド塩酸塩 (730 mg, 4.10 mmol) を加え、室温で 1 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチル−テトラヒドロフラン混合液で2回抽出した。合わせた有機層を塩化ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。得られた結晶をジイソプロピルエーテル−ヘキサンで洗浄して表題化合物 (738 mg、収率 79%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.26 (6H, s), 1.30 (6H, s), 1.47 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.33 (2H, s), 2.69 (2H, s), 4.04 (3H, s), 4.19 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.60 (1H, s), 7.20 (1H, dd, J = 8.2, 1.6 Hz), 7.49 (1H, ddd, J = 7.8, 4.8, 1.2 Hz), 7.91 (1H, td, J = 7.8, 1.3 Hz), 8.13 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.26 (1H, dd, J = 7.8, 1.2 Hz), 8.79 (1H, dd, J = 4.8, 1.3 Hz), 9.05 (1H, d, J = 1.6 Hz)。
実施例22
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]安息香酸塩酸塩
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]安息香酸 メチルエステル (444 mg, 0.842 mmol) のメタノール (4 mL) 溶液に 5 M 水酸化ナトリウム水溶液 (1 mL) を加え、室温で 2 時間攪拌した。メタノールを減圧留去した後、残渣を 5 M 塩酸を用いて中和、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液 (0.64 mL) を加え、減圧濃縮し、エタノール−ジイソプロピルエーテルから結晶化して表題化合物(432 mg, 収率 93%)を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.23 (6H, s), 1.38 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.44 (3H, s), 1.50 (3H, s), 2.30 (1H, d, J = 14.4 Hz), 2.44 (1H, d, J = 14.4 Hz), 3.13 (1H, d, J = 14.8 Hz), 3.27 (1H, d, J = 14.8 Hz), 4.26 (2H, q, J = 7.0 Hz), 7.11 (1H, s), 7.48 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.70-7.76 (1H, m), 8.07-8.20 (2H, m), 8.29 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.77 (1H, d, J = 4.4 Hz), 9.03 (1H, s)。
実施例23
N-[2-(アミノカルボニル)-5-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-ピリジンカルボキサミド
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]安息香酸塩酸塩 (228 mg, 0.415 mmol)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール・アンモニウム塩 (70 mg, 0.539 mmol) およびトリエチルアミン (0.14 mL, 1.04 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (2 mL) 溶液に、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (103 mg, 0.539 mmol) を加え、室温で 2 時間、50 ℃ で 4 時間攪拌した。冷後、反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:2 の後酢酸エチル) に供し、酢酸エチル−ヘキサンから結晶化させて表題化合物 (141 mg、収率 66%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.27 (6H, s), 1.29 (6H, s), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.31 (2H, br s), 2.68 (2H, s), 4.18 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.59 (1H, s), 7.07 (1H, dd, J = 8.0, 1.8 Hz), 7.39 (1H, ddd, J = 7.5, 4.8, 1.2 Hz), 7.58 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.82 (1H, td, J = 7.5, 1.8 Hz), 8.19 (1H, ddd, J = 7.5, 1.2, 0.9 Hz), 8.65 (1H, ddd, J = 4.8, 1.8, 0.9 Hz), 8.96 (1H, d, J = 1.8 Hz)。
実施例24
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(3-ピリジニルカルボニル)アミノ]安息香酸 メチルエステル
 実施例13と同様の方法によりニコチン酸クロリド塩酸塩を用いて表題化合物を得た。収率 67%。
1H NMR (CDCl3) δ1.26 (6H, s), 1.32 (6H, s), 1.47 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.35 (2H, s), 2.68 (2H, s), 4.00 (3H, s), 4.19 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.61 (1H, s), 7.20 (1H, dd, J = 8.2, 1.6 Hz), 7.47 (1H, dd, J = 8.0, 4.8 Hz), 8.12 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.32 (1H, dt, J = 8.0, 1.8 Hz), 8.80 (1H, dd, J = 4.8, 1.8 Hz), 8.96 (1H, d, J = 1.6 Hz), 9.29 (1H, d, J = 1.8 Hz), 12.21 (1H, s)。
実施例25
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(3-ピリジニルカルボニル)アミノ]安息香酸
 実施例9と同様の方法により4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(3-ピリジニルカルボニル)アミノ]安息香酸 メチルエステルから表題化合物を得た。収率 90%。
1H NMR (CDCl3) δ1.25 (6H, s), 1.51 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.73 (3H, s), 1.80 (3H, s), 2.20 (1H, d, J = 16.6 Hz), 2.37 (1H, d, J = 16.6 Hz), 3.09 (1H, d, J = 16.6 Hz), 3.18 (1H, d, J = 16.6 Hz), 4.28 (2H, q, J = 6.9 Hz), 6.17 (1H, s), 6.87 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.30-7.38 (1H, m), 7.78-7.90 (1H, m), 8.10-8.25 (1H, m), 8.67-8.72 (2H, m), 9.05-9.13 (1H, m)。
実施例26
2-[(2-クロロ-4-ピリジニルカルボニル)アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル
 2-クロロイソニコチン酸 (678 mg, 4.30 mmol) のトルエン (2 mL) 懸濁液に塩化チオニル (0.38 mL, 5.16 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド (1 滴) を加え、80 ℃ で 1 時間攪拌した。冷後、溶媒を減圧留去し、残渣を N,N-ジメチルホルムアミド (3 mL) に溶解させ、2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル塩酸塩 (852 mg, 1.86 mmol)、4-(ジメチルアミノ)ピリジン (1.16 g, 9.46 mmol) を加えて室温で 2 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 5:1) に供し、得られた結晶をジイソプロピルエーテル−ヘキサンから結晶化させて表題化合物 (694 mg、収率 66%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.26 (6H, s), 1.32 (6H, s), 1.47 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.33 (2H, s), 2.68 (2H, s), 4.00 (3H, s), 4.20 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.61 (1H, s), 7.24 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.78 (1H, d, J = 5.2 Hz), 7.92 (1H, s), 8.14 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.61 (1H, d, J = 5.2 Hz), 8.91 (1H, s), 12.28 (1H, s)。
実施例27
2-[(2-クロロ-4-ピリジニルカルボニル)アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸塩酸塩
 2-[(2-クロロ-4-ピリジニルカルボニル)アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (466 mg, 0.829 mmol) のメタノール (4 mL) 溶液に 5 M 水酸化ナトリウム水溶液 (1 mL) を加え、室温で 5 時間、50 ℃ で 1 時間攪拌した。冷後、メタノールを減圧留去し、残渣を 5 M 塩酸を用いて中和、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥、減圧濃縮した。これを酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液を加え、減圧濃縮し、酢酸エチルから結晶化させて混合物を得た。2-クロロイソニコチン酸 (152 mg, 0.966 mmol) のトルエン (1 mL) 懸濁液に 塩化チオニル (0.078 mL, 1.06 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド (1 滴) を加え、80 ℃ で 1 時間攪拌した。冷後、溶媒を減圧留去し、残渣を N,N-ジメチルホルムアミド (1 mL) に溶解させ、先に得られた結晶および 4-(ジメチルアミノ)ピリジン (177 mg, 1.45 mmol) を氷冷下加え、室温で 1 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、炭酸水素ナトリウムで中和、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、シリカゲル層に通し、減圧濃縮した。残渣をメタノール (1 mL) に溶解させ、5 M 水酸化ナトリウム水溶液 (0.5 mL) を加え、室温で 1 時間攪拌した。メタノールを減圧留去し、残渣に酢酸エチルを加え、5 M 塩酸を用いて中和、減圧濃縮した。残渣にエタノールを加え、不溶物を濾取、濾液を減圧濃縮した。同様の操作を2回行い、残渣をエタノール−酢酸エチルから結晶化させて表題化合物 (142 mg、収率 29%) を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.24 (6H, s), 1.38 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.44 (6H, s), 2.30 (1H, d, J = 14.0 Hz), 2.45 (1H, d, J = 14.0 Hz), 3.14 (2H, s), 4.24 (2H, q, J = 7.0 Hz), 7.08 (1H, s), 7.51 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.86 (1H, d, J = 5.6 Hz), 7.94 (1H, s), 8.24 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.59 (1H, s), 8.70 (1H, d, J = 5.6 Hz), 12.36 (1H, s)。
実施例28
2-[(2,6-ジクロロ-4-ピリジニルカルボニル)アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル
 実施例26と同様の方法により 2,6-ジクロロ-4-ピリジンカルボン酸を用いて表題化合物を得た。収率 46%。
1H NMR (CDCl3) δ1.26 (6H, s), 1.32 (6H, s), 1.47 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.32 (2H, s), 2.68 (2H, s), 4.03 (3H, s), 4.19 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.61 (1H, s), 7.25 (1H, dd, J = 8.0, 1.6 Hz), 7.82 (2H, s), 8.14 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.86 (1H, d, J = 1.6 Hz), 12.29 (1H, s)。
実施例29
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-キノリニルカルボニル)アミノ]安息香酸 メチルエステル
 2-キノリンカルボン酸 (656 mg, 3.79 mmol) のトルエン (3 mL) 溶液に塩化チオニル (0.41 mL, 5.67 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド (1 滴) を加え、80 ℃ で 30 分間攪拌した。冷後、溶媒を減圧留去し、残渣を N,N-ジメチルホルムアミド (6 mL) に溶解させ、2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (800 mg, 1.89 mmol)、4-(ジメチルアミノ)ピリジン (924 mg, 7.56 mmol) を加えて室温で 1.5 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 3:1 の後 2:1) に供し、得られた結晶をヘキサンで洗浄して表題化合物 (831 mg、収率 76%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.27 (6H, s), 1.30 (6H, s), 1.47 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.34 (2H, s), 2.69 (2H, s), 4.09 (3H, s), 4.20 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.61 (1H, s), 7.21 (1H, dd, J = 8.0, 1.4 Hz), 7.62-7.70 (1H, m), 7.80-7.93 (2H, m), 8.16 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.33-8.35 (3H, m), 9.09 (1H, d, J = 1.8 Hz)。
実施例30
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-キノリニルカルボニル)アミノ]安息香酸
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-キノリニルカルボニル)アミノ]安息香酸 メチルエステル (563 mg, 0.975 mmol) のメタノール (4 mL) 溶液に 5 M 水酸化ナトリウム水溶液 (0.39 mL) を加え、室温で 1.5 時間、55 ℃ で 3 時間攪拌した。冷後、メタノールを減圧留去し、残渣に水およびアセトンを加え、5 M 塩酸を用いて中和した。析出した結晶を水およびジエチルエーテルで洗浄して表題化合物 (481 mg, 収率 88%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.22 (6H, s), 1.50 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.75 (6H, s), 2.17 (1H, d, J = 17.7 Hz), 2.42 (1H, d, J = 17.7 Hz), 3.06 (2H, s), 4.26 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.70 (1H, s), 7.10-7.20 (1H, m), 7.55 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.67-7.79 (2H, m), 8.00-8.15 (3H, m), 8.34 (1H, d, J = 4.7 Hz), 8.93 (1H, s)。
実施例31
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(フェニルアミノ)安息香酸 メチルエステル
 2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル塩酸塩 (815 mg, 1.78 mmol) のキシレン (4 mL) 懸濁液にブロモベンゼン (0.21 mL, 1.97 mmol)、炭酸セシウム (2.15 g, 6.60 mmol)、酢酸パラジウム(II) (11 mg, 0.0495 mmol)、2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル (46 mg, 0.0743 mmol) を加え、140 ℃ で 7 時間攪拌した。冷後、反応混合物に氷水を加え、炭酸水素ナトリウムで中和、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 10:1 の後 5:1) に供し、ジイソプロピルエーテル−ヘキサンから結晶化させて表題化合物 (369 mg、収率 42%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.20 (6H, s), 1.33 (6H, s), 1.45 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.35 (2H, s), 2.63 (2H, s), 3.93 (3H, s), 4.16 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.56 (1H, s), 6.73 (1H, dd, J = 8.0, 1.4 Hz), 7.02-7.10 (1H, m), 7.21-7.35 (5H, m), 7.98 (1H, d, J = 8.0 Hz), 9.55 (1H, s)。
実施例32
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(フェニルアミノ)安息香酸
 実施例9と同様の方法により4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(フェニルアミノ)安息香酸 メチルエステルから表題化合物を得た。収率 87%。
1H NMR (CDCl3) δ1.30 (6H, s), 1.47 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.56 (6H, s), 2.36 (2H, s), 2.92 (2H, s), 4.20 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.52 (1H, dd, J = 7.6, 1.6 Hz), 6.93 (1H, br s), 7.12 (1H, d, J = 1.6 Hz), 7.21-7.27 (5H, m), 7.82 (1H, d, J = 7.6 Hz)。
実施例33
[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェノキシ]酢酸 メチルエステル
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェノール (0.500 g、1.37 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (5 mL) 溶液を氷冷した後に水素化ナトリウム (66% 油分散物) (59.7 mg、1.64 mmol) を加え、室温で 1 時間撹拌した。これにブロモ酢酸メチル (0.155 mL、1.64 mmol) を加え、混合物を 80 ℃ でさらに 3 時間撹拌した。反応液を室温に戻した後に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル1:1の後 1:2) で精製し、ジイソプロピルエーテルから結晶化させて表題化合物 (0.570 g、収率 55%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.22 (6H, s), 1.32 (6H, s), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.23 (2H, s), 2.65 (2H, s), 3.81 (3H, s), 4.18 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.67 (2H, s), 6.59 (1H, s), 6.92 (2H, dd, J = 6.8, 2.0 Hz), 7.35 (2H, dd, J = 6.8, 2.0 Hz)。
実施例34
[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェノキシ]酢酸塩酸塩
 実施例9と同様の方法により[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェノキシ]酢酸 メチルエステルから表題化合物の遊離塩基を得た。これを酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液を加え、減圧濃縮して表題化合物を得た。収率 88%。
非晶質。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.26 (6H, s), 1.37 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.41 (6H, s), 2.28 (2H, s), 3.11 (2H, s), 4.23 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.97 (2H, s), 7.06 (1H, s), 7.17 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.19 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.57 (2H, d, J = 8.4 Hz), 12.32 (1H, s)。
実施例35
2-[[[(2-エトキシ-2-オキソエチル)アミノ]カルボニル]アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル
 2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル塩酸塩 (2.11 g, 4.60 mmol) のテトラヒドロフラン (16 mL) 懸濁液に、氷冷下、トリエチルアミン (1.25 mL, 8.95 mmol)、イソシアナト酢酸エチル (0.57 mL, 5.11 mmol) を加え、4 時間加熱還流した。イソシアナト酢酸エチル (0.42 mL, 3.84 mmol) を3回に分けて追加し、15 時間加熱還流した。反応混合物に水を加え、酢酸エチル−テトラヒドロフラン混合液で2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。得られた結晶をジイソプロピルエーテルで洗浄して表題化合物 (393 mg、収率 85%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.23-1.32 (15H, s), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.34 (2H, s), 2.64 (2H, s), 3.93 (3H, s), 3.98-4.28 (6H, m), 5.23 (1H, t, J = 5.2 Hz), 6.57 (1H, s), 7.00 (1H, dd, J = 8.0, 1.6 Hz), 7.99 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.56 (1H, d, J = 1.6 Hz), 10.51 (1H, s)。
実施例36
2-(2,5-ジオキソ-1-イミダゾリジニル)-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル
 2-[[[(2-エトキシ-2-オキソエチル)アミノ]カルボニル]アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (1.94 g, 3.52 mmol) の5 M 塩酸 (5 mL) 溶液を 80 ℃ で 7 時間攪拌した。メタノール (10 mL) に溶解させ、濃硫酸 (0.56 mL, 10.6 mmol) を加えて70 ℃ で 15 時間攪拌した。冷後、メタノールを減圧留去し、残渣を炭酸水素ナトリウムを用いて中和、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 3:1 の後 1:1) に供し、ジエチルエーテルから結晶化して表題化合物 (812 mg, 収率 46%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.32 (6H, s), 1.35 (6H, s), 1.47 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.28 (2H, s), 2.75 (2H, s), 3.78 (3H, s), 4.20 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.78 (2H, s), 6.63 (1H, s), 7.16 (1H, dd, J = 8.2, 1.4 Hz), 7.21 (1H, d, J = 1.4Hz), 8.05 (1H, d, J = 8.2 Hz), 9.62 (1H, s)。
実施例37
2-(2,5-ジオキソ-1-イミダゾリジニル)-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸塩酸塩
 2-(2,5-ジオキソ-1-イミダゾリジニル)-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (279 mg, 0.552 mmol) のメタノール (2 mL) 溶液に 1 M 水酸化ナトリウム水溶液 (1.16 mL) を加え、室温で 18 時間攪拌した。反応液を 5 M 塩酸を用いて酸性とし、溶媒を減圧留去した。残渣にエタノールおよびアセトンを加え、不溶物を濾取した。濾液を減圧濃縮し、同様の操作を2回行って表題化合物 (271 mg, 収率 93%) を得た。
非晶質。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.25 (6H, s), 1.37 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.44 (6H, s), 2.30 (2H, s), 3.15 (2H, s), 4.24 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.61 (2H, s), 7.08 (1H, s), 7.40 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.43 (1H, s), 8.15 (1H, d, J = 8.0 Hz), 12.00 (1H, s)。
実施例38
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(3-メチル-2,5-ジオキソ-1-イミダゾリジニル)安息香酸 メチルエステル
 実施例33と同様の方法により2-(2,5-ジオキソ-1-イミダゾリジニル)-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステルとヨードメタンから表題化合物を得た。収率 86%。
1H NMR (CDCl3) δ1.26 (6H, s), 1.35 (6H, s), 1.47 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.24 (2H, s), 2.70 (2H, s), 3.65 (3H, s), 3.80 (3H, s), 4.20 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.88 (2H, s), 6.63 (1H, s), 7.27 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.31 (1H, s), 8.22 (1H, d, J = 8.0 Hz)。
実施例39
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(3-メチル-2,5-ジオキソ-1-イミダゾリジニル)安息香酸
 実施例12同様の方法により4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(3-メチル-2,5-ジオキソ-1-イミダゾリジニル)安息香酸 メチルエステルから表題化合物を得た。収率 77%。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.33 (6H, s), 1.49 (6H, s), 1.49 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.08-2.15 (2H, m), 2.72-3.00 (2H, m), 3.61 (3H, s), 4.23 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.58-4.85 (2H, m), 6.67 (1H, s), 7.26 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.42 (1H, s), 8.32 (1H, d, J = 8.0 Hz)。
実施例40
2-[[(ジメチルアミノ)カルボニル]アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル
 2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (869 mg, 2.06 mmol)の N,N-ジメチルアセトアミド (5 mL) 溶液にトリエチルアミン (0.14 mL, 1.03 mmol)、クロロ炭酸 4-ニトロフェニル (598 mg, 2.97 mmol) を加え、室温で 1.5 時間攪拌した。2 M ジメチルアミン/テトラヒドロフラン溶液 (2.6 mL, 5.15 mmol) を氷冷下加え、室温で 15 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、炭酸水素ナトリウムで中和、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:1) に供し、ジイソプロピルエーテル−ヘキサンから結晶化させて表題化合物 (281 mg、収率 28%) を得た。母液を再度シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:1) に供し、ジエチルエーテル−ヘキサンから結晶化させて表題化合物 (257 mg、収率 25%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.22 (6H, s), 1.31 (6H, s), 1.45 (3H, t, J = 6.9 Hz), 2.35 (2H, br s), 2.64 (2H, s), 3.07 (6H, s), 3.93 (3H, s), 4.17 (2H, q, J = 6.9 Hz), 6.56 (1H, s), 6.97 (1H, dd, J = 8.1, 1.8 Hz), 7.99 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.63 (1H, d, J = 1.8 Hz), 10.65 (1H, s)。
実施例41
2-[[(ジメチルアミノ)カルボニル]アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸
 実施例12と同様の方法により2-[[(ジメチルアミノ)カルボニル]アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステルから表題化合物を得た。収率 60%。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.18 (6H, s), 1.22 (6H, s), 1.34 (3H, t, J = 6.9 Hz), 2.35 (2H, br s), 2.69 (2H, s), 2.95 (6H, s), 4.11 (2H, q, J = 6.9 Hz), 6.82 (1H, s), 6.99 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.99 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.44 (1H, s), 11.27 (1H, br s)。
実施例42
2-[[(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル
 実施例40と同様の方法によりアニリンを用いて表題化合物を得た。収率 69%。
1H NMR (CDCl3) δ1.14 (6H, s), 1.23 (6H, s), 1.33 (3H, t, J = 6.9 Hz), 2.42 (2H, br s), 2.62 (2H, s), 3.92 (3H, s), 4.09 (2H, q, J = 6.9 Hz), 6.79 (1H, s), 6.94-6.99 (1H, m), 7.07 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.23-7.28 (2H, m), 7.47 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.98 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.33 (1H, s), 9.85 (1H, s), 10.06 (1H, s)。
実施例43
7-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-3-フェニル-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン
 実施例9と同様の方法により2-[[(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステルから表題化合物を得た。収率 58%。
1H NMR (CDCl3) δ1.35 (12H, s), 1.48 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.31 (2H, s), 2.75 (2H, br s), 4.20 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.63 (1H, s), 7.17 (1H, dd, J = 8.1, 1.5 Hz), 7.24-7.29 (3H, m), 7.42-7.54 (3H, m), 8.08 (1H, d, J = 8.1 Hz), 9.80 (1H, s)。
実施例44
2-[[2-(1,1-ジメチルエトキシ)-2-オキソエチル](トリフルオロアセチル)アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル
 実施例4と同様の方法によりブロモ酢酸 tert-ブチルエステルから表題化合物を得た。収率 43%。
1H NMR (CDCl3) δ1.16 (3H, s), 1.28 (3H, s), 1.31 (3H, s), 1.32 (3H, s), 1.46 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.49 (9H, s), 2.62 (1H, d, J = 15.8 Hz), 2.74 (1H, d, J = 15.8 Hz), 3.67 (1H, d, J = 16.8 Hz), 3.91 (3H, s), 4.19 (2H, q, J = 7.2 Hz), 4.85 (1H, d, J = 16.8 Hz), 6.61 (1H, s), 7.50 (1H, dd, J = 8.0, 1.4 Hz), 7.70 (1H, d, J = 1.4 Hz), 8.09 (1H, d, J = 8.0 Hz)。
実施例45
N-[5-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(メトキシカルボニル)フェニル]グリシン
 2-[[2-(1,1-ジメチルエトキシ)-2-オキソエチル](トリフルオロアセチル)アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (1.91 g, 3.02 mmol) のメタノール (15 mL) 溶液に、炭酸カリウム (835 mg, 6.04 mmol) を加え、60 ℃ で 1 時間攪拌した。冷後、メタノールを減圧留去し、残渣に水を加え、1 M 塩酸を用いて pH 5 とし、酢酸エチルで3回抽出した。減圧濃縮し、得られた結晶をジイソプロピルエーテルで洗浄して表題化合物 (1.04 g、収率 72%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.31 (6H, s), 1.49 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.54 (6H, s), 2.36 (2H, s), 2.95 (2H, s), 3.64 (2H, s), 3.83 (3H, s), 4.25 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.52 (1H, s), 6.54 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.67 (1H, s), 7.94 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.07 (1H, br s)。
実施例46
2-[(2-アミノ-2-オキソエチル)アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル
 実施例10と同様の方法により N-[5-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(メトキシカルボニル)フェニル]グリシンから表題化合物を得た。収率 78%。
1H NMR (CDCl3) δ1.25 (6H, s), 1.32 (6H, s), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.27 (2H, s), 2.68 (2H, s), 3.91 (3H, s), 3.97 (2H, d, J = 5.9 Hz), 4.19 (2H, q, J = 7.0 Hz), 5.37 (1H, br s), 6.40 (1H, br s), 6.60 (1H, s), 6.64 (1H, d, J = 1.4 Hz), 7.72 (1H, dd, J = 8.2, 1.4 Hz), 7.96 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.29 (1H, t, J = 5.9 Hz)。
実施例47
2-[(カルボキシメチル)アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸
 実施例12と同様の方法によりN-[5-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(メトキシカルボニル)フェニル]グリシンから表題化合物を得た。収率 68%。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.15 (6H, s), 1.23 (6H, s), 1.33 (3H, t, J = 6.8 Hz), 2.32 (2H, s), 2.66 (2H, s), 3.99 (2H, s), 4.06 (2H, q, J = 6.8 Hz), 6.51 (1H, s), 6.56 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.79 (1H, s), 7.85 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.24 (1H, br s)。
実施例48
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[エチル(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル (3.04 g, 5.86 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (20 mL) 溶液に、カリウム tert-ブトキシド (724 mg, 6.45 mmol) およびヨードエタン (0.52 mL, 6.45 mmol) を加え、室温で 2 時間、50 ℃ で 3 時間攪拌した。ヨードエタン (0.094 mL, 1.17 mmol) を追加し、50 ℃ で 5 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 5:1 の後 3:1) に供し、表題化合物 (1.76 g、収率 55%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.13-1.43 (15H, m), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.11 (1H, d, J = 16.1 Hz), 2.22 (1H, d, J = 16.1 Hz), 2.65 (1H, d, J = 15.5 Hz), 2.73 (1H, d, J = 15.5 Hz), 3.35-3.55 (0.6 H, m), 3.88 (0.9H, s), 3.90 (2.1H, s), 3.96-4.16 (1.4H, m), 4.19 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.61 (1H, s), 7.25 (0.3H, d, J = 1.4 Hz), 7.30 (0.7H, d, J = 1.4 Hz), 7.52 (0.7H, dd, J = 7.8, 1.4 Hz), 7.63 (0.3H, dd, J = 7.8, 1.4 Hz), 8.12 (0.7H, d, J = 7.8 Hz), 8.19 (0.3H, d, J = 7.8 Hz)。
実施例49
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(エチルアミノ)安息香酸 メチルエステル
(方法1)
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[エチル(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル (1.70 g, 3.11 mmol) のメタノール (10 mL) 溶液に、炭酸カリウム (645 mg, 4.67 mmol) を加え、60 ℃ で 10 時間攪拌した。冷後、メタノールを減圧留去し、残渣に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 10:1) に供し、ペンタンから結晶化して表題化合物 (528 mg, 38%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.26-1.34 (9H, m), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.36 (2H, s), 2.68 (2H, s), 3.17-3.30 (2H, m), 3.87 (3H, s), 4.18 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.57 (1H, dd, J = 8.0, 1.4 Hz), 6.59 (1H, d, J = 1.4 Hz), 6.67 (1H, s), 7.64 (1H, t, J = 5.5 Hz), 7.89 (1H, d, J = 8.0 Hz)。
(方法2)
 4-シアノ-2-(エチルアミノ)安息香酸 メチルエステル(10 g)の酢酸メチル(50 ml)懸濁液を撹拌しながら、室温でトリフルオロメタンスルホン酸(43.4 ml)を滴下した。ついで内温60〜65℃を保ちながら、7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール(25.89 g)の酢酸メチル(260 ml)溶液を滴下した。60℃で2時間撹拌した後、反応液を減圧濃縮した。残留物にジイソプロピルエーテル(10 ml)、氷水(50 ml)を加え氷冷しながら25%アンモニア水(50 ml)を添加した。分液し水層をジイソプロピルエーテル(50 ml)で抽出し、有機層をあわせ、水で2回洗浄した。有機層を濃縮し、酢酸エチル(30 ml)を加えて再度濃縮した。濃縮残留物に酢酸エチル(30 ml)を加え、4M塩化水素-酢酸エチル溶液(12.3 ml)を滴下した。ヘプタン(15 ml)を加え氷冷した。10℃以下で2時間かき混ぜた後、結晶をろ取し表題化合物を塩酸塩として得た(15.3 g、収率64%)。
1H NMR (CDCl3)δ1.25-1.36(9H, m), 1.51(3H, t, J = 7.0 Hz), 1.61(3H, br s), 1.79(3H, br s), 2.30-2.60(2H, m), 2.80-3.20(2H, m), 3.30(1H, br s), 3.88(3H, s), 3.50(1H, br s), 4.27(2H, q, J = 7.0 Hz), 6.50-6.61(1H, m), 6.70(1H, s), 7.10(1H, m), 7.77(1H, s), 7.97(1H, d, J = 8.2 Hz), 14.5(1H, s)。
実施例50
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(エチルアミノ)安息香酸
(方法1)
 実施例49の(方法1)において、酢酸エチルで抽出した後の水層を 5 M 塩酸で中和、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮し、酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから結晶化して表題化合物 (327 mg, 24%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.14 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.31 (6H, s), 1.47 (6H, s), 1.47 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.37 (2H, s), 2.83 (2H, s), 3.09 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4,21 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.45 (1H, dd, J = 8.1, 1.5 Hz), 6.59 (1H, d, J = 1.5 Hz), 6.62 (1H, s), 7.84 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.06 (1H, br s)。
(方法2)
 7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (2.98 g, 11.3 mmol) および 4-シアノ-2-(エチルアミノ)安息香酸 メチルエステル (1.92 g, 9.40 mmol) のトルエン (10 mL) および酢酸 (6 mL) 溶液に氷冷下濃硫酸 (1.25 mL, 23.5 mmol) を加え、80 ℃ で 2 時間攪拌した。濃硫酸 (0.25 mL, 4.7 mmol) を追加し、80 ℃ で 1 時間攪拌した。メタノール (4.25 mL) を滴下し、60 ℃ で 30 分間攪拌した。冷後、反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで洗浄した。有機層を 2 M 塩酸で2回抽出し、合わせた水層を炭酸水素ナトリウムで pH 4.5 とし、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣に酢酸エチルを加え、析出した結晶を除去した。濾液を減圧濃縮し、残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 50:1 の後 10:1) に供し、ペンタンから結晶化させて 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(エチルアミノ)安息香酸 メチルエステル (1.54 g、収率 36%) を得た。
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(エチルアミノ)安息香酸 メチルエステル (1.54 g, 3.42 mmol) をメタノール (7 mL) に懸濁させ、5 M 水酸化ナトリウム水溶液 (1.71 mL) を加え、室温で 2 時間、50 ℃ で 1.5 時間攪拌した。冷後、メタノールを減圧留去し、残渣に水を加えてジイソプロピルエーテルおよび酢酸エチルで洗浄した。水層を 5 M 塩酸を用いて中和、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮し、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して表題化合物 (1.30 g, 収率 87%) を得た。
(方法3)
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(エチルアミノ)安息香酸 メチルエステル 塩酸塩(2 g)のメタノール(4 ml)溶液に、5M水酸化ナトリウム水溶液(2.87 ml)を滴下して内温45〜55℃で2時間かき混ぜた。放冷しメタノールを留去して、6M塩酸でpHを約8とした。酢酸エチル(8 ml)を加え、さらに6M塩酸でpH6.1とした。室温で1時間かき混ぜ、10℃以下で2時間かき混ぜて析出した結晶をろ取し、水(6 ml)、冷却した酢酸エチル(6 ml)で順次洗浄し表題化合物を得た(1.58 g、収率88%)。
実施例51
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[エチル(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]安息香酸 メチルエステル
 実施例13と同様の方法により4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(エチルアミノ)安息香酸 メチルエステルおよびピコリン酸クロリド塩酸塩を用いて表題化合物を得た。収率 37%。
1H NMR (CDCl3) δ1.17 (3H, s), 1.21 (0.6H, t, J = 6.9 Hz), 1.29 (3H, s), 1.30 (3H, s), 1.31 (2.4H, t, J = 6.9 Hz), 1.36 (3H, s), 1.47 (3H, t, J = 6.9 Hz), 2.29 (1H, d, J = 16.2 Hz), 2.35-2.65 (1H, br), 2.62 (1H, d, J = 15.6 Hz), 2.70 (1H, d, J = 15.6 Hz), 3.40-3.56 (0.4H, m), 3.78 (2.4H, s), 3.90 (0.6H, s), 3.94-4.10 (1.6H, m), 4.18 (2H, q, J = 6.9 Hz), 6.91 (1H, s), 7.11 (0.8H, t, J = 6.3 Hz), 7.30-7.36 (1H, m), 7.48 (0.8H, s), 7.56-7.83 (3.2H, m), 8.06-8.16 (1H, m), 8.62 (0.2H, d, J = 5.1 Hz)。
実施例52
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[エチル(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]安息香酸
 実施例9と同様の方法により4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[エチル(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]安息香酸 メチルエステルから表題化合物を得た。収率 60%。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.06-1.36 (18H, m), 2.20 (1H, t, J = 16.9 Hz), 2.31 (1H, t, J = 16.9 Hz), 2.62 (2H, s), 3.67-3.84 (1H, m), 3.87-4.04 (1H, m), 4.09 (2H, q, J = 6.8 Hz), 6.80 (1H, s), 7.24-7.30 (2.6H, m), 7.45-8.15 (4.2H, m), 8.64 (0.2H, d, J = 5.0 Hz)。
実施例53
2-(アセチルエチルアミノ)-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル塩酸塩
 実施例17と同様の方法により4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(エチルアミノ)安息香酸 メチルエステルから表題化合物の遊離塩基を得た。これを酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液を加え、減圧濃縮し、酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから結晶化して表題化合物を得た。収率 88%。
1H NMR (DMSO-d6) δ0.92-1.05 (3H, m), 1.17 (6H, s), 1.37 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.48 (6H, s), 1.74 (2.25H, s), 2.12 (1H, d, J = 16.0 Hz), 2.16 (0.75H, s), 2.22 (1H, d, J = 16.0 Hz), 3.16 (2H, s), 3.30-3.55 (1.5H, br), 3.70-3.90 (0.5H, br), 3.82 (0.75H, s), 3.87 (2.25H, s), 4.24 (2H, q, J = 7.0 Hz), 7.09 (1H, s), 7.58 (0.25H, s), 7.51 (0.25H, d, J = 7.8 Hz), 7.74 (0.75H, s), 7.76 (0.75H, d, J = 7.8 Hz), 8.06 (0.25H, d, J = 7.8 Hz), 8.14 (0.75H, d, J = 7.8 Hz)。
実施例54
2-(アセチルエチルアミノ)-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸
 実施例12と同様の方法により2-(アセチルエチルアミノ)-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステルから表題化合物を得た。収率 71%。
1H NMR (CDCl3) δ0.85-1.10 (3H, br), 1.31 (6H, s), 1.46-1.52 (12H, m), 2.19 (2H, s), 2.91 (2H, br s), 3.25-3.45 (1H, br), 3.65-4.10 (1H, br), 4.24 (2H, q, J = 7.2 Hz), 5.20-6.40 (1H, br), 6.68 (1H, s), 7.26 (1H, s), 7.56 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.98 (1H, d, J = 7.8 Hz)。
実施例55
2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸塩酸塩
 実施例9と同様の方法により 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステルから表題化合物の遊離塩基を得た。これを酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液を加え、減圧濃縮し、表題化合物を得た。収率 53%。
非晶質。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.27 (6H, s), 1.37 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.43 (6H, s), 2.40 (2H, s), 3.15 (2H, s), 4.24 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.66 (1H, dd, J = 8.1, 1.0 Hz), 6.92 (1H, d, J = 1.0 Hz), 7.08 (1H, s), 7.89 (1H, d, J = 8.1 Hz)。
実施例56
2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-N-メチルベンズアミド
 2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸塩酸塩 (691 mg, 1.55 mmol) の 1,2-ジメトキシエタン (5 mL) 懸濁液にメチルアミン塩酸塩 (145 mg, 2.15 mmol)、シアノホスホン酸ジエチル (0.24 mL, 1.58 mmol)、トリエチルアミン (0.90 mL, 6.48 mmol) を加え、80 ℃ で 7 時間攪拌した。冷後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:1 の後 1:2) に供し、表題化合物 (254 mg、収率 39%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, s), 1.33 (6H, s), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.35 (2H, s), 2.65 (2H, s), 2.97 (3H, d, J = 4.5 Hz), 4.17 (2H, q, J = 7.0 Hz), 5.56 (2H, br s), 6.28-6.38 (1H, br), 6.58 (1H, dd, J = 8.1, 1.0 Hz), 6.59 (1H, s), 6.72 (1H, d, J = 1.0 Hz), 7.28 (1H, d, J = 8.1 Hz)。
実施例57
2-(ベンゾイルアミノ)-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-N-メチルベンズアミド
 2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-N-メチルベンズアミド (122 mg, 0.289 mmol) のテトラヒドロフラン (1 mL) 懸濁液にトリエチルアミン (0.044 mL, 0.318 mmol)、ベンゾイルクロリド (0.037 mL, 0.318 mmol) を加え、室温で 1 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、炭酸水素ナトリウムで中和、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:1 の後 1:2) に供し、得られた結晶をジイソプロピルエーテルで洗浄して表題化合物 (77 mg、収率 51%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.29 (12H, s), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.28 (2H, s), 2.69 (2H, s), 3.12 (3H, d, J = 4.6 Hz), 4.18 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.59 (1H, s), 6.82 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.30-7.45 (4H, m), 7.70-7.85 (1H, br), 7.88-7.92 (2H, m), 8.92 (1H, s), 12.26 (1H, s)。
実施例58
N-[5-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル]-2-ピリジンカルボキサミド
 実施例13と同様の方法により 2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-N-メチルベンズアミドおよびピコリン酸クロリド塩酸塩を用いて表題化合物を得た。収率 64%。
1H NMR (CDCl3) δ1.28 (6H, s), 1.29 (6H, s), 1.46 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.29 (2H, br s), 2.68 (2H, s), 3.11 (3H, d, J = 4.8 Hz), 4.18 (2H, q, J = 7.2 Hz), 6.59 (1H, s), 6.85-6.95 (1H, br), 7.03 (1H, dd, J = 8.0 Hz), 7.38 (1H, dd, J = 7.7, 4.6 Hz), 7.49 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.78-7.87 (1H, m), 8.21 (1H, d, J = 7.7 Hz), 8.65 (1H, d, J = 4.6 Hz), 8.95 (1H, s)。
実施例59
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-N-メチル-2-[(1-メチルエチリデン)アミノ]ベンズアミド塩酸塩
 2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-N-メチルベンズアミド (352 mg, 0,835 mmol) を酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液を加え、減圧濃縮し、残渣にアセトンを加えて加熱、減圧濃縮し、表題化合物(378 mg、収率 91%) を得た。
非晶質。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.24 (3H, s), 1.27 (3H, s), 1.33-1.48 (15H, m), 2.34 (2H, s), 2.96 (3H, s), 3.09 (1H, d, J = 16.4 Hz), 3.21 (1H, d, J = 16.4 Hz), 4.23 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.82 (1H, s), 6.85 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.07 (1H, s), 7.31 (1H, s), 7.83 (1H, d, J = 7.8 Hz)。
実施例60
N-[2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゾイル]グリシン エチルエステル
 実施例 56と同様の方法によりグリシンエチルエステル塩酸塩を用いて表題化合物を得た。収率 59%。
1H NMR (CDCl3) δ1.23-1.36 (15H, m), 1.46 (3H, t, J = 6.9 Hz), 2.37 (2H, s), 2.65 (2H, s), 4.12-4.26 (4H, m), 4.27 (2H, q, J = 6.9 Hz), 5.60 (2H, br s), 6.58 (1H, s), 6.58 (1H, dd, J = 8.2, 1.4 Hz), 6.76 (1H, d, J = 1.4 Hz), 6.86 (1H, t, J = 4.8 Hz), 7.37 (1H, d, J = 8.2 Hz)。
実施例61
N-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(4-ピリジニルカルボニル)アミノ]ベンゾイル]グリシン エチルエステル 実施例13と同様の方法によりN-[2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゾイル]グリシン エチルエステルおよびイソニコチン酸クロリド塩酸塩を用いて表題化合物を得た。収率 74%。
1H NMR (CDCl3) δ1.28 (6H, s), 1.31 (6H, s), 1.35 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.32 (2H, br s), 2.69 (2H, s), 4.18 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.30 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.60 (1H, s), 7.04 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.58 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.74-7.76 (3H, m), 8.71-8.73 (2H, m), 8.84 (1H, d, J = 1.5 Hz)。
実施例62
N-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]ベンゾイル]グリシン エチルエステル 実施例13と同様の方法により N-[2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゾイル]グリシン エチルエステルおよびピコリン酸クロリド塩酸塩を用いて表題化合物を得た。収率 80%。
