JP2003252429A - 固形製剤の姿勢制御方法及びその装置 - Google Patents

固形製剤の姿勢制御方法及びその装置

Info

Publication number
JP2003252429A
JP2003252429A JP2002057829A JP2002057829A JP2003252429A JP 2003252429 A JP2003252429 A JP 2003252429A JP 2002057829 A JP2002057829 A JP 2002057829A JP 2002057829 A JP2002057829 A JP 2002057829A JP 2003252429 A JP2003252429 A JP 2003252429A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solid preparation
ventilation surface
solid
suction
suction port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002057829A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Taniguchi
紳一 谷口
Takashi Otsuki
隆 大月
Masahito Kichijima
真仁 吉嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mutual Corp
Original Assignee
Mutual Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mutual Corp filed Critical Mutual Corp
Priority to JP2002057829A priority Critical patent/JP2003252429A/ja
Publication of JP2003252429A publication Critical patent/JP2003252429A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Specific Conveyance Elements (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 固形製剤の検査工程等において、固形製剤を
正しい姿勢に制御することができる固形製剤の姿勢制御
方法及びその装置を提供すること。 【解決手段】 多数の細孔を略均等に備え、固形製剤が
載置される通気面2と、通気面2の内側からこの通気面
2を通して空気を吸引する吸引機構3とを用い、吸引機
構3により通気面2上の空気を吸引し、固形製剤1付近
に生じる空気抵抗のバランスをとることにより、固形製
剤1の姿勢を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は固形製剤の姿勢制御方法
及びその装置に関し、特に、医薬品製造分野や食品製造
分野での検査工程等において、固形製剤を正しい姿勢に
制御することができる固形製剤の姿勢制御方法及びその
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】固形製剤には、例えば、カプセルや錠剤
があり、錠剤だけでも、一般的な円盤状の錠剤をはじめ
として、オーバル錠、ラグビー錠、三角形やその他異形
のものなどがある。これら固形製剤の検査機での搬送に
おいては、固形製剤の搬送中や検査時点での固定方法と
して、ポケットの中に真空で吸着固定する方法や、円筒
の筒先に真空で吸着して固定する方法、2枚の円盤の内
側から真空で吸引し固定する方法、あるいは2本のベル
トの間から真空で吸引して固定する方法などがある。し
かし、このような従来の固定方法では、検査の時点で、
例えば糖衣錠などの球面をもつ面を固定するとき、吸引
の仕方によっては、各錠剤の姿勢にばらつきが生じ、特
に側面の検査においては支障をきたしている。
【0003】具体的には、ポケット15中に吸引口16
から真空で吸着し固定する場合は図17(a)に、ま
た、円筒17の筒先に真空で吸着し固定する場合は同図
(b)に、また、2本のベルト18の間から真空で吸引
し固定する場合は同図(c)に、2枚の円盤19の内側
から真空で吸引し固定する場合は同図(d)に、それぞ
れ示す通りであり、このように、固形製剤が一旦傾いた
姿勢で吸着保持されると、その傾きを修正するにはいろ
いろと手を加えなければ修正が難しく、また、秒速30
個〜60個の搬送を要求される実際の機械装置において
は、手を加えて傾きを修正することは難しい状況にあ
る。
【0004】また、固形製剤の側面の検査において、固