1H NMR (CDCl3) δ1.26 (6H, s), 1.32 (6H, s), 1.33 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.47 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.36 (2H, s), 2.68 (2H, s), 4.19 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.23-4.34 (4H, m), 6.60 (1H, s), 6.93 (1H, t, J = 5.0 Hz), 7.18 (1H, dd, J = 8.1, 1.8 Hz), 7.45 (1H, ddd, J = 7.7, 4.8, 1.4 Hz), 7.65 (1H, d, J = 8.1), 7.87 (1H, td, J = 7.7, 1.8 Hz), 8.23 (1H, d, J = 7.7 Hz), 8.73 (1H, d, J = 4.8), 8.97 (1H, d, J = 1.4 Hz)。
実施例63
N-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]ベンゾイル]グリシン
 実施例12と同様の方法によりN-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]ベンゾイル]グリシン エチルエステルから表題化合物を得た。収率 82%。
1H NMR (CDCl3) δ1.30 (6H, s), 1.49 (6H, s), 1.49 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.14 (1H, d, J = 17.8 Hz), 2.52 (1H, d, J = 17.8 Hz), 2.75-3.10 (2H, br), 3.95 (2H, d, J = 4.8 Hz), 4.25 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.66 (1H, s), 7.34-7.41 (2H, m), 7.77-7.96 (3H, m), 8.14 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.66 (1H, d, J = 4.4 Hz), 8.95 (1H, s)。
実施例64
N-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(3-ピリジニルカルボニル)アミノ]ベンゾイル]グリシン エチルエステル 実施例13と同様の方法によりN-[2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゾイル]グリシン エチルエステルおよびニコチン酸クロリド塩酸塩を用いて表題化合物を得た。収率 78%。
1H NMR (CDCl3) δ1.28 (6H, s), 1.33 (6H, s), 1.34 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.47 (3H, t, J = 6.9 Hz), 2.35 (2H, br s), 2.69 (2H, s), 4.19 (2H, q, J = 6.9 Hz), 4.26-4.33 (4H, m), 6.60 (1H, s), 7.14 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.28-7.35 (1H, br), 7.38 (1H, dd, J = 8.1, 4.8 Hz), 7.63 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.21 (1H, dd, J = 8.1, 2.1 Hz), 8.73 (1H, d, J = 4.8 Hz), 8.87 (1H, s), 9.23 (1H, d, J = 2.1 Hz)。
実施例65
N-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(3-ピリジニルカルボニル)アミノ]ベンゾイル]グリシン
 実施例12と同様の方法によりN-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(3-ピリジニルカルボニル)アミノ]ベンゾイル]グリシン エチルエステルを用いて表題化合物を得た。収率 49%。
1H NMR (CDCl3) δ1.31 (6H, s), 1.49 (6H, s), 1.49 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.22-2.53 (2H, br), 2.91 (2H, s), 3.78 (2H, s), 4.25 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.67 (1H, s), 6.95-7.35 (1H, br), 7.26-7.40 (2H, m), 7.88 (2H, d, J = 8.0 Hz), 8.21-8.26 (1H, m), 8.70 (1H, d, J = 4.4 Hz), 8.91 (1H, s), 9.24 (1H, s)。
実施例66
N-[2-(ベンゾイルアミノ)-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゾイル]グリシン エチルエステル
 実施例57と同様の方法によりN-[2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゾイル]グリシン エチルエステルを用いて表題化合物を得た。収率 80%。
1H NMR (CDCl3) δ1.29-1.35 (15H, m), 1.47 (3H, t, J = 6.9 Hz), 2.34 (2H, br s), 2.69 (2H, s), 4.19 (2H, q, J = 6.9 Hz), 4.28 (2H, q, J = 6.9 Hz), 6.59 (1H, s), 7.08 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.41-7.52 (4H, m), 7.63 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.95 (1H, d, J = 7.2 Hz), 8.91 (1H, s)。
実施例67
N-[2-(ベンゾイルアミノ)-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゾイル]グリシン
 実施例12と同様の方法によりN-[2-(ベンゾイルアミノ)-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゾイル]グリシン エチルエステルを用いて表題化合物を得た。収率 91%。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.16 (6H, s), 1.23 (6H, s), 1.34 (3H, t, J = 6.9 Hz), 2.42 (2H, br s), 2.65 (2H, s), 4.00 (2H, d, J = 4.0 Hz), 4.10 (2H, q, J = 6.9 Hz), 6.81 (1H, s), 7.24 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.56-7.64 (3H, m), 7.89-7.95 (3H, m), 8.70 (1H, s), 9.37 (1H, t, J = 4.0 Hz)。
実施例68
N-[2-[[(E)-(ジメチルアミノ)メチリデン]アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゾイル]グリシン エチルエステル
 実施例15と同様の方法によりN-[2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゾイル]グリシン エチルエステルおよび 4-(アセトアミド)安息香酸を用いて表題化合物を得た。収率 43%。
1H NMR (CDCl3) δ1.21 (6H, s), 1.30 (6H, s), 1.30 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.25 (2H, s), 2.67 (2H, s), 3.11 (3H, s), 3.16 (3H, s), 4.18 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.24 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.25-4.36 (2H, br), 6.60 (1H, s), 6.90 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.08 (1H, dd, J = 8.1, 1.8 Hz), 7.69 (1H, s), 8.28 (1H, d, J = 8.1 Hz), 10.68 (1H, d, J = 4.6 Hz)。
実施例69
8-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-4-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-1,4-ベンズジアゼピン-2,5-ジオン
 実施例56と同様の方法によりサルコシンメチルエステル塩酸塩を用いて表題化合物を得た。収率 76%。
1H NMR (CDCl3) δ1.26 (6H, s), 1.34 (6H, s), 1.47 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.28 (2H, s), 2.68 (2H, s), 3.29 (3H, s), 3.87 (2H, s), 4.19 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.61 (1H, s), 7.12 (1H, s), 7.27 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.97 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.98 (1H, s)。
実施例70
N-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]ベンゾイル]グリシン エチルエステル
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]安息香酸 (810 mg, 1.62 mmol)、グリシンエチルエステル塩酸塩 (249 mg, 1.79 mmol)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール一水和物 (274 mg, 1.79 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (6 mL) 溶液に、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (404 mg, 2.11 mmol) を加え、室温で 1 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 2:1) に供し、ジエチルエーテル−ヘキサンから結晶化させて表題化合物 (713 mg、収率 75%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.22 (6H, s), 1.31 (6H, s), 1.32 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.26 (2H, s), 2.65 (2H, s), 4.17 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.26 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.38 (2H, d, J = 5.4 Hz), 6.57 (1H, s), 6.60 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.71 (1H, s), 7.19-7.35 (5H, m), 7.45 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.03 (1H, t, J = 5.4 Hz)。
実施例71
N-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]ベンゾイル]グリシン
 実施例9と同様の方法により N-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]ベンゾイル]グリシン エチルエステルから表題化合物を得た。収率 85%。
1H NMR (CDCl3) δ1.29 (6H, s), 1.46-1.53 (9H, m), 2.16 (1H, d, J = 12.8 Hz), 2.31 (1H, d, J = 12.8 Hz), 2.91 (1H, d, J = 13.2 Hz), 3.01 (1H, d, J = 13.2 Hz), 3.77 (2H, s), 4.24 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.23 (2H, s), 6.59 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.66 (1H, s), 6.72 (1H, s), 7.17-7.37 (5H, m), 7.57 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.27 (1H, br s)。
実施例72
N-(2-アミノ-2-オキソエチル)-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]ベンズアミド塩酸塩 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]安息香酸 (301 mg, 0.604 mmol)、グリシンアミド塩酸塩 (73 mg, 0.664 mmol)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール一水和物 (102 mg, 0.664 mmol) およびトリエチルアミン (0.093 mL, 0.664 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (3 mL) 溶液に、氷冷下 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (151 mg, 0.785 mmol) を加え、室温で 3 時間攪拌した。反応混合物に氷水を注ぎ、酢酸エチル−テトラヒドロフラン混合液で3回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチルの後酢酸エチル/メタノール 50:1) に供し、表題化合物の遊離塩基を得た。これを酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液を加え、減圧濃縮し、表題化合物 (237 mg、収率 66%) を得た。
非晶質。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.21 (3H, s), 1.24 (3H, s), 1.37 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.43 (6H, s), 2.20 (1H, d, J = 17.0 Hz), 2.34 (1H, d, J = 17.0 Hz), 3.13 (2H, s), 3.80 (1H, d, J = 9.6 Hz), 3.82 (1H, d, J = 9.6 Hz), 4.23 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.43 (2H, d, J = 5.4 Hz), 6.75 (1H, dd, J = 8.0, 1.4 Hz), 6.91 (1H, d, J = 1.4 Hz), 7.06 (2H, s), 7.25-7.35 (5H, m), 7.48 (1H, s), 7.89 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.86 (1H, t, J = 5.4 Hz)。
実施例73
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]ベンズアミド
 実施例10と同様の方法により 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]安息香酸から表題化合物を得た。収率 74%。
1H NMR (CDCl3) δ1.22 (6H, s), 1.30 (6H, s), 1.46 (3H, t, J = 6.9 Hz), 2.26 (2H, s), 2.65 (2H, s), 4.17 (2H, q, J = 6.9 Hz), 4.40 (2H, d, J = 5.4 Hz), 5.45-6.10 (2H, br), 6.56 (1H, dd, J = 8.1, 1.5 Hz), 6.57 (1H, s), 6.71 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.23-7.40 (6H, m), 8.29 (1H, t, J = 5.4 Hz)。
実施例74
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]ベンゾニトリル
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]ベンズアミド (2.97 g, 5.96 mmol) のクロロホルム (20 mL) 溶液にオキシ塩化リン (2.78 mL, 29.8 mmol) を加え、85 ℃ で 1 時間攪拌した。冷後、反応混合物を氷水に注ぎ、炭酸水素ナトリウムで中和、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。得られた結晶をヘキサンで洗浄し、表題化合物 (2.57 g、収率 90%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, s), 1.26 (6H, s), 1.46 (3H, d, J = 7.0 Hz), 2.21 (2H, s), 2.66 (2H, s), 4.17 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.43 (2H, d, J = 5.6 Hz), 4.97 (1H, t, J = 5.6 Hz), 6.58 (1H, s), 6.70 (1H, dd, J = 7.8, 1.2 Hz), 6.73 (1H, d, J = 1.2 Hz), 7.30-7.38 (5H, m), 7.43 (1H, d, J = 7.8 Hz)。
実施例75
N-[2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゾイル]-2-メチルアラニン エチルエステル
 実施例72と同様の方法により 2-アミノイソ酪酸エチル塩酸塩を用いて表題化合物を得た。収率 32%。
1H NMR (CDCl3) δ1.22 (6H, s), 1.28 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.35 (6H, s), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.70 (6H, s), 2.39 (2H, s), 2.65 (2H, s), 4.18 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.23 (2H, q, J = 7.0 Hz), 5.53 (2H, s), 6.59 (1H, s), 6.62 (1H, dd, J = 8.0, 1.8 Hz), 6.73 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.34 (1H, d, J = 8.0 Hz)。
実施例76
N-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]ベンゾイル]-2-メチルアラニン エチルエステル塩酸塩
 実施例75において、同時に得られた表題化合物の遊離塩基を酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液を加え、減圧濃縮して表題化合物を得た。収率 11%。
非晶質。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.08 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.19 (3H, s), 1.25 (3H, s), 1.37 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.42 (6H, s), 1.47 (6H, s), 2.07 (1H, d, J = 14.0 Hz), 2.27 (1H, d, J = 14.0 Hz), 3.13 (2H, s), 4.03 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.23 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.43 (2H, s), 6.74 (1H, d, J = 7.8 Hz), 6.91 (1H, s), 7.06 (1H, s), 7.20-7.40 (5H, m), 7.87 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.24 (1H, br s), 8.76 (1H, s)。
実施例77
N-[2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゾイル]-2-メチルアラニン
 N-[[2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゾイル]-2-メチルアラニン エチルエステル (299 mg, 0.573 mmol) のメタノール (2 mL) 溶液に 5 M 水酸化ナトリウム水溶液 (0.5 mL) を加え、室温で 5 時間攪拌した。溶媒を減圧留去した後残渣に水を加え、5 M 塩酸を用いて中和、ジエチルエーテルを加えて結晶化させて表題化合物 (73 mg, 収率 26%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.34 (6H, s), 1.48 (6H, s), 1.48 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.60 (6H, s), 2.37 (2H, s), 2.90 (2H, br s), 4.24 (2H, q, J = 7.0 Hz), 5.00-5.50 (2H, br s), 6.56 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.64 (1H, s), 6.71 (1H, s), 7.31 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.42 (1H, s)。
実施例78
N-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]ベンゾイル]-2-メチルアラニン エチルエステル
 実施例13と同様の方法によりN-[2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゾイル]-2-メチルアラニン エチルエステルおよびピコリン酸クロリド塩酸塩を用いて表題化合物を得た。収率 71%。
1H NMR (CDCl3) δ1.22 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.25 (6H, s), 1.33 (6H, s), 1.47 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.74 (6H, s), 2.38 (2H, br s), 2.67 (2H, s), 4.16-4.26 (4H, m), 6.60 (1H, s), 6.81 (1H, s), 7.20 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.43-7.47 (1H, m), 7.58 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.83-7.89 (1H, m), 8.21 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.71 (1H, d, J = 4.8 Hz), 8.89 (1H, s)。
実施例79
N-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]ベンゾイル]-2-メチルアラニン塩酸塩 実施例12と同様の方法によりN-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]ベンゾイル]-2-メチルアラニン エチルエステルを用いて表題化合物を得た。収率 49%。
1H NMR (CDCl3) δ1.30 (3H, s), 1.36 (3H, s), 1.48-1.55 (6H, m), 1.68 (6H, s), 1.86 (3H, s), 2.26 (1H, d, J = 16.7 Hz), 2.71 (1H, d, J = 16.7 Hz), 2.82 (1H, d, J = 17.0 Hz), 3.27 (1H, d, J = 17.0 Hz), 4.29 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.71 (1H, s), 7.42-7.52 (1H, m), 7.75-8.02 (4H, m), 8.14 (1H, d, J = 7.6 Hz), 8.74 (1H, d, J = 4.4 Hz), 8.89 (1H, s)。
実施例80
N-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]ベンゾイル]-2-メチルアラニン塩酸塩
 実施例9と同様の方法によりN-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]ベンゾイル]-2-メチルアラニン エチルエステル塩酸塩から表題化合物の遊離塩基を得た。これを酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液を加え、減圧濃縮し、表題化合物を得た。収率 73%。
非晶質。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.21 (3H, s), 1.25 (3H, s), 1.37 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.43 (6H, s), 1.47 (6H, s), 2.21 (1H, d, J = 17.6 Hz), 2.36 (1H, d, J = 17.6 Hz), 3.13 (2H, s), 4.23 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.43 (2H, s), 6.74 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.91 (1H, s), 7.06 (1H, s), 7.25-7.40 (6H, m), 7.90 (1H, d, J = 8.4 Hz), 8.36 (1H, br s), 8.61 (1H, s)。
実施例81
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-ヒドロキシ安息香酸 メチルエステル塩酸塩
 実施例2と同様の方法により4-シアノ-2-ヒドロキシ安息香酸 メチルエステルから表題化合物を得た。収率 38%。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.25 (6H, s), 1.37 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.44 (6H, s), 2.30 (2H, s), 3.14 (2H, s), 3.92 (3H, s), 4.24 (2H, q, J = 7.0 Hz), 7.08 (1H, s), 7.11 (1H, dd, J = 8.0, 1.4 Hz), 7.30 (1H, d, J = 1.4 Hz), 7.95 (1H, d, J = 8.0 Hz), 10.86 (1H, s)。
実施例82
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(フェニルメトキシ)安息香酸 メチルエステル塩酸塩
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-ヒドロキシ安息香酸 メチルエステル塩酸塩 (614 mg, 1.33 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (5 mL) 溶液にカリウム tert-ブトキシド (313 mg, 2.79 mmol)、ベンジルブロミド (0.17 mL, 1.47 mmol) を加え、室温で 2 時間、50 ℃ で 2 時間攪拌した。カリウム tert-ブトキシド (149 mg, 1.33 mmol)、ベンジルブロミド (0.16 mL, 1.33 mmol) を追加し、室温で 2 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を 0.5 M 水酸化ナトリウム水溶液、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 5:1 の後 3:1) に供し、表題化合物の遊離塩基を得た。これを酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液を加え、減圧濃縮し、酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから結晶化させて表題化合物 (271 mg、収率 37%) を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.23 (6H, s), 1.37 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.46 (6H, s), 2.24 (2H, s), 3.14 (2H, s), 3.87 (3H, s), 4.25 (2H, q, J = 7.0 Hz), 5.23 (2H, s), 7.09 (1H, s), 7.26 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.34-7.52 (5H, m), 7.60 (1H, s), 7.91 (1H, d, J = 7.8 Hz)。
実施例83
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(フェニルメトキシ)安息香酸塩酸塩
 実施例9と同様の方法により4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(フェニルメトキシ)安息香酸 メチルエステル塩酸塩から表題化合物の遊離塩基を得た。これを酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液を加え、減圧濃縮して表題化合物を得た。収率 85%。
非晶質。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.24 (6H, s), 1.38 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.45 (6H, s), 2.26 (2H, s), 3.15 (2H, s), 3.87 (3H, s), 4.24 (2H, q, J = 7.0 Hz), 5.28 (2H, s), 7.09 (1H, s), 7.20-7.53 (7H, m), 7.86 (1H, d, J = 7.6 Hz)。
実施例84
(E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-メトキシフェニル]-2-プロペン酸 メチルエステル
(方法1)
 7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (799 mg, 3.02 mmol) および (E)-3-(4-シアノ-2-メトキシフェニル)-2-プロペン酸 メチルエステル (547 mg, 2.52 mmol) のトルエン (3.5 mL) および酢酸 (2 mL) 溶液に濃硫酸 (0.34 mL, 6.30 mmol) を加え、70 ℃ で 2 時間攪拌した。冷後、反応混合物に氷水を加え、ジイソプロピルエーテルで洗浄、炭酸水素ナトリウムで中和、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 10:1 の後 5:1) に供し、ジイソプロピルエーテル−ヘキサンから結晶化させて表題化合物 (376 mg、収率 32%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.33 (6H, s), 1.47 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.29 (2H, s), 2.67 (2H, s), 3.81 (3H, s), 3.91 (3H, s), 4.19 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.57 (1H, d, J = 16.2 Hz), 6.61 (1H, s), 6.96 (1H, s), 6.98 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.52 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.01 (1H, d, J = 16.2 Hz)。
(方法2)
 (E)-3-(4-シアノ-2-メトキシフェニル)-2-プロペン酸メチルエステル(800 mg)を酢酸メチル(8 ml)に懸濁させ、トリフルオロメタンスルホン酸(3.25 ml)を滴下した。ついで7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール(1.95 g)の酢酸メチル(22 ml)溶液を60℃付近でゆっくり滴下した。60℃付近で1時間攪拌した。氷冷し25%アンモニア水(6 ml)を滴下した。トルエン、水を追加し分液した。有機層を水洗した。有機層を1M塩酸で3回抽出した。有機層にジイソプロピルエーテルを追加しさらに1M塩酸で抽出した。水層を合わせ、ジイソプロピルエーテルで洗浄した。水層に炭酸水素ナトリウムを加えアルカリ性にした。酢酸エチルで抽出した。水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。残留物を塩基性シリカゲルクロマトグラフィーに付し(20 g)、ヘキサン/酢酸エチル=5/1で溶出し表題化合物を得た(1.45 g、収率85%)。
実施例85
(E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-メトキシフェニル]-2-プロペン酸
 (E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-メトキシフェニル]-2-プロペン酸 メチルエステル (277 mg, 0.598 mmol) のメタノール (2 mL) 懸濁液に 5 M 水酸化ナトリウム水溶液 (0.5 mL) を加え、室温で 1 時間、50 ℃ で 30 分間攪拌した。冷後、メタノールを減圧留去し、残渣に水を加えてジイソプロピルエーテルで洗浄した。水層を 5 M 塩酸を用いて pH 4.5 とし、酢酸エチル−テトラヒドロフラン混合液で3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮し、アセトン−ジイソプロピルエーテルから再結晶して表題化合物 (240 mg, 収率 89%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.33 (6H, s), 1.38 (6H, s), 1.48 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.30 (2H, s), 2.78 (2H, s), 3.94 (3H, s), 4.21 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.48 (1H, d, J = 16.2 Hz), 6.64 (1H, s), 6.97 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.08 (1H, s), 7.50 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.91 (1H, d, J = 16.2 Hz)。
実施例86
(E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-ヒドロキシフェニル]-2-プロペン酸 メチルエステル
 実施例84と同様の方法により(E)-3-[4-シアノ-2-(フェニルメトキシ)フェニル]-2-プロペン酸 メチルエステルから表題化合物を得た。収率 22%。
1H NMR (CDCl3) δ1.28 (12H, s), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.25 (2H, s), 2.78 (2H, br s), 3.77 (3H, s), 4.19 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.34 (1H, d, J = 16.1 Hz), 6.58 (1H, dd, J = 8.0, 1.4 Hz), 6.60 (1H, s), 6.82 (1H, d, J = 1.4 Hz), 7.16 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.82 (1H, d, J = 16.1 Hz)。
実施例87
(E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(フェニルメトキシ)フェニル]-2-プロペン酸 メチルエステル塩酸塩
 (E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-ヒドロキシフェニル]-2-プロペン酸 メチルエステル (283 mg, 0.630 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (2.5 mL) 溶液に炭酸カリウム (96 mg, 0.692 mmol) およびベンジルブロミド (0.082 mL, 0.692 mmol) を加え、60 ℃ で 4 時間攪拌した。冷後、反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 20:1 の後 7:1) に供し、表題化合物の遊離塩基を得た。これを酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液を加え、減圧濃縮して表題化合物 (224 mg、収率 62%) を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.24 (6H, s), 1.46 (3H, t, J = 6.8 Hz), 1.45 (6H, s), 2.28 (2H, s), 3.14 (2H, s), 3.72 (3H, s), 4.25 (2H, q, J = 6.8 Hz), 5,29 (2H, s), 6.84 (1H, d, J = 16.4 Hz), 7.09 (1H, s), 7.23 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.30-7.56 (6H, m), 7.95 (1H, d, J = 16.4 Hz), 8.04 (1H, d, J = 8.2 Hz)。
実施例88
(E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(フェニルメトキシ)フェニル]-2-プロペン酸
 実施例9と同様の方法により(E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(フェニルメトキシ)フェニル]-2-プロペン酸 メチルエステルから表題化合物を得た。収率 63%。
1H NMR (CDCl3) δ1.30 (12H, s), 1.47 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.21 (2H, s), 2.72 (2H, s), 4.19 (2H, q, J = 7.0 Hz), 5,16 (2H, s), 6.50 (1H, d, J = 16.2 Hz), 6.61 (1H, s), 6.96 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.08 (1H, s), 7.29-7.43 (5H, m), 7.52 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.03 (1H, d, J = 16.2 Hz)。
実施例89
5-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(フェニルメチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
 4-ブロモフタル酸無水物 (854 mg, 1.72 mmol) の 28% ナトリウムメトキシド/メタノール溶液 (8 mL) およびテトラヒドロフラン (8 mL) 懸濁液を 10 分間加熱還流した。冷後、析出した 4-ブロモ-1,2-ベンゼンジカルボン酸 2-メチルエステル 1-ナトリウム塩および4-ブロモ-1,2-ベンゼンジカルボン酸 1-メチルエステル 2-ナトリウム塩の 1:1 混合物を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄した。濾液を減圧濃縮し、残渣に氷水を加え、2 M 塩酸で酸性にし、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮し、ジイソプロピルエーテル−ヘキサンから結晶化させて 4-ブロモ-1,2-ベンゼンジカルボン酸 1-メチルエステルおよび4-ブロモ-1,2-ベンゼンジカルボン酸 2-メチルエステルの 1:1 混合物 (1.16 g、収率 20%) を得た。また、母液を濃縮して同混合物 (1.63 g、収率 29%) を油状物として得た。前述したナトリウム塩の混合物を水に溶解させ、2 M 塩酸で酸性にし、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮し、4-ブロモ-1,2-ベンゼンジカルボン酸 1-メチルエステルおよび4-ブロモ-1,2-ベンゼンジカルボン酸 2-メチルエステルの 1:1 混合物 (1.41 g、収率 25%) を得た。得られたブロモ体の混合物 (210 mg, 0.811 mmol)、シアン化亜鉛 (52 mg, 0.446 mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) (19 mg, 0.0162 mmol) のトルエン (1.6 mL) および N-メチル-2-ピロリドン (0.4 mL) 懸濁液を、100 ℃ で 8 時間攪拌した。冷後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をトルエン (1.5 mL) および酢酸 (1 mL) に溶解させ、7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (214 mg, 0.811 mmol)、濃硫酸 (0.11 mL, 2.03 mmol) を加えて80 ℃ で 2 時間攪拌した。冷後、反応混合物に氷水を加え、ジイソプロピルエーテルで洗浄、炭酸水素ナトリウムで中和、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮し、4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-1,2-ベンゼンジカルボン酸 1-メチルエステルおよび 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-1,2-ベンゼンジカルボン酸 2-メチルエステルの 1:1 混合物を含む粗生成物 (130 mg) を得た。このものを精製すること無く (120 mg) N,N-ジメチルホルムアミド (2 mL) に溶解させ、ベンジルアミン (43 mg, 0.399 mmol)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール一水和物 (65 mg, 0.426 mmol) および 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (92 mg, 0.478 mmol) を加え、室温で 15 時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供し、表題化合物 (26 mg、収率 1.8%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.31 (6H, s), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.16 (2H, s), 2.68 (2H, s), 4.19 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.87 (2H, s), 6.62 (1H, s), 7.28-7.38 (3H, m), 7.46 (2H, dd, J = 7.6, 1.6 Hz), 7.72 (1H, d, J = 7.6, 1.3 Hz), 7.84 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.94 (1H, d, J = 1.3 Hz)。
実施例90
5-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
 7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (17.4 g, 65.9 mmol) および 2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-5-カルボニトリル (6.30 g, 35.8 mmol) のトルエン (40 mL) および酢酸 (25 mL) 溶液に氷冷下濃硫酸 (9.46 mL, 55.0 mmol) を加え、80 ℃ で 30 分間攪拌した。エタノールを滴下し、同温下 30 分間攪拌した。冷後、反応混合物に氷水を加え、ジイソプロピルエーテルで洗浄、炭酸水素ナトリウムで中和、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層から 1 M 塩酸で3回抽出し、合わせた水層を炭酸水素ナトリウムで中和、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣に酢酸エチルを加え、析出した結晶を濾取することによって除去した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 3:1 の後 2:1) に供し、得られた結晶をヘキサンで洗浄して表題化合物 (3.60 g、収率 16%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.26 (6H, s), 1.32 (6H, s), 1.47 (3H, t, J = 6.9 Hz), 2.16 (2H, s), 2.70 (2H, s), 4.20 (2H, q, J = 6.9 Hz), 6.64 (1H, s), 7.79 (1H, dd, J = 7.8, 1.5 Hz), 7.88 (1H, dd, J = 7.8, 0.9 Hz), 7.95 (1H, dd, J = 1.5, 0.9 Hz), 7.98 (1H, s)。
実施例91
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-1,2-ベンゼンジカルボン酸 ジエチルエステル塩酸塩
 実施例90において、実施例化合物の洗液を減圧濃縮し、残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 10:1) に供し、表題化合物の遊離塩基を得た。これを酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液を加え、減圧濃縮し、酢酸エチル−ヘキサンから結晶化させて表題化合物の塩酸塩 (227 mg、収率 0.78%) を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.25-1.44 (21H, m), 2.17 (1H, d, J = 17.0 Hz), 2.28 (1H, d, J = 17.0 Hz), 3.13 (2H, s), 4.19-4.40 (6H, m), 7.08 (1H, s), 7.88-8.01 (3H, m)。
実施例92
5-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-メチル-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
 実施例82と同様の方法により5-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオンとヨードメタンから表題化合物を得た。収率 71%。
1H NMR (CDCl3) δ1.25 (6H, s), 1.31 (6H, s), 1.47 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.16 (2H, s), 2.69 (2H, s), 3.21 (3H, s), 4.19 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.63 (1H, s), 7.75 (1H, dd, J = 7.8, 1.4 Hz), 7.86 (1H, dd, J = 7.8, 0.8 Hz), 7.92 (1H, dd, J = 1.4, 0.8 Hz)。
実施例93
[[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]メトキシ]酢酸 メチルエステル
 7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (6.80 g, 25.7 mmol) および [(4-シアノフェニル)メトキシ]酢酸 メチルエステル (4.40 g, 21.4 mmol) のトルエン (24 mL) および酢酸 (14 mL) 溶液に濃硫酸 (2.85 mL, 111 mmol) を加え、80 ℃ で 1.5 時間攪拌した。メタノール (10.8 mL) を滴下し、70 ℃ で 30 分間攪拌した。冷後、反応混合物に氷水を加え、ジイソプロピルエーテルで洗浄、炭酸水素ナトリウムで中和、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 5:1 の後 1:1) に供し、表題化合物 (1.18 g、収率 12%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, s), 1.31 (6H, s), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.21 (2H, s), 2.66 (2H, s), 3.78 (3H, s), 4.10 (2H, s), 4.18 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.69 (2H, s), 6.60 (1H, s), 7.39 (4H, s)。
別途合成法
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゼンメタノール (580 mg、1.53 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (4 mL) 溶液を氷冷した後に水素化ナトリウム (66% 油分散物) (61 mg、1.68 mmol) を加え、室温で 30 分間撹拌した。これにブロモ酢酸メチル (0.16 mL、1.68 mmol) を加え、混合物を室温で 5 時間撹拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 5:1 の後 1:1) に供し、表題化合物 (179 mg、収率 26%) を得た。
実施例94
[[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]メトキシ]酢酸 メチルエステル塩酸塩
 [[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]メトキシ]酢酸 メチルエステル (179 mg、0.396 mmol) を酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液を加え、減圧濃縮し、表題化合物 (123 mg、収率 64%) を非晶質として得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.23 (6H, s), 1.37 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.44 (6H, s), 2.21 (2H, s), 3.14 (2H, s), 3.69 (3H, s), 4.24 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.27 (2H, s), 4.71 (2H, s), 7.08 (1H, s), 7.58-7.65 (4H, m)。
実施例95
[[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]メトキシ]酢酸塩酸塩
  [[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]メトキシ]酢酸 メチルエステル (660 mg, 1.46 mmol) のメタノール (8 mL) 溶液に 5 M 水酸化ナトリウム水溶液 (1.5 mL) を加え、室温で 30 分間攪拌した。メタノールを減圧留去した後、残渣に水を加えてジイソプロピルエーテルで洗浄、5 M 塩酸を用いて酸性とした。アセトンを加え、不溶物をろ過によって除去し、濾液を減圧濃縮した。残渣をアセトン−ジイソプロピルエーテルから結晶化させて表題化合物 (594 mg, 収率 86%) を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.24 (6H, s), 1.37 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.43 (6H, s), 2.22 (2H, s), 3.14 (2H, s), 4.15 (2H, s), 4.23 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.70 (2H, s), 7.08 (1H, s), 7.61 (4H, s)。
実施例96
N-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゾイル]グリシン エチルエステル
 実施例72と同様の方法により4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸塩酸塩およびグリシンエチルエステル塩酸塩から表題化合物を得た。収率 68%。
1H NMR (CDCl3) δ1.25 (6H, s), 1.31 (6H, s), 1.33 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.18 (2H, s), 2.68 (2H, s), 4.19 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.23-4.33 (4H, m), 6.61 (1H, s), 6.70 (1H, t, J = 5.0 Hz), 7.49 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.85 (2H, d, J = 8.5 Hz)。
実施例97
N-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゾイル]グリシン塩酸塩
 実施例95と同様の方法によりN-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゾイル]グリシン エチルエステルから表題化合物を得た。収率 94%。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.37 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.45 (6H, s), 2.21 (2H, s), 3.16 (2H, s), 3.98 (2H, t, J = 5.8 Hz), 4.24 (2H, q, J = 7.0 Hz), 7.09 (1H, s), 7.76 (2H, d, J = 8.5 Hz), 8.13 (2H, d, J = 8.5 Hz), 9.24 (1H, t, J = 5.8 Hz)。
実施例98
5-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-((E)-3-メトキシ-3-オキソ-1-プロペニル)安息香酸 メチルエステル
 実施例90と同様の方法により5-シアノ-2-((E)-3-メトキシ-3-オキソ-1-プロペニル)安息香酸 メチルエステルから表題化合物を得た。収率 4%。
実施例99
(E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(メトキシカルボニル)フェニル]-2-プロペン酸
 実施例98において、同時に表題化合物を得た。収率 14%。
1H NMR (CDCl3) δ1.29 (6H, s), 1.33 (6H, s), 1.48 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.23 (2H, s), 2.70 (2H, s), 3.91 (3H, s), 4.20 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.35 (1H, d, J = 16.0 Hz), 6.63 (1H, s), 7.64 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.69 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.01 (1H, s), 8.49 (1H, d, J = 16.0 Hz)。
実施例100
(E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-プロペン酸 メチルエステル
 7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (0.780 g, 2.94 mmol)、(E)-3-(4-シアノフェニル)-2-プロペン酸 メチルエステル (0.500 g, 2.67 mmol) の酢酸 (4.4 mL)−トルエン (5 mL) 溶液に濃硫酸 (0.37 mL) を滴下し、混合物を 80 ℃ で 1 時間攪拌した。室温に戻した反応液に水を加え、ジイソプロピルエーテルで洗浄した。水層を氷冷した後に濃アンモニア水で塩基性にして、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:1) で精製し、表題化合物 (0.480 g、収率 41%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.32 (6H, s), 1.46 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.23 (2H, s), 2.67 (2H, s), 3.82 (3H, s), 4.18 (2H, q, J=7.0 Hz), 6.49 (1H, d, J=15.8 Hz), 6.61 (1H, s), 7.43 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.56 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.73 (1H, d, J=15.8 Hz)。
実施例101
(E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-プロペン酸
 (E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-プロペン酸 メチルエステルのメタノール (5 mL) 溶液に 2 M 水酸化ナトリウム水溶液 (5 mL) を加え、混合物を室温で 4 時間撹拌した。反応液に 2 M 塩酸 (5 mL) を加えた後、析出した結晶をろ取した。これを水およびジイソプロピルエーテルで洗浄した後、乾燥した。メタノール−酢酸エチルから再結晶して、表題化合物 (0.610 g、収率 70%) を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.13 (6H, s), 1.22 (6H, s), 1.33 (3H, t, J=6.8 Hz), 2.25 (2H, s), 2.61 (2H, s), 4.09 (2H, q, J=6.8 Hz), 6.54 (1H, d, J=16.0 Hz), 6.78 (1H, s), 7.31-7.42 (3H, m), 7.61 (2H, d, J=8.0 Hz)。
実施例102
(E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-メチルフェニル]-2-プロペン酸 メチルエステル
 7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (635 mg、2.40 mmol) および (E)-3-(4-シアノ-2-メチルフェニル)-2-プロペン酸 メチルエステル (403 mg、2.00 mmol) のトルエン (3 mL) および酢酸 (1.5 mL) 懸濁液に、濃硫酸 (0.29 mL、5.4 mmol) を滴下し、 85 ℃で 1.5 時間撹拌した。反応混合物を65 ℃に冷却し、メタノール (1.2 mL) を滴下、同温で 1 時間撹拌した。放冷後、炭酸水素ナトリウム (1.4 g、17 mmol) に滴下し、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水で2回洗浄、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 2:1) に供し、表題化合物 (385 mg、収率 43%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.32 (6H, s), 1.47 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.25 (2H, s), 2.46 (3H, s), 2.66 (2H, s), 3.82 (3H, s), 4.19 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.41 (1H, d, J = 15.9 Hz), 6.61 (1H, s), 7.21-7.29 (2H, m), 7.57 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.00 (1H, d, J = 15.9 Hz)。
実施例103
(E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-メチルフェニル]-2-プロペン酸
 (E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-メチルフェニル]-2-プロペン酸 メチルエステル(279 mg、0.623 mmol) のメタノール (1 mL) 溶液に 5 M 水酸化ナトリウム水溶液 (0.24 mL、1.2 mmol) を加え、室温で 1.5 時間、50 ℃で 1 時間撹拌した。反応混合物に 1 M 塩酸 (1.2 mL、1.2 mmol) を加え、クロロホルムで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮して表題化合物 (257 mg、収率95%) を得た。
非晶質。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.14 (6H, s), 1.23 (6H, s), 1.33 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.27 (2H, s), 2.42 (3H, s), 2.62 (2H, s), 4.09 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.49 (1H, d, J = 15.9 Hz), 6.79 (1H, s), 7.21 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.26 (1H, s), 7.76 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.84 (1H, d, J = 15.9 Hz)。
実施例104
(E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-メチル-2-プロペン酸 エチルエステル
 2-ホスホノプロピオン酸トリエチル (4.05 g、17.0 mmol) のテトラヒドロフラン (15 mL) 溶液に氷冷下水素化ナトリウム (66% 油分散物) (0.62 g、17 mmol) を加え、同温で 15 分間撹拌した。これに 4-シアノベンズアルデヒド(1.86 g、14.2 mmol) を加え、室温で 30 分間撹拌した。得られた混合物に、別途、2-ホスホノプロピオン酸トリエチル (0.81 g、3.4 mmol)、水素化ナトリウム (66% 油分散物) (0.12 g、3.3 mmol) およびテトラヒドロフラン (3 mL) から同様に調製した溶液を加え、室温で 30 分間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水で2回洗浄、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 100:1 の後 5:1) に供し、(E)-3-(4-シアノフェニル)-2-メチル-2-プロペン酸 エチルエステルを含む半固体状物 (3.09 g) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.36 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.10 (3H, d, J = 1.2 Hz), 4.29 (2H, q, J = 7.2 Hz), 7.47 (2H, d, J = 8.1 Hz), 7.64-7.66 (1H, m), 7.69 (2H, d, J = 8.1 Hz)。
 このもの (972 mg) と 7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (1.43 g、5.41 mmol) をトルエン (7 mL) および酢酸 (3.5 mL) に懸濁し、濃硫酸 (0.66 mL、12 mmol) を滴下した。得られた混合物を 85 ℃ で 1.5 時間撹拌した。反応混合物にエタノール (5 mL) を滴下し、同温で 1 時間撹拌した。放冷後、炭酸水素ナトリウム (3.12 g、37.1 mmol) に滴下し、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 20:1 のあと 5:1) に供し、ヘキサンから結晶化させて表題化合物 (734 mg、収率 35%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.25 (6H, s), 1.32 (6H, s), 1.36 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.47 (3H, t, J = 6.9 Hz), 2.13 (3H, d, J = 1.5 Hz), 2.22 (2H, s), 2.67 (2H, s), 4.19 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.28 (2H, q, J = 7.1 Hz), 6.61 (1H, s), 7.43 (4H, s), 7.72 (1H, q, J = 1.5 Hz)。