形製剤の傾きは、より複雑な処理を検査装置に要求する
ことになるが、上記のような搬送速度で検査が要求され
る装置においては、できるだけシンプルな検査処理が望
ましい。また、固形製剤が供給装置から検査装置に乗り
移るときに、固形製剤の姿勢が検査に適しない姿勢にな
った場合においても、その修正はなかなか難しく、さら
に、錠剤にはいろいろな形状があることから、1台の装
置での姿勢制御の兼用化も難しい問題であった。さら
に、固形製剤の異物検査においては、50ミクロンから
100ミクロン以上の異物が付着又は含まれた固形製剤
を自動的に排除する必要があり、しかも、処理能力は1
時間で10万個以上を要求されるのが現状である。そし
て、最近は、いろいろな形状の固形製剤が高速で大量生
産されることから、検査の自動化が要求されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
固形製剤の姿勢制御方法が有する問題点に鑑み、固形製
剤の検査工程等において、固形製剤を正しい姿勢に制御
することができる固形製剤の姿勢制御方法及びその装置
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の固形製剤の姿勢制御方法は、多数の細孔を
略均等に備え、固形製剤が載置される通気面と、通気面
の内側から該通気面を通して空気を吸引する吸引機構と
を用い、吸引機構により通気面上の空気を吸引し、固形
製剤付近に生じる空気抵抗のバランスをとることによ
り、固形製剤の姿勢を制御することを特徴とする。
【0007】また、同じ目的を達成するため、本発明の
固形製剤の姿勢制御装置は、多数の細孔を略均等に備
え、固形製剤が載置される通気面と、通気面の内側から
該通気面を通して空気を吸引する吸引機構とを備え、吸
引機構が通気面上の空気を吸引し、固形製剤付近に生じ
る空気抵抗のバランスをとり、固形製剤の姿勢を制御す
るようにしたことを特徴とする。
【0008】この固形製剤の姿勢制御方法及びその装置
は、多数の細孔を略均等に備え、固形製剤が載置される
通気面と、通気面の内側から該通気面を通して空気を吸
引する吸引機構とを用い、吸引機構により通気面上の空
気を吸引し、固形製剤付近に生じる空気抵抗のバランス
をとることから、吸引機構が吸引する空気流の力によっ
て、固形製剤の姿勢をバランスのとれた状態に制御する
ことができ、これにより、固形製剤を傾きのない状態で
保持することができる。さらに、この固形製剤の姿勢制
御方法及びその装置では、固形製剤の姿勢制御を自動的
にしかも精度よく行うとともに、固形製剤の検査装置へ
の供給方法や検査方法を簡素化することができ、さら
に、固形製剤の姿勢の均一化により検査精度を大きく向
上させることができる。
【0009】この場合において、通気面を固形製剤の平
面形状に近似する形状に形成し、吸引機構により該通気
面を通して空気を吸引することにより、固形製剤の向き
と位置を制御することができる。
【0010】これにより、固形製剤を正確に位置決め
し、その平面や側面の検査を容易にすることができる。
【0011】また、吸引機構の吸引口を固形製剤の平面
形状に近似する形状に形成し、該吸引口から通気面を通
して空気を吸引することにより、固形製剤の向きと位置
を制御することができる。
【0012】これにより、固形製剤を正確に位置決め
し、その平面や側面の検査を容易にすることができる。
【0013】また、吸引機構の吸引口又は通気面を固形
製剤ごとに個別に形成し、固形製剤の吸引を個々に行う
ようにすることができる。
【0014】これにより、良・不良の選別時等に、隣接
する固形製剤に影響を与えることなく、固形製剤を保持
することができる。
【0015】また、吸引機構の吸引口を固形製剤ごとに
個別に形成し、吸引口と通気面とを相対して移動可能に
構成するとともに、通気面を移動方向に所要長く形成
し、吸引口と通気面の相対移動により固形製剤を転動さ
せるようにすることができる。
【0016】これにより、カプセル等の断面円形の固形
製剤を回転させながら、周面の任意の位置を検査するこ
とができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
固形製剤の姿勢制御方法及びその装置の実施の形態を説
明する。
【0018】図1〜図4に、本発明の固形製剤の姿勢制
御装置の一実施例を示す。この固形製剤の姿勢制御装置
は、図1に示すように、多数の細孔を略均等に備えたネ
ットからなり、固形製剤1が載置される平面状の通気面
2と、通気面2の内側から該通気面2を通して空気を吸
引する吸引機構3とを備え、吸引機構3が通気面2上の
空気を吸引し、固形製剤1付近に生じる空気抵抗のバラ
ンスをとり、固形製剤1の姿勢を制御するようにしてい
る。
【0019】通気面2は、図3〜図4に示すように、固