実施例105
(E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-メチル-2-プロペン酸
 (E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-メチル-2-プロペン酸 エチルエステル (300 mg、0.65 mmol) のエタノール (1.5 mL) 懸濁液に 5 M 水酸化ナトリウム水溶液 (0.26 mL、1.3 mmol) を加え、50 ℃で 1.5 時間撹拌した。反応混合物に氷冷下 1 M 塩酸 (1.3 mL、1.3 mmol) を加え、クロロホルムで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル−ジエチルエーテルから再結晶して表題化合物 (190 mg、収率 67%) を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.14 (6H, s), 1.23 (6H, s), 1.33 (3H, t, J = 6.8 Hz), 2.07 (3H, s), 2.24 (2H, s), 2.62 (2H, s), 4.09 (2H, q, J = 6.8 Hz), 6.79 (1H, s), 7.40 (2H, d, J = 7.4 Hz), 7.51 (2H, d, J = 7.4 Hz), 7.64 (1H, s), 12.57 (1H, br s)。
実施例106
(E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-ブテン酸 エチルエステル
 7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (793 mg、3.00 mmol) および (E)-3-(4-シアノフェニル)-2-ブテン酸 エチルエステル (538 mg、2.50 mmol) をトルエン (4 mL) および酢酸 (2 mL) に懸濁し、濃硫酸 (0.37 mL、6.9 mmol) を滴下、85 ℃で 1.5 時間撹拌した。反応混合物にエタノール (3 mL) を滴下し、同温で 2 時間撹拌した。放冷後、炭酸水素ナトリウム (1.75 g、20.8 mmol) に滴下し、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 5:1 のあと 2:1) に供し、表題化合物 (413 mg、収率 36%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.32 (6H, s), 1.33 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.47 (3H, t, J = 7.1 Hz), 2.23 (2H, s), 2.59 (3H, d, J = 1.4 Hz), 2.67 (2H, s), 4.14-4.23 (2H, m), 4.23 (2H, q, J = 7.1 Hz), 6.19 (1H, q, J = 1.4 Hz), 6.61 (1H, s), 7.41 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.51 (2H, d, J = 8.6 Hz)。
実施例107
(E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-ブテン酸
 (E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-ブテン酸 エチルエステル(206 mg、0.446 mmol) のエタノール (1.5 mL) 溶液に 5 M 水酸化ナトリウム水溶液 (0.18 mL、0.90 mmol) を加え、室温で 4 時間、50 ℃で 4 時間撹拌した。反応混合物を放冷し、1 M 塩酸 (0.90 mL、0.90 mmol) を加え、クロロホルムで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル−ジエチルエーテル−ヘキサンから結晶化させて表題化合物 (40 mg、収率 21%) を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.13 (6H, s), 1.23 (6H, s), 1.33 (3H, t, J = 7.1 Hz), 2.25 (2H, s), 2.50-2.53 (3H, m), 2.61 (2H, s), 4.09 (2H, q, J = 7.1 Hz), 6.18-6.21 (1H, m), 6.79 (1H, s), 7.38 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.61 (2H, d, J = 8.4 Hz), 12.20-12.40 (1H, br)。
実施例108
(Z)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-ブテン酸 エチルエステル
 実施例106と同様の方法により (Z)-3-(4-シアノフェニル)-2-ブテン酸 エチルエステルを用いて表題化合物を得た。収率 29%。
1H NMR (CDCl3) δ1.18 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.24 (6H, s), 1.33 (6H, s), 1.46 (3H, t, J = 7.1 Hz), 2.16 (3H, d, J = 1.3 Hz), 2.28 (2H, s), 2.67 (2H, s), 4.02 (2H, q, J = 7.1 Hz), 4.18 (2H, q, J = 7.0 Hz), 5.92 (1H, q, J = 1.3 Hz), 6.59 (1H, s), 7.22 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.36 (2H, q, J = 8.4 Hz)。
実施例109
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゼンプロパン酸 エチルエステル
 (E)-3-(4-シアノフェニル)-2-プロペン酸 エチルエステル (8.04 g、40.0 mmol) の酢酸エチル (40 mL) 溶液に 10% パラジウム/炭素 (50% 含水品) (0.80 g) を加え、水素雰囲気下室温で 80 分撹拌した。触媒をろ過し、ろ液を減圧濃縮して 4-シアノベンゼンプロパン酸 エチルエステルを含む油状物 (8.36 g) を得た。
 これと 7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (10.6 g、40.1 mmol) をトルエン (40 mL) および酢酸 (20 mL) に溶解し、濃硫酸 (5.9 mL、0.11 mol) を滴下した。得られた混合物を 85 ℃で 1.5 時間撹拌した。反応混合物にエタノール (20 mL) を滴下し、同温で 1 時間撹拌した。放冷後、炭酸水素ナトリウム (24.5 g、0.292 mol) に滴下し、酢酸エチルと水を加えた。有機層を分離、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム−塩基性シリカゲルを通して乾燥 (酢酸エチルで溶出)、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 10:1 のあと 3:1) に供し、表題化合物 (3.42 g、収率 19%) を得た。
油状物。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, s), 1.25 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.31 (6H, s), 1.46 (3H, t, J = 7.1 Hz), 2.19 (2H, s), 2.61 (2H, t, J = 7.7 Hz), 2.65 (2H, s), 2.98 (2H, t, J = 7.7 Hz), 4.13 (2H, q, J = 7.1 Hz), 4.18 (2H, q, J = 7.1 Hz), 6.59 (1H, s), 7.21 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.31 (2H, d, J = 8.4 Hz)。
実施例110
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゼンプロパン酸
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゼンプロパン酸 エチルエステル (450 mg、1.00 mmol) のエタノール (1 mL) 溶液に 5 M 水酸化ナトリウム水溶液 (0.40 mL、2.0 mmol) を加え、室温で 4.5 時間撹拌した。反応混合物に氷冷下 1 M 塩酸 (2.0 mL、2.0 mmol) を加え、クロロホルムで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮して表題化合物 (418 mg、収率 99%) を得た。
非晶質。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.12 (6H, s), 1.21 (6H, s), 1.32 (3H, t, J = 6.9 Hz), 2.18 (2H, s), 2.55 (2H, t, J = 7.5 Hz), 2.61 (2H, s), 2.87 (2H, t, J = 7.5 Hz), 4.08 (2H, q, J = 6.9 Hz), 6.78 (1H, s), 7.25 (4H, s), 12.15 (1H, br s)。
実施例111
6-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2H-1,4-ベンズオキサジン-3(4H)-オン
 7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (1.03 g, 3.90 mmol) および (2-アミノ-4-シアノフェノキシ)酢酸 メチルエステル (730 mg, 3.54 mmol) のトルエン (4 mL) 懸濁液に、氷冷下濃硫酸 (0.71 mL、13 mmol) の酢酸 (2 mL) 溶液を滴下、85 ℃ で 1 時間攪拌した。反応混合物に水を加え、ジイソプロピルエーテルで洗浄、炭酸水素ナトリウムで中和、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水 (2回) および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム−塩基性シリカゲルを通して乾燥 (酢酸エチルで溶出)、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル−ジエチルエーテルから結晶化させて表題化合物 (775 mg、収率 52%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, br s), 1.35 (6H, s), 1.47 (3H, t, J = 6.9 Hz), 3.32 (2H, s), 2.66 (2H, s), 4.18 (2H, q, J = 6.9 Hz), 4.62 (2H, s), 6.60 (1H, s), 6.91-6.98 (3H, m), 8.46 (1H, br s)。
実施例112
6-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-4-(フェニルメチル)-2H-1,4-ベンズオキサジン-3(4H)-オン
 6-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2H-1,4-ベンズオキサジン-3(4H)-オン (631 mg、1.50 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (3 mL) 懸濁液に水素化ナトリウム (66% 油分散物) (66 mg、1.8 mmol) を加え、室温で 40 分間撹拌した。得られた混合物にベンジルブロミド (0.23 mL、1.9 mmol) を加え、室温で 40 分間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水で2回洗浄、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル−ジエチルエーテルから結晶化させて表題化合物 (502 mg、収率 66%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.19 (6H, br s), 1.22 (6H, s), 1.45 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.95 (2H, br s), 2.62 (2H, s), 4.17 (2H, q, J = 7.1 Hz), 4.72 (2H, s), 5.00-5.20 (2H, br), 6.57 (1H, s), 6.94 (1H, dd, J = 8.3, 1.4 Hz), 6.98 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.02 (1H, d, J = 1.4 Hz), 7.13-7.28 (5H, m)。
実施例113
[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]フェノキシ]酢酸ナトリウム塩
 6-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-4-(フェニルメチル)-2H-1,4-ベンズオキサジン-3(4H)-オン (409 mg、0.801 mmol) のエタノール (1 mL) 懸濁液に 5 M 水酸化ナトリウム水溶液 (160 μL、0.800 mmol) を加え、20 時間加熱還流した。得られた混合物に 5 M 水酸化ナトリウム水溶液 (160 μL、0.800 mmol) を追加し、7 時間加熱還流した。反応混合物を放冷後、エタノールおよびジエチルエーテルを加えて結晶化させて表題化合物を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.06 (6H, s), 1.19 (6H, s), 1.31 (3H, t, J = 6.7 Hz), 2.25 (2H, s), 2.53 (2H, s), 4.05 (2H, q, J = 6.7 Hz), 4.11 (2H, s), 4.26 (2H, d, J = 4.8 Hz), 6.12-6.24 (1H, m), 6.40 (1H, s), 6.45 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.66-6.72 (2H, m), 7.16-7.37 (5H, m)。
実施例114
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゼン酢酸 メチルエステル
 7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (1067 mg, 4.04 mmol)、4-シアノベンゼン酢酸 メチルエステル (701 mg, 4.00 mmol) のトルエン (4 mL) および酢酸 (2 mL) 溶液を氷冷し、濃硫酸 (0.64 mL) を滴下した。得られた混合物を 80 ℃ で 2 時間攪拌した。反応混合物にメタノール (2 mL) を加え、60 ℃ で 45 分間攪拌した。得られた混合物を冷却し、水を加え水層を分離、有機層を水で抽出した。合わせた水層に 10% 炭酸カリウム水溶液を加え、塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。残渣を塩基性アルミナカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル10:1 の後 2:1) に供し、ジイソプロピルエーテル−ヘキサンから結晶化させて表題化合物 (285 mg、収率17%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, s), 1.31 (6H, s), 1.46 (3H, t), 2.21 (2H, s), 2.66 (2H, s), 3.66 (2H, s), 3.68 (3H, s), 4.18 (2H, q), 6.60 (1H, s), 7.29 (2H, d), 7.35 (2H, d)。
実施例115
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゼン酢酸
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)ベンゼン酢酸 メチルエステル (285 mg, 0.676 mmol) のメタノール (3 mL) 溶液に 1 M 水酸化ナトリウム水溶液 (2 mL) を加え、室温で 6 時間撹拌した。反応液に1 M 塩酸を加えた後、さらに pH が 4 になるまで1 M 塩酸を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗結晶を酢酸エチル−ヘキサンから結晶化させて表題化合物 (251 mg、収率 91%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.30 (6H, br s), 1.45 (6H, s), 1.47 (3H, t), 2.14 (2H, s), 2.81 (2H, s), 3.58 (2H, s), 4.21 (2H, q), 6.63 (1H, s), 7.26 (2H, d), 7.37 (2H, d)。
実施例116
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-α,α-ジメチルベンゼン酢酸 メチルエステル
 7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (1462 mg, 5.52 mmol)、4-シアノ-α,α-ジメチルベンゼン酢酸 メチルエステル (1121 mg, 5.53 mmol) のトルエン (4 mL) および酢酸 (2 mL) 溶液を氷冷し、濃硫酸 (0.80 mL) を滴下した。得られた混合物を 80 ℃ で 2時間攪拌した。反応混合物にメタノール (2 mL) を滴下し、60 ℃ で 45 分間攪拌した。得られた混合物を冷却し、水を加え水層を分離、有機層を水で抽出した。合わせた水層に 10% 炭酸カリウム水溶液を加え、塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。残渣を塩基性アルミナカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル10:1 の後 2:1) およびシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル1:1) に供し、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物 (799 mg、収率32%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, s), 1.30 (6H, s), 1.46 (3H, t), 1.59 (6H, s), 2.18 (2H, s), 2.66 (2H, s), 3.63 (3H, s), 4.18 (2H, q), 6.60 (1H, s), 7.33 (4H, s)。
実施例117
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-α,α-ジメチルベンゼン酢酸
 実施例116の塩基性アルミナカラムクロマトグラフィーにおいてメタノール/酢酸エチル(1:1) で溶出して得られた別画分をアセトン−ヘキサンから再結晶し、表題化合物 (348 mg、収率14%) を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.13 (6H, br s), 1.21 (6H, s), 1.34 (3H, t), 1.51 (6H, s), 2.17 (2H, s), 2.59 (2H, s), 4.09 (2H, q), 6.75 (1H, s), 7.29 (2H, d), 7.37 (2H, d)。
実施例118
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-α,α-ジメチルベンゼン酢酸塩酸塩水和物
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-α,α-ジメチルベンゼン酢酸 メチルエステル (507 mg, 1.13 mmol) のメタノール (6 mL) およびテトラヒドロフラン (6 mL) の混合溶液に 1 M 水酸化ナトリウム水溶液 (4 mL) を加え、室温で 6 時間撹拌した。反応液に 1 M 塩酸を加えた後、さらに pH が 4 になるまで1 M 塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗結晶をエタノール−ジイソプロピルエーテルから再結晶し、表題化合物 (366 mg、収率 66%) を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.23 (6H, br s), 1.40 (3H, t), 1.44 (6H, s), 1.56 (6H, s), 2.15 (2H, s), 3.13 (2H, s), 4.24 (2H, q), 7.05 (1H, s), 7.55 (2H, d), 7.61 (2H, d)。
実施例119
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-N,α,α-トリメチルベンゼンアセトアミド塩酸塩
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-α,α-ジメチルベンゼン酢酸塩酸塩水和物 (311 mg, 0.635 mmol)、メチルアミン塩酸塩 (65 mg, 0.963 mmol) および 1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール一水和物 (115 mg, 0.751 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (3 mL) 溶液に 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (150 mg, 0.782 mmol) およびトリエチルアミン (0.42 mL) を加え、室温で 24 時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:2) に供した後、塩酸塩とした。エタノール−ジイソプロピルエーテルより再結晶し、表題化合物 (290 mg、収率 94%) を得た。
1H NMR (フリー体、CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.31 (6H, s), 1.46 (3H, t), 1.60 (6H, s), 2.18 (2H, s), 2.66 (2H, s), 2.68 (3H, d), 4.18 (2H, q), 5.09 (1H, br s), 6.60 (1H, s), 7.37 (4H, s)。
実施例120
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-α,α-ジメチルベンゼンアセトアミド
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-α,α-ジメチルベンゼン酢酸塩酸塩水和物 (306 mg, 0.624 mmol) および 1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール・アンモニウム塩 (119 mg, 0.782 mmol) の アセトニトリル (10 mL) 溶液に 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (146mg, 0.762 mmol) およびトリエチルアミン (0.22 mL) を加え、室温で 14 時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:3) に供し、得られた粗結晶を酢酸エチル−ヘキサンより再結晶し、表題化合物 (242 mg、収率 89%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.30 (6H, s), 1.46 (3H, t), 1.61 (6H, s), 2.18 (2H, s), 2.66 (2H, s), 4.17 (2H, q), 5.13 (1H, br s), 5.18 (1H, br s), 6.59 (1H, s), 7.36-7.43 (4H, m)。
実施例121
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-ニトロベンゼン酢酸 メチルエステル
 7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (1463 mg, 5.53 mmol)、4-シアノ-2-ニトロベンゼン酢酸メチル (1103 mg, 5.00 mmol) のトルエン (6 mL) および酢酸 (3 mL) 溶液を氷冷し、濃硫酸 (0.8 mL) を滴下した。得られた混合物を 80 ℃ で 2 時間攪拌した。反応混合物にメタノール (3 mL) を加え、60 ℃ で 1 時間攪拌した。得られた混合物を冷却し、水を加え水層を分離し、有機層を水で抽出した。合わせた水層に 10% 炭酸カリウム水溶液を加え、塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:2) に供し、得られた粗結晶を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物 (898 mg、収率 38%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.25 (6H, s), 1.34 (6H, s), 1.47 (3H, t), 2.25 (2H, s), 2.68 (2H, s), 3.71 (3H, s), 4.07 (2H, s), 4.20 (2H, q), 6.63 (1H, s), 7.38 (1H, d), 7.66 (1H, dd), 8.19 (1H, d)。
実施例122
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-ニトロベンゼン酢酸
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-ニトロベンゼン酢酸 メチルエステル (618 mg, 1.32 mmol) のメタノール (6 mL) 溶液に 1 M 水酸化ナトリウム水溶液 (3 mL) を加え、室温で 5 時間撹拌した。反応液に 1 M 塩酸 (3 mL) を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗結晶をエタノール−ジイソプロピルエーテルから再結晶し、表題化合物 (570 mg、収率 95%) を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.21 (6H, br s), 1.26 (6H, br s), 1.35 (3H, t), 2.28 (2H, s), 2.60 (2H, s), 3.35 (2H, s), 4.05-4.21 (2H, m), 6.86 (1H, br s), 7.48-7.80 (2H, m), 7.91-8.20 (1H, m)。
実施例123
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]ベンゼン酢酸 メチルエステル
 7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (992 mg, 3.75 mmol)、4-シアノ-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]ベンゼン酢酸 メチルエステル (1001 mg, 3.34 mmol) のトルエン (4 mL) および酢酸 (2 mL) 溶液を氷冷し、濃硫酸 (0.54 mL) を滴下した。得られた混合物を 80 ℃ で 2 時間攪拌した。反応混合物にメタノール (2 mL) を加え、60 ℃ で 2 時間攪拌した。得られた混合物を冷却し、水を加え水層を分離、有機層を水で抽出した。合わせた水層に 10% 炭酸カリウム水溶液を加え、塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:1) に供し、表題化合物 (356 mg、収率 19%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, s), 1.35 (6H, s), 1.46 (3H, t), 2.48 (2H, br s), 2.65 (2H, s), 3.68-3.81 (2H, m), 3.73 (3H, s), 4.18 (2H, q), 6.59 (1H, s), 7.28-7.34 (2H, m), 7.44-7.52 (1H, m), 7.89 (1H, dt), 8.07 (1H, d), 8.26 (1H, d), 8.62-8.69 (1H, m), 10.55 (1H, s)。
実施例124
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]ベンゼン酢酸
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]ベンゼン酢酸 メチルエステル (135 mg, 0.25 mmol) のメタノール (1 mL) 溶液に 1 M 水酸化ナトリウム水溶液 (0.5 mL) を加え、室温で 14 時間撹拌した。反応液に 1 M 塩酸 (0.5 mL) を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗結晶をエタノール−ジイソプロピルエーテルから再結晶し、表題化合物 (66 mg、収率 50%) を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.14 (6H, br s), 1.25 (6H, br s), 1.34 (3H, t), 2.50 (2H, br s), 2.62 (2H, s), 3.73 (2H, s), 4.10 (2H, q), 6.75 (1H, s), 7.20 (1H, d), 7.37 (1H, d), 7.61-7.68 (1H, m), 7.76 (1H, s), 8.04 (1H, t), 8.12 (1H, d), 8.68 (1H, d), 10.54 (1H, s),H, d。
実施例125
6-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-1,3-ジヒドロ-2H-インドール-2-オン
 7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (2114 mg, 8.00 mmol)、4-シアノ-2-(トリフルオロアセチルアミノ)ベンゼン酢酸 メチルエステル (2065 mg, 7.21 mmol) のトルエン (8 mL) および酢酸 (4 mL) 溶液を氷冷し、濃硫酸 (1.2 mL) を滴下した。得られた混合物を 80 ℃ で 1 時間攪拌した。反応混合物にメタノール (5 mL) を加え、60 ℃ で 1 時間攪拌した。得られた混合物を冷却し、水を加え水層を分離、有機層を水で抽出した。合わせた水層に 10% 炭酸カリウム水溶液を加え、塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。残渣を塩基性アルミナカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/メタノール 10:1) およびシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル) に供し、得られた粗結晶を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物 (542 mg、収率 19%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, s), 1.34 (6H, s), 1.46 (3H, t), 2.30 (2H, s), 2.66 (2H, s), 3.56 (2H, s), 4.19 (2H, q), 6.60 (1H, s), 6.97-7.04 (2H, m), 7.20 (1H, d), 8.05 (1H, br s)。
実施例126
6-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-1,3-ジヒドロ-3,3-ジメチル-2H-インドール-2-オン
 7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (1500 mg, 5.67 mmol)、6-シアノ-1,3-ジヒドロ-3,3-ジメチル-2H-インドール-2-オン (955 mg, 5.13 mmol) のトルエン (5 mL) および酢酸 (2.5 mL) 溶液を氷冷し、濃硫酸 (0.82 mL) を滴下した。得られた混合物を 80 ℃ で 85 分間攪拌した。得られた混合物を冷却し、水を加え水層を分離、有機層を水で抽出した。合わせた水層に 10% 炭酸カリウム水溶液を加え、塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル) に供し、得られた粗結晶をジイソプロピルエーテルで洗浄し、表題化合物 (66 mg、収率 3%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, br s), 1.33 (6H, s), 1.40 (6H, s), 1.47 (3H, t), 2.28 (2H, s), 2.66 (2H, s), 4.19 (2H, q), 6.60 (1H, s), 6.99-7.05 (2H, m), 7.16 (1H, d), 7.82 (1H, s)。
実施例127
(E)-3-[2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-プロペン酸 メチルエステル
 7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (2550 mg, 9.65 mmol)、3-(2-アミノ-4-シアノフェニル)-2-プロペン酸 メチルエステル (1771 mg, 8.76 mmol) のトルエン (5 mL) および酢酸 (2.5 mL) 溶液を氷冷し、濃硫酸 (0.82 mL) を滴下した。得られた混合物を 80 ℃ で 85 分間攪拌した。得られた混合物を冷却し、水を加え水層を分離、有機層を水で抽出した。合わせた水層に 10% 炭酸カリウム水溶液を加え、塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル) および塩基性アルミナカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル4:1) に供し、得られた粗結晶をジイソプロピルエーテルで洗浄し表題化合物 (895 mg、収率 23%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.22 (6H, br s), 1.34 (6H, s), 1.46 (3H, t), 2.36 (2H, s), 2.65 (2H, s), 3.81 (3H, s), 4.00 (2H, s), 4.18 (2H, q), 6.39 (1H, d), 6.59 (1H, s), 6.72-6.82 (2H, m), 7.39 (1H, d), 7.84 (1H, d)。
実施例128
7-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-キノリノール
 実施例127の塩基性アルミナカラムクロマトグラフィーにおいてメタノールで溶出して得られた別画分をメタノール−ジイソプロピルエーテルより再結晶し表題化合物 (43 mg、収率 1%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.26 (6H, br s), 1.30 (6H, s), 1.47 (3H, t), 2.22 (2H, s), 2.69 (2H, s), 4.19 (2H, q), 6.63 (1H, s), 6.71 (1H, d), 7.22 (1H, dd), 7.40 (1H, s), 7.57 (1H, d), 7.82 (1H, d), 11.13 (1H, br s)。
実施例129
(E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]フェニル]-2-プロペン酸 メチルエステル
 (E)-3-[2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-プロペン酸 メチルエステル (711 mg, 1.59 mmol) および 4-(ジメチルアミノ)ピリジン (596 mg, 4.88 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (5 mL) 溶液にピコリン酸クロリド塩酸塩 (481 mg, 2.70 mmol) を室温で加え 20 分間撹拌した。得られた混合物に 10% 炭酸カリウム水溶液を加え、塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:1) に供し、得られた粗結晶を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物 (570 mg、収率 65%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.34 (6H, s), 1.46 (3H, t), 2.45 (2H, s), 2.66 (2H, s), 3.83 (3H, s), 4.19 (2H, q), 6.54 (1H, d), 6.60 (1H, d), 7.24-7.33 (1H, m), 7.46-7.55 (1H, m), 7.64 (1H, d), 7.86-7.95 (1H, m), 8.00 (1H, d), 8.18 (1H, d), 8.26 (1H, d), 8.66 (1H, d), 10.23 (1H, s)。
実施例130
(E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]フェニル]-2-プロペン酸
 (E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]フェニル]-2-プロペン酸 メチルエステル (417 mg, 0.753 mmol) のメタノール (5 mL) 溶液に 1 M 水酸化ナトリウム水溶液 (1.6 mL) を加え、室温で 5 時間撹拌した。反応液に 1 M 塩酸 (1.6 mL) を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗結晶をメタノールで縣濁し、表題化合物 (362 mg、収率 89%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.29 (6H, br s), 1.31 (6H, br s), 1.46 (3H, t), 2.41 (2H, br s), 2.69 (2H, s), 4.19 (2H, q), 6.41 (1H, d), 6.60 (1H, s), 7.18-7.26 (1H, m), 7.32-7.41 (1H, m), 7.54 (1H, d), 7.70-7.82 (2H, m), 8.10-8.20 (2H, m), 8.55 (1H, d), 10.21 (1H, s)。
実施例131
(E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(1H-インドール-2-イルカルボニル)アミノ]フェニル]-2-プロペン酸 メチルエステル
 インドール-2-カルボン酸 (110 mg, 0.683 mmol) のテトラヒドロフラン (2 mL) 溶液に 0 ℃ でオキサリルクロリド (0.07 mL) および N,N-ジメチルホルムアミド (1滴) を加え、室温で 30 分間撹拌した。溶媒を減圧留去した後、再びテトラヒドロフラン (2 mL) に溶かし、(E)-3-[2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-プロペン酸 メチルエステル (254 mg, 0.549 mmol) およびトリエチルアミン (0.09 mL) のテトラヒドロフラン (3 mL) 溶液に加えた。反応混合物を室温で 1 時間撹拌した。得られた混合物に 10% 炭酸カリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:1) に供し、表題化合物 (305 mg、収率 94%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.33 (6H, s), 1.35 (6H, s), 1.48 (3H, t), 2.14 (2H, s), 2.75 (2H, s), 3.78 (3H, s), 4.20 (2H, q), 6.44 (1H, d), 6.61 (1H, s), 7.10-7.20 (3H, m), 7.26-7.35 (1H, m), 7.43 (1H, d), 7.59-7.68 (2H, m), 7.77 (1H, s), 7.84 (1H, d), 8.85 (1H, br s), 9.65 (1H, br s)。
実施例132
(E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(1H-インドール-2-イルカルボニル)アミノ]フェニル]-2-プロペン酸 (E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(1H-インドール-2-イルカルボニル)アミノ]フェニル]-2-プロペン酸 メチルエステル (300 mg, 0.507 mmol) のメタノール (2 mL) およびテトラヒドロフラン (2 mL) の混合溶液に 1 M 水酸化ナトリウム水溶液 (2.5 mL) を加え、室温で 14 時間撹拌した。反応液に 1 M 塩酸 (2.5 mL) を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗結晶をエタノール−ジイソプロピルエーテルから再結晶し、表題化合物 (171 mg、収率 58%) を得た。
1H NMR (CD3OD) δ1.34 (6H, s), 1.45 (6H, s), 1.45 (3H, t), 2.2-2.8 (2H, m), 3.06 (2H, s), 4.26 (2H, q), 6.67 (1H, d), 6.93 (1H, s), 7.09 (1H, t), 7.26 (1H, t), 7.37 (1H, s), 7.47 (2H, d), 7.66 (1H, d), 7.74 (1H, d), 7.90 (1H, d), 8.02 (1H, d)。
実施例133
(E)-3-[2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-プロペン酸 エチルエステル
 実施例90と同様の方法により (E)-3-(2-アミノ-4-シアノフェニル)-2-プロペン酸 エチルエステルを用いて表題化合物を得た。収率 22%。
油状物。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, s), 1.34 (6H, s), 1.34 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.36 (2H, s), 2.65 (2H, s), 4.01 (2H, s), 4.22 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.27 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.39 (1H, d, J = 15.8 Hz), 6.59 (1H, s), 6.74-6.80 (2H, m), 7.39 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.83 (1H, d, J = 15.8 Hz)。
実施例134
(E)-3-[2-[[[(2-エトキシ-2-オキソエチル)アミノ]カルボニル]アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-プロペン酸 エチルエステル
 実施例35と同様の方法により (E)-3-[2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-プロペン酸 エチルエステルから表題化合物を得た。収率 84%。
1H NMR (CDCl3) δ1.26-1.34 (18H, m), 1.46 (3H, t, J = 6.9 Hz), 2.27 (2H, s), 2.69 (2H, br s), 3.99-4.06 (2H, m), 4.16-4.28 (6H, m), 5.92 (1H, br s), 6.29 (1H, d, J = 15.8 Hz), 6.57 (1H, s), 6.94 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.38 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.53 (1H, s), 7.76 (1H, br s), 7.79 (1H, d, J = 15.8 Hz)。
実施例135
(E)-3-[2-(2,5-ジオキソ-1-イミダゾリジニル)-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-プロペン酸 メチルエステル
 実施例36と同様の方法により (E)-3-[2-[[[(2-エトキシ-2-オキソエチル)アミノ]カルボニル]アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-プロペン酸 エチルエステルから表題化合物を得た。収率 17%。
1H NMR (CDCl3) δ1.20 (6H, s), 1.29 (6H, s), 1.39 (3H, t, J = 6.9 Hz), 2.40 (2H, br s), 2.56 (1H, d, J = 15.3 Hz), 2.61 (1H, d, J = 15.3 Hz), 3.72 (3H, s), 4.04 (1H, d, J = 21.3 Hz), 4.10-4.21 (3H, m), 6.44 (1H, d, J = 15.9 Hz), 6.52 (1H, s), 7.18 (1H, s), 7.28 (1H, br s), 7.49 (1H, d, J = 15.9 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.72 (1H, d, J = 8.1 Hz)。
実施例136
7-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-1,4-ジヒドロ-2-オキソ-3,4(2H)-キナゾリン二酢酸 ジメチルエステル塩酸塩
 実施例135において、同時に表題化合物の遊離塩基を得た。これを酢酸エチルに溶解し、4 M 塩化水素/酢酸エチル溶液を加え、減圧濃縮して表題化合物を得た。収率 10%。
非晶質。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.25 (3H, s), 1.28 (3H, s), 1.37 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.41 (3H, s), 1.45 (3H, s), 2.10-3.25 (6H, m), 3.35 (3H, s), 3.64 (3H, s), 4.05-4.42 (4H, m), 5.00-5.15 (1H, m), 6.94 (0.6H, s), 7.00 (0.4H, s), 7.08 (1H, s), 7.12 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.37 (1H, d, J = 8.1 Hz), 9.89 (1H, s)。
実施例137
2-[(3-クロロフェニルメチル)(トリフルオロアセチル)アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル(519 mg, 1 mmol)、m-クロロベンジルブロミド (300 mg, 1.46 mmol)、炭酸カリウム (600 mg, 4.35 mmol)、ヨウ化ナトリウム (100 mg, 0.66 mmol)、を N,N-ジメチルホルムアミド (4 mL) 中で浴温 50-55 ℃で 0.5 時間攪拌した。反応液を室温まで冷やしチオグリコ−ル酸 (0.1 mL)を加えて 15 分間攪拌した。反応液に水/飽和塩化ナトリウム水溶液 (2:1) および酢酸エチル/ヘキサン (2:1) を加えて振り混ぜ分液した。上層を水洗し減圧下に濃縮した。残渣をメタノ−ルに溶解して再度減圧下に濃縮し表題化合物 (638 mg、収率 99%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.20 (3H, s), 1.25 (3H, s), 1.28 (3H, s), 1.30 (3H, s), 1.45 (3H, t), 2.14 (2H, dd), 2.65 (2H, dd), 3.75 (3H, s), 4.17 (2H, q), 4.56 (1H, d), 5.07 (1H, d), 6.59 (1H, d), 7.08-7.28 (5H, m), 7.50 (1H, dd), 8.06 (1H, dd)。
実施例138
2-[(3-クロロフェニル)メチルアミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル
 2-[(3-クロロフェニルメチル)(トリフルオロアセチル)アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (630 mg, 0.98 mmol) をメタノ−ル (10 mL) に溶解し炭酸カリウム (500 mg, 3.62 mmol) を加えて室温で 17 時間攪拌し、更に浴温 50-55 ℃で 0.5 時間攪拌し減圧下に濃縮した。残渣に、水を加えて溶解し 2 M 塩酸でpH 4-5 に調整し、酢酸エチルを加え振り混ぜ分液した。上層を食塩水で洗浄し減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイ− (ヘキサン/酢酸エチル 2:1、1:1 の後ヘキサン/酢酸エチル/メタノ−ル 3:3:1) で精製し表題化合物(400 mg、収率 75%)を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.22 (6H, s), 1.29 (6H, s), 1.45 (3H, t), 2.22 (2H, s), 2.65 (2H, s), 3.88 (3H, s), 4.17 (2H, q), 4.42 (2H, d), 6.57 (1H, s), 6.60 (1H, dd), 6.67 (1H, d), 7.22-7.23 (3H, m), 7.32 (1H, s), 7.92 (1H, d), 8.18 (1H, t)。
実施例139
2-[(3-クロロフェニル)メチルアミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸
 2-[(3-クロロフェニル)メチルアミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (217 mg, 0.397 mmol) をメタノ−ル/テトラヒドロフランの混合溶媒 (1:1、5 mL) に溶解し 4 M 水酸化リチウム水溶液 (0.4 mL) を加えて室温で 60 時間攪拌した。反応液を減圧下に濃縮し残渣に水を加えて溶解し 2 M 塩酸でpH 4-5 に調整し生じた沈殿を酢酸エチルで抽出し酢酸エチル層を水洗後減圧下に濃縮した。残渣をジイソプロピルエ−テルで洗浄し乾燥して表題化合物 (159 mg、収率 75%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.25 (6H, s), 1.47 (3H, t), 1.48 (6H, br), 2.31 (2H, br), 2.86 (2H, s), 4.20 (2H, q), 4.26 (2H, br), 6.41 (1H, d), 6.49 (1H, s), 6.61 (1H, s), 6.90-7.17 (3H, m), 7.23 (1H, s), 7.79 (1H, d), 8.75 (1H, br)。
実施例140
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-キノリニルメチル)(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル (519 mg, 1 mmol)、炭酸カリウム (1.38g, 10 mmol)、ヨウ化ナトリウム (300 mg, 1.99 mmol)、を N,N-ジメチルホルムアミド (4 mL) 中で攪拌しながら 2-クロロメチルキノリン塩酸塩 (278 mg, 1.3 mmol) を加え室温で 15 時間攪拌した。反応液にチオグリコ−ル酸 (0.1 mL) を加えて 15 分間攪拌した。反応液に水/飽和塩化ナトリウム水溶液 (2:1) および酢酸エチル/ヘキサン (2:1) を加えて振り混ぜ分液した。上層を水洗し減圧下に濃縮した。残渣をメタノ−ルで洗浄し乾燥して表題化合物 (639 mg、収率 97%) を得た。
融点 185-186 ℃。
1H NMR (CDCl3) δ1.12 (3H, s), 1.26 (9H, br), 1.47 (3H, t), 2.23 (2H, br), 2.57 (1H, d), 2.70 (1H, d), 3.71 (3H, s), 4.19 (2H, q), 4.76 (1H, d), 5.48 (1H, d), 6.60 (1H, s), 7.25-7.29 (1H, m), 7.48-7.54 (3H, m), 7.61 (1H, br), 7.77 (1H, d), 7.86 (1H, br), 8.08 (1H, d), 8.12 (1H, d)。
実施例141
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-キノリニルメチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-キノリニルメチル)(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル (550 mg, 0.863 mmol) をメタノ−ル (20 mL) に溶解し炭酸カリウム (480 mg, 3.48 mmol) を加え 1 時間加熱還流し減圧下に濃縮した。残渣に、水を加えて溶解し 2 M 塩酸で pH 4-5 に調整し、酢酸エチルを加え振り混ぜ分液した。上層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイ−(ヘキサン/酢酸エチル 2:1、1:1 の後ヘキサン/酢酸エチル/メタノ−ル 3:3:1) で精製し表題化合物 (422 mg、収率 90%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.21 (6H, s), 1.25 (6H, s), 1.45 (3H, t), 2.24 (2H, s), 2.65 (2H, s), 3.95 (3H, s), 4.17 (2H, q), 4.75 (2H, d), 6.57 (1H, s), 6.62 (1H, dd), 6.80 (1H, d), 7.44 (1H, dd), 7.52 (1H, t), 7.69-7.73 (1H, m), 7.79 (1H, d), 7.96 (1H, d), 8.10-8.13 (2H, m), 8.88 (1H, br)。
実施例142
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-キノリニルメチル)アミノ]安息香酸
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-キノリニルメチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル (250 mg, 0.444 mmol) をメタノ−ル (4 mL) に溶解し 4 M 水酸化リチウム水溶液 (0.3 mL) を加えて 4 時間加熱還流し減圧下に濃縮した。残渣に水を加えて溶解し 2 M 塩酸で pH 4-5 に調整し生じた沈殿を酢酸エチルで抽出し酢酸エチル層を水洗後減圧下に濃縮した。残渣をジイソプロピルエ−テルで洗浄し乾燥して表題化合物 (190 mg、収率 79 %) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.15 (6H, br), 1.44 (6H, s), 1.46 (3H, t), 2.16 (2H, br), 2.81 (2H, s), 4.18 (2H, q), 4.66 (2H, s), 6.48 (1H, dd), 6.58 (1H, s), 6.67 (1H, s), 7.36 (1H, d), 7.43-7.47 (1H, m), 7.60-7.70 (1H, m), 7.69 (1H, d), 7.82 (1H, d), 7.94 (1H, d), 7.97 (1H, d)。
実施例143
2-[[(4-シアノフェニル)メチル]アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル (520 mg、1 mmol) と p-シアノベンジルブロミド (200 mg、1.72 mmol) をN,N-ジメチルホルムアミド (10 mL) に溶かし、これにヨウ化カリウム (100 mg) と炭酸カリウム (500 mg、3.61 mmol) を加え、室温で一夜攪拌したのち、ジイソプロピルエーテルで抽出、水洗、乾燥、濃縮して、シロップ状の 2-[[(4-シアノフェニル)メチル](トリフルオロアセチル)アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (730 mg) を得た。
 これをメタノール (10 mL) に溶かし、炭酸カリウム (300 mg) を加え室温で一夜攪拌したのち濃縮した。残留物をジイソプロピルエーテルで抽出、水洗、乾燥後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 5:1、4:1、1:1 の後酢酸エチル) で精製して表題化合物 (410mg、収率 76%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.20 (6H, s), 1.30 (6H, s), 1.45 (3H, t, J=6.8Hz), 2.35 (2H, s), 2.63 (2H, s), 3.89 (3H, s), 4.17 (2H, q, J=6.8Hz), 4.52 (2H, d, J=5.6Hz), 6.57 (1H, s), 6.61-6.66 (2H, m), 7.45 (2H, d, J=8.4Hz), 7.60 (2H, d, J=8.4Hz), 7.94 (1H, d, J=8.0Hz), 8.25 (1H, t, J=5.6Hz)。
実施例144
2-[[(4-シアノフェニル)メチル]アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸
 2-[[(4-シアノフェニル)メチル]アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (210 mg、0.39 mmol) をメタノール (10 mL) に溶かし、2 M 水酸化ナトリウム水溶液 (6 mL) を加えて室温で4時間攪拌し、塩酸で中和したのち、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (クロロホルム の後 クロロホルム/メタノール 4:1) で精製し、表題化合物 (177 mg、収率 87%)を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.15-1.35 (9H, br), 1.47 (3H, t, J=6.8Hz), 1.35-1.55 (3H, br), 2.00-2.40 (2H, br), 2.70-3.00 (2H, br), 4.21 (2H, q, J=6.8Hz), 4.28 (2H, s), 6.42 (1H, d, J=6.8Hz), 6.61 (2H, s), 7.21 (2H, d, J=8.0Hz), 7.49 (2H, d, J=8.0Hz), 7.77 (1H, d, J=6.8Hz), 8.67 (1H, br)。
実施例145
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルメチル)アミノ]安息香酸 エチルエステル
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル (520 mg、1.00 mmol) と 2-(クロロメチル)ピリジン塩酸塩 (215 mg、1.31 mmol) を N,N-ジメチルホルムアミド (5 ml) に溶かし、これに炭酸カリウム (550 mg、3.97 mmol) とヨウ化カリウム (100mg) を添加し、室温で一夜攪拌した。 塩酸で中和したのちジイソプロピルエーテル抽出、水洗、乾燥後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 5:1 の後酢酸エチル) で精製し、シロップ状の 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルメチル)(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 エチルエステル (726 mg) を得た。
 これをメタノール (10 mL) に溶かし、炭酸カリウム (300 mg) を加えて室温で一夜攪拌したのち、濃縮した。残留物に酢酸エチルを加えかき混ぜたのち、酢酸エチル溶液をシリカゲル層を通して精製し、表題化合物 (510 mg、収率 96%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.22 (6H, s), 1.29 (6H, s), 1.42 (3H, t, J=7.2Hz), 1.45 (3H, t, J=7.2Hz), 2.27 (2H, s), 2.65 (2H, s), 4.17 (2H, q, J=7.2Hz), 4.37 (2H, q, J=7.2Hz), 4.57 (2H, d, J=5.2Hz), 6.57 (1H, s), 6.60 (1H, dd, J=8.4, 1.2Hz), 6.68 (1H, d, J=1.2Hz), 7.16-7.20 (1H, m), 7.31 (1H, d, J=7.6Hz), 7.63 (1H, td, J=7.6, 2.0Hz), 7.95 (1H, d, J=8.4Hz), 8.60 (2H, m)。
実施例146
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルメチル)アミノ]安息香酸
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルメチル)アミノ]安息香酸 エチルエステル (340 mg) をメタノール (6 mL) に溶かし、2 M 水酸化ナトリウム水溶液 (6 mL) を加え、室温で 2 時間攪拌後、メタノールを留去した。残留水溶液を塩酸で pH 7 に調節し、酢酸エチル抽出、乾燥、濃縮して得た粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (クロロホルム) で精製し、さらに MCI CHP-20P 樹脂カラム (水の後メタノール) で精製し、表題化合物 (296 mg、収率 92%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CD3OD) δ1.20 (6H, s), 1.26 (6H, s), 1.40 (3H, t, J=6.8Hz), 2.17 (2H, s), 2.82 (2H, s), 4.17 (2H, q, J=6.8Hz), 4.54 (2H, s), 6.52 (1H, s), 6.55 (1H, dd, J=8.0, 1.2Hz), 6.77 (1H, s), 7.25 (1H, m), 7.51 (1H, d, J=8.0Hz), 7.76 (1H, m), 8.00 (1H, d, J=7.6Hz), 8.41 (1H, m)。
実施例147
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[[[4-(メトキシカルボニル)フェニル]メチル]アミノ]安息香酸 メチルエステル
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル (520 mg、1.00 mmol) と 4-(ブロモメチル)安息香酸 メチル (344 mg、1.50 mmol) を N,N-ジメチルホルムアミド (10 mL) に溶かし、これにヨウ化カリウム (200 mg、1.20 mmol)、炭酸カリウム (450 mg、3.25 mmol) を加え、室温で 15 時間攪拌した。反応液にジイソプロピルエーテルと塩化ナトリウム水溶液を加えて、分液し、硫酸ナトリウムで乾燥したのち濃縮して 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[[[4-(メトキシカルボニル)フェニル]メチル](トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステルを得た。
 これをメタノール (10 mL) に溶かし、炭酸カリウム (300 mg) を加えて、室温で 5 時間攪拌したのち濃縮し、残留物をジイソプロピルエーテルで抽出、乾燥、濃縮して得た粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 4:1 の後酢酸エチル) で精製して、表題化合物 (393 mg、収率 68%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.21 (6H, s), 1.28 (6H, s), 1.44 (3H, t, J=7.2Hz), 2.20 (2H, s), 2.63 (2H, s), 3.88 (3H, s), 3.89 (3H, s), 4.16 (2H, q, J=7.2Hz), 4.51 (2H, d, J=5.6Hz), 6.56 (1H, s), 6.57 (1H, dd, J=8.0, 1.6Hz), 6.65 (1H, d, J=1.6Hz), 7.41 (2H, d, J=8.4Hz), 7.92 (1H, d, J=8.0Hz), 7.98 (2H, d, J=8.4Hz), 8.23 (1H, t, J=5.6Hz)。
実施例148
2-[[(4-カルボキシフェニル)メチル]アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[[[4-(メトキシカルボニル)フェニル]メチル]アミノ]安息香酸 メチルエステル (233 mg) をメタノール (10 mL) に溶かし、2 M 水酸化ナトリウム水溶液 (6 mL) を加えて室温で 4 時間攪拌したのちメタノールを留去した。残留水溶液を 1 M 塩酸で pH 4 とし、析出晶を濾取、水洗、乾燥して表題化合物 (174 mg、収率 78%) を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.16 (6H, s), 1.20-1.45 (6H, m), 1.34 (3H, t, J=6.9Hz), 2.00-2.20 (2H, m), 2.60-3.30 (2H, br), 4.07-4.25 (2H, m), 4.60 (2H, s), 6.50-7.10 (3H, m), 7.43 (2H, d, J=8.3Hz), 7.83-8.02 (1H, m), 7.89 (2H, d, J=8.3Hz), 8.42-8.70 (1H, br), 12.50-13.30 (2H, m)。
実施例149
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[[(2-メトキシフェニル)メチル]アミノ]安息香酸 メチルエステル