形製剤1の平面形状(投影形状)に近似する形状に形成
されており、吸引機構3により該通気面2を通して空気
を吸引することにより、固形製剤1の向きと位置を制御
しながら吸着し保持することができる。この場合、吸引
機構3の吸引口31の方を固形製剤1の平面形状に近似
する形状に形成し、該吸引口31から通気面2を通して
空気を吸引することにより、固形製剤1の向きと位置を
制御することもできる。このように構成することによ
り、図3〜図4に示すように、固形製剤1を正確に位置
決めし、その平面や側面の検査を容易にすることができ
る。
【0020】また、この固形製剤の姿勢制御装置では、
図2〜図4に示すように、吸引機構3の吸引口31及び
通気面2を固形製剤1ごとに個別に形成し、固形製剤1
の吸引を個々に行うようにしており、これにより、不良
品の選別時に、隣接する固形製剤1に影響を与えること
なく、固形製剤1を保持できるようにしている。
【0021】一方、図1(d)に示すように、吸引機構
3の吸引口31を固形製剤1ごとに個別に形成し、吸引
口31と通気面2とを相対して移動可能に構成するとと
もに、通気面2を移動方向に所要長く形成し、吸引口3
1と通気面2の相対移動により固形製剤1を転動させる
こともできる。これにより、カプセル等の断面円形の固
形製剤1を回転させながら、周面の任意の位置を検査す
ることができる。
【0022】なお、図1(c)に示す姿勢制御装置は、
所定の間隔を置いて対向するように2枚の円盤21を配
設するとともに、該円盤21の外周部に帯状のネット2
2を張って通気面2を形成し、吸引機構3により円盤2
1の内側に空気を吸い込むようにして、通気面2を通し
て固形製剤1を吸引するようにしている。吸引機構3
は、片方の円盤21の中心を貫通する駆動パイプ23を
介して、通気面2の下に形成された吸引口31から、通
気面2を通して固形製剤1を吸引するようにしている。
吸引口31は、円盤21の周方向に連続するリング状の
溝によっても形成することができ、また、吸引する固形
製剤1ごとに個別に形成することもできる。
【0023】次に、この第1実施例の固形製剤の姿勢制
御装置を用いた固形製剤の検査装置を説明する。この検
査装置は、図2に示すように、固形製剤供給ホッパー
4、供給コントロールフィダー5、供給ドラム6、検査
ドラム71、72、判断部8、駆動装置9及び真空発生
装置10を備えている。
【0024】まず、ホッパー4に供給された固形製剤1
は、ダンパー52によって流れ込む量を加減しながら、
供給コントロールフィダー5の2次ホッパー51に導か
れる。コントロールフィダー5は、供給ドラム6に付属
するセンサーによって、供給ドラム6の固形製剤1の量
を常に監視し、設定値以下になるとコントロールフィダ
ー5に信号を発し、フィダーによって供給ドラム6に固
形製剤1を補充する。
【0025】供給ドラム6と検査ドラム71は、同期回
転するよう駆動が連結されている。供給ドラム6には、
一定のピッチの溝(図示省略)があり、その溝に1個づ
つ入った固形製剤1を検査ドラム71の通気面2上に落
として、供給ドラム6から検査ドラム71への固形製剤
1の受け渡しを行う。受け渡しに際しては、固形製剤1
の平面形状に近い形の吸引口31又は通気面2によっ
て、吸引口31又は通気面2の向きに沿った向きに固形
製剤1を吸引し、これにより、全ての固形製剤1を姿勢
のバラツキなく吸引保持することができる。
【0026】なお、検査ドラム7は、図5に示すような
平板型検査ドラム71と、図6に示すような円盤型検査
ドラム72とによって構成されている。
【0027】平板状検査ドラム71の通気面2に吸着さ
れた固形製剤1は、平板型検査ドラム71の回転によっ
て、各検査部位を通過し、角度を変えて配設された複数
のビデオカメラ11によって映像の取り込みが行われ
る。この実施例の装置においては、これら複数のビデオ
カメラ11によって、固形製剤1の表面と側面の映像を
取り込み、その後、固形製剤1を平板型検査ドラム71
から円盤型検査ドラム72に受け渡す。この場合、円盤
型検査ドラム72にも、通気面2と、通気面2を通して
吸引する吸引口31とが形成されており、固形製剤1の
受け渡しにあたっては、平板型検査ドラム71の真空を
受け渡し部位部分では吸引力がほぼなくなるように、真
空阻止板73が所定の位置に配設されており、平板型検
査ドラム71から円盤型検査ドラム72に固形製剤1を
容易に受け渡せるようになっている。
【0028】円盤型検査ドラム72に吸引された固形製
剤1は、円盤型検査ドラム72が回転することによっ
て、ビデオカメラ12の位置で、裏面の映像の取り込み
が行われ、そのデータが判断部8に送られる。このよう
に、ビデオカメラ11、12によって映像を取り込み判
断部8に固形製剤1のデータを送ることにより、固形製
剤1の表面や裏面、側面の映像データを、設定した基準