 実施例147と同様の方法により 2-メトキシベンジルクロリドを用いて表題化合物を得た。収率 90%。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, s), 1.27 (6H, s), 1.44 (3H, t, J=6.8Hz), 2.23 (2H, s), 2.65 (2H, s), 3.77 (3H, s), 3.85 (3H, s), 4.17 (2H, q, J=6.8Hz), 4.40 (2H, d, J=5.2Hz), 6.54 (1H, d, J=7.6Hz), 6.57 (1H, s), 6.74 (1H, s), 6.80-6.92 (2H, m), 7.21 (1H, t, J=7.2Hz), 7.27 (1H, s), 7.89 (1H, d, J=8.0Hz), 8.12 (1H, t, J=5.2Hz)。
実施例150
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[[(2-メトキシフェニル)メチル]アミノ]安息香酸
 実施例148と同様の方法により、4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[[(2-メトキシフェニル)メチル]アミノ]安息香酸 メチルエステルから表題化合物を得た。収率 99%。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.36 (6H, s), 1.45 (3H, t, J=7.2Hz), 2.20 (2H, s), 2.75 (2H, s), 3.72 (3H, s), 4.18 (2H, q, J=7.2Hz), 4.36 (2H, s), 6.45 (1H, dd, J=7.6, 1.2Hz), 6.55 (1H, d, J=1.2Hz), 6.58 (1H, s), 6.77 (1H, d, J=8.0Hz), 6.81 (1H, t, J=7.6Hz), 7.12-7.18 (1H, m), 7.22-7.30 (1H, m), 7.83 (1H, d, J=8.0Hz)。
実施例151
2-[([1,1'-ビフェニル]-4-イルメチル)アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル
 実施例147と同様の方法により、4-(クロロメチル)ビフェニルを用いて表題化合物を得た。収率 76%。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, s), 1.29 (6H, s), 1.44 (3H, t, J=6.8Hz), 2.28 (2H, s), 2.65 (2H, s), 3.87 (3H, s), 4.16 (2H, q, J=6.8Hz), 4.47 (2H, d, J=5.2Hz), 6.57 (1H, s), 6.61 (1H, dd, J=8.0, 1.2Hz), 6.76 (1H, d, J=1.2Hz), 7.30-7.35 (1H, m), 7.38-7.45 (4H, m), 7.52-7.58 (4H, m), 7.93 (1H, d, J=8.0Hz), 8.15 (1H, t, J=5.2Hz)。
実施例152
2-[([1,1'-ビフェニル]-4-イルメチル)アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸
 実施例152と同様の方法により、2-[([1,1'-ビフェニル]-4-イルメチル)アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステルから表題化合物を得た。収率 99%。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.22 (6H, s), 1.42-1.48 (9H, m), 2.24 (2H, s), 2.81 (2H, s), 4.17 (2H, q, J=6.8Hz), 4.31 (2H, s), 6.42 (1H, d, J=6.4Hz), 6.58 (2H, s), 7.25-7.55 (9H, m), 7.83 (1H, d, J=8.0Hz)。
実施例153
2-[[(4-クロロフェニル)メチル]アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル (520 mg、1.00 mmol) を N,N-ジメチルホルムアミド (6 mL) に溶かし、tert-ブトキシカリウム (150 mg、1.33 mmol) を加え、ついでp-クロロベンジルブロミド (229 mg、1.11 mmol) を加え、室温で 5 時間攪拌した。反応液にジイソプロピルエーテルとリン酸二水素カリウム水溶液を加えてかき混ぜたのち分液し、ジイソプロピルエーテル層を乾燥、濃縮して得た粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 9:1 の後 4:1) で精製して、シロップ状の 2-[[(4-クロロフェニル)メチル](トリフルオロアセチル)アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (250 mg) を得た。
 これをメタノールに溶かし、2 M 水酸化ナトリウム水溶液を加えて加水分解したのち2 M 塩酸で中和し、酢酸エチル抽出して得た粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (クロロホルムの後クロロホルム/メタノール 5:1) で精製し、表題化合物 (収率 27%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.25 (6H, s), 1.46 (3H, t, J=6.8Hz), 1.47-1.53 (6H, m), 2.10-2.30 (2H, m), 2.85 (2H, s), 4.13-4.25 (2H, m), 4.20 (2H, q, J=6.8Hz), 6.39 (1H, d, J=7.6Hz), 6.52 (1H, s), 6.60 (1H, s), 7.11 (2H, d, J=8.8Hz), 7.17 (2H, d, J=8.8Hz), 7.78 (1H, d, J=8.0Hz), 8.61 (1H, br)。
実施例154
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[[(4-メトキシフェニル)メチル]アミノ]安息香酸
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル (520 mg、1.00 mmol) を N,N-ジメチルホルムアミド (10 mL) に溶かし、これに p-メトキシベンジルクロリド (210 mg、1.34 mmol) とヨウ化カリウム (230 mg、1.38 mmol)、炭酸カリウム (450 mg、3.25 mmol) を加え、室温で一夜攪拌した。反応液をジイソプロピルエーテルで抽出、水洗、乾燥後、濃縮して 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[[(4-メトキシフェニル)メチル](トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステルを得た。
 これをメタノール (10 mL) に溶かし 2 M 水酸化ナトリウム水溶液 (6 mL) を加え、室温で 4 時間攪拌したのち濃縮し、残留物を塩酸で pH 4 とした。析出物を濾取、水洗、乾燥して表題化合物 (287 mg、収率 54%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.29 (6H, s), 1.37 (6H, s), 1.45 (3H, t, J=6.8Hz), 2.19 (2H, s), 2.75 (2H, s), 3.70 (3H, s), 4.19 (2H, s), 4.19 (2H, q, J=6.8Hz), 6.40 (1H, d, J=7.2Hz), 6.53 (1H, s), 6.57 (1H, s), 6.71 (2H, d, J=7.6Hz), 7.12 (2H, d, J=7.6Hz), 7.78-7.90 (1H, br)。
実施例155
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(3-フェノキシプロピル)アミノ]安息香酸
 実施例154と同様の方法により、3-フェノキシプロピルブロミドを用いて表題化合物を得た。収率 75%。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.29 (6H, s), 1.45 (6H, s), 1.47 (3H, t, J=7.2Hz), 1.97 (2H, t, J=6.4Hz), 2.36 (2H, s), 2.80 (2H, s), 3.24 (1H, s), 3.91 (2H, t, J=6.0Hz), 4.20 (2H, q, J=7.2Hz), 6.44-6.52 (1H, m), 6.61 (2H, d, J=6.4Hz), 6.66 (1H, s), 6.80-6.90 (3H, m), 7.19 (2H, t, J=8.0Hz), 7.82-7.88 (1H, m)。
実施例156
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-メトキシベンゾイル)アミノ]安息香酸 メチルエステル
 2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (211 mg、0.5 mmol) を N,N-ジメチルアセトアミド (3 mL) に溶かし、2-メトキシベンゾイルクロリド (0.1 mL、0.74 mmol) を加え、室温で1時間攪拌したのち、酢酸エチル抽出、水洗、乾燥、濃縮して粗生成物を得た。これをヘキサンで処理して、析出結晶を濾取し、表題化合物 (259 mg、収率 93%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (6H, s), 1.32 (6H, s), 1.46 (3H, t, J=6.8Hz), 2.40 (2H, br), 2.66 (2H, s), 3.95 (3H, s), 4.09 (3H, s), 4.18 (2H, q, J=6.8Hz), 6.51 (1H, s), 7.00-7.10 (2H, m), 7.14-7.16 (1H, m), 7.48 (1H, m), 8.05 (1H, d, J=8.0Hz), 8.14 (1H, dd, J=8.0, 1.6Hz), 9.00 (1H, s), 12.10 (1H, s)。
実施例157
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-メトキシベンゾイル)アミノ]安息香酸
 実施例9と同様の方法により4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-メトキシベンゾイル)アミノ]安息香酸 メチルエステルから表題化合物を得た。収率 89%。
1H NMR (CDCl3) δ1.29 (6H, s), 1.50 (3H, t, J = 6.8 Hz), 1.63 (6H, s), 2.22 (1H, d, J = 16.0 Hz), 2.58 (1H, d, J = 16.0 Hz), 2.98 (2H, s), 3.96 (3H, s), 4.25 (2H, q, J = 6.8 Hz), 6.66 (1H, s), 6.83-6.90 (3H, m), 7.25-7.36 (1H, m), 7.72 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.87 (2H, d, J = 8.2 Hz), 8.30 (1H, br s), 8.37 (1H, s)。
実施例158
2-[(クロロアセチル)アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル
 2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (2.03 g、4.80 mmol) を N,N-ジメチルアセトアミド (10 mL) に溶かし、これにクロロアセチルクロリド (0.5 mL、6.28 mmol) を加え室温で3時間攪拌した。反応液を濃縮し、残留物に酢酸エチルを加え、析出晶を濾取して表題化合物 (2.37 g、収率 99%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, s), 1.31 (6H, s), 1.45 (3H, t, J=7.2Hz), 2.29 (2H, s), 2.66 (2H, s), 3.98 (3H, s), 4.17 (2H, q, J=7.2Hz), 4.18 (2H, s), 6.59 (1H, s), 7.19 (1H, dd, J=8.0, 1.2Hz), 8.08 (1H, d, J=8.0Hz), 8.73 (1H, s)。
実施例159
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[[[(2-メトキシ-2-オキソエチル)スルファニル]アセチル]アミノ]安息香酸 メチルエステル
 2-[(クロロアセチル)アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (500 mg、1.0 mmol) をメタノール (20 mL) に溶かし、これにチオグリコール酸エチル (0.13 mL、1.18 mmol) と炭酸カリウム (170 mg、1.23 mmol) を加え、室温1時間攪拌した。反応液を濃縮し、残留物をジイソプロピルエーテル抽出、水洗、乾燥したのち、溶媒留去して表題化合物 (524 mg、収率 92%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, s), 1.31 (6H, s), 1.45 (3H, t, J=7.2Hz), 2.35 (2H, s), 2.65 (2H, s), 3.39 (2H, s), 3.52 (2H, s), 3.71 (3H, s), 3.97 (3H, s), 4.18 (2H, q, J=7.2Hz), 6.58 (1H, s), 7.16 (1H, dd, J=8.0, 1.2Hz), 8.06 (1H, d, J=8.0Hz), 8.74 (1H, s), 11.5 (1H, s)。
実施例160
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-チエニルアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル
 2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (211 mg、0.5 mmol) を N,N-ジメチルアセトアミド (10 mL) に溶かし、これに室温でチオフェン-2-アセチルクロリド (0.1 mL、0.81 mmol) を加え 3 時間攪拌した。 反応液を酢酸エチル抽出、水洗、乾燥したのち、濃縮し、残留物をヘキサン処理して表題化合物 (255 mg、収率 93%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ1.22 (6H, s), 1.29 (6H, s), 1.45 (3H, t, J=7.2Hz), 2.28 (2H, s), 2.64 (2H, s), 3.90 (3H, s), 3.95 (2H, s), 4.17 (2H, q, J=7.2Hz), 6.57 (1H, s), 6.99-7.05 (2H, m), 7.12 (1H, dd, J=8.4, 1.6Hz), 7.22-7.28 (1H, m), 8.01 (1H, d, J=8.0Hz), 8.75 (1H, d, J=1.6Hz), 11.1 (1H, s)。
実施例161
2-[[(E)-(ジメチルアミノ)メチリデン]アミノ]-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル
 2-アミノ-4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (250 mg、0.6 mmol) に N,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール (2 mL) を加え、130 ℃で3時間攪拌したのち、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ジイソプロピルエーテル) で精製し、表題化合物 (210 mg、収率 74%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.21 (6H, s), 1.30 (6H, s), 1.45 (3H, t, J=7.2Hz), 2.29 (2H, s), 2.66 (2H, s), 3.01 (6H, s), 3.86 (3H, s), 4.17 (2H, q, J=7.2Hz), 6.58 (1H, s), 6.90 (1H, d, J=1.6Hz), 7.00 (1H, dd, J=8.0, 1.6Hz), 7.41 (1H, s), 7.79 (1H, d, J=8.0Hz)。
実施例162
2-アミノ-4-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル
 2-アミノ-4-シアノ安息香酸 メチルエステル (2.62 g、14.9 mmol) と 2,3-ジヒドロ-7-メトキシ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (4.12 g、16.8 mmol) の酢酸 (9.10 mL) とトルエン (14.5 mL) の混合物に室温下に濃硫酸 (2.15 mL, 40.3 mmol) を加え、80 ℃で 2 時間、65 ℃で 13 時間攪拌した。反応混合物にメタノール (26.0 mL) を加え、2 時間 30 分間加熱還流した。冷却後、反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に分配し、さらに水層より有機物を酢酸エチルを用いて抽出した。酢酸エチル溶液を合わせた後、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (クロロホルム/メタノール 50:1 の後 20:1) で精製し、得られた粗生成物を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 5:1 の後 3:1) で精製し、ジイソプロピルエーテルより結晶化させ表題化合物 (1.23 g、収率 18%) を得た。
融点 161.0-162.0 ℃。
1H NMR (CDCl3) δ1.23 (6H, br s), 1.34 (6H, s), 2.37 (2H, s), 2.67 (2H, s), 3.89 (3H, s), 3.92 (3H, s), 5.76 (2H, s), 6.60 (1H, s), 6.62 (1H, dd, J=8.4, 1.2Hz), 6.74 (1H, d, J=1.2Hz), 7.85 (1H, d, J=8.4Hz)。
実施例163
4-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸 メチルエステル
 2-アミノ-4-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (1.34 g、3.28 mmol) とトリエチルアミン (0.55 mL、3.9 mmol) のテトラヒドロフラン (13 mL) 溶液に 0 ℃でトリフルオロ酢酸無水物 (0.51 mL、3.6 mmol) を加え、同温で 10 分間、室温で 2 時間 10 分間攪拌した。反応液を酢酸エチルと水に分配し、水層の有機物を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル溶液を合わせた後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をジイソプロピルエーテルで洗浄して表題化合物 (0.435 g、収率 26%) を得た。
融点 146.0-147.0 ℃。
1H NMR (CDCl3) δ1.25 (6H, s), 1.33 (6H, s), 2.29 (2H, s), 2.69 (2H, s), 3.82 (3H, s), 4.00 (3H, s), 6.62 (1H, s), 7.28 (1H, dd, J=8.2, 1.6Hz), 8.12 (1H, d, J=8.0Hz), 8.71 (1H, d, J=1.6Hz), 12.27 (1H, s)。
実施例164
2-[[3-(アセチルアミノ)ベンゾイル]アミノ]-4-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル
 3-(アセトアミド)安息香酸 (215 mg、1.20 mmoL) の 1,2-ジクロロエタン (1.5 mL) 懸濁液に塩化チオニル (0.18 mL、2.5 mmol) および N,N-ジメチルホルムアミド (1滴) を加え、 75 ℃ で 2 時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣を 1,2-ジクロロエタン (0.5 mL) に溶解した。これを 2-アミノ-4-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (337 mg、0.825 mmol) およびトリエチルアミン (0.18 mL、1.3 mmol) の 1,2-ジクロロエタン (1 mL) 溶液に滴下し、室温で 25 分間撹拌した。反応混合物に水および酢酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で弱塩基性にし、有機層を分離、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム−塩基性シリカゲルを通して乾燥 (酢酸エチルで溶出)、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:3) に供し、酢酸エチル−ジエチルエーテルから結晶化させて表題化合物 (160 mg、収率 34%) を得た。
1H NMR (CDCl3) δ1.26 (6H, s), 1.32 (6H, s), 2.22 (3H, s), 2.37 (2H, br s), 2.70 (2H, s), 3.93 (3H, s), 4.01 (3H, s), 6.17 (1H, s), 7.17 (1H, dd, J = 8.2, 1.4 Hz), 7.40 (1H, br s), 7.49 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.75 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.89-7.92 (1H, m), 7.98-8.03 (1H, m), 8.11 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.96 (1H, d, J = 1.4 Hz), 12.04 (1H, s)。
実施例165
2-[[3-(アセチルアミノ)ベンゾイル]アミノ]-4-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸
 2-[[3-(アセチルアミノ)ベンゾイル]アミノ]-4-(3,4,8,9-テトラヒドロ-6-メトキシ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)安息香酸 メチルエステル (85 mg、0.15 mmol) のメタノール (0.4 mL) 懸濁液に 5 M 水酸化ナトリウム水溶液 (76 μL、0.38 mmol) を加え、 75 ℃ で 15 分間撹拌した。反応混合物に 1 M 塩酸 (0.38 mL、0.38 mmol) を加え、クロロホルムで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウムを通して乾燥、減圧濃縮して表題化合物 (81 mg、収率 97%) を得た。
非晶質。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.22 (6H, s), 1.25 (6H, br s), 2.08 (3H, s), 2.39 (2H, br s), 2.81 (2H, br s), 3.86 (3H, s), 6.92 (1H, s), 7.22 (1H, dd, J = 8.1, 1.5 Hz), 7.50 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.59-7.64 (1H, m), 7.77 (1H, m), 8.13 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.24 (1H, s), 8.75 (1H, d, J = 1.5 Hz), 10.21 (1H, s)。
実施例166
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(1-ピロリジニル)ベンゼン酢酸ブチルエステル
 7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (343 mg, 1.30 mmol)、4-シアノ-2-ピロリジニルベンゼン酢酸メチルエステル (279 mg, 1.12 mmol) の酢酸ブチル (3 mL) 溶液にメタンスルホン酸 (0.5 mL) を加えた。得られた混合物を 90 ℃ で 5 時間攪拌した。得られた混合物を冷却し、水を加え水層を分離し、有機層を水で抽出した。合わせた水層に 10% 炭酸カリウム水溶液を加え、塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:1) に供し、表題化合物 (173 mg、収率 28%) を得た。
油状物。
1H NMR (CDCl3) δ0.91 (3H, t), 1.23 (6H, br s), 1.28-1.41 (2H, m), 1.31 (6H, s), 1.46 (3H, t), 1.52-1.63 (2H, m), 1.85-1.90 (4H, m), 2.27 (2H, s), 2.66 (2H, s), 3.08 (4H, br s), 3.71 (2H, s), 4.08 (2H, t), 4.18 (2H, q), 6.59 (1H, s), 6.97-7.02 (2H, m), 7.20 (1H, d)。
実施例167
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]ベンゼン酢酸ブチルエステル
 7-エトキシ-2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-α-(1-メチルエチル)-5-ベンゾフランメタノール (668 mg, 2.53 mmol)、4-シアノ-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]ベンゼン酢酸メチルエステル (668 mg, 2.26 mmol) の酢酸ブチル溶液 (5 mL) にメタンスルホン酸 (0.85 mL) を加えた。得られた混合物を 90 ℃ で 2 時間攪拌した。得られた混合物を冷却し、水を加え水層を分離、有機層を水で抽出した。合わせた水層に 10% 炭酸カリウム水溶液を加え、塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:1) に供し、表題化合物 (465 mg、収率 35%) を得た。
非晶質。
1H NMR (CDCl3) δ0.89 (3H, t), 1.23 (6H, s), 1.30-1.40 (2H, m), 1.35 (6H, s), 1.46 (3H, t), 1.57-1.68 (2H, m), 2.47 (2H, br s), 2.65 (2H, s), 3.75 (2H, br s), 4.11 (2H, t), 4.18 (2H, q), 6.58 (1H, s), 7.21 (1H, dd), 7.31 (1H, d), 7.44-7.49 (1H, m), 7.88 (1H, dt), 8.07 (1H, d), 8.22-8.27 (1H, m), 8.60-8.64 (1H, m), 10.54 (1H, s)。
実施例168
4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(1-ピロリジニル)ベンゼン酢酸
 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(1-ピロリジニル)ベンゼン酢酸ブチルエステル (140 mg, 0.263 mmol) のエタノール (2 mL) 溶液に 1 M 水酸化ナトリウム水溶液 (0.5 mL) を加え、室温で 2 時間撹拌した。反応液に 1 M 塩酸 (0.5 mL) を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さを酢酸エチル−ヘキサンから非晶状粉末とし、表題化合物 (101 mg、収率 81%) を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ1.12 (6H, br s), 1.22 (6H, s), 1.34 (3H, t), 1.83 (4H, br s), 2.27 (2H, s), 2.59 (2H, s), 3.05 (4H, br s), 3.59 (2H, s), 4.08 (2H, q), 6.74 (1H, s), 6.84-6.93 (2H, m), 7.18 (1H, d)。
 以下に実施例1〜168で製造された化合物を表1〜10に示す。
Figure 2004067690
Figure 2004067690
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Figure 2004067690
Figure 2004067690
Figure 2004067690
製剤例1
(1)実施例6の化合物             10.0mg
(2)乳糖                   60.0mg
(3)トウモロコシデンプン           35.0mg
(4)ゼラチン                  3.0mg
(5)ステアリン酸マグネシウム          2.0mg
 実施例6で得られた化合物10.0mgと乳糖60.0mgおよびトウモロコシデンプン35.0mgの混合物を10%ゼラチン水溶液0.03ml(ゼラチンとして3.0mg)を用い、1mmメッシュの篩を通して顆粒化した後、40℃で乾燥し再び篩過した。かくして得られた顆粒をステアリン酸マグネシウム2.0mgと混合し、圧縮した。得られた中心錠を、蔗糖,二酸化チタン,タルクおよびアラビアゴムの水懸液による糖衣でコーティングした。コーティングが施された錠剤をミツロウで艶出してコート錠を得た。
製剤例2
(1)実施例6の化合物             10.0mg
(2)乳糖                   70.0mg
(3) トウモロコシデンプン           50.0mg
(4)可溶性デンプン               7.0mg
(5)ステアリン酸マグネシウム          3.0mg
 実施例6で得られた化合物10.0mgとステアリン酸マグネシウム3.0mgを可溶性デンプンの水溶液0.07ml(可溶性デンプンとして7.0mg)で顆粒化した後、乾燥し、乳糖70.0mgおよびトウモロコシデンプン50.0mgと混合した。混合物を圧縮して錠剤を得た。
製剤例3
(1)実施例1の化合物              5.0mg
(2)食塩                    20.0mg
(3)蒸留水                 全量2mlとする
 実施例6で得られた化合物5.0mgおよび食塩20.0mgを蒸留水に溶解させ、水を加えて全量2.0mlとした。溶液をろ過し、無菌条件下に2mlのアンプルに充填した。アンプルを滅菌した後、密封し注射用溶液を得た。
製剤例4
 流動層造粒乾燥機(FD-5S,(株)パウレック)中で、実施例6で得られた化合物1500g、乳糖2025gおよびトウモロコシデンプン 556.5gを均一に混合後、機内でヒドロキシプロピルセルロース 126gを溶解した水溶液を噴霧して造粒し、ついで流動層造粒乾燥機中で乾燥した。得られた造粒物を、パワーミルを用いて 直径1.5mm のパンチングスクリーンで解砕して整粒末とした。この整粒末 3927gをとり、これにクロスカルメロースナトリウム 210g とステアリン酸マグネシウム 63g を加え、タンブラー混合機で混合して打錠用顆粒とする。この顆粒を打錠機で直径6.5mm の枠を用いて重量 300mg で打錠し裸錠とした。得られた裸錠はドリアコータ―コーティング機中でヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(TC-5)とマクロゴール6000を溶解、酸化チタン、三二酸化鉄を分散した液を噴霧し、1錠当たり100mg を含有する下記処方のフィルム錠、約 13500錠を得た。
錠剤処方:
      組  成           配合量(mg)
(1)実施例6の化合物            100.0
(2)乳糖                  135.0
(3)トウモロコシデンプン           37.1
(4)クロスカルメロースナトリウム       15.0
(5)ヒドロキシプロピルセルロース       8.4
(6)ステアリン酸マグネシウム         4.5
合計(裸錠)              300.0
フィルム錠処方:
(1)裸錠                    300.0
(フィルム成分)
(2)ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910    7.485
(3)マクロゴール6000               1.5
(4)酸化チタン                  1.0
(5)三二酸化鉄                  0.015
合計                    310.0
製剤例5
 製剤例4に記載の方法に準じて実施例6で得られた化合物を1錠当たり、25mg 含有する下記処方のフィルム錠約13500錠を得た。
錠剤処方:
      組  成           配合量(mg)
(1)実施例6の化合物             25.0
(2)乳糖                   210.0
(3)トウモロコシデンプン           37.1
(4)クロスカルメロースナトリウム       15.0
(5)ヒドロキシプロピルセルロース        8.4
(6)ステアリン酸マグネシウム          4.5
合計(裸錠)               300.0
フィルム錠処方:
(1)裸錠                    300.0
(フィルム成分)