に従って判断部8にて分析する。そして、この判断部8
にて良品か不良品かを判別し、良品1aはこの判断部8
からの良品信号で、コンプレッサ78から排出ノズル7
7に導出される圧縮空気により円盤型検査ドラム72か
ら系外に取り出し、続いて不良品1bを搬送の流れの系
から取り出す。
【0029】次に、本発明の第2実施例の固形製剤の姿
勢制御装置を用いた検査装置を説明する。この固形製剤
の検査装置は、図7に示すように、固形製剤1の供給ド
ラム6、円盤型検査ドラム74、75、判断部8、駆動
装置9及び真空発生装置10等を備えている。
【0030】固形製剤1の流れについては、供給ドラム
6までの工程は第1実施例と同じである。供給ドラム6
は、固形製剤1を一定のピッチで捕捉するための溝(図
示省略)を有し、供給ドラム6の回転によって溝に捕捉
された固形製剤1は、供給ドラム6から円盤型検査ドラ
ム74に受け渡される。この場合、固形製剤1は、円盤
型検査ドラム74の吸引によって、供給ドラム6から重
力に反して吸い上げられる。
【0031】円盤型検査ドラム74は、通気面2と、該
通気面2を通して吸引する吸引機構3を有し、該吸引機
構3は、固形製剤1の平面形状に近い形の吸引口31に
よって、該吸引口31の向きに沿った向きに固形製剤1
を吸引し、また、全ての固形製剤1を姿勢にバラツキな
く吸引保持することができる。
【0032】円盤型検査ドラム74に吸引された固形製
剤1は、まず、ビデオカメラ11の前を通過し、その表
面の映像が取り込まれた後、円盤型検査ドラム75に受
け渡され、複数のビデオカメラ12によって、裏面と側
面の映像が取り込まれる。そして、取り込まれた映像
は、判断部8に送られて分析され、良品か不良品かが判
別され、円盤型検査ドラム75上で良品と不良品とに振
り分けられる。
【0033】次に、本発明の第3実施例の固形製剤の姿
勢制御装置を用いた検査装置を説明する。この固形製剤
の検査装置は、図8に示すように、カプセル等の断面が
円形の固形製剤1を専門とする検査装置であり、吸引機
構3の吸引口31を固形製剤ごとに個別に形成し、吸引
口31と通気面2とを相対して移動可能に構成するとと
もに、通気面2を移動方向にリング状に長く形成し、吸
引口31と通気面2の相対移動により固形製剤1を転動
させるようにしている。具体的には、検査ドラム7を前
例のように2個設置せずに1個で検査を行うもので、検
査ドラム7を、吸引機構3の吸引口31と通気面2とを
分離した形で形成し、リング状の通気面2と、多数の吸
引口31を一定間隔で設けた吸引口ドラム76とによっ
て構成している。そして、これら通気面2と吸引口ドラ
ム76の個々の駆動を、図1(d)に示すように、吸引
口31と通気面2が相対的に移動するように、各々の速
度V1、V2に差が生じるべく所定の比率をもって回転
させ、固形製剤1が常に吸いつけられている吸引口31
の位置で、通気面2を相対的に移動させることにより固
形製剤1が回転するようにしている。これにより、第1
のビデオカメラ11の前から第2のビデオカメラ12の
前に至るとき 例えば90度回転し、これを4回繰り返
すことにより、全周の映像を撮影して判断部8に送り、
固形製剤1の良否を判定するようにしている。
【0034】また、検査装置は、図9〜図11に示すよ
うに、固形製剤1の供給を、打錠やカプセル充填などの
前工程を行う既存の装置と同期をとることによって、前
工程の装置と検査装置とを直結することができる。
【0035】これは、検査装置に固形製剤1を供給する
にあたって、同期さえ合えば、通気面2から吸引する空
気流の作用によって自動的に固形製剤1の整列が行われ
るためで、固形製剤1を同期させて落としこむだけでよ
いことから、直結が容易である。
【0036】また、検査装置は、図12〜図13に示す
ように、前工程の打錠・カプセル充填などの既存の装置
や、パーツフィダーなどの既製の供給装置から、固形製
剤1をランダムに、また、吸引口31の通過が固形製剤
1の供給よりも速い状態で受け渡しをするように構成す
ることもできる。
【0037】この検査装置は、リング状の通気面2の下
に、吸引口31がリング状の1本の溝となっている検査
ドラム7を備えたもので、検査の同期は、固形製剤1を
感知するセンサー(図示省略)を設置することによって
行えるため、前記したような固形製剤1の検査や判定、
選別を同様に行うことができる。なお、この場合におい
ても、通気面2上に吸引されている固形製剤1のカメラ
に対する姿勢は一定に保たれている。
【0038】次に、本発明の固形製剤の姿勢制御方法を
説明する。例えば、図14に示すように、下面が円弧状
の断面をもつ固形製剤1を、水平な平板13の上に置く
と、固形製剤1が同図(b)の破線のような姿勢であっ
ても、重力によって実線の姿勢に自然に復帰する。すな
わち、支点xが重力のバランスがとれる位置に移動し