(2)ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910    7.485
(3)マクロゴール6000               1.5
(4)酸化チタン                  1.0
(5)三二酸化鉄                  0.015
合計                    310.0
製剤例6
 製剤例4に記載の方法に準じて実施例6で得られた化合物を1錠当たり、5mg 含有する下記処方のフィルム錠約13500錠を得た。
錠剤処方:
      組  成           配合量(mg)
(1)実施例6の化合物              5.0
(2)乳糖                   230.0
(3)トウモロコシデンプン            37.1
(4)クロスカルメロースナトリウム        15.0
(5)ヒドロキシプロピルセルロース        8.4
(6)ステアリン酸マグネシウム          4.5
合計(裸錠)               300.0
フィルム錠処方:
(1)裸錠                    300.0
(フィルム成分)
(2)ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910    7.485
(3)マクロゴール6000               1.5
(4)酸化チタン                  1.0
(5)三二酸化鉄                  0.015
合計                    310.0
製剤例7
 製剤例4に記載の方法に準じて実施例6で得られた化合物を1錠当たり、1mg 含有する下記処方のフィルム錠約13500錠を得た。
錠剤処方:
      組  成           配合量(mg)
(1)実施例6の化合物              1.0
(2)乳糖                   234.0
(3)トウモロコシデンプン            37.1
(4)クロスカルメロースナトリウム        15.0
(5)ヒドロキシプロピルセルロース        8.4
(6)ステアリン酸マグネシウム          4.5
合計(裸錠)               300.0
フィルム錠処方:
(1)裸錠                    300.0
(フィルム成分)
(2)ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910    7.485
(3)マクロゴール6000               1.5
(4)酸化チタン                  1.0
(5)三二酸化鉄                  0.015
合計                    310.0
製剤例8
白色ワセリン 40g
セタノ−ル 10g
サラシミツロウ 5g
セスキオレイン酸ソルビタン 5g
ラウロモクロゴールド 0.5g
パラオキシ安息香酸メチル 0.1g
パラオキシ安息香酸プロピル 0.1g
精製水 適量
 上記組成からなる局方吸水軟膏(100g)を予め70℃に加熱して、その溶液中に実施例6で得られた化合物1gをメタノール20mlに加熱して溶解した溶液を加えた。同温度で10分間加熱混合し、残存するメタノールを除き、室温まで冷却して吸水軟膏を得た。
試験例1 ホスホジエステラーゼ4阻害作用の測定
(1) 組換え型ヒト脳由来 ホスホジエステラーゼ4D3 の大腸菌での発現と精製
 組換え型ヒト脳由来 ホスホジエステラーゼ4D3 を生産するエシェリヒア コリ BL21/pPDE4D3 (FERM BP-7075) を用いて、組換え型ヒト脳由来 ホスホジエステラーゼ4D3 を取得した。大腸菌での発現および精製は GST Gene Fusion System (ファルマシア社) 添付のプロトコールに準じて行った。
(2) ホスホジエステラーゼ4阻害作用の測定
96 穴プレート (OPTI プレート、パッカード社) に緩衝液 (0.5 M Tris-HCl (pH 7.5), 83 mM MgCl2, 17 mM EGTA) 10 μL、上記 (1) で得られた組換え型ヒト脳由来 PDE4D3 10 μL、超純水 65 μL、阻害剤サンプル5 μL、[3H] cAMP 10 μL を添加し、30 ℃ にて 30 分間反応した。反応終了後、SPA beads 溶液 (18 mg/mL Yttrium silicate beads、18 mM ZnSO4) 50 μL を添加し、約 20 分間、室温で放置した後、シンチレーションカウンター (Topcount、パッカード社) を用いて測定した。化合物のない場合の酵素活性を 100% とし、化合物の組換え型ヒト脳由来 ホスホジエステラーゼ4D3 に対する阻害活性を算出した。本発明の化合物の阻害活性を IC50 値で表11に示した。
Figure 2004067690
 本発明のフロイソキノリン誘導体は、優れたホスホジエステラーゼ4阻害作用を有しており、炎症性疾患、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、うつ病、アルツハイマー型痴呆症、骨粗鬆症、記憶障害、糖尿病、動脈硬化などの予防・治療剤として有用である。

Claims (22)


  1. Figure 2004067690
    〔式中、
    Aは(1)結合手、(2)式-CRa=CRb-(RaおよびRbはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を示す)で表される基、(3)式-(CONH)p-(C(Rc)(Rd))q-(RcおよびRdはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を、pは0または1を、qは1または2を示す)で表される基、(4)式-CH2OCH2-で表される基または(5)式-OCH2-で表される基を;
    R1は(1)シアノ基または(2)エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシ基を;R2は(1)水素原子、(2)置換基を有していてもよい水酸基、(3)置換基を有していてもよいアミノ基、(4)置換基を有していてもよいアルキル基、(5)エステル化またはアミド化されてもよいカルボキシ基または(6)ニトロ基を、あるいはR2はAまたはR1と一緒になって隣接する炭素原子と共に環を形成してもよい;
    R3およびR4はそれぞれ(1)水素原子、(2)置換基を有していてもよい炭化水素基または(3)アシル基を、あるいはR3とR4は隣接する炭素原子と共に置換基を有していてもよい3ないし8員環を形成してもよい;
    R5は(1)水素原子、(2)シアノ基、(3)置換基を有していてもよい炭化水素基、(4)アシル基または(5)置換基を有していてもよい水酸基を;
    R6は(1)水素原子、(2)置換基を有していてもよい炭化水素基、(3)アシル基、(4)置換基を有していてもよい複素環基、(5)ハロゲン原子、(6)置換基を有していてもよい水酸基、(7)置換基を有していてもよいチオール基、(8)式-S(O)rR11(R11は置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を、rは1または2を示す)で表される基または(9)置換基を有していてもよいアミノ基を;
    R7およびR8はそれぞれ(1)水素原子または(2)置換基を有していてもよい炭化水素基を、あるいはR7とR8は隣接する炭素原子と共に置換基を有していてもよい3ないし8員環を形成してもよい;
    R9およびR10はそれぞれ(1)水素原子または(2)置換基を有していてもよい炭化水素基を;Yは置換基を有していてもよいメチレン基を;
    nは0または1を示す。但し、Aが結合手のときR2は水素原子ではない。Aが式-(CONH)p-(C(Rc)(Rd))q-(RcおよびRdはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を、pは0または1を、qは1または2を示す)で表される基のときR6はメトキシではない。〕で表される化合物またはその塩。
  2. R1が(i)シアノ基、(ii)カルボキシ基、(iii) (1)ハロゲン原子、(2)C1-3アルキレンジオキシ基、(3)ニトロ基、(4)シアノ基、(5)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、(6)ハロゲン化されていてもよいC2-6アルケニル基、(7)ハロゲン化されていてもよいC2-6アルキニル基、(8)C3-8シクロアルキル基、(9)C6-14アリール基、(10)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、(11)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、(12)水酸基、(13)アミノ基、(14)モノ-C1-6アルキルアミノ基、(15)モノ-C6-14アリールアミノ基、(16)ジ-C1-6アルキルアミノ基、(17)ジ-C6-14アリールアミノ基、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、スルフィノ、スルホ、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基、(19)ホルミルアミノ、C1-6アルキル-カルボキサミド、C6-14アリール-カルボキサミド、C1-6アルコキシ-カルボキサミド、C1-6アルキルスルホニルアミノおよびC6-14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ基、(20)C1-6アルキル-カルボニルオキシ、C6-14アリール-カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ-カルボニルオキシ、モノ-C1-6アルキル-カルバモイルオキシ、ジ-C1-6アルキル-カルバモイルオキシ、モノ-C6-14アリール-カルバモイルオキシ、ジ-C6-14アリール-カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ基、(21)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし14員複素環基、(22)ホスホノ基、(23)C6-14アリールオキシ基、(24)ジ-C1-6アルコキシ-ホスホリル基、(25)C6-14アリールチオ基、(26)ヒドラジノ基、(27)イミノ基、(28)オキソ基、(29)ウレイド基、(30)C1-6アルキル-ウレイド基、(31)ジ-C1-6アルキル-ウレイド基、(32)オキシド基および(33)前記(1)〜(32)の基から選ばれる2ないし3個が結合してできる基などからなる群(以下、置換基A群と略記する)から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルコキシ-カルボニル基、(iv)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキルオキシ-カルボニル基、(v) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキルオキシ-カルボニル基、(vi) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリールオキシ-カルボニル基、(vii)カルバモイル基、(viii) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいモノ-C1-6アルキル-カルバモイル基、(ix) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいジ-C1-6アルキル-カルバモイル基、 (x) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいモノ-C6-14アリール-カルバモイル基または(xi) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいジ-C6-14アリール-カルバモイル基であり、R2が(i)水素原子、(ii)式-OR12(R12は(a)水素原子、(b)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、または(c)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基を示す)で表される基、(iii) 式-NR13R14(R13およびR14はそれぞれ(i')水素原子、(ii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、(iii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基または(iv')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環を示す、あるいはR13およびR14は隣接する窒素原子と一緒になって5ないし14員環を形成してもよい)で表される基、(iv) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキリデンアミノ基、(v)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル基、(vi)カルボキシ基、(vii)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルコキシ-カルボニル基、(viii)前記置換基A
    群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキルオキシ-カルボニル基、(ix) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキルオキシ-カルボニル基、(x) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリールオキシ-カルボニル基、(xi)カルバモイル基、(xii) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいモノ-C1-6アルキル-カルバモイル基、(xiii) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいジ-C1-6アルキル-カルバモイル基、(xiv) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいモノ-C6-14アリール-カルバモイル基、(xv) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいジ-C6-14アリール-カルバモイル基または(xvi)ニトロ基であり、あるいはR2はAまたはR1と一緒になって前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員環を形成していてもよい;
    R3およびR4がそれぞれ以下の(i)〜(iii)のいずれかであり:
    (i)水素原子、
    (ii) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、
    (iii)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、スルフィノ、スルホ、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基;
    あるいはR3とR4は隣接する炭素原子と共に、C1-6アルキル、C6-14アリール、C7-16アラルキル、アミノ、モノ-C1-6アルキルアミノ、モノ-C6-14アリールアミノ、ジ-C1-6アルキルアミノ、ジ-C6-14アリールアミノおよび4ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個それぞれ有していてもよいC3-8シクロアルカンまたは3ないし8員複素環を形成してもよく、
    R5が(i)水素原子、(ii)シアノ基、
    (iii)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、
    (iv)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、スルフィノ、スルホ、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基、または
    (v)式-OR15
    (R15は(a)水素原子、(b)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、または(c)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基を示す)で表される基であり、
    R6が以下の(i)〜(x)のいずれかであり:
    (i)水素原子、
    (ii)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、
    (iii)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、スルフィノ、スルホ、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基、
    (iv)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環、
    (v)ハロゲン原子、
    (vi)式-OR16(R16は、(i')水素原子、(ii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、(iii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基または(iv')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環を示す)で表される基、
    (vii)式-SR17(R17は、(i')水素原子、(ii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、(iii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基または(iv')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環を示す)で表される基、
    (viii)式-S(O)rR11(R11は、(i')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基または(ii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環をrは1または2を示す)で表される基または
    (ix)式-NR18R19(R18およびR19はそれぞれ(i')水素原子、(ii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、(iii')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい、ホルミル、カルバモイル、C1-6アルキル-カルボニル、C3-8シクロアルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C6-14アリール-カルボニル、C7-16アラルキル-カルボニル、C6-14アリールオキシ-カルボニル、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルボニル、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、モノ-C6-14アリール-カルバモイル、ジ-C6-14アリール-カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル-チオカルボニル、C3-8シクロアルキル-チオカルボニル、C1-6アルコキシ-チオカルボニル、C6-14アリール-チオカルボニル、C7-16アラルキル-チオカルボニル、C6-14アリールオキシ-チオカルボニル、C7-16アラルキルオキシ-チオカルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルボニル、チオカルバモイル、モノ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル、モノ-C6-14アリール-チオカルバモイル、ジ-C6-14アリール-チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含有する5または6員複素環チオカルバモイル、スルファモイル、モノ-C1-6アルキルスルファモイル、ジ-C1-6アルキルスルファモイル、C6-14アリールスルファモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、C1-6アルコキシスルフィニル、C6-14アリールオキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニルおよびC6-14アリールオキシスルホニルから選ばれるアシル基または(iv')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環を示す)で表される基であり、
    R7およびR8がそれぞれ(i)水素原子または(ii)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基であり、
    あるいはR7とR8は隣接する炭素原子と共に、C1-6アルキル、C6-14アリール、C7-16アラルキル、アミノ、モノ-C1-6アルキルアミノ、モノ-C6-14アリールアミノ、ジ-C1-6アルキルアミノ、ジ-C6-14アリールアミノおよび4ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個それぞれ有していてもよいC3-8シクロアルカンまたは3ないし8員複素環を形成してもよく;
    R9およびR10がそれぞれ(i)水素原子または(ii)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C6-14アリール基またはC7-16アラルキル基であり、
    Yが前記置換基A群から選ばれる置換基を1または2個有していてもよいメチレン基である請求項1記載の化合物。
  3. Aが(1)結合手、(2)式-CRa=CRb-(RaおよびRbはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を示す)で表される基、(3)式-(CONH)p-(C(Rc)(Rd))q-(RcおよびRdはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を、pは0または1を、qは1または2を示す)で表される基、(4)式-CH2OCH2-で表される基または(5)式-OCH2-で表される基であり、
    R1が(1)シアノ基、(2)カルボキシ基、(3)C1-6アルコキシカルボニル基、(4)カルバモイル基、(5)N-モノ-C1-6アルキルカルバモイル基であり、R2が(1)水素原子、(2)水酸基、(3) C1-6アルコキシ基、(4)C7-16アラルキルオキシ基、(5)アミノ基、(6) カルボキシ、カルバモイル、キノリル、フェノキシおよびピリジルから選ばれる置換基を1個有していてもよいモノ-C1-6アルキルアミノ基、(7)ハロゲン原子、シアノ、C1-6アルコキシ、カルボキシおよびC1-6アルコキシカルボニルから選ばれる置換基を1個有していてもよいモノ-C7-16アラルキルアミノ基、(8)モノ-C6-14アリールアミノ基、(9)ハロゲン原子、チエニルおよびC1-6アルコキシカルボニル-C1-6アルキルチオから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいモノ-C1-6アルキルカルボニルアミノ基、(10)モノ-C1-6アルキルスルホニルアミノ基、(11)C1-6アルコキシおよびC1-6アルキルカルボニルアミノから選ばれる置換基を1個有していてもよいモノ-C6-14アリールカルボニルアミノ基、(12) キノリルカルボニルアミノ基、(13)ハロゲン原子を1または2個有していてもよいピリジルカルボニルアミノ基、(14)インドリルカルボニルアミノ基、(15)ハロゲン原子、C1-6アルコキシカルボニルおよびキノリルから選ばれる置換基を1ないし4個有していてもよいN-C1-6アルキル-N- C1-6アルキルカルボニルアミノ基、(16)ハロゲンを1ないし3個有していてもよいN-C1-6アルキルカルボニル-N-C7-16アラルキルアミノ基、(17)N-C1-6アルキル-N-ピリジルカルボニルアミノ基、(18)ジ-C1-6アルキルアミノを1個有していてもよいC1-6アルキリデンアミノ基、(19)C1-6アルコキシカルボニルを1個有していてもよいモノ-C1-6アルキルウレイド基、(20)ジ-C1-6アルキルウレイド基、(21)モノ-C6-14アリールウレイド基、(22)C1-6アルキルおよびオキソから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい1-イミダゾリジニル基、(23)C1-6アルキル基、(24)C1-6アルコキシカルボニル基、(25)ニトロ基または(26)1-ピロリジニル基であり、
    あるいはR2はAまたはR1と一緒になって隣接する炭素原子と共に(1)水酸基、(2)C1-6アルコキシ-カルボニルを1個有していてもよいC1-6アルキル、(3)C7-16アラルキル、(4)C6-14アリールおよび(5)オキソから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい含窒素5ないし7員環を形成してもよく、
    R3およびR4がそれぞれC1-6アルキル基であり、
    R5が水素原子であり、
    R6がC1-6アルコキシ基であり、
    R7およびR8がそれぞれC1-6アルキル基であり、
    R9およびR10がそれぞれ水素原子であり、
    Yがメチレン基であり、
    nが0である請求項1記載の化合物。

  4. Figure 2004067690
    〔式中
    Aは(1)結合手、(2)式-CH=CH-で表される基、(3)式-CONH-C(Rc)(Rd)-(RcおよびRdはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を示す)で表される基、または(4)式-OCH2-で表される基を、
    R1は(1)シアノ基、(2)カルボキシ基、(3)C1-6アルコキシカルボニル基、(4)カルバモイル基または(5)N-モノ-C1-6アルキルカルバモイル基を、
    R2は(1)水酸基、(2) C1-6アルコキシ基、(3)C7-16アラルキルオキシ基、(4)アミノ基、(5) カルボキシ、カルバモイル、キノリル、フェノキシおよびピリジルから選ばれる置換基を1個有していてもよいモノ-C1-6アルキルアミノ基、(6)ハロゲン原子、シアノ、C1-6アルコキシ、カルボキシおよびC1-6アルコキシカルボニルから選ばれる置換基を1個有していてもよいモノ-C7-16アラルキルアミノ基、(7)モノ-C6-14アリールアミノ基、(8)ハロゲン原子、チエニルおよびC1-6アルコキシカルボニル-C1-6アルキルチオから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいモノ-C1-6アルキルカルボニルアミノ基、(9)モノ-C1-6アルキルスルホニルアミノ基、(10)C1-6アルコキシおよびC1-6アルキルカルボニルアミノから選ばれる置換基を1個有していてもよいモノ-C6-14アリールカルボニルアミノ基、(11) キノリルカルボニルアミノ基、(12)ハロゲン原子を1または2個有していてもよいピリジルカルボニルアミノ基、(13)インドリルカルボニルアミノ基、(14)ハロゲン原子、C1-6アルコキシカルボニルおよびキノリルから選ばれる置換基を1ないし4個有していてもよいN-C1-6アルキル-N- C1-6アルキルカルボニルアミノ基、(15)ハロゲンを1ないし3個有していてもよいN-C1-6アルキルカルボニル-N-C7-16アラルキルアミノ基、(16)N-C1-6アルキル-N-ピリジルカルボニルアミノ基、(17)ジ-C1-6アルキルアミノを1個有していてもよいC1-6アルキリデンアミノ基、(18)C1-6アルコキシカルボニルを1個有していてもよいモノ-C1-6アルキルウレイド基、(19)ジ-C1-6アルキルウレイド基、(20)モノ-C6-14アリールウレイド基、(21)C1-6アルキルおよびオキソから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい1-イミダゾリジニル基、(22)C1-6アルキル基、(23)C1-6アルコキシカルボニル基、(24)ニトロ基または(25)1-ピロリジニル基を、
    あるいはR2はAまたはR1と一緒になって隣接する炭素原子と共に(1)水酸基、(2)C1-6アルコキシ-カルボニルを1個有していてもよいC1-6アルキル基、(3)C7-16アラルキル基、(4)C6-14アリール基および(5)オキソ基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい含窒素5ないし7員環を形成してもよく、
    R3およびR4はそれぞれC1-6アルキル基を、
    R5は水素原子を、
    R6はC2-6アルコキシ基を、
    R7およびR8はそれぞれC1-6アルキル基を、
    R9およびR10はそれぞれ水素原子を、
    Yはメチレン基を、
    nは0を示す。〕で表される化合物またはその塩。

  5. Figure 2004067690
    〔式中
    Aは(1)式-CRa=CRb-(RaおよびRbはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を示す)で表される基、(2)式-(CONH)p-(C(Rc)(Rd))q-(RcおよびRdはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を、pは0または1を、qは1または2を示す)で表される基、(3)式-CH2OCH2-で表される基または(4)式-OCH2-で表される基を、
    R1は(1)カルボキシ基、(2)C1-6アルコキシカルボニル基、(3)N-モノ-C1-6アルキルカルバモイル基または(4)カルバモイル基を、
    R2は水素原子を、
    R3およびR4はそれぞれC1-6アルキル基を、
    R5は水素原子を、
    R6はC2-6アルコキシ基を、
    R7およびR8はそれぞれC1-6アルキル基を、
    R9およびR10はそれぞれ水素原子を、
    Yはメチレン基を、
    nは0を示す。〕で表される化合物またはその塩。
  6. Aが(1)結合手または(2)式-CH=CH-で表される基である請求項4記載の化合物。
  7. Aが(1)式-CH=CH-で表される基、(2)式-(C(Rc)(Rd))-(RcおよびRdはそれぞれ水素原子またはC1-6アルキル基を示す)で表される基または(3)式-CH2OCH2-で表される基である請求項5記載の化合物。
  8. R1がカルボキシ基またはカルバモイル基である請求項4記載の化合物。
  9. R1がカルボキシ基である請求項5記載の化合物。
  10. R2が(1)C1-6アルコキシ基、(2)モノ-C1-6アルキルアミノ基、(3)モノ-C7-16アラルキルアミノ基、(4) キノリルカルボニルアミノ基または(5)ピリジルカルボニルアミノ基である請求項4記載の化合物。
  11. R3およびR4がそれぞれメチルである請求項4または5記載の化合物。
  12. R6がエトキシである請求項4または5記載の化合物。
  13. R7およびR8がそれぞれメチルである請求項4または5記載の化合物。
  14. 4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(フェニルメチル)アミノ]安息香酸、4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-(エチルアミノ)安息香酸、(E)-3-[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-メトキシフェニル]-2-プロペン酸、4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-キノリニルカルボニル)アミノ]安息香酸、4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-2-[(2-ピリジニルカルボニル)アミノ]ベンゼン酢酸、N-[2-(アミノカルボニル)-5-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]-2-ピリジンカルボキサミドまたはそれらの塩である請求項4記載の化合物。
  15. [[4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)フェニル]メトキシ]酢酸、4-(6-エトキシ-3,4,8,9-テトラヒドロ-3,3,8,8-テトラメチルフロ[2,3-h]イソキノリン-1-イル)-α,α-ジメチルベンゼン酢酸またはそれらの塩である請求項5記載の化合物。
  16. 請求項1記載の化合物またはそのプロドラッグを含有してなる医薬。
  17. ホスホジエステラーゼ4阻害剤である請求項16記載の医薬。
  18. 炎症性疾患、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、うつ病、アルツハイマー型痴呆症、記憶障害、骨粗鬆症、糖尿病または動脈硬化の予防・治療剤である請求項16記載の医薬組成物。
  19. 哺乳動物に対して請求項1記載の化合物またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とするホスホジエステラーゼ4阻害方法。
  20. 哺乳動物に対して請求項1記載の化合物またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする炎症性疾患、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、うつ病、アルツハイマー型痴呆症、記憶障害、骨粗鬆症、糖尿病または動脈硬化の予防・治療方法。
  21. ホスホジエステラーゼ4阻害剤を製造するための請求項1記載の化合物またはそのプロドラッグの使用。
  22. 炎症性疾患、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、うつ病、アルツハイマー型痴呆症、記憶障害、骨粗鬆症、糖尿病または動脈硬化の予防・治療剤を製造するための請求項1記載の化合物またはそのプロドラッグの使用。
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