て、固形製剤1は水平状態で静止する。固形製剤1が多
数であっても、その形状が一定であれば、当然支点の位
置も同じで姿勢も一定することとなる。
【0039】これに対し、本発明では、図14(c)に
示すように、通気面2上に固形製剤1を置き、重力に代
わって、通気面2を通して真空で吸引することにより、
同図(d)に示すように、固形製剤1が破線のような姿
勢に置かれたとしても、実線の姿勢に自動復帰させるこ
とができる。すなわち、固形製剤1は、支点xが、吸引
による空気流による力のバランスがとれる位置に移動し
て、姿勢が静止する。検査する多数の固形製剤1の形状
が一定であれば、当然支点の位置も同じであるため姿勢
も一定することになる。また、図15に示すように、通
気面2が水平でなく傾斜している場合もある。その場合
は、重力が作用することから、通気面2に対する固形製
剤1の姿勢は水平時とは異なることになるが、個々の固
形製剤1の傾斜時の姿勢は、真空による力Fと重力Gに
よる力との合成の力FGがいずれの固形製剤1にも同じ
ように働くことから、各々の固形製剤の姿勢は、この真
空と重力の力の合成によって自動修正され、常に一定に
保たれることになる。
【0040】したがって、通気面2を通して固形製剤1
を吸引することにより、固形製剤1の姿勢の自動修正を
行うことが可能となり、これにより、検査時の固形製剤
1の姿勢を一定にして、検査の簡素化をうながすことが
できる。
【0041】一方、細長い固形製剤(カプセル、パプレ
ット錠、オーバル錠、ラグビー錠など)や、三角形の固
形製剤1は、検査時点でカメラに向かう向きによって
は、良品でもカメラから見た投影断面積が異なってしま
う。これにより、図16に示すように、良品の投影面積
14の許容範囲の幅が広くなりすぎ、不良範囲の破損し
た固形製剤1の投影面積が、良品の投影面積の許容範囲
に入っているようでは、破損している不良品か良品かの
判断が難しい。
【0042】このような事態にならないように、ビデオ
カメラに対しては常に一定の姿勢であることが求められ
るが、本発明では、固形製剤1を吸着する吸引口31の
上に通気面2を設け、吸引口31又は通気面2を固形製
剤1の形状に近い形にすることにより、吸引口31に流
れ込む空気流を利用して固形製剤1の吸着姿勢を一定に
することができる。
【0043】その方法は、例えばカプセルの場合、通気
面2の下に吸引口31を設けて空気流を見ると、図4
(b)のようになる。そして、図4(c)に示すよう
に、ここにカプセルを斜めに置くと、カプセルには周り
から流れ込む空気流によって、同図に示す矢印の力が働
き、カプセルは吸引口31又は通気面2の軸線に向かっ
て回転する。この場合、固形製剤1が慣性で逆方法に軸
線を外れると、また軸中心に向かって空気流の力が作用
し、結局は図4(d)のところで落ち着くことになる。
【0044】また、三角形の固形製剤1についても、三
角形の通気面2又は吸引口31に流れ込む空気流は、図
4(e)に示すように三角形をしており、吸引口31の
上から落とした三角錠は、図4(f)に示すように、こ
の三角の空気流に乗ることにより、通気面2又は吸引口
31の辺と錠剤の辺がほぼ平行になるように吸引され
る。
【0045】このように、通気面2又は吸引口31を、
吸引すべき固形製剤1の平面形状に近い形状に形成し、
固形製剤1を吸引することにより、吸引口31の近くに
製剤を落とすだけで、自動的に固形製剤1が姿勢を正し
て吸引されるので、固形製剤1の供給にあたって厳しい
制限がいらなくなる。
【0046】この性質を利用して、本発明の構成を検査
部位での搬送装置に組み込むことにより、検査において
要求される厳しい姿勢や向きの条件をクリアーし、装置
の設計が非常に容易になった。
【0047】また、吸引口31と通気面2とを速度を変
えて移動させることにより、例えば、カプセルのように
断面が円の固形製剤1では、通気面2と吸引口31の変
位の分だけ固形製剤1を通気面上で転動させることがで
きる。この場合、図8に示すように、4台のビデオカメ
ラによって固形製剤1の上下左右の周面を見るときに、
ビデオカメラを設置した検査位置の通過時に、固形製剤
1の任意の面がビデオカメラを向くように、通気面2と
吸引口31の移動の比を調整することができる。
【0048】以上、本発明の固形製剤の姿勢制御方法及
びその装置の実施例を説明したが、本発明の構成は、こ
の実施例の記載に限定されるものではなく、その趣旨を
逸脱しない範囲において適宜に変更することが可能であ
る。
【0049】
【発明の効果】本発明の固形製剤の姿勢制御方法及びそ
の装置によれば、多数の細孔を略均等に備え、固形製剤
が載置される通気面と、通気面の内側から該通気面を通
して空気を吸引する吸引機構とを用い、吸引機構により
通気面上の空気を吸引し、固形製剤付近に生じる空気抵
抗のバランスをとることから、吸引機構が吸引する空気
流の力によって、固形製剤の姿勢をバランスのとれた状
態に制御することができ、これにより、固形製剤を傾き
のない状態で保持することができる。さらに、この固形
製剤の姿勢制御方法及びその装置では、固形製剤の姿勢
制御を自動的にしかも精度よく行うとともに、固形製剤
の検査装置への供給方法や検査方法を簡素化することが
でき、さらに、固形製剤の姿勢の均一化により検査精度
を大きく向上させることができる。
【0050】また、通気面を固形製剤の平面形状に近似
する形状に形成し、吸引機構により該通気面を通して空
気を吸引することにより、固形製剤の向きと位置を制御
することにより、固形製剤を正確に位置決めし、その平
面や側面の検査を容易にすることができる。
【0051】また、吸引機構の吸引口を固形製剤の平面
形状に近似する形状に形成し、該吸引口から通気面を通
して空気を吸引することにより、固形製剤の向きと位置
を制御することにより、固形製剤を正確に位置決めし、
その平面や側面の検査を容易にすることができる。
【0052】また、吸引機構の吸引口又は通気面を固形
製剤ごとに個別に形成し、固形製剤の吸引を個々に行う
ようにすることにより、良・不良の選別時等に、隣接す
る固形製剤に影響を与えることなく、固形製剤を保持す
ることができる。
【0053】また、吸引機構の吸引口を固形製剤ごとに
個別に形成し、吸引口と通気面とを相対して移動可能に
構成するとともに、通気面を移動方向に所要長く形成
し、吸引口と通気面の相対移動により固形製剤を転動さ
せることにより、カプセル等の断面円形の固形製剤を回
転させながら、周面の任意の位置を検査することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固形製剤の姿勢制御装置の一実施例を
示し、(a)は筒先で固形製剤を吸着した状態を示す断
面図、(b)は平板状の検査ドラムで固形製剤を吸着し
た状態を示す断面図、(c)は2枚の円盤19の内側か
ら固形製剤を吸引した状態を示す断面図、(d)は通気
面と吸引口とを相対移動させることにより固形製剤を回
転させる状態を示す断面図である。
【図2】同実施例の固形製剤の姿勢制御装置を用いた検
査装置の一例を示す全体図である。
【図3】通気面及び吸引口と固形製剤を示し、(a)は
普通の錠剤を示す平面図、(b)はオーバル錠を示す平
面図、(c)はカプセルを示す平面図、(d)はラグビ
ー錠を示す平面図、(e)は三角錠を示す平面図であ
る。
【図4】通気面及び吸引口を示し、(a)はその平面
図、(b)は吸引口による空気の流れを示す説明図、
(c)(d)は空気流によるカプセルの姿勢制御を示す
説明図、(e)は三角錠の通気面の吸引口による空気の
流れを示す説明図、(f)は通気面上で姿勢制御された
三角錠を示す平面図である。
【図5】平板型検査ドラムを示し、(a)はその平面
図、(b)はその断面図である。
【図6】円盤型検査ドラムを示し、(a)はその軸直交
断面図、(b)はその軸平行断面図である。
【図7】同実施例の固形製剤の姿勢制御装置を用いた検
査装置の第2の例を示す全体図である。
【図8】同実施例の固形製剤の姿勢制御装置を用いた検
査装置の第3の例を示す全体図である。
【図9】同実施例の固形製剤の姿勢制御装置を用いた検
査装置の第4の例を示す全体図である。
【図10】同実施例の固形製剤の姿勢制御装置を用いた
検査装置の第5の例を示す全体図である。
【図11】同実施例の固形製剤の姿勢制御装置を用いた
検査装置の第6の例を示す全体図である。
【図12】同実施例の固形製剤の姿勢制御装置を用いた
検査装置の第7の例を示す全体図である。
【図13】同実施例の固形製剤の姿勢制御装置を用いた
検査装置の第8の例を示す全体図である。
【図14】固形製剤の姿勢制御を示し、(a)は固形製
剤を示す断面図、(b)は重力による姿勢制御を示す説
明図、(c)及び(d)は本発明の吸引による姿勢制御
を示す説明図である、
【図15】通気面が傾斜した状態の吸引を示す説明図で
ある。
【図16】固形製剤の投影面積による検査を示す説明図
である。
【図17】従来の固形製剤の吸引を示し、(a)はポケ
ット中に固形製剤を吸着し固定した状態を示す断面図、
(b)は円筒の筒先に固形製剤を吸着し固定した状態を
示す断面図、(c)は2本のベルトの間に固形製剤を吸
引し固定した状態を示す断面図、(d)は2枚の円盤の
間に固形製剤を吸引し固定した状態を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 固形製剤 2 通気面 21 円盤 22 ネット 23 駆動パイプ 3 吸引機構 31 吸引口 4 固形製剤供給ホッパー 5 供給コントロールフィダー 51 2次ホッパー 52 ダンパー 6 供給ドラム 7 検査ドラム 71 平板型検査ドラム 72 円盤型検査ドラム 73 真空阻止板 74 円盤型検査ドラム 75 円盤型検査ドラム 76 吸引口ドラム 77 排出ノズル 78 コンプレッサ 8 判断部 9 駆動装置 10 真空発生装置 11 ビデオカメラ 12 ビデオカメラ 13 平板 14 投影面積
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉嶋 真仁 大阪府阪南市新町208−3 Fターム(参考) 3F072 AA33 GA10 GB07 GB10 HA04 KB03 KB05 KB18 KC01 KC02 KC07 4C076 AA36 AA53 GG01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の細孔を略均等に備え、固形製剤が
    載置される通気面と、通気面の内側から該通気面を通し
    て空気を吸引する吸引機構とを用い、吸引機構により通
    気面上の空気を吸引し、固形製剤付近に生じる空気抵抗
    のバランスをとることにより、固形製剤の姿勢を制御す
    ることを特徴とする固形製剤の姿勢制御方法。
  2. 【請求項2】 通気面を固形製剤の平面形状に近似する
    形状に形成し、吸引機構により該通気面を通して空気を
    吸引することにより、固形製剤の向きと位置を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の固形製剤の姿勢制御方
    法。
  3. 【請求項3】 吸引機構の吸引口を固形製剤の平面形状
    に近似する形状に形成し、該吸引口から通気面を通して
    空気を吸引することにより、固形製剤の向きと位置を制
    御することを特徴とする請求項1又は2記載の固形製剤
    の姿勢制御方法。
  4. 【請求項4】 吸引機構の吸引口又は通気面を固形製剤
    ごとに個別に形成し、固形製剤の吸引を個々に行うよう
    にしたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の固形
    製剤の姿勢制御方法。
  5. 【請求項5】 吸引機構の吸引口を固形製剤ごとに個別
    に形成し、吸引口と通気面とを相対して移動可能に構成
    するとともに、通気面を移動方向に所要長く形成し、吸
    引口と通気面の相対移動により固形製剤を転動させるこ
    とを特徴とする請求項1、3又は4記載の固形製剤の姿
    勢制御方法。
  6. 【請求項6】 多数の細孔を略均等に備え、固形製剤が
    載置される通気面と、通気面の内側から該通気面を通し
    て空気を吸引する吸引機構とを備え、吸引機構が通気面
    上の空気を吸引し、固形製剤付近に生じる空気抵抗のバ
    ランスをとり、固形製剤の姿勢を制御するようにしたこ
    とを特徴とする固形製剤の姿勢制御装置。
  7. 【請求項7】 通気面を固形製剤の平面形状に近似する
    形状に形成し、吸引機構により該通気面を通して空気を
    吸引することにより、固形製剤の向きと位置を制御する
    ようにしたことを特徴とする請求項6記載の固形製剤の
    姿勢制御装置。
  8. 【請求項8】 吸引機構の吸引口を固形製剤の平面形状
    に近似する形状に形成し、該吸引口から通気面を通して
    空気を吸引することにより、固形製剤の向きと位置を制
    御するようにしたことを特徴とする請求項6又は7記載
    の固形製剤の姿勢制御装置。
  9. 【請求項9】 吸引機構の吸引口又は通気面を固形製剤
    ごとに個別に形成し、固形製剤の吸引を個々に行うよう
    にしたことを特徴とする請求項6、7又は8記載の固形
    製剤の姿勢制御装置。
  10. 【請求項10】 吸引機構の吸引口を固形製剤ごとに個
    別に形成し、吸引口と通気面とを相対して移動可能に構
    成するとともに、通気面を移動方向に所要長く形成し、
    吸引口と通気面の相対移動により固形製剤を転動させる
    ようにしたことを特徴とする請求項6、8又は9記載の
    固形製剤の姿勢制御装置。
JP2002057829A 2002-03-04 2002-03-04 固形製剤の姿勢制御方法及びその装置 Pending JP2003252429A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002057829A JP2003252429A (ja) 2002-03-04 2002-03-04 固形製剤の姿勢制御方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002057829A JP2003252429A (ja) 2002-03-04 2002-03-04 固形製剤の姿勢制御方法及びその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003252429A true JP2003252429A (ja) 2003-09-10

Family

ID=28668003

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002057829A Pending JP2003252429A (ja) 2002-03-04 2002-03-04 固形製剤の姿勢制御方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003252429A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009271011A (ja) * 2008-05-09 2009-11-19 Idk Kk 錠剤の形状及び組成の連続検査装置
JP5975556B1 (ja) * 2015-12-11 2016-08-23 上野精機株式会社 移載装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009271011A (ja) * 2008-05-09 2009-11-19 Idk Kk 錠剤の形状及び組成の連続検査装置
JP5975556B1 (ja) * 2015-12-11 2016-08-23 上野精機株式会社 移載装置
WO2017098980A1 (ja) * 2015-12-11 2017-06-15 上野精機株式会社 移載装置
US9896279B2 (en) 2015-12-11 2018-02-20 Ueno Seiki Co., Ltd. Transfer apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8228493B2 (en) Carrying device and appearance inspection device for test objects
US8123024B2 (en) Vibrating feeder, carrying device and inspection device
US6079284A (en) Visual inspection apparatus for tablets
US8154593B2 (en) Appearance inspection device
US5826696A (en) Apparatus for separating small articles
RU2642357C2 (ru) Аппарат и способ анализа драгоценных камней, аппарат для сортировки рассыпного материала и энергонезависимая машиночитаемая среда
JP3687710B2 (ja) 固形製剤の外観検査装置
JP6496453B2 (ja) 錠剤検査装置
JPH04107000A (ja) 部品外観選別装置
JP6054205B2 (ja) 表面検査装置
JP2008008897A (ja) 錠剤の表裏面外観検査装置、側面外観検査装置及び外観検査装置
JP2007007608A (ja) 微小物体検査装置
CN109107911A (zh) 一种全自动药片检测设备
JP4350553B2 (ja) 錠剤検査システム
JP2003252429A (ja) 固形製剤の姿勢制御方法及びその装置
KR100924575B1 (ko) 전자부품 검사장치
JPH0921755A (ja) 検査用搬送装置および検査装置
JP3273208B2 (ja) 被検物の外観検査装置
EP1411347A1 (en) Appearance inspection machine for flat tablets
WO2021166446A1 (ja) カプセルの外観検査装置
JPH10170446A (ja) 錠剤の姿勢変換機構及び錠剤の外観検査装置
KR102257955B1 (ko) 소형물품 외관 검사장치
WO2023053986A1 (ja) 物品振分装置および物品検査装置
KR20230108715A (ko) 연질 캡슐의 자동 검사장치
JPH11241999A (ja) 偏平錠剤の側面検査装置及び該側面検査装置を具備した外観検査装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071001

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071030

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080311